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B 8044 : 2001

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本内燃機関連合会  (JICEF)  /財団法人日

本規格協会  (JSA)  から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

今回の制定は,日本工業規格を国際規格に整合させるため,ISO 10494 : 1993, Gas turbines and gas turbine

sets

−Measurement of emitted airbone noise−Engineering/survey method を基礎として用いた。

JIS B 8044

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)  音場環境に対する評価方法

附属書 B(参考)  測定装置の例

附属書 C(参考)  測定半球面による指向指数及び指向係数の算出

附属書 D(参考)  関連規格

附属書 1(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表


B 8044 : 2001

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

4

3.

  定義

4

3.1

  自由音場

4

3.2

  半自由音場

4

3.3

  無響室

5

3.4

  半無響室

5

3.5

  測定面音圧

5

3.6

  測定面音圧レベル

5

3.7

  音響パワーレベル

5

3.8

  対象周波数領域

5

3.9

  測定面

5

3.10

  基準直方体

5

3.11

  測定距離

5

4.

  音場環境

5

4.1

  一般

5

4.2

  試験環境の評価基準

6

4.3

  暗騒音の評価基準

6

4.4

  特殊測定方法

6

5.

  測定機器

6

6.

  試験対象及び試験条件

6

6.1

  試験対象

6

6.2

  測定条件

6

6.2.1

  運転条件

6

6.2.2

  据付状態

7

6.3

  音源

7

6.3.1

  一般

7

6.3.2

  ガスタービン及びガスタービン装置の表面騒音

7

6.3.3

  吸気口騒音

7

6.3.4

  圧縮機入口騒音

7

6.3.5

  タービン出口騒音

7

6.3.6

  排気口騒音

7

6.3.7

  全体騒音

8

7.

  測定面の音圧レベル

8


B 8044 : 2001

目次

(2) 

7.1

  基準面及び測定面

8

7.2

  測定点の位置及び数

8

7.2.1

  一般

8

7.2.2

  マイクロホンの位置

9

7.3

  測定条件

10

7.3.1

  一般

10

7.3.2

  校正

10

7.3.3

  A 特性音圧レベルの測定

10

7.3.4

  音圧スペクトルの測定

10

7.3.5

  暗騒音レベルの測定

10

7.3.6

  暗騒音の補正

11

8.

  測定面音圧レベル,音響パワーレベル及び指向係数の算出

17

8.1

  測定面平均音圧レベルの算出

17

8.2

  測定面音圧レベルの算出

18

8.3

  音響パワーレベルの算出

18

8.4

  指向指数と指向係数の算出

18

9.

  記録事項

19

9.1

  測定対象音源

19

9.2

  音場環境

19

9.3

  測定器

19

9.4

  音響データ

19

9.5

  測定日及び測定場所

19

10.

  試験報告

20

附属書 A(規定)  音場環境に対する評価方法

21

附属書 B(参考)  測定装置の例

25

附属書 C(参考)  測定半球面による指向指数及び指向係数の算出

27

附属書 D(参考)  関連規格

28

附属書 1(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

29


日本工業規格

JIS

 B

8044

 : 2001

ガスタービン及びガスタービン装置

−空気音の測定−

実用測定方法及び簡易測定方法

Gas turbines and gas turbine sets

−Measurement of emitted airborne noise−

Engineering/survey method

序文  この規格は,1993 年に第 1 版として発行された ISO 10494, Gas turbines and gas turbine sets−

Measurement of emitted airborne noise

−Engineering/survey method を翻訳し,技術的内容を変更して作成した

日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更又はそれに追加している事項であ

る。変更又は追加の一覧表をその説明を付けて,

附属書 に示す。

1.

適用範囲

1.1

この規格は,音源を囲む測定面での音圧レベルの測定方法及び音源から発生する音響パワーレベル

の算出方法を規定する。この規格は,音源の A 特性音響パワーレベル,及びオクターブバンド又は 1/3 オ

クターブバンド音響パワーレベルを計算するための測定面での音圧レベルを求める手法について規定する

とともに,試験環境及び測定機器についての要件を定める。この測定方法は,受渡試験にも適用できる。

1.2

この規格は,空気音測定における実用測定方法[ISO 3744 の Engineering method (grade 2)]の規定を

満たして,ガスタービン及びガスタービン装置に適用することを目的とする(

表 参照)。暗騒音に対する

補正が,1.3dB を超え 3dB 以下の場合,及び/又は音場補正が 2dB を超え 7dB 以下の場合には,空気音測

定における簡易測定方法[ISO 3746 の Survey method (grade 3)]の規定を満たして適用することになる(

1

及び

表 参照)。

1.3

この規格は,陸上用(例えば,定置式)

,並びに船,海上設備,自動車及び鉄道車両に搭載するガス

タービン及びガスタービン装置に適用する。この規格は,航空機用ガスタービンには適用しない。

1.4

この規格で規定する方法は,定常運転状態のガスタービン及びガスタービン装置の騒音測定に適用

する。結果は A 特性及びオクターブバンドでの音圧レベル,並びに A 特性及びオクターブバンドでの音響

パワーレベルで表す。

1.5

この規格に従って測定すれば,標準偏差は,

表 に示す値以下になる。表 に示す標準偏差は,音

圧レベル及び測定面面積の精度だけでなく,測定距離が近い場合及び周波数が低い場合(すなわち,250Hz

未満)に大きくなる“近接場誤差”によっても影響を受ける。近接場誤差によって,測定した音響パワー

レベルは,常に真の値より大きめとなる。


2

B 8044 : 2001

備考1.  この規格で規定する方法を用いて,全指向性の広帯域騒音を発生する類似の機器の音響パワ

ーレベルを比較する場合,その不確かさは

3の標準偏差より小さくなる傾向を示す。ただし,

測定は,同じ形状の測定面を用いて同じ環境下で実施することを前提とする。

2.

表 に示す標準偏差は,異なる試験間での音源の設置状態又は作動状態などの変化に起因し

て生じる音響パワーレベルの違いを除いて,あらゆる測定誤差の累積効果を反映したもので

ある。試験結果の再現性及び繰返し性は

表 に示す標準偏差よりも相当よい(すなわち,標

準偏差が小さい。

)といえる。

再現性及び繰返し性の用語の定義については JIS Z 8103 による。

3.

この規格では,ガスタービン及びその他の機器類を含めた,空気音測定を行う対象の装置を

ガスタービン装置という(

解説 2.3 を参照)。

4.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 10494 : 1993, Gas turbines and gas turbine sets

−Measurement of emitted airborne noise−

Engineering/survey method (MOD)

参考  対応国際規格 ISO 10494 では,Introduction として次のような記述がある。

機械又は装置からの騒音を管理するには,関係当事者間の音響に関する有効な情報交換が必

要である。ここでいう関係当事者とは,機械又は装置の製造業者,設計者,据付業者及び使用

者をいい,この音響に関する情報とは,測定によって得られる音響の情報をいう。これらの測

定は,標準計器を用い,定義された音響データを求めるために規定された条件で実施した場合

だけ有効である。

この規格に従って決定された音響パワーレベルのデータは,それが得られた環境とは本質的

に無関係である。これが,種々の形式の機械装置から放射される音響を特徴づけるために音響

パワーレベルを使用する一つの理由である。

音響パワーレベルのデータは,次の作業に有効である。

a)

指定された環境で運転している機械からの指定された距離での概略の音圧レベルの算出。

b)

同じ形式及び同じ大きさの機械から放射される騒音の比較。

c)

異なる形式及び異なる大きさの機械から放射される騒音の比較。

d)

ある機械の放出する騒音が,指定された上限値以下であるかどうかの決定。

e)

騒音減衰量を決定するための計画,すなわち,ある環境下での必要な騒音対策。

f)

低騒音の機械及び低騒音の装置を開発するための技術的な作業。

この規格は,ガスタービン及びガスタービン装置の放射騒音の測定についての要求事項を定

める。この規格は,ISO 3744 を基本とし,ISO 3740 に準拠して作成した。ガスタービン及びガ

スタービン装置に関する特殊な条件による必要性から,ISO 3744 で規定するものとは異なる音

源を定義し,異なる測定面を使用する。


3

B 8044 : 2001

表 1  機械及び装置の音響パワーレベル測定方法の種類

項目

精密測定方法

(ISO 3745)

実用測定方法

(ISO 3744)

簡易測定方法

(ISO 3746)

試験環境

試験環境の評価基準(

1

音源の体積

半無響室

K

2

≦0.5dB

試験室容積の

0.5%

以下が望ましい

屋外又は屋内

K

2

≦2dB

制限なし

音場環境で制限される。

屋外又は屋内

K

2

≦7dB

制限なし

音場環境で制限される。

音源の性状

制限なし(広帯域,狭帯域,純音,定常,非定常,衝撃音)

暗騒音の制限

L(

1

)

≧10dB

(できれば⊿L>15dB)

K

1

(

1

)

≦0.4dB

L≧6dB

(できれば⊿L>15dB)

K

1

≦1.3dB

L≧3dB

K

1

≦3dB

測定点の数

≧10

≧9(

2

)

≧4(

2

)

測定器への最小要求

−  騒音計

IEC 60651

Type 1

IEC 60651

Type 1

IEC 60651

Type 2

−  積分型騒音計

IEC 60804

Type 1

IEC 60804

Type 1

IEC 60804

Type 2

−  周波数ハンドフィルタ

IEC 61260

Type 1

IEC 61260

Type 1

再現性の標準偏差

σ

R

)で表した A 特性

音響パワーレベルの測定

精度

σ

R

≦1dB

σ

R

≦1.5dB

σ

R

≦3dB(K

2

<5dB の場合)

σ

R

≦4dB

(5dB≦K

2

≦7dB の場合)

ただし,純音成分が支配的で

ある場合

σ

R

は 1dB 大きい。

(

1

)

音響パワーレベルのスペクトルを決めるための対象周波数領域の各周波数にて,K

1

及び K

2

が基準値に合致しな

ければならない。A 特性音響パワーレベルの場合の補正値 K

1A

及び K

2A

にも同じ基準を適用する。ここで,⊿L

は,測定対象音源が作動中の音圧レベルと非作動中の音圧レベルの差,K

1

は暗騒音補正値,K

2

は音場補正値。

K

1A

は A 特性音響パワーレベルの場合の暗騒音補正値,K

2A

は A 特性音響パワーレベルの場合の音場補正値。

(

2

) 0.5dB

以上の差のないことが,事前に分かっているときは,測定点の数を減らしてもよい。

備考  ISO 騒音測定規格では,精密測定方法を Grade 1,実用測定方法を Grade 2 及び簡易測定方法を Grade 3 と測

定精度の等級で表す場合がある。

表 2  許容補正値

単位 dB

測定方法の種類

暗騒音補正

音場補正

実用測定方法

        1.3 以下

        2 以下

簡易測定方法 1.3 を超え 3 以下

2

を超え 7 以下

特別な場合(

3

)

3

を超える

7

を超える

(

3

)

暗騒音補正値及び/又は音場補正値がこの値より

大きい場合,真の音響パワーレベルを許容できる
不確かさで測定することはできないが,対象とす
るガスタービン又はガスタービン装置の騒音の上

限値の推定には有効である。


4

B 8044 : 2001

表 3  音響パワーレベル測定の不確かさ(標準偏差の最大値)

単位 dB

オクターブバンド中心周波数

測定方法の種類

31.5Hz

∼63Hz 125Hz  250Hz∼500Hz 1

000Hz

∼4 000Hz

8 000Hz

A

特性

実用測定方法 5

3

2

1.5

2.5

2

簡易測定方法

5

備考  吸気口及び排気口に対する音響パワーレベル測定時の標準偏差の最大値は,この表の値よりも大きい場合

がある。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 8041

  ガスタービン−受渡試験方法

備考  ISO 2314 : 1989, Gas turbines−Acceptance tests 及び ISO 2314 : 1989/Amd.1 : 1997, Amendment

1 : Acceptance tests for combined-cycle power plants

からの引用事項は,この規格の該当事

項と同等である。

JIS B 8042

  ガスタービン−調達仕様

備考  ISO 3977 : 1991, Gas turbines−Procurement からの引用事項は,この規格の該当事項と同等で

ある。

JIS C 1515

  音響校正器

備考  IEC 60942 : 1988, Sound calibrator が,この規格と一致している。

JIS Z 8103

  計測用語

ISO 354 : 1985, Acoustics

−Measurement of sound absorption in a reverberation room

ISO 3744 : 1994, Acoustics

−Determination of sound power levels of noise sources using sound pressure−

Engineering method in an essentially free field over a reflecting plane

ISO 3745 : 1997, Acoustics

−Determination of sound power levels of noise sources−Precision methods for

anechoic and semi-anechoic rooms

ISO 3746 : 1995, Acoustics

−Determination of sound power levels of noise sources using sound pressure−

Survey method using an enveloping measurement surface over a reflecting plane

ISO 6926 : 1990, Acoustics

−Determination of sound power levels of noise sources−Requirements for the

performance and calibration of reference sound sources

IEC 60651 : 1979, Sound level meters

IEC 60804 : 1985, Integrating-averaging sound level meters

IEC 61260 : 1995, Electroacoustics

−Octave band and fractional-octave band filters

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

自由音場 (free field)   均質及び等方性物質中の境界のない音場。実用上は,対象周波数領域におい

て境界の影響が無視できる音場をいう。

3.2

半自由音場  (free field over reflecting plane)    一つの反射面上に音源の在存する音場。


5

B 8044 : 2001

3.3

無響室 (anechoic room)   対象周波数領域のすべての入射音響エネルギーを吸収する面で囲まれる

試験空間。これによって測定面全体に自由音場条件を与える。

3.4

半無響室 (semi-anechoic room)   硬い反射床面があり,その上側では,自由音場条件となるように,

床以外の面が入射音響エネルギーを吸収する試験空間。

3.5

測定面音圧  (surface sound pressure)    測定面における音圧で,時間について二乗平均法によって平

均化し,また,この規格で規定された手順を用いて,測定面全体にわたって平均化し,更に暗騒音及び反

射音の影響に対する修正を施した音圧。

3.6

測定面音圧レベル  (L

pf

) (surface sound pressure level) 

  測定面音圧の二乗と基準音圧の二乗との比

の常用対数の 10 倍。基準音圧は 20

µPa とする。測定面音圧レベルはデシベルで表す。

備考  使用する周波数重み特性又は周波数バンドを表示するのが望ましい。例えば,A 特性音圧レベ

ル,オクターブバンド音圧レベル,1/3 オクターブバンド音圧レベルなど。

3.7

音響パワーレベル  (L

w

) (sound power level) 

  与えられた音響パワーと基準の音響パワーの比の常

用対数の 10 倍。基準音響パワーは 1pW (=10

12

W)

とする。音響パワーレベルはデシベルで表す。

備考1.  使用する周波数重み特性又は周波数バンドを表示するのが望ましい。例えば,A 特性音響パ

ワーレベル,オクターブバンド音響パワーレベル,1/3オクターブバンド音響パワーレベルな

ど。

2.

ある基準半径での平均音圧レベルは,音響パワーレベルとは数値的に異なるので音響パワー

レベルの代わりには使用しないほうがよい。

3.8

対象周波数領域  (frequency range of interest)    一般的に,対象周波数領域としては,31.5Hz から 8

000Hz

間の中心周波数をもつオクターブバンドと 25Hz から 10 000Hz 間の中心周波数をもつ 1/3 オクター

ブバンドがある。音圧レベルが最大のバンド音圧レベルより 50dB 以上小さいバンドは除外してもよい。

特殊な目的のために,周波数領域を拡張しても試験環境及び計器の精度が満足できるならば,対象周波数

領域は高低いずれかの限界より拡張してもよい。一般的な周波数領域より圧倒的に高い(又は低い)周波

数の音響を放射する音源に対しては,試験設備及び試験方法を最適化するために,対象周波数領域を制限

してもよい。

3.9

測定面 (measurement surface)   音源と基準直方体を囲み反射床面を底面とする,面積 の仮想的な

直方六面体で,その面に測定点をもつ。

3.10

基準直方体 (reference box)   仮想的な基準面で反射床面を底面とし,その上の測定対象音源に外接

する最も小さな直方六面体。

3.11

測定距離 (measurement distance)   基準直方体から測定面までの最短距離。

4.

音場環境

4.1

一般  この規格による測定に適した試験環境としては,次のものがある。

a)

反射床面の上側に自由音場をもつ試験室。

b)  4.2

及び

附属書 の規定に適合する平たんな屋外の場所。

c)

音源の直接音場による音圧と比較し,拡散音場の測定面の音圧に対する影響が,小さい部屋。

c)

の条件を満足するのは,壁及び天井に十分な吸音材を施した比較的小さな部屋であるが,通常,非常

に大きな部屋でも満足する。


6

B 8044 : 2001

4.2

試験環境の評価基準  理想的には,試験環境は,音源が反射床面の上側の自由音場へ音を放射する

ように,反射床面以外には反射物体のないことが望ましい。

附属書 は,必要であれば,試験環境と理想

的な条件との差異を求めるための音場補正値を決める方法を示している。実用測定方法に適した試験環境

においては,音響パワーレベルを

表 に示す不確かさの範囲内で求めることができる。

備考  附属書 の評価基準に適合しない空間で測定する必要がある場合は,試験結果の標準偏差は表

3

に示すものより大きいこともあり得る。この場合は,この規格によって求めた音響パワーレ

ベルは,ガスタービン又はガスタービン装置の音響パワーレベルの妥当な上限値を得るのに有

効であろう。

4.3

暗騒音の評価基準  測定点の位置において,暗騒音の音圧レベルは実用測定方法では,少なくとも

6dB

,できれば 10dB 以上,対象周波数領域の各周波数バンドにおける測定音圧レベルより小さくなければ

ならない。簡易測定方法では,3dB 以上小さくなければならない。

みかけの暗騒音を増加させる風の影響を最小にするよう注意する。また,マイクロホン製造業者による

適切な取扱説明書に従う。

4.4

特殊測定方法  暗騒音補正及び音場補正が,4.2 及び 4.3 の制限値を超える場合は,放射騒音の推定

のために,この規格で規定していない特殊な測定方法(例えば,インテンシティ分析器)を使用すること

ができる。

もし,これらの方法を受渡試験に用いるときは,ガスタービン又はガスタービン装置の納入者と購入者

が,詳細について同意することが望ましい。

5.

測定機器  使用する測定器は,IEC 60651 のクラス 1 の要求事項に適合していなければならない。ま

た,測定装置については,

附属書 も参考にするとよい。

6.

試験対象及び試験条件

6.1

試験対象  試験対象は,ガスタービン又はガスタービン装置である。試験に含める機器は明確に定

め,関係当事者間で合意しなければならない。通常,これらには,ガスタービン又はガスタービン装置を

最終使用場所で適切に運転するのに必要な機器を含む。例えば,燃料ポンプ,冷却水ポンプ,熱交換器,

歯車など。

備考  運転に必要な構成品が,ガスタービン又はガスタービン装置に直接取り付けられていない場合

には,それらを別に考慮しなければならないことがある。別の試験によって,それらの構成品

によるガスタービン装置全体の音圧レベルに対する影響を求めるのがよい。

6.2

測定条件

6.2.1

運転条件  試験は,関係当事者間で合意した,ガスタービン又はガスタービン装置の出力,速度,

温度,圧力などの規定値における,定常運転状態にて実施する。

特に決められていない場合は,JIS B 8042 で規定する“クラス D,レンジ IV”の出力運転を適用する。

関連する運転条件及び大気条件(温度,圧力,湿度,雪,霜)を試験報告書に記録する。

備考  JIS B 8042 で規定する“クラス D,レンジ IV”の出力は,ISO 3977 のベース定格出力に相当す

る。

測定中,運転条件を変化させてはならない,また,できる限り,JIS B 8041 に規定する運転条件に従う。

起動及び停止時に,短時間,放射騒音がより高いことがある。これらの条件においては,この規格は適

用しない。


7

B 8044 : 2001

6.2.2

据付状態  ガスタービン及びガスタービン装置は,できる限り,現地での運転と同じ状態に据え付

ける。

6.3

音源

6.3.1

一般  ガスタービン及びガスタービン装置については,次のように,音源を定義することができる

図 参照)。

−  機械本体の表面(表面騒音)

−  吸気口(吸気口騒音)

−  圧縮機入口(圧縮機入口騒音)

−  タービンの排気部(タービン出口騒音)

−  排気口(排気口騒音)

−  装置表面及び吸排気口から放射される騒音の合計(全体騒音)

ガスタービンと開口部との間に,騒音に影響を与えるような機器がない場合は,吸気側では,吸気口騒

音と圧縮機入口騒音とは等しく,排気側では,排気口騒音とタービン出口騒音とは等しい。

例えば,小形の機械のように,開口部が測定面の内側にある場合には,開口部からの騒音と表面からの

騒音を別々に求めることができないことがある。このような場合には,吸排気口を含むガスタービン又は

ガスタービン装置を包含する測定面上の測定点において,ガスタービン装置全体からの放射騒音(全体騒

音)を求めることになる。

6.3.2

ガスタービン及びガスタービン装置の表面騒音  表面騒音とは,ガスタービン又はガスタービン装

置の表面から放射される騒音をいう。吸気口又は排気口から放射される騒音は含まない。それらは,十分

な透過損失をもつ管又はダクトを通して,ほかの部屋又は大気へ導くことによって測定結果に含まないよ

うにする。

上記の定義によれば,ガスタービン又はガスタービン装置の表面とは,運転準備完了状態のガスタービ

ン又はガスタービン装置の輪郭をいう。現状の技術によれば,次のものがある。

−  遮熱材又は遮音材のない表面

−  部分的に又は完全に遮熱物を備えた表面

−  部分的に又は完全に遮音材を備えた表面

−  部分的に又は完全に遮熱及び遮音兼用材で囲んだ表面

備考1.  ガスタービンの形式によっては,エンクロージャが含まれる。その場合は,表面騒音とは,

エンクロージャの開口部からの騒音も含めた,エンクロージャから放射される騒音である。

運転中にエンクロージャに入ることができる場合がある。そのときには,エンクロージャ内

の,音圧レベルを測定することができるが,その測定方法は,この規格では規定しない。

2.

また,場合によっては,吸気ダクト及び排気ダクト又はそれらの一部分から大きな音響パワ

ーが放射される。この表面騒音の測定方法は,この規格では規定しないが,ガスタービンの

表面騒音の測定と類似の方法で実施することができる。測定条件,特に,騒音放射面及び測

定面の種類について正確に記述することが望ましい。

6.3.3

吸気口騒音  ガスタービン又はガスタービン装置の吸気口から大気へ放射される騒音。

6.3.4

圧縮機入口騒音  圧縮機から吸気装置へ放射される騒音。

6.3.5

タービン出口騒音  タービンから排気装置へ放射される騒音。

6.3.6

排気口騒音  ガスタービン又はガスタービン装置の排気口から大気へ放射される騒音。


8

B 8044 : 2001

6.3.7

全体騒音  装置表面及び吸排気口から放射される騒音の合計で,吸気部及び排気部が基準直方体に

含まれる小形の装置では,全体騒音を測定する。

図 1  主要音源の識別

7.

測定面の音圧レベル

7.1

基準面及び測定面  マイクロホンを置く測定点の位置決めを容易にするため,仮想的な基準面を設

定する。この基準面は反射面を底面とし,その上の測定対象音源に外接する最も小さな直方体とする。こ

の基準直方体の大きさを決める場合には,音響エネルギーの主要な放射部でない測定対象からの突起部分

は無視して差し支えない。どの突起部分を無視するかについては,装置の形式ごとに定めるのがよい。測

定点は,基準直方体と音源を囲み,反射面を底面とする面積 の仮想的な測定面上とする。

この測定面は,その各面が基準直方体の各面に平行な直方六面体の形状である。ここで,測定距離 は,

測定面と基準直方体との面間距離である。

7.2

測定点の位置及び数

7.2.1

一般  測定点は,測定点間隔がそれぞれの測定面上で,なるべく等しくなるように配置する。局所

的な流体の放出口の近くでは,測定点をマイクロホンとケーブルがその流れにさらされないように配置す

る。測定点の数は,基準直方体の面積及びすべての測定点での音圧レベルの差によって定める。

次のいずれかの場合には,測定点の数を増やさなければならない。

a)

すべての測定点で測定した音圧レベルの差(すなわち,オクターブバンド又は周波数重み特性 A で測

定し,整数で表した音圧レベルの最大値と最小値のデシベル差)が測定点の数を超えるとき。

b)

例えば,小さな開口部のように,大きな機械のごく小さな部分だけから騒音が放射される場合。この

場合には,測定面を更に大きさの異なる部分測定面に分割する。このようにすると,測定面上の測定

点間隔は,部分測定面ごとに異なる。測定点間隔は部分測定面ごとに異なってよい。部分音響パワー

レベルは,各測定面ごとに測定する。機械の全体音響パワーレベルは,これらの部分音響パワーレベ

ルを合算して求める。

個々の部分測定面における部分音響パワーレベル L

wj

のデシベル値は,次の式によって求める。


9

B 8044 : 2001

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

=

0

10

log

10

S

S

L

L

j

pj

wj

dB

ここに,

pj

L

j

番目の部分測定面の平均音圧レベル (dB)

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

å

=

K

j

L

pj

pj

K

L

1

1

.

0

10

10

1

log

10

ここに,

L

pj

j

番目の部分測定面における

i

番目の測定点の音圧レベル

(dB)

K

j

番目の部分測定面における測定点の総数

S

j

j

番目の部分測定面の面積

S

0

1m

2

全体音響パワーレベル

L

wg

のデシベル値は,

n

個の部分音響パワーレベルを次の式によって合算して求め

る。

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

å

=

n

j

L

wg

wj

L

1

1

.

0

10

10

log

10

dB

ここに,

n

部分音響パワーレベルの総数

L

wj

部分音響パワーレベルのデシベル値

 (dB)

備考1.

測定点の配置の仕方については,ISO 3744を参照するのがよい。

2.

マイクロホンが届かない場合,その位置での測定が危険な場合,又は,温度,蒸気,湿度,

強い電場や磁場などによって結果が不正確となる場合,その測定面音圧レベル及び音響パワ

ーレベルの測定面全体から測定した値からの偏差が

1dB

以下であることを(例えば,他の調

査によって)示すことができれば,その測定点を削除してもよい。

7.2.2

マイクロホンの位置

7.2.2.1

表面騒音  ガスタービン又はガスタービン装置を,音源に外接し反射床面を底面とする最小の直

方体である仮想的な基準面で囲む。機械と反射面との間があいている場合も同じである(

図 2参照)。

大形ガスタービン又は大形ガスタービン装置の場合には,数個の直方体面で構成する基準面を用いても

よい。

機械装置の設計及び/又は寸法によっては,吸排気口は,測定面の内側に位置してもよい(6.3.1 参照)

基準直方体と測定面との間の測定距離

d

は,

1m

とする。

7.2.2.2

吸気口騒音  測定面の形状及び測定点の位置は,開口部の寸法と反射面に対するその位置による。

図 又は図 に示す最も適切な例による。

吸気口から排気口まで,及び吸気口からガスタービン又はガスタービン装置までの距離が十分にあり,

更に暗騒音補正値

K

1A

が,実用測定方法で

1.3dB

を超えないか,又は簡易測定方法で

3dB

を超えない場合

に限り,吸気口騒音を分離して測定してよい。

7.2.2.3

圧縮機入口騒音  配管内及びダクト内の音響パワーレベルを測定するのに利用できる国際規格

は,現時点では存在しない。圧縮機入口騒音は,圧縮機入口と吸気口との間の音響減衰が分かっていれば

これを考慮して,吸気口騒音の音響パワーレベルから間接的に求めることができる。

吸気系に騒音減衰装置(消音器,エルボなど)又は追加して考慮すべき音源がない場合,圧縮機入口の

音響パワーは,吸気口騒音と同様の方法で評価する吸気口音響パワーレベル(7.2.2.2 参照)にほぼ等しい。


10

B 8044 : 2001

7.2.2.4

タービン出口騒音  配管内及びダクト内の音響パワーレベルに対する基本的な国際規格はなく,

ガスタービンの排気温度において IEC 60651 の要求を満たすマイクロホンもないので,タービン出口騒音

を直接測定することはできない。タービン出口騒音は,排気口騒音と排気系の騒音減衰が分かれば,これ

らの合算値として推定することができる。

排気系に騒音減衰装置(消音器,エルボなど)又は追加して考慮すべき音源がない場合,タービン出口

の音響パワーレベルは,排気口騒音と同様の方法で評価する排気口音響パワーレベル(7.2.2.5 参照)にほ

ぼ等しい。

7.2.2.5

排気口騒音  測定面の形状及び測定点の位置は,開口部の寸法と反射面に対するその位置による。

図 7に示す最も適切な例による。

排気口から吸気口まで,及び排気口からガスタービン又はガスタービン装置までの距離が十分にあり,

更に暗騒音補正値

K

1A

が,実用測定方法で

1.3dB

を超えないか,又は簡易測定法で

3dB

を超えない場合に

限り,排気口騒音を分離して測定してよい。

7.3

測定条件

7.3.1

一般  周囲の環境が,測定に使用するマイクロホンに対して悪影響を及ぼす場合がある。例えば,

強い電界又は磁場にさらされたり,風や試験対象の機器が起こす空気流に当たる場合,又は周囲の空気が

著しく高温若しくは低温の場合である。このような悪影響をもたらす状況は,適切にマイクロホンを選定

する,又は測定点の位置を決めることによって回避しなければならない。

測定位置において,マイクロホンはその音響入射主軸を測定面に垂直な向きに向ける。ただし,辺に位

置する場合には基準直方体の対応する辺に最も近い向きに,角に位置する場合には基準直方体の対応する

角に向ける。

この規格による測定時の最高風速は,約

5m/s

とする。どのような場合でも,風による暗騒音レベルは,

測定する音圧レベル(

A

特性又はオクターブバンド)より少なくとも

10dB

小さいことが望ましい。マイ

クロホン製造業者の取扱説明書に従うのがよい。

7.3.2

校正  一連の測定ごとに,対象とする周波数範囲内の一つ又は複数の周波数において計測システム

の校正が完全に行われていることを証明するために,JIS C 1515 のクラス

1

の要求を満たす音響校正器を

マイクロホンにあてて校正する。校正器は,

1

年ごとにその発生音圧レベルを測定して校正を行う。それ

に加え,少なくとも

2

年ごとに,対象とする周波数全域にわたって,計測システムの電気的校正を実施す

る。

7.3.3

A

特性音圧レベルの測定  機械を運転状態とし,周波数重み特性

A

,時間重み特性

S (slow)

とした

騒音計で,各測定点:

i

1, 2,

…,

n

(又はすべてのマイクロホン移動経路)の値を読み取り,これを

A

性音圧レベル

L

pA

とする。

7.3.4

音圧スペクトルの測定  スペクトルを求めるために,7.3.3 と同様な方法で,各オクターブバンド

の音圧レベルを測定する。

中心周波数が

160Hz

以下の周波数帯に対しては,少なくとも

30

秒間の測定を行う。

200Hz

以上の周波

数帯に対しては,少なくとも

10

秒間の測定を行う。

備考

この規格で考慮していない特殊な目的(例えば,特別な音源の探査)には,

1/3

オクターブバン

ド又は狭帯域フィルタの使用が有効である。

7.3.5

暗騒音レベルの測定  暗騒音の影響を考慮しなければならない場合,試験のために機械を運転する

前又は試験のための運転を終えた後に,7.3.3 及び/又は 7.3.4 に規定する各マイクロホンの位置で暗騒音

を測定する。


11

B 8044 : 2001

備考1.

ガスタービン及びガスタービン装置の測定中には,避けられない暗騒音が存在する。暗騒音

補正が

1.3dB

以下の場合には実用測定方法による。補正値が

1.3dB

を超え

3dB

以下の場合には

簡易測定方法による。暗騒音補正値が

3dB

を超える場合,結果の精度はこの規格の要求範囲

外である。

2.

ガスタービン装置の構成要素ではないがその運転に必要であり,ガスタービン又はガスター

ビン装置と同時にだけ運転する要素機器(例えば,ポンプ,弁,配管)から放射される暗騒

音は,通常正確に決定できない。試験対象のガスタービン又はガスタービン装置の空気音を

測定するために試験対象を十分に分離したり,固体音の測定をするために暗騒音の発生源を

分離することは,極めて困難である。

7.3.6

暗騒音の補正  測定した音圧レベルは,表 に示す値に従って,暗騒音の補正を行う。

備考1.

測定位置によっては,大きい暗騒音レベルが存在する場合がある。他の測定又はその機械の

設計から,騒音の放射が対称的であることが分かっていれば,大きい暗騒音の音圧レベル側

の測定点を削除することによって,有効な結果が得られる。

2.

現地据付状態での測定では,ガスタービン設備自体に起因しない衝撃的又は偶発的な騒音を

測定することがある。このような状況下での測定は無効である。

表 4  暗騒音補正

音源が運転中に測定された

音圧レベルと暗騒音の音圧

レベルとの差 (dB)

音源単体の音圧レベルを求

めるため音源が運転中に計

測された音圧レベルから減

じるべき補正値 (dB)

適用

3 3

4 2.2

5 1.7

簡易測定方法

6 1.3

7 1

8 0.7

9 0.6

10 0.5

10

を超える 0

実用測定方法

及び簡易測定方法


12

B 8044 : 2001

図 2  小形ガスタービン装置の測定点及び測定面

(l

1

≦2m, l

2

≦2m, l

3

≦2.5m)

図 3  中形ガスタービン装置の測定点及び測定面

(2m

l

1

≦4m, l

2

≦2m, l

3

≦2.5m)


13

B 8044 : 2001

図 4  大形ガスタービン装置の測定点

(l

1

4m, l

2

2m, l

3

2.5m)


14

B 8044 : 2001

備考  反射面の影響については,附属書 を参照。

図 5  吸気口騒音の測定面及び測定点(反射面なし)

図 6  ガスタービン吸気装置から放射される吸気口騒音の測定面及び測定点


15

B 8044 : 2001

備考  接近することが困難な場合,製造業者と購入者との合意によって他の方法を用いてもよい。 

図 7  排気口騒音の測定面及び測定点(反射面なし)


16

B 8044 : 2001

図 8  排気口騒音の測定面及び測定点の配置  (b/a1.5)


17

B 8044 : 2001

図 9  排気口騒音の測定面及び測定点  (b/a>1.5)

8.

測定面音圧レベル,音響パワーレベル及び指向係数の算出

8.1

測定面平均音圧レベルの算出

A

特性音圧レベルと各対象周波数バンドの音圧レベルについては,

測定した音圧レベル

L

pi

(必要に応じて 7.3.6 に従って暗騒音の補正後)から測定面の平均音圧レベル

pm

L

次の式によって求める。


18

B 8044 : 2001

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

å

=

N

i

L

pm

pi

N

L

1

1

.

0

10

10

1

log

10

dB (1)

ここに,

pm

L

測定面の平均音圧レベル (dB),基準値:20

µPa

pi

L

i

番目の測定点の A 特性音圧レベル又はバンド音圧レベル

(dB)

,基準値:20

µPa

N

測定点の総数

備考  L

pi

の範囲が 5dB を超えないときは,単純な算術平均による平均音圧レベルと式(1)で計算した

ものとの誤差は 0.7dB 以下である。

8.2

測定面音圧レベルの算出  測定面音圧レベル

pf

L

は,自由音場条件で得られる音圧レベルの平均値

を推定するために,

pm

L

の値を反射音による補正をして,次の式によって求める。

K

L

L

pm

pf

=

dB  (2)

ここに,

pf

L

測定面音圧レベル (dB),基準値:20

µPa

K

測定面における音場補正値の平均値 (dB)

この規格の目的から,音場補正値 の許容範囲は−2dB から+2dB である。

a)

実用測定方法の場合  音場補正値 は,理想的でない環境(例えば,吸音又は反射音の存在)の影響

を考慮するものである。の典型的な値の範囲は,−2dB(吸音効果のある地表面上での測定に対す

る値)から+10dB(残響の多い室内での計測に対する値)までである。音場補正値 の値の算出は,

附属書 に示す手順による。

b)

簡易測定方法の場合  音場補正値 の典型的な値の範囲は,0dB(屋外での計測に対する値)から残

響の多い室内での計測に対する 10dB を超えるような値までである。この規格の目的のために,音場

補正値 の許される最大値は 7dB である。音場補正値 の値の算出は

附属書 に示す手順による。

備考  音場補正値 は,周波数にも依存している。音圧レベルと残響時間が A 特性を用いて計測され

ているとき,音場補正値 の誤差は,測定対象音源と残響時間の決定に用いられた音源の周波

数に対する音圧レベルの分布の違いによって増加する。この誤差は,オクターブバンドでの音

圧レベルと音場補正値のデータを用いることによって,減少させることができる。

附属書 

A.4.1

参照。

8.3

音響パワーレベルの算出  音源から放射される騒音を特徴づける音響パワーレベルは,次の式によ

って算出する。

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

=

0

10

log

10

S

S

L

L

pf

w

dB

ここに,

L

w

音源の A 特性又はバンド音響パワーレベル (dB),基準値:
1pW

pf

L

8.2

によって求められる測定面音圧レベル (dB),基準値:

20

µPa

S

測定面の面積 (m

2

)

S

0

=1m

2

8.4

指向指数と指向係数の算出  必要に応じて,指向指数と指向係数の値を附属書 の手順によって算

出する。


19

B 8044 : 2001

9.

記録事項  この規格の要求に従って実施する測定に対しては,可能な限り次に示す情報を収集し記録

する。

9.1

測定対象音源

a)

試験に供される騒音源に関する記述[製造業者の表示,型式,製造番号,製造年(関係する場合)

,技

術データ,測定対象音源の寸法及び基準直方体の寸法を含む。

b)

運転状況(測定時の出力及び回転速度)

c)

据付状態

d)

試験環境中での騒音源の位置

e)

試験及び測定中の運転に含まれる構成要素の騒音源に関する記述。吸気装置及び排気装置の形式を含

む(6.1 参照)

9.2

音場環境

a)

試験環境に関する説明  屋内であれば,壁,天井及び床の物理的処理についての記述並びに騒音源の

位置及び部屋にあるものの位置が分かるような概略図。屋外であれば,試験環境に関する物理的な記

述を含んだ,周辺の地形と関連して騒音源の位置を示す概略図。

b)

附属書 による試験環境の音響的な評価

c)

空気の温度  (℃),大気圧 (Pa) 及び相対湿度 (%)

d)

風向及び風速(屋外での測定時だけ)

e)

基準音源を使用した場合は,その音響パワー出力

9.3

測定器

a)

測定に用いた機材の名称,型式,製造番号及び製造業者

b)

周波数分析器のバンド幅

c)

測定システムの周波数応答

d)

マイクロホン及び測定システム各部の校正の確認に用いられた方法並びに校正のデータ及び校正の場

e)

風防を用いた場合は,その形式及び構造

9.4

音響データ

a)

測定面の形状,測定距離,マイクロホン又はマイクロホン移動経路の位置及び方向

b)

測定面の面積 S (m

2

)

c)

マイクロホンの周波数応答,通過帯でのフィルタの周波数応答,暗騒音などに対するデシベル単位の

補正値。可能であればそれぞれの周波数帯に対するもの。

d)

それぞれの測定点 で測定した音圧レベル L

pi

e)

それぞれの測定点での暗騒音の音圧レベル

f)

附属書 の手順の一つによって算出した音場補正値 K

g)

デシベル単位の測定面音圧レベル L

pf

。A 特性補正値及び対象とする各オクターブバンドでの値。

基準値:20

µPa

h)

デシベル単位の音響パワーレベル L

w

。A(又は他の)特性補正値及びすべての対象オクターブバンド

での測定面音圧レベルから計算されたもの。基準値:1pW (=10

12

W)

9.5

測定日及び測定場所  測定を行った日付,場所及び測定責任者の氏名を記録する。


20

B 8044 : 2001

10.

試験報告  試験報告には,9.で示した情報並びに測定方法の種類(表 参照)を含め,測定結果はこ

の規格の手順及び

表 に示す測定方法の種類の規定を完全に満足して得たものであると記述する。

場合によっては,業務内容と測定の目的に従って測定結果についての追加の情報と説明を加える必要が

ある。


21

B 8044 : 2001

附属書 A(規定)  音場環境に対する評価方法

A.1

一般  この規格によって実施する測定は,反射床面上に自由音場をもつ環境で行わなければならない。

この環境は,次に示す要求事項を満足すれば,半自由音場室,屋外又は普通の試験室のいずれでもよい。

試験室は十分に大きく,できれば,床面以外に反射物がないものとする。試験室には,次の場所に測定

面を設ける。

a)

部屋の境界からの有害な反響のない音場の中

b)

測定対象音源の近接場の外側

屋外試験場で,アスファルト又はコンクリートのような硬く平らな地面上にあり,音源からの距離が,

音源中心と低い方の測定点との間の最大距離の 3 倍の範囲内に反射物のない場合は,

音場補正値 は 0.5dB

以下であり無視できるものと仮定してよい。

備考  音源近傍の障害物で,その幅,例えば,柱又は支持部材の直径が基準直方体からの距離の 1/10

を超える場合は,その障害物は反射物と考えてよい。

ISO 3745

の要求事項を満足する無響室で試験する場合には,音場補正値 は無視できるものと仮定して

よい。

環境による影響の評価は,音場補正値 の大きさを決めるのに使用する二つの方法のいずれかを選択し

て実施する。これらの方法は,好ましくない環境上の影響の有無の決定及びこの規格による試験での測定

対象音源に対して与えられた測定面の評価を行うために使用する。

第一の試験(比較法:A.3 参照)は,基準音源を使用して実施する。

もう一つの試験(直接法)

A.4 参照)は,試験の音源が動かせない場合及び音源の寸法が大きい場合に

採用してもよい。後者の試験では残響時間の測定を必要とする。

与えられた測定面に関する自由音場の条件は,部屋の等価吸音面積 と測定面の面積 の比が十分大き

い試験室によって満足される。一般に,A/S>10 であれば,音場補正を必要としない。A/が 10 から 6 の

間にある場合は,音場補正値 はこの附属書に示す方法によって決定することができる。この場合,通常,

K

は 2dB より小さい。A/S<6 の場合は,音場補正値 は 2dB を超えることがあり,

表 に示す音響パワ

ーレベルの測定誤差より大きな誤差を生じさせる可能性がある。そのような場合は,より小さな測定面,

よりよい測定環境又は簡易測定方法(ISO 3746 参照)による測定のいずれかを選択するのがよい。反射面

は,A.2.1 の要求事項を満足するのが望ましい。屋外測定については,A.2.2 の追加注意事項を考慮するこ

とが望ましい。

A.2

環境条件

A.2.1

反射面の特性  測定は,次のいずれかの環境で実施してよい。

−  屋外の反射面の上

−  一つの面が反射面である試験室の中

−  一つの反射面をもち,その他の面が吸音面である試験室の中

備考  特に,反射面が地面又は試験室を囲む壁の一部でない場合は,測定に影響する反射面の振動に

よる音の放射のないことを十分確認する必要がある。


22

B 8044 : 2001

A.2.1.1

反射面の形状及び寸法  反射面は,測定面を反射面へ投影したときの輪郭よりも,対象周波数領域

での最低周波数の波長の少なくとも 1/2 以上は外側まであることが望ましい。

A.2.1.2

反射面の音響特性  反射面は,対象周波数領域において,ほぼ完全に音を反射する面を近似する音

響特性をもたなければならない。屋内測定では,通常,コンクリートの床はこれを満足する。屋外測定で

は,コンクリート又は滑らかに仕上げられたアスファルト表面で十分である。

A.2.2

屋外測定に対する注意  気象条件(例えば,温度,湿度,風,結露)の対象周波数領域における音

響伝ぱ(播)又は測定段階での暗騒音に及ぼす悪影響を最少にするように注意することが望ましい。

風の影響からマイクロホンを保護するために,用具を使用する場合は,測定した音圧レベルに適切な補

正を加える。

A.3

基準音源の音響パワーレベルと比較して算出する方法(比較法)

A.3.1

手順  ISO 6926 の要求事項を満足する特性をもつ基準音源を,試験する音源の位置と基本的に同じ

位置に置く。本体の 7.及び 8.の手順に従い,音場補正値 を考慮しない基準音源の音響パワーレベルを求

める(すなわち,最初,は 0 と仮定する。

。測定対象音源による測定と同じ測定面を使用した場合,音

場補正値 はデシベルを単位として,次の式で求める。

K

L

w

L

wr

ここに,

L

w

:  本体の 7.及び 8.の手順で 8.2 の式(2)において K=0 として算出

した基準音源の A 特性又はバンド音響パワーレベルのデシベ
ル値 
[基準値:1pW (=10

12

W)

ISO 3744 参照)

L

wr

:  呼称されている基準音源の A 特性又はバンド音響パワーレベ

ルのデシベル値[基準値:1pW (=10

12

W)

A.3.2

試験環境における基準音源の位置

A.3.2.1

音源を試験場所から移動できる場合  機械の高さ寸法とは無関係に,基準音源を反射面の上に置く。

試験対象が非常に大きな機械であっても,機械の長さと幅の比が 2 以下の場合は,1 か所で十分である。

この比が 2 を超える場合は,反射面上の 4 点で基準音源を作動させる。試験対象機械の床面への投影がほ

ぼ長方形である場合は,4 辺の中点に 4 点を位置させる。L

w

を求めるには,この 4 点の各々に基準音源を

置いたときの測定面の音圧レベル,L

pf

を算出する。測定面上の各測定点において,4 か所の音源位置の場

合の音圧レベルの平均値を 8.1 の式(1)によって算出する。

A.3.2.2

音源を試験場所から移動できない場合  基準音源は,できるだけ,音の反射性のよい機械の上面に

置く。機械が吸音性の高い表面をもつ場合には,この方法は使用しない方がよい。この場合は,A.4 の方

法によるのがよい。

A.3.3

評価基準  与えられた試験環境で,この規格の測定上の要求を満足するには,測定面に対して,音

場補正値 は 2dB 以下でなければならない。が 2dB を超える場合は,より小さい測定面又はよりよい試

験環境が必要である。その上で,この手順を再度実施しなければならない。試験対象音源の音響パワーレ

ベルを求めるために,ISO 3746 に示す方法(簡易測定方法)に従ってもよい。

備考  基準音源を用いる測定方法によれば,K>2dB であっても,本体の 1.5 に示す不確かさの範囲内

の音響パワーレベルが得られる可能性がある。

A.4

測定室内の残響時間を用いて算出する方法(直接法)


23

B 8044 : 2001

A.4.1

この試験方法は,おおむね立方体の形状をもつ試験室に適用される。音場補正値 は,次の式で求

める。

÷

ø

ö

ç

è

æ +

=

S

A

K

/

4

1

log

10

10

dB

ここに,  A:  吸音等価面積 (m

2

)

S

:  測定面の面積 (m

2

)

K

は,

図 A.1 で横軸に適切な A/をとることによって,求めてもよい。測定面の面積 は,本体の 7.1

の規定によって算出する。

試験室の等価吸音面積 は,全対象周波数領域におけるオクターブバンドごとの残響時間を測定するこ

とによって次のように求める(ISO 354 及び

解説 3.6 参照)。

T

V

c

A

3

.

55

=

(m

2

)

ここに,  c:  空気中の音速 (m/s) 

c

=0.6t+331

ここに,  は空気の温度  (℃) 

V

:  試験室の体積 (m

3

)

T

:  オクターブバンドごとの残響時間 (s)

備考  ISO 10494 では,A=0.16V/を使用している。空気の温度が常温,例えば,t=15℃であれば,

c

=340m/s となり,55.3/340=0.16 であるので,両式は同等である。この規格では,右辺と左辺

の単位を合わせるため,ISO 354 の原式を採用した。

A.4.2

評価基準  ISO 3744 の規定に従う測定をするための測定面の面積については,比 A/が 6 を超えて

いるのがよい。

この要求が満足できないときは,新たな測定面を選択する。その新しい測定面はより小さい面積とし,

かつ,近接音場の外とする(本体の 1.5 参照)

。代わりに,試験室に吸音材を追加することによって A/

増加させ,新しい条件で A/を再測定してもよい。

試験対象音源の近接音場の外に位置するどの測定面もこの箇条の要求事項を満足できない場合は,その

試験環境は,この規格による測定対象音源の測定には使用できない。新しい試験環境を選択するか,又は

本体の

表 に示す値を超える不確かさを許容する。


24

B 8044 : 2001

図 A.1  音場補正値 (dB)


25

B 8044 : 2001

附属書 B(参考)  測定装置の例

この

附属書(参考)は,測定装置の例を示すもので,規定の一部ではない。

B.1

一般  測定装置は,基本的には,マイクロホン,フィルタ付増幅器,二乗平均回路及び指示機構で構

成する。二乗平均値を算出するためのフィルタからの信号処理の方法が幾つかある。RC 平滑回路と等価

な整流法の採用,フィルタ出力の二乗値の積分及びディジタル方式がある。幾つかの一般的な形態を次に

示す。

B.1.1

  RC

平滑回路と騒音計  IEC 60651 による騒音計のように,多くのアナログ計器が RC 平滑回路を採

用している。

時間重み特性 S (slow)  にセットした騒音計の場合,変動値が 5dB 未満のときは,指示値の平均値は概略

二乗平均音圧レベルを表示する。

備考  騒音計のマイクロホンは,製造業者の指定する基準入射角において一様な周波数応答特性をも

つことが望ましい。直径 13mm のコンデンサマイクロホンがこの目的に適している。マイクロ

ホンとそのプリアンプを試験室に置き,ケーブルを用いて騒音計とつなぐのがよい。装置は,

プリアンプと騒音計の間に同じケーブルを挿入して校正するのが望ましい。ケーブルは,測定

中の使用温度範囲で,感度が変化しないものを選択する。

騒音計と測定者は,試験室の隣の部屋に位置するのがよい。騒音計は,時間重み特性 S (slow)  にセット

し,測定時間中の最大値と最小値の平均を読み取る。

音圧レベルの変動が 5dB を超える場合には,平滑回路の時定数の長い他のアナログ機器を使用するのが

望ましい。

B.1.2

アナログ積分器  もう一つの,実効値検知方法は,アナログ積分器を使用し,次の積分の近似値を

計算する。

( )

2

/

1

0

2

0

.

.

1

úû

ù

êë

é

=

ò

T

s

m

r

dt

t

e

T

e

ここで,e

0

 (t)

はフィルタ出力。二乗演算及び開平演算は,通常,非線形アナログ回路で実行される。積

分演算は,e

0

 (t)

を電流に変換し,コンデンサに電荷を蓄えるか又は周波数が e

0

2

 (t)

に比例する信号中のサ

イクル数を数える方法によって実行される。

B.1.3

ディジタル装置  フィルタ出力の実効値は,サンプリング,ディジタル値への変換,平方及び結果

の積分によって求められる。サンプリング周波数は,次のいずれかでよい。

a)

フィルタ出力信号に現れる最高周波数よりも高い周波数。

b)

フィルタ出力信号に現れる最高周波数と比較し,統計的にほぼ独立とみなせるサンプリング結果が得

られるような,やや低い周波数。

いずれの場合も,規定の時間間隔経過後の検知器の出力は,

対象周波数領域のすべての周波数にわたり,

時間の関数としての真の実効値から 3%以内にあることが望ましい。

B.2

レベル記録計  レベル記録計は,二乗平均演算及び指示を行う計器として使用することもあり,また,

指示専用の計器として使用する場合もある。

前者は交流入力の場合で,測定系の時定数は,レベル記録計のペンの速度で決まる。レベル記録計は複


26

B 8044 : 2001

雑な電気機械装置なので,時定数を決めるための簡単な方法は示すことができない。この件については,

レベル記録計の製造業者に相談するのがよい。

レベル記録計が指示だけに使用される後者の場合は,記録計は,通常,二乗平均回路からの直流出力を

記録するように造られており,この二乗平均回路の時定数が測定系の時定数を決める。

どちらの場合も,得られた平均値は,ペンの変動幅が 5dB 未満の場合にだけ,実効値の近似値として許

容できる。


27

B 8044 : 2001

附属書 C(参考)  測定半球面による指向指数及び指向係数の算出

この

附属書(参考)は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

硬い反射面の存在は,音源の指向特性を変化させる。指向指数及び指向係数は,反射面を音源の一部と

考えて求めてよい。音源の指向指数 (DI) は,反射面上の自由音場における測定から,デシベルを単位と

して,次の式で算出できる。

DI

L

pi

L

pf

+3 (C.1)

ここに,

L

pi

測定半球面の中心から メートル離れた点で測定した,DI を
求めたい方向の,デシベルを単位とする音圧レベル。基準値は,
20

µPa。

L

pf

半径 メートルの測定半球面全体の,デシベルを単位とする音
圧レベル。基準値は,20

µPa。

備考  測定報告書には,最も大きい DI とその方向が含まれていれば十分である。音源の与えられた

方向の指向係数 Q は,次の式による。

Q

=10

0.1DI

(C.2)

ここに, DI は,式(C.1)から求めた,同一方向の指向指数。


28

B 8044 : 2001

附属書 D(参考)  関連規格

1)

ISO 266 

: 1997, Acoustics

−Preferred frequencies

2)

ISO 3740 

: 1980, Acoustics

−Determination of sound power levels of noise sources−Guidelines

for the use of basic standards and for the preparation of noise test codes

3)

ISO 3741 

: 1988, Acoustics

−Determination of sound power levels of noise sources−Precision

methods for broad-band sources in reverberation rooms

4)

ISO 3742 

: 1988, Acoustics

−Determination of sound power levels of noise sources−Precision

methods for discrete-frequency and narrow-band sources in reverberation rooms

5)

ISO 3743-1 

: 1994, Acoustics

− Determination of sound power levels of noise sources −

Engineering methods for small, movable sources in reverberant fields

−Part 1 : Comparison

method for hard-walled test rooms

6)

ISO 3743-2 

: 1994, Acoustics

−Determination of sound power levels of noise sources using sound

pressure

−Engineering methods for small, movable sources in reverberant fields−Part 2 : Methods

for special reverberation test rooms

7)

ISO 6190 

: 1988, Acoustics

−Measurement of sound pressure levels of gas turbine installations for

evaluating environmental noise

−Survey method

8)

IEC 61260 

: 1995, Electroacoustics

−Octave-band and fractional-octave-band filters


29

B 8044

: 20

01

附属書 1(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

JIS B 8044 : 2001

  ガスタービン及びガスタービン装置−空気音の測定−実用測定方法及び

簡易測定方法

ISO 10494 : 1993

  ガスタービン及びガスタービン装置−空気音の測定−実用測定方法

及び簡易測定方法

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容 
表示箇所:本体,附属書 
表示方法:側線及び点線の下線

項目番号

内容

(II)国際

規格
番号

項目
番号

内容

項目ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

1.

適用範囲  ・ガスタービン及びガスター

ビン装置の空気音測定に
おける実用測定方法及び
簡易測定方法を規定する。

ISO 10494

1

JIS

に同じ

ただし,表 1 は改正前の ISO
規格から引用している。

MOD

/追加
/変更

(1)

再現性及び繰返し性の用語の
定義を追加した(JIS Z 8103
による)

(2)

ガ ス タ ー ビ ン 装 置

(gas

turbine set)

の意味についての

記述を“備考”として追加し
た。

(3)

表 1 は,

改正後の最新版の ISO

規格のものを引用した。

(4) ISO 10494

の Introduction の記

述を,“参考”として記載し
た。

(1)

用 語 の 意 味 を 明 確 に す る た め , JIS Z 

8103

を引用した。

(2) gas turbine set

という用語は,通常,ガス

タービンの分野では,使用されないので,
補足説明が必要。

(3) ISO

規格の最新版との整合性を維持する

ため。

(4)

規格の意図を説明するのに有用であるた
め,本体に追加した。

(1)

,(2)及び(4)については,規定を明確にす

るための補足であるので,対策は必要としな
い。(3)については項目番号 2 による。

2.

引用規格

引用した ISO 及び IEC 規格
並びに ISO 規格と対応する

JIS

 2

引用した ISO 及び IEC 規格。
ただし,廃止又は改正された
次の規格を含む。

ISO 2204 : 1979

(廃止)

ISO 3744 : 1981

(改正)

ISO 3746 : 1979

(改正)

MOD

/変更
/追加

JIS

では,廃止された引用規格は

削除,改正された規格は最新版を
引用。ISO 規格最新版からの引用
箇所に引用されている規格を,

JIS

の引用規格に追加。

削除した規格:ISO 2204 : 1979
変更した規格:ISO 3744 : 1994

 ISO 

3746 

: 1995

追加した規格:JIS Z 8103

 IEC 

60804: 1985

 IEC 

61260: 1995

JIS と国際規格の最新版との整合性を維持

するため,対応国際規格の引用規格のう
ち,既に廃止された規格は削除し,改正さ
れた規格は,その最新版を JIS の引用規格
とした。

・項目番号 1 で記述したように,用語の定議

を引用した JIS Z 8103 を追加した。

・変更した

表 で引用している,IEC 60804 :

1985

及び IEC 61260 : 1995 を引用規格に

追加した。

・今後の対策としては,ISO に通知の上,対

応国際規格の改正を促す。


30

B 8044

: 20

01

JIS B 8044 : 2001

  ガスタービン及びガスタービン装置−空気音の測定−実用測定方法及び

簡易測定方法

ISO 10494 : 1993

  ガスタービン及びガスタービン装置−空気音の測定−実用測定方法

及び簡易測定方法

(I)JIS の規定

(II)国際

規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容 
表示箇所:本体,附属書 
表示方法:側線及び点線の下線

(V)JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

3.

定義

空気音測定方法に関する基
本的な用語の定義

 3

JIS

に同じ

IDT

4.

音場環境

試験環境及び試験環境の評
価基準並びに暗騒音の評価
基準

 4

JIS

に同じ

IDT

5.

測定機器

測定器に対する要求事項

 5

JIS

に同じ

ただし,附属書 B の記載は
ない

MOD 
/追加

・測定装置については,附属書 B

も参考になる旨の記述を追加
した。

・本体と附属書 B の関係を明らかにする。

6.

試 験 対 象
及 び 試 験
条件

・空気音測定対象音源の定義

・空気音測定条件 
・音源の区分

 6

JIS

に同じ

ただし,特に決められていな
い場合は,ISO 3977 のベー
ス定格出力運転で測定する
こととしている。

MOD 
/追加

・特に決められていない場合の運

転条件は ISO 3977 のベース定
格出力と同じ

JIS B 8042

の“クラス D,レン

ジ IV”の出力とし,両出力は
等価である旨の備考を追加。

JIS B 8042 では,出力の定義にベース定格

出力という用語を使用していない。したが
って,ISO 10494 で引用している ISO 3977
のベース定格出力は JIS B 8042 の“クラ
ス D,レンジ IV”の出力に相当すること
を説明した。

・補足説明であるので,今後の対策の必要は

ない。

7.

測 定 面 の
音 圧 レ ベ

・基準面並びに測定面及び測

定点の設定方法

・測定面を分割したときの全

音響パワーレベルの算出
方法

・測定時の注意事項

・暗騒音レベルの測定方法と

暗騒音補正の方法

 7

JIS

に同じ

MOD 
/追加

(1) JIS

では,部分測定面の平均

音圧を求める方法を説明のた
めに追加した。

(2) JIS

では,測定点の配置の決

め 方 に つ い て , ISO 3744 :

1994

を参照するよう備考を

追加した。

・規定を分かりやすくするために,追加の説

明が必要である。

・対応国際規格の改正時に ISO へ申し入れ

る。

8.

測 定 面 音
圧 レ ベ ル
音 響 パ ワ
ー レ ベ ル
及 び 指 向
係 数 の 算

・測定面音圧レベル,音響パ

ワーレベル及び指向係数
の算出方法

 8

JIS

に同じ

IDT


31

B 8044

: 20

01

JIS B 8044 : 2001

  ガスタービン及びガスタービン装置−空気音の測定−実用測定方法及び

簡易測定方法

ISO 10494 : 1993

  ガスタービン及びガスタービン装置−空気音の測定−実用測定方法

及び簡易測定方法

(I)JIS の規定

(II)国際

規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容 
表示箇所:本体,附属書 
表示方法:側線及び点線の下線

(V)JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

9.

記録事項

空気音測定に際して,記録す
べき項目

 9

JIS

に同じ

IDT

10.

試験報告  試験報告書の内容

 10

JIS

に同じ

IDT

A.

附属書 A

(規定) 
音 場 環 境 に
対 す る 評 価
方法

・音場補正値の測定及び算出

方法

・音場補正値の評価基準

附属書

A

JIS

に同じ

ただし,等価吸音面積の計算
に次の式を使用している。

A

=0.16・V/T

ここに

A

:  等価吸音面積 (m

2

)

V

:  試験室の体積 (m

3

)

T

:  オクターブバンドでの

残響時間 (s)

0.16

は s/m の単位をもつ。

MOD 
/変更

等価吸音面積の計算式として,引
用規格 ISO 354 の詳細なものを
採用した。

A

=55.3/cV/T

ここに,

A

: 等価吸音面積 (m

2

)

c

:  空気中の音速 (m/s)

c

=0.6t+331

t

:  空気の温度  (℃)

V

: 試験室の体積 (m

3

)

T

:  オクターブバンドでの残響

時間 (s) 55.3 は定数。

・対応国際規格の計算式では右辺と左辺の単

位が合わないので,一見奇異な印象をもつ
場合が生じるので引用規格の原式と使用
した。

・空気温度 t=15 (℃)  では,c=340m/s であ

るので,55.3/c=0.16 となり,ISO 10494
の式と一致するので,対策は必要ない。

B.

附 属 書 B

(参考) 
測 定 装 置 の

・空気音測定装置の例につい

ての解説

附属書

B

JIS

に同じ

IDT

C.

附属書 C

(参考) 
測 定 半 球 面
に よ る 指 向
指 数 及 び 指
向 係 数 の 算

・指向指数及び指向係数の算

出方法

附属書

C

JIS

に同じ

IDT


32

B 8044

: 20

01

JIS B 8044 : 2001

  ガスタービン及びガスタービン装置−空気音の測定−実用測定方法及び

簡易測定方法

ISO 10494 : 1993

  ガスタービン及びガスタービン装置−空気音の測定−実用測定方法

及び簡易測定方法

(I)JIS の規定

(II)国際

規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容 
表示箇所:本体,附属書 
表示方法:側線及び点線の下線

(V)JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

D.

附属書 D

(参考) 
関連規格

・関連規格

附属書

D

JIS

に同じ

ただし,改正前の規格を含
む。

MOD 
/変更
/追加

次のように,廃止規格は削除,改
正規格は最新版を記載した。

ISO 266 : 1997

(改正)

ISO 3743-1 : 1994

(改正)

ISO 3743-2 : 1994

(改正)

IEC 50 (08) : 1960

(廃止)

次の規格は,変更した本体

表 1

で引用されているので,本体の引
用規格に移した。

IEC 61260 : 1995 
(旧 IEC 225 : 1966) 
参考のため次の関連規格を追加
した。

ISO 6190 : 1988

・最新規格との整合性を維持するため,廃止

規格は削除し,改正規格は最新版を記載し
た。

・ガスタービンプラントの周辺騒音測定方法

に関する ISO 6190 : 1988 を参考として追
加した。

・廃止,修正規格についての対策については,

項目番号 2 による。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

− IDT 技術的差異がない。

− MOD/追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− MOD/変更  国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

− MOD  国際規格を修正している。 


33

B 8044 : 2001

JIS B 8044

  原案作成委員会構成表

氏名

所属

(委員長)

田  中  英  穂

東京大学名誉教授

(主査)

青  木  千  明

日本内燃機関連合会

(幹事)

鈴  木  章  夫

石川島播磨重工業株式会社ガスタービン事業部

(副幹事)

井  上  保  雄

株式会社アイ・エヌ・シー・エンジニアリング技術本部

(委員)

穐  山  貞  治

工業技術院標準部

有  賀  一  郎

千葉工業大学工学部

梶      昭次郎

東京大学大学院工学系研究科

川  口      修

慶應義塾大学理工学部

高  田  浩  之

東海大学工学部

筒  井  康  賢

工業技術院機械技術研究所エネルギー部

中  川  良  治

日本コージェネレーションセンター調査部

橋  本      進

財団法人日本規格協会技術部

八  田      勲

工業技術院標準部

平  岡  克  英

運輸省船舶技術研究所機関動力部

保  科  幸  雄

社団法人日本内燃力発電設備協会技術部

池  上  寿  和

三菱重工業株式会社高砂製作所プラント技術部

磯  部  信  一

三井造船株式会社機械システム事業本部

加  藤      剛

日立造船株式会社技術開発本部技術研究所

河  田      修

株式会社富士電機ガスタービン研究所

永  井  勝  史

川崎重工業株式会社汎用ガスタービン事業部

西  原  昭  義

ヤンマーディーゼル株式会社ガスタービン開発部

浜  野      博

株式会社東芝火力プラント技術部

明  翫  市  郎

富士電機株式会社富士・シーメンス・エネルギーシステム推進本部

毛  利  幸  雄

株式会社新潟鉄工所原動機事業部

安  田  耕  二

株式会社日立製作所火力・水力事業部

吉  川  修  平

富士電機株式会社富士・シーメンス・エネルギーシステム推進本部

浦  野  稔  之

東京電力株式会社火力部

北  川  秀  一

日揮株式会社横浜本社エンジニアリング本部回転機械部

小  松  泰  幸

昭和シェル石油株式会社研究開発部

佐  藤  穎  生

社団法人火力原子力発電技術協会調査局

佐  藤  幹  夫

財団法人電力中央研究所横須賀研究所プラント熱工学部

庄  司  不二雄

東京ガス株式会社エネルギー技術部

高  木      一

電気事業連合会工務部

高  西  一  光

関西電力株式会社原子力・火力本部

三  浦  千太郎

東京ガス株式会社エネルギー技術部

三  賢  憲  治

東電設計株式会社海外事業本部

(関係者)

池  田  忠  司

富士電機株式会社富士・シーメンス・エネルギーシステム推進本部

三  塚  隆  正

財団法人日本規格協会技術部

(事務局)

波多野  由  美

日本内燃機関連合会

備考  ○印の付いている者は,分科会委員を兼ねる。