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B 8103-1989

(1) 

目次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  用語の意味

2

3.

  水車効率試験,ポンプ効率試験,水車キャビテーション試験

    及びポンプキャビテーション試験の模型と測定装置の相互関係

3

4.

  測定項目

3

5.

  試験用水

4

6.

  測定機器の校正

4

7.

  模  型

4

7.1

  模型の相似範囲

4

7.2

  模型の寸法

4

7.3

  模型の流水面の仕上げ

8

8.

  効率試験方法

9

8.1

  試験有効落差及び試験全揚程

9

8.2

  試験装置

9

8.3

  試験条件

9

8.4

  有効落差及び全揚程の測定方法並びに測定機器

10

8.4.1

  有効落差及び全揚程の測定方法

10

8.4.2

  測定位置及び測定孔の形状

11

8.4.3

  有効落差及び全揚程の測定機器

11

8.4.4

  有効落差及び全揚程の計算

13

8.5

  回転速度の測定方法及び測定機器

14

8.5.1

  回転速度の測定方法

14

8.5.2

  回転速度の測定機器

14

8.5.3

  回転速度の計算

15

8.6

  水車出力及びポンプ入力の測定方法並びに測定機器

15

8.6.1

  水車出力及びポンプ入力の測定方法

15

8.6.2

  水車出力及びポンプ入力の測定機器

15

8.6.3

  水車出力及びポンプ入力の計算

16

8.7

  流量及び揚水量の測定方法並びに測定機器

16

8.7.1

  測定方法の分類

16

8.7.2

  質量法の測定方法及び測定機器

16

8.7.3

  容積法の測定方法及び測定機器

17

8.7.4

  間  接  法

19

8.8

  測定誤差

20

8.9

  測定点の数

21


B 8103-1989

目次

(2) 

ページ

8.9.1

  水車効率試験の測定点

22

8.9.2

  無拘束速度試験の測定点

22

8.9.3

  ポンプ効率試験の測定点

22

8.10

  効率の計算

22

8.11

  模型の特性の算出

23

8.12

  実物への諸量の換算

24

8.12.1

  水車運転時の諸量の換算

24

8.12.2

  ポンプ運転時の諸量の換算

26

8.13

  試験結果の判定

27

8.14

  試験成績表の作成

28

9.

  キャビテーション試験方法

29

9.1

  模  型

29

9.1.1

  模型の相似範囲

29

9.1.2

  模型の寸法

29

9.1.3

  模型の仕上げ

29

9.2

  試験有効落差及び試験全揚程

29

9.3

  試験装置

29

9.4

  試験条件

29

9.5

  有効落差及び全揚程の測定方法並びに測定機器

31

9.6

  回転速度の測定方法及び測定機器

31

9.7

  水車出力及びポンプ入力の測定方法並びに測定機器

31

9.8

  流量及び揚水量の測定方法並びに測定機器

31

9.9

  水温の測定方法

31

9.10

  効率の計算

31

9.11

  キャビテーション係数の測定方法及び測定機器

31

9.11.1

  キャビテーション係数の測定方法

31

9.11.2

  キャビテーション係数の測定機器

32

9.11.3

  キャビテーション係数の計算

32

9.12

  測定誤差

33

9.13

  測定点の数

33

9.14

  模型の測定値の整理

34

9.15

  実物への諸量の換算

34

9.16

  測定結果の整理方法

35

9.16.1

  水車運転時のキャビテーション特性曲線の求め方

35

9.16.2

  水車運転時の臨界キャビテーション係数の求め方

35

9.16.3

  ポンプ運転時のキャビテーション特性曲線の求め方

36

9.16.4

  ポンプ運転時の臨界キャビテーション係数又は臨界 NPSH の求め方

36

9.17

  試験結果の判定

36

9.18

  試験成績表の作成

36


B 8103-1989

目次

(3) 

ページ

参考 1  完全特性試験

50

参考 2  水圧脈動試験

53


日本工業規格

JIS

 B

8103

-1989

水車及びポンプ水車の模型試験方法

Methods for Model Tests of Hydraulic Turbine

and Reversible Pump-turbine

1.

適用範囲  この規格は,単段の実物水車及び実物ポンプ水車に対応した模型水車及び模型ポンプ水車

の効率試験方法並びにキャビテーション試験方法について規定する。

また,完全特性試験方法及び水圧脈動試験方法を

参考に示す。

比速度が特に低い場合などで,この規格を適用しにくいときには,受渡当事者間で協定して,この規格

を取捨補足して適用してもよい。

備考1.  この規格は,現場効率試験に代えて模型試験による水車及びポンプ水車の受入れが行われる

場合にも適用する。

2.

この規格は,受渡当事者間の協定によって取捨選択して多段ポンプ水車並びに別置式及びタ

ンデム式の揚水発電所に設置する揚水ポンプにも準用する。

3.

ポンプ水車のキャビテーション試験では 9.13(2)に規定するポンプキャビテーション試験を主

に行い,9.13(1)に規定する水車キャビテーション試験は,あらかじめ受渡当事者間で協定さ

れた試験範囲について行う。

4.

受渡当事者間の協定によって,無拘束速度に及ぼすキャビテーションの影響を調べる試験を

行う。この場合は,試験方法及び試験条件について協定しておくことが望ましい。

5.

模型とは模型水車及び模型ポンプ水車を,実物とは実物水車及び実物ポンプ水車をそれぞれ

意味することとする。

引用規格:

JIS B 0119

  水車及びポンプ水車用語

JIS B 0601

  表面粗さの定義と表示

JIS B 8302

  ポンプ吐出し量測定方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

対応国際規格:

IEC 193-1965

  International code for model acceptance tests of hydraulic turbines

IEC 193A-1972

  First supplement to publication 193 (1965)

IEC 193-1965

  Amendment No.1 International code for model acceptance tests of hydraulic turbines

関連規格:IEC 4 (CO) 48  International code for field acceptance tests to determine the hydraulic performance of

hydraulic turbine , storage pumps and pump turbines


2

B 8103-1989

2.

用語の意味  この規格で用いる主な用語の意味は,JIS B 0119(水車及びポンプ水車用語)によるほ

か,次のとおりとする。

(1)

効率試験  キャビテーションの影響を受けない状態における模型の性能を調べる試験。ポンプ水車の

場合は,水車効率試験とポンプ効率試験とから成り,水車効率試験には,無拘束速度試験を含む。

(2)

キャビテーション試験  反動水車の性能に対するキャビテーションの影響を調べる試験。ポンプ水車

の場合は,水車キャビテーション試験とポンプキャビテーション試験とから成る。

(3)

入口・出口及び上流・下流  水車として運転する場合の入口(通常はケーシング入口)及び出口(通

常は吸出し管出口)

また,上流及び下流とは,水車として運転する場合の流水の方向によって定義する。

(4)

有効落差  水車運転に利用される全水頭。入口における圧力水頭,速度水頭及び位置水頭の和から出

口におけるそれらの和を差し引いたもの(

付図 4.14.3 参照)。

(5)

    程  ポンプ運転によって作られる全水頭。入口における圧力水頭,速度水頭及び位置水頭の和

から出口におけるそれらの和を差し引いたもの(

付図 4.2 及び 4.3 参照)。

(6)

流  量  水車運転中に,1 秒間に水車又はポンプ水車を通過する水の体積。

(7)

    量  ポンプ運転中に,1 秒間にポンプ水車が揚水する水の体積。

(8)

水車出力  水車運転中に,水車又はポンプ水車軸から伝達される有効な機械的動力。

(9)

ポンプ入力  ポンプ運転中に,ポンプ水車軸に伝達される有効な機械的動力。

(10)

基準回転速度  実物水車運転時基準有効落差及び定格回転速度に対応する模型の回転速度。

(11)

基準出力  実物水車運転時基準出力に対応する模型水車出力。

(12)

基準開度  実物が基準有効落差において,基準流量を通す開度(ガイドベーン開度又はニードル開度)

に対応する模型の開度。

(13)

    度  模型水車の比速度は,最高効率点における流量比速度で表す。

2

1

11

11

opt

opt

s

Q

n

n

Qopt

ここに,

n

11opt

最高効率点における単位回転速度

Q

11opt

最高効率点における単位流量

模型ポンプ水車の比速度は,ポンプ最高効率点における流量比速度で表す。

実物水車の比速度は,基準有効落差における最大出力の点の値を用いて表す。

4

5

2

1

H

P

n

n

s

ここに,

n

:  定格回転速度 (min

1

)

P

:  出  力 (kW)

H

:  基準有効落差 (m)

実物ポンプ水車の比速度は,ポンプの比速度をいい,特に指定がない限り,仕様範囲内で最大揚水

量を与える運転状態において,効率が最高である点の値を用いて表す。

4

3

2

1

/

H

Q

n

n

sQ

ここに,

n

定格回転速度

 (min

1

)

Q

 (m

3

/s)

H

 (m)

(14)

吸出し高さ

  模型の指定位置における模型出口の圧力水頭。ただし,大気圧以下を正とする(

付図 10


3

B 8103-1989

参照)

(15)

運転キャビテーション係数

  実物の運転状態におけるキャビテーション係数。特に指定がない場合に

は,仕様で定められた範囲内で,その実物がキャビテーションに対して最も悪条件になるときのキャ

ビテーション係数を採る。

備考

運転キャビテーション係数をプラントシグマということもある。

(16)

臨界キャビテーション係数

  キャビテーションの発生によって効率が低下し始めるときのキャビテー

ション係数(

付図 11

参照)

備考

臨界キャビテーション係数をクリチカルシグマということもある。

(17)

ポンプ試験回転速度

  ポンプ性能試験及びキャビテーション試験を行うとき,基準として選んだ模型

ポンプ水車の回転速度。

(18)

運転 NPSH

  運転キャビテーション係数に対応する模型ポンプ水車のポンプ試験回転速度における有

効吸込水頭

 (NPSH)

備考 NPSH

については,

9.11.3(2)

を参照のこと。

(19)

臨界 NPSH

  臨界キャビテーション係数に対応する模型ポンプ水車のポンプ試験回転速度における有

効吸込水頭

 (NPSH)

(20)

代表寸法

  模型の代表寸法とは,次の寸法をいう(

付図 1.1

1.6

参照)

ペルトン水車

ジェット中心線の接円の直径

  (

D

1

)

フランシス水車

ランナ出口直径

  (

D

2

)

斜流水車

ランナ基準径

  (

D

1

(

1

)

プロペラ水車

ランナ外径

  (

D

1

(

1

)

フランシス形ポンプ水車

ランナ出口直径

  (

D

2

)

斜流形ポンプ水車

ランナ基準径

  (

D

1

(

1

)

プロペラ形ポンプ水車

ランナ外径

  (

D

1

(

1

)

(

1

)

これに対向する固定部の内径を採ってもよい。

3.

水車効率試験,ポンプ効率試験,水車キャビテーション試験及びポンプキャビテーション試験の模型

と測定装置の相互関係

  水車効率試験,ポンプ効率試験,水車キャビテーション試験及びポンプキャビテ

ーション試験の模型と測定装置の相互関係は,次による。

(1)

水車効率試験,ポンプ効率試験,水車キャビテーション試験及びポンプキャビテーション試験は,原

則として同一の模型を使用する。

(2)

水車効率試験とポンプ効率試験は,原則として同一基準器によって校正された測定装置を使用する。

4.

測定項目

  次の項目について測定を行う。

(1)

水車効率試験

  有効落差・流量・回転速度(無拘束速度を含む。

・水車出力・水車効率

(2)

ポンプ効率試験

  全揚程・揚水量・回転速度・ポンプ入力・ポンプ効率

(3)

水車キャビテーション試験

  有効落差・流量・回転速度・水車出力・水車効率・キャビテーション係

(4)

ポンプキャビテーション試験

  全揚程・揚水量・回転速度・ポンプ入力・ポンプ効率・キャビテーシ

ョン係数


4

B 8103-1989

5.

試験用水

  試験には,

35

℃以下の清水を使用しなければならない。

6.

測定機器の校正

  試験に使用する測定機器は,試験前に模型の水車運転及びポンプ運転の全測定範囲

について校正しておかなければならない。

7.

模  型

7.1

模型の相似範囲

  模型は,次の部分を実物と相似にしなければならない。

(1)

ペルトン水車

  ケーシング・ノズルパイプ・ノズルチップ・ニードル・ランナ・ハウジングなど。

(2)

反動水車及びポンプ水車

  ケーシング・スピードリング・ガイドベーン・ランナ・ディスチャージリ

ング・吸出し管・バランスパイプ・バランスホールなど。

備考1.

ペルトン水車のデフレクタ・バケットの裏側,反動水車及びポンプ水車の上カバー・下カバ

ー・ランナシールギャップ・バランスパイプ・バランスホール,バルブ水車及び

S

形チュー

ブラ水車のステーベーン・点検シャフトなどは,受渡当事者間の協定によって相似に作らな

くてもよい。ただし,ランナギャップは,実物に相似な寸法より小さくしてはならない。バ

ランスパイプ・バランスホールの面積の総和は,実物に相似な面積より小さくしてはならな

い。

2.

ケーシング入口及び吸出し管出口の相似範囲は,受渡当事者間の協定による。ケーシング入

口の相似にすべき範囲は,水車中心から測ってランナ出口径の

2

倍の距離以下にならないよ

うに協定するのが望ましい。

7.2

模型の寸法

  模型の寸法は,次による。

(1)

模型の代表寸法は,次による。

ペルトン水車

ジェット中心線の接円の直径

350mm

以上

フランシス水車

ランナ出口直径

 350mm

以上

斜流水車

ランナ基準径

 350mm

以上

プロペラ水車

ランナ外径

 350mm

以上

フランシス形ポンプ水車

ランナ出口直径

 250mm

以上

斜流形ポンプ水車

ランナ基準径

 350mm

以上

プロペラ形ポンプ水車

ランナ外径

 300mm

以上

備考

比速度が特に低い場合,高い場合などで,試験装置の容量の関係から上記寸法を満足すること

が困難な場合は,受渡当事者間で協定して代表寸法を変えてもよい。

(2)

模型は,その設計図と対照して寸法検査を行う。

なお,模型寸法の許容差は,

表 1

4

による。

備考1.  表1

4

中の寸法検査部は,

付図1.1

1.6

参照。

2.

ランナベーンの断面形状の検査は,原則として

3

5

個の断面について行う(

付図 1.4

及び

図 1.5

参照)

3.

フランシス水車・フランシス形ポンプ水車のランナベーン断面形状の検査は,原則として円

すい断面又は円すい接平面のプロフィルゲージを作り,これを正規の角度にセットして行う。

角度の誤差は,プロフィルの誤差として測定できるようにする。ランナの形状によっては水

平断面のプロフィルゲージを使用するほうが便利であることもある(

付図 1.4

参照)

4.

ガイドベーンやランナベーンの断面形状の測定には,プロフィルゲージを使用する代わりに


5

B 8103-1989

断面形状の座標を直接測定して,図面寸法との差を求めてもよい。

5.

シールギャップは,一直径上の両側のキャップの和の

2

1

でいう。

表 1  ペルトン水車の寸法許容差

項  目

許  容  差

%

備  考

入口内径  (D

s

)

±1

形状寸法  (D)

±2

水車中心から内壁まで

オフセット  (R)

±2

ケーシング

入口長さ  (L)

±2

ハウジング

形状寸法

(L

1

L

2

L

3

L

4

L

5

L

6

L

7

)

±2

内  径  (D

p

)

±2

ノズルパイプ

ニードルステム保護管外径  (D

l

)

±10

口  径  (D

n

)

±0.5

ノズルチップ

内面形状  (C

n

)

±1

チップ口径に対する比率

ヘッドの最大外径  (D

m

)

±0.3

ニードル

形  状  (C

m

)

±1

最大径に対する比率

内  幅  (B

1

)

±1

切欠き幅  (B

2

)

±1

厚  さ  (T)

±20

設計最大幅位置にて

長  さ  (L

b

)

±1

内幅に対する比率

深  さ  (H

b

)

±0.5

内幅に対する比率

形  状  (C

b

)

±0.5

内幅に対する比率(出口は±0.2%)

水切り先端直径  (D

2

)

±0.5

ピッチ  (P)

±2

平均値に対する比率

オフセット  (R

b

)

±1

ジェット中心線接円の直径に対する比率

ラ  ン  ナ

バケット

ジェット中心線からのバケッ
ト水切りの軸方向のずれ  (E)

±1

内幅に対する比率

ジェット中心線

接円の直径  (D

1

)

±0.2

備考  それぞれの項目の括弧内の記号は,付図 1.1 及び付図 1.2 を参照する。


6

B 8103-1989

表 2  フランシス水車及びフランシス形ポンプ水車の寸法許容差

項  目

許  容  差

%

備  考

入口内径  (D

s

)

±1

形状寸法  (D)

±2

水車中心から内壁まで

オフセット  (R)

±2

ケーシング

入口長さ  (L)

±2

出口流路幅  (B

s

)

±2

スピードリング

内  径  (D

i

)

±2

±0.3

B

g

が 50mm 以上の場合

流  路  幅  (B

g

)

±0.15 (mm) B

g

が 50mm 未満の場合

断面形状  (C

g

)

±3

最大厚さに対する比率

ピッチ円直径  (D

g

)

±0.2

ガイドベーン

出口開き  (A

g

)

±2 100%開度においてその平均値に対する比率

入口直径  (D

1

)

±0.15

入口高さの

2

1

の位置

出口直径  (D

2

)

±0.15

ランナバンド下端

±0.3

B

1

が 50mm 以上の場合

入口高さ  (B

1

)

±0.15 (mm) B

1

が 50mm 未満の場合

ランナバンド高さ  (H)

±0.5

シールギャップ  (G)

+100

0

G

として他の測定値からの計算値を用いてもよ

い。

断面形状  (C

r

)

±0.15

入口直径に対する比率

厚  さ  (T)

±10

最大厚さに対する比率

ランナベーン

入口ピッチ  (P

1

)

±2

出口開き  (A

2

)

+5

−3

ラ  ン  ナ

出口開き

出口開きの平均  (

2

A

)

+1

.5

−1

入口内径  (D

5

)

±1

吸出し管

その他  (L

1

,  L

2

,  H

1

,  H

2

,  H

3

,  H

4

W

1

,

W

2

W

3

W

4

)

±5

W

2

W

4

についてはそれぞれ W

1

W

3

に対する比

H

4

として他の測定値を用いてもよい。

バランスホール

バランスパイプ

総  面  積  (A

b

)

100

0

備考  それぞれの項目の括弧内の記号は,付図 1.3 及び付図 1.4 を参照する。


7

B 8103-1989

表 3  斜流形及びプロペラ形の水車,ポンプ水車の寸法許容差

項  目

許  容  差

%

備  考

入口内径  (D

s

)

±1

形状寸法  (D)

±2

水車中心から内壁まで

オフセット  (R)

±2

ケーシング

入口長さ  (L)

±2

出口流路幅  (B

s

)

±2

スピードリング

内  径  (D

i

)

±2

±0.3

B

g

が 50mm 以上の場合

流  路  幅  (B

g

)

±0.15 (mm) B

g

が 50mm 未満の場合

断面形状  (C

g

)

±3

最大厚さに対する比率

ピッチ円直径  (D

g

)

±0.2

ガイドベーン

出口開き  (A

g

)

±2 100%開度においてその平均値に対する比率

基準径(斜流)  (D

1

)

±0.1

外  径(プロペラ)  (D

1

)

±0.1

ボス径(斜流)  (D

b

)

±0.2

ボス径(プロペラ)  (D

b

)

±0.2

斜流角(斜流)  (

ψ)

±15(分)

翼端ギャップ  (G)

100

0

G

として他の測定値からの計算値を用いてもよ

い。

断面形状  (C

r

)

±0.1

外径に対する比率

厚  さ  (T)

±5

各断面の最大値に対する比率(設計最大肉厚転

において)

長  さ  (L

r

)

+0.5

−1

ピ  ッ  チ  (P)

±1

ラ  ン  ナ

ランナベーン

取  付  角  (

θ

)

±15(分)

ディスチャージリングスロート径  (D

4

)

±0.3

ディスチャージリング径  (D

3

)

±0.2

直交する 2 直径の平均値

入口内径  (D

5

)

±1

吸出し管

その他  (L

1

,  L

2

,  H

1

,  H

2

,  H

3

,  H

4

W

1

,

W

2

W

3

W

4

)

±5

W

2

W

4

については,それぞれ W

1

W

3

に対する

比率

H

4

として他の測定値からの計算値を用いても

よい。

バランスパイプ

総  面  積  (A

b

)

+100

0

備考  それぞれの項目の括弧内の記号は,付図 1.3 及び付図 1.5 を参照する。


8

B 8103-1989

表 4  バルブ水車及び 形チューブラ水車の寸法許容差

項  目

許  容  差

%

備考

内壁面寸法  (C)

±2

A

が円形でない場合は,縦,横の代表寸法に

よって測定を行うこともできる。

流  路

バルブ外壁面寸法  (G)

±2

バルブ支持部材の検査要否については当事者間

の協議によるものとする。

模型水車の構造上の制約から非相似になる場合

は事前に協定しておくことが望ましい。

内側ピッチ円直径  (D

g1

)

±0.2

外側ピッチ円直径  (D

g2

)

±0.2

断面形状  (C

g

)

±3

最大厚さに対する比率

流  路  幅  (B

g

)

±0.3

ガイドベーン

出口開き  (A

g

)

±2 100%開度において,その平均値に対する比率

ボス径  (D

b

)

±0.2

外  径  (D

1

)

±0.1

翼端ギャップ  (G)

+100

0

G

として他の測定値からの計算値を用いてもよ

い。

断面形状  (C

r

)

±0.1

外径に対する比率

厚  さ  (T)

±5

各断面の最大値に対する比率(設計最大厚さ点

において)

長  さ  (L

r

)

+0.5

−1

ピ  ッ  チ  (P)

±1

ラ  ン  ナ

ランナベーン

取  付  角(

θ

±15(分)

ディスチャージリング径  (D

3

)

±0.2

直交する 2 直径の平均値

スロート径  (D

4

)

±0.3

長さ全長  (L

d

)

±2

上部長さ  (L

d1

)

±2

全長 L

d

に対する比率

ディスチャージリング

下部長さ  (L

d2

)

±2

全長 L

d

に対する比率

吸出し管入口内径  (D

5

)

±1

吸出し管

その他  (L

1

L

2

H

1

H

2

H

3

W

1

W

2

)

±5

備考  それぞれの項目の括弧内の記号は,付図 1.3,付図 1.5 及び付図 1.6 を参照する。

7.3

模型の流水面の仕上げ

  模型の流水面の仕上程度は,原則として

表 5

による。

表 5  流水面の仕上程度

ペルトン水車

反動水車

仕上程度

ノズルチップの内面

ニードルヘッドの表面

斜流水車・プロペラ水車・同ポンプ水車のランナベーン出口の

負圧側

バケット内面の外周に近い

3

2

の範囲

フランシス水車・同ポンプ水車のランナベーン出口の負圧側

0.8

µmRa 以内

バケット内面の上記以外の部分

ランナの上記以外の部分,ガイドベーン負圧側,上カバー,下

カバー

1.6

µmRa 以内

ステーベーン,ガイドベーン圧力側,ディスチャージリングな

ど流水に接する部分

3.2

µmRa 以内

備考1.  ここでいう仕上程度とは,JIS B 0601(表面粗さの定義と表示)の規定によったものをいう。

2.

ランナベーンの仕上範囲を

付図 に示す。

3.

流水面に対して塗装を施してもよい。


9

B 8103-1989

8.

効率試験方法

8.1

試験有効落差及び試験全揚程

  効率試験はできるだけ高い試験有効落差又は試験全揚程で行い,実

物の基準有効落差又は基準全揚程に相当する模型試験有効落差又は試験全揚程は,

表 6

の値以上としなけ

ればならない。

表 6  試験有効落差及び全揚程

単位 m

プロペラ水車 
プロペラ形ポンプ水車

斜流水車 
フランシス水車 
斜流形ポンプ水車

フランシス形ポンプ水車

ペルトン水車

3  10 20 30

8.2

試験装置

  試験装置は,次による。

(1)

試験装置は,上部タンク,下部タンク,水圧管,揚水量調節弁など,模型に安定した圧力及び水の流

れを与える装置と,模型の性能を正確に測定できる容量及び精度をもつ有効落差(又は全揚程)測定

装置,回転速度測定装置,出力(又は入力)測定装置及び流量(又は揚水量)測定装置を備えたもの

でなければならない。試験装置の配置例を

付図 3.1

及び

付図 3.2

に示す。

(2)

水車効率試験用測定装置の上部タンク及びポンプ効率試験用測定装置の下部タンクは,

8.3

の試験条件

を満足するのに必要な容量のものでなければならない。

また,これらのタンクから模型に至る管路の入口は,水面から空気を吸い込まないような位置に設

けなければならない。

(3)

模型の前後の管路は,曲がりを少なくしなければならない。

(4)

模型の吸出し管と下部タンクの接続部分の形状については,ポンプ方向の流れに対して大きいはく離

損失などを生じないように注意することが望ましい。

(5)

反動水車又はポンプ水車の効率試験用試験装置の下部タンクは,模型の吸出し管からの流れに影響を

及ぼさないような容量と長さのものでなければならない。

また,下部タンクは吸出し管出口上端が露出しないような位置に水面を保つことができるものでな

ければならない。

(6)

模型と流量測定装置との間で,水漏れ,空気漏れ又は注水・給気がないようにしなければならない。

もし,模型の軸封部から漏水があったり,又は軸封部に注水したりする装置を使用する場合は,その

流量を補正しなければならない。

(7)

有効落差(又は全揚程)測定装置,差圧式流量(又は揚水量)測定装置及びそれらに至る導管などに

は,原則として,絞り装置を設けない。ただし,最高効率点から離れた運転状態などで脈動が大き過

ぎて測定が困難であるときには,適当な絞り装置を測定機器又は導管の途中に入れることができる。

この場合には,変動の正逆両方向に対する絞り効果が等しくなるようにしなければならない。

また,マノメータの液柱差が空気で分離されている場合には,高低両液柱に至る導管の途中の絞り

効果が等しくなるようにしなければならない。

8.3

試験条件

  試験条件は,次による。

(1)

水車運転及びポンプ運転において,模型への近寄り流れの速度分布は,できる限り一様でなければな

らない。

(2)

反動水車又はポンプ水車の場合には,下部タンクの水位の乱れが小さくなるようにしなければならな

い。


10

B 8103-1989

(3)

水車効率試験時,ガイドベーン又はニードルの開度を変えることによって流量が変化しても実物の一

つの有効落差に相当する試験落差の変化は,±

10%

以内でなければならない。

(4)

ポンプ効率試験時,揚水量などを変えることに伴う模型の回転速度の変化は,ポンプ試験回転速度の

±

5%

以内でなければならない。

備考

斜流形ポンプ水車でランナベーン角度が小さい場合などは,受渡当事者間の協議によって試験

回転速度を上げて試験してもよい。

(5)

水車及びポンプ効率試験時は,模型の運転状態が定常状態にあることを確認して測定を行う。

備考

定常状態とは,流量とトルクを測定する前後にわたって有効落差又は全揚程と回転速度の測定

5

回以上行い,その測定値の最大値と最小値との差が次の限度内にある状態をいう。

有効落差又は全揚程:

100

1

×

H

H

H

ε

ε

H

=0.5%

回転速度:

100

1

×

=

n

n

n

ε

ε

n

=0.25%

ここに,

H'

有効落差又は全揚程の測定値の変動許容限度 (m)

H'

有効落差又は全揚程の一測定値 (m)

n'

回転速度の測定値の変動許容限度 (min

1

)

n'

回転速度の一測定値 (min

1

)

定常状態を確認するための有効落差又は全揚程及び回転速度の測定は,約 10 秒の等時間間隔

で行うことが望ましい。

8.4

有効落差及び全揚程の測定方法並びに測定機器

8.4.1

有効落差及び全揚程の測定方法

  有効落差及び全揚程の測定方法は,次による。

(1)

有効落差又は全揚程は,反動水車及びポンプ水車では模型入口と模型出口間の圧力水頭差に速度水頭

を補正して求める。ペルトン水車では,模型入口の圧力水頭に速度水頭を補正して求める。

(2)

反動水車及びポンプ水車において模型入口と模型出口間の圧力水頭差は,

8.4.2(1)

に示された入口側測

定位置及び出口側測定位置における圧力水頭をそれぞれ測定して計算によって求めるか,又は入口側

測定位置と出口側測定位置間の圧力水頭差を直接測定することによって求める。

(3)

模型入口及び模型出口の圧力水頭並びに,模型入口と模型出口との間の圧力水頭差の測定には,次の

いずれかの方法を用いる。

(a)

模型の指定位置を基準とした水位として測定し,水頭に表す方法。

(b)

圧力として測定し,これに圧力測定器の基準位置と

8.4.4(1)

で示す模型の指定位置との標高差の補正

を加えて,模型の指定位置における水頭に換算する方法。ただし,圧力測定器を他の圧力基準器で

校正した場合は,圧力基準器の基準位置と模型の指定位置との標高差で補正する。

(c)

差圧として測定し,水頭差に換算する方法。

(4)

速度水頭は,入口側では圧力水頭測定位置の断面平均流速から求め,出口側では,

8.4.4(2)(b)

に示す断

面の平均流速から求める。

平均流速は,流量をその位置の断面積で除して求める。

備考

反動水車及びポンプ水車において吸出し管出口の位置が不明確な場合は,あらかじめ受渡当事

者間で協議して定める。

(5)

圧力水頭は,試験有効落差又は試験全揚程の 0.1%まで読み取らなければならない。

(6)

圧力測定器を使用して圧力を測定し,圧力水頭を求める場合には,圧力測定器又は圧力測定器の校正

に使用した圧力基準器の基準位置と,

8.4.4(1)

で示す模型の指定位置との標高差を試験有効落差又は試


11

B 8103-1989

験全揚程の 0.1%まで読み取らなければならない。

8.4.2

測定位置及び測定孔の形状

  測定位置及び測定孔の形状は,次による。

(1)

有効落差又は全揚程の測定位置は,模型の入口では模型近くの直管部の管壁とし,水車効率試験,ポ

ンプ効率試験とも同一測定孔を用いる。

また,バルブ水車,S 形チューブラ水車の模型入口の測定孔は,バルブより上流側に設けなければ

ならない。

反動水車及びポンプ水車における模型出口側測定位置は,吸出し管出口近傍の吸出し管管壁とし,

水車効率試験,ポンプ効率試験とも同一測定位置とする。ただし,吸出し管出口速度水頭が有効落差

の 0.5%以下の場合は,下部タンク側壁で測定してもよい。吸出し管出口近傍の吸出し管管壁で測定す

る場合は,測定断面の断面積が吸出し管出口断面積と大きく異なってはならない。

(2)

模型入口の圧力測定孔の直径は,2∼4mm とする。入口直管部が円形断面の場合は,一断面上に等配

に 4 個以上設けなければならない。入口直管部が長方形断面の場合には,圧力測定孔の数は最低 4 個

とし,各側面の中央に設ける。ただし,バルブ水車などで入口に直管部がとれず流路の上下壁に曲が

りがある場合には,左右の側壁にそれぞれ最低 2 個ずつ設ける(

付図 3.3

参照)

(3)

反動水車又はポンプ水車の場合,模型出口の圧力測定孔の直径は 2∼4mm とし,下部タンク側壁で測

定する場合は,側壁に相対して 2 個,吸出し管管壁で測定する場合は一断面上の各流路ごとに 4 個設

けなければならない(

付図 3.3

参照)

(4)

一断面上のそれぞれの測定孔についての読取値は,有効落差又は全揚程の測定値の平均値より±0.2%

を超える偏差があってはならない。

(5)

圧力測定孔から測定機器に至る導管の長さは,それぞれの導管の抵抗が等しくなるようにしなければ

ならない。

また,配管途中に空気がたまりにくいように配置しなければならない。

(6)

圧力測定孔から半径 100mm の範囲の壁面は,滑らかにし,孔の縁にまくれがあってはならない。

(7)

出口圧力水頭は負圧になることが多いが,この場合の測定孔から測定機器に至る配管には,次の注意

を必要とする。

(a)

配管内は,完全に水又は空気を充満させる。

(b)

空気を充満する場合は,配管中へ水が浸入しないように注意する。

(c)

水を充満する場合は,ときどき配管内の水を取り替え,負圧によって発生する気泡を除かなければ

ならない。

(d)

配管の接続部,バルブ類などから,水漏れ,空気漏れがないようにしなければならない。

8.4.3

有効落差及び全揚程の測定機器

  有効落差及び全揚程の測定機器は,次による。

(1)

測定機器は,次のものを用いる。

(a)

水位を測定する場合

水柱マノメータ,フロートゲージ

(b)

圧力又は差圧を測定する場合  水銀マノメータ,ブルドン管圧力計・おもり形圧力計・電気式圧力

変換器

(2)

水柱マノメータ及び水銀マノメータは,次による。

(a)

マノメータのガラス管の内径は,6mm 以上とし,一様の太さでなければならない。

(b)

  U

字形又は逆 U 字形マノメータを使用する場合は,

高低両液柱を同時に読み取らなければならない。

(c)

  U

字形又は逆 U 字形マノメータを使用して差圧を求める場合は,使用液体の密度を考慮して正確な

圧力に換算しなければならない。


12

B 8103-1989

水の密度,水銀の密度及び自由落下の加速度を

参考表 1

参考表 2

及び

参考表 3

に示す。

(d)

単管式マノメータでは,貯液タンクの液面の変化を考慮して補正を行わなければならない。貯液タ

ンクの内径は,ガラス管内径の 10 倍以上でなければならない。

(e)

液柱の読みに使用する目盛は mm 単位のもので,検定を受けたものでなければならない。

参考表 1  水の密度

水  温

密  度

kg/m

3

水  温

密  度

kg/m

3

水  温

密  度

kg/m

3

0  999.8

12 999.5 24 997.3

1  999.9

13 999.4 25 997.0

2  999.9

14 999.2 26 996.8

3

1

000.0

15 999.1 27 996.5

4

1

000.0

16 998.9 28 996.2

5

1

000.0

17 998.8 29 995.9

6  999.9

18 998.6 30 995.7

7  999.9

19 998.4 31 995.3

8  999.9

20 998.2 32 995.0

9  999.8

21 998.0 33 994.7

10  999.7

22 997.8 34 994.4

11  999.6

23 997.5 35 994.0

備考  表に示されている水温間の値は,直線補間によって求め

る。

参考表 2  水銀の密度

温  度

0  5  10 15 20 25 30 35

水銀の密度

kg/m

3

13 595  13 582

13 570

13 558

13 546

13 533

13 521  13 509

備考1.  表に示されている温度間の値は,次の式によって求める。

ρ

Hg

=13 595−2.46×T

2.  IEC 4 (CO) 48 (International code for field acceptance tests to determine the

hydraulic performance of hydraulic turbine , storage pumps and pump

turbines)

に記載されている式と表を示したが,その相違は小さいので

いずれを用いてもよい。


13

B 8103-1989

参考表 3  自由落下の加速度

単位

 m/s

2

標  高  Z  (m)

緯  度

φ

(度)  0(海面上)

1 000

2 000

3 000

4 000

0 9.780 9.777 9.774 9.771 9.768

10 9.782 9.779 9.776 9.773 9.770

20 9.786 9.783 9.780 9.777 9.774

30 9.793 9.790 9.787 9.784 9.781

40 9.802 9.799 9.796 9.792 9.789

50 9.811 9.808 9.804 9.801 9.798

60 9.819 9.816 9.813 9.810 9.807

70 9.826 9.823 9.820 9.817 9.814

備考1.  表に示されている緯度又は標高間の値は,次の式によって求め

る。

g

=9.780 3× (1+0.005 3sin

2

φ

)

−3×10

6

Z

2.

標準重力加速度の値  (=9.8066 5m/s

2

)

は,ほぼ緯度 45 度の海

面上における値に相当する。

3.

参考表 の値及び上記の式は,IEC 4 (CO) 48 によったもので
ある。

(3)

おもり形圧力計は,次による。

(a)

おもり形圧力計は,圧力基準器で校正しなければならない。

(b)

おもり形圧力計のピストンの降下速度は,3min/min 以下でなければならない。

(c)

ピストンとシリンダの摩擦の影響を除くために,ピストンを 30min

1

以上に回転させながら測定し

なければならない。

(4)

ブルドン管圧力計は,次による。

(a)

ブルドン管圧力計は,

8.8(1)

の必要な精度をもつことが確認された場合にだけ,受渡当事者間で協定

して使用することができる。

(b)

使用に当たっては,圧力の増減方向に対して校正しなければならない。

(5)

フロートゲージは,次による。

(a)

フロートゲージは,その作動が確実であることが確認され,校正できるものであれば使用すること

ができる。

(b)

フロートの径は,150mm 以上でなければならない。

また,水位が一定の状態でフロートに変動を与えても 1mm 以内の読みで復元できるものでなけ

ればならない。

(c)

フロートを納めている水だめの直径は,200mm 以上でなければならない。

(6)

電気式圧力変換器は,次による。

(a)

フィードバック平衡式圧力変換器,隔膜式マノメータ,振動形圧力変換器などの電気式圧力変換器

は,受渡当事者間で協定して使用することができる。

(b)

使用に当たっては,圧力の増減方向に対して校正しなければならない。

8.4.4

有効落差及び全揚程の計算

  有効落差及び全揚程の計算は,次による。

(1)

模型の入口及び出口の圧力測定断面における圧力を模型の指定位置における圧力水頭に換算するには,

次による。


14

B 8103-1989

Z

g

p

h

p

+

ρ

ここに,

h

p

模型の指定位置における圧力水頭

 (m)

p

圧力の測定値

 (Pa)

ρ

'

水の密度

 (kg/m

3

)

g'

測定位置における自由落下の加速度

 (m/s

2

)

Z

圧力測定器又は圧力測定器の校正に使用した圧力基準器の基
準位置と模型の指定位置との標高差。模型の指定位置より上に
ある場合を正とする。

ここで,模型の指定位置とは,反動水車及びポンプ水車では

付図 10 に示す標高とし,立軸ペルトン

水車はランナ中心標高,横軸ペルトン水車ではランナピッチ円とジェット中心線との接点の平均標高

とする(

付図 4.1 参照)。

(2)

有効落差及び全揚程は,次の式によって求める。

(a)

ペルトン水車(

付図 4.1 参照)

H'

H

p

'

H

v1

'

ここに,

H'

模型の有効落差

 (m)

H

p

'

模型の入口側測定断面における圧力水頭(模型の指定位置換
算)

 (m)

H

v1

'

模型の入口側測定断面における速度水頭

 (m)

(b)

反動水車及びポンプ水車(

付図 4.2 及び付図 4.3 参照)

H'

H

st

'

H

v1

'

H

v2

'

H

p

'

H

d

'

H

v1

'

H

v2

'

ここに,

H'

模型の有効落差又は全揚程

 (m)

H

st

'

模型の入口出口間の圧力水頭差

 (m)

H

st

'

H

p

'

H

d

'

H

p

'

模型の入口側測定断面における圧力水頭(模型の指定位置換
算)

 (m)

H

d

'

模型の出口側測定断面における圧力水頭(模型の指定位置換
算)

 (m)

H

v1

'

模型の入口側測定断面における速度水頭

 (m)

H

v2

'

模型の出口側測定断面における速度水頭

 (m)

8.5

回転速度の測定方法及び測定機器

8.5.1

回転速度の測定方法  回転速度の測定方法は,次による。

(1)

回転速度は,模型の主軸又はこれに直結する動力計軸の回転によって出される信号を一定時間計数す

ることによって求めなければならない。

(2)

回転速度は,水車効率試験時には基準回転速度の

0.1%

まで,ポンプ効率試験時には試験回転速度の

0.1%

まで読み取らなければならない。

(3)

無拘束速度試験では動力計を切り離すか,又は直結した動力計を電動機として運転してトルクがゼロ

となるときの回転速度を測定しなければならない。

備考

ここでいう無拘束速度とは,ある有効落差と開度及び吸出し高さにおいて,模型が無負荷での

回転速度をいう。

8.5.2

回転速度の測定機器  回転速度の測定機器は,次による。

(1)

回転速度の測定機器の計数部には,入力信号を計数する時間を

10

4

以下の誤差で設定できるようなデ

ィジタルカウンタを使用しなければならない。

(2)

回転速度を測定する機器は,その駆動力が水車出力又はポンプ入力に比べて無視できるくらい小さい


15

B 8103-1989

ものでなければならない。

(3)

回転速度の検出器を回転軸に接続する場合には,たわみ継手を使用してはならない。

(4)

ベルト掛けによって回転速度を取りだす方法を使用してはならない。

8.5.3

回転速度の計算  模型の回転速度は,次の式によって求める。

fT

R

n

60

ここに,

n'

:  模型の回転速度 (min

1

)

R

:  秒間の積算パルス数

f

:  模型の 1 回転当たりのパルス数

T

:  積算時間 (s)

8.6

水車出力及びポンプ入力の測定方法並びに測定機器

8.6.1

水車出力及びポンプ入力の測定方法

  水車出力及びポンプ入力の測定方法は,次による。

(1)

水車出力及びポンプ入力は,動力計の腕にかかる制動力又は駆動反力と,回転速度とを測定して求め

る。

(2)

動力計の使用中における感度は,水車効率試験においては,模型の基準出力時のひょう量の 0.1%以下,

ポンプ効率試験においては,模型の仕様最大入力時のひょう量の 0.1%以下でなければならない。

(3)

測定時の制動力又は駆動反力の変動は,

(2)

のひょう量の±1.0%以内でなければならない。

(4)

制動力又は駆動反力は,

(2)

のひょう量の 0.2%まで読み取らなければならない。

(5)

動力計の回転部の空気抵抗が,

制動力又は駆動反力の誤差を生じないように注意しなければならない。

(6)

測定装置の構造によって,水車出力又はポンプ入力の一部が動力計に指示されない場合には,これを

正確に実測できる場合に限り,水車出力又はポンプ入力をこれによって補正することができる。ただ

し,この補正量は,

(2)

のひょう量の 0.2%に相当する値を超えてはならない。

また,その実測方法及び校正方法については,受渡当事者間で事前に協定しなければならない。

(7)

電気動力計の電気的配線は,制動力又は駆動反力の測定値に影響しないように注意して接続しなけれ

ばならない。

8.6.2

水車出力及びポンプ入力の測定機器

  水車出力及びポンプ入力の測定機器は,次による。

(1)

水車出力及びポンプ入力の測定機器には,動力計を使用しなければならない。その場合,発電機及び

電動機として運転できる電気動力計を使用することが望ましい。

(2)

動力計の制動力及び駆動反力測定装置は,原則として機械てんびん又は圧力てんびんを使用する。た

だし,水車出力を正確に動力計に伝達することが困難なバルブ水車などの場合には,模型と動力計と

の間に回転式トルク変換器を取り付けて軸トルクを測定してもよい。いずれの場合でも制動力又は駆

動反力の測定器は,

8.6.1(2)

のひょう量の 0.2%まで読み取れるものでなくてはならない。

(3)

機械てんびんのピボット,ナイフエッジ,軸受などは,できる限り摩擦が少ないものでなければなら

ない。圧力てんびんのピストンは,摩擦の影響を除くために 30min

1

以上で回転させなければならな

い。

(4)

制動力の表示に水銀マノメータ,ブルドン管式圧力計を用いる場合は,

8.4.3

に準じたものを用いなけ

ればならない。

(5)

回転式トルク変換器は,次による。

(a)

回転式トルク変換器は,

8.8(2)

の必要な精度をもつことが確認された場合にだけ使用することができ

る。


16

B 8103-1989

(b)

使用に当たっては,制動力又は駆動力の増減両方向に対して校正しなければならない。

(6)

動力計は,

8.3(5)

に示した回転速度の変動範囲内に制動又は駆動できるものでなければならない。

(7)

測定装置に緩衝装置を入れる場合は,力の増減両方向に同じように作用するもので,測定装置が正し

い平均値を指示するようなものでなければならない。

(8)

動力計の有効な腕の長さは,その長さの±0.05%の精度で測定しなければならない。

(9)

水平方向の制動力又は駆動反力を垂直方向に変換する機構を含む動力計は,その機構に摩擦がないよ

うに注意しなければならない。

また,そのてこ比を±0.05%の精度で測定しなければならない。

(10)

動力計は,制動力又は駆動反力の測定装置を含め,測定状態に近い状態で検定されたおもりを用いて

制動力又は駆動反力の増減方向に対して校正しなければならない。

8.6.3

水車出力及びポンプ入力の計算

模型の水車出力及びポンプ入力は,次の式によって求める。

l

l

P

Wl

n

P

Wl

n

P

±

±

×

549

9

10

6

2

4

π

ここに,  +:  水車出力計算のとき 

−:  ポンプ入力計算のとき

P'

:  模型の水車出力又はポンプ入力 (kW)

n'

:  模型の回転速度 (min

1

)

W

:  動力計で測定した制動力又は駆動反力 (N)

l

:  動力計の腕の長さ (m)

P

l

:  動力計で測定されない水車出力又はポンプ入力の一部 (kW)

8.6.1(6)

参照]

8.7

流量及び揚水量の測定方法並びに測定機器

8.7.1

測定方法の分類

  流量及び揚水量の測定は,次の方法による。

(1)

    

  直接法としては,質量法又は容積法を用いる。

(2)

    

  間接法としては,せきによる方法,差圧計器を使用するオリフィス,ノズル,ベンチュリ

管などによる方法又は電磁流量計による方法のいずれかを用いる。間接法による場合は,

8.7.4(2)

に示

す校正を行わなければならない。

8.7.2

質量法の測定方法及び測定機器

  質量法の測定方法及び測定機器は,次による。

(1)

質量法の測定方法

(a)

質量法は,一定時間の流水を集め,その質量を測定して流量を求める方法とする。

(b)

ひょう量タンクに注水する間,水の回流経路が変わるために試験の諸条件が変化し,模型試験に誤

差が生じることがないようにしなければならない。

(c)

ひょう量タンクへの注水は,模型の有効落差,出力及び回転速度を測定しているときの流量が測定

できるように行わなければならない。

(d)

注水時間は,6 秒以上 120 秒以下とする。

(e)

注水前質量は,注水開始前に毎回測定しなければならない。

(f)

注水後質量は,ひょう量タンク内の水の動揺がなくなり,はかりの指示の振れが 0.1%以下になった

後に測定しなければならない。

(g)

ひょう量タンクは,水漏れがあってはならない。

(h)

測定質量は,0.1%まで読み取らなければならない。

(i)

流量は,次の式によって求める。


17

B 8103-1989

T

M

M

Q

a

)

(

1

2

ρ

ρ

′=

ここに,

Q'

流量 (m

3

/s)

M

1

注水前質量 (kg)

M

2

注水後質量 (kg)

ρ': 水の密度 (kg/m

3

)

参考表 1

による)

ρ'

a

空気の密度 (kg/m

3

)

で 1.2kg/m

3

とする。

T

注水時間 (s)

(2)

質量法の測定機器

(a)

質量法の測定機器は,切替装置,ひょう量タンク,はかり及び注水時間測定装置などで構成する。

(b)

切替装置は,切替時に注水量が直線的に変化するように切り替えられるものでなければならない。

備考

注水量が直線的に変化するようにするための注意の一つとして,切替装置に入る水の流れに,

偏り,渦などが生じないよう整流装置を設けることが望ましい。

(c)

切替装置の切替時間は,注水時間の 2%以下とし,また同一流量では常に一定でなければならない。

(d)

ひょう量タンクは,なるべく軽い構造にし,はかりに対する荷重が不均衡にならないように注意し

なければならない。

また,注水時などに著しい衝撃を与えないように注意しなければならない。

(e)

ひょう量タンク内の水の動揺を速やかに減衰させるための装置を設けなければならない。

(f)

ひょう量タンク内の空気は,速やかに注水と入れ替わり,ひょう量タンク内に空気が密封されない

ような構造にしなければならない。

(g)

はかりは,その精度が,最大ひょう量に対して 0.1%以下のものでなければならない。

(h)

はかりの最小目盛は,測定質量の 0.1%以下でなければならない。

(i)

はかりは,試験前に試験に使用される位置で,正確なおもりを使用して,その精度を確かめなけれ

ばならない。

(j)

時間測定装置は,その誤差が 10

4

以下であるようなディジタルカウンタを使用し,注水時間の 0.1%

まで読み取れるものでなければならない。

(k)

時間測定の開始及び終了のときに時間測定装置に信号を送る信号装置は,切替装置が切替動作の途

中において流れの断面積を 2 等分するような位置に来たときに,信号を発信するようなものでなけ

ればならない。

備考1.

ひょう量タンクから排水するために排水ポンプを使用する場合には,排水ポンプ本体及びそ

の吸込管,吐出し管を共にひょう量タンクに載せる。

2.

ひょう量タンク及びひょう量タンク附属装置に外部から力が加わらないようにしなければな

らない。このため,ひょう量タンクとの接続部の電線・配管などには,可とう電線,たわみ

管などを用いるのが望ましい。

また,排出管などが,外部の貯水槽の水面に没したり触れたりしないように注意しなけれ

ばならない。

8.7.3

容積法の測定方法及び測定機器

  容積法の測定方法及び測定機器は,次による。

(1)

容積法の測定方法

(a)

容積法は,一定時間の流水を集め,その体積を測定して流量を求める方法とする。

(b)

容積タンクに注水する間,水の回流経路が変わるために試験の諸条件が変化し,模型試験に誤差が

生じることがないように注意しなければならない。


18

B 8103-1989

(c)

容積タンク内への注水は,模型の落差,出力及び回転速度を測定しているときの流量が測定できる

ように行わなければならない。

(d)

注水時間は,6 秒以上 120 秒以下とする。

(e)

注水前と注水後の水位の差は,1 000mm 以上でなければならない。

(f)

注水直前に,初期水位を正確に読み取らなければならない。

(g)

水位の測定は,容積タンク内の水面の動揺がなくなり,混入空気泡がないことを確認してから行わ

なければならない。

(h)

容積タンクは,水漏れ又は外部からの水の浸入があってはならない。

(i)

容積タンク内の水位と容積との関係は,あらかじめ校正しておかなければならない。

(j)

流量は,次の式によって求める。

T

V

Q

ここに,  Q':  流量 (m

3

/s)

V

:  注水体積 (m

3

)

T

:  注水時間 (s)

(2)

容積法の測定機器

  容積法の測定機器は,切替装置,容積タンク,注水時間測定装置,水位測定装置

などで構成する。

(a)

切替装置は,

8.7.2(2)

(b)

及び

(c)

を適用する。

(b)

容積タンクの形状は,一般に円筒形とし,鋼板又は防水処理を行った鉄筋コンクリートで作ること

が望ましい。

(c)

容積タンクを地下に設置する場合には,外圧による変形を避けるために,容積タンクの外側に空間

を設けることが望ましい。

(d)

容積タンクの高さは,測定精度を高め,また水面動揺の減衰を速やかにするため,できるだけ直径

に対して大きくとるほうがよい。

(e)

容積タンクの内面は,さび,水あかの発生及び気泡の付着を防ぐため,滑らかに仕上げ,水分を吸

収しない塗料で塗装しなければならない。

(f)

容積タンクの水位測定を行う部分における水平断面積の変化は,±0.5%以内にしなければならない。

(g)

注水前後における容積タンクの断面積の変化及び底の変形による容積の変化が,測定容積の±0.1%

以内になるようにしなければならない。

(h)

容積タンクは,なるべく水平に設置し,風の影響及び雨の浸入のおそれがないようにしなければな

らない。

(i)

容積タンク内の空気は,速やかに注水と入れ替わり,容積タンク内に空気が密封されないような構

造にしなければならない。

(j)

水位測定装置は,水面に変動を与えないような構造のポイントゲージ,フロートゲージ及び固定目

盛板などを用いなければならない。

(k)

容積タンクに附属した水位測定タンクを設ける場合には,容積タンクと水位測定タンクの温度差に

よる誤差を生じないようにしなければならない。

(l)

容積タンクには,水面を側面から見ることができるような透明な窓を設けることが望ましい。

(m)

水位測定装置は,最小 1mm まで読み取れるものでなければならない。

(n)

時間測定装置は,

8.7.2(2)

(j)

及び

(k)

を適用する。


19

B 8103-1989

(3)

測定機器の校正方法

(a)

容積タンクの容量を幾何的方法で校正するには,壁面のあらゆる不規則性に注意しながら,各部の

寸法を多数測定して,内部に水を入れたときの水位と体積との関係を求めなければならない。

(b)

容積タンクの容量の精度は,寸法測定法の精度及び測定箇所の数を考慮して求めなければならない。

(c)

容積タンク内に設けられた附属装置及び水位測定タンクなどの影響は,すべて補正しなければなら

ない。

(d)

容積タンクの容量を充水法で校正するには,内部に入れた水の質量又は体積を正確に求める補助タ

ンクを用いて,容積タンクに一定量ずつ充水し,水位と体積との関係を求めなければならない。

(e)

補助タンクを用いて質量が分かっている水を充水して校正を行う場合は,水温に対する水の密度の

変化を考慮して補正値を求めなければならない。

(f)

排水後における補助タンク内の残留水量は正確に測定し,これを考慮して補正値を求めなければな

らない。

(g)

容積法の誤差は,容積タンクの校正方法による誤差を加味したものとする。

8.7.4

    

  間接法は,次による。

(1)

測定方法

  測定方法は,

JIS B 8302

(ポンプ吐出し量測定方法)を準用する。ただし,電磁流量計を

使用する場合には,次の条件を満足していなければならない。

(a)

流量計発信器の管軸方向は,垂直,水平及び斜めのいずれでもよい。ただし,水平又は斜めになる

場合は,一対の電極を結ぶ直線が水平になるようにする。

(b)

管路には,空気抜き又はコックを付けて,流量計発信器を含む管路全体が水で充満されるよう注意

しなければならない。

(c)

検出器電極の上流には,検出器の測定管を含めて,測定管の呼び口径の 5 倍以上の長さの直管部を

設ける。ただし,流量調節弁など,流れパターンを変化させるおそれがあるものが上流側にある場

合には,

検出器電極の上流に測定管の呼び口径の 10 倍以上の長さの直管部を設けなければならない。

ただし,縮小管は,直管とみなす(

参考図

参考表 4

参照)

(d)

流量計の電源電圧の変動率は,±2%以内でなければならない。

(e)

流量計の電源周波数の変動率は,±0.5%以内でなければならない。

(f)

流量計の付近には,誘導障害を与える電気機器を置いてはならない。

なお,発信器と信号変換器との間の信号回路は,電源回路とは別にコンジット配管し,その配管

は第 3 種(100

Ω以下)接地をとることが必要である。信号回路は,できるだけ短く 30m 以下にす

ることが望ましい。

(g)

流量計に他の機器からの異常な振動を与えてはならない。


20

B 8103-1989

参考図  電磁流量計の直管長

参考表 4  電磁流量計の上流側にある各種継手類と電磁流量計との間の必要な直管の最小長さ

90

°ベンド,ティー,拡大管又は

仕切弁全開

円すい角 15°以内の拡大管

各種弁

L

=5D

L

=5D

L

=10D

備考1.  は,測定管の呼び口径 の倍数で表す。

2.

測定管内に磁界,起電力及び流速分布を乱すものを挿入又は設置してはならない。

3.

下流側には直管部がなくてもよい。

(2)

校正方法

(a)

8.7.1(1)

に規定した測定方法によって,試験に使用するときと同じ条件で校正しなければならない。

(b)

校正は,流量の測定範囲の適当な 5 流量以上について,それぞれ 3 回以上行わなければならない。

ただし,過去 3 年以内に十分精密に校正した結果があれば,試験前に寸法検査及び 3 流量以上につ

いての校正を行うことによって,上記の校正を省略してもよい。

(c)

間接法による流量測定の誤差は,校正に用いた直接法による測定方法の誤差に,間接法に使用した

測定機器の誤差を加味したものとする。

8.8

測定誤差

  試験がこの規格によって注意深く行われる場合のそれぞれの測定誤差は,

(1)

(4)

に示す

程度以内の値となる。


21

B 8103-1989

(1)

有効落差又は全揚程の測定誤差(下記の

h

h

h

p

h

s

h

st

の各値は,水頭 で示した値とする。

(a)

水位で測定した場合の水位差の測定誤差

h

h

フロートゲージ及び水柱マノメータ

h

h

=0.001

(b)

圧力で測定した場合の模型入口圧力の測定誤差

hp

水銀マノメータ

h

p

=0.01

ブルドン管圧力計

h

p

=0.003×h

p

おもり形圧力計

h

p

=0.002×h

p

電気式圧力変換器

h

p

=0.003×h

p

ここに,  h

p

:  水頭で表した入口圧力の測定値 (m)

(c)

圧力で測定した場合の吸出し管出口圧力の測定誤差

h

s

水銀マノメータ

h

s

=0.01

ブルドン管圧力計

h

s

=0.003×h

s

おもり形圧力計

h

s

=0.002×h

s

電気式圧力変換器

h

s

=0.003×h

s

ここに,  h

s

:  水頭で表した吸出し管出口圧力の測定値 (m)

(d)

差圧で測定した模型入口出口間の圧力水頭差の測定誤差

h

st

水銀マノメータ

h

st

=0.01

電気式圧力変換器

h

st

=0.003×h

st

ここに,  h

st

:  水頭で表した模型入口出口間の圧力水頭差の測定値 (m)

(e)

有効落差又は全揚程の測定誤差 f

H

 (%)

水位で測定した場合

(%)

100

2

×

×

±

H

h

f

h

H

圧力で測定し場合

(%)

100

×

+

±

H

h

h

f

s

p

H

差圧で測定し場合

(%)

100

×

±

H

h

f

st

H

ここに,  H':  有効落差又は全揚程 (m)

(2)

水車出力又はポンプ入力の測定誤差

(a)

トルクの測定誤差

f

T

 (%)

f

T

 :

±0.2%

(b)

回転速度の測定誤差

f

n

 (%)

f

n

 :

±0.1%

(c)

水車出力又はポンプ入力の測定誤差  f

P

 (%)

2

2

n

T

p

f

f

f

+

±

(3)

流量又は揚水量の測定誤差  f

Q

 (%)

(a)

質量法で測定した場合

f

Q

 :

±0.2%

(b)

容積法で測定した場合

f

Q

 :

±0.3%

(c)

質量法で校正した間接法で測定した場合

f

Q

 :

±0.4%

(4)

水車効率又はポンプ効率の測定誤差  f

η

 (%)

2

2

2

P

H

Q

f

f

f

f

+

+

±

η

8.9

測定点の数


22

B 8103-1989

8.9.1

水車効率試験の測定点  水車効率試験の測定点は,次による。

(1)

測定するガイドベーン開度又はニードル開度は,原則として基準ガイドベーン開度又はニードル開度

の 30%から 110%までの範囲で,その間隔は 10%ごととする。

(2)

それぞれのガイドベーン開度又はニードル開度において測定する回転速度は,原則として指定最低値

のほぼ 80%に相当する値から指定最高値のほぼ 110%に相当する値までの間の 10 点とする。

備考1.  ここでいう回転速度の指定最低値(又は指定最高値)とは,実物の最高有効落差(又は最低

有効落差)に相当する模型の回転速度をいう。

2.

測定を行う回転速度は,実物の有効落差の変化範囲が広い場合や,2 速度で使用するポンプ

水車の場合は,適宜測定点を増して測定を行う。

(3)

可動羽根構造の模型では,ランナベーン角度をほぼ 5 度ごとに変えて(1)及び(2)の測定を行う。ただし,

この場合,ガイドベーン開度は,性能を求めるのに必要な範囲にとどめてよい。

(4)

ノズル数が 2 個以上のペルトン水車においては,実物水車で使用するノズルの組合せについて(1)及び

(2)

の測定を行う。

8.9.2

無拘束速度試験の測定点  無拘束速度試験は,無拘束速度の最大値を知るのに必要なガイドベーン

又はニードルの開度の範囲について測定する。ただし,可動羽根構造の模型については羽根角度,また,

ペルトン水車についてはノズル数との組合せを考慮して,測定点の数を定める。

8.9.3

ポンプ効率試験の測定点  ポンプ効率試験の測定点は,次による。

(1)

測定するガイドベーン開度は,原則として実物ポンプ水車の全揚程範囲に対応する適正ガイドベーン

開度の±10%の範囲にわたって,基準ガイドベーン開度のほぼ 10%ごととする。

(2)

それぞれのガイドベーン開度において測定する点は,原則として

付図 に示した全揚程及び揚水量の

範囲で 10 点とする。

備考1.  測定点の数は,実物の全揚程の変化範囲の広い場合及び2速度で使用するポンプ水車の場合は,

適宜測定点を増して測定を行う。

2.

測定するガイドベーン開度の変化は,

全揚程の低い範囲では 10%ごとより粗く選んでもよい。

(3)

可動羽根構造のポンプ水車では,ランナベーン角度をほぼ 5 度ごとに変えて(1)及び(2)の測定を行う。

ただし,この場合,ガイドベーン開度は,性能を求めるのに必要な範囲にとどめてよい。

8.10

効率の計算  効率の計算は,次による。

(1)

模型の水車効率は,次の式によって求める。

100

000

1

×

H

Q

g

P

t

ρ

η

ここに,

η

'

t

模型の水車効率 (%)

P'

模型の水車出力 (kW)

ρ

'

測定時の水の密度 (kg/m

3

)

参考表 による)

g'

測定位置における自由落下の加速度 (m/s

2

)

Q'

模型の流量 (m

3

/s)

H'

模型の有効落差 (m)

(2)

模型のポンプ効率は,次の式によって求める。

100

000

1

×

P

H

Q

g

p

ρ

η

ここに,

η

p

'

模型のポンプ効率 (%)

P'

模型のポンプ入力 (kW)

ρ

'

測定時の水の密度 (kg/m

3

)

参考表 による)


23

B 8103-1989

g'

測定位置における自由落下の加速度 (m/s

2

)

Q'

模型の揚水量 (m

3

/s)

H'

模型の全揚程 (m)

(3)

効率の有効数字は 3 けたとし,4 けた目は JIS Z 8401(数値の丸め方)によって丸める。

8.11

模型の特性の算出  模型の特性の算出は,次による。

(1)

模型の水車特性は,次の式によって求める。

2

1

2

1

2

11

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

D

H

Q

Q

n

2

3

2

3

0

2

11

÷÷ø

ö

ççè

æ

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

D

H

P

P

n

ρ

ρ

2

1

2

1

11

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

H

D

n

n

n

又は,

2

1

2

1

1

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

H

Q

Q

n

2

3

2

3

0

1

÷÷ø

ö

ççè

æ

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

H

P

P

n

ρ

ρ

2

1

2

1

1

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

H

n

n

n

ここに,  Q'

11

単位寸法・単位落差当たりの値に換算した模型の流量(m,
m

3

/s

単位)

P'

11

単位寸法・単位落差当たりの値に換算した模型の水車出力(m,
kW

単位)

n'

11

単位寸法・単位落差当たりの値に換算した模型の回転速度(m,
min

1

単位)

Q'

1

単位落差に換算した模型の流量(m,m

3

/s

単位)

P'

1

単位落差に換算した模型の水車出力(m,kW 単位)

n'

1

単位落差に換算した模型の回転速度(m,min

1

単位)

H'

測定した模型の有効落差 (m)

Q'

測定した模型の流量 (m

3

/s)

P'

測定した模型の水車出力 (kW)

n'

測定した模型の回転速度 (min

1

)

D'

模型の代表寸法 (m)

ρ

'

測定時の水の密度 (kg/m

3

)

参考表 による)

ρ

0

標準状態の水の密度で 1 000kg/m

3

とする。

g'

測定位置における自由落下の加速度 (m/s

2

)

g

n

自由落下の加速度の標準値 9.806 65m/s

2

とする。

(2)

模型のポンプ特性は,次の式によって求める。


24

B 8103-1989

3

0

1

1

D

n

n

Q

Q

n

÷

ø

ö

ç

è

æ

′ =

÷÷ø

ö

ççè

æ ′

÷

ø

ö

ç

è

æ

n

n

g

g

D

n

n

H

H

2

2

0

1

1

÷÷ø

ö

ççè

æ

÷

ø

ö

ç

è

æ

ρ

ρ

0

5

3

0

1

1

D

n

n

P

P

n

又は,

÷

ø

ö

ç

è

æ

n

n

Q

Q

n

0

÷÷ø

ö

ççè

æ ′

÷

ø

ö

ç

è

æ

n

n

g

g

n

n

H

H

2

0

÷÷ø

ö

ççè

æ

÷

ø

ö

ç

è

æ

ρ

ρ

0

3

0

n

n

P

P

n

ここに,  Q'

n1

単位寸法模型をポンプ試験回転速度 n'

0

で運転したときの値に

換算した模型の揚水量(m,m

3

/s

単位)

H'

n1

単位寸法模型をポンプ試験回転速度 n'

0

で運転したときの値に

換算した模型の全揚程(m 単位)

P'

n1

単位寸法模型をポンプ試験回転速度 n'

0

で運転したときの値に

換算した模型のポンプ入力(m,kW 単位)

Q'

n

ポンプ試験回転速度 n'

0

で運転したときの値に換算した模型の

揚水量 (m

3

/s)

H'

n

ポンプ試験回転速度 n'

0

で運転したときの値に換算した模型の

全揚程 (m)

P'

n

ポンプ試験回転速度 n'

0

で運転したときの値に換算した模型の

ポンプ入力 (kW)

Q'

測定した模型の揚水量 (m

3

/s)

H'

測定した模型の全揚程 (m)

P'

測定した模型のポンプ入力 (kW)

n'

測定した模型の回転速度 (min

1

)

D'

模型の代表寸法 (m)

n'

0

模型のポンプ性能表示のための基準として選んだポンプ試験
回転速度 (min

1

)

ρ

'

測定時の水の密度 (kg/m

3

)

参考表 による)

ρ

0

標準状態の水の密度で 1 000kg/m

3

とする。

g'

測定位置における自由落下の加速度 (m/s

2

)

g

n

自由落下の加速度の標準値 9.806 65m/s

2

とする。

(3)

模型の特性を単位寸法・単位落差当たりの値又はポンプ試験回転速度における値に換算する場合,効

率の換算は,行わない。

8.12

実物への諸量の換算

8.12.1

水車運転時の諸量の換算  水車運転時の諸量の換算は,次による。

(1)

模型の水車効率から実物の水車効率を求めるには,次の式による。

η

t

η

'

t

η

t

ここに,

η

t

実物の水車効率 (%)

η

'

t

模型の水車効率 (%)

η

t

効率上昇値 (%)

η

t

V

t

 (100

η

'

topt

) [1

−1.1 (D/D')

0.18

]


25

B 8103-1989

D

実物の代表寸法 (m)

D'

模型の代表寸法 (m)

η

t

'

opt

模型の最高効率 (%)

V

t

最高効率点における模型の摩擦損失率

フランシス水車        :V

t

=1.07−0.26log

10

n

sQ

フランシス形ポンプ水車:V

t

=1.43−0.47log

10

n

sQ

可動羽根斜流水車,カプラン水車,バルブ水車:

                        V

t

=1.04−0.22log

10

n

sQ

V

t

の値は小数点以下 3 けた目を四拾五入して小数点以下 2 け

たとする。

n

sQ

模型の最高効率点の流量比速度。ただし,フランシス形ポン
プ車はポンプ最高効率点の流量比速度 (min

1

, m

3

/s , m)

4

3

2

1

/

opt

opt

opt

sQ

H

Q

n

n

n'

opt

模型の最高効率点の回転速度 (min

1

)

Q'

opt

模型の最高効率点の流量 (m

3

/s)

H'

opt

模型の最高効率点の有効落差 (m)

備考  固定羽根斜流水車,同プロペラ水車,同ポンプ水車は,可動羽根水車の式を準用する。

(2)

模型の水車効率試験で得た諸量から相似条件下の実物の水車運転時の諸量を求める方法には,固定羽

根水車では模型実物両者のガイドベーン開度比  (A

g

/A

gopt

)

が同一の条件下,可動羽根水車では更に両

者のランナベーン取付角度が同一の条件下で,次の式を用いて任意の運転点における下記の諸量を決

定する。

H

n'

11

2

 (nD)

2

 (g

n

/g) (

η

'

t

/

η

t

)

2

1

2

1

2

1

)

/

(

)

/

(

)

(

2

11

t

t

n

g

g

H

D

Q

Q

η

η

2

3

2

3

2

3

)

/

(

)

/

(

)

/

(

)

(

0

2

11

t

t

n

g

g

H

D

P

P

η

η

ρ

ρ

ここに,

H

実物の有効落差 (m)

Q

実物の流量 (m

3

/s)

P

実物の水車出力 (kW)

n

実物の回転速度 (min

1

)

D

実物の代表寸法 (m)

ρ

実物を通る水の密度 (kg/m

3

)

(特に指定がないときは 1 000kg/m

3

とする)

η

t

実物の水車効率 (%)

g

実物設置場所における自由落下の加速度 (m/s

2

)

(特に指定がないときは 9.806 65 とする)

n'

11

単位寸法・単位落差当たりの値に換算した模型の回転速度(m,
min

1

単位)

Q'

11

単位寸法・単位落差当たりの値に換算した模型の流量(m,
m

3

/s

単位)

P'

11

単位寸法・単位落差当たりの値に換算した模型の水車出力(m,
kW

単位)

ρ

0

標準状態の水の密度で 1 000kg/m

3

とする。

η

'

t

測定した模型の水車効率 (%)

g

n

自由落下の加速度の標準値 9.806 65m/s

2

とする。

備考  上式中の効率比

η

t

/

η

'

t

は運転条件によらず最高効率点における値を用いることとし,8.12.1(1)

求めた

η

t

を使用して求める。すなわち,


26

B 8103-1989

η

t

/

η

'

t

=(

η

'

topt

∆η

t

) /

η

'

topt

=1+(

∆η

t

/

η

'

topt

)

このようにして求めた各開度ごとの速度特性から,実物の任意の n

11

における流量特性又は出

力特性を決定する。

(3)

模型の無拘束速度から実物の無拘束速度を求めるには,8.12.1(2)の式による。

ただし,

η

t

/

η

'

t

=1 とする。

備考  軸受の損失,発電機回転子の風損など,模型と実物の関係が相似でない場合があるが,確実な

資料があれば,換算に当たってこれらの値を考慮してもよい。

8.12.2

ポンプ運転時の諸量の換算

(1)

模型のポンプ効率から実物のポンプ効率を求めるには,次の式による。

η

p

η

'

p

η

p

ここに,

η

p

実物のポンプ効率 (%)

η

p

'

模型のポンプ効率 (%)

η

p

効率上昇値 (%)

η

p

V

popt

 (100

η

p

'

opt

) [1

−1.1 (D/D')

0.18

]

D

実物の代表寸法 (m)

D'

模型の代表寸法 (m)

η

p

'

opt

模型の最高効率 (%)

V

popt

最高効率点における模型の摩擦損失率。値は,小数点下 3
けた目を四拾五入して小数点以下 2 けたとする。

V

popt

=1.36−0.47log

10

n

sQ

n

sQ

模型の最高効率点の流量比速度 (min

1

, m

3

/s , m)

4

3

2

1

/

opt

opt

opt

sQ

H

Q

n

n

n'

opt

模型の最高効率点の回転速度 (min

1

)

Q'

opt

模型の最高効率点の揚水量 (m

3

/s)

H'

opt

模型の最高効率点の全揚程 (m)

(2)

模型のポンプ効率試験で得た諸量から相似条件下の実物のポンプ運転時の諸量を求めるには,次の式

による。

Q

Q'

n

 (n/n'

0

) (D/D')

3

H

H'

n

 (n/n'

0

)

2

 (D/D')

2

 (g

n

/g) (

η

p

/

η

p

')

P

P'

n

 (n/n'

0

)

3

 (D/D')

5

 (

ρ

/

ρ

0

)

ここに,

Q

実物の揚水量 (m

3

/s)

H

実物の全揚程 (m)

P

実物のポンプ入力 (kW)

n

実物の回転速度 (min

1

)

D

実物の代表寸法 (m)

ρ

実物を通る水の密度 (kg/m

3

)

(特に指定がないときは 1 000kg/m

3

とする)

η

p

実物のポンプ効率 (%)

Q'

n

ポンプ試験回転速度 n'

0

で運転したときの値に換算した模型の

揚水量(m,m

3

/s

単位)

H'

n

ポンプ試験回転速度 n'

0

で運転したときの値に換算した模型の

全揚程(m 単位)

P'

n

ポンプ試験回転速度 n'

0

で運転したときの値に換算した模型の

ポンプ入力(m,kW 単位)

n'

0

模型のポンプ性能表示のための基準として選んだポンプ試験
回転速度 (min

1

)

ρ

0

標準状態の水の密度で 1 000kg/m

3

とする。


27

B 8103-1989

η

p

'

測定した模型のポンプ効率 (%)

D'

模型の代表寸法 (m)

g

実物設置場所における自由落下の加速度 (m/s

2

)

(特に指定がないときは 9.806 65 とする。

g

n

自由落下の加速度の標準値 9.806 65m/s

2

とする。

備考  上式中の効率比

η

p

/

η

p

'

は運転条件によらず最高効率点における値を用いるものとし,8.12.2(1)

求めた

η

p

を使用して求める。すなわち,

η

p

/

η

p

'

=(

η

p

'

opt

η

p

) /

η

p

'

opt

=1+(

η

P

/

η

P

'

opt

)

可動羽根ポンプ水車のポンプ運転時の諸量についてもオンカム運転時の模型性能について,

上の式を準用する。

8.13

試験結果の判定  試験結果の判定は,次による。

(1)

試験結果には,測定誤差に基づく効率帯を考慮しなければならない。

(2)

水車効率の効率帯は,次のように描く。

(a)

横軸に水車出力,縦軸に水車効率を取り,効率測定点の上下に 8.8 で求めた測定誤差をもった値を

記入する。

(b)

これらの点の上限及び下限をそれぞれ滑らかな曲線で結ぶ。

この 2 本の滑らかな曲線の間を効率帯という。

(c)

効率帯の描き方を

付図 に示す。

(3)

ポンプ効率の効率帯は,次のように描く。

(a)

横軸に全揚程,縦軸にポンプ効率を取り,効率測定点の上下に 8.8 で求めた測定誤差をもった値を

記入する。

(b)

これらの点の上限及び下限をそれぞれ滑らかな曲線で結ぶ。

この 2 本の滑らかな曲線の間を効率帯という。

(c)

効率帯の描き方を

付図 に示す。

備考1.  可動羽根を備えたポンプ水車では,あらかじめ仕様に規定された全揚程の値に対して,横軸

に揚水量,縦軸にポンプ効率を取り,上記(a)(b)

(c)の方法で効率帯を描く。

2.

実物の換算値と保証効率とを比較する場合に,厳密には,縦軸のポンプ効率の測定誤差

η

p

'

によって横軸に取った実物換算後の全揚程も,下記の量

だけ変化する。しかし,特に受

渡当事者間の協定がない限りこの変化は考慮しない。

÷÷

÷

ø

ö

çç

ç

è

æ

p

p

p

p

d

d

H

H

η

η

η

η

(4)

効率の保証値に対する試験結果の判定方法は,次のとおりとする。

(a)

効率帯の上限が保証効率曲線以上の場合は,保証を満足しているとみなす。

(b)

効率帯の上限が保証効率の全部又は一部に達しない場合は,その範囲の効率は,保証を満足してい

ないとみなす。

(5)

揚水量の保証値に対する試験結果の判定方法は,次のとおりとする。

(a)

横軸に全揚程,縦軸に揚水量を取り,揚水量測定点の上下に

8.8

で求めた測定誤差をもった値を記

入する。

(b)

これらの点の上限及び下限をそれぞれ滑らかな曲線で結ぶ。

この

2

本の滑らかな曲線の間を揚水量帯という。


28

B 8103-1989

(c)

揚水量帯の上限が揚水量保証値以上で,しかも揚水量帯の下限が仕様範囲における最大ポンプ入力

点に対応する揚水量保証値の

1.1

倍以下の場合は,保証を満足しているとみなす。

(d)

揚水量帯の上限が揚水量保証値の全部又は一部に達しない場合又は揚水量帯の下限が仕様範囲にお

ける最大ポンプ入力点に対応する揚水量保証値の

1.1

倍を超える場合は,その全揚程の範囲に対す

る揚水量は保証値を満足していないとみなす。

(e)

揚水量帯の描き方を

付図 7

に示す。

(6)

最大ポンプ入力の保証値に対する試験結果の判定方法は,次のとおりとする。

(a)

全揚程及び揚水量の仕様範囲内でポンプ入力が最大となる点を求める。

(b)

この点の最大ポンプ入力の測定値から

8.8

で求めたポンプ入力の測定誤差を差し引いた値が最大ポ

ンプ入力の保証値より小さければ保証を満足しているとみなす。

(7)

無拘束速度の保証値に対する試験結果の判定方法は,

8.12.1(3)

から無拘束速度を求め,その値が保証

値より低い場合に保証を満足しているとみなす。

8.14

試験成績表の作成

  試験成績表には,原則として次の事項を記載する。

(1)

試験期日,場所,試験者及び立会者

(2)

実物及び模型の要項

(3)

協定事項

(4)

模型の相似範囲

(5)

試験装置及び測定機器

(6)

実物への性能換算方法

(7)

模型の水車特性曲線

代表寸法及び試験落差を併記する。

特性曲線は,横軸に単位落差又は単位寸法・単位落差に換算された回転速度を取り,縦軸に水車効

率,単位落差又は単位寸法・単位落差に換算された流量及び水車出力を取る。

(8)

模型の水車性能曲線  代表寸法及び試験落差を併記する。

性能曲線は,実物の指定有効落差に対応する単位落差又は単位寸法・単位落差に換算した回転速度

における特性で示す。横軸に単位落差又は単位寸法・単位落差に換算した流量又は出力を取り,縦軸

に水車効率,単位落差又は単位寸法・単位落差に換算した出力又は流量と,ガイドベーン又はニード

ルの開度を取る。

(9)

無拘束速度曲線

(10)

模型のポンプ性能曲線  代表寸法及び試験回転速度を併記する。

性能曲線は,横軸に揚水量を取り,縦軸にポンプ効率,全揚程及びポンプ入力を取る。

(11)

実物に換算した水車性能曲線  性能曲線は,横軸に水車出力を取り,縦軸に水車効率,水車流量及び

ガイドベーン又はニードルの開度を取る。

(12)

実物に換算したポンプ性能曲線  性能曲線は,横軸に全揚程を取り,縦軸にポンプ効率,揚水量,ポ

ンプ入力及びガイドベーン開度を取る。

(13)

測定値及び計算結果

(14)

模型の寸法検査記録

(15)

測定機器の校正記録

(16)

測定誤差  測定誤差は,測定時の偶発誤差と測定器の系統誤差とから,実物の基準出力又は実物のポ

ンプ最高全揚程に対応する模型の運転状態に対して計算する。


29

B 8103-1989

(17)

試験結果の判定

9.

キャビテーション試験方法

9.1

模  型

9.1.1

模型の相似範囲

7.1

を適用する。

備考

模型は,必要に応じてキャビテーション発生状態を外部から観察できるようにする。

9.1.2

模型の寸法

7.2

を適用する。

9.1.3

模型の仕上げ

7.3

を適用する。

9.2

試験有効落差及び試験全揚程

  試験有効落差及び試験全揚程は,次による。

(1)

試験有効落差及び試験全揚程については,

8.1

を適用する。

(2)

実物の使用状態に対応する試験での吸出し高さは,

8m

以下でなければならない。

9.3

試験装置

  試験装置は,次による。

(1)

試験装置は,上部タンク,下部タンク,模型上流の水圧管,揚水量調節弁など,模型に安定した圧力

及び水の流れを与える装置と,模型のキャビテーション特性を正確に測定できる容量及び精度をもつ

落差又は揚程測定装置,回転速度測定装置,出力又は入力測定装置並びに流量又は揚水量測定装置を

備えたものでなければならない。測定装置の配置例を

付図 8

に示す。

(2)

上部タンク・下部タンクは,流水中に含まれた気泡が分離するのに必要な容量のものでなければなら

ない。

(3)

上部タンク・下部タンクは,運転中内部の水が安定するのに必要な容量のものでなければならない。

模型に至る管路の入口は,水面から空気を吸い込まないような位置に設けなければならない。

(4)

模型の前後の管路は,曲がりを少なくしなければならない。

(5)

管路の水漏れ・空気漏れについて,

8.2(6)

を適用する。

(6)

試験装置には,キャビテーション係数[

9.11.3(1)

参照]を変えるのに必要な圧力調整装置を設けなけ

ればならない。

(7)

閉水路の回流式装置では,水温をほぼ一定に保つための冷却装置を設けることが望ましい。

(8)

測定値の脈動を抑える絞り装置については,

8.2(7)

を適用する。

9.4

試験条件

  試験条件は,次による。

(1)

模型への近寄り流れの速度分布は,できる限り一様でなければならない。

(2)

下部タンクの水位の乱れが小さくなるように注意しなければならない。

(3)

模型のポンプ運転回転速度は,基準として選んだポンプ試験回転速度の±

5%

以内でなければならない。

備考

斜流ポンプ水車の試験回転速度については,

8.3(4)

備考

を適用する。

(4)

水車運転時,開度を変えることによって流量が変化しても,実物の一つの有効落差に相当する試験落

差の変化は,±

10%

以内でなければならない。

(5)

キャビテーション試験時は,模型の運転状態が定常状態にあることを確認して測定を行う。

(6)

定常状態とは,流量又は揚水量とトルクを測定する前後にわたって,有効落差又は全揚程,回転速度

及び吸出し高さの測定を

5

回以上行い,その測定値の最大値と最小値の差が,下記限度内にあること

をいう。

有効落差又は全揚程

100

1

×

H

H

H

ε

ε

H

2.0%


30

B 8103-1989

回転速度

100

1

×

n

n

n

ε

ε

n

1.0%

吸出し高さ

100

1

×

H

H

p

s

σ

ε

σ

ε

σ

10%

ここに,

H': 有効落差又は全揚程の測定値の変動許容限度

 (m)

H'

有効落差又は全揚程の一測定値

 (m)

n': 回転速度の測定値の変動許容限度

 (min

1

)

n'

回転速度の一測定値

 (min

1

)

H

s

'

吸出し高さの測定値の変動許容限度

 (m)

σ

p

模型の試験運転状態に対応する実物の運転状態における運
転キャビテーション係数

備考

定常状態の確認方法について,

8.3(5)

備考

を適用する。

(7)

横軸実物水車のランナ径が有効落差の

25%

以上の場合は,実物と模型のフルード数を同一にするため

に次の条件を満たすことが望ましい。

D

/

H

D'

/

H'

ここに,

D

実物の代表寸法

 (m)

H

実物の有効落差

 (m)

D'

模型の代表寸法

 (m)

H'

模型の有効落差

 (m)

備考

試験精度などの問題でフルード数が合わせられない場合は,次の方法によって模型キャビテー

ション特性を実物換算する。

付図 9

に示すように実物水車ランナの上端から下端の間でランナ外周を

8

等分するように五

つの標高を取り,任意の放水位に対してその

5

標高のそれぞれを局所的なランナ指定位置とし

たときのキャビテーション係数に対する模型の効率,単位流量及び単位出力を求め,それらを

荷重平均することによって,その放水位における実物水車の効率,流量及び出力を求める。各

標高に対する荷重の掛け方は,ランナ上端と下端は

8

1

で,その中間の

3

標高は

4

1

ずつとする。

また,上記は次の式によって示される。

η

t

[1/8 (

η'

t

)

1

1/4 (

η'

t

)

2

1/4 (

η'

t

)

3

1/4 (

η'

t

)

4

1/8 (

η'

t

)

5

]

η

t

2

1

2

1

2

1

)

/

(

)

/

)(

(

]

)

(

8

/

1

)

(

4

/

1

)

(

4

/

1

)

(

4

/

1

)

(

8

/

1

[

2

5

11

4

11

3

11

2

11

1

11

×

+

+

+

+

t

t

n

g

g

H

D

Q

Q

Q

Q

Q

Q

η

η

2

3

2

3

2

3

)

/

(

)

/

(

)

/

)(

(

]

)

(

8

/

1

)

(

4

/

1

)

(

4

/

1

)

(

4

/

1

)

(

8

/

1

[

0

2

5

11

4

11

3

11

2

11

1

11

×

+

+

+

+

t

t

n

g

g

H

D

P

P

P

P

P

P

η

η

ρ

ρ

ここに,

η

t

実物の水車効率

 (%)

(

η'

t

)

n

各標高における模型の効率

 (%)

η

t

効率上昇値

 (%)

(

Q'

11

)

 

n

各標高における模型の単位流量(

m

m

3

/s

単位)

D

実物の代表寸法

 (m)

H

実物の有効落差

 (m)

g

実物設置場所における自由落下の加速度

 (m/s

2

)

(特に指定がないときは

9.806 65

とする)

g

n

自由落下の加速度の標準値

9.806 65m/s

2

とする。

η

'

t

模型の水車効率

 (%)

(

P'

11

)

n

各標高における模型の単位出力

 (kW)

ρ: 実物を通る水の密度

 (kg/m

3

)


31

B 8103-1989

(特に指定がないときは

1000

とする)

ρ

0

標準状態の水の密度で

1 000kg/m

3

とする。

9.5

有効落差及び全揚程の測定方法並びに測定機器

  有効落差及び全揚程の測定方法並びに測定機器は,

次による。

(1)

有効落差及び全揚程の測定方法は,

8.4.1

を適用する。

(2)

測定位置及び測定孔の形状は,

8.4.2

を適用する。

(3)

有効落差及び全揚程の測定機器は,

8.4.3

を適用する。

(4)

有効落差及び全揚程の計算は,

8.4.4

を適用する。

9.6

回転速度の測定方法及び測定機器

  回転速度の測定方法及び測定機器は,

8.5

を適用する。

9.7

水車出力及びポンプ入力の測定方法並びに測定機器

  水車出力及びポンプ入力の測定方法並びに測

定機器は,次による。

(1)

水車出力及びポンプ入力の測定方法は,

8.6.1

を適用する。

(2)

水車出力及びポンプ入力の測定機器は,

8.6.2

を適用する。ただし,

8.3(5)

に示した回転速度の変動許

容限度は,

9.4(6)

による。

(3)

水車出力及びポンプ入力の計算は,

8.6.3

を適用する。

9.8

流量及び揚水量の測定方法並びに測定機器

  流量及び揚水量の測定方法並びに測定機器は,

8.7

を適

用する。ただし,

8.7.2(1)

(f)

及び

(h)

0.1%

並びに

8.7.2(2)

(g)

及び

(h)

0.1%

をそれぞれ

0.2%

とし,また,

8.7.3(2)(g)

の±

0.1%

を±

0.2%

8.7.3(2)(m)

1mm

2mm

とする。

また,間接法については,

8.7.4(2)(b)

5

流量以上についてそれぞれ

3

回以上とあるのを,

3

流量以上に

ついてそれぞれ

2

回以上とし,また,寸法検査と

3

流量以上についての校正とあるのを,寸法検査と

1

量以上についての校正として適用する。

9.9

水温の測定方法

  試験用水の水温は,適当な時間間隔で±

1

℃以内の精度で測定する。

9.10

効率の計算

  効率の計算は,

8.10

を適用する。

9.11

キャビテーション係数の測定方法及び測定機器

9.11.1

キャビテーション係数の測定方法

  キャビテーション係数の測定方法は,次による。

(1)

キャビテーション係数は,大気圧,水の飽和蒸気圧,吸出し高さ,ランナの指定位置及び有効落差又

は全揚程から求める。

(2)

大気圧は,適当な時間間隔で測定しなければならない。

(3)

大気圧は,標準大気圧に対し±

0.1%

まで読み取らなければならない。

(4)

水の飽和蒸気圧は,試験時の水温に基づいて求める。

参考

水頭で表した水の飽和蒸気圧を

参考表 5

に示す。

また,次の式を用いてもよい。

)

104

000

.

0

2

031

.

0

3

205

.

1

(

2

10

T

T

va

H

+

ここに,  H

va

水頭で表した飽和蒸気圧 (m)

T

水温(℃)


32

B 8103-1989

参考表 5  水頭で表した水の飽和蒸気圧

水  温

水頭で表した飽和蒸気圧

m

水  温

水頭で表した飽和蒸気圧

m

水  温

水頭で表した飽和蒸気圧

m

0 0.06 12 0.14 24 0.30

1 0.07 13 0.15 25 0.32

2 0.07 14 0.16 26 0.34

3 0.08 15 0.17 27 0.36

4 0.08 16 0.19 28 0.39

5 0.09 17 0.20 29 0.41

6 0.10 18 0.21 30 0.43

7 0.10 19 0.22 31 0.46

8 0.11 20 0.24 32 0.49

9 0.12 21 0.25 33 0.51

10 0.13 22 0.27 34 0.54

11 0.13 23 0.29 35 0.57

備考  上記は,水の密度を 1 000kg/m

3

とした場合の値である。

(5)

吸出し高さは,模型の出口側の測定断面における圧力水頭[8.4.1(3)及び 8.4.3 参照]を測定して,次

の式によって求める。

H

s

'

=−H

d

'

ここに,

H

s

'

:  吸出し高さ (m)

H

d

'

:  模型の出口側測定断面における圧力水頭(模型の指定位置換

算) (m)

(6)

模型の出口における圧力水頭の測定方法は,8.4 を適用する。

9.11.2

キャビテーション係数の測定機器  キャビテーション係数の測定機器は,次による。

(1)

大気圧の測定には,水銀気圧計又は,水銀気圧計で校正した他の計器を使用する。

(2)

水銀気圧計の精度は,±0.1%の精度がなければならない。

(3)

模型の出口における圧力の測定機器は,8.4.3 を適用する。

9.11.3

キャビテーション係数の計算  キャビテーション係数の計算は,次による。

(1)

キャビテーション係数は,次の式によって求める。

H

A

H

H

H

H

v

d

va

a

+

+

2

σ

ここに,

σ

模型のキャビテーション係数

H

a

水頭で表した大気圧 (m)

H

va

水頭で表した測定時の水温における飽和蒸気圧 (m)

H

d

'

模型の出口側測定断面における圧力水頭(模型の指定位置換
算) (m)

H

v2

'

模型の出口側測定断面における速度水頭 (m)

A'

模型の指定位置からランナの指定位置までの垂直距離 (m)

(符号は,

付図 10 に示すとおりとする)

H'

模型の有効落差又は全揚程 (m)

(2)

ポンプ水車のポンプキャビテーションに対しては,キャビテーション係数の代わりに NPSH によって

キャビテーション状態を表示してもよい。

NPSH

は,次の式によって求める。

NPSH'

σ

'H'

H

a

H

va

H

d

'

H

v2

'

A'

ここに,  NPSH'

模型の NPSH (m)

σ

'

模型のキャビテーション係数


33

B 8103-1989

H'

模型の全揚程 (m)

H

a

水頭で表した大気圧 (m)

H

va

水頭で表した測定時の水温における飽和蒸気圧 (m)

H

d

'

模型の出口側測定断面における圧力水頭(模型の指定位置
換算) (m)

H

v2

'

模型の出口側測定断面における速度水頭 (m)

A'

模型の指定位置からランナの指定位置までの垂直距離 (m)

(3)

キャビテーション係数は,小数点以下 3 けたとし,4 けた目を JIS Z 8401 によって丸める。

(4)

 NPSH

は,小数点以下 2 けたとし,3 けた目を JIS Z 8401 によって丸める。

9.12

測定誤差  試験がこの規格によって注意深く行われる場合のそれぞれの測定誤差は,(1)(6)に示す

程度以内の値となる。

(1)

有効落差又は全揚程の測定誤差

8.8(1)

で示した値の 2 倍とする。

f

H

 (%)

(2)

水車出力又はポンプ入力の測定誤差

8.8 (2)

で示した値の 2 倍とする。

f

P

 (%)

(3)

流量又は揚水量の測定誤差

8.8 (3)

で示した値の 2 倍とする。

f

Q

 (%)

(4)

水車効率又はポンプ効率の測定誤差

f

η

 (%)

2

2

2

Q

p

H

f

f

f

f

+

+

±

η

(5)

キャビテーション係数の測定誤差(下記の

h

a

h

va

h

s

の各値は水頭 m で表した値とする)

(a)

大気圧の測定値の誤差

h

a

h

a

=0.002×H

a

(b)

飽和蒸気圧の測定値の誤差

h

va

h

va

=0.02

(c)

吸出し管出口圧力の測定値の誤差

h

s

8.8(1)(c)

で示した値の 2 倍とする。

(d)

有効落差又は全揚程の測定誤差

f

H

 (%)

9.12(1)

を適用する。

(e)

キャビテーション係数の測定誤差 f

σ

 (%)

及び NPSH の測定の誤差 f

NPSH

 (%)

(

) ( )

2

000

10

)

(

)

(

2

2

2

2

2

H

v

d

va

a

s

va

a

f

A

H

H

H

H

h

h

h

f

+

×

+

+

+

±

σ

(%)

(

) ( )

100

)

(

)

(

2

2

2

2

2

×

+

+

+

±

A

H

H

H

H

h

h

h

f

v

d

va

a

s

va

a

NPSH

(%)

ここに,

H

a

水頭で表した大気圧 (m)

H

va

水頭で表した飽和蒸気圧 (m)

A'

模型の指定位置からランナの指定位置までの垂直距離 (m)

H

d

'

模型の出口側測定断面における圧力水頭(模型の指定位置換
算) (m)

H

v2

'

模型の出口側測定断面における速度水頭 (m)

9.13

測定点の数  測定点の数は,次による。

(1)

水車キャビテーションの場合

(a)

試験は,原則として 5 種類のガイドベーン開度について行う。ただし,可動羽根構造の水車では,5

種類のガイドベーン開度の各々に対して,オンカム状態になるようにランナベーン角度を合わせて

測定を行うものとする。

備考  ここでいうオンカム状態とは,ランナベーン開度とガイドベーン開度が適正に組み合わされた


34

B 8103-1989

状態をいう。

(b)

それぞれのガイドベーン開度における試験回転速度は,基準回転速度とする。

(c)

変落差の実物水車を対象とする場合には,落差の指定最低値に相当する回転速度及び指定最高値に

相当する回転速度について測定する。

(d)

  2

速度の実物水車を対象とする場合には,各々の回転速度に相当する回転速度について測定する。

(e)

それぞれのガイドベーン開度におけるキャビテーション係数の選定は,原則として臨界キャビテー

ション係数のほぼ 80%から運転キャビテーション係数の 110%の間の 10 点とする。

(f)

キャビテーションの発生状態は,ストロボスコープによって観察し,必要に応じて写真に撮るかス

ケッチして記録に残すのがよい。

(g)

可動羽根構造の水車で必要と認められる場合には,無拘束速度に対するキャビテーションの影響を

調べなければならない。

(2)

ポンプキャビテーションの場合

(a)

試験は,原則として,ポンプ定常運転仕様範囲及びその付近において 5 点の揚水量を選定し,その

各揚水量においてガイドベーン開度を最適運転状態を与えるようにした状態で測定を行う。

なお,可動羽根構造のポンプ水車では,ポンプ定常運転仕様範囲及びその付近において 2∼4 点の

ランナベーン角度を選定し,その各ランナベーン角度において,上記のような測定を 2∼5 点の揚水

量について行う。

備考  特に可動羽根構造のポンプ水車については,各揚程の最大揚水量付近に着目して,受渡当事者

間の協議によって測定点を決めることが望ましい。

(b)

それぞれの測定点におけるキャビテーション係数の選定は,原則として臨界キャビテーション係数

を十分判定することができ,しかもその測定点に対応する運転キャビテーション係数を含む範囲に

わたって 10 点とする。

(c)

キャビテーションの発生状態は,ストロボスコープによって観察し,必要に応じて写真に撮るか,

又はスケッチして記録に残すのがよい。

9.14

模型の測定値の整理  回転速度,流量又は揚水量,出力又は入力及び効率については,8.11 を適用

する。

9.15

実物への諸量の換算  模型のキャビテーション特性から実物のキャビテーション特性を求めるには,

次の方法による。

(1)

水車キャビテーションの場合  開度(ガイドベーン及びランナベーン)及び単位落差・単位寸法当た

りの回転速度が 8.12.1(2)の関係にある運転状態では,キャビテーション係数が等しい場合に,模型と

実物とのキャビテーション発生状態が等しいものとする。

(2)

ポンプキャビテーションの場合

(a)

模型と実物との対応運転状態とは,ガイドベーン開度比及びランナベーン角度が同一の状態で,か

つ,揚水量が 8.12.2(2)の式で換算される状態をいう。

(b)

実物の吸出し高さと模型のキャビテーション係数又は NPSH とが次の関係にあるとき,模型と実物

とのキャビテーション発生状態が等しいとする。


35

B 8103-1989

A

g

g

n

n

D

D

H

NPS

H

H

H

A

g

g

n

n

D

D

H

H

H

H

H

p

p

n

v

va

a

p

p

n

v

va

a

s

÷÷

÷

ø

ö

çç

ç

è

æ

÷÷ø

ö

ççè

æ

÷

ø

ö

ç

è

æ

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

÷÷

÷

ø

ö

çç

ç

è

æ

÷÷

ø

ö

çç

è

æ

÷

ø

ö

ç

è

æ

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

η

η

η

η

σ

2

2

2

2

2

2

ここに,

H

s

実物の指定の位置における吸出し高さ

 (m)

H

a

実物運転時の大気圧を水頭で表したもの

 (m)

特に指定がない限り最低放水位の標高に対して,求めた値
とする。

参考

標高に対する大気圧の値を,

参考表 6

に示す。

H

va

実物の水車運転時水温における飽和蒸気圧を水頭で表した
もの

 (m)

特に指定がない限り水温

25

℃に対する値とする。

H

v2

実物の出口側測定断面における速度水頭

 (m)

σ': 模型のキャビテーション係数

H'

模型の試験回転速度における全揚程

 (m)

NPSH'

模型の試験回転速度における

NPSH (m)

D

実物の代表寸法

 (m)

D'

模型の代表寸法

 (m)

n

実物の回転速度

 (min

1

)

n'

模型の試験回転速度

 (min

1

)

g

n

自由落下の加速度の標準値

9.806 65m/s

2

とする。

g

実物設置場所における自由落下の加速度

 (m/s

2

)

η

p

実物のポンプ効率

 (%)

η

p

'

模型のポンプ効率

 (%)

A

実物の指定位置からランナの指定位置までの垂直距離

 (m)

参考表 6  水頭で表した大気圧

単位  m

標  高

0

200

400

600

800

1 000 1 200 1 400

1 600  1 800  2 000

水頭で表した大気圧 10.33 10.08  9.84

9.61

9.38

9.16

8.94

8.72

8.51 8.30 8.10

9.16

測定結果の整理方法

9.16.1

水車運転時のキャビテーション特性曲線の求め方

  水車運転時のキャビテーション特性曲線の求

め方は,次による。

(1)

ガイドベーン開度をパラメータとして,横軸にキャビテーション係数を取り,縦軸に水車効率,流量

及び水車出力を取って表す。

(2)

測定点を滑らかな曲線で結び,臨界キャビテーション係数を求める。臨界キャビテーション係数の求

め方は,

9.16.2

を参照のこと。

(3)

横軸に流量を取り,縦軸に臨界キャビテーション係数及びガイドベーン開度を取り,キャビテーショ

ン特性曲線を描く。

9.16.2

水車運転時の臨界キャビテーション係数の求め方

  臨界キャビテーション係数の求め方は,次によ

る。

(1)

横軸にキャビテーション係数

  (

σ'

)

を取り,縦軸に水車効率

  (

η'

)

を取って,測定点を滑らかな曲線で

結ぶ。曲線の形状の代表例を

付図 11

に示す。

(2)

臨界キャビテーション係数

  (

σ

c

'

)

は,

η'

-

σ'曲線の形から,

付図 11

のように求める。


36

B 8103-1989

9.16.3

ポンプ運転時のキャビテーション特性曲線の求め方

  ポンプ運転時のキャビテーション特性曲線

の求め方は,次による。

(1)

ガイドベーン開度及び揚水量又は全揚程をパラメータとして,横軸にキャビテーション係数又は

NPSH

を取り,縦軸にポンプ効率,ポンプ入力及び全揚程又は揚水量を取って表す。

(2)

測定点を滑らかな曲線で結び,臨界キャビテーション係数又は臨界

NPSH

を求める。臨界キャビテー

ション係数及び臨界

NPSH

の求め方は,

9.16.4

を参照のこと。

(3)

横軸に揚水量又は全揚程を取り,縦軸に臨界キャビテーション係数又は臨界

NPSH

を取り,キャビテ

ーション特性曲線を描く。

9.16.4

ポンプ運転時の臨界キャビテーション係数又は臨界 NPSH の求め方

  ポンプ運転時の臨界キャビ

テーション係数又は臨界

NPSH

の求め方は,次による。

(1)

横軸に,キャビテーション係数

  (

σ'

)

又は

NPSH

を取り,縦軸にポンプ効率

  (

η'

)

を取って,測定点を

滑らかな曲線で結ぶ。

曲線の形状の代表例を,

付図 11

に示す。

(2)

臨界キャビテーション係数

  (

σ

c

'

)

又は臨界

NPSH (

NPSH

c

'

)

は,

η'

-

σ'曲線又はη'

-

NPSH'

曲線の形から,

付図 11

のように求める。

9.17

試験結果の判定

  試験結果の判定は,次による。

(1)

試験結果は,測定誤差を考慮して良否を判定する。

(2)

実物の運転キャビテーション係数と等しいキャビテーション係数において,無拘束速度が効率試験時

の値を超えた場合は,超えた値について保証値と比較しなければならない。

9.18

試験成績表の作成

  試験成績表には,原則として次の事項を記載する。

(1)

試験期日,場所,試験者及び立会者

(2)

実物及び模型の要項

(3)

協定事項

(4)

模型の相似範囲

(5)

試験装置及び測定機器

(6)

模型のキャビテーション特性曲線

(a)

代表寸法及び試験落差又は試験回転速度を併記する。

(b)

必要な場合には,無拘束速度特性曲線を含む。

(7)

実物のキャビテーション特性曲線

(8)

測定値及び計算結果

(9)

模型の寸法検査記録(効率試験成績表に記載されていれば省略できる)

(10)

測定機器の校正記録

(11)

測定誤差

(12)

試験結果の判定


37

B 8103-1989

付図 1.1  寸法検査箇所説明図(ペルトン水車)

項  目

記  号

入口内径

D

s

形状寸法

D

オフセット

R

ケーシング

入口長さ

L

ハウジング

形状寸法

L

1

L

2

L

3

L

4

,

L

5

L

6

L

7

ノズルパイプ内径

D

p

ジェット中心線接円の直径

D

1

備考  形状は,流水面について表す。


38

B 8103-1989

付図 1.2  寸法検査箇所説明図(ペルトン水車) 

項  目

記  号

項  目

記  号

深  さ

H

b

内  径

D

p

形  状

C

b

ノズルパイプ

ニードルステム保護管外径

D

l

水切り先端直径

D

2

ピッチ

P

口径

D

n

バケット

オフセット

R

b

ノズルチップ

内面形状

C

n

ジェット中心線からのバケット水切りの

軸方向のずれ

E

ヘッドの最大外径

D

m

ニードル

形  状

C

m

内  幅

B

1

切欠き幅

B

2

厚  さ

T

バケット

長  さ

L

b


39

B 8103-1989

付図 1.3  寸法検査箇所説明図(反動水車のケーシング,スピードリング,ガイドベーン,吸出し管)

項  目

記  号

項  目

記  号

入口内径

D

s

形状寸法

D

入口内径

D

5

オフセット

R

水平長さ

L

1

L

2

ケーシング

入口長さ

L

垂直高さ

H

1

H

4

出口高さ

H

2

H

3

出口流路幅

B

s

出  口  幅

W

1

W

3

スピードリング

内  径

D

i

吸出し管

センタビアー幅

W

2

W

4

流  路  幅

B

g

出口開き

A

g

ピッチ円直径

D

g

ガイドベーン

断面形状

C

g

備考  形状は,流水面について表す。


40

B 8103-1989

付図 1.4  寸法検査箇所説明図(フランシス水車及びフランシス形ポンプ水車のランナ)

項  目

記  号

入口直径

D

1

出口直径

D

2

入口高さ

B

1

ランナバンド高さ

H

断面形状

C

r

厚  さ

T

入口ピッチ

P

1

ラ  ン  ナ

ランナベーン

出口開き

A

2

ランナシールギャップ

G

吸出し管入口内径

D

5

備考  形状は,流水面について表す。


41

B 8103-1989

付図 1.5  寸法検査箇所説明図(斜流形,プロペラ形の水車,ポンプ水車のランナとディスチャージリング)

項  目

記  号

基  準  径

D

1

ボ  ス  径

D

b

斜流形ランナ

斜  流  角

ψ

外  径

D

1

プロペラ形ランナ

ボ  ス  径

D

b

断面形状

C

r

厚  さ

T

長  さ

L

r

ピ  ッ  チ

P

ランナベーン

取付角度

θ

項  目

記  号

ディスチャージリング径

D

3

ディスチャージリングスロート径

D

4

上部吸出し管入口内径

D

5

ランナ翼端ギャップ

G

備考  形状は,流水面について表す。


42

B 8103-1989

付図 1.6  寸法検査箇所説明図(バルブ水車,形チューブラ水車)

項  目

記  号

内壁面寸法

C

流  路

バルブ外壁面寸法

G

内側ピッチ円直径

D

g1

ガイドベーン

外側ピッチ円直径

D

g2

ディスチャージリング部長さ

L

d

 (L

d1 

L

d2

)

水平長さ

L

1

L

2

入口内径

D

5

垂直高さ

H

1

出口高さ

H

2

H

3

吸出し管

出  口  幅

W

1

W

2

備考

形状は,流水面について表す。


43

B 8103-1989

付図 2  ランナベーンの仕上範囲


44

B 8103-1989

付図 3.1  水車試験用測定装置の配置例

付図 3.2  ポンプ試験用測定装置の配置例


45

B 8103-1989

付図 3.3  圧力測定孔の位置

付図 4.1  ペルトン水車の有効落差


46

B 8103-1989

付図 4.2  反動水車並びにポンプ水車の有効落差及び全揚程

(入口出口の圧力水頭をそれぞれ個別に測定する場合)

付図 4.3  反動水車並びにポンプ水車の有効落差及び全揚程

(入口出口の圧力水頭差を直接測定する場合)


47

B 8103-1989

付図 5  ポンプ性能測定範囲

付図 6  効率帯の描き方

付図 7  揚水量帯の描き方


48

B 8103-1989

付図 8  ポンプキャビテーション試験用測定装置の配置例

付図 9  各標高及び荷重の取り方


49

B 8103-1989

付図 10  模型又は実物の指定位置及びランナの指定位置

備考  吸出し管出口水位が模型又は実物の指定位置より上方にある場合 H

s

'

又は H

s

は負

とする。

付図 11  キャビテーション特性の例


50

B 8103-1989

参考 1  完全特性試験

1.

この参考は,模型によって完全特性の試験を行う方法について記述するものであって,規定の一部で

はない。

2.

用語の意味

  用語の意味は,この規格の本体の

2.

に準じるほか,次による(

参考 

参照)

(1)

完全特性試験

  模型のポンプ領域,プレーキ領域,水車領域,水車ブレーキ領域及び逆転ポンプ領域

における特性を調べる試験。ポンプ水車の過渡現象の計算解析をするために必要な特性を得ることを

目的とする。

(2)

ポンプ領域

  ポンプ運転時における正転,正流の領域。

(3)

ブレーキ領域

  正転,逆流の運転領域。

(4)

水車領域

  逆転,逆流の運転領域で無拘束速度以下の逆流領域。

(5)

水車ブレーキ領域

  逆転,逆流の運転領域で無拘束速度以上の逆流領域。

(6)

逆転ポンプ領域

  逆転,正流の運転領域。

参考 図  ポンプ水車の完全特性曲線

3.

模  型

  模型は,この規格本体の

7.

に準じる。


51

B 8103-1989

4.

試験装置

  試験装置は,この規格本体の

8.2

に準じる。

5.

試験方法

  試験方法は,次による。

5.1

測定項目

  各運転領域において,次の項目について測定を行う。

(1)

ポンプ領域

全揚程・揚水量・回転速度・軸トルク

(2) 

プレーキ領域

有効落差・流量・回転速度・軸トルク

(3)

水車領域

有効落差・流量・回転速度・軸トルク

(4)

水車ブレーキ領域

有効落差・流量・回転速度・軸トルク

(5)

逆転ポンプ領域

全揚程・揚水量・回転速度・軸トルク

5.2

測定機器

  測定機器は,次による。

(1)

有効落差及び全揚程の測定方法並びに測定機器は,この規格本体の

8.4

に準じる。

(2)

回転速度の測定方法並びに測定機器は,この規格本体の

8.5

に準じる。

(3)

軸トルクの測定方法並びに測定機器は,この規格本体の

8.6

に準じるものとし,動力計の腕にかかる

制動力又は駆動反力として,又は回転式トルク変換器によって測定する。

(4)

流量及び揚水量の測定方法並びに測定機器は,この規格本体の

8.7

に準じる。

5.3

試験開度

  試験開度は,次による。

(1)

測定するガイドベーン開度は,原則として過渡現象計算を行うために必要な範囲で

10%

ごととする。

(2)

可動羽根構造のポンプ水車では,必要なランナベーン開度の範囲においてほぼ

5

度ごととする。

5.4

模型の特性の算出

  模型の完全特性は,次の式によって求める。

2

1

2

1

2

11

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

D

H

Q

Q

n

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

D

H

m

m

n

ρ

ρ

0

3

11

2

1

2

1

11

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

H

D

n

n

n

又は,

2

1

2

1

1

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

H

Q

Q

n

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

H

m

m

n

ρ

ρ

0

2

1

2

1

1

÷÷ø

ö

ççè

æ

g

g

H

n

n

n

ここに,

Q'

11

単位寸法・単位落差当たりの値に換算した模型の流量又は揚水
量(

m

m

3

/s

単位)

m'

11

単位寸法・単位落差当たりの値に換算した模型の軸トルク(

m

N

m

単位)

n'

11

単位寸法・単位落差当たりの値に換算した模型の回転速度(

m


52

B 8103-1989

min

1

単位)

Q'

1

単位落差に換算した模型の流量又は揚水量(

m

m

3

/s

単位)

m'

1

単位落差に換算した模型の軸トルク(

m, N

m

単位)

n'

1

単位落差に換算した模型の回転速度(

m

min

1

単位)

H'

測定した模型の有効落差又は全揚程

 (m)

Q'

測定した模型の流量又は揚水量

 (m

3

/s)

m'

模型の軸トルク

 (N

m)

。動力計で測定した場合の算出法は,

下記による。

m'

Wl

ここに,

W

動力計で測定した制動力又は駆動反力

 (N)

l

動力計の腕の長さ

 (m)

n'

測定した模型の回転速度

 (min

1

)

D'

模型の代表寸法

 (m)

ρ': 測定時の水の密度

 (kg/m

3

)

参考表 1

による)

ρ

0

標準状態の水の密度で

1 000kg/m

3

とする。

g'

測定位置における自由落下の加速度

 (m/s

2

)

g

n

自由落下の加速度(標準値

9.806 65

 (m/s

2

)

5.5

測定結果の整理方法

  完全特性曲線の求め方は,次による。

(1)

流量特性はガイドベーン開度をパラメータとして横軸に n'

11

又は n'

1

を取り,縦軸に Q'

11

又は Q'

1

を取

って表す。

(2)

軸トルク特性はガイドベーン開度をパラメータとして横軸に n'

11

又は n'

1

を取り,縦軸に m'

11

又は m'

1

を取って表す。

(3)

測定点を滑らかな曲線で結ぶ。


53

B 8103-1989

参考 2  水圧脈動試験

1.

この参考は,模型によって各部の水圧脈動を測定する方法について記述するものであって,規定の一

部ではない。

2.

模  型

  模型は,この規格本体の

7.

による。

3.

試験落差及び試験装置

  原則として効率試験又はキャビテーション試験の試験有効落差及び装置に準

じることとするが,試験の種類によっては,その主旨を満足すると判断されるものであればよい。

4.

試験方法

4.1

測定部位

  水圧脈動試験においては,原則として次の部位での水圧脈動を測定する。

(1)

ケーシング入口部

(2)

上部吸出し管部

備考

その他の部位については,必要に応じて受渡当事者間で決めてよい。

4.2

水圧脈動の測定方法

  水圧脈動の測定方法は,次による。

(1)

水圧脈動は,測定した圧力を電気信号に変換し,これを水頭に換算して評価する。

(2)

圧力測定は,管壁に圧力測定孔を設け,これに圧力測定機器受圧面を流れに直接設置することによっ

て行うことを原則とするが,圧力測定孔と圧力測定機器との間に銅管などの導圧部を設けるときは,

その長さを極力短くし,空気がたまらぬよう完全に水で充満させる。

(3)

圧力測定孔形状又は圧力測定機器の取付状態によって,流れを乱すことのないよう十分注意を払うこ

と。

4.3

水圧脈動の測定機器

  水圧脈動の測定は,次による。

(1)

圧力変化を電気信号に変換して使用する圧力変換器を使用する。

(2)

  (1)

に規定した圧力変換器として,主として次の方式のものがある。

(a)

電気抵抗形

(b)

圧電気形

(c)

コンデンサ形

また,他の方式のものでも,試験の目的に対し適当な方法によって校正され,必要な精度,特性

をもつものと認められるものは,この試験に使用してよい。

(3)

圧力変換器の固有周波数は,測定対象とする水圧脈動の周波数に対し,十分高いものとする。

(4)

測定目的の水圧脈動の周波数に対し十分離れた周波数の水圧脈動は,適当な電気的フィルタ回路など

によってこれを遮断し,目的とした水圧脈動のより正確な把握に努める。

4.4

測定値の表示方法

  水庄脈動値は,原則として対象とする水圧脈動の種類に対し,十分と判断され

る測定時間内で得られた一連の水圧脈動の最大振幅(両振幅)で表すこととするが,対象とする水圧脈動

の種類によっては実効値(水圧脈動を適当な方法で最小二乗法で処理して得た値)によって,整理しても

よい。

また,必要に応じて周波数分析を行うこととする。


54

B 8103-1989

4.5

実物への諸量の換算

  模型の水圧脈動特性から実物の水圧脈動特性を求めるには,次の方法による。

模型と実物が相似な運転状態においては,キャビテーション係数が等しい場合に水圧脈動特性には,次の

関係が成り立つ。

60

/

60

/

n

f

n

f

H

H

H

H

ここに,

H': 模型における水圧脈動値

 (m)

H'

模型の有効落差

 (m)

H: 実物における水圧脈動値

 (m)

H

実物の有効落差

 (m)

f'

模型の水圧脈動周波数

 (Hz)

n'

模型の回転速度

 (min

1

)

f

実物の水圧脈動周波数

 (Hz)

n

実物の回転速度

 (min

1

)

ただし,模型と実物の各々の装置の固有振動数は,上記 f'及び と十分離れたものであること。

4.6

測定結果の整理方法

  水圧脈動特性曲線の求め方は,次によるが,数値は,それぞれの代表値で除

した無次元数で表してもよい。

(1)

模型水車特性

  代表寸法及び試験有効落差を併記する。

特性曲線は単位寸法及び単位落差当たりの値に換算した回転速度をパラメータとして,横軸にガイ

ドベーン開度又は単位寸法及び単位落差当たりの値に換算した流量を取り,縦軸に水圧脈動値を取る。

(2)

実物水車特性

  有効落差をパラメータとして,横軸にガイドベーン開度又は模型から換算した流量又

は出力を取り,縦軸に水圧脈動値を取る。

(3)

模型ポンプ特性

  代表寸法及び試験回転速度を併記する。

横軸にガイドベーン開度又は全揚程を取り,縦軸に水圧脈動値を取る。

(4)

実物ポンプ特性

  横軸にガイドベーン開度又は模型から換算した全揚程を取り,縦軸に水圧脈動値を

取る。

JIS B 8103

及び JIS B 8104 改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(主査)

豊  倉  富太郎

横浜国立大学工学部

(幹事)

青  木  宏  之

日本工営株式会社横浜事業本部

(元冨士電機株式会社川崎工場)

赤  池  志  郎

神奈川工科大学

小  林  敏  雄

東京大学生産技術研究所

高  松  康  生

九州大学

鈴  木  茂  光

工業技術院標準部

伊  藤  宏  一

東京電力株式会社建設部

下  村  博  明

中部電力株式会社水力部

石  川  一  吉

関西電力株式会社建設部

野  上  昭  博

電源開発株式会社建設部

浅  野  保  夫

株式会社荏原製作所水力機械設計部

川  本  一  俊

株式会社日立製作所水力設計部

牟田口  弘  造

三菱重工業株式会社高砂研究所

山  形  一  郎

株式会社東芝重電技術研究所

池  田  順  一

財団法人日本規格協会

(オブザーバー)

塚  本  直  史

富士電機株式会社川崎工場

(事務局)

中  嶌      勉

社団法人日本機械学会