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B 8042-7 : 2001  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本内燃機関連合会 (JICEF) /財団法人日

本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによってJIS B 8042 : 1994は廃止

され,JIS B 8042-1,-2,-3,-5,-7,-8に置き換えられる。 

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 3977 : 1991 (Gas turbines−

Procurement) にパート制を適用して改正したISO/DIS 3977-7 (Gas turbines−Procurement−Part 7 : Technical 

information) を基礎として用いた。 

JIS B 8042-7には,次に示す附属書がある。 

附属書A(参考) パッケージャ提出図書への要求事項の例 

附属書1(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS B 8042の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 8042-1 第1部:一般事項及び定義 

JIS B 8042-2 第2部:比較基準条件及び定格 

JIS B 8042-3 第3部:設計要求事項 

JIS B 8042-5 第5部:用途−石油及び天然ガス工業用 

JIS B 8042-7 第7部:技術清報 

JIS B 8042-8 第8部:検査,試験,据付及び完成 

なお,原国際規格ISO 3977の規格群は,さらに次の部によって構成される。 

−Part 4 : Fuels and environment 

−Part 6 : Combined cycles 

−Part 9 : Reliability, availability, maintainability and safety 

B 8042-7 : 2001  

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 2 

3. 定義 ······························································································································ 2 

4. パッケージャからのデータ ································································································ 2 

4.1 全般 ···························································································································· 2 

4.2 見積仕様書 ··················································································································· 3 

4.3 契約図書 ······················································································································ 3 

附属書A(参考) パッケージャ提出図書への要求事項の例 ························································· 4 

附属書1(参考) JISと対応する国際規格との対比表 ································································ 14 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 8042-7 : 2001 

ガスタービン−調達仕様− 

第7部:技術情報 

Gas turbines−Procurement− 

Part7 : Technical information 

序文 この規格は,1999年に発行されたISO/DIS 3977-7 (Gas turbines−Procurement−Part7 : Technical 

information) を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧表

をその説明を付けて,附属書1に示す。 

1. 適用範囲 JIS B 8042の各部は,ガスタービン及び関連補機,又はコンバインドサイクルプラントを

購入者(1)が製造業者(2)から調達しようとするときに必要な,主として技術的な情報に関する基準となる指

針について規定する。 

注(1) ガスタービンなどの使用者又は購入の責任をもつ契約者。 

(2) ガスタービンなどの製造業者又は供給の責任をもつ契約者。 

JIS B 8042の各部は,異なった環境への要求及び完全性への要求に調和した見積書を提出するための基

本的事項を規定する。JIS B 8042の各部は,可能な場合に,これらの要求事項に適合しているかどうかを

確認するための基準を規定する。JIS B 8042の各部は,当該設備に適用される国又は地方の法規制に優先

するものではない。 

JIS B 8042の各部は,通常の燃焼系統をもつ開放サイクルガスタービンプラント及び非助燃式のコンバ

インドサイクルプラントに適用し,また,密閉サイクル及び半密閉サイクルガスタービンプラントにも準

用できる。 

なお,適切な修正を加えることによって,次のものに適用してもよい。 

a) フリーピストンガス発生機又は特殊な熱源(例えば,化学プロセス,過給ボイラの火炉,原子炉)を

用いるガスタービン。 

b) 助燃式コンバインドサイクル,再燃式コンバインドサイクルプラント,その他のコンバインドサイク

ルプラント(例えば,コージェネレーションプラント)。 

ただし,航空機,建設機械,農・工業用トラクタ及び自動車を駆動するために用いるガスタービンには

適用しない。 

この規格は,プロジェクトの見積段階及び契約実行段階に提出する必要のある,パッケージャが技術及

び契約上の責任をもつものと考えられる供給範囲全体に対する情報について規定する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

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(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO/DIS 3977-7, Gas turbines−Procurement−Part 7 : Technical information (MOD)  

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0128 火力発電用語−ガスタービン及び附属装置 

JIS B 8041 ガスタービン受渡試験方法 

備考 ISO 2314 : 1989, Gas turbines−Acceptance tests及びISO 2314/Amd.1 : 1997, Gas turbines−

Acceptance tests for combined-cycle power plantsからの引用事項は,この規格の該当項目と

同等である。 

JIS B 8042-1 ガスタービン−調達仕様−第1部:定義 

備考 ISO 3977-1 : 1997, Gas turbines−Procurement−Part 1 : General introduction and definitionsから

の引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 

JIS B 8042-2 ガスタービン−調達仕様−第2部:比較基準条件 

備考 ISO 3977-2 : 1997, Gas turbines−Procurement−Part 2 : Standard reference conditions and ratings

が,この規格と同等である。 

JIS B 8042-3 ガスタービン−調達仕様−第3部:設計要求事項 

備考 ISO/DIS 3977-3, Gas turbines−Procurement−Part 3 : Design requirementsからの引用事項は,こ

の規格の該当事項と同等である。 

ISO/DIS 3977-4 Gas turbines−Procurement−Part 4 : Fuels and environment 

ISO/DIS 3977-6 Gas turbines−Procurement−Part 6 : Combined cycles 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義には,JIS B 0128,JIS B 8042-1,JIS B 8042-2,JIS B 8042-3,

ISO/DIS 3977-4及びISO/DIS 3977-6の定義を適用する。 

4. パッケージャからのデータ 

4.1 

全般 購入者は,引合仕様書の発行に先立ち,JIS B 8042-3附属書Aのデータシート及びこの規格

の附属書Aのパッケージャ提出図書リストの記入を完了する。 

JIS B 8042-3のデータシートは,調達段階で購入範囲を伝えることを目的とするが,そのほかに,購入

者が必要とする情報のレベルを上げるために,パッケージャ提出図書リストのデータシートを用いてもよ

い。 

パッケージャ提出図書リストは,JIS B 8042-3のデータシートを補足し,購入者が契約実行段階で,ほ

かに必要とする図書を明らかにする。また,パッケージャ提出図書リストは,要求する図書,図面又はデ

ータが審査用か,又は参考用かを明示する。 

パッケージャは,指定された部数の見積仕様書のコピーを引合仕様書に記載された住所あてに,購入者

へ提出する。 

備考1. 電子データ交換 (EDI) による図書のやりとりは,契約関係者間のデータ伝送の効果的な代替

手段と考えられる。 

2. 附属書Aは,提出図書の要件(表A.2)を含み,一般的な表題及び図書番号が表現しようと

する情報の目的及び種類を明確にする。 

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4.2 

見積仕様書 見積仕様書は,最少限,そのプロジェクト用に,附属書Aを参考にして作成したパッ

ケージャ提出図書リストの図書区分2の図書及び提出時期欄のPで要求している図書を含み,かつ,引合

仕様書に従うものとする。 

パッケージャは,購入者が見積仕様書を評価するために十分な詳細データを提出し,要求仕様に対する

すべての変更点及び例外事項を明確にする。 

4.2.1 

協議用図書 パッケージャと購入者の協議のためにやりとりするデータには,通常,パッケージャ

提出図書リストの図書区分2の図書を含む。 

4.2.2 

性能データ 購入者は,附属書Aを参考にして作成した,パッケージャ提出図書リストの図書区

分及び図書番号を示すことによって,指定する用途に対して必要な性能データを明示しなければならない。 

4.2.3 

技術データ パッケージャは,そのプロジェクト用に,附属書Aの例を参考にして作成したパッ

ケージャ提出図書リストに適合するすべての技術データを購入者へ提出する。 

4.3 

契約図書 契約実行段階で提出すべき図書も同様に,附属書Aの例を参考にして作成したパッケー

ジャ提出図書リストで指定し,契約成立の前に,パッケージャと購入者の間で見直し,合意する。図面,

図書又はデータシートには,それぞれ下部右側の隅に,少なくとも,発行承認の日付,改正番号,日付及

び図書の名称の入った表題欄を設ける。さらに,パッケージャ提出図書作成日程(図書番号A001を参照)

と照合するために,パッケージャ提出図書リストで用いる図書番号,連続番号及びシート番号も合わせて

記載する。 

図書番号A001の図書は,頻繁に改訂する図書であり,契約実行段階で定期的に見直しされ,参考用に

発行されるものである。この図書は,契約実行期間中にパッケージャが提出するすべての図書の包括的な

リストである。このリストには,すべての図書の表題,図書番号及び送付日程を含むデータ欄を設ける。

パッケージャ提出図書リストは,どの図書番号が参考用か,審査用かを指示する。 

4.3.1 

図面 提出図面は,図書番号H002に含まれる要領書[及び対応する提出図書の要件(表A.2)の

内容欄に記述した書類]と合わせて参照することによって,購入者が購入した機器を正しく据付,運転及

び保全するための十分な情報を含まなければならない。少なくとも,附属書Aの例を参考にして作成した,

パッケージャ提出図書リストで指定する詳細資料を提出する。 

4.3.2 

技術データ パッケージャが提出する要領書類に含まなければならないデータは,附属書Aの例

を参考にして作成した,パッケージャ提出図書リストの“O”の欄に購入者が印を付けることによって指

定される。それに応じて,購入者が要領書類をまとめ,編集する。 

4.3.3 

推奨予備品 要求のある場合は,パッケージャは,パッケージャ提出図書リスト又は原見積仕様書

に含まれていない予備品のリストを追加して提出する。 

4.3.4 

マニュアル類 購入者が,購入機器を正しく据付,運転及び保全できるように,区分H002のすべ

ての要領書は,提出図書の要件(表A.2)の内容欄の記述に応じて,十分な説明書及び参照図面リストを

付けて提出する。この説明書及び参照図面リストは,章の表題を含むインデックスシート並びに少なくと

も図面名称及び図面番号を付けた参照用図面とともに,マニュアルの中で編集される。マニュアルは,そ

のプラントに特有のものとする。 

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附属書A(参考) パッケージャ提出図書への要求事項の例 

この附属書(参考)は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

A.1 パッケージャ提出図書リスト 表A.1は,パッケージャと購入者が,該当するプロジェクトの要求

を満足するパッケージャ提出図書について合意するための基礎を作ることを意図している。この表は,包

括的な図書の種類を示すために,大きなくくりで分類されている。この表は,典型的なものであり,図書

の詳細及び内容について規定することを意図したものではない。 

個々の必要性から,購入者が,包括的な区分の中で追加の図書区分を設けてもよい。また,次に示すい

くつかの重要な要因によって,図書の内容,範囲及び形式が異なることを認めるものとする。 

− 供給範囲 

− 契約で指定するエンジニアリング 

− 契約関係など 

さらに,すべてのパッケージャが,この表と同じ表題で図書を複製するとは限らないことを認めるもの

とする。この表は,提出すべき情報とそれらの情報を伝える典型的な図書を掲載している。また,この表

は,購入者がそのプラントにとって重要な図書を包括的に識別する手段を提供する。重要でない(付加価

値のない)図書を除外することによって,パッケージャ及び購入者は,発生費用を削減できる。 

合意された提出図書の提出手続きは,この附属書の範囲外である。提出手続きについては,通常,引合

のための商業文書が適用される。 

a) 要求事項 

工事番号          

機器番号          

発注番号          

日  付          

調達指示書番号          

日  付          

引合番号          

日  付          

改  訂          

機器名称          

注文数量          

b) 凡例 

図書提出時期 

図書区分 

P:見積段階 

区分1:パッケージャが記録する図書 

C:契約期間中 

区分2:参考用に購入者へ提出する図書 

O:運転時 

区分3:審査用に購入者へ提出する図書 

区分4:要領書又は完成図書に含む図書 

区分5:証明書に使用する図書 

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表A.1 パッケージャ提出図書リストの例 

図書番号 

提出時期 

図書の内容 

図書区分 

C O 

調達用図書 

A001 

パッケージャ図書作成日程 

A002 

契約文書に対する例外事項 

A003 

下請契約のスケジュール 

A004 

品質管理及び検査計画 

A005 

契約実行日程 

A006 

パッケージャからの要求事項(例えば,燃料,水,空気など) 

A007 

カタログ及び説明書 

全体配置図及び機器配置図 

B001 

全体機器配置図 

B002 

パネル及び計器配置 

B003 

取合図(例えば,配線,配管,ダクトなど) 

B004 

フランジ許容荷重 

B005 

部分組立図及び断面図 

B006 

基礎詳細,基礎荷重及び支持機構 

B007 

機器系統図 (P&ID) 及び機器要目 

性能データ及び計算書 

C001 

性能データ(すなわち,ガスタービン,発電機,圧縮機,ポンプなど)  

C002 

基礎の強度計算書 

C003 

危険速度(横振動及びねじり振動)計算書 

C004 

補機の特性 

電気及び計装関係図面 

D001 

電気結線図 

D002 

単線結線図 

D003 

電気配線端末詳細 

D004 

ケーブル敷設及び/又は配線の要目 

D005 

故障要因図 

D006 

計器取合及び接続詳細(必要な場合) 

D007 

ループ図 

D008 

機能及び設計仕様 

証明書用データ及び試験結果 

E001 

水圧/空気圧試験結果 

E002 

重量証明 

E003 

法的証明書(圧力容器,つり上げ装置など) 

E004 

銘板表示(主機械,圧力容器など) 

E005 

振動解析データ 

E006 

性能試験報告書 

E007 

検査終了証明書 

データシート 

F001 

ガスタービンデータシート 

F002 

放熱データ 

F003 

ユーティリティ(電気,空気,燃料,冷却水,洗浄剤,暖房,換気,空調など)  

F004 

計器データ 

F005 

騒音データ 

F006 

重量データ 

F007 

大気排出物データ 

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図書番号 

提出時期 

図書の内容 

図書区分 

C O 

F008 

危険場所の機器要目 

F009 

機器データシート 

こん包,輸送,保管及び保存用データ 

G001 

こん包及び輸送の詳細 

G002 

保管及び保存の詳細 

要領書 

H001 

発注後の合意事項集 

H002 

技術関係のマニュアル 

H003 

品質関係のマニュアル 

推奨予備品リスト 

J001 

コミッショニング及び試運転用予備品 

J002 

通常運転用予備品 

J003 

保全用予備品 

J004 

消耗品 

J005 

特殊工具 

J006 

推奨2年間予備品 

A.2 提出図書の考え方 

A.2.1 一般 一般的に,付加価値のある図書だけを購入者へ提出する。ただし,通常,次の五つに区分さ

れる理由によって,パッケージャは図面,情報及びデータを作成又は収集する。 

A.2.2 区分1:パッケージャが記録する図書 この図書は,契約実行段階で,パッケージャが法令で義務

づけられているためと同時に,製作したものの品質を確認するために収集するものである。 

パッケージャの品質管理要領書が,品質管理システムとそれによって作成される図書について記述する。

この適合記録は,機器の引渡しの後は,購入者には価値が少なく,したがって,重要ではない。しかし,

パッケージャは,10年間,この図書を保管しなければならない。 

A.2.3 区分2:参考用に購入者へ提出する図書 この区分の図書は,購入者が参考のために必要とするも

のである。 

A.2.4 区分3:審査用に購入者へ提出する図書 この区分の図書は,購入者が,プラントの技術検討,据

付,運転及び保全のために必要とする最低限の重要図書と定義される。 

これらの図書は,運転(責任)者又はその指名者が設計段階で助言するために要求する基本的なインタ

ーフェイスの情報を含む。 

A.2.5 区分4:要領書に含むべき図書 この区分の図書は,当然,要領書に含まれるべき図書である。 

A.2.6 区分5:証明書に使用する図書 この区分の図書は,区分1に含まれている。ほとんどの場合,パ

ッケージャの適合証明書で十分である。しかし,ほとんどのパッケージャがこの図書を含んだ品質管理要

領書又は証明データの集約文書を提出している。 

パッケージャと購入者は,これまで述べた考え方を基本に,契約の前に,一緒に要求図書と提出日程に

ついて協議する。パッケージャは,品質計画(又は類似のもの)によって,契約に対して作成する図書全

体について確認する。 

A.3 パッケージャ提出図書の要件 表A.2は,図書番号による包括的な内容(表題)に対応して,どの

ような図書が要求されるかを明確にする。最終的なリストは,パッケージャと購入者が合意する。 

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表A.2 パッケージャ提出図書の要件 

図書番号 

表題 

目的/内容 

A 調達用図書 

A001 

パッケージャ図書作成日程 図書番号及び表題で識別した,パッケージャから購入者へ提出するすべての

図書の完全なリストを示すもので,契約実行段階で定期的に見直される文
書。この図書の案は,購入者が提示してもよいし,パッケージャが提案して
もよい。いずれにしても,このリストは,パッケージャの図書番号体系とパ
ッケージャ提出図書要求表の図書番号に連続番号とシート番号を付けたも
の,例えば,A001/001/001(パッケージャ図書番号)とABC 12345 Sheet 1(パ
ッケージャ図書ファイル)とを相互参照する。 

A002 

契約文書に対する例外事項 引合文書に対する変更点のリストで,技術上,営業上又は両方にかかわる事

項のいずれでもよい。目的は,供給範囲,仕様及び営業的な契約条件の合意
の基礎として用いる事項に対する不一致点を明確にすることにある。 

A003 

下請契約のスケジュール 

下請発注がある場合,契約実行期間の中でのそのマイルストーンを明確にす
るために,パッケージャが提出する文書で,発注日,納期及び入荷日の予定
及び実績を記載する。 

A004 

品質管理及び検査計画 

品質管理計画は,その契約に特有のものであって,パッケージャが納入製品
の品質を確認するための作業を明確にし,必す(須)の法令及び規制からの
要求を満足しなければならない。品質管理計画は,ホールド及び立会項目を
含み,購入者,認証当局又は第三者検査機関による立会検査の必要な作業を
提示する。この文書は,納入製品の品質及び性能を確認するためのすべての
関連する溶接,非破壊検査及び試験要領を相互参照する。 

A005 

契約実行日程 

すべての主要機器について,調達,設計,製作,検査及び納入の種々の段階
を示す予定表。この文書には,いくつかの異なる形式を使用してよい。最も
簡単なものとしては,進捗を監視できる製造工程のバーチャートがある。 

A006 

パッケージャからの要求事項

(例えば,燃料,水,空気など) 

燃料,冷却水,噴射水/蒸気(必要な場合及び/又はサイトで供給可能な場
合)の品質,量,圧力,温度などの原状態のリスト。 

A007 

カタログ及び説明書 

基本的には,引合い及び契約文書を補助する,主要機器の説明書及びカタロ
グからなり,参考用に使用する。 

B 全体配置図及び機器配置図 

B001 

全体機器配置図 

注 この区分の図書は,三角法による平面図,正面図及び側面図並びにプラ

ントの基本的なレイアウトを示すのに必要な断面図を含む。この区分の
図面は,次の代表的な情報を含む(B003及びB004参照)。 

− 全体寸法 
− 供給範囲の機械的及び電気的取合点の場所及び詳細,フランジ荷重,

規格及び仕様並びに購入者又は他者の供給品との接続 

− 主要な機器及びサブアッセンブリの位置及び表示 
− 照明設備への詳細要求寸法 
− アクセス用設備(例えば,プラットフォーム及び階段),メンテナンス,

機器の撤去及び交換のための詳細要求寸法 

− サブアッセンブリのリスト及び関連図面 
− 全体質量,全体寸法及び重心の位置 
− つり上げ用ビームに対する詳細要求,つり上げ場所など 

最初に図書を提出するときには,必要な詳細さの程度が分からないことがあ
り,煩雑さを避けるため追加のシートが必要な場合がある。 

B002 

パネル及び計器の配置 

この区分の図書は,ガスタービン,被駆動機及びそのほかの補機用の制御盤
及び計器盤について扱う。詳細は,一般的にはB001と同等で,盤に取り付
ける機器の位置を,適当な箇所に説明をつけて表示する。さらに,この図書
は,次の事項を表示する。 

− ドアのヒンジ/開閉機構,拘束,施錠及び台座に対する要求事項 
− 必要あれば,模擬表示/警報表示の図面 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図書番号 

表題 

目的/内容 

− 照明,電線挿入部,ターミナルの位置,ケーブルトレイ,ケーブルの

電圧分離並びに本質安全防爆機器及びそうでない機器を示す盤内配置 

− 必要あれば,油圧及び空気圧の配置 

B003 

取合図 

B001の図書で取合関係のデータを示すことが不適当であれば,パッケージ
ャは,ケーブル,配線,ノズル及びダクトについての取合データを別の図書
で示し,必要に応じ,相互参照するようにしてもよい。 

B004 

フランジ許容荷重 

B001の図書で取合関係のデータを示すことが不適当であれば,パッケージ
ャは,別の図書でフランジの許容外力を示し,必要に応じ,相互参照するよ
うにしてもよい。 

B005 

部分組立図及び断面図 

この区分の図書は,全体配置図(B001参照)で詳細が不十分な場合,購入
者の審査及び承認又は参考用に必要な,パッケージの一部分の十分な詳細を
購入者へ知らせるためのものである。 

B006 

基礎詳細,基礎荷重及び支
持機構 

この区分の図書は,購入者が,機器の搬入前に,タイミングよく契約範囲の
機器と関連するシビル関係の設計をするための十分な詳細データを提出す
ることを目的とする。縮尺図面は,少なくとも次の事項を明示する。 

− ジャッキアップ点の位置 
− 据付点又はそのほかの荷重支持点の位置 
− 全運転条件(すなわち,短絡,非同期投入などを含む。)に対する静的

及び動的荷重又はモーメント 

− チョークライナー及びシムの要求を示す固定の詳細(すなわち,アン

カーボルトの詳細,グラウティングの要求など) 

− 必要あれば,溶接準備の詳細 
− 輸送のための仮固定点の位置 

B007 

系統図 (P&ID) 及び機器要目 

この区分の図書は,一般的に次のいくつか又はすべての項目を含む。 

− 機器名称及び固有の識別番号(タグナンバー) 
− 設計及び使用する温度,圧力及び負荷条件 
− 断熱及びヒートトレースに対する要求事項 
− ベント及びドレンに対する要求事項 
− レリーフに対する要求,すなわち,安全弁のサイズ及び設定圧力 
− ブロック弁及びブリード弁に対する要求事項 
− 計器の警報及び自動停止の設定値 
− 高さ位置(必要な場合) 
− 配管サイズ,配管番号,材料並びに配管のスケジュール及び仕様 
− 配管(及び容器)の傾斜 
− プロセス及びユーティリティ配管と流量計の流れ方向 
− タグナンバーと警報及びトリップ設定値を表示したスイッチ及び計器 
− 制御用信号 
− 非常及びフェイルセイフ用停止弁と開閉位置 
− ほかのP&IDなどとの相互参照用の記述 

C 性能データ 

C001 

性能データ 

性能データ及び性能曲線は,要求に応じて,定格負荷及び部分負荷に対して
提出する。 

− ガスタービンについては,次を含む。 

− 出力,熱消費率及び/又は熱効率,排気ガスの流量,温度及び成分 
− 上のパラメータの大気温度(又は圧縮機入口空気温度),大気圧力,

相対湿度,吸/排気システムの圧力損失,回転速度などに対する変
化(JIS B 8041も参照) 

− 発電用の場合は, 

− 発電機端での出力並びに熱消費率及び/又は熱効率 
− 発電機の可能出力曲線(IEC 60034-3参照) 

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B 8042-7 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図書番号 

表題 

目的/内容 

− 遠心圧縮機駆動用の場合は, 

− 圧縮機入口ガス温度/圧力 
− 圧縮機出口ガス温度/圧力 
− 圧縮機入力 
− サージライン/サージ限界 
− 実際又は断熱エンタルピー上昇(ヘッド) 
− 合意された回転数領域での効率対容量の関係 

− 遠心ポンプ駆動用の場合は, 

− エンタルピー上昇(ヘッド) 
− ポンプ効率 
− ポンプ入力 
− 最少流量 
− 有効吸込ヘッド及び必要吸込ヘッドと容量の関係 
− システム抵抗曲線 
− 性能保証点を明確に示す。 

C002 

基礎支持計算 

パッケージャが行う計算で,基礎及び台板が,輸送,通常運転及び故障など
の異常な状態で生じる荷重に対して耐え得ることを確認する。台板の変形に
よるシャウトのアラインメントへの影響も考慮する。 

C003 

危険速度計算 

提案した機器の構成における横振動及びねじり振動特性が許容限界内にあ
り,運転が困難になる可能性が極めて少ないことを確認するためにパッケー
ジャが実施する計算。 

C004 

補機の特性 

被駆動機(すなわち,発電機,圧縮機又はポンプ)のトルクと回転数の関係
及びモータ駆動の機器(すなわち,スタータモータ,ファン,ポンプ,燃料
ガス圧縮機など)の定格電圧及び周波数における電流と回転数の関係 

D 電気及び計装関係図面 

D001 

電気結線図 

この区分の図面は,電気機器及びそれらを結ぶケーブルをブロック図で表示
する。このブロック図は,各機器についての,ケーブルのサイズ,導体の数
及び供給者(パッケージャか,購入者か)を含む。 

D002 

単線結線図 

電力系統の供給範囲全体及び/又は制御回路を表示する。 

D003 

電気配線端末詳細 

この区分の図面は,各番号付きケーブル及び/又は導電体の端末を表示す
る。接地,交流・直流の分離,本質安全防爆端末及びそうでない端末(該当
する場合)並びに配線の区分に対する要求条件を1負荷及び両端の機器番号
とともに適切に表示する。 

D004 

ケーブル敷設及び/又は配
線の要目 

すべての電気機器,計器及び通信用ケーブル及び/又は電線をリストアップ
し,購入者が供給するものは明確に表示する。要目は,通常次の事項を表示
する。 

− ケーブル及び/又は電線のサイズ及び形式 
− ケーブル及び/又は電線の番号 
− 心線のサイズ及び形式 
− 両端の接続場所 
− 結線図との相互参照データ 
− ケーブル及び/又は電線の長さなど 

D005 

故障要因図 

据付,コミッショニング,運転及び必要であれば故障診断を補助するために,
緊急遮断弁及びそのほかの安全/制御機能に対する故障要因図を提出する。 

D006 

計器端末及び接続の詳細 

計器端末詳細は,配線接続箱の電線貫通金物又は電線管貫通孔のサイズ及び
形式についての情報を記載する。提出図書によって機器の接続についての詳
細が分かるようにする。 

D007 

ループ図 

据付,コミッショニング,運転及び必要であれば故障診断を補助するために,
機械,プロセス,電気及び制御の各系統の複雑なループについての情報を提
出する。 

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B 8042-7 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図書番号 

表題 

目的/内容 

D 008 

機能及び設計仕様 

シーケンス,インターロック及び制御機能を表す機能及び設計仕様。副次シ
ステムがある場合は,その機能についても統合して,それらの相互の関係及
びシステム全体の機能との関係を明らかにする。 

E 証明書用データ及び試験結果 

E001 

水圧/気圧試験結果 

この区分の図書は,A004の図書で指示する検査及び試験結果を対象として
記録する。 

E002 

質量証明 

主要機器について,つり上げ,据付及び輸送用に,質量証明を発行する。 

E003 

法的証明書 

この区分の図書は,つり上げ用機器,圧力容器などに対して必すの法律の要
求を満足する証明書のためのものである。 

E004 

銘板表示 

この区分の図書は,主要機器,圧力容器などの銘板の詳細を示し,安全など
に関係する重要情報及びデータを含む。 

E005 

振動解析データ 

この区分の図書のデータは,機器の受渡試験で得られたデータに関連し,運
転中の傾向監視及び予防保全の基礎的なデータとして用いる。 

E006 

性能試験報告書 

この区分の図書は,品質管理計画書に指示されている性能試験の必要な機
器,すなわち通常,ガスタービン,被駆動機及び主要補機(燃料ガス圧縮機
など)の実際の試験データを記録したものである(A004参照)。 

E007 

検査終了証 

この区分の文書は,パッケージャと購入者が同意した主要機器に必要な検査
終了証を包含するものである。 

F データシート 

F001 

ガスタービンデータシート この区分のデータシートは,購入者がパッケージャへ要求事項を伝達するた

めに用いる。データシートは,引合仕様書に添付し,契約実行段階で,同意
があれば,その時点で改正する。必要あれば,このデータシートを補足する
追加の詳細データを,この区分Fのほかの図書として提出してもよい。 

F002 

放熱データ 

この区分の図書として,放熱量の推定データを提出する。基本的に,このデ
ータの目的は,建屋がパッケージャの管理下にない場合に,購入者が,建屋
の除熱用空調装置の容量と換気についての要求事項を決めるための十分な
データを提供することにある。 

F003 

ユーティリティ 
(電気,空気,冷却水,暖
房,換気,空調など) 

既知のすべての条件での,機器の起動,保全及び運転に必要なすべてのユー
ティリティに関する種類,量,圧力,温度,電圧,kW, 洗浄剤,kVAなどを
示す要目。 

F004 

計器データ 

パッケージャが用いるすべての計器に関して,データシートの提出を要求さ
れる場合がある。要求のある場合は,この区分の図書として,合意された形
式のデータシートを提出する。すべての関連する詳細データ,例えば,設定
値,材質,電圧,周波数,温度範囲,圧力範囲,タグナンバーなどを含む。 

F005 

騒音データ 

この区分のデータシートでは,指定された機器及び/又は供給範囲の全体に
ついての,オクターブバンド中心周波数における音響パワー及び音圧レベル
の予想値(及び,要求ある場合は,保証値)を提出する。 

F006 

質量データ 

購入者にとって,質量に関する情報が重要である場合は,質量500kgを超え
る主要機器各々についてのデータシートを提出する。このデータシートは,
次の条件における情報及びデータを明確にする。 

− 空の状態(計算及び測定した乾燥質量) 
− 運転状態 
− 試験状態(満載状態) 
− 輸送質量 
− 重心 

F007 

大気排出物データ 

大気排出物の制御及び/又は監視の要求がある場合は,パッケージャは,対
象機器並びに排出物の予想データ及び保証値を提出する。 

F008 

危険場所の機器要目 

要求がある場合,パッケージャは,購入者へ,電気及び電気駆動の機器の総
合リストを提出する。このリストは,次の代表的な項目を含む。 

− 機器形式(例えば,端子箱,モータ,伝送器など) 

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B 8042-7 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図書番号 

表題 

目的/内容 

− タグナンバー 
− 数量 
− 製造業者 
− 適合する危険場所(例えば,0種,1種,2種又は非危険場所) 
− 認定機関(例えば,BASEEFA, PTA, INIEXなど) 
− 防爆形式(例えば,耐圧防爆,本質安全など) 
− 機器の分類(通常,対象ガスの種類による。例えば,IIA, IIB又はIIC) 
− 温度等級(例えば,T3, T6など) 
− 防爆証明書の番号 
− 証明期限の日付 
− 認定規格 
− ケーブル引込み部の保護等級(例えば,IP21, IP56など) 

F009 

機器データシート 

要求のある場合は,パッケージャは,購入者へ,主要機器の総合的なリスト
を提出する。 

G こん包,輸送,保管及び防錆保管 

G001 

こん包及び輸送の詳細 

この区分の図書は,機器の出荷及び指定されたサイトへの輸送準備について
の方法を提案するものである。この図書には,通常,こん包方法,パッキン
グリスト,推定質量,推定寸法,輸送要領,海上輸送,陸上輸送,マーキン
グなどが含まれる。 

G002 

保管及び防せい(錆)保管
の詳細 

この区分の図書は,特別な注意事項,推奨点検間隔,必要機材などの保管及
び防せい保管に必要な詳細を含む。 

H マニュアル類 

H001 

発注後の合意事項集 

契約実行段階での合意要請事項のリスト及びそれらの事項について,購入者
が承認したか,保留しているか又は拒絶したかを表示した図書。 

H002 

技術関係のマニュアル 

パッケージャは,購入者との間で同意した形式で,すべてのマニュアルを提
出する。パッケージャは,パッケージャの標準的な様式で,マニュアル(及
び次に列挙する内容)で大区分した情報を提出してよい。通常,マニュアル
は,次の事項を含む。 
− 据付及びコミッショニング要領(別々でもよい。) 

− 機器の概要 
− 運転パラメータ 
− 寸法,公差,質量,つり上げ条件,重心など 
− 電力及びそのほかの必要なユーティリティ 
− 据付要求事項,寸法,アクセスなど(概略図をつける。) 
− スタートアップ前の保存状況又は保存/保管の方法及び禁止事項。保

管形態,すなわち,屋外,暖房倉庫などを明確にする。 

− 開こん,ハンドリング,つり上げ移動,手直しのための再こん包,保

管など 

− 据付方法,心だし,搭載,支持,締結の詳細など 
− 機器が危険場所用電気機器の証明書などに合致していることを確認す

るために必要な調整要領 

− 予備品,特殊要具,補助用具など 
− 運転準備,必要な場合は,洗浄及び乾燥方法,初期潤滑,冷却媒体の

注入などを含む。 

− コミッショニング前の点検及び試運転のデータ 
− 主要点検及び/又はオーバーホール後の再コミッショニング時の点検

及び試験手順 

− 運転マニュアル(パッケージャの選択によって,保全マニュアルと別で

もよいし,合体してもよい。) 

− 運転の基本原理を含む機器の機能説明。安全対策も含む。 

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B 8042-7 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図書番号 

表題 

目的/内容 

− 運転制御の方法。故障要因図を含む。 
− 色々な運転モード,すなわち,手動/自動−遠隔,必要な場合は,起

動,待機,定常運転,停止,非常時及び故障復旧時に対する運転方法。 
マニュアルは,運転限界及び注意事項を含む。 

− 運転者が実施する制御及び調整について明確にするためのブロック

図,機能図,系統図及び配置図 

H002 

技術関係のマニュアル 

− 全ソフトウェアの一覧表(必要な場合) 
− 起動,停止及び機器保護のための必要条件 
− トラブルシュート用チェックリスト/表 

− メンテナンスマニュアル 

− メンテナンスのスケジュール(日常点検,試験及び予防保全作業の最

短及び最長間隔)。これには,法令で要求される再証明取得の間隔を含
む。 

− 日常メンテナンス及び試験の要領 
− 機器の移動,分解,オーバーホール,組立,修理,試験及び校正を含

む事後保全の要領。線図,図面,平易な説明などによって補足する。 

− 指定する洗浄方法,洗剤及び機材 
− 組立て時のすき間及び公差(標準及び最大値) 
− アクセス/つり上げの必要条件の詳細 
− メンテナンス,修理及びオーバーホールに必要な標準工貝及び特殊工

具のリスト 

− 機器の記録カード/シートなど 

− 予備品マニュアル(運転マニュアル又はメンテナンスマニュアルに入れ

てもよい。) 

− 部品の図解説明書 
− 部品の識別用データ及び部品番号を含む,予備品発注のための詳細デ

ータ 

− 必要な箇所に部品分解説明図などを用いる。 

H003 

品質関係のマニュアル 

データ集(品質/証明データ) 

注 これらのデータを10年間保管するのは,パッケージャの責任である

ので,これらの文書の提出は,必す事項ではない。購入者は,“合格
証明書”を受領することにしてもよい。この書類は,通常,次のも
のを含む。 

− 材料証明書 
− 水圧/気圧試験記録 
− 性能試験報告及び記録 
− 組立記録(許容誤差など) 
− 防爆機器の証明書 

J 推奨予備品リスト 

J001 

コミッショニング及び試運
転用予備品 

このリストは,パッケージャが推奨する予備品及びメンテナンス/取扱用用
具を表示する。これらは,商用運転前の,試運転,試験及び停止の後に交換
が必要なブッシング,シール,ガスケットなどの摩耗部品を含む。 

J002 

通常運転用予備品 

合意された形式で,納入機器に必要な,潤滑材及びそのほかの消耗品の形式
及びグレードを示す明細書。各々について,初期充てん量,消費量及び交換
間隔を表示する。 

J003 

メンテナンス用予備品 

この区分の予備品リストは,パッケージャが定義する主要メンテナンス作業
に従って分類し,通常,時間又は運転時間に基づく主要な点検及びオーバー
ホールについて作成する。 

J004 

消耗品 

このリストは,プラントの通常運転に必要な,ヒューズ,電球,ガスケット,
洗浄剤などの消耗品について作成する。 

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13 

B 8042-7 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図書番号 

表題 

目的/内容 

J005 

特殊工具 

このリストは,パッケージャの勧告に従ってプラントを運転し,保全するた
めのメンテナンス及びオーバーホール作業を効果的に実施するために必要
なすべての標準及び特殊工具のリストを含む。 

J006 

推奨2年間予備品 

このリストは,十分な参照用図面及び部品リストとともに,パッケージャが
推奨する部品を表示する。リストの形式,内容及びデータの説明については,
両者で合意する。 

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14 

B 8042-7 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書1(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS B 8042-7 : 2001 ガスタービン−調達仕様−第7部:技術情報 

ISO/DIS 3977-7 : 1999 ガスタービン−調達仕様
−第7部:技術情報 

(I)JISの規定 

(II) 

国際規格

番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技
術的差異の項目ごとの評価
及びその内容 

表示箇所:本体 
表示方法:点線の下線 

(V)JISと国際規格
との技術的差異の
理由及び今後の対
策 

項目 
番号 

内容 

項目

番号 

内容 

項目ご

との評

価 

技術的差異の内容 

1.適用 

範囲 

ガスタービン又は
コンバインドサイ
クルプラントを調
達するときに必要
な技術的な指針の
規定。 
第7部は,パッケ
ージャの供給範囲
全体に対する情報
の規定。 

ISO/DIS 

3977-7 

1. 

第7部は,パッケ
ージャの供給範囲
全体に対する情報
の規定。 

MOD 

/追加 

明確化のために,
第1部にある各パ
ート共通な適用範
囲も記載した。 

明確化のためで,
実質的には国際規
格からの変更はな
い。 

2.引用 

規格 

引用規格の規定 
JIS B 0128ほか 

2. 

引用規格の規定 
ISO 11086ほか 

MOD 

/変更 

用語規格のISO 
11086をJIS B 
0128に変えた。 

ISOをJISに変え
た。対応規格では
ないが,実質的な
差異はない。 

3.定義 

この規格で使用す
る用語の定義 

3. 

JISに同じ 

IDT 

− 

4.パッケ 

ージャ 

からの 

データ 

パッケージャ提出
図書リストの規定 

4. 

JISに同じ 

IDT 

− 

附属書A 

(参考) 

パッケージャ提出
図書リストの例 

附属

書A 

JISに同じ 

IDT 

− 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

− IDT…………………………技術的差異がない。 
− MOD/変更………………国際規格の規定内容を変更している。 
− MOD/追加………………国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

− MOD………………………国際規格を修正している。 

15 

B 8042-7 : 2001  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS B 8042(ガスタービン−調達仕様)原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

○ 田 中 英 穂 

東京大学(名誉教授) 

(主査) 

○ 青 木 千 明 

日本内燃機関連合会(ISO対策内燃機関委員会委員長) 

(幹事) 

○ 安 田 耕 二 

株式会社日立製作所火力・水力事業部 

(副幹事) 

○ 毛 利 幸 雄 

株式会社新潟鉄工所原動機カンパニー 

(委員) 

有 賀 一 郎 

千葉工業大学工学部 

川 口   修 

慶應義塾大学理工学部 

高 田 浩 之 

東京大学(名誉教授) 

中 川 良 治 

日本コージェネレーションセンター調査部 

○ 橋 本   進 

財団法人日本規格協会技術部 

濱     純 

経済産業省産業技術総合研究所機械技術研究所エネルギ

ー部 

○ 平 岡 克 英 

国土交通省船舶技術研究所機関動力部 

保 科 幸 雄 

社団法人日本内燃力発電設備協会技術部 

深 山 勝 範 

日本コージェネレーションセンター調査部 

磯 部 信 一 

三井造船株式会社機械システム事業本部 

加 藤   剛 

日立造船株式会社技術開発本部技術研究所 

○ 河 田   修 

株式会社富士電機ガスタービン研究所 

○ 渋 谷 幸 生 

株式会社東芝火力プラント技術部 

○ 鈴 木 章 夫 

石川島播磨重工業株式会社ガスタービンプラント事業部 

○ 永 井 勝 史 

川崎重工業株式会社ガスタービン開発センター 

○ 野 口 英 隆 

ヤンマーディーゼル株式会社ガスタービン開発部 

○ 福 泉 靖 史 

三菱重工業株式会社原動機事業本部タービン技術部 

○ 

明 翫 市 郎 

富士電機株式会社富士・シーメンス・エネルギーシステ

ム推進本部 

○ 浦 野 稔 之 

東京電力株式会社火力部 

北 川 秀 一 

日揮株式会社エンジニアリング本部回転機械部 

桑 野   理 

関西電力株式会社火力事業本部 

○ 小 松 泰 幸 

昭和シェル石油株式会社研究開発部 

○ 佐 藤 穎 生 

社団法人火力原子力発電技術協会調査局 

○ 佐 藤 幹 夫 

財団法人電力中央研究所横須賀研究所プラント熱工学部 

○ 庄 司 不二雄 

東京ガス株式会社エネルギー技術部 

高 木   一 

電気事業連合会工務部 

高 西 一 光 

関西電力株式会社火力事業本部 

○ 半 田   進 

社団法人火力原子力発電技術協会調査局 

藤 本   洋 

大阪ガス株式会社営業技術部 

○ 三 賢 憲 治 

東電設計株式会社海外事業本部 

森   直 司 

電気事業連合会工務部 

○ 森   雅 晶 

東京ガス株式会社エネルギー技術部 

(関係者) 

○ 福 田   実 

財団法人日本規格協会技術部 

○ 

池 田 忠 司 

富士電機株式会社富士・シーメンス・エネルギーシステ

ム推進本部 

○ 三 井 功 雄 

株式会社日立製作所火力・水力事業部 

(事務局) 

○ 上 原 由 美 

日本内燃機関連合会 

備考 ○印は,分科会委員を兼ねる。