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B 8307

:2009

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

2

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義

3

4

  設計

9

4.1

  一般

9

4.2

  原動機

11

4.3

  危険速度並びに釣合い及び振動

12

4.4

  圧力保持部品(5.1 参照)

15

4.5

  ノズル及びその他の接続

17

4.6

  ノズルに作用する外力及びモーメント(吸込及び吐出し)

18

4.7

  吸込フランジ,吐出しフランジ及びその面

18

4.8

  羽根車

18

4.9

  ウエアリング

19

4.10

  運転すき間

19

4.11

  主軸及び軸スリーブ

19

4.12

  軸受,軸受ハウジング及び潤滑

21

4.13

  軸封部

24

4.14

  配管及び附属品

27

4.15

  銘板

29

4.16

  軸継手

30

4.17

  ベース

31

4.18

  特殊工具

32

5

  材料

32

5.1

  材料の選定

32

5.2

  鋳造

33

5.3

  溶接

34

5.4

  材料検査

34

5.5

  低温用途

34

6

  工場検査及び試験

34

6.1

  一般

34

6.2

  検査

35

6.3

  試験

35

6.4

  最終検査

37

7

  出荷準備

37


B 8307

:2009  目次

(2)

ページ

7.1

  一般

37

7.2

  軸封部

38

7.3

  輸送及び保管準備

38

7.4

  輸送における回転部品の固定

38

7.5

  開口部

38

7.6

  配管及び附属品

38

7.7

  識別

38

7.8

  据付要領書

38

8

  責任

38

附属書 A(規定)遠心ポンプ−データシート

39

附属書 B(規定)ノズルに作用する外力及びモーメント

41

附属書 C(規定)引合書・見積書・注文書

52

附属書 D(規定)注文後の文書

53

附属書 E(参考)ピーク変位値

54

附属書 F(参考)シール配置の代表例

55

附属書 G(参考)シール用配管の手法

58

附属書 H(参考)流体関係の識別用記号

72

附属書 J(参考)遠心ポンプ部品の材料及び材料仕様

73

附属書 K(参考)チェックリスト

75

参考文献

78

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

80


B 8307

:2009

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本産業機械工業会(JSIM)及び財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


B 8307

:2009  目次

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 B

8307

:2009

遠心ポンプの技術仕様−クラスⅠ

Technical specifications for centrifugal pumps-Class I

序文

この規格は,1994 年に第 1 版として発行された ISO 9905 を基に作成した日本工業規格であるが,我が

国の実状に合わせて,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

この規格で実線の下線を施してある箇所及び

附属書 のチェックリストは,購入者が決定してよい事項,

又は受渡当事者間の協定が必要な事項を示している。また,二重の下線を施してある箇所は,対応国際規

格を変更し,かつ,協定が必要な事項を示している。

この規格は,一連の遠心ポンプの技術仕様の一つである。これらの技術仕様は,クラスⅠ,クラスⅡ及

びクラスⅢとして識別されている。クラスⅠは,最も厳しい要求から成っており,クラスⅢは,最もゆる

やかな要求から成っている。

注記  JIS B 8307  遠心ポンプの技術仕様−クラスⅠ

JIS B 8308

  遠心ポンプの技術仕様−クラスⅡ

JIS B 8309

  遠心ポンプの技術仕様−クラスⅢ

使用するクラスの選択は,そのポンプを適用する分野の技術的要求事項に対応している。選択するクラ

スは,受渡当事者間の協定による。また,適用する分野における安全上の要求事項も考慮に入れることが

望ましい。

各適用分野は,種々異なった要求事項を含んでいるため,適用分野によって遠心ポンプの技術的要求の

クラスを統一することは困難である。したがって,同じ適用分野内であっても(例えば,石油精製プラン

ト,化学プラント又は発電プラント)

,個々のポンプの用途に応じて,クラスⅠ,クラスⅡ及びクラスⅢの

いずれもが使用可能であり,各クラスに準拠して製造されたポンプが一つのプラントで混在して使用され

てもよい。

特定の用途に適用される条件又は産業に必要な要求事項は,

別に定められた法規,

規格又は基準による。

用途に応じたポンプのクラスは,次の項目も考慮して選定してよい。

−  信頼性

−  要求される運転寿命

−  運転条件

−  環境条件

−  地域的な周囲条件


2

B 8307

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1

適用範囲

1.1

この規格は,種々の産業において使用する遠心ポンプに対するクラスⅠ(最も厳しい)の要求事項

について規定する。

なお,この規格の技術的要求事項は,ポンプユニットにだけ適用する。

発電用揚水ポンプに対する要求は,この規格には含まない。別の規格が,IEC 規格に示されている。

石油,石油化学液(揚液が可燃性又は毒性をもつもの)及び天然ガスを扱う遠心ポンプの要求事項もこ

の規格には含まれず,ISO 13709 に示されている。

1.2

この規格は,ベース,軸継手及び補助配管を含めたポンプの据付,保全及び安全性に関する設計事

項を含む。

1.3

この規格の適用を要求され,特別な設計が必要となる場合には,代案についての詳細が述べられて

いるならば,この規格の意図を満足する代わりの設計提案を行ってもよい。

すべての非適合事項を明記しているならば,この要求事項に部分的に適合しないポンプを提案し,検討

してもよい。

注記 1  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 9905:1994

,Technical specifications for centrifugal pumps−ClassⅠ (MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

注記 2  この規格は,遠心ポンプに対する技術的要求事項について規定するものであるが,適合性の

評価を行うことは,意図していない。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)は適用しない。

JIS B 0202:1999

  管用平行ねじ

注記  対応国際規格:ISO 228-1:1994,Pipe threads where pressure-tight joints are not made on the threads

−Part 1: Dimensions, tolerances and designation (MOD)

JIS B 0203:1999

  管用テーパねじ

注記  対応国際規格:ISO 7-1:1994,Pipe threads where pressure-tight joints are made on the threads−Part

1: Dimensions, tolerances and designation (MOD)

JIS B 0651:2001

  製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−触針式表面粗さ測定機の特性

注記  対応国際規格:ISO 3274:1996,Geometrical Product Specifications (GPS)−Surface texture: Profile

method−Nominal characteristics of contact (stylus) instruments (IDT)

JIS B 0905:1992

  回転機械−剛性ロータの釣合い良さ

注記  対応国際規格:ISO 1940-1:1986,Mechanical vibration−Balance quality requirements of rigid

rotors−Part 1: Determination of permissible residual unbalance (MOD)及び ISO 8821:1989,

Mechanical vibration−Balancing−Shaft and fitment key convention (MOD)

JIS B 1518:1992

  転がり軸受の動定格荷重及び定格寿命の計算方法

注記  対応国際規格:ISO 281:1990,Rolling bearings−Dynamic load ratings and rating life (MOD)

JIS B 1519:1989

  転がり軸受の静定格荷重の計算方法

注記  対応国際規格:ISO 76:1987,Rolling bearings−Static load ratings (MOD)


3

B 8307

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JIS B 2220:2004

  鋼製管フランジ

JIS B 2239:2004

  鋳鉄製管フランジ

JIS B 2240:2006

  銅合金製管フランジ

JIS B 2301:2004

  ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手

JIS B 8301:2000

  遠心ポンプ,斜流ポンプ及び軸流ポンプ−試験方法

注記  対応国際規格:ISO 9906:1999,Rotodynamic pumps−Hydraulic performance acceptance tests−

Grades 1 and 2 (MOD)

JIS B 8310:1985

  ポンプの騒音レベル測定方法

JIS Z 3060:2002

  鋼溶接部の超音波探傷試験方法

JIS Z 3104:1995

  鋼溶接継手の放射線透過試験方法

JIS Z 8733:2000

  音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−反射面上の準自由音場

における実用測定方法

注記  対応国際規格:ISO 3744:1994,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources

using sound pressure−Engineering method in an essentially free field over a reflecting plane (MOD)

JIS Z 8736-1:1999

  音響−音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法−第 1

部:離散点による測定

JIS Z 8736-2:1999

  音響−音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法−第 2

部:スキャニングによる測定

ISO 2372:1974

,Mechanical vibration of machines with operating speeds from 10 to 200 rev/s−Basis for

specifying evaluation standards(1995 年に廃止)

ISO 3746:1979

,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources−Survey method

ISO 4863:1984

,Resilient shaft couplings−Information to be supplied by users and manufacturers

ISO 7005-1:1992

,Metallic flanges−Part 1: Steel flanges

ISO 7005-2:1988

,Metallic flanges−Part 2: Cast iron flanges

ISO 7005-3:1988

,Metallic flanges−Part 3: Copper alloy and composite flanges

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

常用条件  (normal conditions)

通常運転が想定される条件。

3.2

規定条件  (rated conditions)

吐出し量,全揚程,動力,効率,NPSH,吸込圧力,温度,密度,粘度及び回転速度を含む,指定され

た保証点における運転条件。

3.3

運転条件  (operating conditions)

与えられた用途及び揚液によって定まるすべての要素(例えば,運転温度及び運転圧力)

注記  これらの要素は,構造及び構成材料に影響を及ぼす。


4

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3.4

許容運転範囲  (allowable operating range)

供給されるポンプの,指定された運転条件における吐出し量又は全揚程の範囲。この範囲は,キャビテ

ーション,過熱,振動,騒音,主軸のたわみ及びその他の評価基準によって制約される。

注記  許容運転範囲の上限及び下限を,それぞれ最大連続吐出し量及び最小連続吐出し量という。

3.5

最大許容作用圧力  (maximum allowable working pressure)

使用材料及びその計算規則に基づいて求められる,指定運転温度における圧力保持部品の耐圧力。

3.6

基本設計圧力  (basic design pressure)

使用材料の許容応力から求められる,20  ℃における圧力保持部品の耐圧力。

3.7

最大吐出し作用圧力  (maximum outlet working pressure)

規定条件における,最大吸込圧力及び供給羽根車による最大差圧の和。

3.8

規定吐出し圧力  (rated outlet pressure)

規定吐出し量,規定回転速度,規定吸込圧力及び規定密度での保証点におけるポンプの吐出し圧力。

3.9

最大吸込圧力  (maximum inlet pressure)

運転中にポンプが受ける最大吸込圧力。

3.10

規定吸込圧力  (rated inlet pressure)

保証点における運転条件としての吸込圧力。

3.11

最高許容温度  (maximum allowable temperature)

指定された運転圧力において指定された揚液を取り扱う場合に,装置(又は装置の特定部分)が許容す

る連続運転可能な最高温度。

3.12

規定軸動力

1)

 (rated power input)

規定条件においてポンプに必要な動力。

1)

  ポンプの仕様点(保証点)における計画軸動力をいう。

3.13

最大動的シール圧力  (maximum dynamic sealing pressure)

始動時及び停止時を含むすべての指定された運転条件において軸シール部に予想される最大圧力。

注記  この圧力の決定は,最大吸込圧力,セルフフラッシング圧力又はエクスターナルフラッシング

圧力及び内部すき間変化の影響を考慮するのがよい。

3.14

最小許容吐出し量  (minimum permitted flow)

a)

ステーブルフロー  (stable flow)

この規格によって規定する振動の制限値を超えずにポンプが運転できる吐出し量。


5

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注記  一般に最小連続安定吐出し量(minimum continuous stable flow)として使われる。

b)

サーマルフロー  (thermal flow)

ポンプの運転が可能で,揚液温度が,NPSHA と NPSHR とが等しくなる温度より低く維持される場

合の最小吐出し量。

3.15

腐食代  (corrosion allowance)

最も厳しい運転条件で,与えられた圧力限界に耐える理論上の肉厚を超えて附与される揚液接液部の肉

厚。

3.16

最高許容連続回転速度  (maximum allowable continuous speed)

製造業者が連続運転を許容する最高回転速度。

3.17

規定回転速度  (rated speed)

規定条件を満足するために必要な単位時間当たりの回転数。

注記  誘導電動機は,負荷によって決まる回転速度で運転する。

3.18

トリップ回転速度  (trip speed)

原動機を停止させるため,独立した緊急過速度防止装置が作動する回転速度。

3.19

一次危険速度  (first critical speed)

回転体の一次(最低)横固有振動数を回転周波数とする回転速度。

3.20

設計ラジアル荷重  (design radial load)

最高回転速度による性能曲線上で,設計揚液(通常 1 000 kg/m

3

)を用いて製造業者が規定する範囲内で

運転する場合の,最大羽根車(外径及び幅)に作用する水力的最大ラジアル荷重。

3.21

最大ラジアル荷重  (maximum radial load)

指定された最大密度の揚液を用いて最高回転速度による性能曲線上のすべての点で運転する場合の,最

大羽根車(外径及び幅)に作用する水力的最大ラジアル荷重。

3.22

主軸の振れ  (shaft runout)

主軸に軸受を取り付けて水平状態で手回しし,軸受ハウジングに対して主軸の位置を測定するとき,計

器が示す半径方向の全変位(ランナウト)

。主軸の半径方向の円周振れ。

3.23

面振れ  (face runout)

主軸に軸受を取り付けて水平状態で手回しするとき,主軸とともに回転する計器が示す,スタフィング

ボックスの外側垂直面における軸方向の全変位(ランナウト)

。主軸の軸方向の円周振れ。

注記  垂直面とは,シール構成部品の心出しの基準となる面である。


6

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3.24

主軸のたわみ  (shaft deflection)

羽根車に作用する水力的ラジアル荷重によって起こる,主軸の幾何学的中心からの変位量。

注記  主軸のたわみは,軸受すき間内における傾きに起因する主軸の動き,及び羽根車の不釣り合い

又は軸振れによる曲げは含めない。

3.25

セルフ(自己)フラッシング  (self-flushing)

2)

シールで発生する熱の除去,軸封部の正圧維持又はシールの使用環境を改善するための処置として,外

部配管又は内部通路によって高圧領域から軸封部への揚液の戻し。

注記  場合によっては,軸封部から低圧領域(例えば,吸込)へ循環させるほうが好ましいことがあ

る。

2)

  英文では circulation と表記されることがある。

3.26

エクスターナル(外部)フラッシング  (external flushing)

3)

適切な(清浄性,相性など)液体を,外部の供給源から軸封部へ注入し,揚液内へ導くこと。

注記  エクスターナルフラッシングの目的は,セルフフラッシングと同一であるが,特にシールの使

用環境の改善である。

3)

  英文では injection flush と表記されることがある。

3.27

クエンチ  (quenching)

メインシールの大気側にスタフィングボックス内よりも低圧の適切な(清浄性,相性など)流体を連続

的又は間欠的に導くこと。

注記  クエンチの目的は,空気又は湿気の排除,たい積物(氷を含む)の防止又は除去,補助シール

の潤滑,発火の防止,及び漏れの希釈,加熱又は冷却である。

3.28

バリア  (barrier)

プロセス液を周囲環境から完全に切り離すために,

二つのメカニカルシールの間に流体を注入すること。

これに用いる流体を,バリア流体という。

注記  バリア流体の圧力は,シールされているプロセス圧力よりも常に高い。通常,バリア流体は揚

液よりもシールすることが容易で,漏れたとしても危険の発生は少ない。

3.29

バッファ  (buffer)

潤滑剤又は緩衝剤として,二つのメカニカルシールの間に流体を注入すること。これに用いる流体を,

バッファ流体という。

注記  バッファ流体の圧力は,シールされているプロセス圧力よりも常に低い。通常,バッファ流体

は揚液よりもシールすることが容易で,漏れたとしても危険の発生は少ない。

3.30

スロットルブシュ  (throttle bush)

シールが破損した場合に漏れを減少させるために,メカニカルシールの外側に設けて,主軸(又はスリ

ーブ)とのすき間を小さく制限するためのブシュ。


7

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3.31

ネックブシュ  (neck bush)

シール(又はパッキン)と羽根車との間に設けて,主軸(又はスリーブ)とのすき間を小さく制限する

ためのブシュ。

3.32

圧力ケーシング  (pressure casing)

ユニットの全ノズル及び取り付け部品を含む,すべての圧力保持部品類。

3.33

二重ケーシング  (double casing)

圧力ケーシングを二重にし,その中に収容されるポンプ部品から区別される構造形式。

3.34

バレルケーシング  (barrel casing)

特に二重ケーシング形式のポンプを指す。

3.35

ピットバレル形立軸ポンプ  (pit barrel type vertical pump)

外ケーシング(キャン又はケーソン)に挿入された立軸ポンプで,その環状すき間から揚液を吸込むポ

ンプ。

3.36

立軸キャンドモータポンプ  (vertical canned motor pump)

揚液又はその他の液体の中で回転する電動機のロータに対し,そのステータがキャン(密封容器)によ

ってシールされる軸封のないポンプ。

3.37

軸垂直割形  (radially split type)

ケーシングを主軸に垂直な平面で分割した構造。

3.38

軸平行割形  (axially split type)

ケーシングを主軸に平行な平面で分割した構造。

3.39

NPSH

飽和蒸気圧に相当するヘッドを差し引いた,NPSH 基準面での絶対圧で表示した吸込全ヘッド。

注記 NPSH 基準面は,羽根車の翼入口外端の描く円の中心を通る平面である。立軸又は傾斜軸形両

吸込ポンプの場合は,いずれか高いほうの中心を通る平面である。製造業者(又は供給者)は,

ポンプの正確な基準点との関係によってこの面の位置を示すのがよい。

3.40

有効吸込ヘッド  (NPSHA)

規定吐出し量に対して,設置条件によって決定される利用可能な NPSH。

3.41

必要有効吸込ヘッド  (NPSHR)

規定吐出し量,回転速度及び揚液において,ポンプが規定性能を達成するために必要な最小 NPSH で,

製造業者(又は供給者)によって与えられる。例えば,可視キャビテーションの発生,キャビテーション


8

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による騒音及び振動の増加,全揚程若しくは効率の低下の開始,所定量の全揚程若しくは効率の低下又は

キャビテーション浸食を防ぐのに必要な最小 NPSH。

3.42

NPSH3

ポンプの第 1 段目の全揚程が 3  %低下するときの必要有効吸込ヘッドで,これは,性能曲線図で標準的

な基準として用いる。

3.43

吸込比速度  (suction specific speed)

最高効率点で決定される,回転速度,吐出し量及び NPSHR によって定まる数値。

注記  次の式の をいう。

4

/

3

2

/

1

2

/

3

/

60

SV

H

nQ

S

=

ここに,

S

吸込比速度 (min

1

,m

3

/min,m)

n

回転速度 (1/s)

Q

吐出し量(両吸込羽根車のときは,吐出し量の 1/2 とする。

(m

3

/s)

H

SV

必要有効吸込ヘッド (m)

3.44

動圧流体軸受  (hydrodynamic bearing)

対向面をもち,その相対運動によって,金属接触を起こさずに荷重を支えるためのくさび状油膜を形成

する軸受。

3.45

動圧流体ラジアル軸受  (hydrodynamic radial bearing)

ジャーナル又はティルティングパッド形式の構造の軸受。

3.46

動圧流体スラスト軸受  (hydrodynamic thrust bearing)

マルチセグメント又はティルティングパッド形式の構造の軸受。

3.47

設計値  (design values)

ポンプの性能,最小許容肉厚及び部品ごとの物理的特性を決定するために,設計において用いる値。

注記  すべての用語において設計という言葉(例えば,設計圧力,設計動力,設計温度又は設計回転

速度)は,購入者の仕様書の中では使用しないほうがよい。この用語は,装置設計者及び製造

業者(又は供給者)だけが使用することが望ましい。

3.48

軸継手サービスファクタ  (coupling service factor)

定格トルク T

κ

=κT

n

の係数κのことで,ポンプ及び原動機からの周期的なトルク変動に対する十分な余

裕を見込み,十分な軸継手寿命を確保するために原動機の呼びトルク T

n

に乗ずる係数。

3.49

原動機定格出力  (driver rated power output)

明確に指定された条件の下で許容される原動機の最大連続出力。


9

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3.50

圧力−温度等級  (pressure/temperature rating)

与えられた設計及び材料によって定まる圧力保持部品の圧力と温度との関係(

図 0A 参照)。

記号 
1  圧力保持部品の圧力−温度限界 
2  裕度を含めた流体の運転範囲 

p

圧力

t

温度

p

test

水圧試験圧力

t

test

水圧試験温度

p

N

基本設計圧力

t

min,op

最低運転温度

p

all,w

最大許容作用圧力

t

max,op

最高運転温度

p

2max,op

  最大吐出し運転圧力

t

max,all,w

  最大吐出し運転圧力における最高許容作用温度

p

2min,op

  最小吐出し運転圧力

図 0A−圧力保持部品の圧力−温度等級

4

設計

4.1

一般

4.1.0A

  文書

文書の中に含まれている技術的要求事項が矛盾する場合には,次の優先順序を適用する。


10

B 8307

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a)

注文書(発注前なら引合書)

附属書 及び附属書 参照)

b)

データシート(

附属書 参照)

c)

この規格の要求事項

d)

注文書(発注前なら引合書)において参照する,その他の規格

国,地方の法律,法令,条例又は規則は,受渡当事者間の協定によって適用する。

4.1.1

ポンプ性能曲線

4.1.1.1

  性能曲線は組み込まれた羽根車についてのもので,吐出し量に対して全揚程,効率,NPSHR 及び

軸動力を示す。その中に,ポンプの許容運転範囲を示す。単段のポンプ,及び要求された場合には多段の

ポンプに対しても,最大及び最小の羽根車外径における揚程曲線(換算又は試験による。

)を示す。

4.1.1.2

  締切点に向かって連続的に上昇する安定した揚程曲線のポンプが,ほとんどの用途に対して好ま

しい。また,購入者によって並列運転が指定されている場合には,そのようなポンプが要求される。不安

定な揚程曲線又はくぼみのある曲線(例えば,軸流ポンプの曲線)も,その適用が適切であり,くぼんだ

曲線形状の回避が示されているならば,採用することができる。安定した曲線が技術的に不可能である場

合には,要求される吐出し量を確保する他の方法を用いる。不安定な特性曲線をもつポンプが並列運転を

指定されている場合,揚程曲線は,不安定な流れを避けるために運転範囲で十分なこう配をもたせる。

4.1.1.3

  組み込まれた羽根車における最高効率点は,規定運転点と常用運転点との間にあることが望まし

い(3.1 参照)

4.1.1.4

  ポンプを定速原動機で設計する場合,外径の大きな又は異なる新しい羽根車を取り付けることに

よって,規定条件で約 5  %のヘッド上昇が可能なものとする。

4.1.1.5

  水よりも粘性の高いニュートン流体を扱うポンプは,受渡当事者間で協定した補正係数に従って

その性能を修正する。非ニュートン流体については,特別な考慮が必要である。

4.1.2

NPSH

必要有効吸込ヘッド(NPSHR)は,受渡当事者間の協定がなければ,常温清水を使って,JIS B 8301 

よって試験したものとする。

吐出し量に対する常温清水の NPSHR 曲線を用意する。

有効吸込ヘッド(NPSHA)は,NPSHR に対して 10  %の余裕をもたせる。ただし,いかなる場合でも

0.5 m 以上とする。性能曲線にはポンプの第 1 段目の全揚程が 3  %低下するときの NPSH(NPSH3)を用

いる。

構成材料及び/又は揚液のために,大きな NPSH が必要であるとポンプ製造業者(又は供給者)が考え

るならば,そのことを見積書に記述し,適切な曲線を用意する。

ポンプが規定吐出し量,かつ,定格回転速度において常温水で運転されたときの必要有効吸込ヘッド

(NPSHR)を,データシートに明記する。

炭化水素液の修正係数は適用してはならない。

NPSH 試験に関しては,6.3.5 を参照。

4.1.3

ポンプの設計

4.1.3.1

  ポンプユニットは,単段又は多段で設計される。規定吸込ゲージ圧力が正の値である場合又は差

圧が 0.35 MPa 以上の場合,ポンプは他にスラストバランスの要求が示されていないとき軸封部の圧力を最

小にするように設計することが望ましい。単段片持形の設計では,羽根車の後側のリングによるか又は羽

根車の背面にある裏羽根によってこれを達成できる。多段ポンプにおいては,小さなすき間の吸込スロー

トブシュと組み合わされた背面合わせの羽根車配列によるか,又はバランスドラムかバランスディスクを


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B 8307

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使用した一方向配列の羽根車によってこれが達成できる。

受渡当事者間の協定があれば,他の方法を使用することができる。

4.1.3.2

  高エネルギーポンプ(1 段当たり全ヘッド 200 m を超えるもので,かつ,1 段当たりの軸動力が

225 kW を超えるもの)は,ボリュート舌部(二重渦巻ケーシングを含む。)又は,ディフューザと羽根車

外周との半径距離を適切に設定し,激しい振動及び騒音(羽根通過時の周波数脈動及び低流量域における

低周波脈動)を避けるために特別な配慮が必要である。

4.1.3.3

  逆回転によって損傷される可能性のあるねじ式軸継手付きの立軸ポンプは,逆転防止のラチエッ

ト又は他の承認された方法を備える。

4.1.3.4

  すべての装置は,迅速で経済的な保全ができるように設計する。ケーシング構成部品及び軸受ハ

ウジングのような主要部品は,再組立で正確な心出しが確実にできるように(はめあい又は位置決めピン

にて)設計する。

4.1.3.5

  供給されるすべての装置の騒音レベルの抑制は,受渡当事者間で協力して行う。他に規定がなけ

れば,製造業者(又は供給者)は,地域の条例の要求及び購入者によって指定された許容最大騒音レベル

に適合した装置を供給する。

注記  原動機はこの規格の範囲から除かれるが,原動機による騒音レベルを考慮することが望ましい。

4.1.4

屋外設置

購入者は据付が屋内(暖房の有無)か又は屋外(屋根の有無)か,更に,装置を運転する地域的環境条

件(最高最低の気温,異常な湿度又はじんあいの問題を含む。

)について指定する。装置及びその附属品は,

それらの指定された条件において運転するのに適したものとする。購入者への手引として,購入者に供給

を要求する特別な保護装置については,製造業者(又は供給者)は見積書に記載する。

4.2

原動機

4.2.1

一般

4.2.1.1

原動機の定格性能を決定する必要事項

原動機の定格性能を決定する場合には,次の事項を考慮する。

a)

ポンプの用途及び運転方法。例えば,並列運転の場合には,システム特性を考慮して,1 台運転時に

起こる可能性のある運転範囲に配慮する。

b)

ポンプ性能曲線上における運転点の位置

c)

軸封部の摩擦損失

d)

メカニカルシールへのセルフフラッシング流量(特に,吐出し量の小さいポンプに対して)

e)

揚液の特性(粘度,含有固形物及び密度)

f)

動力伝達装置の動力損失及びすべり損失

g)

ポンプ設置場所の大気条件

h)

ポンプの始動条件

この規格に適合するポンプの原動機は,ポンプの規定軸動力

1)

  に対して図 の比率以上の定格出力とす

る。ただし,最低でも 1 kW とする。

このことによって,原動機が不必要に大きくなる場合には,代案を提出して購入者の承認を得る。

1)

  3.12 の注

1)

  を参照。

4.2.1.2

スラスト荷重

スラスト軸受がポンプに取り付いていない場合及び特に購入者による承認がない場合,インライン形を

含む立軸ポンプの電動機,タービン又は駆動ギヤは始動,停止及びいかなる吐出し量において発生する最


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大スラスト荷重に耐えるように設計する。最大スラスト荷重は,初期の運転すき間が 2 倍になった状態を

考慮し決定する。原動機が製造業者(又は供給者)によって供給されない場合,製造業者(又は供給者)

は購入者にそのような条件を明示する。

4.2.2

タービン駆動ポンプ

4.2.2.1

蒸気タービン

蒸気タービンは,保証ポンプ効率を基準にした規定条件において要求されるポンプ軸動力又はポンプの

全運転範囲において要求される最大軸動力について運転できるものを選定する。蒸気タービンの定格出力

は,規定された最小入口蒸気条件及び最大出口蒸気条件に基づくものとする。

4.2.2.2

タービン駆動ポンプの回転速度

タービン駆動のポンプは,規定回転速度の 105  %で連続的に運転可能な設計とする。緊急時には規定回

転速度の 110  %(タービンのトリップ回転速度の設定)において短時間運転可能な設計とする。

蒸気タービン及び往復動エンジンのトリップ回転速度は,最高許容連続回転速度の少なくとも 110  %と

する。ガスタービンに対しては,トリップ回転速度は最高許容連続回転速度の少なくとも 105  %とする。

図 1−規定軸動力に対する原動機定格出力の比率

4.3

危険速度並びに釣合い及び振動

4.3.1

危険速度

4.3.1.1

  危険速度は,軸受支持を含むロータ系の共振周波数に相当する。基本的に危険速度が一致すると

いうことは系の固有振動数と加振現象の周波数とが一致することである。周期的な加振現象の調和周波数

が,ロータのいずれかの振動モードの周波数と同一か又は近傍にある場合には,共振状態となる。特定の

速度で共振が存在する場合には,その速度を危険速度と呼ぶ。この規格は,横振動及びねじり振動の両者

における種々の計算値よりもむしろ実際の危険速度に関するものである。

4.3.1.2

  加振現象又は加振周波数は,ロータの同期周波数より小さいか,同一か又は大きいかのいずれの

場合にも起こる可能性がある。そのような加振周波数は,次の現象が関係するが,それに限定されること


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はない。

a)

ロータ系の不釣合い

b)

油膜効果

c)

内部摩擦周波数

d)

ブレード,ベーン,ノズル及びディフューザの通過周波数

e)

歯車のかみ合い周波数及びそのサイドバンド周波数

f)

軸継手の心出し不良による周波数

g)

固定していない回転系による周波数

h)

ヒステリシス及びフリクションホワールによる周波数

i)

境界層(渦流れ)

j)

音響学的効果又は空気力学的効果

k)

始動状態

(例えば,

慣性インピーダンスの下での速度制御又はねじり共振に影響のあるねじりひずみ。

l)

内燃機関の場合のシリンダの個数,バンク角及び 2 ストロークか 4 ストロークか。

4.3.1.3

  実際の危険速度は,規定の運転速度範囲にあってはならない

4)

一次危険速度(曲げ)は,最高回転速度より少なくとも 20  %高くすることが好ましい。ただし,剛性

軸のポンプを設計することが不可能で,それに対して受渡当事者間の協定がある場合を除く。

特に立軸ポンプで揚液に多量の固形粒子を含んでいる場合は,前記の項目を適用することが望ましい。

剛性軸のポンプを設計することが不可能で,それに対して受渡当事者間の協定がある場合

−  一次危険速度 N

c1

は,最低回転速度 N

min

の 0.37(=1/2.7)倍を超えてはならない。

−  二次危険速度 N

c2

は,最高連続回転速度 N

max

の 1.2 倍以上とする。

これは,

図 のように表現できる。

図 2−危険速度の状態(4.3.1.3 参照)

4.3.1.4

  すべての横モード(剛性及び曲げを含む)セパレーションマージンは,最低次の条件を満足する

4)

a)

剛性軸系の場合,最高連続回転速度よりも上側に 20  %以上とする。

b)

たわみ軸系の場合,いかなる運転速度よりも下側に 15  %以上(一次危険速度)

,最高連続回転速度よ

りも上側に 20  %以上(二次危険速度)とする。

ユニットとしてのねじりモードは,どの運転速度よりも下側に 10  %以上,トリップ回転速度よりも上

側に 10  %以上とする。

この箇条に規定されたセパレーションマージンは,運転速度範囲と危険応答範囲とが重なるのを防止す

ることを目的とする。

4)

  4.3.1.3 若しくは 4.3.1.4,又は減衰効果を考慮した他の解析方法のいずれを選択するかは,受渡

当事者間の協定による。

4.3.1.5

  回転機器が低速回転,始動及び停止するときに,危険速度を通過しても損傷してはならない。

4.3.1.6

  原動機,被動機の支持台及び軸受ハウジングの共振は,規定された運転範囲及びセパレーション


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マージンの範囲内で発生してはならない。

4.3.1.7

  購入者の指定がある場合,危険速度は工場試験のデータによって確認する。それが試験回転速度

以上の場合,危険速度は次の a)又は b)による。

a)

計算値

b)

外部からロータに加振して決まる値

4.3.1.8

  購入者の指定がある場合,製造業者(又は供給者)は,次の a)及び b)に規定する計算書を提出す

る。

購入者が原動機を供給する場合,購入者は計算に必要なデータを提供する。

a)

原動機の危険速度が,ポンプの危険速度に対して適正であり,両方を合成した危険速度が規定された

運転速度範囲に対し適正であることを判断するための横モードの危険速度解析。

b)

ポンプ,原動機系のねじり振動解析及び同期電動機駆動系の過渡時のねじり振動解析。製造業者(又

は供給者)はこの系の運転を満足させる責任がある。

原動機が内燃機関の場合,原動機系の製造業者(又は供給者)に解析の責任がある。

4.3.2

釣合い及び振動

4.3.2.1

一般

4.3.2.1.1

  主要な回転部品はすべて釣合いをとる。購入者によって指定された場合には,組み立てられた

回転部について釣合いをとる。

4.3.2.1.2

  購入者によって指定された場合,製造業者(又は供給者)はポンプが適用される最小連続安定

吐出し量で,4.3.2.2 に与えられる振動限界値を超えずに,運転できることを示すものとする。

4.3.2.1.3

  ポンプは,規定回転速度に達するまで,また,タービン駆動のユニットの場合には過速度の限

界まで,その回転速度の全範囲で円滑に運転できるものとする。

4.3.2.1.4

  据付後のポンプ(その原動機も含め)の円滑な運転は受渡当事者の連帯責任とする。そのユニ

ットは,製造業者(又は供給者)の試験台と同様,その恒久的な基礎の上でも,機能を果たすものとする。

4.3.2.2

横軸ポンプ

製造業者(又は供給者)の試験設備で測定したとき,振動値は,

表 に与えられた振動シビアリティの

許容値を超えてはならない。

これらの振動値は,規定回転速度(±5  %)及び規定吐出し量(±5  %)の 1 点において,キャビテー

ションのない状態で運転したときの,軸受ハウジング上における軸に垂直方向の測定値である。これは通

常,JIS B 0905 に規定する等級 G6.3 で釣合いをとることによって達成することができる。詳細については

ISO 5343

を参照するとよい。

特殊な羽根車,例えば,単一通路の羽根車などをもつポンプは,

表 の許容値を超えてもよい。そのよ

うな場合には,製造業者(又は供給者)は,見積書でこのことを明示することが望ましい。


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表 1−横軸ポンプに対する最大許容振動シビアリティ

ISO 2372:1974 の規定値を引用(計測帯域は 10∼1 000 Hz)

軸心の高さ h

1

a)

における

振動速度の最大 rms 値  (mm/s)

回転速度,N

(min

-1

)

h

1

≦225 mm

h

1

>225 mm

N

≦1 800

2.8

4.5

1 800<N≦4 500

4.5

7.1

a)

  据付脚をもつ横軸ポンプの h

1

は,ポンプ脚(支えも含む)のベース接

触面とポンプ主軸センターラインとの間の距離である。

性能試験時の振動の基準値は,JIS B 8301 にも規定している。いずれの基準値を用いるかは,受渡当事

者間の協定による。

注記  振幅,周波数及び振動速度の関係を参考として附属書 に示す。

4.3.2.3

立軸ポンプ

4.3.2.3.1

  立軸ポンプの振動は,固定軸継手を使用した場合には,ポンプ上部の原動機取付台の最上部フ

ランジで,たわみ軸継手を使用した場合には,ポンプの最上部軸受近傍で測定する。

4.3.2.3.2

  転がり軸受及び滑り軸受のいずれのポンプも,その振動値は,工場試験において,キャビテー

ションのない状態で,規定回転速度(±5  %)

,規定吐出し量(±5  %)で運転するとき,7.1 mm/s の振動

速度を超えてはならない(計測帯域は 10∼1 000 Hz)

性能試験時の振動の基準値は,JIS B 8301 にも規定している。いずれの基準値を用いるかは,受渡当事

者間の協定による。

注記  振幅,周波数及び振動速度の関係を参考として附属書 に示す。

4.4

圧力保持部品(5.1 参照)

4.4.1

圧力−温度等級

製造業者(又は供給者)は,最も厳しい運転条件におけるポンプの最大許容作用圧力を明確にする。い

ずれの場合にも,ポンプ(ケーシング,スタフィングボックス及びメカニカルシールカバーを含むカバー

類)の最大許容作用圧力は,ポンプフランジの圧力等級で定まる圧力を超えてはならない。

4.4.2

ポンプケーシング

4.4.2.1

  次の運転条件のいずれかが指定された場合,ポンプケーシングは軸垂直割形とする。

a)

ポンプ運転温度が 200  ℃以上の場合(熱衝撃が考えられる場合には,より低い温度限界を考慮するこ

とが望ましい。

b)

ポンプ運転温度において密度が 700 kg/m

3

以下であって,引火性又は有毒な揚液の場合

c)

規定吐出しゲージ圧力が 7 MPa 以上の引火性揚液の場合

注記  軸平行割ケーシングのポンプは購入者が特に認めた場合に限り,前記に規定された条件に対

して製作してもよい。

[購入者は軸平行割ケーシングのポンプを承認する前に,ポンプの詳細

な設計細目及び製造業者(又は供給者)の運転実績について検討することを推奨する。最大

水圧試験,水平接続部のシール技術,ポンプの据付位置及び現地の保守用員の技術を決定に

当たっての検討要素とするのがよい。

4.4.2.2

  圧力ケーシングの肉厚は,運転温度におけるヘッド及び回転速度の増加に対する余裕を含む最大

吐出し作用圧力,並びに常温における水圧試験圧力に対し適切なものとする。

ケーシングの最大許容作用圧力は,最大吐出し圧力と同等かそれ以上とする。

二重ケーシングポンプ,横軸多段ポンプ(3 段以上)及び軸平行割形ポンプの場合には,吸込圧力だけ


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が作用する範囲は,吐出し圧力に対して設計する必要はない(購入者はそのような構造の場合,吸込側に

逃がし弁の取付けを考慮することが望ましい)

。ピットバレル形立軸ポンプで,吸込キャンを最大吐出し圧

力に適したものにするかどうかを,購入者は指定する(これは,2 台以上のポンプを共通の吐出し系統に

接続する場合に推奨する。

。いかなる材料でも,設計に使用する応力は,指定された材料規格の値を超え

てはならない。

圧力保持部品の計算方法及び材料の安全係数は,該当する関連法規による。

腐食代を薄くすることが認められる場合(例えば,チタン)を除き,圧力保持部品は 3 mm の腐食代を

もつものとする。

4.4.2.3

  二重ケーシングポンプ,横軸多段ポンプ(3 段以上)及び軸平行割形ポンプの場合を除き,最大

吐出し圧力は,圧力ケーシングの定義(3.32 参照)に関連するすべての部品に適用する。

4.4.2.4

  二重ケーシングポンプの内部ケーシングは,最大差圧又は 0.35 MPa(ゲージ圧)のいずれか大き

な値に耐えるよう設計する。

4.4.2.5

  温度の差又はその他の原因によって,ポンプと原動機との間に心出し誤差が生じる危険性がある

場合,例えば,センターラインサポート,冷却式ペデスタル,予備心出しなどで,心出し誤差を最小にす

る。

4.4.3

材料

圧力保持部品に使用する材料は,揚液,ポンプの構造及びポンプの用途に適合するものを使用する(箇

条 参照)

4.4.4

機械的特徴

4.4.4.1

分解

ポンプは,立軸ラインシャフトポンプ及び輪切形多段ポンプを除き,吸込フランジ及び吐出しフランジ

を外すことなく,羽根車,主軸,軸封部及び軸受回りを分解できる設計とする。

軸平行割形ポンプは,ケーシングの上半分だけをつり上げるために,つり上げ用取手又はアイボルトを

用意する。組立てられた機械全体のつり上げ方法は,製造業者(又は供給者)が指定する。

4.4.4.2

ジャッキボルト及びケーシング心出し用位置決めピン

ジャッキボルト及びケーシング心出し用位置決めピンは,分解及び再組立が容易となるように備える。

一対の接触面用にジャッキボルトを使用した場合には,面の一方は損傷による接触部からの漏れ又は合わ

せの不適合が生じないように(座ぐり又は逃げによる。

)対策を行う。

4.4.4.3

ジャケット

ケーシング及び/又はスタフィングボックスの加熱又は冷却用ジャケットは,オプションとする。ジャ

ケットは,少なくとも,170  ℃で運転圧力 0.6 MPa(ゲージ圧)で設計する。

ジャケットの冷却系は,揚液が冷却液の中に漏れないように設計する。冷却液の通路はケーシングの接

合部に直接開いてはいけない。

4.4.4.4

ケーシングガスケット

ケーシングガスケットは,使用運転条件及び常温における水圧試験条件に対して,適切なものとする。

軸垂直割形ケーシングのケーシングカバーガスケットは,大気側に飛び出さないよう閉じ込め構造とす

る。

メカニカルシールカバーのガスケットも含め,軸垂直割形ケーシングは,ガスケットの圧縮代を調節制

限する金属面接触とする。


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4.4.4.5

外部の締付ボルト

4.4.4.5.1

  スタフィングボックスを含む圧力ケーシングの接続部分のボルト又は植込みボルトは,直径 12

mm(JIS メートルねじ)以上とする。

取付け制限上から直径 12 mm より小さいボルト又は植込みボルトを使用する場合には,受渡当事者間の

協定による。このような場合,締結トルクは製造業者(又は供給者)が指定する。

4.4.4.5.2

  選定されたボルト(

附属書 を参考に選定した適切な材料)は,最大許容作用圧力,温度及び

通常の締結手順に対して適切なものとする。特殊品質の締付具を使用することが必要な場合には,互換性

のある他の接続部分の締付具も同じ品質とする。

4.4.4.5.3

  圧力部品のねじ穴はできるだけ少なくする。漏れを防ぐために,きり穴及びねじ穴の周囲及び

底には,腐食代に加えて十分な金属部分の余裕を残す。

4.4.4.5.4

  分解を容易にするために,立軸ポンプの内部ボルトは,揚液による腐食に対して十分耐食性の

あるものとする。

4.4.4.5.5

  植込みボルトによる結合部には,植込みボルトを取り付けて納める。貫通しない植込み穴は,

ボルト径の 1.5 倍のねじ穴深さが取れるように十分なきり穴加工をするのが望ましい。

4.4.4.5.6

  頭付きのボルト(六角ボルトなど)よりも植込みボルトが望ましい。

4.4.4.5.7

  ボルト締めの場所には,ソケットレンチ又は箱形レンチが使用できるようにする。製造業者(又

は供給者)は必要な特殊工具及び備品をすべて供給する。

4.5

ノズル及びその他の接続

4.5.1

適用範囲

この箇条は,運転又は保全に使用するすべての流体用の接続について規定する。

4.5.2

排気,圧力計及びドレン

4.5.2.1

  ノズルの配置によってポンプが自然に排気される構造でない限り,すべてのポンプは排気接続部

を設ける。

4.5.2.2

  ポンプの運転上,必要でない限りポンプの吸込部分,吐出しボリュート部分及びその他の高流速

部分にはねじ開口部を設けない。購入者は,ドレン,排気又は圧力計の接続口が必要な場合には,それら

を引合書又は注文書に指定する。

4.5.3

閉鎖部品

運転中に使用される閉鎖部品(プラグ,閉止フランジなど)の材料は,揚液に対して適切なものとする。

また,耐食性を確保し,ねじの焼付き又はかじりの危険性を最小にするために,適切な材料の組合せに注

意する。

軸封部の開口部を含め,加圧状態の揚液にさらされるすべての開口部には,保持圧力に耐える取り外し

可能な閉鎖部品を設ける。

4.5.4

補助配管の接続

4.5.4.1

  すべての補助配管の接続は,用途に対して(4.14 参照)適切な材料,寸法及び厚さのあるものと

する。

4.5.4.2

  接続部の寸法は,吐出し口 50 mm 以下のポンプでは呼び径 10A 以上とする。吐出し口 80 mm 以

上のポンプについては,接続部は呼び径 15A 以上とする。

ただし,例外としてシールフラッシング配管への接続及びランタンリングへの接続については,ポンプ

の口径によらず呼び径 10A でよい。取り付け制限上の理由で,より小さな接続口を使用するときは,損傷

を防ぎ,その信頼性を確保するためにあらゆる予備的な注意を払う。


18

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4.5.5

接続部の識別

すべての接続部は,その用途及び機能に従って,据付図面上に識別できるように表示する(

附属書 

照)

。可能ならば,それをポンプ本体にも表示することが望ましい(特にメカニカルシール,軸受の潤滑及

び冷却配管)

4.6

ノズルに作用する外力及びモーメント(吸込及び吐出し)

附属書 に規定した方法は,受渡当事者間で他の方法について協定がなければ,たわみ軸継手をもつポ

ンプに適用される。

購入者は,配管によってポンプに作用する外力及びモーメントを計算する。

製造業者(又は供給者)は,これらの荷重がポンプにとって許容できるものであることを確認する。

荷重が

附属書 に規定した値よりも大きければ,受渡当事者間で問題の解決方法について協定する。

4.7

吸込フランジ,吐出しフランジ及びその面

4.7.1

  次の a)∼c)に決定されている場合を除いて,フランジは,JIS B 2220JIS B 2239JIS B 2240 又は

ISO 7005-1

ISO 7005-3 に準拠したものとする。

a)

鋳鉄フランジは,全面座とする。

b)

鋳鉄製以外のケーシングでの全面座フランジは,その厚さが平面座の厚さをもったものに限って許容

される。

c)

規定寸法よりフランジが厚い場合及び/又は外径が大きい場合には使用可能であるが,ガスケット座

及びボルト穴は規定寸法に加工する。

4.7.2

  鋳造フランジ裏側のボルト頭及び/又はナットが当たる座面は良好な面とする。必要ならば機械加

工を行う。ボルト穴はフランジの中心線振り分けとする。

4.8

羽根車

4.8.1

羽根車の構造

4.8.1.1

  羽根車は,用途に応じて,クローズド,セミオープン又はオープンのいずれを選定してもよい。

4.8.1.2

  インペラリングを除き,羽根車は一体構造とする(例えば,鋳造品又は溶接構造のもの。

出口幅の小さな羽根車又は特殊な材料の羽根車などの特別な場合には,他の方法で製作された羽根車と

してもよい。これには受渡当事者間の協定が必要である。

4.8.1.3

  羽根車は,可能ならば中実ハブとする。

4.8.1.4

  主軸が危険性のある又は製品を汚濁するおそれのある揚液に接液し,その揚液が羽根車及びその

固定部分で構成される限られた空間に閉じ込められる場合には,空間に断面積 10 mm

2

以上のドレンを設

ける。

4.8.2

羽根車の固定

4.8.2.1

  羽根車は,正規方向の回転に対して,円周方向及び軸方向に確実に固定する。羽根車のピン止め

は認めない。

4.8.2.2

  片持の羽根車は主軸に頭付きのボルト(六角ボルトなど)又は軸のねじが露出しないように袋ナ

ットで確実に固定する。いずれの固定方法もねじの向きは,正常な回転方向に対してねじが緩まない方向

にする。確実な機械的固定方法(例えば,耐食性のセットスクリュー又は舌付き座金)とする。頭付きの

ボルトは,応力集中を減少させるため,すみには丸みをもたせ,柄は直径を小さくする。

4.8.3

軸方向の調整

羽根車の軸方向のすき間の現地調整が必要な場合には,外部から調整可能な方法を用意する。ロータの

軸方向の移動によって調整する場合には,メカニカルシールへの悪影響に注意する(4.11.6 参照)


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4.9

ウエアリング

4.9.1

  適切と判断される場合には,ウエアリングを設けることが望ましい。ウエアリングを設ける場合に

は,取替え可能なものとし,回転しないように取り付け,確実に固定する。

4.9.2

  硬化可能な材料のしゅう

(摺)

動面同士は,

少なくともブリネル硬さで 50 以上の硬度差をもたせる。

ただし,回転側しゅう(摺)動面及び固定側しゅう(摺)動面が共にブリネル硬さで 400 以上の場合又は

指定材料において前記硬度差を与えることが不可能な場合を除く。

4.9.3

  取替え可能なウエアリングは,圧入してロックピンで固定するか,止めねじで固定するか(軸方向

又は半径方向)

,又はフランジ及びねじで固定する。

3 点以上の点溶接の方法を含む他の方法については,購入者の承認が必要である。

4.10

  運転すき間

4.10.1

  ウエアリング及び他のしゅう(摺)動部分のすき間を決める場合には,ポンプの液温,吸込条件,

液質,材料の膨張係数,かじり特性及び水力効率を考慮する。

すき間は運転の信頼性を確保し,通常の運転条件下において,焼付きのない十分なものとする。

4.10.2

  鋳鉄,青銅,硬化した 11∼13  %Cr 鋼及び同様なかじりにくい材料に対しては,

表 に規定する最

小運転すき間を使用する。

直径が 149.99 mm を超える場合には,最小直径すき間は 0.43 mm に直径で 25 mm ごと又はその端数に

0.025 mm を加える。

かじりやすい材料又は運転温度が 260  ℃を超えるものは,前記のすき間に 0.125 mm を加える。

しゅう(摺)動部が鋳鉄又は青銅のようにかじりにくい材料で,50  ℃以下の水のような清浄な揚液で使

用される場合には,製造業者(又は供給者)は,

表 の値以下のすき間を用いてもよい。

表 2−最小運転すき間

単位  mm

回転側直径

最小直径すき間

<50 0.25

 50

∼ 64.99

0.28

 65

∼ 79.99

0.30

 80

∼ 89.99

0.35

 90

∼ 99.99

0.40

 100

∼ 114.99

0.40

 115

∼ 124.99

0.40

 125

∼ 149.99

0.43

4.10.3

  多段ポンプの中間ブシュのすき間は,製造業者(又は供給者)の標準でよい。すき間の大きさは見

積書に記載する。

4.10.4

  立軸ポンプの中間軸受又は中間ブシュにおいて,かじりにくい材料を使用する場合には,4.10.2 

規定される運転すき間は適用しない。使用するすき間は,見積書に記載する。

4.11

  主軸及び軸スリーブ

4.11.1

  一般

4.11.1.1

  主軸には,次の項目を満足する十分な寸法及び剛性をもたせる。

a)

原動機の定格出力を伝達する。

b)

グランドパッキン又はメカニカルシールの性能を確実にする。


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c)

摩耗及び焼付きの危険を最小にする。

d)

始動方法及び慣性力を考慮する。

e)

静的ラジアル荷重及び動的ラジアル荷重を考慮する。

f)

危険速度について考慮する。

4.11.1.2

  立軸ポンプの主軸は,購入者の承認がなければできるだけ一体のものとする(主軸の全長又は運

搬上の制限などの理由から,一体のものとすることが困難な場合がある)

4.11.2

  表面粗さ

グランドパッキン,メカニカルシール及び軸受潤滑剤のシール部分(装着されている場合)における主

軸又は軸スリーブの表面粗さは,シールに関する他の要求がなければ,Ra 0.8

μm 以下とする。表面粗さの

測定は JIS B 0651 による(4.11.7.1 参照)

4.11.3

  主軸のたわみ

単段及び 2 段の横軸ポンプ,そして立軸インラインポンプの主軸は,グランドパッキン又はメカニカル

シールの性能を確実にし,主軸の折損を防ぎ,内部摩耗又は焼付きを防止するため,たわみを制限するも

のとする。スタフィングボックスの外側端面(又は,接液側から組み込む形式のメカニカルシール付きポ

ンプの場合には,シール面)での主軸の計算たわみは,次の条件において,呼び直径 50 mm 未満の場合に

は 50

μm 以下,呼び直径 50∼100 mm の場合には 80 μm 以下,呼び直径 100 mm を超える場合には 100 μm

以下を確保することが望ましい。

a)

ポンプ運転全範囲の最も厳しい動的条件

b)

羽根車の最大直径

c)

規定された回転速度

d)

規定された揚液

また,すべてのブシュ及びウエアリング部における主軸のたわみは,最小直径すき間の半分より小さく

する。

インラインポンプにおいては,軸継手及び電動機を含む全主軸系の剛性を含めて計算する。

主軸の剛性は,主軸直径,軸受の間隔又は片持部の長さに,ケーシング設計(ダブルボリュート又はデ

ィフューザの使用を含む。

)を考慮して決定する。主軸のたわみを決定する場合には,グランドパッキンに

よる支持は考慮しない。

4.11.4

  軸端部の直径

可能ならば軸端部の直径寸法は,JIS B 0903 及び JIS B 0904,軸端のキー寸法は,JIS B 1301 を参照す

ることが望ましい。

4.11.5

  主軸の振れ

4.11.5.1

  主軸はその全長にわたって機械加工し,適切に仕上げる。

4.11.5.2

  主軸及び軸スリーブ(装着されている場合)の加工及び組立において,スタフィングボックスの

外側端面を通る垂直面における主軸の振れは(3.22 参照)

,呼び直径 50 mm 未満の場合には 50

μm 以下,

呼び直径 50∼100 mm の場合には 80

μm 以下,呼び直径 100 mm を超える場合には 100 μm 以下を確保する

ことが望ましい。

4.11.6

  軸方向の動き

軸受によって許容されるロータの軸方向の動きは,メカニカルシールの性能に悪影響を与えてはならな

い。


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4.11.7

  軸スリーブ

4.11.7.1

  軸スリーブを設ける場合には,軸方向の位置及び回転運動に対して適切に固定する。軸スリーブ

は耐摩耗性のもので,必要な場合には耐腐食性及び耐浸食性のものとする。軸スリーブの外表面の粗さは

使用条件に対し,適切なものとする(4.11.2 参照)

4.11.7.2

  ガスケットが主軸のねじ部を通過するような主軸に対しては,そのねじの外径はガスケットの内

径よりも 1.5 mm 以上小さくする。そして直径の変わる部分はガスケットの損傷を防ぐため,15°

∼20°

面取りをする。

4.11.7.3

  主軸が軸スリーブと同等な耐摩耗性,耐腐食性の材料で作られ,同等に機械仕上げされているこ

とを申し出て,受渡当事者間で協定すれば,インラインポンプ及び小形の横軸ポンプについては,軸スリ

ーブを省略してもよい。軸スリーブがない場合,主軸には再仕上げが可能なようにセンタ穴を設ける。

4.11.7.4

  グランドパッキンを用いる場合には,軸スリーブ(装着される場合)は,パッキン押さえの外側

まで延長する。メカニカルシールを用いる場合には,軸スリーブはメカニカルシールカバーの外側まで延

長する。補助シール又はスロットルブシュ付きの場合には,軸スリーブはこれらのメカニカルシールカバ

ーの外側まで延長する。このようにすれば,主軸と軸スリーブとの間からの漏れとグランドパッキン又は

メカニカルシールのシール面からの間の漏れとを混同することがない。

4.11.7.5

  横軸ポンプにおいては,すべての中間部に取替え可能なブシュ及び軸スリーブ又はそれに相当す

る部品を備える。

4.11.7.6

  立軸ポンプにおいては,すべての段の中間部及び固定軸受部に,交換可能なブシュを備える。揚

液の性質(例えば,汚水又は潤滑性のない液)によっては,それに対応した軸スリーブを使用する。

4.12

  軸受,軸受ハウジング及び潤滑

4.12.1

  軸受及び軸受ハウジング

4.12.1.1

  ラジアル軸受は,購入者によって他に指定されていない場合,一般的に利用できる設計のもの(玉

軸受,ころ軸受,ジャーナル軸受又はティルティングパッド軸受)とする。スラスト軸受は要求によって,

転がり軸受又は動圧流体軸受とする。

4.12.1.2

  転がり軸受の選定及び評価は,JIS B 1518 及び JIS B 1519 による。基本定格寿命(L

10

)は,規定

ポンプ運転条件における連続運転で 3 年(25 000 時間)以上とする。さらに,許容運転範囲内における最

大軸方向・半径方向荷重及び規定回転速度において,16 000 時間以上とする。

4.12.1.3

  転がり軸受は軸受製造業者(又は供給者)の情報に従って,主軸に取り付け,軸受ハウジングに

はめ込む。主軸からスラスト軸受内輪へのスラスト荷重伝達用として,軸受に直接接する止め輪を用いて

はならない。ロックナット及びロックワッシャを用いるのが好ましい。

4.12.1.4

  動圧流体ラジアル軸受及び/又は動圧流体スラスト軸受は,次の条件の場合に要求される。

a)

dN

値が 300 000 以上の場合[dN 値は軸受内径寸法(mm)と規定回転速度(min

-1

)との積である]

b)

ポンプの規定軸動力(kW)と規定回転速度(min

-1

)との積が 2×10

6

以上の場合。

c)

標準転がり軸受において,4.12.1.2 に規定される L

10

基本定格寿命に適合しない場合。

4.12.1.5

  ポンプの設計に許容され,運転条件に適合する場合,動圧流体ラジアル軸受は,組立しやすくす

るために分割構造とするのがよい。軸受は精密な内径をもったジャーナル形又はパッド形とし,ホワイト

メタル製の取替え可能なライナ,パッド又はシェルをもつものとする。

軸受は回転防止用のピンを取りつけ,軸方向に確実に固定する。軸受の設計は,いずれの危険周波数で

の運転を含み,

規定された運転速度における負荷運転時及び無負荷運転時に,

流体的な不安定力を抑制し,

ポンプの振動を許容値以下(4.3.2.2 及び 4.3.2.3 参照)に制限する十分なダンピング作用を備えなければな


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らない。ライナ,パッド又はシェルは軸平行方向に分割したハウジングに取り付け,取替え可能なものと

する。これらの部品を交換するときに,軸平行割形ポンプの上ケーシングの分解及び軸垂直割形ポンプの

ケーシング類の分解が必要ないようにする。軸継手ハブを取り外すことなく,軸受のライナ,パッド又は

シェルを交換できるように設計する。

4.12.1.6

  スラスト軸受は,最大内部差圧のような条件を含み,すべての規定された条件の下での連続運転

に対して大きさを決めるものとする。すべての荷重は設計内部すき間に対して決定する。目安として,動

圧流体スラスト軸受は,軸受製造業者(又は供給者)の基準値の 50  %を超えないように選定するのがよ

く,ポンプの設計及びその適用に対して適切なものとする。

最も苛酷な許容条件によって発生するすべての内部歯車反力及び回転体の推力に加え,たわみ軸継手か

ら伝達される軸方向の力を受けることもスラスト軸受の役目の一部とする。

スラスト軸受は,

ポンプの正規の回転方向が逆転した場合にも,

全負荷支持許容量を備えるものとする。

原動機,軸継手の形式及び起こる可能性のある軸心のずれも考慮する。

4.12.1.7

  横軸ポンプの動圧流体スラスト軸受は,両方向に同じスラスト容量をもつように設計され,両側

に連続的に強制潤滑を行うようにする。

購入者によって取替え可能なスラストカラーが指定された場合には,

フレッティングを防止するために,

主軸に確実に固定する。

一体形のスラストカラーを備える場合,カラーが損傷したときのために,最低 3 mm の再仕上用の加工

代を備える。カラーの両面は Ra 0.4

μm 以下の表面粗さとし,軸方向の面の振れは両面共 13 μm 以下とす

る。

4.12.1.8

  非強制給油の油潤滑軸受のハウジングは最低呼び径 10A でねじ切りし,プラグ止めした注油口及

び排油口を備える。このハウジングには,コンスタントレベルの透視形容器(日光又は熱で変色及び劣化

しないもの)をもったオイラを備え,軸受ハウジングの適切な場所に取り付け,確実に運転位置にロック

する。これらのオイラは購入者が指定した場合,その意向に従う。適切な油面の表示は,耐食性のある金

属板,鋳物に鋳出しされたマーク又は他の方法で恒久的な表示とし,軸受ハウジングの外側の正しい位置

に明確に表示する。かつ,そのレベルが,運転中のものか停止中のものかを示す。

4.12.1.9

  強制給油の動圧流体軸受の軸受ハウジングは,泡立ちが最小となるように設計する。排油システ

ムは油面と泡の面とが軸端シールよりも低い位置に保持できる適切なものとする。軸受及び軸受ハウジン

グを通過した油の温度上昇は,給油温度が 40  ℃のとき,最も苛酷な規定運転条件の下で,30  ℃以下とす

る。給油温度が 50  ℃を超える場合には,軸受の設計,油の流れ及び許容温度上昇に特別な考慮をする。

スラスト軸受からの排油口は,オイルコントロールリングの接線方向に,又はオイルコントロールリング

がない場合はスラスト軸受カートリッジの接線方向に配置する。

4.12.1.10

  潤滑剤の減少及び汚れを防止するため,潤滑剤と冷却用又は加熱用の流体とを隔離する方法と

して,ガスケットを介した接続又はねじ接続を用いてはならない。

4.12.1.11

  軸受ハウジング内のすべての開口部,特に軸受ハウジングと軸とのシール部は,通常の運転条

件において,異物の侵入及び潤滑剤の漏れを防ぐように設計する。

4.12.1.12

  危険区域においては,軸受ハウジングのシールに使用する部品が,発火の原因とならないよう

に設計する。

4.12.1.13

  オイルリング潤滑の軸受ハウジングは,ポンプの運転中にオイルリングを目で確認できるよう

に設計する。

4.12.1.14

  購入者によって指定されている場合で周囲温度及び運転温度から必要なとき,製造業者(又は


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供給者)はオイルヒータを供給する。

4.12.1.15

  軸受ハウジングは,ポンプ及び原動機を動かすことなく,軸受を取り替えることができる設計

が望ましい。

4.12.1.16

  指定された運転条件及び 40  ℃の周囲温度において,強制給油システムの排油温度を 70  ℃以下

に,オイルリング又は飛まつ潤滑システムに対しては油温度を 80  ℃以下に保持するように,汚れに対し

て余裕を含んだ十分な冷却装置を備える。冷却コイル(継手類を含んで)を使用する場合,そのコイルは

非鉄材料を用い,内圧を受ける継手を用いてはならない。

コイルの厚さは最小 1 mm,チューブの内径は最小 10 mm とする。

4.12.2

  立軸ラインシャフトポンプの軸受

4.12.2.1

  片持形のポンプを除いて,軸受の最大間隔は

図 に従うものとする。これらの軸受が揚液で潤滑

される場合,指定された揚液及び温度に対し,腐食及び摩耗について適切なものとする。

図 3−軸受の最大間隔(立軸ラインシャフトポンプ)

4.12.2.2

  原動機に取り付けられたスラスト軸受は,4.2.1.2 による。立軸ラインシャフトポンプに取り付け

られたスラスト軸受は,スラスト軸受及びハウジングに関する 4.12.1 を適用する。

4.12.3

  潤滑

4.12.3.1

  他に指定がなければ,軸受及び軸受ハウジングは油潤滑又はグリース潤滑用として設計する。

4.12.3.2

油潤滑

4.12.3.2.0A

  購入者が指定した場合,又は受渡当事者間で協定した場合には,強制潤滑システム又はオイ

ルミスト潤滑システムを供給する。油潤滑は油面を一定に保つように設計する。

4.12.3.2.1

  外部強制潤滑システムが要求された場合,少なくとも次の a)∼g)の部品で構成する(

附属書 G.6

参照)

a)

吸込ストレーナ及び/又はフィルタ付きのオイルポンプ

b)

供給及び戻りシステム

c)

オイルクーラ(必要な場合)


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d)

油タンク

e)

全流量フィルタ

f)

ポンプユニットが運転に入る前の潤滑手段

g)

油圧低下の警報及び停止を含むすべての必要な計装品

4.12.3.2.2

  購入者の指定がある場合,低温の時期の始動に先立って供給する油を加熱するために,油タン

クに取り外し可能な外部取付の蒸気加熱器,又は油中にサーモスタットによって制御される電熱器を備え

る。加熱器は潤滑油システムが運転された状態で,タンク内の油を指定された据付場所における最低周囲

温度から,製造業者(又は供給者)によって要求される始動温度まで,4 時間以内で温度上昇させるのに

十分な容量をもつものとする。

4.12.3.2.3

  次の a)∼f)に規定された特性をもつ油タンクを供給する。

a)

頻繁な再補給を避け,油漏れしたときにシステムの容量に十分な余裕をもつよう最小滞留時間 3 分の

油量とする。

b)

ポンプ吸込部への気泡の混入及び浮遊異物の混入を最少にする備えがある。

c)

屋外使用に適した給油口,油面計及び通気口(ブリーザ)である。

d)

傾斜した底面及び排油口で完全にドレンできる。

e)

掃除用開口部は実用的な大きさである。

f)

他に指定がなければ,内部のスケール除去,防せい(錆)及び恒久的な表面の保護方法は製造業者(又

は供給者)の標準による。

4.12.3.2.4

  フリンガ及びオイルリングは,少なくともフリンガの外周又はオイルリングの内径の最下部が

潤滑油に浸るものとする。オイルフリンガは同心を保持できるように取付ハブをもち,主軸に確実に固定

する。

4.12.3.2.5

  製造業者(又は供給者)は取扱説明書に周囲条件及び使用条件を考慮したうえで,必要な潤滑

剤の種類,量及び交換の頻度を記載する。

4.12.3.2.6

  潤滑油配管についての要求事項は,4.14.3 を参照。

4.12.3.3

  グリースが交換可能な軸受の場合には,グリース排出口を設ける。

4.13

  軸封部

4.13.1

  一般

主軸用シールを必要とするポンプは,

附属書 に示す次の選択肢の一つ又は複数が使用可能となるよう

に設計する。

−  グランドパッキン(P)

−  シングルメカニカルシール(S)

−  ダブルメカニカルシール(D)

一つ又は他の選択肢との取替が必要な場合,購入者はそれを指定する。他の軸封方法(例えば,ラビリ

ンスシール,動的流体シール,磁気継手など)は,相互の協定による。クエンチの配置例(Q)を

附属書 F

に示す。特に,メカニカルシールの漏れ量に制約のある場合,シール部からの漏れを制限,回収及び排出

するための装置を備える。

次の情報は,データシートの中で表示する(

附属書 参照)。

−  シール配置(

附属書 参照)

−  メカニカルシールに対しては,

  形式: バランス形(B)


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アンバランス形(U)

ベローズ形(Z)

  寸法: 固定環を通過する部分の主軸又はスリーブの呼び直径(mm)(可能であれば,JIS B 2405 を参

照するとよい。

−  グランドパッキンに対しては,

  寸法:外径×内径×厚さの各寸法(mm)を表示する。

4.13.2

選定のための運転条件

メカニカルシール及びグランドパッキンの選定のための主要な運転条件は,次による。

−  揚液の化学的特性,物理的特性及び性質

−  最小及び最大の予想シール圧力

−  軸封部の液体の温度

−  特殊運転条件(始動,停止,熱的衝撃,機械的衝撃,洗浄サイクル及び殺菌サイクルを含む。

−  主軸直径及び回転速度

メカニカルシールのための追加条件として

−  ポンプの回転方向

4.13.3

メカニカルシール

4.13.3.1

  形式及び配置

メカニカルシールはバランス形とする。アンバランス形メカニカルシールは,購入者によって指定され

るか承認された場合だけ使用する。

この規格は,メカニカルシールの構成部品の設計については規定しない。ただし,構成部品はデータシ

ート(

附属書 参照)に規定される運転条件に耐える適切なものとする。

メカニカルシールの設計は,主軸の軸方向の調節及び通常運転時の主軸の動きを考慮する。

メカニカルシールの配置(例えば,シングル又はダブルメカニカルシール)は,受渡当事者間の協定に

よる(

附属書 参照)。

ポンプが沸点近くの揚液を取り扱う場合には,シール面での蒸発を防ぐため,スタフィングボックスの

圧力は,吸込圧力より十分高くするか,又はシール面のすぐ近辺の温度を蒸発温度より十分低くする。

背面合わせのダブルメカニカルシールの場合,両シール間のバリア流体は,そのプロセスに支障のない

液で,その圧力はシール圧力より高くする。

背面合わせのダブルメカニカルシールの場合,羽根車側の固定環はバリア流体の圧力低下によって動か

ないように固定する。

0  ℃より低い温度で運転されるポンプには,氷結を防ぐためにクエンチを設けてもよい。

4.13.3.2

  冷却又は加熱についての要求事項

用途によって必要であれば,ポンプのスタフィングボックスにジャケットを設ける。メカニカルシール

を装着したポンプの冷却(又は加熱)についての要求事項については,シール製造業者(又は供給者)を

含めた受渡当事者間の協定による。目安として,ジャケットは次の a)∼e)  に規定される条件及び用途に対

して,通常必要とされる。

a)

ベローズ形を除くメカニカルシールで,液温が 150  ℃を超える場合

b)

液温が 315  ℃を超える場合

c)

デッドエンドシール構造

d)

低引火点の液体


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e)

高融点の液体(加熱)

注記  デッドエンドシール構造は,シール流体が循環しないシール室構造(附属書 配管コード 00

参照)

4.13.3.3

  材料

シールの構成部品には,腐食,摩耗,温度,熱的応力,機械的応力などに耐える適切な材料を選択する。

揚液に接するメカニカルシールの金属部分は,機械的性質及び耐食性に関する限り少なくともポンプケー

シング(箇条 参照)と同等の材料特性をもつものとする。

データシート(

附属書 参照)に指定する場合は,表 J.2(附属書 J)に示されるメカニカルシール構成

の材料コードを使用する。

4.13.3.4

  構造的な特徴

4.13.3.4.1

  メカニカルシールカバーは,スタフィングボックスの内径と心(軸線)が出るようにする。内

径側又は外径側のはめあいが,一つの適した方法である。

4.13.3.4.2

  メカニカルシールカバーには,変形を避けるため十分な剛性をもたせる。スタフィングボック

ス及びメカニカルシールカバーは,取付ボルト(4.4.4.5 参照)を含め,運転温度における最大許容作用圧

力及び必要なガスケット締付荷重に耐えるように設計する。

4.13.3.4.3

  スタフィングボックスと固定環(シートリング及び/又はばね荷重のかかったリング)又はメ

カニカルシールカバーとの間のガスケットは,吹出しを防ぐため,外側閉じ込め形又はそれと同等な設計

とする。

4.13.3.4.4

  メカニカルシールカバーを含むすべての固定側シール構成部品(シートリング及び/又はばね

荷重のかかったリング)は,主軸又は軸スリーブとの偶発的な接触及び回転が生じないようにする。固定

側シール構成部品(シートリング及び/又はばね荷重のかかったリング)が主軸又は軸スリーブに接触す

る場合には,シールと接触する部分の表面は,適切に硬化処理し,耐摩耗性をもたせる。装着時のシール

の損傷を防ぐために導入部を設け,鋭い角は除去する。

4.13.3.4.5

  固定環(シートリング及び/又はばね荷重のかかったリング)取付部の面振れを,シール製造

業者(又はシール供給者)が指定する最大許容値以内に抑えるよう,スタフィングボックス及びメカニカ

ルシールカバーを,適切な機械加工公差内に仕上げる。

4.13.3.4.6

  シール全壊時の揚液の漏れを最少にするため,又は監視するために,メカニカルシールカバー

にスロットルブシュを備える場合には,ブシュと主軸との間の直径すき間(mm)は実用的な最小値とす

ることが望ましい。ただし,いかなる場合でも次の式によって計算される値を超えてはならない。

65

.

0

150

+

d

ここに,

d

主軸の直径

4.13.3.4.7

  購入者が指定する場合又は製造業者(又は供給者)が推奨する場合には,ネックブシュを備え

る。ネックブシュは,ボックス圧力の増加,液の隔離,また,スタフィングボックスの中又は外への流量

を制限する役目をする。

4.13.3.4.8

  漏れを回避する必要がある場合には,補助シールが必要となる(

附属書 参照)。

注記

補助シールとは,クエンチ流体の漏れの制限及びメカニカルシールに欠陥が生じたときにも,

多量の漏れを防止する目的で外側に取り付けられるシールで,スロットルブシュ,グランドパ

ッキン,オイルシール,フローティングブシュなどを用いる。漏れを回避する他の方法として,


27

B 8307

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ダブルメカニカルシールを用いる場合もある。

4.13.3.4.9

  スタフィングボックスは,可能ならば空気だまりを防ぐように設計する。これが不可能な場合

には,スタフィングボックスは,運転員によって排気ができるようにする。これを行う方法は,取扱説明

書に記載する。

4.13.3.4.10

  スタフィングボックスの液入口,そして必要であれば出口は,シール面にできるだけ近づけ

る。さらに,回転環側(シートリング及び/又はばね荷重のかかったリング)が望ましい。

4.13.3.4.11

  受渡当事者間の協定がなければ,配管接続の必要がない場合でも(4.5.2 及び 4.5.4 参照)

,穴

加工及びねじ加工を行ってもよい。

4.13.3.5

  組立及び試験

出荷のための組立は 7.1 を参照。

メカニカルシールには,シール圧力の限界を超える水圧試験圧力を加えてはならない。メカニカルシー

ルはすべての運転又は性能試験(6.3.3.4 及び 6.3.4.4 参照)の間使用することができる。製造業者(又は供

給者)は,現地で最終調整が必要なポンプに対して,そのことを記した金属製のタグをポンプにつける。

4.13.4

  グランドパッキン

4.13.4.1

  必要な場合又は購入者によって要求される場合,グランドパッキンには直接冷却水を注入するた

めのランタンリングを備えつけ,入口及び出口の接続口を備える。

4.13.4.2

  パッキン押さえ構成部品又はガード以外の部品を動かしたり,分解したりすることなく,グラン

ドパッキンの再挿入ができるように十分なスペースを設ける。パッキン押さえ構成部品は,グランドパッ

キンが圧縮性を失った場合でも確実に保持されるものとする。

4.13.4.3

  分割形のパッキン押さえを使用する場合,それらは互いにボルト止めとする。パッキン押さえ締

付けのためにアイボルトを使用することは好ましくなく,ケーシングへの植込みボルトによる取り付けが

望ましい。

4.13.4.4

  立軸ポンプには,原動機支持台の中に液がたまるのを防ぐために,ドレンを設ける。

4.13.4.5

90

℃を超える用途又はポンプ運転温度にて飽和蒸気圧力が

0.1 MPa

(絶対圧)より大きい揚液を

扱う場合,パッキン押さえは水をクエンチする分割形とする。

高温運転の場合は,水の代わりに蒸気を使用することができる。製造業者(又は供給者)によって冷却

水配管が備えられる場合,クエンチのためのフレキシブルホース又はチューブは内径

6 mm

以上とする。

4.13.4.6

  次の条件のいずれかが指定された場合,グランドパッキン用スタフィングボックスには,冷却ジ

ャケットを備える。

a

)

液温が

150

℃を超える場合

b

)

ポンプ運転温度において,飽和蒸気圧力が

70 kPa

(絶対圧)を超える場合

4.14

  配管及び附属品

4.14.1

  一般

4.14.1.0A

  配管及び附属品の組立

購入者が指定した場合には,圧力計,弁などのすべての附属品を含め,冷却水,潤滑剤及び補助配管系

統を,製造業者(又は供給者)は,横軸ポンプでは完全に取り付け,組み立てて,また,立軸ポンプでは

実用的な範囲で取り付け,組み立てて納入する。

4.14.1.1

  配管設計

配管は,次の a

)

d

)

の条件を満たすように設計する。

a

)

溶接構造が指定されていない場合には,配管は保全のための分解を可能とする。


28

B 8307

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b

)

一般に認められている方法で,保全中・運転中に発生する振動による損傷を避けるために適切な支持

を行う。

c

)

運転中,保全中及び洗浄中に適度な自在性をもち,また普通に近寄りやすくする。

d

)

機械の形状に適し,整然と秩序正しく,また開口部への接近の邪魔にならないような配置とする。

4.14.1.2

  配管の見積

製造業者(又は供給者)は,ポンプが正常に運転するために必要なすべての附属配管,並びに

附属書 G

及びデータシートに指定される事項に従った附属配管を,見積りの中に含める。

4.14.1.3

  構造上の特徴

4.14.1.3.1

  パイプのねじは,JIS B 0202 又は JIS B 0203 による。フランジは JIS B 2220JIS B 2239JIS B 

2240

又は ISO 7005-1ISO 7005-3 による。スリップオン溶接式フランジは,購入者の具体的な承認があっ

た場合に使用できる。

4.14.1.3.2

  4.4.4.5 のボルトに関する要求事項は,補助配管にも適用する。

4.14.1.3.3

  潤滑油を含む非可燃性又は非有毒性の液を取り扱う場合,配管継手及び接続口は,製造業者(又

は供給者)の標準とするか,又は購入者のデータシートに指定されたもののいずれかとする。

4.14.2

  冷却水配管

4.14.2.1

  冷却水配管は,呼び径

15A

以上とする。空間上の制約からそれができない場合には,呼び径

8A

を用いてもよい。

4.14.2.2

  冷却水配管の材料はデータシートで指定する。材料が指定されていない場合には,柔らかく焼き

なましされた銅管を

15A

の黄銅製継手とともに供給する。受渡当事者間で協定すれば,オーステナイト系

ステンレス鋼管,亜鉛めっき鋼管及び JIS B 2301 による亜鉛めっきねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手を用いて

もよい。

4.14.2.3

  購入者が指定した場合,サイトフロー(指定に従って,開放形又は閉鎖形)を各出口側の配管に

設置する。

4.14.2.4

  配管及びジャケットから完全に排出ができるよう,低くなった箇所にはいずれの箇所にもドレン

を設ける。冷却ジャケットの中に空気だまりができないように配管設計をする。

4.14.3

  潤滑油配管

4.14.3.1

  油配管の呼び径は,

15A

以上とする。空間上の制約からそれができない場合には,呼び径

8A

用いてもよい。

4.14.3.2

  油の戻り配管はパイプの断面の半分以上を流れないように大きさを決め,良好な排油を確保する

ように配置する(泡立ち状態の可能性を考慮する。

。水平管路は,油タンクに向かって

1 m

につき

20 mm

以上の連続こう配を設ける。

4.14.3.3

  サイトフローを各戻り配管に設ける。

4.14.3.4

  すべての油配管は,配管材に適切な洗浄方法によってポンプに取り付ける前に完全に洗浄する。

配管が分解された状態で出荷される場合,開口端は閉止する。亜鉛めっき配管は使用できない。

4.14.4

  その他の補助配管

4.14.4.1

  その他の補助配管には,排気,ドレン,バランス配管及びプロセス液配管が含まれる。グランド

パッキン及びメカニカルシールの補助配管は,4.14.5 を参照。

4.14.4.2

  補助プロセス配管は,呼び径

15A

を最小とする。空間上の制約からそれができない場合には,呼

び径

8A

を用いてもよい。

4.14.4.3

  プロセス液を扱う配管部品は,少なくともポンプケーシングの最大吐出し圧力及び温度に相当す


29

B 8307

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る圧力−温度等級とする。

4.14.4.4

  ポンプケーシングが合金鋼である場合には,プロセス液を扱うすべての配管部品は耐腐食及び耐

浸食の点で,ケーシングの材料と同等か又はそれ以上とする。

4.14.4.5

  制限オリフィスを設ける場合には,オリフィス穴径は

3 mm

以上とする。調節可能なオリフィス

を使用する場合には,最小連続流量を確保する。

4.14.4.6

  加熱又は冷却を行う場合には,その熱交換器の部品は揚液及び/又は冷却液に対し,適切なもの

とする。またそれぞれの循環量に応じた寸法とする。

4.14.4.7

  弁が指定されない場合には,ねじ式のケーシング用排気部及びドレン接続部は中実のプラグで塞

ぐ。鋳鉄製ケーシングの場合には炭素鋼のプラグを使用する。

4.14.5

  グランドパッキン及びメカニカルシールの補助配管

4.14.5.1

  ポンプは指定された条件に対して,軸封部に必要な補助配管が取り付けできるように設計する。

4.14.5.2

  次の補助配管が必要となる場合がある。

カテゴリー

 a)

:プロセス液又はプロセスに入り込むことができる液に対する用途

セルフフラッシング(内部通路によらない場合)

エクスターナルフラッシング

バリア

加圧

カテゴリー

 b)

:プロセスの中に入らない液に対する用途

加熱

冷却

バッファ

クエンチ

外部と取り合う補助配管の供給範囲及びその接続の詳細は,受渡当事者間の協定による。

補助配管は,

附属書 を参考にするとよい。

4.14.5.3

  カテゴリー

 a)

のプロセス液の場合には,メカニカルシール及びグランドパッキンへの配管に適

切な材料を使用する。管継手は製造業者(又は供給者)の標準品としてもよい。

4.14.5.4

  補助配管は,次の構造上の特徴をもつものとする。

a

)

プロセス液(4.14.4.3 及び 4.14.5.2 参照)を取り扱う補助配管の温度及び圧力等級は,ケーシングのそ

れを下回ってはならない(6.3 参照)

。配管材料は,取扱液(4.5.4 参照)及び環境条件に対し耐食性を

もつものとする。

b

)

完全な排出ができるように,すべての低い箇所には,ドレン及び逃がし口を設ける。配管は,ガスだ

まりができないように設計する。

c

)

蒸気用では上から入り,下から出るようにする。その他の液では,一般に,下又は横から入り,上か

ら出ることが望ましい。

d

)

制限オリフィスを設ける場合には,オリフィス穴径は

3 mm

以上とする。

e

)

調節可能なオリフィスを使用する場合には,最小連続流量を確保する。

4.15

  銘板

4.15.1

  回転方向

回転方向は,耐久性のある矢印で見やすい場所に表示する。


30

B 8307

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4.15.2

  仕様銘板

銘板は,その環境条件にふさわしい耐食性材料で製作し,ポンプに確実に取り付ける。

銘板上に必要な最低限の情報は,製造業者又は供給者の会社名,ポンプの識別番号(例えば,追番又は

製造番号)

,形式及び大きさとする。

銘板には,吐出し量,全揚程,ポンプ回転速度,羽根車外径(最大及び組み込まれたもの)

,最大許容作

用圧力及び温度,又は必要なその他の追加情報のために,記載場所を追加してもよい。

銘板に記述するほか,ポンプケーシングにはポンプの追番を明りょうに刻印する(例えば,ポンプ吐出

しフランジの外周)

4.16

  軸継手

4.16.1

  一般

4.16.1.1

  ポンプは,通常たわみ軸継手で原動機に連結する。固定軸継手,ユニバーサル軸継手のようなそ

の他の軸継手が適切であるならば,用いてもよい。軸継手は,その適合性(原動機の種類,水撃の可能性,

回転速度の変動,スラスト荷重の変動など)に関し,ISO 4863 に従った適切な要素を考慮して,使用する

原動機のトルクを伝達できるように選定する。

軸継手の速度限界は,使用する原動機の可能性のあるすべての運転速度に適応できるものとする。

4.16.1.2

  原動機を取り外すことなく,ポンプ回転体の取り出し又は軸スリーブを含んだシール部分の交換

ができるように,スペーサ付き軸継手とする。軸継手のスペーサ長さは,ポンプを分解するために必要な

軸端間距離によって決まる。軸端間距離は可能ならば ISO 2858 を参照することが望ましい。

4.16.1.3

  フレキシブルエレメント

5)

を使用する軸継手において,その設計は,軸継手のフレキシブルエレ

メントが破壊した場合に,スペーサ又は構成部品が飛び出さないようにする。また,軸継手のハブが,主

軸上を軸方向に動いた場合にも,スペーサ又はエレメントが飛び出さないようにする。

5)

積層板ばね又はダイアフラムのような金属製のエレメント。

4.16.1.4

  原動機がスラスト軸受をもたない場合,横軸ポンプにおいては,軸方向の動きを制限する軸継手

を使用する

6)

表 参照)。

6)

軸方向に弾性復元力がある軸継手は,通常,この検討をしなくても問題ない。

表 3−軸継手最大軸方向移動量

単位  mm

電動機回転子の 
最小軸方向移動量

軸継手の 
最大軸方向移動量

6 2

12 5

4.16.1.5

  軸継手ハブは,主軸に対して,回転方向にも軸方向にも確実に固定する。

4.16.1.6

  購入者によって指定されるか,又は製造業者(又は供給者)によって推奨される場合には,軸継

手は JIS B 0905 に従って,動的釣合いをとる。

釣合い良さの等級は受渡当事者間の協定による。

4.16.1.7

  軸継手の構成部品を一体で釣り合わせる場合には,正しい組立位置を恒久的な見やすいマークで

示す。

4.16.1.8

  許容される運転時の半径方向,軸方向及び角度の心出し誤差は,軸継手製造業者(又は供給者)

によって与えられる制限値を超えてはならない。軸継手は,温度,トルク変動,始動回数,配管荷重など


31

B 8307

:2009

の運転条件,並びにポンプ及びベースの剛性又は電動機の支持を考慮に入れて選定する。

4.16.1.9

  フレキシブルエレメントを使用する軸継手には,最小

1.5

のサービスファクタκを適用する(3.48

参照)

4.16.1.10

  軸継手には適切な軸継手ガードを設ける。軸継手ガードは,国の安全基準に従って設計する。

4.16.1.11

  原動機を取り付けずにポンプを出荷する場合には,次の事項を受渡当事者間で協定する。

a

)

原動機:形式,出力,寸法,質量及び据付方法

b

)

軸継手:形式,製造業者(又は供給者)

,寸法,加工(内径及びキー溝)及び軸継手ガード

c

)

回転速度範囲及び軸動力

4.16.2

  立軸ラインシャフトポンプの軸継手

スラスト軸受をもたない立軸ポンプの場合には,軸継手は鋼製で軸方向に調節可能なものとする。ねじ

込み形軸継手の場合は,継手に緩み止めを設ける。

4.17

  ベース

4.17.1

  一般

ベース及びポンプ支持は,現地に据付けられた状態で,熱膨張差又は水力的な配管スラストなどの機械

的な荷重を含み,4.6 で規定するポンプノズルに作用する外部荷重の値に対し,軸継手製造業者(又は供給

者)によって指定された心出し誤差の許容範囲を超えないように設計する。ベースは,種々の材料で製作

してよい。

4.17.2

  横軸ポンプのベース

4.17.2.1

  要求があれば,漏れを集め,排水するドレンを設けたベースとする。ドレンリム付きのベースが

指定された場合,ドレンの接続はポンプ側のベース端にねじ穴(最小呼び径

20A

)を設け,完全に排水で

きるように配置する。ドレンパン又はリムは,ドレン端に向って最小

1 m

当たり

8.5 mm

のこう配をつけ

る。

4.17.2.2

  ベースは,ポンプ及び原動機の下まで延長する。ただし,受渡当事者間で協定する場合を除く。

4.17.2.3

  ポンプ及び原動機用の据付座は,十分に平滑,かつ,平行に機械加工する。対応する表面は,仕

上げ状態で座間の高低差が

1 m

につき

0.2 mm

以内で,同一平面上にあるものとする。

ベースのすべての原動機用座は,原動機の下にシム(最小厚さ

1.5 mm

)を入れられるよう加工する。ポ

ンプ製造業者(又は供給者)が原動機を供給する場合,ステンレスシムパック(最小厚さ

3 mm

)も供給

する。すべてのシムは,ボルト穴の両側をまたいだ形状とする。ポンプ製造業者(又は供給者)が原動機

をベースに据付けない場合,原動機用の据付座は面加工だけで穴加工はせず,シムも供給しない。ただし,

受渡当事者間の協定によって穴加工をしてもよい。

4.17.2.4

  溶接構造のベースにおいて,ポンプ及び原動機の支持部の下側は,補強部材を渡して溶接し,ベ

ースの上方の動きに耐えるようグラウト内に固着する形状とする。

4.17.2.5

  可能な場合,単段,かつ,片持形で,IEC 規格で定められた枠番の電動機で駆動されるポンプの

ベースは,標準寸法とするのが望ましい。片吸込,かつ,単段の脚取り付けポンプのベースの寸法は,ISO 

3661

を参照することが望ましい。ベースは,必ずしもグラウトできるように設計する必要はない。

4.17.2.6

  ベースをグラウトする場合,ベースには仕切られた空間ごとに

0.01 m

2

以上,かつ,最小開口寸

80 mm

以上の障害物のないグラウト用の穴を

1

箇所以上設ける。ベースの内側に空気だまりができない

ように,またグラウトで充てんできるように空気抜き穴を仕切りごとに設ける。中央にドレン溝のあるよ

うなベースには,ドレン溝に近い高い部分に空気抜き穴を設ける。グラウト穴は,ポンプ及び原動機を据

付けた状態でグラウトできるものとする。ドレンパン内のグラウト穴は縁を高くし,液が落下する部分に


32

B 8307

:2009

グラウト穴が位置する場合には,金属製のふたを取り付ける。

4.17.2.7

  グラウトなしのベースを,自立式で又は基礎にボルトで据付ける場合には,4.6 で規定する荷重

に耐えるよう十分な剛性をもたせる。

4.17.2.8

  購入者又は製造業者(又は供給者)によって指定されている場合には,高温液を扱うセンターラ

インサポート形の架台は心出しを維持するために,補助冷却を行う設計とする。

4.17.2.9

150 kW

を超える原動機を使用する場合,原動機の軸方向及びその直角方向の水平調整を容易に

するため,心出し位置調整ねじをつける。この位置調整ねじをつける金具は,原動機の据付け,取外しを

妨害しないようにベースに取り付ける。

4.17.2.10

  購入者が指定した場合,ベース外縁に垂直方向レベルを出すために,安定を確保できる間隔で

調整ねじを取り付ける。このねじの本数は,過度の変形を生じないように,ベース,ポンプ及び原動機を

支えることができる数とする。調整ねじは

6

本以上とする。

4.17.2.11

  ベース上のポンプの軸心の高さは最小限とする。

4.17.2.12

  購入者が指定した場合,駆動機(原動機及びギヤ)の両端で軸心の真下にあたる位置に油圧ジ

ャッキを差込めるよう,

50 mm

以上の垂直方向のすき間を設ける。

4.17.2.13

  購入者がデータシートにてエポキシグラウトを指定した場合,製造業者(又は供給者)はベー

スのすべてのグラウト面について,グリースを除去した清浄な金属面にエキポシプライマで前処理する。

4.17.2.14

  周囲温度より

170

℃以上高い温度で運転される両持形ポンプ及び多段ポンプは,すべてセンタ

ーラインサポート形として据付ける。

また,

温度変化に対して水平方向の正確な心出しを維持するために,

ポンプ脚とベース架台との間に,軸方向及びその直角方向のガイドを設ける。

4.17.3

  立軸ポンプのベース

4.17.3.1

  ピットバレル形立軸ポンプは,外側のキャン又はバレルに直接取り付けられた鋼製の据付け板を

もつものとする。基礎ボルトは,圧力の作用するフランジ継手の締付けに使用しない。分離したベース据

付けフランジが望ましい。

4.17.3.2

  一般の立軸ポンプは,製造業者標準の据付け方式とする。

4.17.3.3

  購入者が指定した場合,駆動機(原動機及びギヤ)の水平方向調整用の心出し位置調整ねじを,

4

本以上取り付ける。

4.18

  特殊工具

ポンプの調整,組立又は分解用に特別に設計されるすべての工具は,製造業者(又は供給者)が供給す

る。

5

材料

5.1

材料の選定

5.1.1

  材料は,通常データシートに指定されている。材料が購入者によって選定されている場合でも,ポ

ンプ製造業者(又は供給者)は,その材料より他の材料が適切であると考えた場合には,データシートに

指定された運転条件を満足する代案の材料を申し出る。

危険な揚液に対して使用される材料については,受渡当事者間の協定による。ぜい性材料(非ダクタイ

ル材)は,可燃性の揚液を取り扱うポンプの圧力保持部品には使用しないほうがよい。

高温又は低温の用途(例えば,

175

℃超又は−

10

℃未満)に対しては,ポンプ製造業者(又は供給者)

は,機械的設計に十分考慮する。シール材料については,4.13.3.3 による。

5.1.2

  材料は,見積書の中に適用する規格の記号で明示する(

附属書 J,表 J.1 参照)。該当する記号がな


33

B 8307

:2009

い場合には,機械的性質,化学成分及び材料試験方法を含む製造業者(又は供給者)の材料仕様を,見積

書に記載する。

5.1.3

  製造業者(又は供給者)は,材料が用途に対して満足することを確認するため,必要な追加試験,

検査を明記する。この試験及び検査は見積書に明記する。特に厳しい用途の場合,購入者は追加試験,検

査の必要性を検討する。

5.1.4

  ポンプ材料の分類は,次の a

)

c

)

による。

a

)

二重ケーシングポンプの外側の圧力ケーシング部品は,炭素鋼又は合金鋼とする。

b

)

可燃性又は有毒な揚液を取り扱うポンプの圧力ケーシングは,炭素鋼又は合金鋼とする。

c

)

その他の用途に対しては,鋳鉄製又は他の材料構成を申し出てもよい。

5.1.5

  溶接による構造,表面硬化,肉盛り又は補修される部品で,活性液又はプロセス液にさらされる場

合,又は粒界腐食を促進するような雰囲気にさらされる場合,低炭素又は安定化処理したオーステナイト

系ステンレス鋼を使用する。

5.1.6

  材料,鋳造方法及び溶接の品質は,日本工業規格又はその他の適切な規格の要求と同一とする。

5.1.7

  購入者の指定がある場合には,製造業者(又は供給者)は圧力ケーシング部品の溶解及び熱処理ご

との試料試験からの化学成分及び機械的性質を関連する材料規格に従って提出する。

5.1.8

  購入者は揚液中又は雰囲気中における腐食成分の存在を,応力腐食割れの原因となる成分を含め,

明示する。

5.1.9

  指定のない小物部品(ナット,スプリング,ガスケット,座金,キーなど)は,同様の雰囲気で使

用される主要部品と同等の耐食性をもつものとする。

グランドパッキン又はメカニカルシール下の軸スリーブと主軸との間に用いるガスケット及びシール材

料について,使用条件を満足することを製造業者(又は供給者)は確認する。

5.1.10

  オーステナイト系ステンレス鋼又はこれと同等のかじりやすい材料の植込みボルトとナットのよ

うな組合せ部品を使う場合は,組立前に適切なかじり防止剤で潤滑する。

5.1.11

  圧力ケーシング,主軸,バランスピストン,羽根車及びボルトの材料には,たとえ微量であっても

湿った硫化水素にさらされる部品に降伏点が

620 N/mm

2

を超えるもの,又はロックウェル硬さ(

HRC

)が

22

を超えるものは用いてはならない。揚液中にそのような成分の存在を明示するのは購入者の責任である。

溶接構造部品の場合,溶接部及びその熱影響部の降伏点並びに硬度に関する要件を満足するために,必

要に応じて応力除去をする。

5.2

鋳造

5.2.1

  製造業者(又は供給者)は,データシートに鋳造材料を明記する。

5.2.2

  鋳物は健全であり,ひけ,ブローホール,割れ,スケール,巣などの有害な欠陥をもたないものと

する。鋳物の表面はサンドブラスト,ショットブラスト,酸洗い又は他の標準的な方法で清掃する。

すべての鋳型分割部分のばり並びに湯口及び押し湯の残部は,切り落とし,やすりがけ,グラインダな

どで除去する。

5.2.3

  鋳造におけるケレンの使用は最少に抑える。ケレンは清潔で耐食性があり(めっきでもよい。

,鋳

造品に溶け込んでも問題のない材料とする。

5.2.4

  鉄製及び非鉄製の鋳造圧力ケーシングは,ピーニング,プラグ止め,鋳かけ又は溶射によって補修

してはならない。鋳造品の溶接補修法が,その材料の規格に定められている場合,溶接補修はその規格に

従う。

他に指定がない場合,溶接補修部は,鋳造品検査時と同じ検査をする。


34

B 8307

:2009

5.3

溶接

5.3.1

  圧力ケーシングへの配管接続は,次の a

)

c

)

による。

a

)

吸込ノズル及び吐出しノズルの取付けは,全溶け込み溶接とする。異種金属の溶接は許されない。ノ

ズル溶接の磁粉探傷検査又は浸透探傷検査が必要な場合は購入者が指定する。

b

)

合金鋼のケーシングに溶接する補助配管の材料は,ケーシングと同等の特性をもつ材料又は低炭素量

のオーステナイト系ステンレス鋼とする。購入者の承認があれば,ケーシング材料及び用途に適合す

る他の材料を用いてもよい。

すべての溶接部は,関連材料規格に従って熱処理をする。不可能な場合には,関連材料規格に従っ

て,溶接施工時,適切な処置をとる。ケーシングに溶接した補助配管は,現地溶接を購入者が指定し

ない限り,フランジ取り合いとする。

c

)

購入者が指定した場合には,製作に先立ち承認のために,接続の詳細を購入者に提出する。図面には

溶接設計,寸法,材料,予熱処理及び後熱処理を示す。

5.3.2

  配管及び圧力ケーシング部品のすべての溶接は,協定した溶接資格に基づいて認定された作業者及

び作業手順によって行う。溶接補修は 5.2.4 を参照。

5.4

材料検査

5.4.1

  必要な場合又は購入者が指定した場合には,検査(溶接部及び材料の放射線透過検査,超音波探傷

検査,磁粉探傷検査又は浸透探傷検査)は,協定した日本工業規格(JIS Z 3060JIS Z 3104 など)又はそ

の他の適切な規格に従って実施する。

5.4.2

  購入者が指定した場合には,すべての熱処理及び放射線透過探傷検査に関する(十分に識別管理さ

れた)記録は,製造業者の標準工程,又は補修工程の一部であっても,購入者が検討できるように

5

年間

保管する。

5.4.3

  5.4.1 の方法による検査が要求された場合,欠陥の許容判定基準は,受渡当事者間で協定する。

欠陥が基準を超えた場合には,協定した品質規格に適合するように,欠陥を除去し,その結果を補修溶

接前に追加検査によって判定する。

5.5

低温用途

30

℃未満の運転温度又は購入者が低温の雰囲気温度を指定した場合,鋼材は最も低い指定温度で,関

連規格で規定された衝撃強さをもつものとする。

関連規格にあてはまらない材料又は肉厚については,

購入者はデータシートにその要求事項を指定する。

6

工場検査及び試験

6.1

一般

6.1.1

  購入者は,次の検査及び試験のいずれか又はすべてを要求してもよい。要求する場合には,データ

シート(

附属書 参照)に指定する。注文書のデータシートは,受渡当事者間の協定によって完成させる。

これらの検査及び試験は,立会いによる確認,又は証明書による確認でもよい。検査官及び製造業者(又

は供給者)の責任者は,立会試験の検査及び試験の記録に署名する。検査証明書は,製造業者(又は供給

者)の責任者が発行する。

6.1.2

  検査が指定された場合には,製造業者(又は供給者)は,購入者の検査官に工場立入りを認め,そ

の検査を確実に行うための必要な設備及びデータを提供する。

製造業者(又は供給者)はすべての最終試験の完全で詳細なリストを保持し,正しいと証明された性能

曲線及びデータを含め,要求された部数のコピーを用意する。購入者のための試験前に,製造業者(又は


35

B 8307

:2009

供給者)はすべての運転試験及び機械的な確認を行う。

6.1.3

  工場試験が承認されても,製造業者(又は供給者)は,指定された運転条件の下でポンプの性能を

満たすという要求を免れない。また,検査を行っても製造業者(又は供給者)はいかなる責任からも免れ

ない。

6.2

検査

6.2.1

  購入者の検査作業を最小に軽減するために,製造業者(又は供給者)は,指定されたすべての材料

の証明書及び仕様・契約の要求項目を満たしていることを証明する工場試験記録を検査官に提出する。

6.2.2

  購入者から工場検査が指定されている場合,購入者との協定なしに,検査が完了するまで圧力保持

部品の表面は塗装を行ってはならない。

6.2.3

  購入者から工場検査が指定されている場合,製造上のホールドポイント及び検査官の立会を受渡当

事者間で調整してもよい。

6.2.4

  購入者は,次の検査を要求してもよい。

組立前の部品検査

運転試験後の内部検査

据付関連寸法の検査

補助配管及び附属品の検査

銘板の記載事項検査(4.15.2 参照)

6.3

試験

6.3.1

一般

6.3.1.1

  購入者は,試験に関与する範囲を指定する。その範囲は,次のいずれかとする。

a

)

立会試験:製造工程を一時的に停止し,購入者の立会いの下で試験を実施する。これは通常,社内確

認を含む

2

回の試験を意味している。

b

)

観察試験(オブザーブ)

:購入者は,試験時期の通知を要求できるが,試験は予定どおり実施されるの

で,これに購入者が立ち会わない場合でも,製造業者(又は供給者)は次工程に進んでよい。

1

回の

試験しか計画されていないので,

購入者は,

立会試験の場合より長い工場滞在を考えておくのがよい。

6.3.1.2

  立軸ポンプは,通常完全に組み立てた状態で試験する。ボウル及び羽根車だけを使用した試験は

認められない。ポンプが長すぎて組み立てた状態での試験が困難であり実用的でない場合は,ポンプ製造

業者(又は供給者)は代案の試験要領を見積書に含めて購入者に提出する。

6.3.1.3

  次の a

)

f

)

に規定された試験のいずれかをポンプに実施する場合は,購入者はそれを指定する。

a

)

6.3.3

による水圧試験

b

)

6.3.4

による性能試験

c

)

6.3.5

による

NPSH

試験

d

)

6.2

による工場検査

e

)

運転試験後の接液部の分解,検査及び再組立(6.3.4.7 の要求による再試験の必要がない場合)

f

)

ここに記述していない他の試験及び他の検査で,引合書及び注文書に指定してあるもの。

さらに,購入者は,これらの試験に関与するときは,立会試験又は観察試験のいずれであるかも指定す

る。

6.3.2

材料試験

購入者に要求された場合には,次の試験証明書を用意する。

a

)

化学成分:製造業者(又は供給者)の標準仕様による証明書又は溶解ごとの試料試験による証明書


36

B 8307

:2009

b

)

機械的性質:製造業者(又は供給者)の標準仕様による証明書又は溶解及び熱処理ごとの試料試験に

よる証明書

c

)

粒界腐食感受性(適用できる場合)

d

)

非破壊検査:漏えい試験,超音波探傷試験,浸透探傷試験,磁粉探傷試験,放射線透過試験,スペク

トル分析など

6.3.3

水圧試験

6.3.3.1

  各圧力ケーシング(3.32 で規定)は,次の a

)

c

)

に規定する基準に従い,常温清水(炭素鋼の場

合には最低

15

℃)で水圧試験を行う。

a

)

軸垂直割形及び軸平行割形ポンプ(すべての材料について)は,最大許容作用圧力の少なくとも

1.5

倍で試験する。

b

)

二重ケーシングポンプ,

横軸多段ポンプ及び購入者によって承認された特殊な設計のポンプは分割し,

その部品に作用する圧力でもよい。

c

)

配管を含む揚液に触れる補助設備は,最大許容作用圧力の少なくとも

1.5

倍で試験する。

室温より材料強度が下がる温度で運転される部品の水圧試験圧力は,温度を上げた状態で水圧試験を行

わない限り,室温に換算した最大許容作用圧力の

1.5

倍とする。データシートには,実際の水圧試験圧力

を記載する。

6.3.3.2

  軸受,軸封部,架台,オイルクーラなどの冷却通路及びジャケットは,その最大許容作用圧力の

1.5

倍(少なくともゲージ圧力

0.3 MPa

)で試験する。

6.3.3.3

  水圧試験は圧力のかかる部品の試験を完全に行うため,十分な時間継続する。少なくとも

30

分間,

ケーシング及びケーシング接続部ににじみ又は漏れが観測されなかった場合,水圧試験は満足なものとす

る。受渡当事者間の協定によって大きく重いケーシングの場合は,より長い試験時間としてもよい。分割

されたケーシングの試験に必要な内部仕切からの漏れ,及び試験圧力を保持するための昇圧用ポンプの運

転は許される。

6.3.3.4

  ポンプの完全な組立状態での水圧試験が指定された場合には,グランドパッキン又はメカニカル

シール(4.13.3.5 参照)のような補助部品に過大ひずみが生じないようにするのがよい

7)

7)

4.13.3.5

に規定しているように,メカニカルシールにはシール圧力の限界を超えて圧力を加えて

はならない。グランドパッキンについても同様と考えられるので,これらの要素の耐えられる

水圧値を用いることが必要であり,ケーシングの水圧値とは異なる場合がある。

6.3.4

性能試験

6.3.4.1

  特に指定がなければ,製造業者(又は供給者)は全揚程,吐出し量及び動力を含む,完全な試験

データを少なくとも

5

点測定するため,十分な時間,工場でポンプを運転する。これらの測定点は,締切

状態,最小連続安定吐出し量,最小吐出し量と規定吐出し量との中間,規定吐出し量及び規定吐出し量の

110

%の

5

点が一般的である。

6.3.4.2

  常温清水以外の試験揚液及び運転条件(例えば,高い吸込圧力)に対する換算方法は,受渡当事

者間の協定による。

6.3.4.3

  許容できない程度の過負荷となる可能性がある場合には,購入者の原動機は工場試験には用いな

い。

6.3.4.4

  シール及びその構成部品が水と適合性がある場合には,すべてのシールを組み込んで試験する。

ダブルシール又はタンデムシール付きのハイドロカーボン用ポンプは,二つのシール間に清浄なハイドロ

カーボン系の油又は水を封液として供給する。


37

B 8307

:2009

6.3.4.5

  工場試験において,ポンプは運転中に軸受の過熱又はキャビテーションによる騒音のような異常

があってはならない。

6.3.4.6

  工場試験の後,全揚程の許容値を満たすため,羽根車を機械加工するだけの目的でポンプを分解

する必要がある場合には,形式数

K

1.5

K

の定義は JIS B 8301 の 3.1.25 参照)のポンプでは,全揚程の

減少分が

8

%を超えない限り再試験は不要とする。工場試験における羽根車の外径は,最終的な羽根車の

外径とともに,工場試験での運転特性を示す工場試験表に記録し,羽根車の外径を小さくした後の予想性

能も示す。

6.3.4.7

  効率,

NPSH

及び機械的運転状況の改善などの修正のために分解が必要な場合には,これらの修

正後に,再度工場試験を行う。

6.3.4.8

  性能試験は,JIS B 8301 による。

6.3.4.9

  購入仕様書に要求があった場合,性能試験の間に次の追加事項を確認する。

振動(4.3.2 参照)

軸受温度

シールからの漏れ

6.3.4.10

  要求された場合には,騒音試験は,受渡当事者間の協定によって,JIS B 8310JIS Z 8733ISO 

3746

JIS Z 8736-1 又は JIS Z 8736-2 によって行う。

6.3.5

NPSH

試験

6.3.5.1

NPSHR

NPSH3

)のデータは,一般に次の

4

点で測定する。

最小連続安定吐出し量

最小吐出し量と規定吐出し量との中間

規定吐出し量

規定吐出し量の

110

6.3.5.2

NPSH

試験は,閉ループ試験が望ましい。吸込弁の絞り又は水位の変化する吸水槽による

NPSH

試験は,受渡当事者間で協定した場合に行う。

6.3.5.3

NPSH

試験は,JIS B 8301 による。

6.4

最終検査

最終検査は,注文書に基づき,製品の識別,塗装,保護状態及び文書を含め,供給される製品を確認す

るために行う。

7

出荷準備

7.1

一般

7.1.1

  出荷準備は,装置のすべての試験及び検査が完了し,装置が購入者によって承認された後に行う。

7.1.2

3

段以上のポンプについては工場運転試験後に分解し,検査を行い,耐食性の材料ではないすべて

の内部部品には,組立前に防せい処置を行う。単段及び

2

段ポンプについては,スタフィングボックスを

含め,ポンプ部から完全に水を抜き,乾燥することが可能で,さらに,すべての内部部品に防せい処置が

可能な場合には,工場運転試験後分解は必要ない。寸法及び形状の制限から不可能な場合を除き,ポンプ

はすべて,完全に組み立てた状態で輸送する。分解して出荷する場合には,製造業者(又は供給者)は,

組立のための十分な情報を提供する。

7.1.3

  出荷準備は指定の輸送形式に従って適切に対応する。その準備は,装置の運転開始時に,軸受及び

シールの検査以外の分解が必要ないものとし,出荷から

6

か月の屋外保管に対応できるものとする。長期


38

B 8307

:2009

保管が予想される場合には,購入者は推奨手順について,製造業者(又は供給者)に助言を求める。

7.2

軸封部

特別に受渡当事者間の協定がない場合は,次による。

a

)

グランドパッキンは現地で組み込むように本体とは別にして出荷する。この場合,スタフィングボッ

クスを軸封していないことについて明示した警告表示をポンプに確実に取り付ける。

b

)

メカニカルシール及びメカニカルシールカバーは,出荷前にポンプに組み込み,さらに,必要な場合

には,洗浄及び潤滑して初期運転に備える。

7.3

輸送及び保管準備

7.3.1

  環境による腐食に抵抗のない材料から成るすべての内部部品は,輸送に先立って,水抜き及び湿気

を寄せつけない防せい剤による処理を行う。

7.3.2

  大気による腐食の可能性のある外部表面はすべて,機械加工面を除き,製造業者(又は供給者)の

標準塗料で塗装するか又は仕様書による塗装を行う。立軸ポンプの床下部に対する防せい方法は,水中部

かどうかにかかわらず受渡当事者間の協定によって決定する。

7.3.3

  すべての外部加工面は,適切な防せい剤を塗布する。

7.3.4

  軸受及び軸受ハウジングは,潤滑剤と相性のよい防せい油で保護する。油潤滑式軸受ハウジングに

は,始動前に適正なレベルまで潤滑油を満たす必要があるという警告表示をポンプに添付する。

7.3.5

  防せい剤及びその除去についての情報を,ポンプに添付する。

7.3.6

  指定された場合,製造業者(又は供給者)は,装置が現地に到着してから運転開始までの期間にお

いて,装置を完全な状態で保管するための要領書を購入者に提出する。

7.4

輸送における回転部品の固定

回転部品は,輸送中の振動による軸受の損傷を避けるために,輸送の形態及び距離,ロータの質量並び

に軸受構造に応じて,必要な場合には固定する。このような場合には,警告表示を確実に取り付ける。

7.5

開口部

圧力室へのすべての開口部は,輸送中及び保管中に破損しないような耐候性のふたをする(4.5.3 参照)

ジャケットのふたは,圧力を保持する能力があってはならない。

7.6

配管及び附属品

輸送中及び保管中に損傷しないように,小配管及び附属品は,確実に保護する。

7.7

識別

ポンプ及びポンプから分離したすべての構成部品には,定められた識別番号を,明りょう,かつ,消え

ないように表示する。

7.8

据付要領書

製造業者(又は供給者)標準の据付要領書を一部,ポンプとともにこん包し出荷する。

8

責任

8.1

  機器部品の製造業者(又は供給者)は,設計,製造及び欠陥のない製品を供給することに責任をもつ。

8.2

  機器の製造業者(又は供給者)はデータシートに記載されているすべての運転条件において,性能を

満足させる責任がある。

8.3

  購入者はデータシートの中で運転条件を明確に示す責任がある。

8.4

  購入者は機器の保管,据付,運転及び保守に責任がある。


39

B 8307

:2009

附属書 A

規定)

遠心ポンプ−データシート

A.1

  一般

データシートが要求された場合又は必要な場合には,次の用途に

表 A.1 の遠心ポンプデータシートが使

用できる。ただし,同等の内容が示されていれば,別の様式のデータシートを使用してもよい。

購入者の引き合い,注文用及び契約用

製造業者(又は供給者)の見積用及び製造用

構成部品の各項の内容は,この規格の本体による。

この附属書のデータシートを使用する場合で,記入するためにスペースを設けるときには,拡大又は

2

ページに分けて用いてもよいが,行番号は合わせる。

A.2

  データシートの記入方法

必要な情報は,該当欄に×印を付ける。

表 A.1 の灰色部分は,購入者が引き合いのために記入する。

空欄は,必要な情報の記入及び情報の挿入又は改訂を示す改訂記号の記入に用いてよい。

特定の行及び欄の情報に関する記述を容易にするために,次の表記を使用する。

a

)

三つの欄の場合

欄  1

欄  2

欄  3

29

×

×

×

29

例      行

29/2

        行番号/欄番号

b

)

二つの欄の場合

欄  1

欄  2

55

×

×

55

例      行

55/1

        行番号/欄番号

c

)

一つの欄の場合

欄  1

7

×

7

例      行

7

        行番号


40

B 8307

:2009

表 A.1−遠心ポンプデータシート(例)

改訂

日付
担当

1

1

2

2

3

台数

3

4

4

5

5

6

6

7

日付

7

8

日付

8

9

日付

9

10

日付

10

11

試験

材料

11

12

参考

12

13

立会

13

14

液名

規定

14

15

種類

最大

15

16

最小

16

17

腐食性

17

18

運転温度

規定

18

19

pH値

運転温度における

最大

19

20

密度

運転温度における

20

21

蒸気圧

運転温度における

21

22

動粘度

運転温度における

22

23

比熱

運転温度における

23

24

24

25

25

26

C

H

S

P

26

27

最大

27

28

規定

28

29

最小

29

30

30

31

31

32

32

33

33

34

34

35

35

36

36

37

ラジアル軸受

37

38

羽根車

スラスト軸受

38

39

バランスドラム

39

40

軸ブシュ

40

41

ケーシングライナ

41

42

42

43

43

44

44

45

45

46

46

47

47

48

48

49

49

50

50

51

51

52

52

53

53

54

54

55

55

供給者:

照査:(日付/部課名/署名)

作成:(日付/部課名/署名)

備考:

購入者:

照査:(日付/部課名/署名)

作成:(日付/部課名/署名)

中間ケーシング

吸込ケーシング

吐出しケーシング

ケーシング

主軸

ケーシングガスケット

ケースブシュ

ケーシングライナ

インペラリング

ライナリング

ディフューザ

羽根車

インデューサ

バレル

マグネット材料

軸スリーブ

ベース

軸継手ガード

軸継手

原動機架台

グランドパッキン

塗料

ネックブシュ

メカニカルシール

内側/外側

メカニカルシールカバー/ガスケット

回転環/固定環二次シール

スプリング又はベローズ

回転環

ロータキャン

ステータキャン

軸受ブシュ

排気配管

圧力等級/ガスケット座

圧力等級/ガスケット座

シール配管コード

潤滑方法

潤滑剤

軸受ユニット番号

立軸ポンプ長さ

締切揚程

規定吐出し圧力(ゲージ圧)

蒸気タービン定格出力
性能曲線番号

規定差圧

規定揚程

(ゲージ圧)

電動機定格出力

プラント-NPSHA

ポンプ-NPSH3

ポンプ規定回転速度

ポンプ規定効率

規定羽根車外径における

最大羽根車外径における

性能

供給者

顧客

ポンプ内容積

ポンプ質量

製造番号

ポンプ形式・大きさ

用  途 :

仕様クラス :

原動機の種類

図面

附属配管図

外形図

断面図
軸シール組立図

プラント

遠心ポンプデータシート

常用

吸込圧力

最小許容吐出し量

運転条件

ポンプ規定軸動力

補助配管

NPSH

規定吐出し量におけるNPSH

承認文書

引合番号

見積番号

注文番号

軸受

  スタフィングボックス

液体

  オイルクーラ

流量

バランスシート/バランスブシュ

形式/寸法

吐出し量

吸込フランジ

吐出しフランジ

ドレン口

水圧試験圧力(ゲージ圧)

材料

ケーシングシール形式

ケーシング分割

肉厚 ロータキャン/ステータキャン  

軸シール

自吸式

すき間

羽根車外径

回転方向(原動機側から見て)

ケーシング支持

羽根車形式

軸受ハウジング

揚水管

会社名

  シールクーラ

バランスディスク/ドラム

  ランタンリング

据付者

形式・寸法

材料コード

グランドパッキン寸法

ランタンリング

パッキン押さえ

シールの金属部品

スタフィング
ボックス
(パッキン
用)

内側/外側

固定環

機器番号

原動機形式・枠番

予備

軸シール製造業者

固形物

水圧

基本設計圧力(ゲージ圧)

軸方向スラストの軽減方法

立軸ポンプバレル寸法

段数

最大許容作用ゲージ圧力

呼び径/位置

呼び径/位置

構造

流量

検査

ポンプ最大軸動力

加熱(H)・並列(P)

冷却(C)・直列(S)

冷却水条件

契約番号

最終検査

供給者

原動機

形式・形番

基礎ボルト供給者

ラインシャフト軸受

ベース

スペーサ長さ

最大直径

  メカニカルシール

製造業者

パッキン押さえ/メカニカルシールカバー

軸継手

注入

スタフィング
ボックス 
(パッキン用)

スタフィングボックス

軸受

シールクーラ
オイルクーラ

ランタンリング
メカニカルシール

原動機の種類

質量%

参考 
立会

工事名

揚液名

購入者


41

B 8307

:2009

附属書 B

規定)

ノズルに作用する外力及びモーメント

B.1

  一般

配管荷重によってポンプフランジに作用する外力及びモーメントは,ポンプ軸と原動機軸との間の心ず

れ,ポンプケーシングの変形及び過大応力,又はポンプとベースとの間の取付ボルトの過大応力の原因と

なる。

この附属書は,配管によってポンプに作用する荷重が許容限度内にあることを簡単にチェックする方法

を,製造業者(又は供給者)

,据付施工業者及びポンプ使用者に与えることを目的とする。その方法は,次

2

項の比較である。

配管設計者によって計算される荷重(外力及びモーメント)

この附属書の中で,様々な形式のポンプに対して,その呼び径及び据付条件に応じて与えられるフラ

ンジ最大許容荷重

注記

この方法は,EUROPUMP

 (

European Committee of Pump Manufacturers

)

内において,配管の

専門家とともに試験及び検討した結果の一部である。ISO はこの問題のより詳細な技術レポー

トを用意する

1)

1)

完成した結果は,CEN のレポートとして公表されている

  (

CEN-CR 13931

)

B.2

  ポンプ形式の定義

ポンプ形式番号は,ポンプの形状及び最もよく使用される運転条件に従って定義した。

ポンプ形式の特徴を,横軸ポンプについては

表 B.1 に,立軸ポンプについては表 B.2 に示す。

ポンプが,これらの表の中に示されていない特徴をもつ場合には,製造業者(又は供給者)は,表の中

から類似の形式を選択して当てはめてもよい。また,受渡当事者間で協定してもよい。

B.3

  外力及びモーメントの許容値

B.3.1

  各ポンプ形式に許容される最大の外力及びモーメントは,各ポンプ形式に最もふさわしいと考えら

れる基本値に適切な係数を適用して求める。

B.3.2

  各ポンプフランジの三軸方向成分及びそのベクトル和に関して,

表 B.3 に示す基本値を適用する。


42

B 8307

:2009

表 B.1−横軸ポンプの分類

適用範囲

ポンプ形式 
番号及び段数

概略図

許容作用

ゲージ圧

MPa

許容

温度

フランジ

呼び径

(最大)

材料

1

1 及び 2

・片持形

・吸込:軸方向 
・吐出し:垂直方向

5.5 430 350  鋳鋼

2

1 及び 2

・片持形

・吸込:垂直方向 
・吐出し:垂直方向

5.5 430 350  鋳鋼

3

1 及び 2

・両持形 
・吸込:垂直方向 
・吐出し:垂直方向

5.5 430 400  鋳鋼

4A

多段

2.5 110 150  鋳鉄

4B

多段

・両持形

・軸垂直割形 
・吸込:軸垂直方向 
・吐出し:軸垂直方向

4.0 175 150  鋳鋼


43

B 8307

:2009

表 B.1−横軸ポンプの分類(続き)

適用範囲

ポンプ形式 
番号及び段数

概略図

許容作用

ゲージ圧

MPa

許容

温度

フランジ

呼び径

(最大)

材料

5A

1 及び 2

2.0 110 600  鋳鉄

5B

1 及び 2

・両持形

・水平割形 
・吸込:軸垂直方向 
・吐出し:軸垂直方向

12 175 450  鋳鋼

6

2

・両持形 
・水平割形 
・吸込:軸垂直方向

・吐出し:軸垂直方向

12 175 450  鋳鋼

7A

3∼5

7B

6∼10

7C

11∼15

・両持形

・水平割形 
・吸込:軸垂直方向 
・吐出し:軸垂直方向

150 175 350  鋳鋼

注記  概略図の符号説明

1  吸込ノズル 
2  吐出しノズル


44

B 8307

:2009

表 B.2−立軸ポンプの分類

適用範囲

ポンプ

形式番号

概略図

許容作用

ゲージ圧

MPa

許容

温度

フランジ

呼び径

材料

10A

a) b)

鋳鉄

10B

a) b)

・吐出し:床上

2.0 60

50∼

600

鋳鋼

11A

a)

鋳鉄

11B

a)

・吐出し:床下

吸込ノズルが液
中の場合 

(代表的な揚

液:水)

2.0 60

50∼

600

鋳鋼

12A

a)

 3.0

0∼100

鋳鉄

12B

a)

・吐出し:床上

5.5

−45∼250

40∼

350

鋳鋼

13A

a)

 3.0

0∼100

鋳鉄

13B

a)

・吐出し:床下

吸込ノズルが液

中の場合 

(代表的な揚

液:化学液)

5.5

−45∼250

40∼

350

鋳鋼


45

B 8307

:2009

表 B.2−立軸ポンプの分類(続き)

適用範囲

ポンプ

形式番号

概略図

許容作用

ゲージ圧

MPa

許容

温度

フランジ

呼び径

材料

14A

a)

 3.0

0∼110

鋳鉄

14B

a)

・吸込:床上 
・吐出し:床上

5.5

−45∼250

40∼

350

鋳鋼

15A

a)

 3.0

0∼110

鋳鉄

15B

a)

・吸込:床下 
・吐出し:床上

ピットバレル形
の場合 

(代表的な揚
液:化学液)

5.5

−45∼250

40∼

350

鋳鋼

16A

110

40∼

150

鋳鉄

16B

・据付脚:なし

3.0

250

40∼

200

鋳鋼

17A

110

40∼

150

鋳鉄

17B

・据付脚:あり

インライン形の
場合

3.0

250

40∼

200

鋳鋼


46

B 8307

:2009

表 B.2−立軸ポンプの分類(続き)

注記 1  概略図の符号説明

1  吸込ノズル 
2  吐出しノズル

注記 2  等価な剛性をもつと認められる溶接構造のポンプの許容荷重は,鋳鋼と同じと考えてよい。 

a)

  表 B.3 及び表 B.5 のポンプ形式番号 10∼15 に対する外力及びモーメントの許容値は,荷重が作用するフラン

ジの中心線からの距離が,次に示す寸法範囲内に入っている場合にだけ有効である。

b)

  ポンプ形式番号 10A 及び 10B に対する外力及びモーメントの値は,原動機台がそのままポンプユニットの支

持台であって,かつ,これと吐出しエルボが一体という仮定に基づいている。これらの部品が二つ又はそれ
以上に分割されている場合には,

表 B.5 の値の 1/2 とする。


47

B 8307

:2009

表 B.3−横軸ポンプ及び立軸ポンプのための外力及びモーメントの基本値

外力

N

モーメント

N・m

フランジ

呼び径

a)

F

y

F

z

F

x

ΣF

b)

M

y

M

z

M

x

ΣM

b)

横軸ポンプ 
 
上方向ノズル 
 
z 軸方向

25 
32 
40 
50 
65 
80

100 
125 
150 
200 
250 
300 
350 
400 
450 
500 
550 
600

700 
850

1 000 
1 350 
1 700 
2 050 
2 700 
3 200 
4 050 
5 400 
6 750 
8 050 
9 400

10 750 
12 100 
13 450 
14 800 
16 150

850

1 050
1 250
1 650
2 100
2 500
3 350
3 950
5 000
6 700
8 350

10 000

11 650

13 300
14 950
16 600
18 250
19 900

750
900

1 100
1 500
1 850
2 250
3 000
3 550
4 500
6 000
7 450
8 950

10 450

11 950

13 450
14 950
16 450
17 950

1 300
1 650
1 950
2 600
3 300
3 950
5 250
6 200
7 850

10 450
13 050
15 650
18 250
20 850
23 450
26 050
28 650
31 250

600
750
900

1 000
1 100
1 150
1 250
1 500
1 750
2 300
3 150
4 300
5 500
6 900
8 500

10 250
12 200
14 400

700 
850

1 050 
1 150 
1 200 
1 300 
1 450 
1 900 
2 050 
2 650 
3 650 
4 950 
6 350 
7 950 
9 800

11 800

14 050 
16 600

900

1 100 
1 300 
1 400 
1 500 
1 600 
1 750 
2 100 
2 500 
3 250 
4 450 
6 050 
7 750 
9 700

11 950

14 450 
17 100 
20 200

1 300
1 600
1 900
2 050
2 200
2 350
2 600
3 050
3 650
4 800
6 550
8 900

11 400

14 300
17 600
21 300
25 300
29 900

横軸ポンプ 
 
横方向ノズル 
 
y 軸方向

立軸ポンプ 
 
横方向(主軸に
垂直方向)ノズ
ル 
 
y 軸方向

25 
32 
40 
50 
65 
80

100 
125 
150 
200 
250 
300 
350 
400 
450 
500 
550 
600

850

1 050 
1 250 
1 650 
2 100 
2 500 
3 350 
3 950 
5 000 
6 700 
8 350

10 000

11 650

13 300 
14 950 
16 600 
18 250 
19 900

700
850

1 000
1 350
1 700
2 050
2 700
3 200
4 050
5 400
6 750
8 050
9 400

10 750
12 100
13 450
14 800
16 150

750
900

1 100
1 500
1 850
2 250
3 000
3 550
4 500
6 000
7 450
8 950

10 450

11 950

13 450
14 950
16 450
17 950

1 300
1 650
1 950
2 600
3 300
3 950
5 250
6 200
7 850

10 450
13 050
15 650
18 250
20 850
23 450
26 050
28 650
31 250

600
750
900

1 000
1 100
1 150
1 250
1 500
1 750
2 300
3 150
4 300
5 500
6 900
8 500

10 250
12 200
14 400

700 
850

1 050 
1 150 
1 200 
1 300 
1 450 
1 900 
2 050 
2 650 
3 650 
4 950 
6 350 
7 950 
9 800

11 800

14 050 
16 600

900

1 100 
1 300 
1 400 
1 500 
1 600 
1 750 
2 100 
2 500 
3 250 
4 450 
6 050 
7 750 
9 700

11 950

14 450 
17 100 
20 200

1 300
1 600
1 900
2 050
2 200
2 350
2 600
3 050
3 650
4 800
6 550
8 900

11 400

14 300
17 600
21 300
25 300
29 900

横軸ポンプ 
 
エンド方向 
ノズル 
 
x 軸方向

25 
32 
40 
50 
65 
80

100 
125 
150 
200 
250 
300 
350 
400 
450 
500 
550 
600

750 
900

1 100 
1 500 
1 850 
2 250 
3 000 
3 550 
4 500 
6 000 
7 450 
8 950

10 450

11 950

13 450 
14 950 
16 450 
17 950

700
850

1 000
1 350
1 700
2 050
2 700
3 200
4 050
5 400
6 750
8 050
9 400

10 750
12 100
13 450
14 800
16 150

850

1 050
1 250
1 650
2 100
2 500
3 350
3 950
5 000
6 700
8 350

10 000

11 650

13 300
14 950
16 600
18 250
19 900

1 300
1 650
1 950
2 600
3 300
3 950
5 250
6 200
7 850

10 450
13 050
15 650
18 250
20 850
23 450
26 050
28 650
31 250

600
750
900

1 000
1 100
1 150
1 250
1 500
1 750
2 300
3 150
4 300
5 500
6 900
8 500

10 250
12 200
14 400

700 
850

1 050 
1 150 
1 200 
1 300 
1 450 
1 900 
2 050 
2 650 
3 650 
4 950 
6 350 
7 950 
9 800

11 800

14 050 
16 600

900

1 100 
1 300 
1 400 
1 500 
1 600 
1 750 
2 100 
2 500 
3 250 
4 450 
6 050 
7 750 
9 700

11 950

14 450 
17 100 
20 200

1 300
1 600
1 900
2 050
2 200
2 350
2 600
3 050
3 650
4 800
6 550
8 900

11 400

14 300
17 600
21 300
25 300
29 900

a)

  フランジ呼び径が 600,又は表 B.1 及び表 B.2 に示された呼び径の最大値を超える場合には,外力及びモーメ

ントの値については,受渡当事者間の協定による。

b)

  Σ及び Σは,それぞれ,外力及びモーメントのベクトルとしての和である。


48

B 8307

:2009

B.3.3

  どのポンプ形式においても,最も不利な条件における軸端の変位は最大

0.15 mm

とする。

B.3.4

表 B.3 に示す基本値は,該当するポンプ形式に応じて,表 B.4 又は表 B.5 の補正係数を乗じて使用

することが望ましい。

B.3.5

表 B.4 及び表 B.5 に示す補正係数は,表 B.1 及び表 B.2 に規定されたポンプ材料の場合に有効であ

る。他の材料の場合には,使用温度における弾性係数に比例して補正する(B.4.3 参照)

B.3.6

表 B.4 及び表 B.5 に示す補正係数は,正・負の向き,吸込フランジ・吐出しフランジを問わず,

x

y

z

いずれの方向成分及びそのベクトル和にも同時に適用することができる。

表 B.4−横軸ポンプの実用値への補正係数

補正係数

ポンプ

形式番号

外力

モーメント



3

0.85 
0.85

1

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×1

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×1

1

4A 
4B 
5A 
5B

0.30 
0.72 
0.40

1

ΣM (−500 N・m)×0.35

ΣM (−500 N・m)×0.84

0.30

1

6

7A 
7B 
7C




1


1

0.75 
0.50

表 B.5−立軸ポンプの実用値への補正係数

補正係数

ポンプ形式番号

外力

モーメント

10A

a)

 0.3

0.3

10B

a)

 0.6

0.6

11A 0.1  0.1 
11B 0.2  0.2 
12A 0.375

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×0.5

12B 0.75

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×1

13A 0.262

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×0.35

13B 0.525

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×0.7

14A 0.375

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×0.5

14B 0.75

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×1

15A 0.262

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×0.35

15B 0.525

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×0.7

16A 0.5  0.5 
16B 1.0  1.0 
17A 0.375

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×0.5

17B 0.75

M

y

M

z

M

x

 (−500 N・m)×1

a)

  この係数は,最大作用ゲージ圧力 2 MPa に適用する。軽量溶接構造品などの耐圧力が非常に小さいポンプに

対しては,この係数は耐圧力に直接比例(最小 0.2 倍)して小さくすることが必要である。これは,非常に高

い比速度のポンプの場合である(例えば,軸流ポンプ)


49

B 8307

:2009

B.4

  基本値を増加させる方法

B.4.1

  一般

基本値は,標準的な構造で通常の用途に使用するポンプに対して示してある。配管計画上必要な場合に

は,配管システムの設計及び建設を容易にするため,使用者に基本値の増加を申し出ることができる。

これらの増加の方法を適用する場合には,あらかじめ受渡当事者間で協定する。

B.4.1.1

  横軸ポンプ

横軸ポンプについては,次の二つの方法が考えられる。

a

)

ベースの補強[製造業者(又は供給者)の責任]

b

)

据付けの調整(使用者の責任)

ポンプを停止し,必要に応じ再心出し

配管の予荷重

B.4.1.2

  立軸ポンプ

立軸ポンプについては,ポンプ形式番号

12B

14B

15B

16B

及び

17B

のポンプに対してだけ,基本値

を増加させる方法を利用してもよい。次のものは含んでいない。

ポンプを停止し,必要に応じ再心出し

補強又はグラウトされたベース

したがって,利用できる方法は次のものである。

配管の予荷重

荷重の補整方法

前記二つの方法の併用

ただし,ポンプ形式番号

16B

については,配管の予荷重を適用しない。

B.4.2

  荷重の補整方法

次の追加条件を両方満足するならば,各フランジに作用する荷重の三軸方向成分の一つがその最大許容

値を超えてもよい。

外力又はモーメントのどの方向の分力も,最大許容値の

1.4

倍以内とする。

各フランジに作用する外力及びモーメントが,次の式を満足している。

2

allow.

max,

calculated



F

F

2

allow.

,

max

calculated



M

M

2

ここで,計算する

F

及び

M

は,それぞれのポンプフランジ位置(吸込フランジ又は吐出しフラン

ジ)に作用する荷重及び最大許容値の算術和であり,いずれの荷重も正負の符号を含まない絶対値で計算

する。

B.4.3

  材料及び温度の影響

他に根拠がない場合には,各ポンプ形式に対する外力及びモーメントの値は,

表 B.1 及び表 B.2 に示す

そのポンプの基本材料において,基準温度

20

℃としたときの値である。

100

℃を超える場合,又は他の

材料である場合には,これらの値は,次に示す弾性係数の比によって補正することが望ましい。

b

20,

m

t,

E

E

ここに,

E

20,b

基本材料の

20

℃における弾性係数

E

t,m

選択した材料の運転温度 における弾性係数


50

B 8307

:2009

B.5

  製造業者(又は供給者)及び購入者の責任

製造業者(又は供給者)は,購入者に対して,計画された機器が属する形式を明示する。

使用するベースの形式(標準,補強形又はコンクリート基礎)について受渡当事者間で協定する。

購入者(又は建設業者,エンジニアリングコンサルタントなど)は,すべての条件(高温,低温,停止

及び加圧状態)において,ポンプフランジが固定されているとみなして,これに作用する荷重を計算する。

購入者は,これらの荷重が,選択されたポンプに当てはまる表の許容値を超えないことを確認する。こ

れを超える場合には,これらの荷重を減らすよう配管を修正するか,又はより大きな荷重に耐えることが

できる別の形式を選定する。

B.6

  実用上の考慮

B.6.1

  ポンプは,配管系の中の静的な一機器ではなく,最小の運転すき間で高速回転する部品で構成され,

メカニカルシールのような高精度のシールをもつ精密機械である。そのため,外力及びモーメントを可能

な限り,この規格で認められた最大許容値以下にすることが重要である。

B.6.2

  この附属書は,製造業者(又は供給者)と使用者との間で合意され,互いの最大利益のために共同

で作成されたものであって,次のような処置を行うことを推奨する。

a

)

ポンプ駆動用軸継手の初期心出しは,細心の注意を払って行い,ポンプ又は軸継手製造業者の取扱説

明書に従って定期的に点検することが望ましい。

b

)

二つのフレキシブルな結合部分をもつスペーサ付きの軸継手を使用することが,通常,望ましい。特

に,大形ポンプユニット及び/又は温度が

250

℃を超える液体を扱うポンプについてこの軸継手を使

用することが望ましい。

c

)

初期建設時の配管接続は,厳密に規則に従うとともに,ポンプ製造業者(又は供給者)又は配管シス

テム設計者によって与えられる取扱説明書を尊重して行うことが望ましい。ポンプユニットの一部又

は全体の分解時には,常に点検することが望ましい。

d

)

使用されるポンプの形式及び運転温度に応じて,周囲温度よりも高い温度で軸継手の初期心出しを行

うことが望ましい。

これらを採用する場合には,製造業者(又は供給者)及び使用者は,組立条件及び軸継手の心出し方法

を厳密に定めることが必要となる。

B.6.3

  一体形のインラインポンプを除く立軸ポンプは,通常,揚液で潤滑され,一定間隔に設置された滑

り軸受で支持された長いラインシャフトをもつ特徴がある。そのため,回転体の正常な運転には,精度の

よい心出しが必要である。すなわち,精度のよい心出しをすることによって回転体が正常に運転されるの

であって,それはポンプフランジに働く荷重が製造業者(又は供給者)が認める許容値より大きな変形を

生じない場合に,はじめて可能となる。

この附属書では,立軸ポンプの設計思想及び心ずれに対する影響の度合を考慮し,立軸ポンプのフラン

ジに作用する外力及びモーメントの許容値は,横軸ポンプより低く抑えられている。

さらに,立軸ポンプでは,電動機及び電動機台がポンプ上部に近接して接続されることが多いため,軸

継手部における変形の目視による評価が横軸ポンプほど容易ではない。そのような変形は,空間に固定さ

れた基準点と比較してはじめてチェック可能である。確認が困難であるので,使用者は,製造業者(又は

供給者)の推奨に従うことが望ましい。

フランジへの過大な荷重によって引き起される現象には,正常な運転状態及び/又は信頼性を損なうこ

とに加えて,一般的に次のものがある。


51

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通常より振動が増加する。

ロータが手廻し可能な質量である場合,ポンプ停止時(ただし,運転温度において)にロータの手廻

しが困難となる。


52

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附属書 C 

規定)

引合書・見積書・注文書

C.1

  引合書

引合書は,灰色部分で示される技術情報を記入したデータシートを含むものとする。

C.2

  見積書

見積書は,次の技術情報を含むものとする。

“×”で示された部分を完成させたデータシート

見積用外形図

代表的断面図

予想性能曲線

C.3

  注文書

注文書は,次の技術情報を含むものとする。

完成されたデータシート

必要な文書


53

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附属書 D 

規定)

注文後の文書

D.1

  次の文書を必要部数,協定した時期に購入者に提出する。

なお,特殊な様式又は書式の文書は協定による。

D.2

  文書は,一般的に次のものからなっている。

データシート

外形寸法図

取扱説明書:据付け,初回始動準備(コミッショニング)

,運転及び停止について記述し,また部品リ

ストを記した断面図を含む保全情報(監視,日常管理及び修理),運転許容値を示し,

更に必要な場合には,特定の運転条件に対する特別な取扱説明書も含めたもの。

性能曲線

予備品リスト

D.3

  文書は,次の番号で識別できるようにする。

機器番号

注文番号

製造業者(又は供給者)の製造番号


54

B 8307

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附属書 E

参考)

ピーク変位値

振幅,周波数及び振動速度の関係を

図 E.1 に示す。

図 E.1−片振幅 A,周波数及び振動速度の rms 値の関係

rms

の定義は JIS B 0906 参照)

注記

このグラフは,参考値であり,個別の周波数に対する関係を示したものであるが,実際の振動

シビアリティ測定値は,特定の周波数帯域についてのものである。


55

B 8307

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附属書 F

参考)

シール配置の代表例

F.0A

  一般

図 F.1 から図 F.4 は,シール配置の概要を示し,構造の詳細を示すものではない。

(これらの図は,左側がポンプ側,右側が大気側である。

F.1

  グランドパッキン(P

P1

  グランドパッキン P2  グランドパッキンとランタン

リングとの組合せ 

P3

  グランドパッキンとランタン

リングとの組合せ 

(封水,バリア,冷却などのために
エクスターナルフラッシング又はセ

ルフフラッシングをする場合。

(通常,ネックブシュと組み合わせ
て,冷却,たい積物の洗浄などのた

めにエクスターナルフラッシング又
はセルフフラッシングをする場合。

符号説明

  1  パッキン押さえ

図 F.1−グランドパッキンの例

F.2

  シングルメカニカルシール(S

シングルメカニカルシールは,次のようにすることができる。

a

)

通常は,アンバランス形(U

図 F.2 参照),バランス形(B)又はベローズ形(Z)。

b

)

シール面へのエクスターナルフラッシング又はセルフフラッシングが,あり又はなし。

c

)

ネックブシュが,あり又はなし。


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B 8307

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S1

  シングルインサイド回転形 S2  シングルアウトサイド回転形 S3  シングルインサイド静止形 

符号説明

  1  ネックブシュ 
  2  シールリング 
  3  メイティングリング

図 F.2−シングルメカニカルシールの例

F.3

  ダブルメカニカルシール(D

これらのシールの片方又は両方は,アンバランス形(

図 F.3 参照)又はバランス形を用いてよい。

D1

  背面合わせダブル形 D2  タンデム形 D3  正面合わせダブル形 

(同一配置は,メイティングリングが

回転する場合でも可能である。

符号説明

1

  シールリング

2

  メイティングリング

図 F.3−ダブルメカニカルシールの例


57

B 8307

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F.4

  グランドパッキン,シングルメカニカルシール又はダブルメカニカルシールのクエンチ方法(Q

Q1

  スロットルブシュ又は

補助シールなし 

Q2

  スロットルブシュ付き Q3  補助シール又はグランド

パッキン付き 

 
符号説明

  1  メカニカルシール 
  2  クエンチ(オプション) 
  3  漏れ

  4  スロットルブシュ

 
 
  5  クエンチ(指定) 
  6  補助シール 
  7  漏れ及びクエンチ

図 F.4−クエンチの例


58

B 8307

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附属書 G 

参考)

シール用配管の手法

G.0A

  一般

表 G.1 及び表 G.2 は,シール用配管手法の概要を示し,構造の詳細を示すものではない。

G.1

  基本配管によるシール形式

表 G.1−シール用配管の手法

基本配置

用途

配管

コード

配置図

記事

グランド
パッキン

P

シングル
メカニカ
ルシール

S

ダブルメ 
カニカル 
シール

D

クエンチ

 

Q

00

配管なし,フラッシ
ングなしのもの。

01

配管なし,内部フラ

ッシングのもの。

02

ポンプ出口からスタ

フィングボックスに
フラッシングするも
の。

03

ポンプ出口からスタ
フィングボックスに
フラッシングし,ポ

ン プ 入 口 に 戻 す も
の。


59

B 8307

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表 G.1−シール用配管の手法(続き)

基本配置

用途

配管

コード

配置図

記事

グランド

パッキン

P

シングル

メカニカ
ルシール

S

ダブルメ

カニカル 
シール

D

クエンチ

 

Q

04

ポンプ出口からサイ
クロン

a)

を経て,スタ

フィングボックスに

フラッシングし,汚
れ流体はポンプ入口
に戻すもの。

05

ポンプ出口からサイ
クロン

a)

を経て,スタ

フィングボックスに

フラッシングし,汚
れ流体は排出するも
の。

06

パーシャルインペラ
( ポ ン ピ ン グ リ ン

グ)

b)

を用いたフラッ

シングで,スタフィ
ングボックスに戻す

もの。

07

フラッシングをスタ
フィングボックスか

らポンプ入口に戻す
もの。

08

外部圧力源からエク
スターナル流体を,

a)

スタフィングボ

ックスへフラッ
シングするもの。

b)

クエンチするも

の。


60

B 8307

:2009

表 G.1−シール用配管の手法(続き)

基本配置

用途

配管

コード

配置図

記事

グランド

パッキン

P

シングル

メカニカ
ルシール

S

ダブルメ

カニカル 
シール

D

クエンチ

 

Q

09

外部圧力源からエク
スターナル流体をフ
ラッシング又はクエ

ンチし,外部に排出
するもの。

10

エクスターナル(バ

ッファ)流体又はク
エンチ流体をヘッド
タンクから供給し,

熱サイホン又はパー
シャルインペラ(ポ
ンピングリング)

b)

循環するもの。

11

エクスターナル(バ

リア)流体又はクエ
ンチ流体を圧力タン
クから供給し,熱サ

イホン又はパーシャ
ルインペラ(ポンピ
ングリング)

b)

で循環

するもの。

12

エクスターナル(バ

リア)流体を圧力タ
ンクから供給し,熱
サイホン又はパーシ

ャルインペラ(ポン
ピングリング)

b)

で循

環するもの。

タンクはポンプ出口
か ら 圧 力 上 昇 装 置
(例えば,ダイアフ

ラム付きタンク)を
経て圧力を加えるも
の。


61

B 8307

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表 G.1−シール用配管の手法(続き)

基本配置

用途

配管

コード

配置図

記事

グランド

パッキン

P

シングル

メカニカ
ルシール

S

ダブルメ

カニカル 
シール

D

クエンチ

 

Q

13

エクスターナル流体
又はクエンチ流体を
ヘッドタンクから供

給するもの。

a)

  サイクロンは,次の場合にだけ適切である。

−  差圧が 0.2 MPa 以上,及び

−  固形物の密度と揚液の密度との比が 1.5 以上

b)

  回転環に付設した補助インペラ

G.2

  シール配管の識別

シール配管の識別は,シール配置を表す頭文字(

P

S

D

Q

附属書 参照)及び番号(

1

2

3

属書 参照),並びにこれらとピリオドで結ばれた配管コード(

01

02

03

など:

表 G.1 参照)(軸封部位

置は表していない)とする。

補助部品を接続する場合には,それらをコード番号(

表 G.2 参照)で表す。コード番号の配列は,その

流れに沿った補助部品の配列と同一である。

流れが軸封部で始まり,軸封部で終わる場合(閉回路)にも,コード番号の配列は,その流れに沿った

配列と同一である。

配管内の軸封部の位置は,軸封部に流入する場合も,軸封部から流出する場合も,ハイフン(‐)で表

す。

種々の配管方法と種々のシール配置との組合せは可能である。その場合には,配管方法の名称の順序は

ポンプ側から始まるシール配置に対応する(G.4  例

5

及び例

8

参照)

補助配管の構成部品が,ポンプ又は他の構成部品の一部分又は範囲内である場合には,そのコードを

(

)

で囲む。


62

B 8307

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G.3

  シール配管用補助部品

表 G.2 を参照。

表 G.2−シール配管用補助部品

識別

コード

記号

名称

10

 

11

止め弁

12

圧力又は流量調節用手動調節弁

13

自動制御弁

14

自動圧力調節弁

15

電磁弁

16

逆止め弁

17

逃し弁

20

オリフィス 

21

調節できないオリフィス

22

流量又は圧力を調節できる 
オリフィス

30

フィルタ及びストレーナ 

31

ストレーナ

32

フィルタ


63

B 8307

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表 G.2−シール配管用補助部品(続き)

識別

コード

記号

名称

40

計器類 

41

圧力計

42

温度計

43

流量計

44

液面計

50

スイッチ類 

51

圧力スイッチ

52

レベルスイッチ

53

フロースイッチ

54

温度スイッチ

60

器具 

61

サイクロン


64

B 8307

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表 G.2−シール配管用補助部品(続き)

識別

コード

記号

名称

62

汚れ流体ラインに手動調節弁を設けたサイクロン

63

熱交換器

64

タンク

65

ダイアフラム付きタンク 
(ブラダアキュムレータ)

66

増圧機付きタンク 
(ピストンアキュムレータ)

67

流体注入式補給装置付きタンク

68

循環ポンプ

69

電動機

70

冷却コイル

71

タンク用電気ヒータ


65

B 8307

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G.4

  識別の例

表 G.3−識別の例

No.

配置図

識別

記事

1

P1.01

P1:グランドパッキン 
01:配管コード 01

2

S1.08

S1:シングルメカニカルシール 
08:配管コード 08

3

S1.08-12.32.11.41

S1:シングルメカニカルシール 
08:配管コード 08 
12:手動調節弁 
32:フィルタ 
11:止め弁 
41:圧力計

4

D1.10-11.64 (63.44) 11

D1:ダブルメカニカルシール 
10:配管コード 10 
11:止め弁(オプション) 
64:タンク 
63:熱交換器(内部) 
44:液面計(内部) 
11:止め弁(オプション)

5

S1.02-21Q3.13-64 (44) 11

S1:シングルメカニカルシール 
02:配管コード 02 
21:オリフィス 
Q3:クエンチ 
13:配管コード 13 
64:タンク 
44:液面計(内部) 
11:止め弁


66

B 8307

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表 G.3−識別の例(続き)

No.

配置図

識別

記事

6

S1.06-11.63.41.11

S1:シングルメカニカルシール 
06:配管コード 06 
11:止め弁(オプション) 
63:熱交換器 
41:圧力計 
11:止め弁(オプション)

7

S1.08-11.42.41.21

S1:シングルメカニカルシール 
08:配管コード 08 
11:止め弁 
42:温度計 
41:圧力計 
21:オリフィス

8

S1.06-11.63.11Q3.09-11-21

S1:シングルメカニカルシール 
06:配管コード 06 
11:止め弁(オプション) 
63:熱交換器 
11:止め弁 
Q3:クエンチ 
09:配管コード 09 
11:止め弁(オプション) 
21:オリフィス


67

B 8307

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G.5

  冷却水配管

G.5.1

  片持形ポンプの冷却水配管

プラン A

プラン B

軸受ハウジングの冷却

メカニカルシールカバーへの並列流れを伴う
軸受ハウジングの冷却

プラン C

プラン D

スタフィングボックスジャケットの冷却

メカニカルシールカバーへの並列流れを伴う
スタフィングボックスジャケットの冷却

プラン E

プラン F

スタフィングボックスジャケット及び軸受

ハウジングの直列冷却

メカニカルシールカバーへの並列流れを伴う

スタフィングボックスジャケット及び軸受

ハウジングの直列冷却


68

B 8307

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プラン G

プラン H

支持台,スタフィングボックスジャケット

及び軸受ハウジングの直列冷却

メカニカルシールカバーへの並列流れを伴う

支持台,スタフィングボックスジャケット

及び軸受ハウジングの直列冷却

プラン J

プラン K

クーラへの並列流れを伴うスタフィング

ボックスジャケットの冷却

クーラへの並列流れを伴うスタフィング

ボックスジャケットと軸受ハウジングの

直列冷却

記号説明

 

サイトフロー(要否は指定による)

A

:入口遮断用

B

:流量調整用

C

:出口遮断用(オプション)

プラン L

クーラへの並列流れを伴う支持台,スタフィン
グボックスジャケット及び軸受ハウジングの
直列冷却


69

B 8307

:2009

G.5.2

  両持形ポンプの冷却水配管

プラン A

プラン B

軸受ハウジングの冷却

メカニカルシールカバーへの並
列流れを伴う軸受ハウジングの
冷却

プラン C

プラン D

スタフィングボックスジャケットの冷却

メカニカルシールカバーへの並列流れを伴う

スタフィングボックスジャケットの冷却

プラン E

プラン F

軸受ハウジング及びスタフィングボックス

ジャケットの直列冷却

メカニカルシールカバーへの並列流れを伴う

軸受ハウジング及びスタフィングボックス

ジャケットの直列冷却


70

B 8307

:2009

プラン G

プラン H

軸受ハウジング,スタフィングボックス

ジャケット及び支持台の直列冷却

メカニカルシールカバーへの並列流れを伴う

軸受ハウジング,スタフィングボックス

ジャケット及び支持台の直列冷却

プラン J

プラン K

クーラへの並列流れを伴うスタフィング

ボックスジャケットの冷却

クーラへの並列流れを伴う軸受ハウジング

及びスタフィングボックスジャケットの

直列冷却

記号説明

 

サイトフロー(要否は指定による)

A

:入口遮断用

B

:流量調整用

C

:出口遮断用(オプション)

プラン L

クーラへの並列流れを伴う軸受ハウジング,

スタフィングボックスジャケット及び支持台

の直列冷却


71

B 8307

:2009

G.6

  代表的な強制潤滑系統図

1  軸端駆動主オイルポンプ

10  配管(供給及び戻り)

2  圧力調整弁

11  サイトフロー

3  フィルタ

12  油タンク

4  オイルクーラ

13  補助オイルポンプ

5  温度計

14  逆止め弁

6  圧力計

15  油面計

7  油圧低下警報及び停止用圧力スイッチ   16  逃がし弁 
8  主ポンプ起動用圧力スイッチ

17  吸込ストレーナ

9  補助ポンプ用圧力スイッチ

18  フィルタ/通気口

注記  図は代表例であり,特別な設計を表すものではない。また,すべての詳細を含むものではない。(例えばベント

及びドレンなど)


72

B 8307

:2009

附属書 H 

参考)

流体関係の識別用記号

ポンプに関する書類(例えば,図面,取扱説明書及び類似のパンフレット)での配管の種類の表示,並

びにポンプ自身及びその補助装置の配管表示に関しては,次の記号を用いてもよい。

識別記号は,

表 H.1 及び表 H.2 に示す

2

文字を組み合わせて表す(例えば,

I I

=注入入口)

。全く同じ記

号で表される配管が一つの書類の中に幾つかある場合,数字を付加して使用することで区別することが必

要である(例えば,

PM1

=圧力測定

1

PM2

=圧力測定

2

表 H.1−測定装置の識別

記  号

名  称

F

流  量

P

圧  力

T

温  度

L

レベル

V

振  動

M

測  定

表 H.2−補助配管の識別

記  号

名  称

F

液  体

L

漏  洩

B

隔  離

I

注  入

C

循  環

Q

クエンチ

K

冷  却

H

加  熱

G

潤  滑

E

バランス

I

入  口

O

出  口

F

充  填

D

ドレン

V

排  気


73

B 8307

:2009

附属書 J

参考)

遠心ポンプ部品の材料及び材料仕様

表 J.1 及び表 J.2 は,遠心ポンプの材料に関する規格番号及びコードを示す。表面硬化材料(ニッケル自

溶合金,コバルト自溶合金,タングステン・カーバイド自溶合金など)は,購入者の指定がない場合には,

製造業者(又は供給者)が選定する。

表 J.1−遠心ポンプ部品

材料

耐圧部品

鍛造品

棒材

ボルト及び

植込みボルト

鋳鉄

JIS G 5501 FC

炭素鋼

JIS G 5101 SC

JIS G 5102 SCW

JIS G 5151

  SCPH1,2

JIS G 4051 SXXC

 a)

JIS G 3202 SFVC

JIS G 4051 SXXC

 a)

JIS G 3202 SFVC

JIS G 4051 SXXC

 a)

JIS G 4051 SXXC

 a)

クロムモリブデン鋼

JIS G 5151

  SCPH21,22,23

JIS G 5111 SCCrM

JIS G 4109

  SCMV1∼5

JIS G 4110 SCMQ

JIS G 3202 SFCM

JIS G 3203

  SFVA F2,12,11,22,

  21

JIS G 4053 SCM

JIS G 4107 2

  SNB7

JIS G 4108 2

  SNB22

5  %Cr 鋼

JIS G 5151 SCPH61

JIS G 4109 SCMV6

JIS G 3203 SFVA F5

JIS G 3203 SFVA F5

JIS G 4107 1

  SNB5

12  %Cr 鋼

JIS G 5121 SCS1

∼6

JIS G 4303

  SUS403∼420

JIS G 3214

  SUS F410

JIS G 4303

  SUS403∼420

JIS G 4303

  SUS403∼420

JIS G 4303

  SUS403∼420

18-8 ステンレス鋼

JIS G 5121 SCS13A

JIS G 4303 SUS304

JIS G 3214

  SUS F304

JIS G 4303 SUS304

JIS G 4303 SUS304

18-10-2.5 ステンレス鋼

JIS G 5121 SCS14A

JIS G 4303 SUS316

JIS G 3214

  SUS F 316

JIS G 4303 SUS316

JIS G 4303 SUS316

青銅

JIS H 3270

  C5XXXB

 b)

JIS H 3270

  C5XXXB

 b)

購入者は,国際規格に従って材料を選定してもよい。 

a)

  種類記号 SXXC は,JIS G 4051 の S10C∼S58C のものを用いることができる。

b)

  種類記号 C5XXXB は,JIS H 3270 の C5102B∼C5441B のものを用いることができる。


74

B 8307

:2009

表 J.2−メカニカルシールの材料コード

シール面の材料

二次シール

a)

の材料

その他の材料

b)

(シールリング及びメイティングリング)

(例  ばね又はベローズ,ただし,

メカニカルシールカバー及びスリー
ブを除く)

合成カーボン 
A=金属含浸カーボン 
B=樹脂含浸カーボン 
C=その他のカーボン 
 
金属 
D=炭素鋼 
E=Cr 鋼 
F=Cr-Ni 鋼 
G=Cr-Ni-Mo 鋼 
H=オーステナイト合金鋼(表面硬化) 
M=Ni ベースの合金 
N=青銅 
P=鋳鉄 
R=合金鋳鉄 
S=Cr 鋳鉄 
T=その他の材料 
 
カーバイド 
U=タングステンカーバイド 
U

1

=Co バインダ

U

2

=Ni バインダ

U

3

=Ni-Cr-Mo バインダ

Q=シリコンカーバイド 
Q

1

=SiC

Q

2

=SiC-Si

Q

3

=SiC-C-Si

Q

4

=C-SiC

J=その他のカーバイド 
 
金属酸化物 
V=アルミナセラミックス 
W=酸化クロムコーティング 
X=その他の金属酸化物 
 
合成物 
Y=PTFE 
Z=その他の合成物

弾性体 
P=ニトリルゴム 
N=クロロプレン 
B=ブチルゴム 
E=EP ゴム 
S=シリコンゴム 
V=ふっ素ゴム 
M=PTFE で被覆したもの 
K=パーフロロエラストマ 
X=その他の弾性体 
 
非弾性体 
T=PTFE 
G=カーボンはく(箔) 
Y=その他の非弾性体 
 
特殊な場合 
U=二次シール用各種材料

ベローズの材料 
A=金属 
B=ゴム又は PTFE 
 
ばねの材料及びその他の材料 
D=炭素鋼 
E=Cr 鋼 
F=Cr-Ni 鋼 
G=Cr-Ni-Mo 鋼 
M=Ni ベースの合金 
T=その他の材料

a)

  固定環とケーシング若しくはメカニカルシールカバー(シールカバー及びカバープレート)との間のシール,

又は回転環と軸若しくは軸スリーブとの間のシール。固定側二次シールと回転側二次シールとに分けられる。

b)

  詳細は,メカニカルシールの製造業者(又は供給者)から得ることができる。


75

B 8307

:2009

附属書 K

参考)

チェックリスト

購入者が決定してよい事項又は受渡当事者間の協定が必要な事項の箇条番号を示す。

4.1

一般

4.1.1.5

ニュートン流体

4.1.2

 NPSHR

の基準

4.1.3.1

軸封部における圧力を最小化する手段

4.3.1.3

及び 4.3.1.4

危険速度のセパレーションマージン

4.3.1.7

危険速度の確認

4.3.1.8

危険速度の計算書

4.3.2.1.1

組立回転部

4.3.2.1.2

最小連続安定吐出し量

4.3.2.2

横軸ポンプの振動シビアリティ

4.3.2.3.2

立軸ポンプの振動シビアリティ

4.4.2.2

ピットバレル形立軸ポンプの吸込キャン

4.4.4.5.1

外部ボルト

4.5.2.2

ドレン・排気・圧力計

4.6

ノズルに作用する外力及びモーメント

4.8.1.2

羽根車の構造

4.9.3

ウエアリングの固定方法

4.11.7.3

スリーブ

4.12.1.1

ラジアル軸受

4.12.1.7

スラストカラー

4.12.1.8

軸受オイラ

4.12.1.14

軸受オイルヒータ

4.12.3.2.0A

潤滑システム

4.12.3.2.2

油タンク:油加熱システム

4.13.1

主軸シール

4.13.3.1

メカニカルシールの配置

4.13.3.2

冷却又は加熱の要求

4.13.3.4.7

ネックブシュ

4.13.3.4.8

漏れ制限用の補助シール

4.13.3.4.11

メカニカルシールのための配管接続口の加工

4.13.4.1

ランタンリング

4.14.1.0A

配管

4.14.1.3.1

スリップオン溶接式フランジ


76

B 8307

:2009

4.14.1.3.3

配管継手及び接続口

4.14.2.2

冷却水配管の材質

4.14.2.3

サイトフロー

4.14.5.2

外部と取り合う補助配管:供給範囲及び配管取合

4.16.1.6

軸継手:釣合い良さの等級

4.16.1.11

軸継手:原動機を取り付けずにポンプを出荷する場合の情報

4.17.2.1

ベースの漏れの収集

4.17.2.2

ベースの延長

4.17.2.3

ベースの原動機固定用穴の加工要否

4.17.2.8

センターラインサポート形の架台

4.17.2.10

ベースの垂直方向レベル調整ねじ

4.17.2.12

ベースにおける駆動機用の垂直方向のすき間

4.17.2.13

エポキシグラウト:ベースの前処理

4.17.3.3

立軸ポンプの心出し位置調整ねじ

5.1.1

危険な揚液に対する材料

5.1.3

追加の材料試験・検査

5.1.7

圧力ケーシング部品に対する化学的及び機械的データ

5.1.11

湿った硫化水素に対する材料

5.3.1

ノズル溶接の検査

5.3.2

溶接資格

5.4.1

放射線透過検査・超音波探傷検査・磁粉探傷検査・浸透探傷検査

5.4.2

材料検査記録

5.4.3

欠陥の許容判定基準

5.5

低温用途

6.1.1

検査・試験の要求

6.1.2

立入り検査

6.2.2

圧力保持部品の塗装

6.2.3

ホールドポイント

6.2.4

検査項目

6.3.1.1

立会試験の種類

6.3.1.2

立軸ポンプの試験方法

6.3.1.3

試験項目

6.3.2

材料試験

6.3.3.1

分割部品の水圧試験

6.3.3.3

水圧試験時間

6.3.3.4

ポンプの完全な組立状態での水圧試験

6.3.4.1

性能試験の測定点

6.3.4.2

揚液及び運転条件に対する換算


77

B 8307

:2009

6.3.4.9

追加のチェック

6.3.4.10

騒音試験

6.3.5.2

 NPSH

試験方法

7.1.3

輸送形式

7.2

軸封部

7.3.2

防せい

7.3.6

保管要領書

附属書 B.2

記載されていないポンプ形式に対する外力及びモーメントの協定

附属書  表 B.3

呼び径の最大値を超えるノズル

附属書 B.4.1

外力及びモーメントの基本値の増加

附属書 B.5

ベースの形式

附属書 D.1

文書:必要部数及び特殊な様式又は書式の文書


78

B 8307

:2009

参考文献

[1]

  JIS B 0131

:2002

  ターボポンプ用語

[2]

  JIS B 0153

:2001

  機械振動・衝撃用語

注記

対応国際規格:ISO 2041

:1990

Vibration and shock

Vocabulary (MOD)

[3]

  JIS B 0903

:2001

  円筒軸端

注記

対応国際規格:対応国際規格であった ISO /R 775

:1969

Cylindrical and 1/10 conical shaft ends

1998

年に廃止された。

[4]

  JIS B 0904

:2009

  テーパ比

1:10

円すい軸端

注記

対応国際規格:対応国際規格であった ISO /R 775

:1969

Cylindrical and 1/10 conical shaft ends

1998

年に廃止された。

[5]

  JIS B 0906

:1998

  機械振動−非回転部分における機械振動の測定と評価−一般的指針

注記

対応国際規格:ISO 10816-1

:1995

Mechanical vibration

Evaluation of machine vibration by

measurements on non-rotating parts

Part 1: General guidelines (IDT)

[6]

  JIS B 1301

:2009

  キー及びキー溝

注記

対応国際規格:ISO 3912

:1977

Woodruff keys and keyways (MOD)

[7]

  JIS B 2405

:2006

  メカニカルシール通則

[8]

  JIS B 8308

:2009

  遠心ポンプの技術仕様−クラスⅡ

注記

対応国際規格:ISO 5199

:2002

Technical specifications for centrifugal pumps

Class

 (MOD)

[9]

  JIS B 8309

:2009

  遠心ポンプの技術仕様−クラスⅢ

注記

対応国際規格:ISO 9908

:1993

Technical specifications for centrifugal pumps

Class

 (MOD)

[10]

  JIS G 3202

:2008

  圧力容器用炭素鋼鍛鋼品

[11]

  JIS G 3203

:2008

  高温圧力容器用合金鋼鍛鋼品

[12]

  JIS G 3214

:2009

  圧力容器用ステンレス鋼鍛鋼品

[13]

  JIS G 4051

:2005

  機械構造用炭素鋼鋼材

[14]

  JIS G 4053

:2003

  機械構造用合金鋼鋼材

[15]

  JIS G 4107

:1994

  高温用合金鋼ボルト材

[16]

  JIS G 4108

:1994

  特殊用途合金鋼ボルト用棒鋼

[17]

  JIS G 4109

:2003

  ボイラ及び圧力容器用クロムモリブデン鋼鋼板

[18]

  JIS G 4110

:2004

  高温圧力容器用高強度クロムモリブデン鋼鋼板及びクロムモリブデンバナジウム

鋼鋼板

[19]

  JIS G 4303

:2005

  ステンレス鋼棒

[20]

  JIS G 5101

:1991

  炭素鋼鋳鋼品

[21]

  JIS G 5102

:1991

  溶接構造用鋳鋼品

[22]

  JIS G 5111

:1991

  構造用高張力炭素鋼及び低合金鋼鋳鋼品

[23]

  JIS G 5121

:2003

  ステンレス鋼鋳鋼品

[24]

  JIS G 5151

:1991

  高温高圧用鋳鋼品

[25]

  JIS G 5501

:1995

  ねずみ鋳鉄品


79

B 8307

:2009

[26]

  JIS H 3270

:2006

  ベリリウム銅,りん青銅及び洋白の棒並びに線

[27]

  ISO 2858

:1975

End-suction centrifugal pumps (rating 16 bar)

Designation, nominal duty point and

dimensions

[28]

  ISO 3069

:1974

End-suction centrifugal pumps

Dimensions of cavities for mechanical seals and for soft

packing

[29]

  ISO 3661

:1977

End-suction centrifugal pumps

Baseplate and installation dimensions

[30]

  ISO 5343

:1983

Criteria for evaluating flexible rotor balance

[31]

  ISO 13709

:2003

Centrifugal pumps for petroleum, petrochemical and natural gas industries

[32]

  CEN-CR 13931

:2000

Rotodynamic pumps

Forces and moments on flanges centrifugal, mixed flow and

axial flow pumps

Horizontal and vertical shafts


80

B 8307

:2009

附属書 JA

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS B 8307:2009

  遠心ポンプの技術仕様−クラスⅠ

ISO 9905:1994

,Technical specifications for centrifugal pumps−ClassⅠ

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び名称

内容

(Ⅱ)

国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

序文

ポ ン プ の ク ラ ス の
選択基準

序文

追加

“要求される運転寿命”の追加

クラスの選定基準として“要求さ
れる運転寿命”の項目が含まれる

べきであり,クラスⅡにもこの記
述があるので追記した。

1  適 用 範

1

一致

2  引 用 規

2

3  用 語 及
び定義

用語及び定義

3  JIS にほぼ同じ

変更

クラスⅠ∼クラスⅢで統一し

た。

実用上,3 規格で用語は共通である

ことが望ましいので,整合をとり
統一した。

 3.14

最 小 許 容 吐 出

し量

 3.14

JIS

にほぼ同じ 

削除 

“騒音”の削除 

騒音が規格に規定されてないため

削除した。

 3.28

バリア

 3.28

バリア液(バッファ)

変更 

“バリア”及び“バッファ”に

箇条を分けた。

クラスⅡに合わせ,用語を明確に

した。

 3.29

バッファ

3.28 バリア液(バッファ)

変更 3.28 に同じ 3.28 に同じ

3.36

動力回収タービン

削除

本体で未使用

 3.42

NPSH3

− 

− 

追加 

“NPSH3”の追加 

クラスⅡ及び JIS B 8301 に合わせ
た。

 3.43

吸込比速度

3.42  JIS にほぼ同じ

追加 

吸込比速度の定義式の追加

定義を明確にした。

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B 8307

:2009

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ)

国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

3.49  原 動 機 定 格 出

− 

− 

追加 

“原動機定格出力”の追加 

クラスⅡに合わせ,定義を明確に
した。

3  用 語 及
び定義

(続き)

3.50  圧 力 − 温 度 等

追加

“圧力−温度等級”及び図 0A
の追加

クラスⅡに合わせ,定義を明確に
した。

4.2.1.1  原 動 機 の 定
格 性 能 を 決 定 す る

必要事項

 4.2.1.1

JIS

にほぼ同じ

追加

“h)  ポンプの始動条件”の追

“h)  ポンプの始動条件”項目が 
含まれるべきであり,クラスⅡに

もこの記述があるので追記した。

4.3.1  危険速度

4.3.1 JIS にほぼ同じ

追加

“注

4)

  4.3.1.3 若しくは

4.3.1.4,又は減衰効果を考慮し
た他の解析方法のいずれを選
択するかは,受渡当事者間の協
定による。”の追加

4.3.1.3 及び 4.3.1.4 の内容は矛盾す
るので,選択とした。また,減衰

効果を考慮した解析方法も選択で
き る よ う に し た 。 例 え ば ISO 

13709:Annex I

には,横振動解析の

手法が示されている。

4  設計

4.3.2.2  横 軸 ポ ン プ
の 振 動 シ ビ ア リ テ

 4.3.2.2

JIS

にほぼ同じ

追加

表 1 に“

(計測帯域は 10∼1 000

Hz)”の追加 
 
“性能試験時の振動の基準値

は,JIS B 8301 にも規定してい
る。いずれの基準値を用いるか
は,受渡当事者間の協定によ

る。

”の追加

参照されている ISO 2372 では計測

する帯域が記載されているので,
この帯域を明示した。 
既存 JIS の基準値も選択できるよ

うにした。

“注記  振幅,周波数及び振動
速度の関係を参考として附属

書 E に示す。

”の追加

附属書 E を参照しやすいように追
加した。

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:2009

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ)

国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

(計測帯域は 10∼1 000 Hz)”

の追加

4.3.2.2 と同様

“性能試験時の振動の基準値
は,JIS B 8301 にも規定してい
る。いずれの基準値を用いるか

は,受渡当事者間の協定によ
る。

”の追加

4.3.2.2 と同様

4.3.2.3.2  立 軸 ポ ン
プ の 振 動 シ ビ ア リ

ティ

 4.3.2.3.2

JIS

にほぼ同じ

追加

“注記  振幅,周波数及び振動
速度の関係を参考として附属
書 E に示す。

”の追加

4.3.2.2 と同様

4.7.1  フランジ

4.7.1 JIS にほぼ同じ

追加

JIS

フランジの追加

国内で一般的な JIS フランジを使
用可能とした。

4.11.1.1  主軸及び軸
スリーブ

 4.11.1.1

JIS

にほぼ同じ

追加

“ f)  危険速度について考 慮
する。

”の追加

“ f)   危 険 速 度 に つ い て 考 慮 す
る。”の項目が含まれるべきであ
り,クラスⅡにもこの記述がある

ので追記した。

4  設計 
(続き)

4.11.3  主 軸 の た わ

 4.11.3

JIS

にほぼ同じ

変更

“呼び直径 50 mm 未満の場合
には 50

μm 以下,呼び直径 50

∼100 mm の場合には 80

μm 以

下,呼び直径 100 mm を超える
場合には 100

μm 以下を確保す

ることが望ましい。

”とした。

4.11.5.2 に示される主軸の振れと同
様にスケール効果を考慮した。

 4.12.1.7

動圧流体ス

ラスト軸受

 4.12.1.7

JIS

にほぼ同じ

追加 

“横軸ポンプの”の追加

横軸ポンプに関する内容なので,

文頭に“横軸ポンプの”を追記し
た。

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(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ)

国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

4.13.1  軸封部一般

4.13.1  JIS にほぼ同じ

追加

“可能であれば”の追加

軸封部の寸法は構造上の制約を受
ける場合が多いので,“可能であ

れば規格寸法を参照する”ように
した。

追加

“外径×内径×厚さの各寸法

を表示する。

”の追加

パッキン寸法の表示を明りょうに

するために追加した。

4.13.2  特 殊 運 転 条

 4.13.2

JIS

にほぼ同じ

変更

“など”を“洗浄サイクル及び

殺菌サイクル”とした。

2002 年に第 2 版として改訂が行わ
れたクラスⅡの内容に統一した。

4.14.1.3.1  フランジ

4.14.1.3.1

JIS

にほぼ同じ

追加

JIS

フランジの追加

国内で一般的な JIS フランジを使
用可能とした。

4.14.5.2  補助配管

4.14.5.2 JIS にほぼ同じ

追加 

“バッファ”の追加

“バッファ”の項目が含まれるべ
きであり,クラスⅡにもこの記述

があるので追記した。

4  設計 
(続き)

4.17.2.3  原動機固定
用穴の加工

 4.17.2.3

JIS

にほぼ同じ

追加

“受渡当事者間の協定によっ
て穴加工をしてもよい。

”の追

国内の実情に合わせて協定事項と
した。

5  材料

5

一致

6  工 場 検
査 及 び 試

6

一致

7  出 荷 準

7

一致

8  責任

8

一致

附 属 書 A

(規定)

遠 心 ポ ン プ − デ ー

タシート

附属書 A

変更

クラスⅡの附属書 A に変更し

た。

実用上,3 規格でデータシートは共

通 で あ る こ と が 望 ま し い の で ,
2002 年に第 2 版として改正の行わ
れたクラスⅡの内容に統一した。

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:2009

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ)

国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

附 属 書 B
(規定)

ノ ズ ル に 作 用 す る
外 力 及 び モ ー メ ン

附属書 B

一致

附 属 書 C
(規定)

引合書・見積書・注
文書

附属書 C

一致

附 属 書 D
(規定)

注文後の文書

附属書 D

一致

附 属 書 E
(参考)

ピーク変位値

附 属 書 F
(参考)

シ ー ル 配 置 の 代 表

附 属 書 G

(参考)

シ ー ル 用 配 管 の 手

附 属 書 H

(参考)

流 体 関 係 の 識 別 用

記号

附 属 書 J
(参考)

遠 心 ポ ン プ 部 品 の
材料及び材料仕様

附 属 書 K
(参考)

チェックリスト

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 9905:1994,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  一致 技術的差異がない。

−  削除 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

−  追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。

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