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B 7606-1997

1 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって,JIS B 7606-1991 は改正され,この規格に置き換えられる。

JIS B 7606

には,次に示す附属書がある。

附属書  テストチェーン


日本工業規格

JIS

 B

7606

-1997

コンベヤスケール

Belt weighers

1.

適用範囲  この規格は,ベルトコンベヤで連続して輸送されるばらの状態の各種原材料や製品などの

質量とベルトの速度を電気的に検出し,それらを演算して輸送量を計量するコンベヤスケールのうち,最

大瞬間荷重の質量が 15kg 以上のものについて規定する。ただし,定量供給用制御装置付きのものは除く。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS Z 8103

  計測用語

JIS Z 8306

  工業計器の目盛通則

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 8103 によるほか,次による。

(1)

計量ローラ  ベルトに接して取り付けられ,被計量物の質量を荷重検出器に伝達するローラ。

(2)

荷重受台  計量ローラが取り付けられているフレーム。

(3)

計量能力  性能を満足して計量・輸送することができる被計量物の単位時間当たりの質量。上限を最

大計量能力,下限を最小計量能力という。

(4)

計量範囲  最大計量能力と最小計量能力とで示されるコンベヤスケールの使用範囲。

(5)

働長(どうちょう)  荷重検出器に伝達される質量に相当する被計量物が載っているベルト部分及び

その有効長さ。

なお,有効長さは,計量ローラの数に応じて次のとおりとする。

(a)  1

個の場合

計量ローラとその両端に隣接するキャリヤローラとの軸間距離の和の

2

1

(b)

複数の場合

両端の計量ローラの軸間距離に,これら計量ローラとそれぞれに隣接するキャリヤローラとの軸

間距離の和の

2

1

を加えた長さ。

(6)

瞬間荷重  計量・輸送中のある瞬間に働長上にある被計量物。最大計量能力のときの被計量物を最大

瞬間荷重という。

(7)

速度検出装置  ベルトの移動量又は移動速度を検出する装置。

(8)

積算指示装置  ベルトコンベヤで輸送された質量を積算して指示する装置。

(9)

テストチェーン  回転おもりが鎖状に連結され,所定の単位長さ当たりの質量をもった,積算値の誤

差の試験に用いる器具。

3.

種類  コンベヤスケールの種類は,構造によって次の 2 種類とする。

(1)

一体形  ベルトコンベヤ,荷重検出装置及び速度検出装置が一体となったもの。

(2)

取付形  現場に設置されたベルトコンベヤに荷重検出装置及び速度検出装置を取り付けたもの。


2

B 7606-1997

4.

等級  コンベヤスケールの等級は,性能によって R0.5 級,R1.0 級,R2.0 級,F0.5 級,F1.0 級及び F2.0

級の 6 等級とする。

5.

性能

5.1

計量範囲  計量範囲は,種類に応じ,次のとおりとする。

(1)

一体形  最大計量能力の 20∼100%。

(2)

取付形  最大計量能力の 35∼100%。

5.2

積算値の誤差  積算値の誤差は,等級に応じ表 の値を超えてはならない。

表 1  積算値の誤差の許容値

等級

許容値(

1

)

R0.5

輸送された質量の±0.5%

R1.0

輸送された質量の±1.0%

R2.0

輸送された質量の±2.0%

F0.5

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.5%

F1.0

最大計量能力における基準値(

2

)

の±1.0%

F2.0

最大計量能力における基準値(

2

)

の±2.0%

(

1

)

許容値は,計算された値に最も近い値で,かつ,積算指示装
置の目量の整数倍とする。

(2)

最大計量能力で,同じ時間に輸送される被計量物の質量で,

次の式によって求める。

600

3

000

1

×

×

=

×

=

t

Q

Q

Q

M

S

M

M

ここに,

S

基準値

 (kg)

Q

運転時の計量能力

  (

t

/h)

M

輸送された被計量物の質量

 (kg)

Q

M

最大計量能力

  (

t

/h)

t

輸送時間

 (s)

5.3

零点の誤差  無負荷の状態で運転したとき,積算値の誤差が等級及び種類に応じ表 の値を超えて

はならない。

表 2  零点の誤差の許容値

等級

許容値(

1

)

一体形

取付形

R0.5

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.05%

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.075%

R1.0

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.1%

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.15%

R2.0

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.2%

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.3%

F0.5

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.15%

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.25%

F1.0

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.3%

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.45%

F2.0

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.6%

最大計量能力における基準値(

2

)

の±0.9%

5.4

計量特性

5.4.1

零点の安定性  無負荷の状態で

3

分間運転したとき,積算値の誤差が等級に応じ

表 の値を超えて

はならない。


3

B 7606-1997

表 3  零点の安定性の許容値

等級

許容値(

1

)

R0.5

級及び F0.5 級

最大計量能力で 1 時間運転したときに輸送される質量の 0.001 3%

R1.0

級及び F1.0 級

最大計量能力で 1 時間運転したときに輸送される質量の 0.002 5%

R2.0

級及び F2.0 級

最大計量能力で 1 時間運転したときに輸送される質量の 0.005%

5.4.2

感じ  無負荷の状態で運転した場合と,等級に応じ表 の値に相当する質量の荷重を負荷して運転

した場合とで,積算値に差が生じなければならない。

表 4  負荷する荷重の質量

等級

負荷する荷重の質量

R0.5

級及び F0.5 級

最大瞬間荷重の質量の 0.05%

R1.0

級及び F1.0 級

最大瞬間荷重の質量の 0.1%

R2.0

級及び F2.0 級

最大瞬間荷重の質量の 0.2%

5.5

偏置誤差  荷重の偏りによる積算値の誤差は,表 の値を超えてはならない。

表 5  偏置誤差及び耐環境性の許容値

等級

許容値(1)

R0.5

級及び F0.5 級

輸送された質量の±0.18%

R1.0

級及び F1.0 級

輸送された質量の±0.35%

R2.0

級及び F2.0 級

輸送された質量の±0.7%

5.6

耐環境性

5.6.1

温度  表示されている使用温度範囲(表示されていない場合は,−

10

∼+

40

℃)の温度環境におい

て,積算値の誤差が

表 の許容値を超えてはならない。

なお,表示されている使用温度範囲は,上限と下限との幅が

30

℃以上でなければならない。

5.6.2

湿度  温度

20

℃及び相対湿度

50%

の環境並びに表示されている使用温度範囲の上限(表示されて

いない場合は,+

40

℃)の温度及び相対湿度

85%

の環境において,積算値の誤差が

表 の値を超えてはな

らない。

5.6.3

電源電圧変動  表示されている定格電圧の

110%

から

85%

の電圧で運転したとき,積算値の誤差が

表 の値を超えてはならない。

5.6.4

瞬時停電  電源電圧が瞬間的に停止又は低下した状態における積算値と,正常な状態における積算

値との差が,

表 の値を超えてはならない。

5.6.5

バースト  主電源にバーストが印加されている状態における積算値と,印加されていない状態にお

ける積算値との差が

表 の値を超えてはならない。

5.6.6

静電気放電  静電気がコンベヤスケールの一部(ベルトコンベヤは除く。)に気中放電されている

状態における積算値と,気中放電されていない状態における積算値との差が

表 の値を超えてはならない。

5.6.7

電磁波感受性  電磁界内にさらされている状態における積算値と,さらされていない状態における

積算値との差が

表 の値を超えてはならない。

6.

構成,構造及び機能

6.1

構成  コンベヤスケールは,ベルトコンベヤ,荷重検出装置,速度検出装置,補助装置及び積算装

置で構成され,目的とする使用条件及び被計量物に適合し,かつ,据え付けた状態で実機試験ができるよ

うに設計されていなければならない。


4

B 7606-1997

6.2

構造及び機能  コンベヤスケールの構造及び機能は,次のとおりとする。

6.2.1

ベルトコンベヤ  ベルトコンベヤは,計量範囲内の計量能力で被計量物を円滑に輸送でき,かつ,

ベルトを介して被計量物の質量を計量ローラに正確に伝達できるものでなければならない。

6.2.2

荷重検出装置  荷重検出装置は,次のとおりとする。

(1)

計量ローラは,コンベヤスケールの性能に影響を及ぼさない程度の同心度をもち,円滑に回転でき,

かつ,ベルトコンベヤの運転中にベルト進行方向へ移動しないよう荷重受台に確実に固定されている

こと。

(2)

荷重受台は,ベルトコンベヤの運転中にベルト進行方向へ移動しないよう,確実に固定されているこ

と。

(3)

荷重伝達部は,荷重受台に作用した荷重を確実に荷重検出器に伝達できるものであること。

(4)

荷重検出器は,偏荷重が作用しないように取り付けられていること。

なお,荷重検出器を単体で試験することによって,コンベヤスケールの性能を簡易チェックできる

ものは,簡易チェック時とコンベヤスケールの運転時とで,荷重検出器に作用する力の方向に差がな

いこと。

6.2.3

速度検出装置  速度検出装置は,ベルトの移動量又は移動速度に比例する信号を正確に関連装置に

伝達できるものでなければならない。

6.2.4

補助装置  補助装置は,計量性能に影響を与えるものであってはならない。

6.2.5

積算装置  積算装置は,次のとおりとする。

(1)

演算装置は,荷重検出器及び速度検出装置からの信号を確実に演算し,積算できるものであること。

(2)

指示装置及び記録装置の目盛線は,JIS Z 8306 に適合すること。

(3)

指示装置及び記録装置の目量(

1

目盛の値,ディジタル式の場合は,

1

間隔の値。

)は,

1

×

10

n

2

×

10

n

又は

5

×

10

n

は整数)であること。

(4)

指示装置及び記録装置には,該当する計量単位又はその記号の表示があること。

(5)

指示装置及び記録装置は,所定の表示が正確,かつ,容易に読み取れるものであること。

(6)

積算指示装置は,計量中に容易にゼロリセットができないこと。

(7)

積算指示装置は,電源が遮断されたときの指示値を少なくとも

24

時間保持すること。

(8)

瞬間輸送量指示装置は,単位時間当たりの輸送量又はその最大計量能力に対する比率を表示するもの

であること。

(9)

瞬間荷重指示装置は,荷重検出装置に作用している質量又はその最大瞬間荷重の質量に対する比率を

表示するものであること。

(10)

瞬間輸送量が最小能力未満又は最大能力を超えたとき,その旨が連続して表示されること。

(11)

零点調整装置は,

コンベヤスケールの作動原理に適した機構によって自動,

手動又は半自動で動作し,

計量中は容易に零点の調整ができないこと。

また,半自動及び自動の零点調整装置は,次の(a)(c)に適合するものであること。

(a)

調整はベルトが整数回転した後に行われること。

(b)

調整を終了したことが表示されること。

(c)

調整の量が所定の限界を超えたときは,警報を発すること。

(12)

スパン調整装置は,コンベヤスケールの作動原理に適した機構によって自動,手動又は半自動で動作

し,計量中は容易にスパンの調整ができないこと。


5

B 7606-1997

7.

性能試験方法

7.1

試験の種類  試験の種類は,実機試験及びシミュレーション試験の

2

種類とし,次による。

(1)

実機試験  ベルトコンベヤを含めて使用される状態に組み立てられた装置に対して,意図されている

被計量物又は附属書に定めるテストチェーンを用いて行う試験で,積算値の誤差と零点の誤差の試験

に適用する。

(2)

シミュレーション試験  少なくとも次の機器で構成された装置に対して,

2

級基準分銅(

3

)

又はそれと

同等以上の品質の分銅又はおもりを用いて行う試験で,計量特性,偏置誤差及び耐環境性の試験に適

用する。

・荷重受台

・荷重伝達部

・荷重検出装置

・速度検出装置又はベルトの走行に対応する信号を発信する装置

・積算装置

(

3

)

基準器検査規則(平成

5

10

27

日・通商産業省令第

71

号)に定められるもの。

7.2

試験の条件

7.2.1

試験場所の環境  試験は,特に指定する場合を除き,表示された使用温度範囲内(表示されていな

い場合は,−

10

∼+

40

℃)で,安定した温度の雰囲気に約

2

時間放置した後に行う。

なお,一つの試験中に

5

℃以上を超える温度変化があってはならない。

7.2.2

最小積算荷重  荷重の質量を積算して行う試験において,最小積算荷重の質量は次の(1)(3)のう

ち,最も大きい値とする。

(1)

最大計量能力で

1

時間に積算される質量の

2%

(2)

最大計量能力でベルトが

1

回転する間に積算される質量。

(3)

等級に応じ,

表 に示す積算指示装置の目量数に相当する質量。

表 6  最小積算荷重の質量に相当する目量数

等級

目量数

R0.5

級及び F0.5 級 800

R1.0

級及び F1.0 級 400

R2.0

級及び F2.0 級 200

7.2.3

検量用はかり  輸送された被計量物の質量を測定するために用いる検量用はかりは,器差が積算指

示装置の目量の

3

1

以下であることが確認されているものでなければならない。

7.3

試験の準備  試験の実施に当たっては,事前に次の事項を確認しなければならない。

(1)

被試験機器が正常に機能するように,各構成装置を正しく設置する。

(2)

製造業者が指定する一定時間通電し,電気的に安定させる。

(3)

被試験機器が,6.の規定に適合していることを確認するとともに,特に次の点に注意する。

(a)

ベルト,計量ローラ,キャリヤローラ及び荷重受台への被計量物の付着が計量性能に影響を及ぼさ

ないこと。

(b)

試験中にベルトの蛇行,被計量物のこぼれ,滑り,転がりなどがないこと。

(c)

ベルトの張力を一定にするテークアップは,円滑に作動すること。

(d)

計量に関与するキャリヤローラは,無負荷で運転されている状態で円滑に回転すること。

(e)

ベルトコンベヤは,事前に無負荷で十分な運転を行い,各部をなじませること。


6

B 7606-1997

(4)

正常な運転状態で自動運転し,各構成装置が正常に動作することを確認する。

7.4

試験の手順

7.4.1

積算値の誤差  積算値の誤差の試験は次のとおりとし,被計量物又は附属書に定めるテストチェー

ンを用いて,コンベヤスケールを運転して行う。

(1)

試験は,最小積算荷重の質量以上を積算して行う。

(2)

試験は,最大瞬間荷重の質量の約

40%

及び約

80%

2

点について,それぞれ

3

回行う。

(3)

積算値は,最小積算荷重の質量以上が積算された後,ベルトが運転前と同一位置に戻ったときに読み

取る。この場合において,ベルトの位置はベルトに付した印を目視又はセンサによって検出するか,

速度検出装置によって確認するものとする。

なお,センサ又は速度検出装置による場合は,検出が正しく行われることを事前に確認しておかな

ければならない。

(4)

誤差は,次の式によって算出する。

(a)

被計量物を使用する場合

E

  (

I

1

I

0

)

M

ここに,

E

誤差

 (kg)

I

1

試験後の積算指示値

 (kg)

I

0

試験前の積算指示値

 (kg)

M

検量用はかりで測定した被計量物の質量

 (kg)

(b)

テストチェーンを用いる場合

E

  (

I

1

I

0

)

W

r

LN

ここに,

E

誤差

 (kg)

I

1

試験後の積算指示値

 (kg)

I

0

試験前の積算指示値

 (kg)

W

r

テストチェーンの単位長さ当たり質量

 (kg/m)

L

ベルトの

1

回転の長さ

 (m)

N

ベルトの整数回転数

なお,W

r

LN

をテストチェーンの基準値と呼び,輸送した被計量物の質量に相当する。

7.4.2

零点の誤差  零点を調整し,積算指示値をリセットした後,無負荷の状態でベルトを

1

回転(

1

転する時間が

3

分未満の場合は,

3

分以上で

3

分に最も近い時間における整数回転)させ,積算値を読み

取る。

なお,試験は

5

回行う。

7.4.3

計量特性

7.4.3.1

零点の安定性  零点を調整し,積算指示値をリセットした後,無負荷の状態で

3

分間積算して積

算値を読み取る。

なお,試験は

5

回行う。

7.4.3.2

感じ  零点を調整し,積算指示値をリセットした後,無負荷の状態及び等級に応じ表 の質量の

分銅又はおもりを負荷した状態で,それぞれ

3

分間積算し,各々の積算値を読み取る。

7.4.4

偏置誤差  最大瞬間荷重に相当する質量の分銅又はおもりを,ベルトの幅方向の中心線に対応する

位置に負荷して積算したときの積算値と,ベルトの幅方向の中心線から左右にそれぞれベルト幅の

4

1

離れ

た位置に負荷して積算したときの積算値との差を左右それぞれ求める。

なお,積算は,零点を調整し,積算指示値をリセットした後,最小積算荷重の質量の積算に必要なベル

トの走行に対応する信号を入力して行う。


7

B 7606-1997

7.4.5

耐環境性

7.4.5.1

温度  次の(1)(5)のそれぞれの状態で,表示された計量範囲の上限付近,中間付近及び下限付近

の計量能力に対応する質量の分銅又はおもりを荷重受台に負荷し,それぞれ最小積算荷重の質量の積算に

必要なベルトの走行に対応する信号を入力して積算を行い,積算値を読み取る。

なお,試験はそれぞれの状態で

2

回行う。

(1)

 20

℃の雰囲気で約

2

時間放置した後,零点を調整し,積算指示値をリセットした状態。

(2)

表示された使用温度範囲の上限まで温度を上昇させた雰囲気に約

2

時間放置した後,零点を調整し,

積算値をリセットした状態。

(3)

表示された使用温度範囲の下限まで温度を下降させた雰囲気に約

2

時間放置した後,零点を調整し,

積算値をリセットした状態。

(4)

温度を

5

℃にした雰囲気に約

2

時間放置した後,零点を調整し,積算指示値をリセットした状態。

なお,表示された温度範囲の下限が

5

℃を超える場合は,この状態での試験は行わない。

(5)

 20

℃の雰囲気に約

2

時間放置した後,零点を調整し,積算指示値をリセットした状態。

7.4.5.2

湿度  次の(1)及び(2)のそれぞれの状態で,表示された計量範囲の上限及び下限の計量能力に対応

する質量の分銅又はおもりを荷重受台に負荷し,最小積算荷重の質量の積算に必要なベルトの走行に対応

する信号を入力して積算を行い,積算値を読み取る。

なお,試験はそれぞれの状態で

2

回行い,試験中に被試験機器に結露が生じないよう注意する。

(1)

 20

℃及び相対湿度

50%

の雰囲気で約

2

時間放置した後,零点を調整し,積算指示値をリセットした状

態。

(2)

表示された使用温度範囲の上限及び相対湿度

85%

の雰囲気で

2

日間放置した後,零点を調整し,積算

値をリセットした状態。

7.4.5.3

電源変動  定格電圧の

85%

及び

110%

の電源電圧で,それぞれ零点を調整し,積算指示値をリセ

ットした後,表示された最大瞬間荷重に相当する質量の分銅又はおもりを荷重受台に負荷し,最小積算荷

重の質量の積算に必要なベルトの走行に対応する信号を入力して積算を行い,積算値を読み取る。

7.4.5.4

瞬時停電  零点を調整し,積算指示値をリセットした後,表示された最大瞬間荷重に相当する質

量の分銅又はおもりを荷重受台に負荷し,最小積算荷重の質量の必要なベルトの走行に対応する信号を入

力して積算を行い,その間に電源電圧を

10

秒以上の間隔で

10

回,

表 のとおり瞬間的に停止又は低下さ

せ,積算値を読み取る。

表 7  電源電圧の瞬時停電又は低下

電圧の低下率

100% 50%

時間

8

∼10ms 16∼20ms

7.4.5.5

バースト  零点を調整し,積算指示値をリセットした後,表示された最大瞬間荷重に相当する質

量の分銅又はおもりを荷重受台に負荷し,最小積算荷重の質量の積算に必要なベルトの走行に対応する信

号を入力して積算を行い,その間に以下の

2

次指数波形の電圧バーストを,

50

Ωの出力インピーダンスを

もつ発信器によって正負

10

回のランダム位相で主電源に加え,積算値を読み取る。

・スパイクの立上り時間

5ns

・スパイクの半値幅

50ns

・バーストの長さ

15ms

・バースト周期

300ms

・ピーク電圧

1 000V


8

B 7606-1997

7.4.5.6

静電気放電  零点を調整し,積算指示値をリセットした後,表示された最大瞬間荷重に相当する

質量の分銅又はおもりを荷重受台に負荷し,最小積算荷重の質量の積算に必要なベルトの走行に対応する

信号を入力して積算を行い,その間に

10

秒以上の間隔で

DC8kV

の静電気を少なくとも

10

回,気中放電

させ,積算値を読み取る。放電は,充電した

100pF

のコンデンサの一方の端子を被試験機器の接地端子に

接続し,他方の端子を

330

Ωの抵抗を介して操作者が触れやすい被試験機器の表面に近づけて行う。

なお,被試験機器が接地端子を備えていない場合は,被試験機器を,そのすべての側面から外側へ

0.1m

以上張り出し接地板上に置いて行うものとする。

7.4.5.7

電磁波感受性  電磁暗室内で,零点を調整し,積算指示値をリセットした後,以下の電界強度を

もつ電磁波にさらしながら,表示された最大瞬間荷重に相当する質量の分銅又はおもりを荷重受台に負荷

し,最小積算荷重の質量の積算に必要なベルトの走行に対応する信号を入力して積算を行い,積算値を読

み取るとともに機能に関し異常が発生していないか観察する。

なお,電磁波は,電界強度を維持しながら規定の周波数範囲を連続的に走査するものとする。

・周波数範囲

26

1 000MHz

・電界強度

3V/m

・変調

80%AM, 1kHz

正弦波

8.

検査  検査は,形式検査(

4

)

及び受渡検査(

5

)

とし,それぞれ

表 の○を付した項目について行い,5.

び 6.の規定に適合しなければならない。

なお,銘板に記載する等級は,受渡検査で決定し,形式検査で確認した等級より上位であってはならな

い。

また,受渡検査において荷重の負荷に被計量物を用いるか,テストチェーンを用いるかは,受渡当事者

間の協議による。

(

4

)

形式ごとに評価するための検査で,シミュレーション試験によって行う。

(

5

)

既に形式検査に合格したものと同じ形式の個々の製品を評価するための検査で,実機試験によ

って行う。

表 8  検査項目

性能

項目

形式検査

受渡検査

試験の種類

積算値の誤差

実機試験

零点の誤差

零点の安定性

シミュレーション試験

感じ

偏置誤差

耐環境性

温度

湿度

電源電圧変動

瞬時停電

バースト

静電気放電

電磁波感受性

構成・構造・機能

9.

表示  コンベヤスケールには,次の事項を記載した銘板を見やすい箇所に取り付けなければならない。


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B 7606-1997

(1)

形式

(2)

等級

(3)

ベルト移動速度

 (m/min)

(4)

働長

 (m)

(5)

最大瞬間荷重

 (kg)

(6)

計量範囲(

kg/h

又は t/

h

(7)

製造業者名又はその略号

(8)

製造年月又はその略号

(9)

製造番号

10.

据付け,保全及び補修

10.1

据付け  コンベヤスケールは,ベルトを介して計量が行われることから,据え付けられるベルトコ

ンベヤ及び関連機器の構造,機能などが性能に影響するので,製造業者が別に指定する場合を除き,以下

に適合するように据え付けられなければならない。

10.1.1

ベルトコンベヤ  ベルトコンベヤは,次のとおりとする。

(1)

ヘッドプーリ,テールプーリ及びトリッパの近く並びにコンベヤベルトの湾曲部に取り付けないこと。

(2)

ベルトコンベヤのフレームは,最大瞬間荷重が負荷されたとき,計量ローラとキャリヤローラとの相

対位置が変化して計量性能に影響が生じないような強度をもつものであること。

(3)

ベルトコンベヤは,風,雨,振動などが計量性能に影響を及ぼすおそれがある場合には,防護対策を

講じること。

(4)

ベルトコンベヤのヘッドプーリからテールプーリまでの距離は,

100m

を超えないこと。

(5)

傾斜があるベルトコンベヤは,被計量物の滑り,転がりなどが生じないものであること。

(6)

ベルトコンベヤの運転が停止したときに逆転するおそれがある場合は,逆転を防止するための装置を

設置すること。

(7)

ベルトの蛇行が計量性能に影響を及ぼすことがないこと。

なお,蛇行を抑制するために蛇行防止用ローラ又は自動調心ローラを用いるときは,計量性能に影

響を及ぼす位置に取り付けないこと。

(8)

ベルトに付着した被計量物を除去するベルトクリーナ及び被計量物のベルトからのこぼれを防止する

スカートゴムは,計量性能に影響を及ぼす位置に取り付けないこと。

(9)

ベルト,計量ローラ,キャリヤローラ及び荷重受台への被計量物の付着が,計量性能に影響を及ぼさ

ないようにすること。

(10)

ベルトタッチ式速度検出装置の検出用ローラは,常にベルトに接触する位置に取り付けること。

10.1.2

ベルト  ベルトは,次のとおりとする。

(1)

単位長さ当たりの質量が,ほぼ一定であること。

(2)

継目が,計量性能に影響を及ぼさないこと。

(3)

負荷の状態にかかわりなく常にキャリヤローラの上面に接していること。

(4)

一般に,次の形状のベルトは使用しないこと。

・桟付ベルト

・ひれ付ベルト

・鋼帯ベルト


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B 7606-1997

・剛性がある特殊ベルト

10.1.3

ベルト緊張装置  ベルト緊張装置は,次のとおりとする。

(1)

ベルトコンベヤの任意の位置におけるベルト張力を常に一定に保つものであること。

(2)

通常の運転状態において,ベルトと駆動プーリとの間に滑りがなく,ベルトに必要な張力を与えるこ

とができるものであること。

(3)

ベルトの張力を一定にするテークアップ部は,円滑に動くこと。

10.1.4

供給機構  供給機構は,次のとおりとする。

(1)

被計量物の輸送が始まる位置からコンベヤスケールの設置位置までは,被計量物が計量可能な状態に

安定するのに十分な距離があること。

(2)

被計量物がベルトコンベヤに負荷されたとき,計量性能に影響を及ぼす衝撃が伴う場合は,衝撃防止

ローラなどを設置すること。

10.1.5

キャリヤローラ  キャリヤローラは,次のとおりとする。

(1)

平形又は

3

ローラトラフ形であること。

(2)

計量ローラの上面とキャリヤローラの上面とが,ほぼ同一平面上にあるように取り付けること。

(3)

計量性能に影響を及ぼさない程度の同心度をもち,円滑に回転するものであること。

(4)

計量に関与するキャリヤローラは,

無負荷で運転されている状態で,

円滑に回転するものであること。

(5)

最大瞬間荷重が負荷されたとき,キャリヤローラの軸及び軸受のたわみが計量性能に影響を及ぼさな

いこと。

(6)

計量ローラに隣接するキャリヤローラは,働長が変わらないように確実に取り付けること。

(7)

トラフ角度は,ベルト幅が

600mm

を超える場合は

30

°以下,

600mm

以下の場合は

20

°以下とするこ

と。

(8)

トラフ角度がある計量ローラ及びその前後のキャリヤローラは,トラフ角度が同一であること。

また,トラフの左右両端は,ベルトの中心に対して対称であること。

10.2

保全  コンベヤスケールは,製造業者の指示及び 10.1 の規定に適合するように整備されていなけれ

ばならない。

10.3

据付状態の変更及び補修  コンベヤスケールは,据付状態の変更又は主要部の補修を行った場合に

は,改めてこの規定に適合することを確認しなければならない。


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B 7606-1997

附属書  テストチェーン

1.

適用範囲  この附属書は,コンベヤスケールの積算値の誤差の試験に用いるテストチェーンについて

規定する。

2.

構造  テストチェーンの構造は,次のとおりとする。

(1)

ローラは,端面の角に丸みがあり,円滑に回転するものでなければならない。

(2)

軸受部は,潤滑剤を多量に使用する必要がないものでなければならない。

(3)

  1

ピッチの質量は,相互の差が

000

1

1

以下で均一でなければならない。

(4)

  1

ピッチの長さは,相互の差が

200

1

以下で均一でなければならない。

3.

質量の誤差  表示されている

1m

当たりの質量は,誤差が

000

1

1

以下でなければならない。

なお,誤差は

1m

に相当する部分に含まれるピッチごとの質量を合計して求め,ピッチごとの質量は

1m

当たりの合計質量の

000

3

1

を読み取ることができるはかりによって測定する。

4.

表示  テストチェーンには,見やすい箇所に

1m

当たりの質量及び全長が表記されていなければなら

ない。

5.

選定  試験に用いるテストチェーンは,次によって選定する。

(1)

全体の質量が,試験するコンベヤスケールの最大瞬間荷重の質量の約

40%

及び約

80%

であること。た

だし,後者のテストチェーンは合計質量が約

80%

に相当する

2

本であってもよい。

(2)

全長が,試験するコンベヤスケールの働長両端のキャリヤローラにそれぞれ隣接するキャリヤローラ

の軸間距離以上であること。

(3)

試験するコンベヤスケールの働長を

1

ピッチの長さで除した商が整数であること。

6.

取付け  試験に当たっては,試験を行うコンベヤスケールの構成,構造及び機能を本体 6.に従って確

認し,次のとおりテストチェーンを取り付けなければならない。

(1)

テストチェーンの全長の中心と,試験するコンベヤスケールの働長の中心とがほぼ一致すること。

(2)

テストチェーンの中心線と,試験するコンベヤスケールのベルトの中心線とがほぼ一致すること。た

だし,

2

本のテストチェーンを用いる場合は,テストチェーンがお互いに接触しないよう,ベルトの

中心線を挟んで並列すること。

(3)

試験中にテストチェーンが蛇行又はベルトの走行方向へ移動しないよう,両端を確実に取り付けるこ

と。

(4)

計量ローラ又はキャリヤローラがベルトを介して接するテストチェーンのローラは,その中心と計量

ローラ又はキャリヤローラの中心とがほぼ同一線上に位置するように取り付けること。ただし,テス

トチェーンのローラが計量ローラ及びキャリヤローラをまたいで取り付けられてもよいが,テストチ

ェーンを代えたとき及び同じテストチェーンでの試験を繰り返すときに,テストチェーンのローラと

計量ローラ及びキャリヤローラの相対位置が変わってはならない。


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B 7606-1997

原案作成委員会の構成表

氏名

所属

(委員長)

村  田      守

社団法人日本計量士会

池  谷  浩之輔

通商産業省機械情報産業局

大  嶋  清  治

工業技術院標準部

根  田  和  朗

工業技術院計量研究所

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

幸  田  文  彦

住友金属鉱山株式会社

北  川  充  宏

日本鋼管株式会社

江  良  誠  至

財団法人日本砕石協会

吉  本  伸  三

社団法人セメント協会

竹  中      修

住友化学工業株式会社

柴  野  隆  三

日本製紙株式会社

山  口      薫

アサノ精機株式会社

池  北      實

株式会社イシダ

越  智  康  揮

鎌長製衡株式会社

山  本  義  晴

川鉄アドバンテック株式会社

木  村  雄二郎

株式会社クボタ

竹之内  靖  方

日新電子工業株式会社

千  葉  俊  雄

北東衡機工業株式会社

坂  上  和  夫

大和製衡株式会社

(事務局)

松  村  正  勝

社団法人日本計量器機工業連合会

市  川  敏  夫

社団法人日本計量機器工業連合会

那  須  康  宏

社団法人日本計量機器工業連合会