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B 8102

:2012

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  記号,単位及び定義

2

3.1

  記号及び単位 

2

3.2

  添字,肩書及び定義

3

3.3

  用語及び定義 

4

4

  基本方針

8

4.1

  試験の事前計画

8

4.2

  事前の協定及び手配

8

4.3

  試験計画 

8

4.4

  試験準備 

9

4.5

  試験設定 

12

4.6

  予備試験 

13

4.7

  受渡試験 

14

4.8

  受渡試験の繰返し

16

5

  測定技術及び測定計器 

16

5.1

  一般

16

5.2

  出力測定 

22

5.3

  流量測定 

25

5.4

  圧力測定(復水タービンの排気圧力を除く)

33

5.5

  復水タービンの排気圧力の測定

36

5.6

  温度測定 

37

5.7

  蒸気湿り度の測定

39

5.8

  時間の測定 

45

5.9

  回転速度の測定

45

6

  熱的試験の評価 

46

6.1

  評価の準備 

46

6.2

  結果の計算 

46

6.3

  試験結果の計算

47

7

  試験結果の修正と保証値との比較

51

7.1

  熱的保証値及び保証条件 

51

7.2

  熱の出入りに対する修正 

51

7.3

  試験結果の運転条件に対する修正 

51

7.4

  修正値の定義及び適用 

52


B 8102

:2012  目次

(2)

ページ

7.5

  修正方法 

53

7.6

  タービンのみ込み蒸気流量の修正 

54

7.7

  最大出力の修正

55

7.8

  再熱,再生タービン以外のタービンの修正

55

7.9

  保証値との比較

56

7.10

  タービン性能の経年劣化 

58

8

  測定の不確かさ 

58

8.1

  一般

58

8.2

  蒸気と水の測定の不確かさの決定 

59

8.3

  出力測定上の不確かさの計算

60

8.4

  流量の測定の不確かさの決定

61

8.5

  測定誤差の計算

62

9

  調速機及び非常調速機の特性

63

9.1

  調速機の試験 

63

9.2

  速度調節範囲 

63

9.3

  整定速度調定率及び瞬時速度上昇率 

63

9.4

  非常調速機作動速度

64

附属書 A(規定)復水器及び給水加熱器の漏れ試験

65

附属書 B(規定)長円スロートタップノズル 

66

附属書 C(参考)多重測定の評価,適合性 

71

附属書 D(参考)質量流量バランス

72

附属書 E(参考)熱消費率の修正曲線の例

74

附属書 F(参考)受渡試験における“測定の不確かさ”と誤差伝ぱ(播)則の簡単な統計的定義

78

附属書 G(参考)電気出力の“測定の不確かさ”の計算 

81

附属書 JA(規定)動力計によるタービン機械出力の測定方法

88

附属書 JB(規定)ボイラ給水ポンプ動力の測定 

89

附属書 JC(規定)給水加熱器周りのヒートバランス

91

附属書 JD(規定)工場送気がある場合のヒートバランス図例

93

附属書 JE(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

94


B 8102

:2012

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人火力

原子力発電技術協会(TENPES)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本

工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

工業規格である。

これによって,JIS B 8102:2002 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

8102

:2012

蒸気タービン−受渡試験方法

Steam turbines-Acceptance test

序文 

この規格は,1990 年に第 1 版として発行された IEC 60953-2 を基とし,技術的内容を変更して作成した

日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施している箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて

附属書 JE に示す。また,附属書 JA∼附属書 JD は対応国際規格にはな

い事項である。

適用範囲 

この規格は,蒸気タービン及び蒸気タービン設備に関する次の事項の保証値を実証するため,発電用の

過熱及び湿り蒸気タービンの試験の実施,並びに試験結果の計算に対して規定する。

なお,発電用以外の蒸気タービンに,この規格を適用してもよい。

a)

タービン室熱効率又は熱消費率

b)

蒸気消費率又はタービン効率

c)

定格出力又は最大主蒸気流量

d)

調速機及び非常調速機の特性

この規格は,試験の基本方針,使用計器及び測定方法並びに試験結果の計算及び保証値との比較につい

て規定している。この規格に規定していない複雑な又は特殊な要求がある場合は,試験方法について,契

約前に受渡当事者間で協定しなければならない。特に,次に掲げる項目については,契約時早期に考慮す

る。

−  この規格にない試験

−  保証項目の成文化

−  試験の事前計画(4.1

−  試験費用(4.3.3

−  修正方法(7.5

−  保証値との比較(7.9

−  タービン性能の経年劣化(7.10

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60953-2:1990

,Rules for steam turbine thermal acceptance tests−Part 2: Method B−Wide range

of accuracy for various types and sizes of turbines(MOD)

なお,対応の程度を示す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。


2

B 8102

:2012

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0127

  火力発電用語−蒸気タービン及び附属装置並びに地熱発電設備

JIS B 8101

  蒸気タービンの一般仕様

JIS C 1736-1

  計器用変成器(電力需給用)−第 1 部:一般仕様

JIS C 1736-2

  計器用変成器(電力需給用)−第 2 部:取引又は証明用

JIS Z 8762-1

  円形管路の絞り機構による流量測定方法−第 1 部:一般原理及び要求事項

JIS Z 8762-2

  円形管路の絞り機構による流量測定方法−第 2 部:オリフィス板

JIS Z 8762-3

  円形管路の絞り機構による流量測定方法−第 3 部:ノズル及びノズル形ベンチュリ管

記号,単位及び定義 

3.1 

記号及び単位 

この規格に用いる量記号及び量の単位は,

表 による。

表 1−記号及び単位 

記号

単位

倍量又は分量

出力

流量 
絶対圧力 
ゲージ圧力

大気圧力(気圧) 
差圧 
熱力学温度

セルシウス温度 
温度差 
高さ

比エンタルピー 
飽和水の比エンタルピー 
飽和蒸気の比エンタルピー

熱落差 
比熱 
乾き度

回転速度 
流速 
密度

比体積 
直径 
重力の加速度

タービン室熱効率 
タービン効率 
熱消費率

蒸気消費率 
 
熱量

キャビテーション係数 
濃度

m

&

p

abs

p

e

p

amb

Δp 
TΘ 
t,

θ

Δt 


h' 
h''
 
Δh 



ρ

 

υ 
Dd 

η

t

η

td

HR 
SR 
 


C


kg/s 
Pa 
Pa 
Pa 
Pa 

℃ 
℃ 

J/kg 
J/kg 
J/kg 
J/kg 
J/(kg・K) 
kg/kg 
s

1

m/s 
kg/m

3

m

3

/kg


m/s

2

kW・s/kJ 
kW・s/kJ 
kJ/kW・s 
kg/W・s 
kg/J 
J/s

kW 
 
kPa 
kPa 
kPa 
kPa 
 
 
 
mm 
kJ/kg 
kJ/kg 
kJ/kg 
kJ/kg 
kJ/(kg・K) 
g/g 
 
 
 
 
mm 
 
 
 
 
kg/kW・s 
kg/kJ 
kJ/s


3

B 8102

:2012

表 1−記号及び単位(続き) 

記号

単位

倍量又は分量

修正係数

等エントロピー指数 
流出係数 
重み付き平均係数

信頼限界 
一般量

κ

 

C

d

γ

 


の相対的な測定の不確かさ

x

Vx

x

=

τ

蒸気表の骨組表の公差

注記  この規格では,流量とは質量流量を表す。

3.2 

添字,肩書及び定義 

この規格に用いる添字,肩書及びその定義は,

表 2.1 及び表 2.2 による(図 参照)。

表 2.1−添字及び定義 

添字

位置又は定義

出力 
 
 
 
 
 
主蒸気流量及び出力 
蒸気条件及び流量 
 
 
 
 
 
復水及び給水の条件並びに流量 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
補給水の条件及び流量 
グランド蒸気の条件及び流量 
 
 
 






mech 
max 

 









10 
11 



is 
ir 


gl 

 
qy

発電機端子 
タービンで駆動されない補機動力 
正味電気出力:P

g

P

b

P

a

別駆動の場合のタービン補機に必要な動力を引いたタービン軸端 
タービン内部 
ポンプ及びポンプ駆動機の機械損失

蒸気加減弁全開時の値 
タービン契約内の高圧タービン主蒸気止め弁及び蒸気ストレーナ(あれ
ば)直前

蒸気が再熱器へ行く高圧タービン排気 
中圧タービン蒸気止め弁直前 
タービン排気

抽気タービンの抽気点 
復水器出口 
復水ポンプ入口

復水ポンプ吐出 
図 参照(再熱器過熱低減水取出し点) 
ボイラ給水ポンプ入口

ボイラ給水ポンプ出口 
最終給水加熱器出口 
契約内の復水ポンプ及び復水予熱器(油,発電機,ガス又は空気)通過後

ドレン冷却器出口 
空気抽出器出口 
給水系から過熱器へ抽出される主蒸気温度調節用の水

給水系から再熱器へ抽出される再熱温度調節用の水 
復水系又はグランド蒸気発生器入口蒸気フランジ近接の計測 
別の蒸気源から供給される蒸気

主蒸気量の測定に含まれ,系内に戻るグランド及び弁棒からの漏れ蒸気
系外用に抽出される入口端又は再熱器前のグランド及び弁棒からの漏れ
蒸気流量で,流量もその熱もタービン系に戻らない

再熱器又はその下流からくる q と同様な漏れ流量


4

B 8102

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表 2.1−添字及び定義(続き) 

添字

位置又は定義

主蒸気流量及び濃度

質量流量及び濃度 
 
 
 
 
 
復水器冷却水の条件及び流量



core 
cond 
inj 


w

原子炉出口主蒸気流量

原子炉給水 
炉心を通過する流体 
凝縮される水

注入トレース溶液 
加圧水形原子炉炉心入口 
汽水分離器からの再循環水流量

 
 
 
熱効率 
 
熱落差 
速度 
静圧

濃度 
 
 
 
 
試験結果及び保証値 
 
 
修正係数 F 
 
 
 
 
一般使用

wi 
wo 
wio 

td 

throat 
sat 
wat 


inj 




a,b,

HR 


i,j

復水器入口 
復水器出口

復水器出入口平均値 
タービン室 
タービン

断熱熱落差 
流量計ノズル喉部 
相当する水の温度の飽和圧力

水相 
沸騰水形原子炉の再循環系 
加圧水形原子炉ブローダウン水系

注入トレーサ 
トレーサ注入点直前 
保証

修正 
測定 
修正係数番号 
 
熱消費率修正用 
出力修正用

主蒸気流量修正用 
番号添字

注記  信頼限界 及び相対的な測定の不確かさ τ について,量の記号と同じ添字は,この量の相対的な測定の不確

かさに対する信頼限界を表す。

表 2.2−肩書及び定義 

肩書

位置又は定義

効率 /


計算機算出の参考値 
平均値 
重み付き平均値

3.3 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 8101 によるほか,次による。

a) 

タービン室熱効率(thermal efficiency)  蒸気タービンプラントの熱効率。この熱効率は,外部から

系内に入る熱量に対する出力の比で,次のように定義する。

(

)

j

j

t

h

m

P

Δ

Σ

=

&

η

 (1)

ここに,

η

t

タービン室熱効率(kW・s/kJ)


5

B 8102

:2012

P: 出力(kW)

m

&

j

受熱流体の流量(kg/s)

Δh

j

受熱流体の比エンタルピー上昇(kJ/kg)

タービン室熱効率の具体的な定義式は,蒸気タービンプラントの熱サイクルに応じて決定されるので,

受渡当事者間で協定する。したがって,それぞれの場合に対する保証熱サイクルを定義しなければならな

い。保証熱サイクルは,試験で実施する熱サイクル構成に沿ったものでなければならない。

図 に示す一段再熱再生タービン設備の具体的定義は,次のとおりである。

(

)

(

)

(

)

(

)

8

3

ir

2

3

3

11

1

1

c

g

b

t

h

h

m

h

h

m

h

h

m

P

P

P

+

+

=

&

&

&

又は

η

 (2)

ここに,

η

t

タービン室熱効率(kW・s/kJ)

P

b

発電機端出力(kW)

P

g

正味電気出力(kW)

P

c

正味タービン軸端出力(kW)

タービン室熱効率の算出に際しては,補給水,減温用スプレー水又は蒸気式空気予熱器への抽気などに

よって,系内に付加又は系外に出る熱量を考慮しなければならない。

この規格でタービン系の全ての変数を網羅するのは不可能であるので,保証定義に対し,試験時系統が

計画条件を逸脱する場合は,7.5 によって修正を行うのが望ましい。

出力の定義は,受渡当事者間であらかじめ協定しなければならない(5.2.3 参照)

b) 

熱消費率(heat rate)  タービンの単位出力当たりに要した熱消費量。熱消費率とタービン室熱効率

との関係は,次のとおりである。

t

1

HR

η

=

 (3)

ここに,

HR: 熱消費率(kJ/kW・s)

したがって,

図 に示す一段再熱再生タービンの場合の定義は,次のとおりである。

1

1

11

2

3

2

r

3

8

b

g

c

(

)

(

)

(

)

(

)

m h

h

m h

h

m h

h

HR

P P

P

+

+

=

&

&

&

又は

 (4)

c) 

蒸気消費率(steam rate)  タービンの単位出力当たりに要した蒸気消費量。蒸気消費率は,出力に対

する主蒸気流量の比で,次のように定義する。

m

SR

P

=

&

 (5)

ここに,

SR: 蒸気消費率(kg/kW・s)

P: 出力(kW)

m&: 主蒸気流量(kg/s)

蒸気消費率は,

図 2 a)  のように,一つのタービン主蒸気条件で全蒸気を受け入れ,低圧で全蒸気を

排出する復水タービン又は背圧タービンの性能を示す値として用いる。ただし,この値は,主蒸気と

排気の条件に依存するので,仕様条件が相違するタービンと比較する値ではない。比較のためには,

次のタービン効率を用いることが望ましい。

d) 

タービン効率(thermodynamic efficiency)  単独又は発電機を含む蒸気タービンの有効効率。タービ

ン効率は,次のように定義する。

(

)

sj

j

td

h

m

P

Δ

Σ

=

&

η

 (6)

ここに,

η

td

タービン効率(kW・s/kJ)


6

B 8102

:2012

m&

j

タービン各部における蒸気流量(kg/s)

Δh

sj

上記各部の断熱熱落差(kJ/kg)

図 2 a)  の非再生復水又は背圧タービンのタービン効率は,

(

)

s1,4

1

c

g

b

td

h

m

P

P

P

Δ

=

&

又は

η

 (7)

ここに,

Δh

s1,4

点 1 の入口蒸気状態と点 4 の排圧間の断熱熱落差(kJ/kg)

したがって,蒸気消費率とは,次の関係にある。

s1,4

td

1

h

SR

Δ

=

η

 (8)

同様に,

図 2 b)  の非再生一段抽気タービン(復水又は背圧)のタービン効率は,次の式で定義され

る。

(

)

(

)

4

,

se

e

1

e

,

1

s

1

c

g

b

td

h

m

m

h

m

P

P

P

Δ

+

Δ

=

&

&

&

又は

η

 (9)

出力,入口蒸気流量及びタービン効率に加え,適切な抽気蒸気量及び副次蒸気流量を仕様書に明記

し,各負荷の保証に適用する。

再生タービンの場合は,更に現実的にタービン室熱効率で定義できるが,この場合も,適切な抽気

蒸気量及び副次蒸気流量をきちんと定義しなければならない。

e) 

定格出力  所定条件でタービンを運転する場合の保証最大連続出力(JIS B 0127)。この出力は,発電

機端出力若しくは正味電気出力又は正味軸端出力などで定義する(JIS B 8101

。したがって,保証出

力の定義は,あらかじめ受渡当事者間で協定しなければならない。

保証タービン室熱効率で定義される熱サイクルと,定格出力で定義される熱サイクルとは,必ずし

も一致していなくてもよい。

ここに,所定条件とは,主蒸気条件,再熱蒸気条件,抽気条件,排気条件など発電所計画時の取合

条件である(JIS B 8101

f) 

最大主蒸気流量(main steam flow capacity)  所定条件でタービンを運転する場合のタービン主蒸気

条件での主蒸気止め弁入口における最大蒸気流量。バルブステム,グランド及びバランスピストンへ

の供給蒸気,並びに給水ポンプ駆動タービン,蒸気/蒸気加熱器,エゼクタなどのプラント補機への

供給蒸気も含める(JIS B 8101

タービンの最大のみ込み蒸気流量ともいう。


7

B 8102

:2012

CP:復水予熱器 
DC:ドレン冷却器 
EC:エゼクタ式空気抽出器

図 1−再熱再生復水タービンの系統図(一例) 

 a)

  単純復水又は背圧タービン b)  抽気復水又は背圧タービン 

図 2−非再生タービンの系統図 


8

B 8102

:2012

基本方針 

4.1 

試験の事前計画 

この規格による試験の受渡当事者は,試験の目的及び試験方法についてあらかじめ協定する。試験方法

を協定する際には,プラントの系統構成及び運転条件を確定しておかなければならない。

最重要な測定点については,通常運転用計器を阻害しないで受渡試験ができるように,測定する機器に

フランジ及び熱電対ウェルのような特別な接続設備を用意する。

契約の定義に従って,サイクルを出入りする出力・熱量の境界条件が決められるように,計器を選択す

る。

受渡当事者は,

できるだけ早期に,

試験に要求される測定精度及び試験に要する費用について協定する。

プラント設計中に協定する必要がある典型的な項目として,次のようなものがある。

a)

試験計算の基本となる流量計の位置及び周りの配管。

b)

サイクルを出入りする,又は系内の構成機器をう回する流量で,考慮されない流量をなくすために必

要なバルブの数及び位置。

c)

基準点での正しい測定を行うために必要な温度計,圧力計などの数及び位置。

d)

基準点での正しい測定を行うために必要な多重測定の数及び位置。

e)

試験中の問題又は誤差の混入を避けるための漏れ流量の扱い。

f)

必要なら,ポンプ軸漏れ量の測定方法。

g)

過熱度 15  ℃以下の蒸気の比エンタルピー又は湿分を含む蒸気の乾き度の決定方法。蒸気湿り度の望

ましい測定方法は,5.7 に示す。

4.2 

事前の協定及び手配 

試験前に協定する必要がある事項及び手配する事項には,次のようなものがある。

a)

試験前に,受渡当事者は,試験予定,試験目的,測定方法,必要な修正の範囲に対する運転方法,試

験結果の修正及び契約条件との比較方法に関して協定する。

b)

測定値,計器,計器供給者,指示計器の位置,必要試験員数,記録員数などに関して協定する。

c)

蒸気条件及び出力を一定に保つ方法について協定する。

d)

試験中に故障又は破損しやすい計器は,予備を備える。試験中に計器の取換えを行った記録は,記録

表に明記する。

e)

過熱度 15  ℃以下の蒸気の比エンタルピー又は湿分を含む蒸気の乾き度の決定は,受渡当事者間で決

定方法を同意した場合に限る。その協定事項,決定方法及び比エンタルピー又は乾き度を試験結果に

適用する方法は,試験報告書に明記する。

f)

計器の校正は,方法・時期・校正者について協定する。

g)

この規格の試験に必要な計器について,受渡当事者間で文書によって試験前に協定している場合は,

その協定の方法を採用してもよい。この規格に定めた測定方法以外の方法を採用したことを,試験報

告書に明記する。

文書による協定がない場合は,この規格による。

h)

必要最少の試験員及び記録員について,協定する。

4.3 

試験計画 

4.3.1 

受渡試験時期 

受渡試験は,初併入後できるだけ早期に実施することが望ましい。契約書に指定がない場合を除いて,

受渡試験は,契約書で決められた保証期間内で実施する。協定がある場合は,タービン製造業者の試験装


9

B 8102

:2012

置によって実施してもよい。

4.3.2 

受渡試験管理 

受渡当事者は,あらかじめ試験指揮者を決定する。この試験指揮者は一人が望ましい。試験指揮者は,

試験の正しい実施及び評価に責任があり,測定の精度,試験の条件又は運転方法について問題が生じた場

合は,これを仲裁する。試験指揮者は,全ての必要事項に関する情報を得る権利及び義務がある。

購入者及びタービン製造業者の委任を受けた代表者は,試験がこの規格及び試験前の協定に従って,試

験が実施されていることを確認するために,試験中常に立ち会う。

試験指揮責任がない契約の一方の当事者は,試験前に,十分な時間,情報を得る機会が与えられる。

4.3.3 

試験費用 

試験費用及び再試験費用の負担者の決定は,受渡当事者間の協定による。

4.4 

試験準備 

4.4.1 

プラントの状態 

試験開始前に,蒸気タービン及び被駆動機,もし,契約範囲以内なら,復水器及び/又は給水加熱器も

一緒に,適切な状態を満足しておかなければならない。また,復水器・給水加熱器・配管・バルブの漏れ

がないことを確認する。

試験前に,タービン製造業者にはプラントの状態を確認する機会が与えられる。必要なら,測定の機会

を与えてもよい。このとき,協定との相違事項は,調整しなければならない。

この規格は,特に蒸気タービン・発電機の性能試験について扱うが,蒸気タービン・発電機契約の一部

として供給されている他の全ての機器は,タービン・発電機の試験中に,正常な作動状態にあり,通常の

営業運転状態としておく。性能保証が契約された後で,契約の追加で,それらの補機が発注された場合,

又は試験中に機器を運転しない特別な測定が,

受渡当事者間で協定されている場合は,

この限りではなく,

試験報告書に詳細に記載する。このたぐいの例は,蒸気タービン・発電機の契約の一部として契約される

起動時の温度調節用に蒸気タービンの一部,

又は全部をう回するよう設計された配管・バルブなどがある。

4.4.2 

蒸気タービンの状態 

蒸気タービンの状態は,経年劣化(7.10 参照)

,部分的損傷及び付着物によって変化する。

蒸気タービンの状態は,一般にそのタービンの開放による蒸気通路部の内部検査,又は次に示す参考測

定(comparison measurements)によって分かる。

部分損傷又は付着物がないことは,試験前に確認しなければならない(4.4.1 参照)

注記  蒸気タービンが試験を実施するに適切な状態にあることを確認したり,又は受渡試験結果の検

討に役立つことがあるので,参考測定を受渡試験前に実施するのがよい。

参考測定については,蒸気タービンの状態を決める変数だけが考慮される。参考のために,

内部効率,抽気の圧力・温度,グランド漏れ蒸気量,復水器冷却管清浄度,給水加熱器終端温

度及び適切な運転状態での蒸気タービン車軸の振動レベルも測定するのがよい。

最初の運転直後に蒸気タービンの状態を確認することが望ましいことから,必要なら部分負

荷で,初通気後速やかに参考測定を行う。そして,次のような時期に確認測定を実施するのが

よい。

−  受渡試験前又は予備試験前

−  翼付着物除去後

−  試験前及び/又は検査後

確認測定結果と参考測定とが合致せず,その原因が翼付着物によるものであることが明らか


10

B 8102

:2012

になった場合は,受渡当事者間で,蒸気タービンの洗浄を実施するか決める。翼付着物除去後

の確認測定が,参考測定と十分に合致したものであれば,受渡試験を実施してもよい。参考測

定と確認測定とが合わない場合は,受渡当事者間で,欠陥の除去又は受渡試験を実施するか決

める。

参考測定で,大きな又は不可解なずれが明らかになったときは,欠陥の発見のために,蒸気

タービンの車室を開放することを考慮する。

参考測定が,保証による期待値と相違する場合は,受渡当事者間で修正を行うために修正測

定について協定してもよい。

4.4.3 

復水器の状態 

保証に復水器性能を含み,冷却水量・温度に基づく場合,復水器は清浄で,漏れ空気がないように系統

を検査する。これらの事項は,受渡当事者間で協定する。

復水器の状態は,水室を開放するか,又は冷却管清浄度若しくは終端温度差を測定することによって,

確認する。

付着物がある場合は,タービン製造業者の要求によって,試験前に,購入者が洗浄する。又は受渡当事

者間で,適切な修正をすることを協定してもよい。

4.4.4 

系統からの遮断 

試験結果の精度は,系統遮断の適切さに大きく影響される。系統から遮断する必要がある系外の流量,

系統構成機器又は流量計を不明確にう回する内部流量は,

測定の必要性をなるべくなくすため,

排除する。

試験中にこれらの流れを遮断することに何らかの疑いがあるときは,試験前に,これらの測定の準備をし

ておく。

使用しない接続管は,全て遮断する。できないときは,出口で定期的に観測できるように,接続管を適

切な位置で開放する。

遮断される流れ及び機器並びにこれを達成する方法は,タービン初通気前に協定する。系統遮断の状況

は,試験報告書に記載する。

復水器ホットウェル,脱気器・給水加熱器,ボイラドラム,湿分分離器,再熱器,系内その他の貯蔵箇

所の保有水量を考慮する(5.3.6.9 参照)

a) 

機器及び流れの遮断  できるだけタービン主給水系統から遮断する必要がある機器及び系外流れは,

次による。

1)

大容量貯水タンク

2)

蒸発器,蒸発器復水器及び蒸発器予熱器のような附属機器

3)

安全運転を兼ねる起動用バイパス系統及び補助蒸気系統

4)

タービンスプレー

5)

主蒸気止め弁,インターセプト弁,蒸気加減弁などのドレン系統

6)

他機器との接続系統

7)

脱塩装置

注記  脱塩装置の遮断は,系統から機器を外すことではない。しかし,他機器との接続は全て遮

断する必要があり,主要流量測定に影響する再循環系統のような機器は,遮断するかその

流量を測定することを意味する。一般には,試験に影響しないよう試験中は再生運転はし

ないなどの方法をとる。

8)

復水に使用する薬注装置


11

B 8102

:2012

9)

ボイラベント

10)

蒸気駆動スートブロワ

11)

給水加熱器をう回する復水及び給水

12)

給水加熱器ドレンバイパス

13)

給水加熱器胴ドレン

14)

給水加熱器水室ベント

15)

起動用空気抽出器

16)

復水器水室空気抜き系統

17)

所内加熱用蒸気又は水

18)

蒸気発生器ブローダウン

19)

その他の保証熱サイクル構成に沿わない系統

b) 

遮断されない場合に決定する必要がある流れ  タービンを通る流れに誤差を生じる原因となる系を

出入りする次の流れは,系統から遮断できないときは,測定又は評価する。

1)

ボイラのぞき窓用冷却水系統及びスラッグタップ式ボイラ火炉冷却水系統

2)

次の密封及びグランド冷却水(供給及び回収とも)系統

2.1)

復水ポンプ及び復水ブースタポンプ

2.2)

ボイラ給水ポンプ

2.3)

ボイラ水又は原子炉循環ポンプ

2.4)

自己シールしない給水加熱器ドレンポンプ

2.5)

タービン駆動給水ポンプ用タービン

2.6)

原子炉制御棒シール

3)

過熱低減水

4)

ボイラ給水ポンプミニマムフロー系統及びバランスドラム水

5)

燃料油噴霧用及び加熱用蒸気

6)

ボイラブローダウン

7)

ボイラ満水系統

8)

タービン軸封水用水

9)

タービン冷却蒸気用過熱低減水

10)

タービングランド蒸気系統の緊急用ブローダウン弁

11)

タービン軸封水のオーバーフロー

12)

タービン洗浄用蒸気−水系統

13)

グランド漏れ蒸気以外の蒸気シール調節弁への蒸気

14)

必要なら,補給水

15)

低負荷での高圧段から抽気をする場合のような,低圧運転脱気器用蒸気

16)

できるだけ,給水加熱器ベントは閉鎖する。できなければ,最小に絞る。

17)

脱気器オーバーフロー系統

18)

水封真空破壊装置のような封水フランジヘ漏れる水

19)

系統外へ出るポンプシール漏れ

20)

産業用に使用される自動抽気蒸気

21)

空気予熱用蒸気(遮断できないとき)


12

B 8102

:2012

22)

水−蒸気サンプリング装置。遮断できないとき,又は抽出流量が重要な場合は,測定する。

23)

脱気器ベント

24)

原子炉炉心スプレー

25)

湿分分離器又は再熱器循環ドレン冷却用に使用されるサブクール水

26)

湿り蒸気タービン車室からの連続的なドレンと接続系統(契約外のとき)

上記項目のうち,次のものは一般に計算値を使用する。

−  タービン駆動給水ポンプ用タービンシール蒸気

−  ボイラ給水ポンプ

−  タービングランド蒸気系統の緊急用ブローダウン弁

−  グランド漏れ蒸気以外の蒸気シール調節弁への蒸気

−  給水加熱器ベント

−  水封真空破壊装置のような封水フランジへ漏れる水

−  脱気器ベント

−  湿り蒸気タービン車室からの連続的なドレンと接続系統(契約外のとき)

。また,次のものは一般

に影響が少なく,無視してもよい。

−  自己シールしない給水加熱器ドレンポンプ

−  給水加熱器ベント

−  水封真空破壊装置のような封水フランジへ漏れる水

c) 

タービン給水系から装置を遮断する方法及び装置  種々の装置と系外への流れをタービン主給水系

から遮断する方法及び遮断を確認する方法には,次のようなものがある。

1)

二重弁

2)

閉止フランジ

3)

二つのフランジ間の栓

4)

目視検査用スプール片の移動

5)

安全弁のような大気に吹き出す蒸気の目視検査

6)

漏れが確認(受渡当事者立会試験)され,試験前又は試験中に操作しない閉鎖弁

7)

温度指示(ある条件で許容−協定が必要)

8)

系統から遮断されるタンクの正確な水位の測定

9)

非常に重要な遮断弁(例えば,高圧及び低圧バイパス弁)は,検査する。必要なら,試験前にシー

ルする。

4.4.5 

復水器及び給水加熱器の漏れの確認 

復水器及び給水加熱器の漏れの有無を確認する。また,重要な漏れは,取り除く手順を踏む(

附属書 A

参照)

疑いがある場合は,確認を繰り返す。

4.4.6 

蒸気ストレーナ洗浄 

必要なら,試験前に蒸気ストレーナを洗浄する。

4.4.7 

試験用計器の検査 

計器の状態及び適合性について,試験前に全ての計器を校正する。さらに,計器,設置位置及び設置状

態が試験目的に対して適切かどうかを確認する。全ての計器の校正結果は,試験報告書に記録する。

4.5 

試験設定 


13

B 8102

:2012

4.5.1 

負荷設定 

試験は,電気出力又は蒸気加減弁開度に基づいて実施する。

a)

試験設定には,次の事項に留意する。

1)

ノズル締切り調速タービンの受渡試験では,全体の絞り効果が最小となる蒸気加減弁の“弁全開”

の位置で行う試験が,通常最も良好な性能を示す。

2)

“弁全開”の位置の出力及び流量は,正確にはタービン製造業者の予期した値を示さない場合が多

い。

3)

試験を行う出力を選定する場合は,保証値と実際の性能との関係が明らかになるよう,受渡当事者

間で協定する。

注記  第“n”番目の“弁全開”の位置とは,弁機構が更に開くことによって,次の“n+1”番目の弁

が開き始めようとする位置とする。

b)

熱効率,熱消費率,蒸気消費率又は主蒸気流量の試験において,保証出力の±5 %の範囲内で試験出

力を調節して,最も効率がよい弁開度での出力をとることは差し支えない。特に協定がない限り,上

記の修正試験出力を保証出力としてもよい。

c)

部分的な弁開度によって試験出力を規定した値にすることが困難である場合は,この試験についてあ

らかじめ協定することによって,7.5.3 による保証値の再計算を行ってもよい。

運転条件によって出力又は蒸気流量が大きく変動したときは,最適な弁開度を保持するために負荷

制限装置を使用してもよい。蒸気加減弁の相対位置は,試験期間中変えない。

d)

手動ノズル弁,バイパス弁などがある場合は,それらも指定された開度に保つ。契約書又は仕様書に

この点が明瞭でない場合,受渡当事者は,その処置について協定する。

e)

絞り調速タービンを変圧運転する場合,試験は蒸気加減弁全開で実施するのが望ましい。ノズル締切

り調速タービンにおいては,保証が蒸気加減弁全開位置による場合は,蒸気加減弁全開位置で試験を

実施するのが望ましい。

注記  抽気タービンの低圧抽気加減弁の位置は,系外への蒸気流量を調整して,できるだけ“弁全

開”にする。同様に,2 段混圧蒸気タービンの二次入口蒸気加減弁の“弁全開”は,二次蒸

気圧力を外部で調整することによって達成可能である。

4.5.2 

特殊な設定 

試験目的のために,タービンに営業及び連続運転に不適切な特別な調整をしてはならない。例外は,復

水器真空調整のための流入空気量の調整,負荷制限装置の使用,ドレン又は弁閉鎖によって蒸気若しくは

水の系外への流出,又はう回流れを防ぐ系統遮断と同様なその他の試験制御だけである。これらは,保証

項目と一致し,運転の安全性と技術に合うようにする。

試験結果に影響する流出・流入流量の測定のための調整及び試験前のタービン軸シールは,通常の運転

状態に合わせる。

4.6 

予備試験 

次の目的のために予備試験を行ってもよい。

a)

タービンが受渡試験の実施に適切な状態にあることの確認

b)

計器類の点検

c)

試験手順の習熟

予備試験終了後,受渡当事者間の協定によって,その試験を正式な受渡試験としてもよい。

予備試験が不完全な場合,その原因を調査し,必要がある場合,点検して,タービンが受渡試験に適切


14

B 8102

:2012

な状態にあることを確かめる機会を製造業者に与える。

4.7 

受渡試験 

4.7.1 

試験状態の安定性 

試験状態の安定性について,温度及び流量の安定化を図ることを優先して行う。安定化に要する時間は

タービン容量及び負荷変化量によって異なるため,タービンの運転状態を安定させるに必要な時間は,受

渡当事者間で協定する。

その変動が試験結果に影響するいかなる条件も,試験前にできるだけ一定になるようにし,試験中,4.7.2

に示す許容変動内に維持しなければならない。

蒸気加減弁の絞りを一定に維持するために,負荷制限装置によって,蒸気加減弁の位置を出力増加方向

に制限を加える。系統周波数の通常の変化に応答しないことを確実にするために,調速機は,定格回転速

度よりもやや高い回転速度に調整する。

4.7.2 

試験状態の最大許容偏差及び許容変動 

受渡当事者間に別に協定がない限り,どの試験中にも,それぞれの測定値の平均値が規定の試験条件の

値から偏る最大許容偏差及び試験中のそれぞれの測定値の最大許容変動は,

表 に示す許容範囲内になけ

ればならない。

これらの条件を逸脱した場合,運転状態値の偏差の影響に関して特別の協定がなければ,測定は単に参

考として扱う。

4.7.3 

試験の継続時間及び読みの周期 

必要試験時間は,運転条件の安定性及び試験測定値の記録速度による。系統保有水の正確な測定可能水

位変化は,必要試験時間の制限要因となる。

受渡試験の試験継続時間は,1 時間以上とする(6.1 参照)

。協定又は技術的必要性によっては,短縮し

てもよいが,30 分未満にしてはならない。容量試験時間は,受渡当事者間の協定による。ただし,15 分未

満にしてはならない。

指示測定装置で記録される関連試験測定値は,

できるだけ同時に読み取る。

測定値は一定ではないので,

一定間隔での読み取るときの誤差が避けられない。これらの誤差が全体の測定誤差に極力影響しないよう

に,読取間隔を十分短くする。質量流量測定のための差圧及び電気出力の読取りに際しては,このことが

特に重要である。1 時間の試験では,1 分間間隔の読取りが

表 の最大許容偏差に対し,必要性を十分満

たさなければならない。測定した値をそのまま使用できない比エンタルピーなどの測定値を決めるための

圧力・温度は,もっと長い間隔で読み取ってよい。例えば,変動の大きさ及び変動の挙動によって,3 分

から 5 分である。

もっと長い読取間隔が必要な場合は,それに応じて,試験時間を長くしなければならない。

読取時刻は,主時計からの信号を通じて試験員に指示される。代わりに,それぞれの試験前に互いに同

調させた試験員の時計を使用してもよい。

表 3−試験状態の最大許容偏差及び許容変動 

変数

一試験中におけるその平均値

の規定値からの最大許容偏差

a)

一試験中におけるその平均

値からの最大許容変動

主蒸気圧力

主蒸気温度 
乾き度 
抽気圧力(制御)

絶対圧力の±5 %

±8  ℃ 
±0.005 
絶対圧力の±5 %

絶対圧力の±2 %

±6  ℃ 
 
絶対圧力の±2 %


15

B 8102

:2012

表 3−試験状態の最大許容偏差及び許容変動(続き) 

変数

一試験中におけるその平均値

の規定値からの最大許容偏差

a)

一試験中におけるその平均

値からの最大許容変動

排気圧力 
  給水加熱用 
  背圧タービン用

  復水タービン用 
 
抽気流量

再熱蒸気温度 
断熱熱落差 
出力又は主蒸気流量

(所定条件に修正後) 
最終給水温度 
回転速度

力率 
電圧 
契約に復水器が含まれる場合

冷却水流量 
冷却水入口温度

 
 
絶対圧力の±5 %

絶対圧力の+25 % 
絶対圧力の−10 % 
±10 %

±8  ℃ 
±7 %

b)

±5 % 
 
±10  ℃ 
±2 %

c)

1.00 から定格値の下 0.05 まで 
±5 % 
 
±10 % 
±5  ℃

 
 
絶対圧力の±2 %

絶対圧力の±5 % 
 
 
±6  ℃ 
 
±3 % 
 
±5  ℃ 
±1 %

±0.05 
±2 % 
 
 
±1  ℃

a)

  設計値と比較して抽気圧力の偏差が小さい場合は,全体の性能への影響が通常無視され

る。給水加熱器の製造に係る抽気蒸気流量の不釣合いな大きい偏差がある場合,全体の
性能への影響は非常に問題となる。その場合,対処方法については受渡当事者間の協定
による。

b)

  熱落差が±7 %以上の偏差にならない条件は,次のとおりである。

主蒸気圧力

絶対圧力の±5 %

主蒸気温度

±15  ℃

抽気圧力(制御)

絶対圧力の±5 %

背圧タービン用排気圧力

絶対圧力の±5 %

c)

  タービンが技術的に保証される場合。

4.7.4 

積算計器の読取り 

電気出力及び流量の平均値は,試験の最初と最後とでの読取値の差を,相当する時間間隔で割って決め

る。

全ての積算計器及び関連する指示計器は,同時又はほとんど同時に読み取る。

全ての積算計器は,試験中,定期的間隔で同時に読み取るのが望ましい。これによって,一貫性の照合

ができ,試験終了後,必要であれば,評価時間を調整できる。

なお,測定値は,受渡当事者間の協定によって,データロギングシステムを使用して得られた値を用い

てもよい(5.1.1 参照)

4.7.5 

試験方法 

この規定では,試験方法の詳細に関する複数の方法が規定されているが,どの方法を選択するかについ

ては当事者間で事前に協定するか,又は試験報告書に記載する。

4.7.6 

試験記録 

各測定者は,実測値を記録し,試験終了後に受渡当事者の双方で,完全に同一のこの記録を保管する。

4.7.7 

追加測定 

比較的短時間で修正される欠陥が,試験中に発見された場合,試験は,続行してよい。この場合,十分


16

B 8102

:2012

に精度よく修正が計算できる(例えば,復水器終端温度差の小さい変動,給水加熱器カット運転又は計器

の不足)ように,必要なら,補助測定をしなければならない。

試験負荷で閉鎖する必要がある調節弁が負荷変動によって開く場合,又は試験期間中に,試験条件が許

容できない大きい変位が生じた場合,残りの期間が 4.7.3 の要求を満たせば,この試験期間は,受渡当事

者間の合意によって,除いてもよい。さもなければ,試験を繰り返す。

不一致の原因を見つける方法として,1 か所又はそれ以上の段落圧力・温度を試験中に測定するのが望

ましい。

4.7.8 

仮計算 

採取された測定値の妥当性を確認するために,修正及び試験結果の仮計算を,試験後直ちに実施する。

4.7.9 

試験の一貫性 

試験中又は一連の試験結果の計算中に,甚だしい不一致が生じた場合は,受渡当事者間で合意がない限

り,その試験又は一連の試験の全部又は一部を廃棄する。

4.8 

受渡試験の繰返し 

受渡試験が不満足の場合,自己負担による改造又は試験の繰返しの機会がタービン製造業者に与えられ

る。試験結果に関して疑問がある場合は,契約の一方の当事者から,試験の繰返しを要求してもよい。

タービン製造業者が,自己の責任によって,受渡試験終了後に,性能低下をもたらす可能性がある改造

を行った場合には,受渡当事者間の合意によって,受渡試験を繰り返してもよい。

測定技術及び測定計器 

5.1 

一般 

受渡試験では,タービン発電機端出力(又はタービン軸端出力)

,給水系統の復水流量(又は給水流量)

タービン入口蒸気の圧力及び温度,再熱器前後の圧力及び温度,タービン排気圧力,復水器出口の復水温

度,最終給水加熱器出口の給水温度などの主要な項目を,特に高い精度で測定する必要がある。また,電

気出力,流量測定の差圧,蒸気温度,排気圧力などについては,可能な限り,多重測定を行うことが望ま

しい。多重測定は測定精度の向上のほか,計器故障の検出,対応をするのに有効である。

5.1.1 

測定計器 

測定計器は,次による。

a)

受渡試験には,次のいずれかの条件を満たした計器を使用する。また,使用に際しては,受渡当事者

間の合意が必要である。

1)

公的機関によって検定した計器

2)

公的機関によって校正した計器

3)

公的機関で校正した計器を用いて比較校正した計器

4)

流量計のように 1)2)  又は 3)  によることができない計器については,精度が判明している計器

b)

表 に受渡試験に使用することができる計器の形式及び精度を示す。これ以外の計器を使用する場合

には,受渡当事者間で合意する必要がある。

図 3,図 及び図 に代表的な計器の配置を示す。

c)

計器及び変換器は,データロギングシステム上に記録する装置を備えていてもよい。測定値を自動補

正するロギングシステムを使用してもよい。ロギングシステムの信頼性及び正確性はあらかじめ調査

しておかなければならない。

5.1.2 

測定の不確かさ 


17

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測定の不確かさは,次による。

a)

計算に使用する測定量の誤差の程度によって,試験結果は影響を受ける。また,試験結果は,全ての

測定の誤差の効果によって,不確かさの程度が異なる。計器及び測定方法による不確かさは,あらか

じめ適切な方法で,検証をしておかなければならない。

b)

個々の測定の不確かさの程度は,読取精度が試験結果にどの程度影響を及ぼすかを考慮して決定しな

ければならない。

表 には,個々の測定対象に対して,標準的な測定の不確かさを示してある。

表 4−受渡試験で使用してよい計器及び平均不確かさ 

番号

測定対象

測定計器

精度級

測定範囲

平均不確かさ

引用規格等

 1

重すい形圧力計

p>0.2 MPa

±0.3 %

 2

校正済圧力伝送器

全圧力領域

±0.3∼0.5 %

 3

校正済ブルドン管式圧力計 0.3

%

p>0.2 MPa

±0.3∼0.6 %

 4

一般校正済ブルドン管式圧力計 0.6

%

p>0.2 MPa

±1 %

 5

水銀マノメータ

p<0.2 MPa

±1 mm

 6

圧力

液体マノメータ

p<0.2 MPa

±1 mm

 7

液体マノメータ

h>100 mm

±1 mm

液柱の脚長に

対して。

 8

差圧

校正済差圧伝送器

全差圧領域

±0.3∼0.5 %

t≦300  ℃

±1  ℃

 9

校正済熱電対

t>300  ℃

±0.5 %

0<t≦100  ℃

±0.2  ℃

10

校正済抵抗温度計

t>100  ℃

±0.5 %

11

温度

校正済水銀棒状温度計(0.1  ℃) 0.10

t<100  ℃

±0.1  ℃

12

標準差圧装置

0.75∼1.5 %

a)

JIS Z 8762-1 

13

主要流量

校正済差圧装置

14

冷却水量

ベーン形流量形

D>1 000

15

二電力計法(電力量計又は電力計)

  校正済計器変成器 
  試験負荷で校正した計器

 
0.3 % 
0.2 %

 0.1∼0.3 %

16

電気出力

三電力計法(電力量計又は電力計)

  校正済計器変成器 
  試験負荷で校正した計器

 
0.3 % 
0.2 %

 0.1∼0.3 %

17

電流

電流計 0.2

%

18

電圧

電圧計 0.2

%

19

機械出力

動力計又はポンプのエネルギーバ
ランス法

約±2 %

20

固定式回転計

校正範囲

±1.0 %

21

手動式回転計

校正範囲

±0.5 %

22

速度

電気式回転計

校正範囲

±0.1 %

23

大気圧

精密級水銀柱気圧計

±0.2 hPa

注記  圧力  MPa,hPa は絶対圧力を示す。

特に遠隔測定及び自動測定システムに対しては注意が必要である。

a)

  主要流量の測定の精度は,表 に示す試験結果に対する測定の不確かさの目安の中で,大きな割合を占めて

いる。したがって,差圧装置はこの点を十分考慮して選択しなければならない。


18

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白      紙


19

B 8102

:2012

:熱電対又は抵抗温度計 W

:電力計

:ブルドン管式圧力計(校正済) A

:電流計

:U 字管形圧力計 V

:電圧計

:重すい形圧力計 VSLO

:弁グランドからの漏れ蒸気

:オリフィス形流量計(マノメータ付) GSC

:グランド蒸気復水器

:フローノズル形流量計(マノメータ付) SJAE

:蒸気式空気抽出設備

:U 字管付動圧,静圧検出器 SSR

:軸封蒸気調整装置

:絶対圧力計 CT

:電流変成器

:排気室設置の圧力検出バスケット PT

:電圧変成器

:レベル計

図 3−受渡試験に使用する測定計器の取付位置と形式を示す例 

(過熱した抽気蒸気による高圧給水加熱器付きの場合)

SJAE

GSC


20

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:熱電対又は抵抗温度計 W

:電力計

 (

2

)

給水加熱器の漏れ量をトレーサ法によって測定する場合には,ここに主要流量計を置くこと

:ブルドン管式圧力計(校正済) A

:電流計

を推奨する。

:U 字管形圧力計 V

:電圧計

  (

3

)

主要流量測定の代替案

:重すい形圧力計 VSLO

:弁グランドからの漏れ蒸気

  (

4

)

フラッシングの問題が生じない,又は流量が主給水流量の 5 %以下の場合には,校正済のタ

:オリフィス形流量計(マノメータ付) GSC

:グランド蒸気復水器

ービンメータを用いてもよい。

:フローノズル形流量計(マノメータ付) SJAE

:蒸気式空気抽出設備

  (

5

)

主流の蒸気が少なくとも 15  ℃過熱している場合には,サンプリングを省略する。

:U 字管付動圧,静圧検出器 SSR

:軸封蒸気調整装置

:絶対圧力計 CT

:電流変成器

:排気室設置の圧力検出バスケット PT

:電圧変成器

:トレーサ注入口

:サンプリング口

:レベル計

図 4−受渡試験に使用する測定計器の取付位置と形式を示す例 

(給水加熱器のドレンを,カスケードに復水器へ流す場合。流量測定のトレーサ技術を適用する。


21

B 8102

:2012

:熱電対又は抵抗温度計 W

:電力計

注 (

2

)

給水加熱器の漏れ量をトレーサ法によって測定する場合には,ここに主要流量計を置くこと

:ブルドン管式圧力計(校正済) A

:電流計

を推奨する。

:U 字管形圧力計 V

:電圧計

  (

3

)

主要流量測定の代替案

:重すい形圧力計 VSLO

:弁グランドからの漏れ蒸気

  (

4

)

フラッシングの問題が生じない,又は流量が主給水流量の 5 %以下の場合には,校正済のタ

:オリフィス形流量計(マノメータ付) GSC

:グランド蒸気復水器

ービンメータを用いてもよい。

:フローノズル形流量計(マノメータ付) SJAE

:蒸気式空気抽出設備

  (

5

)

主流の蒸気が少なくとも 15  ℃過熱している場合には,サンプリングを省略する。

:U 字管付動圧,静圧検出器 SSR

:軸封蒸気調整装置

:絶対圧力計 CT

:電流変成器

:排気室設置の圧力検出バスケット PT

:電圧変成器

:トレーサ注入口

:サンプリング口

:レベル計

図 5−受渡試験に使用する測定計器の取付位置と形式を示す例 

(給水加熱器のドレンを,ポンプで昇圧して給水へ戻す場合。流量測定のトレーサ技術を適用する。


22

B 8102

:2012

5.1.3 

計器の校正 

校正を必要とする計器は,試験前に校正しなければならない。

受渡当事者間で合意した場合には,試験後に再校正を実施しなければならない。

5.1.4 

代替測定方法 

受渡当事者間で合意した場合には,この規格の要求と同等の精度をもつ電子装置,質量流量測定技術な

どの最新測定システムを,代わりに採用してもよい。

5.1.5 

測定に用いる水銀 

測定に用いる水銀及びその合金は,環境及び人体に悪影響を及ぼすので,次の項目を厳重に守って取り

扱わなければならない。

a)

試験中以外は計器弁を閉止しておく。

b)

システムが故障した場合に自動閉止させるために,圧力検出管に急閉する電磁弁を設置する。

c)

二重の水銀用トラップを設置する。

5.2 

出力測定 

5.2.1 

タービンの機械的出力の決定 

蒸気タービンの機械的出力は,次のいずれかの方法で決定することができる。

a)

発電機端子における電気出力を測定して,発電機損失を加える(5.2.4 参照)

b)

トルク及び回転速度の測定による。

適切な精度をもつ吸収式又はねじり動力計を使用してもよい

1)

もし,制御油ポンプ,潤滑油ポンプなどのタービン補機が,外部動力で駆動される場合には,ター

ビン軸継手出力から,これらの補機動力を差し引いて,タービン軸端の正味出力を求める。

1)

  動力計の測定上の注意などは,附属書 JA 参照。

5.2.2 

ボイラ給水ポンプ動力の測定 

ボイラ給水ポンプ動力の測定は,次による。

a)

ボイラ給水ポンプが,主タービン車軸で駆動される場合,又は主タービンの製造業者が供給する,主

タービンからの抽気によるタービンによって駆動される場合には,給水ポンプの消費動力,軸受,流

体継手,変速機などの機械損失を測定しなければならない(

附属書 JB 参照)。

b)

ポンプの消費動力は,動力計によって測定する方法もあるが,ボイラ給水流量とその比エンタルピー

上昇との積によって決定するのがよい。給水流量を決定する場合には,軸封水量及び注水量も考慮し

なければならない。

ポンプによる温度上昇は小さいので,温度測定には高い精度が必要となる(例えば,直列に接続し

た多重熱電対,又はブリッジ接続の抵抗温度計などを用いる。

c)

ポンプの消費動力は,ポンプ製造業者が提示するポンプ効率及び流量,圧力上昇の測定値を用いて決

定してもよい。この場合,ポンプ効率は全負荷範囲にわたって,試験で確認しておかなければならな

い。

d)  2

台以上のポンプを運転している場合,水量,損失を個々独立に測定する必要はない。

e)

軸受,流体継手,変速機などの機械損失は,油冷却器冷却水に放出する熱量に相当するから,冷却水

流量とその比エンタルピー上昇との積として求めることができる。放射熱による損失は無視してもよ

い。

f)

電動機でポンプを駆動する場合,消費動力は,製造業者が提示する効率から求めることができる動力

及び軸受,流体継手,変速機などの損失の測定値から決定できる。


23

B 8102

:2012

g)

ポンプ駆動用のタービンが,主タービンの供給者の責任範囲外の場合には,抽気の蒸気条件と流量を

測定すればよい。必要ならば,受渡当事者間で協議を行う。

5.2.3 

発電機の電気出力の決定 

発電機の電気出力の決定は,次による。

a)

発電機の正味出力は,次の式で定義する。

P

g

P

b

P

a

b)

発電機の補機を電動機で駆動する場合,動力 P

a

は補機の電動機へ供給する動力である。これは,消費

動力が,出力 P

b

を測定する位置の下流側で発電機端子から,又は,別個の電源から取る場合にも適用

することができる。

c)

発電機の補機を他の方法で駆動する場合には,動力 P

a

は補機軸継手への入力である。

d)

励磁電力が,出力 P

b

を測定する位置より下流の発電機端子からか,又は他の動力源から取る場合には,

P

a

に励磁装置への入力電力も含める。ただし,受渡当事者の協議によって決定する。

e)

タービン発電機,復水及び給水加熱設備が,ユニットとして保証範囲内にある場合には,それらの補

機用動力は,契約上の定義に従って取り扱う。

5.2.4 

電気出力の測定 

a)

中性点接地式又は 4 線式の三相発電機の場合,電気出力は積算電力量計法又は三電力計法によって測

定する(

図 参照)。

中性点を抵抗,リアクタンス又は抵抗付トランスで接地している三相発電機の場合,電気出力は二

相電力計方式で測定してもよいが,三相電力計方式によって測定するのが望ましい(

図 参照)。

b)

精度を高めるために,計器用変圧器及び計器用変流器を含めて,電気出力を多重に測定するのが望ま

しい。多重測定は測定精度の向上のほか,計器故障の検出,対応をするのに有効である。

図 6−三電力計使用による三相電力測定結線図 


24

B 8102

:2012

 
 V

:電圧計

 A

:電流計

 W

:電力計

 Wh

:積算電力量計

 CT

:計器用変流器

 PT

:計器用変圧器

図 6−三電力計使用による三相電力測定結線図(続き) 

 V

:電圧計

 A

:電流計

 W

:電力計

 Wh

:積算電力量計

 CT

:計器用変流器

 PT

:計器用変圧器

図 7−二電力計使用による三相電力測定結線図 

5.2.5 

電気計器の接続 

a)

計器用変成器は,できる限り発電機端子に近く,かつ,電力が発電機系統から入出力する外部端子の

発電機側に接続しなければならない。

計器へのリード線は,計器から 1 m 以上にわたって,コンダクタの各組への結線を編むことによっ

て,インダクタンスなどで計器の読みに影響しないように配線をする。

b)

計器用変成器の校正は,試験時と同一の計器で,かつ,同じインピーダンスで行うことが望ましい。

c)

電圧回路の配線は,保証の電力測定に重大な誤差を生じないように,配線の太さ,回路の配線の長さ,


25

B 8102

:2012

計器用変圧器,安全ヒューズの抵抗などの影響を考慮に入れて決定しなければならない。

5.2.6 

電気計器 

a)

電気出力を測定するために,読取精度 0.2 %以下の,単相又は多相精密級積算電力量計,又は同様の

精密級電力計と,適切な計器用変圧器及び計器用変流器を組み合わせて用いなければならない。

b)

試験中,発電機出力が定格条件に一致しているか否かを確認するために,電流計,電圧計及び電力計

を設けておくとよい。

c)

積算電力量計の記録時間は,測定精度が 0.03 %より悪化しないように決定する。積算電力量計の読取

りは,試験期間中一定の間隔(10∼30 分程度の間隔)で行う。

測定間隔は,試験全体の測定時間と関連することから,受渡当事者間で事前に調整することが望ま

しい。

5.2.7 

計器用変成器 

計器用変成器は,次による。

a)

試験を目的とした適切な定格,精度特性をもつ計器用変流器及び計器用変圧器を用いなければならな

い。

試験用計器及びリード線に相当する負荷条件に対し,比の値及び位相角の修正は,電流,電圧の試

験値の範囲を網羅するために認められた校正方法によって行う。計器用変成器は,一般に試験用計器

とリード線以外のバードン(負荷)を接続してはならない。

b)

精度は±0.3 %とすることが望ましい(JIS C 1736-1 及び JIS C 1736-2

c)

計器用変流器及び計器用変圧器を校正する場合には,計器,接続線なども含めて,一組として校正す

ることが望ましい。

5.3 

流量測定 

5.3.1 

測定する必要がある流量の選定 

測定する必要がある流量の選定は,次による。

a)

受渡試験で,測定しなければならない流量は,次の二組に分類することができる。

1)

主要流量:保証の熱消費率,又は熱効率に直接影響する流量であり,高精度で測定しなければなら

ない。そのためには,測定精度の向上のほか,計器故障の検出,対応をするのに多重測定が有効で

ある。

2)

副次流量:プラント運転,監視のために必要であり,かつ,主要流量の測定値からタービン入口蒸

気流量及び再熱蒸気流量などを決定するために必要な流量。

b)

タービン入口流量を決定するには,一般に復水系又はボイラ給水系における水量を測定しなければな

らない。ただし,1 機 1 缶のユニットシステムでない場合,ボイラから他へ多量の蒸気を送気してい

る場合などは,タービンの入口の近くで,蒸気流量を測定してもよい。

5.3.2 

主要流量の測定 

主要流量の測定は,次の方法による。

a)

標準の,又は校正したノズル,オリフィス又はベンチュリ管による。

b)

タンクによる直接質量測定による。

c)

校正した容積タンクによる。

一般には,ノズル又はオリフィスによる差圧測定装置(絞り機構)を用いる。

5.3.2.1 

主要流量を測定する絞り機構 

主要流量を測定する絞り機構は,次による。


26

B 8102

:2012

a)

流量測定に,標準の,又は校正済の絞り機構を用いてもよい。

b)

絞り機構は,次の中から選ぶことができる。

1)

オリフィス(JIS Z 8762-2

2)

ノズル(JIS Z 8762-3

3)

長円スロートタップノズル(

附属書 参照)

4)

ベンチュリ管(JIS Z 8762-3

c)

絞り機構の直径比は,測定に及ぼす不確かさを考慮して決定しなければならない。オリフィス又はノ

ズルを通過する水の圧力は,測定した温度の飽和圧力より 250 kPa 以上高いか,又は水温が測定した

絶対圧力の飽和温度より 15  ℃以上低くなければならない。

5.3.2.2 

主要流量を測定する絞り機構の校正 

主要流量を測定する絞り機構の校正は,次による。

a)

絞り機構を校正する場合,レイノルズ数を受渡試験と同じ領域条件で実施することが望ましい。しか

し,

実際の実験設備で,

大容量タービンの条件に合うレイノルズ数領域で校正することは困難なので,

測定の不確かさを決定する場合に,流出係数の外挿値と測定値との間に生じる差を考慮しなければな

らない。

b)

校正は,

上流及び下流の配管部分を受渡試験と一致させるだけでなく,

整流装置を用いている場合は,

それも含めて行わなければならない。

5.3.2.3 

絞り機構の検査 

絞り機構の検査は,次による。

a)

主要流量を測定する絞り機構及びその配管部分は,一般に試験の直前又は直後に,表面粗さなどの条

件,オリフィスの端部の鋭さなどの寸法・形状,及び他の要求条件が規格に合致しているか否か,検

査を行い,検査結果を記録しておかなければならない。

検査をしない場合には,6.2.3 によって,試験の評価のときに考慮する。

b)

絞り機構は,プラントの試運転前に行う蒸気ブローイングアウトを実施する前には,取り付けないこ

とが望ましい。

c)

復水タービンの場合には,主要流量の測定装置のうち,少なくとも 1 か所,脱気器上流の復水流量測

定装置を,検査できるように設備又は配置しておくことが望ましい。受渡当事者の一方が要求する場

合には,試験後に,少なくとも 1 個の絞り機構を検査しなければならない(

図 参照)。


27

B 8102

:2012

単位  mm

注記  検査孔の方向は,絞り機構の検査,清掃がやりやすいように決定してよい。

図 8−絞り機構の検査孔の例 

5.3.3 

絞り機構の取付方法及び位置 

絞り機構の取付方法及び位置は,次による。

a)

オリフィス又はノズルの上流,及び下流の直管部の最小必要長さは,直管部の上流及び下流の配管形

状によって影響を受ける(JIS Z 8762-2 及び JIS Z 8762-3

旋回流が発生する場合とか,

必要な直管長がとれない場合には,

整流装置を設けなければならない。

絞り機構の校正は,直管長が不足するなどのために,整流装置を取り付ける場合には,整流装置を取

り付けて,かつ,上流及び下流に完全な直管長をつけて実施しなければならない。

b)

絞り機構のうち一組は,熱膨張補正,変形などの温度の影響を最小限にするため,150  ℃以下の点に

設置することが望ましい。

絞り機構の熱変形の影響を減らすために,主要部,配管及びフランジなどは,同じ熱膨張係数をも

つ耐食性材料を用いるのが望ましい。

絞り機構を,配管の垂直部分に取り付けている場合,二つの圧力取出し口の間の高位差と,絞り機

構を流れる水と,圧力取出し口の水の密度の差を考慮して補正する。

c)

安定した流れを得るため,絞り機構は,ポンプ吐出し直後に設けないことが望ましい。熱交換器及び

長い配管系の後流ならば,ダンピング効果が作用するので設けてもよい。絞り機構は,再循環及びバ

イパスする流れの影響を,受けないように配置することが望ましい。

d)

脱気器がある場合には,その入口で流量を測定するのが望ましい。これは給水加熱器の漏れが,絞り

機構を通って循環する可能性をなくすためである。

脱気器がない場合には,低圧給水加熱器を出て,給水ポンプヘ入る前で測定するのが望ましい。

高圧給水加熱器のドレンが,測定装置の上流で,主復水系統に合流する場合には,高圧給水加熱器

の漏れを決定するために,高圧給水加熱器からの全ドレン量を測定し,加熱器周りのヒートバランス

法によって,抽気流量を計算する必要がある。


28

B 8102

:2012

e)

湿り蒸気タービンで,給水加熱器ドレンをポンプで給水系へ戻す場合には,加熱器の漏れを決定する

ために,復水流量及びドレンポンプ吐出し流量を測定する必要がある。給水加熱器の漏れは,トレー

サ法(

図 及び図 参照)を用いて測定することができる。

5.3.4 

差圧測定 

差圧測定装置は,次の注意を守って設置しなければならない。主要流量を測定する場合には,二組の独

立したマノメータを設置する(

図 参照)。

 a)

  絞り機構を上から見た図 b)  絞り機構とマノメータとを接続した例 

 

A:整流装置

E:電磁弁(差圧伝送器を用いる場合は,取り付けない。)

B:フローノズル(校正済)

F:パイプとチューブとの接続

C:パイプニップルφ12 mm

G:チューブφ12 mm

D:ゲート弁φ12 mm

図 9−絞り機構とマノメータとの間の接続例 

a)

圧力取出し口とマノメータとの間の接続管は,内径 6 mm 以上としなければならない。この管は圧力

取出口から 1 m 水平に走り,以後マノメータまで連続的な下り勾配をもつものとする。接続管は圧力

試験で漏れがないことを確認する。

b)

圧力取出口とマノメータとの間の接続管の長さは,7.5 m を超えないようにし,保温をしてはならな

い。

c)

マノメータへの 2 本の接続管内の流体の温度差は,無視できる程度になっていなければならない。接

続管は束にして,外部からの熱伝達が最小になるようにする。

d)

マノメータの接続管は,接続前によく洗浄してきれいにしておく。接続管には遮断弁を設置し,試験

中でも空気抜きができる設備とする。接続管内の両方の水の温度が,平衡するまで十分時間をかけな

ければならない。

e)

読取り中に水銀柱の動きを消すために,

絞り機構に近接した配管に,

無移動式電磁弁を設けてもよい。


29

B 8102

:2012

水銀柱の位置に無関係に,あらかじめ決められた間隔で,読取りのためこの弁を閉止する。差圧伝送

器を用いる場合には,電磁弁を用いてはならない。

f)

マノメータは絞り機構より低い位置に置かなければならない。

これができない場合には,システムの空気抜きに十分注意しなければならない。

空気抜き弁付のマノメータより高い位置に,適切な空気抜きポットを設ける。

温度遮断のためのループ配管を,圧力取出口とマノメータとの間に設ける。

g)

マノメータは精密級とし,反視差(antipalallax)読取装置,又は他の同等の装置を用いて 0.25 mm 以

下まで読み取らなければならない。水銀は不揮発性残さ(渣)が 1 ppm 以下の,計器用級の高純度の

ものを用いる。マノメータは,水銀を入れる前によく洗浄する。

h)

差圧伝送器を用いる場合には,試験前に校正しなければならない。校正は圧力上昇時と,下降時の両

方向時点で行い,平均校正値を用いて補正する。また,差圧伝送器の試験中の精度を確認する目的で,

試験後に校正することが望ましい。

i)

蒸気流量を測定する場合には,空気抜きポットは,絞り機構の圧力取出口と同じ高さで,かつ,復水

させるために適切な距離をとって取り付ける。水位は同じ高さとし,さもなければ差を考慮する。ポ

ットへの接続管は,水滴による閉塞を防ぐために,十分な太さの内径のものでなければならない。

j)

マノメータへの接続管は,連続下向き勾配をつける。空気抜き後は,水柱ができて冷えるまで十分時

間をかける。大気圧以下の圧力の場合には特に注意しなければならない。

5.3.5 

水量の変動 

流れが不安定で変動している場合には,

流量測定を行ってはならない。

マノメータのダンピング装置は,

脈動による誤差を消すことができないので用いない。脈動が残る場合には,試験開始前に受渡当事者間で

合意をしておかなければならない。ディジタル読取りの場合の保持装置は,有用なので使用してもよい。

5.3.6 

副次流量測定 

5.3.6.1 

一般 

副次流量測定は,次による。

a)

副次流量を測定する場合,ブラントの配置及び測定場所が異なるために,流量測定装置に必要となる

精度を,直ちに規定することはできない。

受渡当事者間で,どの副次流量を測定するか,また,測定の誤差が最終の試験結果に及ぼす影響を

考慮して,測定装置の精度を決定しなければならない。

b)

標準の流量測定装置を用いる場合には,校正を行う必要はない。

c)

もし,蒸気流量を測定する場合には,絞り機構のところで 15  ℃以上過熱していなければならない。

5.3.6.2 

給水加熱器への抽気流量 

給水加熱器への抽気流量は,次による。

a)

抽気蒸気が過熱している場合には,

ヒートバランス計算法によって抽気流量を決定することができる。

b)

必要な精度を確保できるならば,

絞り機構による直接測定も可能である。

抽気が湿り蒸気の場合には,

抽気流量は給水加熱器のドレン流量を測定することによって決定できる。

c)

給水加熱器のドレン流量は,絞り機構で測定することができる。しかし,ドレンがカスケードに接続

されていて,差圧が非常に小さい最も低圧の給水加熱器の場合には,絞り機構を用いることはできな

い。

この場合,必要な精度をもつ,ベンチュリ管又は圧力損失が小さい装置を用いなければならない。

差圧は差圧伝送器で測定するのが望ましい。不安定な流れによる誤差を減らすために,差圧伝送器と


30

B 8102

:2012

絞り機構の圧力取出口との間の接続管は,最短にする。また,配管中に気泡ができないように注意す

る。

d)

差圧伝送器が,プラント運転中に接近できない場所にある場合には,遠隔校正ができる装置を設けて

おかなければならない。

給水加熱器のドレン流れは,不安定になることが多いので,差圧伝送器の出力は,長くても 20 秒ご

とに記録する必要がある。

e)

キャビテーションを避けるため,絞り機構の寸法決定に関しては,レイノルズ数,圧力損失,直径比,

たわみなどの関係を考慮して,臨界キャビテーション係数 を 0.2 より大きくなるように決定しなけ

ればならない。

臨界キャビテーション係数 は,次の式で表される。

2

throat

sat

throat

2

W

P

P

K

ρ

=

 (10)

f)

臨界キャビテーション係数が 0.2 以上になるように,ループ封水を設けるか,又は水頭を増やすため

にループ封水を長くすることによって,キャビテーションの問題を減少できる。

g)

給水加熱器ドレンの流れが冷えると,キャビテーションの心配は小さくなる。抽気蒸気の比エンタル

ピーが,トレーサ法によって決定できれば,抽気の湿り蒸気流量は,ヒートバランス法によって決定

することができる(5.7.2 参照)

5.3.6.3 

高圧給水加熱器のドレン 

主要流量計が脱気器出口にある場合で,高圧給水加熱器の漏れがないことがあらかじめ確認できないな

らば,高圧加熱器のドレン流量は必要な精度をもった装置で測定しなければならない。

5.3.6.4 

湿分分離器及び再熱器のドレン 

有効水頭がキャビテーションを避けるために必要な値より小さい場合,絞り機構を設置することが不可

能なことがある。このような場合には,トレーサ技術を十分な精度で,流量測定に用いることができる。

絞り機構を用いる場合には,5.3.6.2 による。

5.3.6.5 

ボイラ給水ポンプ用タービンへの蒸気の供給 

ボイラ給水ポンプ用タービンへの蒸気の供給は,次による。

a)

ボイラ給水ポンプ用タービンの蒸気消費量は,復水器が別置式の場合には,復水で測定するのが望ま

しい。

b)

主タービンの低温再熱部から蒸気を供給して,ボイラ給水ポンプ用タービンを運転する再熱サイクル

においては,供給蒸気量は,再熱器を通過する蒸気流量を決定するために,必ず測定しなければなら

ない。

5.3.6.6 

タービンのグランドの漏れ 

タービンのグランドの漏れは,次による。

a)

再熱復水タービンのグランドの漏れ蒸気が,再熱器を通らずに再熱器より下流の点に戻るならば,こ

の漏れ蒸気量は,再熱器から供給する熱量を決定するために,独立に測定しなければならない。

b)

しかし,測定が困難な場合には,受渡当事者間の合意によって,計算式を用いるなどの方法によるこ

とができる。グランドの漏れ蒸気が,大気など系統外へ漏出する場合にも同じ取扱いをする。

5.3.6.7 

減温器用注水流量 

給水加熱系からの注水を,再熱温度制御に用いている場合には,注水量を測定しなければならない。も

し,主蒸気温度を同様の方法で制御している場合には,過熱器への注水流量は,最終給水加熱器の下流で,


31

B 8102

:2012

かつ,流量測定装置より下流から抽出している場合を除いて,測定しなければならない。

5.3.6.8 

ボイラ給水ポンプの軸封及び釣合い用水量 

ボイラ給水ポンプの軸封及び釣合い用水量は,次による。

a)

封水又は冷却のために,給水ポンプのグランドに供給する水量,及びシステムの種々の部所へ戻る漏

れ水量は,考慮しなければならない。これらの水量は,主要流量に直接加算するか差し引く。流量測

定装置は,校正をするか又は標準のものを用いる。

b)

これらの流量を測定することが困難な場合には,受渡当事者間の合意によって,設計値などを使用す

ることができる。

5.3.6.9 

保有水量の変化 

保有水量の変化は,次による。

a)

サイクル内に貯蔵した保有水量の変化は,システムの復水又は給水流量を評価する場合には,考慮し

なければならない。

これらの保有水には,復水器のホットウェル,脱気器の貯水タンク,給水加熱器の胴部,ボイラの

ドラム,システムから分離できない貯水タンク,ドレンタンクなどがある。

b)

貯水タンクの液面の変化は,常設の液面計のサイトガラスに固定した仮設の物差か,又は試験データ

のロギングとともに用いる水位伝送器を用いて測定する。

c)

タンク内の水温が外気温と異なる場合には,サイトガラス中の水の密度を,タンク内の値に換算して

測定しなければならない。

d)

タンク内に熱水がある場合には,サイトガラス中の水柱の温度の変化による,液面の指示誤差を避け

るために,読取り前約 30 分以内にブローしてはならない。

e)

液面の変化を測定する場合,時間は重要な因子なので,試験の開始及び終了の時刻は,完全に合致し

ていなければならない。

5.3.6.10 

漏れ量の決定 

ポンプの内部漏れ量,軸封水量,弁ステムからの漏れ量,タービン内部漏れ量などの,測定することが

困難な漏れ量は,計算値を使うことができる。

5.3.6.11 

系外への送気蒸気流量 

系外への送気は,できる限り遮断する必要があるが,保証上又は運用上,送気を止めることができない

場合があり,次による。

a)

蒸気式空気予熱器,

スチームコンバータ,

燃料油噴霧用などの系外へ蒸気の熱量を供給する場合には,

この蒸気流量も各々測定しなければならない。

b)

蒸気流量の測定方法は,蒸気条件,設置位置,熱効率又は熱消費率に及ぼす影響の度合いなどを考え

て,適切に選定しなければならない。

5.3.7 

頻度の低い副次流量 

あまり発生しない,又は測定する必要がない副次流量は,次のように取り扱う。

a) 

エゼクタ駆動蒸気 

1)

蒸気式空気エゼクタの駆動蒸気量は,供給蒸気圧力と蒸気温度の測定値と,ジェットノズルの断面

積とから,計算で求めることができる。湿り蒸気の場合には,製造業者が提示する設計流量を用い

る方がよい。

2)

空気エゼクタによって,復水器から放出される蒸気量は,一般的に非常に少ないので無視すること

ができる。


32

B 8102

:2012

b) 

補給水量  システムへの補給水量がある場合には,その流量を測定しなければならない。

c) 

軸封水 

1)

水封グランド,大気放出弁,復水ポンプのグランドなどに供給される軸封水は,測定しなければな

らないが,受渡当事者間の合意によって設計値を用いてもよい(

図 10 参照)。

2)

水封システムの保有水量に変化がなく,また,復水系統以外に,漏れの可能性がないことを確認し

なければならない。

もし,軸封水部から外部への,水の漏れが避けられない場合には,流量を算定し復水流量に加え

る。

d) 

補機の排気蒸気  通常時には,復水器へ流入する補機の排気蒸気は,試験期間中は系外へ排出するか,

又は測定しなければならない。絞り機構の最適位置を決定する場合には,正味圧力損失,及びスロー

ト部でフラッシュする可能性に,特に注意しなければならない。

図 10−タービングランド,大気放出弁及び復水ポンプグランドの 

水封用水の測定配管方法(一例) 

5.3.8 

水及び蒸気の密度 

水及び蒸気の密度は,次による。

a)

流量計算に必要な水の密度は,測定された温度と圧力とから計算する。


33

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:2012

温度は正確に校正した計器で測定する。仮設計器を使用する場合には,絞り機構から,直径の 10

倍長以上下流の位置とする。

主要流量に対しては,外部からの混入がなければ,給水加熱器の上流の出口と,下流の入口の温度

の平均値を使用してもよい。流れを十分混合するために,温度は給水加熱器出口から,直径 10 倍長以

上は下流で測定する。

b)

流量計算に必要な蒸気の密度は,精密級圧力計,精密級温度計又は抵抗温度計の測定値を用いて,計

算することができる。密度を決定するための測定位置は,絞り機構の校正方法,又はその標準によっ

て決定する。

c)

圧力測定の位置は,絞り機構の差圧取出しの上流側管としてもよい。温度測定位置は a)  と同様とす

る。

5.3.9 

復水器の冷却水量の決定 

プラント全体の熱効率及び出力を保証する際に,一般的には復水器真空度を計画条件と比較するが,冷

却水温度との関係で保証値が規定されている場合には,復水器性能の評価も必要となる。

復水器性能に与える影響度の大きい冷却水量の決定は,次による。

a)

復水器冷却水量は,復水器性能が,タービン発電機の性能保証に含まれている場合に必要となる。

b)

通常,次の方法のいずれかで求めることができる。

1)

冷却水ポンプの Q-曲線を用いる。

2)

超音波流量計

3)

ヒートバランス法

注記  国内では,直接法[絞り機構,せき(堰)など]は測定設備の準備に多大の労力を要するので,

一般的に用いられていない。

5.4 

圧力測定(復水タービンの排気圧力を除く) 

5.4.1 

測定する必要がある圧力 

タービン入口蒸気圧力は,タービンの主蒸気止め弁(蒸気ストレーナがある場合は蒸気ストレーナ)直

前のボイラ側の主蒸気管で測定する。ただし,主蒸気止め弁をタービン製造業者が供給しない場合は,受

渡当事者間に協定がない限り,そのタービン側の主蒸気管で測定する。

蒸気ストレーナは,汚れていないことを確かめ,受渡当事者間のいずれかの側で,この点に関して疑義

があれば試験前に点検し,必要があれば掃除する。また,必要に応じタービンの高圧,中圧及び低圧車室

の入口圧力,ボイラ給水ポンプ駆動タービンの出入口圧力,抽気ラインの両端圧力,復水及び給水システ

ム内にある全てのポンプの吸込み圧力,及び吐出し圧力を測定する。

圧力測定点は,できるだけ配管の直管部で,流れの乱れから離れた箇所とする。

蒸気タービンの試験において測定する圧力は,静圧とする。

5.4.2 

圧力測定用計器 

5.4.2.1 

一般 

圧力の測定には,重すい形圧力計,ブルドン管式圧力計又は水銀マノメータを用い,これらの全ての計

器は適切な測定域,同等の精度をもつ圧力伝送器に置き換えることができる(5.4.2.6 参照)

圧力の脈動は計器弁を絞ったり,

計器緩衝器を用いて減衰させてはならないが,

容積室は用いてもよい。

5.4.2.2 

絶対圧力 250 kPa を超える圧力の測定 

250 kPa を超える圧力の測定は,重すい形圧力計又はブルドン管式圧力計を用いる。精度の高い測定には

重すい形圧力計が望ましいが,最高級の精度が必ずしも必要でない場合,校正された試験用ブルドン管式


34

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圧力計を使用してもよい。計器はできる限り振動,汚れがなく,周囲温度が大きく変化しない場所に設置

する。

5.4.2.3 

絶対圧力 250 kPa 以下で大気圧を超える圧力の測定 

測定が可能である限り,水銀マノメータを用いる。

単管式マノメータを使用する場合は,過度の毛管現象を防止するため,内径が一様で,かつ,9 mm 以

上あることが望ましい。

5.4.2.4 

大気圧以下の圧力の測定 

大気圧以下の圧力の測定は,水銀マノメータ(5.1.5 参照)を用いる。

水銀マノメータのガラス管は,鉛を含まない高級ガラスとし,読取りを行う範囲は内径 10 mm 以上が望

ましい。

小さな圧力差を高精度で測定する場合は,水銀の代わりにシリコーン油を用いるのがよい。

5.4.2.5 

マノメータに用いる液体 

用いる液体は使用条件に合致し,密度が分かっているものでなければならない。

5.4.2.6 

圧力伝送器 

圧力伝送器によって正確な圧力測定を行うには,圧力伝送器の使用法と手入れ法を理解し,適切に取り

付け,かつ,保全しなければならない。また,圧力伝送器は試験前に校正するのが望ましい。

各圧力伝送器は振動や汚れがなく,ドアの開閉による周囲温度の大きな変化がない場所に設置するのが

望ましい。

圧力伝送器が温度のような周囲状況の変化に敏感なときは,読み取る前に整定のため十分な時間(一般

的には 2 時間)を取るのが望ましい。また,各試験の前後には零点読取りを行わなければならない。

5.4.3 

圧力測定用の孔及び接続管 

5.4.3.1 

一般 

圧力測定用の孔は,測定する必要がある管の内面と直角で,孔の内側の縁はまくれがなく,その角は,

正しく直角であることが望ましい。また,孔径の少なくとも 2 倍の長さにわたってまっすぐで,同一内径

とする。孔の内径の基準寸法は,高圧に対しては 6 mm,低圧に対しては 12 mm とする。

測定孔から圧力計までの接続管中に滞留した水の揚程による誤差を避けるため,接続管には常時水が充

満しているか,又は完全に空となっているよう配置に留意するのがよい。

5.4.3.2 

絶対圧力 250 kPa を超える圧力に対して 

水銀マノメータの測定範囲を超えた圧力に対しては,接続管内部に水が充満していることを確かめる。

計器は測定孔より下にあるのが望ましいが上でもよい。測定孔は直径 6 mm が望ましい。

5.4.3.3 

絶対圧力 250 kPa 以下で大気圧を超える圧力に対して 

計器は測定孔より下になければならない。小径の接続管は閉塞しやすいので直径 12 mm 以上の管が望ま

しい。

大気圧以上であるが液体を用いたマノメータで測定される低い圧力に対しては,接続管は満水又は空の

どちらかになるよう配置しなければならない。この圧力範囲では接続管中の水の揚程による誤差を発生し

やすいので測定孔と圧力計との間にドレンだめを設置するのがよい。

5.4.3.4 

大気圧以下の圧力に対して 

大気圧以下の圧力に対しては接続管中に水があってはならない。測定孔は直径 12 mm が望ましく,圧力

計は測定孔より高く,測定孔に向かって連続的に下り勾配でなければならない。

測定孔の直径が 6 mm の場合,接続管は管中のドレンを最少とするため,厚さが厚い非金属管としなけ


35

B 8102

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ればならない。接続管は直径 12 mm 以上が望ましい。

5.4.4 

隔離弁 

圧力測定点には適切な隔離弁を設けなければならない。高圧部に対しては,接続管の計器端に二次弁を

設けるのが望ましい。

5.4.5 

圧力測定計器の校正 

圧力測定計器の校正精度は測定圧力の±0.2 %以内でなければならないが,特に重要でないものにあって

は±0.5 %以内でもよい。受渡当事者は,事前にどの圧力が低い精度の計器で測定してもよいか,合意して

おくのが望ましい。

液体マノメータを除く全ての圧力計及び圧力伝送器は性能試験前に,重すい形圧力計又は標準マノメー

タによって校正しなければならない。ブルドン管式圧力計は,試験後直ちに校正しなければならない。試

験前後に校正を行った場合,校正する値として両者の平均値を使用する。

データロガに信号を送る圧力伝送器の校正は,重すい形圧力計による真の圧力値とデータロガによるタ

イプ(印字)値とを比較することによって行う。

ブルドン管形の差圧計又は圧力伝送器を,再熱器及び抽気管の圧力降下の測定に使用する場合は,差圧

計の校正に当たって二つの重すい形圧力計を使用しなければならない。

液体マノメータは,目盛,使用する液体の純度,及び密度の精度の証明があるなら校正する必要はない。

単管式マノメータの場合には管内径と管及び液体ための断面積の均一性を証明しなければならない。

差圧伝送器については,低圧側にも実圧をかけた校正を行うことが望ましい。

5.4.6 

大気圧の測定 

大気圧はできるだけ精密な水銀柱気圧計によって測定する。水銀柱気圧計はガラス管に水銀を満たした

もので,ガラス管の口径は 6 mm 以上で公的機関によって検定されたものでなければならない。アネロイ

ド又は他の形式の気圧計も公的機関によって精度及び適合性が検定されていれば使用することができる。

気圧計はマノメータと同室,同一の高さでできるだけ近接して設置しなければならない。

気圧計が使用できない場合,大気圧はその地方の測候所の試験時刻の数値を,測候所と発電所との高度

差を勘案して決定しなければならない。

5.4.7 

読取りの補正 

読取りは試験期間中の平均値とし,次の補正を行わなければならない。

接続管中に水柱をもつ圧力計は,圧力計が測定孔より上にあるときはその水柱に相当する圧力を加え,

下にあるときは,その圧力を差し引くよう補正しなければならない。

液体マノメータ及び水銀柱気圧計による絶対圧力の測定は,

次を考慮しながら計算しなければならない。

a)

読取りの平均

b)

目盛板に対する温度補正

c)

内径が 12 mm 未満の場合の単管式マノメータに対する毛管現象補正

d)

液体の密度

e)

重力の加速度

f)

液体マノメータに対する大気圧力補正

g)

測定点と計器の高さの差

1)

水柱の補正  測定点における正しい圧力を測定するために,蒸気管の圧力取出し口と計器の中心線

間の水柱に相当する圧力を計器の読みに加えるか(計器が取出し口より上にある場合)

,又は差し引

くか(計器が取出し口より下にある場合)しなければならない。


36

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g

ρ

H

p

=

Δ

(Pa) (11)

ここに,

H: 圧力取出し口と圧力計の中心線との垂直距離(m)

ρ: 測定時の周囲温度における水の密度(kg/m

3

g: 重力の加速度(m/s

2

2) 

気圧計の補正 

2.1)

水銀柱気圧計の読みは基準温度 273 K(0  ℃)に対する目盛板の温度補正を行い,基準温度の値に

換算する。

2.2)

次いで水銀の毛管現象による下降に対して補正を行う。ただし,水銀柱気圧計の目盛にこの補正

が行われている場合はその限りではない。

2.3)

気圧計と基準とする水銀柱との設置場所の高低差を補正する。

2.4)

試験場所の重力の加速度に対する補正をする。

5.5 

復水タービンの排気圧力の測定 

5.5.1 

一般 

復水タービンの排気圧力は,各々の低圧タービンからの排気圧力の平均の静圧を算出することによって

求められる。平均値を求めるには,通常の均圧管は用いてはならない。また,試験時に得られた複数個の

測定値を平均しなければならない(5.5.4 参照)

次の規定は全ての復水器に適用されるが,横置きの復水器,特に一体形のものには適用が容易でない場

合があり,5.5.25.5.9 の各項目の適用がどうしても不可能な場合は,受渡当事者間でこれらの考え方にで

きるだけ沿った代替の測定方法について合意しておく必要がある。

5.5.2 

測定面 

契約書に特に定めない限り,復水タービンの排気圧力は復水器入口で測定する。現在の復水器は一般に

直下形,軸方向下方排気形,別置横置き形,一体横置き形の 4 種類に分類される。直下形に対しては復水

器入口は一般にタービン排気フランジと同一である。他の三つの種類の復水器に対しては,復水器入口を

特定するのが困難である。そのような場合,復水器入口は復水器管巣にできるだけ近い一つ又は複数の面

とする。

5.5.3 

圧力取出し口 

圧力取出し口は,次による。

a)

排気面には静圧の相当のばらつきがあるので,復水器入口には複数の圧力測定孔を設け,平均値を測

定する。測定箇所は排気口当たり二つ以上なければならない。

b)

事前の試験結果によって測定孔の位置を決める場合を除き,排気通路面積 1.5 m

2

当たり 1 個の計器を

用いて測定する。

c)

圧力計 4 個以下の小さい排気通路で,取出し口を設置する通路の壁が流れ方向に平行で均一な流れの

場合,取出し口を壁面に設けることができる。また,壁の測定孔の位置は曲がり,べローズ,分流板,

補強板,支柱又は同様の流れの障害物にできるだけ影響を受けないよう選ばなければならない。

d)

孔の内径の基準寸法は 10 mm とし,8 mm 以下であってはならない。孔は壁に直角にあけ,ばりを除

いて,孔の周囲はきれいでなければならない。

e)

排気通路の壁又は蒸気通路を横切るリブにあける圧力計器の取出し口は,壁面に直角でなければなら

ない。開口端の内径の基準寸法は 12 mm とし,縁は 0.8 mm を超えない半径で一様に丸みをもってい

なければならない。

f)

排気口の形状によって壁面での測定が困難な場合,流れの案内板に取り付けられた特別の圧力取出し


37

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口,かご形取出し口など内部設置の計器を使用する。

g)

内部設置の計器については,動圧の影響を受けないようなものとする。

5.5.4 

マニホールド 

圧力の平均装置としてのマニホールドは使用してはならない。

5.5.5 

接続管 

水銀マノメータ又は水銀柱は各々の排気口又はケーシングの圧力取出し口にできるだけ近く,過度の振

動がなく測定者が便利で正確に読み取ることができる場所に設置する。

試験用計器は測定系統からのドレンが復水器に自動的に戻るよう,測定孔よりも高い位置に置かなけれ

ばならない。又は適切なドレンの排出を考えた配置でもよい。接続管は 5.4.3 の要求項目を満足していな

ければならない。

5.5.6 

計器 

排気圧力の測定には開口端液体マノメータ,気圧計,閉管液体マノメータ(絶対圧力計)又は圧力変換

器など信頼できる計器を用いる。読取精度は 35 Pa(0.25 mmHg)とする。

正確に現地の大気圧を測定することが必要である(5.4.6 参照)

5.5.7 

測定システムからの漏れ 

測定システムからの漏れがないことを確認する。測定する真空下で圧力測定孔に隣接する弁を閉じたと

き,水銀柱の目盛が 5 分間に 6 mm 以上の速度で降下してはならない。

5.5.8 

校正 

5.4.5

に沿って,液体マノメータは目盛の精度,液体の純度及び密度が満足できるものであると立証でき

るなら,

校正はしなくてもよい。

水銀マノメータの内径が 12 mm 以上あるときは,

メニスカス現象

(meniscus,

レンズ状の形状)及び毛管現象に対する補正は不要である。

圧力伝送器が使用されているときは,試験の前後に液体マノメータ又は重すい形圧力計によって校正し

なければならない。

5.5.9 

読取りの補正 

読取りは試験期間中の平均値とし,5.4.7 に従って補正しなければならない。

5.6 

温度測定 

5.6.1 

温度の測定点 

比エンタルピー決定のための温度測定は,圧力の測定点にできるだけ近接した位置で測定する。その値

が試験結果に重大に影響する温度の測定は近接する二つの異なった点で行い,その平均値をもって流体の

温度とする。

管内の温度分布が一様でない場合,管内の半径方向の温度測定を行って,受渡当事者間で平均値につい

て協定しておく必要がある。

5.6.2 

温度測定用計器 

比較的高温を測定するのに望ましい計器は,次による。

a)

精密級ブリッジ又はディジタル電位差計付電気抵抗温度計

b)

精密級ブリッジ又はディジタル電位差計付高級熱電対(高精度の測定には冷接点と一体となったもの

が望ましい。

熱電対及び抵抗温度計,並びにポテンショメータ,ブリッジ及びガルバノメータ又はディジタル電位差

計は試験前に校正しておくのが望ましい。

試験後の再校正は個々の温度測定のクロスチェックが十分になされているときは一般には必要ではない。


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測定する温度が 373 K(100  ℃)未満であり,設置場所も読取りに困難でない場合は,水銀温度計を使

用してもよい。

試験結果に影響するような温度を測定する水銀温度計は,測定に適した尺度で目盛を刻んだ中実茎の精

密級とする。

商業用又は工業用の金属ケースに収納された温度計は使用してはならない。

5.6.3 

主要温度の測定 

主要温度とは性能試験結果に直接影響を与えるような,主蒸気温度,再熱器入口及び出口蒸気温度,最

終給水温度などの温度をいう。他の温度については,例えば,冷却水温度,給水ポンプ出入口温度,脱気

器入口復水温度などは保証の仕方によって,主要温度として取り扱う場合がある。

主要温度に関連する流れが複数の管を流れる場合,

別に協定しない限り,

各々の温度を測定し平均する。

また,各管には独立した異なる温度計用座を設ける。別に協定しない限り,各配管の温度は各々の測定値

の平均とする。

最終給水温度はヒータバイパス配管との接続点の後で,適切な混合が行われるよう十分後流側で測定す

る。

5.6.4 

給水系統の温度測定(抽気蒸気温度の測定を含む) 

給水系統の温度は,タービン契約者が給水加熱器を供給しない場合に必要となる。

給水系統の温度で,主要温度でないものについては重複測定の必要はなく,ヒートバランスが計算でき

るよう各加熱器の出入口温度を測定することでよい。

通常,加熱器入口の給水温度は前段の加熱器出口の給水温度に等しいので,一つの温度測定で兼用して

もよい。入口給水温度及び前段の加熱器出口給水温度を測定する場合,ヒートバランス上の不一致を防ぐ

ため両者の平均値を採用する。両者の間に戻りの接続がある場合は,測定は接続点の上流及び下流の各々

で行わなければならない。

測定は十分な混合が行われるよう,加熱器の下流側で少なくとも配管径の 10 倍離れた地点で行う。

抽気管中の蒸気温度はその両端,すなわち,逆止め弁の上流でタービンとの接続座に近い箇所,及び給

水加熱器入口接続座に近い箇所で測定する。

抽気管中で混合が行われる場合,混合蒸気の温度測定は適切な混合が行われるよう,接続点の十分下流

で行う。

5.6.5 

復水器冷却水温度の測定 

復水器冷却水の温度は,所定の冷却水入口温度及び出口温度又はそのいずれかによって,タービン熱性

能の保証がされている場合に限って必要となり,次による。

a) 

入口温度  入口温度は一般に管の断面で一様であり,各入口管に 1 個の温度計で十分である。温度計

筒を用いてもよいし,代替としてサンプル水を温度計の入っている水室に連続的に流すことでもよい。

b) 

出口温度  冷却水の出口水室には温度の層状化が起きているので,混合が十分行われるよう,測定は

各出口配管で,復水器出口水室から配管径の 2 倍以上離れた地点で行う。

平均温度を測定するため,複数の熱電対又はサンプリングチューブを設置する方法がある。実際に

可能なら,出口の開水路で混合が終了した後の温度を適切な温度損失を考慮して測定することもでき

る。

5.6.6 

温度測定計器の精度 

温度測定計器は,希望する試験精度のレベルを達成することができるような精度をもつものでなければ

ならない。


39

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5.6.7 

温度計筒 

温度計筒は,次による。

a)

温度計筒の材料は測定する温度に適したものでなければならない。筒はできるだけ薄く,安全な応力

で,内径はできるだけ小さくする。筒は汚れがなく,腐食及び酸化を受けていないことが重要である。

高温又は主要温度の測定用筒は,熱吸収をよくするため外部にフィンを設けてもよい。高温,高圧の

測定用には温度計筒を管に溶接付けしておくことが望ましい。

b)

温度計筒は乾燥していることが望ましい。特に高温の測定用には空気の循環を抑え,熱損失を少なく

するよう,密封されていなければならない。

c)

給水ポンプでの温度上昇を測定する場合,出入口の温度計筒は形式,材料が同じものとする。出口の

温度計筒は流れの混合をよくするためポンプの十分下流に置かなければならない。

5.6.8 

温度測定の際の注意事項 

温度測定時には,次の注意が必要である。

a)

測定する流体以外から温度測定装置に伝導又は放射によって授受される熱量を最小限にする。

b)

温度計筒の挿入点付近及び筒の突出部と支え部は断熱保温する。

c)

内径 75 mm 未満の管においては,温度計はエルボ又は T 形管の部分に軸方向に挿入する。エルボ又は

T 形管が適用できない箇所については,配置を変更しなければならない。内径 75 mm 以上の管におい

ては,温度感知部は中心の 25 mm 内に位置していなければならない。大口径管においては,特別の多

点測定装置の場合を除き,温度計筒は少なくとも 150 mm 挿入する。

d)

流体の温度の測定では,装置の受熱部は流れの停滞した所に置いてはならない。

e)

水銀温度計の読取りの際,温度計を温度計筒から必要以上に離してはならない。他形式の計器につい

ては,読取りを行っている間動かしてはならない。

f)

各温度測定装置は,試験の 2 時間以上前から,試験中の温度条件で完全に設置しておかなければなら

ない。

5.7 

蒸気湿り度の測定 

5.7.1 

一般 

原子炉の形式によっては,タービンに供給される蒸気は飽和温度であり,若干の湿分を含む可能性があ

る。したがって,主蒸気の比エンタルピーを決めるため湿分量の測定が必要となる。また,タービンの部

分膨張後,例えば,給水加熱器,湿分分離器又は再熱器への抽気点での蒸気中の湿分の量を決定すること

が必要となる。

蒸気中の湿分を測定するには,次のような方法を用いる。

a)

絞り熱量計又は電気加熱熱量計

b)

給水加熱器のドレン流量を測定し,ヒートバランスから求める。

c)

トレーサ技術を利用する測定

絞り熱量計は蒸気の乾き度及び圧力が,熱量計中で測定できる十分な過熱度を得られる場合にだけ適用

できる。電気加熱熱量計には,このような制限はない。しかし,ともに管内湿り蒸気の適正なサンプルを

得ることが困難なので,誤解を生じる結果をもたらしやすい。熱量計中を流れる蒸気が,管内を流れる湿

り蒸気の平均的な状態を代表するように,サンプル方法に配慮する必要がある。

抽気した蒸気を復水させ,その復水流量を測定できる場合には,その系のヒートバランスから,抽気蒸

気の比エンタルピーを求めることによって,湿り度を決定できる。

最近では,放射性又は非放射性トレーサを用いたより精度の高い方法を導入し,利用している。


40

B 8102

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5.7.2 

トレーサの技術 

希釈法を用いたトレーサ技術は気液二相流の液相,又は湿分部分の決定に精度の高い方法である。この

方法は,サンプル水中のトレーサ濃度の測定によっており,主蒸気及び抽気蒸気の比エンタルピーを決定

するのに適用できる。次の二方法のうちのどちらでも実施可能である。

復水法:蒸気によって運ばれた湿分中のトレーサ濃度はボイラ水のものと同一であると仮定する。ボイ

ラ水及び蒸気の凝縮後の復水中のトレーサ濃度の測定を行って,質量バランス計算によって,

ボイラにおいて,どのくらいの水が蒸気中に移行したかを決定できる。

定量注入法:既知の濃度のトレーサ溶解液を,蒸気中に既知の定量で注入する。混合の後,サンプル水

を取り出し,トレーサ濃度を測定する。バランス計算によって注入点上流の蒸気中の湿分

を決定できる。混合蒸気が一様であること,及び水と一緒に蒸気を引き出さないよう注意

が必要である。

上記以外の方法は,合意によって使用することができる。

5.7.3 

復水法 

湿り蒸気の水滴中に濃度 C

wat

で溶け込んだトレーサは,蒸気の復水によって希釈される。蒸気が完全に

凝縮した後の,復水中のトレーサ濃度を C

cond

とすると,濃度バランスから,次の関係が成立する。

cond

cond

wat

m

C

m

C

&

&=

 (12)

ここで,

m&: 湿り蒸気中の水の質量流量(kg/s)

cond

m&

湿り蒸気を復水としたときの質量流量(kg/s)

凝縮前後のトレーサ濃度を測定することによって,

次の式によって表される湿り蒸気の湿り度を求める。

cond

cond

wat

1

C

m

x

m

C

− =

=

&

&

 (13)

また,蒸気の乾き度は,次による。

cond

wat

1

C

x

C

= −

 (14)

タービン入口蒸気の乾き度は,蒸気発生器出口での乾き度及び圧力とタービン入口圧力とから計算でき

る。

非再熱サイクルでは,トレーサは最終的には蒸気発生器に戻る全体の流れの中で希釈される復水法を適

用して,蒸気発生器出口の乾き度は,上の式を用いて求めることができる。

再熱サイクルの場合には,再熱器内部でのトレーサの付着に起因する主蒸気湿り度測定の誤差は,外部

湿分分離器の効率が 100 %であるなら無視できる。しかし,受渡当事者の合意によって,再熱器が使用さ

れない状態での特別な試験を行う場合には,

蒸気発生器からの湿分のキャリオーバを測定することがある。

図 11 及び図 12 において,蒸気発生器の上部に水のサンプルタップを設ければ,トレーサ濃度 C

wat

を直

接測定できる。蒸気発生器底部でトレーサ濃度を測定するときは,係数 R

図 11 及び図 12 参照)を蒸気

性状の決定に使われる濃度 C

wat

に考慮しなければならない。したがって,この方法は C

wat

の直接測定より

も精度が悪くなる。

全流量の濃度 C

cond

の決定方法は,給水加熱器の配置による。加熱器が順列配置のサイクルでは,通常給

水ポンプの出口は全流量となる。他方,脱塩装置が試験期間中バイパスされている場合は,C

cond

は最終加

熱器におけるトレーサ濃度となる。また,別の可能性としては C

cond

をトレーサバランスによって計算する

こととなる。しかし,この計算には幾つかの流量及び濃度の測定が必要である。いずれの場合でも,外部


41

B 8102

:2012

からトレーサがサイクル内に入り込む影響,及びトレーサの損失(脱塩装置中で)は考慮に入れなければ

ならない。

復水法は,また湿り抽気蒸気の比エンタルピーの決定にも使うことができる。この方法は,適切なトレ

ーサが既に蒸気通路中にある場合は特に有効である。しかし,精度が高い結果が得られるのは,給水加熱

器のドレンが次段に流れない場合に限られる。抽気蒸気の比エンタルピーは給水加熱器周りのヒートバラ

ンス,及びトレーサバランスから求めることができる。

トレーサバランスには,各給水加熱器胴体側に出入りする全ての流れのトレーサ濃度が必要である。ト

レーサ濃度測定のため加熱器ドレンをサンプル水として採り出すことは,

液相だけであるから容易である。

抽気ラインからサンプル水を採り出すには,注入法の場合と同じような注意が必要である。

(

)

M

F

wat

core

F

F F

core L

+

=

m

m

C

m

m

m C m

C

=

&

&

&

&

&

&

core L

F F

wat

core

F

m

C

m C

C

m

m

=

&

&

&

&

core

F

L

F

m

m

C

C

&

かつ

core

L

wat

L

core

F

1

m

C

C

C

m

m

R

=

=

&

&

&

ここで,

F

M

core

core

m

m

R

m

m

=

=

&

&

&

&

図 11−沸騰水形原子炉の場合の主蒸気湿分の計算 


42

B 8102

:2012

(

)

M

M

R

E

M

M

1

m

m

m

m

m

m

R

R

R

=

=

= −

&

&

&

&

&

&

(

)

wat

E

F

F F

E B

C

m

m

m C

m C

+

=

&

&

&

&

E B

F F

wat

E

F

m C

m C

C

m

m

=

&

&

&

&

E

F

B

F

m

m

C

C

&

&<

かつ

B

wat

1

C

C

R

=

ここで,

F

M

E

E

m

m

R

m

m

=

=

&

&

&

&

図 12−加圧水形原子炉の場合の蒸気発生器出口主蒸気湿分の計算 

5.7.4 

定量注入法 

濃度 C

inj

の水溶性トレーサを,湿分を測定する蒸気−水の二相流中に注入する。十分に混合された後注

入点の下流側の液相中の濃度 C

wat

を測定する。この状態において,次の質量バランスが成立する。

(

)

wat

inj

inj

inj

o

C

m

m

m

C

m

m

C

&

&

&

&

&

Δ

+

+

=

+

 (15)

又は,

(

)

o

wat

wat

wat

inj

inj

C

C

C

m

C

C

m

m

Δ

=

&

&

&

(kg/s) (16)

ここで,

m&: サンプル点における蒸気−水混合流のうち水の流量(kg/s)

C

o

サンプル点において,注入を開始する前の自然状態での液相の
初期濃度(バックグラウンド濃度)

m

Δ &: 水の流量変化分(冷たいトレーサ溶液の注入によって蒸気が凝

縮した分)

(kg/s)

通常,C

wat

C

inj

C

o

C

wat

かつ m

Δ &≪ m&であり,上記の式は次のとおり簡略化できる。

wat

inj

inj

C

C

m

m

&

&=

(kg/s) (17)


43

B 8102

:2012

5.7.5 

定量注入法による抽気蒸気の比エンタルピー 

給水加熱器への抽気管中の液相の流量が分かっているときは,加熱器周りのヒートバランスによって湿

り蒸気の比エンタルピーを計算することができる。

水の流量は定量注入法によって決定できる。トレーサ溶液の流量及び濃度を測定し,定量の注入を保持

することは比較的簡単である。しかし,注入点下流における液相中のトレーサ濃度はトレーサが十分混合

され液相のサンプルが採れる場合にだけ精度の高い決定が可能である。

定量注入法は,次による。

a) 

注入点  サンプル水が真の状態を表すには,トレーサが液相中に均一に分布されなければならない。

したがって,注入点はタービンの抽気フランジのすぐ後に位置していなければならない。また,サン

プル取出し点は加熱器近くでなければならない。幾つかのエルボが付いた長い管は混合を促進する。

注入のため噴射器を用いるのは効果があるが,必ずしも必要ではない。

b) 

サンプル取出し点  サンプル水中に蒸気が混入すると測定結果に悪影響を及ぼすので,サンプル取出

し点の位置の選定には注意しなければならない。抽気管中に通常見られる状態及び速度では水分は管

の断面を均一には分布しないで管壁に集まっている。

このことは水のサンプリングには好都合であり,

簡単な壁の取出し口で十分である。しかし,管の底部又はエルボの出口側の外側に取出し口を設ける

ことによって,重力又は遠心力を利用できる利点を活用することが望ましい。

図 13 は典型的な注入点

及びサンプル取出し点を示している。加熱器が復水器上部に設置される場合のように,抽気ラインが

短い場合,サンプル水を採取するのが難しい。

このような場合,サンプル水は加熱器ドレンから採取することが望ましい。

図 13−注入点及びサンプル取出し点の例 

c) 

サンプル流量  サンプル水の流量は蒸気の混じり込み,及び凝縮が引き続いて生じないように調整し

なければならない。許容最大流量は,例えば,サンプル蒸気の溶解酸素を分析することによって決定

できる。沸騰水形原子炉からの蒸気には 20∼30 ppm の酸素が放射線を受けた結果として存在する。

サンプル水の流量は熱消費量試験前に決定しなければならない。酸素濃度を複数の流量について測定


44

B 8102

:2012

し,

図 14 のように表示すると,蒸気がサンプル水に混じり始める流量は,酸素濃度の急激な上昇によ

って確認できる。蒸気の割合を追跡する方法として,酸素又は他の適切なトレーサの使用の有効性は

液相及び気相での酸素の分布による。3.5 MPa 未満の圧力下では酸素はほとんど全部が気相中に存在

する。

他の形式のプラントでは,適切なトレーサとしてキセノン−133 を挙げることができる。

図 14−サンプル水の酸素濃度 

5.7.6 

トレーサ及びその使用法 

5.7.6.1 

一般 

復水法及び定量注入法で精度良い結果を得るために,トレーサは次の基準を満たさなければならない。

a)

運転員に危害を加えてはならない。

b)

使用している材料に有害な影響を与えてはならない。

c)

水溶性で,かつ,蒸気には本質的に溶けてはならない(蒸気中での濃度 10

6

は適切なトレーサの組合

せによって可能である。

d)

揮発性があってはならない。

e)

タービンサイクルに存在する状態で安定,かつ,内部の表面に吸収されてはならない。

f)

いかなる場合にも適用される水に完全かつ均一に混合されなければならない。

トレーサを使用するときは環境汚染を防ぐよう注意しなければならない。

5.7.6.2 

放射性トレーサ 

放射性トレーサは放射性物質の保持及び利用を許可されている原子力発電プラントへの適用には特に適

切である。

10

9

分の 1 よりも低いトレーサ濃度はガンマ線をカウントする技術を用いて精度よく測定できる。

低い放射線レベルの蒸気サイクルに対しては精度が高い試験に必要なトレーサ濃度は非常に小さい。しか

し,トレーサは長期間の汚染の問題を避けるため寿命の短い同位元素でなければならない。採り出した複

数のサンプル水の濃度を同時に測定することは実際上困難であるから,各サンプル水の測定した濃度には

同位元素の減衰を考慮した補正が必要である。これら基準に合致するトレーサの一つが 15-h ナトリウム−

24(半減期 15.02 時間)である。トレーサ法を主蒸気及び抽気蒸気の湿り度並びに加熱器の漏れの測定に

使用するときは 3 種類の異なった放射性トレーサを使用すると有利である。

5.7.6.3 

非放射性トレーサ 

ナトリウムトレーサ法はサンプル水中のナトリウム質量濃度の精度の高い直接的な測定方法であり,次

酸素濃度

(10

−9

) ppb


45

B 8102

:2012

による。加圧水形原子炉サイクルには,二次ループ水の水質管理のためりん酸ナトリウムを使用している

のでナトリウムが存在する可能性がある。ナトリウムトレーサ法は,加圧水形原子炉サイクルの二次ルー

プの非放射性を保持している。

a) 

炎光光度法  ナトリウムの分析は,炎光光度計を用いて行う。周囲環境のナトリウムがサンプルを汚

染しないよう注意しなければならない。各サンプル取出し点においてナトリウム濃度の複数測定を行

わなければならない。ナトリウム濃度は連続流量サンプルに対しても測定することができる。

b) 

ナトリウムイオン電極法  ナトリウム分析計を連続的な流量サンプルの監視にも,個々のサンプルの

分析と同じように用いることができる。

非放射性トレーサ法の適用は,原子炉システム及び他の関連機器の金属学的な安全に関する規則に

合致するものでなければならない。

5.8 

時間の測定 

試験期間及び観測時間は,次のように測定する。

a)

親時計又はタイムキーパからの信号

b)

各測定者による試験前に時間合せを行った時計の観測

積算形計器を使用している測定については,精度の高い時間の測定が必要である。各個人のストップウ

ォッチ又は電気的な測時システムを用いなければならない。積算計の読取りと時間測定者の時間合せには

特別な注意が必要である。

5.9 

回転速度の測定 

回転速度の測定は,次による。

a)

電気的出力測定試験の速度測定には,受渡当事者間の協定によって精密級指針形周波数計のような直

接回転を観測できる速度測定装置を使用することができる。

b)

出力の計算に速度が重要な要素となる試験では,タービン又は被駆動機から歯車によって直接駆動す

る電子管式積算計数器又は機械式積算計数器によって速度の測定を行う。平均速度は全試験時間中の

総回転数から決定し,試験の初めと終わりにおける計数器の観測時刻は,1 秒以内の精度で求めなけ

ればならない。試験中の速度は積算計数器だけではなく,直接観測できる速度測定装置を用いて測定

する。試験時間中に同一間隔で計数器の読取値を記録し,その最初の値と最後の値とが適切であるこ

と,及び直接式速度計に誤差がないことを確かめる。

c)

一連の調速機試験に先立ち,速度計又は計数器及び全調速機構を調査し,信頼度が高い作動状態にし

ておかなければならない。

d)

整定速度調定率を決定する場合は,タービンの速度を 0.2 %の精度で測定できるよう,次の装置又は

これに準じるものを使用する。

1)

精密級指針形周波数計

2)

光電管式ストロボスコープ

e)

正確に瞬時の速度の変動を線図に記録する必要がある場合は,電位差計の部分の慣性ができるだけ少

ない記録速度計を用いる。

この測定には,タービン軸端に溝付きの円筒又は円盤を取り付け,周波数発電機及び光電池を用い

て,それからの信号をオシログラフに受ける方法が望ましい。

f)

長期間にわたり実際の回転速度又は速度比を記録するのに用いる電気式回転計は,温度の影響を受け

ないようにする。


46

B 8102

:2012

熱的試験の評価 

6.1 

評価の準備 

測定値から,3.3 に従って試験結果を計算するが,測定値を評価する前に,実際に測定した時間全体のう

ち,どの期間を公式試験期間とするかを決めなければならない。

この期間は,少なくとも 4.7.3 で規定された時間と同等でなければならない。この期間においては,運転

条件の保証条件からの偏差,変動に関する 4.7.1 及び 4.7.2 の規定を満足していなければならない。この期

間の最初と最後に,積算電力量計を含む全ての計器の読み,及び対応する時間を測定していなければなら

ない。

試験中に運転状態の乱れがあった場合には,受渡当事者間の合意によって,この乱れのあった部分の読

みを除外してもよいが,除外後の総時間が 4.7.3 に適合していなければならない。

試験中に測定器の一時的な不具合があった場合には,受渡当事者間の合意によって足りない読みを他の

適切な計器から算出してもよい。

6.2 

結果の計算 

6.2.1 

測定値の平均 

性能評価に使用する各測定値の平均は,算術平均で行う。流量計の圧力差の読みの平均化については,

厳密には読みの平方根の算術平均であるが,読みの単純算術平均の平方根で求めてもよい。もし,圧力差

の読みの振幅が 10 %以下ならば,読みの算術平均によって起こる最大の誤差は 0.1 %以下である。

6.2.2 

測定平均値の補正 

平均値とした読みは,次の点を考慮して補正を行う。

a)

計器定数及びゼロ点補正

b)

校正結果に対する補正

c)

計器の読みの基準値(例えば,大気の圧力,雰囲気温度)

d)

付加される影響(例えば,水柱)

ただし,計器が通常許される測定誤差内に収まっていることが確認されていれば,適用されない場

合が多い。

6.2.3 

測定値の評価   

6.2.3.1 

一般 

測定された圧力,温度,流量などのデータに対し物理的な矛盾がないか検討しなければならない。

もし,重大な矛盾が発見され,その原因と程度が特定できない場合には試験は完全に又は必要な範囲で

繰り返さなければならない。また,計器の読みが明らかに間違っている場合,受渡当事者間で協議のうえ

で別の計器の読み及び計算によって評価してもよい。

6.2.3.2 

複数の測定に関する評価 

複数の独立した計器による測定結果を同じ変数に対して適用する場合は,これらの測定値から適切な方

法によって平均値を計算して決定する。この重み係数 γ

j

を適用することは,個々の測定値 x

j

の相対的な信

頼性を考慮する方法である。最も妥当な平均値は,次の式の重み付き平均値 x~ となる。

( )

j j

j

x

x

γ

γ

=

%

 (18)

個々の重み係数は,測定値 x

j

の信頼限界 V

xj

から計算する(箇条 参照)


47

B 8102

:2012

j

x

j

2

1

V

=

γ

 (19)

複数の測定値の相互適合性を確認するには,統計学的方法の適用が必要であり,これについては

附属書

C

に詳述する。

6.2.3.3 

質量流量バランス 

試験中に主要流量の測定を複数実施しているときには,ある流量値に対して,流量バランスを解くこと

によって複数の値が得られうる(

附属書 参照)。

6.2.3.4 

測定時の系外への漏れ 

測定時の系外への漏れをできる限り試験前に確認し,除去しなければならない。もし,確認した漏れを

除去できなければ,それらの流量を測定し,性能評価に反映する必要がある。

測定できない,又は不明の漏れ(unaccounted loss)は,大容量プラントの場合,通常主蒸気流量の 0.1

∼0.2 %程度である。これ以上の漏れが認められる場合は,漏れを減少させるか又は測定するなどの処置を

する必要があるが,受取り側,納入側双方が合意して許容する場合はこの限りではない。

6.2.4 

蒸気表 

保証と試験結果を計算するために使用する蒸気表は,受渡当事者間で合意して決定し,使用する蒸気表

の名称,版,発行年などを契約書,報告書に明記する。

蒸気表としては,国際水・蒸気性質協会(IAPWS:International Association for the Properties of Water and

Steam)が 1997 年に発行した,蒸気と水の特性値を求めるための産業用計算式:IAPWS-IF97 に基づく表

の使用を推奨するものであり,可能な限り契約時点の最新版に基づくべきである。

なお,

“1999  日本機械学会蒸気表”は IAPWS-IF97 に準拠したものである。また,これまで使用してき

た IFC-67 は,この IAPWS-IF97 に置き換えられるが,以前の結果と比較するなどのために,同じ状態式か

ら得られた特性値を使用する必要がある場合には,受渡当事者間の合意があれば IFC-67 に準拠した蒸気表

を使用してもよい。

6.3 

試験結果の計算 

試験結果の計算は,事前に受渡当事者間で協議された定義式に従って実施する。したがって,次の項目

についてあらかじめ具体的に協議しておく必要がある。

6.3.1 

主蒸気流量 

主蒸気流量は,復水流量計による測定値から脱気器及び高圧給水加熱器周りの流量及びヒートバランス

を用いて,ボイラ入口給水流量を算出し,その値から次のようにして求める。ただし,受渡当事者間の協

定によって,給水流量計の測定値から求めることもできる(

附属書 JC 参照)。

1

11

s

mu

a x

(B)

m

m

m

m

m

=

+

&

&

&

&

&

 (20)

ここに,

1

m& : タービン入口主蒸気流量

11

m& : 主給水流量(最終給水加熱器出口流量)

is

m& : 過熱器注水量(最終給水加熱器より上流から取り出す場

合)

mu

m& : 不明な漏れ流量(unaccounted loss)

aux

m& (B): ボイラ補助蒸気流量

給水流量(

11

m& )の計算に際しては,一般には復水流量計,場合によっては給水流量計によって測定し

た流量に対して,次の内部保留流量を考慮する必要がある。

a)

復水器ホットウェル水位変化に対する水量


48

B 8102

:2012

b)

脱気器貯水タンク水位変化に対する水量

c)

給水加熱器の保有水量

例えば,復水器水室水位が 4 時間の性能試験の開始時と終了時とで,相対的に 1 mm 低下したとすると,

(復水器水室面積)×(1 mm)/(4 時間)相当の流量をタービン流入蒸気量より見掛け上多く測定したこ

とになるので,この分を減じる必要がある。

不明な漏れ流量(

mu

m& )はボイラにおける系外の損失流量として通常全量を適用するが,1/2 がボイラ

サイクル側,1/2 がタービンサイクル側での損失として扱う場合もあり,受渡当事者間で事前に協議して

おく必要がある。

6.3.2 

低温再熱蒸気流量 

タービンサイクルからボイラ再熱器に戻される低温再熱蒸気流量は,給水加熱器への抽気及びタービン

内部での漏れ蒸気のように再熱器を通過しない蒸気流量,ボイラ燃料油噴霧用蒸気流量などを主蒸気流量

から差し引いて,次の式によって求められる。

( )

2

1

v

f t

x

l

l

HP

m

m

m

m

m

m

m

=

&

&

&

&

&

&

&  (21)

ここに,

2

m& : 低温再熱蒸気流量

v

m& : 主タービン加減弁及び止め弁のステム漏れ蒸気流量

( )

bfpt

HP

m&

ボイラ給水ポンプ駆動タービンの高圧駆動蒸気流量

ex

m& : 高圧給水加熱器への高圧タービンからの抽気蒸気流量

gl

m&

高圧タービングランド漏えい蒸気流量

cl

m&

中圧タービン冷却蒸気流量

上記のうち

ex

m&

は給水加熱器周りのヒートバランス,又はドレン流量測定から求められるが

v

m&

gl

m&

cl

m&

などの流量については計画値を用いることが多い。

6.3.3 

高温再熱蒸気流量 

ボイラ側からタービン側に供給される高温再熱蒸気流量は,次の式によって求められる。

3

2

r

m

m

m

=

+

&

&

&

 (22)

ここに,

3

m&

高温再熱蒸気流量

2

m&

低温再熱蒸気流量

ir

m&

再熱器注水量

6.3.4 

出力 

熱消費率に関しては,次に示すように発電機出力に基づいた全サイクルに対する熱消費率(グロス)と,

正味出力に基づく全サイクルに対する熱消費率(ネット)があり,これらはボイラ給水ポンプ駆動方法に

よって定義式における出力の取扱いが異なるので,事前に受渡当事者間で算出の定義について協議してお

く必要がある(

表 参照)。

なお,事業用発電設備については,通常上記における後者の熱消費率を用いている。


49

B 8102

:2012

表 5−熱消費率に対する出力の定義 

熱消費率の定義

ボイラ給水ポンプ

及びその他の補機の

駆動方法

熱消費率(グロス)

Gross Heat Rate

(GHR)

熱消費率(ネット)

Net Heat Rate

(NHR)

モータ駆動

P

b

P

b

P

a

主タービン軸直結駆動

P

b

P

p

P

b

タービン駆動

P

b

P

a

P

b

P

b

:発電機端出力(kW)

P

a

:タービンで駆動されない給水ポンプ及びその他の補機の動力

(kW)

P

p

:主タービンが給水ポンプ及びその他の補機を直接駆動する場合

の動力(kW)

なお,励磁機が直結の場合は,上記の発電機端出力(

P

b

)は発電機励磁動力が既に差し引かれている。

サイリスタ励磁方式,又はコミュータレス励磁方式のように励磁機がタービンと別置きの場合には,発電

機端測定出力からこれらの電力を差し引いた出力を発電機端出力とする。

6.3.5 

タービンサイクルへの入熱量 

実際のタービン熱サイクルにおいてはボイラで供給される熱量に加え,復水器から最終給水加熱器まで

の復水系統及び給水系統中のポンプによってタービンサイクルに熱が加えられ,これらのポンプが外部電

力源によって駆動される場合で熱消費率の定義式の出力に考慮していない場合は,これらによる入熱を考

慮する必要がある。また,主蒸気,再熱蒸気の過熱低減に注水(spray)を行う場合及び蒸気式空気予熱器

などへ,タービン抽気蒸気を使用する場合はこれらを考慮する必要がある。ただし,いずれの場合におい

てもあらかじめ保証した熱消費率の定義式が上記を含んだものであるかどうかによって取り扱う必要があ

る(

図 15 参照)。


50

B 8102

:2012

図 15−タービンサイクルへの入熱量の例 

上図に示すような一段再熱再生タービンにおける具体的タービンサイクルへの入熱量計算式は,次のと

おりとなる。

1 1

11 11

is is

Q m h

m h

m h

=

&

&

&

3 3

2 2

ir ir

m h

m h

m h

+

&

&

&

(

)

ah

ah

ad

aux aux

m

h

h

m h

&

&

 (23)

m

m

m

h

+

&

af

ac

Q

Q

+

+

ここに,

Q

: タービンサイクルへの入熱量

1

1

m

h

&

, : 主蒸気流量及び比エンタルピー

11

11

m

h

&

: 最終給水加熱器出口給水流量及び比エンタルピー

is

is

m

h

&

: 給水ポンプ出口などの最終給水加熱器より上流からの

ボイラの過熱器過熱低減注水量及び比エンタルピー

3

3

m

h

&

: 高温再熱蒸気流量及び比エンタルピー

2

2

m

h

&

, : 低温再熱蒸気流量及び比エンタルピー

ir

ir

m

h

&

: 再熱器過熱低減注水量及び比エンタルピー

ah

ah

ad

m

h

h

&

: 蒸気式空気予熱器へのタービン抽気蒸気流量及び抽気

点ドレンの比エンタルピー

aux

aux

m

h

&

: 燃料油噴霧用などの蒸気流量及び比エンタルピー

m

m

m

h

&

: 補給水量及び比エンタルピー

Q

af

: 電動機駆動給水ポンプによる入熱

Q

ac

  : 復水ポンプによる入熱(一般には無視できる)

注記  ポンプによる入熱は,通常,次の式によって求められる。

a

a x

36

 (kJ)

Q

P

η

=

 (24)


51

B 8102

:2012

ここに,

P

a

:  補機の消費動力(kWh)

η

x

:  総合駆動機効率(%)

(モータ効率,継手効率及びギア効率を含む。

6.3.6 

熱消費率 

熱消費率は,3.3 で定義しているように,タービンサイクルへの入熱量を出力で除したものである。この

場合,6.3.4 に示したように求める熱消費率がグロス(GHR)かネット(NHR)かによって測定された出力

の使い方が異なってくるので注意を要する。

また,励磁方式によっても同様の注意が必要である。タービンサイクルへの入熱量に関しては考慮する

項目をあらかじめ明確にしておく必要があり,保証熱消費率計算の基となったヒートバランス図と矛盾が

あってはならない。

6.3.7 

蒸気消費率 

蒸気消費率は,6.3.1 及び 6.3.4 で規定する主蒸気流量及び出力によって主蒸気流量を出力で除したもの

として定義する。

この場合においても 6.3.6 の熱消費率と同様,出力の基準を明確にしておく必要がある。

試験結果の修正と保証値との比較 

7.1 

熱的保証値及び保証条件 

熱消費率,蒸気消費率,主蒸気流量などの熱的性能値は,タービン熱サイクルの蒸気条件や給水系統に

おける各因子に依存する。したがって,熱的性能試験によって求められた測定性能値を,試験条件と保証

時の熱サイクル及び運転条件との間に偏差があれば,その偏差に対して適切に修正しなければならない。

7.2 

熱の出入りに対する修正 

熱の出入りに対する修正は,次による。

a)

サイクルに出入りする熱量が,タービン製造業者の契約書に含むプラント機器によるものであれば,

それが保証値計算の際の基準とした値と相違していても,その偏差について熱消費率,蒸気消費率又

は入口蒸気流量の試験値を修正しない。

b)

サイクルに出入りする熱量が,タービン製造業者の契約書に含まないプラント機器によるものであれ

ば,それが保証値計算の際の基準とした値と相違している場合は,その偏差について試験結果に及ぼ

す影響が受渡当事者間で無視できると認められない限り,熱消費率,蒸気消費率及び入口蒸気流量の

試験値を修正する。

c)

試験中の再熱器系統に加えたスプレー水の熱量及び補給水の熱量が保証値の基準とした値と相違する

場合は,その偏差について出力,熱消費率,蒸気消費率及び入口蒸気流量の試験値を修正する。

7.3 

試験結果の運転条件に対する修正 

試験実施に際しては,

a)

出力又は主蒸気流量を所定の値に保った運転

b)

主蒸気加減弁の弁開度を所定の値に保った運転

が考えられ,各々の運転方法に対してあらかじめ用意された修正係数又は曲線を用いる必要があり,混同

してはならない。どちらの運転方法で試験を実施するかは,保証値を決めた条件に従う。

修正係数としては,

表 に示す項目がある。


52

B 8102

:2012

表 6−再熱再生タービンの場合の修正係数の例 

−  主蒸気圧力

a)

−  主蒸気温度 
−  再熱蒸気温度

−  再熱器の圧力降下 
−  タービン排気圧,復水器冷却水温度,冷却水量 
−  湿分分離器効率

b)

−  回転速度 
−  給水加熱器の端末温度差(ターミナル温度差)

b)

c)

−  抽気ラインの圧力降下

b)

c)

−  系の保留水量の変化,補給水量 
−  サイクルに出入りする熱量(例,蒸気式空気予熱器などへの供給蒸気) 
−  復水ポンプ及び給水ポンプの比エンタルピー上昇

−  復水器における復水の過冷却

d)

(タービン性能が冷却水温度に対し保証されている場合)

−  ボイラのスプレー水量

−  給水加熱システム運用条件差(例,ヒータカットの場合) 
−  発電機力率 
−  電圧

−  水素圧力 
湿り蒸気使用時の修正として 
−  主蒸気の湿り度

−  湿分分離器出口湿り度

b)

−  再熱器のターミナル温度差

b)

−  湿分分離器,再熱器の圧力降下

b)

a)

  変圧タービンの蒸気流量容量の偏差によって生じた,主蒸気の測定圧力と保証時の圧力

との差は,修正を考慮することが望ましい。

なお,蒸気流量容量及び圧力の偏差は,契約書に明記された範囲内とする。

b)

  タービン本体と同一の契約者から供給された場合は,通常,修正を行わない。

c)

  最終給水のターミナル温度差又は,抽気管圧損の偏差によって生じた,最終給水温度の

測定値と保証時の温度の差は,修正を考慮することが望ましい。

なお,ターミナル温度差及び圧力損失の偏差は,契約書に明記された値の範囲内とす

る。

d)

  タービン性能が冷却水温度に対して保証されている場合だけ実施する。

7.4 

修正値の定義及び適用 

修正上,一般に試験結果に与える各種運転パラメータの影響は相互に独立していると仮定されている。

したがって,修正値は,個々の運転パラメータの偏差によってそれぞれ決まり,さらに,組み合わせて総

合修正を行う。

すなわち,各々の修正項目に対する修正係数を

F

a

F

b

F

c

,…とすると,総合修正係数(

F

)を次の式

のように求めることができる。

Λ

c

b

a

F

F

F

F

=

   (25)

なお,ここに示す

F

a

F

b

F

c

,…は 1.0 を中心とした無次元数である。

以上のようにして求めた総合修正係数(

F

)を用いて,蒸気消費率,熱消費率,入口蒸気量,出力など

の測定された性能値(

X

m

)から,次の式のようにして保証条件に対応する保証性能値(

X

c

)を求めること

ができる。

Λ

F

X

X

m

c

=

   (26)


53

B 8102

:2012

なお,試験時の運転条件が規定値から大幅に外れ,排気圧力修正係数を除く各修正係数の偏差の絶対値

の総和が 5 %を超えた場合は,受渡当事者間で試験の有効性を協議することが望ましい。

7.5 

修正方法 

7.5.1 

一般 

修正方法並びに必要な値及び曲線の決定は,7.3 に示すように,保証値の比較に適用される次のいずれか

の方法によって異なる。

a)

保証値の比較を出力一定又は主蒸気流量一定で行うのなら,個々の変数に関し,その熱消費率への影

響を修正して考慮しなければならない。

b)

保証値の比較をタービンの蒸気加減弁開度一定で行うのなら,熱消費率及び出力の両方に及ぼす各変

数の影響を考慮しなければならない。

どの修正方法を採用するかは,試験前の早い時期に試験に参加する関係者によって合意されなければな

らない。

特に,複雑なサイクル(タービンサイクル以外で用いる抽気若しくは,ブロー,補助蒸気の混入など,

又は複雑な給水加熱サイクル)をもつタービン,及び多くのサイクル修正をもつタービンに関しては,7.5.2

に示す修正曲線を使用した修正方法が推奨される。もし,修正を適切に適用するのであれば,この方法は

正確で便利な修正となる。

また,7.5.3 に示すヒートバランスによる修正など,他の適切な修正方法を受渡当事者間の合意によって

適用してもよい。

7.5.2 

タービン製造業者の提出した修正曲線による効率の修正 

タービン製造業者の提出する修正曲線は保証条件に従い,通常,次に示すように 2 種類がある(

図 16

及び

附属書 参照)。

7.5.1 a)

の場合,種々の因子(変数)の関数として,熱消費率の修正係数が修正曲線によって得られる。

7.5.1 b)

の場合,種々の因子(変数)の関数として,7.5.1 a)  と異なった熱消費率の修正係数,及び出力

の修正係数となっている。

      7.5.1 a)  の場合の修正係数

        7.5.1 b)  の場合の修正係数

      F

HR

は熱消費率の修正係数

        F

HR

は熱消費率の修正係数

        F

P

は出力の修正係数

図 16−修正曲線の例 

7.5.3 

ヒートバランス計算による修正 


54

B 8102

:2012

ヒートバランス計算による修正には,次の 2 通りがある。

a)

試験時のサイクル及び運転条件を保証時のサイクル及び運転条件に修正する。すなわち,タービンの

試験時の効率を指定条件のものに修正してもよいということである(もし必要なら,運転条件の影響

に関しても)

。これらの修正された試験時の効率は,保証サイクルと比較させることができる修正試験

サイクルを計算することに用いてもよい。

b)

保証時のサイクル及び運転条件を試験時のサイクル及び運転条件に修正する。

タービンの保証効率は,

試験条件によって修正してもよい(もし,必要なら運転条件の影響に関しても)

。この修正された試験

効率は,試験時のサイクルと比較させることができる修正保証サイクルを計算するために用いてもよ

い。

過熱蒸気を用いるタービンに関しては a)  の方法を一般的に用いるが,湿り蒸気を用いるタービンに関

しては,b)  の方法が正確な計算を容易に行うことができる。

試験条件下で完全なヒートバランスの再計算を行って修正するには,計算手段(プログラム)が必要で

ある。このように再計算することは,試験条件がタービン,プラント構成機器の性能に及ぼす影響を正確

に考慮するためである。

全ての必要なデータと計算方法は,受渡試験前の十分に早い時期に受渡当事者間で明確にさせておかな

ければならない。

7.5.4 

修正係数を定めるためのテスト 

7.5.2

に示した修正係数の計算では,規格を満たす精度が得られない可能性があると考えられる場合には,

実際に該当する条件を変化させて性能変化を測定することによって確認することも可能である。

この場合,

特に排気圧力の修正係数の場合は,修正係数を定めるために特別の試験をすることを推奨する。ただし,

操作量(パラメータ)を一つに定めて行う一連のテスト(例えば,復水器に空気を入れ,排気圧を操作量

にとる)は,同一日,同一人員,同一機器によって行う必要がある。また,操作量(パラメータ)を変え

た後は,十分な整定時間を取らなくてはならない。

7.6 

タービンのみ込み蒸気流量の修正 

蒸気加減弁の任意の開度において,タービンがのみ込む蒸気流量を求める必要が生じた場合,タービン

入口蒸気条件の計画値からのずれに対する修正は,タービン製造業者が作成した修正曲線を使用する。

又は簡略的に,復水タービンの場合は次の式を使用してもよい。

g

1

g

1

m

1

m

1

m

1

g

1

m

c

υ

υ

p

p

p

p

m

m

&

& =

 (27)

また,背圧タービンのようにタービンの排気圧力の入口圧力に対する割合が十分に小さくない場合は,

次の式を使用してもよい。

2

m

1

m

2

2

g

1

g

2

g

1

g

1

m

1

m

1

m

1

g

1

m

c

1

1

υ

υ





=

p

p

p

p

p

p

p

p

m

m

&

&

 (28)

ここに,

c

m&

蒸気流量修正値

m

m&

蒸気流量測定値

p

1

タービン入口蒸気絶対圧力(

p

1g

:計画,

p

1m

:測定)

p

2

タービン出口蒸気絶対圧力(

p

2g

:計画,

p

2m

:測定)


55

B 8102

:2012

υ

1

タービン入口蒸気比容積(

υ

1g

:計画,

υ

1m

:測定)

υ

2

タービン出口蒸気比容積(

υ

2g

:計画,

υ

2m

:測定)

なお,圧力比の指数

2

は,

k

k

+

の近似値である。

7.7 

最大出力の修正 

最大出力の保証条件への修正は,タービン製造業者が作成した修正曲線を使用して行うが,具体的には

表 に示すような項目について行う。

7.8 

再熱,再生タービン以外のタービンの修正 

7.8.1 

抽気又は混圧蒸気がないタービン 

抽気又は混圧蒸気がないタービンの熱的性能試験結果に修正を適用する場合は,簡単に次の状態量の偏

差に関するものを考慮すればよい。

−  主蒸気圧力

−  主蒸気温度

−  排気圧力又は復水器冷却水温度及び冷却水量

−  回転速度

−  主蒸気流量

2)

−  蒸気加減弁絞り損失

3)

−  発電機力率

−  電圧

−  発電機冷却ガス圧力

2)

  修正値と保証値の比較を,基準曲線ではなく保証点でする場合だけ,主蒸気流量の偏差の

修正が必要である。

3)

  保証値は通常,弁点において定められる。表 に記されている保証状態からの最大許容偏

差も考慮のうえ,試験は弁全開点で行われる。その場合,修正は必要でない。もし,加減

弁が部分絞りのある点において保証されている(例えば,部分負荷において加減弁の絞り

を伴う全周噴射タービン)のであるなら,保証状態における蒸気加減弁での絞り損失を含

めた試験を行うか,又は修正が必要である。

7.8.2 

給水加熱以外の用途の抽気(例えば,工場送気)をもつタービン 

このようなタービンに関し,熱効率試験結果に修正を施す場合は,7.8.1 に示した項目の偏差に関する修

正に加えて給水加熱以外の用途の抽気に関し,次の修正を考慮する必要がある(

附属書 JD)。

−  抽気圧力

−  抽気量

4)

−  抽気加減弁絞り損失

5)

−  保証条件からの他の条件変化

給水加熱系統がある場合は,7.9.2 の修正もしなければならない。

4)

  変圧タービンの蒸気流量容量の偏差によって生じた,主蒸気圧力の測定値と保証時の圧力

との差は,修正を考慮することが望ましい。

なお,蒸気流量容量及び圧力の偏差は,契約書に明記された範囲内とする。

5)

  修正値と保証値との比較が,基準曲線ではなく保証点でする場合だけ,抽気量の偏差の修

正が必要である。


56

B 8102

:2012

7.8.3 

他の形式のタービン 

7.8.1

及び 7.8.2 以外の形式のタービンについては,7.37.8.1 及び 7.8.2 に示された項目の修正,更にこ

れに加えて関連する変数をその都度決める必要がある。

例  混圧タービンでは,混圧蒸気圧力,温度,流量に関する修正を追加する必要がある。

7.9 

保証値との比較 

7.9.1 

一般 

契約に記載されている保証値と試験結果の修正値との比較はあらかじめ決められた修正方法に従って行

う必要がある(7.5 参照)

契約書に特に記述がなければ,試験結果の測定の不確かさを考慮して,保証値は次に示す式をもって満

たされたものとする。

(

)

c

1

η

α

= +

g

η  (29)

(

)

HR

α

c

1-

  ≦

g

HR

 (30)

ここに,

η

c

:  修正タービン効率

η

g

:  保証タービン効率

HR

c

:  修正熱消費率

α:  測定の不確かさに起因する係数

HR

g

:  保証熱消費率

この

α については,受取側,納入側双方で事前に次に示す方法によって,協議し決めておく必要がある。

a)

  裕度として契約上,取り決めた値とする。

b)

  あらかじめ取り決めた値がない場合には,測定の不確かさによる値を適用してもよい。

なお,この値の目安を

表 7

に示す。

測定の不確かさについては,箇条

8

に詳細な説明を記載する。

数個の保証点がある場合で幾つかの保証点に重みが付されているような場合は,保証値との比較におい

ても,その重み係数(

W

j

)が適用される必要があり,契約書に特に記載がなければ,保証値は次の式をも

って満たされたものとする。

( )( )

(

)

( )

cj

j

j

j

1

/

W

W

η

α

+

( )( ) ( )

gj

j

j

j

/

W

W

η

 (31)

又は,

( )( )

(

)

( )

cj

j

j

j

1

/

HR

W

W

α

( )( ) ( )

gj

j

j

j

/

HR

W

W

 (32)

表 7

試験結果に対する測定の不確かさの目安 

試験結果に対する測定の不確かさ(相対値)

背圧タービン 1.5∼2.0 %

抽気,背圧タービン 1.7∼2.5 %

復水タービン 1.0∼1.7 %

抽気,復水タービン 1.3∼2.0 %

再熱復水タービン 0.9∼1.2 %

湿り蒸気復水タービン 1.1∼1.6 %

注記  上記の値は,主要流量(primary flow)の測定精度を向上させるこ

とによって減らすことも可能である。


57

B 8102

:2012

7.9.2 

保証値の基準曲線との比較 

出力,又は主蒸気流量が異なる何点かの保証値(又は計画値)が与えられた場合(通常は“弁全開点”

保証値(又は計画値)の基準曲線が決まる。

試験結果が主蒸気流量一定条件で修正されたものであれば,基準曲線は主蒸気流量

1

m

& の関数となり,修

正試験値

η

c

は,主蒸気流量

1,m

m&

における保証値

η

g

との比較となる(

図 17.1

参照)

試験結果が蒸気加減弁開度一定条件で修正されたものであるならば基準曲線は出力

P

の関数となり,修

正試験値

η

c

は,保証出力

P

g

における性能保証値

η

g

との比較となる(

図 17.2

参照)

図 17.1

主蒸気流量に対する保証基準曲線 

図 17.2

出力に対する保証基準曲線 

7.9.3 

保証値の保証点との比較 

保証点が一点である場合,主蒸気流量一定条件で修正した試験値に対しては,更に測定蒸気流量と保証

蒸気流量間での修正が必要であり,その修正には計画点を代わりに用いるなど,受渡当事者間で協議を行

い決定するのが望ましい。

蒸気加減弁開度一定条件で修正した場合には,修正出力値と保証出力値との修正を加えるだけである。

7.9.4 

絞り調速タービンにおける保証値の比較 

絞り調速タービンにおいては,部分負荷時の保証値は仮想弁点で規定されているので,実際の性能試験

は蒸気加減弁絞り状態で実施することとなる。

したがって,この蒸気加減弁絞り損失に対する修正を,

7.5

に示した修正値に加える必要がある。修正曲

線については,通常製造業者から提出された蒸気加減弁絞り損失修正(バルブループ修正)曲線が用いら

れる。

7.9.5 

抽気(工場送気)タービンにおける保証値の比較 

工場送気がある場合には性能に及ぼす抽気(工場送気)量の影響が大きいので,抽気流量を測定し,保

証条件に対して補正する必要がある(

図 18

参照)


58

B 8102

:2012

      抽気流量に対する修正係数

抽気圧力に対する修正係数

      F

P

は出力修正係数

F

P

は出力修正係数

      F

G

は主蒸気流量修正係数

F

G

は主蒸気流量修正係数

図 18

抽気(工場送気)タービンにおける修正曲線の例 

7.10 

タービン性能の経年劣化 

受渡試験は特別の事情がない限り初併入後(

4.3.1

参照)できるだけ早く実施する必要がある。もし,こ

れらの条件が守れず,

4.5

に従ったタービンの状態を決めるための比較測定を行わなければ,実際の経年劣

化量は分からない。

もし,そのユニットで部分的な損傷及び付着物がないという保証があれば経年劣化(

4.4.2

参照)の平均

値がその試験の受渡当事者間によって了承され,試験結果と保証値との比較に考慮される場合がある。も

し,特に合意されたものがなければ火力機の平均的な経年劣化を示す

表 8

の値を目安として適用する。

表 8

平均的経年劣化量 

初併入から試験までの時間

b)

タービン出力

P

a)

2∼12 か月 12∼24 か月

≦150 0.1  0.06

毎月の%

>150

P

150

1

.

0

a)

P

150

06

.

0

a)

毎月の%

a)

  P:MW

b)

  タービンが開放されている期間は含めない。

測定の不確かさ 

8.1 

一般 

試験結果の計算に用いる各量の測定において,測定器の精度と測定条件によるある程度の誤差は免れな

い。すなわち,全ての測定誤差に基づく不確かさの程度が試験結果を左右する。

測定の不確かさの統計的な定義と熱的受渡試験時の特別な環境における統計的方法の適用の正当性につ

いては,

附属書 F

に示す。

附属書 F

では,変数の測定の不確かさは,統計的確率の

P

95 %

に対する測定の総合誤差の信頼限界と

して求めることができる。

信頼限界は,次の要因から決めることができる。

a)

推奨されている測定及び標準から。

b)

計器製造業者が示す精度等級(誤差限界)から(例えば,ブルドン管式圧力計,電力計)


59

B 8102

:2012

c)

校正結果が示す測定器の校正精度(例えば,信号変換器)から。

d)

避けられない設置の誤差の影響から。

e)

測定の一般的な経験(例えば,

U-

チューブマノメータによる差圧測定)から。

校正された計器による測定を行い,読みの平均値に対して校正記録に基づく補正を行っても測定時と校

正時で測定条件が異なることによる誤差は生じ得る。これらの誤差は,各計器の精度等級にも関係してい

る。必要であれば裕度はこれらの測定の不確かさから決定する。

多重測定の場合,同一変数

x

に対する独立に測定した複数の測定値(

x

j

)の重み付き平均値(

x%

)の測定

の不確かさ

x

V

%

は,近似的に次の式で求める。

(

)

2

xj

1

1/

x

V

V

= ±

%

 (33)

個々の変数の不確かさの決定方法とその結果は,

8.2

に示す。

一般的な経験に基づく測定の不確かさに関するデータは,

5.1.2

表 4

に示す。

8.2 

蒸気と水の測定の不確かさの決定 

8.2.1 

圧力 

重すい形圧力計,ブルドン管式圧力計及び信号変換器による圧力測定において,測定の不確かさは計器

の精度と校正の誤差限界によって決まる。液体を用いたマノメータによる圧力測定において,測定の不確

かさは特に,液柱の変動,メニスカス現象(レンズ状の形状)及び液面の読取設備の性能による。

測定精度はまた,圧力検出点の設計及び位置,周囲の温度及び振動の影響を受ける。

8.2.2 

温度 

液体を用いたガラス温度計での測定において,校正の誤差限界をもって温度検出部の不確かさとする。

熱電対又は抵抗温度計での測定において,測定の不確かさは起電力曲線の誤差限界又は抵抗測定の誤差限

界及び測定計器(電位差計,ディジタル電圧計など)の精度によって決まる。

温度測定の不確かさは,温度検出部の不適切な設置,液体を用いたガラス温度計での温度補正の不確定

さ,不適切な冷接点,不均一な温度分布,流れのじょう乱などに著しく影響を受ける。

8.2.3 

比エンタルピーと比エンタルピー差 

比エンタルピーは,通常,圧力と温度の測定値から求める。したがって,圧力及び温度の不確かさは比

エンタルピーの不確かさに含まれる。さらに,蒸気表の骨組表から求める比エンタルピーの公差

R

h

に対し

ても検証しなければならない。

しかし,受渡試験の測定結果を保証値と比較する場合,計画時と評価時で同じ蒸気表を使用する場合に

は,いずれの場合も蒸気表の比エンタルピーの不確かさは無視する。

比エンタルピーの不確かさを,次の式のように示す。

a) 

過熱蒸気 

2

2

2

2

2

h

T

P

h

p

T

V

V

V

R

= ±

+

+

 (34)

b) 

湿り蒸気 

( )

(

)

h

2

h

2

x

2

sat

2

2

sat

sat

h

1

′′

+

+

′′

+

′′

+

±

=

R

R

V

h

h

p

V

p

d

h

d

x

p

d

h

d

x

V

 (35)


60

B 8102

:2012

ここで,p

sat

は t

sat

と置き換えることができる。

比エンタルピー差の不確かさを求めるに際し,蒸気表の骨組表の公差を常に全部適用することはできな

い。三つの場合に区別する。

a)

  h

i

と h

j

間の相変化を伴う等圧加熱(例えば,ボイラ)

2

2

Δh

hi

j

V

V

V

= ±

+

 (36)

ここで,V

hi

と V

hj

は,式(34)によって計算する。

b)

h

i

と h

j

間の相変化を伴わない等圧加熱(例えば,再熱)

(

)

2

2

hi

hj

2

2

2

Δh

hi

j

i

j

i

j

R

R

V

V

V

h h

h

h

= ±

+

+

+

 (37)

ここで,R

hi

と R

hj

は蒸気表の骨組表における h

i

h

j

の公差。このケースでの誤差

V

hi

と V

hj

は式(34)において骨組表の公差を考慮しない,すなわち,R

h

=0 として求

める。

c)

  蒸気タービンでの断熱膨張(熱落差)

(

)

( )

2

Ti

2

2

j

i

hj

2

hi

2

h

V

A

h

h

V

V

V

+

+

±

=

Δ

 (38)

V

hi

V

hj

の計算には,温度の測定誤差を含めない。すなわち

V

Ti

V

Tj

0

として求

める。

影響係数

A

(s)

は比エントロピー(

s

)の関数であり,その値を

図 19

に示す。

図 19

入口温度測定の不確かさが断熱熱落差に及ぼす影響係数 

8.3 

出力測定上の不確かさの計算 

8.3.1 

電気出力測定 

誤差伝ぱ(播)則によれば,測定した電気出力の測定の不確かさは一般に変成器,電力計,直列抵抗器

などの個々の測定の不確かさの幾何学的合計として計算する。

検出可能な系統誤差を示すカーブ,表が利用可能な場合(全ての測定器の校正結果から)それらは測定

した電力の修正に使用する(

5.2.6

及び

5.2.7

参照)

。校正の証明書に記載されている個々の不確かさの限界

は,電気出力の測定の不確かさを求める際に明確でなくてはならない(

8.1

参照)

。詳細の検出可能な系統


61

B 8102

:2012

誤差が分かっていない場合は,合計電力の不確かさは個々の計器の精度等級に基づいて決める。

このような場合,変成器の精度等級はそれに加わる電流,電圧に依存することに注意する必要がある。

電力計の精度等級は,実際の読みのスケールに関係づけられなければならない。

並列につないだ同一仕様の変圧器のそれぞれの位相誤差が,完全には独立ではないことが経験的に知ら

れている。これは,変成比の誤差においても同様である。このことは,変成器の校正のときに考慮しなけ

ればならない。したがって,一相ごとの測定(二電力計方式又は三電力計方式)での誤差の合計には,算

術的な誤差の部分が存在する。

附属書 G

に幾何学的誤差と算術的誤差の分割と合計について,詳細に記載している。また,電力計と積

算電力量計それぞれに対する単相,三相測定を用いた,電気出力測定の不確かさの計算式を示す。

8.3.2 

機械出力測定 

誤差伝ぱ(播)則によれば,測定の不確かさは,回転速度とトルク測定の不確かさによる。トルク測定

の不確かさは,測定方法と校正の誤差限界による。

8.3.3 

整定していない負荷状態によって付け加わる不確かさの裕度 

試験期間中,平均値からの出力変動が±

5 %

4.7

参照)を超えた場合でも,付け加わる測定誤差を補償

するための追加不確かさに対する裕度の導入に合意すれば,試験結果の廃却は避けることができる。その

不確かさは変動幅に依存するが次の式で計算する。この場合,個々の出力読み値の平均値からの変動量の

絶対値の平均を用いる。

(

)

ΔP

2

1

6

τ

=

平均変動量

%

 (39)

ΔP

τ は出力の測定の不確かさに算術的に加える。この裕度

ΔP

τ は平均変動量が

0.5 %

以上である場合だけ

適用する。

8.4 

流量の測定の不確かさの決定 

8.4.1 

流量測定の不確かさ 

測定の不確かさは,読み値の変動,液体表面の凹凸,水銀レベルを読むためのカーソル及び他の機器の

品質による。また,汚れなどによって水銀柱を直接読めない場合などは,検出できない誤差が発生する(シ

ール水の汚れ,水滴の付着,電磁機器に対する外的要因による影響)

試験中のタンクレベルの変動によって,差圧測定は大きな周期の長い変動が発生するが,このようなゆ

っくりした変動は差圧測定の不確かさの検討の中には含めない。

端部の鋭いオリフィス又はフローノズルの流量測定誤差は,

JIS Z 8762-2

又は

JIS Z 8762-3

に従って決

める。もし,絞り機構が校正されていれば,校正時の状態から膨張係数の不確かさを推定する。

8.4.2 

主要流量の多重測定時の測定の不確かさ 

もし,主要流量が多重測定又は流量バランスによって測定される場合,互いの値の整合性をチェックし

なければならない(

6.2.3

参照)

ただし,検査されていない絞り機構の同じような基本的な理由(オリフィスプレートの摩耗,パイプの

破損,化学洗浄など)による誤差の可能性については,評価の段階で十分に考慮すべきである。

8.4.3 

サイクルの不完全さに対する許容不確かさ 

水−蒸気系統の不完全な状態(不明な副次流量,系統からの不完全な遮断など)を考慮するために,説

明されていない漏れ蒸気流量(これは主蒸気流量の評価の中に織り込まれる。

6.2.3.4

及び

6.3.1

参照)の

全体の

50 %

相当分を追加の許容不確かさとして,主要流量の測定の不確かさ,又は平均の主要流量の不確

かさの平均値に算術的に加算する(

8.4.2

参照)

。この付加的な不確かさは,主蒸気流量の評価で受渡当事


62

B 8102

:2012

者間で事前に協議する(

6.3.1

参照)

8.5 

測定誤差の計算 

8.5.1 

一般 

結果の測定の不確かさは

附属書 F

に従い,測定値の不確かさからの誤差伝ぱ(播)則によって計算する。

8.5.2 

熱効率の測定の不確かさ 

非再熱タービンプラントの熱効率

η

t

は,

3.3 a)

及び

3.3 b)

で定義している。

その相対的測定の不確かさは,次による。

2

2

2

ηt

1

p

m

h

τ

τ

τ

τ

Δ

= ±

+

+

&

 (40)

一段再熱復水タービンプラントの熱効率は

3.3 a)

及び

3.3 b)

で定義している。

通常,再熱流量

3

m

&

は独立に測定せず,修正された主蒸気流量と副次流量から計算する。測定の不確かさ

を計算する前にこの関係を熱効率に対する式に導入する。

附属書 D

に示された例で,再熱蒸気流量は次の式で求める。

3

1

A5

1

2

ν3

0.5

m

m

m

m

m

m

=

&

&

&

&

&

&  (41)

j

1

m

m

&

& Σ

=

すなわち,

附属書 D

の熱効率は,次の式のようになる。

3

,

2

3

1

,

11

1

t

~

~

h

h

m

m

P

Δ

Δ

+

=

&

&

η

(

)

j

1

11 1

,3

2 3

P

m

h

h

h

m

=

Δ

+ Δ

− Δ

Σ

%

&

&

 (42)

式を簡単にするため,

6.2.3.3

に従って残りの項を省略するなら,その熱効率の相対的測定の不確かさは

次のようになる。

2

ηt

p

A B C

τ

τ

= ±

+ + +

 (43)

  ここで

(

)

1

,

1

1

h

2

1

~

2

2

.

tot

1

,

11

1

~

Δ

+



⎛ Δ

=

τ

τ

m

Q

h

m

A

&

&

(

)

3

,

2

h

2

1

~

2

2

.

tot

3

,

2

1

~

Δ

+



⎛ Δ

=

τ

τ

m

Q

h

m

B

&

&

(

)



+



⎛ Δ

Σ

=

Δh2,3

2

j

2

2

tot.

3

,

2

j

j

τ

τ

m

Q

h

m

C

&

&

Q

tot.

は熱流の合計,

j

m

&

は式

(41)

による副次流量である。

8.5.3 

タービン効率の測定の不確かさ 

タービン効率

η

td

3.3 d)

で定義している。最も単純な場合での相対的不確かさは次による。

2

2

2

1

Δ hs

p

td

m

η

τ

τ

τ

τ

= ±

+

+

&

 (44)

8.5.4 

修正の不確かさ 


63

B 8102

:2012

結果の測定の不確かさの決定のため,製造業者の作成した修正曲線は許容修正範囲内で正しいと認識さ

れなくてはならない。

4.7.2

及び

8.2

に指示した許容範囲を超える修正が必要な場合,許容変動幅の変更(例えば,許容修正範

囲を超える変数から生じる追加修正量の

3

分の

1

)について協議を行う必要がある。又は修正値を再計算

する必要がある。

8.5.5 

結果の測定の不確かさに対する目安値 

通常,蒸気タービンの熱的受渡試験では大規模かつ複雑な測定を行う必要があり,測定の不確かさの確

証には,一般に相当量の計算を必要とするうえに,大部分のケースにおいて単純化された仮定の下に計算

を行う。

もし,受渡当事者間で協議のうえ,合意され,かつ,契約の要求が明確に満足される見込みであれば,

試験結果に対する詳細な測定の不確かさの計算は省略することができる。

契約の要求が満足される条件は,

信頼できる不確かさ推定値を見込んでも,試験結果が保証を満足する場合に成立する。

不確かさに対する目安を

表 7

に示す。

一般的な経験に基づく目安の値は,

表 7

の要求に合致した正しい熱的受渡試験に対する測定の不確かさ

の指標である。

調速機及び非常調速機の特性 

9.1 

調速機の試験 

調速機の試験は,次による。

a)

調速機の特性及び非常調速機の性能を確かめる試験は,速度調節範囲,整定速度調定率,瞬時速度上

昇率及び非常調速機作動速度について行う。

b)

調速機試験若しくは非常調速機試験又はこれらの一連の試験中は,速度調節範囲を求める場合のほか

は,調速機若しくは非常調速機又はこれらの連結機構を調節しない。

9.2 

速度調節範囲 

速度調節範囲は,タービン無負荷運転時に調速機の設定を調速機高速限及び調速機低速限まで操作し,

そのときの回転速度が所定の範囲にあることを確認する。

9.3 

整定速度調定率及び瞬時速度上昇率 

整定速度調定率及び瞬時速度上昇率は,次による。

a)

整定速度調定率及び瞬時速度上昇率を決定する試験は,負荷を遮断することによって行うことを基本

とする。負荷を任意に遮断できる場合は

b)

によって行い,任意に遮断できない場合は

c)

による。

b)

タービンを所定の運転条件の下に定格速度で定格出力運転をしているとき瞬時にその負荷を遮断し,

その結果上昇する瞬時最大速度を記録し,次に速度が徐々に下がり最終的に無負荷整定速度に落ち着

いたとき,その整定速度を求め,その値を用いて次の式によって整定速度調定率

R

s

及び瞬時速度上昇

R

m

を算出する。

100

r

r

o

s

×

=

n

n

n

R

%

 (45)

100

r

r

m

m

×

=

n

n

n

R

%

 (46)

ここに,

n

o

整定速度(

s

1

n

m

瞬時最大速度(

s

1


64

B 8102

:2012

n

r

定格速度(

s

1

c)

整定速度調定率は,調速機の特性曲線から求めてもよい。この場合,各種の速度に対して求めた調速

機の設定値を用いて特性曲線を作成する。

9.4 

非常調速機作動速度 

非常調速機作動速度は,タービン無負荷運転時に,調速機又はその連結機構を操作して徐々にタービン

の速度を上昇し求める。非常調速機作動速度を用いて,次の式によって非常速度上昇率

R

e

を求める。

e

r

e

r

100

n

n

R

n

=

×

%

 (47)

ここに,

n

e

非常調速機作動速度(

s

1

n

r

定格速度(

s

1

ただし,速度上昇の割合は,

5

秒ごとに定格速度の

1 %

以内とし,タービンの速度は

0.2 %

以内の精度を

もって測定する。非常調速機の試験では,タービンの速度が製造業者が定めた最大安全速度を超えないよ

うに注意する。


65

B 8102

:2012

附属書 A

(規定)

復水器及び給水加熱器の漏れ試験

A.1 

一般事項 

蒸気タービン設備に用いられる復水器及び給水加熱器の漏れの有無を確認する方法について規定する。

A.2 

復水器の漏れ試験 

復水器の漏れ試験は,次に示す方法が望ましい。

a)

タービン試験の前後に,復水器冷却管の最上段管列から

20 cm

以上になるまで水を張り,水室入口側

及び出口側への漏れの有無を確かめる。

b)

タービン試験の前後に,復水器及びタービンに空気や蒸気が入らないように密閉し,真空を保って,

冷却水ポンプで復水器冷却管に冷却水を流し,復水器の復水だめへの漏れの有無を確かめる。

c)

タービン試験の直前及び試験中に,復水器の復水だめから採取した復水及び定量の蒸留水で希釈した

冷却水の電導度を調べ,漏れの有無を確かめる。

d)

化学的方法又はフローレッセンス法などによって漏れの有無を確かめる。

A.3 

給水加熱器の漏れ試験 

給水加熱器の漏れ試験は,次に示す方法のいずれかが望ましい。

a)

タービン停止中に,復水ポンプ又は給水ポンプを使用して,給水加熱器の水室側へ圧力をかけて給水

加熱器のドレン室又は胴側への漏れの有無を確かめる。

b)

タービン運転中に,給水加熱器入口の給水中に水処理用薬液を注入し,その給水加熱器のドレンの電

導度を調べ,漏れの有無を確かめる。

また,抽気弁が密閉しており,かつ,他の給水加熱器のドレンが流入しない状態であれば,

a)

に準

じてドレン室又は胴側への漏れの有無を確かめてもよい。


66

B 8102

:2012

附属書 B

(規定)

長円スロートタップノズル

B.1 

一般事項 

長円スロートタップノズルの設計,製作,校正方法などについて規定する。

B.2 

設計及び製作 

高精度が要求される主要流量の測定に用いるスロートタップノズルの設計及び製作は,次による。

図 B.1

は,これらの要求を満たした長円低絞り比スロートタップ付きノズル形状の例を示す。

B.2.1 

ノズル本体 

ノズル本体は,次による。

a)

スロート断面での境界層は,非常に薄く,流れが

離しやすいので,ノズル入口部は,これを配慮し

た圧力勾配として,かつ,スロート断面へ向かって一様流れとなるように設計する。

b)

ノズル円筒断面部は,完全に平行とし,前後の管と完全に同心に接続させる(

B.3.2

参照)

c)

ノズルに拡がり部分があると,流出係数−レイノルズ数の曲線に特異形状が生じる可能性がある。し

かし,僅かに先細形状で,スロート長さの

1/1 000

以下であれば許容できる。

d)

スロート面積は流量係数計算に用いるので,

図 B.1

から,ノズルのスロートは,スロートタップ面上

の最低

4

か所で測定した値の差異が,±

0.000 2 d

を超えてはならない(

d

:ノズルスロート部直径)

e)

ノズルは,熱膨張係数が既知の耐食性材料を用い,表面粗さは

10

4

 mm

以下とする。また,ばり,き

ず,欠陥,うねりなどがあってはならない。

図 B.1

スロートタップノズル 

B.2.2 

圧力取出し口 

圧力取出し口については,次の点に注意する。

a)

圧力取出し口は,少なくとも取出し口径の

2

倍の深さがなければならない。また,穴の表面に対し,

垂直で,縁は鋭く,かつ,ばりがあってはならない。

b)

下流側圧力取出し口は,圧力測定をする際に,流れの乱れの影響が少なくなるように,ノズルのスロ

δ:圧力取出し口直径

    取出し口孔径:最大  6.35 mm 
                  最小  3.175 mm 
    にリーミングする。 
だ円度:±0.025 mm


67

B 8102

:2012

ート部に設ける。

c)

上流側圧力取出し口は,ノズル入口部から,管径

D

分だけ上流の位置に設ける。

B.2.3 

流出条件 

流出条件については,次の点に注意する。

a)

流出係数−レイノルズ数の関係の曲線の形状によって,

要求基準に合致しているか否かを判断する

B.2

b)

ノズルは,流出係数が,ほぼ一定の範囲でだけ用いるべきである。

C

d

スロート部の
レイノルズ数
R

d

×10

6

β

=0.43

0.1 
0.2 
0.3 
0.4 
0.5 
0.6 
0.8 
1.0 
2.0 
3.0 
4.0 
5.0 
6.0 
8.0

10.0 
20.0 
30.0 
40.0

0.983 4 
0.990 9 
0.993 9 
0.995 3 
0.996 1 
0.996 6 
0.997 0 
0.997 2 
0.997 0 
0.997 0 
0.997 2 
0.997 4 
0.997 8 
0.998 0 
0.998 3 
0.999 1 
0.999 4 
0.999 8

(直径比

β

=0.43)

直径比

β

が 0.25∼0.50 の範囲であれば,次の式で修正する。

C

d

C

d

β

0.43

+0.011 339

β

−0.004 9

図 B.2

代表的なノズルの参照曲線 

B.2.4 

その他 

a)

係数読取りの精度をできる限り高めるために,利用可能なポンプの揚程と,マノメータの目盛範囲と

を考慮しながら,実用上最大の圧力差が得られるように,ノズルのスロート直径を選定する。


68

B 8102

:2012

b)

マノメータの目盛範囲は,起こり得る流量変動幅及び最大値を考慮して選定する。

c)

ノズルの圧力差は,読取誤差の

1 000

倍以上か,又は

150 mmHg

のどちらか大きい方の値以上でなけ

ればならない。

d)

この規定を超える範囲の流量を測定する必要がある場合,スロート径が異なるノズルを別途に用いて

もよい。

このノズルは,試験点の測定が可能なように決定する。

B.2.5 

スロートタップノズルの製作上の注意 

ノズルを製作する場合,次の点に注意する(

図 B.1

参照)

a)

圧力取出し孔は,角が直角で鋭く,ばりがないものとする。また,この孔は,スロート部の最終仕上

げ作業前に穴あけして,リーマ加工を済ませる。その後閉止栓を孔に挿入し取り付ける。

b)

スロート部の仕上げ,研磨は,閉止栓の取付け後に行う。

c)

閉止栓は,スロート部仕上げ後,取り外せるようにしておく。

d)

閉止栓を抜き取って,孔内部のばりなどを,テーパ片などを用いてきれいに除去する。

e)

ノズルのスロート部は,約

0.001 mm/mm

程度の先細とする。末広がりとなってはならない。

f)

材料は耐食性のものとする。

B.3 

配管構造 

B.3.1 

一般 

配管の構造は,次による。

a)

フローノズルは,

図 B.3

に示すような構造の配管部分に設置しなければならない。

b)

この配管には,管断面を少なくとも

50

等分する整流装置,明石式整流装置(

JIS Z 8762-3

参照)

,又

は約

200

個の孔をもつ複数の整流板を設置しなければならない。

c)

フローノズルの上流側は,十分に流れの速度を均一化するために,少なくとも管直径(

D

)の

20

倍の

直管部長さがなければならない。

d)

ノズルの後流側は,圧力測定の信頼性を得るために,上流側と同じ公称径で,少なくとも管直径の

10

倍の長さの直管部がなければならない。

この配管部分内部には,温度計ウェル,バックリングなどの突出物があってはならない。

図 B.3

流量測定部 


69

B 8102

:2012

B.3.2 

ノズルの設置 

ノズルの設置は,次による。

a)

フローノズルは,配管の中央に,偏心度

0.8 mm

以内で設置されなければならない。

b)

ノズルの上,下流の配管部の内面は,滑らかで,さび,スケールなどがなく,また,管内径を任意の

4

点で測った場合,

1 %

以上差があってはならない。

c)

ノズルの上流側の管内面は,

図 B.4

に示すように機械加工しなければならない。

図 B.4

ノズル上流配管部の内径加工 

B.3.3 

その他 

a)

フローノズルと管との結合部は,フラシジ面と管内部とが垂直でなければならない。

b)

ガスケットの厚みは,締付け時で

1.6 mm

を超えてはならない。また,ガスケットは管内面にはみ出

してはならない。

c)

ノズルの熱的ひずみをなくすために,管部及びフランジの材料は,ノズルと同じ熱膨張係数をもつ耐

食性材料とすることが望ましい。

B.4 

校正 

B.4.1 

一般 

流出係数(

C

d

)を

0.1 %

の精度で予測することは,不可能であるということが経験的に知られている。

そのため,絞り機構を校正する必要がある(

図 B.3

参照)

。校正は,できるだけ実機に近い条件で,公的機

関,第三者機関又は受渡当事者間の合意の下に行われなければならない。

ノズルの校正は,次による。

a)

検定をする場合,測定装置の配管形状は,測定部分(

図 B.3

の部分)の上流部及び下流部ともに,実

機と同じ形状とすることが望ましい。

b)

校正時のレイノルズ数,水温,他の流れの条件は,できる限り実機条件に近いものでなければならな

い。

c)

もし,流れ部の校正が,

e)

h)

の条件を満足しなければ,ノズルは

B.2.1

の要求を満たすように,慎

重に検査しなければならない。また,必要ならば,修正して再校正しなければならない。

d)

再校正してもまだ

e)

h)

の条件を満足できない場合には,他の設備を使って校正する必要がある。


70

B 8102

:2012

e)

校正は,

180

°離れた少なくとも

2

か所の圧力取出し口に対して,実施しなければならない。

f)

各々の圧力取出し口に対して,校正した曲線は,参照曲線(

図 B.2

)と

0.25 %

以内の精度で合致して

おり,同じ勾配をもたなければならない。

g)

もし,実機で使用するレイノルズ数で校正することが,極めて困難な場合には,校正時のレイノルズ

数は,

i)

k)

に従って決定する。

h)

高レイノルズ数領域に外挿する場合には,参照曲線(

図 B.2

)と平行に行う。外挿の終点は,校正で

得られた最も高いレイノルズ数における流出係数と比較して,

0.25 %

以上異なってはならない。

i)

スロート部のレイノルズ数が

2

×

10

6

以下では,層流から乱流境界層への遷移が存在する。この遷移域

は,校正時に確認し,受取試験時にはこの領域で行うことを避けなければならない。

j)

流出係数が,遷移域よりも高いレイノルズ数領域のものであるならば,ノズルが校正範囲を超えて使

用する場合に,校正の曲線を外挿してもよい。

k)

この外挿は,

図 B.2

に示す参照曲線と平行で,かつ,

f)

h)

の制限条件を満足していなければならな

い。

B.4.2 

取付上の注意 

ノズルを取り付ける場合には,次の点に注意する。

a)

流量測定部は,実試験の直前に取り付けることが望ましい。

b)

通常,ノズルには,試験中に薄い鉄の酸化膜が付着する。もし,この膜が非常に薄く

0.025 mm

以下

で,かつ,均一に付着しているならば,流量測定への影響は無視することができる。

c)

もし,この膜の厚さがこの値を超えたり,不均一であったり,又は粗さが大きくなるようであれば,

次のいずれかの方法をとる。

1)

ノズルを分解,清掃,再装着して,再試験する。

2)

流量測定装置の再校正を行う。

d)

再校正の前には,付着物の状態を変えないように注意する。

e)

もし再校正の結果が,試験前のものと大幅に異なるようであれば,付着物のない状態で再試験しなけ

ればならない。

f)

いつノズルに付着物がついたか,決定することは不可能なので,既に終了した試験結果の修正に適用

することはできない。


71

B 8102

:2012

附属書 C 
(参考)

多重測定の評価,適合性

C.1 

一般事項 

多重測定された測定値の適合性を評価する方法を説明する。

C.2 

説明 

同一の変数に対し,幾つかの値が測定又は算出され,それらの不確かさが評価されているとき(

6.2.3.2

参照)

,各々の測定値がその重み付き平均値(

6.2.3.2

参照)と不確かさ(

8.1

参照)からみて妥当であるか

どうか確認するために次の方法がある。測定値の不確かさが正しく評価されており,また,測定値が不規

則に真の値と違っていると仮定する。

ここに,

  

x

i

個々の測定値

V

xi

  x

i

の不確かさ

x~

個々の測定値の重み付き平均値(

6.2.3.2

参照)

x

V

~

  x~

の不確かさ(

8.1

参照)

とすると,適合性の基準は

(

)

2

i

i

2

2

i

1

x

x

x

x

V

V

ε

= −

%

%

として個々の全ての値に対して計算される。

もし,

ε

i

0

ならば,該当する

x

i

は,おそらく許容できない方法による不確かさのために真の値からずれていることを

表している。

これは,バランス上の気づかない系統誤差について,測定値

x

i

とその不確かさ

V

xi

を調査すべきだとい

う注意信号である。

ε

i

が小さいほど,不確かさの可能性が高くなる。測定値が妥当でない場合,測定計器の検査は正確では

ないか,バランス上の系統誤差が存在するかのいずれかであり,あとの計算ではこの測定値を除去すべき

である。

もし,全ての測定に対して,

ε

i

0

ならば,測定値

x

i

と不確かさ

V

xi

の統計的な適合性を仮定することができる。


72

B 8102

:2012

附属書 D 
(参考)

質量流量バランス

D.1 

適用範囲 

流量バランスによる特定流量の算出とその修正方法を説明する。

D.2 

説明 

幾つかの主要流量の測定を,サイクル内の主要な流量に対して行った場合,サイクルでの特定の主要流

量(例えば,主蒸気流量)を,幾つかの測定値からの流量バランスによって決めることができる。流量バ

ランスは,バランス中に共通の流量が存在する場合,全てが独立した流量バランスとはならない。

流量バランスの式を作るためには,更にサイクル内のタンク及び貯蔵容器のレベル変化のような副次的

な流量を測定する必要がある。

説明できない不明な漏れ量は,次のものから決まる。

試験時間

z

で割った全タンク類の貯水量変化

ΔI

測定された漏れ量

補給水量(あるならば)

この漏れ量は,一般的な慣習と特別な観察によってプラントのいろいろな部分に分配し,流量バランス

に考慮する。

漏れ量とならないレベル変化は,それぞれの流量に質量として加算する。

図 D.1

は,再熱再生タービンのサイクル線図を示す。

4

か所の主要流量の測定と四つの副次的な流量と

二つのタンクの容量変化を測定している。

主蒸気流量は,次の四つの方法によってバランスから計算することができる。

a)

1,

1

V2

m

m

m

=

&

&

&

b)

1,

K

ΔIDA

H5

H4

H3

V2

V1

m

m

m

m

m

m

m

m

=

±

+

+

+

&

&

&

&

&

&

&

&

c)

1,

10

V2

V1

m

m

m

m

=

&

&

&

&

d)

1,

11

is

V2

V1

m

m

m

m

m

=

+

&

&

&

&

&

ここで

V1

m

& から

V3

m

& は,試験時間を

z

とすると

Δ

=

i

z

I

m

Vi

&

から求めることができる


73

B 8102

:2012

図 D.1

再熱再生タービンのサイクル線図 

測定の不確かさ

j

m

V

&

をもった流量バランスから得られた流量

j

m

& は,その適合性を確認すべきである

6.2.3.3

参照)

(18)

による重み付き平均値

l

m

% は,その適合性によって決めることができる。

評価に必要な個々の流量(例えば,

K

m

&

又は

3

m

&

)は,副次的な計算流量及び測定値を加味して主蒸気流

量の平均値から求めることができる。

計算に使う流量の式が,流量バランスと相いれない主蒸気流量を導いたときは,計算値を確認すべきで

ある。

各々の流量バランスに対して,差

n

m

&

n

1,

1

n

~

m

m

m

&

&

=

として計算することができる。

流量バランス値

n

1,

m

&

の不確かさが

V

n

で,流量

j

m

& の不確かさが

V

j

のとき,マスフローバランスの修正は

n

2

j

2

n

n

j,

B,

V

V

m

m

&

&

=

として計算することができる。

このとき,修正された流量は,

n

j,

B,

j

corr

j,

m

m

m

&

&

&

±

=

となる。

各々のバランス式に対する流量バランスの修正

j

B,

m

&

はごく僅かな違いのため,算術平均することができ

る。


74

B 8102

:2012

附属書 E

(参考)

熱消費率の修正曲線の例

E.1 

一般事項 

ここに呈示した修正曲線は,再熱再生サイクルの復水タービンに適用した,具体的実施例を示す。

E.2 

実施例 

タービンプラントの主蒸気圧力,主蒸気温度,再熱蒸気温度,復水器真空などが,実際の性能試験時に

計画条件と異なる場合には,その偏差に対して適切な修正を行う必要があり,これらの修正に使う修正曲

線の具体例を

図 E.1

に,使用例を

表 E.1

に示す。

表 E.1

100 %

負荷時の修正量の具体的計算例 

項目

単位

計画値

測定値

計画値との

偏差

修正係数

(%)

修正曲線

主蒸気圧力 MPa

24.2

24.4  +0.2

−0.02

図 E.1 a) 

主蒸気温度

℃ 566

562

−4

+0.15

図 E.1 b) 

再熱器圧力降下 %

8

7.6

−0.4

−0.02

図 E.1 c) 

再熱蒸気温度

℃ 566

564

−2

+0.10

図 E.1 d) 

復水器真空度 mmHg

722 718

−4

+0.30

図 E.1 e) 

再 熱 器 ス プ レ ー
水量

T/H 0  10.1

+10.1 
(+0.5 %)

+0.11

図 E.1 f) 
 

補給水率 %

0.2

0.15 −0.05

+0.01

図 E.1 g) 

補助蒸気量 T/H

20.5

25.0  +4.5

−0.07

図 E.1 h) 

(+0.15 %)

力率 %

90

92

+2

−0.012

図 E.1 i) 

加減弁開度 % − #3 弁:85 %

+0.21

図 E.1 j) 

#4 弁:10 %

+0.1


75

B 8102

:2012

 a)

  主蒸気圧力修正曲線 b)  主蒸気温度修正曲線 

 c)

  再熱器圧力降下修正曲線 d)  再熱器温度修正曲線 

図 E.1

熱消費率修正曲線例 


76

B 8102

:2012

e)

  復水器真空度修正曲線 

f)

  再熱器スプレー水量修正曲線 

g)

  補給水率修正曲線 

図 E.1

熱消費率修正曲線例(続き) 


77

B 8102

:2012

h)

  補助蒸気流量修正曲線 

i)

  力率修正曲線 

j)

  弁開度修正曲線 

図 E.1

熱消費率修正曲線例(続き) 


78

B 8102

:2012

附属書 F

(参考)

受渡試験における“測定の不確かさ”と

誤差伝ぱ(播)則の簡単な統計的定義

F.1 

一般事項 

熱的性能試験において誤差伝ぱ(播)則から,信頼限界を計算する方法をあたえる。

F.2 

説明 

a)

物理量を測定する場合の精度には,避けられない測定誤差のために限界がある。

誤差=測定値−真の値

b)

実際上,しばしば相対誤差が用いられる。すなわち,

相対誤差=

誤差

誤差

真の値

測定値

c)

もし誤差が不規則に分布しているならば,長さ,重さなどの一定量を決定する場合の精度は,測定を

繰り返して,算術平均値を計算することによって高めることができる。個々の測定値の平均値からの

偏差は,

“ガウスの法則”

(系統的な誤差が存在しない)に従うであろう。ガウス曲線に基づく標準の

偏差から,個々の測定値 x

i

の誤差の信頼限界(confidence limit)V

xi

を計算することができる。

d)

式:V

xi

=±2 δP

95 %

は,x

i

を真値とした場合には,測定値 x

i

が x±2 δ の範囲内に 95 %の統計的確率で存在することを示し

ている。

e)

V

xi

は値 x

i

に対する誤差の信頼限界である。

f)

未知の真の値 χ に関して,測定値 x

i

の誤差は 95 %の確率で±V

xi

より大きくはない。

g) 95

%の統計的確率に対する信頼限界 V

x

は,

“測定の不確かさ”と呼ばれる。

“相対的な測定の不確か

さ”は次の式で定義される。

x

x

i

x

V

V

x

x

τ

=

h)

“測定の不確かさ”に統計的理論を直接適用するためには,上に示したように,不規則に分布する統

計的に独立の誤差をもつ一定の物理量を,非常に多くの回数測定することが必要である。この条件は

熱的受渡試験では一般的に満足できない。

i)

熱的受渡試験中の測定値の起こり得る不確かさを認めるために,また,これらの値を計算した結果の

不確かさを決定するために,誤差伝ぱ(播)則を適用するために,定義を次のように一般化すること

を導入する。

j)

熱的受渡試験において,測定する数量は常に一定ではない。一連の読取りを,試験期間中規則的な間

隔で行って算術平均を計算する。この平均値は,3 種の異なる独立した誤差を含んでいる。

1)

信頼限界 V

A

1)

をもつ不規則の読取りの誤差

2)

信頼限界 V

I

をもつ積算誤差

3)

信頼限界 V

S

,又は精度等級“G”

3)

をもつ測定機器の,検知できない系統的な誤差

2)

読みの平均値 の信頼限界(測定の不確かさ)は,次の式で表される。


79

B 8102

:2012

2

2

2

A

I

S

x

V

V

V

V

= ±

+

+

4)

1)

  系統的な読取誤差は,測定器の検出できない,又は検出されない系統的な誤差と同等である。

そして,次の

3)

によって取り扱われる。

2)

  検出できない系統的な誤差は,一つの又は同じ受渡試験の測定ではおおむね一定である。

しかし,同じ測定器を用いても,数回の試験では不規則に分布すると予想される。その結果

確率理論の式を用いてもよい。

3)

  数種の計器に対して,製造業者は,確率 P=100 %をもつ誤差の信頼限界である精度等級 G を示

す。

適用のために,G の参考値(主にスケールの最終値)と運転条件の限界値は,よく観測しな

ければならない。

4)

  互いに独立であり同じ確率 で定義される信頼限界(測定の不確かさ)は,誤差伝ぱ(播)則

(二乗和平方根の規則)によって加えることができる。

k)

通常の受渡試験を実施する場合には,読みの回数は V

A

と V

I

とを無視できるくらいに十分多くする。

そうすれば,V

S

又は G は“測定の不確かさ”に対して重要な意味をもつ。

l)

誤差

x

の信頼限界をもつ平均値 は,統計的理論に基づいて個々の測定として説明できる。

m)

信頼限界 V

S

は,統計的方法によって,一つのそして同じ計器を用いた,時間的に変動する一連の測定

からでは確証することができない。そして,異なった種類の測定値に対して,異なった方法で決定し

なければならない。それらの信頼限界は,常に統計的確率 P

95 %に基づかなければならない。

n)

質量流量,熱効率などの結果は,測定の変数,物性値,係数などから計算する。一般に,結果 は次

のものから求める。

n

x

; 測定した変数 x

j

の個数

n

b

; 物性 bl の個数

n

c

; 係数 c

m

の個数:

から yF (x

j

b

l

c

m

)

o)  V

b

と V

c

は,P

95 %に対応する検知不能な系統的な誤差によって,物性値及び係数の誤差の信頼度で

ある。

p)

もし,全ての測定値,物性値,係数及び誤差の信頼限界(測定の不確かさ)が,互いに独立で同じ確

率 P(例えば,95 %)で決定されるならば,それらは誤差伝ぱ(播)則(二乗和平方根の規則)によ

って,加算することができる。そして,このような方法で決定された結果の“測定の不確かさ”V

y

は,

同じ確率をもつことになる。

それは次の式で表す。

=

=

=



+



+



±

=

c

b

x

n

m

c

c

n

l

b

b

n

j

x

x

V

V

V

V

1

2

m

m

y

1

2

l

l

y

1

2

j

j

y

y

ここで,V

xj

は個々の変数 x

j

の“測定の不確かさ”である。

q)

この附属書で採用されている確率論から導き出された計算方法は,計算に用いられる全ての値は,統

計上互いに絶対に独立している,という仮定に基づいている。

r)

しかし大抵の場合,物性値と係数は,測定された変数に従属している。このような場合,測定された

変数と物性値と係数:


80

B 8102

:2012

( )

l

b

j

b

F x

=

( )

c

m

j

c

F x

=

の間の自然な関係は,誤差伝ぱ(播)則の適用に先立って のために式に導入する。

s)

多くの場合,測定値の“測定の不確かさ”は,これらの値に無関係ではない。又は,並列した測定値,

又は同じ計器による測定値の“測定の不確かさ”は,互いに関連している。上に示したように,誤差

伝ぱ(播)則は,適用できないか又は異なったやり方で用いなければならない。

t)

相互依存の一般的な場合の取扱いは,次のように示す。

複雑に影響を与える多くの要素の観点から,全ての温度計及び熱電対と同様に,質量流量を測定す

る全ての絞り機構の“測定の不確かさ”は,独立していると考えなければならない。同じ試験設備で

校正された計器(例えば,温度計及び熱電対と同様に,試験区間とともに校正したオリフィス,ノズ

ルなど)を用いた測定は,校正誤差の観点から互いに関連していると考えなければならない。

u)

実際上同じ条件で作動する同じ寸法の絞り機構(例えば,幾つかの平行な流量のうち,主蒸気流量の

測定)は,互いに完全に関連していると考えられる。

v)

計器用変成器の“測定の不確かさ”の従属性に関しては,8.3.1 を参照する。試験の評価に関しては,

もし,試験結果に及ぼす,特に“測定の不確かさ”に及ぼす明瞭な効果がなくても,評価をかなりの

程度単純化することができるならば,変数の独立性の仮定からの逸脱していると考えないほうがよい,

という考え方を推奨する。

w)

共通の試験設備で校正された計器による相互依存は,もし,校正の誤差限界が測定の他の“測定の不

確かさ”と比較して小さいならば,一般的に無視することができる。これはまた,全ての温度測定に

対して,精密なポテンショメータを用いることにも適用できる。

x)

結果の“測定の不確かさ”を計算する場合,全ての相互依存に対して正確に考慮することは,高度な

計算過程を必要とする。そのために,多くの場合には実際的な手段でない。もし,測定結果とその不

確かさを多少の修正をしなくても,計算をかなり単純化することが行われるならば,測定値とその不

確かさの独立性の原則から,ある程度逸脱してもよいことを認めることを推奨する。


81

B 8102

:2012

附属書 G 
(参考)

電気出力の“測定の不確かさ”の計算

G.1 

一般事項 

電気出力を多重測定した場合に“測定の不確かさ”を計算する方法を示す。

G.2 

一般 

a)

一般的に,個々の“測定の不確かさ”の幾何学的な合計をもつ誤差伝ぱ(播)則は,多重測定(2 台

の電力計又は,3 台の電力計による測定方法など)に対して適用される。実際的な試験で,個々の相

における計器用変成器の“位相角誤差”と同様に,計器用変成器の比誤差は完全に独立ではない。

これはまた,計器用変成器の校正にも適用する。

b)

それゆえに,誤差の合計は幾何学的な部分と,算術的な部分とに分割しなければならない。

c)

個々の相における出力の合計としての全出力の“測定の不確かさ”の計算において,次に示す“測定

の不確かさ”を考慮に入れなければならない。

1)

電力計及び電力量計

個々の相の電力計又は電力量計における“測定の不確かさ”の合計は幾何学的である。

2)

計器用変圧器の変換の誤差

各相間の計器用変圧器における変換の誤差によって生じる“測定の不確かさ”の合計は算術的で

ある。

3)

計器用変圧器の位相角の誤差

計器用変圧器の位相角の誤差による“測定の不確かさ”の合計は算術的である。

4)

計器用変流器の変換の誤差

個々の相の計器用変流器の変換の誤差による“測定の不確かさ”の合計は算術的である。

5)

計器用変流器の位相角の誤差

計器用変流器の位相角の誤差による“測定の不確かさ”の合計は算術的である。

6)

全誤差の合計

全出力の不確かさは,上記の 1)5)  で述べた不確かさの幾何学的合計によって計算する。

注記 1  3)  又は 5)  で述べた誤差の合計は,場合によっては幾何学的である。このことは,最初の節

の説明が位相角の誤差にも適用されるが,この附属書の基本理念においては正しくない。

注記 2  電力計又は電力量計に及ぼす温度の影響による不確かさを表す式を次に示す。温度の係数は

電力計,又は電力量計の製造業者が提示する。

電力計の読みに及ぼす温度の影響が,温度の関数として正確に知られているならば,そし

てこれが測定された電力の評価において校正として適用されるならば,

“測定の不確かさ”に

及ぼすこの影響は,

“測定の不確かさ”の式の中で消去することができる。

G.3 

計算式の前提条件 

a)

計算式は,次の場合に対して,電力計,単相電力量計及び三相電力量計に適用するために表示する。

すなわち,三相 4 線回路(三電力計法)と,三相 3 線回路(二電力計法又は“Aron”配列法)の両者


82

B 8102

:2012

に対して表示する。

1)

校正された計器用変成器及び電力計又は電力量計。

2)

校正された計器用変成器と,校正されていないが規定の精度等級をもつ電力計又は電力量計。

3)

校正されていないが規定の精度等級をもつ計器用変成器と,校正された電力計又は電力量計。

4)

それぞれ校正されていないが規定の精度等級をもつ計器用変成器と,電力計又は電力量計。

次の式では,r

w

及び r

wh

をもつ項は無視することができる。

b)

次の記号を使用する。

c

u

=  計器用変圧器の比誤差を校正するときの不正確さ(%)

c

i

=  計器用変流器の比誤差を校正するときの不正確さ(%)

δ

φu

=  “mrad”

(ミリラジアン)で表した計器用変圧器の位相角の校正の不正確さ

δ

φi

=  “mrad”で表した計器用変流器の位相角の校正の不正確さ

c

w

=  比例分割した電力計の校正の不正確さ

c

wh

  =  電力量計の校正の不正確さ(%)

r

w

=  比例分割した電力計の読取りの不正確さ

r

wh

=  電力量計の読取りの不正確さ(%)

G

u

=  計器用変圧器の精度等級(%)

G

i

=  計器用変流器の精度等級(%)

G

w

=  最大目盛の%における電力計の精度等級

G

wh

  =  電力量計の精度等級(%)

D

φu

  =  “mrad”で表した計器用変圧器の位相角の等級の精度

D

φi

  =  “mrad”で表した計器用変流器の位相角の等級の精度

α

E

=  電力計の最大目盛

α

1

,

 α

2

=  実際の電力計/電力量計の読み(二電力計/電力量計法)

α

=  電力計の読みの平均値(二電力計法)

t

=  温度(℃)

λ

=  %精度で表した電力計/電力量計の温度係数

V

P

=  測定の不確かさの信頼限界

K

2

1

2

α

α

α

+

G.4 

三相 線回路の場合 

G.4.1 

ケース 1) 

a)

単相電力計

( ) ( )

(

)

{

}

( ) ( )

{

}

ϕ

δ

δ

λ

α

α

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

2

w

2

w

2

u

2

i

2

P

tan

10

23

3

1

3

100

100

+

+

+

+

+

+

=

t

r

c

c

c

V

b)

単相電力量計

( ) ( ) ( ) ( )

(

)

( ) ( )

{

}

ϕ

δ

δ

λ

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

2

2

wh

2

wh

2

u

2

i

2

P

tan

10

23

3

1

3

+

+

+

+

+

+

=

t

r

c

c

c

V

c)

三相電力量計


83

B 8102

:2012

( ) ( ) ( ) ( )

(

)

( ) ( )

{

}

ϕ

δ

δ

λ

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

2

2

wh

2

wh

2

u

2

i

2

P

tan

10

23

+

+

+

+

+

+

=

t

r

c

c

c

V

G.4.2 

ケース 2) 

G.4.2.1 

基本式 

a)

単相電力計

( ) ( )

(

)

{

}

( ) ( )

{

}

ϕ

δ

δ

α

λ

α

α

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

w

2

2

E

2

w

2

u

2

i

2

P

tan

10

3

100

23

+

+

+

+

+

+

=

r

t

G

c

c

V

b)

単相電力量計

( ) ( ) ( )

(

) ( )

( ) ( )

{

}

ϕ

δ

δ

λ

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

wh

2

2

2

wh

2

u

2

i

2

P

tan

10

3

23

+

+

+

+

+

+

=

r

t

G

c

c

V

c)

三相電力量計

( ) ( ) ( )

(

) ( )

( ) ( )

{

}

ϕ

δ

δ

λ

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

wh

2

2

2

wh

2

u

2

i

2

P

tan

10

23

+

+

+

+

+

+

=

r

t

G

c

c

V

G.4.2.2 

単純化した式 

一般的に,計器用変成器の校正の不正確さの値 と δ

*

,及び電力計/電力量計の読取りの不正確さ r

w

r

wh

は,電力計/電力量計の精度等級と比較して,無視することができる。したがって,計算式は次のよう

に単純化される。

a)

単相電力計

(

)

⎪⎭

⎪⎩

+

=

2

2

2

E

2

w

2

P

23

3

1

t

G

V

λ

α

α

b)

単相電力量計  :

(

)

{

}

2

2

2

wh

2

P

23

3

1

+

=

t

G

V

λ

c)

三相電力量計

(

)

2

2

2

wh

2

P

23

+

=

t

G

V

λ

*

  通常の力率に対して適用する。

G.4.3 

ケース 3) 

G.4.3.1 

基本式 

a)

単相電力計

( ) ( )

(

)

( ) ( )

{

}

ϕ

λ

α

α

α

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

2

2

w

2

E

2

u

2

i

2

P

tan

10

23

3

1

3

100

100

+

+

+

+

+

+

=

D

D

t

r

G

G

V

b)

単相電力量計

( ) ( ) ( ) ( )

(

)

( ) ( )

{

}

ϕ

λ

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

2

2

wh

2

wh

2

u

2

i

2

P

tan

10

23

3

1

3

+

+

+

+

+

+

=

D

D

t

r

c

G

G

V

c)

三相電力量計

( ) ( ) ( ) ( )

(

)

( ) ( )

{

}

ϕ

λ

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

2

2

wh

2

wh

2

u

2

i

2

P

tan

10

23

+

+

+

+

+

+

=

D

D

t

r

c

G

G

V

全体出力に対する精度を表す式において,

1

相当たりの計器用変成器の,精度等級の値を用いることは,

実際上,絶対的な不正確さを,算術的に追加することに基づいている。

G

i

G

i1

G

i2

G

i3

;同様のことが

G

u,

 D

i,

 D

u

にも適用される。


84

B 8102

:2012

G.4.3.2 

単純化した式 

電力計の校正の不正確さ

c

,及び読取りの不正確さ

r

を無視すると,G.4.3.1 a)b)c)

に対して,有効

な単純化された式になる。

a)

単相電力計に対して:

( ) ( )

( ) ( )

{

}

(

)

2

2

2

2

2

u

2

i

2

u

2

i

2

P

23

3

1

tan

10

+

+

+

+

=

t

D

D

G

G

V

λ

ϕ

ϕ

ϕ

b)

単相電力量計に対して:

( ) ( )

( ) ( )

{

}

(

)

2

2

2

2

2

u

2

i

2

u

2

i

2

P

23

3

1

tan

10

+

+

+

+

=

t

D

D

G

G

V

λ

ϕ

ϕ

ϕ

c)

三相電力量計に対して:

( ) ( )

( ) ( )

{

}

(

)

2

2

2

2

2

u

2

i

2

u

2

i

2

P

23

tan

10

+

+

+

+

=

t

D

D

G

G

V

λ

ϕ

ϕ

ϕ

G.4.4 

ケース 4) 

a)

単相電力計

( ) ( )

(

)

( ) ( )

{

}

ϕ

α

λ

α

α

2

2

2

u

2

i

2

w

2

2

2

E

2

w

2

u

2

i

2

P

tan

10

3

100

23

+

+

+

+

+

+

=

D

D

r

t

G

G

G

V

b)

単相電力量計

( ) ( ) ( )

(

) ( )

( ) ( )

{

}

ϕ

λ

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

wh

2

2

2

wh

2

u

2

i

2

P

tan

10

3

23

+

+

+

+

+

+

=

D

D

r

t

G

G

G

V

c)

三相電力量計

( ) ( ) ( )

(

) ( )

( ) ( )

{

}

ϕ

λ

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

wh

2

2

2

wh

2

u

2

i

2

P

tan

10

23

+

+

+

+

+

+

=

D

D

r

t

G

G

G

V

各式において,読取りの不正確さ

r

w

及び

r

wh

は,精度等級と比較して無視してもよい。

G.5 

三相 線回路の場合 

計器用変圧器は,

“開放

V

”に接続されていると仮定する。

計器用変圧器が校正されていないとき,又は,同じ標準計器用変圧器と校正ブリッジによって校正され

ているとき,もし,計器用変圧器が同じ精度等級をもつならば,それぞれ G.4.4 a)b)c)

に対して有効

な式は,

Y

接続”

DZ0

接続”

,又は“

Dyll

接続”の場合でも有効である。反対の場合には,三相

3

線回

路に対する式の中で適用すべき誤差は,

Y

接続”の場合に,次の式によって計算する。

G.5.1 

校正された計器用変圧器の場合 

( )

( ) ( )

{

}

( ) ( )

{

}

S

u

R

u

2

S

u

R

u

RS

u

10

9

.

2

2

1

ϕ

ϕ

δ

δ

×

+

+

c

c

c

( )

( ) ( )

{

}

( ) ( )

{

}

S

u

R

u

S

u

R

u

RS

u

9

.

2

2

1

c

c

+

ϕ

ϕ

ϕ

δ

δ

δ

( )

( ) ( )

{

}

( ) ( )

{

}

S

u

T

u

2

S

u

T

u

TS

u

10

9

.

2

2

1

ϕ

ϕ

δ

δ

×

+

c

c

c

( )

( ) ( )

{

}

( ) ( )

{

}

S

u

T

u

S

u

T

u

TS

u

9

.

2

2

1

c

c

+

+

ϕ

ϕ

ϕ

δ

δ

δ


85

B 8102

:2012

G.5.2 

校正されていない計器用変圧器の場合 

( )

( ) ( )

{

}

( ) ( )

{

}

S

u

R

u

2

S

u

R

u

RS

u

10

9

.

2

2

1

ϕ

ϕ

D

D

G

G

G

×

+

+

( )

( ) ( )

{

}

( ) ( )

{

}

S

u

R

u

S

u

R

u

RS

u

9

.

2

2

1

G

G

D

D

D

+

ϕ

ϕ

ϕ

( )

( ) ( )

{

}

( ) ( )

{

}

S

u

T

u

2

S

u

T

u

TS

u

10

9

.

2

2

1

ϕ

ϕ

D

D

G

G

G

×

+

( )

( ) ( )

{

}

( ) ( )

{

}

S

u

T

u

S

u

T

u

TS

u

9

.

2

2

1

G

G

D

D

D

+

+

ϕ

ϕ

ϕ

計器用変成器の電圧の対称性に,注意を払わなければならない。

G.5.3 

ケース 1) 

a)

単相電力計

( ) ( )

(

)

2

2

2

w

2

2

w

2

2

1

w

2

1

w

2

u

2

i

2

P

100

100

1

100

100

K

r

c

K

r

c

c

c

V

⎪⎭

⎪⎩



+



+

⎪⎭

⎪⎩



+



+

+

=

α

α

α

α

(

) (

)

{

}

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

2

2

2

2

1

10

3

1

23

ϕ

ϕ

δ

δ

λ

+

×

+

+

+

K

K

K

t

ここで,

2

1

2

K

α

α α

=

+

b)

単相電力量計

( ) ( ) ( ) ( )

(

)

{

}

(

)

{

}

2

2

2

2

2

wh

2

wh

2

u

2

i

2

P

1

23

K

K

t

r

c

c

c

V

+

+

+

+

+

=

λ

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

1

10

3

ϕ

ϕ

δ

δ

+

×

+

K

c)

三相電力量計

( ) ( ) ( ) ( )

(

)

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

2

2

wh

2

wh

2

u

2

i

2

P

2

1

10

3

23

ϕ

ϕ

δ

δ

λ

+

×

+

+

+

+

+

=

K

t

r

c

c

c

V

G.5.4 

ケース 2) 

G.5.4.1 

基本式 

a)

単相電力計

( ) ( ) (

)

(

)

( )

(

)

⎪⎭

⎪⎩

+



+

+

⎪⎭

⎪⎩

+



+

+

=

2

2

2

2

E

2

w

2

2

2

2

2

E

2

w

2

2

u

2

i

2

P

23

23

1

t

G

K

t

G

K

c

c

V

λ

α

α

λ

α

α

(

)

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

2

2

w

2

2

1

w

2

1

10

3

100

1

100

ϕ

ϕ

δ

δ

α

α

+

×

+



+



+

K

K

r

K

r

b)

単相電力量計

( ) ( ) ( )

(

)

{

}

(

)

{

}

( ) (

)

{

}

2

2

2

wh

2

2

2

2

2

wh

2

u

2

i

2

P

1

1

23

K

K

r

K

K

t

G

c

c

V

+

+

+

+

+

+

=

λ

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

1

10

3

ϕ

ϕ

δ

δ

+

×

+

K


86

B 8102

:2012

c)

三相電力量計

( ) ( ) ( )

(

) ( )

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

wh

2

2

2

wh

2

u

2

i

2

P

2

1

10

3

23

ϕ

ϕ

δ

δ

λ

+

×

+

+

+

+

+

=

K

r

t

G

c

c

V

一般的に,計器用変成器の校正のときの不正確さの値

c

,及び

δ

*

と,電力計/電力量計の読取りの不正

確さ

r

w

r

wh

は,電力計/電力量計の精度等級と比較して,無視することができる。

*

通常の力率に対して適用する。

G.5.4.2 

単純化した式 

それぞれ G.5.4.1 a)b)c)

に対して有効な式は,次のように単純化された式になる。

a)

単相電力計:

( ) (

)

(

)

{

}

(

)

2

2

2

2

2

2

E

2

2

1

E

2

2

w

2

P

23

1

1

+

+

⎪⎭

⎪⎩

⎟⎟

⎜⎜

+

⎟⎟

⎜⎜

=

t

K

K

K

K

G

V

λ

α

α

α

α

b)

単相電力量計:

( )

(

)

{

}

(

)

{

}

2

2

2

2

2

wh

2

P

1

23

K

K

t

G

V

+

+

=

λ

c)

三相電力量計:

( )

(

)

2

2

2

wh

2

P

23

+

=

t

G

V

λ

G.5.5 

ケース 3) 

G.5.5.1 

基本式 

a)

単相電力計

( ) ( )

(

)

2

2

2

w

2

2

w

2

2

1

w

2

1

w

2

u

2

i

2

P

100

100

1

100

100

K

r

c

K

r

c

G

G

V

⎪⎭

⎪⎩

⎟⎟

⎜⎜

+

⎟⎟

⎜⎜

+

⎪⎭

⎪⎩

⎟⎟

⎜⎜

+

⎟⎟

⎜⎜

+

+

=

α

α

α

α

(

) (

)

{

}

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

2

2

2

2

1

10

3

1

23

ϕ

ϕ

λ

D

D

K

K

K

t

+

×

+

+

+

b)

単相電力量計

( ) ( ) ( ) ( )

(

) (

)

{

}

2

2

2

2

2

wh

2

wh

2

u

2

i

2

P

1

23

K

K

t

r

c

G

G

V

+

+

+

+

+

=

λ

(

)

( ) ( )

{

}

ϕ

ϕ

ϕ

2

2

2

u

2

i

2

2

tan

10

2

1

10

3

+

×

+

D

D

K

c)

三相電力量計

( ) ( ) ( ) ( )

(

)

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

2

2

wh

2

wh

2

u

2

i

2

P

2

1

10

3

23

ϕ

ϕ

λ

D

D

K

t

r

c

G

G

V

+

×

+

+

+

+

+

=

G.5.5.2 

単純化した式 

電力計/電力量計の,校正の不正確さと,読取りの不正確さを無視すれば,G.5.5.1 a)b)c)

に対して

有効な式は,次のように単純化される。

a)

単相電力計:

( ) ( )

(

) (

)

{

}

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

2

2

2

2

u

2

i

2

P

2

1

10

3

1

23

ϕ

ϕ

λ

D

D

K

K

K

t

G

G

V

+

×

+

+

+

+

=

b)

単相電力量計:

( ) ( )

(

) (

)

{

}

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

2

2

2

2

u

2

i

2

P

2

1

10

3

1

23

ϕ

ϕ

λ

D

D

K

K

K

t

G

G

V

+

×

+

+

+

+

=

c)

三相電力量計:

( ) ( )

(

)

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

2

2

u

2

i

2

P

2

1

10

3

23

ϕ

ϕ

λ

D

D

K

t

G

G

V

+

×

+

+

+

=


87

B 8102

:2012

G.5.6 

ケース 4) 

a)

単相電力計

( ) ( ) (

) ( )

(

)

( )

(

)

(

)

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

2

2

w

2

2

1

w

2

2

2

2

E

2

w

2

2

2

2

1

E

2

w

2

2

u

2

i

2

P

2

1

10

3

100

1

100

23

23

1

ϕ

ϕ

δ

δ

α

α

λ

α

α

λ

α

α

+

×

+

⎟⎟

⎜⎜

+

⎟⎟

⎜⎜

+

⎪⎭

⎪⎩

+

⎟⎟

⎜⎜

+

+

⎪⎭

⎪⎩

+

⎟⎟

⎜⎜

+

+

=

K

K

r

K

r

t

G

K

t

G

K

G

G

V

b)

単相電力量計

( ) ( ) ( )

(

)

{

}

(

)

{

}

( ) (

)

{

}

2

2

2

wh

2

2

2

2

2

wh

2

u

2

i

2

P

1

1

23

K

K

r

K

K

t

G

G

G

V

+

+

+

+

+

+

=

λ

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

1

10

3

ϕ

ϕ

D

D

K

+

×

+

c)

三相電力量計

( ) ( ) ( )

(

) ( )

(

)

( ) ( )

{

}

2

u

2

i

2

2

2

wh

2

2

2

wh

2

u

2

i

2

P

2

1

10

3

23

ϕ

ϕ

λ

D

D

K

r

t

G

G

G

V

+

×

+

+

+

+

+

=

これらの式において,r

w

及び r

wh

をもつ項は無視することができる。


88

B 8102

:2012

附属書 JA

(規定)

動力計によるタービン機械出力の測定方法

JA.1 

一般事項 

動力計を用いてタービンの機械出力を測定する方法について規定する。

JA.2 

吸収式又はねじれ動力計 

JA.2.1 

使用上の注意 

吸収式又はねじり動力計を使用する場合には,次のような点に注意する必要がある。

a)

荷重を測定する精度は,0.25 %以内が望ましい。

b)

読取回数は,ばらつきの程度を考慮して決める。

c)

回転速度の測定は,0.1 %以内の精度で行う(5.9 参照)

d)

吸収式動力計の方が望ましい。

JA.2.2 

吸収式動力計 

吸収式動力計を使用する場合には,次による。

a)

外力が作用しないように注意しなければならない。

b)

制動腕の有効半径は 0.1 %以内の精度をもつものとする。

c)

作動流体の接続管の接続が,接線方向に力を印加する原因にならないようにする。

d)

作動流体を調節するために,自動調整弁を設置する場合には,両方向の動きに対し,同じ抵抗となる

ようにする。

e)

振動吸収のダッシュポットは,同様に両方向の動きに対し,同じ抵抗となるようにする。

f)

試験の前後に,零点及び不感荷重の確認を確実に行う。

g)

動力計による試験は,水の作用に起因すると考えられる動力計の読みの,周期的な変動,又は共振状

態に基づく動力計の読みの変動が,2 %以上あるような場合は,満足すべきものとはみなされない。

JA.2.3 

ねじり動力計 

ねじり動力計を使用する場合には,次による。

a)

校正する場合,ねじり軸を試験中と同じ温度に保って行う。

b)

ねじり軸に曲げが作用しないようにする。

c)

校正の読取りは,負荷の増加/減少の両方向に対して行い,両者の平均値を用いる。ただし,両者の

差が 0.2 %を超えてはならない。


89

B 8102

:2012

附属書 JB

(規定)

ボイラ給水ポンプ動力の測定

JB.1 

一般事項 

ボイラ給水ポンプの動力を測定する方法について規定する。

JB.2 

ボイラ給水ポンプ動力の測定 

ボイラ給水ポンプが主タービン車軸で駆動される場合,その動力を求めるには,次の方法による。

JB.2.1 

直接計測による方法 

a)

ポンプが変速機,流体継手を介して主タービン車軸で駆動される場合の計器の配列の例を,

図 JB.1

に示す。

b)

装置の構成が異なる場合には,受渡当事者間で取り付ける計器をあらかじめ打ち合わせておく。

c)

複数のポンプを使用する場合で,個別の測定が困難な場合には,ポンプ群の全消費動力を測定しても

よい。

d)

流量,温度,圧力の測定は,総合公差が 0.1 %以内に入るように行う。

e)

温度の測定は,

2 組以上の精密級抵抗温度計

精密級ホイストンブリッジ方式

差抵抗ブリッジ方式

のいずれかの方法で行う。

f)

ポンプの入口/出口の温度測定は,十分注意して行わなければならない。

この測定には,多重接続式差位熱電対と精密級ミリボルト計を用いてもよい。

g)

主タービン車軸からとる動力は,水の比エンタルピー上昇及び各部の損失動力の合計で求められる。

h)

水の比エンタルピー上昇による動力は,次の式で表される。

(

)

(

)

(

)

(

)

go

lo

go

gi

lo

gi

ao

lo

ao

o

lo

o

W

h

h

m

h

h

m

h

h

m

h

h

m

P

+

=

&

&

&

&

i)

各部(変速機,流体継手など)の損失動力は,油冷却器の冷却水から決定される。

L

Q1

Q0

Q1

=

(

)

P m

h

h

&

-

j)

ポンプを通る水量は,流量測定装置がポンプ入口側にある場合には,次の式で決定される。

10

9

gi

go

o

=

+

+

m

m m

m

m

&

&

&

&

&

-

k)

放射熱による損失は計算で求めるが,一般的には無視してもよい。


90

B 8102

:2012

g

i

  :軸封水入口

g

O

  :軸封水出口

O

i

  :油冷却器冷却水入口

O

O

 :油冷却器冷却水出口

a

O

  :再熱器注水出口

P  :動力(kW)

m

& :流量(kg/s)

h  :比エンタルピー(kJ/kg)

図 JB.1−ボイラ給水ポンプの動力を測定するための計器配置の例 

JB.2.2 

ポンプ特性曲線による方法 

a)

ポンプ効率曲線を用いて,次の式によって求める。

980

.

0

w

η

ρ

H

Q

P

=

        (kW)

η: ポンプ効率(%)

Q: 水量(m

3

/s)

ρ: 水の密度(kg/m

3

H: 揚程(m)

b)

変速機,流体継手,軸封水,注水の漏れ,放射熱などの損失は,JB.2.1 と同様な方法で求める。

c)

ポンプ特性曲線を利用する場合,次の条件を満足していなければならない。

1)

効率曲線は,通常一定速度で与えられるが,実際の運転は,変速で行われるので,相当する幾つか

の速度に対応して,用意されていなければならない。

2)

一般にポンプは,設計点から外れた点で運転されるので,試験のときの速度と,2 %以内の速度に

おける効率特性が,用意されていなければならない。


91

B 8102

:2012

附属書 JC

(規定)

給水加熱器周りのヒートバランス

JC.1 

一般事項 

復水流量基準の場合の給水流量の算出方法について規定する。

JC.2 

給水流量,抽気量,及び再熱蒸気流量の算出方法 

復水流量計基準の場合の給水流量又は高圧給水加熱器への抽気量は,次に示す高圧給水加熱器周りのヒ

ートバランスを解くことによって求められる。

給水流量計基準の場合においても,再熱蒸気流量を求めるために,給水加熱器抽気量が必要となり,同

様のヒートバランスを解くことによって求められる。

図 JC.1−給水加熱器周りのヒートバランス図例 

給水流量及び各給水加熱器抽気流量は,次のとおり求められる。

(

)

(

)

(

)

(

) (

)

5

d3

ex4

5

ex4

5

ex4

d1

bfp

sp

6

ex4

c

fw

g

a

h

h

h

h

h

h

m

m

m

h

h

m

m

+

+

=

&

&

&

&

&

fw

1

1

ex

m

a

m

&

& =

fw

2

2

ex

m

a

m

&

& =

fw

4

3

ex

m

a

m

&

& =

(

)

d1

sp

bfp

c

fw

5

4

ex

g

1

m

m

m

m

m

a

m

&

&

&

&

&

&

+

+

+

=

ここに,

1

d

1

ex

2

1

1

h

h

h

h

a

=

(単位給水流量当たりの高圧第 3 給水加
熱器抽気量及びドレン量)

(

) (

)

2

d

2

ex

1

2

d

1

d

3

2

2

h

h

a

h

h

h

h

a

=

(単位給水流量当たりの高圧第 2 給水加
熱器抽気量)

2

1

3

a

a

a

+

=

(単位給水流量当たりの高圧第 2 給水加
熱器ドレン量)


92

B 8102

:2012

(

) (

)

3

d

3

ex

3

3

d

2

d

4

3

4

h

h

a

h

h

h

h

a

=

(単位給水流量当たりの高圧第 1 給水加
熱器抽気量)

4

3

5

a

a

a

+

=

(単位給水流量当たりの高圧第 1 給水加
熱ドレン量)

  h

ex1

:高圧第 3 給水加熱器抽気蒸気の比エンタルピー

  h

ex2

:高圧第 2 給水加熱器抽気蒸気の比エンタルピー

  h

ex3

:高圧第 1 給水加熱器抽気蒸気の比エンタルピー

  h

ex4

:脱気器抽気蒸気の比エンタルピー

  h

1

:高圧第 3 給水加熱器出口給水の比エンタルピー

  h

2

:高圧第 2 給水加熱器出口給水の比エンタルピー

  h

3

:高圧第 1 給水加熱器出口給水の比エンタルピー

  h

4

:高圧第 1 給水加熱器入口給水の比エンタルピー

  h

5

:脱気器出口給水の比エンタルピー

  h

6

:脱気器入口給水の比エンタルピー

  h

d1

:高圧第 3 給水加熱器ドレンの比エンタルピー

  h

d2

:高圧第 2 給水加熱器ドレンの比エンタルピー

  h

d3

:高圧第 1 給水加熱器ドレンの比エンタルピー

fw

m

&

  :給水流量

c

m

&

:復水流量

ex3

m

&

  :高圧第 1 給水加熱器抽気流量

ex2

m

&

  :高圧第 2 給水加熱器抽気流量

ex1

m

&

  :高圧第 3 給水加熱器抽気流量

ex4

m

&

  :脱気器抽気流量

bfp-g

m

&

  :BEP グランドシール漏えい流量

d1

m

&

:脱気器貯水槽に蓄えられる復水の変化量(貯水量増加分を正とする。

sp

m

&

:スプレー水量


93

B 8102

:2012

附属書 JD

(規定)

工場送気がある場合のヒートバランス図例

JD.1 

一般事項 

工場送気がある場合の性能試験時の留意点について規定する。

JD.2 

工場送気がある場合の熱サイクル図の例及び注意点 

熱サイクルに対する考え方は本体 6.3.5 と同じであるが,

工場送気などの系外への熱の受渡しの占める割

合が大きいので,試験に際しては注意を要する。

なお,性能試験は,次の方法を用いることが多い。

a)

計画出力で試験し,主蒸気量が保証値以下であることを確認する。

b)

計画主蒸気流量で試験し,出力が保証値以上であることを確認する。

いずれの場合も,復水器真空や工場送気量などが保証条件と異なる場合には,製造業者の作成した修正

曲線で,保証条件に対して修正する。

図 JD.1−工場送気がある場合のヒートバランス図例 


附属書 JE

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS B 8102:2012

  蒸気タービン−受渡試験方法

IEC 60953-2:1990

  Rules for steam turbine thermal acceptance tests−Part 2: Method

B−Wide range of accuracy for various types and sizes of turbines

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

規 格 の 名

蒸 気 タ ー ビ ン − 受
渡試験方法

IEC 

60953-2

規 格 の 名

蒸気タービン−熱的受渡
試験 
・蒸気タービン−熱的受

渡試験との記載がある。

 
 
削除

 
 
JIS では“熱的”という言葉

を削除した。

 
 
JIS では,調速機及び非常調速

機の特性をこの規定の適用範囲
として追加したので,“熱的”と
いう言葉は適合しない。

1  適 用 範

発 電 用 の 過 熱 及 び
湿 り 蒸 気 タ ー ビ ン

の受渡試験の実施,
並 び に 試 験 結 果 の
計算 
(受渡試験目的,及
び 契 約 時 早 期 に 考
慮 す る 事 項 を 含

む。

 1.

範 囲 と

目的 
1.1  範囲 
 
 
 
 
 
1.2  目的

 
 
・原子力発電所の湿り蒸
気の比エンタルピーの測
定及び手順を含み,放射

線安全規定を考慮した予
防処置もあるとの記載が
ある。 
・最大主蒸気流量及び/
又は最大出力との記載が
ある。

 
 
削除 
 
 
 
 
 
変更

 
 
JIS では,原子力発電所の湿
り蒸気の比エンタルピーの測
定手順,及び放射線安全規定を

考慮した予防措置に関する記
載を削除した。 
 
JIS では,IEC 規格の“最大
出力”を“定格出力”に置き換
えた。

 

IEC 規格の記載は適用範囲を規

定するものではないので,不要で
ある。 
 
 

・国内では,最大出力より低い“定

格出力”で保証するので,技術的
に問題になることはない。

1.3

契 約

上 考 慮 す
べき事項 

追加 
 
 
 
追加

JIS では,調速機及び非常調
速機の特性を追加した。 
 
 
JIS では,対応国際規格の記
載を追加した。

・調速機及び非常調速機はタービ

ンなどの原動機には必要な設備
であり,性能保証において重要な

項目である。 
JIS Z 8301(規格票の様式及び
作成方法)に準拠した。

94

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

2  引 用 規

3  記号,単
位 及 び 定
義 
3.1  記 号
及び単位

 
 
 
こ の 規 格 に 用 い る

量 記 号 及 び 量 の 単
位(表 1)

 2.

単 位 ・

記 号 ・ 用
語・定義 
2.1  一般 
2.2  記号・
単位

 
 

・W/W 以外の単位による

熱消費率についても,い
くつか変換係数を示すと
の記載がある。

 
 
 
削除

 
 
 
JIS では,SI 単位以外の ISO

単位,及び熱消費率の変換係数
の例を削除した。

 
 

・国内では計量法によって,SI 単

位に統一されているため,他の単
位系での記載,及び変換係数の例
は不要である。

“理論効率”との記載が

ある。

変更

JIS では,IEC 規格の“理論
効率”を“タービン効率”に置

き換えた。

JIS では,表現を分かりやすく
した。

“主蒸気流量による修正

係数”・“蒸気加減弁開度

による修正係数”との記
載がある。

変更

JIS では,

“主蒸気流量によ

る修正係数”と,

“蒸気加減弁

開度による修正係数”を区別せ
ず,単に“修正係数”として統
一した。

IEC 規格の主蒸気流量による修

正係数と蒸気加減弁開度による

修正係数の技術的な意味は同じ
である。

・流量係数との記載があ
る。

削除

JIS では,流量係数(α)を
削除した。

・流量係数(α)は,この規格,
及び IEC 規格のいずれにも引用
する部分がなく,不要である。

3.2  添字,
肩 書 及 び
定義

こ の 規 格 に 用 い る
添字,肩書及びその
定義(表 2.1,表 2.2)

 2.3

添 字 ・

肩 書 文 字
及び定義

・tot:全修正係数の積と
の記載がある。

削除

JIS では,全修正係数の積を
表す添字(tot)を削除した。

JIS では,各々の修正項目に対
する修正係数(F

a

F

b

F

c

,…)

の積を総合修正係数(F)と表し

ているため,全修正係数の積を表
す添字(tot)は不要である。

 
 
 
 

95

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

3.2  添字,
肩 書 及 び
定義

(続き)

η

:効率修正用との記載

がある。

変更

・修正係数(F)の添字におい
て,JIS では,IEC 規格の“効
率修正用(

η

)”を“熱消費率

修正用(HR)

”に置き換えた。

・国内では,熱消費率の保証が一
般的であり,修正係数についても
“熱消費率修正用”とするのが適

切である。熱消費率は熱効率と逆
数の関係にあるので,技術的には
同等である。

追加

JIS では,修正係数(F)の
添字に主蒸気流量修正用の添
字(G)を追加した。

・主蒸気流量の保証を行う場合を

考慮し,主蒸気流量に対する修正
係数の添字のアルファベットの

定義を明確にした。

3.3  用 語
及び定義

こ の 規 格 で 用 い る
主な用語及び定義

 2.4

保 証

値 と 試 験

結 果 の 定

・タービン又はタービン
プラントの熱的性能は,

技術的に適切な複数の量
によって定義され,一般
的に使用される。保証値

はこれらの性能量で表さ
れ,試験結果は保証値と
同じ方法で評価する。

削除

JIS では,タービン又はター
ビンプラントの熱的性能の定

義,及び保証値の評価の考え方
に関する記載を削除した。

IEC 規格の記述は抽象的な文言

であり,技術的な意味がないので

不要である。

これら性能量の一般的な
定義は常に極めて明白で

あるが,詳細部分につい
ては,契約によって異な
ることもあるので考慮す

る(1.2 参照)との記載が
ある。

3.3 a)

タービン室熱効率

2.4.1

タービン室熱効率

追加

JIS では,図 1 の再熱再生タ

ービン設備におけるタービン
室熱効率の具体的定義式にお
いて,再熱器スプレーの熱量を

考慮している。

・再熱再生タービンの熱収支計算

に際しては,再熱器スプレーの熱
量は保証値決定のために必要で
ある。IEC 規格ではこの説明がな

いので,追加規定した。

96

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

3.3 a)

(続き)

変更

JIS 図 1 と IEC 規格図 1a に
おいて,復水ポンプ∼低圧給水
加熱器間の機器構成が異なる。

・復水タービンにおいて,エゼク
タ式空気抽出器と,ドレン冷却器
の配列を国内で一般に設置され

ている順序にした。

・修正量を小さくするた
めに,試験熱サイクル図

に技術上重要な熱量・流
量などを入れて,保証定
義するのが望ましい。し

かし,これによって,定
義の熱力学的特性を修正
することとなり,タービ

ン室熱効率が公式(2)と直
接比較ができない。さら
に,これらの追加流量の

値が試験中に保証の定義
と正確に一致させること
は不可能なので,修正が

避けられないとの記載が
ある。

削除

JIS では,修正量を小さくす
るための保証定義の考え方に

関する記載を削除した。

IEC 規格の記述は抽象的な文言

であり,技術的な意味がないので

不要である。

追加

JIS では,出力の定義につい

てあらかじめ協定すべきであ
るとの記載を追加した。

・出力は,タービン性能において

重要な項目であり,その定義を明
確にする必要がある。

3.3 b)

熱消費率

2.4.2

熱消費率

追加

JIS では,図 1 の再熱再生タ

ービン設備における熱消費率
の定義式を追加した。

・国内では,タービン性能の指標

として熱消費率がよく使われて
いるため,JIS ではタービン室熱
効率との対比を含めて分かりや

すくした。

 

97

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

3.3 c)

蒸気消費率  2.4.4

蒸気消費率

s

td

1

h

P

m

SR

Δ

=

=

η

&

との記載がある。

 
変更

JIS では,タービン効率(IEC

規格の理論効率と同義)及び断

熱熱落差と蒸気消費率の関係
式を削除した。 
JIS では,蒸気消費率の特徴

に関する記載を追加した。

JIS では,同様の関係式を 3.3 d)

タービン効率の項に記載してお

り,ここでは不要である。 
 
JIS では,蒸気消費率の説明を

より詳しく記載して分かりやす
くした。

3.3 d)

タービン効率   2.4.3

 
 
 
 
 
 
2.4.7

理論効率

s

td

h

m

P

Δ

=

&

η

との記載がある。 
 
 
 
抽気及び混圧タービンに
関する理論効率の定義

 
変更

 
JIS では,タービン効率の定
義式をタービン各部の断熱熱
落差の合計を考慮した一般形

とした。 
 
 
JIS では,タービン効率及び
断熱熱落差と蒸気消費率の関
係式をこの項に記載した。

 
JIS の定義式(6)は,IEC 規格の
抽気及び混圧タービンに関する
定義式[2.4.7(7)式]と同一である。

JIS

では,タービン効率の定義式

を一般形とすることで,IEC 規格
2.4.3 及び 2.4.7 の内容を網羅した。

JIS の式(8)は,IEC 規格 2.4.4(6)

式と同義である。

3.3 e)

定格出力

2.4.6

最大連続出力 
・最大連続出力との記載

がある。

 
変更

 
JIS では,項目名を“最大連

続出力”から“定格出力”に置
き換えた。

 
・国内では,最大出力よりも低い

値である“定格出力”で保証する
ので,“定格出力”とするのが適
切である。

変更

JIS では,定義を“所定条件
でタービンを運転する場合の
保証最大連続出力”とした。

JIS では,定義を明確にして分
かりやすくした。

3.3 f)

最大主蒸気流量

2.4.5  最大主蒸気流量

変更

JIS では,タービン以外に供
給される蒸気量もこれに含め
るとの記載を追加した。

JIS では,蒸気タービン通路以
外に供給される“グランド蒸気
量”などを含むことを明確に定義

して分かりやすくした。

98

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

4  基 本 方
針 
4.1  試 験
の 事 前 計

 
 
プ ラ ン ト 設 計 中 に

協 定 す る 必 要 が あ
る典型的な項目

 3.

指 導 原

則 
3.1  試 験
の 事 前 計

 
 
・これは,特に,原子力

発電所の蒸気タービンに
おいて重要であるとの記
載がある。

 
 
削除 
 
 
 
変更

 
 
JIS では,事前計画が原子力

発電所の蒸気タービンにおい
て特に重要との記載を削除し
た。

JIS では,蒸気性状に関わる
項 目 g)  に お い て ,“ 過 熱 度
15  ℃以下”と範囲を示した。

 

IEC 規格の記載は一般的な事項

であって,技術的な意味はないた
め,不要である。 

・同一の内容が IEC 規格 3.2 f)  に

含まれており,JIS では範囲を明
確にして,分かりやすくした。

4.2  事 前
の 協 定 及
び手配

試 験 前 に 協 定 す る
必 要 が あ る 事 項 及
び手配する事項

 3.2

試 験

に 対 す る
事 前 の 協

定と手配

・比較測定方法に関する
協定が必要との記載があ
る。

削除

JIS では,比較測定方法に関
わる記載を削除した。

・特に問題がなければ,比較測定
を行わないが,必要があれば協定
によって比較計測を行うことを

規定している。

・第三者の専門家が,全

ての協定に関与するとの
記載がある。

削除

JIS では,第三者の協定への

関与についての記載を削除し
た。

・通常は,第三者機関が受渡試験

に関与する場合はないが,第三者
機関が関与するか,否かは当事者
間の協議による。

4.3  試 験
計画 
4.3.1

 
 
受渡試験時期

 3.3

試 験

計画 
3.3.1

 
 
受渡試験時期

・現地の受渡試験は,初
併入後 8 週間以内にでき
るだけ実施との記載があ

る。

 
 
 
変更

 
 
 
・受渡試験の実施時期につい
て,IEC 規格では初併入後 8
週間以内にできるだけ実施と

記載されているのに対して,

JIS

ではこれを初併入後できる

だけ早期に実施とした。

 
 
 
・国内では,初併入後ボイラの燃
焼調整試験,原子炉安全検査など
必要試験を終了してから性能試

験を実施する。 
  通常これらの作業には数か月
を要するので“8 週間以内”を削

除した。

4.3.2 
4.3.3

受渡試験管理 
試験費用

 3.3.2

3.3.3

受渡試験管理 
試験費用

一致 
一致

− 

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2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

4.4  試 験
準備 
4.4.1

 
 
プラントの状態

 3.4

試 験

準備 
3.4.1

 
 
プラントの状態

 
 
一致

 
 

4.4.2

蒸 気 タ ー ビ ン の 状

 3.4.2

 
 
 
 
 
 
 
3.5  比 較
測定

蒸気タービンの状態 
・比較測定で,大きな又
は不可解なずれが明らか

になったときは,欠陥の
発見のために,蒸気ター
ビン又は車室を開放する

ことを考慮するとの記載
がある。

 
変更

 
JIS では,比較測定に関わる
記載を本体から削除した。

  なお,比較測定の方法につい
てはこの項の注記に記載。

 
・通常は,比較測定を行わないた
め,比較測定に関わる事項は注記

として位置づけ,IEC 規格 3.5 中
の方法だけを記載した。

4.4.3

復水器の状態   3.4.3 復水器の状態

追加

JIS では,復水器の状態を確
認する手段として,冷却管清浄

度の測定を追加した。

・復水器の性能を評価する指標と

して,冷却管清浄度も有効であ

る。

4.4.4

系統からの遮断

3.4.4  系統からの遮断

・試験中適切に遮断され

ていれば,全負荷時の主
蒸気流量に対する不明の
漏れ量(%)は,試験結

果の相対誤差(%)の 0.4
倍を超えないとの記載が
ある。

 
削除

JIS では,IEC 規格の試験中

適切に遮断されていれば,全負
荷時の主蒸気流量に対する不
明の漏れ量(%)は,試験結果

の相対誤差(%)の 0.4 倍を超
えないとする記載を削除した。

IEC 規格で記載されている“0.4

倍”という値の妥当性が証明され
ていないので削除した。

4.4.4 a)

機 器 及 び 流 れ の 遮

 3.4.4.1

機器及び流れの遮断

追加

JIS では,19)  その他の保証
熱サイクル構成に沿わない系
統を追加した。

IEC 規格に記載の項目で全てが

網羅されているとは限らないた
め,その他特定できない要素を項

目として挙げる必要がある。

 

100

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2

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

4.4.4 b)

遮 断 さ れ な い 場 合
に 決 定 す る 必 要 が
ある流れ

 3.4.4.2

遮断されない場合に決定
する必要がある流れ

追加 
 
 
 
追加

JIS では,2)  密封及びグラン

ド冷却水系統を考慮すべき機
器の 2.1)  に復水ブースタポン

プを追加した。 
JIS では,一般に受渡試験時
に遮断されない流量の取扱い

を追加した。

・国内の超臨界圧貫流プラントに

おいては,復水ブースタポンプの
設置が一般的である。 

・一般に受渡試験時に遮断されな

い流量の扱いを明確にして,分か

りやすくした。

4.4.4 c)

タ ー ビ ン 給 水 系 か
ら 装 置 を 遮 断 す る

方法及び装置

 3.4.4.3

タービン給水系から装置
を遮断する方法及び装置

一致

4.4.5

復 水 器 及 び 給 水 加
熱器の漏れの確認

 3.4.5

復水器及び給水加熱器の
漏れの確認

一致

4.4.6

蒸 気 ス ト レ ー ナ 洗

 3.4.6

蒸気ストレーナ洗浄

一致

4.4.7

試験用計器の検査

3.4.7

試験用計器の検査

一致

4.5  試 験
設定

3.6

試 験

設定

4.5.1

負荷設定

3.6.1

負荷設定 
・絞り調速タービンの受

渡試験は,全体の絞り効
果が最小となる加減弁位
置である“弁全開”で実

施するとの記載がある。

 
変更

IEC 規格では絞り調速タービ

ンの受渡試験を“弁全開”で実
施することだけ規定されてい
るのに対して,JIS では,試験

設定が電気出力又は蒸気加減
弁開度に基づくものとした。

・国内では一般に過負荷運転より

低い定格(電気)出力及びそれ以
下で試験を実施するため,加減弁
全開での試験と併せて電気出力

ベースの試験も規定した。

4.5.1 a)

試 験 設 定 の 留 意 事

追加

JIS では,試験設定に関する

留意事項,及び“弁全開”に関
する注記を追加した。

JIS ではこの項を留意事項とし

て追加し,分かりやすくした。

 
 

101

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012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

4.5.1 b)

修正試験出力   3.6.1

追加

JIS では,特に協定がない限
り,上記の修正試験出力を保証
出力としてもよいとの記載を

追加した。

JIS では修正試験出力の取扱い
を明確にした。

4.5.1 c)

保証値の再計算,及
び弁開度の保持

 3.6.1

・保証値の再計算,及び
弁開度の保持

一致

4.5.1 d)

手動弁の開度設定

追加

JIS では,手動ノズル弁,バ
イパス弁などの開度設定に関
する記載を追加した。

JIS では,手動弁の取扱いを明
確にして,分かりやすくした。

4.5.1 e)

絞 り 調 速 タ ー ビ ン
の試験

 3.6.1

・絞り調速タービンを変
圧運転する場合,試験は
蒸気加減弁全開で実施す

る。絞りタービンにおい
て保証が蒸気加減弁全開
を 基 準 と し て い る 場 合

も,同じく蒸気加減弁全
開で実施するとの記載が
ある。

変更

JIS では,絞り調速タービン
及びノズル締切り調速タービ
ンの受渡試験は,蒸気加減弁全

開位置で実施するのが望まし
いとし,IEC 規格を緩和した表
現とした。

・国内では一般に過負荷運転より

低い定格(電気)出力及びそれ以
下で試験を実施するため,加減弁

全開での試験と併せて電気出力
ベースの試験も規定した。

4.5.2

特殊な設定  3.6.2

特殊な設定

一致

4.6  予 備
試験

予備試験の目的,及

び取扱い

 3.7

予 備

試験

予備試験の目的,及び取

扱い

一致

4.7  受 渡
試験

3.8

受 渡

試験

4.7.1

試験状態の安定性

3.8.1

試験状態の安定性 
・安定化に要する時間は

タ ー ビ ン 容 量 ・ 内 部 状
態・負荷変化量によって
異なるとの記載がある。

 
削除

・試験状態の安定化に要する時

間の影響因子において,IEC 
格の“タービン内部状態”を

JIS

では削除した。

 
・“タービン内部状態”はその定

義が不明確であり,判断できない
ので削除した。

 

102

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2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

4.7.1

(続き)

追加

JIS では,蒸気加減弁の絞り
を維持する手段の一つとして,
負荷制限装置による方法を追

加した。

JIS では,具体的な手段を提示
して,分かりやすくした。

4.7.2

試 験 状 態 の 最 大 許
容 偏 差 及 び 許 容 変

動(表 3) 
 
上段:一試験中にお

け る そ の 平 均 値 の
規 定 値 か ら の 最 大
許容偏差

下段:一試験中にお
け る そ の 平 均 値 か
らの最大許容変動 
 
主蒸気圧力 
  絶対圧力の±5 %

  絶対圧力の±2 %
主蒸気温度±8  ℃ 
          ±6  ℃

乾き度    ±0.005 
 
抽気圧力(制御)

  絶対圧力の±5 % 
  絶対圧力の±2 % 
排気圧力

  給水加熱用

 3.8.2

運転状態の最大偏差及び
変動(表 I) 
 
 
上段:試験測定値平均の

定格からの最大許容偏差
 
 
下段:

(  )内数値は表 I

1)

による一試験中にお

ける最大許容変動 
 
主蒸気圧力  ±5 %

2)

          (±2.5 %) 
 
主蒸気温度  ±15 K

2)

          (±7.5 K)

乾き度      ±0.005 
          (±0.002 5)
抽気圧力(制御)

            ±5 %

2)

          (±2.5 %) 
排気圧力

  給水加熱用

4)

  参照

削除 
 
 
 
追加/

変更

JIS では,乾き度,抽気流量,

断熱熱落差及び復水器冷却水

量の,一試験中における許容変
動の規定を削除した。 
JIS では,力率及び電圧に関

する,一試験中におけるその平
均値の規定値からの最大許容
偏差,及びその平均値からの最

大許容変動を追加した。

・主蒸気温度,復水タービン排

気圧力(下限)

,再熱蒸気温度,

回転速度,並びに復水器冷却水
流量及び入口温度の,一試験中
におけるその平均値の規定値

からの最大許容偏差を変更し
た。

JIS では,主蒸気圧力・温度,

抽気圧力,排気圧力,再熱蒸気
温度,回転速度,及び復水器冷
却水入口温度の一試験中にお

けるその平均値からの最大許
容変動を変更した。

・これらの項目は,蒸気表又はヒ
ートバランス計算から二次的に

求める値であるため,精度を厳密
に規定する必要はない。 
JIS では,これらの項目につい

ても取扱いを明確にし,分かりや
すくした。 
 
 
・性能試験時の各運転条件は,基
本的には計画条件であることが

望ましい。JIS では,これらの最
大許容偏差の値を,国内の技術レ
ベル及び運用状況を考慮して設

定した。

 

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012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

4.7.2

(続き)

  背圧タービン用 
  絶対圧力の±5 % 
  絶対圧力の±2 %

  復水タービン用 
  絶対圧力の−10, 
  +25 %

  絶対圧力の±5 % 
 
抽気流量  ±10 % 
 
再熱蒸気温度 
          ±8  ℃

          ±6  ℃ 
断熱熱落差±7 % 
 
出 力 又 は 主 蒸 気 流
量 
          ±5 %

          ±3 % 
( 所 定 条 件 に 修 正
後)

最終給水温度 
          ±10  ℃ 
          ±5  ℃

回転速度  ±2 % 
          ±1 % 
力率 1.00 から定格

値の下 0.05 まで 
          ±0.05

  背圧タービン用 
            ±5 %

2)

          (±2.5 %)

  復水タービン用 
            ±25 % 
          (±12.5 %)

(契約に復水器が含まれ
ない場合) 
抽気流量    ±10 %

          (±5 %) 
再熱蒸気温度 
            ±15 K

          (±7.5 K) 
断熱熱落差  ±7 % 
          (±3.5 %)

出力又は入口蒸気流量 
            ±5 % 
          (±3 %)

(定格条件に修正後) 
 
 
最終給水温度 
            ±10 K 
          (±5 K)

回転速度    ±5 %

3)

          (±2.5 %)

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

4.7.2

(続き)

電圧      ±5 % 
          ±2 % 
契 約 に 復 水 器 が 含

まれる場合 
冷却水流量±10 % 
 
冷却水入口温度 
          ±5  ℃ 
          ±1  ℃

 
 
(契約に復水器が含まれ

る場合) 
冷却水流量  ±15 % 
          (±7.5 %)

冷却水温度  ±15 K 
          (±7.5 K)

4.7.3

試 験 の 継 続 時 間 及
び読みの周期

 3.8.3

試験の継続時間及び読み
の周期

一致

4.7.4

積算計器の読取り

3.8.4

積算計器の読取り

・全ての運転状態が一定
であれば,意図した試験
期間の多少前に測定を開

始し,多少後に終了する
ことが望ましいとの記載
がある。

 
削除 
 
 
 
 
 
変更

IEC 規格の全ての運転状態が

一定であれば,意図した試験期
間の多少前に測定を開始し,多

少後に終了することが望まし
いとの記載を JIS では削除し
た。

JIS では,受渡当事者間の協
定によって,データロギングシ
ステムを使用して得られた値

を用いてもよいとした。

 
・通常の受渡試験では,試験時間
が十分長くとられており,IEC 
格の記載は不要である。 
 
 

JIS では最近の実状を考慮して,

データロギングシステムを用い
た方法を示した。

  なお,IEC 規格 4.4.1 に同等の
内容が記載されている。

4.7.5

試験方法

3.8.5

代替方法

・代替方法との記載があ
る。

 
変更

 
JIS では,項目名を“代替方
法”から“試験方法”に置き換
えた。

 
・通常は,代替試験を行わないの
で,“試験方法”とするのが適切
である。

 
 

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

4.7.6

試験記録

3.8.6

試験記録 
・全ての記録は,少なく
とも二重以上のカーボン

複写とするか,あるいは
互いに合意の上で試験後
速やかに複写することと

の記載がある。

 
変更/ 
削除

 
JIS では,IEC 規格の“カー
ボン複写”又は“複写”といっ

た表現を削除した。

・最近では実筆による記録紙のほ

か,コンピュータによる出力票な

どを記録表として使用する場合
があるため,JIS ではいかなる形
式にも適用可能な表現とした。

4.7.7 
4.7.8 
4.7.9

追加測定 
仮計算

試験の一貫性

 3.8.7

3.8.8 
3.8.9

追加測定 
仮計算

試験の一貫性

一致 
一致

一致

− 

4.8

受渡試験の繰返し

3.9

受渡試験の繰返し

一致

5  測 定 技
術 及 び 測

定計器 
5.1  一般 
5.1.1 
 
 
 
5.1.2 
5.1.3 
5.1.4

 
 
 
 
測定計器 
 
 
 
測定の不確かさ 
計器の校正 
代替測定方法

 4.

測 定 技

術 及 び 測

定計器 
4.1  一般 
4.1.1 
 
 
 
4.1.2 
4.1.3 
4.1.4

 
 
 
 
測定計器

・代表的な計器の配置図
の表現は,IEC 様式であ
る。

測定の不確かさ 
計器の校正 
代替測定方法

 
 
 
 
 
変更 
 
 
一致 
一致 
一致

 
 
 
 
 
・技術的に内容が同等であり,
国内で定着している,JIS 標準
とした。

− 
− 

5.1.5

測定に用いる水銀

4.1.5

測定に用いる水銀

削除

・原子力プラント性能試験での

流量差圧測定における水銀の
使用方法の記載を,削除した。

・日本では,原子力プラント性能
試験での流量差圧測定に,水銀を
使う習慣はない。

5.2  出 力
測定

4.2

出 力

測定

 
 

106

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5.2.1

タ ー ビ ン の 機 械 的
出力の決定

 4.2.1

タービンの機械的出力の
決定

削除 
 
 
 
 
追加

・タービンの出力を,蒸気ター

ビンのエネルギーバランスや
被駆動機のエネルギーバラン

スから求める方法の記載を削
除した。 
・測定上の注意などを附属書
JA に追加。

・発電用蒸気タービン向けの規格

である。 
 
 

・動力計によるタービンの機械的

出力の測定上の注意などを附属
書 JA に追加し,内容をより充実
した。

5.2.2

ボ イ ラ 給 水 ポ ン プ
動力の測定

 4.2.2

ボイラ給水ポンプ動力の
測定

追加

・附属書 JB を参照する旨を追
記した。

・関連する附属書を参照しやすく

した。

5.2.3

発 電 機 の 電 気 出 力

の決定

 4.2.3

発電機の電気出力の決定

追加

・励磁電力の扱いについての,

受渡当事者間の協議の記載が
ないため,

“ただし,受渡当事

者の協議によって決定する。

を追加した。

IEC 規格では励磁電力を含めて

いるが,国内では励磁電力を別扱
いしているのが一般的である。こ
れを明確にするため,協議による

ことを追加し,より使いやすくし
た。

5.2.4 
 
 
 
 
 
 
5.2.5 
5.2.6

電気出力の測定 
 
 
 
 
 
 
電気計器の接続 
電気計器

 4.2.4

 
 
 
 
 
 
4.2.5 
4.2.6

電気出力の測定 
 
 
 
 
 
 
電気計器の接続 
電気計器 
・積算電力量計の測定間

隔が,少なくとも 5 分間
隔との記載がある。

追加 
 
追加 
 
 
 
 
一致 
 
変更 
 
追加

・結線図の例の記載を追加し

た。 
・電気出力の多重測定の効果
は,精度の改善と記載がある

が,精度の改善のほか,計器故
障の検出などあることを追加
した。 
− 
 
・測定間隔を,10∼30 分程度

の間隔との記載に変更した。

・測定間隔に関する記述を追加

した。

・計測計器の結線図の例を追加

し,内容をより充実した。 
 
 
 
 
 
 
 
・国内では,測定時間を長くとっ

た(通常 2∼4 時間)試験を実施
するので,それに見合う測定間隔
とした。

107

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5.2.7

計器用変成器   4.2.7 計器用変成器

追加

・変成器の精度の記載がない
が,JIS C 1736 規格群を基に,
計器用変成器の精度の記載を

追加した。

5.3  流 量
測定 
5.3.1

 
 
測 定 す る 必 要 が あ
る流量の選定

 4.3

流 量

測定 
4.3.1

 
 
測定する必要がある流量
の選定

・主要流量を高精度で測

定する理由が,電気出力
に直接影響するためとの
記載である。

変更 
 
 
 
追加 
 
 
 
 
 
追加

・主要流量を高精度で測定する

理由として,より現実的対象に
訂正し,熱消費率又は熱効率と
変更した。

・主要流量の多重測定の効果
は,精度の改善と記載がある
が,主要流量の多重測定の効果

は,精度の改善のほか,計器故
障の検出などあることを追加
した。

・タービン入口流量の決定につ

いての記載がないため,タービ
ン入口流量の決定についての

記載を追加した。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・タービン入口流量の計測は,復
水系又は給水系で測定すること
が望ましいが,1 機 1 缶システム

でない場合には,タービン入口近
くで測定しなくてはならないの
でこの規定を追加した。

5.3.2

主要流量の測定

4.3.2  主要流量の測定

 
・引用規格が ISO 規格で

ある。

追加 
 
変更

・流量計の種類としてベンチュ

リ管の記載を追加した。 
・引用規格を JIS とした。

・ベンチュリ管を国内で使用して

いる。

 

108

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5.3.2

(続き)

・絞り機構の設置につい
て,ブローイングアウト
後に設置するか,バイパ

スを設けるとの記載があ
る。

削除 
 
変更 
 
 
 
 
 
追加

・絞り機構の校正に関する記載

を削除した。

・国内の実情に合うように,差

圧装置は,プラントの試運転前
に行う蒸気ブローイングアウ
トを実施する前には,取り付け

ないことが望ましいと変更し
た。

・絞り機構の検査孔の例がない

ため,検査孔の例の記載を追加
した。

JIS は 4.2 f)  に記載している。 
 
 
 
 
 
 

・絞り機構の検査孔の例を図で示

し,内容をより充実した。

5.3.3

絞 り 機 構 の 取 付 方

法及び位置

 4.3.3

差圧測定装置の取付方法

及び位置 
・引用規格が ISO 規格で
ある。

 
 
変更 
削除

 
 
・ 引用規格を JIS とした。 
・ 安定した流れを得るための

方策が不可能な場合の追加記
載を削除した。

 
 
 
JIS は 4.4.4 a)  に記載している。

・湿り蒸気タービンで,

給水加熱器ドレンをポン
プで給水系へ戻す場合の
流量測定方法の定性的な

記載がある。

変更

・湿り蒸気タービンで,給水加

熱器ドレンをポンプで給水系
へ戻す場合には,加熱器の漏れ
を決定するために,復水流量及

びドレンポンプ吐出し流量を
測定する必要があると,より具
体的な表現に変更した。

5.3.4

差圧測定

4.3.4

差圧測定 
 
 
・差圧伝送器の長期間の
安定性確認に関して定性
的表現で記載がある。

追加 
 
 
変更

・マノメータの最低読取り量の

記載がないため,最低読取り量
の記載を追加した。

・差圧伝送器の長期間の安定性

確認に関して具体的記載表現
に変更した。

・反視差装置などを設けた場合の

読取精度を具体的に示した。

109

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5.3.5

水量の変動

 4.3.5

水量の変動

削除

・水量の変動を抑える記載がこ

まごまとあるが,実際の水量の
変動を抑える方策はケースバ

イケースのため,記載を削除し
た。

 
5.3.6

 
副次流量測定

 
4.3.6

 
副次流量測定

 
削除 
 
 
 
削除 
 
 
 
 
 
追加

・給水加熱器への抽気流量の記

載部分に,細かい記載がある
が,技術的に自明のことのた

め,削除した。

・湿分分離器及び再熱器のドレ

ンの記載部分に,プラント設

計,運転上の理由で,測定装置
を設置できない場合の記載が
あるが,技術的に自明のことの

ため削除した。

・系外への送気蒸気流量の記載

がないので,系外への送気蒸気

流量の記載を追加した。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

・系外への送気蒸気量は保証条件

に影響するので具体的に記載し,

内容をより充実した。

5.3.7

頻 度 の 低 い 副 次 流

 4.3.7

頻度の低い副次流量

追加

・軸封水に関する参考図がない

ので,参考図を追加した。

・タービングランド,大気放出弁
などの封水の配管系を図を用い

て説明した。

5.3.8

水及び蒸気の密度

4.3.8

水及び蒸気の密度

追加

・流量計算に用いる圧力と温度

の測定位置の記載がないので,

流量計算に用いる圧力と温度
の測定位置の記載を追加した。

5.3.9

復 水 器 の 冷 却 水 量

の決定

 4.3.9

復水器の冷却水量の決定

追加

・復水器の冷却水量の決定の記

載目的がないので,記載目的を
追加した。

・復水器性能評価に必要な冷却水

量の決定について,目的を追加説
明した。

1

10

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5.3.9

(続き)

・絞り機構を用いた冷却
水量の測定方法の記載が
ある。

変更

・絞り機構を用いた冷却水量の

測定方法の記載を本体から削
除するとともに,注記として記

載した。

・国内で一般的に実施している冷

却水ポンプの Q-曲線,超音波流
量計,ヒートバランスの方法を記

載した。また,注記で,直接法に
ついて記載した。

5.4  圧 力
測定(復水
タ ー ビ ン
の 排 気 圧

力を除く)

4.4

圧 力

測定(復水
タ ー ビ ン
の 排 気 圧

力を除く)

5.4.1 
 
5.4.2 
5.4.3

測 定 す る 必 要 が あ

る圧力 
圧力測定用計器 
圧 力 測 定 用 の 孔 及

び接続管

 4.4.1

 
4.4.2 
4.4.3

測定すべき圧力 
 
圧力測定用計器 
圧力測定用の孔及び接続

一致 
 
一致 
削除

− 
 

・大気圧以下の圧力に対して直

径 12 mm 未満の接続管を使用
するときの空気抜きを備える
旨の規定を削除した。

 
 

・大気圧以下なので空気抜き自体

が困難である。

5.4.4

隔離弁

4.4.4

隔離弁

一致

5.4.5

圧 力 測 定 計 器 の 校

 4.4.5

圧力測定計器の校正

削除 
 
 
 
削除

・データロガのタイプ出力値と

コンピュータ入力用テープ出

力値とを比較する規定を削除
した。

・データロガに接続されたマノ

メータの出力を校正する規定
を削除した。

・コンピュータ入力用テープは現

状使用していない。

5.4.6 
5.4.7

大気圧の測定

読取りの補正

 4.4.6

4.4.7

大気圧の測定

読取りの補正

一致

削除

・気圧計の補正に用いる数値は

世界気象協会,米国天気案内
所,スミソニアンなどの表に出

ている旨の説明を削除した。

 
・気圧の補正について,世界気象
協会などの表によるとの説明を
削除した。

11
1

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2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5.5  復 水
タ ー ビ ン
の 排 気 圧

力の測定 
5.5.1 
5.5.2 
5.5.3 
5.5.4

 
 
 
 
一般 
測定面

圧力取出し口 
マニホールド

 4.5

復 水

タ ー ビ ン
の 排 気 圧

力の測定 
4.5.1 
4.5.2 
4.5.3 
4.5.4

 
 
 
 
一般 
測定面

圧力取出し口 
マニホールド

 
 
 
 
一致 
一致

一致 
一致

 
 
 
 
− 

− 

5.5.5

接続管

4.5.5

接続管

削除

・自動的なドレンシステムを案

出することが困難なときの空
気及び窒素による系統パージ
方式の規定を削除した。

・計測のたびに系統をパージする

ような方式を設計することはあ
り得ない。

5.5.6 
5.5.7 
 
5.5.8 
 
 
5.5.9

計器 
測 定 シ ス テ ム か ら
の漏れ

校正 
 
 
読取りの補正

 4.5.6

4.5.7 
 
4.5.8 
 
 
4.5.9

計器 
測定システムの漏れ 
 
校正 
 
 
読取りの補正

一致 
一致 
 
削除 
 
 
一致

− 
− 

・データロガに接続されたマノ

メータの出力を校正する規定
を削除した。

 
 

・データロガに信号を送る圧力伝

送器の校正と内容的に重複して
いる。

5.6  温 度
測定 
5.6.1 
5.6.2 
5.6.3 
5.6.4 
 
5.6.5

 
 
温度の測定点 
温度測定用計器 
主要温度の測定

給 水 系 統 の 温 度 測
定 
復 水 器 冷 却 水 温 度

の測定

 4.6

温 度

測定 
4.6.1 
4.6.2 
4.6.3 
4.6.4 
 
4.6.5

 
 
温度の測定点 
温度測定用計器 
主要温度の測定

給水系統の温度測定 
 
復水器冷却水温度の測定

 
 
一致 
一致 
一致

一致 
 
削除

 
 
− 
− 

− 

・復水器冷却水入口温度が層化

している場合の測定方法を削
除した。

 
 
 
 
 
 

・復水器入口において冷却水の層

化は極めて起こりにくいため。

1

12

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5.6.5

(続き)

削除

・復水器冷却水出口温度の具体

的なサンプリング方法を削除
した。

IEC 規格には出口温度を測定す

るために,サンプリング室を設け
る方法を記載しているが,測定方

法はプラントごとに異なるため
削除した。

5.6.6 
 
5.6.7 
5.6.8

温 度 測 定 計 器 の 精

度 
温度計筒 
温 度 測 定 の 際 の 注

意事項

 4.6.6

 
4.6.7 
4.6.8

温度測定計器の精度 
 
温度計筒 
温度測定の際の注意事項

一致 
 
一致 
一致

− 
 
− 

5.7  蒸 気
湿 り 度 の

測定 
5.7.1 
5.7.2 
5.7.3 
5.7.4 
5.7.5 
 
 
5.7.6

 
 
 
一般 
トレーサの技術

復水法 
定量注入法 
定 量 注 入 法 に よ る

抽 気 蒸 気 の 比 エ ン
タルピー 
ト レ ー サ 及 び そ の

使用法

 4.7 蒸気湿

り 度 の 測

定 
4.7.1 
4.7.2 
4.7.3 
4.7.4 
4.7.5 
 
 
4.7.6

 
 
 
一般 
トレーサの技術

復水法 
定量注入法 
定量注入法による抽気蒸

気の比エンタルピー 
 
トレーサ及びその使用法

 
 
 
一致 
一致

一致 
一致 
一致 
 
 
削除

 
 
 
− 

− 
− 
− 
 

・現世代の軽水炉に対してトレ

ーサ法が適用できるとの説明
を削除した。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

・プラントサイクル及び時代の経

過とともに計測方法は変わるた
め削除した。

5.8  時 間
の測定

4.8

時 間

の測定

一致

5.9  回 転
速 度 の 測

4.9

回 転

速 度 の 測

追加

・測定機器及び測定上の注意点

について説明を追加した。

IEC 規格には速度の測定方法の

具体的な記載がないので,JIS では
分かりやすくするため追加した。

6  熱 的 試
験の評価

5.

試 験 の

評価

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3

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2


2

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

6.1  評 価
の準備

測 定 値 を 基 に 試 験
結 果 を 計 算 す る 前
にするべきことや,

そ の 他 の 注 意 事 項
を記載

 5.1

評 価

の準備

測定値を基に試験結果を
計算する前にするべきこ
とや,その他の注意事項

を記載

削除 
 
 
 
追加

IEC 規格に記載されている,
試験中に運転状態の乱れがあ
った場合の対応方法に関する

規定を削除した。

・測定機器の不具合時に他の計

器から推定する場合には“当事

者間の合意”が必要である旨を
追加した。

・通常,当事者間での協議となる。

 
 

・双方の合意が必要であることを

明記した。

6.2  結 果
の計算 
6.2.1

 
 
測定値の平均

 5.2

結 果

の計算 
5.2.1

 
 
機器の読みの平均値の計

 
 
削除

 

・値の平均化手法についての詳

細な説明を削除した。

 
 
JIS 記載内容で十分に主旨が反
映されている。

6.2.2

測定平均値の補正

5.2.2

平均読み値の補正と換算

追加

・補正において,計器の測定誤

差内であれば,その分の補正を

行わない旨を追加した。

・分かりやすくするための追加で

あり,技術的差異は生じない。

6.2.3

測定値の評価   5.2.3 測定されたデータのチェ

ック

6.2.3.1

一般

5.2.3.1

相関

削除

・原因不明の矛盾が見つかった

場合には,追加測定を推奨する
という記述を削除した。

IEC 規格の記載は冗長であり,
簡潔にした。

6.2.3.2

複 数 の 測 定 に 関 す
る評価

 5.2.3.2

複数の測定に関する評価

一致

6.2.3.3

質量流量バランス

5.2.3.3  マスフローバランス

削除

・マスフローバランスをつくる

に当たって必要な測定対象の
例を削除した。

・6.3.1 に記載があるため,この項

では削除した。

6.2.3.4

測 定 時 の 系 外 へ の

漏れ

 5.2.3.4

漏れ

・不明の漏れの上限を,
測定の不確かさの 0.4 倍
と規定している。

 
変更

・大容量プラントの場合は主蒸

気流量の 0.1∼0.2 %と規定し
ている。

IEC 規格における測定の不確か

さに対する割合という規定を,

JIS

では主蒸気流量に対する割合

とし,分かりやすくした。

1

14

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

6.2.4

蒸気表

5.2.4

蒸気と水の熱力学的特性
・IFC 67,又はその最終
版に基づくべきであると

規定している。

 
変更

 
・IAPWS-IF97,又は最新版に
基づくべきであるとの表現に

変更した。

・蒸気と水の特性値を求める産業

用計算式が見直されたためであ

り,IEC 規格にも“最新版に基づ
くべき”とある。

6.3  試 験
結 果 の 計

5.2.5

試験結果の計算

追加

IEC 規格の項目だけの記載に

対し,JIS は子項目に具体的な
算出方法を記載した。

・具体的な算出方法の記載であ

る。

6.3.1 
6.3.2 
6.3.3 
6.3.4 
6.3.5

主蒸気流量 
低温再熱蒸気流量 
高温再熱蒸気流量

出力 
タ ー ビ ン サ イ ク ル
への入熱量

− 
− 

− 

6.3.6 
6.3.7

熱消費率 
蒸気消費率

− 

7  試 験 結
果 の 修 正
と 保 証 値
との比較

6.

試 験 結

果 の 補 正
と 保 証 値
との比較

7.1  熱 的
保 証 値 及
び 保 証 条

熱 的 性 能 値 に 対 す
る,試験条件と保証
条 件 の 偏 差 に 対 す

る修正

 6.1

保 証

値 と 保 証
状態

熱的性能値に対する,試
験条件と保証条件の偏差
に対する修正

削除

IEC 規格で文章が冗長となっ

ている箇所を削除した。

・繰返し部分を削除し,分かりや
すくした。

7.2  熱 の
出 入 り に
対 す る 修

タ ー ビ ン 製 造 業 者

の 供 給 範 囲 に よ る
保 証 条 件 の 偏 差 の
修正要否

 6.7

修 正

を 考 慮 す
べき変数

タービン製造業者の供給

範囲による保証条件の偏
差の修正要否

削除

・保証のベースとなるシステム

の例について削除した。

・単なる例示であり,技術的に重

要な意味をもたない内容である
ので削除した。

 

11
5

B 810

2


2

012


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

7.3  試 験
結 果 の 運
転 条 件 に

対 す る 修

再 熱 再 生 タ ー ビ ン
の 場 合 の 修 正 係 数
の例

 6.4

修 正

熱効率

一般的なタービンの場合
の修正係数の例 
・カテゴリー分類による

記載

 
 
変更

 

・カテゴリー分類を JIS では採

用していない。

 
 
・記載形態の違いであり,カテゴ

リー分類自体に技術的に重要な
意味はない。

6.7.1

再生タービン

削除

・再生タービンの場合の修正係

数の例示を削除した。

・7.3 に示した再熱再生タービン

の場合の修正係数の例でほぼ網
羅されており,また,実際の修正
時には詳細検討するのが普通で

あるため。

7.4  修 正
値 の 定 義

及び適用

個 々 の 運 転 パ ラ メ
ー タ の 偏 差 に よ る

修 正 係 数 と 総 合 修
正係数の関係

 6.5

修 正

値 の 定 義

と適用

個々の運転パラメータの
偏差による修正係数と総

合修正係数の関係

追加

・試験時の運転条件が規定値か

ら大幅に外れた場合の取扱い

を追加している。

・通常,排気圧力修正係数を除く
各修正係数の偏差の絶対値の総

和は 5 %を超えないが,排気再燃
式,石炭ガス化,又は蒸気冷却ガ
スタービンなどの複合発電シス

テムにおいては 5 %を超過する可
能性があることから,5 %を超過
した場合には協議を要すること

を記した。

7.5  修 正
方法 
7.5.1

 
 
一般

 
 
6.6  修 正
方法

 
 
修正方法の一般的事項に
ついて規定 
 
・複雑なサイクルをもつ
タービンなどはヒートバ

ランスによる修正を推奨
している。

 
 
削除 
 
 
変更 
 
 
 
追加

 

・タービン製造業者からの修正

曲線の提示期限を削除した。 

・修正曲線による修正を推奨し

ている。 
 

・保証値比較の条件に“出力一

定”を追加した。

 
 
・修正曲線の提示については,通
常,契約において取り決められる

事項である。

・複雑なサイクルでの修正につい

て,国内では修正曲線を用いるの

が普通であり,実態を反映した。 

・国内では出力一定での保証が一

般的であるため,追加した。

1

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2


2

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

7.5.2

タ ー ビ ン 製 造 業 者
の 提 出 し た 修 正 曲
線 に よ る 効 率 の 修

 6.6.2

タービン製造業者の提出
した修正曲線による効率
の修正

一致

7.5.3

ヒ ー ト バ ラ ン ス 計
算による修正

 6.6.1

ヒートバランス計算によ
る修正

削除

・契約段階で使用したオリジナ

ルのプログラムがない場合に

関する記載を削除した。

・オリジナルのプログラムがない

場合には正しい計算ができない

ので,この方法は削除した。

7.5.4 
 

修 正 係 数 を 定 め る
ためのテスト

 6.6.3

 
6.6.4

修正係数を定めるための
テスト

一般的修正曲線を使用し
ての修正

一致 
 
削除

− 

・一般的修正曲線による修正に

ついて削除した。

 

・ユニットごとに特性が異なるた

め,国内では個別の修正曲線が用
意されることから,一般的修正曲

線による修正は行わない。

7.6  タ ー
ビ ン の み

込 み 蒸 気
流 量 の 修

タ ー ビ ン の み 込 み
蒸 気 流 量 の 修 正 方

 6.2

主 蒸

気 流 量 の

補正

タービンのみ込み蒸気流
量の修正方法

・提示した修正式を,蒸
気加減弁全開位置での測
定値の修正方法としてい

る。

追加 
 
変更

・修正には修正曲線を使用する

旨を追加した。

・蒸気加減弁の開度によらない

表現に変更した。

・修正曲線による修正が国内では

一般的である。

・提示した修正式は蒸気加減弁開

度によらない。

7.7  最 大
出 力 の 修

最 大 出 力 の 保 証 条

件への修正方法

 6.3

最 大

出 力 の 修

最大出力の保証条件への

修正方法

削除

・比エンタルピー降下と効率は

同等との仮定に基づく近似修
正式を削除した。

・国内では定格出力での保証が一

般的であり,また出力による効率
への影響を理論的に証明するこ
とが困難である。

7.8  再熱,
再 生 タ ー
ビ ン 以 外

の タ ー ビ
ンの修正

 

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

7.8.1

抽 気 又 は 混 圧 蒸 気
がないタービン

 6.7.2

抽気や混気のないタービ

削除

・修正において考慮する状態量

のうち,発電機冷却ガスの純度
を削除した。

・通常,冷却用の水素ガス純度は
十分な高レベルである。

7.8.2

給 水 加 熱 以 外 の 用
途の抽気(例えば,
工場送気)をもつタ

ービン

 6.7.3

給水加熱以外の用途の抽
気をもつタービン

追加

・附属書 JD を参照する旨を追
記した。

・関連する附属書を参照しやすく

した。

7.8.3

他 の 形 式 の タ ー ビ

 6.7.3

他の形式のタービン

一致

7.9 保証値
との比較 
7.9.1

 
 
保 証 値 と 修 正 値 の

比較方法

 
 
6.8 保証値
との比較

 
 
保証値と修正値の比較方

 
 
追加

 

・保証値と試験結果の修正値と

の比較において,JIS では測定
の不確かさを考慮して,裕度と
して契約上取り決めた値を用

いてもよいとした。

 
 
・通常,裕度として契約すること

が一般的である。

7.9.2

保 証 値 の 基 準 曲 線

との比較

 6.8.1

保証値の基準曲線との比

一致

7.9.3

保 証 値 の 保 証 点 と
の比較

 6.8.2

保証値の保証点との比較

追加

・測定蒸気流量と保証蒸気流量

間の修正に,保証点に加えて計

画点を利用するなど,当事者間
で協議する旨を追加した。

・保証点が 1 点の場合における修

正方法を具体的に示した。

7.9.4

絞 り 調 速 タ ー ビ ン

に お け る 保 証 値 の
比較

 6.8.3

絞り調速タービンにおけ

る保証値の比較

削除

・修正曲線に基づく修正以外の

記載を削除した。

・通常,修正曲線による修正が一

般的である。

7.9.5

抽気(工場送気)タ

ー ビ ン に お け る 保
証値の比較

 6.8.4

抽気タービンにおける保

証値の比較

追加

JIS に修正曲線の例を追加し

た。

・分かりやすいように例示した。

 

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

7.10  タ ー
ビ ン 性 能
の 経 年 劣

初 併 入 か ら 受 渡 試
験までの経年劣化

 6.9

タ ー

ビ ン 性 能
の 経 年 劣

初併入から受渡試験まで
の経年劣化

一致

8  測 定 の
不確かさ

7.

測 定 の

不確かさ

8.1  一般

測 定 の 不 確 か さ に
基 づ く 信 頼 度 の 評

 7.1

一般

測定の不確かさに基づく
信頼度の評価

削除

“測定信頼度は試験の読み値

からは決定できない”の表現を

削除した。

・測定信頼度に対して影響を与え

る項目は詳細に記載されている

ため。

8.2  蒸 気
と 水 の 測

定 の 不 確
か さ の 決

7.2

蒸 気

と 水 の 測

定 の 不 確
か さ の 決

8.2.1 
8.2.2 
8.2.3

圧力 
温度

比 エ ン タ ル ピ ー と
比エンタルピー差

 7.2.1

7.2.2 
7.2.3

圧力 
温度

比エンタルピーと比エン
タルピー差

一致 
一致

一致

− 

8.3  出 力
測 定 上 の
不 確 か さ
の計算

7.3

出 力

測 定 の 不
確 か さ の
計算

8.3.1 
8.3.2

電気出力測定 
機械出力測定

 7.3.1

7.3.2

電気出力測定 
機械出力測定

一致 
一致

− 

8.3.3

整 定 し て い な い 負

荷 状 態 に よ っ て 付
け 加 わ る 不 確 か さ
の裕度

 7.3.3

整定していない負荷状態

によって付け加わる不確
かさの裕度

一致

 

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

8.4  流 量
の 測 定 の
不 確 か さ

の決定

7.4

流 量

の 測 定 の
不 確 か さ

の決定

8.4.1 
 
8.4.2

流 量 測 定 の 不 確 か

主 要 流 量 の 多 重 測
定 時 の 測 定 の 不 確
かさ

 7.4.1

 
7.4.2

流量測定の不確かさ 
 
主要流量の多重測定時の
測定の不確かさ

一致 
 
削除

− 

・多重測定による整合性のチェ

ック義務化は削除した。

 
 
・性能試験は検定,校正された復
水流量計又は給水流量計を用い
て実施されている。しかし全ての

流量計が検定されているケース
は少ないため,多重測定による評
価の義務化は削除した。

8.4.3

サ イ ク ル の 不 完 全
さ に 対 す る 許 容 不
確かさ

 7.4.3

サイクルの不完全さに対
する許容不確かさ

一致

8.5  測 定
誤 差 の 計

7.5

測 定

誤 差 の 計

8.5.1 
8.5.2 
 
8.5.3 
 
8.5.4 
8.5.5

一般 
熱 効 率 の 測 定 の 不

確かさ 
タ ー ビ ン 効 率 の 測
定の不確かさ

修正の不確かさ 
結 果 の 測 定 の 不 確
か さ に 対 す る 目 安

 7.5.1

7.5.2 
 
7.5.3 
 
7.5.4 
7.5.5

一般 
熱効率の測定の不確かさ
 
タービン効率の測定の不
確かさ

修正の不確かさ 
結果の測定の不確かさに
対する目安値

一致 
一致 
 
一致 
 
一致 
一致

− 
− 
 
− 
 
− 

 
 

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

9  調 速 機
及 び 非 常
調 速 機 の

特性

調 速 機 及 び 非 常 調
速 機 の 特 性 確 認 の
ため,試験項目及び

方法を規定

追加

・調速機及び非常調速機の特性

確認のため,試験項目及び方法
に関する規定を追加した。

・調速機及び非常調速機の特性も

タービン性能保証において重要
な項目である。

9.1  調 速
機の試験 
9.2  速 度
調節範囲 
9.3  整 定
速 度 調 定
率 及 び 瞬
時 速 度 上

昇率 
9.4  非 常
調 速 機 作

動速度

附属書 A

(規定) 
復 水 器 及
び 給 水 加

熱 器 の 漏
れ試験

復 水 器 及 び 給 水 加

熱 器 の 漏 れ 試 験 方

附属書 A

(規定)

復水器と給水加熱器の漏

れ試験方法

削除

IEC 規格では試験方法のほか

に,発生する現象と測定値の流
用について言及しているが,

JIS

では削除した。

JIS での適用範囲は,試験方法

についてだけであり,使用者の混
乱も避ける意味で発生する現象
については削除した。

附属書 B

(規定) 
長 円 ス ロ
ー ト タ ッ

プノズル

長 円 ス ロ ー ト タ ッ

プノズルの設計,製
作及び校正方法

附属書 B

(規定)

長円スロートタップノズ

ルの設計,製作及び校正
方法

追加

JIS では,整流装置として明

石式整流装置(JIS Z 8762-3 
照)を追加した。

・整流装置として近年使用されて

いるものを実情に合わせて追加
した。

 
 

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

附属書 C 
(参考) 
多 重 測 定

の評価,適
合性

多 重 測 定 に よ る 測
定 値 の 評 価 と そ の
適 合 性 に つ い て の

検証方法

附属書 C 
(参考)

多重測定による測定値の
評価とその適合性につい
ての検証方法

一致

附属書 D

(参考) 
質 量 流 量
バランス

複数の測定値から,

流 量 バ ラ ン ス を 用
い て 特 定 流 量 を 決
定する方法

附属書 D

(参考)

複数の測定値から,流量

バランスを用いて特定流
量を決定する方法

一致

附属書 E 
(参考)

熱 消 費 率
の 修 正 曲
線の例

熱 的 受 渡 試 験 に お
いて,保証条件から

の 運 転 条 件 の 偏 差
に対する,修正曲線
の 具 体 的 な 実 施 例

を示す。

附属書 E 
(参考)

熱的受渡試験で,運転条
件が保証条件から偏差を

生じた場合に,保証条件
に修正するため の,“一
般化した修正曲 線”(17
種)を示す。

追加/ 
削除

・この JIS では,

“一般化した

修正曲線”では,実際に使用者

が使用することができないの
で,不要として,代わりに具体
的な修正曲線の例を示した。

JIS では,保証条件に対する修
正方法として,次の 2 方法を与え

ている。 
すなわち, 
1)  タービン製造業者が当該ユニ
ットのために,コンピュータを使
って作成した修正曲線を示す。 
2)  ヒートバランス計算による方
法。 
国内及び輸出入の場合にも,ユニ
ットのサイクルによって特性が

異なるので,主として 1)  の方法
に よ る 修 正 が 採 用 さ れ て お り ,
“一般化した修正曲線”を使用す

ることはない。 
したがって,JIS には一般化した
修正曲線は,今後も必要ないと判

断する。

 
 

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

附属書 F 
(参考) 
受 渡 試 験

に お け る
“ 測 定 の
不確かさ”

と 誤 差 伝
ぱ(播)則
の 簡 単 な

統 計 的 定

熱 的 受 渡 試 験 時 に
おける“測定の不確
かさ”と,“誤差伝

ぱ(播)則”の定義
を 示 し , 相 対 的 誤
差,信頼限界,測定

の 不 確 か さ の 関 連
について説明。

附属書 F 
(参考)

受渡試験における“測定
の不確かさ”と誤差伝ぱ
(播)則の簡単な統計的

定義

一致

附属書 G

(参考) 
電 気 出 力
の“測定の

不確かさ”
の計算

単 相 及 び 三 相 の 電

気 出 力 の 測 定 に お
いて,種々の測定方
法に関する“測定の

不確かさ”の計算方
法を示す。

附属書 G

(参考)

電気出力の“測定の不確

かさ”の計算

一致

附属書 JA
(規定) 
動力計に

よるター 
ビ ン 機 械
出 力 の 測

定方法

動 力 計 を 用 い た タ
ー ビ ン の 機 械 出 力
測定方法

追加

・動力計を用いたタービンの機

械出力測定方法に関する規定
を追加した。

JIS の利便性を考慮した。

附属書 JB
(規定)

ボ イ ラ 給
水 ポ ン プ
動 力 の 測

ボ イ ラ 給 水 ポ ン プ
の動力測定方法

追加

・ボイラ給水ポンプの動力測定

方法に関する規定を追加した。

JIS の利便性を考慮した。

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(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

附属書 JC
(規定) 
給 水 加 熱

器 周 り の
ヒ ー ト バ
ランス

復 水 流 量 基 準 の 場
合 の 給 水 流 量 算 出
方法

追加

・復水流量基準の場合の給水流

量算出方法に関する規定を追
加した。

JIS の利便性を考慮した。

附属書 JD
(規定) 
工 場 送 気

が あ る 場
合 の ヒ ー
ト バ ラ ン

ス図例

工 場 送 気 が あ る 場
合 の 性 能 試 験 時 の
留意点

追加

・工場送気がある場合の性能試

験時の留意点に関する規定を
追加した。

JIS の利便性を考慮した。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60953-2:1990,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

 

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