>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

B 8101

:2012

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

1

4

  保証

9

4.1

  一般事項 

9

4.2

  熱効率,熱消費率又は蒸気消費率 

9

4.3

  定格出力又は流入蒸気量 

10

4.4

  補機動力 

10

4.5

  蒸気表

10

4.6

  裕度

10

4.7

  経年劣化 

10

5

  調速

10

5.1

  調速装置 

10

5.2

  速度及び負荷の調整

11

5.3

  調速特性 

11

5.4

  弁開閉試験 

11

5.5

  非常調速機 

12

6

  運転及び保全 

12

6.1

  通常運転 

12

6.2

  運転許容限度 

13

6.3

  特殊運転 

14

6.4

  設置条件 

14

6.5

  保全

14

6.6

  取扱説明書 

14

7

  機器仕様

14

7.1

  材料及び構造 

14

7.2

  高温部材 

14

7.3

  ケーシング及び軸受台 

15

7.4

  ロータ

15

7.5

  主要弁

15

7.6

  主軸受及び軸受箱

16

7.7

  グランド及びラビリンスパッキン 

16

7.8

  保温

16

8

  基礎及び建屋 

16


B 8101

:2012  目次

(2)

ページ

9

  給水ポンプ駆動装置

17

9.1

  設計条件 

17

9.2

  契約上のその他の条件 

17

10

  タービン附属設備

18

10.1

  潤滑油装置 

18

10.2

  制御油装置 

19

10.3

  グランドシールシステム 

19

10.4

  ドレンシステム

19

10.5

  ベントシステム

19

10.6

  ターニング装置

19

10.7

  配管

19

11

  タービン計器 

19

11.1

  全般

19

11.2

  標準計器

20

11.3

  監視計器

20

11.4

  追加計器

21

11.5

  試験用測定点 

21

12

  保安装置 

21

12.1

  全般

21

12.2

  トリップ装置 

21

12.3

  警報装置 

22

12.4

  その他の保護装置

22

13

  振動

23

14

  騒音

24

14.1

  機器の騒音 

24

14.2

  タービン周辺の騒音レベル

24

15

  試験

24

15.1

  全般

24

15.2

  水圧試験 

24

15.3

  性能試験 

25

15.4

  試験結果及びデータ 

25

16

  納入及び据付け

25

16.1

  現地輸送及び荷造り 

25

16.2

  据付け及び試運転

25

17

  機器購入者提供設計条件 

25

17.1

  全般

25

17.2

  タービン及び補機の特性 

25

17.3

  蒸気及び水の条件

25

17.4

  復水器及び冷却器の条件  (これら機器がタービン供給者の供給範囲の場合) 

26


B 8101

:2012  目次

(3)

ページ

17.5

  運転モード及び据付け 

26

17.6

  基礎

27

17.7

  取合点

27

17.8

  納入場所の条件

27

17.9

  試験

27

18

  機器供給者提供設計条件 

27

19

  給水加熱器取合条件

28

19.1

  設計条件及び取合条件の確認

28

19.2

  給水加熱システムがタービン性能保証に与える影響 

28

19.3

  タービン抽気逆止め弁の設置

28

附属書 A(規定)電気ガバナ 

29

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

32


B 8101

:2012  目次

(4)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人火力

原子力発電技術協会(TENPES)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本

工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

工業規格である。これによって,JIS B 8101:2003 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

8101

:2012

蒸気タービンの一般仕様

Specifications for steam turbines

序文 

この規格は,1991 年に第 1 版として発行された IEC 60045-1 を基とし,技術的内容を変更して作成した

日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施している箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,発電用蒸気タービン(以下,タービンという。

)の一般仕様について規定する。

なお,この規格をその他の用途の蒸気タービンに適用してもよい。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60045-1:1991

,Steam turbines−Part 1:Specifications(MOD)

なお,対応の程度を示す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0127

  火力発電用語−蒸気タービン及び附属装置並びに地熱発電設備

JIS B 0130

  火力発電用語−一般

JIS B 8102

  蒸気タービン−受渡試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60953-2,Rules for steam turbine thermal acceptance tests−Part 2:Method B

−Wide range of accuracy for various types and sizes of turbines(MOD)

JIS B 8105

  蒸気タービン−受渡試験方法−改造時の性能確認

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

注記  対応国際規格:IEC 61672-1,Electroacoustics−Sound level meters−Part 1: Specifications(IDT)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0127JIS B 0130JIS B 8102 及び JIS B 8105  によるほか,

次による。

なお,参考として用語に英文を併記する。

次の用語は,特殊なユニット構成を定義する必要がある場合には,組み合わせてもよい。

3.1 

タービン及びサイクル形式   


2

B 8101

:2012

3.1.1

過熱蒸気タービン(superheat turbine)

主蒸気が過熱蒸気であるタービン。

3.1.2

湿り蒸気タービン(wet-steam turbine)

主蒸気が飽和又はそれに近い蒸気であるタービン。飽和蒸気タービン(saturated-steam turbine)ともいう。

3.1.3

再熱タービン(reheat turbine)

膨張段の途中で蒸気を取り出し,再熱してタービンに戻し,更に膨張させるタービン(JIS B 0127

3.1.4

非再熱タービン(non-reheat turbine)

膨張段の途中で蒸気の再熱を行わないタービン(JIS B 0127

3.1.5

混圧タービン(mixed-pressure turbine)

圧力の異なった蒸気を同一タービンに入れて仕事をさせるようにしたタービン(JIS B 0127

3.1.6

背圧タービン(back-pressure turbine)

タービンの排気を工場用蒸気その他に利用するタービン及び大気放出するタービン。非復水タービン

(non-condensing turbine)ともいう(JIS B 0127

3.1.7

復水タービン(condensing turbine)

タービンの排気を復水器で凝縮させて高真空を得て,蒸気をタービン内で十分低圧まで膨張させるター

ビン(JIS B 0127

3.1.8

再生タービン(regenerative turbine)

タービンの中間段から蒸気を抽出し,これをボイラの給水加熱用に利用するタービン(JIS B 0127

3.1.9

抽気タービン(extraction turbine)

タービンの中間段から蒸気を抽出し,これを工場用その他に利用するタービン。

抽気の圧力を制御する場合には,抽気制御タービン(controlled extraction turbine)又は自動抽気タービン

(automatic extraction turbine)ともいう。

3.1.10

複合サイクル(combined cycle)

ガスタービン,ボイラ及び蒸気タービンによって構成され,ガスタービンの排熱が蒸気サイクルの入熱

として利用されるサイクル。

3.1.11

一軸形複合サイクル(single-line combined-cycle)

蒸気タービンとガスタービンとが,同一の発電機を駆動する複合サイクル。

蒸気タービン及びガスタービンの出力を,個々に分離することはできないため,この規格の出力

及び熱消費率の定義は適用しない。


3

B 8101

:2012

3.1.12

多軸形複合サイクル(multi-line combined-cycle)

蒸気タービンとガスタービンとが,各々個別の発電機を駆動する複合サイクル。

3.2 

蒸気流入方式 

3.2.1 

全周噴射(full-arc admission)

全ての蒸気加減弁から蒸気を噴射する方式(JIS B 0127

3.2.2 

部分噴射(partial-arc admission)

ノズル締切り調速式タービンで,ノズル群の一部からだけタービン翼列に送気する方式(JIS B 0127

3.3 

計画条件 

3.3.1

取合条件(terminal conditions)

契約上の取合点において,発電所計画上満足すべき条件。

計画上満足すべき条件の主なものを,次に示す。

主蒸気及び高温再熱蒸気条件

低温再熱蒸気圧力

最終給水温度

排気圧力

出力

回転速度

抽気の要否

3.3.2

指定取合条件,定格取合条件(specified terminal conditions, rated terminal conditions)

出力,熱消費率とともに契約上明記して,かつ,保証すべき条件。

注記  原子炉蒸気発生器から供給される蒸気は,負荷の減少に伴い圧力が上昇する場合があり,ター

ビン設計上許容しなければならないので注意を要する。

3.3.3

蒸気条件(steam conditions)

蒸気の圧力(静圧)

,温度,乾き度などの集合(JIS B 0130

蒸気圧力は,通常は絶対圧力で表すが,ゲージ圧力で表示してもよい。

3.3.4

主蒸気条件(initial steam conditions)

主蒸気止め弁入口における蒸気条件。

3.3.5

最高使用蒸気条件(maximum steam conditions)

タービンが連続運転できる最高蒸気条件の許容値。

3.3.6

混圧蒸気条件(induction steam conditions, mixed steam conditions)

主蒸気圧力より低い圧力でタービンに流入させる低圧蒸気の蒸気条件。


4

B 8101

:2012

3.3.7

多重蒸気条件(dual steam conditions)

混圧タービンに適した主蒸気と,低圧流入蒸気とを組み合わせた蒸気条件。

3.3.8

再熱蒸気条件(reheat steam conditions)

再熱蒸気止め弁入口における蒸気条件。

3.3.9

低温再熱蒸気条件(cold reheat steam conditions)

再熱器上流側にあるタービン出口における蒸気条件。

3.3.10

抽気条件(extraction steam conditions)

給水加熱用,工場用などの蒸気のタービン取出し点における蒸気条件。

3.3.11

排気条件(exhaust conditions)

タービン出口における蒸気条件。

3.4 

速度 

3.4.1

定格速度(rated speed)

定格出力時の設計回転速度。

3.4.2

連続最大速度(maximum continuous speed)

連続運転できる回転速度の上限値。

3.4.3

過速度トリップ設定値(overspeed trip setting)

非常調速機が作動する回転速度。

3.4.4

瞬時最大速度(instantaneous maximum speed)

任意の負荷

1)

において,所定条件の下で定格速度で運転しているタービンの調速装置が正常に作動して

いる状態で,その負荷を急に遮断した直後に,瞬時的に到達する回転速度(JIS B 0127

注記  定格速度時に定格負荷を遮断した場合の瞬時最大速度を定格瞬時最大速度という。

1)

定格負荷を超えて蒸気タービンを運転する場合にあっては,その最大の負荷。

3.4.5

整定速度(permanent speed)

タービンの調速装置が正常に作動している状態で,負荷遮断したときに,最終的に安定した状態におけ

るタービン回転速度(JIS B 0127

3.4.6

最大速度上昇(maximum speed rise)

定格負荷

1)

における負荷遮断後で,調速システムが作動しないで過速度トリップが作動した際の,計算

上の過渡的なタービン回転速度の最大値。


5

B 8101

:2012

3.5 

出力 

3.5.1

出力(power, output)

タービン又はタービンが駆動する機器が発生する出力。負荷(load)ともいう。

注記 1  測定点及び各種損失,補機用動力の取扱いについては,明確に定義しなければならない。

注記 2  ここでいう出力とは,特に断りがない限り,指定取合条件におけるタービンに関するもので

ある。

3.5.2

正味軸端出力(net power at coupling)

タービン軸端(軸継手部)における出力で,タービンが直接駆動しないタービン補機用動力を差し引い

た出力。

3.5.3

発電機出力(generator output)

発電機端子における出力。

明確な定義をしていない場合は,励磁電力を差し引かないものを指す。

3.5.4

定格出力(rated output)

所定の計画条件(主蒸気圧力,主蒸気温度,真空度など)でタービンを運転する場合の発電機端子にお

ける保証連続出力。定格負荷(rated load)ともいう。

注記 1  所定の計画条件とは,一般的に“銘板”に記載してある事項をいう。

注記 2  発電機駆動以外の場合は,出力は協議によって決定したタービン軸継手部,又は被駆動機側

軸継手部で評価する。

3.5.5

設計最大出力(maximum design capability)

所定の主蒸気条件において,蒸気加減弁を全開としたときの,発電機端子における計算上の可能最大出

力。蒸気加減弁全開出力(valves-wide-open capability)ともいう。この出力は真空度によって変化する。

3.5.6

過負荷出力(maximum overload capability)

過負荷条件でタービンを運転する場合の発電機端子における,

計算上の可能最大出力。

過負荷の条件は,

必要な場合,協議によって決めるものであり,必ずしも出力の保証を伴うものではない。

3.5.7

連続最大出力(maximum continuous rating:MCR)

指定された寿命を超えることなく,所定の条件でタービンを運転する場合に,発電機端子における保証

連続出力。蒸気加減弁は全開でない。

3.5.8

経済出力(most economical continuous rating:ECR)

熱消費率又は蒸気消費率が最小となる出力。

3.5.9

正味電気出力(net electrical power)

発電機端子の出力から補機動力を差し引いた電気出力。


6

B 8101

:2012

3.5.10

補機動力(electrical auxiliary power)

主機が直接駆動しないタービン及び発電機の補機用動力。

注記 1  一般的に,この動力には,励磁電力,制御,潤滑,発電機冷却,発電機シールなどに要する

全ての動力を含む。

注記 2  補機動力として含める補機については,受渡当事者間で協議する。補機動力には,電動機駆

動の給水ポンプを含む場合もある。

3.6 

蒸気流量及び蒸気消費率 

3.6.1

主蒸気流量(initial steam flow rate)

タービン主蒸気条件におけるタービンのみ込み蒸気流量。バルブステム,グランド,バランスピストン

などへの供給蒸気,並びに給水ポンプ駆動用タービン,蒸気/蒸気加熱器,エゼクタなどのプラント補機

への供給蒸気も含める。

3.6.2

蒸気消費率(steam rate)

1 kWh

当たりの蒸気消費量(JIS B 0127

3.7 

熱消費率 

3.7.1

熱消費率(heat rate)

1 kWh

当たりの熱消費量(JIS B 0130

3.7.2

保証熱消費率(guarantee heat rate)

契約に基づいて保証される熱消費率。熱消費率を定義した計算式は,契約仕様書に記載する。

3.7.3

未修正試験熱消費率(uncorrected test heat rate)

試験結果を契約仕様書に記載の計算式を用いて計算した熱消費率。

3.7.4

修正熱消費率(fully-corrected heat rate)

取合条件などの周囲条件が全て,性能保証上の所定条件にある状態における熱消費率。

熱消費率の定義の詳細は,JIS B 8102 による。

3.8 

効率 

3.8.1

熱効率(thermal efficiency)

サイクルへの入熱に対する出熱(出力)の比。保証である場合は,熱効率の定義を契約仕様書に記載す

る。

3.9 

運転方式 

3.9.1

ベースロード運転(base-load operation)

定格又はそれに近い負荷で長時間運転する運転方式。


7

B 8101

:2012

3.9.2

2

シフト運転(two-shift operation)

1

日(24 時間)のうち 16 時間程度を定格又はそれに近い負荷で運転し,それ以外は停止する運転方式。

3.9.3

1

シフト運転(one-shift operation)

1

日(24 時間)のうち 8 時間程度を定格又はそれに近い負荷で運転し,それ以外は停止する運転方式。

3.9.4

負荷サイクル(load cycling)

高負荷・低負荷を交互に行う運転方式。

3.9.5

ピークロード運転(peak-load operation)

ピーク電力の要求に応じて,短時間高負荷で運転して,それ以外の時間は停止する運転方式。

注記  上記の運転方式は,代表例を示す。

3.10 

負荷変化方式 

3.10.1

定圧運転(constant-pressure operation)

主蒸気圧力を一定に保持し,蒸気加減弁開度の変化によって負荷を変化させる運転方式。

3.10.2

変圧運転(sliding-pressure operation)

低負荷での熱効率向上を図るため,負荷に応じた主蒸気圧力で運転する運転方式(JIS B 0130

3.10.3

複合変圧運転(modified sliding-pressure operation)

ある負荷以上は定圧運転とし,それ以下の負荷では,変圧運転とする運転方式。すなわち,部分噴射

(partial-arc admission)方式採用機において,負荷変化(降下)は主蒸気圧力を一定に保ち,最小限の蒸気

加減弁を全開保持としたまま,順次絞り込むことによって行う運転方式。

さらに,負荷降下する場合は,全開近傍で保持した蒸気加減弁は開保持のままとし,主蒸気圧力を下げ

ることによって運転する。

3.10.4

絞り調速(throttle governing)

蒸気加減弁の開度を加減して蒸気を絞り,熱落差と蒸気流量とを変化させて出力を調整する(JIS B 

0127

3.10.5

ノズル締切り調速(nozzle governing)

有効熱落差一定のままで,蒸気加減弁の数を加減し,蒸気を噴出するノズルの数を増減し,蒸気流量を

変化させて出力を調整する(JIS B 0127

3.11 

運転寿命 

3.11.1

暦日時間(calendar age)

初並列からの暦上の経過時間を年,又は月によって表したプラントの総経過時間。


8

B 8101

:2012

3.11.2

発電時間(running hours)

プラントが負荷運転をした総時間。

3.12 

制御及び保安装置 

3.12.1

調速装置(governing system)

タービンの速度制御を行う装置で,負荷の変動にかかわらず,常に所定の回転速度となるように,蒸気

加減弁開度を変えて蒸気流量を調整する装置。並列運転時には,負荷の増減を行うことができる。機械式

及び電気式がある(JIS B 0127

3.12.2

タービン−発電機保安装置(turbine-generator protection system)

タービン及び発電機を発電所内の事故,又は他の発電所の系統事故から保護するために設置する装置全

般。

3.12.3

定常状態(steady-state condition)

回転速度及び負荷を一定に保持した運転状態。

3.12.4

安定運転(stable operation)

回転速度又は負荷の変動後,定常状態に整定した運転。

3.12.5

整定速度調定率(steady state speed regulation)

調速装置の設定を変えずに,タービン出力を定格負荷から無負荷まで変化させたときの回転速度変化量

を,定格速度に対する比率で表した値。

整定速度調定率 R

S

(%)は,次の式で求める(JIS B 0127

100

r

r

0

S

×

n

n

n

R

ここに,

n

0

整定速度(s

1

n

r

定格速度(s

1

3.12.6

傾斜速度調定率(incremental speed variation)

傾斜速度調定率 R

r

(%)は,次の式で求める(JIS B 0127

100

r

p

n

r

×

n

P

d

d

R

ここに,

p

n

d

d

出力−速度特性の任意出力点における傾斜(s

1

/kW

P

定格出力(kW)

n

r

定格速度(s

1

3.12.7

装置の不感帯(dead band of the speed governing system)


9

B 8101

:2012

定格速度運転中において,蒸気加減弁開度が変化しない範囲内での,回転速度変化量の定格回転速度に

対する比。

3.12.8

最大負荷偏差又は非線形性(maximum load inaccuracy or non-linearity)

所定の状態で運転している場合における,整定速度調定率に対応する直線からの負荷−回転速度曲線の

最大負荷偏差。

3.12.9

調速装置の外的要因に対する安定性(governor environmental stability)

負荷設定又は回転速度変化以外の要因の変化による負荷の安定性。要因には,時間経過,温度,振動,

大気圧,調速装置への供給電圧・周波数などがある。

3.12.10

短期安定性(short-term stability)

所定の周囲条件で,設定された負荷及び回転速度に対する,短時間経過後(30 分)の負荷指令値の変化。

3.12.11

長期安定性(long-term stability)

設定された負荷及び回転速度に対し,一定期間(12 か月)をおいたときの短期安定性の変化。

なお,両試験時,周囲条件は同一である必要はないが,所定の範囲内でなければならない。

保証 

4.1 

一般事項 

契約仕様書には,保証項目として熱効率,熱消費率又は蒸気消費率,出力,補機動力などを記載しても

よい。また,調速装置の機能,振動,騒音レベルなどを保証項目としてもよい。

なお,保証項目は,全て計算式とともに契約仕様書に記載する。

4.2 

熱効率,熱消費率又は蒸気消費率 

タービンの熱効率,熱消費率又は蒸気消費率の保証は,次による。

a)

熱効率,熱消費率又は蒸気消費率の保証は,JIS B 8102 の規定によって,一つ又はそれ以上の負荷に

対して保証してもよい。

一連の負荷に対する熱効率,熱消費率又は蒸気消費率を加重平均で保証する場合には,その加重平

均の計算式を受渡当事者間で協議し,契約仕様書に記載する。

b)

給水ポンプが給水系統の給水加熱器間に組み込んであり,かつ,ポンプにおける圧力上昇・ポンプ効

率を購入者が指定していない場合,タービン製造業者はその見積書及び契約仕様書に,その保証の根

拠とした値を記載する。

c)

再生サイクル用の給水加熱器又は補助タービンが,主タービン及び給水加熱系統に組み込んである場

合,受渡当事者は熱消費率の保証の基礎となる全体の系統線図について協議する。

d)

蒸気噴射式空気抽出器の冷却器から与えられた熱量,

配管の冷却によって失われる熱量などのように,

供給範囲外であるが,保証計算の際に含められ,その変化によって,試験結果に修正を加える必要が

ある熱源及び熱量の取扱いについては,受渡当事者間で協議して契約仕様書に記載する。

e)

運転条件及び所定の試験条件の差異による熱効率,熱消費率又は蒸気消費率の修正は,他に指定がな

い場合 JIS B 8102  又は JIS B 8105 の規定によって行う。


10

B 8101

:2012

f)

再生サイクル用の給水加熱器がタービン製造業者の供給範囲外である場合,購入者はタービン製造業

者が熱消費率などを保証する上で必要なデータを事前に提示する。

一方,

タービン製造業者は熱効率,

熱消費率又は蒸気消費率を保証する上で使用した給水加熱器台数,配列,端末温度差,タービンから

給水加熱器までの圧力損失値などについて見積書及び契約仕様書に記載する。湿り蒸気タービンにお

いて,湿分分離器及び加熱器がタービン製造業者の供給範囲外である場合も,同様とする。

g)

タービン製造業者は,供給範囲外である設備(例えば,給水加熱器,ポンプ,弁・配管など)の性能

が,熱効率,熱消費率又は蒸気消費率の保証を行う条件と異なる場合,契約段階において保証の内容

を見直すか,受渡性能試験結果に,受渡当事者間で協議した修正を加えることができる。

4.3 

定格出力又は流入蒸気量 

タービンの定格出力又は流入蒸気量については,契約仕様書に記載された取合条件で確認する。

試験は,JIS B 8102 又は JIS B 8105 の規定に従って実施する。

4.4 

補機動力 

補機消費動力について保証を行う場合,対象機器について受渡当事者間で協議し,契約仕様書に記載す

る。

タービンが所定の出力で所定の取合条件下,又は受渡当事者間の協議によって定めた条件下において,

各設備の消費電力を測定する。

4.5 

蒸気表 

保証及び試験結果の計算に用いる蒸気表の種類は,国際水・蒸気性質協会が,1997 年に発行した,

“蒸

気と水の特性値を求めるための産業用計算式:IAPWS-IF97”に基づく表に準拠したもの,又はこれまで

使用してきた IFC-67[国際骨組蒸気表  (ICPS)  の第 7 版(1967 年度版)

]に基づくもので,受渡当事者間

で協議して,契約仕様書に記載する。

4.6 

裕度 

熱効率,熱消費率又は蒸気消費率の保証値の受渡し上の裕度については,この規格では規定しない。

なお,その裕度を定める場合は,受渡当事者間で協議する。

4.7 

経年劣化 

受渡性能試験が契約期日より遅延した場合には,試験結果によって得られた熱効率,熱消費率及び蒸気

消費率に対して,契約期日以降の経年劣化による影響を考慮するとともに,その裕度については,受渡当

事者間で事前に協議する。もし,特に合意がない場合は,JIS B 8102 の値を目安として適用する。

調速 

5.1 

調速装置 

5.1.1

蒸気タービンの調速装置は,停止状態から,速度の制御ができるものでなければならない。

5.1.2

発電用タービンの調速装置は,次の制御ができるものでなければならない。

a)

発電機を単独で運転している場合でも,無負荷から定格負荷

1)

まで,安定した速度を保つことができ

る。

b)

発電機を並列運転している場合,流入蒸気量を安定に制御できる(6.1.1 参照)

5.1.3

調速装置は,その一部が故障した場合でも,非常調速機などによって安全にタービンを停止できる

ものでなければならない。

5.1.4

調速装置が電気−油圧式の場合,その電気部分は

附属書 に規定する項目を満足するものでなけ

ればならない。


11

B 8101

:2012

5.1.5

調速装置及び蒸気加減弁操作装置は,定格負荷

1)

から瞬時に遮断した場合でも,タービンがトリッ

プする速度まで上昇させてはならない。

5.2 

速度及び負荷の調整 

5.2.1

タービンの速度は,無負荷運転中に,次のように調節できなければならない。

a)

発電機を駆動する場合,少なくとも定格速度の−6 %∼+6 %の範囲で調節できる。

b)

他の機械を駆動する場合には,購入者との協議によって速度範囲を決めてもよい。

注記  a)の調整範囲は,受渡当事者間の協議によって変更することができる。例えば,−5 %∼+7 %

などとしてもよい。

5.2.2

定格速度において,無負荷から定格負荷まで,速度及び負荷調整装置の設定点を変化させるために

必要な時間は,50 秒を超えてはならない。

なお,この時間は,受渡当事者間の協議によって定めることができる。

5.2.3

設定点を調整するための装置を備えていなければならない。

5.3 

調速特性 

表 に,機械式及び電気−油圧式調速装置に要求される速度調定率及び不感帯特性を示す。小容量ター

ビン及び電力網の 5 %以上の定格出力をもつ発電用タービンに対しては,この表と異なる特性をもたせて

もよい。

表 1−調速装置の速度調定率及び不感帯特性 

調速装置形式

機械式

電気−油圧式

定格出力             kW

20 000

未満

20 000

  150 000

150 000

20 000

未満

20 000

  150 000

150 000

整定速度調定率        % 3∼5

a)

定 格 出 力
の 0∼90 %

最大値:制限しない 
最小値:整定速度調定率の 40 %

2

∼10

傾斜速度 
調定率

      %

b)

定 格 出 力

90

100 %

12

以下

定格出力の 90∼100 %範囲

の平均傾斜速度調定率

a)

%

15

以下

10

以下

不感帯                %

0.4  0.20 0.10 0.15 0.10 0.06

注記 1  この表の%は,定格速度に対する割合を示す。 
注記 2  数値は,指針として示したものである。 

a)

部分噴射式のノズル締切り調速タービンでは,90∼100 %出力範囲の平均傾斜速度調定率は,整定速度調定率

の 3 倍を超えないものとする。

5.4 

弁開閉試験 

1

個の主蒸気止め弁,1 個の蒸気加減弁,又は 1 個の油圧サーボモータで駆動される複数個の蒸気加減弁

をもつタービンに対しては,負荷運転中に,部分ストロークの開閉試験を行う装置を備えていなければな

らない。

上記以外のタービンの場合には,個々の弁は,負荷運転中に全閉試験を行うための装置を備えていなけ

ればならない。

タービン製造業者は,弁開閉試験中における出力の制限値を提示する。


12

B 8101

:2012

5.5 

非常調速機 

5.5.1

タービンには,調速装置のほかに独立して作動する過速度保護のための非常調速機を設置して,速

度が異常に上昇しないように保護しなければならない。非常調速機は,定格速度の 111 %以下で作動しな

ければならない。

調速装置が負荷遮断時に,5.1.5 の要求値を満足できなかった場合でも,非常調速機が作動して,最大到

達速度を十分安全なところで抑えなければならない。すなわち,タービン及び被駆動機だけでなく,負荷

遮断後もその発電機の電気系統に連結されている電動機,及びその被駆動機のいかなる部分にも,損傷を

与えないようにしなければならない。

非常調速機の設定値は,取扱説明書に記載する。

5.5.2

小容量タービンの場合には,調速装置とは独立に,主蒸気止め弁及び蒸気加減弁を全閉させる機能

をもつ 1 個の非常調速機のシステムをもっていなければならない。

5.5.3

大容量タービンの場合には,調速装置とは独立に,全ての主蒸気止め弁,蒸気加減弁,再熱蒸気止

め弁及びインタセプト弁を全閉させる機能をもち,かつ,機能的に二組の完全に分離した非常調速機のシ

ステムをもっていなければならない。

タービンが定格速度で運転中に,一つの非常調速機のシステムで保護しながら,蒸気加減弁開度に影響

を与えることなく,他の非常調速機のシステムの正しい機能を確認できる設備を備えていなければならな

い。

1

個の非常調速機の試験中に,他の保安装置の作動を妨げない設備でなければならない。

5.5.4

小容量タービンの場合,非常調速機は,タービンを停止せずにリセットできるものでなければなら

ない。

5.5.5

大容量タービンの場合,非常調速機は,タービン速度が定格速度まで降下する前にリセットできる

ものでなければならない。

運転及び保全 

6.1 

通常運転 

6.1.1

通常運転時では,タービンの特性は,タービン発電機が既存の設備と並列運転できるものでなけれ

ばならない。また,単独運転,並列運転いずれの場合でも,異常な特性をもたないものとする。

6.1.2

蒸気タービンの起動時には,その構成部品に温度変化による熱応力が発生するので,起動の条件に

ついて,受渡当事者間で協議する必要がある。

熱応力を支配するのはタービンの構成部品のメタル温度であるが,タービン停止後の経過時間と冷却に

よるメタル温度の低下との間には,タービンごとに特有の関係があるので,停止後の経過時間によって起

動モードを分類し,起動モードごとに起動条件を決定して,その熱応力による寿命消費の評価を行うこと

が望ましい。

6.1.3

購入者は,次に示すタービン設計条件を購入仕様書に明記する。

a)

タービン停止後の経過時間による起動モードの分類。

b)

起動モードごとの起動回数:購入者の要求がない場合,供給者は各起動モードごとの設計起動回数を

提案する。

c)

主要負荷変化の幅及び回数。

d)

蒸気発生器など,発電所の他の機器の制限値を考慮した,主要な負荷変化に要求される負荷変化率。

上述のように規定した主要負荷変化に加えて,安定運転状態からの微少な負荷変動(例えば,定格出力


13

B 8101

:2012

の 10 %以下の変化幅)も許容するが,これらについては仕様書で言及する必要はない。

注記  許容負荷変化率及び負荷変化の大きさは,個々のタービンの設計だけでなく,蒸気発生器(6.1.4

参照)の特性,負荷変化中の運転モード(例えば,絞り調速,ノズル締切り調速)にも関係し

ている。

6.1.4

購入者は全ての起動モード,負荷変化及び停止形態に対し,蒸気圧力変化,主蒸気温度,再熱蒸気

温度及びその流量などの蒸気発生器特性データを提示する。

6.1.5

購入者は,タービンバイパス系の採否を購入仕様書に明記し,採用する場合には,その容量及び供

給者を明らかにする。

6.1.6

購入者は,利用可能な補助蒸気源の状態値を明記する。

6.2 

運転許容限度 

タービンは,次に示す制限内での定格条件からの変化に応じ得るものでなければならない。

a)

主蒸気圧力  タービン入口における平均主蒸気圧力は,いずれの 12 か月間においても定格圧力を超え

てはならない。また,この平均圧力を維持していても,圧力は定格圧力の 110 %を超えてはならない。

ただし,瞬間的には定格圧力の 120 %まで上昇してもよいが,このような異常時間の合計は,いずれ

の 12 か月間においても 12 時間を超えてはならない。

主蒸気圧力増大時に,蒸気流量を制限する制御系が作動しないと,通常,出力は定格値を超える。

発電機及びその関連電気機器は,この過大出力を許容できないかもしれないし,また,タービンにも

好ましくない熱応力を発生する。したがって,購入者は,このような状況下でタービン出力を制限す

る負荷応答保護装置を設置する。

購入者は,定格出力時における再熱器前のタービン排気圧力が,定格出力運転時の規定圧力の 125 %

を超えないように保持する装置を設置する。

b)

主蒸気温度及び再熱蒸気温度  定格蒸気温度が 566  ℃以下のタービンについて,次にその許容変動限

度を示す。

566

℃を超えるものについては,許容変動限度は受渡当事者間の協議による。

1)

タービンへのいかなる入口における平均蒸気温度は,いずれの 12 か月間においても,定格温度を超

えてはならない。また,この平均温度を維持していても,蒸気温度は通常時には定格温度よりも 8  ℃

以上高くなってはならない。

2)

例外的に,蒸気温度が定格温度よりも 8  ℃以上高くなる場合には,瞬時値であれば,定格蒸気温度

を基準に 8∼14  ℃までの温度変化幅で超えてもよい。ただし,この温度範囲にある運転時間の合計

が,いずれの 12 か月間においても 400 時間を超えてはならない。また,定格蒸気温度を基準に 14

∼28  ℃までの温度変化幅で超える運転は,この温度範囲にある運転時間の合計が,いずれの 12 か

月間においても,80 時間を超えてはならない。

さらに,いかなる場合でも,定格蒸気温度から 28  ℃を超える温度となってはならない。

3)

蒸気をタービンの同一供給点へ,2 本以上の平行する蒸気管によって供給する場合には,これらの

管の相互間に 17  ℃以上の温度差があってはならない。例外的に,変動時において温度差が発生す

る場合は,28  ℃の温度差を超えてはならない。ただし,この温度差にある継続時間は,いずれの 4

時間の間においても 15 分を超えてはならない。最も高温となる配管の蒸気温度は,1)2)の制限値

を超えてはならない。


14

B 8101

:2012

c)

背圧タービン排気圧力  いずれの 12 か月間においても,平均排気圧力が指定圧力を超えてはならな

い。また,この平均圧力を維持していても,排気の絶対圧力は指定圧力の 90 %以上 110 %以下でなけ

ればならない。ただし,過渡状態及び特殊運転においてはこの限りではなく,受渡当事者間の協議に

よる。

d)

復水タービン排気圧力  タービンは,指定した排気圧力変化全域に対して,運転継続可能でなければ

ならない。

なお,供給者は,これらに対する全ての制限値を提示する。

e)

回転速度  タービンは,他に同意がなければ定格速度の 98∼101 %の回転速度で,時間及び出力上の

制限なく運転が可能でなければならない。供給者の同意なしに,定格速度から大きく逸脱した回転速

度で運転してはならない。

注記  a)及び b)で示した主蒸気圧力及び温度の変動に対する制限値は,主に火力ボイラ又は他の高

温熱源から蒸気を供給するタービンに対するものである。原子力発電所のように,飽和状態

に近い蒸気を供給するタービンに対しては,主蒸気条件の制限値は,購入者・原子炉供給者・

タービン供給者の三者の協議によって決定する。

6.3 

特殊運転 

6.3.1

購入者は,次に示す運転を要求する場合,購入仕様書にそれを明記する。

a)

復水器冷却管群の一部遮断運転。

b)

給水加熱器の一部又は全部遮断運転。

c)

過負荷運転及びその方法。

d)

その他通常状態以外の運転モード。

6.3.2

供給者は,指定された特殊運転に対する全ての制限値を提示する。これには,構造的制約条件,出

力の調整などの事項を含み,また,これらの制限値に対する許容時間も含める。

6.4 

設置条件 

6.4.1

購入者は,タービンの設置が屋内か,屋外か,屋根付きかを提示するとともに,最高・最低気温,

相対湿度,ばいじん問題,降水量,風速及びその他の関連要因を含むタービン運転環境条件を購入仕様書

に明記する。

6.4.2

購入者は,発電所設計に必要となる適切な地震関連データを提供する。

6.5 

保全 

購入者の要求があれば,供給者は,予想されるタービン設備の保全の頻度及びその範囲を提示する。

6.6 

取扱説明書 

供給者は,納入したタービン設備が安全に運転できるように,全体を網羅した明瞭な取扱説明書を提出

する。説明書には,タービン設備運転時の全ての制限値,及び供給者の要求する蒸気純度も記載する。

機器仕様 

7.1 

材料及び構造 

タービン設備を構成している全ての材料,部品,溶接部,全ての配管,支持装置,継手及び附属装置は,

それが妥当な限り該当する公的な規格に準拠するものでなければならない。その規格は,契約書に明記し

なければならない。また,タービン供給者固有の基準などに準拠する場合は,受渡当事者間の協議による。

7.2 

高温部材 

高温部の材料の選定は,次のことを考慮する。


15

B 8101

:2012

a)

低応力部材  運転状態における温度条件下での応力が低位である部材については,次に示す要因によ

る材料の経年劣化が許容値以内となる材料を選定する。

1)

内部組織・構造の変化

又は

2)

環境による材質の変化

b)

高応力部材  応力が作用する部材に対しては,a)の条件を満たさなければならない。さらに,その部

材を使用する応力,温度及び時間条件において,許容値を超えて亀裂及び変形が生じないことを確認

するデータに基づいて,材料を選定する。

7.3 

ケーシング及び軸受台 

ケーシング,軸受台及び支持部は,通常運転時及び非常時の負荷,許容配管反力及びモーメント,熱膨

張による移動などに耐え得るように設計する。ケーシングは,運転中の熱応力が過大にならないように設

計し,また,ロータとの良好な心合せを維持するように,適切に支持しなければならない。

組立・開放に必要な箇所には,押上げボルト,つり揚げラグ,アイボルト,案内ボルトなどを設け,必

要に応じて特殊工具を供給する。

7.4 

ロータ 

7.4.1

ロータは,完成した状態で釣合いが取れていなければならない。

7.4.2

タービン及び被駆動機を組み合わせた危険速度は,定格速度の 94 %から,調速装置が機能しない

状態で定格負荷

1)

を遮断したときに達する回転速度までの範囲での運転に支障がないように,定格速度か

ら十分に離しておく。

タービン製造業者と発電機製造業者とが異なる場合,タービン及び被駆動機軸系の危険速度に対する責

任分担は,両者の協議によって決定する。

7.4.3

タービンロータ単体の過速度試験を実施する場合は,製造業者の工場で実施することが望ましい。

試験回転速度は,定格速度の 115 %以下とすることが望ましい。定格速度の 115 %以上の試験を実施する

場合,いかなる理由があっても,定格速度の 120 %を超える試験を行ってはならない。

なお,試験継続時間は 2 分以内とし,試験回数は 1 回限りとする。

7.4.4

ロータ,翼及び軸継手(歯車装置を含む。

)は,発電機短絡,その他の指定する電力系統内の変調

に耐え得るように設計する。

購入者は,系統上のいかなる電気的事故に対しても,タービン・発電機軸系が受ける影響を最小限に食

い止める保安装置を設置する。大容量タービンにおける低圧タービン翼の長大化に伴い,電力系統のじょ

う乱に対する翼軸連成振動を考慮した設計が必要であるため,翼を含めて検討する。

7.5 

主要弁 

タービンには,適切な個数の蒸気加減弁を設けなければならない。これらは,タービンの全回転速度範

囲及び全負荷域にわたって,主蒸気の制御を適切に行うことができるものでなければならない。

さらに,蒸気加減弁と直列に主蒸気止め弁を設置する。上流側に設置する方の弁の直前に蒸気ストレー

ナを装着する。ただし,主蒸気止め弁がスイング式の場合,ストレーナは主蒸気止め弁と蒸気加減弁との

間に装着してもよい。小容量タービンの場合は,主蒸気止め弁と蒸気加減弁とを一体化してもよい。

再熱タービンでは適切な個数のインタセプト弁を設けなければならない。インタセプト弁と直列に再熱

蒸気止め弁を設置する。再熱器からの蒸気を最初に受ける弁の直前に,ストレーナを装着する。ただし,

上流側弁がスイング式の場合は,上流側弁と下流側弁との間に装着してもよい。また,蒸気による加熱方

式の場合は,ストレーナを装着しなくてもよい。


16

B 8101

:2012

7.6 

主軸受及び軸受箱 

主軸受及び軸受箱の構造は,次のことを考慮して設計する。

a)

ジャーナル軸受は,交換可能なライナ,パッド又は軸受リングとともに,2 分割できる構造とする。

b)

スラスト軸受は,両軸方向の推力を受けられるように設計する。スラスト軸受は,保全の際,ロータ

の軸方向位置の調整が可能な構造とする。

c)

ケーシングを分解することなく,全ての軸受が交換できる構造とする。ただし,軸流排気形タービン

のように構造上困難な場合は,受渡当事者間の協議による。

d)

ジャーナル軸受及びスラスト軸受は,強制潤滑の設計として,適切なドレン装置を設ける。

e)

軸受箱は,湿分又は異物の侵入,潤滑油の漏れを防ぐことができる構造とする。

f)

静電摩擦による電流の影響を低減するために,タービン軸又は被駆動機軸を接地する。タービンと発

電機の供給者とが異なる場合,接地地点は受渡当事者間で協議して決定する。小容量タービンについ

ては,通常接地の必要はない。

注記  被駆動機側に接地がない小容量タービンについては,受渡当事者間の協議による。

7.7 

グランド及びラビリンスパッキン 

ロータ端部のグランド及び翼列間のラビリンスパッキンは,運転時の熱によるひずみ,及び接触による

ロータの損傷を最小限とする構造としなければならない。

7.8 

保温 

指定があれば,タービンに保温材を装着する。購入者は,保温材の表面温度を指定する。保温材は,タ

ービンの保全が容易なように設計する。

購入者は,保温材の材質に関する制限を指定する。

基礎及び建屋 

基礎及び建屋は,次による。

a)

タービン製造業者は,

支持系全体の設計及び施工を行うことができるように,

自分の設計責任範囲と,

購入者又はその基礎設計者の責任範囲との境界点における関連情報(静的及び動的荷重,外形図面,

台板詳細図面,荷重・モーメント,基礎の許容たわみ,熱膨張など)を,購入者に提供しなければな

らない。

b)

タービン製造業者は,基礎のたわみ,固有振動数及び他の部材特性が,5.2 及び 5.3 に示したタービン

の回転速度全域にわたって,その運転に支障がないことを確認しなければならない。

c)

購入者は,運転中及び停止中における,全配管の反力・モーメントを含むタービンヘ伝達される荷重

の詳細について,タービン製造業者の同意を得なければならない。

購入者は,基礎の固有振動数が,ユニットの低次の運転周波数に共振しないようにする。

d)

購入者は,基礎及び建屋には機器の設置のために,十分な空間及び必要な開口部を設ける。また,建

屋には機器の搬入が可能な通路を確保する。

e)

購入者は,点検開放のために,ロータの取出し,ケーシング上半部の仮置き場所を考慮した十分な空

間を機器周辺に確保する。

f)

タービンに直接接続している附属機器(例えば,湿分分離器・加熱器など)が,タービン基礎と別の

基礎上に据え付けられている場合,タービン製造業者は,両基礎間の許容相対変位を提示しなければ

ならない。


17

B 8101

:2012

給水ポンプ駆動装置 

9.1 

設計条件 

購入者は,タービン製造業者が熱サイクル及び熱消費率を決定するために,次に示す仕様をタービン製

造業者に提示する。

a)

タービン駆動  主タービンからの抽気を用いるタービンによってポンプを駆動する場合,又は駆動タ

ービンの排気を主タービン若しくはその蒸気系統に戻す場合は,次による。

1)

主タービン製造業者が,給水ポンプ及びその駆動タービンを納入設置する場合,購入者はタービン

製造業者に,給水流量とポンプの必要揚程との関係を提示する。

2)

主タービン製造業者が別置き駆動タービンを納入し,ポンプを納入しない場合,購入者はタービン

製造業者に,給水流量とポンプの必要動力,回転速度,発生揚程との関係を提示する。

3)

主タービン製造業者が別置き駆動タービン及びポンプを納入しない場合,購入者は主タービン製造

業者に,全給水流量域にわたる給水の比エンタルピー上昇量,及び別置き駆動タービン流入蒸気流

量などを決定するために,十分な情報を提示する。

上述の 1)及び 2)の場合,主タービンの最小負荷から,ポンプ駆動タービンの最大負荷までの範囲

の情報を含んでいなければならない。

駆動タービンの必要最大動力以上の動力,及び回転速度の付加的な余裕は,駆動タービンの容量

を決定する以前に,受渡当事者間で協議しなければならない。

主タービン製造業者が,主タービン又は主蒸気管(若しくは他の蒸気源)から給水ポンプ駆動タ

ービンまでの蒸気管を供給しない場合,購入者は主タービン製造業者に,その間の蒸気の圧力損失

及び温度降下量を提示する。

b)

電動機駆動  ポンプが,直接又は変速装置・流体継手を介して電動機によって駆動される場合は,次

による。

1)

タービン製造業者が給水ポンプ機器全般を納入する場合,購入者はタービン製造業者に,給水流量

に対するポンプの必要揚程などを提示する。

2)

タービン製造業者が駆動機を納入するが,

ポンプを納入しない場合,

購入者はタービン製造業者に,

ポンプの必要動力及び給水流量と発生揚程,及び最高回転速度との関係を提示する。

3)

タービン製造業者が,給水ポンプ,電動機,変速装置,流体継手を納入しない場合,購入者はター

ビン製造業者に,給水流量と比エンタルピー上昇量との関係を提示する。

c)

ポンプ設計容量  ポンプ設計容量は,過熱器,再熱器,タービンバイパスへのスプレー水などがある

場合には,これらを指定する給水流量に含める。

9.2 

契約上のその他の条件 

契約上のその他の条件を次に示す。

a)

給水ポンプがタービンで駆動される場合,駆動タービン製造業者とポンプ製造業者間とで,  回転方向

などの全ての必要な条件について協議する。また,給水ポンプ及びその駆動タービンへの潤滑油,制

御油,グランドシール蒸気についても,それらの供給方法について協議する。

ターニング装置の設置については,駆動タービン製造業者とポンプ製造業者とで協議する。

b)

ポンプの逆転防止又は制限に対する全ての要求事項に対して協議する。


18

B 8101

:2012

10 

タービン附属設備 

10.1 

潤滑油装置 

潤滑油装置は,次による。

a)

タービンには,潤滑油装置として次の設備を備える。

1)

主油タンク

2)

油冷却器

3)

油ストレーナ

4)

主及び補助油ポンプ並びにこれらの駆動装置。

5)

  10 000 kW

を超えるタービンの場合,主及び補助油ポンプが故障したときに,安全にタービンを停

止させるための非常用油ポンプ(その駆動機を含む。

)又は手動油ポンプ。

6)

潤滑油装置及びその系統内に含まれる弁,油管及び水管(購入者が,タービンと油冷却器との位置

を遠く離して設備するときは,その間の連絡管を除くことがある。

7)

非常時に油ポンプを停止させる装置。

8)

油清浄設備

b)

主油ポンプは,主タービン直結,又は電動機によって駆動する。

c)

補助油ポンプは,主油ポンプと系統が独立したものとし,タービンの起動停止時に作動しなければな

らない。また,補助油ポンプは,主油ポンプ油圧低下時には自動起動しなければならない。

d)

負荷運転中に低油圧状態の模擬によって,全ての補助の潤滑油ポンプが,自動起動することを確認す

る試験ができるようにする。

e)

非常用油ポンプは,補助油ポンプの故障時又はその電源喪失時に自動起動し,ユニットの安全な停止

が可能な適切な容量とする(直流電動機駆動が望ましい。

。また,小容量タービンの場合には,受渡

当事者間の協議によって,非常用油ポンプの代わりに,重力によって油を供給する油タンクを設置し

てもよい。

f)

始動トルクの低減,又はターニング中・昇速中の軸受の摩耗・焼損を防止する目的で,ロータを浮き

上がらせる必要がある場合には,タービン及び発電機の必要とする軸受に,高圧油を供給するジャッ

キング油系統を設置する。

g)

多重化された油冷却器,油フィルタを設置する場合には,運転中にそれらのうちの一系列を停止して

も,タービンの運転継続が可能な十分な容量のものを設置する。

油冷却器又は油フィルタに附属している入口及び出口部切換弁によって,ユニット運転中に軸受へ

の油の供給が遮断されないように配慮しなければならない。小容量タービンの場合,油冷却器及び油

フィルタは一系列でもよい。

h)

全ての配管,弁,冷却器本体及びフィルタ本体は,鋼製又は他の適切な材料を使用する。

配管は,溶接で接続することが望ましい。

i)

油タンク及びドレン管内部の腐食を防止するために,前もって必要な措置を講じる。

j)

タービン製造業者は,推奨する潤滑油を指定する。タービン製造業者が初期洗浄を行わない場合,洗

浄油は,タービン製造業者の合意を得たものを使用する。

k)

潤滑油系統は,通常運転時の各主軸受排油温度が 77  ℃を超えないように設計する。小容量タービン

に対しては,85  ℃まで許容することができる。また,近年は大容量機の場合には,軸受金(ホワイト

メタル)の金属温度で監視しており,タービン製造業者の指示によって運用することが望ましい。

l)

潤滑油漏れによる火災防止対策を講じる。


19

B 8101

:2012

10.2 

制御油装置 

制御油装置は,次による。

a)

制御系及び蒸気弁作動用の油は,潤滑油系と同一でも,完全に独立した系でもよい。完全に独立した

系の場合,制御油供給ポンプを二重化して,片方が故障した場合には自動切換えとしなければならな

い。

この場合,予備のポンプの起動中でも制御油圧を維持するような設計とする。

b)

潤滑油と異なる油を使用する場合は,タービン製造業者の合意を得た油を使用する。

c)

材料,配管構成,及び油冷却器・フィルタの多重化に関して,10.1 と同じ要求条件を適用する。

10.3 

グランドシールシステム 

ロータ端部及び蒸気弁グランド部のシール系は,特に合意がなければ,グランドコンデンサの設置など

によって,タービン建屋内への蒸気の流出を防止するようにしなければならない。

グランドのシール蒸気の制御は,いかなる運転モードにおいても,完全に自動化されていることが望ま

しい。必要に応じて逃し弁を蒸気管に設置する。起動時などに補助蒸気が必要な場合には,タービン製造

業者は,蒸気条件及び蒸気量に対する要求を購入者に申し出る。

10.4 

ドレンシステム 

各タービンケーシング,蒸気室又は他の容器,給水加熱器への抽気管を含む全蒸気管で,水がたまる可

能性がある全ての箇所に,適切なドレン抜きを設置する。ドレンは通常,適切なドレン容器に排水し,そ

のドレン管には適切な弁,トラップ又はオリフィスを取り付ける。

10.5 

ベントシステム 

グランド蒸気排気ファン及び潤滑油系統排気ファンには,指定された戸外まで又は合意した場所までベ

ント管を設置する。

10.6 

ターニング装置 

タービン停止中に生じるロータの熱ひずみの発生を避けるために,ロータ系を低速で回転させるターニ

ング装置を設置する。ただし,小容量タービンなどで,ロータ熱ひずみの発生の小さいものでは設置しな

くてもよい。

潤滑油の供給が十分でない場合,又は歯車が十分にかみ合わない場合は,ターニングを開始しないよう

に,インタロック機構を設ける。ターニング装置は,タービン回転速度がターニング回転速度を上回った

時点で,自動的に外れるものでなければならない。

10.7 

配管 

蒸気,水,油及び空気用の配管の材料は,公的規格に準拠した鋼材とすることが望ましい。購入者とタ

ービン製造業者間との協議によって,他の材料を使用してもよい。

相互に合意している場合を除いて,できるだけ溶接構造を用いる。

タービン製造業者は,供給する機器の主要取合部に加わる許容配管反力,並びにモーメントの大きさ及

び方向を購入者に提示する。

11 

タービン計器 

11.1 

全般 

タービンには,信頼性及び効率の両面で満足に運転,かつ,監視できるための計器を備えなければなら

ない。


20

B 8101

:2012

必要な計器は,タービンの定格出力及びその運転条件による。次の 11.211.5 に示す要求項目は,大容

量タービンに適用し,小容量タービンの場合は,これに準じる。

11.2 

標準計器 

標準計器は,次による。

a) 

圧力計 

1)

主蒸気止め弁又は蒸気ストレーナ(あれば)前の圧力

2)

再熱蒸気止め弁又は蒸気ストレーナ(あれば)前の圧力

3)

抽気圧力(抽気タービンの場合)

4)

給水加熱器への抽気圧力

5)

各ケーシング出口蒸気圧力

6)

タービンの排気圧力

7)

軸受給油圧力

8)

制御油圧力

b) 

温度計 

1)

主蒸気温度

2)

再熱蒸気温度

3)

高圧及び中圧ケーシング出口蒸気温度

4)

排気温度

5)

給水加熱器への抽気温度

6)

油冷却器出口油温度

7)

軸受排油温度又は軸受メタル温度

c) 

油面計 

1)

主油タンクの油面

2)

制御油タンクの油面

11.3 

監視計器 

監視計器は,次による。

a)

タービン回転計

b)

電力計

c)

伸び差計及び伸び計

1)

スラスト軸受を起点としたロータ遠端部付近における,ケーシング又は軸受台に対するロータの相

対的軸方向移動量を測定する。

2)

タービン基礎に対する軸受台の相対的軸方向移動量を測定する。

d)

スラストカラーと軸受台との相対的な軸の位置

e)

振動計  軸受台又はロータの振動を測定する。併せて偏心及び位相の測定を要求してもよい。

f)

ケーシング温度計  タービンを安全に運転するために,タービンケーシング壁及び弁ケーシング壁の

温度の測定を行い,ケーシング並びに弁の温度及び温度差を監視するとともに,これらの温度に基づ

き熱応力の算出を行う。これによって,タービンの安全な起動速度上昇率及び負荷変化率の設定を行

う。

g)

弁開度計  特に受渡当事者間で協定がない限り,全ての主蒸気,再熱蒸気の弁には開度計を設ける。

ただし,再熱蒸気止め弁は,全開・全閉の表示だけでよい。


21

B 8101

:2012

h)

湿分分離器及び加熱器ドレンタンクの液面計  湿分分離器・加熱器をもつ飽和蒸気タービンでは,分

離器及び加熱器ドレンタンクの水位を測定する。

i)

警報及びトリップ用発信計器  箇条 12 の規定の警報及びトリップ用発信計器を備える。

11.4 

追加計器 

追加の計器を,購入者が指定してもよいし,タービン製造業者が推奨してもよい。

大容量タービン設備の場合の代表的な追加計器を,次に示す。

a)

復水器冷却水温度

b)

各種タンクの圧力及び液面

c)

給水加熱器及び他の熱交換器の出入口における蒸気並びに給水の温度

d)

給水ポンプの吸込み及び吐出圧力

e)

復水,給水及び主蒸気流量

f)

第 1 段後圧力

注記 1  a)f)の計器は,タービン製造業者以外の者が供給してもよい。

注記 2  f)の第 1 段後圧力は,ノズル締切り調速を採用していない場合においては,第 1 段前圧力

としてもよい。

11.5 

試験用測定点 

性能試験及び他の目的で計測・監視を行わなければならない場合には,それらの測定点は,タービンの

通常運転及び制御に要求されるものとは別に追加することを,受渡当事者間で協議しなければならない。

契約上の納入範囲外にあるこれらの必要測定点の準備責任について,明確に合意しておく必要がある。

12 

保安装置 

12.1 

全般 

保護の範囲は,タービンの定格出力及び運転条件による。

12.2

12.4 に規定する要求項目は大容量タービンに適用し,小容量タービンの場合は,これに準じるこ

とが望ましい。

12.2 

トリップ装置 

12.2.1

分離した,かつ,独立のタービン保安装置を備えなければならない。この装置は,トリップ信号が

出たときに直ちに作動して,全ての主要蒸気弁,すなわち,主蒸気止め弁,蒸気加減弁,再熱蒸気止め弁

及びインタセプト弁を急閉させ,また,低温再熱蒸気管に設けられた再熱蒸気逆止め弁(あれば)

,給水加

熱器及び他のシステムヘ蒸気を供給している抽気管に設けられた抽気逆止め弁を強制的に閉止させる。こ

れによって,事故時に,タービン及び補機に損傷を与えることなく,安全にタービンを停止できる。

12.2.2

保安装置は,制御油圧が喪失した場合,主蒸気止め弁,蒸気加減弁,再熱蒸気止め弁及びインタセ

プト弁を直ちに全閉する設計となっていなければならない。

12.2.3

トリップ装置を作動させる条件が解除された場合でも,トリップ装置が自動的にリセットしたり,

蒸気弁が再度開いたりしてはならない。トリップ装置は,必ず手動でリセットする。

12.2.4

トリップ装置がリセットするまでは,蒸気弁は再開してはならない。

トリップシステムには,次の装置を含んでいなければならない。

a)

非常調速機

b)

現場における手動トリップ装置

c)

現場及び遠隔操作の電磁式非常停止装置


22

B 8101

:2012

d)

真空低下トリップ装置

e)

スラスト保護装置

f)

主蒸気圧力低下トリップ装置(要求がある場合)

g)

軸受油圧低下トリップ装置

h)

電気ガバナの場合,調速装置の故障によるトリップ装置

i)

発電機系異常トリップ装置

j)

電気系統異常トリップ装置

12.3 

警報装置 

次の異常に対する警報装置を含むものとする。

a)

スラスト軸受摩耗

b)

低圧ケーシング排気温度高

c)

軸受温度高(排油又はメタル温度)

d)

振動大

e)

復水器真空度低下

12.4 

その他の保護装置 

その他の保護装置として次がある。ただし,受渡当事者間で協定がない限り,トリップさせない。

12.4.1 

低圧ケーシング排気部及び復水器内圧力上昇防止装置 

低圧ケーシング排気部又は復水器には,圧力を許容限度内に抑えるために十分な容量の放出弁,又は大

気放出板を設けて,圧力異常上昇から保護する。

12.4.2 

給水加熱系統からの水の逆流防止装置 

給水加熱系統からタービン内へ水が逆流するのを防止するために,購入者は,給水加熱系の供給者に逆

流防止装置を設けることを指定しなければならない。この防止の主要点としては,少なくとも次の項目を

含む。

a)

タービンの抽気管は,水がタービンに逆流する前に,各給水加熱器胴が満水となるように配置する。

b)

全ての給水加熱器に対して,抽気系からタービンヘ水が逆流するのを防止するために,2 個の独立し

た手段を設けなければならない。

一般に,この独立した手段は,次の項目のいずれかの組合せによる。

組合せ I:2)及び 1A)又は 1B)

組合せ II:3)及び 1A)又は 1B)

組合せ III:2)及び 3)

ここに,1A)  給水加熱器に U 字管シールを設けて,重力ドレン排出を行う。

1B)

給水加熱器から十分な容量の自動ドレン排出系統を別に備える。

2)

タービンと給水加熱器との間の抽気管,及び給水加熱器にカスケードに連結されたド

レン管に,自動遮断弁を設ける。

3)

給水加熱器への給水を,全て自動的に遮断する弁を設ける。これは,通常,給水加熱

器の自動バイパス回路を必要とする。

2)

及び 3)で要求される自動遮断弁の全閉時間は,次のいずれかの大きな方の流量に対して,

給水加熱器の遮断弁閉動作水位から,自動遮断弁までの容積が,満水になる時間以内とする

のが望ましい。

−  加熱管 2 本が破断した場合の給水流出量。


23

B 8101

:2012

−  ボイラ最大蒸発量の 10 %相当給水流量。

1B)

2)及び 3)は,通常安定運転を確保するために,給水加熱器胴に設けた水位高の発信器によって

動作させ,事前に警報を発信する。

c)

負荷遮断時に,速度上昇を防止するために,抽気管に設けられる逆止め弁は,できる限りタービン抽

気点の近くに設置する(19.3 参照)

遮断弁及び強制閉鎖機構付逆止め弁は,運転中にも開閉試験ができる設備とする。

d)

  1

本の抽気管に 2 系列以上の給水加熱器が設けられる場合には,それぞれの給水加熱器に別個に止め

弁を設ける。また,止め弁が共通の場合には,給水加熱器からあふれた水が,共通の抽気管を満たし

てタービンに達する前に,他の対の給水加熱器を満水にするようにしなければならない。

e)

各給水加熱器には,保安装置へ信号を伝達する複数の水位検出計を設け,運転中でも 1 個ずつ作動試

験ができるようにしなければならない。

12.4.3 

湿分分離器及び加熱器の圧力上昇防止装置 

湿分分離器及び加熱器を内蔵する容器は,適切な容量の放出弁又は大気放出板などの方法によって,過

度の圧力上昇から保護する。

12.4.4 

入口圧力低下負荷ランバック装置 

必要な場合には,入口蒸気圧力が指定の圧力まで低下したときに,蒸気加減弁を閉じて,速やかに所定

の出力までタービン負荷を減少させる設備をもたなければならない。

主蒸気圧力が回復しても,自動的に蒸気加減弁を開いてはならない。さらに主蒸気圧力が低下した場合

には,タービンをトリップさせる(12.2.4 参照)

制御された低い主蒸気圧力でタービンを運転する場合には,入口圧力低下負荷ランバック装置及び入口

圧力低下トリップ装置は,急激な圧力降下時だけタービンを保護するように作動させる。

12.4.5

タービンバイパスシステムが設けられている場合,その方式によって高圧タービン排気から,ター

ビン内への蒸気の逆流のおそれがある場合には,少なくとも 1 個以上の逆止め弁を設置する。

13 

振動 

タービンの振動は,軸又は軸受台のいずれで測定してもよい。

適切な基礎の上に設置し,定常状態で釣合いよく調整したタービン・発電機の振動の警報値は,

表 

示す値以下とする。


24

B 8101

:2012

表 2−振動の全振幅の警報値 

単位  mm

定格回転速度未満における

振動の全振幅

定格回転速度以上における

振動の全振幅

回転速度

(min

1

軸受

軸受

2 500

未満

0.210 0.105 0.175 0.087

2 500

以上

  4 000 未満

0.150 0.075 0.125 0.062

4 000

以上

  6 000 未満

0.120 0.060 0.100 0.050

6 000

以上

10 000

未満

0.090 0.045 0.075 0.037

10 000

以上

0.075 0.037 0.062 0.031

注記 1  振動の値が,表に示す値の 2 倍を超えた場合は,タービン・発電機を自動停止すること

が望ましい。

なお,産業用小容量タービンでは,手動で停止してもよい。

注記 2  回転速度を更に細分化し,各々の回転速度域に対して,この表の範囲内で適切な警報値

を決定してもよい。

注記 3  先行的な処置を行うため,振動の振幅の絶対値だけでなく,振動の増加率を加味して警

報値を決定することができる。

14 

騒音 

14.1 

機器の騒音 

各機器の騒音は,機器の表面から 1 m 離れた仮想面で,床,廊下又は人が接近する足場面より 1.2 m の

高さの所で測定する。

騒音レベルは,上記のようなマイクロホンの位置で,JIS C 1509-1 による方式で測定した A 特性音圧レ

ベルと定義する。

14.2 

タービン周辺の騒音レベル 

タービン建屋の騒音は,各タービン機器の騒音,発電所内のほかのプラント機器の騒音,タービンと他

のプラント機器との位置関係,そして周囲及び建物の吸音材による効果など多くの要因による。

もし,上記要因が全てタービン供給者の納入範囲であるならば,購入者はタービン供給者に対し,発電

所の騒音レベルを許容値以下に抑えるように要求をしてもよい。そうでないなら,購入者の要求に合うよ

うに,タービン供給者及び他の要因の責任がある者が協力する必要がある。発電所内のタービン以外の機

器の供給者は,これらの機器から発生する騒音に対し責任がある。

もし,当初の設計では騒音の要求を満足できないときは,防音壁又は防音覆いを設けるなど,適切な方

法によって要求を満足するようにする。

15 

試験 

15.1 

全般 

この規格で必要とする全ての試験は,受渡当事者間の協議に従って行う。

購入者による追加試験の要求,及び購入者又はその代行者が立会いを行う範囲については,購入仕様書

に記載する。

15.2 

水圧試験 

タービンの大気圧以上の蒸気圧力で使用する部分は,

その部分に生じる最高圧力の 1.5 倍以上の圧力で,

水圧試験を行わなければならない。ただし,使用状態では十分安全に設計しているが,このような水圧試

験の圧力では,破壊する可能性のある材料を使用している部分についての試験圧力は,受渡当事者間の協


25

B 8101

:2012

議による。

なお,水圧試験によることが適切でない場合には,協議した方法によって,漏れと機械的な健全さにつ

いて試験しなければならない。運転中の漏れが大気に放出されない部品は,協議によって省略することが

できる。

15.3 

性能試験 

購入仕様書に,性能試験の範囲及び供給者の参加範囲を記載する。受渡性能試験は JIS B 8102 又は JIS B 

8105

に従って実施する。

15.4 

試験結果及びデータ 

タービン供給者は,契約上で決めた全ての試験目的が満足したことを確認するために必要な報告書を購

入者に提出する。

16 

納入及び据付け 

16.1 

現地輸送及び荷造り 

工場出荷に当たって,全てのタービン設備は,現地への輸送中及び据付け前の保管中の腐食・損傷に備

えて,適切に保護しなければならない。保管の条件及び期間は,受渡当事者間で協議して,契約仕様書に

記載する。

16.2 

据付け及び試運転 

据付け及び試運転の手順は,タービン供給者が図面又は他の方法で提出する要領書による。据付け及び

試運転が契約に含まれないときは,購入者は少なくともタービン供給者の指導員による作業指導を受ける

ことが望ましい。

17 

機器購入者提供設計条件 

17.1 

全般 

購入者は,供給者に対し要求したい詳細な仕様を与える。要求及び関連する情報として,少なくとも 17.2

17.9 に規定するものを含む。

17.2 

タービン及び補機の特性 

仕様書に記載するタービン及び補機の特性項目は,次による。

a)

定格出力[発電機端又はタービン軸端。3.5 参照]

b)

加重平均で熱性能を保証する場合,その加重の比率(4.2 参照)

c)

タービン定格速度,系統周波数及び運転速度範囲。

d)

運転時間

e)

タービン設置場所の詳細及び制約条件。

f)

考慮すべき耐震強度。

17.3 

蒸気及び水の条件 

蒸気及び水の条件は,次による。

a)

定格出力時の各タービン止め弁入口の定格蒸気条件及び最大蒸気条件。

b)

定格出力時のタービン排気圧力又は復水器真空度。

c)

再熱器入口圧力,再熱器系統圧力損失及び再熱器の安全弁の設定圧力。

d)

湿分分離器及び蒸気加熱器


26

B 8101

:2012

1)

他の供給者が外部湿分分離器を供給する場合:湿分分離器器内圧力損失,湿分分離効率,分離器ド

レンの行き先,安全弁などの設定圧力。

2)

他の供給者が蒸気加熱器を湿分分離器の下流に供給する場合:加熱器器内圧力損失,加熱器系蒸気

配管の圧力損失,各加熱段の端末温度差及び加熱器ドレンの行き先。

e)

主蒸気及び再熱器の温度制御のためにスプレー水を必要とする場合:スプレー水の供給源,流量及び

比エンタルピー。

f)

パージ又は系外流出のため復水器に補給水を供給する場合:補給水量及び温度。

g)

加熱又は他の目的で抽気が必要な場合:流量及び必要圧力,ドレンの行き先及び比エンタルピー,抽

気圧力制御の要否,保証性能算出に当たっての抽気量の取扱い。

h)

混圧蒸気タービンヘ供給する低圧流入蒸気。

1)

圧力

2)

平均温度(又は乾き度)及び温度幅

3)

蒸気流量

4)

流入蒸気の制御方法

5)

高圧蒸気だけで要求する最大出力(供給者は,高圧蒸気流量が指定したある値以下に下がらないこ

とを要求してもよい。

i)

起動時のグランドシールなどの補助蒸気源の有無及び蒸気条件。

j)

供給蒸気の化学的特性。

k)

購入者は,

給水ポンプ用として箇条 による情報及びプラントに必要な情報を提供する。

その情報は,

給水量又はタービン出力に対し,これらの変数の詳細な変化の関係を示すものが望ましい。

17.4 

復水器及び冷却器の条件 (これら機器がタービン供給者の供給範囲の場合) 

復水器及び冷却器の条件は,次による。

a)

冷却水の供給源,水質,伝熱管材質及び設計上考慮している清浄度。

b)

冷却水の最高・最低温度及び年間を通じての平均温度。

c)

冷却水量及び許容温度上昇度。

d)

冷却水系統の取合点における最高・最低圧力及び許容圧力損失。

17.5 

運転モード及び据付け 

運転モード及び据付けは,次による。

a)

被駆動機の特性(タービン供給者が供給しない場合)

1)

製造業者名

2)

外形寸法,取合寸法及び設置方法

3)

回転方向(タービン供給者と合意しておく。

4)

通常及び異常トルク並びにタービンで受けるべきスラスト及びジャーナル軸受の負荷。

5)

潤滑油及び冷却水のような補助系統に対する条件。

6)

増減速歯車を使用する場合,入力及び出力軸の回転速度。

7)

釣合い,軸心合せ,軸及びケージング伸びなどに対する条件。

b)

被駆動機負荷の特性及び予想する運転の方式並びにモード。

c)

異常トルクを引き起こす電気系統の外乱の頻度,特性及び大きさ:発電機製造業者が,タービン製造

業者と同一でない場合,タービンに作用する異常トルクの詳細をタービン製造業者に提示する。ター

ビンと発電機の製造業者間において協同作業でこれらの異常トルクの検討を行う。


27

B 8101

:2012

d)

タービンの運転に影響する関連因子。

1)

運転負荷(6.1.3 参照)

2)

変圧運転の採否[3.10 参照]

3)

最大要求負荷変化率[6.1.3 d)参照]

4)

特殊運転条件(6.3.1 参照)

5)

蒸気発生器の特性(6.1.4 参照)

6)

タービンバイパス系統の容量(6.1.5 参照)

e)

プラントの最適化のための評価係数:購入者は,必要に応じ次の事項について,評価の数値を示す。

1)

保証熱消費率が 1 単位よくなるごとの利得。

2)

保証熱消費率で認めている補機動力を超えて,補機動力が 1 kW 増加するごとの原価上昇。

3)

冷却水及び補給水が単位流量増加するごとの原価上昇。

4)

他に購入者が考慮に入れる装置の特性及び寸法。

f)

起動,併入,負荷上昇,停止などの機能について,現場で手動で行うか,遠隔操作とするか,自動で

行うかを明確にした制御システムの要求。

g)

電気ガバナを利用した場合,

附属書 による情報。

h)

設置条件(6.4 参照)

i)

保温(7.8 参照)

・塗装の条件

j)

許容騒音レベル(箇条 14 参照)

k)

追加計器の要求(11.4 参照)

l)

入口圧力低下負荷ランバック装置の要否(12.4.4 参照)

17.6 

基礎 

購入者が基礎の設計を行う場合は,箇条 に規定する基礎供給者の提出した情報に基づいた基礎の外形

図を,早い時期にタービン供給者に提供する。

17.7 

取合点 

プラントの取合点を明示する。

17.8 

納入場所の条件 

納入場所の条件は,次のことを明示する。

a)

引渡し場所

b)

輸送に影響する条件,現地への搬入経路,現地で利用できる設備及び長期保管の必要性

17.9 

試験 

性能試験の範囲を明示する(15.3 参照)

18 

機器供給者提供設計条件 

タービン供給者は,購入者に,少なくとも次の項目を含む詳細情報を提供する。

a)

タービン許容配管反力及びモーメント:タービン供給者は,購入者が配管システムの設計ができるよ

うに,取合点における主な蒸気配管からの反力及びモーメントに関する十分な情報を提供する。

給水加熱器ほか同様のプラント機器がタービン供給者の納入範囲内である場合,同じような情報を

提供する。

b)

取合点における熱膨張。

c)

取合点の仕様及び溶接条件:取合点の形状,寸法及び溶接法。


28

B 8101

:2012

d)

取合点の条件,図面の相互確認のための推奨工程表:タービン発電機と補機とを発電所全体の設計へ

統合するために,必要な技術情報及び図面の相互確認の推奨工程表。

e)

補助蒸気条件:起動中のグランドシールのために必要な補助蒸気条件及び蒸気量。

f)

タービン基礎に対する荷重条件(箇条 参照)

19 

給水加熱器取合条件 

19.1 

設計条件及び取合条件の確認 

発電用の蒸気タービンは,通常再生式(給水加熱方式)を採用している。この方式の基本事項及び次に

示す関連詳細事項について,

受渡当事者間で一つ以上の特定の負荷に対し合意しておかなければならない。

a)

給水加熱用抽気段数及び抽気取出位置。

b)

各給水加熱段の個別の熱交換器の数及び配置,並びに各熱交換器への蒸気の供給源。

c)

給水加熱サイクルにおける給水ポンプの位置,各ポンプの吐出圧力及び各ポンプでの給水の比エンタ

ルピーの上昇量。

d)

最終給水温度がタービン負荷とともに変化することに対する要求事項。

e)

給水加熱器のドレンを低圧側に流す方法及びドレンをポンプで昇圧し給水系統に戻す回収点。

f)

各給水加熱器の端末温度差(JIS B 0127

g)

ドレンクーラの端末温度差(JIS B 0127

h)

タービン供給者が供給しない場合の給水系統内熱交換器での比エンタルピー上昇量。

i)

タービンの各抽気点から給水加熱器までの圧力損失,又は飽和温度の低下量。

j)

抽気による蒸発器の形式,システム内の位置,補給水の量,蒸発器へのブロー量の許容値及び蒸発器

に入る原水の比エンタルピー。

k)

補機プラントの復水を給水加熱システムに回収する場合,復水の量・比エンタルピー及び給水加熱シ

ステムへの導入点。

l)

タービン出力以外によって支配する運転条件の特別なもの,例えば,最低圧力を規定する場合の脱気

器圧力,及びそのような要求を満たすために,利用できる別の蒸気源及び蒸気条件。

m)

主タービン以外に,給水加熱の目的で蒸気を供給する場合の各蒸気源の圧力,比エンタルピー,流量

及び凝縮した蒸気の行き先,又は蒸気以外の手段で熱を供給する場合の関連事項。

19.2 

給水加熱システムがタービン性能保証に与える影響 

タービン供給者が給水加熱システムを供給する場合は,特に合意しない限り,給水加熱システムの性能

を,プラント性能保証に含めなければならない。

タービン供給者が給水加熱システムを供給しない場合は,19.1 による情報は,プラント性能保証時に提

示しなければならない。

給水加熱システムが性能保証の条件と異なるときは,性能保証について受渡当事者間で協議することが

できる。

19.3 

タービン抽気逆止め弁の設置 

タービン供給者は,負荷喪失又はタービントリップ時の流入蒸気によるタービンの速度上昇の量を計算

して決定する。

タービンからの抽気配管に設置する逆止め弁の数及び形式は,過速度の計算に基づいて,受渡当事者間

で協議しなければならない。もし,ある抽気ラインにおいて,タービンに戻る蒸気の評価を行い,それに

よって起こる過速度が許容できる場合には,そのラインには逆止め弁を設置しなくてもよい。


29

B 8101

:2012

附属書 A

(規定)

電気ガバナ

A.1 

一般事項 

この附属書は,蒸気タービンに用いる電気−油圧式ガバナ及び過速度保護装置の電気部分について規定

する。

A.2 

ガバナシステムの分類   

A.2.1

電気ガバナは,種々の適用への要求性能,特に信頼性を区分するために,次のように分類する。

A

形:  誤動作許容システム。1 系統の誤動作ならば全体システムの有効性を損なうことなく,また,過

速度保護の信頼性を損なうことなく検出し,修理することができるシステム。例えば,3 系統の

平行した多重回路をもっているので,1 系統に誤りを検出した場合には,警報を出し,制御は他

の健全な系統を選択することによって維持する。

B

形:  誤動作が発生した場合,過速度に対する保護を失う程度に応じて,負荷低減又はトリップに導く

システム。その場合,2 系統又はモニタ機能をもつ 1 系統のシステムで構成する。

C

形:  タービンの負荷低減又はタービントリップの代わりに,誤動作が起こったときの状態にガバナシ

ステムを固定するという点を除けば,B 形と同一のシステム。

D

形:  単純ガバナシステム。誤動作が起これば,完全に機能を失うことがある。

A.2.2

ガバナと蒸気加減弁の油圧サーボモータとのインタフェースによって,次のように分類することが

ある。

a

形: 各蒸気加減弁に対して,独立の電気−油圧制御装置をもち,誤動作表示機能及び内部多重回路を

もつシステム。これは,通常,A 形又は B 形と組み合わせる。

b

形: 全蒸気加減弁又は制御グループに対し,共通のインタフェースをもったシステム。これは,通常,

B

,C,D 形と組み合わせて使用する。

A.3 

過速度保護 

5.5

の要求項目を,電気ガバナと組み合わせた機械式及び電気式過速度保護装置にも適用する。

電気式過速度保護装置は,機械式ガバナとともに,又は機械式非常調速機と組み合わせて使用してもよ

い。

重要な負荷を背負った大容量タービンに対しては,電気ガバナは,1 個の誤動作でトリップすることが

ないようになっていなければならない。

小容量タービンの場合は,電気式過速度保護装置と機械式ガバナとの組合せでもよい。

A.4 

制御方法 

電気ガバナの方式は,アナログ式,ディジタル式又はその組合せでもよい。ただし,一部分だけ,ター

ビン供給者以外の装置を使用することは行わないほうがよい。


30

B 8101

:2012

A.5 

電源供給 

A

形のガバナを使用する場合には,いかなる時点でも,電源喪失によってガバナの機能を失うのを防ぐ

ために,購入者は,少なくとも 2 系統の独立した電源を用意しなければならない。

A.6 

設置すべき設備 

ガバナは,次のものを含んでいなければならない。

a)

オンライン試験用のタップ

b)

装置誤動作のモードを示す警報

c)

A

形の場合,モジュールをオンラインで簡単に交換できる。

d)

部分噴射制御を行う場合,必要に応じて全周噴射運転を行うための設備。

e)

購入者の指定がある場合,次のような機能を備える。

1)

遠隔又は現場制御

2)

他の制御システムとのインタフェース

3)

負荷ランバック及びトリップ機構

4)

可変速度調定率

5)

広域又は狭域制御

6)

主蒸気圧力,再熱蒸気圧力,抽気圧力などの圧力制御に使用される弁の制御。

7)

速度又は負荷制限

8)

負荷又は圧力制御

9)

蒸気加減弁リフトの直接制御

A.7 

性能特性 

電気−油圧式ガバナシステムの性能特性は,蒸気加減弁リフトを制御する機械−油圧機構及び弁の特性

によって決まる。

他に合意がなければ,5.3 に規定した全体特性を,電気ガバナと組み合わせたシステムに対しても規定値

として取り扱う。

負荷設定器は,定格出力の 0.5 %の精度で,出力を設定できるものでなければならない。

A.8 

環境 

表 A.1 の環境条件のいずれかを規定する場合,連続して,かつ,満足な運転ができる設備とする。

三つのクラス全てに対して,次の標準環境条件を適用する。

a)

振動  10∼66 Hz,0.15 mm 全振幅

b)

大気圧  68∼106 kPa

設備は,自然の又は受渡当事者間で協議したレベル以下の電波を受けても,正しく作動しなければなら

ない。

設備は,受渡当事者間で協議したレベルを超えた妨害電波を発生してはならない。


31

B 8101

:2012

表 A.1−環境のクラス 

クラス

周囲温度領域

周囲相対湿度

代表的条件

1 0

∼+40  ℃ 45∼ 75 %

制御室又は機器室

2

−25∼+55  ℃ 45∼100 %

屋外又は機側

3

−10∼+70  ℃ 45∼100 %

特殊条件

A.9 

試験 

A.9.1 

工場内試験 

購入者の立会試験項目は,あらかじめ協議の上決定しておく。

A.9.2 

現地試験 

試験を実施する際には,機器を全ての規定したモードにする必要がある。

A.10 

購入仕様書 

購入者は,次のような条件を明示した仕様書を発行する。

a)

運転する環境の詳細(A.8 参照)

b)

利用できる電源の詳細

c)

蒸気発生設備,工場プロセス蒸気の制御系統の詳細。

d)

要求する制御機能のリスト。オプションとして A.6 に規定する設備も含める。

e)

期待するガバナ形式 A,B,C 形又は D 形及びインタフェース形式 a 形又は b 形(A.2 参照)

f)

試験項目について特別の要求事項。


附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS B 8101:2012

  蒸気タービンの一般仕様

IEC 60045-1:1991

  Steam turbines−Part 1: Specifications

 

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規

格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

1

適 用

範囲

規格の適用範囲

1

JIS

に同じ

一致

各項目で,JIS と IEC 規格とで技術的内容が
異なる点については,IEC 60045-1 の見直し時

に提案を検討する。

2

引 用

規格

3

用 語

及 び 定

3

3.1

タービン及びサイ
クル形式

3.1

タービン形式及びサイクル
形式

追加

JIS では,

“多軸形複合サイ

クル”に関する用語及び定

義を追加した。

IEC 規格では“多軸形複合サイクル”の定

義がないため,JIS では追加した。

3.2

3.3

蒸気流入方式 
計画条件

3.2

3.3

JIS

に同じ

計画条件

・ 蒸 気 条 件 を 表 す 場 合 は ,

“絶対圧力とすること”と
規定している。

一致

変更

JIS では“通常は絶対圧力

で表すが,ゲージ圧力で表
示してもよい”と規定した。

IEC 規格では,蒸気条件を表す場合は,

“絶

対圧力とすること”と規定しているが,ゲ
ージ圧力で表示される場合もあるので,JIS

では“通常は絶対圧力で表すが,ゲージ圧
力で表示してもよい”と規定した。

32

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

3.4

速度

3.4

速度

・“瞬時最大速度”を求める

条件が広範囲であり,かつ
明確でない。

・“最大過渡速度”を規定し

ている。

変更

削除

JIS では“瞬時最大速度”

を求める条件として,“定
格負荷を超える場合”を規

定した。

JIS では,

“最大過渡速度”

に関する用語及び定義を削

除した。

IEC 規格では,

“瞬時最大速度”を求める条

件が広範囲であり,かつ,明確な負荷の規
定がないため,JIS では“定格負荷を超え

る場合”の定義を規定した。

IEC 規格に規定される“最大過渡速度”は,

“瞬時最大速度”に包含されるため,JIS

では“最大過渡速度”を削除した。

・“最大速度上昇”を求める

条件が広範囲であり,明確
でない。

変更

JIS では“最大速度上昇”

を求める条件として,“定
格負荷を超える場合”を規
定した。また,

“計算上の”

と規定した。

IEC 規格では,

“最大速度上昇”を求める条

件が広範囲であり,かつ,明確な負荷の規
定がないため,JIS では“定格負荷を超え
る場合”の定義を規定した。また,調速機

が動作しない状態であるため,

“計算上”で

あることを明記した。

3.5

出力

3.5

出力

・ 発 電 機 出 力 に つ い て は ,

“励磁電力を引いたもの”
と規定している。

変更

JIS

では“明確な定義をして

いない場合は,励磁電力を差
し引かないもの”と規定した。

IEC 規格では“励磁電力を引いたもの”と

規定しているが,励磁電力を含む場合,差
し引く場合が購入者によって様々であるた

め,JIS では“明確な定義をしていない場
合は,励磁電力を差し引かないものを指す”
と定義した。

・“定格出力”に関する具体

的な規定が明確でない。

追加

JIS では“定格出力”に関

する用語及び定義を追加し
た。

IEC 規格では“定格出力”に関する明確な

規定がないため,JIS では追加した。

・“最大出力”を規定してい

追加

JIS では“設計最大出力”

とし,計算上で評価すると
規定した。

IEC 規格で規定される最大出力は,蒸気加

減弁を全開とした状態での出力としてお
り,これは設計上のことを規定しているの

で,JIS では“設計最大出力”と規定する
とともに計算上で評価すると規定した。ま
た,

“この出力は真空度によって変化する”

ことを追加した。

33

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

3.5

(続き)

・“過負荷出力”は,所定の

過負荷条件(例:給水加熱
器のバイパス,主蒸気圧力
の増加)のもとで,蒸気加

減弁を全開としたときの
出力と規定している。

変更

JIS では,

“過負荷条件でタ

ービンを運転する場合の発
電機端子における,計算上
の可能最大出力”とし,

“過

負荷の条件は,必要な場合,
協議によって決めるもので
あり,必ずしも出力の保証

を伴うものではない”こと
を規定した。

IEC 規格では,過負荷の条件として例を挙

げているが,過負荷条件は必要な場合に協
議によって決めるものであるため,JIS 
は具体例を記載しないこととした。また,

特殊運転であることから,保証を伴わない
ことを明記した。

3.6

3.7

3.8

3.9

蒸気流量及び蒸気
消費率 
熱消費率

効率 
運転方式

3.6

3.7

3.8

3.9

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

一致

一致

一致 
一致

− 

3.10

負荷変化方式

3.10

負荷変化方式 

・“ハイブリッド運転方式”

を規定している。

削除

JIS では“ハイブリッド運

転方式”を削除した。

IEC 規格に規定される“ハイブリッド運転”

は“複合変圧運転”に包含されるため,JIS
では“ハイブリッド運転方式”を削除した。

3.11

3.12

運転寿命 
制御及び保安装置

3.11

3.12

JIS

に同じ

JIS

に同じ

一致 
一致

− 

4

保証

4.1

一般事項

4

4.1

JIS

に同じ

一致

4.2

熱効率,熱消費率
又は蒸気消費率

4.2

熱効率,熱消費率又は蒸気消
費率

追加

JIS では,給水ポンプ,補

助タービン,空気抽出器に
関する扱いを追加した。

・熱効率などの保証には,これらの機器の性

能についての考慮が必要であるため,JIS
では追加した。今後 IEC に採用を提案して

いく。

34

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

4.3

定格出力又は流入

蒸気量

4.3

JIS

に同じ

一致

4.4

補機動力

4.4

JIS

に同じ 

一致

4.5

蒸気表

4.5

蒸気表 
・国際骨組蒸気表(ICPS

の第 6 版(1963 年度版)又

は,その第 7 版(1967 年度
版:IFC-67)に基づくもの
を規定している。

変更

JIS では,国際水・蒸気性

質協会が 1997 年に発行し

た,最新版の蒸気と水の特
性値を求めるための産業用
計算式(IAPWS-IF97)に基

づく表に準拠したもの,又
は国際骨組蒸気表(ICPS
の第 7 版(1967 年度版:

IFC-67

)も適用できるよう

に規定した。

・ JIS で は , 蒸 気 表 の 記 載 を 最 新 版 の

IAPWS-IF97

と,過去の同一設計タービン

を製作する場合を考慮して IFC-67 も適用
できる規定とした。 
  2002 年 IEC/TC5 ロンドン会議において,

今後改訂することが決議された。

4.6

4.7

裕度

経年劣化

4.6

4.7

JIS

に同じ

JIS

に同じ 

一致

一致

5

調速

5.1

5.2

調速装置

速度及び負荷の調

5

5.1

5.2

JIS

に同じ

速度及び負荷の調整

・調整範囲を−5 %∼+5 %と

規定している。

一致

変更 
追加

JIS では,−6 %∼+6 %,

及び注記で,受渡当事者間

の協議によって変更できる
ことを規定した(例えば, 
−5 %∼+7 %など)

IEC 規格では,速度及び負荷の調整範囲に

ついて,−5 %∼+5 %と規定しているが,

JIS

では,実運転の状態を考慮して,−6 %

∼+6 %と規定した。また,注記を追加して,
受渡当事者間の協議によって変更できる記

載とした。

35

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

5.3

調速特性

5. 3

調速特性

・表 1 中の傾斜速度調定率

につ いて,電気 −油圧 式 
調 速 装 置 の 定 格 出 力

20 000 kW

以上で定格出力

の 0∼90 %の範囲では 3∼

8 %

と規定している。

変更

JIS では,2∼10 %と規定し

た。

IEC 規格では,表 1 中の傾斜速度調定率に

ついて,電気−油圧式調速装置の定格出力

20 000 kW

以上で定格出力の 0∼90 %の範

囲では 3∼8 %と規定しているが,JIS では,
実運転の状態を考慮して,2∼10 %と規定
した。

5.4

5.5

弁開閉試験 
非常調速機

5. 4

5. 5

JIS

に同じ

非常調速機

・非常調速機の作動速度を定

格速度の 110 %±1 %と規
定している。

一致

変更

JIS では,111 %以下と規定

した。

IEC 規格では,非常調速機の作動範囲を定

格速度の 109∼111 %としているが,109 %
以下であっても,安全上問題はないため,

JIS

では 111 %以下と規定した。

6

運 転

及 び 保

6.1

6.1.1

通常運転 
通常運転時におけ

るタービンの特性

6

6.1

6.1.1

JIS

に同じ

一致

6.1.2

蒸気タービンの起

動条件

6.1.2

蒸気タービンの起動条件

・典型的な起動モードの区分

を規定している。

削除

JIS では,IEC 規格に記載

されている典型的な起動モ
ードの区分を削除した。

IEC 規格では典型的な起動モードの区分を

例示しているが,タービン停止後の経過時
間とメタル温度の関係はタービンごとに異

なることから,JIS では一般的な表現とし
て,典型的な起動モードの区分を削除した。

36

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

6.1.3

購入仕様書に明記

すべきタービン設
計条件

6.1.3

購入仕様書に明記すべきタ

ービン設計条件

・起動モード別の起動回数を

規定している。

削除

JIS  では,IEC 規格に記載

されている起動モード別の

起動回数を削除した。

IEC 規格では典型的な起動モード別の回数

を例示しているが,設計起動回数は購入者

が提示するものであり,提示がない場合に
供給者側から提案する場合においても,そ
の運用計画を基にした数値とすべきである

ことから,具体的な数値を記す必要はなく,

JIS

では削除した。

追加

JIS  では,主要負荷変化の

回数に加え,変化幅を追加
した。

・変化幅の大きさによってタービンに与える

影響にも差があり,必要な事項であるため

JIS

では追加した。今後 IEC に提案してい

く。

・注記に許容負荷変化率及び

負荷変化の大きさと個々

のタービン設計,運転モー
ドの関係及び負荷変化に
伴うタービン内の蒸気温

度の急激な変化と構成部
品の寿命消費の関係が記
載されている。

削除

JIS では,許容負荷変化率

及 び 負 荷 変 化 の 大 き さ と

個々のタービン設計,運転
モードの関係だけの記載に
とどめ,蒸気温度変化と寿

命消費の関係に関する記載
は削除した。

IEC 規格の蒸気温度変化と寿命消費の関係

に関する記述内容は一般的に知られている

ことであり,特に記載すべき事項ではない
ことから,JIS では削除した。

6.1.4

購入者の提示すべ
き事項

6.1.4

JIS

に同じ

一致

 

6.1.5

タービンバイパス

系の採否の提示

6.1.5

JIS

に同じ

一致

6.1.6

補助蒸気源の条件
提示

6.1.6

JIS

に同じ

一致

 

37

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

6.2

運転許容限度

6.2

定格条件からの許容変動限

 

a)

主蒸気圧力

a)

主蒸気圧力

・タービン入口における主蒸

気 圧 力 は “ 定 格 圧 力 の
105 %

を 超 え て は な ら な

い”と規定している。

変更

 
・ JIS で は ,“ 定 格 圧 力 の

110 %

を超えてはならない”

と規定した。

 
・12 か月間の平均値は,定格値を超えないと

規定していて,安全を維持しているので,
JIS

では実績があり,運用の利便性を考え

て 110 %と規定した。

b)

主蒸気温度及び再
熱蒸気温度

b)

JIS

に同じ

一致

c)

背圧タービン排気

圧力

c)

背圧タービン排気圧力 
・“排気の絶対圧力は指定圧

力の 80 %以上 110 %以下で
なければならない”と規定
している。

変更

JIS では,

“排気の絶対圧力

は 指 定 圧 力 の 90 % 以 上
110 %

以下でなければなら

ない”と規定した。

 
・排気圧力の低下による翼への過大な応力発

生を避けるために,実績のある指定圧力の
90 %

以上 110 %以下と規定した。今後 IEC

に提案していく。

追加

JIS では,過渡状態及び特

殊運転時には“受渡当事者
間の協議による”ことを追
加した。

IEC 規格では過渡状態及び特殊運転に対す

る規定ではないが,JIS では背圧タービン
の大気放出運転など特殊運転を行う場合の
排気圧力の取扱いについて明確にするため
追加した。

d)

復水タービン排気
圧力

d)

復水タービン排気圧力

・運転継続可能条件として排

気圧力の指定に加え,冷却
水温度,流量での指定も規
定している。

削除

 
JIS  では,排気圧力で指定

し,冷却水温度,流量によ
る指定は削除した。

 
IEC 規格では運転継続可能条件として冷却

水温度,流量での指定も規定しているが,
蒸気タービンとして排気圧力で規定するこ
とが一般的なことから,JIS では削除した。

e)

6.3

6.4

6.5

6.6

回転速度

特殊運転 
設置条件 
保全

取扱説明書

e)

6.3

6.4

6.5

6.6

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

一致

一致 
一致 
一致

一致

− 
− 

38

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

7

機器

仕様

7.1

材料及び構造

7

7.1

材料及び構造

追加

JIS  では,

“タービン供給者

固有の基準などに準拠する

場合は,受渡当事者間の協
議による”との規定を追加
した。

IEC 規格ではタービン供給者固有の基準を

使用する場合の規定はないが,ロータ,ケ

ーシング材料などタービン供給者の基準に
基づくものもあることから,JIS  では追加
した。

7.2

7.3

7.4

7.4.1

高温部材 
ケーシング及び軸

受台 
ロータ 
釣合い状態

7.2

7.3

7.4

7.4.1

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

一致 
一致

一致

− 

7.4.2

危険速度

7.4.2

危険速度 
・“タービン及び被駆動機を

組み合わせた危険速度は,

定格速度の 94 %から,調速
装置 が機能し ない状態 で

100 %

負荷を遮断したとき

に達 する回転 速度まで の
範囲 での運転 に支障が な
いよ うに定格 速度から 十

分に離しておく。”と規定
している。

変更

IEC 規格の“100 %負荷を

遮断”が不明確なので,JIS

では,上限の回転速度を“定
格負荷(定格負荷を超えて
運 転 を 行 う 場 合 に あ っ て

は,その最大の負荷)を遮
断したときに達する回転速
度まで”と規定した。

・原子力発電所で行われる定格熱出力一定運

転のように定格負荷を超えて運転する場合

もあるため,JIS  では,上限の回転速度を
“定格負荷(定格負荷を超えて運転を行う
場合にあっては,その最大の負荷)を遮断

したときに達する回転速度まで”と明確に
規定した。

39

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

7.4.3

過速度試験

7.4.3

過速度試験

・“過速度試験は調速装置が

故障し,過速度トリップ装
置だ けが作動 した場合 に

生じ る計算上 の最大速 度
より 2 %高い速度で実施し
なければならない。また,

試験継続時間は 10 分以内
とする。

”と規定している。

変更

JIS  では,“試験回転速度

は,定格速度の 115 %以下
とすることが望ましい。定

格速度の 115 %以上の試験
を実施する場合,いかなる
理由があっても,定格速度

の 120 %を超える試験を行
ってはならない。 
なお,試験継続時間は 2 分

以内とする。

”と規定した。

IEC 規格には具体的な数値がないので,JIS

では国内製造業者の実績を加味して 115 %
が望ましいと規定した。

さらに JIS では,試験による過度な応力履
歴を避けるため,試験継続時間の上限をよ
り厳しくして,実績のある値(2 分以内)

を規定した。 
今後 IEC に改訂するよう提案していく。

7.4.4

ロータ強度

7.4.4

・ロータ強度

追加

JIS  では,ロータ,軸継手

に加え“翼”を追加した。

IEC 規格ではタービン翼に関する規定はな

いが,大容量タービンにおける低圧タービ
ン翼の長大化に伴い,電力系統のじょう乱
に対する翼軸連成振動を考慮した設計が必

要なため,JIS では追加した。

7.5

主要弁

7.5

JIS

に同じ

一致

7.6

主軸受及び軸受箱

7.6

主軸受及び軸受箱

・“ケーシングを分解するこ

となく,全ての軸受が交換
できるものとする。”と規

定している。

追加

JIS では,

“軸流排気形ター

ビンのように構造上困難な
場合は,受渡当事者間の協

議による。

”ことをただし書

きで追加した。

IEC 規格では構造上困難な場合の規定はな

いが,JIS  では軸流排気形タービンのよう
に,構造上困難な場合の取扱いについて明

確にするため追加した。

追加

JIS では,小容量タービン

の接地について,“被駆動
機側に接地がない場合は受
渡当事者間の協議による。

ことを注記にて追加した。

IEC 規格の規定では小容量タービンの接地

は必要ないとしているが,小容量タービン
で発電機を接地しない場合又は機械駆動用
タービンで電気腐食が発生した事例がある

ため,JIS では注記に協議が必要なことを
追加した。

40

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

7.7

グランド及びラビ

リンスパッキン

7.7

JIS

に同じ

一致

7.8

保温

7.8

保温

・保温材の表面温度につい

て,“通常,大気温度より
も 40  ℃を超えない値であ

って,自国の規格に従う。

と規定している。 

削除

JIS  では,購入者が保温材

の 表 面 温 度 を 指 定 す る と
し,温度の規定を削除した。

IEC 規格の規定に従うと表面温度は 70  ℃

から 80  ℃となり,運転者にとって安全で
はないので,JIS では購入者が保温材の表面

温度を指定するとし,温度の規定を削除し
た。

8

基 礎

及 び 建

8

JIS

に同じ

一致

9

給 水

ポ ン プ
駆 動 装

9

JIS

に同じ

一致

10

ター

ビン附
属設備

10

10.1

潤滑油装置

10.1

潤滑油装置

・主軸受排油温度は 75  ℃を

超えないようにする。

変更

追加

JIS では“主軸受排油温度

が 77  ℃を超えないように
する。

”と規定した。

・大容量機の場合,主軸受は

金属温度(ホワイトメタル
部)で監視するという規定

を追加した。

・我が国では,主軸受排油温度は長年 77  ℃

で運用しており,十分に実績があるので,

JIS

では 77  ℃と規定した。

・大容量機の場合,主軸受は金属温度で監視

することが既に実施されているので,この
規定を追加した。

.

41

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

10.2

10.3

10.4

10.5

10.6

10.7

制御油装置

グランドシールシ
ステム 
ドレンシステム

ベントシステム 
ターニング装置 
配管

 10.2

10.3

10.4

10.5

10.6

10.7

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

一致

一致

一致

一致 
一致 
一致

− 
− 

11

タ ー

ビ ン 計

11.1

全般

 11

11.1

全般

追加

JIS では適用範囲に関し,

“小容量タービンについて

もこの規格に準じる”との
記載を追加した。

IEC 規格では小容量タービンに対する扱い

が記載されていないが,JIS では小容量タ

ービンに関する扱いも分かりやすくするた
めに,“小容量タービンについてもこの規
格に準じる”との記載を追加した。

11.2

標準計器

 11.2

標準計器

追加

JIS では,タービン排気圧

力計を追加した。

IEC 規格ではタービン排気圧力計の記載が

ないが,JIS ではタービンの排気圧力と各

ケーシング出口蒸気圧力とを区分し,分か
りやすくしていることから,タービン排気
圧力計を項目として追加した。

追加

JIS では,排気温度計を追

加した。

IEC 規格では排気温度計の記載がないが,

排気温度もタービンの運転状態を監視する
上で重要な項目であることから,JIS では

追加した。

11.3

監視計器

 11.3

監視計器 
・電力計に関し,“タービン

の契 約範囲外 である場 合
が多い”との注意書きがあ
る。

削除

JIS では,電力計に関し,

“タービン契約範囲外であ
る場合が多い”との注意書
きを削除した。

IEC 規格では電力計に関し,

“タービン契約

範囲外である場合が多い”との注意書きが
あるが,タービン契約範囲外であるか否か
は技術的に意味がないことであるため JIS

ではこの注意書きを削除した。

42

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規

格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

11.3

(続き)

追加

JIS では,スラストカラー

と軸受台との相対的な軸の
位置監視を項目として追加

した。

IEC 規格では,スラストカラーと軸受台と

の相対的な軸の位置監視の記載がないが,
この位置関係は,タービンの保安上重要な

項目の一つであることから,JIS では追加
した。

・タービンケーシング壁又は

弁の ケーシン グ壁の温 度
を測定し,温度並びに温度

差及 び熱応力 の監視を 目
的とする温度計を“メタル
温度計”と表現している。

変更

JIS では,左記の温度計を

“ケーシング温度計”と表
現を変更した。

IEC 規格では,タービンケーシング壁又は

弁のケーシング壁の温度を測定し,温度並
びに温度差及び熱応力の監視を目的とする

温度計を“メタル温度計”と表現している
が,温度計の形式を示すものとの誤解を生
じる可能性があるため,JIS では,

“ケーシ

ング温度計”と表現を変更した。

    なお,技術的内容は同じである。

11.4

追加計器

11.4

追加計器

・復水器真空度が項目として

記載されている。

削除

JIS では,復水器真空度の

項目を削除した。

IEC 規格では復水器真空度を追加計器とし

て記載しているが,JIS ではタービン排気
圧力として標準計器の項目で規定している

ことから削除した。

追加

JIS では,第 1 段後圧力を

項目として追加した。

IEC 規格では第 1 段後圧力が項目として記

載されていないが,第 1 段後圧力もタービ

ン運転状態を監視する上で重要な項目の一
つであることから,JIS では追加した。今
後 IEC に提案していく。

11.5

試験用測定点

11.5

JIS

に同じ 

一致

43

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の

項目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

12

保安

装置

12.1

全般

12.1

全般

追加

JIS では適用範囲に関し,

小容量タービンについても
この規格に準じることが望
ましいことの記載を追加し

た。

JIS では小容量タービンに対する扱いが記

載されていないが,JIS では小容量タービ
ンに関する扱いも分かりやすくするため
に,“小容量タービンについても準じるこ

とが望ましい”との記載を追加した。

12.2

12.2.1

12.2.2

12.2.3

トリップ装置 
蒸気止め弁の設置

制御油圧喪失に対
する保安装置の設

トリップ装置のリ
セット

12.2

12.2.1

12.2.2

12.2.3

JIS

に同じ

JIS

に同じ

JIS

に同じ

一致

一致

一致

12.2.4

トリップ装置の項

12.2.4

トリップ装置の項目

・発電機系異常トリップ装置

の項目に“例えば,固定子
冷却水異常の場合”との注

意書きがある。

削除

追加

JIS では,発電機系異常ト

リップ装置の項目に記載の
ある“例えば,固定子冷却

水異常の場合”との注意書
きを削除した。

JIS では,スラスト保護装

置を項目として追加した。

IEC 規格では,発電機系異常トリップ装置

の項目に,

“例えば,固定子冷却水異常の場

合”との注意書きがあるが,この注意書き

は,特に技術的には意味がないことから,

JIS

では削除した。

・スラスト保護装置は,タービンの保護のた

めの重要なトリップ装置の一つであること
から,JIS では追加した。今後 IEC に改訂
を提案していく。

12.3

警報装置

12.3

警報装置

“受渡当事者間の協議がない

限りトリップさせない”と

記載されている。

削除

JIS では,受渡当事者間の

協議がない限りトリップさ

せないことの記載を削除し
た。

IEC 規格では,受渡当事者間の協議がない

限りトリップさせないことと記載している

が,例えば,真空低下のように,トリップ
装置を設けるとともに警報も出す項目も多
いことから,このような記載は適切ではな

いため JIS では削除した。

44

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の

項目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際 規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

12.3

(続き)

追加

JIS では,復水器真空度低

下の項目を追加した。

IEC 規格では,復水器真空度低下の項目の

記載がないが,真空度低下に対しては,ト
リップ装置を設けるとともに,トリップ設
定値よりも高い真空度で警報も出すのが一

般的であることから,JIS では追加した。

12.4

12.4.1

その他の保護装置

低圧ケーシング排
気部及び復水器内
圧力上昇防止装置

12.4.1

JIS

に同じ

一致

12.4.2

給水加熱系統から
の水の逆流防止装

12.4.2

給水加熱器からの逆流防止

・給水加熱器の配置について,

タービンより低い位置が望

ましいとしている。

削除

JIS では IEC 規格にあるよ

うな,給水加熱器の配置位

置 に 関 す る 記 載 を 削 除 し
た。

IEC 規格では,給水加熱器の配置につい

て,タービンより低い位置が望ましいと記

載しているが,給水加熱器の配置に関して
は購入者が指定するか,又は受渡当事者間
の協議で決定すべき事項であることから,

JIS

では給水加熱器の配置に関する記載を

削除した。

12.4.3

湿分分離器及び加
熱器の圧力上昇防
止装置

12.4.3

JIS

に同じ

一致

12.4.4

入口圧力低下負荷
ランバック装置

12.4.4

JIS

に同じ

一致

12.4.5

高圧タービン排気

逆止め弁

12.4.5

JIS

に同じ

一致

45

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

13

振動  タービンの振動測

定方法及び警報値
の規定

 13

13.1

13.2

13.3

タービン部品の一般的振動

軸受箱の振動 
軸の振動

IEC では,良好な状態にお

ける振動速度を規定して
いる。

変更

JIS では軸及び軸受の振動

の全振幅で警報値及び自動
停止値を規定した。

IEC 規格では振動の評価の基準は軸受の振

動速度によることとし,定常状態,定格速
度において 2.8 mm/s 以内を良好な振動値と
規定している。軸振動については軸受振動

の通常 2 倍以上という表現にとどめ,評価
の基準から省いている。

・国内では,タービン振動は軸又は軸受の振

動の全振幅で評価する考えが定着してお
り,JIS では JESC T0003 (2000)(発電用蒸

気タービン規程:JEAC 3703)をも参考に
して運転の警報上限値を規定した。

・また,IEC 規格においては振動が増加した

場合のタービン停止に関する規定はない
が,JIS では JESC T0003 (2000)(発電用蒸
気タービン規程:JEAC 3703)をも参照し

て警報の 2 倍を超えた場合に停止又は自動
停止させることを推奨した。

JIS

と IEC 規格の定格回転速度における軸振動の全振幅比較

IEC 規格については軸受の良好な振動速度(2.8 mm/s)を軸の全振幅に換算]

・定格回転速度未満域での警報値,自動停止

値について,発電用火力設備の技術基準及
び JESC T0003 (2000)(発電用蒸気タービン

規程:JEAC 3703)に合わせて規定した。

0

0.05

0.1

0.15

0.2

0.25

0.3

0.35

0.4

0

2000

4000

6000

8000

10000

12000

14000

回 転速 度(min− 1)

JIS:自動停止値( 警報値×2)

JIS:警報値

IEC :良好な振動値

振動の

全振幅(

mm

)

軸振動の全

振幅

46

B 8101


2012

0      2 000   4 000    6 000   8 000   10 000   12 000  14 000

0.4

0.35

0.3

0.25

0.2

0.15

0.1

0.05

0

(mm)

1


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

14

騒音

14

JIS

に同じ

一致

15

試験

15.1

15.2

全般 
水圧試験

15

15.1

15.2

JIS

に同じ

水圧試験

一致 
追加

− 
JIS では,部品によって水

圧試験圧力を受渡当事者間

の協議で決めることのでき
る規定を追加した。

IEC 規格では,大気圧以上の全ての部品に

ついて,1.5 倍の水圧試験を行わなければな

らないと規定しているが,材料又は試験条
件によっては,必ずしも 1.5 倍の水圧試験
を行うことが適切でない場合もあるので,

試験圧力又は試験方法については受渡当事
者間の協議によることのできる例外規定を
追加した。

15.3

15.4

性能試験

試験結果及びデー

15.3

15.4

JIS

に同じ

JIS

に同じ

一致

一致

16

納 入

及 び 据
付け

16

JIS

に同じ

一致

17

機 器

購 入 者

提 供 設
計条件

17

JIS

に同じ

一致

18

機 器

供 給 者
提 供 設

計条件

18

JIS

に同じ

一致

47

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

19

給 水

加 熱 器
取 合 条

19

19.1

19.2

19.3

設計条件及び取合
条件の確認

給水加熱システム
がタービン性能保
証に与える影響

タービン抽気逆止
め弁の設置

19.1

19.2

19.3

JIS

に同じ

JIS

に同じ

タービン抽気逆止め弁の設

IEC では給水加熱プラント

をタ ービン供 給者が供 給
しな い場合を 規定して い
る。

一致

一致

削除

JIS では,給水加熱プラン

トをタービン供給者が供給
す る 場 合 も 含 め た 規 定 と
し,“タービン供給者が給

水加熱プラントを供給しな
い場合”の記述を削除した。

IEC 規格では,給水加熱プラントをタービ

ン供給者が供給しない場合,抽気配管に設
置する逆止め弁の数及び形式は,過速度計
算に基づいて受渡当事者間で協議しなけれ

ばならないと規定しているが,抽気配管に
設置する逆止め弁の数及び形式は,給水加
熱プラント供給者の違いによって変わる問

題ではないので削除した。

附属書

A

電気ガ
バナ

A.1

一般事項

A

A.1.1

JIS

に同じ

一致

A.2

ガバナシステムの
分類

A.1.2

JIS

に同じ

一致

A.3

過速度保護

A.1.3

JIS

に同じ

一致

A.4

制御方法

A.1.4

JIS

に同じ

一致

48

B 8101


2012


(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

箇条番号
及び題名

内容

(II)

国際規
格番号

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由及

び今後の対策

A.5

電源供給

A.1.5

JIS

に同じ

一致

A.6

設置すべき設備

A.2

JIS

に同じ

一致

A.7

性能特性

A.3

性能特性

非線形性及び安定性の指針
として表 A.1 を規定してい
る。

削除

JIS では,非線形性及び安

定性の指針となる表を附属
書から削除して,解説に記
載した。

・ガバナの非線形性及び安定性などの具体的

な制御特性については,受渡当事者間で協
議すればよい項目であり,JIS では参考と
して解説に記載するにとどめた。

A.8

環境

A.4

環境

振動の標準環境条件の上限
を 65 Hz と規定している。

変更

JIS では,振動の標準環境

条件の上限を,66 Hz と規
定した。

IEC では 65 Hz を上限としているが,JIS

では 60 Hz 運用機での 110 %オーバースピ
ードトリップを考慮して,上限を 66 Hz と
規定した。

A.9

試験

A.5

JIS

に同じ

一致

A.10

購入仕様書

A.6

JIS

に同じ

一致

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60045-1:1991,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。 
    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

49

B 8101


2012