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B 7987:2006  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本電気計測器工業会(JEMIMA)/

財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。 

JIS B 7987には,次に示す附属書がある。 

附属書1(参考)フーリエ変換形赤外線分析計(FTIR) 

附属書2(参考)試料ガス希釈採取方式による排ガス中の一酸化炭素自動計測器 

附属書3(参考)試料非吸引採取方式による排ガス中の一酸化炭素自動計測器 

B 7987:2006  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 定義 ······························································································································ 1 

4. 計測器の種類及び測定範囲 ································································································ 2 

5. 計測器の性能 ·················································································································· 2 

6. 構造 ······························································································································ 2 

6.1 構造一般 ······················································································································ 2 

6.2 構成 ···························································································································· 3 

6.3 試料採取部 ··················································································································· 3 

6.4 分析計 ························································································································· 4 

6.5 指示記録用信号 ············································································································· 7 

7. 性能試験 ························································································································ 7 

7.1 試験条件 ······················································································································ 7 

7.2 試験用ガス ··················································································································· 7 

7.3 校正 ···························································································································· 8 

7.4 試験方法 ······················································································································ 8 

8. 試験報告書 ····················································································································· 9 

9. 表示 ····························································································································· 10 

10. 取扱説明書 ·················································································································· 10 

附属書1(参考)フーリエ変換形赤外線分析計(FTIR) ····························································· 11 

附属書2(参考)試料ガス希釈採取方式による排ガス中の一酸化炭素自動計測器 ····························· 12 

附属書3(参考)試料非吸引採取方式による排ガス中の一酸化炭素自動計測器 ································ 14 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 7987:2006 

排ガス中の一酸化炭素自動計測器 

Continuous analyzers for carbon monoxide in flue gas 

1. 適用範囲 この規格は,ごみ焼却施設,工場及び事業所において燃料,その他の物の燃焼に伴って,

又は各種製造の工程などから大気へ拡散させるための煙突へ排出されるガス中の一酸化炭素濃度を連続的

に測定するための自動計測システム及び自動計測器のうち,試料ガス吸引採取方式(Extractive method)で,

現場に設置して長期間連続測定を行う自動計測器(以下,計測器という。)について規定する。 

なお,この規格は,測定原理として,非分散形赤外線吸収方式及び定電位電解方式に基づくものを用い

る。 

備考 このほかの測定原理の計測器として,フーリエ変換形赤外線吸収方式(FTIR),試料ガス希釈

採取方式及び試料非吸引採取方式(パスモニタ)に基づくものを,附属書(参考)1〜3に示す。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 7551 フロート形面積流量計 

JIS C 1302 絶縁抵抗計 

JIS K 0001 標準物質−標準ガス−一酸化窒素 

JIS K 0002 標準物質−標準ガス−一酸化炭素 

JIS K 0003 標準物質−標準ガス−二酸化炭素 

JIS K 0004 標準物質−標準ガス−二酸化硫黄 

JIS K 0007 標準物質−標準ガス−プロパン 

JIS K 0055 ガス分析装置校正方法通則 

JIS K 0095 排ガス試料採取方法 

JIS K 0151 赤外線ガス分析計 

JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門) 

JIS K 0212 分析化学用語(光学部門) 

JIS K 0213 分析化学用語(電気化学部門) 

JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門) 

JIS Z 8103 計測用語 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0211,JIS K 0212,JIS K 0213,JIS K 0215及びJIS 

Z 8103によるほか,次による。 

a) 試料ガス 排ガスを一次フィルタ,除湿器などを通して前処理し,分析計に導入されるガス。 

b) ゼロガス 計測器の最小目盛値を校正するために用いるガス。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

c) スパンガス 計測器の最大目盛値を校正するために用いるガス。 

d) ゼロドリフト 計測器の最小目盛に対応する指示値のある期間の変動。 

e) スパンドリフト 計測器の最大目盛に対応する指示値のある期間の変動。 

f) 

設定流量 計測器の定められた試料ガス,校正ガスなどの流量。 

g) ppm 濃度を百万分率で表した体積比率。 

h) vol% 濃度を百分率で表した体積比率 

i) 

指示誤差 中間点ガスを導入したときの指示値と,その表示濃度との差の最大目盛に対する百分率。 

j) 

応答時間 計測器の指示値が,試験用ガスを導入してから最終指示値の90 %に相当する値に達する

のに要する,応答遅れ時間(lag time)と立ち上がり時間(rise time)とを合わせた時間。 

k) 最小検出限界 ゼロ試験用ガス流通時の指示値の標準偏差を2倍した値の最大目盛に対する百分率。 

4. 計測器の種類及び測定範囲 計測器の種類は原理別に分類し,個々の計測器の測定範囲(以下,レン

ジという。)は,表1による。 

なお,レンジは,表1で示した間で適切なものを選ぶ。 

表 1 計測器の種類及びレンジ 

種類 

レンジ ppm 

測定対象物質 

適用条件 

赤外線吸収方式 

0〜50 

から 

0〜5 000 

一酸化炭素 

共存する二酸化炭素の影響を無視できる場合,又は影響
を除去できる場合に適用する。 

定電位電解方式 

0〜200 

から 

0〜2 000 

一酸化炭素 

共存する窒素酸化物,二酸化硫黄,二酸化炭素,塩化水
素,炭化水素の影響を無視できる場合,又は影響を除去
できる場合に適用する。 

5. 計測器の性能 計測器は,7.によって性能試験を行ったとき,表2の性能を満足しなければならない。 

表 2 計測器の性能 

項目 

性能 

試験方法 

繰返し性 

最大目盛値の±2 % 

7.4のa) 

ゼロドリフト 

最大目盛値の±2 % 

7.4のb) 

スパンドリフト 

最大目盛値の±2 % 

7.4のc) 

指示誤差 

最大目盛値の±4 % 

7.4のd) 

最小検出限界 

最大目盛値の1 %以下 

7.4のe) 

応答時間  

240 s以下 

7.4のf) 

干渉成分の影響 

最大目盛値の±5 % 

7.4のg) 

試料ガス流量の変化に対する指示値の安定性 

最大目盛値の±2 % 

7.4のh) 

電源電圧に対する指示値の安定性 

最大目盛値の±2 % 

7.4のi) 

耐電圧 

異常を生じてはならない。 

7.4のj) 

絶縁抵抗 

5 MΩ以上 

7.4のk) 

6. 構造  

6.1 

構造一般 計測器の構造は,次の各項目に適合しなければならない。 

a) 形状が正しく,組立及び各部の仕上がりが良好で,堅ろうでなければならない。 

b) 通常の運転状態で危険の生じるおそれがなく,安全で円滑に作動しなければならない。 

c) 各部は,容易に機械的故障及び電気的故障を起こさず,危険を生じない構造でなければならない。 

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d) 結露などによって計測器の作動に支障を生じない構造でなければならない。 

e) 光源,ヒータなどの発熱部に接する部分は,熱による変形及び機能の変化を起こさない構造でなけれ

ばならない。 

f) 

保守又は点検のとき,作業しやすく,かつ,危険のない構造でなければならない。 

6.2 

構成 排ガス中から試料ガスを吸引し,導管及び試料前処理装置を通して,試料ガスを分析計に連

続供給する試料ガス吸引採取方式を用いる。図1に例を示すように,試料採取部,分析計などで構成する。 

図 1 試料ガス吸引採取方式の構成例 

6.3 

試料採取部 排ガス中のダストを除去し,必要に応じて水分,塩化水素などの腐食性ガスを除去又

は一定量に保つ機能をもち,測定対象成分の損失を可能な限り抑制しつつ必要な試料ガスの一定量を連続

的に分析計に供給するものであって,JIS K 0095を基本とする。採取管,一次フィルタ,導管,除湿器,

二次フィルタ,吸引ポンプ,流量計,切替弁,校正用ガス導入口などで構成し,各部の材料は排ガスの性

状に応じて選択する。 

a) 採取管 煙道壁などに取り付けて試料ガスを採取する管で,ステンレス鋼管,チタン管,セラミック

ス管,石英管などを用いる。 

b) 一次フィルタ 排ガス中のダストを除去するためのもので,水分が凝縮しない温度で用いる。フィル

タの材質はガラス繊維,ステンレス鋼製の網などを用いる。 

c) 導管 排ガスを一次フィルタから試料導入口に導入する管で,一般に四ふっ化エチレン樹脂製のもの

を用いる。水分が吸引経路の途中で凝縮することを防止するため,必要に応じて加熱する。 

d) 除湿器 排ガス中の水分を除去する装置で,空冷(外気温),電子冷却などの方式又は水蒸気の選択浸

透による半透膜気相除湿方式などを用い,排ガスの性状に応じて複数個設置する。水溶性ガスの除去

にも使用される。 

e) 二次フィルタ 試料ガス中の微細ダストを除去するためのもので,ガラス繊維,四ふっ化エチレン樹

脂などの材料を用いる。 

f) 

吸引ポンプ 試料ガスなどを吸引するポンプで,一般にダイアフラムポンプを用いる。接ガス部は,

耐食材料,例えば,硬質塩化ビニル樹脂などの材料を用いる。 

g) 流量計 耐食性を考慮する。JIS B 7551に規定するフロート形面積流量計などを用いる。 

h) 切替弁 手動弁又は電磁弁を用い,その材質は耐食性のあるものとする。 

i) 

流量調整弁 ニードル弁などを用い,その材質は,耐食性のあるものとする。 

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j) 

校正用ガス導入口 計測器を校正するための校正用ガス(標準ガス)を導入する部分で,図1に例を

示すように,その目的に合わせて選択する(1)。 

導入口1) は計測器の総合的校正を行う場合,導入口2) は除湿器以降を含んで校正する場合,導入

口3) は分析計だけを校正する場合に用いる(2)。 

注(1) 本来は導入口1) から導入し,校正すべきであるが,長時間を要するために,日常的な校正は導

入口2) 又は導入口3) を選択してもよい。 

(2) 導入口3) を選択する場合,標準ガス及び除湿器によって処理された試料ガス中の水分の差は,

測定の必要上その分圧を補正してもよい。 

6.4 

分析計  

6.4.1 

赤外線ガス分析計 物質を構成している分子は,それぞれ特有の原子間振動をもっており,この振

動モードの振動数に応じた波長の光を吸収し,圧力が一定のガス体では濃度に対応した吸収を示す。非分

散形赤外線吸収方式による一酸化炭素分析計は,一酸化炭素の4.7 μm付近における赤外線吸収を計測する

ことによって,その成分濃度を測定する方法である。赤外線ガス分析計はJIS K 0151 に適合するものを用

い,図2に例を示すように,光源,回転セクタ,光学フィルタ,試料セル,比較セル,検出器,増幅器な

どで構成する。 

図 2 赤外線ガス分析計の構成例 

a) 光源 通常,ニクロム線,炭化けい素などの抵抗体に電流を流して加熱したものを用いる。 

b) 回転セクタ 試料セルを通る光と比較セルを通る光とを一定周期で断続し,光学的に変調を行うもの

で,断続周期が1〜60 Hzの交互断続方式又は同時断続方式とする。 

c) 光学フィルタ 試料ガス中に含まれる干渉成分の吸収波長域の赤外線を吸収除去できるもので,ガス

フィルタ,固体フィルタのいずれか,又はその組み合わせたものを用いる。 

d) 試料セル 試料ガスが流通し,両端の窓から赤外線が透過するものを用いる。 

e) 比較セル 試料セルと同じ形状のもので,アルゴン又は窒素を封入したものを用いる。 

f) 

検出器 赤外線の吸収を電気信号に変換するもので,選択的検出器(測定成分ガスなどを適切な分圧

で封入したコンデンサマイクロホン又は熱式流量計)又は非選択的検出器[焦電形などの熱検出素子,

セレン化鉛(PbSe)などの半導体検出素子]を用いる。干渉成分の影響を少なくするため,測定成分

を検出する主検出器と特定干渉成分を検出する補償検出器とを組み合わせて用いる場合がある。 

g) 増幅器 検出器の信号を指示記録及び伝送信号に必要な電気信号が得られるように増幅するもので,

増幅回路,演算処理回路などからなる。 

6.4.2 

差量法の赤外線吸収方式による分析計(差量法赤外線ガス分析計) 赤外線ガス分析計は,JIS K 

0151を基本とし,流路を一定周期で切替弁などによって切り替え,試料ガスと比較ガス(ゼロガス)とを

交互に試料セルに導入・測定し,その差量値を測定値とする方式。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) サンプル切替式 分析計は図3に例を示すように,回転セクタによって光学的に断続した変調信号を

用い,切替弁などによって,試料ガスと比較ガスとを一定周期で交互に試料セルに導入・測定し,そ

の差量値を測定値とする方式。図3では二つのガスセルを交互に試料セル及び比較セルとして用いて

いるが,試料セル及び比較セルを固定して用いているものもある。 

図 3 サンプル切替式分析計の構成例 

1) 切替弁 試料ガスと比較ガスとを数秒〜数十秒間の一定周期で流路切り替え操作を行う弁で,電磁

切替弁などを用いる。 

2) 比較ガス 試料ガスとの差量を測定することによって測定対象成分濃度を求めるためのガスで,計

測器周辺空気などを原料ガスとし,必要に応じて測定対象ガスを除去したものを用いる。 

3) 酸化触媒管 比較ガス中の一酸化炭素を除去するためのもので,二酸化マンガンと酸化銅との混合

物又は白金などの酸化触媒で構成し,加熱したものを用いる。必要に応じて付加する。 

4) 除湿器 比較ガス中の水分を除去する装置で,電子冷却などの方式又は水蒸気の選択浸透による半

透膜気相除湿方式などを用いる。必要に応じて付加する。 

b) 流体変調式 分析計は図4に例を示すように,回転セクタを用いず,切替弁などによって試料ガスと

比較ガスとを一定周期で交互に試料セルに導入し,ガス切替によって得られた変調信号を用い,測定

値とする方式。図4では試料セルだけを用いているが,二つのガスセルを交互に試料セル及び比較セ

ルとして用いているものもある。 

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図 4 流体変調式分析計の構成例 

1) 切替弁 試料ガスと比較ガスとを1〜2 Hzの一定周波数で流路切り替え操作を行う弁で,電磁切替

弁などを用いる。 

6.4.3 

ガスフィルタ相関法の赤外線吸収方式による分析計(ガスフィルタ相関法赤外線ガス分析計) 赤

外線ガス分析計は,JIS K 0151を基本とし,図5に例を示すように,試料ガスを試料セルに導入し,測定

ガス(一酸化炭素を含むガス)及び比較ガス(ゼロガス)を封入したフィルタからなるガス相関フィルタ

と回転セクタとを一定周期で回転させ,測定ガスフィルタと比較ガスフィルタとで得られる差信号を用い,

測定値とする方式。 

図 5 ガスフィルタ相関法分析計の構成例 

a) ガス相関フィルタ 測定ガス(一酸化炭素を含むガス),比較ガス(ゼロガス)を封入した2種類のフ

ィルタから構成されるものを用いる。 

b) 反射ミラー 試料ガス中の一酸化炭素を測定するのに十分な光路長とするために,試料セル内で光を

複数回反射させるためのもので,赤外線の損失が少ない材質のものを用いる。 

6.4.4 

定電位電解方式による分析計(定電位電解分析計) ガス透過性隔膜を通じて電解液中に拡散吸収

された一酸化炭素が,定電位電解によって酸化されたときに得られる電解電流を測定し,排ガス中の一酸

化炭素濃度を連続的に求めるものである。図6に例を示すように,定電位電源,ガス透過性隔膜,検出器

(電解セル),増幅器などで構成する。 

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図 6 定電位電解分析計の構成例 

a) ガス透過性隔膜 電解セル中の電解液の流出を防ぐとともに,試料ガスを透過させ作用電極へガスの

供給を行うもので,一酸化炭素の透過性に優れた多孔質高分子膜などを用いる。 

b) 作用電極 電解液中に拡散吸収された一酸化炭素を定電位電解によって酸化し,その濃度に応じた電

解電流を発生させるためのもので,ふっ素樹脂などで形成し,触媒,疎水性樹脂などからなる。触媒

は白金,金,パラジウムなどを用いる。 

c) 対極 電解セル中で作用電極と対の電気回路を構成し,定電位電解に必要な酸化電位を作用電極に与

えるための電極。 

d) 参照電極 作用電極の電位を一酸化炭素の酸化に必要な電位にするための電極。 

e) 電解液 ガス透過性隔膜を透過したガスを吸収させるもので,酸性溶液などを用いる。 

f) 

定電位電源 作用電極と参照電極間に一定の電位を与えるための直流電源。 

g) 酸性ガス除去フィルタ 酸性ガスを除去し,干渉成分の影響を低減するために用いる。 

6.5 

指示記録用信号 一酸化炭素濃度を等分目盛で指示記録するものとする。デジタル表示方式のもの

は,測定単位が印字できるものとする。 

7. 性能試験 計測器の性能試験は,次による。 

なお,指示誤差,耐電圧及び絶縁抵抗以外の各項目については,その計測器の最小目盛範囲における試

験結果をもって各レンジごとの性能としてもよい。 

7.1 

試験条件 試験条件は,次のa)〜f)による。 

a) 周囲温度 5〜35 ℃の間の任意の温度で,試験中の変化幅は5 ℃。 

b) 湿度 相対湿度は85 %以下。 

c) 大気圧 95〜106 kPaで,試験中の変化幅は5 kPa (3)。 

注(3) 試験開始時の気圧から±0.5 kPa を超えた場合は,気圧補正をする。 

d) 電源電圧 定格電圧 

e) 電源周波数 定格周波数 

f) 

暖機時間 取扱説明書に記載された時間 

7.2 

試験用ガス 標準ガス,干渉影響試験用ガス,スパン試験用ガス及びゼロ試験用ガスとする。 

標準ガスは,JIS K 0001,JIS K 0002,JIS K 0003,JIS K 0004及びJIS K 0007に規定するものを用いる。 

その他のガスについては,JIS K 0055に規定する方法で調製されたもの,又はこれらの規格に準じる方

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法で調製されたものを用いる。これらのガスの種類及び適用する試験項目は,表3による。 

表 3 試験用ガス 

項目 

ガスの種類 

成分濃度 

適用試験項目 




ス 

スパンガス(JIS K 0002) 

最大目盛値 (4)の80〜100 % 
(CM-P50〜CM-P5000) 

7.4のd),e),g) 

中間点ガス(JIS K 0002) 

最大目盛値 (4)の50 %付近 
(CM-P25〜CM-P2500) 

7.4のd) 

ゼロガス 

最大目盛値 (4)の0 % 

7.4のd),e),g) 

二酸化炭素(JIS K 0003) 

10 vol%(CD10) 

7.4のg)(赤外線吸収方式) 

一酸化窒素(JIS K 0001) 

180〜200 ppm(NM-P200) 

7.4のg)(定電位電解方式) 

二酸化硫黄(JIS K 0004) 

180〜200 ppm(SD-P200) 

7.4のg)(定電位電解方式) 

プロパン(JIS K 0007) 

180〜200 ppm(PN-P200) 

7.4のg)(定電位電解方式) 

スパン試験用ガス 

最大目盛値 (4)の80〜95 % 

7.4のa),c),f),h),i) 

ゼロ試験用ガス 

最大目盛値 (4)の0 % 

7.4のa),b),c),e),f) 

注(4) 選択したレンジの最大目盛値 
備考1. スパン試験用ガス及びゼロ試験用ガスとは,標準ガスによってその濃度が確認されたガスとする。 

2. 二酸化炭素,一酸化窒素,二酸化硫黄及びプロパンは,干渉成分の影響を試験するガスである。 
3. 高圧ガスの安全取扱方法については,高圧ガス保安法及び環境大気自動測定における高圧ガス管理取扱手引

書を参考にして安全を確保する。 

7.3 

校正 計測器の校正は暖機終了後,表3に示すゼロガス及びスパンガスを用いて,次の方法で行う。 

a) ゼロ調整 ゼロガスを設定流量で計測器に導入し,指示が安定した時点でゼロ調整を行う。 

b) スパン調整 スパンガスを設定流量で計測器に導入し,指示が安定した時点でスパン調整を行う。 

c) 必要に応じてa)及びb)の調整を繰り返し,ゼロ及びスパンのそれぞれが合うまで行う。 

7.4 

試験方法 試験方法は,次のとおりとする。 

a) 繰返し性 ゼロ試験用ガスを設定流量で導入し,最終指示値を確認し記録した後,スパン試験用ガス

を同様に導入し,最終指示値を確認し記録する。この操作を3回繰り返し,ゼロ指示値,スパン指示

値の各々の平均値を算出し,各測定値と平均値との差の最大目盛値に対する百分率を求める。 

b) ゼロドリフト ゼロ試験用ガスを設定流量で導入し,必要な場合はゼロ指示値を最大目盛値の5 %程

度に設定して,24時間連続測定を行う。この間におけるゼロ指示値の初期の指示値からの最大変動幅

の最大目盛値に対する百分率を求める。 

c) スパンドリフト ゼロドリフト試験において,試験開始時,試験終了時(24時間後)及び中間に2回

以上(5)ゼロ試験用ガスに代えてスパン試験用ガスを導入し,指示値を記録する。この間におけるスパ

ン指示値の初期の指示値からの最大変動幅の最大目盛値に対する百分率を求める(6)。 

注(5) 各スパン測定点の測定時間間隔は,4時間以上離れていなければならない。 

(6) 大気圧変化に対する指示値への影響を自動補正する機能がない計測器において大気圧の影響が

見られるときは,次の式を用いて大気圧の変動分を補正したものを用いる。ただし,計測器に

大気圧変化に対する指示値への影響量が示されている場合は,その値を用いて補正する。 

100

)

(

0

0

F

S

/P

P

S

δ 

×

×

=

ここに, δ: スパンドリフト(%) 
 

S: スパン試験用ガスを導入したときの指示値(ppm) 

S0: 初期にスパン試験用ガスを導入したときの指示値(ppm) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

P0: 試験開始時の大気圧(kPa) 

P: 試験開始時及びスパン試験用ガスを導入したときの大気圧(kPa) 

F: 最大目盛値(ppm) 

なお,ゼロドリフトの影響が見られるときは,次の式によってその変動を補正する。 

100

)

(

0

0

F

S

/P

P

Z

-

S

δ 

×

×

=

ここに, 

Z: スパン試験用ガス導入直前のゼロ指示値(ppm) 

d) 指示誤差 ゼロ校正,スパン校正を行った後,中間点ガスを導入し,指示値を記録する。この指示値

と中間点ガスの表示濃度との差の最大目盛値に対する百分率を求める。 

e) 最小検出限界 ゼロ校正,スパン校正を行った後,ゼロ試験用ガスを設定流量で導入し,指示記録さ

せる。2分間隔で25点以上の指示を読み,標準偏差(sx0)を求める。その標準偏差を2倍した値の最

大目盛値に対する百分率を最小検出限界(x)とし,次の式によって求める。 

100

2x0×

=cs

x

ここに, sx0: ゼロ試験用ガスによる指示値の標準偏差(ppm) 
 

c: 最大目盛値(ppm) 

備考 指示値の平滑(移動平均)時間を可変できる計測器にあっては,表2で要求される性能(応答

時間)を満たす設定範囲で行わなければならない。 

f) 

応答時間 試料導入口から設定流量のゼロ試験用ガスを導入し,指示安定後,導入ガスをスパン試験

用ガスに切り換える。このときの指示記録において,スパン試験用ガスの導入の時点から最終指示値

の90 %値に達するまでの時間を測定する。 

g) 干渉成分の影響 ゼロ校正,スパン校正を行った後,干渉影響試験用ガスを導入し,そのときの指示

値の最大目盛値に対する百分率を求める。 

h) 試料ガスの流量の変化に対する指示値の安定性 設定流量のスパン試験用ガスを導入し,指示が安定

したときの値をAとする。次に流量を設定値から+5 %変化させ,指示が安定したときの値をBとす

る。さらに,流量を設定値から−5 %変化させ,指示が安定したときの値をCとする。B−A,C−A

の値の最大目盛値に対する百分率を求める。 

i) 

電源電圧に対する指示値の安定性 電源電圧を定格電圧にしてスパン試験用ガスを導入し,指示が安

定したときの値をAとする。次に電源電圧を定格電圧の+10 %に変化させ,指示が安定したときの

値をBとする。さらに,電源電圧を定格電圧の−10 %に変化させ,指示が安定したときの値をCと

する。B−A,C−Aの値の最大目盛値に対する百分率を求める。 

j) 

耐電圧 計測器電源スイッチ“入り”の状態で,電源端子一括と外箱(接地端子)との間に定格周波

数の交流1 000 Vを1分間加えて,異常の有無を調べる。 

k) 絶縁抵抗 計測器電源スイッチ“入り”の状態で,電源端子一括と外箱(接地端子)との間の絶縁抵

抗を,JIS C 1302に規定する直流500 V絶縁抵抗計で測定する。 

8. 試験報告書 作成する報告書は,次の項目を含むものとする。 

a) 7.(性能試験)の7.1,7.2,7.3及び7.4のうち必要な事項。 

b) 4.(計測器の種類及び測定範囲),の表1のうち必要な事項。 

c) 試験結果 

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d) 特記事項 

9. 表示 計測器には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。 

a) 名称及び製造業者が指定する形名 

b) 測定対象成分 

c) 測定濃度範囲 

d) 使用温度範囲 

e) 定格電圧,定格周波数及び容量 

f) 

製造業者名又はその略号 

g) 製造年月 

h) 製造番号 

これらの表示は,1か所にまとめて表示しなくてもよい。 

10. 取扱説明書 取扱説明書には,少なくとも次の事項を記載しなければならない。 

a) 設置場所に関する注意事項 

b) 試料ガスの温度,流量,ダスト濃度及び干渉成分のそれぞれの許容範囲  

c) 試料ガスの前処理方法 

d) 配管及び配線 

e) 暖機時間 

f) 

使用方法 

1) 測定の準備及び校正 

2) 測定操作 

3) 測定停止時の処置 

g) 保守点検 

1) 日常点検の指針 

2) 定期点検の指針 

3) 流路系の清掃 

4) 故障時の対策 

関連規格 JIS B 7951 大気中の一酸化炭素自動計測器 

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附属書1(参考)フーリエ変換形赤外線分析計(FTIR) 

この附属書は,フーリエ変換形赤外線分析計に関する事柄を記載するもので,規定の一部ではない。 

1. 測定原理 干渉計から得られる赤外線の分光スペクトルを,測定セルの入射光とする。測定セルに試

料ガスを導入又は定期的に窒素を導入し,各々の透過光強度を赤外線検出器で電気信号に変換し,フーリ

エ変換,濃度演算などを行う。排ガス中の一酸化炭素濃度は4.5 μm〜4.9 μmの吸収波長によって測定する。 

2. 性能 主な性能は,次による。性能試験は測定セルに試験用ガスを導入することによって行う。測定

範囲は0〜50 ppmから0〜5 000 ppmの間で適切なものを選ぶ。 

a) ゼロドリフト 最大目盛値の2 %以下 

b) スパンドリフト 最大目盛値の±4 %/6 months 

c) 最小検出限界 最大目盛値の2 %以下 

d) 応答時間(90 %応答) 150 s以下 
 

3. 構造 分析計は附属書1図1に例を示す干渉計,測定セル,検出器,データ処理部などで構成する。 

なお,試料採取部は本体の6.3に準じる。 

附属書1図 1 フーリエ変換形赤外線方式分析計の構成例 

a) 光源 測定用赤外線光源と光路調整用レーザ光源とからなる。 

b) 干渉計 マイケルソン干渉計を使用し,分光スペクトルの波長領域は2.5 μm〜25 μm程度,分解能は

1 cm−1程度のものを用いる。 

c) 測定セル 試料ガスが流通し,両端の窓から赤外線が透過するものを用いる。 

d) 検出器 赤外線検出器とレーザ検出器とからなる。 

e) データ処理部 AD変換,フーリエ変換,スペクトル信号処理,濃度演算処理などを行うもので,コ

ンピュータなどからなる。 

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附属書2(参考)試料ガス希釈採取方式による 

排ガス中の一酸化炭素自動計測器 

この附属書は,排ガス中の一酸化炭素を試料ガス希釈採取方式によって連続的に測定する試料ガス希釈

採取方式自動計測器に関する事柄を記載するもので,規定の一部ではない。 

1. 測定原理 煙道内に設置した希釈プローブによって水分の多い排ガスを排ガス温度下で希釈し,試料

ガスの相対湿度を下げて水分凝縮による問題をなくし,分析計に導き測定する方法。乾燥した希釈空気を

エゼクタポンプの一次ノズルに送り込むことによって,キャビティ効果でエゼクタポンプ内は減圧になり,

試料ガスは臨界オリフィスで制御され一定の流量でエゼクタポンプに流れ込む。試料ガスは希釈空気と混

合され,二次ノズルを経て希釈試料ガスとなる。校正用ガスを希釈プローブから導入し,希釈システムを

含めて校正するので,希釈による誤差は無視できる。分析計はJIS B 7951に適合するものを用いる。 

なお,測定値は,湿りガス濃度(水分を含んだ状態での濃度)として測定する。 

2. 希釈プローブの主な性能  

a) 希釈比 12〜350 (臨界オリフィスの選択による。) 

b) 試料採取量 50 ml/min (希釈比100のとき) 

c) 試料温度 400 ℃最大(ステンレス鋼)/600 ℃最大(ハステロイなどのニッケル合金) 

3. 構造 試料ガス希釈採取方式は,附属書2図1に例を示す希釈プローブ,希釈プローブ制御部などで

構成する。 

附属書2図 1 試料ガス希釈採取方式の構成例 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 希釈プローブ フィルタ,臨界オリフィス,エゼクタポンプ,1次ノズル,2次ノズルなどからなる。 

b) 希釈プローブ制御部 希釈空気ライン,校正用ガスライン,減圧度などを測定,制御するユニットで,

圧力調整器,流量調整弁,減圧度測定圧力計などからなる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書3(参考)試料非吸引採取方式による 

排ガス中の一酸化炭素自動計測器 

この附属書は,排ガス中の一酸化炭素濃度を試料非吸引採取方式によって連続的に測定する自動計測器

(パスモニタ)に関する事柄を記載するもので,規定の一部ではない。 

1. 測定原理 固定発生源の排ガス流に測定光路部を設置することによって,試料ガスを吸引採取しない

で測定する方法。一酸化炭素の吸収波長の光を煙道中の排ガス流に直接照射し,その透過光を計測する方

法で,発光器からの照射光強度と受光器で計測した透過光強度との関係から排ガス中の一酸化炭素濃度を

測定する。計測器には,波長分散方式(差分光吸収法 DOAS:Differential optical absorption spectroscopy)

又は単一波長赤外レーザを用いた波長非分散単光束方式によるものがある。 

なお,測定値は,湿りガス濃度(水分を含んだ状態での濃度)として測定する。 

2. 性能 主な性能は,附属書3表1による。性能試験は,所定長さの校正用ガスセルを測定光路部に挿

入し,試験用ガスを導入又は封入することによって行う。 

附属書3表 1 主な性能 

波長分散方式 

波長非分散単光束方式 

測定範囲 

0〜60 ppmから 0〜8 500 ppm 

0〜2 000 ppmから 0〜60 vol% 

繰返し性 

最大目盛値の ± 1 % 

最大目盛値の ± 1 % 

ゼロドリフト 

最大目盛値の ± 0.6 %/month 

最大目盛値の ± 2 %/month 

スパンドリフト 

最大目盛値の ± 2 %/month 

最大目盛値の ± 4 %/month 

指示誤差 

最大目盛値の ± 1 % 

最大目盛値の ± 1 % 

最小検出限界 

最大目盛値の 1 %以下 

最大目盛値の 1 %以下 

応答時間(90 %応答) 

50 s以下 

2 s以下 

備考 この値は,光路長1 m,測定時間30 s(波長分散方式)の場合で,製品仕様書などによって抜粋して記載した。 

  

3. 構造 計測器は,附属書3図1及び附属書3図2に例を示す測定光路部,発光器,受光器,分光検出

器,校正用ガスセル,パージガスセル,データ処理部などで構成する。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書3図 1 波長分散方式の構成例 

附属書3図 2 波長非分散単光束方式の構成例 

a) 発光器 一酸化炭素の吸収波長域の光を発生するもので,波長分散方式では高圧キセノンランプなど

を,波長非分散単光束方式では単色光が得られる半導体レーザなどを用いる。 

b) 受光器 排ガス流を透過した一酸化炭素の吸収波長域の透過光を集光し分光検出器などに導入するも

ので,集光に凹面鏡などを用い,分析部への導入に光ファイバケーブルなどを用いる。 

c) 分光検出器 導入された光を分光,検出するもので,回折格子,走査装置,光電子増倍管などで構成

する。 

d) 検出器 排ガス流を透過した一酸化炭素の吸収波長域の透過光を集光し,検出するもので,光電変換

素子などを用いる。 

e) 測定光路部 煙道に設置した発光器と受光器又は検出器との間の長さで,最大測定光路長は15〜30 m

程度である。 

f) 

パージガスセル 発光器及び受光器,又は検出器に付着する粉じんなどを除去するために,窒素又は

除湿,除じんした圧縮空気を吹き付けるセル。 

g) 校正用ガスセル 試験用ガスを連続的に導入又は封入する構造であり,両端のセル窓には赤外線を透

過するものを用いる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

h) データ処理部 波長分散方式では,得られた一酸化炭素の吸収スペクトルグラムを差分光吸収法

(DOAS)で処理し,濃度を算出するもので,AD変換器,制御器,演算器などからなる。波長非分散

単光束方式では検出器で得られた電気信号から濃度を算出するもので,濃度算出に必要な測定光路長,

排ガス温度,排ガス圧力などのパラメータを設定する制御器,演算器などからなる。