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B 7993:2019  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 計測システムの分類及び測定対象物質  3 

4.1 分類  3 

4.2 測定対象物質及び測定範囲  3 

5 計測システムの性能  4 

6 計測システムの構造及び構成  5 

6.1 構造一般  5 

6.2 構成  5 

7 試験方法 8 

7.1 試験条件  8 

7.2 試験に用いるガス  8 

7.3 校正  9 

7.4 性能試験方法  10 

8 計測システムの目盛点検  10 

9 試験報告書  11 

10 表示  11 

11 取扱説明書  12 

附属書A(参考)計測システムの比較試験  13 

 

 


 

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(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

電気計測器工業会(JEMIMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工

業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工

業規格である。 

これによって,JIS B 7993:2008は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

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試料非吸引採取方式分析計による 

排ガス成分の自動計測システム 

Automated measuring systems for flue gas components using  

non-extractive methods 

 

適用範囲 

この規格は,工場及び事業所において燃料などの燃焼に伴って,又は各種製造の工程などから煙突若し

くはダクトへ排出されるガス中の,二酸化硫黄,一酸化窒素,二酸化窒素,酸素,塩化水素,メタン,二

酸化炭素,一酸化炭素,一酸化二窒素及びアンモニアの濃度を,試料非吸引方式によって,現場に設置し

て長期間連続測定を行う自動計測システム(以下,計測システムという。)について規定する。 

なお,この規格の測定原理は,赤外線吸収方式及び紫外線吸収方式に基づくものとする。 

注記1 ジルコニア方式の酸素計は,JIS B 7983で規格化されているため,適用範囲に含まない。 

注記2 この規格は,次の国際規格を参考としている。 

ISO 7935:1992,Stationary source emissions−Determination of the mass concentration of sulfur 

dioxide−Performance characteristics of automated measuring methods 

ISO 10849:1996,Stationary source emissions−Determination of the mass concentration of nitrogen 

oxides−Performance characteristics of automated measuring systems 

ISO 17179:2016,Stationary source emissions−Determination of the mass concentration of ammonia 

in flue gas−Performance characteristics of automated measuring systems 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 1302 絶縁抵抗計 

JIS K 0055 ガス分析装置校正方法通則 

JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門) 

JIS K 0212 分析化学用語(光学部門) 

JIS K 0213 分析化学用語(電気化学部門) 

JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門) 

JIS Z 8103 計測用語 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0211,JIS K 0212,JIS K 0213,JIS K 0215及びJIS Z 8103

によるほか,次による。 


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3.1 

試料ガス 

測定光路を通過するガス。 

3.2 

測定光路 

煙突又はダクト内の排ガスの代表性のある場所に設置された発光器と受光検出器とで作られる光路。 

3.3 

校正(分析計の) 

標準器,標準物質などを用いて分析計の表す値とその真の値との関係を求め,偏りを補正する操作。 

(出典:JIS K 0215の番号1007) 

注記 JIS Z 8103の定義とは異なる。 

3.4 

ゼロガス 

計測システムの最小目盛値の点検又は最小目盛値を校正するために用いるガス。 

3.5 

スパンガス 

計測システムの最大目盛値を校正するために用いるガス。 

3.6 

波長非分散方式 

半導体レーザなどからの単色光を用い,吸収量の変化を測定する計測システムの種類。 

3.7 

波長分散方式 

キセノンランプなどの光を用い,透過光を分光して,特異的な吸収波長光を選択測定する計測システム

の種類。 

3.8 

ゼロドリフト 

計測システムの最小目盛に対応する指示値のある期間の変動。 

3.9 

スパンドリフト 

計測システムの最大目盛に対応する指示値のある期間の変動。 

3.10 

自動計測システム 

排ガス中の測定対象物質の濃度を自動計測器を用いて連続的に測定及び記録するシステム。 

3.11 

volppm 

濃度を百万分率で表した体積比率。 

3.12 

指示誤差 

中間点ガスを試験用セルに導入したときの指示値と,その表示濃度との差の,最大目盛に対する百分率。

測定対象物質の濃度と指示値との直線性を示す。 


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3.13 

目盛点検用ガス 

計測システムの目盛値を点検するために用いるガス。 

3.14 

目盛校正用ガスセル 

計測システムの装置単体状態において,目盛値を校正するために使用する,計測システムに組み込まれ

ていないガスセル。 

3.15 

目盛点検用ガスセル 

計測システムの現場設置状態において,目盛値の点検又は校正を実施するために使用する,計測システ

ムに組み込まれたガスセル。 

 

計測システムの分類及び測定対象物質 

4.1 

分類 

試料非吸引採取方式による排ガスの計測システムは,測定方式によって波長非分散方式及び波長分散方

式の2種類に分類できる。 

a) 波長非分散方式 測定対象物質の特異的な吸収波長に合わせた半導体レーザなどからの単色光を排ガ

スに照射し,その吸収量の変化を測定し濃度を連続的に求める方式。 

b) 波長分散方式 排ガスにキセノンランプなどの光を照射し,その透過光を分光して,測定対象物質の

特異的な吸収波長光を選択検出することによって濃度を連続的に求める方式。 

紫外線領域及び赤外線領域に吸収をもつ物質の吸収波長光を順次選択することによって,複数物質

の同時分析が可能となる。 

4.2 

測定対象物質及び測定範囲 

この規格における計測システム別の,測定対象物質及び光路長1 mにおける測定範囲は,表1による。

測定値は,測定光路長[L(m)]と測定光路中に存在する測定対象物質の濃度[C(volppm)又は(vol%)]

との積[L×C(volppm・m)又は(vol%・m)]に比例する。 

なお,測定光路長L(m)における測定範囲は,表1の値の1/Lとなる。 

 


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表1−計測システムの種類及び測定対象物質並びに光路長1 mにおける測定範囲 

測定対象物質 

測定範囲 

波長非分散方式 

波長分散方式 

二酸化硫黄 

最小目盛範囲:0 volppm〜200 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜5 000 volppm 

最小目盛範囲:0 volppm〜200 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜5 000 volppm 

一酸化窒素 

最小目盛範囲:0 volppm〜500 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜2 500 volppm 

最小目盛範囲:0 volppm〜100 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜2 500 volppm 

二酸化窒素 

− 

最小目盛範囲:0 volppm〜200 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜2 500 volppm 

酸素 

最小目盛範囲:0 vol%〜4 vol% 
最大目盛範囲:0 vol%〜25 vol% 

− 

塩化水素 

最小目盛範囲:0 volppm〜50 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜5 000 volppm 

最小目盛範囲:0 volppm〜100 vol ppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜5 000 volppm 

メタン 

最小目盛範囲:0 volppm〜100 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜10 000 volppm 

最小目盛範囲:0 volppm〜1 000 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜10 000 volppm 

二酸化炭素 

最小目盛範囲:0 vol%〜1 vol% 
最大目盛範囲:0 vol%〜50 vol% 

最小目盛範囲:0 vol%〜10 vol% 
最大目盛範囲:0 vol%〜50 vol% 

一酸化炭素 

最小目盛範囲:0 vol%〜0.02 vol% 
最大目盛範囲:0 vol%〜100 vol% 

最小目盛範囲:0 volppm〜100 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜10 000 volppm 

一酸化二窒素 

最小目盛範囲:0 volppm〜500 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜5 000 volppm 

最小目盛範囲:0 volppm〜300 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜5 000 volppm 

アンモニア 

最小目盛範囲:0 volppm〜15 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜500 volppm 

最小目盛範囲:0 volppm〜100 volppm 
最大目盛範囲:0 volppm〜1 000 volppm 

適用条件は,共存する物質の影響を無視できる場合,又は影響を除去できる場合に適用する。 
注記1 測定範囲は,25 ℃,1気圧の状態。 
注記2 最小目盛範囲と最大目盛範囲との間に,様々な目盛範囲がある。 

 

計測システムの性能 

測定成分が単独の場合には,計測システムは,箇条7の試験を行ったとき,最大目盛値に対して表2の

性能を満足しなければならない。測定成分が,複数の場合には,製造業者が設定する基本性能による。 

 

表2−計測システムの基本性能 

項目 

性能 

試験 
方法 

測定対象物質 

二酸化硫黄 

一酸化窒素 

二酸化窒素 

酸素 

塩化水素 

繰返し性 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±3 % 

7.4 a) 

ゼロドリフト 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±3 % 

±3 % 

7.4 b) 

スパンドリフト 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±3 % 

±3 % 

7.4 c) 

指示誤差 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±3 % 

7.4 d) 

干渉成分の影響 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

7.4 e) 

電源電圧変動に
対する安定性 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

7.4 f) 

耐電圧 

異常を生じてはならない。 

7.4 g) 

絶縁抵抗 

5 MΩ以上 

7.4 h) 

 


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表2−計測システムの基本性能(続き) 

項目 

性能 

試験 
方法 

測定対象物質 

メタン 

二酸化炭素 

一酸化炭素 

一酸化二窒素 

アンモニア 

繰返し性 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±3 % 

7.4 a) 

ゼロドリフト 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±3 % 

7.4 b) 

スパンドリフト 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±3 % 

7.4 c) 

指示誤差 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±3 % 

7.4 d) 

干渉成分の影響 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

7.4 e) 

電源電圧変動に
対する安定性 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

±2 % 

7.4 f) 

耐電圧 

異常を生じてはならない。 

7.4 g) 

絶縁抵抗 

5 MΩ以上 

7.4 h) 

 

計測システムの構造及び構成 

6.1 

構造一般 

計測システムの構造は,次の各項目に適合しなければならない。 

a) 形状が正しく,組立及び各部の仕上がりが良好で,堅ろうでなければならない。 

b) 通常の運転状態で危険性がなく,安全で円滑に作動しなければならない。 

c) 各部は,容易に機械的故障・電気的故障を起こさず,危険性のない構造でなければならない。 

d) 結露などによって計測システムの作動に支障がない構造でなければならない。 

e) 光源,ヒータなどの発熱部に接する部分は,熱による変形及び機能が低下しない構造でなければなら

ない。 

f) 

保守又は点検時作業しやすく,危険のない構造でなければならない。 

6.2 

構成 

6.2.1 

波長非分散方式 

波長非分散方式による計測システムは,図1,図2及び図3に示すように,発光器,受光検出器,測定

光路,パージガスセル,パージガス供給部,目盛点検用ガスセルなどで構成し,次による。 

a) 発光器 測定対象物質の吸収波長域内の単色光を発生するもので,半導体レーザ,カスケードレーザ

などを用いる。 

b) 受光検出器 透過光の強度を電気信号に変換して指示記録するもので,光電変換素子,増幅回路など

で構成する。また,得られた電気信号から濃度を算出するデータ処理部を含み,濃度算出に必要な測

定光路長,排ガス温度,排ガス圧力などのパラメータを設定する制御器,演算器などからなる。デー

タ処理部は計測システムの構成上独立していてもよい。 

c) 測定光路 煙道に設置した発光器と受光検出器との光路で決まる長さで,最大測定光路長は,10 m程

度である。 

d) パージガスセル 発光器及び受光器が排出ガスと接触し,粉じんなどが付着するのを防ぐため,発光

器及び受光検出器の前部に設置し,規定量のパージガスを導入する。 

e) パージガス供給部 パージガスセルに導入するガスを供給するもので,窒素又は除湿・除じんした圧

縮空気を用いる。 

なお,パージガスに測定対象物質があると測定に誤差を与えるため,酸素計を除いて測定対象物質

の含有量が最大目盛値の2 %以下であることを確認する。また,酸素計の場合は,パージガスの影響


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を補正する機能をもたなければならない。 

f) 

目盛点検用ガスセル 試験用ガスを導入又は封入する構造であり,両端のセル窓には赤外線又は紫外

線を透過するものを用いる。 

 

 

図1−波長非分散方式の構成例(クロスダクト方式) 

 

 

図2−波長非分散方式の構成例(プローブ方式:フィルタなし) 

 


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図3−波長非分散方式の構成例(プローブ方式:フィルタあり) 

 

6.2.2 

波長分散方式 

波長分散方式による計測システムは,図4に示すように,発光器,集光器,分光検出器,測定光路,パ

ージガスセル,パージガス供給部,目盛点検用ガスセルなどで構成し,次による。 

a) 発光器 紫外線領域から赤外線領域の光を発生するもので,光源に高圧キセノンランプなどを用い,

反射鏡によって平行光にする。 

b) 集光器 排ガス中を透過した光を集光して分光検出器に導入するもので,集光に凹面鏡などを用い,

分光検出器への導入に光ファイバーケーブルなどを用いる。 

c) 分光検出器 受光器からの光を分光・検出するもので,回折格子(紫外線領域の分光の場合),マイケ

ルソン干渉計(赤外線領域の分光の場合),走査装置,光電子増倍管などからなる。また,得られた電

気信号から濃度を算出するデータ処理部を含み,濃度算出に必要な測定光路長,排ガス温度,排ガス

圧力などのパラメータを設定する制御器,演算器などからなる。データ処理部は計測システムの構成

上独立していてもよい。 

d) 測定光路 煙道に設置した発光器と集光器との光路で決まる長さで,最大測定光路長は,10 m程度で

ある。 

e) パージガスセル 発光器及び集光器が,排出ガスと接触し,粉じんなどが付着するのを防ぐため,発

光器及び受光器の前部に設置し,規定量のパージガスを導入する。 

f) 

パージガス供給部 パージガスセルに導入するガスを供給するもので,窒素又は除湿・除じんした空

気を用いる。 

なお,パージガスに測定対象物質が含まれていると測定に誤差を与えるため,酸素測定の場合を除

いて測定対象物質の含有量が最大目盛値の2 %以下であることを確認する。 

g) 目盛点検用ガスセル 試験用ガスを導入又は封入する構造であり,両端のセル窓には赤外線又は紫外

線を透過するものを用いる。 

 


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図4−波長分散方式の構成例 

 

試験方法 

装置単体における試験方法。現場設置状態における試験方法については,製造業者の仕様による。指示

誤差,耐電圧及び絶縁抵抗以外の各項目については,その計測システムの最小測定範囲における試験結果

をもって測定範囲ごとの性能としてもよい。 

7.1 

試験条件 

試験条件は,次のa)〜f) による。 

a) 周囲温度 5〜40 ℃の間の任意の温度で試験中の変化幅は,5 ℃。 

b) 湿度 相対湿度は,85 %以下。 

c) 大気圧 95〜106 kPaで,試験中の変化幅は,5 kPa 1)。 

注1) 試験開始時の気圧から±0.5 kPaを超えた場合は,気圧補正をする。 

d) 電源電圧 定格電圧。 

e) 電源周波数 定格周波数。 

f) 

暖機時間 取扱説明書に記載された時間。 

7.2 

試験に用いるガス 

校正用ガス,干渉影響試験用ガス,スパン試験用ガス及びゼロ試験用ガスとする。校正用ガス及び干渉

影響試験用ガスには,希釈ガスとして窒素を用いてJIS K 0055に規定する方法で調製されたガス,又はこ

の規格に準じる方法で調製されたガスを用いる。スパン試験用ガス及びゼロ試験用ガスは,校正用ガスに

よってその濃度が確認されたガスとする。これらのガスの種類及び適用する試験項目は,表3による。 

注記 スパン試験用ガスは,測定光路長を考慮した最大目盛値の濃度を使用する。 

 


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表3−試験に用いるガス 

ガスの種類 

成分濃度 

適用試験項目 

校正用ガス 

スパンガス 

最大目盛値a) の80〜100 % 

7.4のd),e) 

中間点ガス 

最大目盛値a) の50 %付近 

7.4のd) 

ゼロガス 

最大目盛値a) の0 % 

7.4のd),e) 

干渉影響試
験用ガス 

二酸化硫黄 

180〜200 volppm c) 

7.4のe) 

一酸化窒素 

450〜500 volppm b),90〜100 volppm c) 

一酸化二窒素 

450〜500 volppm b),270〜300 volppm c) 

二酸化窒素 

180〜200 volppm c) 

一酸化炭素 

0.18〜0.2 vol% b),90〜100 volppm c) 

二酸化炭素 

0.27〜0.3 vol% b),9.00〜10.0 vol% c) 

アンモニア 

9〜10 volppm b),90〜100 volppm c) 

塩化水素 

4.5〜5.0 volppm b),90〜100 volppm c) 

メタン 

90〜100 volppm b),900〜1 000 volppm c) 

水分 

約3 vol%(25 ℃飽和)b),c) 

スパン試験用ガス 

最大目盛値a) の80〜95 % 

7.4のa),b),c),e),f) 

ゼロ試験用ガス 

最大目盛値a) の0 % 

7.4のa),b),c),e) 

注a) 選択した測定範囲の最大目盛値。 

b) 波長非分散方式に適用する。 

c) 波長分散方式に適用する。 

 

7.3 

校正 

校正は,計測システムが安定している状態で,表3に規定するゼロガス及びスパンガスを用いて,次の

方法で行う。校正時の条件は,7.1による。 

図5に例を示すように,計測システムの発光器と集光器又は受光検出器との間に正確に製作された長さ

1 mの目盛校正用ガスセルを置き,ゼロ調整及びスパン調整操作を行う。吸着性の高いガス及び計測シス

テムの構造によって,目盛校正用ガスセルの長さは,変更してもよい。ただし,この場合には,1 mの目

盛校正用ガスセルとの相関性をあらかじめ確認しておき,相関性が確認できる場合だけに適応する。目盛

校正用ガスセルの長さは基準の1 mに対して0.1 m程度から10 m程度までの範囲内とする。 

計測システムが煙道などに実装された状態において,施設非稼働時などによって,測定対象ガスの影響

がないことが確認できる場合は,上記条件を満足する目盛点検用ガスセルを使用して校正してもよい。 

a) ゼロ調整 目盛校正用ガスセルにゼロガスを設定流量で導入する。指示が安定した時点でゼロ調整を

行う。 

b) スパン調整 目盛校正用ガスセルにスパンガスを設定流量で導入する。指示が安定した時点でスパン

調整を行う。 

 

 

図5−計測システムの目盛校正ガスセルの構成例 


10 

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7.4 

性能試験方法 

性能試験は,長さ1 mの目盛校正用ガスセルを用い,次の方法で行う。ただし,吸着性の高いガス及び

計測システムの構造上の制約がある場合には,目盛校正用ガスセルの長さを,7.3に規定する方法に従って

決定し,性能試験に用いることができる。 

a) 繰返し性 目盛校正用ガスセルにゼロ試験用ガスを設定流量で導入し,指示値を確認した後,スパン

試験用ガスを設定流量で導入し,指示値を確認する。この操作を交互に3回繰り返し,ゼロ指示値,

スパン指示値の各々の平均値を算出し,各測定値と平均値との偏差の最大目盛値に対する百分率を求

める。 

b) ゼロドリフト 目盛校正用ガスセルにゼロ試験用ガスを設定流量で導入し,24時間連続測定を行う。

この間におけるゼロ指示値の初期の指示値からの最大変動幅の最大目盛値に対する百分率を求める。 

c) スパンドリフト ゼロドリフト試験において,試験開始時にスパン調整を行い,試験終了時(24時間

後)及び中間に2回以上ゼロ試験用ガスに代えてスパン試験用ガスを導入し,指示値を記録する。 

この間におけるスパン指示値の初期の指示値からの最大変動幅の最大目盛値に対する百分率を求め

る。これらのスパン指示値において,ゼロドリフトの影響が見られる場合は,その変動を補正する。 

なお,各スパン測定点の測定時間間隔は,4時間以上あけなければならない。 

d) 指示誤差 ゼロ調整及びスパン調整を行った後,中間点ガスを導入し,指示値を記録する。この指示

値と中間点ガス濃度値との差の,最大目盛値に対する百分率を求める。 

e) 干渉成分の影響 ゼロ調整及びスパン調整を行った後,測定対象物質及び測定範囲に応じて,表3の

干渉影響試験用ガスの中から基本性能を確認するために必要なガスを導入し,そのときの指示値の最

大目盛値に対する百分率を求める。 

f) 

電源電圧変動に対する安定性 目盛校正用ガスセルにスパン試験用ガスを設定流量で導入し,指示が

安定していることを確認し,その値をAとする。次に電源電圧を定格電圧の+10 %の電圧に変化させ,

安定後の指示値をBとする。次に定格電圧の−15 %の電圧に変化させ,安定後の指示値をCとする。

B−A,C−Aの値の最大目盛値に対する百分率を求める。 

g) 耐電圧 計測システム電源スイッチ“入り”の状態で,電源端子一括と外箱(接地端子)との間に定

格周波数の交流1 000 Vを1分間加えて,異常の有無を調べる。 

h) 絶縁抵抗 計測システム電源スイッチ“入り”の状態で,電源端子一括と外箱(接地端子)との間の

絶縁抵抗を,JIS C 1302に規定された直流500 V絶縁抵抗計で測定する。 

 

計測システムの目盛点検 

計測システムの目盛点検は,暖機終了後,計測システムに組み込まれた目盛点検用ガスセルにゼロガス

及び目盛点検用ガスを導入して,次の方法で行う。 

目盛点検用ガスセルは,計測システムの発光器と受光検出器又は集光器との光路中に組み込まれた点検

用のセルであり,濃度の安定したガスで満たされている必要がある。濃度の安定したガスとは,表3で示

す試験に用いるガスなどを連続で導入している状態をいう。また,測定対象成分ガスとは異なるガスを代

替使用する場合には,あらかじめ二つのガスの相対感度を確認し,計測システムの性能に影響を及ぼさな

いことが確認できる場合にだけ使用することができる。 

なお,目盛点検用ガスは,実際の試料ガス中の測定値にL/LCを乗じた値付近の濃度のガスを用いること

が望ましい。 

計測システムに測定光路長,煙道温度,煙道圧力,目盛点検用ガスセル長,目盛点検用ガス濃度などの


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必要な定数を入力し,煙道などに実装された状態において,施設非稼動時などによって,測定対象ガスの

影響がないことを確認後,目盛点検を行う。 

計測システムの比較試験について,附属書Aに示す。 

a) ゼロ点の確認 目盛点検用ガスセルにゼロガスを設定流量で導入する。指示が安定した時点で指示値

(CZ)を読む。 

b) スパンの確認 目盛点検用ガスセルに目盛点検用ガスを設定流量で導入する。指示が安定した時点で

指示値(CS)を読み,KC/KLが次の値であることを確認する(図6参照)。 

1.1

9.0

L

C≦

≦KK

 

ここに, 

CC: 測定値(CS−CZ)(volppm) 

 

C: 目盛点検用ガス濃度(volppm) 

 

L: 測定光路(m) 

 

LC: 目盛点検用ガスセル長(m) 

 

KL: LC/L 

 

KC: CC/C 

 

c) 必要に応じ,a) 及びb) を繰り返し,CZ及びCSのそれぞれが箇条5における繰返し性の性能に適合

していることを確認する。 

 

 

図6−計測システムの構成図例 

 

試験報告書 

作成する報告書は,次の項目を含まなければならない。 

a) 7.1,7.2及び7.3のうち必要な事項 

b) 表1のうち必要な事項 

c) 試験結果 

d) 特記事項 

 

10 表示 

計測システムには,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。 


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a) 名称及び製造業者が指定する形式名 

b) 測定対象物質 

c) 測定濃度範囲 

d) 使用温度範囲 

e) 定格電圧,定格周波数及び容量 

f) 

製造業者名又はその略号 

g) 製造年月 

h) 製造番号 

これらの表示は,1か所にまとめて表示しなくてもよい。 

 

11 取扱説明書 

取扱説明書には,少なくとも次の事項を記載しなければならない。 

a) 設置場所に関する注意事項 

b) 試料ガスの温度,流量,ダスト濃度及び干渉成分のそれぞれの許容範囲 

c) 配管及び配線 

d) 暖機時間 

e) 使用方法 

1) 測定の準備及び校正 

2) 測定操作 

3) 測定停止時の処置 

f) 

保守点検 

1) 日常点検の指針 

2) 定期点検の指針 

3) 流路系の清掃 

4) 故障時の対策 

 


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附属書A 

(参考) 

計測システムの比較試験 

 

A.1 比較測定 

計測システムは必要に応じて,設置された施設の排出ガス中の測定対象ガスの濃度を比較測定して,計

測システムの性能を確認する。 

測定対象ガスの比較測定は,次に示す化学分析方法,自動計測器,ISO規格又はこの規格に適合するこ

とが確認された異なる原理の計測システムから適切な方法を選択する。 

化学分析方法を使用する場合は,試料採取部の採取管吸引口を計測システムの測定光路部に対して可能

な限り近くに追加設置し,各分析方法における適切な試料採取時間によって試料を採取する。 

− 一酸化炭素  JIS K 0098 排ガス中の一酸化炭素分析方法 

− アンモニア  JIS K 0099 排ガス中のアンモニア分析方法 

− 二酸化硫黄  JIS K 0103 排ガス中の硫黄酸化物分析方法 

− 一酸化窒素  JIS K 0104 排ガス中の窒素酸化物分析方法 

− 二酸化窒素  JIS K 0104 排ガス中の窒素酸化物分析方法 

− 塩化水素   JIS K 0107 排ガス中の塩化水素分析方法 

− 酸素     JIS K 0301 排ガス中の酸素分析方法 

− 二酸化硫黄  JIS B 7981 排ガス中の二酸化硫黄自動計測システム及び自動計測器 

− 窒素酸化物  JIS B 7982 排ガス中の窒素酸化物自動計測システム及び自動計測器 

− 酸素     JIS B 7983 排ガス中の酸素自動計測器 

− 塩化水素   JIS B 7984 排ガス中の塩化水素自動計測器 

− メタン    JIS B 7985 排出ガス中のメタン自動計測器 

− 二酸化炭素  JIS B 7986 排ガス中の二酸化炭素自動計測器 

− 一酸化炭素  JIS B 7987 排ガス中の一酸化炭素自動計測器 

− 一酸化二窒素 JIS B 7988 排ガス中の一酸化二窒素自動計測器 

− アンモニア  ISO 17179,Stationary source emissions−Determination of the mass concentration of 

ammonia in flue gas−Performance characteristics of automated measuring systems 

 

A.2 標準不確かさ及びシステム不確かさ(化学分析法との比較及び標準不確かさsAの評価) 

標準不確かさsA及びシステム不確かさの試験は設置現場で行い,5個程度の測定値から,次の式によっ

て求める。 

2

C

2

D

A

s

s

s

 

sDは,次の式による。 

2

1

1

2

D

1

1

1

n

i

i

n

i

i

z

n

z

n

s

 

ここに, 

sA: 計測システムの標準不確かさ 


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sC: 比較測定の標準不確かさ 

 

sD: 両測定法の測定値の差の標準不確かさ 

 

zi=xi−yi: 両測定値の差 

 

xi: 比較測定の測定値 

 

yi: 計測システムの測定値 

 

n: 測定回数 

 

システム不確かさの有無の確認は,次の式によって行う。 

n

i

i

iy

x

n

z

1

)

(

1

 

ここで,zが95 %信頼限界を外れる場合,システム不確かさが

n

s

z

D

2

となる場合,統計的に無視

できない不確かさが存在する。システム不確かさが測定範囲の30 %を超える場合,原因を調査し,対策す

る必要がある。 

比較測定法の標準不確かさsCが未知の場合は,二つの同様な測定方法で同一採取口の試料を測定し,次

の式によって求める。 

n

P

P

s

n

i

i

i

2

)

(

1

2

2

1

C

 

ここに, 

P1i,P2i: 二つの比較測定法の測定値の質量濃度(mg/m3) 

 

n: 比較測定回数 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 JIS K 0098 排ガス中の一酸化炭素分析方法 

JIS K 0099 排ガス中のアンモニア分析方法 

JIS K 0103 排ガス中の硫黄酸化物分析方法 

JIS K 0104 排ガス中の窒素酸化物分析方法 

JIS K 0107 排ガス中の塩化水素分析方法 

JIS K 0301 排ガス中の酸素分析方法 

JIS B 7981 排ガス中の二酸化硫黄自動計測システム及び自動計測器 

JIS B 7982 排ガス中の窒素酸化物自動計測システム及び自動計測器 

JIS B 7983 排ガス中の酸素自動計測器 

JIS B 7984 排ガス中の塩化水素自動計測器 

JIS B 7985 排出ガス中のメタン自動計測器 

JIS B 7986 排ガス中の二酸化炭素自動計測器 

JIS B 7987 排ガス中の一酸化炭素自動計測器 

JIS B 7988 排ガス中の一酸化二窒素自動計測器