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日本工業規格

JIS

 B

8376

-1994

空気圧用速度制御弁

Speed control valves for pneumatic use

1.

適用範囲  この規格は,機械装置に用いられる空気圧システムの中で使用する,空気圧シリンダの速

度制御に用いる速度制御弁について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 0142

  油圧及び空気圧用語

JIS B 0203

  管用テーパねじ

JIS B 8370

  空気圧システム通則

JIS B 8373

  空気圧用 2 ポート電磁弁

JIS B 8374

  空気圧用 3 ポート電磁弁

JIS G 3452

  配管用炭素鋼鋼管

2.

この規格の中で用いる圧力は,ゲージ圧を示す。

3.

この規格の中で{  }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。

2.

速度制御弁の使用条件  速度制御弁の使用条件を次に示す。

(1)

最高使用圧力  0.7MPa {7.14kgf/cm

2

}

以下。

(2)

使用圧力  0.05∼0.7MPa {0.51∼7.14kgf/cm

2

}

(3)

周囲温度及び使用空気温度  −5∼60℃(ただし,速度制御弁の内部は,氷結しないもの)。

(4)

振動及び衝撃  速度制御弁には,有害な振動及び衝撃が加わらない。

(5)

作動頻度  最大作動頻度は 1 秒 1 回,最小作動頻度は 30 日に 1 回。

(6)

空気の質  速度制御弁に供給される空気の質は,速度制御弁の使用目的,機能・性能及び周囲環境に

適合させるとともに,速度制御弁の信頼性,耐久性及び安全性を高めるために,空気の質の管理を施

す。なお,空気の質については,JIS B 8370 による。

3.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0142 による。

4.

種類及び表示記号  速度制御弁の種類は,口径の呼びと基準流量によって分け,種類及び表示記号は

表 による。


2

B 8376-1994

表 1  種類及び表示記号

口径の呼び

ねじ継手の呼び

基準流量  l/min (A. N. R.)

表示記号

有効断面積  mm

2

(参考)

制御流れ

自由流れ

制御流れ

自由流れ

6

Rc

8

1

 550  700

SC-

6L

13

15

 340  450

SC-

6M

8

10

8

Rc

4

1

 1

100   1

400

SC-

8L

25

30

 700  900

SC-

8M

16

20

10

Rc

8

3

 2

100   2

700

SC-10L

50

60

 1

300   1

700

SC-10M

30

40

15

Rc

2

1

 3

500   4

300

SC-15L

80

100

 2

100   2

700

SC-15M

50

60

20

Rc

4

3

 6

300   7

900

SC-20L

140

180

 3

900   4

900

SC-20M

90

110

25

  Rc1

 10

300

 12

900

SC-25L

240

300

 6

300   7

900

SC-25M

140

180

備考1.  ねじ継手のねじは,原則として JIS B 0203に規定する管用テーパねじとする。

2.

基準流量とは,速度制御弁の入口側圧力が 0.3MPa {3.06kgf/cm

2

}

のときに流れた流量である。

3.

表示記号第 1 項の文字 SC は,速度制御弁を表す。

4.

表示記号第 2 項の数字は,口径の呼びを表す。

5.

表示記号第 2 項の数字に続く L 又は M の記号は,

表 に示す基準流量の区分を表し,それぞれ

L

種,M 種と呼ぶ。

5.

性能

5.1

制御流れの流量特性  10.1 の規定によって試験したとき,速度制御弁の出口側の流量は表 の基準

流量の値以上でなければならない。

5.2

自由流れの流量特性  10.2 の規定によって試験したとき,速度制御弁の出口側の流量は表 の基準

流量の値以上でなければならない。

5.3

耐圧性  10.3 の規定によって試験したとき,破壊,き裂,外部漏れなどの欠陥があってはならない。

5.4

速度制御弁のクラッキング圧力  10.4 の規定によって試験したとき,速度制御弁の入口側の圧力は

0.05MPa {0.51kgf/cm

2

}

未満でなければならない。

5.5

速度制御弁の漏れ  10.5 の規定によって試験したとき,制御流れ側への漏れは,50cm

3

/min (A. N. R.)

以下でなければならない。

5.6

耐久性  10.6 の規定によって試験を行い,500 万回作動した後,5.4 及び 5.5 の規定を満足しなけれ

ばならない。

6.

構造

6.1

一般  速度制御弁は,付図 に示すように,それを通過する流れの向きに応じて,制御流れ又は自

由流れを得られるものとし,また,内圧その他によって変形,破損することがないよう,十分な強さをも

つものでなければならない。

6.2

制御流れの調整機構  調整機構は,手動によって流量の調整が連続かつ円滑に行え,調整後,その

設定値を確実に保持するためのロック機構を備えていなければならない。

また,調整作業中,本体から分離しない構造でなければならない。


3

B 8376-1994

6.3

管接続口の位置  速度制御弁の管接続口の位置は,原則として同軸上とする。

7.

寸法  速度制御弁の主要寸法は,付表 による。

8.

外観  速度制御弁の外観は,次による。

(1)

速度制御弁の仕上がりは良好で,有害なきず,割れ,鋳巣,ばりなどの欠陥があってはならない。

(2)

外部表面には,塗装,その他の方法によって,さび止め処理を施す。ただし,耐食材料の部分は,そ

の必要がない。

9.

材料  速度制御弁に使用する材料は,速度制御弁の使用状態において,5.及び 6.に示す条件を満足す

るものでなければならない。

10.

試験方法

10.1

制御流れの流量特性試験  供試弁の絞り調節ねじを全開にし,図 に示す試験装置によって供試弁

の制御流れの方向に供試弁の入口側圧力を 0.3MPa {3.06kgf/cm

2

}

に保持し,供試弁の出口側の流量を測定

する。

図 1  流量特性試験回路

備考1.  配管は,供試弁のポートの口径に相当した JIS G 3452を用いる。

2.  d

は,配管の内径を表し,5及び 10は配管の内径の 5 倍及び 10 倍の距

離を示す。

3.

圧力取出口の詳細を次に示す。

10.2

自由流れの流量特性試験  供試弁の絞り調節ねじを全閉にし,図 に示す試験装置によって供試弁

の自由流れの方向に供試弁の入口側圧力を 0.3MPa {3.06kgf/cm

2

}

に保持し,供試弁の出口側の流量を測定

する。


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B 8376-1994

図 2  流量特性試験回路

備考  配管及び圧力取出口の詳細は,図 の備考による。

10.3

耐圧性試験  供試弁の絞り調節ねじを全開にし,供試弁の一方にプラグを施し,他方から最高使用

圧力の 1.5 倍の圧力を加え,1 分間保持する。

10.4

速度制御弁のクラッキング圧力試験  供試弁の絞り調節ねじを全閉にし,図 に示す試験装置によ

って供試弁の自由流れの方向に供試弁の入口側から徐々に圧力を加え,供試弁の出口側の流量が

表 に示

す自由流れの基準流量の 15%に達したときの供試弁の入口側圧力を測定する。

10.5

速度制御弁の漏れ試験  供試弁の絞り調節ねじを全閉にし,供試弁の制御流れの方向に供試弁の入

口側から 0.7MPa {7.14kgf/cm

2

}

の圧力を加えたときの供試弁の出口側からの漏れを測定する。

10.6

耐久性試験  供試弁の絞り調節ねじを全閉にし,図 に示すように,供試弁を自由流れの方向に接

続し,3 ポート切換弁の入口側から 0.7MPa {7.14kgf/cm

2

}

の圧力を加え,3 ポート及び 2 ポート切換弁を

表 に示す順序で作動させる。ただし,作動は 1 秒 1 回の割合とし,開と閉との間隔はほぼ等しいものと

する。

この試験に用いる 3 ポート及び 2 ポート切換弁の有効断面積は,供試弁の口径の呼びと同等な配管内径

実断面積の 25%以上とする。

図 3  耐久性試験回路

備考1.  配管は供試弁の口径の呼びに相当した JIS G 3452に規定する鋼管

を用いる。

2.  d

は配管の内径を表し,10は配管の内径の 10 倍の距離を示す。

3.

有効断面積は JIS B 8373 又は JIS B 8374 の規定による。

表 2  耐久性試験順序

順序

3

ポート切換弁

2

ポート切換弁

1

開(給気)

2

閉(排気)

3

閉(排気)

11.

検査


5

B 8376-1994

11.1

形式検査  形式検査は,新規の設計又は改造によって性能に影響を及ぼすとみなされるものについ

て,次の各項目の検査を行い,5.9.の規定に適合しなければならない。

(1)

材料

(2)

構造

(3)

寸法

(4)

外観

(5)

制御流れの流量特性

(6)

自由流れの流量特性

(7)

耐圧性

(8)

速度制御弁のクラッキング圧力

(9)

速度制御弁の漏れ

(10)

耐久性

11.2

受渡検査  受渡検査は,形式検査に合格し,性能の確認された速度制御弁と同種類のものについて,

次の各項目の検査を行い,5.35.56.8.12.及び 14.の規定に適合しなければならない。ただし,検査

項目は,受渡当事者間の協定によって,その一部を省略することができる。

(1)

構造

(2)

寸法

(3)

外観

(4)

耐圧性

(5)

速度制御弁のクラッキング圧力

(6)

速度制御弁の漏れ

(7)

包装

(8)

表示

なお,ロット検査を行う場合の抜取方式は,受渡当事者間の協定による。

12.

包装  速度制御弁の包装は,管接続口に防じん用ふた,その他の方法によって,ちり,ほこりなどの

異物が入らないようにする。

13.

製品の呼び方  速度制御弁の呼び方は,規格番号又は規格の名称及び表示記号による。

1.  JIS B 8376 

SC-10L

2.  空気圧用速度制御弁  SC-10L

14.

表示  速度制御弁には見やすいところに,銘板,その他の方法によって次の事項を明りょうに表示し

なければならない。

(1)

表示記号

(2)

制御流れ及び自由流れの方向の表示

(3)

製造業者名又はその略号

関連規格  JIS B 8377  空気圧用複動シリンダ


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B 8376-1994

付図 1  速度制御弁の構造及び名称(構造例)


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B 8376-1994

付表 1  速度制御弁の主要寸法

A

寸法(選択寸法)

単位 mm

口径の呼び

A

45 50 63 71  80  90 100

125

6

8

10

15

20

25

 

B

C寸法(最大寸法)

単位 mm

口径の呼び

B

C

D

6 71  140  45

8 71  140  45

10 71  160  45

15 71  160  45

20 80  200  63

25 80  200  63

備考1.  寸法は,絞り調節ねじの調節範囲での最大寸法とする。

2.  D

寸法は,軸方向の基本寸法の最大を示す。


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B 8376-1994

空気圧 JIS 原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

辻          茂

高度技能開発センター

島  田  公  雄

中央大学理工学部

荒  木  獻  次

埼玉大学工学部

香  川  利  春

東京工業大学工学部

河  野  博  文

通商産業省機械情報産業局産業機械課

桐  山  和  臣

工業技術院標準部機械規格課

黒  木  勝  也

財団法人日本規格協会技術・検査部

坂  本  忠  臣

ブリヂストン株式会社

岡  部  義  雄

株式会社電元社製作所

渡  並      直

トヨタ自動車株式会社メカトロシステム部

伴      龍  一

日産ディーゼル工業株式会社第二技術部工機課

石  川  康  宏

三井精機工業株式会社

深  町  孝  一 SMC 株式会社技術部

(主査)

常  川  隆  史

甲南電機株式会社開発部

(幹事)

森      信  夫

シーケーディ株式会社空圧事業部第二技術部

仲  田  好  宏

黒田精工株式会社

三  浦  宏  之

太陽鉄工株式会社技術部

永  井      高 TACO 株式会社品質管理部

大  竹  惟  雄 NOK 株式会社技術本部

(事務局)

佐  藤  安  雄

社団法人日本油空圧工業会

備考  ○で示した委員は,分科会委員も兼ねる。