>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

日本工業規格

JIS

 B

8111

-1995

蒸気噴射空気エゼクタ性能試験方法

Testing methods for steam jet air ejectors

1.  適用範囲  この規格は,復水器及びこれに準じる真空容器中の空気その他の不凝結ガスを抽出する蒸

気噴射空気エゼクタ(以下,エゼクタという。

)の性能を試験する方法について規定する。

2.  試験項目  エゼクタの試験は,次の各項目について行う。

使用蒸気圧力及び温度,エゼクタのノズル前蒸気圧力,各段吸入空気温度,各段冷却器ドレン温度,第

1 段吸入真空,各段冷却器真空又は圧力,大気圧,各段冷却器冷却水出入口温度,室温,冷却水量,吸入

又は吐出し空気量,各段噴射蒸気量(計算値)

,中間冷却器入口冷却水圧力。

3.  試験の種類  エゼクタの性能試験は,受渡当事者間であらかじめ協定した条件のもとに,次の 2 種類

について行う。

(1)  第 1,2 段併用単連試験

(2)  第 1,2 段併用全連試験

なお,注文者の要求によって,次の条件による試験を行うことができる。

(a)  冷却水量を変化して行う試験

(b)  ノズル前蒸気圧力を変化して行う試験

4.  試験装置及び試験方法 
4.1

試験装置  試験装置は,エゼクタの性能と運転状態を表すのに必要な諸元を正確に測定できるもの

とする。エゼクタの試験装置と測定装置の配列の一例を

図 に示す。

4.2

ノズル  空気量測定用のノズルは,A 形及び B 形の 2 種類とし,次による。

(1)  A 形ノズルは,のど直径 d=12∼125mm の範囲に使用し,その形状及び寸法は図 のとおりとする。

ノズルの表面は,十分滑らかに仕上げ,の許容差は±

000

1

1

とする。ノズルの出口線は十分正確に

仕上げ,わずかの丸味もあってはならない。

なお,円筒部の長さ  (=0.3d)  は,約 10%まで超えても差し支えない。

また,湾曲部半径の許容差は 10%以下とする。

(2)  B 形ノズルは,のど直径 d=1.6∼25mm の範囲に使用し,その形状及び寸法は図 のとおりとし,十

分正確に,かつ滑らかに仕上げなければならない。

A 形及び B 形いずれの場合でも,ノズルの下流の管の直径 は 4以上とし,5以上の長さの直管

部を設ける。ノズル後の管内圧力は,ノズル入口の縁から

2

D

の位置で測定する。


 

2

B 81

11

-199

5

図 1  空気エゼクタ試験装置


3

B 8111-1995

図 2  

図 3  

4.3

空気量  空気量は原則として吸入側で計測するが,受渡当事者間の協定によって吐出し側で計測し

てもよい。

4.4

吸入空気量  吸入空気量は,ノズル前後の圧力比

γ

(ノズル前の圧力 P

1

に対するノズル後の圧力 P

2

の比で

γ

P

2

/P

1

)が臨界圧力比  (

γ

c

=0.528)  又はこれ以下の場合は,次の式によって計算する。

1

1

2

/

10

606

.

0

v

P

d

Q

α

 (1)

ノズル前後の圧力比 が臨界圧力比 r

c

以上の場合は,次の式によって計算する。

1

2

1

2

/

)

(

10

252

.

1

v

P

P

d

Q

αε

 (2)

ここに,

Q: 流量 (kg/h)

α

流量係数で次による。

α

A

=0.987(A 形ノズルでレイノルズ数 R

D

>6×10

4

の場合)

α

B

図 によって求める(B 形ノズルの場合)

なお,

図 におけるレイノルズ数は,次の式によって算出

する。

R

D

Q/2.83

µ

d  (3)

ここに,

µ

空気の絶対粘度 (Pa・s)  で,

図 又は

近似式

µ

×10

6

=17.21+4.67

÷

ø

ö

ç

è

æ

100

t

0.217

2

100

÷

ø

ö

ç

è

æ t

から求める。

[式中 は空気温度  (℃)  を示す]

ε

膨張係数で

図 又は近似式

ε

=0.271+0.932

γ

−0.203

γ

2

から求

める。

d: ノズルののど直径 (mm)

P

1

ノズル前の空気絶対圧力 (MPa)

P

2

ノズル後の空気絶対圧力 (MPa)

v

1

ノズル前の空気の比容積 (m

3

/kg)



B 8111-1995   

図 4  形ノズルの流量係数

α

B


5

B 8111-1995

図 5  空気の絶対粘度

µ


 

6

B 81

11

-199

5

図 6  膨張係数

ε

と圧力比

γ

の関係縮図


7

B 8111-1995

4.5

吐出し空気量  吐出し空気量の測定は,吸入空気量の測定に準じて行う。

4.6

噴射蒸気量  噴射蒸気量は,次の式で算出する。

1

1

2

/

10

v

P

d

K

Q

α

 (4)

ここに,

Q: 噴射蒸気量 (kg/h)

K

π

/4×蒸気性状係数=0.590(過熱蒸気)

=0.581(飽和蒸気)

α

流量係数≒1

d: ノズルののど直径 (mm)

P

1

ノズル前の蒸気絶対圧力 (MPa)

v

1

ノズル前の蒸気比容積 (m

3

/kg)

4.7

冷却水  冷却水量は,計量槽・せき又は流量計のいずれで計測してもよい。所定温度の冷却水が利

用できない場合には,試験当事者間で協定のうえ,所定の冷却水温度を変更することができる。

5.

  試験成績

5.1

試験成績表  試験によって得た結果は,これを表に記入する。この表には,エゼクタの製造業者名,

製品番号,試験番号,仕様及びこれに対する試験成績,試験年月日,試験者名などを明記する。一例を

表 に示す。

5.2

性能曲線図  性能は,曲線図によって示す。性能曲線は,横軸に吸入乾燥空気量を,縦軸に吸入真

空をそれぞれ適当な尺度にとり,

付図 のように図示する。ただし吸入真空は,標準大気圧時に換算して

示す。

6.

  注意事項

6.1

空気漏れ  試験装置完成後,所定真空度以上に上昇させて,あらかじめ装置の空気漏れ調査を行う

ことが望ましい。

6.2

規定の準用  この規格は,主に 2 段エゼクタについて適用するが,1 段又は 3 段エゼクタの場合もこ

れに準じて試験する。



B 8111-1995

付表 1


9

B 8111-1995

付図 1  空気エゼクタ性能曲線

注文者

製品番号

試験番号

試験施行      年  月  日

仕様

形式

吸入空気量(乾燥)

kg/h

吸入真空

Pa

吸入空気温度

冷却水量

m

3

/h

冷却水入口温度

蒸気ノズルののど直径

第 1 段 mm

第 2 段 mm

ノズル前蒸気ゲージ圧力

MPa

ノズル前蒸気温度

試験者名

製造業者名

参考  この規格に採用したノズルに関する規定は,計算式及び線図を含めてすべて下記を基礎にした

ものである。

A 形ノズル:DIN 1952 (1948)  −VDI Durchflussmessregeln, Regeln für die Durchflussmessung mit

genormten Düsen, Blenden und Venturidüsen.

B 形ノズル:Standards for Steam Jet Ejectors. Third Edition (Heat Exchange Institute, U. S. A.)


10 
B 8111-1995

一般機械部会  エゼクタ試験方法専門委員会  構成表(昭和 36 年 7 月 1 日改正のとき)

氏名

所属

(委員会長)

山  田  嘉  久

社団法人日本機械学会

藤  野  慶  祐

日本機工株式会社

天  田  得  三

新三菱重工業株式会社

栗  原  幸  平

三菱造船株式会社長崎造船所

久  貴  安  次

石川島芝浦タービン株式会社

大  嶋      豊

石川島播磨重工業株式会社

佐々木  義  広

浦賀船渠株式会社浦賀造船所

細  井      実

株式会社日立製作所

寺  田  重三郎

東京電力株式会社

伊  藤  淳  一

東京芝浦電気株式会社

真  鍋  咸  敬

日本船舶工業標準協会

西  岡  正  美

日本造船工業会

板  谷  松  樹

東京工業大学

川  上  陽  平

防衛庁装備局

小  島  殻  男

運輸省船舶局

相  部  嘉  輔

通商産業省公益事業局

東      秀  彦

工業技術院標準部

高  橋      重

工業技術院標準部

(事務局)

青  田  和  夫

工業技術院標準部機械規格課

(事務局)

松  川  東  一

工業技術院標準部機械規格課(昭和 51 年 8 月 1 日改正のとき)

渡  辺  武  夫

工業技術院標準部機械規格課(昭和 51 年 8 月 1 日改正のとき)

(事務局)

稲  橋  一  行

工業技術院標準部機械規格課(平成 7 年 7 月 1 日改正のとき)

鈴  木  俊  吾

工業技術院標準部機械規格課(平成 7 年 7 月 1 日改正のとき)