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日本工業規格

JIS

 B

8318

-1994

深井戸用電気井戸ポンプ

Electric deep well pumps

1.

適用範囲  この規格は,呼び出力 400W 以下の電動機とポンプとを共通軸で組み合わせた,遠心形自

動式電気井戸ポンプ(以下,ポンプという。

)で,ジェット部を附属し,主に家庭用深井戸(

1

)

に用いるもの

について規定する。

(

1

)

ここでいう深井戸とは,ポンプを運転したとき,地表から最低動水位までの距離が,8m を超え

るものをいう。

備考1.  この規格の引用規格を,付表1に示す。

2.

この規格の中で,

{  }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。

2.

種類  ポンプの種類は,電動機の呼び出力及び表示吸上げ高さとの組合せによって分け,次による。

(1)

電動機の呼び出力  電動機の呼び出力は,次による。

150W, 200W, 250W, 300W, 400W

(2)

表示吸上げ高さ(

2

)

  表示吸上げ高さは,次による。

12 m, 18m, 24m, 30m

(

2

)

表示吸上げ高さとは,遠心ポンプの羽根車中心からジェット部上端までの距離をいう。

3.

定格  電動機の定格電圧は,単相交流 100V 及び三相交流 200V,定格周波数は 50Hz 又は 60Hz とす

る。

4.

性能

4.1

締切り全揚程  ポンプの締切り全揚程は,8.2 によって試験を行い,次の値以上とする。

(

)

{

}

1

0

1

0

10

1

.

1

1

.

1

p

H

H

g

p

H

H

s

s

÷÷ø

ö

ççè

æ

ここに,

H

0

締切り全揚程 (m)

H

s

表示吸上げ高さ (m)

p

1

圧力開閉器が開くゲージ圧力 (kPa) {kgf/cm

2

}

g

自由落下の加速度 (m/s

2

)

4.2

揚水量  ポンプの揚水量は,8.3 によって試験を行い,表 のとおりとする。


2

B 8318-1994

表 1  揚水量の最小値

単位  l/mm

電動機呼び出力

150W 200W 250W 300W 400W

基準押上げ高さ 6m

6m

10m

10m

11m

表示吸上げ高さ

12m 13

以上

16

以上

20

以上 22 以上

28

以上

18m

− 10 以上

13.5

以上

16

以上

21

以上

24m

8

以上 10 以上

13

以上

30m

6

以上

備考  表 の揚水量は,パラレルパイプジェットとの組合せによる値を示す。

インナーパイプジェット又はシングルパイプジェットの場合は,

表 

値の 70%以上とする。

4.3

消費電力  ポンプの消費電力は,8.4 によって試験を行い,表 のとおりとする。

なお,消費電力の許容差は,定格消費電力(表示した消費電力)に対し,±20%とする。

表 2  電動機の呼び出力と消費電力

電動機の呼び出力 150W 200W 250W 300W 400W

消費電力  W 460 以下

560

以下

660

以下 790 以下 1 000 以下

4.4

使用電圧の変化  ポンプは,8.5 によって試験を行い,実用上差し支えなく使えるものとする。

4.5

始動  ポンプの始動は,8.6 によって試験を行い,異常なく始動しなければならない。

なお,始動電流は,単相のものでは 37A 以下とする。

4.6

耐水圧  ポンプの耐水圧は,8.7 によって試験を行い,軸封装置を除き,各部に水漏れがあってはな

らない。

4.7

圧力開閉器  ポンプに使用する圧力開閉器は,次による。

(1)

  8.8(1)

によって試験を行い,作動が確実であること。

また,この場合の作動圧力の許容値は,表示圧力が 0.1MPa {1kgf/cm

2

}

以下のものは±10kPa

{0.1kgf/cm

2

}

, 表 示 圧 力 が 0.1MPa {1kgf/cm

2

}

を 超 え 0.2MPa {2kgf/cm

2

}

以 下 の も の は ± 20kPa

{0.2kgf/cm

2

}

,表示圧力が 0.2MPa {2kgf/cm

2

}

を超えるものは±15%であること。

(2)

  8.8(2)

によって連続試験を行い,各部に支障を生じてはならない。

また,試験直後の,開閉接触部の温度上昇は,銅又は銅合金のものでは 40℃以下,銀又は銀合金の

ものでは 65℃以下でなければならない。

(3)

  8.8(3)

によって耐久性試験を行い,各部に支障を生じてはならない。

4.8

電動機の温度上昇  電動機の温度上昇は,8.9 によって試験を行い,表 の値でなければならない。

表 3  電動機の温度上昇限度

単位  ℃

電動機絶縁巻線

温度計法

抵抗法

全閉形

全閉形以外

E

種絶縁のもの

70

以下

65

以下 75 以下

4.9

絶縁抵抗  ポンプの絶縁抵抗は,8.10 によって試験を行い,1M

Ω以上とする。

4.10

耐電圧  ポンプの耐電圧は,8.11 によって試験を行い,規定の電圧に 1 分間耐えなければならない。

5.

構造  ポンプの構造は,付図 に示すように,ポンプ本体,圧力タンク,圧力開閉器,電動機及びジ

ェット部の主構成部分からなり,次の各項目に適合するものとする。


3

B 8318-1994

(1)

構造一般  構造に関する一般的事項は,次による

(a)

ポンプ圧力が加わる部分は,十分な強さをもつこと。

(b)

水が通る部分は,衛生上有害な材料を使用しないこと。

(c)

各部は,容易に機械的又は電気的な故障を起こさないこと。

(d)

使用中著しい振動及び騒音がなく,正常に運転できるものであること。

(e)

充電部は露出しないで,容易に水がかからないこと。

また,軸封装置から漏水が生じたときに,電動機内部に水が入らないように,電動機軸に水切り

つばなどの対策を施すこと。

(f)

極性が異なる充電部間,充電部と非充電金属部との間及び充電部と人が触れるおそれがある非金属

部との間の空間距離(沿面距離を含む。

)は,

表 に示す値であること。

表 4  空間距離の最小値

単位 mm

定格電圧 100V

200V

使用者が接続する端子部間

6

以上

6

以上

使用者が接続する端子部と接地するおそれがある非充電
金属部又は人が触れるおそれがある非金属部の表面との

 6

以上

6

以上

製造業者が接続する端子部間

3

以上

4

以上

電 源 電 線 の

取付部

製造業者が接続する端子部と接地するおそれがある非充
電金属部又は人が触れるおそれがある非金属部の表面と
の間

 2.5

以上

3

以上

使用者が接続する端子部間

6

以上

6

以上

使用者が接続する端子部と接地するおそれがある非充電

金属部又は人が触れるおそれがある非金属部の表面との

 6

以上

6

以上

製造業者が接続する端子部間及び使用者が接続器によっ

て接続する端子部間

 3

以上

4

以上

出 力 側 電 線
の取付部

製造業者が接続する端子部及び使用者が接続器によって

接続する端子部と接地するおそれがある非充電金属部又
は人が触れるおそれがある非金属部の表面との間

 2.5

以上

3

以上

固定している部分であって,じ

んあいが侵入しにくく,かつ,
金属粉が付着し難い箇所

 1.5

以上

(1.5 以上)

 2

以上

(2  以上)

極性が異なる充電部間(開

閉機構をもつものの電線
取付端子部を含む。

その他の箇所

2.5

以上

(2  以上)

 3

以上

(2.5 以上)

固定している部分であって,じ

んあいが侵入しにくく,かつ,
金属粉が付着し難い箇所

 1.5

以上

(1.5 以上)

 2

以上

(2  以上)

空間距離︵沿面距離を含む。

そ の 他 の 部

充電部と接地するおそれ

がある非充電金属部又は
人が触れるおそれがある
非金属部の表面との間

その他の箇所

2

以上

(1.5 以上)

 2.5

以上

(2  以上)

備考  括弧内の数値は,附属コンデンサの端子部に適用する。

(g)

温度上昇によって危険が生じるおそれがあるものは,

温度過昇防止装置

(温度ヒューズを含む。

を,

過電流,

過負荷などによって危険が生じるおそれがあるものは,

過負荷保護装置を取り付けること。

なお,温度過昇防止装置及び過負荷保護装置は,十分な耐久性をもつこと。

(h)

電源電線の口出部は,電源電線が傷まないような構造であるか,又は電源電線が保護されているこ

と。


4

B 8318-1994

(i)

水が通る部分は,低温時の凍結を防止する装置が,容易に取り付けられる構造であること。

(j)

溶接などによってつなぎ合わせられた電動機の軸は,十分な寸法精度及び強さをもつこと。

(k)

電動機又はそれに接続する金属部には,接地線を確実に取り付けることができる接地用端子を設け

ること。接地用端子のねじの呼びは M4 以上とし,ねじの材質は,銅,銅合金又はステンレスを使

用する。

(l)

ポンプの吸込口,吐出し口及び圧力水口の口径は,配管が容易に接続でき,配管の口径は原則とし

表 による。ただし,管の呼び

2

1

B

未満のものを使用してはならない。

また,ポンプ吸込口及び吐出し口の大きさは,配管内径にほぼ等しくする。

表 5  配管口径

電動機の呼び出力

口径(

3

)

備考

150W, 200W, 250W

4

3

B, 1B, 1

4

3

B

300W, 400W

1B, 1

4

1

B, 1

2

1

B

ポンプとジェット部を接続す
る配管は,原則として継手を
介して合成樹脂(

4

)

を用いる。

(

3

)

口径は,JIS G 3452による。

(

4

)

配管は,原則として JIS K 6741 を使用する。

(m)

プラグ,コック又は管をねじ込む部分のねじは,JIS B 0202 又は JIS B 0203 を使用する。

(n)

ポンプの回転方向は,電動機側から見て,原則として時計回りとする。

(2)

ポンプ本体  ポンプ本体は,次による。

(a)

各部品は互換性をもち,部品の交換によって性能に著しい変化が生じないこと。

(b)

ケーシング及びケーシングカバーは,一部に肉薄のところがないこと。

(c)

羽根車には,ひけ,偏肉がないこと。

(d)

羽根車ボスの長さは,穴径以上とする。

(e)

容易に腐食又はさびを生じるおそれがある接水部には,塗装又は表面処理を施すこと。ただし,塗

装の場合には,水道法第四条第一項に掲げられた水銀,シアンなど飲料水として不適当な有害物質

を溶出させないこと。

(f)

軸の径は,

表 による。ただし,伝動に関係がない部分は,それ以下でもよい。

表 6  電動機の軸径

単位 mm

電動機の呼び出力

軸の径

150W, 200W, 250W

8

以上

300W, 400W

9

以上

(g)

軸封装置は,容易に摩耗しないで,漏水が少なく,長時間の使用に耐え,摩耗しやすい部分は,容

易に交換可能なこと。

(3)

電動機  ポンプには,JIS C 4203 又は JIS C 4210 の規定を満足する品質の単相誘導電動機又は三相誘

導電動機を使用すること。

(4)

圧力タンク  圧力タンクは,次による。

(a)

圧力タンクの内部には,十分なさび止め処理を施す。

(b)

圧力タンクの有効利用容積は,次の式によって算出し,その容積は

表 のとおりとする。ただし,

タンクの空気減少を確実に防止する装置又は自動空気補給装置を使用するものでは,

表 の値の

2

1

以上あればよい。

また,水栓の開度及びその開閉頻度に関係がなく,電動機及びポンプに支障を及ぼさない装置を


5

B 8318-1994

もつものは,この限りでない。

(

)

(

) (

)

(

)

(

) (

)

þ

ý

ü

î

í

ì

2

1

2

1

2

1

2

1

1

1

100

100

100

P

P

P

P

V

V

P

P

P

P

V

V

ここに,

V

:  有効利用容積(圧力開閉器の 1 回の開閉でタンクに蓄積され

る水の量)  (l)

V'

:  圧力タンクの有効全容積(有効全容積とは,タンクのドレン

抜き穴から上の容積)  (l)

P

1

:  圧力開閉器が開くゲージ圧力(上限圧力) (kPa) {kgf/cm

2

}

P

2

:  圧力開閉器が閉じるゲージ圧力(下限圧力) (kPa) {kgf/cm

2

}

表 7  圧力タンクの有効利用容積

単位  l

電動機の呼び出力 有効利用容積の最小値

150W 1.75

以上

200W 2.20

以上

250W 2.70

以上

300W 3.15

以上

400W 4.10

以上

(5)

自動空気補給装置  圧力タンクには,空気を補給するのに必要な自動空気補給装置を付ける。ただし,

使用上,自動空気補給装置の必要がないものでは,空気補給口だけを付ければよい。

(6)

呼び水口  ポンプ本体又はその他の適当な箇所に,呼び水口を設け,容易に呼び水ができること。

(7)

ジェット部  ジェット部は,次による。

(a)

容易に腐食又はさびを生じるおそれがある接水部には,塗装又は表面処理を施す。

(b)

ジェット部の厚さは,8.7 の耐水圧試験に耐える厚さとしなければならない。

(c)

ジェット部は,容易にポンプと配管で接続でき,井戸に容易に挿入設置ができること。挿入井戸の

配管の呼びは,原則として

表 による。

表 8  挿入井戸の配管の呼び

種類

挿入井戸の配管の呼び(

5

)

鋼管

塩化ビニル管

パラレルパイプジェット  3B,

4B

 75,

100

インナーパイプジェット  2B,

3B

 50,

75

シングルパイプジェット

2

1

1

B, 2B

40, 50

(

5

)

井戸の配管の呼びは,JIS G 3452及び JIS K 6741

の VP 管による。

(d)

ジェット部各部には,性能に悪影響を与えるような巣,ばりなどがないこと。

(8)

フート弁  ポンプにはフート弁を附属し,フート弁の機能は,確実で,長時間の使用に耐えること。

(9)

電源電線  電源電線は,次による。

(a)

電源電線を附属する場合には,JIS C 3312 若しくは JIS C 3327 に規定する電線又はこれらと品質が

同等以上のものとする。その導体の断面積は,0.75mm

2

以上(単相で定格消費電力が 600W 以上の

場合は 1.25mm

2

)とし,有効長さは,原則として 2m とする。

(b)

電源電線の電源側接続端に差込プラグを用いる場合は,JIS C 8303 に規定する差込プラグを付ける。

6.

外面  ポンプ及びジェット部の外面には,耐食性の材料を使用している場合以外には,すべて塗装又

はめっきを施し,各部の仕上がりは良好で,著しいさび,きずその他有害な欠点があってはならない。


6

B 8318-1994

7.

材料  ポンプ各部に使用する材料は,表 に示すもの又はこれと品質が同等以上のものとする。

表 9  ポンプ各部に使用する材料

部品名

材料

ケーシング及び 
ケーシングカバー

JIS G 5501

の FC 150,JIS H 5111 による青銅鋳物,JIS H 3250 の C 3604

BE

−F 若しくは C 3771 BE−F,JIS H 5101 の YB

S

C 2

又は合成樹脂

羽根車

JIS G 5501

の FC 150,JIS H 3250 の C 3771 BE−F,JIS H 5101 の YBsC

3

JIS H 5111 による青銅鋳物,JIS G 4304 の SUS 403,JIS G 4305 

SUS 403

又は合成樹脂

(

6

)

JIS G 4303

の SUS 410

圧力タンク

JIS G 3131

の SPHC 又は JIS G 3141 の SPCC(

7

)

ジェット部

JIS H 5111

による青銅鋳物,JIS H 5101 の YBsC 3,JIS G 5501 の FC

150(

8

)

又は合成樹脂

フート弁

JIS H 5111

による青銅鋳物,

JIS H 3250

の C 3604 BE−F 若しくは C 3771

BE

−F,JIS G 5501 の FC 150(

8

)

又は合成樹脂

(

6

)

軸の材料は,水に接している部分について規定するもので,水に接しない部分又は

接しない構造のものは,この限りでない。

(

7

)

引張強さ 280MPa {28kgf/mm

2

}

以上,伸び 30%以上のものとする。

(

8

)

井戸の水面下に没する部分には,なるべく用いない。 

8.

試験方法

8.1

試験方法一般  試験に関する共通的事項は,次による。

(1)

揚液は,常温(

9

)

の清水とする。

(2)

吸上げ高さは,表示吸上げ高さの実高さで行う(

図 参照)。

(3)

ポンプの押上げ高さは,揚程に相当する圧力を JIS B 7505 に規定する 1.6 級の圧力計によって測定す

る。

(

9

)

常温とは,5∼35℃をいう。


7

B 8318-1994

図 1  ポンプの試験揚程

8.2

締切り全揚程  ポンプの締切り全揚程は,圧力開閉器を作動させないで,吐出し側バルブを締め切

って測定する。

8.3

揚水量  表示吸上げ高さで,基準押上げ高さにおける揚水量を JIS B 8302 の容器による方法に準じ

て測定する。ただし,十分に校正された計器(

10

)

によってもよい。

(

10

)

十分に校正された計器とは,容器によって校正された精度が±2.5%のものをいう。

8.4

消費電力  表示吸上げ高さで,圧力開閉器が閉じるゲージ圧力の相当水頭における電動機の消費電

力を求める。

8.5

使用電圧の変化  表示吸上げ高さで,圧力開閉器が閉じるゲージ圧力の相当水頭において定格電圧

を±10%変化させて行う。


8

B 8318-1994

8.6

始動  表示吸上げ高さで,圧力開閉器が閉じるゲージ圧力の相当水頭で試験し,定格周波数におい

て定格電圧の 90%の電圧で,始動するかどうかを調べる。

8.7

耐水圧  ポンプ本体には圧力開閉器が開くゲージ圧力の 2 倍の圧力を,圧力タンクには 3 倍の圧力

を,ジェット部には表示吸上げ高さに相当するゲージ圧力と圧力開閉器が開くゲージ圧力の和の 1.5 倍の

圧力を,それぞれ 3 分間加えて試験を行い,軸封装置を除き各部の水漏れの有無を調べる。

なお,試験圧力の最低は,0.2MPa {2kgf/cm

2

}

とする。

また,圧力タンクは水圧試験の代わりに,1 分間の空気圧試験を行ってもよい。その場合は,危険防止

のための十分な設備を設ける。

8.8

圧力開閉器  ポンプの圧力開閉器試験は,次による。

なお,(2)及び(3)の試験は,形式試験の際に行う。

(1)

圧力開閉器は,表示された開く圧力,閉じる圧力によって完全に作動するかどうかを少なくとも 5 回

以上試験し,その作動が確実なことを確認する。

(2)

圧力開閉器は,

表 10 に示す条件で連続試験を行い,各部の支障の有無を調べる。

また,項目 2 の試験後,開閉器にポンプの最大負荷電流(

11

)

を通じ,各部の温度上昇がそれぞれほぼ

一定となったとき,熱電温度計法によって開閉接触部の温度上昇を測定する。

(

11

)

ポンプにその定格電圧を加え,表示吸上げ高さと圧力開閉器の閉圧力に相当する高さとの和を

揚程するときの負荷状態での電流値。

表 10  圧力開閉器の連続試験条件

項目

試験電圧

V

試験電流

A

力率

開閉の頻度

開閉回数

1

定格電圧

最大負荷電流

0.75

∼0.8

毎分約 20 回  連続 5 000 回

2

定格電圧の 1.2 倍

(

12

)

(

12

)

毎分約  4 回  連続

5

(

12

)

電動機の回転子を拘束し,電動機の定格周波数に等しい周波数の定格電圧の

1.2

倍に等しい電圧を加えたとき,開閉器に通じる電流及びこの場合の力率。

(3)

圧力開閉器は,

表 11 に示す条件で耐久性試験を行い,各部の支障の有無を調べる。

表 11  圧力開閉器の耐久性試験条件

試験電圧

V

試験電流

A

力率

開閉の頻度

開閉回数

定格電圧

最大負荷電流

0.75

∼0.8

毎分約 10 回

30 000

8.9

電動機の温度上昇  表示吸上げ高さと圧力開閉器の閉じる圧力の相当水頭との和の全揚程で,定格

電圧,定格周波数の下に連続運転し,温度上昇がほぼ一定となったとき,抵抗法又は温度計法によってそ

の温度を測定する。

なお,周囲温度は,40℃以下とする。

8.10

絶縁抵抗  ポンプの絶縁抵抗は,8.8 の試験の後,直ちに 500V の絶縁抵抗計で,充電部と非充電部

との間の絶縁抵抗を測定する。

8.11

耐量圧  ポンプの耐電圧は,周波数 50Hz 又は 60Hz の正弦波に近い 1 000V(三相誘導電動機の場合

は 1 500V)の電圧を 1 分間加える。ただし,多量生産のポンプは,試験電圧の 120%の電圧を 1 秒間加え

て,これに代えることができる。

参考  ポンプの試験方法は,ポンプ,圧力タンク及びジェット部を組み合わせて図 によるが,多量

生産する場合は,ポンプ本体とジェット部とを別々に試験し,それらを総合して性能の判定が

できるので,次の個別の試験方法を参考にして試験してもよい。


9

B 8318-1994

(1)

ポンプ本体の個別試験は,JIS B 8301 及び JIS B 8302 に準じる。その性能の判定は,あらかじめジェ

ット部と組み合わせて基準の性能を満足したポンプの本体との性能曲線で比較する。ポンプ本体の試

験は,圧力水口を閉じて測定した通常の遠心ポンプの試験方法で行う。

(2)

ジェット部の個別試験は,次による。

(a)

配管図  配管図は,参考図 による。

参考図 1  配管図

備考1  この配管図は,ジェット部の個別試験のための一例を示すものであって,配管を規定するも

のではない。

2.

給水ポンプは,原則としてジェット部と組み合わせるポンプを用いる。

3.

バイパス弁は,給水ポンプ水量又は揚程が大き過ぎる場合に取り付ける。

4.

流量計 1 及び流量計 2 は,振動の少ない場所にテーパ管の中心軸が鉛直になるように取り付

け,流量計の接続部から上流側に管径の 5 倍以上,下流側に 3 倍以上の直線管路を設けるこ
と。

5.

記号の説明は,次による。

Q

1

:供給量  (l/min)

Q

2

:揚水量=Q

d

Q

1

 (l/min)

Q

d

:吐出し量  (l/min)

H

1

:基準水面に換算した駆動水頭 (m)

H

d

:基準水面に換算した吐出し水頭 (m)

(b)

試験方法  参考図 のような配管で,給水ポンプ(原則としてジェット部と組み合わせるポンプ)

と同じ水量で,揚程は次に示す H

1

以上のポンプとジェット部を接続し,H

d

を表示吸上げ高さと表

示押上げ高さの和の圧力になるようにバルブ V

1

で調節しておき,流量 Q

1

を測定する。次にバルブ

V

2

を調整することによって吐出し量 Q

d

を変え,何点かの Q

d

について,そのときの H

1

及び H

d

を測

定する。

なお,その他の測定方法は,JIS B 8301 及び JIS B 8302 に準じて行う。


10

B 8318-1994

(c)

効率の算出  ジェット部の特性は,供給水量 Q

1

に対する揚水量 Q

2

の比(水量比:M)と正味の駆

動水頭  (H

1

H

d

)

に対する吐出し水頭 H

d

の比(水頭比:N)で表し,効率はこの両者の積で示す。

水量比

1

2

Q

Q

M

水頭比

d

d

H

H

H

N

1

ジェット部の効率

η

MN×100 (%)

(d)

特性曲線  特性曲線は,参考図 の例のように表す。

図 の試験で合格したジェット部の MNM

η

曲線と比較して合否を決定する。

参考図 2  特性曲線の例

9.

製品の呼び方  ポンプの呼び方は,規格番号又は規格名称,電動機の呼び出力,相数(定格電圧が 125V

を超える場合に限る。

,定格電圧,定格消費電力,定格周波数及び表示吸上げ高さによる。

1.  JIS B 8318  200W  100V  200W  50Hz  12m

2.  深井戸用電気井戸ポンプ  400W  三相200V  400W  50Hz  12m

10.

表示

10.1

ポンプ本体  ポンプには,見やすいところに,容易に消えない方法で,次の事項を表示する。

(1)

名称(深井戸用電気井戸ポンプ)(

13

)

(2)

電動機の呼び出力

(3)

相数(定格電圧が 125V を超える場合に限る。

(4)

定格電圧 (V)

(5)

定格消費電力 (W)

(6)

定格周波数 (Hz)

(7)

ポンプの回転方向

(8)

吸上げ高さ (m)

(9)

押上げ高さ(給水栓取付最高位置) (m)

(10)

圧力開閉器の開閉圧力 (MPa) (

14

)

 {kgf/cm

2

}

(11)

揚水量(

15

)

(吸上げ高さと押上げ高さの和を全揚程とするときの揚水量。

)  (l/min)

(12)

パラレルパイプジェット,インナーパイプジェット及びシングルパイプジェットの別又はそれを表す

記号(ジェット部を附属品として出荷する場合に記載する。


11

B 8318-1994

(13)

吸込管の呼び

(14)

圧力水管の呼び

(15)

吐出し管の呼び

(16)

製造業者名又は登録商標

(17)

製造年又は製造番号

(

13

)

この規格を満足している深井戸用電気井戸ポンプであることが分かれば他の名称を用いてもよ

い。

(

14

)

 (MPa)

は,必ずしも本体に表示する必要はない。

(

15

)

揚水量は,パラレルパイプジェットの場合を示す。インナーパイプジェット又はシングルパイ

プジェットに対する揚水量を併記する必要がある場合は,その揚水量とパラレルパイプジェッ

トの揚水量と二段表示の形式で明確にしておく。

10.2

ジェット部  ジェット部のこん(梱)包には,見やすいところに次の事項を表示する。ただし,ポ

ンプ本体にジェット部が附属されているものにあっては,この限りでない。

(1)

パラレルパイプジェット,インナーパイプジェット及びシングルパイプジェットの別又はそれを表す

記号(パラレルパイプジェットの場合は,特に表示する必要はない。

(2)

電動機の呼び出力

(3)

吸上げ高さ (m)

(4)

吸込管の呼び

(5)

圧力水管の呼び

(6)

製造業者名又は登録商標

(7)

製造年又は製造番号

備考  深井戸・浅井戸用ポンプ  深井戸・浅井戸兼用ポンプは,この規格に適合するポンプ本体とジ

ェット部でそのジェット部をポンプ本体の近傍に取り付け,浅井戸用としても使用できるポン

プで,この場合,深・浅井戸兼用であることが分かる名称を表示し,深井戸用の諸項目のほか

浅井戸用の諸項目を併記する。

11.

添付文書及び附属品

11.1

ポンプには,製品の取扱い,据付け時の注意及び凍結を防止する旨の注意を記載した取扱説明書及

び据付工事説明書を添付する。

11.2

ポンプには,フート弁を附属する。

付表 1  引用規格

JIS B 0202

  管用平行ねじ

JIS B 0203

  管用テーパねじ

JIS B 7505

  ブルドン管圧力計

JIS B 8301

  遠心ポンプ,斜流ポンプ及び軸流ポンプの試験及び検査方法

JIS B 8302

  ポンプ吐出し量測定方法

JIS C 3312

  600V ビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル

JIS C 3327

  600V ゴムキャブタイヤケーブル

JIS C 4203

  一般用単相誘導電動機


12

B 8318-1994

JIS C 4210

  一般用低圧三相かご形誘導電動機

JIS C 8303

  配線用差込接続器

JIS G 3131

  熱間圧延軟鋼板及び鋼帯

JIS G 3141

  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3452

  配管用炭素鋼鋼管

JIS G 4303

  ステンレス鋼棒

JIS G 4304

  熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS G 4305

  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS G 5501

  ねずみ鋳鉄品

JIS H 3250

  銅及び銅合金棒

JIS H 5101

  黄銅鋳物

JIS H 5111

  青銅鋳物

JIS K 6741

  硬質塩化ビニル管

関連規格  JIS B 8314  浅井戸用電気井戸ポンプ


13

B 8318-1994

付図 1  構造(一例)


14

B 8318-1994

JIS B 8318

  深井戸用遠心形電気井戸ポンプ

JIS

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

中  條  徳三郎

社団法人日本産業機械工業会

中  田  哲  雄

通商産業省機械情報産業局

鈴  木  茂  光

工業技術院標準部

池  田  順  一

財団法人日本規格協会

富  沢  一  行

財団法人日本電気用品試験所

舘  野  良  幸

財団法人日本消費者協会

井之上  幸  造

社団法人日本電機工業会家電部

佐々木      巌

佐々木工業株式会社

藤  本      孝

東京電力株式会社営業部

三ケ田  謙  三

株式会社日立製作所ポンプ設計グループ

船  越  明  夫

九州松下電器株式会社第一事業部

中  務  幸  正

株式会社荏原製作所汎用機器開発部藤沢工場

村  川  博  美

株式会社川本製作所技術部

加  瀬  充  男

大平洋機工株式会社タカサゴ PAM グループ

山  本  作  衛

三菱電機株式会社福岡製作所

田  上  正  隆

三洋精機工業株式会社技術部

井  上  龍  雄

株式会社芝浦製作所小浜工場

土  居      誠

株式会社極東機械製作所技術部

(事務局)

重  森  典  久

社団法人日本産業機械工業会

佐  野  博  章

社団法人日本産業機械工業会