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B 8362 : 2000

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって,JIS B 8362 : 1994 は改正され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 B

8362

:

2000

液圧用繊維補強樹脂ホースアセンブリ

Textile reinforced thermoplastic hose assemblies

for hydraulic use

序文  この規格は,1994 年に改正された JIS B 8362 を元に,次の日本工業規格の制定及び改正に伴い,こ

れらの規格との整合性を配慮し,作成された日本工業規格である。

JIS K 6330-2

  ゴム及び樹脂ホース試験方法−第 2 部:耐圧性試験

JIS K 6330-4

  ゴム及び樹脂ホース試験方法−第 4 部:低温試験

JIS K 6330-8

  ゴム及び樹脂ホース試験方法−第 8 部:衝撃圧力試験

JIS K 6375

  液圧用繊維補強樹脂ホース

JIS Z 8301

  規格票の様式

1.

適用範囲  この規格は,最高使用圧力 6.9MPa∼34.5MPa で使用される 2 種類のタイプの繊維補強樹脂

ホースアセンブリ(以下,ホースアセンブリという。

)について規定する。ホースアセンブリは,−40∼+

100

℃までの温度範囲内で,鉱物性作動油,水及び合成系作動油の使用に適したものとする。

参考  合成系作動油とは,エステル,ハロゲン炭化水素などの合成加工物で作られる難燃性作動油,

難燃性作動液をいう。

なお,

“Plastic hose”の和訳は,

“プラスチックホース”が適切と思われるが,我が国の慣習

によって“樹脂ホース”とする。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 8363

  液圧用ホースアセンブリ継手金具及び附属金属

JIS K 6330-2

  ゴム及び樹脂ホース試験方法−第 2 部:耐圧性試験

備考  ISO 1402 : 1994, Rubber and plastics hoses and hose assemblies−Hydrostatic testing からの引用事

項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS K 6330-4

  ゴム及び樹脂ホース試験方法−第 4 部:低温試験

備考  ISO 4672 : 1988, Rubber and plastics hoses−Sub-ambient temperature flexibility tests からの引用

事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS K 6330-8

  ゴム及び樹脂ホース試験方法−第 8 部:衝撃圧力試験

備考  ISO 6803 : 1994, Rubber or plastics hoses and hose assemblies−Hydraulic-pressure impulse test

without flexing

が,この規格と一致している。

JIS K 6375

  液圧用繊維補強樹脂ホース


2

B 8362 : 2000

備考  ISO 3949 : 1991, Plastics hoses and hose assemblies−Thermoplastics, textile-reinforced, hydraulic

type

−Specification が,この規格と一致している。

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

3.

種類及び記号

3.1

種類  ホースアセンブリの種類は,ホースの呼び径及び最高使用圧力によってタイプ 1 及びタイプ 2

に分類し,使用する繊維補強樹脂ホース(以下,ホースという。

)によって,

表 のとおり区分する。

なお,最高使用圧力とは,連続して使用できる最高圧力(ゲージ圧力)をいう。

表 1  ホースアセンブリの種類

呼び記号

ホースの種類

最高使用圧力

MPa

ホース及び

継手の呼び径

mm

使用する継手

P1-5 20.5

5

P1-6.3 19.0

6.3

P1-8 17.0

8

P1-10 15.5

10

P1-12.5 13.5

12.5

P1-16 10.0

16

P1-19 8.6

19

P1-25

タイプ 1

6.9 25

R, G, C, 4C, 9C,

F, M, MC, UF,

GO

P2-5 34.5

5

P2-6.3 34.5

6.3

P2-10 27.5

10

P2-12.5 24.0

12.5

P2-16 19.0

16

P2-19 15.5

19

P2-25

タイプ 2

13.8 25

R, G, C, 4C, 9C,

F, M, MC, UF,

GO

備考 1.  ホースの種類及びホースの呼び径は,

JIS K 6375

による。

2.

継手の呼び径及び使用する継手は,

JIS B 8363

による。

3.  F, M, MC, UF

及び GO 以外の継手を使用することを推奨す

る。

3.2

表示記号  ホースアセンブリの表示記号は,次の例による。ただし,これは配列を規定するもので

はない。

呼び記号

ホースアセンブリの長さ

一端の継手の記号

他端の継手の記号

4.

性能  ホースアセンブリの性能は,8.によって試験し,表 の規定に適合しなければならない。


3

B 8362 : 2000

表 2  性能

項目

性能

主な試験方法

適用箇条

耐圧

漏れ,その他の異常があっては

ならない。

表 3,表 の耐圧試験圧力で 30∼60s  8.1

破壊圧力 継手の脱離,ホースの破裂など

の異常があってはならない。

耐圧試験後,

表 3,表 の最小破壊試

験圧力

8.2

耐圧性

長さ変化 長さ変化率+3∼−3%の範囲

内とする。

表 の最高使用圧力で 1min

8.3

耐疲労性

衝撃圧力 き裂の発生,漏れ,破壊,その

他の異常があってはならない。

耐圧試験後,油温 93±3℃,タイプ 1
は最高使用圧力の 125%の最大衝撃圧

力を 15 万回,タイプ 2 は最高使用圧
力の 133%の最大衝撃圧力を 20 万回

8.4

低温曲げ 折れ,ひび割れ,その他の異常

があってはならない。

−40±2℃,24h 放置後,

表 の最小

曲げ半径で曲げる。

耐低温性

耐圧

漏れ,その他の異常があっては

ならない。

最低曲げ試験後,

表 3,表 の耐圧試

験圧力で 30∼60s

8.5

電気絶縁性

(

1

)

漏れ電流 50

µA 以下とする。 150±10mm の試料に,37.5kV の電圧

を 5min

8.6

(

1

)

電気絶縁性は,その表示があるものについてだけ適用する。

参考  通常の衝撃圧力試験の温度は,100±3℃で行う。 

表 3  ホースアセンブリタイプ の耐圧試験 

圧力及び最小破壊試験圧力

単位 MPa

呼び記号

耐圧試験圧力 最小破壊試験圧力

P1

−5 41.0

82.0

P1

−6.3 38.0

76.0

P1

−8 34.0

68.0

P1

−10 31.0

62.0

P1

−12.5

27.0 54.0

P1

−16 20.0

40.0

P1

−19 17.2

34.4

P1

−25 13.8

27.6

表 4  ホースアセンブリタイプ の耐圧試験 

圧力及び最小破壊試験圧力

単位 MPa

呼び記号 耐圧試験圧力 最小破壊試験圧力

P2

−5

P2

−6.3

69.0 138.0

P2

−10 55.0

110.0

P2

−12.5

48.0 96.0

P2

−16 38.0

76.0

P2

−19 31.0

62.0

P2

−25 27.5

55.0


4

B 8362 : 2000

5.

構造

5.1

構造一般  ホースアセンブリは,JIS K 6375 に規定するホースと JIS B 8363 に規定する継手とによ

って,

図 のように構成され,漏れ,継手の離脱などの欠点がなく,液圧装置及び液圧回路の配管用とし

て,十分な機能をもつものとする。

なお,

図 は一例であって,構造の詳細を規定するものではない。

図 1  構造図

5.2

ホースと継手との組合せ  タイプ 1,タイプ 2 のホースと継手との組合せは,次による。

a)

継手の最高使用圧力は,ホースの最高使用圧力以上とする。

b)

ねじ継手  (R, G, C, 4C, 9C, F, M, MC, UF, GO)  を使用する場合は,

表 の組合せによる。

表 5  ホースとねじ継手との組合せ

ねじ継手

管用平行

ホースの

呼び径

管用テーパねじ

の呼び

おねじ

めねじ

メートルねじの呼び

(参考)

ユニファイねじの呼び

(参考)

5 R1/4

G1/4B

G1/4

M14

×1.5 7/16-20UNF-2B

7/16-20UNF-2B

1/2-20UNF-2B

6.3 R1/4

G1/4B

G1/4 M14

×1.5

9/16-18UNF-2B

8 9/16-18UNF-2B

10

R3/8 G3/8B

G3/8

M18

×1.5

3/4-16UNF-2B

3/4-16UNF-2B

12.5 R1/2

G1/2B

G1/2 M22

×1.5

7/8-14UNF-2B

7/8-14UNF-2B

16 R3/4

G3/4B

G3/4

M27

×2

1

・1/16-12UN-2B

19 R3/4

G3/4B

G3/4

M27

×2 1・1/16-12UN-2B

25 R1

G1B

G1 M33

×2 1・5/16-12UN-2B

6.

寸法

6.1

ホースアセンブリの長さの許容差  ホースアセンブリの長さの許容差は,表 による。


5

B 8362 : 2000

表 6  ホースアセンブリの長さの許容差

単位 mm

ホースアセンブリの長さ

以上

未満

許容差

− 500

+10

0

    500 1

000

+15

0

   1 000

2 000

+20

0

   2 000

5 000

+1.0%

0

   5 000

+2.0%

0

6.2

取付け後の継手の寸法  取付け後の継手の寸法は,表 による。

なお,

表 の図は一例であって,継手の形状の詳細を規定するものではない。

表 7  取付け後の継手寸法

単位 mm

継手の呼び径 d

1

(最小)d

2

(参考)E(最大)L(最大)

5 2.0

− 19 48

6.3 3.0

3.0

25

55

8 4.5

− 30 63

10 5.0

5.0

30

63

12.5 7.5

7.5

35

63

16 11.0

− 35 65

19 13.5

13.5

41

65

25 19.0

19.0

48

70

7.

最小曲げ半径  ホースアセンブリの最小曲げ半径(

2

)

は,

表 による。

なお,最小曲げ半径はホースアセンブリを曲げたとき,ホースが描く内側の円弧から求める。

(

2

)

ホースアセンブリ性能の低下なく使用できる曲げ半径の最小値。衝撃圧力試験及び低温曲げ試

験に用いる。


6

B 8362 : 2000

表 8  最小曲げ半径

単位 mm

呼び径

最小曲げ半径

5 90

6.3 100

8 115

10 125

12.5 180

16 205

19 240

25 300

8.

試験方法

8.1

耐圧試験  試験に供するホースアセンブリ(以下,試料という。)に,常温(

3

)

の雰囲気において JIS K 

6330-2

で規定された耐圧試験を行い,

表 又は表 に規定する耐圧試験圧力を加え,30∼60s 経過した後,

漏れ,その他の異常の有無を調べる。

(

3

) 20

±15℃(JIS Z 8703に規定する温度15級)とする。

8.2

破壊圧力試験  破壊圧力試験は,次による。

a)

試料は,ホースの自由長さが(

4

)300mm

以上で,8.1 の試験に合格したものを用いる。

b)

試料に,常温の雰囲気で,水又は油で

表 又は表 に規定する最小破壊試験圧力を加え,継手の離脱,

ホースの破裂などの異常の有無を調べる。ただし,加圧を開始してから最小破壊圧力に達するまでの

時間は 30∼60s とする。

なお,この試験中は水平に取り付け,一端は自由状態とする。

(

4

)

自由長さとは,両端に継手金具を取り付けたホースにおいて,継手金具を除いた部分の長さを

いう。

8.3

長さ変化試験  長さ変化試験は,JIS K 6330-2 に規定された長さ変化試験方法によって表 に規定

する最高使用圧力で 1min 保持した後,加圧状態で測定を行い,長さの変化率を求める。

8.4

衝撃圧力試験  衝撃圧力試験は,次による。

a)

試料は,8.1 の試験に合格したものを用いる。

b)

衝撃圧力試験は,未老化ホース 4 本を JIS K 6330-8 に規定された衝撃圧力試験方法で試験を行う。

c)

試験中,循環する油の温度は,93±3℃とし,タイプ 1 は最高使用圧力の 125%の最大衝撃圧力を 15

万回,タイプ 2 は最高使用圧力の 133%の最大衝撃圧力を 20 万回加えて,漏れ,破壊,その他の異常

の有無を調べる。

参考  通常の衝撃圧力試験温度は,100±3℃で行う。

8.5

低温曲げ試験  低温曲げ試験は,JIS K 6330-4 の 4.B 法に規定する低温曲げ試験方法による。

8.6

漏れ電流試験  漏れ電流試験は,次による。

警告  この試験中,試料には高電圧が加わるため,十分注意して行う。 

a)

試料は 150±10mm の自由長さとし,内部に流体を含まず,水分混入防止のため端部にキャップを施

し,相対湿度 85%以上,温度 23℃±3℃の雰囲気に 168h 放置する。

b)  a)

の状態調節を行った後,ホースの表面の水分を取り除き,キャップを外してホースの一端を交流電

源[50∼60Hz(正弦波)

]の非接地側電極に絶縁電線を用いて接続する。


7

B 8362 : 2000

次に,試料が外的物質から 600mm 以上離れた状態になるように,絶縁電線の適当な箇所を乾いた

ひもなどによってつるす。さらに,試料の他端を 1k

Ω∼1MΩの既知の抵抗器を通して接地する。この

とき,抵抗器はできるだけ試料の端部に近づける。

c)

交流電圧計を,完全なシールドケーブルを用いて抵抗器両端に接続した後,試料に 37.5kV の電圧(実

効値)を 5min 加え,そのときの交流電圧計の指示値から漏れ電流を次の式によって算出する。

R

E

I

ここに,

I

漏れ電流

  (

µA)

E

電圧計の指示値

 (mV)

R

既知抵抗

 (k

Ω)

9.

検査

9.1

形式検査

  形式検査は,新規の設計又は改造によって,性能に影響を及ぼすとみなされるものにつ

いて,次の各項目の検査を行い,

4.

7.

の規定に適合しなければならない。

a)

構造

b)

寸法

c)

耐圧性

d)

耐疲労性

e)

耐低温性

9.2

受渡検査

  受渡検査は,形式検査に合格し,性能の確認されたホースアセンブリと同種類のものに

ついて,ホースアセンブリの長さ検査を行い,

6.

の規定に適合しなければならない。

なお,検査は抜き取り検査とし,抜き取り方法については受渡当事者間の協定による。

10.

包装

  ホースアセンブリは,包装に際して内部を清浄にし,ちり,ほこりなどが入らないような防じ

ん処理を施さなければならない。

11.

製品の呼び方

  ホースアセンブリの呼び方は,規格番号又は規格の名称及び表示記号による。

1.  JIS B 8362  P1-5 600 GC

2.

液圧用繊維補強樹脂ホースアセンブリ

P1-5 600 GC

12.

表示

12.1

製品

  ホースアセンブリには,次の事項を表示しなければならない。

a)

呼び記号タイプ(継手に表示することが困難な場合には,金属板,金属はくなどに表示してもよい。

b)

製造年月又はその略号

c)

製造業者名又はその略号

d)

電気絶縁性をもつ旨の略号又は標識(必要な場合)

12.2

包装

  包装には,次の事項を表示しなければならない。

a)

規格の名称

b)

表示記号

c)

製造年月又はその略号


8

B 8362 : 2000

d)

製造業者名又はその略号

液圧用補強ホース&アセンブリ原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

山  口      惇

横浜国立大学

小  谷  泰  久

通商産業省機械情報産業局

本  間      清

通商産業省工業技術院標準部

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会

佐  藤  省  悟

財団法人化学品検査協会

鈴  木      守

社団法人日本ゴム協会

岡  安  英  雄

社団法人日本工作機械工業会

堀  切  俊  彦

社団法人日本油空圧工業会

高  橋  武  臣

社団法人日本産業機械工業会

有  光  幸  郎

社団法人日本農業機械工業会

宗  野  久  人

株式会社小松製作所

片  桐      悟

株式会社豊田自動織機製作所

服  部  和  洋

東海ゴム工業株式会社

坂  根  一  晴

株式会社十川ゴム

前  田      学

株式会社ニチリン

島  田  晴  示

ニッタ・ムアー株式会社

坂  本  和  博

株式会社ブリヂストン

高  橋      徹

ブリヂストンフローテック株式会社

青  柳  奈須雄

横浜ゴム株式会社

高  村  提  司

横浜ハイデックス株式会社

有  賀  利  樹

横浜ハイデックス株式会社

(事務局)

庭  田  正  久

日本ゴムホース工業会

吉  田  豊  祐

日本ホース金具工業会

解説文責  島田晴示