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B 8008-1

:2009

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義

3

4

  記号及び略語

4

4.0A

  全般

4

4.1

  一般記号

5

4.2

  燃料組成に関する記号

6

4.3

  化学組成に関する記号及び略号

6

4.4

  略号

7

5

  試験条件

8

5.1

  機関試験条件

8

5.2

  給気冷却式機関

8

5.3

  出力

8

5.4

  その他の試験条件

9

6

  試験燃料

9

7

  測定器及び測定するデータ

10

7.1

  概要

10

7.2

  動力計の仕様

10

7.3

  排気質量流量

10

7.4

  精度

13

7.5

  ガス成分の測定

13

7.6

  粒子状物質の測定

17

8

  分析計の校正

19

8.1

  一般要件

19

8.2

  校正ガス

19

8.3

  分析計及び採取システム又は捕集システムの操作方法

20

8.4

  漏れ試験

20

8.5

  校正の手順

21

8.6

  排気流量測定用トレーサガス分析計の校正

21

8.7

  NO

x

コンバータの効率の試験

22

8.8

  水素イオン化形検出器  (FID)  の調整

23

8.9

  COCO

2

NO

x

O

2

NH

3

及び N

2

O

の分析計の干渉

25

8.10

  校正間隔

29

9

  粒子状物質測定システムの校正

29


B 8008-1

:2009  目次

(2)

ページ

9.1

  全般

29

9.2

  校正手順

29

9.3

  分流条件の検査

29

9.4

  校正間隔

29

10

  CVS 全流希釈システムの校正

29

10.1

  全般

29

10.2

  容積形ポンプ(PDP)の校正

30

10.3

  臨界流量ベンチュリ(CFV)の校正

30

10.4

  亜音速ベンチュリ  (SSV)  の校正

31

10.5

  全システムの検証

32

11

  運転条件(テストサイクル)

33

12

  試験

33

12.1

  捕集フィルタの準備

33

12.2

  測定器の設置

33

12.3

  希釈システム及び機関の始動

33

12.4

  希釈比の調整

33

12.5

  試験運転点の決定

34

12.6

  分析計の検査

34

12.7

  試験サイクル

34

12.8

  分析計の再検査

35

12.9

  試験報告

35

13

  ガス状排出物及び粒子状排出物のデータ評価

35

13.1

  ガス状排出物

35

13.2

  粒子状排出物

35

14

  ガス状排出物の計算

36

14.1

  一般

36

14.2

  排気質量流量の測定

36

14.3

  乾き状態及び湿り状態の換算

36

14.4

  NO

x

の湿度補正

38

14.5

  排出物の質量流量の計算

39

14.6

  排出率の計算

42

15

  粒子状排出物の計算

43

15.1

  粒子状物質の湿度補正

43

15.2

  分流希釈システム

43

15.3

  全流希釈システム

44

15.4

  粒子状物質の質量流量の計算

44

15.5

  排出率の計算

44

15.6

  実効重み係数

45

16

  ガス状排出物の測定

45


B 8008-1

:2009  目次

(3)

ページ

16.1

  全般

45

16.2

  主な排気成分 COCO

2

HCNO

x

及び O

2

45

16.3

  アンモニア分析

48

16.4

  メタン分析

49

16.5

  メタノール分析

51

16.6

  ホルムアルデヒド分析

52

17

  粒子状物質の測定

54

17.1

  一般

54

17.2

  希釈システム

54

17.3

  粒子状物質捕集システム

69

附属書 A(規定)排気質量流量及び/又は燃焼空気質量流量の計算

72

附属書 B(参考)排気質量流量の計算プログラムの例

89

附属書 C(参考)排気トランスファチューブの熱計算

92

附属書 D(規定)システムの同等性評価

95

附属書 E(参考)燃料別係数

97

附属書 F(参考)カーボン流量の検査

101

附属書 G(参考)参考文献

103

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

107

 


B 8008-1

:2009  目次

(4)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本内燃機関連合

会(JICEF)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申

出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS B 8008-1:2000 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS B 8008

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

B

8008-1

第 1 部:ガス状排出物及び粒子状排出物の台上測定

JIS

B

8008-2

第 2 部:ガス状排出物及び粒子状排出物の現地測定

JIS

B

8008-3

第 3 部:定常状態における排気煙濃度の定義及び測定

JIS

B

8008-4

第 4 部:各種用途の定常状態における試験サイクル

JIS

B

8008-5

第 5 部:試験燃料

JIS

B

8008-6

第 6 部:試験報告

JIS

B

8008-7

第 7 部:エンジンファミリの定義及び決定方法

JIS

B

8008-8

第 8 部:エンジングループの定義及び決定方法

JIS

B

8008-9

第 9 部:圧縮点火機関の過渡状態における排気煙濃度の台上測定での試験サイクル及び

試験方法

JIS

B

8008-10

第 10 部:圧縮点火機関の過渡状態における排気煙濃度の現地測定での試験サイクル及

び試験方法

JIS

B

8008-11

第 11 部:オフロード機関のガス状排出物及び粒子状排出物の過渡状態における台上測


日本工業規格

JIS

 B

8008-1

:2009

往復動内燃機関−排気排出物測定−

第 1 部:ガス状排出物及び粒子状排出物の台上測定

Reciprocating internal combustion engines

Exhaust emission measurement

Part 1:Test-bed measurement of gaseous and particulate emissions

序文

この規格は,2006 年に第 2 版として発行された ISO 8178-1 を基に,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,試験台上で定常状態の往復動内燃機関から排出されるガス状排出物及び粒子状排出物の測

定方法及び評価方法について規定する。この規格は,各々の排気汚染物質に対し一つの重み付けをした値

を決めるために必要である。機関負荷及び回転速度の種々の組合せが,各種機関の適用用途を反映する(JIS 

B 8008-4

参照)

この規格は,本来路上での使用のために設計された自動車用機関を除いた,移動式,可搬式及び定置式

の往復動内燃機関[この規格では,総称してオフロード機関(off-road engines)とする。

]に適用する。例え

ば,土工機械,発電装置などの用途の機関に適用する。

受渡当事者間の協定がある場合には,現地での測定用に規定した JIS B 8008-2 に従って,台上で測定し

てもよい。ただし,現地測定方法での台上測定で得られるデータは,この規格で過去に得られた,又は将

来に得られるデータとは完全に一致しないことがある。したがって,現地測定方法での台上測定は,例え

ば,非常に大形のごく限られた生産量の機関だけに適用することが望ましい。

追加の要求規定(例えば,職業上の健康及び安全にかかわる規制,発電プラントの規制など)が適用さ

れる機械に使用する機関には,異なる試験条件及び/又は追加の試験条件及び特別な評価法を適用するこ

とがある。

関連する国内の強制法規などとしては,次のものがあり,適用される装置に対しては,これらの規定が

優先する。

−  道路運送車両法

−  特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律

−  海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律

−  大気汚染防止法

−  排出ガス対策型建設機械の普及促進に関する規程


2

B 8008-1

:2009

試験台の使用が不可能な場合,又は稼動中の機関からの実際の排出物の情報が必要な場合には,JIS B 

8008-2

に規定する現地での測定方法及び計算方法を適用する。

注記 1  この規格は,オフロード機関からのガス状排出物及び粒子状排出物のレベルを測定するため

に用いる測定方法を規定することを目的とする。この規格のねらいは,機関の排出物特性を

マップで示し,適切な重み係数を用いることによって,その機関の種々の用途での排出物の

レベルを示すことができるようにすることである。排出物の測定結果は,出力当たりの質量

排出率を,g/kW・h で表す。

排出物の測定値は,単一の測定値ではなく,種々の測定値の組合せであるので,この規格

に示す種々の手順は,実験室で実施する方法を列挙したものである。そのため,得られる結

果は,機関及び機関試験方法によっても,また,測定方法によっても大きく影響される。

オフロード機関からの排出物の評価は,オフロード機関の用途の多様性から,路上走行用

機関の場合より複雑である。例えば,路上走行用車両は,主に舗装された道路上を一点から

他の点へ貨物を移動することが目的である。舗装された道路であること,舗装の耐圧及び使

用燃料の許容範囲という制限条件が,路上走行用車両及び機関サイズの適用範囲を狭めてい

る。オフロード機関及びオフロード車両は,機器を駆動する機関を含めて,広いサイズの範

囲を含んでいる。多くの機関は,路上走行用機関に適用できる測定装置又は測定方法を適用

するには,大きすぎる。動力計が使用できない場合には,測定は,現地で実施するか,又は

適切な条件の下で行う。

注記 2  この規格の対応国際規格及び対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 8178-1:2006

,Reciprocating internal combustion engines−Exhaust emission measurement−

Part 1: Test-bed measurement of gaseous and particulate exhaust emissions (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを

示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 8003

  内燃機関−機関出力の決定方法及び測定方法−共通要求事項

注記  対応国際規格:ISO 15550,Internal combustion engines−Determination and method for the

measurement of engine power−General requirements (IDT)

JIS B 8004

  往復動内燃機関−機関出力の決定方法及び測定方法−排気排出物測定に対する追加要求

事項

注記  対応国際規格:ISO 14396, Reciprocating internal combustion engines−Determination and method

for the measurement of engine power−Additional requirements for exhaust emission tests in

accordance with ISO 8178 (IDT)

JIS B 8008-2

  往復動内燃機関−排気排出物測定−第 2 部:ガス状排出物及び粒子状排出物の現地測定

JIS B 8008-4

  往復動内燃機関−排気排出物測定−第 4 部:各種用途の定常状態における試験サイクル

注記  対 応 国 際 規 格 : ISO 8178-4 , Reciprocating internal combustion engines− Exhaust emission

measurement−Part 4: Steady-state test cycles for different engine applications (MOD)

JIS B 8008-5

  往復動内燃機関−排気排出物測定−第 5 部:試験燃料


3

B 8008-1

:2009

注記  対 応 国 際 規 格 : ISO 8178-5 , Reciprocating internal combustion engines− Exhaust emission

measurement−Part 5: Test fuels (MOD)

JIS B 8008-6

  往復動内燃機関−排気排出物測定−第 6 部:試験報告

注記 1

対応国際規格:ISO/DIS 8178-6,Reciprocating internal combustion engines−Exhaust emission

measurement−Part 6: Test report (IDT)

注記 2

対応国際規格の ISO 8178-6 は,2000 年版が発行されている。

JIS Z 8402-1

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 1 部:一般的な原理及び定義

注記  対応国際規格:ISO 5725-1,  Accuracy(trueness and precision) of measurement methods and results

−Part 1: General principles and definitions (IDT)

JIS Z 8402-2

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 2 部:標準測定方法の併行精度及

び再現精度を求めるための基本的方法

注記  対応国際規格:ISO 5725-2,  Accuracy(trueness and precision) of measurement methods and results

−Part 2: Basic method for the determination of repeatability and reproducibility of a standard

measurement method (IDT)

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

粒子状物質  (particulates)

ろ過した清浄な空気で,一次捕集フィルタの直前において,315 K (42  ℃)を超え  325 K (52  ℃)  以下ま

で希釈した排気から,決められたフィルタ上に捕集するすべての物質。

注記 1  粒子状物質は,主に炭素,凝縮した炭化水素及び水を含む硫酸化合物である。

注記 2  この規格で定義する粒子状物質は,希釈しない排気から加熱フィルタ法(例えば,JIS Z 7151

を使用して直接捕集する粒子状物質又はダストと比べて組成及び質量が本質的に異なる。こ

の規格で規定する粒子状物質測定法は,燃料中の硫黄含有率が 0.8  %以下まで有効であるこ

とを確認している。0.8  %を超える場合には,測定方法について受渡当事者間で協議するこ

とが望ましい[測定方法の一例については,参考文献 45)  及び 46)  を参照。

注記 3  米国及び欧州連合の最新の規制と整合化するために,希釈排気の温度条件は,旧規格から変

更した。旧規格に基づいて製作された既存の設備は,更新までそのまま使用してもよい。

3.2

分流希釈法  (partial-flow dilution method)

全排気から希釈前の排気の一部を分岐した後,粒子状物質捕集フィルタの上流で適切な量の希釈空気と

混合する方法(17.2.1 及び

図 10∼図 18 参照)。

3.3

全流希釈法  (full-flow dilution method)

希釈空気と排気の全量とを混合した後,分析のために希釈した排気の一部分を分岐する方法。

注記  捕集フィルタで適切な温度になるように,あらかじめ希釈した排気の一部をもう一度希釈する

ことが多くの全流希釈システムで一般的に行われている(17.2.2 及び

図 19 参照)。


4

B 8008-1

:2009

3.4

等速吸引  (isokinetic sampling)

採取プローブ内の平均吸引流速を,排気の平均流速と同一にするように排気採取量を制御する方法。

3.5

非等速吸引  (non-isokinetic sampling)

排気採取量を排気平均速度と無関係に制御する方法。

3.6

マルチフィルタ法  (multiple-filter method)

試験サイクルの個々のモードごとに一対又は 1 枚の捕集フィルタを用いる方法。

注記  粒子状物質捕集後のデータ評価段階でモードごとの重み係数を割り当てる。

3.7

シングルフィルタ法  (single-filter method)

試験サイクルの全モードにわたり同じ一対又は 1 枚の捕集フィルタを用いる方法。

注記  モードごとの重み係数は,粒子状物質捕集段階において,捕集流量及び/又は捕集時間を調整

することで割り当てなければならない。この方法は,捕集流量及び捕集時間に細かい注意を必

要とする。

3.8

排出率  (specific emissions)

機関の仕事量当たりの排出量。

(単位:g/kW・h)

注記  この規格の適用範囲内の多くのタイプの機関は,生産又は認証の時点で,その機関に装着され

る補機が不明である。

例えば,機関及び変速機が一体になっている場合のように,JIS B 8004 で定義した状態で試

験することが適切ではない場合には,その機関は,その他の補機を装着して試験してもよい。

この場合,動力計の設定負荷は,5.3 及び 12.5 に従って決めることが望ましい。補機による損

失は,測定された出力の 5  %を超えないことが望ましい。損失が 5  %を超える場合には,試験

前に受渡当事者間の協定が必要である。

3.9

軸出力  (brake power)

台上での機関の運転に必要な標準補機だけを装備した状態で,クランク軸又は同等の部分で測定した出

力(5.3 及び JIS B 8004 を参照)

3.10

補機  (auxiliaries)

JIS B 8004

で規定した装置及び機器。

3.11

低アイドル  (low idle)

機関の無負荷運転のうち,製造業者が申告する安定して運転のできる最低の回転速度での運転。

4

記号及び略語

4.0A

全般

この規格で用いる記号,略号及び単位は,次による。


5

B 8008-1

:2009

4.1

一般記号

記号

意味

単位

A/F

st

理論空燃比 1

A

p

等速吸引採取管断面積

m

2

A

r

 

原子量

g

A

T

排気管断面積

m

2

c

gas,c

バックグラウンド濃度で補正済みの濃度(添字 gas は,成分を示す。

) ppm

又は

容積%

c

gas,d

希釈空気中の濃度(添字 gas は,成分を示す。

) ppm 又は

容積%

c

x

排気中の濃度(添字 x は,成分を示す。

) ppm 又は

容積%

D

希釈係数

l

E

co2

NO

x

分析計の CO

2

による干渉率

E

E

エタン効率

E

H2O

 

NO

x

分析計の水分による干渉率

E

M

メタン効率

E

NOx

NO

x

コンバータの効率

e

PT

粒子状排出物の排出率 g/kW・h

e

x

ガス状排出物の排出率(添字は,成分を示す。

) g/kW・h

λ

空気過剰率(燃料 1 kg 当たりの乾燥空気質量を理論空燃比で除した値) 1

λ

Ref

標準状態での空気過剰率 1

f

a

試験室の大気条件係数 l

f

c

 

炭素係数

l

f

fd

 

乾き状態の排気流量計算に用いる燃料別係数 l

f

fh

 

乾き状態濃度から湿り状態濃度の算出に用いる燃料別係数 l

f

fw

 

湿り状態の排気量計算に用いる燃料別係数 l

H

a

吸入空気絶対湿度[水分質量(g)と乾燥空気質量(kg)との比] g/kg

H

d

希釈空気絶対湿度[水分質量(g)と乾燥空気質量(kg)との比] g/kg

i

各モードを示す添字 l

k

f

カーボンバランス法に用いる燃料別係数 l

k

hd

 NO

x

の湿度補正係数(ディーゼル機関) l

k

hp

 NO

x

の湿度補正係数(ガソリン機関) l

k

p

 

粒子状物質の湿度補正係数 l

k

wa

吸入空気の乾き状態から湿り状態への換算係数 l

k

wd

希釈空気の乾き状態から湿り状態への換算係数 l

k

we

希釈排気の乾き状態から湿り状態への換算係数 l

k

wr

排気の乾き状態から湿り状態への換算係数 l

機関の試験回転速度での最大トルクに対する試験トルクの割合

M

r

分子量

g

m

d

粒子状物質捕集フィルタを通過した希釈空気質量 kg

m

f,d

希釈空気から捕集された粒子状物質の質量 mg

m

f

捕集された粒子状物質の質量 mg

m

sep 

粒子状物質捕集フィルタを通過した希釈排気質量 kg

p

A

ポンプ又はベンチュリ入口の絶対圧力

kPa

p

A

'

ポンプ又はベンチュリ出口の絶対圧力 kPa

p

a

吸入空気の飽和蒸気圧 kPa

p

b

大気圧

kPa

p

d

 

希釈空気の飽和蒸気圧 kPa

p

r

冷却槽下流の水蒸気分圧 kPa

p

s

乾き状態の大気圧 kPa

P

無修正軸出力 kW

P

aux

試験時に装着した補機のうち,JIS B 8004 では装着しないものと規定して
いる補機の呼び合計吸収動力

kW

P

m

試験条件の回転速度での実測最大出力又は呼び出力(12.5 参照) kW

q

mad

乾き状態の吸入空気質量流量 kg/h


6

B 8008-1

:2009

記号

意味

単位

q

maw

 

湿り状態の吸入空気質量流量 kg/h

q

mdw

 

湿り状態の希釈空気質量流量 kg/h

q

medf

 

湿り状態の等価希釈排気質量流量 kg/h

q

mew

 

湿り状態の排気質量流量 kg/h, kg/s

q

mf

 

燃料質量流量 kg/h, kg/s

q

mdew

 

湿り状態の希釈排気質量流量 kg/h

q

mgas

 

個々のガス状排出物の質量流量 g/h

q

mPT

 

粒子状排出物の質量流量 g/h

r

d

希釈比

1

r

a

 

等速吸引採取管の断面積と排気管の断面積との比 1

R

a

吸入空気の相対湿度

R

d

 

希釈空気の相対湿度

r

h

 

水素炎イオン化形検出器の応答係数 1

r

m

 

水素炎イオン化形検出器のメタノールへの応答係数 1

r

x

 

亜音速ベンチュリ(SSV)スロート部静圧の入口絶対圧力に対する比率 1

r

y

 

SSV スロート部内径(d)の入口配管内径(D)に対する比率 1

ρ

 

密度

kg/m

3

動力計の設定値 kW

T

a

吸入空気絶対温度 K

T

d

 

露点(絶対温度) K

T

ref

 

吸入空気標準温度 (298 K)

K

T

c

 

給気冷却器出口空気温度 K

T

cref

 

給気冷却器出口空気標準温度 K

V

m

モル体積 (22.413 L) L

W

f

重み係数

1

W

fe

 

実効重み係数 1

4.2

燃料組成に関する記号

w

ALF

:  燃料中の H 含有率(質量%)

w

BET

:  燃料中の C 含有率(質量%)

w

GAM

:  燃料中の S 含有率(質量%)

w

DEL

:  燃料中の N 含有率(質量%)

w

EPS

:  燃料中の O 含有率(質量%)

α

:  燃料水素−炭素モル比率 (H/C)

β

:  燃料炭素−炭素モル比率 (C/C)

γ

:  燃料硫黄−炭素モル比率 (S/C)

δ

:  燃料窒素−炭素モル比率 (N/C)

ε

:  燃料酸素−炭素モル比率 (O/C)

注記  成分の質量割合とモル比率との変換は,式(A.3)∼式(A.12)  による。

4.3

化学組成に関する記号及び略号

ACN:

アセトニトリル

Cl:

炭素 1 当量炭化水素

CH

4

メタン

C

2

H

6

エタン

C

3

H

8

プロパン

CH

3

OH:

メタノール

CO:

一酸化炭素


7

B 8008-1

:2009

CO

2

二酸化炭素

DNPH:

ジニトロフェニルヒドラジン

DOP:

ジオクチルフタレート

HC:

炭化水素

HCHO:

ホルムアルデヒド

H

2

O:

NH

3

アンモニア

NMHC:

非メタン炭化水素

NO:

一酸化窒素

NO

2

二酸化窒素

NO

x

窒素酸化物

N

2

O:

二窒化酸素

O

2

酸素

RME:

菜種油メチルエステル

SO

2

二酸化硫黄

SO

3

三酸化硫黄

4.4

略号

CFV:

臨界流量ベンチュリ

CLD:

化学発光検出器

CVS:

定容積サンプル

ECS:

電気化学式センサ

FID:

水素炎イオン化形検出器

FTIR:

フーリエ変換赤外線分析計

GC:

ガスクロマトグラフ

HCLD:

加熱形化学発光検出器

HFID:

加熱形水素炎イオン化形検出器

HPLC:

高速液体クロマトグラフ

NDIR:

非分散形赤外線分析計

NDUV:

非分散形紫外線分析計

NMC:

非メタンカッタ

PDP:

容積形ポンプ

PMD:

磁気式検出器

PT:

粒子状排出物

SSV  :

亜音速ベンチュリ

THC  :

全炭化水素

ZRDO:

ジルコニアセンサ

%FS  :

計器のフルスケールに対する割合  (%)


8

B 8008-1

:2009

5

試験条件

5.1

機関試験条件

5.1.1

試験条件の変数

機関の吸入空気絶対温度 T

a

 (K),及び乾き状態の大気圧 p

s

 (kPa) を測定し,試験室の大気条件係数 f

a

次の式(1)∼式(3)によって求める。

a)

圧縮点火機関

無過給及び機械過給機関に対しては:

7

.

0

a

s

a

298

99

×

⎟⎟

⎜⎜

=

T

p

f

 (1)

ターボ過給圧縮点火機関に対しては,給気冷却器の有無に関係なく:

5

.

1

a

7

.

0

s

a

298

99

×

⎟⎟

⎜⎜

=

T

p

f

 (2)

b)

火花点火機関

6

.

0

a

2

.

1

s

a

298

99

×

⎟⎟

⎜⎜

=

T

p

f

 (3)

5.1.2

試験の妥当性

試験を妥当と認めるには,係数 f

a

が次の条件を満足しなければならない。

0.93≦  f

a

≦1.07  (4)

試験は,f

a

が 0.96∼1.06 の範囲で実施するのが望ましい。

5.2

給気冷却式機関

給気温度は記録し,製造業者が定める定格回転速度の全負荷において,製造業者が定める最高給気温度

の基準値に対し±5 K でなければならない。冷却媒体の温度は,最低でも 293 K (20  ℃)とする。

試験用設備又は外部のブロワを使用する場合の給気温度は,定格回転速度の全負荷において製造業者の

定める最高給気温度の基準値に対し±5 K に調整する。前述の設定点における給気冷却器の冷却媒体温度

及び流量は,全試験サイクルを通して変更してはならない。給気冷却器の容積は,一般的な車両及び機械

用のものに基づき,技術的に妥当なものとする。

5.3

出力

排出率測定の基準は,JIS B 8004 で規定した無修正軸出力である。

機関の運転に必要な補機は,試験の前に取り付けておく。試験台で,補機を取り付けることが不可能又

は不適切な場合には,これらの補機による吸収動力を測定し,測定される機関出力から吸収動力を差し引

く。機械の運転時だけに必要で,機関に取り付けた補機は,試験時には取り外すことが望ましい。このよ

うな補機の例を,次に示す。 

−  制動用エアコンプレッサ

−  パワーステアリング用ポンプ

−  空調用コンプレッサ

−  油圧機器のポンプ

さらに詳細は,3.9 及び JIS B 8004 による。

補機を取り外せない場合は,12.5 に従って動力計の設定を計算できるように,試験回転速度での補機の

吸収動力を決定する。ただし,機関の一部分から構成される補機を装備する機関を除く(例えば,空冷機


9

B 8008-1

:2009

関の冷却ファン)

5.4

その他の試験条件

5.4.1

機関吸気装置

機関吸気装置又は試験設備は,定格回転速度の全負荷において,エアクリーナが清浄な状態で,機関製

造業者の定めた最大値±300 Pa になるように吸気抵抗を調節する。

機関が取り外せない吸気装置を装備する場合は,それを試験に使用する。

吸気抵抗は,定格回転速度の全負荷において調整する。

5.4.2

機関排気装置

機関の排気装置又は試験場の排気装置は,定格回転速度の全負荷において,機関製造業者が定めた最大

値±650 Pa の排気抵抗になるように調節する。排気装置は,7.5.4 並びに 17.2.1 及び 17.2.2 の排気管 (EP)

に関する規定に示す排気のサンプリングに対する規定に合致しなければならない。

機関が排気後処理装置を備えている場合には,排気管は,後処理装置の拡張部分の始まる入口上流で,

少なくとも管直径の 4 倍の区間は,とう(搭)載時の排気管と同じ直径としなければならない。排気マニ

ホールドフランジ又は過給機出口から排気後処理装置までの長さは,とう(搭)載時の状態と等しいか,

又は製造業者が指定する範囲内でなければならない。排気背圧は,制約条件が前述の基準に従う場合は,

弁によって調整してもよい。

後処理装置の容器は,

ダミー試験の間及び排気排出物を測定するとき以外は,

取り外して,不活性触媒担体を内蔵した等価な容器と置換してもよい。

排気抵抗は,定格回転速度の全負荷において調整する。

5.4.3

冷却装置

機関の冷却装置は,

機関が製造業者の定めた正常な運転温度を十分に維持できる能力をもつものとする。

5.4.4

潤滑油

試験に使用する潤滑油の仕様を記録し,試験の結果とともに提出する。

5.4.5

可変式気化器

作動範囲の限界を調整できる,設定限界付きの可変式気化器をもつ機関は,調整範囲の両端で試験を実

施する。

5.4.6

クランクケースブリーザ

機関からの全排気排出物の一部として,開放式クランクケースからの排出物を測定する必要がある場合

には,クランクケースブリーザからの排出物は,排気のサンプリング箇所の上流へ(排気後処理装置が付

いている場合はその後流へ)導く。ただし,クランクケースからの排出物が排気と十分混合する距離をと

る。

6

試験燃料

燃料の特性は,機関排気排出物に影響を与える。したがって,試験に使用する燃料の特性は,測定し,

記録し,試験結果とともに提示するのがよい。JIS B 8008-5 に標準燃料として決められた燃料を用いる場

合には,燃料規格及び燃料分析結果を提出する。他の燃料の場合に測定し,記録すべき特性は,JIS B 8008-5

の適切なはん(汎)用データシートに記載された項目とする。

燃料温度は,製造業者の推奨値による。試験のときの燃料温度は,燃料噴射ポンプの入口又は製造業者

の定める位置で測定し,測定位置を記録する。

燃料の選定は,試験の目的による。関係者当事者間の協定がある場合を除き,

表 に従って選定する。

適切な標準燃料が入手できない場合には,標準燃料に非常に近い特性の燃料を用いてもよい。燃料の特


10

B 8008-1

:2009

性は,申告する。

表 1−試験燃料の選定

試験の目的

関係者

燃料の選定

型式認定(認証)  1.認定機関

2.製造業者又は供給者

規定されている場合は,標準燃料

規定されていない場合は,市場入手燃料

受入試験

1.製造業者又は供給者 
2.使用者又は検査官

製造業者が規定する市場入手燃料

a) 

研究開発

次の一つ以上:

製造業者,研究機関,燃料供給者,
潤滑油供給者など

試験の目的に適合する燃料

a)

  使用者及び検査者は,市場入手燃料で実施した試験が,標準燃料を用いた場合に指定された

排出物限界値に必ずしも適合しないことを,認知しておくことが望ましい。

7

測定器及び測定するデータ

7.1

概要

供試機関から排出されるガス状排出物及び粒子状排出物を,箇条 16 及び箇条 17 に規定する方法で測定

する。箇条 16 には望ましい排気分析システムについて規定する。箇条 17 には望ましい粒子状物質希釈シ

ステム及び捕集システムについて規定する。

同等の結果が得られるならば,他のシステム又は分析計を使用してもよい。システムの同等性は,同等

性を測定したいシステム及びこの規格で規定しているシステムの一つとの相関を 7 対以上のサンプルで判

定する。結果はサイクルの重み係数を乗じた排出率の値で照合する。この相関試験は同一台上及び同一機

関で行い,できれば同時の作動が望ましい。試験サイクルは,JIS B 8008-4 で規定する適切なサイクル又

は,同規格で規定する試験サイクル C1 とする。サンプルの平均値の同等性は,この台上及び機関で得ら

れたデータから異常なデータを除いたものを

附属書 に規定する F 検定及び t 検定の統計処理を行うこと

によって確認する。相関をとるために用いるシステムは,試験前に申告して関係者の承諾を得る。

新たな排気分析システムを採用する場合,同等性の判定は,JIS Z 8402-1 及び JIS Z 8402-2 で規定する

同一条件測定精度及び再現精度の計算に基づく。

機関動力計上での排気排出物測定に用いる測定器は,次に示すものを用いる。この規格には流量,圧力

及び温度の測定器に関する詳細は含まれていないが,排気排出物測定を実施するのに必要なこれらの測定

器に対する精度だけを 7.4 に示す。

7.2

動力計の仕様

JIS B 8008-4

で規定する試験サイクルに適合した特性の機関動力計を使用する。

トルク及び回転速度測定器は,許容値内で軸出力を測定できるものとする。測定器の精度は,7.4 に規定

する最大許容誤差を超えてはならない。

7.3

排気質量流量

7.3.1

概要

排気質量流量は,7.3.27.3.6 に規定するいずれかの方法で測定する。

7.3.2

直接測定法

排気質量流量の測定は,次のシステムによって行ってもよい。

−  フローノズルのような差圧流量計(詳細は,JIS Z 8762-1 参照。

−  超音波流量計


11

B 8008-1

:2009

−  渦流量計

測定時に排気排出物の値に誤差が生じないようにあらかじめ注意する。測定器製造業者の推奨に従って

機関排気システムに測定器を注意深く設置する。特に,機関性能及び排気排出物に測定器の設置による影

響があってはならない。

流量計は,7.4 に規定する精度を満たすものとする。

7.3.3

空気質量流量及び燃料質量流量の測定方法

空気質量流量及び燃料質量流量の測定は,7.4 に規定する精度をもつ空気流量計及び燃料流量計を用いる。

排気質量流量の計算を,次の式(5)に示す。

q

q

q

m

m

m

f

aw

ew

+

=

 (5)

7.3.4

燃料質量流量及びカーボンバランス法

燃料消費量,燃料組成及びカーボンバランス法による排気濃度から排気質量流量を求める計算を,次の

式(6)に示す(A.3.2.3.1 参照)

⎪⎪

⎪⎪

+

⎟⎟

⎜⎜

+

×

×

+

×

+

×

⎟⎟

⎜⎜

×

+

×

×

×

×

=

1

000

1

1

1

36

089

.

0

293

.

1

1

1

36

089

.

0

4

.

1

4

.

1

a

ALF

c

c

fd

ALF

c

BET

BET

BET

f

ew

H

w

f

f

f

w

f

w

w

w

q

q

m

m

 (6)

ここに,

f

fd

:  式 (A.20)∼式 (A.23)によって求める。

H

a

:  吸入空気の絶対湿度

f

c

:  式 (A.64)によって求める。

[式(7)]

(

)

355

17

513

18

540

.

0

HCw

COd

CO2ad

CO2d

c

c

c

c

c

f

+

+

×

=

 (7)

ここに,

c

CO2d

:  希釈前の排気における渇き状態の CO

2

濃度  (%)

c

CO2ad

:  大気における渇き状態の CO

2

濃度  (%)

c

COd

  希釈前の排気における渇き状態の CO 濃度 (ppm)

c

HCw

  希釈前の排気における湿り状態の HC 濃度 (ppm)

注記  カーボンバランス法の代わりに酸素バランス法を使用してもよい。A.3.3 参照。

7.3.5

トレーサ測定法

排気中のトレーサガス濃度の測定法について規定する。

既知量の不活性ガス(例えば,純ヘリウム)をトレーサとして排気の中へ噴射する。不活性ガスは排気

によって混合及び希釈されるが,排気管内で化学反応させてはならない。不活性ガスの濃度はサンプルに

よって測定する。

トレーサガスを完全に混合させるために,サンプルプローブはトレーサガス噴射位置から下流に少なく

とも 1 m 又は排気管直径の 30 倍の距離のどちらか長いほうに設置する。トレーサガスを機関の上流に注

入したときのトレーサガス濃度と,

排気管に注入したときのトレーサガス濃度とを比較することによって,

プローブの位置で完全に混合されていることが確認できるなら,

プローブは前述の規定より近くてもよい。

トレーサガスの流量を,混合後のトレーサガス濃度がトレーサガス分析計のフルスケールより低くなるよ

うに設定する。

排気質量流量の計算式を,次に示す。


12

B 8008-1

:2009

(

)

a

mix

ew

rt

ew

60

c

c

q

q

m

×

×

=

ρ

 (8)

ここに,

q

mew

排気質量流量 (kg/s)

q

rt

トレーサガス流量 (cm

3

/min)

c

mix

混合後のトレーサガス濃度 (ppm)

ρ

ew

排気密度 (kg/m

3

)

c

a

吸気中のトレーサガスのバックグラウンド濃度 (ppm)

トレーサガスのバックグラウンド濃度 c

a

は,試験運転直前及び直後に計測したバックグラウンド濃度の

平均によって決めてもよい。

バックグラウンド濃度が最大排気流量時に混合後のトレーサガス濃度 c

mix

の 1  %より低くなった場合は,

バックグラウンド濃度は無視してもよい。

システム全体は,排気質量流量についての精度を満足しなければならない。8.6 によって校正する。

7.3.6

空気流量及び空燃比測定法

空気流量及び空燃比から排気質量流量を算出する。瞬時排気質量流量の計算式を,次の式(9)に示す。

⎟⎟

⎜⎜

×

+

×

=

λ

st

aw

ew

/

1

1

F

A

q

q

m

m

 (9)

ここに,

γ

δ

ε

α

β

γ

ε

α

β

×

+

×

+

×

+

×

+

×

+

+

×

=

065

.

32

7

006

.

14

4

999

.

15

94

007

.

1

011

.

12

2

4

0

.

138

/

st

F

A

·· (10)

(

)

(

)

4

HC

4

CO

CO2

4

CO

CO2

CO2

4

CO

CO2

4

CO

4

HC

4

CO

10

10

2

4

764

.

4

10

2

2

5

.

3

10

1

5

.

3

10

2

1

4

10

2

10

100

×

+

×

+

×

+

+

×

×

+

×

⎟⎟

⎜⎜

×

×

+

×

×

×

×

+

⎟⎟

⎜⎜

×

×

+

×

=

c

c

c

c

c

c

c

c

c

c

c

γ

ε

α

β

δ

ε

α

β

λ

(11)

ここに,

A/F

st

理論空燃比

 (kg/kg)

λ

空気過剰率

c

CO2

乾き

CO

2

濃度

  (

)

c

CO

乾き

CO

濃度

 (ppm)

c

HC

HC

濃度

 (ppm)

注記

燃料組成は

C

β

H

α

S

γ

N

δ

O

ε

とし,β=

1

とする。炭素を含まない燃料(例:水素燃料)に対して

は,式

(10)

及び式

(11)

は使用できない。

空気流量計は,7.4 に示す精度を満たし,使用する

CO

2

分析計は,7.5.3.3 の仕様を満たし,かつ,全体

システムは排気流量についての精度を満たさなければならない。

空気過剰率の測定には,

7.5.3.13

の仕様を満たすジルコニア形センサのような空燃比測定器を使用しても

よい。

7.3.7

希釈排気全流量測定

全流希釈システムを使用する場合,

希釈排気の全流量

  (q

mdew

)

PDP

CFV (

17.2.2

)

又は

SSV

で測定する。


13

B 8008-1

:2009

要求精度は,箇条 10 に規定する。

7.4

精度

すべての測定器の校正は,国家標準又は国際標準に対するトレーサビリティをもち,

表 及び表 の条

件を満たさなければならない。

分析計の校正精度は,8.5 による。

測定機器は,試験者の規定又は測定器製造業者による要求に従って校正しなければならない。

表 及び

表 に規定した許容誤差は,データ収集システムを含めた最終記録値に適用する。

表 2−機関に関連する項目を測定する測定器の許容誤差

No.

測定機器

許容誤差

1

機関回転速度

読み値の±2  %又は機関最大値の±1  %のどちらか大きい方

2

トルク

読み値の±2  %又は機関最大値の±1  %のどちらか大きい方

3

燃料消費量

a)

機関最大値の±2  %

4

空気消費量

a)

読み値の±2  %又は機関最大値の±1  %のどちらか大きい方

5

排気流量

a)

読み値の±2.5  %又は機関最大値の±1.5  %のどちらか大きい方

a)

  この規格で規定する排気排出物の計算は,この項目と異なる測定及び/又は計算法による

場合がある。排出物計算結果に対する公差要求より,計算式に用いられる幾つかの項目の
許容値は,JIS B 8003 

表 4(測定項目)で規定する公差よりも小さくなっている。

表 3−その他の基本的な項目を測定する測定器の許容誤差

No.

項目

許容誤差

1

温度≦600 K

±2 K(絶対値)

2

温度>600 K

読み値の±1  %

3

排気圧力

±0.2 kPa(絶対値)

4

吸気負圧

±0.05 kPa(絶対値)

5

大気圧

±0.1 kPa(絶対値)

6

その他圧力

±0.1 kPa(絶対値)

7

相対湿度

±3  %(絶対値)

8

絶対湿度

読み値の±5  %

9

希釈空気流量

読み値の±2  %

10

希釈排気流量

読み値の±2  %

7.5

ガス成分の測定

7.5.1

一般的な分析計の仕様

7.5.1.1

一般的な仕様

分析計は,ガス成分の濃度を測定するために必要な精度に適した測定レンジをもたなければならない

(

7.5.1.2

)

。測定濃度がフルスケールの

15

%∼

100

%で測れるような分析計を使用する。

フルスケール値が

155 ppm

(又は

ppmC

)以下である場合,又は読取りシステム[コンピュータ,データ

ロガー

(data logger)

]がフルスケールの

15

%未満で十分な精度及び読取りができる場合には,測定濃度は,

フルスケールの

15

%未満でもよい。この場合は,校正曲線の精度を確かめるために追加校正を行う。

装置の電磁両立性

 (EMC)

は,電磁界による誤差が最小限にとどめられるものでなければならない。

7.5.1.2

精度

分析計は校正点から,すべての測定レンジ(ゼロを除く)にわたって読み値の±

2

%又はフルスケール


14

B 8008-1

:2009

の±

0.3

%のどちらか大きい方を外れてはならない。精度は,8.5.5 の規定による。

注記

この規格では,精度は校正ガスを使用した校正値(真の値)から分析計の読み値の偏差として

定義される。

7.5.1.3

再現性

再現性の定義は,校正ガス又はスパンガスへの

10

回連続の応答の標準偏差の

2.5

倍とし,その値は

100

ppm

(又は

ppmC

)以上で使用される各レンジにおいてフルスケールの±

1

%でなければならない。また,

100 ppm

(又は

ppmC

)未満で使用される各レンジにおいてフルスケールの±

2

%でなければならない。

7.5.1.4

雑音

10

秒間におけるゼロガス及び校正ガス又はスパンガスに対する分析計の出力変化の最大値(全振幅)は,

すべてのレンジにおいてフルスケールの

2

%を超えてはならない。

7.5.1.5

ゼロドリフト

1

時間内のゼロ応答のドリフトは,使用する最も低いレンジにおいてフルスケールの

2

%未満でなけれ

ばならない。ゼロ応答とは,雑音を含むゼロガスへの応答の

30

秒間の平均である。

7.5.1.6

スパンドリフト

1

時間内のスパン応答のドリフトは,使用する最も低いレンジにおいてフルスケールの

2

%未満でなけ

ればならない。スパン応答とは,雑音を含むスパンガスへの応答の

30

秒間の平均である。

7.5.2

ガスの乾燥

排気は湿り状態又は乾き状態で測定する。排気に乾燥装置を用いる場合は,測定する排気の濃度に与え

る影響が最小となるものでなければならない。サンプルの水分を取り除くために化学式乾燥器を使用して

はならない。

7.5.3

分析計

7.5.3.1

概要

7.5.3.2

7.5.3.12 に使用する測定原理を示す。測定システムの詳細を,箇条 16 に示す。測定する排気は,

次の測定器を用いて分析する。非線形分析計については,直線化回路を使用してもよい。

7.5.3.2

一酸化炭素 

(

CO

)

分析

一酸化炭素分析計は,非分散形赤外線分析計

(NDIR)

とする。

7.5.3.3

二酸化炭素 

(

CO

2

)

分析

二酸化炭素分析計は,非分散形赤外線分析計

(NDIR)

とする。

7.5.3.4

酸素 

(

O

2

)

分析

酸素分析計は,磁気式検出器

(PMD)

,ジルコニアセンサ

(ZRDO)

又は電気化学式センサ

(ECS)

とする。

ジルコニアセンサは,火花点火希薄燃焼機関などの

HC

濃度及び

CO

濃度が高い場合には使用しない。

電気化学式センサは,

CO

2

及び

NO

x

の干渉に対して補償を行う。

7.5.3.5

炭化水素 

(

HC

)

分析

炭化水素分析計は,検出器,弁,配管などが加熱され,排気の温度を

463

±

10 K (190

±

10

)

に維持で

きる加熱形水素炎イオン化形検出器

(HFID)

とする。

メタノール燃料機関の場合の必要温度条件を,

7.5.3.12.3

に示す。ガス燃料機関及び希釈試験を行う火花点火機関では,非加熱形水素炎イオン化形検出器

(FID)

を使

用してもよい。

7.5.3.6

非メタン炭化水素 

(

NMHC

)

分析

7.5.3.6.1

概要

メタン

 (CH

4

)

の濃度が高いため

NMHC

の分析は,天然ガスを燃料とする場合に適している。


15

B 8008-1

:2009

7.5.3.6.2

ガスクロマトグラフ 

(

GC

)

非メタン炭化水素は,7.5.3.5 に示す方法で測定した炭化水素から

423 K (150

)

で調製したガスクロマ

トグラフ

(GC)

で分析したメタンを引いて求める。

7.5.3.6.3

非メタンカッタ 

(

NMC

)

非メタンの部分の測定は,非メタンカッタ

(NMC)

及び 7.5.3.5 に規定する非加熱形水素炎イオン化形検出

 (FID)

とを直列にして行い,炭化水素からメタンを引いて求める。

7.5.3.7

窒素酸化物 

(

NO

x

)

分析

窒素酸化物分析計は,乾き状態で測定する場合は,

NO

x

コンバータ付きの化学発光検出器

 (CLD)

又は加

熱形化学発光検出器

 (HCLD)

とする。湿り状態で測定する場合は,

328 K (55

)

以上に維持したコンバー

タ付の水分クエンチの検査(8.9.3.2 参照)を満足する加熱形化学発光検出器

 (HCLD)

を使用する。

CLD

HCLD

ともに採取経路の壁温は,乾き状態での測定ではコンバータまでを,湿り状態での測定では分析

計までを,

328 K

以上

473 K

以下(

55

℃以上

200

℃以下)に維持しなければならない。

7.5.3.8

二酸化硫黄 

(

SO

2

)

分析

二酸化硫黄の排出量は,経験的に直接測定法からは正確な結果が得られないため,使用燃料の硫黄含有

量から次の式

(12)

によって求める。

20

GAM

f

SO2

×

×

=

w

q

q

m

m

 (12)

ここに,

  q

mSO2

二酸化硫黄の排出質量流量

 (g/h)

q

mf

燃料質量流量

 (kg/h)

w

GAM

燃料中の

S

含有率(質量%)

注記

 SO

2

の計算法は,硫黄がすべて

SO

2

に変換されることを仮定しており,後処理システムのない

機関に限って適用できる。

SO

2

は測定器供給者の説明書に従って測定してもよい。

SO

2

の測定は

困難な作業であり排気測定に対し十分な受渡当事者間の協定が必要である。

7.5.3.9

アンモニア 

(

NH

3

)

分析

アンモニアは,異なる二つのコンバータを使用して,7.5.3.7 に規定する化学発光検出器で測定する。

NO

x

及び

NH

3

の総量を分析するために,適切な高温コンバータ[例えば,

973 K(700

)

]を使用する。

NO

x

だけを分析するために,適切な低温コンバータ[例えば,

573 K(300

)

]を使用する。この二つの測定値

の差がアンモニア濃度となる。この方法は,長い応答時間を必要とする(約

10

分)

代わりにフーリエ変換赤外線分析計

 (FTIR)

又は非分散形紫外線分析計

 (NDUV)

を測定器供給者の指

示に従って使用してもよい。この技術は,排気の測定には十分な実例がないのであらかじめ受渡当事者間

の協定が必要である。この方法での応答時間は,二つのコンバータを用いる方法による場合より相当短縮

される。

7.5.3.10

亜酸化窒素 

(

N

2

O

)

分析

フーリエ変換赤外線分析計

(FTIR)

又は非分散形赤外線分析計

(NDIR)

を測定器供給者の指示に従って使用

してもよい。この技術は排気の測定には十分な実例がないのであらかじめ受渡当事者間の協定が必要であ

る。

7.5.3.11

ホルムアルデヒド 

(

HCHO

)

分析

ホルムアルデヒドは,

DNPH

試薬のアセトニトリル

(ACN)

溶液を入れたインピンジャ又は

2

4

DNPH

被覆のシリカカートリッジに排気からのサンプル(希釈排気が望ましい。

)を通過させて測定する。収集し

たサンプルは紫外線検出器の

365 nm

の波長を用いて高速液体クロマトグラフ

 (HPLC)

で分析する。

代わりにフーリエ変換赤外線分析計

(FTIR)

を測定器製造業者の取扱説明書に従って使用してもよい。


16

B 8008-1

:2009

7.5.3.12

メタノール 

(

CH

3

OH

)

分析

7.5.3.12.1

概要

フーリエ変換赤外線分析計

(FTIR)

を測定器供給者の指示に従って使用してもよい。この技術は排気の測

定には十分な実例がないのであらかじめ受渡当事者間の協定が必要である。

7.5.3.12.2

ガスクロマトグラフ 

(

GC

)

メタノールは,非イオン化水を入れたインピンジャにサンプルを通過させて測定する。サンプルは,非

加熱形水素炎イオン化形検出器

(FID)

付ガスクロマトグラフ

(GC)

で分析する。

7.5.3.12.3

HFID

プロパンで校正した加熱形水素炎イオン化形検出器

(HFID)

は,

385 K

±

8 K (112

℃±

8

)

で運転する。

メタノールの応答係数は,8.8.5 によってサンプルにおける濃度レンジ内の幾つかの濃度で測定する。

7.5.3.13

空燃比測定法

7.3.6

で定義される排気流量の算出に使用される空燃比測定器は,広いレンジの空燃比センサ又はジルコ

ニア形のラムダセンサとする。

センサは,排気管の排気温度が高く水の凝縮がない状態にある位置に直接設置する。

電子機器を含むセンサの精度は,次による。

λ

2

の場合,読み値の±

3

2

λ

5

の場合,読み値の±

5

5

λ

の場合,読み値の±

10

センサは,この精度を満たすように測定器製造業者によって校正されなければならない。

7.5.4

ガス成分の採取

ガス状排出物サンプルプローブは,排気管出口から少なくとも

0.5 m

又は管の直径の

3

倍のいずれか長

い方の距離だけ上流に設置しなければならない。かつ,サンプルプローブで排気の温度が最低でも

343 K

(70

)

になるように十分に機関に近付ける。

排気マニホールドが枝分かれしている多気筒機関の場合は,サンプルプローブの入口は十分に下流に設

置して,すべてのシリンダから均等に排気が採取できるようにする。

V

形機関のように排気マニホールド

のグループが区別されている多気筒機関の場合には,各グループごとに採取し,排気排出物の平均を求め

てもよい。上記の方法との相関が分かっているならば,他の方法を用いてもよい。排気排出物計算には全

排気の質量流量を用いる。

排気の成分が排気後処理システムの影響を受ける場合は,この装置の下流で排気を採取する。

火花点火機関では,サンプルプローブは,できるだけ排気ポートから遠い位置でマフラの高圧側に設置

する。サンプルの採取前に排気が完全に混合されているようにするため,混合室をマフラとサンプルプロ

ーブとの間に置いてもよい。試験に用いる混合室の内容積は,機関のシリンダ容積の

10

倍より小さくして

はならない。高さ,幅及び奥行きをほぼ同じとする。混合室の大きさはできるだけ小さくし,機関の近く

に設置する。混合室から出る排気管はサンプルプローブの位置から少なくとも

610 mm

延ばし,背圧を最

小にするよう十分な大きさとする。混合室の内面の温度は,排気の露点を超えるようにする。最低

338 K

(65

)

が望ましい。

水上で使用される機関では,サンプルプローブの入口は,冷却,チューニング及び騒音低減のために排

気に注入される水を吸入しない箇所に設置する。

粒子状排出物の測定に全流希釈システムを使用する場合は,ガス状排出物を希釈排気から測定してもよ

い。サンプルプローブは,希釈トンネル内の粒子状排出物サンプルプローブに近付ける(17.2.2 

図 19


17

B 8008-1

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DT

及び

PSP

圧縮点火機関では,

HC

及び

NO

x

については希釈トンネルから直接サンプルを採取して測定する。

CO

CO

2

については直接測定するか又はバッグに採取後バッグ内の濃度を測定してもよい。

火花点火機関及びガス燃料機関では,すべての排気成分について希釈トンネルから直接サンプルを採取

して測定するか又はバッグに採取後バッグ内の濃度を測定してもよい。

7.6

粒子状物質の測定

7.6.1

概要

粒子状物質の測定には希釈システムが必要である。希釈は分流希釈システム又は全流希釈システムのい

ずれで行ってもよい。希釈システムの容量は,希釈排気をフィルタホルダの直前で

315 K (42

)

325 K

(52

)

の間の温度に維持し,希釈及び捕集システム内で水の凝結を防ぐことができるのに十分なものでな

ければならない。希釈システムに入る前の希釈空気を湿度調整してもよく,粒子状物質の除湿は希釈空気

の湿度が高い場合に有効である。希釈空気の温度は,希釈トンネルの入口付近で

288 K (15

)

以上でな

ければならない。

旧規格に従って設置された現存するシステムは,前述のフィルタ温度の要求事項に従わなくてもよい。

分流希釈システムの場合には,粒子状物質サンプルプローブは,7.5.4 に規定するガス状排出物サンプル

プローブの上流に近接して設置する。また,17.2.1 及び

図 10∼図 18 

EP

及び

SP

の規定に従って設置す

る。

分流希釈システムは,機関の排気の一部を直接採取し,このサンプルに希釈空気を導き,その後希釈さ

れたサンプルの粒子状物質を測定するものである。

このため,

希釈比を非常に正確に測定する必要がある。

様々な分流方法(17.2.1 参照)を用いてもよいが,採用した分流方法は分流装置の構成及び手順に大きく

関与する

(

17.2.1

)

粒子状物質の排出量を測定するためには,粒子状物質捕集システム,粒子状物質捕集フィルタ,精密天

びん並びに温度及び湿度が管理されたひょう(秤)量室が必要である。粒子状物質の捕集には次に示す二

つの方法がある。

マルチフィルタ法は,試験サイクルの各モードごとに一対又は

1

枚のフィルタを使用する

(

7.6.2.3

)

。この

方法は,容易に捕集できるが,多くのフィルタを必要とする。

シングルフィルタ法は,試験サイクルの全モードを通して同じ一対又は

1

枚のフィルタを使用する

(

7.6.2.3

)

。この方法は,捕集している間,捕集時間及び流量に注意しなければならないが,使用するフィル

タは同じ一対又は

1

枚だけでよい。

7.6.2

粒子状物質捕集フィルタ

7.6.2.1

フィルタの仕様

フロロカーボン被覆のガラスファイバフィルタ又はフロロカーボン膜のフィルタが必要である。フィル

タは,すべて,

0.3

μ

m DOP

(ジオクチルフタレート)の捕集効率が,

35 cm/s

の排気表面流速で少なくとも

95

%又は

100 cm/s

の排気表面流速で少なくとも

99

%である必要がある。実験室間,又は製造業者と規制

当局との間で相関試験を行う場合には,同一フィルタを使用する。

7.6.2.2

フィルタの大きさ

粒子状物質フィルタの最小直径は,

47 mm

(有効直径

37 mm

)とする。

47 mm

以上の直径のフィルタで

あればよい(7.6.2.5 参照)

7.6.2.3

一次捕集フィルタ及び二次捕集フィルタ

フィルタの捕集効率が

99

%より大きい場合(7.6.2.1 参照)には,試験中,希釈排気を一枚のフィルタ


18

B 8008-1

:2009

に捕集し,フィルタの捕集効率が

95

%∼

99

%の間の場合には,直列に配置した一対のフィルタ(一次捕

集フィルタ及び二次捕集フィルタ)に捕集する。二次捕集フィルタは,一次捕集フィルタの下流

100 mm

以内に配置し,一次捕集フィルタに接触させない。フィルタは別々にひょう量してもよいし,粒子状物質

が付着した面同士を合わせ,一対にしてひょう量してもよい。

7.6.2.4

フィルタ表面流速

フィルタを通過する排気(気体)の表面流速は,

35

100 cm/s

とする。試験の開始時から終了時までの

圧力降下の増加は,

25 kPa

以下とする。

7.6.2.5

フィルタ捕集量

シングルフィルタ法における望ましい捕集量は,フィルタ全面積に対して

0.338

μ

g/mm

2

とする。最小捕

集量は,

フィルタ全面積に対して

0.065

μ

g/mm

2

とする。

最も一般的なフィルタの大きさに対する捕集量を,

表 に示す。

マルチフィルタ法の場合の全フィルタの捕集量の和の望ましい値及び最小値は,上記シングルフィルタ

法の対応する値にモード総数の平方根を乗じたものとする。

表 4−最小フィルタの大きさに対する捕集量

フィルタの直径

mm

推奨捕集量

mg

最小捕集量

mg

47 0.6 0.11 
70 1.3 0.25 
90 2.1 0.41

110 3.2 0.62

7.6.3

ひょう量室及び天びんの仕様

7.6.3.1

ひょう量室の条件

粒子状物質捕集フィルタを調整及びひょう量するひょう量室の温度は,フィルタの調整及びひょう量を

している間

295 K

±

3 K (22

℃±

3

)

とする。

湿度は露点

282.5 K

±

3 K (9.5

℃±

3

)

とし,

相対湿度は,

(45

±

8)

%とする。

7.6.3.2

標準フィルタの質量測定ひょう量

ひょう量室の環境は,安定化時の粒子状物質捕集フィルタに沈着する可能性のあるほこりなどで汚染さ

れてはならない。7.6.3.1 に規定するひょう量室の条件から外れても

30

分間以内であれば許容する。ひょ

う量室は人が入る前に室内を条件に合ったものにしておく。少なくとも

2

枚又は

2

対の未使用の標準フィ

ルタは,捕集フィルタ(一対又は

1

枚)のひょう量とできれば同時に,長くても

4

時間以内にひょう量す

る。標準フィルタは,捕集フィルタと同じ大きさ及び素材にする。

標準フィルタ(

2

枚又は

2

対)の平均質量の変化が,捕集フィルタの試験前後のひょう量の間に,

10

μ

g

と実際の試験における捕集量の

5

%との合計(

40

μ

g

を上限とする。

)を超える場合は,すべての捕集フィ

ルタを捨て排出物測定をやり直す。代わりに,標準フィルタの許容誤差が大きくてもよいように,同じ試

験サイクルを繰り返すか,又は試験時間を長くして,捕集量をより多くしてもよい。

7.6.3.1

に規定するひょう量室の安定性の基準には適合していないが,標準フィルタ(一対又は

1

枚)の

質量が前述の基準に適合している場合,捕集フィルタをひょう量するか又は試験を中止して,ひょう量室

の制御システムを修理し再試験するかを選択する。

7.6.3.3

天びん


19

B 8008-1

:2009

すべてのフィルタの質量の測定に使用する天びんは,

20

μ

g

の精度(標準偏差)及び

10

μ

g

の分解能(

1

目盛=

10

μ

g

)が必要である。直径が

70 mm

未満のフィルタについては,精度及び分解能はそれぞれ

2

μ

g

及び

1

μ

g

が必要である。

7.6.3.4

静電気の影響の除去

静電気の影響を防ぐためにフィルタは計量する前に中性化しておく。例えば,ポロニウム中性化器又は

同様の効果の装置によって中性化する。

7.6.4

粒子状物質測定の追加仕様

排気管からフィルタホルダまでの希釈システム及び捕集システムのすべての部分は,希釈されていない

排気及び希釈排気と触れるところであり,粒子状物質のたい(堆)積及び変質が最小になるように設計さ

れていなければならない。あらゆる部分は排気の成分に反応しない電気伝導体を素材とし,静電気の影響

を防ぐため接地しておく。

8

分析計の校正

8.1

一般要件

この規格で規定する分析計の精度を保つために,各分析計は,必要に応じて校正しなければならない。

7.5.3

に規定する分析計の校正方法は,次による。

8.2

校正ガス

8.2.1

一般

校正ガスはすべて,有効期限を遵守する。製造業者の定める校正ガスの有効期限を記録しておかなけれ

ばならない。

8.2.2

純ガス

ガスの必要純度は,次の不純物の範囲で定める。次に示すガスを準備する。

純窒素  (不純物:

HC

1 ppmC

CO

1 ppm

CO

2

400 ppm

NO

0.1 ppm

純酸素  (

O

2

99.5 vol

%)

水素ヘリウム混合  (

40

±

2

%水素,残ヘリウム)

(不純物:

HC

1 ppmC

CO

400 ppm

合成純空気  (不純物:

HC

1 ppmC

CO

1 ppm

CO

2

400 ppm

NO

0.1 ppm

(酸素濃度の範囲は,

18

21 vol

%)

8.2.3

校正及びスパンガス

次の化学物質からなる混合ガスを準備する。

  C

3

H

8

及び合成純空気(8.2.2 参照)

 CO

及び純窒素

 NO

x

及び純窒素(校正ガス中の

NO

2

含有量は,

NO

濃度の

5

%を超えてはならない。

  O

2

及び純窒素

 CO

2

及び純窒素

 CH

4

及び合成純空気

  C

2

H

6

及び合成純空気

注記

混合ガスの各成分が,互いに反応しなければ,他の組合せの混合ガスを使用してもよい。

校正ガス及びスパンガスの濃度の真の値は,公称濃度値±

2

%とする。校正ガスの濃度表示はすべて,

体積基準である(

vol

%又は

vol ppm


20

B 8008-1

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8.2.4

精密混合装置(ガス分割器)の使用

校正及びスパン調整に用いるガスは,精密混合装置(ガス分割器)で,純窒素又は純合成空気で希釈し

て得てもよい。精密混合装置の精度は,希釈校正ガスの濃度を±

2

%の精度とするものでなければならな

い。

この精度には,混合に使用する国家標準又は国際標準にトレーサブルな

1

次ガスの精度(少なくとも±

1

%)が含まれている。分配器で混合してのそれぞれの校正は,フルスケールの

15

%と

50

%との間であ

ることを証明しなければならない。

分配器は,例えば,

NO

ガスには

CLD

を使用するように,本来,

1

次関数的な変化をする機器で検査し

てもよい。機器のスパン値は,直接接続された機器のスパンガスで調整する必要がある。分配器は,使用

する設定で検査する必要がある。記入する値は,機器の測定された濃度と比較する必要がある。この各点

の差は,記入された値の±

1

%以内でなければならない。しかし,以前に直線性が確認されたのと同じガ

ス装置であれば,ガス装置のこの直線性の検証は行ってはならない。

8.2.5

酸素干渉ガス

酸素干渉の検査ガスは,炭化水素

350

±

75 ppmC

のプロパンでなければならない。その濃度は,不純物

を加えた全炭化水素の

GC

又は直接分流によって校正ガスの許容誤差を決定しなければならない。窒素は

酸素バランス下で主に希釈されなければならない。ガソリン機関及びディーゼル機関を試験するために必

要となる混合物は,

表 に規定する。

酸素干渉のチェックには,プロパン,酸素及び窒素の混合ガスを用いる。ガスには,

350

±

75 ppmC

のプ

ロパンが含まれるものとする。濃度の許容誤差は校正ガスと同等とし,不純物を加えた全炭化水素の濃度

GC

分析又は動的混合法によって決定する。ガソリン機関及びディーゼル機関の試験に必要な純窒素で

希釈したチェック用ガスの酸素濃度を,

表 に示す(各酸素干渉検査用ガスの用途については 8.8.3 を参

照)

表 5−酸素干渉検査用ガス

適用

酸素濃度(vol  %)

希釈ガス

ディーゼル機関 21±1

窒素

ディーゼル機関 
及びガソリン機関

10±1

窒素

ディーゼル機関 
及びガソリン機関

5±1

窒素

ガソリン機関

1
0

0

窒素

8.3

分析計及び採取システム又は捕集システムの操作方法

分析計は,計器製造業者の指示どおりに始動し,操作する。8.48.7 及び 8.9 に規定する最小限の必要条

件にも従わなければならない。

GC

HPLC

などの分析室計器には,8.5.4 だけを適用する。

8.4

漏れ試験

システムの漏れ試験を行わなければならない。採取プローブを排気システムから外し,採取孔にふたを

する。分析ポンプのスイッチを入れる。初期安定期間後,流量計はすべてゼロとなることを確認する。ゼ

ロにならない場合は,サンプルラインを検査して故障を修正する。

負圧側の最大許容漏れ流量は,検査する部分の使用時の流量の

0.5

%とする。分析計の流量及びバイパ

スの流量で使用時の流量を推定してもよい。


21

B 8008-1

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その他の方法としては,ゼロガスからスパンガスへステップ状に切り換えることによってサンプルライ

ンの入口の濃度を変える。しばらくして,読み値が導入している濃度より低い場合は,校正又は漏れに問

題があることを示す。

8.5

校正の手順

8.5.1

測定器全体

測定器全体を校正し,校正曲線を標準ガスに対して作成する。排気採取時と同じ流量を用いなければな

らない。

8.5.2

暖機時間

暖機時間は,製造業者の推奨する時間による。特に指定がない場合は,最低

2

時間暖機することを推奨

する。

8.5.3

非分散形赤外線分析計 

(

NDIR

)

及び加熱形水素炎イオン形検出器 

(

HFID

)

NDIR

は必要に応じて調整し,

HFID

の火炎は,最適なものにする(8.8.1 参照)

8.5.4

ガスクロマトグラフ 

(

GC

)

及び高速液体クロマトグラフ 

(

HPLC

)

両計器とも技術的に妥当な方法で,製造業者の推奨のとおりに校正する。

8.5.5

校正曲線の作成

a

)

通常使用する各レンジにおいて校正する。

b

)

合成純空気又は窒素を使い,

CO

CO

2

NO

x

及び

THC

分析計をゼロに設定する。

c

)

適切な校正ガスを分析計に挿入し,値を記録して,校正曲線を作成する。

d

)

校正曲線は,使用するレンジ上のほぼ等区分された少なくとも

6

点(ゼロを除く。

)で作成する。濃度

の最高値は,フルスケールと同じかフルスケールの

90

%より高くなければならない。

e

)

校正曲線は,最小二乗法によって計算する。線形又は非線形の近似式を用いてもよい。

f

)

校正した点は,最小二乗法による校正曲線から,読み値の±

2

%又はフルスケールの±

0.3

%のどち

らか大きい値を超えてはならない。

g

)

ゼロ点を再確認し,必要ならば,校正手順を繰り返す。

h

)

測定濃度が分析計のフルスケールの

15

%未満の場合には,校正曲線の精度を確保するために,

15

未満をできるだけ等間隔に,少なくとも

4

点(ゼロを除く。

)で追加校正するのが望ましい。

8.5.6

代替校正方法

等価な精度であれば,代替方法(コンピュータ,電子制御レンジスイッチなど)を用いてもよい。

8.5.7

校正の確認

分析をする前に次に示す手順に従って,通常使用する各レンジを検査しなければならない。ゼロガス及

び測定レンジのフルスケールの

80

%以上の公称値のスパンガスを用いて校正を確認する。

二つの点において,標準との差が,フルスケールの±

4

%である場合は,調整パラメータを修正しても

よい。

フルスケールの

4

%を超える差がある場合には,8.5.5 に従い新しい校正曲線を作成する。

8.6

排気流量測定用トレーサガス分析計の校正

トレーサガス濃度測定用分析計は,標準ガスを使用して校正する。

校正曲線は,少なくとも使用するレンジ上のほぼ等区分された少なくとも

6

点(ゼロを除く。

)で作成す

る。濃度の最高値はフルスケールと同じか又は,フルスケールの

90

%より高くなければならない。校正

曲線は,最小二乗法によって計算する。

校正した点は,最小二乗法による校正曲線から,読み値の±

2

%又はフルスケールの±

0.3

%のどちら


22

B 8008-1

:2009

か大きい値以上離れていてはならない。分析計は,試験を行う前に,ゼロガス及び分析計のフルスケール

80

%以上のスパンガスを用いてゼロ及びスパン調整をしなければならない。

8.7

NO

x

コンバータの効率の試験

8.7.1

概要

8.7.2

8.7.9

図 参照)の規定によって,

NO

2

NO

に変えるコンバータの効率の試験を行う。

8.7.2

試験装置

図 17.5.3.7 も参照)に示す試験装置及び次の手順でオゾン発生器を用いてコンバータの効率試験を行

う。

図 1NO

x

コンバータ効率測定の概要

8.7.3

校正

ゼロ及びスパンガス(操作レンジの約

80

%の

NO

濃度で

NO

2

濃度が

NO

濃度の

5

%以下の混合ガス)

を用いて,

CLD

及び

HCLD

を測定器製造業者の指定に従って最も一般的な操作レンジで校正する。スパン

ガスがコンバータを通らないように,

NO

分析計は必ず

NO

モードにする。表示された濃度を記録する。

8.7.4

計算

NO

x

コンバータの効率を,次の式

(13)

から求める。

100

1

NOx

×

+

=

d

c

b

a

E

(13)

ここに,

E

NOx

NO

x

コンバータの効率

  (

)

a

8.7.7

による

NO

x

濃度

 (ppm)

b

8.7.8

による

NO

x

濃度

 (ppm)

c

8.7.5

による

NO

濃度

 (ppm)

d

8.7.6

による

NO

濃度

 (ppm)

8.7.5

酸素の注入


23

B 8008-1

:2009

濃度は 8.7.3 に規定する校正濃度より約

20

%低くなるまで,

T

分岐管を用いてガス流に連続的に酸素又

はゼロ空気を送る(分析計は,

NO

モードとする。

表示された濃度

  (c)

を記録する。オゾン発生器はこの間中起動してはならない。

8.7.6

オゾン発生器の運転開始

NO

濃度が,8.7.3 に規定する校正濃度の約

20

%(最低

10

%)になるまでオゾン発生器で,オゾンを発

生させる。濃度

  (d)

を記録する(分析計は,

NO

モードとする。

8.7.7

NO

x

モード

NO

分析計を

NO

x

モードに切り換え,混合ガス(

NO

NO

2

O

2

及び

N

2

を含む。

)をコンバータに通す。

表示された濃度

  (a)

を記録する(分析計は,

NO

x

モードとする。

8.7.8

オゾン発生器の運転終了

オゾン発生器の運転を終了する。8.7.7 に規定する混合ガスをコンバータから検出器へと通す。表示され

た濃度

  (b)

を記録する(分析計は,

NO

x

モードとする。

8.7.9

NO

モード

オゾン発生器は,運転を終了させたままで

NO

モードに切り換える。酸素又は合成空気も流さない。分

析計の示す

NO

x

の読み値は 8.7.3 に規定する測定値±

5

%の範囲内とする

(分析計は,

NO

モードとする。

8.7.10

試験間隔

コンバータの効率は,毎回

NO

x

分析計の校正前に試験する。

8.7.11

必要効率

コンバータ効率は

90

%以上とし,

95

%より高い効率のコンバータを強く推奨する。

最も一般的なレンジの分析計を用いて,

NO

x

コンバータが 8.7.3 に規定する校正濃度を

80

%から

20

へと低減できない場合は,低減できる最高のレンジを使用する。

8.8

水素イオン化形検出器 

(

FID

)

の調整

8.8.1

検出器応答の最適化

FID

は,分析計製造業者の指示どおりに調整する。最も一般的な操作レンジの応答を最適化するには,

空気にプロパンを入れたスパンガスを用いる。

分析計製造業者の推奨する流量に燃料及び空気を設定し,

350 ppmC

±

75 ppmC

のスパンガスを分析装置

に導入する。規定の燃料流量での応答は,スパンガス及びゼロガスの応答の差で求める。燃料流量を測定

器製造業者の規定の上下に増減し,スパン及びゼロ応答を記録する。スパン応答及びゼロ応答の差をプロ

ットし,燃料流量を曲線の燃料の多いサイドに調整する。初期設定流量は 8.8.2 及び 8.8.3 による炭化水素

応答係数及び酸素干渉検査の結果によって更に最適化する必要がある。

酸素干渉又は炭化水素応答係数が次に示す規定に合わなければ,測定器製造業者の仕様よりも流量を上

方又は下方に調整する(それぞれの流量は,8.8.2 及び 8.8.3 参照。

8.8.2

炭化水素応答係数

8.5

に従い,分析計を空気に入れたプロパン及び合成純空気を用いて校正する。

応答係数は分析計を初めて使用するとき,及び大がかりなメンテナンスを行った後測定する。

個々の炭化水素の種類の応答係数

  (r

h

)

は,容器内のガス濃度に対する

FID

の読み値と

ppmC

で表示し

た容器内のガス濃度との比である。

試験ガスの濃度は,フルスケールの約

80

%の応答レベルとする。試験ガスの濃度は,±

2

%の精度と

する。さらに,容器は,

298 K

±

5 K (25

℃±

5

)

で,

24

時間保持する。

使用する試験ガス及び推奨の応答係数の範囲は,次による。


24

B 8008-1

:2009

メタン及び合成純空気

1

r

h

1.15

プロピレン及び合成純空気

 0.9

r

h

1.1

トルエン及び合成純空気

 0.9

r

h

1.1

これらの値は,プロパン及び合成純空気の

r

h

1

に対する相対値である。

8.8.3

酸素干渉検査

酸素干渉は分析計を初めて使用するとき,及び大がかりなメンテナンスを行った後測定する。

酸素干渉検査用ガスがフルスケールの

50

%以上になるような測定レンジを選択する。試験は,分析計

のオーブンの温度を規定どおりに設定して行う。酸素干渉検査用ガスは,8.2.5 で規定する。

a

)

分析計はゼロに合わせる。

b

)

分析計は,ガソリン機関に対しては,酸素

0

%混合ガスでスパン調整する。ディーゼル機関の場合に

は,酸素

21

%の混合ガスでスパン調整を行う。

c

)

ゼロ応答を再検証する。フルスケールの

0.5

%以上の変化が生じた場合には,ステップ a

)

及び b

)

繰り返す。

d

) 5

%及び

10

%の酸素干渉検査用ガスを導入する。

e

)

ゼロ応答を再検証する。フルスケールの

1

%以上の変化が生じた場合には,試験を繰り返す。

f

)

酸素干渉

  (E

O2

)

は,ステップ d

)

における各混合物から,次の式

(14)

によって計算する。

100

'

O2

×

=

B

B

B

E

 (14)

ここに,

C

D

A

B

×

=

'

 (15)

ここに,

E

O2

FID

の酸素干渉

  (

)

A

ステップ b

)

で使用したスパンガスの炭化水素濃度

 (ppmC)

B

ステップ d

)

で使用した酸素干渉検査用ガスの炭化水素濃

 (ppmC)

B'

ステップ d

)

で使用した酸素干渉検査用ガスに対する分析

計の応答

 (ppmC)

C

B

に対する分析計の応答(%

FS

D

A

に対する分析計の応答(%

FS

g

)

酸素干渉は,試験前において必要なすべての酸素干渉検査用ガスに対して±

3.0

%でなければならな

い。

h

)

酸素干渉が±

3.0

%を超える場合は,測定器製造業者の指定よりも高い空気流量及び低い空気流量に

一定量ずつ変化させ,新しい流量設定において 8.8.1 を繰り返す。

i

)

空気流量調整後において酸素干渉が±

3.0

%を超える場合には,

FID

の燃料流量を変化させその後は

サンプル流量を変化させ,それぞれ新しい流量設定において 8.8.1 を繰り返す。

j

)

i

)

を実施しても,酸素干渉が±

3.0

%を超える場合は,分析計,

FID

の燃料又は助燃空気を,試験前

に修理又は交換する。そのとき,修理又は交換した装置及びガスでステップ a

)

i

)

を繰り返す。

8.8.4

非メタンカッタ 

(

NMC

)

の効率

8.8.4.1

概要

NMC

は,メタンを除く全炭化水素を酸化してサンプルガスから非メタン炭化水素

 (NMHC)

を除去する


25

B 8008-1

:2009

ために使用する。理想的にはメタンを除去する効率は

0

%であり,エタンに代表される他の炭化水素を除

去する効率は

100

%である。

NMHC

を正確に測定するために,次の二つの効率を決定し,

NMHC

の排出

質量流量の計算に使用する。

8.8.4.2

メタン効率

メタン校正ガスを,

NMC

をバイパスさせて

FID

に流した場合及びバイパスさせない場合の二つの濃度

を記録する。効率は,次の式

(16)

によって求める。

w/oCutter

wCutter

M

1

c

c

E

=

 (16)

ここに,

c

wCutter

NMC

を通した

CH

4

の炭化水素濃度

 (ppmC)

c

w/oCutter

NMC

をバイパスさせた

CH

4

の炭化水素濃度

 (ppmC)

8.8.4.3

エタン効率

エタン校正ガスを,

NMC

をバイパスさせて

FID

に流した場合及びバイパスさせない場合の二つの濃度

を記録する。効率は,次の式

(17)

によって求める。

w/oCutter

wCutter

E

1

c

c

E

=

 (17)

ここに,

c

wCutter

NMC

を通した

C

2

H

6

の炭化水素濃度

 (ppmC)

c

w/oCutter

NMC

をバイパスさせた

C

2

H

6

の炭化水素濃度

 (ppmC)

8.8.5

メタノール応答係数

FID

をメタノールを含む炭化水素の分析に使用する場合,メタノール応答係数

  (r

m

)

を求める。

マイクロシリンジを用いて,セプタム方式注入器の加熱された混合部

  [395 K (122

)]

に,既知の体積

a (mL)

のメタノールを注入する。メタノールを蒸発させ,既知の体積

b (m

3

)

のゼロガス用空気で試料採

取バッグに送り込む。空気の体積は,バッグ内のメタノール濃度が,排気中の濃度の範囲になる量とする。

バッグサンプルは,

FID

を用いて分析し,応答係数は,次の式

(18)

によって求める。

SAM

FID

m

c

x

r

=

 (18)

ここに,

r

m

FID

のメタノール応答係数

x

FID

FID

の読み値

 (ppmC)

c

SAM

a

及び

b

から求めたサンプルバッグ内のメタノール濃度

(ppmC)

594

×

a/b

8.9

CO

CO

2

NO

x

O

2

NH

3

及び N

2

O

の分析計の干渉

8.9.1

概要

排気中の分析対象以外のガス成分は,測定に様々な干渉を与え得る可能性がある。

NDIR

及び

PMD

にお

いては正の干渉が生じ,干渉ガスは測定対象ガスと同じ効果を与え,高い濃度を示すがその程度は対象ガ

スより小さい。

NDIR

においては測定対象ガスの吸収帯を広げる干渉が発生し,

CLD

においては測定対象

ガスの発光を消してしまう干渉が発生し,ともに実際の測定対象ガスの濃度よりも低い濃度となる。分析

計を初めて使用するとき,及び大がかりなメンテナンスを行った後,8.9.2 及び 8.9.3 に規定する干渉検査

を行う。少なくとも

1

年間に

1

度実施する。

8.9.2

CO

分析計の干渉検査

水及び

CO

2

は,

CO

分析計の性能に干渉を与える可能性がある。このため

CO

2

スパンガス(試験中に使


26

B 8008-1

:2009

用する最大操作レンジの

80

100

%濃度)は,室温で水中でバブリング

 (bubbling)

させて分析計の応答を

記録する。

分析計の応答は,

レンジが

300 ppm

以上の分析計についてはフルスケールの

1

%以下で,

300 ppm

未満の分析計については

3 ppm

以下とする。

8.9.3

NO

x

分析計のクエンチ検査

CLD

(及び

HCLD

)では,

CO

2

及び水蒸気について干渉の心配がある。

CO

2

及び水蒸気の干渉応答はこ

れらの濃度に比例するため,試験中の最高濃度時における干渉を測定する技法が必要である。

注記

化学発光におけるクエンチとは,化学反応によって励起された分子の一部が,他の分子との衝

突によって発光せずに活性を失うことをいう。

8.9.3.1

CO

2

クエンチの検査

最大操作レンジのフルスケールの

80

100

%の濃度の

CO

2

スパンガスを

NDIR

分析計に通し,

CO

2

値を

A

として記録する。その後,

NO

スパンガスで約

50

%に希釈し,

NDIR

及び

CLD

又は

HCLD

に通し

CO

2

値を

B

とし,

NO

値を

C

としてそれぞれ記録する。

CO

2

スパンガスを止め,

NO

スパンガスだけを

CLD

HCLD

に通し,

NO

値を

D

として記録する。

CO

2

のクエンチは,次の式

(19)

によって求める。

(

) (

)

100

1

CO2

×

×

×

×

=

B

D

A

D

A

C

E

 (19)

ここに,

A

NDIR

で測定した希釈されていない

CO

2

濃度

  (

)

B

NDIR

で測定した希釈された

CO

2

濃度

  (

)

C

CLD

又は

HCLD

で測定した希釈された

NO

濃度

 (ppm)

D

CLD

又は

HCLD

で測定した希釈されていない

NO

濃度

 (ppm)

動的混合法のような,

CO

2

及び

NO

スパンガス値の希釈・定量化についての代替法を使用してもよい。

8.9.3.2

水分クエンチの検査

この検査は,湿り状態ガスの濃度測定についてだけに用いる。水分クエンチの計算には,水蒸気による

NO

スパンガスの希釈,及び予測される試験中の混合物の水蒸気濃度の範囲を考慮する。

通常操作レンジのフルスケールの

80

100

%の濃度の

NO

スパンガスを

CLD

又は

HCLD

に通し,

NO

値を

D

として記録する。その後,

NO

スパンガスを

298

±

5 K (25

±

5

)

の温度において水中でバブリン

 (bubble)

させ,

CLD

又は

HCLD

に通し

NO

値を

C

として記録する。水温を決め,記録する。バブリン

 (bubble)

させた水温

  (F)

に相当する混合物の飽和水蒸気圧を決定し,

G

として記録する。混合物の水

蒸気濃度

  (H)

は,次の式

(20)

から求める。

)

/

(

100

b

p

G

H

×

=

 (20)

希釈された

NO

スパンガス(水蒸気中)の濃度

  (D

e

)

の計算は,次の式

(21)

による。

)

100

/

1

(

e

H

D

D

×

=

 (21)

ディーゼルの排気については,燃料の水素炭素原子数比を

1.8

と仮定し,希釈されていない

CO

2

スパン

ガス濃度

  (A)

から,予測される試験中の排気の最大水蒸気濃度

  (H

m

)

を次の式

(22)

のように推定する。

A

H

×

=

9

.

0

m

 (22)

H

D

e

及び

H

m

を記録する。

水の干渉は,次の式

(23)

によって求める。

E

H2O

100

×

[(D

e

C) /D

e

]

×

(H

m

/H) (23)

ここに,

  E

H2O

水の干渉

  (

)

D

e

希釈された

NO

見積り濃度

 (ppm)


27

B 8008-1

:2009

C

希釈された

NO

濃度

 (ppm)

H

m

最大水蒸気濃度

  (

)

H

実際の水蒸気濃度

  (

)

注記

干渉を求めるときに水中に吸収される

NO

2

を考慮しないため,

NO

スパンガスに含まれる

NO

2

濃度は最小とする。

8.9.3.3

最大許容クエンチ 

(

Maximum allowable quench

)

最大許容干渉は,次による。

希釈及び非希釈にかかわらず,除湿器を通して測定する場合は,試験中に予測される最大水蒸気濃度

の排気に対して,絶対湿度が

5 g/kg

(又は水分濃度

8

%)以下に維持できることを実証する。絶対湿

5 g/kg

は,温度

33.9

℃及び気圧

101.3 kPa

における相対湿度

100

%に相当する。実証は,除湿器出

口の温度又は

CLD

の上流の湿度を測定することによっても可能である。除湿器出口のサンプルだけが

CLD

へ流れる場合は,

CLD

の排気の湿度を測定してもよい。

希釈しない排気の測定の場合は,8.9.3.1 による

CO

2

クエンチは,フルスケールの

2

希釈しない排気の測定の場合は,8.9.3.2 による水分クエンチは,フルスケールの

3

希釈排気の測定の場合は,

CO

2

及び水分クエンチは合わせて

2

8.9.4

酸素磁気式検出器 

(

PMD

)

の干渉

酸素以外のガスによる

PMD

の応答は比較的小さい。一般的な排ガス成分の酸素等価を,

表 に示す。

表 6−酸素等価

ガス

酸素等価

二酸化炭素 (CO

2

)

−0.623

一酸化炭素 (CO)

−0.354

一酸化窒素 (NO)

+44.4

二酸化窒素 (NO

2

)

+28.7

水 (H

2

O)

−0.381

精度の高い測定とする場合には,酸素濃度の測定値を次の式

(24)

で補正する。

100

2

EC

EO

EA

×

 (24)

ここに,

EA

干渉

EO

2

等価酸素

  (

)

EC

干渉成分の濃度

  (

)

ZRDO

及び

ECS

について,酸素以外のガスによる干渉は,測定器製造業者の指示及び技術的に適切な方

法によって補正する。

8.9.5

赤外線及び紫外線による NH

3

及び N

2

O

の測定値における相互干渉の検査

8.9.5.1

NH

3

分析計

(

NDUV

)

に対する相互干渉の補正をするための手順

一酸化窒素

(NO)

及び二酸化窒素

(NO

2

)

は,相互干渉がある。相互干渉がフルスケールの

2

%を超える場

合,両排気成分は,別の測定装置で測定し,分析計の読み値は,補正する。

8.9.5.2

相互干渉の検査

相互干渉補正が行われている分析計に

NO

及び

NO

2

の校正ガスを供給する。各ガス成分において,ゼロ

と予測される最大の干渉ガス濃度との間を等間隔に,少なくとも

5

点の異なる濃度の校正ガスを干渉補正


28

B 8008-1

:2009

のチェックに用いる。

NH

3

の読み値のゼロの読み値からの最大偏差は,一般的に用いるレンジのフルスケ

ールの±

2

%とする。偏差がそれよりも大きい場合には,対応する干渉成分に対する新しい補正曲線を確

立して,分析計の読み値に適用する。

2

種類以上の干渉ガスの混合ガスのほか,単一干渉ガスを使用して

もよい。

8.9.5.3

相互干渉補正曲線作成の手順

8.9.5.3.1

NO

相互干渉

測定中に使用する

NO

分析計のレンジ上をほぼ等間隔に,少なくとも

5

点の異なった

NO

濃度の校正ガ

スを

NH

3

分析計へ供給する。

NO

値及び測定した

NH

3

濃度は,記録する。適合近似関数

f

(NO)

(例えば,多項式近似関数)を求める

ために最小二乗法を用い,

NO

相互干渉を補正する補正曲線を計算する。近似点数は,近似パラメータの

数よりも少なくとも

2

点以上多くする(例えば,多項式が

4

次の場合は,最低

7

点の近似点が必要)

補正後の

NH

3

の計算[補正後の

NH

3

濃度=補正前の

NH

3

濃度−

f (NO)

]は,分析計ゼロ読み値のフルス

ケールの±

1

%とする。

8.9.5.3.2

NO

2

相互干渉

NO

2

に対する手順は,

NO

2

スパンガスに対する手順と同じである。結果としては

f (NO

2

)

の補正曲線にな

る。

相互干渉補正曲線を作成するために使用する校正ガスは,単独で分岐される混合気とする。二つ以上の

干渉ガスを使用する混合気は,相互干渉補正曲線を作成するためには使用しない。

補正後の

NH

3

の計算[補正後の

NH

3

濃度=補正前の

NH

3

濃度−

f (NO)

f (NO

2

)

]を,測定システムの中

で実施するのがよい。

補正曲線を作成した後,相互干渉補正は,8.9.5.2 に規定する手順で検査する。

8.9.5.4

N

2

O

分析計の相互干渉補正手順(NDIR 法)

CO

2

CO

及び

NO

に相互干渉があり,幾つかの炭化水素類にも多少の干渉がある。

8.9.5.5

相互干渉の検査

相互干渉補正が行われている分析計に

CO

CO

2

NO

及び

C

3

H

8

の校正ガスを供給する。各ガス成分にお

いて,ゼロと予測される最大の干渉ガス濃度との間を等間隔に,少なくとも

5

点の異なる濃度の校正ガス

を干渉補正のチェックに用いる。

NO

2

の読み値のゼロの読み値からの最大偏差は,一般的に用いるレンジ

のフルスケールの±

2

%とする。偏差がそれよりも大きい場合,対応する干渉成分に対する新しい修正曲

線を作成し,分析計の読み値に適用する。単独の干渉ガス成分を含む混合ガスと同様に,

2

成分以上の干

渉ガスを含む混合ガスを用いてもよい。

8.9.5.6

相互干渉補正曲線の作成方法

8.9.5.6.1

CO

相互干渉

測定中に使用する

CO

分析計のレンジを等間隔に,少なくとも

5

点の異なる

CO

濃度の校正ガスを

N

2

O

分析計へ供給する。

CO

の公称値及び測定した

N

2

O

濃度は,記録する。適合近似関数

f

(CO)

(例えば,多項式近似関数)を

求めるために最小二乗法を用い,

CO

の相互干渉を補正する補正曲線を計算する。近似点数は近似パラメ

ータの数よりも少なくとも

2

点以上多くする(例えば,多項式が

4

次の場合,最低

7

点の近似点が必要)

補正前の

N

2

O

濃度から補正曲線による補正値を差し引いた補正後の

N

2

O

濃度は,分析計のゼロ読み値

のフルスケールの±

1

%とする。

8.9.5.6.2

CO

2

NO 及び C

3

H

8

の相互干渉


29

B 8008-1

:2009

CO

2

NO

及び

C

3

H

8

についても同じ手順で行う。結果として補正関数

(CO

2

)

(NO)

及び

(C

3

H

8

)

を得る。

相互干渉補正曲線を作成するために使用する校正ガスは,単独で分岐される混合気とする。二つ以上の

干渉ガスを使用する混合気は,相互干渉補正曲線を作成するためには使用しない。

補正後の

N

2

O

計算[補正後の

N

2

O

=補正前の

N

2

O

f (CO

2

)

=−

(CO)

(NO)

(C

3

H

8

)

]を測定システ

ムの中で実施するのがよい。

補正曲線を作成した後,相互干渉補正は,8.9.5.5 に規定する手順で検査する。

8.10

校正間隔

分析計は,最低

3

か月ごと,又は校正に影響する可能性のある修理及び変更を行ったときには,8.5 によ

って校正する。

9

粒子状物質測定システムの校正

9.1

全般

各構成部品は,この規格が要求する精度を満足するために必要な頻度で校正する。この箇条では,7.6

及び箇条 17 に示した構成部品に対して用いる校正方法を規定する。

9.2

校正手順

9.2.1

流量測定

ガス流量計又は流量測定装置の校正は,国家標準又は国際標準に対しトレーサビリティがなければなら

ない。

流量測定の差でガス流量が測定される場合は,その差の最大誤差は,

q

m

edf

の精度が±

4

%でなければな

らない(17.2.1 

図 10∼図 18 に示す排気分析計の説明も参照)。誤差は,各機器の誤差の二乗和の平方根

で計算することができる。

9.2.2

排気分析計

CO

2

又は

NO

x

濃度測定で希釈比が決定される場合は,排気分析計は,8.5.5 によって校正する。

9.2.3

カーボン流量の検査

測定及び制御での問題を検出し,分流希釈システムの正常な動作を確認するために,実際の排出ガスを

用いてカーボン流量の確認を行うことを強く推奨する。カーボン流量の確認は,少なくとも新しい機関を

据え付けるごとに又は試験室の構成に何か大きな変更があった場合に行う。

機関は,最大トルクの負荷及び最大回転速度,又は

5

%以上の

CO

2

を生成する安定した状態で運転しな

ければならない。分流捕集システムは,約

15:1

の希釈率で運転する。

カーボン流量の検査を行う場合は,

附属書 に示されている手順を適用する。カーボン流量は,式

(F.1)

∼式

(F.3)

によって計算する。すべてのカーボン流量は,

6

%以内で一致しなければならない。

9.3

分流条件の検査

ガス速度及び圧力の振動範囲が 17.2.1 に該当する場合には,

図 10∼図 18 に示す排気管の説明に従って

検査し,調整する。

9.4

校正間隔

流量計は,少なくとも

1

年ごとに,又は校正に影響を及ぼす装置の修理又は変更が行われたときに,校

正する。

10

CVS

全流希釈システムの校正

10.1

全般


30

B 8008-1

:2009

精密流量計及び制限装置を用いて

CVS

システムの校正を行う。システムを通過する流量を異った吸入抵

抗で測定し,システムの制御パラメータを測定して流量と関連付ける。

例えば,ベンチュリ,層流流量計,タービンメータなど,タイプの異なる校正された流量計を用いるこ

とができる。

10.2

容積形ポンプ

(

PDP

)

の校正

10.2.1

全般

ポンプにかかわるすべてのパラメータは,ポンプと直列に接続した校正用流量計のパラメータと同時に

測定する。計算流量[ポンプ入口の絶対圧力及び絶対温度による体積流量

 (m

3

/min)

]は,ポンプのパラメ

ータを組み合わせた流量特性に固有のパラメータに対してプロットする。ポンプ流量を表す一次式の相関

関数を決定する。

CVS

が複数速度のドライブをもつ場合は,使用する各レンジで校正する。

校正中の温度は,一定にする。

すべての接続部並びに校正用ベンチュリ管及び

CVS

ポンプの間の配管の漏れは,最少流量(絞りが最大

PDP

速度が最小の点)の

0.3

%以下に維持する。

10.2.2

データの分析

各絞り設定(最低

6

種類)の空気流量

(q

v

s

)

は,製造業者が規定する方法によって,流量データから標準

状態での流量

(m

3

/min)

を計算する。この空気流量は次の式

(25)

によって,ポンプ入口の絶対温度及び絶対圧

力でのポンプ流量

[V

0

(m

3

/rev)]

に換算する。

p

T

n

q

V

v

A

s

3

.

101

273

0

×

×

=

 (25)

ここに,

q

v

s

標準状態の空気流量

(101.3 kPa

273 K) (m

3

/s)

T

ポンプ入口の温度

(K)

p

A

ポンプ入口の絶対圧力

(kPa)

n

ポンプの回転速度

(s

1

)

ポンプの圧力変動とポンプのすべり係数との相互の影響を考慮するため,ポンプ回転速度,ポンプ入口

とポンプ出口との差圧及びポンプ出口の絶対圧力の相関係数

(X

0

)

を,次の式

(26)

のように求める。

(

)

5

0

A

p

0

×

1

=

.

'

p

p

n

X

/

Δ

 (26)

ここに,

Δp

p

ポンプ入口からポンプ出口の差圧

(kPa)

p

A

'

ポンプ出口の絶対圧力

(kPa)

最小二乗法による直線近似によって,次の校正式

(27)

が得られる。

( )

0

0

0

X

m

D

V

×

=

 (27)

ここに,

D

0

回帰直線の切片の定数

m

回帰直線の傾きの定数

複数の速度を使用する

CVS

システムでは,異なるポンプ流量に対して作成した校正曲線は,近似的に平

行であり,ポンプ流量を減らすに従って,切片の定数

(D

0

)

が増加する。

この式から計算した値は,

V

0

の測定値の±

0.5

%とする。

m

の値は,あるポンプ及び他のポンプで異な

る場合がある。粒子状物質流入ポンプのすべりは,時間経過に従って

m

がより低い値になる場合がある。

したがって,校正は,ポンプ始動時,主要メンテナンス後,及び全システム確認においてすべり係数の変

化がある場合に行う。

10.3

臨界流量ベンチュリ

(

CFV

)

の校正


31

B 8008-1

:2009

10.3.1

全般

CFV

の校正は,臨界流量ベンチュリの流れの式によって求める。ガス流量

  (q

v

s

)

は,入口圧力及び入口温

度から次の式

(28)

によって求める。

T

p

k

q

v

5

.

0

A

V

×

=

s

 (28)

ここに,

k

V

校正係数

p

A

ベンチュリ入口の絶対圧力

 (kPa)

T

ベンチュリ入口の温度

 (K)

10.3.2

データの分析

各絞り設定(最低

8

種類)の空気流量

(q

v

s

)

は,製造業者が規定する方法によって,流量データから標準

状態での流量

(m

3

/min)

を計算する。校正係数は,各設定の校正データを用いて次の式

(29)

によって求める。

A

5

.

0

V

p

T

q

k

v

×

=

s

 (29)

ここに,

q

v

s

標準状態の空気流量

(101.3 kPa

273 K) (m

3

/s)

T

ベンチュリ入口の温度

 (K)

p

A

ベンチュリ入口の絶対圧力

 (kPa)

臨界流量範囲の決定は,ベンチュリ入口の絶対圧力の関数として,

k

V

をプロットする。臨界流量(チョ

ーク状態での流量)では,

k

V

はある程度一定の値となる。圧力が下がるに従って(真空度の増加に従って)

ベンチュリがチョーク状態でなくなり,

k

V

が小さくなる。

これは

CFV

が許容範囲外で作動していることを示している。臨界流量範囲の最低

8

点について,

k

V

平均値及び標準偏差を計算する。標準偏差は,

k

V

の平均値の

0.3

%以下とする。

10.4

亜音速ベンチュリ 

(

SSV

)

の校正

10.4.1

全般

SSV

の校正は,亜音速ベンチュリの流れの式から求める。ガス流量

  (q

v

s

)

は,入口側絶対圧力及び温度

並びに

SSV

入口及びスロートの圧力低下によって,次の式

(30)

によって求める。

(

) (

)

60

/

1

/

1

/

1

6

1.428
x

4

y

3

714

.

1

x

6

1.428

x

A

d

2

0

s

r

r

r

r

T

p

C

d

A

q

v

×

×

×

×

×

×

×

=

 (30)

ここに,

q

v

s

標準状態

 (273.15 K

101.325 kPa)

におけるガス流量

 (m

3

/min)

A

0

定数及び

SI

単位への変換をまとめた値

0.005 693 (m

3

/min) (K

0.5

/kPa) (1/mm

2

)

d

SSV

スロートの直径

( mm )

C

d

SSV

流量係数

p

A

ベンチュリ入口の絶対圧力

(kPa)

T

ベンチュリ入口の温度

(K)

r

x

SSV

スロート部静圧の入口絶対圧力に対する比率,

r

x

1

p/p

A

)

r

y

入口配管内径

(D)

に対する

d

の比率,

r

y

d/D

10.4.2

データの分析

各絞り設定(最低

16

種類)の空気流量

(q

v

s

)

は,製造業者が規定する方法によって,流量データから標準

状態での流量

(m

3

/min)

を計算する。流量係数

(C

d

)

は,各設定ごとの校正データから,次の式

(31)

によって求


32

B 8008-1

:2009

める。

(

)





×

×

×

×

×

=

6

428

.

1

x

4

y

3

714

.

1

x

6

428

.

1

x

A

2

vs

d

1

1

1

r

r

r

r

T

p

d

q

C

 (31)

ここに,

q

v

s

標準状態の空気流量 (101.3 kPa,273 K) (m

3

/min)

T: ベンチュリ入口の温度 (K)

d: SSV スロートの直径 (mm)

r

x

SSV スロート部静圧の入口絶対圧力に対する比率,

r

x

=1−(Δpp

A

)

r

y

入口配管内径 (D)に対する の比率,r

y

  =  d/D

亜音速流量範囲の決定は,SSV スロートのレイノルズ数(Re)の関数として,C

d

をプロットする。SSV ス

ロートの Re は,次の式(32)によって求める。

μ

×

×

=

d

q

A

R

vs

1

e

 (32)

ここに,

A

1

定数及び

SI

単位への変換をまとめた値

27.43 (1/m

3

) (min/s) (mm/m)

q

v

s

標準状態の空気流量

(101.3 kPa

273 K) (m

3

/min)

d

SSV

スロートの直径

(mm)

μ

次の式

(33)

によって求める,気体の絶対粘度

 (kg/m

s)

T

S

T

b

T

S

T

b

/

1

2

/

1

2

/

3

+

×

=

+

×

=

μ

 (33)

ここに,

b

実験定数=

1.458

×

10

6

kg/m

s

K

1/2

S

実験定数=

110.4 K

q

v

s

Re

の式の入力値である。計算は,校正用ベンチュリの

q

v

s

又は

C

d

の推定値を代入することで開始

し,

q

v

s

が収束するまで反復計算を行う。収束の判定は,ある点の

0.1

%以上の精度とする。

曲線近似した式から計算した,亜音速流量範囲の最小

16

点の

C

d

の計算値は,各校正点の測定

C

d

値の±

0.5

%にする。

10.5

全システムの検証

10.5.1

全般

CVS

捕集システム及び分析システムの全体精度は,システムを通常の方法で運転しながら,システム内

へ既知の質量の汚染ガスを通し決定する。プロパンを除き,汚染物は

14.5

によって質量計算をする。プロ

パンについては,

HC

の係数

0.000 479

の代わりに係数

0.000 472

を使用する。次の二つの方法のいずれか

を使用する。

10.5.2

臨界流量オリフィスによる測定

既知質量の純粋ガス(一酸化炭素又はプロパン)を校正した臨界流量オリフィスに通し,

CVS

システム

へ供給する。入口圧力が十分に高ければ,臨界流量オリフィスによって調整を行った流量は,オリフィス

の出口圧力(臨界流量)とは関係がなくなる。

CVS

システムは,約

5

10

分間,通常の排気ガス試験時と

同様に運転する。ガス質量で計算したガスサンプルは,通常の装置(採取バッグ又は積算法)によって分

析する。このように決定した質量は,注入したガスの既知の質量の±

3

%とする。


33

B 8008-1

:2009

10.5.3

質量測定法による測定

一酸化炭素又はプロパンを充てん(填)した小形ボンベの質量を,±

0.01 g

の精度で求める。

CVS

シス

テムは,一酸化炭素又はプロパンをシステム中に注入しながら,約

5

10

分間,通常の排気ガス試験時と

同様に運転する。放出した純粋ガスの質量は,質量測定値の差で決定する。ガス質量で計算されたガスサ

ンプルは,通常の装置(採取バッグ又は積算法)によって分析する。このように決定した質量は,注入し

たガスの既知の質量の±

3

%とする。

11

運転条件

テストサイクル

JIS B 8008-4

の規定による。

12

試験

12.1

捕集フィルタの準備

少なくとも測定の

1

時間前に,

各一対又は

1

枚のフィルタは安定させるためにシールをしないでふた

(蓋)

をしたペトリ皿に入れて,ひょう量室に入れる。安定期間終了時,それぞれ一対又は

1

枚のフィルタをひ

ょう量し,その質量を記録する。その後,一対又は

1

枚のフィルタは測定に必要となるまでふた付きのペ

トリ皿,又はフィルタホルダに入れて保管する。一対又は

1

枚のフィルタをひょう量室から取り出して

8

時間以内に使用しない場合には,使用前に再度ひょう量する。

12.2

測定器の設置

測定器及び採取管は,決められたとおりに設置する。排気希釈のために全流希釈システムを使用すると

きは,テールパイプを装置に接続する。

12.3

希釈システム及び機関の始動

希釈システム及び機関を始動し,すべての温度及び圧力が,全負荷及び定格回転速度で安定するまで暖

機する[安定基準は,

JIS B 8003

6.2.4.3.2

(試験方法

1

−運転条件)を参照]

12.4

希釈比の調整

シングルフィルタ法においては,粒子状物質捕集システムをバイパス状態で始動し,運転する(マルチ

フィルタ法においては任意)

。希釈空気の粒子状物質バックグラウンド濃度は,希釈空気を粒子状物質フィ

ルタに通して測定してもよい。ろ過した希釈空気を使用する場合には,測定前,測定中又は測定後のいず

れかに

1

回測定すればよい。希釈空気がろ過されていない場合には,測定の最初,最後及びサイクルの中

間に近い点の少なくとも

3

点で測定し,これを平均する。

希釈空気は,各モードにおいてフィルタ温度が

315 K

325 K

42

℃∼

52

℃)に保たれるよう設定する。

総希釈比は,

4

未満にならないようにする。

注記

旧規格に基づいて,設計及び製造した装置については,更新までは,フィルタ表面温度は,

52

以下でよい。

CO

2

又は

NO

x

濃度測定を使用した分流希釈システムでは,各測定の最初及び最後に希釈空気の

CO

2

又は

NO

x

を測定する。

測定前後の希釈空気の

CO

2

又は

NO

x

のバックグラウンド濃度測定値の差は,

それぞれ

100

ppm

又は

5 ppm

以内とする。

希釈排気分析装置を使用する場合には,ガス成分の適切なバックグラウンド濃度を測定中に採取バッグ

に採取した希釈空気によって測定する。バッグを用いないで連続測定をする場合には,バックグラウンド

濃度は,少なくとも最初,最後及びサイクルの中間に近い点の

3

点で平均して求める。機関製造業者の要

請によって,バックグラウンド濃度測定は行わなくてよい。


34

B 8008-1

:2009

12.5

試験運転点の決定

吸気抵抗及び排気背圧の設定は,

5.4.1

及び

5.4.2

によって製造業者の決めた値の上限に調節する。特定

の試験回転速度における最大トルク値は,特定のモードに対するトルク値を計算するために測定する。回

転速度範囲において全負荷トルク曲線で運転するよう設計されていない機関については,試験回転速度の

ときの最大トルクを製造業者が申告する。

各モードに対する機関の設定は,次の式

(34)

によって計算する。

(

)

aux

aux

m

100

P

M

P

P

S

⎥⎦

⎢⎣

×

+

=

 (34)

ここに,

S

動力計の設定値

(kW)

P

m

試験条件の回転速度での実測最大出力又は呼び出力

(kW)

P

aux

試験時に装着した補機のうち,

JIS B 8004

では装着しない

ものと規定している補機の呼び合計吸収動力

(kW)

M

  試験回転速度における最大トルクとの比率

(

)

12.6

分析計の検査

排出物分析計のゼロ及びスパンを調整する。

12.7

試験サイクル

試験サイクルは,

JIS B 8008-4

で規定している。この規定は,機関の大きさ及び用途の多様性について

考慮している。

12.7.1

試験手順

JIS B 8008-4

に規定する適切な測定サイクルでの各モードにおいて測定を開始する。次の許容範囲は,

排気中の粒子状物質計測及びバッグ採取期間にだけ適用する。

a)

機関が,動力計速度制御によって試験する場合

  測定前の運転の後,試験サイクルの各モードで,回

転速度は低アイドルを除いて,定格回転速度の±

1

%又は±

3 min

1

のいずれか大きい方の範囲以内に

なるように維持する。低アイドル回転速度は,製造業者が申告した許容範囲内になるようにする。ト

ルクは,測定している期間の平均が,試験回転速度における最大トルクの±

2

%になるように維持す

る。

b)

機関が,動力計負荷制御によって試験する場合

  測定前の運転の後,試験サイクルの各モードで,回

転速度は低アイドルを除いて,定格回転速度の±

2

%又は±

3 min

1

のいずれか大きい方の範囲以内に

なるようにするが,いずれの場合も±

5

%になるように維持する。低アイドル回転速度は,製造業者

が申告した許容範囲内になるようにする。

試験回転速度の規定トルクが最大トルクの

50

%以上の試験サイクルモードでは,データ収集期間

中の規定トルクの平均は,その規定トルクの±

5

%になるように維持する。試験回転速度の規定トル

クが最大トルクの

50

%未満のモードでは,データ収集期間中の規定トルクの平均は,その規定トル

クの±

10

%又は±

0.27 N

⋅m

のいずれか大きい方の範囲以内になるように維持する。

12.7.2

分析計の応答

少なくとも各モードの終わりの

3

分間,排気を分析計に流して,分析計の出力を連続記録用紙を備えた

記録計で記録するか,又は等価のデータ処理装置で測定する。希釈

CO

及び

CO

2

の測定がバッグ採取で行

われる場合(

7.5.4

参照)には,サンプルは各モードの最後の

3

分間に採取して,それを分析し記録する。

12.7.3

粒子状物質の捕集

粒子状物質の捕集は,シングルフィルタ法又はマルチフィルタ法のいずれかで実施する(

7.6

参照)


35

B 8008-1

:2009

測定方法によって結果がわずかに異なるかもしれないので,

使用した測定方法を結果とともに記録する。

シングルフィルタ法の場合には,試験サイクルの手順に規定した各モードの重み係数は,サイクルの各モ

ードの排気質量流量に比例するように,サンプル捕集によって調整する。これは捕集流量,捕集時間及び

/又は希釈比によって,

15.6

に規定した実効重み係数の基準に従うように調整する。

捕集は,各モード内でできるだけ遅く行う。モード当たりの捕集時間は,シングルフィルタ法では

20

秒以上,マルチフィルタ法では

60

秒以上とする。試験モードに関する詳細は,

JIS B 8008-4

による。バイ

パスのない装置については,モード当たりの捕集時間は,シングルフィルタ法及びマルチフィルタ法とも

60

秒以上とする。

12.7.4

機関運転状態

機関が安定したら,各モードにおいて機関回転速度及び負荷,吸入空気温度,燃料流量及び,吸入空気

流量又は排気流量を測定する。

排気流量の測定又は吸入空気流量の測定ができない場合には,カーボン・酸素バランス法を使って計算

する(

7.3.6

及び

附属書 A

参照)

計算に必要なすべての追加データを記録する(箇条

13

参照)

12.8

分析計の再検査

試験後,ゼロガス及び試験前と同じスパンガスを用いて再チェックする。

2

回の測定結果の差が

2

%未

満であれば,その測定は有効とする。

12.9

試験報告

試験報告は,

JIS B 8008-6

に規定するデータを含むことが望ましい。

13

ガス状排出物及び粒子状排出物のデータ評価

13.1

ガス状排出物

ガス状排出物の評価は,

各モードの最後の

60

秒のチャートの読みを平均して行う。

各モードの

HC

CO

CO

2

NO

x

O

2

NMHC

NMC

法)

NH

3

及び

CH

3

OH

FID

法)の平均濃度は,このチャートの読みの平

均及びそれに相当する校正データから決定する。

採取バッグを使用する場合,

採取バッグ中の平均濃度は,

バッグの読み値及びそれに相当する校正データから決定する。等価なデータが得られるならば,異なる記

録方法を用いてもよい。

平均バックグラウンド濃度を測定する場合には,希釈空気のバッグの読み値又は平均した連続バックグ

ラウンド濃度(非バッグ法)読み値及びそれに相当する校正データから決定する。

CH

3

OH

及び

HCHO

に対してインピンジャ又はカートリッジ採取法を用いる場合には,濃度及びバック

グラウンド濃度(使用する場合)は,

GC

分析及び

HPLC

分析で測定したインピンジャ又はカートリッジ

内の

CH

3

OH/HCHO

量(

図 7

及び

図 8

参照)及びインピンジャ又はカートリッジを通過した全採取量から

決定する。

13.2

粒子状排出物

粒子状排出物の評価については,各モードに対してフィルタを通過した総捕集質量

(m

sep

)

を記録する。

フィルタは,ひょう量室に戻し,

80

時間を超えないで少なくとも

1

時間その状態に保ち,その後ひょう

量する。フィルタの全質量を記録しフィルタの採取前の質量(

12.1

参照)を差し引く。

バックグラウンド濃度補正を適用する場合には,フィルタを通過した希釈空気質量

(m

d

)

及び粒子状物質

質量

(m

f

,

d

)

を記録する。

1

回よりも多く測定した場合,それぞれの測定から

m

f,d

/m

d

を計算し,数値を平均化

する。


36

B 8008-1

:2009

14

ガス状排出物の計算

14.1

一般

排気排出物の計算方法の手順を,

図 2

に示す。

図 2

希釈しない排気中の成分測定

14.2

排気質量流量の測定

排気質量流量

(q

m

ew

)

は,

7.3.2

7.3.7

によって各モードについて求める。

全流希釈システムを用いる場合,希釈排気質量流量

  (q

m

dew

)

は,

7.3.7

によって各モードについて求める。

14.3

乾き状態及び湿り状態の換算

排出物を湿り状態で測定していない場合は,測定濃度を次の式

(35)

によって湿り状態に変換する(

附属

書 A

参照)

d

w

w

c

k

c

×

=

 (35)

乾き状態から湿り状態及び湿り状態から乾き状態への計算

q

mf

及び q

mad

使った k

wr1

式(36)又は式(37)

CO 及び CO

2

使った k

wr2

式(39)

式(5)を使った q

mew

計算

式(8)又は式(9)∼(11)  を

使った中間 q

mew

の計算

準備した値の使用

ρ

ed

=1.34 及び k

wr

=1

式(A.78),式(A.79),式(A.83)及び式

(A.85)を使った q

mew

の計算

式(A.46)を使ったρ

ed

の計算

式(A.32)を使った k

wr

の計算

3 回繰返し

係数 の計算(次のいずれかの方法で実施する。

−モル質量による計算[式(51)及び式(53)又は式(51)及び

  式(54)]

−ガス密度による計算[式(52)及び式(55)]

表 による。

式(50)を使った q

mgas

最終計算

式(57)を使った q

mgas

直接計算

 
 

乾き状態の濃度

 
 
 

湿り状態の濃度

空気流量の直接計測

カーボンバランス法

酸素バランス法

希釈していない排気中の成分測定


37

B 8008-1

:2009

ここに,

c

w

湿り状態の排気排出物濃度

k

w

排気の乾き状態から湿り状態への換算係数

c

d

乾き状態の排気排出物濃度

注記  14.3

及び

14.4

では

c

d

c

w

及び

k

w

は,それぞれの細分箇条の条件によって,追加の添字を付け

て用いる。

a)

希釈しない排気の場合

1)

完全燃焼の場合

[式

(36)

又は式

(37)

008

.

1

000

1

2

244

.

1

4

.

773

19

.

111

2

244

.

1

1

fw

ad

f

a

ad

f

ALF

a

1

wr

×

×

×

+

×

+

×

×

+

×

=

f

q

q

H

q

q

w

H

k

m

m

m

m

 (36)

又は

b

r

fw

ad

f

a

ad

f

ALF

a

1

wr

1

1

000

1

2

244

.

1

4

.

773

19

.

111

2

244

.

1

1

p

p

f

q

q

H

q

q

w

H

k

m

m

m

m

×

×

×

+

×

+

×

×

+

×

=

 (37)

EPS

DEL

ALF

fw

6

004

007

.

0

1

002

008

.

0

594

055

.

0

w

w

w

f

×

+

×

+

×

=

 (38)

2

)

不完全燃焼の場合

  部分的に燃焼した成分(CO,H

2

)の量を考慮する場合は,次の式(39)及び式(40)

を使用する(

附属書 A

参照)

(

)

b

r

w2

H2d

COd

CO2d

wr2

01

.

0

005

.

0

1

1

p

p

k

c

c

c

k

+

×

+

×

×

+

=

α

 (39)

及び

(

)

CO2d

COd

CO2d

COd

COd

H2d

3

5

.

0

c

c

c

c

c

c

×

+

+

×

×

×

=

α

 (40)

注記

(39)

及び式

(40)

CO

及び

CO

2

濃度は,単位をパーセント

(

)

として表示したものを用い

る。

b

)

希釈排気の場合[式

(41)

又は式

(42)

w1

co2w

we1

200

1

k

c

α

k

×

=

 (41)

又は

(

)

×

+

=

200

1

1

CO2d

w1

we2

c

k

k

α

 (42)


38

B 8008-1

:2009

c

)

希釈空気の場合[式

(43)

w1

wd

k

k

=

 (43)

×

+

×

×

+

×

+

×

×

=

D

H

D

H

D

H

D

H

k

1

1

1

608

.

1

000

1

1

1

1

608

.

1

a

d

a

d

w1

 (44)

ここに,

D

:  式

(61)

又は式

(62)

によって求める。

H

a

H

d

:  吸入空気及び希釈用空気の絶対湿度

  (g /kg )

d

)

吸入空気の場合(希釈空気と異なる場合)

[

(45)]

w2

wa

k

k

=

 (45)

a

a

w2

608

.

1

000

1

608

.

1

H

H

k

×

+

×

=

 (46)

注記

  H

a

及び

H

d

は,相対湿度,露点,蒸気圧の測定又は一般に用いられる乾湿球温度測定から導く

ことができる。

14.4

NO

x

の湿度補正

NO

x

は,吸入空気の影響を受けるので,次の式

(47)

で与えられている係数で

NO

x

濃度を吸入空気温度及

び湿度に対して補正する。これらの係数は,湿度範囲

0

25 g/kg

で有効である。

受渡当事者間の協定によって,

10.71 g/kg

に代えて湿度に対する他の標準値を使用してもよく,試験結

果とともに報告する。

受渡当事者間の協定によって,この湿度範囲を超える湿度条件に対しほかの補正式を使用してもよい。

(47)

T

a

は,吸気フィルタ入口の温度に相当し,

H

a

は吸気フィルタ入口の湿度に相当する。

水又は蒸気を吸気に注入することは,排出物制御装置とみなされ,湿度修正の対象とはしない。給気冷

却器の凝縮水は,給気の湿度を変化させるので,それを考慮して湿度補正を行う。

a

)

圧縮点火機関の場合

(

)

(

)

298

5

004

.

0

71

.

10

2

018

.

0

1

1

a

a

hd

×

+

×

=

T

H

k

 (47)

ここに,

T

a

吸入空気の温度

 (K)

H

a

吸入空気の湿度

  (g /kg )

b

)

給気冷却器付きディーゼル機関に対しては,次の代替式

(48)

を使用してもよい。

(

)

(

)

(

)

SCRef

SC

a

a

hd

85

002

.

0

298

75

002

.

0

71

.

10

012

.

0

1

1

T

T

T

H

k

×

+

×

×

=

 (48)


39

B 8008-1

:2009

T

SC

冷却器出口給気温度

 (K)

T

SCRef

製造業者が指定する冷却器出口空気の標準温度

 (K)

c

)

火花点火機関に対しては,次の式

(49)

による。

2

a

3

a

3

hp

10

862

.

0

10

030

.

44

2

627

.

0

H

H

k

×

×

×

×

+

=

 (49)

14.5

排出物の質量流量の計算

14.5.1

希釈していない排気の場合

各モードに対する排出物の質量流量は,汚染物質の希釈していない濃度,

表 の値

u

,及び 14.5.1.1 

よる排出物質量流量から計算する。濃度を乾き状態で測定した場合,どの計算よりも前に濃度の値に対し

て 14.3 にのっとった乾き状態及び湿り状態の換算を適用しなければならない。

受渡当事者間の協定によって,14.5.1.2 の正確な式を用いて排出物質量を計算してもよい。試験に使用し

た燃料が

表 に規定されたものではなく,多種燃料による場合又は必要な場合には,正確な式を使用しな

ければならない。

14.5.1.1

表 の値に基づいた計算方法

次の式

(50)

を適用する。

ew

gas

gas

gas

m

m

q

c

u

q

×

×

=

 (50)

ここに,

q

m

gas

個々のガスの排出物質量流量

 (kg/h)

u

gas

排気の密度と排出成分密度との比

c

gas

希釈していない排気中のそれぞれの成分濃度

 (ppm)

q

m

ew

排気質量流量

(kg/h)

NO

x

の計算には,14.4 によって決定した適切な湿度補正係数 k

hd

又は k

hp

を用いる。

湿り状態で測定していなければ,14.3 によって測定した濃度は湿り状態に変換する。

燃料及び理想気体の特性に基づく各成分の の値を,

表 に示す。

14.5.1.2

正確な式に基づいた計算

排出物質量は,式

(50)

を使って計算する。

表 の値を用いる代わりに,次の式

(51)

又は式

(52)

を u

gas

の計

算に用いる。式

(50)

の濃度 c

gas

は,

ppm

で測定又は

ppm

に変換された濃度である。

000

1

e

r,

gas

gas

×

=

M

M

u

 (51)

又は,

000

1

e

gas

gas

×

=

ρ

ρ

u

 (52)

ここに,  ρ

gas

M

rgas

/22.414  又は,理想気体の特性に基づき表 から引用して

もよい。

密度ρ

gas

は,

表 に排気成分の値を示す。排出物のモル質量 M

r

,

e

は,完全燃焼と仮定して一般の燃料組

成 C

β

H

α

O

ε

N

δ

S

γ

から,次の式(53)又は式(54)によって求める。


40

B 8008-1

:2009

3

a

a

r,

3

a

aw

f

aw

f

e

r,

10

1

1

4

999

.

15

94

007

.

1

2

10

065

.

32

7

006

.

14

4

999

.

15

94

007

.

1

011

.

12

2

2

4

1

×

+

+

+

×

×

+

×

+

×

+

×

+

×

+

×

+

+

×

+

=

H

M

H

q

q

q

q

M

m

m

m

m

γ

δ

ε

α

β

δ

ε

α

 (53)

また,不完全燃焼の場合は,

01

.

18

10

016

.

2

10

32

10

01

.

46

10

01

.

44

10

01

.

28

10

2

H2w

2

CO2w

6

NOxw

2

CO2w

6

COw

6

HCw

rHC

e

r,

+

×

+

×

+

×

+

×

+

×

+

×

=

c

c

c

c

c

c

M

M

(

)

(

)

⎥⎦

⎢⎣

×

×

+

×

wr

H2w

O2w

4

NOxw

CO2w

4

COw

4

HCw

wr

1

100

10

10

10

100

100

01

.

28

1

k

c

c

c

c

c

c

k

 (54)

排気密度ρ

e

は,次の式によって求める。

⎟⎟

⎜⎜

×

×

+

×

+

⎟⎟

⎜⎜

×

+

+

=

ad

f

fw

a

ad

f

a

e

000

1

4

1.243

773.4

000

1

000

1

m

m

m

m

q

q

f

H

q

q

H

ρ

 (55)

ここに,

EPS

DEL

ALF

fw

6

004

007

.

0

1

002

008

.

0

594

055

.

0

w

w

w

f

×

+

×

+

×

=

 (56)

カーボンバランス法を用いる場合には,

q

m

gas

は,次の式

(57)

によって求める。

(

)

10

10

4

HCw

COw

CO2aw

CO2w

rf

f

gas

rgas

gas

×

⎥⎦

⎢⎣

+

+

×

×

×

=

c

c

c

c

M

q

c

M

q

m

m

 (57)

ここに,

  c

co

及び

c

HC

は,

ppm

c

CO2

はパーセント

(

)

で示す。

rO

rN

rS

rC

rH

rf

A

A

A

A

A

M

×

+

×

+

×

+

×

+

×

=

ε

δ

γ

β

α

 (58)

(58)

の誘導は,A.2.2.2 による。

14.5.2

希釈排気[式

(

59

)

各モードに対する排出物の質量流量は,汚染物質の希釈した濃度,

表 の値

u

及び次の希釈した排出物

質量流量から計算する。濃度を乾き状態で測定した場合,どの計算よりも前に濃度の値に対して 14.3 に規

定する乾き状態及び湿り状態の換算を適用しなければならない。

dew

c

gas,

gas

gas

m

m

q

c

n

q

×

×

=

 (59)

ここに,

u

gas

排気成分密度と希釈排ガス密度(空気密度と等価)との比

c

gas,c

希釈排気中のそれぞれの成分のバックグラウンド補正した

濃度

 (ppm)

q

m

dew

希釈排気質量流量

 (kg/h)

燃料及び理想気体の特性に基づく各成分の

u

の値を,

表 に示す。


41

B 8008-1

:2009

×

=

D

c

c

c

1

1

d

gas,

gas

c

gas,

 (60)

(

)

4

HC

CO

CO2

10

×

+

+

=

c

c

c

FS

D

 (61)

又は,

CO2

c

FS

D

=

 (62)

ここに,

+

+

×

+

+

+

×

=

γ

ε

α

γ

α

2

4

1

76

.

3

2

1

1

100

FS

 (63)

αγε は,燃料組成 CH

α

O

ε

S

γ

を意味する。

軽油は,FS=13.4。

表 7−希釈していない排気の係数 u

gas

及び燃料諸元変数

ガス成分 NO

x

 CO  HC CO

2

O

2

 CH

4

 HCHO

CH

3

OH

ρ

gas

(kg/m

3

) 2.053

1.250

a)

1.963 6

1.427 7

0.716

1.340

1.430

燃料

ρ

e

係数 u

gas

b)

ディーゼル

1.294 3  0.001 586  0.000 966

0.000 479

0.001 517 0.001 103 0.000 553  0.001 035  0.001 104

菜種油メチル

エステル

1.295 0  0.001 585  0.000 965

0.000 536

0.001 516 0.001 102 0.000 553  0.001 035  0.001 104

メタノール

1.261 0  0.001 628  0.000 991

0.001 133

0.001 557 0.001 132 0.000 568  0.001 062  0.001 134

エタノール

1.275 7  0.001 609  0.000 980

0.000 805

0.001 539 0.001 119 0.000 561  0.001 050  0.001 121

天然ガス

c)

1.266 1  0.001 621  0.000 987

0.000 558

d)

0.001 551 0.001 128 0.000 565  0.001 058  0.001 129

プロパン

1.280 5  0.001 603  0.000 976

0.000 512

0.001 533 0.001 115 0.000 559  0.001 046  0.001 116

ブタン

1.283 2  0.001 600  0.000 974

0.000 505

0.001 530 0.001 113 0.000 558  0.001 044  0.001 114

ガソリン

1.297 7  0.001 582  0.000 963

0.000 481

0.001 513 0.001 100 0.000 552  0.001 032  0.001 102

a)

  燃料によって異なる。

b)

  条件は,空気過剰率

λ

=2 及び乾き状態空気 (273 K,101.3 kPa)とする。

c)

  は,質量成分 C:66∼76  %,H:22∼25  %,N:0∼12  %で 0.2  %の精度をもつ。

d)

 NMHC は,CH

2.93

を基準とする(総 HC には,CH

4

の u

gas

係数を使用する)


42

B 8008-1

:2009

表 8−希釈排気の係数 u

gas

及び燃料諸元変数

ガス成分 NO

x

 CO HC CO

2

O

2

 CH

4

 HCHO

CH

3

OH

ρ

gas

 (kg/m

3

) 2.053

1.250

a) 

1.963 6

1.427 7

0.716

1.340

1.430

燃料

ρ

air

  = 1.293 kg/m³  係数  u

gas

b)

ディーゼル

0.001 588

0.000 967 0.000 480

0.001 519 0.001 104 0.000 553  0.001 036  0.001 106

菜種油メチルエステル

0.001 588

0.000 967 0.000 537

0.001 519 0.001 104 0.000 553  0.001 036  0.001 106

メタノール

0.001 588

0.000 967 0.001 105

0.001 519 0.001 104 0.000 553  0.001 036  0.001 106

エタノール

0.001 588

0.000 967 0.000 795

0.001 519 0.001 104 0.000 553  0.001 036  0.001 106

天然ガス

c)

0.001 588

0.000 967 0.000 584

d)

0.001 519 0.001 104 0.000 553  0.001 036  0.001 106

プロパン

0.001 588

0.000 967 0.000 507

0.001 519 0.001 104 0.000 553  0.001 036  0.001 106

ブタン

0.001 588

0.000 967 0.000 501

0.001 519 0.001 104 0.000 553  0.001 036  0.001 106

ガソリン

0.001 588

0.000 967 0.000 483

0.001 519 0.001 104 0.000 553  0.001 036  0.001 106

a)

  燃料によって異なる。

b)

  条件は,空気過剰率

λ

=2 及び乾き状態空気 (273 K,101.3 kPa)とする。

c)

  は,質量成分 C:66∼76  %,H:22∼25  %,N:0∼12  %で 0.2  %の精度をもつ。

d)

 NMHC は,CH

2.93

を基準とする(総 HC には,CH

4

の u

gas

係数を使用する)

14.5.3  NMHC

濃度の測定

C

NMHC

の測定は,使用した測定方法による(16.4 参照)

。どちらの場合も,次のように CH

4

濃度を測定し,

HC 濃度から差し引く。

a)  GC

法[式(64)]

CH4

HC

NMHC

c

c

c

=

 (64)

b)  NMC

法[式(65)]

(

)

(

)

(

)

M

E

wCutter

HC

M

w/oCutter

HC

NMHC

1

E

E

c

E

c

c

×

=

 (65)

ここに,

c

HC(wCutter)

NMC を流れたサンプルガスの HC 濃度

c

HC(w/oCutter)

NMC をう(迂)回したサンプルガスの HC 濃度

E

M

8.8.4.2

に従って測定したメタン効率

E

E

8.8.4.3

に従って測定したエタン効率

c)

ディーゼル機関の場合は,  c

NMHC

=0.98  ×c

HC

  でよい。

14.6

排出率の計算

排出物はすべての個々の成分に対して,次の式(66)によって求める。

(

)

(

)

=

=

=

=

×

×

=

n

i

i

i

n

i

i

i

i

m

W

P

W

q

gas

1

f

i

1

f

gas

x

 (66)

ここに,

q

mgasi

個々の成分の排出物質量流量

W

fi

個々のモードの重み係数

i

i

i

P

P

P

aux

m

+

=

 (67)

ここに,

P

mi

個々のモードの測定した出力

P

auxi

エンジンに即した個々のモードの補機吸収動力

式(66)で用いる重み係数及びモード番号  (n)  は,JIS B 8008-4 の規定による。


43

B 8008-1

:2009

15

粒子状排出物の計算

15.1

粒子状物質の湿度補正

ディーゼル機関の粒子状排出物は周囲空気条件の影響を受けるので,粒子状物質の濃度は次の式(68)で

与える係数 k

p

によって周囲空気の湿度で補正する。

受渡当事者間の協定によって,10.71 g/kg に代えて湿度に対する他の標準値を使用してもよく,その結

果を報告する。

技術的に妥当であれば,他の補正式を用いてもよい。

(

)

[

]

71

.

10

3

013

.

0

1

1

a

p

×

+

=

H

k

 (68)

ここに,

H

a

吸入空気の絶対湿度 (g/kg )

15.2

分流希釈システム

粒子状排出物の最終的に報告される試験結果は,次の手順を通して決定する。希釈比制御の種々のタイ

プが使用できるので,q

medf

に対する異なる計算方法が適用される。すべての計算は,捕集期間中の各モー

ドの平均値による。

15.2.1

等速吸引によるシステム[式(69)](17.2.1 の図 10 及び図 11 参照)

d

ew

edf

r

q

q

m

m

×

=

 (69)

ここに,

(

)

a

ew

a

ew

dw

d

r

q

r

q

q

r

m

m

m

×

×

+

=

 (70)

ここに,  r

a

は等速吸引捕集プローブ及び排気管の断面積比に相当する。

T

p

a

A

A

r

=

 (71)

15.2.2  CO

2

及び NO

x

濃度測定によるシステム(17.2.1 の図 12 及び図 14∼図 16 を参照)

q

medf

は,式(69)によって求める。ただし,

Aw

Dw

Aw

Ew

d

c

c

c

c

r

=

 (72)

ここに,

c

Ew

希釈前の排気中の湿り状態トレーサガス濃度

c

Dw

希釈された排気中の湿り状態トレーサガス濃度

c

Aw

希釈空気中の湿り状態トレーサガス濃度

乾き状態で測定された濃度は,14.3 に従って湿り状態に変換する。

15.2.3  CO

2

測定及びカーボンバランス法によるシステム(17.2.1 の図 13 参照)

q

medf

の計算は,次の式(73)による。

(

)

(

)

A

CO2

D

CO2

f

f

edf

c

c

q

k

q

m

m

×

=

 (73)

ここに,

c

 (CO2) D

希釈排気中の CO

2

濃度

c

 (CO2) A

希釈空気中の CO

2

濃度

(濃度は湿り状態での vol  %)

したがって,

(

)

(

)

[

]

A

CO2

D

CO2

ew

f

f

d

c

c

q

q

k

r

m

m

×

×

=

 (74)


44

B 8008-1

:2009

上の式で,k

f

は A.に示すように次の最終式(75)で決定する。

9

412

.

2

BET

f

×

w

k

 (75)

15.2.4

流量測定によるシステム(17.2.1 の図 17 及び図 18 参照)

q

medf

は,式(69)によって求める。ただし,

dw

dew

dew

d

m

m

m

q

q

q

r

=

  (76)

15.3

全流希釈システム

粒子状排出物の試験結果は,次の手順で求める。すべての計算は,捕集期間中の各モードの平均値によ

る。

全流希釈システムでは,q

mdew

を q

medf

として使用する。

15.4

粒子状物質の質量流量の計算

粒子状物質の質量流量は,次のように計算する。

a)

シングルフィルタ法[式(77)∼式(79)]

000

1

edf

sep

f

PT

m

m

q

m

m

q

×

=

 (77)

i

n

i

i

i

m

m

W

q

q

f

1

edf

edf

×

=

=

=

 (78)

=

=

=

n

i

i

i

m

m

1

sep

sep

 (79)

i  =1,......n

b)

マルチフィルタ法[式(80)]

000

1

edf

sep

f

PT

i

m

i

i

i

m

q

m

m

q

×

=

 (80)

i

  =1,....n

q

mPT

は,捕集期間中の各モードの平均値の合計によって試験サイクルの結果を求める。

粒子状物質の質量流量は,次のようにバックグラウンド濃度で補正してもよい(12.4 参照)

c)

シングルフィルタ法のバックグラウンド補正[式(81)]

000

1

1

1

edf

1

f

d

d

f,

sep

f

PT

m

n

i

i

i

i

m

q

W

D

m

m

m

m

q

×

⎪⎭

⎪⎩

×

⎟⎟

⎜⎜

×

=

=

=

  (81)

d)

マルチフィルタ法のバックグラウンド補正  [式(82)]

000

1

1

1

edf

d

d

f,

sep

f

PT

i

m

i

i

i

m

q

D

m

m

m

m

q

×

⎪⎭

⎪⎩

×

=

  (82)

ここに,

D

は式

(61)

及び式

(62)

から計算する。希釈排ガスの

CO

2

濃度を測定していない場合は,部分流希

釈システムの

D

の代わりに,15.2.1 及び 15.2.4 から求める希釈比

r

d

を用いてもよい。

2

回以上測定した場合は,

m

f

,

d

/m

d

は,測定値の平均値を使用し,

(

¯¯

m

f

¯

,

¯¯¯

d

/m

d

)

と置き換える。

注記

¯¯

m

f

¯

,

¯¯¯

d

/m

d

は,

m

f

,

d

/m

d

の測定値の平均値。

15.5

排出率の計算

粒子状排出物は,次のように計算する。


45

B 8008-1

:2009

a

)

シングルフィルタ法[式

(83)

=

=

×

=

n

i

i

i

i

m

W

P

q

e

1

f

PT

PT

 (83)

b

)

マルチフィルタ法[式

(84)

=

=

=

=

×

×

=

n

i

i

i

i

n

i

i

i

i

m

W

P

W

q

e

1

f

1

f

PT

PT

 (84)

ここに,

i

i

i

P

P

P

aux

m

+

=

 (85)

注記

(39)

を参照。

15.6

実効重み係数

シングルフィルタ法の場合,各モードの実効重み係数 W

fei

は,次の式

(86)

によって求める。

i

m

m

i

i

q

m

q

m

W

edf

sep

edf

sep

fe

×

×

=

 (86)

i

 1,.......

n

実効重み係数の値は,JIS B 8008-4 で規定する重み係数の±

0.005

(絶対値)とする。

16

ガス状排出物の測定

16.1

全般

16.2

16.6 及び

図 3∼図 10 には,推奨するサンプリング装置及び分析システムの詳細を示す。種々の形

態でも同等の結果を得ることができるため,これらの図と正確に一致しなくてもよい。追加してデータを

取得するために,又はシステムの機能を同等なものにするために,弁,ソレノイド,ポンプ,スイッチな

どの機器類を追加してもよい。また,装置の精度を維持するために必要でないものは,それが十分な技術

的根拠に基づくものであるならば取り外してもよい。

16.2

主な排気成分 COCO

2

HCNO

x

及び O

2

希釈していない,又は希釈したガス状排出物の分析装置に対して,次の検出器を使用した場合について

規定する。

 HFID

又は

FID

  :炭化水素測定用

 NDIR

  :一酸化炭素,二酸化炭素測定用

 HCLD

CLD

又は等価な検出器  :窒素酸化物測定用

 PMD

ECS

又は

ZRDO

  :酸素測定用

希釈していない排気の場合(

図 参照),一つの採取プローブ,又は互いに近接する二つの採取プローブ

で全成分を採取し,分析装置内で分岐して各検出器へ供給する。システム内では排気の成分(水分,硫酸

を含む。

)が凝結しないよう注意しなければならない。

希釈した排気の場合(

図 参照),すべての分析計に対し共通のポンプを使用し,サンプルラインが技術

的に妥当な設計である場合を除き,炭化水素分析のための試料は,他の成分とは別の採取プローブで採取

する。システム内では排気の成分(水分及び硫酸を含む。

)が凝結しないよう注意しなければならない。


46

B 8008-1

:2009

a)

  B の要否は,分析計による。

図 3COCO

2

NO

x

HC 及び O

2

用未希釈排気の分析システム配管系統図

a)

  B の要否は,分析計による。

図 4COCO

2

NO

x

及び HC 用希釈排気の分析システム配管系統図

図 及び図 の構成要素

一般事項

採取ライン内では,

すべての排気成分が分析装置ごとに指示されている温度を維持しなければならない。

EP

−排気管(図 3

DT

−希釈トンネル(図 4)  詳細は,17.2.2 参照。


47

B 8008-1

:2009

SP1

−希釈していない排気の採取プローブ(図 3)  直管で先端を密閉した多孔のステンレス鋼管を推奨す

る。採取プローブの内径は採取ラインの内径以下とし,壁厚は

1 mm

を超えていないことが望ましい。試

料の採取量がほぼ同じとなるような最低

3

個の孔が,三つの異なった放射状の面になければならない。ま

た,採取プローブは,少なくとも排気管直径の

80

%以上挿入しなければならない。

注記

排気脈動又は機関の振動によって採取プローブの変更が好ましいと考えられる場合には,受渡

当事者間の協定によって,採取プローブの壁厚を変更してもよい。

SP2

−希釈排気の HC 用採取プローブ(図 4)  採取プローブは,次による。

加熱した採取ライン

HSL1

の最初の

254 mm

762 mm

の部分とする。

最小内径は

5 mm

希釈トンネル

DT

17.2.2 

図 19 参照)内で,希釈空気及び排気が十分混合する位置に採取プロー

ブを取り付ける(すなわち,排気が希釈トンネルに流入する位置からトンネル直径の約

10

倍下流の

位置)

流れ及び渦の影響を受けないよう,他の採取プローブ及びトンネル壁から放射状に十分に離して取

り付ける。

採取プローブ出口での排気の温度を

463 K

±

10 K (190

℃±

10

)

に加熱制御する。また,メタノ

ール燃料機関は

385 K

±

10 K (112

℃±

10

)

に加熱制御する。

 FID

を用いる場合は,加熱しない。

SP3

−希釈排気の COCO

2

NO

x

用採取プローブ(図 4)  採取プローブは,次による。

 SP2

と同一平面上に取り付ける。

流れ及び渦の影響を受けないよう,他の採取プローブ及びトンネル壁から放射状に十分に離す。

水分の凝結を防ぐために,プローブ全体を

328 K (55

)

以上に加熱,保温する。

HSL1

−加熱採取ライン  採取ラインは,採取プローブで採取した排気を分岐部及び

HC

分析部まで導くた

めのもので,次による。

内径は,最小

5 mm

から最大

13.5 mm

とする。

素材は,ステンレス鋼又はポリテトラフルオロエチレン

 (PTFE)

とする。

a

)

メタノール燃料以外の機関の場合  採取プローブでの排気温度が

463 K (190

)

以下の場合は,採取

ラインの壁温を

463 K

±

10 K (190

℃±

10

)

に維持する。

採取プローブでの排気温度が

463 K (190

)

以上の場合は,

壁温を

453 K (180

)

以上に維持する。

加熱フィルタ

F2

及び

HFID

の直前では,試料の温度を

463 K

±

10 K (190

℃±

10

)

に維持する。

b

)

メタノール燃料機関の場合  採取プローブでの排気温度が

385 K (112

)

以下の場合は,加熱採取ラ

インの壁温を

385 K

±

10 K (112

℃±

10

)

に維持する。

採取プローブでの排気温度が

385 K (112

)

以上の場合には,壁温を

375 K (102

)

以上に維持す

る。

加熱フィルタ

F2

及び

HFID

の直前では,試料の温度を

385 K

±

10 K (112

℃±

10

)

に維持する。

HSL2

NO

x

及び NH

3

用加熱採取ライン  採取ラインは,次による。

冷却槽

B

を使用する場合はコンバータ

C

までを,使用しない場合には分析部までを

328 K

473 K

(55

℃∼

200

)

の壁温に維持する。

素材は,ステンレス鋼又は

PTFE

とする。

注記

水分及び硫酸の凝結を防ぐために採取ラインを加熱する。この温度は燃料の硫黄含有量による

ので硫黄含有量が

4.5

%を超える場合は,注意を必要とする。


48

B 8008-1

:2009

SL

CO 

(

CO

2

及び O

2

)

用の採取ライン  素材は

PTFE

又はステンレス鋼とし,

加熱してもしなくてもよい。

BK

−バックグラウンド用バッグ(使用は任意:図 だけ)  バックグラウンド濃度測定用。

BG

−採取バッグ(使用は任意:図 の CO 及び CO

2

専用)  採取した試料の濃度測定用。

HF1

−加熱前置フィルタ(使用は任意)  温度は

HSL1

又は

HSL2

と同一とする。

HF2

−加熱フィルタ  採取した試料を分析計に導入する前に,すべての固形粒子を取り除くためのフィル

タ。温度は

HSL1

又は

HSL2

と同一とし,必要に応じて交換する。

HP

−加熱採取ポンプ  ポンプは,

HSL1

又は

HSL2

の温度に加熱する。

HC

  炭化水素測定用の加熱形水素炎イオン化形検出器

 (HFID)

。メタノール燃料以外の機関では

453 K

473 K (180

℃∼

200

)

の温度とし,

メタノール燃料機関では

375 K

395 K (102

℃∼

122

)

の温度に維

持する。

CO

及び CO

2

  一酸化炭素及び二酸化炭素測定用

NDIR

NO

  窒素酸化物測定用の

CLD

又は

HCLD

HCLD

を使用する場合には,

328 K

473 K (55

℃∼

200

)

温度に維持する。

C

−コンバータ

CLD

又は

HCLD

での分析前に,

NO

2

から

NO

への還元のためのコンバータ。

O

2

  酸素測定用の

PMD

ZRDO

又は

ECS

B

−冷却槽  冷却槽は採取した試料を冷却し水分を凝結させるためのもので,その温度は氷又は冷却器に

よって

273 K

277 K (0

℃∼

4

)

に維持しなければならない。8.9.2 及び 8.9.3 に規定したように,検出器

が水分干渉の影響を受けない場合は,その使用は任意である。凝結させて水分を取り除く場合には,採取

した試料の温度,又は露点温度を,ウォータトラップの中か,又はその下流で監視し,その温度は

280 K

(7

)

を超えてはならない。試料から水分を除去するために化学乾燥剤を使用してはならない。

16.3

アンモニア分析(図 5

排気中にアンモニア

 (NH

3

)

が存在する場合(例えば,

SCR

−還元触媒−装置内の

NH

3

源から)には,

5

の計測システムが好ましい。高温コンバータ

 (C1)

NH

3

NO

へ酸化するため,測定値

C

図 参照)

NH

3

及び

NO

x

の和となる。一方,低温コンバータ

 (C2)

では

NH

3

を酸化しないが,

NO

2

NO

へ還元す

るため,測定値

A

図 参照)は

NO

x

である。したがって,

C

及び

A

の差が

NH

3

の値に相当する。

この装置は 16.2 

図 及び図 で説明した分析装置で,単に二番目のコンバータ及び付随する配管の組

合せによって構成できる。

計算手順は,他の排気ガス成分と同じであり,14.5 に規定する。


49

B 8008-1

:2009

注記 1  A と B との差が NO

2

の濃度であり,C と A との差が NH

3

の濃度である。

注記 2  B の使用の要否は分析計による。 

a)

 NO 測定時のサンプルガスの流れ(測定値を B とする。)

b)

 NO

x

+NH

3

測定時のサンプルガスの流れ(測定値を C とする。

c)

 NO

x

測定時のサンプルガスの流れ(測定値を A とする。

d)

  サンプルガス

e)

  ゼロガス

f)

  スパンガス

g)

  分析器へ

図 5NO

x

/NH

3

測定用コンバータシステム配管系統図

図 の構成要素

C1

−高温コンバータ

C1

の温度は,

953 K

993 K (680

℃∼

720

)

に維持する。

C2

−低温コンバータ

C2

の温度は,

553 K

593 K (280

℃∼

320

)

に維持する。

注記

ここに示すコンバータの温度は例として掲げた。これらと同じ効果を得られることを証明する

ことができれば,他の温度のものを用いてもよい。

B

−冷却槽(使用の要否は分析計による。)  冷却槽は試料を冷却し水分を凝結させるためのもので,氷又

は冷却によって

273 K

277 K (0

℃∼

4

)

の温度に維持しなければならない。8.9.2 及び 8.9.3 に規定した

ように,検出器が水分干渉の影響を受けない場合は,その使用は任意である。試料から水分を除去するた

めに化学乾燥剤を使用してはならない。

16.4

メタン分析

メタン

 (CH

4

)

分析は,二つの方法で行うことができる。

16.4.1

ガスクロマトグラフ 

(

GC

)

法(図 6

GC

法を使用する場合には,不活性キャリアガスで清浄化した分析カラムに,容積測定済みの微量の試

料を注入する。このカラムは各沸点に従い種々の成分を分離するので,各成分は異なった時間でカラムか

ら抽出される。そして検出器を通過する間に濃度に応じた電気信号を出力する。これは連続的な分析手法

ではない。

CH

4

については

FID

付きの自動化した

GC

を使用しなければならない。試料を採取バッグに捕集し,そ

の一部を取り出し

GC

に注入する。試料はポラパックカラムで二つの部分(

CH

4

/空気/

CO

,及び

NMHC

CO

2

H

2

O

)に分離される。さらに

FID

へ到達する前に,モレキュラシーブカラムを通し

CH

4

を空気及

CO

から分離する。一つの試料注入から次の注入までのサイクルは

30

秒以内で行える。

図 は,定常的に

CH

4

を測定するために構成された代表的な

GC

を表す。


50

B 8008-1

:2009

他の

GC

法も,十分な技術的評価に基づいて使用することができる。

注記

詳細は,SAE J 1151 を参照。

図 6−メタン分析の配管系統図(GC 法)

図 の構成要素

PC

−ポラパックカラム

180/300

μ

m

50/80

メッシュ)

610 mm

(長さ)×

2.16 mm

(内径)のポラパック

N

を使用する。また,使用する前にキャリアガスを流し,

423 K (150

)

で少なくとも

12

時間空焼きする。

MSC

−モレキュラシーブカラム

250/350

μ

m

45/60

メッシュ)

1 220 mm

(長さ)×

2.16 mm

(内径)の

13X

形を使用する。また,使用前にキャリアガスを流し,

423 K (150

)

で少なくとも

12

時間空焼きする。

注記

ここに示す“ポラパック”及び“モレキュラシーブ”

,並びにそれらのカラムの寸法は,この規

格の使用者の便宜のために,一般に入手できるものとして掲げたが,これだけを推奨するわけ

ではない。同じ効果が得られることが証明できれば,これと同等のものを用いてもよい。

OV

−恒温槽(カラムオーブン)  分析装置が作動している間,カラム及び弁を安定した温度[カラムは

423 K (150

)

]に保つための恒温槽。

SLP

−サンプルループ  ほぼ

1 cm

3

の容積が得られるのに十分な長さのステンレス鋼管製とする。

P

−ポンプ  ガスクロマトグラフへの試料導入用ポンプ。

D

−乾燥器  キャリアガス中に存在する水分及び不純物の除去用。モレキュラシーブを含む。

HC

−水素炎イオン化形検出器 

(

FID

)

  メタン濃度測定用。

V1

−サンプル注入口  試料注入口。無駄容積が小さく気密性のよい,また,

423 K (150

)

まで加熱可能

でなければならない。

V3

−選択弁  スパンガス,試料又は流れ停止を選択する弁。

V2

V4V5V6V7V8−ニードル弁  装置内の流れを設定する弁。


51

B 8008-1

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R1

R2R3−圧力調製器  燃料(=キャリアガス),試料及び空気の流量を個々に制御する圧力調整器。

FC

−流量キャピラリ

FID

への空気流量制御用。

G1

G2G3−圧力計  燃料(=キャリアガス),試料及び空気の流れを個々に監視する圧力計。

F1

F2F3F4F5−フィルタ  ポンプ又は機器に粗粒が侵入するのを防ぐための焼結金属フィルタ。

FL1

−流量計  試料のバイパス流量計測用。

16.4.2

非メタンカッタ 

(

NMC

)

法(図 7

カッタは

CH

4

を除くすべての炭化水素を

CO

2

及び

H

2

O

に酸化するので,試料が

NMC

を通過すると

CH

4

だけを

HFID

で検出する。通常の

HC

採取ライン(16.2 

図 及び図 参照)にはカッタを選択的に通過

又はう(迂)回できるような装置を具備しなければならない。非メタンの試験中には,両方の値を

FID

監視し記録する。

試験前にカッタの

CH

4

及び

C

2

H

6

に対する触媒特性を,

600 K (327

)

以上で排気の代表的な

H

2

O

値の

もとで示さなければならない。採取した試料の露点温度,及び

O

2

値は既知でなければならない。非メタン

留分を,前もってバッグに捕集した試料で評価してはならない。

CH

4

に対する

FID

の相対感度を記録しな

ければならない。

図 7−メタン分析の配管系統図(非メタンカッタ法)

図 の構成要素

NMC

−非メタンカッタ  メタン以外のすべての炭化水素を酸化する。

HC

HC

及び

CH

4

濃度測定用加熱形水素炎イオン化形検出器

 (HFID)

。温度は

453 K

473 K (180

℃∼

200

)

に維持しなければならない。

FL1

−流量計  試料のバイパス流量測定用。

16.5

メタノール分析

メタノール分析法は 7.5.3.12 に規定しているので,この細分箇条ではガスクロマトグラフィ法

 (GC

法:

図 参照)について記述する。

非イオン化水を入れたインピンジャ

2

本を直列につなぎ,氷で冷却しながら試料を通す。少なくとも第

1

インピンジャで

1 mg/L

の推奨

CH

3

OH

濃度になるような,

試料採取時間及び流量にしなければならない。

2

インピンジャ内の

CH

3

OH

濃度が総捕集量の

10

%以上となってはならない。これらはバックグラウン

ドの測定には適用しない。

インピンジャを通した試料は,確立された

GC

法の手順によれば,試験後

24

時間以内に

GC

へ注入する

のが望ましい。それができない場合には,分析まで

277 K

283 K (4

℃∼

10

)

の冷暗所に貯蔵するのが

よい。

CH

3

OH

は他の成分と分離し

FID

で検出する。

GC

は濃度既知の基準

CH

3

OH

で校正する。


52

B 8008-1

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図 8−メタノール分析の配管系統図

16.6

ホルムアルデヒド分析(図 9,図 9A 及び 4.3 参照)

HPLC

(高速液体クロマトグラフ)では,加圧下のもと溶離液で清浄化した分析カラムに,容積測定済

みの微量の試料を注入する。成分の分離,抽出及び検出は,

GC

の一般規則に従う。

GC

と同様に連続的な

分析手法ではない。

DNPH

試薬の

ACN

溶液を入れ,

2

本を直列につなぎ,氷で冷却したインピンジャ,又は

2

4-DNPH

コーティングしたシリカカートリッジの中に試料を通す。捕集器内の

HCHO

濃度は,最低

1 mg/L

以上で

あることが望ましい。

捕集した試料は,できれば試験後

24

時間以内に

HPLC

へ注入するのが望ましい。それができない場合

には,分析まで

277 K

283 K (4

℃∼

10

)

の冷暗所に保管するのがよい。

HCHO

は,溶離液の組成を連

続的に変化させるこう(勾)配溶離(

図 9A)によって他のカルボニル成分と分離し,波長

365 nm

UV

(紫外線)検出器で検出する。

HPLC

は,基準

HCHO-DNPH

で校正する。

図 9−ホルムアルデヒド分析の配管系統図


53

B 8008-1

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流量

 (mL/min)

0.7 




2

溶媒濃度

 (vol %)

 
67  % ACN+33  %  H

2

O

67  % ACN+33  %  H

2

O

85  % ACN 濃度に連続的に変化 
100  % ACN 濃度に連続的に変化 
100  % ACN 
67  % ACN+33  %  H

2

O に連続的に戻す

 

時間

   (min)

開始

終了

0 8 
8 9 
9 15

15 20 
20 30 
30 35

HPLC 分析

b)

サン プリ ン グ

準備

a)

a)

 DNPH 基準溶液

b)

 HPLC4.6

mm×250 mm  カラム  5 m Zorbax ODS,4.135 MPa(初期値):UV365 nm,感度 0.2AUFS

図 9A−ホルムアルデヒドのこう配溶離概要説明図

図 及び図 の構成要素

SP

採取プローブ  希釈していない排気の場合,直管で先端を密閉した多孔のステンレス鋼管を推奨する。

採取プローブ内径は採取ラインの内径以下とし,壁厚は

1 mm

を超えていないことが望ましい。ただし,

強度上の配慮を十分行う必要がある。試料の採取量がほぼ同じとなるような最低

3

個の孔が,三つの異な

った放射上の面になければならない。採取プローブは少なくとも排気管直径の

80

%以上挿入しなければ

ならない。また,7.5.4 で規定した

HC/CO/NO

x

/CO

2

/O

2

用プローブの近くに取り付ける。

希釈した排気の場合,ホルムアルデヒド用採取プローブは希釈トンネル

DT

17.2.2 

図 19 参照)の

HC/CO/NO

x

/CO

2

用プローブ,及び粒子状物質用採取プローブと同一平面上に取り付けなければならない。

ただし,

流れ及び渦の影響を受けないよう,

他のプローブ及びトンネル壁から十分離さなければならない。

注記

排気脈動又は機関の振動によって採取プローブの変更が好ましいと考えられる場合には,受渡

当事者間の協定によって採取プローブの壁厚を変更してもよい。

HSL

加熱試料採取ライン

HSL

の温度は,希釈ガス中の各成分の最高露点温度及び

394 K (121

)

の間

とする。

HSL

内で試料が冷えて凝結し,採取損失が生じることのないよう,捕集器

 (IP)

及び採取プロー

 (SP)

が近接して接続されているなら,

HSL

の加熱は省略してもよい。

IP

インピンジャ(ホルムアルデヒドへの使用は任意)  試料中のメタノール,又はホルムアルデヒドの

捕集用。氷又は冷却器で冷却するとよい。

CA

カートリッジ式捕集器(ホルムアルデヒドだけ:使用は任意)  試料中のホルムアルデヒド捕集用。

B

冷却槽  インピンジャ冷却用。

D

乾燥器(使用は任意)  試料からの水分除去用。


54

B 8008-1

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P

採取ポンプ

V1

電磁弁  捕集器へ試料を導入する弁。

V2

ニードル弁  捕集器を通過する試料の流量を調整する弁。

T1

温度センサ  冷却槽の温度監視用。

T2

  温度センサ(使用は任意)  試料の温度監視用。

FL

流量計(使用は任意)  捕集器を通過する試料の流量測定用。

FM

流量測定装置  試料を採取している間に,捕集器を通過する流量を測定するためのガスメータ,又

は他の流量計。

17

粒子状物質の測定

17.1

一般

17.2

及び 17.3 並びに

図 10∼図 21 は,推奨する希釈及び捕集システムの詳細を記述する。様々な構成に

おいても等価な結果が得られるため,

これらの図と正確に一致していなくてもよい。

追加データを得たり,

システムの各構成要素の機能を効果的に働かせるために,各種センサ類,弁,ソレノイド,ポンプ,スイ

ッチなどの付加的な機器を使用してもよい。システムの精度の維持に必要でない器具は,適切な技術的判

断によって省略してもよい。

17.2

希釈システム

17.2.1

分流希釈システム(図 10∼図 18

排気流の一部分を希釈する希釈システムについて記述する。

排気流を分流し,

希釈するシステムには種々

のタイプがあり,どのタイプを使用してもよい。希釈後,粒子状物質の捕集のため,希釈排気の全部又は

一部を粒子状物質捕集システム(17.3 及び

図 20 参照)に通す。前者の方法を全量捕集タイプ,後者の方

法を部分捕集タイプと呼ぶ。

希釈比の求め方は用いられるシステムのタイプによって異なる。

分流希釈システムとして次のタイプを推奨する。

等速吸引システム(図 10 及び図 11)  等速吸引システムでは,排気トランスファチューブへの排気の流

れは,流速及び/又は圧力の点で排気本流と等しいことが条件であり,そのためには採取プローブ入口部

で乱れのない一様な排気流が必要である。

このために通常レゾネータ及び採取点の上流に直管部を設ける。

分割比は,チューブの直径のような測りやすい値から求めることができる利点がある。

等速性は,流れの条件を一致させるためにだけ必要とされ,粒子状物質のサイズの分布を本流と一致さ

せるためには必要ないことに留意すべきである。粒子は十分小さいのでガス流から分離せずに,流体の流

線に沿って流れるため一般的には考慮する必要がない。

濃度測定による流量制御システム(図 12∼図 16)  濃度測定による流量制御システムでは,サンプルは希

釈空気流量及び全希釈排気流量を制御して,排気本流から採取する。希釈比は,

CO

2

及び

NO

x

のような機

関の排気中に含まれるトレーサガスの濃度から求める。希釈排気及び希釈空気の濃度は測定する必要があ

るが,希釈前の排気の

CO

2

濃度は直接測定してもよいし,燃料の成分が分かっている場合には,燃料流量

からカーボンバランス計算式によって求めてもよい。システムは,計算で求めた希釈比(

図 12 及び図 13

又は排気トランスファチューブの流量(

図 14∼図 16)によって制御する。

流量測定による流量制御システム(図 17 及び図 18)  流量測定による流量制御システムでは,サンプル

は希釈空気流量及び全希釈排気流量を設定することによって,排気本流から採取する。サンプル流量は,

全希釈排気流量及び希釈空気流量の差から求める。また,希釈比は,希釈排気流量をサンプル流量で除し


55

B 8008-1

:2009

て求める。

希釈比が高い(

15

以上)ときは,この二つの流量の相対的な大きさから,大きな誤差を生じる可能性が

あるので,流量メータ相互の精密な校正が必要である。流量制御は希釈排気流量を一定に保ち,必要であ

れば希釈空気流量を変えることによって行う。

注記

分流希釈システムが推奨されるのは,全流希釈システムに比べ,コストがかからないだけでな

く,全流希釈システムは,中形以上の機関の台上及びサイトでの試験が不可能であること,又

はその他の機関に対してもシステムが大きいことから設置に制約がある場合もあるためである。

分流希釈システムの利点を生かして使用するためには,排気トランスファチューブの管壁へ

の粒子状物質の付着を避けること,採取したサンプルが機関の排気を代表していること,及び

全排気量のうちのどれだけを希釈トンネルに導入したかを示す分割比の測定に注意しなければ

ならない。

次に記述するシステムは,これらの注意しなければならない問題点に考慮を払っている。

注記  希釈前の排気は,等速吸引採取プローブ ISP によって排気管 EP から排気トランスファチュー

ブ TT を通して希釈トンネル DT に導かれる。EP 及び ISP 入口間の排気の差圧は,圧力トラ
ンスデューサ DPT で測定する。この信号は EP 及び ISP 入口間の差圧がゼロとなるよう吸引
ブロワ SB を制御するために,流量コントローラ FC1 へ送られる。これらの条件下では,EP

及び ISP の排気の速度は同じになり,ISP 及び TT を通る流量は,排気流量に対して一定の比
率で分割される。分割比は EP 及び ISP の断面積から計算する。希釈空気流量は,流量測定装
置 FM1 で測定する。希釈比は,希釈空気流量及び分割比から計算する。

a)

  図 20 参照。

図 10−等速吸引採取プローブを使用した部分捕集方式の分流希釈システム(SB 制御)


56

B 8008-1

:2009

注記  希釈前の排気は,等速吸引採取プローブ ISP によって排気管 EP から排気トランスファチューブ TT

を通して希釈トンネル DT に導かれる。EP 及び ISP 入口間の排気の差圧は圧力トランスデューサ DPT
で測定する。

この信号は EP 及び ISP 入口間の差圧がゼロとなるよう圧力ブロワ PB を制御するために,

流量コントローラ FC1 へ送られる。この制御は,流量測定装置 FM1 で既に測定された希釈空気の一

部を,TT に取り付けたニューマチックオリフィスに供給することによって行う。これらの条件下で
は,EP 及び ISP の排気の速度は同じになり,ISP 及び TT を通る流量は,排気流量に対して一定の比
率で分割される。分割比は,EP 及び ISP の断面積から計算する。

希釈空気は吸引ブロワ SB によって DT を通して吸引し,流量は DT への入口で FM1 によって測定

する。希釈比は,希釈空気流量及び分割比から計算する。

a)

  図 20 参照。

図 11−等速吸引採取プローブを使用した部分捕集方式の分流希釈システム(PB 制御)


57

B 8008-1

:2009

注記  希釈前の排気は,排気管 EP から採取プローブ SP 及び排気トランスファチューブ TT を通して希釈ト

ンネル DT に導かれる。排気ガス分析計 EGA で希釈前の排気,希釈排気及び希釈空気中のトレーサ
ガス(CO

2

又は NO

x

)濃度を測定する。これらの信号は,排気分割比及び DT 内の希釈比を希望する

値に保つために,圧力ブロワ PB 又は吸引ブロワ SB を制御するために流量コントローラ FC2 に送ら
れる。希釈比は,希釈前の排気,希釈排気及び希釈空気中のトレーサガス濃度から計算する。

a)

  任意使用の PB 又は SB

b)

  図 20 参照。

図 12CO

2

又は NO

x

濃度測定を使用した部分捕集方式の分流希釈システム


58

B 8008-1

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注記  希釈前の排気は,排気管 EP から採取プローブ SP 及び排気トランスファチューブ TT を通して希釈トン

ネル DT に導かれる。排気ガス分析計 EGA によって希釈排気及び希釈空気中の O

2

濃度を測定する。CO

2

及び燃料流量 q

mf

信号は,FC2 又は粒子状物質捕集システム(

図 20)の流量コントローラ FC3 に送られ

る。排気分割比及び DT 内の希釈比を希望する値に保つために,FC2 は圧力ブロワ PB を制御し,FC3
は採取ポンプ P(

図 20)を制御し,システムの流入量及び流出量を調整する。希釈比は,CO

2

濃度及び

q

mf

からカーボンバランス法を使用して計算する。

図 13CO

2

濃度測定,カーボンバランス法を使用した全量捕集方式の分流希釈システム


59

B 8008-1

:2009

注記  希釈前の排気は,希釈トンネル DT 内のベンチュリで発生する負圧によって,排気管 EP から採取プ

ローブ SP 及び排気トランスファチューブ TT を通して DT に導かれる。TT を通るガス流量は,ベン

チュリを流れる質量流量に依存した負圧によって変化するため TT の出口におけるガスの絶対温度の
影響を受ける。その結果,トンネル流量が一定でも排気分割量は一定とならず,低負荷時における希
釈比は高負荷時に比べると若干小さい。

マルチフィルタ法の試験では問題ないが,シングルフィルタ法に使用する場合には,圧力ブロワ PB

を制御し分割比を調整するか,粒子状物質の採取時間を分割比の変化に応じて調整する必要がある。
排気ガス分析計 EGA を用いて希釈前の排気,希釈排気及び希釈空気のトレーサガス濃度(CO

2

又は

NO

x

)を測定し,希釈比はそれらの測定値で計算する。

a)

  図 20 参照。

図 14−シングルベンチュリ,濃度測定を使用した部分捕集方式の分流希釈システム


60

B 8008-1

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注記  希釈前の排気は,一組のオリフィス又はベンチュリを組み込んだ分流器を用いて,排気管 EP から採取

プローブ SP 及び排気トランスファチューブ TT を通して希釈トンネル DT に導かれる。第 1 のオリフィ
ス又はベンチュリ FD1 は,EP 内に配置する。第 2 のオリフィス又はベンチュリ FD2 は,TT 内に配置す

る。さらに,EP の背圧及び DT の圧力を制御することによって,排気分割比を一定に保つために二つの
圧力制御弁 (PCV1,PCV2)  が必要である。PCV1 は EP 内の SP 下流に,PCV2 は PB-DT 間に設置する。
排気ガス分析計 EGA を用いて希釈前の排気,

希釈排気及び希釈空気のトレーサガス濃度(CO

2

又は NO

x

を測定する。これらは排気分割比をチェックするために必要であり,正確な分割比制御のために PCV1
及び PCV2 を調整するのに使用してもよい。希釈比は,トレーサガス濃度から計算する。

a)

  図 20 参照。

図 15−ツインベンチュリ又はツインオリフィス,濃度測定を使用した部分捕集方式の分流希釈システム


61

B 8008-1

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注記  希釈前の排気は,排気管 EP 内に装着した同一の寸法(同一の直径,長さ及び曲率半径)をもつ多数

のチューブで構成する分流器 FD3 を用いて,EP から排気トランスファチューブ TT を通して希釈ト
ンネル DT に導かれる。これらのチューブの 1 本を通った排気は DT に導かれ,残りのチューブを通
った排気は,ダンピングチャンバ DC に導く。このように排気分割比は,チューブの総数によって決

まる。分割比を一定に制御するには DC 及び TT 出口の差圧を差圧トランスデューサ DPT で測定し,
その値をゼロとする必要がある。

DT の TT の出口部に空気を噴射することによって差圧をゼロにすることができる。排気ガス分析計

EGA を用いて希釈前の排気,希釈排気及び希釈空気のトレーサガス濃度(CO

2

又は NO

x

)を測定する。

これらは排気分割比をチェックするために必要であり,正確な分割比制御のための噴射空気流量制御
に使用してもよい。希釈比は,トレーサガス濃度から計算する。

a)

  図 20 参照。

図 16−マルチチューブ分割,濃度測定を使用した部分捕集方式の分流希釈システム


62

B 8008-1

:2009

注記  希釈前の排気は,排気管 EP から採取プローブ SP 及び排気トランスファチューブ TT を通して希釈ト

ンネル DT に導かれる。トンネルを通る全流量は,流量コントローラ FC3 及び粒子状物質捕集システ

ム(

図 20 参照)の採取ポンプ P で調整する。希望する排気分割比を得るために,希釈空気流量をコ

マンド信号として q

mew

又は q

maw

及び q

mf

を用いる流量コントローラ FC2 で制御する。DT への採取流

量は,全流量及び希釈空気流量の差である。希釈空気流量は,流量測定装置 FM1 で,全流量は粒子

状物質捕集システム(

図 20 参照)の FM3 で測定する。希釈比は,これら二つの流量から計算する。

図 17−流量制御を使用した全量捕集方式の分流希釈システム


63

B 8008-1

:2009

注記  希釈前の排気は,排気管 EP から採取プローブ SP 及び排気トランスファチューブ TT を通して希釈ト

ンネル DT に導かれる。排気分割及び DT への流量は,圧力ブロワ PB 及び吸引ブロワ SB の流量(又
は速度)を調節する流量コントローラ FC2 で制御する。このために粒子状物質捕集システムで採取し

たサンプルガスをフィルタ通過後に DT へ戻す必要がある。q

mew

又は q

maw

及び q

mf

は,FC2 に対する

コマンド信号として使用してもよい。希釈空気流量は,流量測定装置 FM1 で,全流量は FM2 で測定
する。希釈比は,これら二つの流量から計算する。

a)

図 20 参照。

図 18−流量制御を使用した部分捕集方式の分流希釈システム

図 10∼図 18 の構成要素

EP

排気管  排気管は断熱してもよい。排気管の熱慣性を減らすため,排気管の厚さは直径に対する比率

0.015

以下であることが望ましい。

フレキシブル管を使用する場合には,

長さは直径の

12

倍以下にする。

曲がりは,慣性による粒子の付着が起きないよう曲がりの数,角度とも最小限にする。システムに台上サ

イレンサーが含まれる場合には,サイレンサーを断熱してもよい。

等速吸引によるシステムには,採取プローブ先端の上流ではパイプ直径の

6

倍,下流では

3

倍の範囲に

エルボ,曲がり及び急激な直径の変化があってはならない。採取領域のガス流速は,アイドルモードを除

いて

10 m/s

より大きくなければならない。排気の圧力振幅は,圧力の平均値に対し±

500 Pa

を超えてはな

らない。

実機用の排気システム(サイレンサー及び後処理装置を含む。

)以外の,圧力変動を減らすどのような手

段も機関の出力を変化させたり,粒子状物質のたい(堆)積の原因となってはならない。

等速吸引採取プローブを用いないシステムに対しては,採取プローブ先端の上流にパイプ径の

6

倍の長

さの直管部を,下流にパイプ径の

3

倍の長さの直管部をもつことが望ましい。

SP

採取プローブ(図 12∼図 15,図 17 及び図 18)  最小内径は

4 mm

とする。排気管及び採取プローブ

の最小直径比は

4

とする。採取プローブは排気管の中心線上に上流に向けた開口管とするか,又は 16.2 


64

B 8008-1

:2009

図 

SP1

に示す多孔の採取チューブとする。

ISP

等速吸引採取プローブ(図 10 及び図 11)  等速吸引採取プローブは,

EP

の項の流れ条件に合致す

る排気管の中心線上の上流に向けて設置し,希釈前の排気流量に比例したサンプルが得られるように設計

しなければならない。最小内径は

12 mm

とする。

等速排気分割を行うために

EP

及び

ISP

の差圧をゼロに維持する制御システムが必要である。これらの

条件下では

EP

及び

ISP

内の排気速度は同一で,

ISP

を通る質量流量は排気流量に対して一定割合となる。

ISP

は,

差圧トランスデューサ

DPT

へ接続しなければならない。

EP

及び

ISP

間の差圧をゼロにする制御は,

流量コントローラ

FC1

で行う。

FD1

及び FD2  分流器(図 15)  希釈前の排気流量に比例したサンプルを得るために,ベンチュリ又はオ

リフィスを排気管

EP

及び排気トランスファチューブ

TT

に一組ずつ装着する。

EP

及び希釈トンネル

DT

の圧力を制御して排気流量に比例した分割を行うために,二つの圧力制御弁

PCV1

及び

PCV2

からなる制

御システムが必要である。

FD3

分流器(図 16)  希釈前の排気流量に比例したサンプルを得るために,排気管

EP

内に一組のチュ

ーブ(マルチチューブユニット)を装着する。チューブの

1

本は希釈トンネル

DT

に排気を供給し,他の

チューブは,排気をダンピングチャンバ

DC

に排出する。チューブは同一寸法(同一径,長さ,曲率半径)

でなければならない。その結果,排気分割比は,全チューブの本数によって決まる。チューブ本数に比例

した分割をするために,

DC

へのマルチチューブ出口及び排気トランスファチューブ

TT

の出口間の差圧を

ゼロに維持する制御システムが必要である。これらの条件下では,

EP

及び

FD3

の排気速度は比例してお

り,

TT

流量は排気流量に対して一定割合となる。二つの点は差圧トランスデューサ

DPT

へ接続されなけ

ればならない。差圧をゼロにするための制御は,流量コントローラ

FC1

で行う。

EGA

排気ガス分析計(図 12∼図 16

CO

2

分析計又は

NO

x

分析計を(カーボンバランス法では

CO

2

析計だけ)使用する。分析計は,ガス状排出物測定用分析計と同様に校正する。一つ又は複数の分析計を,

濃度差を測定するために使用してもよい。

測定システムの精度は,q

medfi

の誤差が

4

%以下でなければならない。

TT

排気トランスファチューブ(図 10∼図 18)  排気トランスファチューブは,次による。

長さはできるだけ短くし,

5 m

以下とする。

直径は採取プローブ径と等しいか大きく,内径

25 mm

以下とする。

出口は希釈トンネルの中心線上で下流に向ける。

チューブ長が

1 m

以下ならば,採取プローブの径に見合った半径方向厚みをもつ最大熱伝達率

0.05

W/(m

K)

の断熱材で断熱する。チューブが

1 m

より長い場合には断熱し,

523 K (250

)

以上の壁温に加

熱する。

別法として,要求される排気トランスファチューブの壁温は,

附属書 に示す基準熱伝達計算によって

決めてもよい。

DPT

差圧トランスデューサ(図 10,図 11 及び図 16)  差圧トランスデューサは,±

500 Pa

以下のレン

ジをもつものとする。

FC1

流量コントローラ(図 10,図 11 及び図 16)  等速吸引によるシステム(図 10 及び図 11)において,

流量コントローラは,排気管

EP

及び等速吸引採取プローブ

ISP

間の差圧をゼロに維持するため必要であ

る。その調節は,次の方法で行う。

a

)

各モードの間,吸引ブロワ

SB

の速度又は流量を制御し,圧力ブロワ

PB

の速度又は流量を一定に保つ

図 10)。又は


65

B 8008-1

:2009

b

)

希釈排気の質量流量を一定にするため吸引ブロワ

SB

を調節し,圧力ブロワ

PB

の流量を制御すること

によって排気トランスファチューブ

TT

の後端領域における排気の採取流量を制御する(

図 11)。

圧力制御システムの場合には,コントロール回路内の誤差は,

3 Pa

を超えてはならない。希釈トンネル

内の圧力振幅は,圧力の平均値に対し±

250 Pa

でなければならない。

マルチチューブシステム(

図 16)においては,排気の分割比を一定に保つために,マルチチューブユニ

ット出口及び

TT

の出口間の差圧をゼロに維持する流量コントローラが必要である。調節は,希釈トンネ

DT

内の

TT

の出口への噴射空気流量の制御によって行う。

PCV1

及び PCV2  圧力制御弁(図 15)  ツインベンチュリ/ツインオリフィスシステムには,比例排気

分割をするために,

排気管

EP

の背圧及び希釈トンネル

DT

内の圧力を制御する二つの圧力制御弁が必要で

ある。弁は

EP

内で採取プローブ

SP

の下流及び圧力ブロワ

PB

DT

との間に置く。

DC

ダンピングチャンバ(図 16)  ダンピングチャンバは,排気管

EP

における圧力振動を最小にするた

めマルチチューブユニットの出口に装着する。

VN

ベンチュリ(図 14)  ベンチュリは,排気トランスファチューブ

TT

の出口部に負圧を生じさせるた

めに,希釈トンネル

DT

内に配置する。

TT

を通るガス流量は,ベンチュリ部に発生する負圧によって決定

され,基本的に圧力ブロワ

PB

の流量に比例し,結果的に一定の希釈比となる。

TT

を通るガス流量は,

TT

出口の温度及び排気管

EP

DT

との間の圧力差の影響を受け,

実際の希釈比は高負荷時に比べて低負荷時

に,若干低くなる。

FC2

流量コントローラ(図 12,図 13,図 17 及び図 18:使用は任意)  流量コントローラは,圧力ブロ

PB

及び/又は吸引ブロワ

SB

の流量制御に用いてもよい。それは排気,吸気又は燃料流量信号及び/又

CO

2

又は

NO

x

の信号に接続してもよい。

加圧空気供給源が使用されるとき(

図 17)は,

FC2

は,希釈空気流量を直接制御する。

FM1

流量測定装置(図 10,図 11,図 17 及び図 18)  希釈空気流量を測定するためのガスメータ又は他

の流量測定機器。圧力ブロワ

PB

を流量を測定するために校正している場合は,

FM1

は使用しなくてもよ

い。

FM2

流量測定装置(図 18)  希釈排気流量を測定するためのガスメータ又は他の流量測定機器。吸引ブ

ロワ

SB

が流量を測定するために校正されている場合は,

FM2

は使用しなくてもよい。

PB

圧力ブロワ(図 10∼図 15 及び図 18)  希釈空気流量制御のため,

PB

に流量コントローラ

FC1

又は

FC2

を接続してもよい。

PB

は,バタフライ弁を用いる場合には必要ではない。

PB

は,校正されていれば

希釈空気流量を測定するために使用してもよい。

SB

吸引ブロワ(図 10∼図 12,図 15,図 16 及び図 18)  部分捕集システムに対してだけ使用する。校

正されているならば

SB

を希釈排気流量を測定するために使用してもよい。

DAF

希釈空気フィルタ(図 10∼図 18)  希釈空気はフィルタでろ過し,更にバックグラウンドの炭化

水素を取り除くため,活性炭でのろ過が望ましい。希釈空気の温度は,

288 K (15

)

より高くし,除湿し

てもよい。希釈空気は機関製造業者の要求によって,適切な技術上の経験に従って採取し,バックグラウ

ンド粒子状物質レベルを測定し,このバックグラウンドレベルを希釈排気(12.4 参照)の測定値から差し

引くことができる。

DT

希釈トンネル(図 10∼図 18)  希釈トンネルは,次による。

乱流の状態で排気及び希釈空気が完全に混合するに足りる十分な長さとする。

ステンレス鋼製とする。

部分捕集タイプの内径は,少なくとも

75 mm

とする。


66

B 8008-1

:2009

全量捕集タイプの内径は,少なくとも

25 mm

を推奨する。

直接加熱,又は希釈トンネルに排気を導入するに先立って,空気温度が

325 K (52

)

を超えない範

囲で希釈空気を予熱することによって,希釈トンネル壁温を

325 K (52

)

以下に加熱してもよい。

断熱してもよい。

機関の排気は,希釈空気と完全に混合させる。部分捕集システムの場合には,初めて使用するときに,

混合の程度を機関を運転しながら少なくとも

4

か所の等間隔に配置された測定点において希釈トンネルの

CO

2

濃度を測定して検査する。必要なら混合オリフィスを使用してもよい。

注記

希釈トンネル

DT

近傍の雰囲気温度が

293 K (20

)

未満の場合には,希釈トンネルの冷たい壁

面上への粒子付着による損失を避けるよう注意する必要がある。そのため上記の制限内でトン

ネルを加熱及び/又は断熱することを推奨する。

機関の高負荷時には,循環ファンのような装置で

293 K (20

)

以上の冷却媒体を使用して

希釈トンネルの希釈排気が流れている部分全体を冷却してもよい。

HE

熱交換器(図 15 及び図 16)  熱交換器は,試験の間吸引ブロワ

SB

の入口温度が,観測される平均

温度±

11 K

に維持できるのに十分な容量でなければならない。

17.2.2

全流希釈システム(図 19

希釈システムは,

CVS

の概念を用いた,全排気の希釈を基本としたものを記述している。排気及び希釈

空気の全混合容積を測定しなければならない。

PDP

CFV

又は

SSV

システムのいずれかを使用してよい。

続いて行われる粒子状物質の捕集のために,希釈排気のサンプルを粒子状物質捕集システム(17.3 

20

及び

図 21)に通す。これを直接行う場合は,単段希釈と呼ぶ。サンプルを更に二次希釈トンネルで希釈

する場合は,二段希釈と呼ぶ。これはフィルタの表面温度の要求が単段希釈では適合しない場合に有効で

ある。二段希釈システムは,部分的には希釈システムであるが,典型的な粒子状物質捕集システムの大部

分を共有しているので,17.3 

図 21 においては粒子状物質捕集システムの変形として記述している。

ガス状排出物は,全流希釈システムの希釈トンネル内で測定してもよい。そのためガス状成分用の採取

プローブは,

図 19 には示したが,一覧には記述していない。各排気成分に対する要求事項を,主要排気成

分に対しては 16.2 に,メタノールに対しては 16.5 に,及びホルムアルデヒドに対しては 16.6 に規定した。


67

B 8008-1

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注記  希釈前の排気の全量を希釈トンネル DT 内で希釈空気と混合する。希釈排気流量は容積形ポンプ PDP

臨界流量ベンチュリ CFV 又は亜音速ベンチュリ SSV のいずれかで測定する。熱交換器 HE 又は電子
流量補正器 EFC を粒子状物質の比例捕集及び流量測定のために使用してもよい。粒子状物質の質量測
定は全希釈排気流量に基づくため,希釈比を計算する必要はない。

a)

図 20 参照。

b)

  使用は任意。

図 19−全流希釈システム

図 19 の構成要素

EP

排気管  機関の排気マニホールド出口,過給機出口又は後処理装置出口から希釈トンネルまでの排気

管長さは,

10 m

以下とする。システムが

4 m

を超えるとき

4 m

を超えた全配管は,インラインスモークメ

ータを使用する場合,その部分を除き断熱する。断熱材の半径方向厚さは,

25 mm

以上でなければならな

い。断熱材料の熱伝導率は,

673 K

0.1 W/ (m

K)

以下でなければならない。排気管の熱慣性を低減する

ために,排気管直径に対する肉厚比は

0.015

以下を推奨する。フレキシブル部分は,直径比で

12

以下の長

さとする。

PDP

容積形ポンプ

PDP

は,ポンプ回転速度及びポンプ押しのけ容積から全希釈排気流量を計量する。

排気システムの背圧は,

PDP

又は希釈空気吸入システムによって不自然に低い値にならないようにしなけ

ればならない。

PDP

システムの運転で測定する排気背圧(静圧)は,同一機関回転速度及び負荷において

PDP

に接続しないで測定した静圧±

1.5 kPa

とする。

PDP

入口のガス混合温度は,流量補償がない場合には,

試験中に観測する平均運転温度±

6 K

とする。流量補償は,

PDP

入口温度が

323 K (50

)

を超えないとき

にだけ使用できる。

CFV

臨界流量ベンチュリ

CFV

は,チョーク状態(臨界流)で流れを一定にすることによって,全希釈

排気流量を測定する。

CFV

システム運転で測定する排気背圧(静圧)は,同機関回転速度及び負荷で

CFV


68

B 8008-1

:2009

に接続しないで測定した静圧±

1.5 kPa

とする。

CFV

入口のガス混合温度は,流量補償がない場合には,試

験中に観測される平均運転温度±

11 K

とする。

SSV

亜音速ベンチュリ

SSV

は,ベンチュリ入口の圧力及び温度並びに入口とスロートとの間の圧力差

の関数として,亜音速ベンチュリのガス流れを用いて全希釈排気流量を測定する。

SSV

システムの運転時

に測定される背圧(静圧)は,同一機関回転速度及び負荷で

SSV

と接続することなく測定された静圧±

1.5

kPa

とする。

SSV

入口のガス混合温度は,流量補償がない場合には,試験中に観測される平均運転温度±

11 K

とする。

HE

熱交換器(EFC 使用時には,使用は任意)熱交換器は,

PDP

FCV

又は

SSV

の入口ガス混合温度を

制限内に維持するのに十分な容量とする。

EFC

電子式流量補償器(HE 使用時には,使用は任意)

PDP

又は

CFV

の入口温度が上記制限内に保た

れない場合は,流量の連続測定及び粒子状物質捕集システムの比例捕集の制御のために流量補償システム

が必要である。このために,連続的に測定する流量信号が,粒子状物質捕集システム(

図 20 及び図 21

の粒子状物質捕集フィルタを通るサンプル流量を補償するのに使用する。

FC3

流量コントローラ  ほかに手段がない場合は,サンプル通路内の温度及び背圧の変化に対して,粒

子状物質サンプル流量を補償するために流量コントローラを使用しなければならない。流量コントローラ

は,電子式流量補償器

EFC

を使用する場合に必要である。

DT

希釈トンネル  希釈トンネルは,次による。

(レイノルズ数

 4 000

以上の)乱流を生じさせるのに十分小さな直径とし,排気及び希釈空気を完全

に混合するのに必要な長さにしなければならない。混合オリフィスを使用してもよい。

直径は,

75 mm

以上にしなければならない。

断熱してもよい。

機関の排気は,希釈トンネルの中に導入する点で下流に向け,完全に混合する。

単段希釈を使用する場合には,希釈トンネルからのサンプルは,粒子状物質捕集システム(17.3 

図 20

参照)へ送る。

PDP

又は

CFV

の容量は,希釈排気を一次の粒子状物質捕集フィルタの入口で,

315 K (42

)

325 K (52

)

の温度に維持するのに十分でなければならない。

二段希釈を使用する場合には,希釈トンネルからのサンプルは,これを更に希釈する二次希釈トンネル

へ送り,その後捕集フィルタ(17.3 

図 21)を通す。

PDP

又は

CFV

の容量は,

捕集部で

464 K (191

)

以下の温度に

DT

内の希釈排気を維持するために十分

でなければならない。二次希釈システムは,二次希釈排気流を一次の粒子状物質捕集フィルタの入口で

315

K (42

)

325 K (52

)

の温度に維持するために十分な二次希釈空気を供給しなければならない。

DAF

希釈空気フィルタ  希釈空気は,フィルタでろ過し,更にバックグラウンドの炭化水素を取り除く

ため,活性炭でろ過するのが望ましい。希釈空気は,

288 K (15

)

以上とし,除湿してもよい。機関製造

業者の要求がある場合には,希釈空気をバックグラウンド粒子状物質レベルを決定するために,適切な技

術上の実務経験に従って捕集し,このバックグラウンドレベルを希釈排気

  (

12.4

)

の測定値から差し引いて

もよい。

PSP

粒子状物質捕集プローブ  図 19 には表示していないが,

PSP

は,

PTT

の先端部分である。

PSP

は,

次による。

希釈空気及び排気がよく混合する点,すなわち希釈システム

  (

17.2

)

の希釈トンネル

 (DT)

中心線上,

排気が希釈トンネルに入る点からトンネル直径の約

10

倍の下流の点で,

上流に向けて設置しなければ

ならない。


69

B 8008-1

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内径は最小

12 mm

とする。

直接加熱によって壁温を

325 K (52

)

以下に加熱してもよく,又は排気導入部上流での空気温度が

325 K (52

)

を超えない範囲で希釈空気予熱で加熱してもよい。

断熱してもよい。

17.3

粒子状物質捕集システム(図 20 及び図 21 参照)

粒子状物質捕集システムは,粒子状物質捕集フィルタ上に粒子状物質を捕集するために必要である。分

流希釈で全量捕集する場合には,フィルタを全希釈排気サンプルが通過し,希釈(17.2.1 

図 13 及び図

17

参照)及び捕集システムは通常一体形ユニットからなる。分流希釈又は全流希釈で部分捕集する場合に

は,希釈排気の一部がフィルタを通過し,希釈(17.2.1 

図 10∼図 12,図 14∼図 16,図 18 及び 17.2.2 

図 19 参照)及び捕集システムは通常別ユニットからなる。この規格では,全流希釈システムの二段希釈シ

ステム(

図 21)は,図 20 に示す典型的な粒子状物質捕集システムの特殊な一変形であると考える。二段

希釈システムは,フィルタホルダ及びサンプリングポンプのような粒子状物質捕集の全重要部品を含み,

更に,希釈空気供給装置及び二次希釈トンネルという希釈の特徴となるものを幾つか含んでいる。

制御回路上の衝撃を避けるために,試験開始から終了までの間,連続してサンプリングポンプを運転す

ることが望ましい。シングルフィルタ法の場合は,サンプルを,希望するときに捕集フィルタに通すため

に,バイパスシステムを使用しなければならない。制御回路の切換時の悪影響は,最小としなければなら

ない。

注記  希釈排気のサンプルは,サンプリングポンプ P によって分流希釈トンネル又は全流希釈トンネル DT

から,粒子状物質捕集プローブ PSP 及び粒子状物質トランスファチューブ PTT を通過してきたもの

を捕集する。そしてそのサンプルは,粒子状物質捕集フィルタの入ったフィルタホルダ FH を通過す
る。サンプル流量は,流量コントローラ FC3 で制御する。電子流量補償器 EFC(

図 19)を使用する

場合は,希釈排気流量を FC3 のコマンド信号として使用する。

図 20−粒子状物質捕集システム


70

B 8008-1

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注記  希釈排気のサンプルは,全流希釈システムの希釈トンネル DT から粒子状物質捕集プローブ PSP 及び

粒子状物質トランスファチューブ PTT を通って二次希釈トンネル SDT に運ばれ,ここでもう一度希

釈する。そしてそのサンプルは粒子状物質捕集フィルタの入ったフィルタホルダ FH を通過する。サ
ンプル流量は,流量コントローラ FC3 で制御するので,希釈空気流量は,通常一定である。

電子式流量補償器 EFC(

図 19)を使用する場合には,全希釈排気流量を FC3 のコマンド信号とし

て使用する。

a)

  使用は任意。

図 21−二次希釈及び粒子状物質捕集システム(全流システム)

図 20 及び図 21 の構成要素

PSP

粒子状物質捕集プローブ  図 20 及び図 21 には表示していないが,粒子状物質捕集プローブ

PSP

は,

粒子状物質トランスファチューブ

PTT

の先端部である。

PSP

は,次による。

希釈空気及び排気がよく混合する点,すなわち希釈システム(17.2 参照)の希釈トンネル

DT

中心線

上,排気が希釈トンネルに入る点からトンネル直径の約

10

倍の下流の点で,上流に向けて設置しなけ

ればならない。

内径は最小

12 mm

とする。

直接加熱によって壁温を

325 K (52

)

以下に加熱してもよく,又は排気導入部上流での空気温度が

325 K (52

)

を超えない範囲で希釈空気予熱で加熱してもよい。

断熱してもよい。

PTT

粒子状物質トランスファチューブ  粒子状物質トランスファチューブは,できる限り短くしなけれ

ばならない。長さは,

1 020 mm

を超えてはならない。

寸法は,次による。

分流希釈部分捕集タイプ及び全流単段希釈システムの捕集プローブ先端からフィルタホルダまで

分流希釈全量捕集タイプの希釈トンネルの後端からフィルタホルダまで

全流二段希釈システムの捕集プローブ先端から二次希釈トンネルまで

粒子状物質トランスファチューブは,次による。

直接加熱によって壁温を

325 K (52

)

以下に加熱してもよく,又は排気導入部上流での空気温度が

325 K (52

)

を超えない範囲で希釈空気予熱で加熱してもよい。

断熱してもよい。

SDT

  二次希釈トンネル(図 21)  二次希釈トンネルは,

75 mm

以上の直径とし,二段に希釈されるサン

プルに少なくとも

0.25

秒の存在時間を与えるような十分な長さとすることが望ましい。一次捕集のフィル

タホルダ

FH

SDT

の出口から

300 mm

以内に配置する。

二次希釈トンネルは,次による。

直接加熱によって壁温を

325 K (52

)

以下に加熱してもよく,又は排気導入部上流での空気温度が


71

B 8008-1

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325 K (52

)

を超えない範囲で希釈空気予熱で加熱してもよい。

断熱してもよい。

FH

フィルタホルダ  フィルタホルダは,7.6.2.3 の要求を満足するほか,次による。

直接加熱によって壁温を

325 K (52

)

以下に加熱してもよく,又は排気導入部上流での空気温度が

325 K (52

)

を超えない範囲で希釈空気予熱で加熱してもよい。

断熱してもよい。

一次捕集及び二次捕集フィルタ用に,一つのフィルタハウジング又は複数の分割フィルタハウジングを

使用してもよい。

P

サンプリングポンプ

FC3

による流量補正を使用しない場合は,粒子状物質サンプリングポンプは,

入口ガス温度を±

3 K

に維持するように,トンネルから十分遠くに配置しなければならない。

DP

希釈空気ポンプ(図 21)  希釈空気ポンプは,二次希釈空気を

288 K (15

)

以上で供給できるよう

に配置しなければならない。

FC3

流量コントローラ  他に手段がない場合は,サンプル通路内の温度及び背圧の変化に対して,粒子

状物質サンプル流量を補償するために流量コントローラを使用しなければならない。

流量コントローラは,

電子式流量補償器

EFC

図 19)を使用する場合に必要である。

FM3

流量測定装置

FC3

による流量補正を使用しない場合は,粒子状物質のサンプル流量用のガスメー

タ又は流量測定機器は,入口ガス温度を±

3 K

に維持するようにサンプリングポンプ

P

から十分遠くに配

置しなければならない。

FM4

流量測定装置(図 21)  希釈空気流量用のガスメータ又は流量測定機器は,入口ガス温度を±

3 K

に維持しなければならない。

BV

ボール弁(使用は任意)  ボール弁は,その内径を粒子状物質トランスファチューブ

PTT

の内径以

上とし,

0.5

秒以下の切換え時間をもつものとする。

注記

 PSP

PTT

SDT

及び

FH

近傍の雰囲気温度が

293 K (20

)

未満の場合には,これらの部品の

冷たい壁面上への粒子の損失を避けるよう注意する必要がある。そのため,それぞれの部品に

ついて規定した範囲内で,それらの部品を加熱及び/又は断熱することが望ましい。機関の高

負荷時には,循環ファンのような徐冷装置で,

288 K (15

)

以上の冷却媒体を使用して先に示

した部品を冷却してもよい。


72

B 8008-1

:2009

附属書 A

規定)

排気質量流量及び/又は燃焼空気質量流量の計算

序文

この附属書は,排気質量流量及び/又は燃焼空気質量流量の計算について規定する。

注記

この附属書の計算式は,

SI

単位に変換されていない。

A.1

概要

この附属書では,排気組成及び燃料組成からの理論燃焼計算及び排気質量流量の計算式を規定する。容

積は,すべて標準状態

 (0

℃,

101.32 kPa)

で定義する。

この附属書では,本文と同じ記号を使用する。

濃度の単位は,

CO

2

O

2

H

2

O

及び

N

2

成分には容積%を使用し,他の全成分には

ppm

を使用する。

この附属書で使用する記号及び略語を(箇条 に追加して)

表 A.1 に示す。

表 A.1−記号及び略語

記号

用語

単位

q

v

容積流量

m

3

/h

q

vew

湿り排気容積流量

m

3

/h

q

vaw

湿り吸気容積流量

m

3

/h

q

ved

乾き排気容積流量

m

3

/h

q

vad

乾き吸気容積流量

m

3

/h

q

mgas

各気体の排出質量率 g/h

w

ox

乾き吸気中の酸素含有量

質量%

w

inert

乾き吸気中の不活性気体含有量

質量%

A.2

燃料燃焼の理論燃焼計算及び燃料特性係数

A.2.1

理論燃焼計算の基礎データ

この附属書では,式の誘導を容易に理解できるように,原子量,モル質量及びモル容積の基礎データは,

式中ではできるだけ記号を用い,最終の式でだけ基礎データの具体的数値を使用する。これによって,デ

ータハンドブックによって基礎データの数値が若干異なることにも対応できる。基礎データの数値を,

A.2

に示す。


73

B 8008-1

:2009

表 A.2−原子量,分子量及びモル容積

基礎データ

記号

単位

水素(H)の原子量

A

rH

 1.007

94

炭素(C)の原子量

A

rC

 12.011  −

硫黄(S)の原子量

A

rS

 32.065  −

窒素(N)の原子量

A

rN

 14.006 7 −

酸素(O)の原子量

A

rO

 15.999 4 −

水(H

2

O)の分子量

M

rH2O

 18.015

34

g/mol

炭酸ガス(CO

2

)の分子量

M

rCO2

 44.01

g/mol

一酸化炭素(CO)の分子量

M

rCO

 28.011  g/mol

酸素(O

2

)の分子量

M

rO2

 31.998

8 g/mol

窒素(N

2

)の分子量

M

rN2

 28.011  g/mol

一酸化窒素(NO)の分子量

M

rNO

 30.008  g/mol

二酸化窒素(NO

2

)の分子量

M

rNO2

 46.01

g/mol

二酸化硫黄(SO

2

)の分子量

M

rSO2

 64.066  g/mol

水(H

2

O)のモル容積

V

mH2O

 22.401  L/mol

炭酸ガス(CO

2

)のモル容積

V

mCO2

 22.262  L/mol

一酸化炭素(CO)のモル容積

V

mCO

 22.408  L/mol

酸素(O

2

)のモル容積

V

mO2

 22.392  L/mol

窒素(N

2

)のモル容積

V

mN2

 22.390  L/mol

一酸化窒素(NO)のモル容積

V

mNO

 22.391  L/mol

二酸化窒素(NO

2

)のモル容積

V

mNO2

 21.809  L/mol

二酸化硫黄(SO

2

)のモル容積

V

mSO2

 21.891  L/mol

非圧縮性を仮定すると機関の吸気,燃焼及び排気の過程において含まれる全気体を理想気体であるとみ

なすことができ,この後の容積計算をその仮定に基づいて示す。この規格では,アボガドロの仮説に従い,

これらの気体のモル容積は,すべて

22.414 L/mol

とする。

注記

気体のモル容積は,衝突時の分子間相互作用の関数である。実在気体分子は衝突時ファン・デ

ル・ワールス力によって更に影響しあうのに対し,理想気体分子の衝突は物理的衝撃だけであ

る。この影響は,実在気体のモル容積を小さくする。混合のときにも更に理想気体と実在気体

との間の衝突が発生し,これらの衝突は,更に理想的な特性をもつ。排気排出物の場合は,ほ

ぼ完全な理想気体である窒素の濃度がはるかに大きいので,実在気体分子間の衝突はほとんど

発生しない。

理論燃焼に対して,次の乾き吸気の組成を仮定する。

a

)

不活性気体の濃度

w

inert

 76.8

質量%

 79.0

容積%

注記

 CO

2

0.061

質量%,

0.04

容積%)は,不活性気体に含まれる。

b

)

酸素の濃度

w

ox

 23.2

質量%

 21.0

容積%

A.2.2

一般式

A.2.2.1

成分に関する式

成分の容積濃度 c

vgas

 (ppm)

から質量濃度 c

mgas

 (mg/m

3

)

を,次の式

(A.1)

によって求める。

gas

vgas

mgas

ρ

×

c

c

(A.1)

ここに,

ρ

gas

その成分の気体密度(

kg/m

3


74

B 8008-1

:2009

気体密度 ρ

gas

 (kg/m

3

)

は,基礎データの分子量 M

rgas

 (g/mol)

及びモル容積 V

mgas

(L/mol)

から次の式

(A.2)

によ

って求める。

mgas

rgas

gas

V

M

=

ρ

(A.2)

A.2.2.2

燃料に関する式

燃料の化学式は,

C

β

H

α

S

γ

N

δ

O

ε

のように記述する。燃料組成データα,β,γ,δ,εを,

C

に対する

H

C

S

N

及び

O

のモル比(

1

分子当たりの

1

炭素原子に対する燃料

CH

α

S

γ

N

δ

O

ε

の化学式)で定義す

る。実際の燃料の平均燃料分子当たりの実際の炭素原子数は不明なので,

1

分子当たり

1

炭素原子という

関係を使用する。この関係は非炭素燃料では使用できない。燃料組成データ w

ALF

w

BET

w

GAM

w

DEL

及び

w

EPS

H

C

S

N

及び

O

の質量%として定義する。

2

セットのデータ間の変換は,次の式

(A.3)

∼式

(A.12)

による(β=

1

のとき)

BET

ALF

rC

BET

rH

ALF

4

916

.

11

w

w

A

w

A

w

×

=

=

α

(A.3)

1

rC

BET

rC

BET

=

=

A

w

A

w

β

(A.4)

BET

GAM

rC

BET

rS

GAM

64

374

.

0

w

w

A

w

A

w

×

=

=

γ

(A.5)

BET

DEL

rC

BET

rN

DEL

52

857

.

0

w

w

A

w

A

w

×

=

=

δ

(A.6)

BET

EPS

rC

BET

rO

EPS

72

750

.

0

w

w

A

w

A

w

×

=

=

ε

(A.7)

rf

rH

ALF

100

M

A

w

×

×

= α

(A.8)

rf

rC

BET

100

M

A

w

×

×

= β

(A.9)

rf

rS

GAM

100

M

A

w

×

×

= γ

(A.10)

rf

rN

DEL

100

M

A

w

×

×

= δ

(A.11)


75

B 8008-1

:2009

rf

rO

EPS

100

M

A

w

×

×

= ε

(A.12)

ここに,

M

rf

平均燃料分子

C

β

H

α

S

γ

N

δ

O

ε

の分子量

M

rf

α

×

A

rH

β

×

A

rC

γ

×

A

rS

δ

×

A

rN

ε

×

A

rO

(A.13)

A.2.2.3

飽和蒸気圧に関する式

飽和蒸気圧

p

a

(hPa)

の計算は,次の式

(A.14)

による。

( )

]

10

7

431

.

1

10

9

451

850

.

3

10

258

610

.

3

10

9

128

170

.

2

10

4

045

146

.

1

10

9

011

316

.

1

646

917

024

.

0

7

514

163

.

96

5

186

.

423

7

22

.

499

8

ln

799

150

.

12

exp[

7

21

18

5

15

4

11

3

8

2

5

1

2

a

t

t

t

t

t

t

t

t

t

p

×

×

×

+

×

×

×

×

+

×

×

×

×

×

+

+

×

×

×

=

   

  −

   

 (A.14)

ここに,

t: 温度  (℃)

次の簡単な式(A.15)を用いてもよい。

760

2

.

013

1

)

10

221

3.115

10

25

8.105

10

123

7.477

19

889

016

.

0

9

008

0.266

884

(4.856

5

8

4

6

3

5

2

a

×

×

×

×

×

+

×

×

×

+

×

+

=

t

t

t

t

t

p

   

(A.15)

A.2.2.4

すすの濃度に関する式

すすの濃度

c

CW

mg/m

3

  湿り排気)の計算は,次の式

(A.16)

による。

000

1

4

546

089

000

.

0

18

646

001

.

0

58

283

007

.

0

6

441

023

.

0

83

769

009

.

0

5

4

3

2

CW

×



×

×

+

×

×

+

×

=

SN

SN

SN

SN

SN

c

(A.16)

ここに,

SN: ボッシュスモーク値

注記

  ボッシュスモーク値は,

JIS B 8004

で定義する排気煙濃度とは異なる。

A.2.3

燃料の理論燃焼に対する反応式

A.2.3.1

概要

A.2.3

では H,C,S,N 及び O を含む燃料の理論燃焼について記述する。反応相手の質量の関係を計算

し,同様に気体化合物に対する標準容積を計算する。個々の燃焼成分に対し,生成する増加容積(排気容

積と空気容積との差)を示す。この増加容積の総和は,全増加容積 f

fw

となる。これを基本に,更に排気関

連のデータの式を導く(湿乾変換係数,理論空気量及び燃料特性係数 f

fd

A.2.3.2

水素の燃焼

H(燃料)+1/4O

2

(空気)→1/2H

2

O(排気)

 1

kgH+M

rO2

/(4×A

rH

)[kgO

2

]→M

rH2O

/(2×A

rH

)[kgH

2

O]

質量

V

mO2

/(4×A

rH

)[m

3

O

2

]→V

mH2O

/(2×A

rH

)[m

3

H

2

O]

容積

燃焼による増加容積は,

 (2×V

mH2O

V

mO2

)/(4×A

rH

)=(2×22.414−22.414)/(4×1.007 94)=5.559 4[m

3

/kg H]

A.2.3.3

炭素の燃焼

C(燃料)+O

2

(空気)→CO

 2

(排気)

 1

kgC+M

rO2

/A

rC

[kgO

2

]→M

rCO2

/A

rC

[kgCO

2

]

質量

V

mO2

/A

rC

[m

3

O

2

]→V

mCO2

/A

rC

[m

3

CO

2

]

容積

燃焼による増加容積は,

(V

mCO2

V

mO2

)/ A

rC

=(22.414−22.414)/12.011=0[m

3

/kg C]


76

B 8008-1

:2009

A.2.3.4

硫黄の燃焼

S(燃料)+O

2

(空気)→SO

2

(排気)

 1

kgS+M

rO2

/A

rS

[kgO

2

]→M

rSO2

/A

rS

[kgSO

2

]

質量

燃焼による増加容積は,

(V

mSO2

V

mO2

)/ A

rS

=(22.414−22.414)/32.065=0[m

3

/kg S]

容積

A.2.3.5

窒素の反応

N(燃料)→N

2

(排気)

 1

kgN→1 kgN

2

質量

V

mN2

/M

rN2

[m

3

/N

2

]

容積

燃焼による増加容積は,

V

mN2

/M

rN2

=22.414/28.01=0.800 21[m

3

/kg N]

A.2.3.6

燃料中の酸素の考慮

上に示した式では,酸素以外の燃料成分の燃焼を空気中の酸素消費で計算したので,燃料中の酸素は燃

焼に必要ではなく,排気中の気体分子の酸素として自由になっていると考えられる。

O(燃料)→O

2

(排気)

 1

kgO→1 kgO

2

質量

V

mO2

/M

rO2

[m

3

O

2

]

容積

燃焼による増加容積

V

mO2

/M

rO2

=22.414/31.998 8=0.700 46[m

3

/kg]

A.2.3.7

全増加容積 f

fw

m

3

/kg

燃料

燃料特性定数 f

fw

[m

3

  燃料 1 kg 当たりの燃焼空気から湿り排気への容積変化(m

3

)]及びそれに対応する

乾き排気の値 f

fd

を,湿乾補正係数及び排気密度(

A.2.4

及び

A.2.5

参照)を計算するために更に使用する。

A.2.3.2

A.2.3.6

に示す燃料成分の燃焼の増加容積を合計することによって,f

fw

を次の式(A.17)によって求

める。

f

fw

=0.055 594×w

ALF

+0.008 002 1×w

DEL

+0.007 004 6×w

EPS

(A.17)

湿り排気容積流量 q

vew

を計算するために,次の式(A.18)のように f

fw

を使用する。

q

vew

q

vaw

q

mf

×f

fw

(A.18)

f

fw

を,湿り排気密度ρ

ew

及び湿乾係数 k

wr

の計算にも使用する。

A.2.3.8

係数 f

fw

からの f

fd

の計算

次の式(A.19)のように乾き排気容積流量の計算に係数 f

fd

を使用することができる。

q

ved

q

vad

  f

fd

×q

mf

(A.19)

f

fd

の値は,常に負であり,乾き排気の容積が常に吸気の容積より小さいことを意味する。

式(A.19)に基づき次のように式(A.20)を導く。

f

ad

ed

fd

m

v

v

q

q

q

f

=

(A.20)

燃焼による全容積変化(q

mf

×f

fw

)から取り除く,燃焼によって発生する水分の体積は,

rH

mH2O

f

ALF

2

100

A

V

q

w

m

×

×

×

×

であるので,式(A.20)は,次の式(A.21)となる。


77

B 8008-1

:2009

f

ad

rH

mH2O

f

ALF

fw

f

ad

fd

2

100

m

v

m

m

v

q

q

A

V

q

w

f

q

q

f

×

×

×

×

×

+

=

(A.21)

式(A.21)を整理し,V

mH2O

及び A

rH

に数値を代入すると,次の式(A.22)になる。

18

111

.

0

100

ALF

fw

rH

mH2O

ALF

fw

fd

×

×

×

=

w

f

A

V

w

f

f

 (A.22)

式(A.22)と式(A.17)とから式(A.23)を得る。

f

fd

=−0.055 593×w

ALF

+0.008 002×w

DEL

+0.007 004 6×w

EPS

(A.23)

A.2.3.9

理論空気量 A/F

st

A.2.3.2

A.2.3.6

に示す燃料成分の反応を用いて,理論空気量(例えば,燃料 1 kg の燃焼に対し必要な空

気の質量)を次の式(A.24)に示す。

ox

rO2

rO

EPS

rS

GAM

rH

ALF

rC

BET

st

2

4

/

w

M

A

w

A

w

A

w

A

w

F

A

×

⎟⎟

⎜⎜

×

+

×

+

=

(A.24)

1/w

ox

の項を用いて,必要な酸素質量を必要な空気質量に変換する。

数値の基礎データに数値を代入すると次の式(A.25)になる。

382

.

1

8

998

.

31

06

.

32

76

031

.

4

011

.

12

/

EPS

GAM

ALF

BET

st

×

⎟⎟

⎜⎜

+

+

=

w

w

w

w

F

A

(A.25)

A.2.4

湿乾補正係数 k

wr

の計算

A.2.4.1

理論燃焼

湿乾補正係数 k

wr

は,乾き測定濃度を湿り参照基準条件に変換するのに使用する。k

wr

は,また,乾き排

気容積流量を湿り排気容積流量で除した値である[式(A.26)]

ew

H2O

ew

ed

gasd

gasw

wr

1

v

v

v

v

q

q

q

q

c

c

k

=

=

=

(A.26)

添字の“

gas

”は各気体成分(例えば,

CO

)を示す。ここに,

q

vH2O

は,気体分析計の冷却槽で凝縮する

排気中の水分であり,測定前に排気から取り除く。

q

vH2O

は,燃焼によって形成される水[式

(A.28)

]に吸

気中の水[式

(A.27)

]を加え,冷却槽の下流で冷却槽で除去できなかった水[式

(A.29)

]を差し引くことに

よって計算する。

rH2O

mH2O

a

ad

intakeair

H2O,

000

1

M

V

H

q

q

m

v

×

×

×

=

[m

3

/h](A.27)

rH

mH2O

f

ALF

mbustion

formedbyco

H2O,

2

100

A

V

q

w

q

m

v

×

×

×

×

=

[m

3

/h](A.28)

b

r

ad

ooler

restafterc

H2O,

293

1

p

p

.

q

q

m

v

×

=

[m

3

/h](A.29)

ここに,

p

r

:  冷却槽下流の水蒸気分圧

p

r

/p

b

:  水蒸気のモル比率(冷却槽下流の水蒸気の容積比)乾

燥空気の密度は,

1.293 kg/m

3

である。

q

vew

q

vaw

q

mf

×

f

fw

(A.30)


78

B 8008-1

:2009

fw

f

ad

rH2O

mH2O

a

ad

b

r

ad

rH

mH2O

f

ALF

rH2O

mH2O

a

ad

wr

293

.

1

000

1

293

.

1

2

100

000

1

1

f

q

q

M

V

H

q

p

p

q

A

V

q

w

M

V

H

q

k

m

m

m

m

m

m

×

+

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

=

(A.31)

1 000/q

mad

で分子及び分母を除し,モル容積,分子量及び原子量の既知の値を代入することによって,次

の式

(A.32)

を導く。

000

1

2

244

.

1

4

.

773

4

.

773

187

.

11

2

244

.

1

1

fw

ad

f

a

b

r

ad

f

ALF

a

wr

×

×

+

×

+

×

×

×

+

×

=

f

q

q

H

p

p

q

q

w

H

k

m

m

m

m

(A.32)

注記

旧規格では,中間燃料特性定数

f

th

によって湿乾補正係数

k

wr

を計算した[式

(A.33)

b

r

2

w

ad

f

th

wr

fw

ad

f

ALF

th

1

000

1

4

.

773

119

.

111

p

p

k

q

q

f

k

f

q

q

w

f

m

m

m

m

+

⎟⎟

⎜⎜

×

=

×

×

+

×

=

及び

(A.33)

f

th

は燃料特性だけでなく

λ

(空気過剰率)に依存し,式

(A.31)

又は式

(A.32)

の方が高精度を示すので

f

th

による計算方法は,省略した。

A.2.4.2

不完全燃焼

排気中の水分及び湿乾補正係数

k

wr

を,次の方法で排気組成から計算する[式

(A.34)

∼式

(A.39)

H/C

α

β

1

を仮定)及び

2

原子の水素が

1

モルの水を形成するということを考慮して

CO

2

CO

の濃度から直接水の濃度(単位%)を導く。さらに,排気中の水素成分については,それに対応する燃料

中の水素部分から水を形成していないので差し引く。また,吸気中の水と気体冷却器下流の冷却槽で除去

できなかった水とを考慮する。

H2d

4

COd

CO2d

d

,

combustion

H2O,

10

5

.

0

c

c

c

c

+

×

×

=

α

(A.34)

r

aftercoole

H2O,

a

H2O,

d

,

combustion

H2O,

ed

ed

ew

ed

wr

v

v

v

v

v

v

v

q

q

q

q

q

q

q

k

=

=

(A.35)

ここに,

  H

2

O

H

2

及び

CO

2

の濃度はパーセントで表し,

CO

の濃度は

ppm

で表

す。

ed

r

aftercoole

H2O,

ed

ad

H2O,

ed

d

,

combustion

H2O,

wr

1

1

v

v

v

v

v

v

q

q

q

q

q

q

k

+

+

=

(A.36)

100

100

100

1

1

r

aftercoole

H2O,

ad

H2O,

d

,

combustion

H2O,

wr

c

c

c

k

+

+

=

(A.37)

b

r

w2

H2d

COd

CO2d

wr2

01

.

0

000

10

005

.

0

1

1

p

p

k

c

c

c

k

+

×

⎟⎟

⎜⎜

+

×

×

+

=

α

(A.38)

ここに,  k

w2

は吸気中の水分で次の式(A.39)による。

(

)

a

a

w2

608

.

1

000

1

608

.

1

H

H

k

×

+

×

=

(A.39)


79

B 8008-1

:2009

ここに,

H

a

吸気中の絶対湿度(乾き空気 1 kg 当たりの水の g 数)

次の式(A.40)又は式(A.41)によって,水素濃度を水性ガスの平衡から導く。

CO2d

4

COd

CO2d

4

COd

4

COd

H2d

3

10

10

10

5

.

0

c

c

c

c

c

c

×

+

+

×

×

×

=

α

(A.40)

又は

[

]

[

]

[

]

[

]

(

)

[

]

[

]

vol.

3

vol.

vol.

vol.

vol.

5

.

0

vol.

CO2

CO

CO2

CO

CO

H2

c

c

c

c

c

c

×

+

+

×

×

×

=

α

(A.41)

式(A.32)による k

wr

の計算は,理論燃焼を仮定し q

mad

のデータを必要とするので,この細分箇条の k

wr

計算方法の方が,理論空燃比より低い(高い CO 値)場合及び空気流量を直接測定しない排出物測定には

適している。

A.2.5

f

fw

及び f

fd

を用いた湿乾排気密度の計算

排気質量流量を排気容積流量で除して,排気密度を次の式(A.42)∼式(A.44)によって求める。

f

fw

ew

f

aw

ew

ew

ew

m

v

m

m

v

m

q

f

q

q

q

q

q

ρ

×

+

+

=

=

[kg/m

3

] (A.42)

f

fw

rH2O

mH2O

a

ad

ad

f

ad

a

ad

ew

000

1

293

.

1

000

1

m

m

m

m

m

m

q

f

M

V

H

q

q

q

q

H

q

×

+

×

×

×

+

+

×

+

=

ρ

(A.43)

ad

f

fw

a

ad

f

a

ew

000

1

4

243

.

1

4

.

773

000

1

000

1

m

m

m

m

q

q

f

H

q

q

H

×

×

+

×

+

×

+

+

=

ρ

(A.44)

乾き排気密度は,次の式(A.45)及び式(A.46)によって求める。

f

fd

ad

rH

rH2O

ALF

f

ad

ed

ed

ed

2

100

1

m

v

m

m

v

m

q

f

q

A

M

w

q

q

q

q

×

+

×

×

×

+

=

=

ρ

[kg/m

3

] (A.45)

(

)

f

fd

ad

ALF

f

ad

f

fd

ad

rH

rH2O

ALF

f

ad

ed

293

.

1

36

089

.

0

1

293

.

1

2

100

1

m

m

m

m

m

m

m

m

q

f

q

w

q

q

q

f

q

A

M

w

q

q

×

+

×

×

+

=

×

+

⎟⎟

⎜⎜

×

×

×

+

=

ρ

··(A.46)

A.3

排気質量流量及び/又は燃焼空気消費量の計算(CHS及び を含む燃料に適用する炭素バ

ランス法及び酸素バランス法)

A.3.1

序論

この附属書においてカーボンバランス法及び酸素バランス法は,空気流量又は排気流量を測定すること

なく,排出物計算を可能にするために,排気質量流量の計算に使用する。旧規格においては湿り状態の排

気に対する関係が使用されたが,この

附属書 の計算式は,乾き状態の排気に関係する。このような変更

をしたのは,特に激しい不完全燃焼状態(小形の火花点火機関)の場合,乾き法を使用すると,より高い


80

B 8008-1

:2009

排気質量流量の計算精度が達成されたからである。

排気質量流量の計算は,試験結果の妥当性を確認する方法を提供する手段として,測定した質量流量と

の比較にも使用してもよい。

測定した空気流量と計算した空気流量との間に小さな偏差しかなければ,それは CO

2

又は O

2

濃度値が

正しいこと(採取装置に漏れがないこと)を示し,空気流量測定が正しいこと(機関と空気流量測定装置

との結合管に漏れがないこと)を示し,更に燃料流量測定が正しいことを示す。

測定空気流量と計算空気流量との差異は,次の誤りを知る手掛かりとなる。

a)

測定空気流量が,カーボンバランス法による計算値より低い場合

−  排気採取システムにおける漏れ(高い可能性)又は

−  空気流量測定装置における漏れ(中位の可能性)又は

−  燃料流量測定値が真の値より高い場合(アイドルを除き,低い可能性)

b)

測定空気流量が,カーボンバランス法による計算値より高い場合

−  排気分析装置の校正の誤り又は

−  空気流量測定装置の校正誤り

−  燃料流量測定値が真の値より低い場合

注記  b)  の 3 例の可能性はすべて,a)  の 3 例の可能性より低い。

排出物計算のためにカーボンバランス法又は酸素バランス法を使用する場合,排気採取システムにおけ

る漏れは試験結果に影響を及ぼさない。これは,漏れによって低く測定される排気濃度は,それに対応し

大きく計算される排気質量流量によって相殺されるからである。

A.3.2

及び A.3.3 の誘導に対しては,燃料消費量,燃料組成,及び排気成分が既知であると仮定する。H,

C,S,O,及び N を含み,その比率が既知である燃料に対しては適用できる。

A.3.2

カーボンバランスに基づく排気質量流量計算

A.3.2.1

概論

A.3.2.2

では,2 形式のカーボンバランス法を提示する。反復計算法(マルチステップ計算法)及び非反

復計算法である。非反復計算法は,反復計算法よりも使いやすいので,この規格に加えた。

A.3.2.2

カーボンバランス:反復計算法

A.3.2.2.0A

全般

A.3.2.2.1

で規定するように,q

med

の計算には ρ

ed

及び k

wr

の数値が必要で,それらの数値は q

mad

に依存す

る。したがって,反復計算法を使用しなければならない。ρ

ed

及び k

wr

の初期値(例えば,1.34 kg/m

3

及び

1)を与えることによって,q

med

の値を計算する。これらの数値から q

mad

を計算し,次にこれらの数値から

ρ

ed

及び k

wr

を計算する。ほぼ正確なこれら ρ

ed

及び k

wr

の数値があれば,同じ計算式を使用する次の反復

段階におけるすべてのデータの数値は,十分に正確なものとなる。したがって,第 3 反復段階はほとんど

の場合不要となる。

A.3.2.2.1

排気質量流量の計算式

次の式(A.47)∼式(A.53)は,カーボンバランス法に基づく排気質量流量の計算に使用することができる。

(

)

×

⎟⎟

⎜⎜

+

+

×



+

×

×

×

×

×

=

wr

rC

Cw

mHC

HCw

b

r

mCO

COd

2

mCO

4

a

,

2

CO

d

2

CO

rC

4

ed

BET

f

ed

1

1

1

10

10

k

A

c

V

c

p

p

V

c

V

c

c

A

w

q

q

m

m

ρ

(A.47)


81

B 8008-1

:2009

(

)

36

089

.

0

1

2

100

1

ALF

f

ed

rH

rH2O

ALF

f

ed

ad

×

×

=

⎟⎟

⎜⎜

×

×

×

=

w

q

q

A

M

w

q

q

q

m

m

m

m

m

(A.48)

f

a

ad

ew

000

1

1

m

m

m

q

H

q

q

+

⎟⎟

⎜⎜

+

×

=

(A.49)

式(A.47)に実際の数値を代入すると,次の式(A.50)となり,不完全燃焼に適用する。

(

)

×

+

+

×

+

×

×

×

×

=

wr

Cw

HCw

b

r

COd

a

,

2

CO

d

2

CO

ed

BET

f

ed

1

011

.

12

414

.

22

1

1

414

.

22

1

.

446

57

.

832

k

c

c

p

p

c

c

c

w

q

q

m

m

ρ

(A.50)

また,完全燃焼に対しては,次の式(A.51)を適用する。

(

)

a

CO2,

CO2d

ed

f

ed

3

1.866

c

c

q

q

m

m

×

×

=

ρ

(A.51)

式(A.50),式(A.48)及び式(A.49)を 1 式に結合し,簡略化すると[未燃焼のすすを無視し,冷却槽温度 4  ℃

一定と仮定する,すなわち,1/(1−p

r

/p

b

)=1.008],次のように湿り排気質量流量に対する使いやすい式(A.52)

になる。

(

)

⎟⎟

⎜⎜

+

⎟⎟

⎜⎜

+

×

×

+

×

+

+

×

×

=

1

000

1

1

1

36

089

.

0

540

.

0

000

10

540

.

0

a

ALF

wr

HCw

COd

a

CO2,

CO2d

ed

BET

ew

H

w

k

c

c

c

c

w

q

m

ρ

(A.52)

w

BET

86.2

質量%及び流量補償がない場合には,試験中に観測される平均運転温度の±

6 K

とする。

空気過剰率が

2

である典型的なディーゼル燃料の場合には,

更に簡略した次の式

(A.53)

を用いてもよい。

(

)

⎟⎟

⎜⎜

+

⎟⎟

⎜⎜

+

×

×

+

×

+

+

×

×

=

1

000

1

1

1

36

089

.

0

71

004

.

0

000

10

71

004

.

0

1

a

ALF

wr

HCw

COd

a

CO2,

CO2d

f

ew

H

w

k

c

c

c

c

q

q

m

m

(A.53)

A.3.2.2.2

数式の誘導

燃料から機関に入る炭素流入量

(g/h)

は,次の式

(A.54)

によって求める。

10

BET

f

×

× w

q

m

(A.54)

吸入空気から機関に入る炭素流入量

(g/h)

は,

  q

mCO2,a

で示す[式

(A.57)

を参照]

機関からの炭素流出量

(g/h)

は,次の式

(A.55)

によって求める。

C

rHC

rC

HC

rCO

rC

CO

rCO2

rC

CO2

m

m

m

m

q

M

A

q

M

A

q

M

A

q

+

×

+

×

+

×

(A.55)

ここに,それぞれのガス成分の炭素流出量

(g/h)

は,次の式

(A.56)

∼式

(A.60)

によって求める。


82

B 8008-1

:2009

ed

b

r

CO2d

ed

mCO2

rCO2

CO2

1

10

m

m

q

p

p

c

V

M

q

×

×

×

×

=

ρ

(A.56)

(A.56)

において,

CO

2

質量排出量は,体積比率とガス密度比(

CO

2

/

乾き排気)との積によって計算する。

CO

2

ガス密度は,モル体積当たりの分子量で与えられる。他のガス成分に対しても,同様の方法で炭素流

出量を計算する[式

(A.57)

∼式

(A.60)

ed

b

r

a

CO2,

ed

mCO2

rCO2

a

CO2,

1

10

m

m

q

p

p

c

V

M

q

×

×

×

×

=

ρ

(A.57)

ed

b

r

COd

ed

mCO

rCO

CO

1

000

1

m

m

q

p

p

c

V

M

q

×

×

×

×

=

ρ

(A.58)

ed

wr

HCw

ed

mHC

rHC

HC

000

1

m

m

q

k

c

V

M

q

×

×

×

×

=

ρ

(A.59)

ed

wr

Cw

ed

C

000

1

1

m

m

q

k

c

q

×

×

×

=

ρ

(A.60)

バランス条件(炭素流入量=炭素排出量)によって,次の式

(A.61)

のような結果となる。

(

)

×

+

×

+

⎟⎟

⎜⎜

×

+

⎟⎟

⎜⎜

×

×

×

×

×

=

×

×

wr

rC

Cw

wr

mHC

HCw

b

r

mCO

COd

b

r

mCO2

4

a

CO2,

CO2d

ed

rC

ed

BET

f

1

1

10

000

1

10

k

A

c

k

V

c

p

p

V

c

p

p

V

c

c

A

q

w

q

m

m

ρ

(A.61)

カーボンバランスに基づいて q

med

の計算を採用すると,式

(A.61)

は,式

(A.62)

に書き換えられる。

(

)

×

+

×

+

+

×

×

×

×

×

=

rC

wr

Cw

mHC

wr

HCw

b

r

mCO

COd

mCO2

4

a

CO2,

CO2d

rC

4

ed

BET

f

ed

1

10

10

A

k

c

V

k

c

p

p

V

c

V

c

c

A

w

q

q

m

m

ρ

(A.62)

A.3.2.3

カーボンバランス:非反復計算法

A.3.2.3.0A

全般

反復計算法は使用しないで,A.3.2.3 では二段階の反復計算段階を排気質量流量を求める最終的な一式に

結合した計算法を示す。試験したすべての燃料種に対して,非反復計算法による計算結果と反復計算法に

よる計算結果との差は,±0.2  %である。

A.3.2.3.1

排気質量流量の計算

+

⎟⎟

⎜⎜

+

×

⎟⎟

⎜⎜

×

+

×

+

×

⎟⎟

⎜⎜

×

+

×

×

×

×

=

1

000

1

1

1

36

089

.

0

293

.

1

1

1

36

089

.

0

4

.

1

4

.

1

a

ALF

c

c

fd

ALF

c

BET

BET

BET

f

ew

H

w

f

f

f

w

f

w

w

w

q

q

m

m

··(A.63)


83

B 8008-1

:2009

ここに,

(

)

55

3

17

513

18

540

.

0

HCw

COd

a

CO2,

CO2d

c

c

c

c

c

f

+

+

×

=

(A.64)

次の同等な簡略式(A.65)を使用してもよい。

(

)



+

⎟⎟

⎜⎜

+

×

×

×

+

×

×

×

×

=

1

000

1

1

8

082

.

1

4

.

1

a

c

c

fd

BET

BET

BET

f

ew

H

f

f

f

w

w

w

q

q

m

m

(A.65)

注記  式(A.65)は式(A.63)の簡略式で,重大な精度の悪化はない。

A.3.2.3.2

式の誘導

a)

式(A.66)として再度表している式(A.50)の使用による q

mad

/q

mf

の計算

(

)

×

+

+

×

+

×

×

×

×

=

wr

Cw

HCw

b

r

COd

a

,

2

CO

2

CO

ed

BET

f

ed

1

011

.

12

414

.

22

1

1

414

.

22

1

.

446

57

.

832

k

c

c

p

p

c

c

c

w

q

q

m

m

ρ

(A.66)

p

b

=1 013 mbar 及び p

r

=7.5 mbar(4  ℃  冷却槽温度)

,又は 1/(1−p

r

/p

b

)=1.008,更に k

wr

=0.93 及び c

Cw

=0 とすると,式(A.66)は簡略化され,式(A.67)となる。

(

)

c

ed

BET

f

HCw

COd

a

,

2

CO

d

2

CO

ed

BET

f

ed

355

17

513

18

540

.

0

f

w

q

c

c

c

c

w

q

q

m

m

m

ρ

ρ

×

×

=

+

+

×

×

×

=

(A.67)

ここに,

(

)

355

17

513

18

540

.

0

HCw

COd

a

,

2

CO

d

2

CO

c

c

c

c

c

f

+

+

×

=

(A.68)

(

)

36

089

.

0

1

2

100

1

ALF

f

ed

rH

rH2O

ALF

f

ed

ad

×

×

=

⎟⎟

⎜⎜

×

×

×

=

w

q

q

A

M

w

q

q

q

m

m

m

m

m

··(A.69)

1

36

089

.

0

ALF

c

ed

BET

f

ad

×

+

×

=

w

f

w

q

q

m

m

ρ

(A.70)

b)

式(A.70)からの比 q

mad

/q

mf

の使用による乾き排気密度 ρ

ed

の計算

式(A.46)をわずかに変形すると,式(A.71)となる。

fd

f

ad

ALF

f

ad

f

fd

ad

rH

rH2O

ALF

f

ad

ed

293

.

1

36

089

.

0

1

293

.

1

2

100

1

f

q

q

w

q

q

q

f

q

A

M

w

q

q

m

m

m

m

m

m

m

m

+

×

×

+

=

×

+

⎟⎟

⎜⎜

×

×

×

+

=

ρ

(A.71)

さらに,式(A.70)を代入すると,式(A.72)となる。

fd

ALF

c

p

ed,

BET

ALF

ALF

c

p

ed,

BET

ed

293

.

1

1

36

089

.

0

36

089

.

0

1

1

36

089

.

0

f

w

f

w

w

w

f

w

+

×

⎟⎟

⎜⎜

×

+

×

×

+

×

+

×

=

ρ

ρ

ρ

(A.72)

最終的には,式(A.73)となる。


84

B 8008-1

:2009

fd

ALF

c

p

ed,

BET

c

p

ed,

BET

ed

293

.

1

1

1

36

089

.

0

f

w

f

w

f

w

+

×

⎟⎟

⎜⎜

×

+

×

×

=

ρ

ρ

ρ

(A.73)

この式において,ρ

ed,p

は乾き排気密度の初期値(推奨値:ρ

ed,p

=1.34)で,次の段階で使用するため

にここで更に正確に計算する。

c)

排気質量流量の計算における ρ

ed

の使用。

式(A.48)及び式(A.49)を結合すると,次の式(A.74)となる。

(

)

(

)

f

a

ALF

f

ed

f

a

ad

ew

000

1

1

36

089

.

0

1

000

1

1

m

m

m

m

m

m

q

H

w

q

q

q

H

q

q

+

⎟⎟

⎜⎜

+

×

×

×

=

+

⎟⎟

⎜⎜

+

×

=

(A.74)

ここで,次の式(A.75),

c

ed

BET

f

ed

f

w

q

q

m

m

ρ

×

×

=

(A.75)

を使用すると,更に変形されて,式(A.76)となる。

(

)



+

⎟⎟

⎜⎜

+

×

⎟⎟

⎜⎜

×

×

×

=

1

000

1

1

36

089

.

0

1

a

ALF

c

ed

BET

f

ew

H

w

f

w

q

q

m

m

ρ

(A.76)

式(A.73)から ρ

ed

をこの式に代入すると,A.3.2.3.1 の最終式が導かれる。

A.3.3

酸素バランス,反復計算法

A.3.3.1

概論

酸素バランス法は,理論的排気質量流量と比較するとわずかに高めにずれる(カーボンバランス法の

0.2  %以下と比べると,1  %近くまでになる。)。したがって,カーボンバランス法を優先するのがよい。

しかし,酸素バランス法を,他の方法に対する独立した確認方法として使用することは可能である。

A.3.3.2

排気質量流量の計算式

次の式(A.77)は,酸素バランス法に基づいた排気質量流量の計算に使用可能である。

×

×

×

×

+

×

×

×

×

×

=

ed

1

ox

EPS

2

ox

rH

rH2O

ALF

f

ed

000

1

10

10

10

10

2

100

1

ρ

f

w

w

f

w

A

M

w

q

q

m

m

(A.77)

定数を代入して,式を簡略化すると,次の式(A.78)になる。

(

)

ed

1

ox

EPS

2

ox

ALF

f

ed

000

1

36

089

.

0

1

ρ

×

+

×

×

×

=

f

w

w

f

w

w

q

q

m

m

(A.78)

f

a

ad

ew

000

1

1

m

m

m

q

H

q

q

+

⎟⎟

⎜⎜

+

×

=

(A.79)

式(A.77)及び式(A.78)で使用する f

1

及び f

2

は,次の式(A.80)及び式(A.81)とする。

+

×

⎟⎟

⎜⎜

×

×

×

=

b

r

COd

O

m

rO

mO2

CO2d

rO2

1

1

1

000

10

p

p

c

V

A

V

c

M

f

C


85

B 8008-1

:2009

wr

Cw

rC

rO

HCw

HC

m

rO

NO2w

NO2

m

rO

NOw

NO

m

rO

2

3

2

k

c

A

A

c

V

A

c

V

A

c

V

A

⎟⎟

⎜⎜

×

×

×

×

×

×

+

×

(A.80)

及び

rS

rO

GAM

rC

rO

BET

rH

rO

ALF

2

2

2

2

A

A

w

A

A

w

A

A

w

f

×

×

+

×

×

+

×

×

=

(A.81)

完全燃焼の場合,式(A.80)は,次の式(A.82)のように簡略化できる。

⎟⎟

⎜⎜

⎟⎟

⎜⎜

×

×

=

b

r

COd

mO2

rO2

complete

1

1

000

10

p

p

c

V

M

f

(A.82)

また,式(A.80)に実際の数値を挿入すると,次の式(A.83)となる。

+

×

×

=

b

r

O2d

COd

1

1

8

713

.

0

276

14

p

p

c

c

f

wr

Cw

HCw

NO2w

NOw

1

664

2

4

141

2

276

14

8

713

0

k

c

.

c

.

c

c

.

×

×

×

+

×

(A.83)

さらに,これを,完全燃焼として簡略化すると,次の式(A.84)となる。

b

r

O2d

1

1

276

14

p

p

c

f

×

=

(A.84)

式(A.81)に実際の数値を挿入すると,次の式(A.85)となる。

9

997

.

0

1

664

.

2

7

936

.

7

GAM

BET

ALF

2

×

+

×

+

×

=

w

w

w

f

(A.85)

A.3.3.3

計算式の誘導

空気及び燃料から機関への酸素流入量(g/h)は,次の式(A.86)で表される。

10

10

EPS

f

ox

ad

×

×

+

×

×

w

q

w

q

m

m

(A.86)

酸素を含む各排気構成要素の酸素含有量の計算によって,機関からの総酸素流出量(単独及び化学的に

結合したもの)は,g/h 単位で次の式(A.87)で与えられる。

×

×

+

×

+

×

×

+

rNO

rO

NO

rCO

rO

CO

rCO2

rO

2

CO

2

O

2

M

A

q

M

A

q

M

A

q

q

m

m

m

m

rH2O

rO

H2O

rSO2

rO

SO2

rNO2

rO

NO2

M

A

q

M

A

q

M

A

q

m

m

m

×

×

×

×

×

(A.87)

それぞれの排気成分(g/h)は,次の式(A.88)∼式(A.96)によって求める。

ed

b

r

O2d

ed

mO2

rO2

2

O

1

10

m

m

q

p

p

c

V

M

q

+

×

×

×

=

ρ

(A.88)

ed

b

r

COd

ed

mCO

rCO

CO

1

000

1

m

m

q

p

p

c

V

M

q

+

×

×

×

=

ρ

(A.89)

ed

wr

NOw

ed

mNO

rNO

NO

000

1

m

m

q

k

c

V

M

q

+

×

×

×

=

ρ

(A.90)


86

B 8008-1

:2009

ed

wr

NO2w

ed

mNO2

rNO2

NO2

000

1

m

m

q

k

c

V

M

q

+

×

×

×

=

ρ

(A.91)

rC

rCO2

C

rHC

rCO2

HC

rCO

rCO2

CO

BET

f

rC

rCO2

CO2

10

A

M

q

M

M

q

M

M

q

w

q

A

M

q

m

m

m

m

m

×

×

×

×

×

×

=

(A.92)

rHC

rH2O

HC

ALF

f

rH

rH2O

H2O

10

2

M

M

q

w

q

A

M

q

m

m

m

×

×

×

×

×

=

(A.93)

10

GAM

f

rS

rSO2

SO2

×

×

×

=

w

q

A

M

q

m

m

(A.94)

ed

wr

HCw

ed

mHC

rHC

HC

000

1

m

m

q

k

c

V

M

q

+

×

×

×

=

ρ

(A.95)

ed

wr

Cw

ed

C

000

1

1

m

m

q

k

c

q

+

×

×

=

ρ

(A.96)

バランス条件(酸素流入量=酸素排出量)によって,次の式(A.97)のような結果となる。

10

10

EPS

f

ox

ad

×

×

+

×

×

w

q

w

q

m

m

⎪⎪

⎪⎪

×

×

×

×

×

×

+

×

+

×

×

×

×

×

=

wr

rC

Cw

rO

mHC

HCw

rO

2

mNO

NO2w

rO

mNO

NOw

rO

b

r

mCO

COd

rO

2

mO

CO2d

rO2

ed

ed

2

3

2

1

000

10

000

1

k

A

c

A

V

c

A

V

c

A

V

c

A

p

p

V

c

A

V

c

M

q

m

ρ

⎟⎟

⎜⎜

×

×

+

×

×

+

×

×

×

×

+

rS

rO

GAM

rC

rO

BET

rH

rO

ALF

f

2

2

2

10

A

A

w

A

A

w

A

A

w

q

m

(A.97)

変数 f

1

を式(A.98)及び変数 f

2

を式(A.99)で定義する。

wr

rC

Cw

rO

mHC