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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 8211-1994 

ボイラ−水面計ガラス 

Boilers−Gauge glasses 

1. 適用範囲 この規格は,ボイラ水を用いるボイラの水面計ガラス(以下,水面計ガラスという。)につ

いて規定する。 

備考1. この規格の中でいうボイラ水とは,JIS B 8223による。 

2. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS B 0621 幾何偏差の定義及び表示 

JIS B 8223 ボイラの給水及びボイラ水の水質 

3. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。 

(1) 泡 ガラスの素材を溶解し成形,固化させる際,ガス・空気が残存して生じたもので円形又はだ円形

のもの。 

(2) 脈理 ガラス中にあって部分的に化学組成又は密度が平均値から偏っているために屈折率に差が生じ,

肉眼的に識別されるもので,多くはひも状のもの。 

3. 種類 水面計ガラスの種類及び最高使用圧力は,表1による。 

表1 

種類 

種類の記号 

最高使用圧力 (1) 

丸形 

 1.0MPa { 10kgf/cm2} 以下 

平形反射式 

 2.5MPa { 25kgf/cm2} 以下 

平形透視式 

PA形 

PA 

12.0MPa {120kgf/cm2} 以下 

PB形 

PB 

12.0MPa {120kgf/cm2} 以下 

円形透視式 

21.0MPa {210kgf/cm2} 以下 

注(1) 水面計を取り付けるボイラの最高使用圧力をもって示す。 
備考 平形透視式及び円形透視式のものには,使用上,耐食性のある雲母

を併用すること。 

4. 形状及び寸法 

4.1 

丸形水面計ガラス 丸形水面計ガラスは,次による。 

(1) 形状及び寸法は,表2による。 

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B 8211-1994  

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表2 丸形水面計ガラスの形状及び寸法 

単位 mm 

呼び番号 

T16 

16 

2.5 

160 

250 

300 

350 

T19 

19 

3.0 

160 

250 

300 

350 

備考1. 呼び番号は,種類の記号及び外径 (d) によって

表す。 

2. 長さは修理用補給品の場合に限り,この表以外の

ものを使用することができる。 

(2) 寸法許容差は,表3による。 

(3) 両端における外径の差は0.5mm以下とし,曲がりは長さ300mmにつき0.5mm以下とする。 

(4) 断面は実用上の真円とする。 

(5) 両端は軸に対し直角で,外周には鋭いかどがあってはならない。 

表3 寸法許容差 

単位 mm 

項目 

許容差 

±0.5 

±0.5 

±1 

4.2 

平形反射式水面計ガラス 平形反射式水面計ガラスは,次による。 

(1) 形状及び寸法は,表4による。 

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B 8211-1994  

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表4 平形反射式水面計ガラスの形状及び寸法 

単位 mm 

項目 

呼び番号 

B165 

B190 

B220 

B250 

B280 

B320 

B340 

165 

190 

220 

250 

280 

320 

340 

l1 

137 

162 

192 

222 

252 

292 

312 

 34 

 34 

 34 

 34 

 34 

 34 

 34 

 17 

 17 

 17 

 17 

 17 

 17 

 17 

  1 

  1 

  1 

  1 

  1 

  1 

  1 

備考 呼び番号は,種類の記号及び長さ (l) によって表す。 

(2) 寸法許容差,表面及び座面の平行度と表面の平面度との合計は,表5による。 

なお,平行度及び平面度の定義及び表示は,JIS B 0621による。 

(3) 表面はつや出し仕上げとし,ボイラ水に接触する座面は,滑らかな鋳放し面又は仕上げ面とする。 

(4) 溝部は光線を一様によく反射し,水位を鮮明に示すものであること。 

表5 寸法許容差,表面及び座面の平行度及び平面度との合計 

単位 mm 

項目 

許容差 

 0 
−1.5 

 0 
−0.8 

±0.5 

平行度と平面度との合計 

0.4以下 

4.3 

平形透視式水面計ガラス 平形透視式水面計ガラスは,次による。 

(1) 形状及び寸法は,表6による。 

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表6 平形透視式水面計ガラスの形状及び寸法 

単位 mm 

項目 

呼び番号 

PA165 

PA190 

PA220 

PA250 

PA280 

PA320 

PA340 

165 

190 

220 

250 

280 

320 

340 

 34 

 34 

 34 

 34 

 34 

 34 

 34 

 17 

 17 

 17 

 17 

 17 

 17 

 17 

  1 

  1 

  1 

  1 

  1 

  1 

  1 

単位 mm 

項目 

呼び番号 

PB235 

PB265 

PB305 

PB325 

235 

265 

305 

325 

 22 

 22 

 22 

 22 

 17 

 17 

 17 

 17 

0.8 

0.8 

0.8 

0.8 

備考 呼び番号は,種類の記号及び長さ (l) によっ

て表す。 

(2) 寸法許容差及び平行度と平面度との合計は,表7による。 

なお,平行度及び平面度の定義及び表示は,JIS B 0621による。 

表7 寸法許容差及び平行度と平面度との合計 

単位 mm 

項目 

種類 

PA形 

PB形 

  0 
 −1.5 

 0 
−0.5 

  0 
 −0.8 

 0 
−0.4 

 ±0.5 

 0 
−0.1 

平行度と平面度との合計 

 0.1以下 

0.05以下 

備考 PA形で6.0MPa {60kgf/cm2} を超える圧力に使用す

る場合は,寸法公差及び平行度と平面度との合計に
ついては,PB形と同じとする。 

(3) PA形及びPB形の透視にかかわる両面は,つや出し仕上げとする。 

4.4 

円形透視式水面計ガラス 円形透視式水面計ガラスは,次による。 

(1) 形状及び寸法は,表8による。 

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表8 円形透視式水面計ガラスの形状及び寸法 

単位 mm 

項目 

呼び番号 

C33A 

C33B 

C34 

33.2 

33.2 

34 

14 

16 

17 

 0.8 

 0.8 

 0.8 

備考 呼び番号は,種類の記号及び外径 (d) によ

って表す。 

(2) 寸法許容差及び平行度と平面度との合計は,表9による。 

なお,平行度及び平面度の定義及び表示は,JIS B 0621による。 

表9 寸法許容差及び平行度と平面度との合計 

単位 mm 

項目 

許容差 

 0 
−0.4 

+0.05 
−0 

平行度と平面度との合計 

0.05以下 

(3) 透視にかかわる両面は,つや出し仕上げとする。 

5. 試験及び検査 

5.1 

外観及び寸法 水面計ガラスの各部の寸法は,4.の規定に適合し,かつ,すべて実用上差し支えない

程度の透明度をもち,有害なきず及び異物があってはならない。 

なお,平形反射式,平形透視式及び円形透視式では,泡及び脈理が次の規定に適合しなければならない。 

(1) 泡 

(a) 平均径0.5mmを超え1mm以下の泡は,透視面1cm2内に2個以下とする。ただし,0.2〜0.5mmの

ものが密集していないこと。 

(b) 平均径1mmを超え2mm以下の泡は,相互間の直線距離が50mm以上離れていなければならない。 

(c) 平均径2mmを超える泡があってはならない。 

(2) 脈理 脈理は実用上差し支えない範囲とし,平形反射式及び平形透視式では長手方向に多少あっても

よいが,横手方向にあってはならない。 

5.2 

水圧,急熱急冷及び腐食試験 水面計ガラスの材質は,表10の規定に適合しなければならない。 

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表10 水圧,急熱急冷及び腐食試験 

試験の種類 

水面計ガラスの種類 

丸形 

平形反射式 
平形透視式 
円形透視式 

水圧試験(耐圧性) 
(MPa {kgf/cm2}) 

表1のそれぞれの最高使用圧力の2.0倍の水圧をかけ,30分間保持し,これに耐えなけれ
ばならない。 

急熱急冷試験 
(耐熱衝撃性) 

200℃のグリセリンの中
へ投入し,5分間加熱し
た後,10℃の水中に垂直
に投入し,急冷しても破
壊しないこと。 

200℃のグリセリンの中へ投入し,5分間加熱したのち,10℃
の水中に垂直に投入し,急冷しても破壊しないこと。 
 また,最高使用圧力における飽和温度に加熱し,大気中で
空冷したとき破壊しないこと。 

腐食試験 
(耐腐食性) 

− 

オートクレーブ(内容積1l以上,図1参照)を用い,濃度300mg/l
のか性ソーダ溶液中に縦につり下げて全没させ,約1時間30
分かけて徐々に加熱し,試験圧力5.0MPa {50kgf/cm2} に上げ,
その圧力で5時間保持してから放冷し,大気圧となった後試
料を取出し,軽く水洗いした表面に実用上くもりがなく,か
つ,試料表面積1cm2当たりの質量の減少が7.0mg以下である
こと。この試験おいては,か性ソーダ溶液は試料表面積1cm2
当たり最小5mlとし,炭素鋼製容器に入れる。 

備考1. 急熱急冷試験は,製品そのまま(平形反射式及び平形透視式は,l=165mm,t=17mmのもの。)

のものを用いて行う。 

2. 腐食試験は,平形反射式及び平形透視式についてはw=34mm,l=50mm,t=17mmの供試試

験片(オートクレーブの大きさ1l以上の場合には長さを増してもよい。)を,円形透視式につ
いては,製品そのままのものを用いて行う。この場合,試験は3本の試験片について行い,そ
の平均値によって判定する。 

なお,腐食試験片は,全面つや出し仕上げとする。 

図1 オートクレーブの例 

5.3 

受渡試験 受渡試験は,受渡当事者間の協定によって5.1及び5.2に基づいて行う。ただし,この受

渡試験を省略する場合には,製造業者は,それに代わるべき試験成績を提示しなければならない。 

6. 包装 水面計ガラスは,輸送によって使用上有害な損傷を受けないように包装する。 

7. 表示 水面計ガラスには,本体又は包装に,容易に消えない方法で次の事項を表示する。 

(1) 種類,大きさ(外径×長さ)又は呼び番号[種類の記号及び大きさ(平形水面計ガラスは長さ,円形

B 8211-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

水面計ガラスは外径)] 

例1. 丸形 

16×160 

平形反射式 

165 

平形透視式PA形 

250 

平形透視式PB形 

235 

円形透視式 

 34 

例2. T16×160 

B165 

PA250, PB235 

C34 

(2) 製造業者名又はその略号 

(3) 製造年月又はその略号 

JIS B 8211改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

境 野 照 雄 

東京工業大学 

(主査) 

○ 橋 本 甲四郎 

千葉工業大学 

若 松 茂 三 

工業技術院標準部機械規格課 

森 田 光 俊 

通商産業省立地公害局保安課 

荒 井 行 雄 

資源エネルギー庁公益事業部発電課 

薦 田 康 久 

資源エネルギー庁公益事業部ガス保安課 

大 関   親 

労働省労働基準局安全課 

黒 木 勝 也 

財団法人日本規格協会 

○ 秋 山 清 次 

高圧ガス保安協会 

鈴 木 祥 布 

社団法人火力原子力発電技術協会 

○ 矢 野   穠 

社団法人日本ボイラ協会 

○ 山 本 雅 通 

株式会社ヒラカワガイダム研究開発部 

○ 清 水   明 

株式会社前田鉄工所東京工場 

○ 藤 澤   明 

石川島汎用ボイラ株式会社営業推進部 

○ 三 苫 俊 邦 

千代田プロテック株式会社エンジニアリング本部 

○ 首 藤 久仁夫 

日立造船株式会社環境事業本部 

○ 津 田   修 

株式会社サワダ製作所技術部 

○ 鈴 木 三 夫 

文化貿易工業株式会社久喜工場 

○ 志 田 清 美 

株式会社安中特殊硝子製作所 

○ 吉 田 信 男 

江信特殊硝子株式会社 

○ 山 口 幹 雄 

日本クリンゲージ株式会社 

○ 小 林 隆 治 

コーニングジャパン株式会社 

備考 ○印は小委員会委員を兼ねる。