>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

B 8356-1 : 2000 (ISO 11170 : 1995)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。これによって JIS B 8356 : 1993 は廃止され,JIS B 8356-1

に置き換えられる。

JIS B 8356

は次に示す部編成となっている。これらの規格には“油圧用フィルタ性能評価方法”という

共通主タイトルを用いた。

第 1 部:フィルタエレメントの性能確認手順

第 2 部:フィルタエレメントの組立完全性試験及びファーストバブルポイントの測定

第 3 部:フィルタエレメントのつぶれ又は破裂試験

第 4 部:フィルタエレメントの材料の作動油適合性試験

第 5 部:フィルタエレメントの端末荷重試験

第 6 部:フィルタエレメントの流れ疲労特性試験

第 7 部:フィルタの圧力降下特性試験

第 8 部:フィルタエレメントのろ過性能試験(マルチパステスト法)

第 9 部:フィルタの要求性能一覧


日本工業規格

JIS

 B

8356-1

: 2000

 (I

11170

: 1995

)

油圧用フィルタ性能評価方法−

第 1 部:フイルタエレメントの

性能確認手順

Hydraulic fluid power

−Filters−Evaluation of filter performance-

Part 1 : Filter elements

−Procedure for verifying performance characteristics

序文  この規格は,1995 年に第 1 版として発行された ISO 11170, Hydraulic fluid power−Filter elements−

Procedure for verifying performance characteristics

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することな

く作成した日本工業規格である。

  なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲

この規格は,油圧用フィルタエレメントの性能確認を行う手順を規定したものであり,油圧回路中での

フィルタエレメントのろ過特性,構造特性を確認するために用いることができる。

備考1.  ここに規定した手順は,2.の引用規格に列記した国際規格の規定する試験の一部又はすべて

を含んでいる。

この手順は,必要がある場合は,購入者と製造業者が合意すれば,複数のフィルタエレメ

ントに繰り返し使用することができる。

2.

ここに規定した手順は,標準的な材料や装置を指定しているので,製品承認や品質認定の手

順とは別のものである。

製品承認や品質認定の手順は,ここに規定する試験を含んでも構わないが,その場合実際

の使用状態を代表するような材料や試験条件を記す(例えば,使用作動油)

2.

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,

発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格を構成するものであって,

その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。

を適用する。

JIS B 0142

  油圧及び空気圧用語

備考  ISO 5598 : 1985, Fluid power systems and components−Vocabulary からの引用事項は,この規格

の該当事項と同等である。

JIS B 8356-2

  油圧用フィルタ性能評価方法−第 2 部:フィラメントの組立完全性試験及びファースト


2

B 8356-1 : 2000 (ISO 11170 : 1995)

バブルポイントの測定

備考  ISO 2942 : 1994, Hydraulic fluid power−Filter elements−Verification of fabrication integrity and

determination of the first bubble point

が,この規格と一致している。

JIS B 8356-3

  油圧用フィルタ性能評価方法−第 3 部:フィルタエレメントのつぶれ又は破裂試験

備考  ISO 2941 : 1974, Hydraulic fluid power−Filter-elements−Verification of collapse/burst resistance

が,この規格と一致している。

JIS B 8356-4

  油圧用フィルタ性能評価方法−第 4 部:フィルタエレメントの材料の作動油適合性試験

備考  ISO 2943 : 1974, Hydraulic fluid power−Filter elements−Verification of material compatibility

with jluid

が,この規格と一致している。

JIS B 8356-5

:油圧用フィルタ性能評価方法−第 5 部:フィルタエレメントの端末荷重試験

備考  ISO 3723 : 1976, Hydraulic fluid power−Filter elements−Method for end load test が,この規格と

一致している。

JIS B 8356-6

  油圧用フィルタ性能評価方法−第 6 部:フィルタエレメントの流れ疲労特性試験

備考  ISO 3724 : 1976, Hydraulic fluid power − Filter elements − Verification of flow fatigue

characteristics

が,この規格と一致している。

JIS B 8356-7

  油圧用フィルタ性能評価方法−第 7 部:フィルタの圧力降下特性試験

備考  ISO 3968 : 1981, Hydraulic fluid power −Filters −Evaluation of pressure drop versus flow

characteristics

が,この規格と一致している。

JIS B 8356-8

  油圧用フィルタ性能評価方法−第 8 部:フィルタエレメントのろ過性能試験(マルチパ

ステスト法)

備考  ISO 4572 : 1981, Hydraulic fluid power−Filters−Multi-pass method for evaluating filtration

performance

が,この規格と一致している。

JIS B 8356-9

  油圧用フィルタ性能評価方法−第 9 部:フィルタの要求性能一覧

備考  ISO 7744 : 1986, Hydraulic fluid power−Filters−Statement of requirements が,この規格と一致

している。

3.

定義

用語の定義は,JIS B 0142 による。

4.

試験試料

性能評価試験に用いるフィルタエレメントは,同一形式のフィルタエレメントを代表するものでなけれ

ばならない。

試験の一部はフィルタエレメントを破壊したり,それ以降の試験には適さないような損傷を及ぼしたり

する可能性がある。そのため十分な数のフィルタエレメントを準備すること。

5.

試験手順

3

個のフィルタエレメントについて,それぞれ 5.1 と 5.2 に規定した試験を行う。

その後に,

表 に示す順序で,各フィルタエレメントごとに別項目の性能試験を行う。

これらの試験手順は,最少の試験回数で性能確認ができるように決められたものである。

5.1

完全性試験


3

B 8356-1 : 2000 (ISO 11170 : 1995)

a)

フィルタの完全性を JIS B 8356-2 に基づいて確認する。

ファーストバブルポイントに達するまで試験を継続する。

ファーストバブルポイントの圧力を記録し,その値がフィルタ供給者の指定圧力以上であることを

確認する。

そのフィルタを 60℃の換気機能を備えた乾燥機内で,少なくとも 1 時間乾燥させる。

警告

引火点の低い溶剤で洗浄したフィルタを乾燥させるときには,換気に十分に注意をし,引火

を防止しなければならない。

b)  3

個のフィルタエレメントのファーストバブルポイントの圧力によって,値の小さいほうから順にエ

レメント 1,エレメント 2,エレメント 3 として,以下の試験を行う。

5.2

適合性試験(JIS B 8356-4 参照)

警告

地域の安全基準に従うこと。

a)

フィルタエレメントを試験油に 72 時間以上浸漬する。試験油は,連続又は断続で 72 時間試験温度を

維持すること。

なお,その間は,フィルタエレメントを液中から取り出してはならない。

試験温度は,一般に製造業者の推奨する最高使用温度より 15℃高い温度とする。

なお,この温度は供試油の引火点より少なくとも 50℃は,低いものであること。

この試験は,

(予想される最低温度より 5℃低い温度で,

)低温試験として行ってもよい。

b)

目視による明かな構造,シール,ろ材などの破壊が認められないこと。

c)

フィルタは,ろ過したヘプタン又は適切な液体(5

µm 以上の汚染粒子数が 20 個/ml 以下であり,かつ,

15

µm 以上の汚染粒子数が 5 個/ml 以下のもの)の中に 10 分間ずつ 3 回浸漬することによって洗浄す

る。

さらに,これらのフィルタエレメントの内側と外側を 0.8

µm メンブレンフィルタでろ過した同じ溶

剤を吹き付けて洗浄する。この洗浄はフィルタエレメントをきずつけないように,

極力注意しながら,

フィルタの表面全体について行う。

d)

最後に,そのフィルタを 60℃の換気機能を備えた乾燥機内で,少なくとも 1 時間乾燥させる。

警告

引火点の低い溶剤で洗浄したフィルタを乾燥させるときには,換気に十分に注意をし,引火

を防止しなければならない。

e)

それぞれのフィルタエレメントの組立完全性を,5.1 によって再度確認する。

ファーストバブルポイント測定に用いる溶剤は,フィルタエレメントを洗浄した溶剤と同じ種類の

ものを使用してもよい。

なお,この場合,5.2d)に従ってエレメントを乾燥させる必要はない。

ファーストバブルポイントの圧力が,初めに 5.1 によって得られた値と 25%以上異なっていないこ

とを確認する。

5.3

性能試験

各フィルタエレメントは,

表 に示す該当項目の試験をその順序に従って行う。

3

個のフィルタエレメントの試験順序は,任意でよい。

6.

性能試験報告書

行った個々の試験について,一つずつ試験報告書を作成すること。

性能試験報告書は,作成したすべての試験報告書を含み,そこで得られたすべての測定値が記入されて


4

B 8356-1 : 2000 (ISO 11170 : 1995)

いなければならない。

表 1  試験順序

試験

試験手順及び装置

容認基準又は承認結果

フィルタエレメント 1

ろ過精度

ACFTD

投入量

つぶれ又は破裂

JIS B 8356-8

参照

JIS B 8356-8

参照

JIS B 8356-3

参照

 
β値 

構造,シール,ろ材などの破損が認められないこと。

“圧力降下一不活性粒子投入量”曲線のこう配に低下がないこと。

組立完全性を確認すること。

フィルタエレメント 2

端末荷重

JIS B 8356-5 

5.a)

を除く]参照

JIS B 8356-5 

6.a)

参照

構造,シール,ろ材などの破損が認められないこと。

組立完全性を確認すること。

フィルタエレメント 3

圧力降下

繰返しの流れ変動に

よる疲労

JIS B 8356-7

参照

JIS B 8356-6

参照

JIS B 8356-6 6.a)

 
曲線 
構造,シール,ろ材などの破損が認められないこと。

組立完全性を確認すること。

関連規格  ISO 4406 : 1987, Hydraulic fluid power-fluids-code for defining the level of contamination by solid

particles


5

B 8356-1 : 2000 (ISO 11170 : 1995)

JIS B 8356-1

  整合化本委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

竹  中  俊  夫

東京工業大学名誉教授

島  田  公  雄

中央大学理工学部

中  嶋      誠

通商産業省機械情報産業局

本  間      清

工業技術院標準部

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会技術部

村  井  孝  宣

財団法人機械振興協会技術研究所

岡  安  英  雄

社団法人日本工作機械工業会技術部

吉  松  英  昭

株式会社神戸製鋼所

渡  並      直

トヨタ自動車株式会社

荒  木  義  昭

株式会社日平トヤマ

黒  部  昌  徳

東芝機械株式会社

藤  田      勝

石川島汎用機械株式会社

石  井      進

内田油圧機器工業株式会社

小  池  一  夫

イハラサイエンス株式会社

門      泰  一

太陽鉄工株式会社

木  原  和  幸

株式会社トキメック

小曽戸      博

内田油圧機器工業株式会社

手  塚  昂  宏

カヤバ工業株式会社

中  西  康  二

黒田精工株式会社

平  野  謙  一

油研工業株式会社

二  見  安  亮 CKD 株式会社

根  本  圭  介

三菱電線工業株式会社

(分科会主査)

山  崎  一  彦

山信工業株式会社

(事務局)

三  浦  吉  成

社団法人日本油空圧工業会第 1 技術部

堀  切  俊  彦

社団法人日本油空圧工業会第 2 技術部

○印は,分科会委員を兼ねる。

原案作成分科会  構成表

氏名

所属

福  島  英  夫

日本石油株式会社

小  澤  健  治

山信工業株式会社

住  田      隆

株式会社トキメック

飯  野      隆

大生工業株式会社

山  田  詔  一

油研工業株式会社

根  元  康  博

日本ポール株式会社

伊  沢  一  康

日本ポール株式会社

松  山  雄  一

出光興産株式会社

太  田  尚  宏

株式会社松村石油研究所

布  川  道  夫

ダイキン工業株式会社

水  野  啓  三

カヤバ工業株式会社

笠  井  寿  男 SMC 株式会社

竹  崎      渉

豊興工業株式会社

植  田  修  弘

タカコ精機株式会社

杉  村  佳  春

日本ムーグ株式会社

(事務局)

堀  切  俊  彦

社団法人日本油空圧工業会

(文責  山崎一彦)