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日本工業規格

JIS

 B

8379

-1995

空気圧用消音器

Pneumatic circuit

−Silencers

1.

適用範囲  この規格は,空気圧回路に使用する方向制御弁など(以下,弁という。)の排気ポートに取

り付けて,その排気音を減衰させることを目的とする空気圧用消音器(以下,消音器という。

)について規

定する。

備考1.  消音器とは,次の条件で用いられるものをいう。

(1)

使用圧力範囲  0∼1MPa(以下,圧力はゲージ圧力を指す。)

(2)

使用空気温度及び周囲温度  5∼60℃

2.

この規格の引用規格を,

付表 に示す。

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0142 及び JIS Z 8106 によるほか,次による。

(1)

騒音レベル  JIS C 1502 に規定されたもの,又はこれと同等以上の測定器で測定した A 特性で重みづ

けられた音圧レベル。単位 dB。

(2)

バンド音圧レベル  連続スペクトルをもった音のある周波数を中心とした幅 1 オクターブ又は

3

1

オク

ターブの周波数帯域内に含まれる成分の音圧レベル。

(3)

測定値  読取値に暗騒音の補正を行った値。

3.

種類及び表示記号  消音器の種類は,口径の呼び及び特性(

1

)

によって分け,表示記号は

表 による。

(

1

)  A

種及び B 種とする。

表 1

表示記号

口径の呼び

A

B

(参考)

ねじ継手の呼び

6

SA- 6A

SA- 6B

R1/8

8

SA- 8A

SA- 8B

R1/4

10 SA-10A

SA-10B R3/8

15 SA-15A

SA-15B R1/2

20 SA-20A

SA-20B R3/4

25 SA-25A

SA-25B  R1

備考1.  ねじ継手のねじは,JIS B 0203に規定する管用テー

パおねじ又は管用テーパめねじとする。

2.

表示記号の文字 SA は消音器を表す。

表示記号の第 2 項の数字は口径の呼び,末尾 A

及び B は特性記号を表す。 

4.

性能


2

B 8379-1995

4.1

流量特性  消音器の流量特性は,有効断面積で表し,10.1 の規定によって試験したときの値は表 2

のとおりとする。

表 2

単位 mm

2

有効断面積

口径の呼び

A

B

6 8

以上 15 以上

8 15

以上 30 以上

10 30

以上 60 以上

15 60

以上 90 以上

20 90

以上 160 以上

25 160

以上

280

以上

4.2

排気音減衰特性  消音器は,10.2 の規定によって試験したとき,消音効果 L

D

は 20dB 以上でなけれ

ばならない。

4.3

耐圧性  消音器は,10.3 の規定によって試験したとき,破壊,き裂,その他有害な欠陥を生じては

ならない。

4.4

機械的強度  消音器は,10.4 の規定によって試験したとき,破壊,き裂,その他有害な欠陥を生じ

てはならない。

4.5

耐久性  消音器は,10.5 の規定によって試験したとき,4.24.3 及び 4.4 の規定を満足しなければな

らない。

5.

構造

5.1

一般  消音器は,方向制御弁の排気ポートに取り付けできる構造とし,空気圧の加わる部分は,十

分な強さをもっていなければならない。

5.2

配管接続部の位置  消音器の配管接続部の位置は,一般に図 による。

図 1


3

B 8379-1995

単位 mm

口径の呼び

A

寸法

6 25

以下

8 35

以下

10 50

以下

15 60

以下

20 75

以下

25 90

以下

6.

寸法  消音器の寸法は,図 による。

7.

外観  消音器の外観は,次による。

(1)

外部には有害なきず,割れ,鋳巣,ばり,その他の欠陥がなく,鋳造品は,外面が滑らかでなければ

ならない。

(2)

外部表面には,塗装又はその他の方法によってさび止め処理を施す。

8.

材料  消音器に使用する材料は,その使用状態において 4.及び 5.に示す条件を満足するものでなけれ

ばならない。

また,さびが生じるおそれがある部分には,適当なさび止め処理を施さなければならない。

9.

試験条件

9.1

試験用空気  試験用空気は,JIS B 8371 に規定する空気圧用フィルタ(ただし,ろ過度 5

μm のもの)

を通過した空気を用いる。

10.

試験方法

10.1

流量特性試験  圧力 0.5MPa に充てんされた内容積(V)の容器に弁を直結し,その弁の出口に供試消

音器を直結する。弁を開き容器内空気を大気に放出し,容器内圧が 0.2MPa に降下した瞬間に弁を閉じ空

気の放出時間(t)を測定する。その後容器内圧がほぼ一定になった時点で残存圧力を測定し,次の式によっ

て供試消音器の有効断面積(S)を算出する。ただし,容器の内容積は放出時間が数秒となるように選定する。

なお,弁は供試消音器の空気流量に対し十分大きい流量のものを選定する。

T

P

P

t

V

S

273

101

.

0

101

.

0

log

1

9

.

12

0

10

+

+

=

ここに,

S

:  有効断面積 (mm

2

)

V

:  容器の内容積  (l)

P

0

:  容器の初期圧力 (MPa)

P

:  容器の残存圧力 (MPa)

t

:  空気の放出時間 (s)

T

:  室温 (K)

10.2

排気音減衰特性試験

10.2.1

装置  測定器は,JIS C 1502 に規定された普通騒音計又はこれと同等以上の精度の測定器(以下,

騒音計という。

)を使用し,

図 に示す回路によって試験を行う。音源として用いるオリフィス板は,図 2

に示す孔径の JIS Z 8762 に規定するオリフィス板を用い,試験圧力は 0.5MPa とする。


4

B 8379-1995

図 2

単位 mm

オリフィス板の口径

口径の呼び

A

B

6 2.8 3.9

8 3.9 5.5

10 5.5 7.5

15 7.5 9.5

20 9.5

13.0

25 13.0 16.5

備考1.  配管は,消音器のポートの口径に

相当する JIS G 3452の管を用い
る。

2.  d

は配管の内径を表す。

3.

圧力取出口の詳細を

図 に示す。 

図 3

10.2.2

試験条件  試験条件は,次による。

(1)

音源となるオリフィス板及び供試消音器は,地面又は床面と平行に設置する。

(2)

騒音測定点は

図 の 1,2,3,4 及び 5 とする。


5

B 8379-1995

図 4

騒音のピーク値の方向又は幾何中心軸を 軸とする。

(3)

音源とマイクロホンとの距離を 1m 及び 1.4m として測定を行い,1m における測定値に比較し,1.4m

での測定値が 3dB 以上減衰する場所で測定する。

備考1.  騒音計は,測定の前後に校正を行う。

2.

測定者の身体からの反射音の影響を極力少なくするため,マイクロホンだけを離すなどの配

慮をする。

10.2.3

測定方法  測定方法は,次による。

(1)

騒音計の周波数補正回路は,A 特性とし,騒音レベルの読取値は指示値に最も近い整数値とし,消音

効果を次の式によって求める。

なお,騒音計の動特性は,速(Fast)を使用する。

L

D

L

0

L

m

ここに,  L

D

:  消音効果 (dB)

L

0

:  供試消音器を取り付けない場合の測定点 1,2,3 及び 4 にお

ける測定値 L

1

L

2

L

3

及び L

4

の代表値 (dB)

L

m

:  供試消音器を取り付けた場合の測定点 1,2,3 及び 4 におけ

る測定値 L

1

L

2

L

3

及び L

4

の代表値 (dB)

なお,L

0

及び L

m

は次の式によって求める。

(

)

4

log

10

10

10

10

10

log

10

10

10

/

4

10

/

3

10

/

2

10

/

1

10

0

+

+

+

=

L

L

L

L

m

L

L

又は

(2)

図 4

の測定において,消音器を取り付けた場合の測定点 5 における測定値 L

5

と L

m

との差 L

DP

を次の

式によって求め,消音効果 L

D

の後に  (  )  表示する。

L

DP

L

5

L

m

ここに,  L

DP

消音器を取り付けた場合の測定点 5 における測定値 L

5

と L

m

との差 (dB)

消音効果表示例  L

D

=30(15)dB

(3)

図 4

の測定において,測定点 5 点のうち,どれかに噴流の影響が生じる場合には

図 5

のように風防ス

クリーンなどを設けて測定し,次の式によって補正する。

L'

L

s

C


6

B 8379-1995

C

L

i

L

is

ここに,

L'

:  補正後の排気音の測定値 (dB)

L

s

:  風防スクリーンなどを設置したときの測定値 (dB)

C

:  補正値 (dB)

L

i

:  噴流の影響がない測定点における測定値 (dB)

L

is

:  L

i

における測定点に,L

s

の測定に用いた風防スクリーンなど

を設置して測定したときの測定値 (dB)

図 5

備考

風防スクリーンは,布など音を反射又は吸収することが少なく,噴流を遮断できるものを使用

する。

(4)

ここに規定する以外の事項は,

JIS Z 8731

による。

備考1.

暗騒音の影響  各測定点での対象騒音の騒音レベルと暗騒音の騒音レベルとの差は6dB 以上

あることが望ましいが,この差が6dB 以下の場合には,

3

によって補正する。

表 3

単位 dB

対象の音があるときとないときの差

4 5 6

補正値

−2

−1

2.

消音効果の周波数特性が必要な場合は,下記による。

供試消音器がない場合と,取り付けた場合の排気音のバンド音圧レベルの各周波数帯ごと

の差をもって,供試消音器の周波数特性とする測定方法は,スペクトル分析とし,測定器は,

1

オクターブ又は

3

1

オクターブバンド分析器とする。

周波数帯域は 1 オクターブバンドの中心周波数で,125Hz から 8kHz とする。

装置は

10.2.1

に,試験条件は

10.2.2

に準じる。ただし,測定点が 2 点以上の場合には,各

周波数帯域ごとの平均値をもって,

消音器の周波数特性とし,

結果は

図 6

によって表示する。

参考

  1

オクターブバンド又は

3

1

オクターブバンド分析器には,

JIS C 1513

がある。


7

B 8379-1995

図 6

10.3

耐圧試験

  消音器の内部に異物を入れて目詰まりさせ,最高使用圧力の 1.25 倍の圧力を 1 分間保持

し,有害な欠陥の有無を調べる。

10.4

曲げ強度試験

図 7

に示す試験装置によって,先端から全長

10

1

の部分に口径の呼びに対応する,

図 7

に示す曲げ荷重を加える。

図 7

単位 N

口径の呼び

曲げ試験荷重

6 40

8 100

10 250

15 250

20 250

25 250

10.5

耐久試験

図 8

に示す試験装置による。弁の入口に圧力 0.5MPa を加え,弁の開閉ができる速度で

500

万回作動を行う。

なお,弁の開閉時間比率は 50%とし,試験中に供試消音器の各部について,ねじなどの再締付けを行っ


8

B 8379-1995

てはならない。

図 8

備考  弁及び直管は,供試消音器の口径の呼びと同一呼び

径とし,水平に配置する。

11.

検査

11.1

形式検査

  形式検査は,新規設計のもの又は改造によって影響を及ぼすとみなされるものについて,

次の検査を行い,

4.

5.

6.

7.

及び

8.

の規定に合格しなければならない。

(1)

材料

(2)

構造

(3)

寸法

(4)

外観

(5)

流量特性

(6)

排気音減衰特性

(7)

耐圧性

(8)

耐久性

(9)

機械的強度

11.2

受渡検査

  受渡検査は,形式検査に合格し,性能の確認された消音器と同種類のものについて,次

の検査を行い,

5.

6.

7.

12.

及び

14.

の規定に合格しなければならない。

(1)

構造

(2)

外観

(3)

寸法

(4)

包装

(5)

表示

なお,検査を行う場合の抜取方式は,受渡当事者間の協定による。

12.

包装

  消音器の包装には容易にちり,ほこりなどの異物が入らないようにする。

13.

製品の呼び方

  消音器の呼び方は,規格番号又は規格の名称及び表示記号による。

JIS B 8379

SA-8A

又は空気圧用消音器  SA-8A

14.

表示

  消音器には,見やすいところに,銘板その他によって,次の事項を明りょうに表示しなければ

ならない。

(1)

製造業者名又は登録商標

(2)

表示記号


9

B 8379-1995

(3)

最高使用圧力 (MPa)

付表 1  引用規格

JIS B 0142

  油圧及び空気圧用語

JIS B 0203

  管用テーパねじ

JIS B 8371

  空気圧用フィルタ

JIS C 1502

  普通騒音計

JIS G 3452

  配管用炭素鋼鋼管

JIS Z 8106

  音響用語(一般)

JIS Z 8731

  騒音レベル測定方法

JIS Z 8762

  絞り機構による流量測定方法

関連規格

JIS B 8373

  空気圧用 2 ポート電磁弁

JIS B 8374

  空気圧用 3 ポート電磁弁

JIS B 8375

  空気圧用 4 ポート・5 ポート電磁弁

JIS C 1513

  オクターブ及び

3

1

オクターブバンド分析器

氏名

所属

(委員長)

辻          茂

高度技術開発センター

(幹事)

佐  藤  光  男 SMC 株式会社開発部

岡  野  晴  夫

株式会社荏原製作所風水力事業部

香  川  利  春

東京工業大学

安  達  俊  夫

通商産業省機械情報産業局

竹田原  昇  司

工業技術院標準部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会技術部

坂  本  忠  臣

株式会社ブリヂストン生産システム開発部

岡  部  義  雄

株式会社電元社

伴      龍  一

日産ディーゼル工業株式会社

山  下      博

三井精機工業株式会社

久々湊  哲  夫 SMC 株式会社技術部

川  端      実

黒田精工株式会社

常  川  隆  史

甲南電機株式会社

(事務局)

三  浦  吉  成

社団法人日本油空圧工業会

新  免  雅  彦

社団法人日本油空圧工業会

備考

  ○が付いている委員は,分科会委員を兼ねる。