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B 7604-2:2017  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲  1 

2 引用規格  1 

3 用語及び定義  2 

4 記号,単位及び式  2 

5 一般試験要件  2 

5.1 電源  2 

5.2 ゼロ点設定  2 

5.3 温度  2 

5.4 回復  3 

5.5 予備負荷  3 

5.6 管理はかり  3 

5.7 d未満の数字の表示  3 

5.8 検査  4 

6 充塡量試験  4 

6.1 各充塡量の質量の計量  4 

6.2 実量試験の実施  4 

6.3 充塡回数  5 

6.4 標準器の精度  5 

6.5 実量試験方法  5 

6.6 事前設定値  6 

6.7 試験充塡量の質量及び平均質量値 6 

6.8 自動計量の偏差  7 

6.9 自動計量の事前設定値誤差 7 

7 静的試験(型式検査段階)  7 

7.1 一般  7 

7.2 ゼロ点設定装置及び風袋引き装置 7 

7.3 型式検査のための静的計量試験方法  9 

7.4 精度等級の基準値Ref(x)の決定  9 

8 影響因子試験及び妨害試験  9 

8.1 試験条件  9 

8.2 影響因子試験  11 

8.3 妨害試験  21 

9 スパン安定性試験  34 

10 実量試験の手順  34 

10.1 型式検査における実量試験  34 


 

B 7604-2:2017 目次 

(2) 

ページ 

10.2 受渡検査における実量試験  35 

附属書A(規定)複数荷重のAGFIの誤差の計算  37 

附属書B(参考)被試験装置  39 

附属書C(参考)定格最小充塡量(Minfill)についての考察  40 

附属書D(参考)自動はかりのための非自動はかり(質量計用指示計)の試験結果の換算  42 

 

 


 

B 7604-2:2017  

(3) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。 

これによって,JIS B 7604:1996は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任をもたない。 

JIS B 7604の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 7604-1 第1部:計量要件及び技術要件 

JIS B 7604-2 第2部:試験方法 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

B 7604-2:2017 

 

充塡用自動はかり−第2部:試験方法 

Automatic gravimetric filling instruments-Part 2: Tests 

 

適用範囲 

この規格は,製品の個々の質量を自動計量して,所定質量ごとに充塡する充塡用自動はかり(AGFI)の

試験方法について規定する。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0192 はかり用語 

JIS B 7604-1 充塡用自動はかり−第1部:計量要件及び技術要件 

JIS B 7611-2 非自動はかり−性能要件及び試験方法−第2部:取引又は証明用 

JIS B 7612-1 質量計用ロードセル−第1部:アナログロードセル 

JIS B 7612-2 質量計用ロードセル−第2部:デジタルロードセル 

JIS C 60068-2-1 環境試験方法−電気・電子−第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A) 

JIS C 60068-2-2 環境試験方法−電気・電子−第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B) 

JIS C 60068-2-30 環境試験方法−電気・電子−第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)

試験方法(試験記号:Db) 

JIS C 60068-2-78 環境試験方法−電気・電子−第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:

Cab) 

JIS C 60068-3-1 環境試験方法−電気・電子−第3-1部:低温(耐寒性)試験及び高温(耐熱性)試

験の支援文書及び指針 

JIS C 60068-3-4 環境試験方法−電気・電子−第3-4部:高温高湿試験の指針 

JIS C 61000-4-2 電磁両立性−第4-2部:試験及び測定技術−静電気放電イミュニティ試験 

JIS C 61000-4-3 電磁両立性−第4-3部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ試験 

JIS C 61000-4-4 電磁両立性−第4-4部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/バー

ストイミュニティ試験 

JIS C 61000-4-5 電磁両立性−第4-5部:試験及び測定技術−サージイミュニティ試験 

JIS C 61000-4-6 電磁両立性−第4-6部:試験及び測定技術−無線周波電磁界によって誘導する伝導

妨害に対するイミュニティ 

JIS C 61000-4-11 電磁両立性−第4-11部:試験及び測定技術−電圧ディップ,短時間停電及び電圧

変動に対するイミュニティ試験 


B 7604-2:2017  

  

JIS C 61000-4-20 電磁両立性−第4-20部:試験及び測定技術−TEM(横方向電磁界)導波管のエミ

ッション及びイミュニティ試験 

JIS C 61000-6-1 電磁両立性−第6-1部:共通規格−住宅,商業及び軽工業環境におけるイミュニテ

ィ 

JIS C 61000-6-2 電磁両立性−第6-2部:共通規格−工業環境におけるイミュニティ 

JIS Z 8103 計測用語 

ISO 7637-2,Road vehicles−Electrical disturbances from conduction and coupling−Part 2: Electrical transient 

conduction along supply lines only 

ISO 7637-3:2007,Road vehicles−Electrical disturbances from conduction and coupling−Part 3: Electrical 

transient transmission by capacitive and inductive coupling via lines other than supply lines 

ISO 16750-2,Road vehicles−Environmental conditions and testing for electrical and electronic equipment−

Part 2: Electrical loads 

IEC 60654-2,Operating conditions for industrial-process measurement and control equipment. Part 2: Power 

IEC 61000-4-17,Electromagnetic compatibility(EMC)−Part 4-17: Testing and measurement techniques−

Ripple on d.c. input power port immunity test 

IEC 61000-4-29,Electromagnetic compatibility(EMC)−Part 4-29: Testing and measurement techniques−

Voltage dips, short interruptions and voltage variations on d.c. input power port immunity tests 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0192,JIS B 7604-1及びJIS Z 8103による。 

 

記号,単位及び式 

この規格で用いる記号,単位及び誤差の計算に関わる式は,JIS B 7604-1による。 

定格最小充塡量(Minfill)については,附属書Cに記載する。 

 

一般試験要件 

5.1 

電源 

試験に用いるAGFI(附属書B参照)は,製造業者が指定した起動時間以上通電し,試験中は通電した

状態に維持しなければならない。 

5.2 

ゼロ点設定 

AGFIのゼロ点は,試験の開始前に設定し,有意な誤りが生じた場合のリセットを除いて,試験中いか

なる場合においても,再設定してはならない。自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置の動作は,

各試験に規定するとおりとする。 

5.3 

温度 

試験は,安定した周囲温度で実施する。 

なお,この規格の各箇条の試験において温度条件が規定されていない場合は,通常の室温で実施する。

さらに,次の条件に全て適合している場合は,温度は安定しているとみなす。また,AGFIには結露が生

じてはならない。 

− 試験中に記録した最高温度と最低温度との差が,5 ℃を超えない場合。 

− 温度変化が1時間当たり5 ℃を超えない場合。 


B 7604-2:2017  

 

5.4 

回復 

AGFIは,それぞれの試験の後,続いて行う試験の前に十分に回復させる。 

5.5 

予備負荷 

起動時間(8.2.1参照)の試験及びゼロ点表示の温度影響(8.2.3参照)の試験を除き,静的試験及び影響

因子試験の前に,AGFIは,ひょう量まで1回予備負荷をかけなければならない。 

5.6 

管理はかり 

5.6.1 

試験システムの精度 

実量試験(実際の製品での試験)を実施するための計量システムで,試験荷重及び充塡量を計量するた

めに用いる管理はかり及び標準分銅を含むものは,6.4の規定のとおり,AGFIのMPD及び(必要に応じ

て)MPSEの1/3を超える誤差があってはならない。 

5.6.2 

表示の丸め誤差評価のための標準分銅の使用 

5.6.2.1 

丸める前の表示の誤差評価のための一般的方法 

目量dのデジタル表示をもつAGFIにおいて,目量の間を補完する,つまり,丸める前のAGFIの計量

値を決定するために,次のとおり表示の切替点を用いる。 

− ある荷重Lにおいて,表示値Iを記録する。 

− AGFIの表示値が明らかに1目量(1d)増加して(I+d)になるまで,例えば,0.1目量(0.1d)の追加

分銅を順次載せていく。 

− 荷重受け部に載せた追加分銅(ΔL)の合計値によって,丸める前の計量値(P)を,式(1)によって算

出する。 

ΔL

d

I

P

5.0

  (1) 

丸める前の誤差(E)は,式(2)となる。 

L

ΔL

d

I

L

P

E

5.0

  (2) 

例 5 gの目量dをもつAGFIに,1 kgを載せると,1 000 gを表示する。続いて,0.5 gの分銅を順次

加えていき,1.5 gの追加荷重で表示が1 000 gから1 005 gに変化する。式(1)にこの結果を代入し

た場合,次の式(3)となる。 

g

g

P

001

1

)5.1

5.2

000

1(

  (3) 

このように,丸める前の計量値は,1 001 gであり,その誤差は,式(2)よって式(4)のとおり算

出する。 

g

g

E

1

)

000

1

001

1(

  (4) 

5.6.2.2 

ゼロ点における誤差の補正 

ゼロ点における誤差(E0)及び荷重(L)における誤差(E)を5.6.2.1の方法で測定する。 

丸める前の補正された誤差(Ec)は,式(5)となる。 

 

0

E

E

Ec

  (5) 

例 5.6.2.1の例に対して,ゼロ点での誤差が“E0=+0.5 g”である場合,補正された誤差は,次の式

(6)となる。 

g

Ec

5.0

g

)5.0

(

1

  (6) 

5.7 

d未満の数字の表示 

デジタル表示を備えたAGFIが,より小さな(0.2 d以下の)目量を一時的に表示するための装置をもつ

場合,この装置は,誤差を決定するために用いることができる。この装置を使用する場合は,検査報告書


B 7604-2:2017  

  

にその旨を記載することが望ましい。 

注記 この表示は,検査だけに用いる。 

5.8 

検査 

5.8.1 

型式検査 

型式検査には,次の試験を適用しなければならない。 

a) 箇条7の静的試験 

b) 箇条8の影響因子試験及び妨害試験 

c) 箇条9のスパン安定性試験 

d) 10.1の実量試験 

5.8.2 

型式検査のための試験場所 

型式検査は,製造業者の事業所又は他の適切な場所で行う。 

5.8.3 

非自動はかりの試験結果 

JIS B 7611-2に適合する非自動はかりを計量機能を提供する計量部として使用する場合,5.8.1のa)〜c)

に規定する型式検査を省略することができる。 

5.8.4 

受渡検査 

受渡検査では,10.2の実量試験を実施する。7.3の静的計量試験方法も,実量試験の一体型検査方法のた

めの指示計を検査するために使用してもよい。 

AGFIを傾けて使用するおそれがあるか,又は水平調整装置及び水準器をもたない場合,8.2.9に規定す

る試験を実施しなければならない。 

 

充塡量試験 

6.1 

各充塡量の質量の計量 

各充塡量の質量は,6.5.1で規定する個別検査方法又は6.5.2で規定する一体型検査方法のいずれかを用

いて計量する。 

6.2 

実量試験の実施 

6.2.1 

充塡量の質量の値 

充塡量の質量の値は,次による。 

a) 試験は,複数の荷重を用い,AGFIのMax又はその近辺で,各充塡量に対して実施しなければならな

い。また,AGFIのMinfill又はその近辺でも実施する。 

b) 累積はかりは,a)に従って一回の充塡当たりの最大荷重数及び最小荷重数を用い,組合せはかりは,

a)に従って一回の充塡当たりの平均荷重数を用いる。 

c) MinfillがMaxfillの1/3未満の場合,必要に応じて,100 g,300 g,1 000 g又は15 000 gに近いが,そ

れを超えない値で,荷重計量範囲の中央近辺でも試験を実施しなければならない。 

注記 上記の試験充塡量は,包装ラインの条件によっては達成することが不可能な場合があり得る。

このような場合には,その旨を検査報告書へ記載する。 

6.2.2 

試験荷重の種類 

試験荷重に用いる被計量物について,型式検査は,JIS B 7604-1の8.2.2.1(型式検査のための動作試験),

受渡検査は,JIS B 7604-1の8.3.2(受渡検査時の実量試験)による。 

6.2.3 

試験条件 

全ての試験は,計量に関する重要な調整可能パラメータ(例えば,最終供給時間,供給量など)を,最


B 7604-2:2017  

 

も厳しい条件{製造業者が取扱説明書又は表記[JIS B 7604-1の5.12(表記)参照]で指定する条件の範

囲内に限る。}に設定して実施する。 

新たな試験を開始する前に,AGFIは,通常の動作条件下で安定状態となるようにする。すなわち,全

ての主要な部品及び装置において,計量精度に影響を及ぼす予熱時間,温度,表示など,製造業者の取扱

説明書に従って安定させる。この安定時間における充塡は,試験に含んではならない。 

全ての補正装置(例えば,落差補正装置,自動ゼロ点設定装置など)は,取扱説明書に従って動作させ

なければならない。 

AGFIの設定変更後に,指定の充塡回数を破棄するという明確な警告をAGFIが示さない限り,Maxと

Minとの間の充塡荷重の変更後の最初の充塡量を試験に含めなければならない。 

6.3 

充塡回数 

個々の試験充塡の回数は,事前設定値(FP)によって,表1のとおりとする。 

 

表1−試験充塡回数 

充塡量の事前設定値FP 

(kg) 

試験充塡回数 

(回) 

 

 

 1 以下 

60 

1 を超え 

10 以下 

30 

10 を超え 

25 以下 

20 

25 を超える 

 

10 

 

一つのAGFIにおいて,複数の充塡ステーションが一つの回転式コンベアに組み込まれている場合,試

験充塡の回数は,次のいずれか大きい方とする。 

a) 4×N 

b) 表1による値 

注記 ここで,“N”は,機械内の充塡ステーションの数である。 

6.4 

標準器の精度 

試験に用いる管理はかり及び標準分銅は,自動計量に対するMPD及びMPSE(必要に応じて)の1/3以

下の誤差まで,試験充塡量の確認が確実なものでなければならない[JIS B 7604-1の4.3.1(各充塡量の最

大許容偏差)及び4.3.3(最大許容事前設定値誤差)参照]。 

なお,複数荷重のAGFIの誤差の計算は,附属書Aによる。 

注記 実量試験を実施する前に,管理はかり又は管理目的で使用する装置の動作が正しく適切である

ことを確認することが望ましい。 

6.5 

実量試験方法 

6.5.1 

個別検査方法 

個別検査方法は,試験充塡量の質量を求めるために,個別管理はかり[5.6及びJIS B 7604-1の5.13(管

理はかり)参照]の使用を必要とする。 

6.5.2 

一体型検査方法 

6.5.2.0 

一般 

一体型検査方法は,試験充塡量の質量を求めるために,試験中のAGFIを管理はかりとして使用する。 

その場合,次のいずれかの方法で実施する。 


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a) 適切に設計した表示装置の使用 

b) 丸め誤差を評価するための標準分銅の使用 

注記1 一体型検査方法は,荷重の質量測定に依存する。JIS B 7604-1の4.3(誤差限界)で規定する

誤差限界は,充塡量の質量に対するものである。通常動作中に全ての荷重が動作の各サイク

ルで排出する。すなわち,荷重の合計が充塡量に等しいことが確実でない場合は,個別検査

方法(6.5.1参照)を用いる。 

注記2 累積はかりに対して一体型検査方法を用いるときは,試験充塡量の分割が避けられない。試

験充塡量の質量を計算する場合は,試験充塡量の分割に起因する不確かさの増加を考慮する

ことが必要である。 

6.5.2.1 

自動充塡動作の中断 

試験充塡量の自動充塡動作は,通常動作と同様に起動しなければならない。ただし,自動充塡動作は,

次の条件での各充塡サイクルの間に2回中断しなければならない。 

a) 充塡量を荷重受け部で計量するAGFI 

動作1) 荷重受け部に充塡した後 

動作2) 荷重受け部の排出後 

b) 充塡量を荷重受け部の容器内で計量するAGFI 

動作2) 空の容器の風袋平衡後 

動作1) 容器に充塡した後 

c) 減算式はかり 

動作2) 荷重受け部からの充塡量排出後 

動作1) 充塡した荷重受け部の風袋平衡後 

中断が充塡量の質量に著しく影響を及ぼす場合,自動動作は,連続計量サイクル中に中断してはならな

い。この場合,確認が行われる複数回の充塡の間で,連続動作開始後の1回分又は2回分の充塡量を確認

することなく自動動作中に排出しなければならない。 

 

動作及び試験手順を,次に示す。 

− 上記a)〜c)の各々動作1)に対応する場合[排出前(満杯状態)の中断] 

自動動作は,被計量物の供給が停止して,荷重受け部若しくは荷重受け部上の容器に充塡するか,

又は減算式はかりで充塡済みの荷重受け部を風袋引きした直後に,中断しなければならない。荷重受

け部が安定した後,表示する正味量又は標準分銅と釣り合わせることによって測定した正味量を記録

し,AGFIを自動動作に切り替える。 

− 上記a)〜c)の各々動作2)に対応する場合[排出後(空の状態)の中断] 

自動動作は,荷重を排出した後,又は新たな容器を荷重受け部に載せて容器質量を風袋引きし,次

の荷重を受け取る準備ができた後,中断しなければならない。荷重受け部が安定した後,表示する空

の荷重受け部の質量又は標準分銅と釣り合わせることによって測定した空の荷重受け部の質量を記録

し,AGFIを自動動作に切り替える。 

6.6 

事前設定値 

適用する場合は,表示した充塡量の事前設定値を記録する。 

6.7 

試験充塡量の質量及び平均質量値 

試験充塡量は,管理はかりで計量し,各回の試験充塡量の質量を記録する。また,全ての試験充塡量の


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平均値も計算して記録する。 

6.8 

自動計量の偏差 

自動計量の最大許容偏差MPD[JIS B 7604-1の4.3.1(各充塡量の最大許容偏差)]への適合を確認する

ため使用する偏差は,各回の試験充塡量の質量(6.7参照)と全ての試験充塡量の平均質量値(6.7参照)

との差である。 

6.9 

自動計量の事前設定値誤差 

自動計量の最大許容事前設定値誤差MPSE[JIS B 7604-1の4.3.3(最大許容事前設定値誤差)]への適合

を確認するために使用する事前設定値誤差は,各回の試験充塡量の質量(6.7参照)と充塡量の事前設定値

(6.6参照)との差である。 

 

静的試験(型式検査段階) 

7.1 

一般(JIS B 7604-1の8.2.2及び8.2.3参照) 

AGFI又ははかりシミュレータには,影響量の作用を試験して精度等級の基準値Ref(x)を確定するために,

表示器又はデータ処理する前の計量の値であって,計量値につながることができる量(カウント値など)

へのアクセスを可能とするインターフェースを付けることを要求している。この機能は,該当する場合,

起動時間並びにゼロ点設定装置及び風袋引き装置の試験にも用いることができる。静的計量試験は,通常

は,影響因子試験の一部として行う。 

起動試験並びにゼロ点設定装置及び風袋引き装置の設定精度は,精度等級の基準値Ref(x)を決定した後

に,試験を行う。 

7.2 

ゼロ点設定装置及び風袋引き装置(JIS B 7604-1の5.8参照) 

7.2.1 

一般 

ゼロ点設定機能及び風袋引き機能は,同じハードウェア及びソフトウェアのルーチン(プロセス)によ

ることが明らかでない限り,別々に試験を行わなければならない。 

ゼロ点設定及び風袋引きは,例えば,次のとおり複数のモードによることがある。 

a) 非自動又は半自動モード 

b) 電源投入時に自動モード 

c) 自動動作開始時に自動モード 

d) プログラム可能時間間隔時に自動モード 

e) 計量サイクルの一部として自動モード 

各モードで同じプロセスを用いることが明らかな場合は,通常一つのモードでゼロ点設定又は風袋引き

の精度を試験すればよい。ゼロ点設定又は風袋引きが自動計量サイクルの一部として設定している場合は,

このモードを試験しなければならない。自動ゼロ点設定又は風袋引きを試験するためには,自動サイクル

の適切な部分を通じて,AGFIの動作を可能にし,次に,AGFIを試験前に一時停止することが必要である。 

ゼロ点設定の範囲及び精度は,AGFIを一時停止した後で,非自動(静的)動作で,荷重受け部に7.2.2

及び7.2.3に規定する荷重を加えることによって,試験を行わなければならない。 

7.2.2 

ゼロ点設定の範囲 

7.2.2.1 

初期ゼロ点設定 

初期ゼロ点設定の範囲は,正の部分と負の部分との合計であり,次による。 

a) 正の部分 荷重受け部を空にして,AGFIをゼロ点に設定する。一つの試験荷重を荷重受け部に載せ,

AGFIの電源を再投入する。ゼロ点に設定できなくなるまで,この手順を継続する。再度ゼロ点にで


B 7604-2:2017  

  

きる最大荷重は,初期ゼロ点設定範囲の正の部分である。 

b) 負の部分 

1) 荷重受け部から全ての荷重を取り除き,AGFIをゼロ点に設定する。次に,可能である場合,荷重

受け部の全ての重要でない構成部品を取り除く。この時点で,AGFIの電源を再投入し,ゼロ点に

設定することができる場合は,重要でない構成部品の質量は,初期ゼロ点設定範囲の負の部分とし

て使用する。 

2) 重要でない構成部品を取り外すことでAGFIをゼロ点に設定できない場合,AGFIが再度ゼロを表示

するまで,荷重受け部に荷重を追加する。 

3) 次に,荷重を徐々に取り除きながらAGFIの電源を再投入する。AGFIの電源を再投入し,ゼロ点に

設定することができる範囲内で取り除いた最大荷重が,初期ゼロ点設定範囲の負の範囲である。 

4) AGFIの部品を取り外すことによって,初期ゼロ点設定の負の範囲を試験することができない場合,

AGFIは,3) の前に試験荷重を加えた状態で,一時的に再調整(ゼロ校正)してもよい。一時的な

再調整のために加えた試験荷重は,正の範囲試験結果から計算する初期ゼロ点設定範囲の負の許容

範囲より大きいことが望ましい。 

5) これらの方法によって,初期ゼロ点設定範囲の負の部分を試験することができない場合は,ゼロ点

設定範囲の正の部分だけを考慮する必要がある。 

6) 上記の試験の後で,通常使用のためにAGFIの再組立て又は再調整を行う。 

7.2.2.2 

非自動ゼロ点設定及び半自動ゼロ点設定 

非自動ゼロ点設定及び半自動ゼロ点設定の範囲は,7.2.2.1によって行う。ただし,ゼロ点設定の手段は,

AGFIの電源を再投入することなく,ゼロ点設定装置を作動することによって行う。 

7.2.2.3 

自動ゼロ点設定 

自動ゼロ点設定の範囲は,7.2.2.1によって行う。ただし,ゼロ点設定の手段は,AGFIの電源を再投入

することなく,AGFIが自動的にゼロに設定されるかどうかを確認する。AGFIの自動サイクルで適切な部

分によって動作できるようにする。 

7.2.3 

ゼロ点設定及び風袋引きの精度 

7.2.3.1 

ゼロ点設定の精度 

ゼロ点設定の精度の手順は,次による。 

a) 荷重受け部が無負荷のとき,7.2.1で規定するモードで,AGFIのゼロ点設定を行う。 

b) 表示がゼロから1目量変化するまで,荷重受け部に追加荷重を順次載せていく。 

c) 5.6.2.1に従って,ゼロ点の誤差を計算する。 

d) ゼロ点の誤差がJIS B 7604-1の5.8.2(非自動及び半自動のゼロ点設定装置及び風袋引き装置の精度)

で規定する限界内であることを確認する。 

7.2.3.2 

風袋引きの精度 

風袋引きの精度は,製造業者が指定した最大風袋で試験しなければならない。手順は,次による。 

a) 荷重受け部に最大風袋荷重を載せ,7.2.1で規定したモードで,直ちに風袋引き機能キーを操作する。 

b) 荷重受け部に一つ又は複数の荷重を加えて,表示がゼロからゼロ以上の1目量に変化する追加荷重を

決定する。 

c) 5.6.2.1に規定する方法に従って,誤差を計算する。 

d) 風袋引きの誤差がJIS B 7604-1の5.8.2で規定する限界内であることを検証する。 

注記 ゼロトラッキング装置は,作動を停止するか,作動範囲外にする。作動範囲外とは,例えば,


B 7604-2:2017  

 

10 dを負荷にすることによって行う。次に,5.6.2.1に従って,表示が1目量変化するまで行う

追加荷重の合計値を決定し,誤差を計算する。10 dの誤差は,ゼロ点における誤差と同等であ

るとみなされるため,この方法によってゼロ点の設定誤差が決定できる。 

7.3 

型式検査のための静的計量試験方法(JIS B 7604-1の8.2.2参照) 

ゼロ点からMaxまでの荷重を負荷し,同様にゼロ点まで荷重を取り除く。選択する試験荷重は,Max,

Min付近,及び6.2.1 c)で規定する荷重を含まなければならない。 

5.6.1で規定する試験システムの精度を得るために,必要である場合,5.6.2の手順を用いて,各試験荷重

における誤差を決定する。 

荷重を載せるとき又は取り除くときは,荷重を徐々に増加,又は徐々に減少しなければならない。 

7.4 

精度等級の基準値Ref(x)の決定(JIS B 7604-1の8.2.3参照) 

影響因子試験のための静的計量試験において,型式検査における精度等級の基準値Ref(x)は次の手順で

決定する。 

a) 影響因子試験及び荷重の静的計量試験を実施する。 

b) 等級X(1)に対する影響因子試験のMPEを決定する。各荷重のMPE(1)は,次のとおりである。 

MPE(1) = 0.25 MPD is (1) 

注記1 誤差配分が関係する場合は,“MPE(1) = 0.25MPD is (1) ×pi”となる。“pi”とは,個別に試

験するモジュールに適用するMPEの誤差配分である[JIS B 7604-1の8.2.2.3(誤差の配分)

参照]。 

注記2 上記MPDは,荷重に等しい充塡量に対するMPD isである。したがって,10 kgの荷重を用い

た場合,JIS B 7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の最大許容誤差)で規定する

影響因子試験のMPEは,次の式によって計算する。 

MPE(1) = 0.25×1.5 %×10 000 g × pi (該当する場合) 

c) 各荷重に対して,“[│Ec│/ MPE(1)]”を計算する。 

Ecは,5.6.2.2で規定する,ゼロ点における誤差を補正したものである。 

d) c)から,全ての影響因子試験に対する“[│Ec│/ MPE(1)]”の最大値を求める。 

e) 次の式によって,Ref(x)を求める。 

x ≧ [│Ec│/ MPE(1)]の最大値 

ただし,Ref(x) は,“1 × 10k”,“2 × 10k”又は“5 × 10k”とする。指数kは,正若しくは負の

整数又は“0”である。誤りの限界値は,精度等級の基準値に対するMPD[JIS B 7604-1の表2(各充

塡量の最大許容偏差)参照]から計算しなければならない。 

 

影響因子試験及び妨害試験 

8.1 

試験条件 

8.1.1 

一般要件 

試験において,5.6.2.1及び5.6.2.2で規定する方法でゼロ点における誤差の補正を行う。 

影響因子試験[JIS B 7604-1の6.5(影響因子)参照]及び妨害試験[JIS B 7604-1の6.2(耐妨害性)参

照]は,規定した環境条件下で,AGFIが意図するとおりに動作し,適切に機能することを検証する。各

試験は,必要に応じて,固有誤差を決定する参照条件を示している。 

一般的に,材料を自動的に処理しているAGFIに影響因子又は妨害を適用することはできない。したが

って,AGFIは,この規格で規定する静的条件で,又は模擬した動作の下で,影響因子又は妨害を受けな


10 

B 7604-2:2017  

  

ければならない。これらの条件下で,影響因子又は妨害の許容影響は,各試験に対して規定する。 

一つの影響因子の影響を評価するとき,全てのその他の因子は,比較的一定に,通常に近い値に保つ。

各試験の後,AGFIは,次の試験の前に,十分に回復させる。AGFIの各部を別々に検査する場合,誤差は,

JIS B 7604-1の8.2.2.3(誤差の配分)の規定に従って割り当てる。 

代表的なモジュールを組み込んでいるAGFIについて,誤差配分piは,表2に示す値である。モジュー

ルは,様々な性能基準に従って,異なる方法で影響を受けるという事実を考慮している。 

 

表2−誤差配分 

性能基準 

ロードセル 

表示器 

接続要素など 

合成影響a) 

0.7 

0.5 

0.5 

ゼロ点表示の温度影響 

0.7 

0.5 

0.5 

電源電圧変動 

クリープの影響 

高温高湿 

0.7b) 

0.5 

0.5 

スパン安定性 

注a) 合成影響:非直線性,ヒステリシス,スパンに対する温度の影響,繰返し性など。製造業者が指定する予熱

時間後,合成影響誤差の誤差配分をモジュールに適用する。 

b) JIS B 7612-1又はJIS B 7612-2に従って試験したSH表記又はCH表記のロードセルに有効である(pLC=0.7)。 

 

AGFI又はシミュレータの運転状態は,試験ごとに記録しなければならない。 

AGFIを通常の構成以外で接続する場合,手順は,試験所など関係者間で相互に合意しなければならな

い。 

8.1.2 

シミュレータの要件 

8.1.2.1 

一般 

影響因子試験及び妨害試験用の動作シミュレータは,計量システムの全ての電子装置を含むことが望ま

しい。 

8.1.2.2 

ロードセル 

ロードセル又はロードセルシミュレータを用いて,幾つかの試験を実施することができるが,いずれも

次の要件に適合しなければならない。ただし,妨害試験は,ロードセル又はロードセルを備えた計量台を

最も現実的な状況にして,実施することが望ましい。 

− ロードセルシミュレータをモジュールの試験に用いる場合,ロードセルシミュレータの繰り返し性及

び安定性は,完全なAGFIを分銅及びモジュールに適用可能と考えるMPEで試験するときと同等以上

の精度でモジュールの性能を決定する必要がある。 

− ロードセルシミュレータを用いる場合,型式検査報告書に記載しなければならない。 

注記 ロードセルシミュレータでは,分銅を用いずに擬似的な荷重(以下,擬似荷重という。)を指示

計又はターミナルに供給することが可能である。 

8.1.2.3 

インタフェース(JIS B 7604-1の6.9参照) 

電子的インタフェース又は周辺機器を使用することから生じる影響を受ける度合いの変動は,試験で模

擬しなければならない。 

8.1.2.4 

文書類 

シミュレータは,ハードウェア及び機能性に関し,試験中のAGFIについて,また,試験条件を確実に


11 

B 7604-2:2017  

 

再現するために必要なその他の文書類によって定義しなければならない。 

この情報は,検査報告書に添付するか,又は検査報告書からその他文書類が確認できなければならない。 

8.2 

影響因子試験 

影響因子試験は,表3による。 

 

表3−影響因子試験の概要 

細分箇条 

試験 

試験する特性 

適用条件 

8.2.1 

起動時間 

影響因子 

MPE 

8.2.2 

静的温度 

影響因子 

MPE 

8.2.3 

ゼロ点表示の温度影響 

影響因子 

MPE 

8.2.4 

高温高湿(定常状態) 

影響因子 

MPE 

8.2.5 

AC主電源電圧変動 

影響因子 

MPE 

8.2.6 

DC主電源電圧変動 

影響因子 

MPE 

8.2.7 

内部電池の低電圧(主電源非接続) 

影響因子 

MPE 

8.2.8 

12 V及び24 Vの路上走行車両用電池か
らの外部電力 

影響因子 

MPE 

8.2.9 

傾斜 

影響因子 

MPE 

 

注記 表4〜表10に適用規格としてこの規格以外のJIS及びISO規格を規定しているが,JIS B 7604-1

及びこの規格への適合が必要である。これらの規格に差異がある場合には,JIS B 7604-1及び

この規格への適合を考慮することが望ましい。  

8.2.1 

起動時間 

この試験は,電源投入直後に計量性能を維持することを検証するために行う。試験方法は,安定した表

示を得るまで自動動作が不可であることを確認し,動作の最初の30分の間,ゼロ点変動及びMaxにおけ

る誤差が規定要件に準拠することを検証するための方法である。ゼロ点を通常の自動計量サイクルの一部

として設定する場合,この機能は,試験の一部として可能にするか又は模擬する。 

起動時間の手順は,次による。 

a) 試験の前に8時間以上は,AGFIを電源から切り離す。 

b) AGFIを電源に再接続して,表示器を確認しながら電源を入れる。 

c) 表示器が安定するまで自動計量が開始しないことを確認する。 

d) 表示が安定して直ぐに,AGFIが自動的にゼロ点にならない場合は,AGFIをゼロ点に設定する。 

e) 5.6.2.1の方法によってゼロ点における誤差を決定し,まず,この誤差をE01(初期ゼロ点設定の誤差)

とし,この手順を繰り返すときは,E0(ゼロ点設定誤差)とする。 

f) 

e)から,E01がJIS B 7604-1の5.8(ゼロ点設定装置及び風袋引き装置)で規定するMPE以下であるこ

とを検証する。 

g) Maxに近い静荷重を加える。5.6.2.1及び5.6.2.2の方法に従って,誤差を決定する。 

h) 最初の5分間は1分ごとに,5〜15分の間は2分ごとに,手順e)〜手順g)を繰り返し,15分以降は,

5分ごとに表示を読み取る。30分以降は,ドリフトが止まるかどうかを観察する。止まらない場合は,

AGFIの予熱が完全に終了し,かつ,ゼロ点及びMaxの両方における表示が安定し続ける(それ以上

のドリフトを示さない。)まで,表示を読み取り続ける。 

i) 

手順g)及び手順h)から,次を検証する。 


12 

B 7604-2:2017  

  

1) Maxに近い静荷重の誤差(ゼロ点誤差に対して補正されている。)は,JIS B 7604-1の5.8.2(非自動

及び半自動のゼロ点設定装置及び風袋引き装置の精度)で規定するMPE以下である。 

2) 各時間間隔後,ゼロ点変動誤差(E0−E01)は,JIS B 7604-1の5.8.2で規定するMPE以下である。 

動作の最初の30分の間,計量性能を維持することを検証するその他の試験方法を用いてもよい。 

8.2.2 

静的温度(JIS B 7604-1の4.8.2.1参照) 

静的温度試験は,表4に従ってAGFIをJIS B 7604-1の4.8.2.1(使用温度範囲)で規定する高温及び低

温に結露を生じさせることなくさらし,JIS B 7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の最大許容

誤差)への準拠を検証する。温度試験の一般的な手順を,図1に示す。 

 

表4−静的温度試験(高温及び低温) 

適用規格 

JIS C 60068-2-1,JIS C 60068-2-2及びJIS C 60068-3-1 

事前調整 

製造業者が指定する予熱時間を考慮した上で,EUTを16時間以上通電しておく。 

EUTの条件 

試験中は,EUTの電源を通電する。EUTは再調整してはならない。 
自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置は,通常動作については動作可能で

ある。ただし,この試験は,ゼロ点表示の温度影響試験と組み合わせて実施すること
ができ,この場合,自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置は作動してはなら
ない。 

試験手順 

a) この試験は,2時間以上の間,自由空気条件下で規定した高温及び低温にさらすこ

とからなる(規定する時間は,EUTが温度安定に達した時点後の時間である。)。 

b) 自由空気条件下とは,安定した状態に温度を保つための十分な空気循環を意味す

る。 

c) 温度変化は,加熱及び冷却中に毎分1 ℃を超えてはならない。各温度における安

定のための時間は,2時間以上である。 

d) 試験環境の絶対湿度は,20 g/m3を超えてはならない。35 ℃未満の温度で試験を実

施するとき,相対湿度は,50 %を超えてはならない。 

e) 試験温度は,次による。 

1) 基準温度20 ℃ 
2) 規定の高温 
3) 規定の低温 
4) 規定の低温が0 ℃以下の場合,温度5 ℃ 
5) 基準温度20 ℃ 

f) 各試験温度での安定の後,次の試験を実施する。 

− EUTを,ひょう量及び最小測定量を含む五つ以上の異なる静止試験荷重(又は

擬似荷重)で試験する。 

− 分銅を載せる又は降ろすとき,荷重を,それぞれ単調に増減する。 

最大許容誤差 

全ての機能は,設計どおりに動作しなければならない。 
全ての誤差は,JIS B 7604-1の4.3.2で規定する最大許容誤差の範囲内でなければな

らない。 

注記 ゼロ点表示の温度影響試験と組み合わせて実行する場合,自動ゼロ点設定装置を無効にすることによる試験

結果への影響を考慮し,試験の前にはEUTを可能な限りゼロ点に調整する。 

 


13 

B 7604-2:2017  

 

8.2.3 

ゼロ点表示の温度影響(JIS B 7604-1の4.8.2.3参照) 

ゼロ点表示の温度影響試験は,表5に従ってAGFIをJIS B 7604-1の4.8.2.1(使用温度範囲)で規定す

る高温及び低温に結露を生じさせることなくさらし,JIS B 7604-1の4.8.2.3(ゼロ点表示の温度影響)へ

の準拠を検証する。 

 

表5−ゼロ点表示の温度影響試験(高温及び低温) 

適用規格 

JIS C 60068-2-1,JIS C 60068-2-2及びJIS C 60068-3-1 

試験の適用性 

一般的に全てのEUTに適用可能だが,自動ゼロ点設定装置を全ての自動計量サイク

ルの一部として設定するAGFIに対して実施しなくてもよい。この試験は,表4で規
定する静的温度試験と組み合わせて実施することができる。 

事前調整 

製造業者が指定する予熱時間を考慮した上で,EUTを16時間以上通電しておく。 

EUTの条件 

試験中は,EUTの電源を通電する。EUTは再調整してはならない。 
自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置を,作動してはならない。 

試験手順 

a) AGFIをゼロ点に設定し,温度を規定の高温及び低温並びに規定の低温が0 ℃以下

の場合は5 ℃に変化させる。 

b) 各温度での安定化後,ゼロ点の誤差を測定し,5 ℃当たりのゼロ点の誤差の変化

を計算する。 

c) 5 ℃当たりの誤差の変化は,この試験の二つの連続する温度について,それぞれ

計算する。 

d) 試験温度は,次による。 

1) 基準温度20 ℃ 
2) 規定の高温 
3) 規定の低温 
4) 規定の低温が0 ℃以下の場合,温度5 ℃ 
5) 基準温度20 ℃ 

e) 1)の基準温度への設定及び安定の後,EUTをゼロ点に設定する。 
f) 各試験温度での安定の後,次の試験を実施する。 

− ゼロ点の誤差を測定する。 
− 5 ℃当たりのゼロ点誤差の変化を計算する。 

g) 5 ℃当たりのゼロ点誤差の変化は,二つの連続する全ての試験温度において計算

しなければならない。 

h) 次の試験温度へ変化する直前に,その都度,ゼロ点の誤差を測定する。 

最大許容誤差 

全ての機能は,設計どおりに動作しなければならない。 
5 ℃当たりのゼロ点誤差の変化は,AGFIのMinfillについてJIS B 7604-1の4.3.2(影

響因子試験に対する静的荷重の最大許容誤差)で規定する最大許容誤差を超えてはな
らない。 

 


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B 7604-2:2017  

  

 

 

P

 

 

R

 

Z

1

 

 

S

 

 

 

W

t

 

2

 

 

P

 

 

 

W

e

 

 

 

R

 

 

 

Z

i

 

 

使

1

0

 ℃

40

 

 

 

 

4

0

 

3

5

 

3

0

 

2

5

 

2

0

 

S

 

W

W

e

 

1

5

 

1

0

 

5

 

0

 

1

W

 

W

e

 

Z

2

 

P

 

R

 

S

 

Z

3

 

W

t

 

 

W

e

 

Z

4

 

P

 

R

 

S

 

Z

5

 

Z

6

 

P

 

R

 

W

t

 

 

W

e

 

S

 

Z

7

 

Z

8

 

R

 

P

 

W

t

 

 

W

e

 

S

 

1

験の

般的

順(

8

.2

.2

8

.2

.3

の組

合せ

 


15 

B 7604-2:2017  

 

8.2.4 

高温高湿(定常状態)(JIS B 7604-1の4.8.1参照) 

高温高湿(定常状態)試験は,表6に従ってAGFIを結露がない定常状態で規定する高温高湿にさらし,

JIS B 7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の最大許容誤差)への準拠を検証する。 

 

表6−高温高湿(定常状態,結露なし) 

適用規格 

JIS C 60068-2-78及びJIS C 60068-3-4 

事前調整 

製造業者が指定する予熱時間以上,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

試験中は,EUTの電源を通電する。EUTは再調整してはならない。 
自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置は,通常動作については動作可能で

なければならない。 

試験手順 

a) 試験は,規定の高温レベル温度及び規定の一定相対湿度にさらすことからなる。 
b) EUTは,EUT表面上に結露が生じないように取り扱わなければならない。 
c) 試験温湿度及び保持時間は,次による。 

1) 基準温度20 ℃及び相対湿度を50 %に設定する。 
2) 3時間,基準温度20 ℃及び相対湿度を50 %に保つ。 
3) 規定の高温及び相対湿度を85 %に設定する。 
4) 48時間,規定の高温及び相対湿度を85 %に保つ。 
5) 基準温度20 ℃及び相対湿度を50 %に設定する。 
6) 3時間,基準温度及び相対湿度を50 %に保つ。 

d) 各規定温度及び湿度で再度安定させた後,ゼロ点及び任意の試験荷重(静的試験

荷重又は擬似荷重)で試験を実施する。 

最大許容誤差 

EUTの誤差は,ステップ2),4),6)において測定する。 
全ての機能は,設計したとおりに動作しなければならない。 
全ての誤差は,JIS B 7604-1の4.3.2で規定する最大許容誤差の範囲内でなければな

らない。 

 


16 

B 7604-2:2017  

  

8.2.5 

AC主電源電圧変動(JIS B 7604-1の4.8.3参照) 

AC主電源における電圧変動試験は,表7に従ってAGFIのAC主電源電圧を低電圧及び高電圧に変動さ

せ,JIS B 7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の最大許容誤差)への準拠を検証する。 

 

表7−AC主電源電圧変動 

適用規格 

JIS C 61000-4-11 

試験の適用性 

使用中に,一時的に又は継続的にAC主電源に接続するAGFIに適用する。 
この試験は,路上走行車両用電池を動力とするAGFIには適用しない。 

事前調整 

製造業者が指定する予熱時間以上,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

試験中は,EUTの電源を通電する。EUTは再調整してはならない。 
自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置は,通常動作については動作可能で

なければならない。 

試験手順 

a) 試験は,安定した周囲温度で,規定する基準電圧にて十分安定させた後,EUTの

AC主電源電圧を各試験電圧に変化させて行う。 

b) 試験電圧は,次による。 

1) 基準電圧a) 
2) 上限電圧Unom1 
3) 下限電圧Unom2 
4) 基準電圧 

c) 三相電源の場合,電圧変動は,各相に連続して印加する。 
d) EUTは,最小測定量及びMaxの1/2とMaxとの間の一つの荷重とで試験する。 

試験レベル 

上限電圧 

U nom1+10 % a) 

下限電圧 

U nom2−15 % a) 

最大許容誤差 

誤差は,EUTに基準電圧を印加したとき,上限電圧を印加したとき,及び下限電圧

を印加したときに,測定する。 

全ての機能は,設計どおりに動作しなければならない。 
全ての誤差は,JIS B 7604-1の4.3.2で規定する最大許容誤差の範囲内でなければな

らない。 

注a) 基準電圧(Unom)の値は,AGFIに表記している値である。範囲を指定している場合は,“Unom1”は上限電圧,

“Unom2”は下限電圧であり,基準電圧は,“(Unom1+Unom2) /2”とする。一つだけの電圧を指定している場合
は,“U nom1=U nom2=Unom”である。 

 


17 

B 7604-2:2017  

 

8.2.6 

DC主電源電圧変動 

DC主電源における電圧変動試験は,表8に従ってAGFIのDC主電源電圧を低電圧及び高電圧に変動さ

せ,JIS B 7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の最大許容誤差)への準拠を検証する。 

 

表8−DC主電源電圧変動 

適用規格 

IEC 60654-2 

適用性 

使用中に,一時的に又は継続的にDC主電源に接続するAGFIに適用する。 
この試験は,路上走行車両用電池を動力とするAGFIには適用しない。 

事前調整 

製造業者が指定する予熱時間以上,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

試験中は,EUTの電源を通電する。EUTは再調整してはならない。 
自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置は,通常動作については動

作可能でなければならない。 

試験手順 

a) 試験は,安定した周囲温度で,規定する基準電圧a)で十分安定させた後,

EUTのDC主電源電圧を各試験電圧に変化させて行う。 

b) 試験電圧は,次による。 

1) 基準電圧a) 
2) 上限電圧 
3) 下限電圧 
4) 基準電圧 

c) EUTは,最小測定量及びMaxの1/2とMaxとの間の一つの荷重とで試験

する。 

試験レベル 

上限電圧は,EUTが自動的に上限を超えたことを検出するよう設計した電

圧であって,Unom +10 %,又はUnom +10 %を超える製造業者が指定した値。 

下限電圧は,EUTが自動的に下限を下回ったことを検出するように設計し

た電圧であって,Unom −15 %,又はUnom −15 %を超える製造業者が指定し
た値。 

最大許容誤差 

誤差は,EUTに基準電圧を印加したとき,上限電圧を印加したとき,及び

下限電圧を印加したときに,測定する。機能は全て,JIS B 7604-1の4.3.2で
規定する最大許容誤差以内でなければならない。 

注a) 基準電圧は,製造業者が指定した公称DC電圧(Unom)である。 

 


18 

B 7604-2:2017  

  

8.2.7 

(主電源に接続されていない)内部電池の低電圧 

内部電池における電源電圧変動試験は,表9に従ってAGFIの内部電池電圧を低電圧に変動させ,JIS B 

7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の最大許容誤差)への準拠を検証する。 

 

表9−(主電源に接続されていない)内部電池の低電圧 

適用規格 

適用可能な規格なし 

適用性 

内部電池によって電力を供給する全てのAGFIに適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

試験中は,EUTの電源を通電する。EUTは再調整してはならない。 
自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置は,通常動作については動作可能

でなければならない。 

試験手順 

a) 試験は,安定した周囲温度で,規定する試験電圧で十分安定させた後,EUTの

内部電池電圧を各試験電圧に変化させて行う。 

b) 代替電源を用いることによって,電池を模擬する場合,規定した型式の電池の

内部インピーダンスも模擬し,十分な電流を供給することができなければなら
ない。 

c) 試験電圧は,次による。 

1) 基準電圧 
2) 最小動作電圧(Ubmin) 
3) 基準電圧 
4) 0.9 Ubmin 

d) EUTは,最小測定量及びMaxの1/2とMaxとの間の一つの荷重とで試験する。 

試験レベル 

基準電圧は,製造業者が指定した公称電圧とする。 
最小動作電圧(Ubmin)は,EUTが仕様に従って適切に機能する状態を製造業者が

指定した最低電圧とする。 

最大許容誤差 

全ての誤差は,JIS B 7604-1の4.3.2で規定する最大許容誤差の範囲内でなければ

ならない。 

Ubmin以上の電圧の場合,全ての機能は,設計どおりに動作しなければならない。

またUbmin未満の電圧の場合は,AGFIは自動的に通常動作に復帰してよい。試験の
全段階の間,その前の測定データの消失は,許容できない。 

 

8.2.8 

12 V及び24 Vの路上走行車両用電池からの外部電力 

路上走行車両用電池からの外部電力供給における電源電圧変動試験は,表10に従ってAGFIに供給され

る路上走行車両用電池の電圧を変動させ,JIS B 7604-1の4.3.2への準拠を検証する。 

 


19 

B 7604-2:2017  

 

表10−12 V及び24 Vの路上走行車両用電池からの外部電力 

適用規格 

ISO 16750-2 

試験の適用性 

車両の内部電池で電力を供給し,燃焼機関駆動の発電機を利用して充電する全

てのAGFIに適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

試験中は,EUTの電源を通電する。EUTは再調整してはならない。 
自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置は,通常動作については動作可

能でなければならない。 

試験手順 

a) 試験は,安定した周囲温度で,公称電源電圧にて十分安定させた後,各試験

電圧に変化させて行う。 

b) 試験電圧は,次による。 

1) 公称電源電圧 
2) 下限値 
3) 上限値 

c) EUTは,最小測定量及びMaxの1/2とMaxとの間の一つの荷重とで試験す

る。 

公称電源電圧 

Unom=12 V 

Unom=24 V 

試験レベル 

下限値 

上限値 

下限値 

上限値 

9 V 

16 V 

16 V 

32 V 

最大許容誤差 

全ての機能は設計どおりに動作しなければならない。 
全ての誤差は,JIS B 7604-1の4.3.2で規定する最大許容誤差の範囲内でなけれ

ばならない。 

 

8.2.9 

傾斜 

傾斜試験は,8.2.9.1又は8.2.9.2の条件によって,表11に従ってAGFIを傾斜させ,JIS B 7604-1の4.3.2

への準拠を検証する。 

JIS B 7604-1の4.8.4 b)を適用する場合,規定された要件を追加して試験する。 

8.2.9.1 

水平調整装置,及び水準器又は自動傾斜センサをもつAGFIの傾斜 

8.2.9.1.1 

無荷重での傾斜 

AGFIは,その基準位置(傾斜させない状態)で表示をゼロ点に設定しなければならない。次に,傾斜

の限界値まで長手方向にAGFIを傾斜させなければならない。ゼロ点の表示を記録する。この試験は,各

方向(縦方向に前後及び横方向に左右)で繰り返さなければならない。 

8.2.9.1.2 

荷重をかけたときの傾斜 

AGFIは,その基準位置でゼロ点に設定し,最大許容誤差が変化する最小測定量に近い荷重及びMaxに

近い荷重における2回の計量を実施する。次に,AGFIの荷重を取り除き,長手方向に傾斜し,ゼロ点を

設定する。この傾斜は,傾斜の限界値と等しくなければならない。引き続き,上記の2回の計量を各方向

(縦方向に前後及び横方向に左右)で繰り返さなければならない。 

8.2.9.2 

水平調整装置及び水準器又は自動傾斜センサをもたないAGFIの傾斜(JIS B 7604-1の4.8.4参照) 

試験は,傾斜しやすく,かつ,次のいずれの装置ももたないAGFIに適用する。 

− 最大許容傾斜を超えたときに明確に指示を出す水平調整装置又は水準器 

− 最大許容傾斜を超えたときに明確に指示を出し(例えば,エラーコード又は信号),測定データのプリ

ントアウト及びデータ伝送を禁止する自動傾斜センサ 


20 

B 7604-2:2017  

  

表11−傾斜試験 

試験の適用性 

固定した位置に恒久的に設置することがないAGFIだけに適用する。この

試験は,水平調整装置及び水準器を備えた可搬形AGFIについては,その
AGFIの傾斜を1 %以下に調整することが可能であることを確認する場合に
は適用しない。 

AGFIを5 %傾斜したとき,Min(最大許容誤差が変化する場合は最小測定

量に近い荷重)及びMaxの二つの試験荷重とする。車両に取り付けること
を意図したAGFIの場合,10 %の傾斜で試験を実施しなければならない。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

試験中は,EUTの電源を通電する。 
EUTを基準位置(傾斜させない位置)で,可能な限りゼロ点近くに調整

する。AGFIが自動ゼロ設定を備えている場合は,自動ゼロ設定を動作して
はならない。 

試験手順 

a) 試験は,静的試験荷重に対する重量指示を観測中に,EUTを前後左右

に,傾斜することからなる。 

b) 手順は,次による。 

1) EUTを基準位置(水平状態)にして,ゼロ点の表示を確認する。 
2) 二つの試験荷重をそれぞれ荷重し,表示を測定する。 
3) 試験荷重を取り除き,EUTを適切な範囲まで前方に傾斜させる。 
4) ゼロ点の表示を確認する。 
5) 二つの試験荷重をそれぞれ荷重し,表示を測定する。 
6) 試験荷重を取り除き,EUTを適切な範囲まで後方に傾斜させる。 
7) 4)及び5)を繰り返す。 
8) 試験荷重を取り除き,EUTを適切な範囲まで左方向及び右方向の順に

傾斜させ,4)及び5)を繰り返す。 

c) 試験荷重は,Min(最大許容誤差が変化する場合は最小測定量に近い荷

重)及びMaxの二つの試験荷重とする。 

d) 荷重を加えたAGFIの傾斜の影響を決定するために,各傾斜で測定され

た表示は,荷重をかける前にAGFIが示すゼロ点からの偏差を補正しな
ければならない。 

試験レベル 

水平器,水準器又は自動傾斜センサを取り付けた場合
の傾斜 

傾斜の限界値 

水平器,水準器又は自動傾斜センサを取り付けていな
い場合の傾斜 

5 % 

車両に取り付けることを意図したAGFIの場合の傾斜 

10 % 

最大許容偏差 

全ての指示は,JIS B 7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の最大
許容誤差)で規定する最大許容誤差以内でなければならない。 

 


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B 7604-2:2017  

 

8.3 

妨害試験 

妨害試験の概要は,表12による。 

 

表12−妨害試験の概要 

細分箇条番号 

試験 

適用条件 

8.3.1 

高温高湿(サイクル) 

有意な誤り 

8.3.2 

AC主電源電圧ディップ,短時間停電及び電圧低下 

有意な誤り 

8.3.3 

主電源線路並びに信号線路,データ線路及び制御線路に対するバー
スト(高速過渡試験) 

有意な誤り 

8.3.4 

静電放電 

有意な誤り 

8.3.5 

電磁場に対するイミュニティ 

有意な誤り 

8.3.6 

AC及びDC主電源線路並びに信号線路,データ線路及び制御線路
に対するサージ 

有意な誤り 

8.3.7 

12 V及び24 Vの電池で駆動するAGFIの電気的過渡伝導 

有意な誤り 

8.3.8 

DC主電源上のリプル 

有意な誤り 

8.3.9 

車両エンジン起動時の電池電圧変動 

有意な誤り 

8.3.10 

負荷遮断試験 

有意な誤り 

8.3.11 

DC主電源電圧ディップ,短時間停電及び短期間電圧変動 

有意な誤り 

注記1 試験は,電気的試験に対する適切な分類に従って実施する。8.3.1〜8.3.11に規定した厳しさレベルは,

OIML D 11の等級E2の工業環境でみることが多い電磁妨害に相当する重大な,又は高レベルの電磁妨
害を伴う場所の中に設置して使用するAGFIに適用する。 

注記2 AGFI(又はシミュレータ)にインターフェースが存在する場合,その他の機器へのこれらのインター

フェースの使用は,試験で模擬する。この目的のために,その他の機器のインターフェースのインピ
ーダンスを模擬するための適切な周辺装置,又は3 mのインターフェースケーブルのいずれかを,異
なる型式のインターフェースの各々に接続する。 

 


22 

B 7604-2:2017  

  

8.3.1 

高温高湿(サイクル)試験(結露) 

高温高湿及びサイクル試験は,表13に従ってAGFIをJIS B 7604-1の4.8.1(湿度)で規定する結露が

生じるような高温高湿にさらし,JIS B 7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の最大許容誤差)

への準拠を検証する。 

 

表13−高温高湿(サイクル)試験(結露) 

適用規格 

JIS C 60068-2-30及びJIS C 60068-3-4 

試験の適用性 

屋外で使用するAGFIに結露を生じる可能性がある場合,又は蒸気の侵入を想定す

る場合に適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

試験中は,EUTの電源を通電する。EUTは再調整してはならない。 
自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置は,通常動作については動作可能で

なければならない。 

試験手順 

a) 試験は,温度変化中及び低温段階では95 %を超える相対湿度を,また,高温段階

では93 %以上の相対湿度を維持しながら,25 ℃からそれより高い適切な温度ま
での周期的温度変動にさらすことからなる。EUT上に,温度上昇中結露が生じる
と想定する。 

b) 24時間サイクルは,次で構成する。 

1) 3時間の温度上昇。 
2) 温度は,サイクル開始時から12時間まで,上限値に保つ。 
3) 温度は,3時間〜6時間で25 ℃まで下げ,最初の1時間30分の間の下降(低

下速度)は,3時間の間に下限温度レベルに達するようにする。 

4) 24時間が終了するまで,温度を低いレベルに保つ。 

c) 周期的にさらす前の安定期間及び周期的にさらした後の回復期間は,EUTの全て

の部分の温度がその最終値から±3 ℃の範囲内になるようにしなければならな
い。 

d) 特別の電気条件及び回復条件を規定する必要がある可能性がある。 
e) 周期的にさらす前の安定期間及び周期的に,さらした後の回復期間は,EUTの全

ての部分がおおよそ,その最終温度になるようにしなければならない。 

f) 関連する温度及び相対湿度で安定し,さらに各規定温度及び相対湿度で再度安定

した後にゼロ点で,次に任意の試験荷重(静的試験荷重又は擬似荷重)で試験を
実施する。 

試験レベル 

上限温度 

(℃) 

持続時間 

(24時間サイクル) 

40 

最大許容誤差 

EUTの誤差は,1日当たり1回,試験条件下で,及び1時間の回復期間後の試験終

了時に測定する。 

全ての機能は,設計どおりに動作しなければならない。 
全ての誤差は,JIS B 7604-1の4.3.2で規定した最大許容誤差の範囲内でなければな

らない。 

 


23 

B 7604-2:2017  

 

8.3.2 

AC主電源電圧ディップ,短時間停電及び電圧低下 

AC主電源電圧ディップ及び短時間停電試験は,表14に従って適用規格で規定する試験設定を用いて,

主電源電圧の短時間低下を注入し,短時間の主電源電圧低下の条件下において,JIS B 7604-1の6.2(耐妨

害性)への準拠を検証する。 

 

表14−AC主電源のディップ,短時間停電及び低下 

適用規格 

JIS C 61000-4-11,JIS C 61000-6-1及びJIS C 61000-6-2 

試験の適用性 

一相当たり16 A未満の定格入力電流をもつAGFIで,使用中には,一時的に又は恒

久的にAC主電源に接続するものに適用する。 

この試験は,AC主電源によって電力を供給するAGFIだけに適用し,路上走行車両

用電池によって電力を供給するAGFIには適用しない。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りを表示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。

EUTは再調整してはならない。 

自動ゼロ点設定又はゼロトラッキングを利用する場合,通常動作については,これ

を有効としなければならない。 

試験手順 

a) 規定する継続時間において,AC主電源電圧の振幅を低減するのに適した試験発生

器を用いなければならない。 

b) 試験発生器の性能は,EUTを接続する前に検証する。 
c) 主電源電圧低下試験は,各試験間に10秒以上の間隔を空けて,10回繰り返さなけ

ればならない。 

d) 試験は,測定時間中に連続して適用しなければならない。 
e) 停電及び低下は,全ての試験を実施するために必要な時間において繰り返す。し

たがって,10回を超える停電及び低下が必要となることもある。 

f) EUTの誤りは,異なるディップ及び低下のそれぞれで個別に測定する。 

試験及びレベル 

試験 

公称電圧の低さ(Unom) 

試験a 

低下時の電圧(V) 

継続時間(サイクル) 

0.5 

試験b 

低下値(V) 

0  

継続時間(サイクル) 

試験c 

低下値(Unomの%) 

40 

継続時間(サイクル) 

10/12 

試験d 

低下値(Unomの%) 

70 

継続時間(サイクル) 

25/30 

試験e 

低下値(Unomの%) 

80 

継続時間(サイクル) 

250/300 

短時間停電 

低下値(V) 

継続時間(サイクル) 

250/300 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するかい

ずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を表示しないことは許容する。 

 

8.3.3 

主電源線路並びに信号線路,データ線路及び制御線路に対するバースト(高速過渡試験) 

電気的バースト試験(高速過渡試験)は,表15及び表16に従って適用規格で規定する試験設定を用い

て,電気的バーストを注入し,JIS B 7604-1の6.2(耐妨害性)への準拠を検証する。 

 


24 

B 7604-2:2017  

  

表15−AC電源及びDC電源に対するバースト(過渡) 

適用規格 

JIS C 61000-4-4 

試験の適用性 

使用中に,一時的に又は恒久的にAC主電源網に接続するAGFIに適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが表示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電す

る。EUTは再調整してはならない。 

自動ゼロ点設定又はゼロトラッキングを利用する場合,通常動作については,こ

れを有効としなければならない。 

試験手順 

a) 適用規格の中で定めているバースト発生器を使用しなければならない。 
b) 発生器の特性は,EUTを接続する前に検証しなければならない。 
c) 試験は,適用規格で定めている50 Ω及び1 000 Ωの負荷への出力電圧に対する

電圧スパイクのバーストに暴露することからなる。 

d) バーストの正及び負の極性を両方とも,印加しなければならない。 
e) 試験の継続時間は,各振幅及び各極性について1分以上とする。 
f) 主電源への注入網は,バーストエネルギが主電源内で放散されるのを防ぐため

に,ブロッキングフィルタを含まなければならない。 

g) 10回以上,正及び負の無作為に整相したバーストを印加しなければならない。 
h) バーストは,試験を実施するのに必要な時間全てにおいて,印加しなければな

らない。したがって,上記より多くの回数のバーストが必要になる場合がある。 

試験レベル 

振幅(ピーク値) 

(kV) 

繰返し率 

(kHz) 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するか

いずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を表示しない場合は許容する。 

 

表16−信号線路,データ線路及び制御線路に対するバースト(過渡) 

適用規格 

JIS C 61000-4-4 

試験の適用性 

使用中に外部の電気信号線路,データ線路及び/又は制御線路に恒久的に又は一

時的に接続する能動電子回路を内蔵するAGFIに適用する。信号線路に対するバー
スト試験は,ケーブルの長さが3 mを超える(製造業者が指定する値)I/O信号ポ
ート,データポート及び制御ポートにだけ適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが表示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。

EUTは再調整してはならない。 

自動ゼロ点設定又はゼロトラッキングを利用する場合,通常動作については,こ

れを有効としなければならない。 

試験手順 

a) 適用規格で定めているバースト発生器を使用しなければならない。 
b) 発生器の特性は,EUTを接続する前に検証しなければならない。 
c) 試験は,適用規格で定めている50 Ω及び1 000 Ωの荷重への出力電圧に対する

電圧スパイクのバーストにさらすことからなる。 

d) バーストの正及び負の極性を両方とも,印加しなければならない。 
e) 試験の継続時間は,各振幅及び各極性について1分以上とする。 
f) バーストをI/O線路及び通信線路へ結合するために,規格で定めている容量結

合クランプを使用しなければならない。 

試験レベル 

振幅(ピーク値) 

(kV) 

繰返し率 

(kHz) 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するか

いずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが,測定結果を表示しない場合は許容する。 


25 

B 7604-2:2017  

 

8.3.4 

静電放電 

静電放電試験は,表17に従って適用規格で規定する試験設定を用いて,静電気を放電し,JIS B 7604-1

の6.2(耐妨害性)への準拠を検証する。 

 

表17−静電放電 

適用規格 

JIS C 61000-4-2 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電にしておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが表示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。

EUTは再調整してはならない。 

自動ゼロ点設定又はゼロトラッキングを利用する場合,通常動作については,こ

れを有効としなければならない。 

試験手順 

a) 試験は,EUTを電気的放電にさらすことからなる。 
b) 適用規格の中で定めているESD発生器を用い,試験設定は,適用規格で規定し

た寸法,使用材料及び条件に準拠しなければならない。 

c) 試験を開始する前に,発生器の性能を検証しなければならない。 
d) 事前に選択した放電箇所当たり,10回以上の放電を印加しなければならない。 
e) 安全接地接続をもたないEUTは,次の放電にさらす前に,完全に放電させなけ

ればならない。 

f) 連続する放電間の時間間隔は,1秒以上でなければならない。 
g) 接触放電が,適切な試験方法である。気中放電は,接触放電を印加できない場

合にだけ用いなければならない。 

 
直接印加: 
h) 導電面で行う接触放電モードでは,放電始動前に電極がEUTに接触していなけ

ればならない。そのような場合,接触放電端部の真空リレー内で放電火花が生
じる。 

i) 

絶縁面の場合だけは,気中放電モードを用いることができる。火花放電が生じ
るまで,帯電電極をEUTに近付ける。 

j) 気中放電においては試験レベル以外(2 kV及び4 kV)でも,それぞれ上記の手

順を繰り返し行う。 

 
間接印加: 
k) 接触モードで,EUTの直近に取り付けた結合面にだけ放電を印加する。 

試験レベル 

放電 

充電電圧 

(kV) 

接触放電 

気中放電 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するか

いずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが,測定結果を表示しない場合は許容する。 

 


26 

B 7604-2:2017  

  

8.3.5 

電磁場に対するイミュニティ 

8.3.5.1 

伝導電磁界に対するイミュニティ 

伝導電磁界に対するイミュニティ試験は,表18に従って適用規格で規定する試験設定を用いて,無線周

波数電磁界への暴露に相当する無線周波数電流を注入し,JIS B 7604-1の6.2(耐妨害性)への準拠を検証

する。 

 

表18−放射無線周波数電磁界によって発生する伝導(共通状態)電流 

適用規格 

JIS C 61000-4-6 

試験の適用性 

能動電子回路を内蔵し,スループット用又は外部配線(主電源線路,信号線路,

データ線路及び制御線路)接続用のポートをもつAGFIに適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電にしておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが表示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。

EUTは再調整してはならない。自動ゼロ点設定又はゼロトラッキングを利用する
場合,通常動作については,これを有効としなければならない。 

試験手順 

a) 適用規格で定めている結合装置及び減結合装置を用いて,EUTの電源ポート及

びI/Oポートに,電磁界の影響を模擬する無線周波数電磁電流を結合又は注入
しなければならない。 

b) 無線周波数発生器,(減)結合装置,減衰器などで構成する試験装置の特性は,

EUTを接続する前に検証しなければならない。 

c) EUTが複数の装置で構成しており,ケーブルの両端共EUTの一部である場合,

試験は,ケーブルの両端それぞれで実施しなければならない。 

試験レベル 

周波数範囲 

RF振幅 

AM,正弦波変調 

150 kHz〜80 MHz 

10 V(e.m.f) 

80 % 

1 kHz 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するか

のいずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を提供しない場合は許容する。 

 


27 

B 7604-2:2017  

 

8.3.5.2 

放射(RF)電磁界に対するイミュニティ 

放射電磁界に対するイミュニティ試験は,表19に従って適用規格で規定する試験設定を用いて,放射無

線周波数電磁界にさらし,JIS B 7604-1の6.2(耐妨害性)への準拠を検証する。 

 

表19−放射無線周波数(RF)電磁界 

適用規格 

JIS C 61000-4-3及びJIS C 61000-4-20 

試験の適用性 

能動電子回路を内蔵するAGFIに適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上の間,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが表示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。EUT

は再調整してはならない。自動ゼロ点設定又はゼロトラッキングを利用する場合,通常動
作については,これを有効としなければならない。 

試験手順 

a) EUTは,適用規格で定めている要求電界強度及び電界均一性をもつ電磁界にさらす。 
b) 規定する電界強度のレベルは,非変調搬送波によって生じた電界を参照している。 
c) EUTを変調波場にさらす。周波数掃引は,必要な場合にRF信号レベルを調整するため

又はRF発生器,増幅器及びアンテナを切り替えるためだけの一時停止とする。 

d) 周波数範囲を徐々に掃引する場合,刻み幅は,前の周波数値の1 %を超えてはならない。 
e) 各周波数における振幅変調搬送波の滞留時間は,EUTを発動して応答するのに必要な

時間より短くてはならないが,いずれの場合も0.5秒以上とする。 

f) 十分な電磁場は,異なる種類の設備,EUTの寸法及び設備の周波数範囲によってその

使用を制限する設定の中で発生することができる。 

試験レベル 

周波数範囲 

RF振幅 

AM,正弦波変調 

80(26) MHza)〜2 000 MHz 

10 V/m 

80 % 

1 kHz 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するかのいずれ

かによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を提供しない場合は,許容する。 

注a) JIS C 61000-4-3及びJIS C 61000-4-6に従った試験は,補完試験である。これは,外部配線(主電源線路,信

号線路,データ線路及び制御線路)をもつAGFIの場合,試験所などは,26〜80 MHzの範囲では,切り替わ
りの周波数をこの範囲の中で選択することを決定してもよい。このような場合,この選択した切り替わりの
周波数以下では,表18に規定するJIS C 61000-4-6に従った試験方法を適用する。 

 


28 

B 7604-2:2017  

  

8.3.6 

AC及びDC主電源線路並びに信号線路,データ線路及び制御線路に対するサージ 

電気的サージ試験は,表20及び表21に従って適用規格で規定する試験設定を用いて,電気サージを注

入し,JIS B 7604-1の6.2(耐妨害性)への準拠を検証する。 

 

表20−AC及びDC主電源線路に対するサージ 

適用規格 

JIS C 61000-4-5 

試験の適用性 

使用中に,一時的に又は恒久的に主電源網に接続するAGFIに適用する。 
この試験は,屋内ネットワークを通じて局所電源に接続したAGFIには適用しな

い。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りを指示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。

EUTは再調整してはならない。 

試験手順 

a) 適用規格で規定しているサージ発生器を使用しなければならない。発生器の特

性は,EUTを接続する前に検証しなければならない。 

b) 試験は,適用規格で,その立ち上がり時間,パルス幅,インピーダンスの高い

及び低い荷重に対する出力電圧及び出力電流のピーク値,並びに二つの連続す
るパルス間の最小時間間隔を定めている電気サージにさらすことからなる。 

c) 3回以上の正のサージ及び3回以上の負のサージを印加しなければならない。 
d) AC主電源電源線路に対するサージは,AC電源周波数と同期させなければなら

ず,また主電源の位相に合わせた四つの位相(0°,90°,180°及び270°)
全てに対するサージの注入を網羅するように繰り返さなければならない。 

e) 注入ネットワーク回路は,適用する導体によって決まり,適用規格で定める。 
f) サージは,試験を実施するのに必要な全ての時間の間,印加する。そのため,

上記よりも多くの回数のサージが必要となる場合がある。 

主電源状態 

AC 

DC 

試験レベル 

線間 

線と接地の間 

線間 

線と接地との間 

1.0 kV 

2.0 kV 

1.0 kV 

2.0 kV 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するか

によって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を提供しない場合は,差し支えない。 

 


29 

B 7604-2:2017  

 

表21−信号線路,データ線路及び制御線路に対するサージ 

適用規格 

JIS C 61000-4-5 

試験の適用性 

使用中に長さ10 mを超えることがある電気信号線路,データ線路及び/又は制御

線路に一時的に又は恒久的に接続する能動電子回路を内蔵するAGFIに適用する。 

この試験は,屋内ネットワークを通じて局所電源に接続されるAGFIには適用しな

い。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りを指示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。

EUTは再調整してはならない。 

概略試験手順 

a) 適用規格で定めているサージ発生器を使用しなければならない。発生器の特性は,

EUTを接続する前に検証しなければならない。 

b) 試験は,適用規格で,その立ち上がり時間,パルス幅,インピーダンスの高い及

び低い荷重に対する出力電圧及び出力電流のピーク値,並びに二つの連続するパ
ルス間の最小時間間隔が定められている電気サージにさらすことから成る。 

c) 3回以上の正のサージ及び3回以上の負のサージを印加しなければならない。 
d) 適用可能な注入ネットワークは,サージを結合させる配線の種類によって決まり,

適用規格の中で定める。 

試験レベル 

非対称線路 

対称線路 

シールドI/O線路及び通信

線路 

線間 

線と接地との間 

線と接地との間 

線と接地との間 

1.0 kV 

2.0 kV 

2.0 kV 

2.0 kV 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するかに

よって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を提供しない場合は差し支えない。 

 

8.3.7 

12 V及び24 Vの電池で駆動するAGFIの電気的過渡伝導 

8.3.7.1 

電源線路に沿った電気的過渡伝導 

電源線路に沿った電気的過渡伝導試験は,表22に従って適用規格で規定する試験設定を用いて,電気的

過渡伝導に相当するパルスを注入し,JIS B 7604-1の6.2(耐妨害性)への準拠を検証する。 

 


30 

B 7604-2:2017  

  

表22−電源線路への電気的過渡伝導 

適用規格 

ISO 7637-2 

試験の適用性 

稼働時に,車両の内部電池で,電力を供給し,同時に燃焼機関駆動の発電機を利用

して充電できる全てのAGFIに適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが指示されたときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。

EUTは再調整してはならない。 

試験手順 

a) 試験は,電源線路への直接結合による電源電圧への妨害(試験パルス)にEUTを

さらすことからなる。 

b) 試験パルス 
− パルス2aは,配線ハーネスのインダクタンスによってEUTに平行に接続された

装置内の突然の電流遮断による過渡。 

− パルス2bは,点火装置をオフにした後に発電機として働くDCモータからの過渡。 
− パルス3a及びパルス3bは,スイッチングプロセスの結果として生じる電源線路

への過渡。 

試験レベル 

試験パルス 

Unoma) 

12 V 

24 V 

2a 

Usb) 

+50 V 

+50 V 

2b 

Usb) 

10 V 

20 V 

3a 

Usb) 

−150 V 

−200 V 

3b 

Usb) 

+100 V 

+200 V 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するかい

ずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を提供しない場合は許容する。 

注a) Unom:公称電池電圧 

b) ISO 7637-2で規定するとおり。 

 

8.3.7.2 

電源線路以外の線路を介した電気的過渡伝導 

電源線路以外の線路を介した電気的過渡伝導試験は,表23に従って適用規格で規定する試験設定を用い

て,電気的過渡伝導に相当するパルスを注入し,JIS B 7604-1の6.2(耐妨害性)への準拠を検証する。 

 

表23−電源線路以外の線路を介した電気的過渡伝導 

適用規格 

ISO 7637-3の3.5.1 

試験の適用性 

車両内に取り付けたモジュラAGFIのアナログI/Oケーブルに適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが指示されたときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。

EUTは再調整してはならない。 

試験手順 

a) 試験は,電源線路以外の線路を介した容量結合及び誘導結合による電圧スパイク

のバーストにさらすことからなる。 

b) 容量結合クランプ法だけを適用しなければならない。 
c) 試験パルス 
d) パルスa及びパルスbは,スイッチングプロセスの結果として,その他の線路に

生じる過渡である。 

試験レベル 

試験パルス 

Unoma) 

12 V 

24 V 

パルスa 

Usb) 

−60 V 

−80 V 

パルスb 

Usb) 

40 V 

80 V 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するかい

ずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を提供しない場合は許容する。 

注a) Unom=公称電池電圧 

b) ISO 7637-3で規定するとおり。 


31 

B 7604-2:2017  

 

8.3.8 

DC主電源上のリプル 

DC主電源上のリプル試験は,表24に従って適用規格で規定する試験設定を用いて,DC入力電源ポー

トにリプル電圧を注入し,JIS B 7604-1の6.2(耐妨害性)への準拠を検証する。 

 

表24−DC主電源上のリプル 

適用規格 

IEC 61000-4-17 

試験の適用性 

使用中に,外部整流器システムから電力を供給されるDC主電源網(配電系統)に

一時的に又は恒久的に接続され,一般的に工業環境で使用されるAGFIだけに適用す
る。 

この試験は,DC主電源を動力とするAGFIにだけ適用し,路上走行車両用電池を動

力とするAGFIには適用しない。また,スイッチング電源を組み込んでいる充電器に
接続されているAGFIにも適用しない。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが表示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。

EUTは再調整してはならない。自動ゼロ設定又はゼロトラッキングを利用する場合,
通常動作については,これを有効としなければならない。 

試験手順 

a) 適用規格で定めている試験発生器を使用しなければならない。 
b) 試験を開始する前に,発生器の性能を検証しなければならない。 
c) 試験は,DC電源に重畳している整流器システム及び/又は充電器が発生させるも

のなどのリプル電圧にEUTをさらすことからなる。 

d) リプル電圧の周波数は,主電源に使用されている整流器システムによって決まり,

適用可能な電源周波数又はその倍数(2倍,3倍又は6倍)である。 

e) 試験発生器の出力でのリプルの波形は,正弦波直線性をもつ。 
f) 試験レベルは,公称DC電圧,Unomのパーセンテージで表されるピーク間の電圧

である。 

試験レベル 

公称DC電圧に対するパーセンテージ 

2 % 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するかの

いずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を提供しない場合は許容する。 

 

8.3.9 

車両エンジン起動時の電池電圧変動 

車両エンジン起動時の電池電圧変動試験は,表25に従って適用規格で規定する試験設定を用いて,車両

エンジン起動時の電池電圧変動時において,JIS B 7604-1の6.2(耐妨害性)への準拠を検証する。 

 


32 

B 7604-2:2017  

  

表25−車両エンジン起動中の電池電圧変動 

適用規格 

ISO 16750-2 

試験の適用性 

車両搭載DC電池で駆動し,車両エンジンを始動した場合動作するAGFIに

適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが表示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電

する。EUTは再調整してはならない。 

試験手順 

試験は,代表的な電源電圧特性への暴露から成り,直流始動電動機を用いて

エンジンをかけている間の電圧変動を模擬する。 

試験レベル 

Unoma) 

12 V 

24 V 

試験プロファ

イルb) 

III 

III 

US 

8 V 

3 V 

10 V 

6 V 

UA 

9.5 V 

5 V 

20 V 

10 V 

ts 

1 s 

1 s 

1 s 

1 s 

tf 

40 ms 

100 ms 

40 ms 

40 ms 

最大許容偏差  

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処す

るかのいずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を提供しない場合は許容する。 

注a) Unom=公称電池電圧 

b) ISO 16750-2で規定するとおり。 

 

8.3.10 負荷遮断試験 

負荷遮断試験は,表26に従って適用規格で規定する試験設定を用いて,放電した車両電池を切り離した

状態において,JIS B 7604-1の6.2(耐妨害性)への準拠を検証する。 

 

表26−負荷遮断試験 

適用規格 

ISO 16750-2 

試験の適用性 

車両搭載DC電池で駆動し,車両エンジンが作動している間は動作するAGFI

に適用する。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが表示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電

する。EUTは再調整してはならない。 

試験手順 

試験は,電池を切り離すときの接続負荷のインピーダンスによる電圧ピーク

を模擬する電源電圧への一般的なパルスにさらすことからなる。 

試験レベル 

Unoma) 

12 V 

24 V 

試験パルス形

状b) 

II 

II 

Us 

80 V 

100 V 

150 V 

200 V 

Ri 

0.5 V 

4 V 

1 V 

8 V 

tr 

10 ms 

10 ms 

10 ms 

10 ms 

td 

40 ms〜 

400 ms 

40 ms〜 

400 ms 

100 ms〜 

350 ms 

100 ms〜 

350 ms 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処す

るかのいずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を表示しない場合は許容する。 

注a) Unom=公称電池電圧 

b) ISO 16750-2で規定するとおり。 


33 

B 7604-2:2017  

 

8.3.11 DC主電源電圧ディップ,短時間停電及び短期間電圧変動 

DC主電源電圧ディップ,短時間停電及び短期間電圧変動試験は,表27に従って適用規格で規定する試

験設定を用いて,DC主電源線路に電圧ディップ,短時間停電及び短期間電圧変動を注入し,JIS B 7604-1

の6.2(耐妨害性)への準拠を検証する。 

 

表27−DC主電源のディップ,短時間停電及び短期間電圧変動 

適用規格 

IEC 61000-4-29 

試験の適用性 

動作中,一時的又は恒久的にDC主電源網に接続するAGFIに適用する。 
試験は,DC主電源で駆動するAGFIにだけ適用し,路上走行車両用電池で駆動する

AGFIには適用しない。 

事前調整 

製造業者が指定した予熱時間以上は,EUTを通電しておく。 

EUTの条件 

有意な誤りが表示したときのリセットを除き,試験中は,EUTの電源を通電する。

EUTは再調整してはならない。 

試験手順 

a) 適用規格で定められている試験発生器を使用しなければならない。試験を開始す

る前に,発生器の性能を検証しなければならない。 

b) EUTは,選択した振幅及び継続時間の各組合せに対して,3回のディップ及び停

電のシーケンスを用いて各試験間に10秒以上の間隔をあけて,電圧ディップ,短
時間停電にさらさなければならない。 

c) EUTの最も代表的な動作モードは,各規定電圧変動について,10秒以上の間隔を

あけて3回試験しなければならない。 

d) EUTの誤りは,異なるディップ及び低下のそれぞれで個別に測定する。 
e) 試験を実施するのに必要な時間全体を通じて,この妨害を適用する。この目的の

ため,指示したものよりも大きい妨害が必要となることがある。 

試験レベル 

瞬時停電 

振幅 

(定格電圧に対する割合 %) 

継続時間 

(s) 

40及び70 

0.01,0.03,0.1,0.3及び1 

短時間停電 

試験条件:高インピーダンス及び/又は低インピーダンス 

振幅 

(定格電圧に対する割合 %) 

継続時間 

(s) 

0.001,0.003,0.01,0.03,0.1,0.3及

び1 

短期間電圧

変動 

振幅 

(定格電圧に対する割合 %) 

継続時間 

(s) 

85及び120 

0.1,0.3,1,3及び10 

最大許容偏差 

有意な誤りが生じないか,又はチェック装置が有意な誤りを検出して対処するかの

いずれかによって,誤りの発生を防ぐ。 

妨害試験中にAGFIが測定結果を表示しない場合は許容する。 

 


34 

B 7604-2:2017  

  

スパン安定性試験 

スパン安定性試験は,表28に従って性能試験を受けた後のAGFIについて,スパン安定性試験を実施し,

JIS B 7604-1の7.2(スパン安定性)への準拠を検証する。 

 

表28−スパン安定性試験 

適用規格 

規格への参照はなし 

試験手順 

a) この試験は,EUTが性能試験を受ける前,その途中及び後,様々な間隔で

十分に一定の周囲条件(通常の試験所環境における合理的な一定条件)の
下で,そのEUT又はシミュレータの誤差の変動を観測することからなる。 

b) 性能試験は,温度試験及び,適用できる場合は,高温高湿試験を含まなけ

ればならない。箇条8のその他の性能試験を実施してもよい。 

c) EUTは,試験期間中,電源からの切り離しを8時間以上,2回行わなければ

ならない。切離し回数は,製造業者が指定しているか,又は仕様がない場
合は試験所などの判断で,増加してよい。 

d) 標準条件において,全ての因子を安定させる。 
e) 試験の前に,EUTをできるだけゼロ点近くに調整する。 
f) 最初の測定において,ゼロ点設定及び荷重の負荷を4回,速やかに繰り返

し,誤差の平均値を決定する。次の測定については,結果がMPEを外れる
か又は最初の5回の測定の読みの範囲がMPEの1/10より大きくなるかのい
ずれでもない限りは,1回だけ行う。 

g) この試験は,各種性能試験の実施中及び実施後に定期的な間隔で繰り返す。 
h) 様々な測定間の温度,圧力などの変動から生じ,全ての必要な補正を適用

する。 

i) 

その他の試験を実施する前には,EUTを完全に回復させる。 

EUTの条件 

この試験の実施においては,製造業者から提供されたAGFIの操作説明書を考

慮しなければならない。 

AGFIが自動ゼロ点設定を備えている場合は,ゼロ点設定を動作状態にしては

ならない。 

試験の厳しさ 

試験継続期間:28日間又は性能試験の実施に必要な期間のいずれか短い方。 

試験間の時間(日数) 

0.5日〜10日 

試験荷重 

Max近辺の静的試験荷重。試験全体を通じて,同じ試験分銅を用いなければ

ならない。 

最大許容変動 

表示の許容変動は,実施されたn回の試験全てに適用した試験荷重について,

影響因子試験のMPE[JIS B 7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の
最大許容誤差]の絶対値の半分を超えてはならない。 

試験回数(n) 

8回以上。試験結果が,上記で規定した表示の許容変動の半分を超える傾向を

示す場合は,その傾向が止まるまで若しくは逆になる又は誤差が最大許容変動
を超えるまで,追加試験を行う。 

最大許容変動 

試験荷重の指示の変動は,実施された(n)回の試験全てに適用した試験荷重

について,影響因子試験(JIS B 7604-1の4.3.2)のMPEの絶対値の半分を超え
てはならない。 

 

10 実量試験の手順 

10.1 型式検査における実量試験 

材料を用いた動作試験は,JIS B 7604-1の箇条5〜箇条7の要求事項への準拠を評価するために,JIS B 

7604-1の8.2.2.1(型式検査のための動作試験)に規定する材料の試験荷重を用いて,完成品のAGFIに対

して実施しなければならない。 


35 

B 7604-2:2017  

 

なお,自動はかりのための非自動はかり(質量計用指示計)の試験結果の換算は,附属書Dに記載する。 

10.1.1 供給装置 

供給装置が十分,かつ,均一な流量を供給していることを確認する。 

調整可能な供給装置が,検出した供給の調整に対応する指示を備えていることを確認する(適用可能な

場合)。 

減算式はかりについては,各荷重が供給後,供給装置に保持している残余材料が誤差限界に対して無視

できるものであることを確認する。 

10.1.2 荷重受け部 

容器への排出前に各荷重受け部内の材料を計量するAGFIについては,各排出後,荷重受け部に保持し

ている残余材料が誤差限界に対して無視できるものであることを確認する。 

荷重受け部の手動排出は,自動動作中には不可能であることを確認する。 

10.2 受渡検査における実量試験 

10.2.0 一般 

材料を用いた計量試験は,完全に組み立てて,使用を意図した場所に設置した完成品AGFIに対して,

JIS B 7604-1の8.3.2(受渡検査時の実量試験)で規定するように実施しなければならない。 

精度等級X(x)は,試験結果から決定しなければならない。 

10.2.1 計量実量試験に対する要件 

実量試験の要件は,次による。 

a) 試験荷重の種類は,6.2.2による。 

b) 充塡量の質量の値は,6.2.1による。 

c) 試験条件は,6.2.3による。 

d) 充塡回数は,6.3による。 

10.2.2 計量実量試験の方法 

次の検査方法のいずれか一つを適用する。 

a) 個別検査方法:個別検査方法は,6.5.1による。 

b) 一体型検査法:一体型検査法は,6.5.2による。 

10.2.3 計量実量試験の手順 

実量試験の手順は,次による。 

a) 6.2.3で規定する条件に従ってAGFIを設置する。 

b) 充塡量の事前設定値を選択し,充塡量と異なる場合は,6.2.1で規定する充塡量の質量の値に従って荷

重値を設定する。表示された事前設定値を記録する。 

c) AGFIを動作し,6.2.2で規定する種類の試験荷重を用いて,6.3で規定する回数の充塡を行う。 

d) 6.7に従って充塡量の質量を決定するために,次のいずれかの方法で全ての充塡量を計量する。これに

よって,管理はかりで試験充塡量を計量した結果を試験充塡量の取決めによる真の値とみなす。 

1) 6.5.1に規定する個別検査方法 

2) 6.5.2に規定する一体型検査方法 

e) 6.7に従って,試験での全ての充塡量の平均値を,次のように計算する。 

n

i

in

F

1

ここに 

F: 質量単位で表した充塡量の質量(取決めによる真の値) 


36 

B 7604-2:2017  

  

 

n: 試験での充塡回数 

f) 

6.8に従って,各充塡量の試験での全ての充塡量の平均からの偏差を,次の式によって計算する。 

n

i

i

i

n

F

F

MD

1

 

ここに 

MD: 質量単位で表した平均からの偏差 

g) 6.2.1に規定するその他の充塡量についても,b)〜f)の手順を繰り返す。 

10.2.4 精度等級X(x)の決定 

精度等級は,次による。 

a) 試験充塡量の各事前設定値(FP)に対する“[|SE|/ MPSE(1)]”を,次のように求める。 

1) 6.9に従って,JIS B 7604-1の4.3.3(最大許容事前設定値誤差)で規定する事前設定値誤差を,次の

式によって計算する。 

P

1

F

n

F

SE

n

i

i

 

ここに 

SE: 事前設定値誤差 

2) 等級X(1)に対する最大許容事前設定値誤差“MPSE(1)”を次のとおり決定する。 

MPSE(1)=FPに等しい充塡量値に対する0.25 MPDis(1) 

3) 次に,“[

SE

/ MPSE(1)]”を計算する。 

b) 試験充塡量の各事前設定値(FP)に対する“[MDmax /MPD(1)]”を次のとおり求める。 

1) 充塡量の平均値からの偏差の絶対値の最大値,すなわち“MDmax”を求める。 

2) 等級X(1)に対する全充塡量の平均からの各充塡量の最大許容偏差“MPD(1)”を決定する。 

3) 次に,“[MDmax / MPD(1)]”を計算する。 

c) a)から“[

SE

/ MPSE(1)]”の最大値, 

すなわち,全ての事前設定試験充塡量から“[

SE

/ MPSE(1)]max”を決定する。 

d) b)から“[MDmax / MPD(1)]”の最大値, 

すなわち,全ての事前設定試験充塡量から“[MDmax / MPD(1)]max”を決定する。 

e) 次のとおり,精度等級X(x)を決定する。 

x ≧ [|SE|/MPSE(1)]max 

x ≧ [MD/MPD(1)]max 

さらに,“x=1×10k”,“2×10k”又は“5×10k” 

ここで,kは,正若しくは負の整数又はゼロである。 


37 

B 7604-2:2017  

 

附属書A 

(規定) 

複数荷重のAGFIの誤差の計算 

 

A.1 複数荷重のAGFIの誤り限界 

複数荷重のAGFIの誤り限界は,次による。 

a) 選択組合せはかりの誤り限界 1回の充塡当たりの荷重数の平均値の平方根で除した各充塡量の0.25 

MPDisである。 

例1 1回の充塡量当たり平均荷重数が8個となるように設計した“Min=200 g”の等級X(1)のAGFI

で充塡量が1 600 gの場合,各充塡量の使用中検査におけるMPDは,“1 600 g×1.5 %=24 g”

である。したがって,誤り限界は,次のとおり計算する。 

g

g

12

.2

)

8

/

24

(

25

.0

 

b) 累積はかりの誤差限界 充塡量が,1回の充塡当たりの最小荷重数の平方根でMinfillを除した値であ

る場合,誤り限界は,充塡量の0.25 MPDisである。 

例2 Maxが1200 g及びMinfillが8 kgの等級X(1)のAGFIの場合,1回の充塡量当たりの最小荷

重数は,“8 kg/1.2 kg=6.67”,したがって,7個である。Minfillが8 kgのMPDisは,“8 kg×

1.5 %=120 g”である。したがって,誤り限界は,次のとおり計算する。 

g

g

34

.

11

)

7

/

120

(

25

.0

 

注記 この累積はかりの誤差限界値の計算は,Minを含まない。累積はかりは,一般的にMax又は

Max付近で使用される。 

 

A.2 複数荷重のAGFIの影響因子試験のMPE  

複数の静的試験荷重で構成する充塡量の影響因子試験の最大許容誤差を決定する方法は,次による。 

a) 組合せはかりの場合,影響因子試験における静的試験荷重のMPEは,1回の充塡量当たりの平均荷重

数の平方根で除した各充塡量の0.25 MPDisである。 

例1 1回の充塡量当たりの荷重の平均荷重数が“4”に等しい等級X(1)の組合せはかりの場合,静

的試験荷重100 gにおける充塡量は400 gとなり,MPDisは3 %,すなわち12 gである。した

がって,影響因子試験のMPEは,次のとおり計算する。 

g

5.1

)

4

/

12

(

25

.0

g

 

b) 累積はかりの場合,影響因子試験における静的試験荷重のMPEは,1回の充塡量当たりの最小荷重数

の平方根で除したMinfillの0.25 MPDisである。 

c) 使用中には,0.25 MPDでなければならない。  

例2 Maxが1 200 g及びMinfillが8 kgの等級X(1)のAGFIの場合,1回の充塡量当たりの最小荷

重数は,“8 kg/1.2 kg=6.67”,したがって,7個である。8 kgのMinfillのMPDは,1.5 %又は

120 gである。したがって,影響因子試験のMPEは,次のとおり計算する。 


38 

B 7604-2:2017  

  

g

g

34

.

11

)

7

/

120

(

25

.0

 

注記 累積はかりの場合,1回の充塡量当たりの平均荷重数は,未知である。したがって,1回の充

塡量当たりの平均荷重及び充塡量の適切質量に関して,影響因子の最大許容誤差を定めるこ

とはできない。上記の定義は,Max荷重及びMinfillに基づいている。 

 


39 

B 7604-2:2017  

 

附属書B 

(参考) 

被試験装置 

 

B.1 

EUTの選択 

AGFIは,主に,それに基づいて装置が構成している基本的な技術設計によって分類する。設計のカテ

ゴリには,a)〜c)の基本的動作原則が含まれることがあるが,これに限定するものではない。 

a) 機械式で電子装置はない。 

b) アナログ式ひずみゲージ型ロードセル 

c) デジタルロードセル 

ロードセル技術を用いるこれらのAGFIは,ロードセルを重量受け要素及び支持機構に取付け及び接続

する方法を用いることによって,更に分類することがある。例えば,d)〜f)を含むが,これに限定するも

のではない。 

d) チェックロッドを用いない,ロードセルの直接取付け 

e) てこシステムを介した,計量要素のロードセルへの接続 

f) 

ロードセルから切り離し,チェックロッド又はフレクシャを用いる。 

試験目的となるEUTの選択は,少なくとも同一型式装置から最高(又はより良い)条件を代表するEUT

とともに,“最低条件”の試料を代表するEUTが選択するようなものでなければならない。試験所設定で

実施する試験の場合,g)〜i)に基づいて最低条件のEUTを選択することを推奨する。 

g) 力変換器からの最低入力信号 

h) 全てのインターフェースをもつユニット(すなわち,周辺装置,ハードウェア構成部品) 

i) 

全ての必要なロードセルをもつユニット 

 

B.2 

考慮するその他の計量機構 

次のような異なる計量関連機構及び機能の変動は,その機構によって影響を受ける要因の追加的な部分

試験を必要とする。 

− きょう(筐)体 

− 荷重受け部 

− 温度及び湿度の範囲 

− AGFIの機能 

− 変位変換器 

− 指示器等 

これらの追加試験は,同じEUTに対して行うことが望ましいが,可能でない場合は,試験所などの責任

に基づいて,一つ以上の追加のEUTに対する試験を実施してもよい。 

評価中に求める性能試験全てに耐えるAGFIの能力は,耐久性の分かりやすい目安である場合がある。 


40 

B 7604-2:2017  

  

附属書C 
(参考) 

定格最小充塡量(Minfill)についての考察 

 

Minfillの値は,次の要件に関連している。 

− ゼロ点表示の温度影響(JIS B 7604-1の4.8.2.3参照) 

− ゼロ点設定精度(JIS B 7604-1の5.8.2参照) 

− 妨害(該当する場合,JIS B 7604-1の6.2参照) 

− 起動時間(該当する場合,JIS B 7604-1の6.8参照) 

製造業者が指定したMinfillの値は,対応する試験手順によって,確認する。 

求める全ての基準に適合し,ゼロ点設定精度が0.25 MPDである場合は,JIS B 7604-1の5.8.2から次の

式が得られる。 

0.25 MPD≦0.25 MPDis×Minfill 

さらに,ゼロ点設定精度が“E=0.25 d”を満たす場合は,次の式(C.1)が得られる。 

Minfill≧d / MPDis (C.1) 

dの値に対するMinfillの最小許容値は,JIS B 7604-1の表3(Minfillの最小許容値)から得られる。 

等級X(x)のAGFIのMinfillの値は,MPD及びF値[JIS B 7604-1の表2(各充塡量の最大許容偏差)の

充塡量の質量]から算出される。 

Minfillの算出事例を次に示す。 

例1 MPDisが相対値(%)である場合の計算は,次のとおりである。 

等級X(0.2)及び“d=20 g”のAGFIにおけるMinfillを400 gと仮定した場合,MPDisは,JIS 

B 7604-1の表2から次のとおり得られる。 

MPDis=(3 %×0.2)=0.6 % 

このMPDis及びdの値によって,式(C.1)から次の関係が得られる。 

Minfill≧d / MPDis=20 g / 0.6 %=3 330 g 

3 300 gは,JIS B 7604-1の表2における“MPDis=1.5 %”であるFの範囲内にあって,更に

等級X(0.2)においては“MPDis=0.3 %”となる。これは,当初仮定したMinfill400 gに対する

MPDis=0.6 %より小さい。したがって,更なる計算が必要である。 

“MPDis=0.3 %”を用いて,式(C.1)を適用した場合,次のMinfillが得られる。 

Minfill≧d / MPDis=20 g / 0.3 %=6 660 g 

6 660 g及び等級X(0.2)における“MPDis=0.3 %”は,JIS B 7604-1の表2に適合しており,

この値が適切であることが分かる。計算したMinfillは,計算に使用したMPDと同じFの範囲

の中に入っていなければならず,この場合は,等級X(0.2)及び“d=20 g”のAGFIのMinfillは,

6 660 g以上でそれを満足する。 

 

別の例を次に示す。 

例2 MPDisが絶対値(g)である場合の計算は,次のとおりである。 

等級X(1)及び“d=10 g”のAGFIにおけるMinfillを250 gと仮定した場合,MPDisは,9 g

である(JIS B 7604-1の表2参照)。 


41 

B 7604-2:2017  

 

250 gのMinfillの場合,9 gの誤差は3.6 %を意味する。 

式(C.1)に“d=10 g”及び“MPDis=3.6 %”を代入した場合,Minfillは,次のとおりとなる。 

Minfill≧d / MPDis=10 g / 3.6 %=280 g 

ただし,280 gにおけるMPDisは,3.2 %である。したがって,更なる計算が必要である。 

“MPDis=3.2 %”を用いて,式(C.1)を適用した場合,次のMinfillが得られる。 

Minfill≧d / MPDis=10 g / 3.2 %=310 g 

ただし,310 gにおけるMPDisは,3.0 %である。したがって,更なる計算が必要である。 

“MPDis=3.0 %”を用いて,式(C.1)を適用した場合,次のMinfill値が得られる。 

Minfill≧d / MPDis=10 g / 3.0 %=330 g 

330 g及び等級X(1)における“MPDis=3.0 %”は,JIS B 7604-1の表2に適合している。した

がって,等級X(1)及び“d=10 g”のAGFIのMinfillは,330 g以上が適切な値である。 

 


42 

B 7604-2:2017  

  

附属書D 
(参考) 

自動はかりのための非自動はかり(質量計用指示計)の試験結果の換算 

 

この附属書は,JIS B 7611-2に基づいて評価した非自動はかりの試験結果をAGFIの評価に利用するとき

の,試験結果の換算について記載したものである。この附属書についての更なる情報は,WELMEC Guide 

2.8で得ることができる。 

主要な前提条件の一つは,これらの試験結果に基づいて承認するAGFIは,動的に作動している(荷重

は,計量しているとき,荷重受け部に対する相対運動状態にある。)のではないということである。 

もう一つの条件は,使用するロードセルは,適用可能な限り,JIS B 7612-1又はJIS B 7612-2に基づい

て試験が行われたということである。 

必要な計算の原則及び例を,次に記載する。 

 

D.1 換算のための重要な試験 

質量計用指示計の試験結果をAGFIに換算するためには,次の基本的な条件がある。 

− A/D変換器を含むモジュール(指示計,アナログデータ処理装置)において,質量単位で表されるe

又はdではなく,最大目量数,及びe又はd当たりの最小入力電圧だけを割り付けて試験する。 

− 製造業者は,ひょう量(Max),最小測定量(Min),目量(d)及び定格最小充塡量(Minfill)が異な

る広範な型式のAGFIの製造を望んでいる。 

− Minfillは,未知である。 

 

充塡の結果に影響する影響因子及び妨害は,次のとおりである。 

a) スパンの変化(D.2.1参照) 静的温度及び高温高湿度 

b) ゼロ点の精度(D.2.2参照) ゼロ点設定装置及び風袋引き装置の精度,静的温度(ゼロドリフト)並

びに起動時間(ゼロドリフト) 

c) 妨害による誤り(D.2.3参照) 短時間電力低下,バースト,サージ,静電気放電,放射電磁界及び伝

導無線周波数電磁界 

注記 過渡的な誤りは,AGFIにとって非常に危険であるが,非自動はかりにおいてそれらは使用

者が見てすぐに分かるため,JIS B 7611-2における試験では考慮されていない。ただし,AGFI

に関しては異なる。これは,一時的な妨害によって質量表示が増加することで設定値に達し

たとみなし,計量ホッパーのフラップを開くことがあるからである。これは不適切な充塡に

つながる。したがって,過渡的な誤りがJIS B 7611-2の報告書で考慮されていない限り,JIS 

B 7611-2の妨害試験の結果は,JIS B 7604規格群への利用を一般的に容認することはできな

い。 

 

D.2 関連する試験結果の換算 

D.2.0 一般 

JIS B 7611-2に規定する質量計用指示計の誤差限界は,目量に対する誤差配分で与えられることから,

この誤差限界は,目量の質量値とは関係なく,目量の最大数だけに基づいている。そのため,具体的な充


43 

B 7604-2:2017  

 

塡質量に基づく全く異なる誤差体系を導入しているJIS B 7604規格群には適合しない。したがって,e又

はd当たりの最小入力電圧又は対応する目量の数を,グラムで表した“d”の具体的な値に代入する。dは,

達成可能な定格最小充塡量(Minfill)がdによって決まることから,型式検査報告書に記載する。dが小

さくなった場合,許容できる定格最小充塡量(Minfill)も小さくなる。ロードセルの出力信号が,指示計

のd当たりの最小電圧を下回らないという要求事項に適合するのに十分なほど高い場合,ロードセルのひ

ょう量(Max)が重要であることから,dの値は,指示計の仕様を定めるd(e)当たりの最小マイクロボ

ルトに依存しない。一般的に,充塡量は,AGFIのスパン及びゼロ点への影響によって影響を受ける。特

にゼロ点の影響は,ゼロ点設定が通常全ての計量サイクルの一部とはなっていないため,AGFIにとって

重要である。したがって,ゼロ点の全てのドリフトは,充塡量に直接影響を与える。この影響は,スパン

に対する全ての影響よりも,更に重要である。これは,JIS B 7611-2の誤差限界をJIS B 7604-1の誤差限

界と比較することで十分に理解できる。後者は,(原則的に)充塡量に対するパーセンテージで表された誤

差限界であるため,充塡量によっては,JIS B 7604-1に従った,200 dよりも大きい充塡量に対する絶対最

大許容誤差(MPE)(MPDisの0.25倍の誤差設定)は,JIS B 7611-2に従ったMPEよりもはるかに大きい。

dに関連する充塡量が大きくなった場合,JIS B 7611-2に比較したJIS B 7604-1の誤差限界は,重要性が低

くなる(図D.1参照)。 

注記 次の計算例は,全てJIS B 7604-1の表2(各充塡量の最大許容偏差)に示す絶対値ではなく,

パーセンテージ値を用いた。その理由は,次のとおりである。 

例えば,充塡量を75 gとする。この充塡量の使用中検査における最大許容偏差は,4.5 gであ

る。これは,該当する範囲の中での最大充塡量(100 g)に対する最大許容偏差でもあり,100 g

に対する相対偏差に直した4.5 %は,50 gを超え100 g以下の範囲の全ての充塡量に関する最小

の相対(又はパーセンテージ)許容偏差となる。したがって,このMPDisという相対値が最悪

事例であって,これによって,この範囲内の100 g未満の全ての充塡量について,いかなる場

合であってもMPDisを超えることはないことが保証できる。 

D.2.1 スパンの変化 

スパンの変化がMinfillに与える影響については,次のとおりである。 

影響因子試験について,JIS B 7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の最大許容誤差)の誤差

限界とJIS B 7611-2の計量性能の誤差限界とを比較する。JIS B 7604-1の4.3.2は,MPEについて次のとお

り規定する。 

MPE(影響因子)=0.25×MPDis 

質量計用指示計のモジュールにおける誤差配分Piを考慮すると,例えば,“Pi=0.5”である。 

さらに,精度等級の基準値Ref(x)も考慮する。 

次の図D.1によって,例を示す。 

“d=1 g”,“Pi=0.5”及び等級指定因子Ref(1)での誤差限界について,JIS B 7604-1は実線で,JIS B 7611-2

は破線で記載している。 

 


44 

B 7604-2:2017  

  

 

 

図D.1−JIS B 7611-2の誤差限界(破線)とJIS B 7604-1の誤差限界(実線)との比較 

 

例えば,充塡量を2 000 gとした場合,JIS B 7604-1の4.3.2(影響因子試験に対する静的荷重の最大許容

誤差)によって計算する誤差限界は,次のとおりとなる。 

MPE=充塡量×MPDis×0.25×Ref(x)×Pi 

  =2 000 g×1.5 %×0.25×1×0.5 

  =3.75 g  

次に,2 000 eに相当する荷重におけるJIS B 7611-2によって計算する誤差限界は,次のとおりとなる。 

MPE=1 e×Pi=1 e×0.5=0.5 g 

図D.1から,充塡量が大きくなった場合,JIS B 7611-2の誤差限界とJIS B 7604-1の4.3の誤差限界との

間の差が大きくなることが分かる。したがって,誤差限界の比較においては,小さい荷重[定格最小充塡

量(Minfill)]を考慮するだけで十分である。AGFIの場合,Minfillに関しては,ゼロにおける誤差がより

重大な影響をもち,したがって,例えば,温度によるスパンのドリフトが影響をもつかどうかを確認する

前に,Minfillは最初に,D.2.2に基づいて計算することが望ましい。 

D.2.2 ゼロ点の精度 

ゼロ点精度がMinfillに与える影響については,次のとおりである。 

ゼロ点誤差は,直接的に計量結果に加えられることから,各計量の前に自動的にゼロ点に設定されない

AGFI全てについて,ゼロ点の変化を考慮することが重要である。 

ゼロが正確であることを妨げる影響としては,次の要因が考えられる。 

a) ゼロ点設定及び風袋引き設定の不十分な精度 ゼロ点設定及び風袋引き設定の不十分な精度は,次の

とおりである。 

JIS B 7604-1の5.8.2(非自動及び半自動のゼロ点設定装置及び風袋引き装置の精度)から,次の式が

成り立つ。 

MPD(zero)≦0.25×MPDis(x)×Min(又はMinfill) 

したがって,次の式(D.1)を導くことができる。 

Min(又はMinfill)≧MPD(zero)/ 0.25×MPDis×(x)  (D.1) 

 

JIS B 7611-2において,電気式はかりに求めるゼロ点設定精度は,0.25e(又はd)以内に制限され

ている。この事実は,ゼロ点設定及び風袋引き設定誤差が,全ての条件下で充塡量の誤差に加えられ

試験荷重(g) 

g

 


45 

B 7604-2:2017  

 

ることから,絶対的最小Minfillの候補を導き出す。 

以下に例を示す。 

“e=1 g”で,ゼロ点設定誤差が0.25 gである非自動はかり。基準精度等級は,“Ref(x)=1”である。

したがって,絶対的最小Minfillは,式(1)のMPD(zero)に0.25 gを代入した場合,次のとおりとな

る。 

Minfill≧0.25 g / 0.25×MPDis×(x) 

問題は,MPDis×(x)がMin(又はMinfill)によって決まるため,MPD is (x)が未知であることである。

したがって,最初の手順として充塡量を推定し,その後の繰返し計算が必要となる。Minfillは,50 g

より小さいと仮定して繰返しを開始した場合,次のとおりとなる。 

MPDis×(x)=9 %(JIS B 7604-1の表2) 

繰返しの最初の手順として, 

Minfill≧0.25 g /(0.25×9 %) 

Minfill≧11.1 gであって,dで四捨五入した場合, 

Minfill≧11 gとなる。 

このAGFI(d=1 g)のMinfillは,基準等級“Ref(x)=1”において,11 gより小さくはなり得ない

ということである。 

他の目量d及び基準精度等級Ref(x)によるMinfillを計算する場合にも,同じ手順を用いる。 

b) ゼロ点表示に対する温度の影響 ゼロ点表示に対する温度の影響がMinfillに与える影響については,

次のとおりである。 

8.2.3によって,次の式が成り立つ。 

ΔZmax≦0.25×MPDis×Minfill×Pi×Ref(x) 

したがって,次の式を導くことができる。 

Minfill≧ΔZmax / [0.25×MPDis×Pi×Ref(x)] 

JIS B 7611-2に規定する温度変化によるゼロ点表示の最大変化は,5 ℃当たり1 eである。前提は,

試験中の周囲温度の最大温度変化は,1時間当たり5 ℃以下である[5.3及びJIS B 7611-2のA.4.1.2

(温度)参照]。製造業者が指定する自動ゼロ点設定装置の設定時間間隔を,2時間とする。そうした

場合,考慮したほうがよい最大ゼロ点変化は,2時間における理論上の変化量,すなわち,JIS B 7611-2

で規定する5 ℃当たり1eの2倍となる。 

JIS B 7611-2の規定から,最大ゼロ点変化は得られ,その後,Minfillの繰返しによって計算するこ

とができる。 

例1 “e=d=1 g”,“Ref(x)=1”,“Pi=0.5”,“ゼロ点の温度影響=1 e / 5 ℃”及びMinfillは50 g

以下であると仮定した場合,“MPDis=9 %”となって,8.2.3から次の計算が成り立つ。 

ΔZmax≦0.25×MPDis×Minfill×Pi×Ref(x) 

Minfill≧Δ Zmax / [0.25×MPDis×Pi×Ref(x)] 

 AGFIが,2時間はゼロ点に設定されないと仮定した場合, 

Minfill≧(2 h×1 e / h) / (0.25×9 %×0.5×1) 

Minfill≧(2 h×1 g / h) / (0.25×9 %×0.5×1) 

Minfill≧2 g / (0.25×9 %×0.5×1) 

Minfill≧177.78 g 

この例は,“Minfill≦50 g”であると仮定しているため,上記の結果では仮定が成り立たない。そこ


46 

B 7604-2:2017  

  

で“100 g<Minfill≦200 g”と仮定して再計算を行う。“100 g<Minfill≦200 g”から“MPDis=4.5 %”

とした場合,次の計算が成り立つ。 

Minfill≧2 g / (0.25×4.5 %×0.5×1) 

Minfill≧355.56 g 

この例は,“100 g<Minfill≦200 g”であると仮定しているため,上記の結果では仮定が成り立たな

い。そこで“300 g<Minfill≦500 g”と仮定して再計算を行う。“300 g<Minfill≦500 g”から“MPDis

=3 %”とした場合,次の計算が成り立つ。 

Minfill≧2 g / (0.25×3 %×0.5×1) 

Minfill≧533.33 g 

この例は,“300 g<Minfill≦500 g”であると仮定しているため,上記の結果では仮定が成り立たな

い。そこで“500 g<Minfill≦1 000 g”と仮定して再計算を行う。“500 g<Minfill≦1 000 g”から“MPDis

=15 g”(つまり,最大値1 000 gに対する1.5 %)とした場合,次の計算が成り立つ。 

Minfill≧2 g / (0.25×1.5 %×0.5×1) 

Minfill≧1 066.67 g 

1 000 gを超えるが,1 000 gと10 000 gとの間の充塡量には,1.5 %の偏差が許容され,これは先ほ

どの計算に使った誤差の相対値と同じである。したがって,1 067 gが最終的な許容Minfillである。 

より短いゼロ点設定間隔について,多くの場合,2時間のゼロ点設定間隔は,特に粘性及び粘着性

のある材料を充塡するときには,不十分な場合がある。それどころか,充塡用自動はかりを法規制し

ている国の試験機関の中には,15分以下の間隔を要求しているところさえある。次の例は,2回のゼ

ロ点設定間の最大時間間隔を,例えば,15分(0.25時間)に短縮したときにMinfillがどのように変

化するかを示す。 

5 ℃,つまり1時間当たりの最大ゼロ点変化を1 e(e=1 g)と仮定した場合,0.25時間では,最大

ゼロ点変化は0.25 eを超えることはない。この場合,Minfillは,次のとおりである。 

Minfill≧Δzmax Zmax / [0.25×MPDis×Pi×Ref(x)] 

Minfill≧1 g×0.25 / (0.25×9 %×0.5×1) 

Minfill≧0.25 g / (0.25×9 %×0.5×1) 

Minfill≧22.2 g 

c) 起動時間 起動時間の影響がMinfillに与える影響については,次のとおりである。 

8.2.1によって,次の式が成り立つ。 

E0−E0 init  ≦0.25×MPDis×Minfill×Pi×Ref(x) 

Minfill≧(E0−E0 init) / [0.25×MPDis×Pi×Ref(x)] 

注記 “(E0−E0 init)<0”の場合,“(E0−E0 init)”の絶対値を用いる。 

JIS B 7611-2の規定から,起動時間による最大ゼロ点変化が得られ,その後,Minfillの繰返しによ

って計算することができる。 

例2 e=d=1 g,Ref(x)=1,Pi=0.5,起動時間によるゼロ点変化3 e,Minfill は50 g以下であると

仮定した場合,MPDis=9 %となり,以下のように計算される。 

Minfill≧(E0−E0 init) / [0.25×MPDis×Pi×Ref(x)] 

Minfill≧3 g / (0.25×9 %×0.5×1) 

Minfill≧266.6 g >200 g 

次の繰返し手順に進む。Minfillは,200 gより大きく300 g以下であると仮定する。 


47 

B 7604-2:2017  

 

“MPDis=9 g”。新たな計算のために,この範囲の最大充塡量,すなわち300 gに関連したMPDisを

引用する必要がある。この場合,最大偏差のパーセンテージは,次のとおりとなる。 

9 g / 300 g=0.03=3 %(D.2.0の注記参照)。 

Minfill≧3 g / (0.25×3 %×0.5×1) 

Minfill≧800 g>500 g 

次の繰返し手順に進む。Minfillは,500 gより大きく1 000 g以下であると仮定する。 

“MPDis=15 g”。新たな計算のために,この範囲の最大充塡量,すなわち300 gに関連したMPDis

を引用する必要がある。この場合,最大偏差のパーセンテージは,次のとおりとなる。 

15 g / 1 000 g=0.015=1.5 %(D.2.0の注記参照)。 

Minfill≧3 g / (0.25×1.5 %×0.5×1) 

Minfill≧1 600 g>1 000 g 

Minfillは,1 000 gより大きいが10 000 gより小さいため,この場合のMPDisは1.5 %になって,繰

返しはここで終了する。 

D.2.3 妨害による誤り 

全ての妨害試験の有意な誤りは,充塡量が定格最小充塡量に等しい場合,使用中検査における各充塡量

の最大許容偏差(MPDis)の0.25倍である[JIS B 7604-1の4.3.4(誤り限界値)参照]。したがって,妨害

における最大偏差MD(妨害)は,次のとおりである。 

MD(妨害)≦0.25×MPDis×Minfill×Ref(x) 

   (妨害試験の場合は,Pi=1) 

Minfill≧MD(妨害)/ [0.25×MPDis×Ref(x)] 

非自動はかりの有意な誤りは,1 eである。ただし,高分解能を用いないで試験を行う場合は,1.5 eに

なる可能性もある。 

次の例は,“e=1 g”であっても,有意な誤りが1.5 eになるという仮定に基づいている。AGFIの基準等

級は,ここでも“Ref(x)=1”であるものとする。ただし,妨害感受性は,電源電圧の変動の影響と同じよ

うに,指示計単独の特性の一つであるため,誤差配分Piは,ここでは0.5ではなく1である[JIS B 7611-2

の表C.1(疑似ロードセルのインピーダンスの値)参照]。Minfillが50 gを超え100 g以下であると仮定し

た場合,“MPDis=4.5 %”である。 

この場合,次のとおりとなる。 

Minfill≧MD(妨害)/ [0.25×MPDis×Ref(x)] 

Minfill≧1.5 g / (0.25×4.5 %×1) 

Minfill≧133.3 g 

これは100 gよりも大きいが,133.3 gの充塡量のMPDisも4.5 %であることから,それ以上の計算は必

要ない。50 g以下のMinifillは,妨害による最大偏差が次のとおりになることから,不可能である。 

MD(妨害)≦0.25×MPDis×Minfill×Ref(x) 

MD(妨害)≦0.25×9 %×50 g×1 

MD(妨害)≦1.125 g 

D.2.1及びD.2.3の例のまとめとして,上記計算に基づくMinfillは,次のとおりである。 

− ゼロ点及び風袋引き設定の精度に基づくMinfill:11 g(端数を切捨て) 

− ゼロ点表示に対する温度の影響に基づくMinfill:1 067 g(端数を切上げ) 

− 起動時間に基づくMinfill:1 600 g 


48 

B 7604-2:2017  

  

− 妨害による誤りに基づくMinfill:133 g(端数を切捨て) 

最悪の事例として最大Minfill(1 600 g)を選択する。この充塡量での誤差限界は,“1 600 g×1.5 %×0.5

=12 g”である。この数値を(Piを考慮して)“0.5 g (1 g×0.5)”となるJIS B 7611-2に従った誤差限界と

比較した場合,通常,不正確なゼロ点及び妨害による偏差が重要なポイントであることが明らかである。

したがって,対応するMinfillを最初に計算し,その後,最大のMinfillを,温度試験及び高温高湿試験に

対して有効なこの規格における誤差限界(図D.1を参照)と比較しなければならない。 

 

D.3 組合せはかりにおけるMinfillの計算 

組合せはかりは,充塡量が複数の部分的充塡量で構成されるため,若干異なる取扱いをしなければなら

ない。部分的充塡量を計量する各計量部ユニットは,影響因子及び妨害によって,それぞれが個別の部分

的誤差を生む。ただし,モジュール評価における誤差配分Piの追加に対応する,計量部ユニットの誤差は,

単独で等比級数的に増大する(A.1参照)。ここからの例では,単一荷重AGFIの“e=d”を,ここでは計

量部ユニット単体のd (dWU)であるとみなすことを除いて,計量部ユニットが単一であるAGFIに対するも

のと,同じデータに基づいている。 

d≧dWU×sqr(i)(A.2参照) 

D.3.1 ゼロの変化 

JIS B 7604-1の5.8.2(非自動及び半自動のゼロ点設定装置及び風袋引き装置の精度)及び式(A.3)によっ

て,次の式が成り立つ。 

MPD(zero)≦0.25×MPD is (x)×Min(fill) /sqr (lpf) 

ここで,sqr(lpf)は,充塡量当たりの荷重数の平方根を表す。 

a) ゼロ点設定及び風袋引き設定の不十分な精度 JIS B 7611-2に従って電子はかりに求められている精

度は,0.25 e(又はdWU)に制限されている。全ての条件下でゼロ点設定及び風袋設定の誤差が充塡量

の誤差に追加されることから,この事実は,絶対的最小Minfill[Min(fill)]の候補を導き出す。 

0.25 dWU≦0.25×MPD is (x)×Min (fill) / sqr (lpf) 

dWU≦MPD is (x)×Min(fill) / sqr (lpf) 

Min (fill)≧dWU×sqr (lpf) / MPD is (x) 

例1 “dWU=1 g”でゼロ点設定誤差が0.25 gとなる非自動はかり。基準精度等級は,“Ref(x)=1”

である。部分的充塡量の平均数[(充塡量当たりの荷重数(lpf)]は4である。絶対的最小

Minfillは,次の式から導くことができる。 

Minfill≧dWU×sqr (lpf) / MPD is (x) 

問題は,MPD is (x)はMin(fill)によって決まるため,未知であることである。したがって,最初の手

順として充塡量を推定し,その後の繰返しが必要となる。Minfillは,50 gより小さいと仮定して繰返

しを開始した場合,次のとおりとなる。 

MPD is (x)=9 %(JIS B 7604-1の表2) 

繰返しの最初の手順: 

Minfill≧1 g×sqr (4) / 9 % 

Minfill≧22.2 gであり,dで四捨五入する 

Minfill≧22 g 

このAGFI(dWU=1 g,充塡量当たりの荷重の平均数が4の場合)のMinfillは,基準等級“Ref(x)=

1”において,22 gより小さくはならない。 


49 

B 7604-2:2017  

 

目量dWUのその他の値及びその他の基準等級Ref(x)によって決まる,その他全ての可能なMinifill

を計算するために,同じ手順を行わなければならない。 

表D.1及び表D.2は,非自動はかりのゼロ点設定の通常精度によって決まる,充塡量当たり四つの

荷重をもつ組合せはかりのdWUに対する絶対最小Minifillを示している。 

 

表D.1−lpfが4の場合のMinfill最小許容値(dWU) 

単位 g 

dWU 

lpfが4の場合のMinfillの最小許容値 

X(0.2) 

X(0.5) 

X(1) 

X(2) 

 1 

333 

44 

22 

11 

 2 

1 334 

88 

44 

22 

 5 

3 335 

1 335 

335 

110 

 10 

6 660 

2 660 

1 330 

330 

 20 

13 340 

5 330 

2 660 

1 340 

 50 

50 000 

13 350 

6 650 

1 650 

100 

100 000 

40 000 

20 000 

6 600 

200 

200 000 

80 000 

40 000 

20 000 

500以上 

1 000 d 

500 d 

200 d 

100 d 

 

上記の方法の代わりに,全ての計算は,計量部ユニットのdWUではなくAGFI全体のdに基づくこ

とも可能である。 

 

表D.2−lpfが4の場合のMinfill最小許容値(d) 

d/sqr(lpf),lpfが4の場合 

計算したdWU 

許容dWU 

等級X(1) 

dによる切上げ 

Minfill       Minfill 

2 g/2 

1 g 

1 g 

22 g 

22 g 

5 g/2 

2.5 g 

2 g 

44 g 

45 g 

10 g/2 

5 g 

5 g 

110 g 

110 g 

20 g/2 

10 g 

10 g 

1 330 g 

1 340 g 

50 g/2 

25 g 

20 g 

2 660 g 

2 700 g 

100 g/2 

50 g 

50 g 

6 650 g 

6 700 g 

200 g/2 

100 g 

100 g 

20 000 g 

20 000 g 

500 g/2 

250 g 

200 g 

40 000 g 

40 000 g 

 

b) ゼロ点表示に対する温度の影響 ゼロ点表示に対する温度の影響は,次のとおりである。 

8.2.3及びJIS B 7604-1の式(A.3)によって,次の式が成り立つ。 

ΔZmax≦0.25×MPDis×Minfill×Pi×Ref(x) / sqr(lpf) 

Minfill≧ΔZmax×sqr (lpf) / [0.25×MPDis×Pi×Ref(x)] 

JIS B 7611-2に従って,温度変動による最大ゼロドリフトは,5 ℃当たり1 eである。最大温度変化

は,1時間当たり5 ℃以下と仮定している[この数値は,5.3から引用している。JIS B 7611-2のA.4.1.2

(温度)参照]。製造業者が指定する自動ゼロ点設定装置の設定時間間隔を2時間とした場合,考慮し

たほうがよい最大ゼロ点変化は,2時間における理論上の変化量,すなわち,JIS B 7611-2の規定から

引用した最大値の2倍となる。JIS B 7611-2の規定から,最大ゼロ点変化は得られ,それから,Minfill

を繰返しによって計算することができる。 


50 

B 7604-2:2017  

  

例2 “e=dWU=1 g”,“Ref(x)=1”,“Pi=0.5”,“ゼロ点変化1 e / 5 ℃”及びMinfillが50 g以下で

あると仮定した場合,“MPDis=9 %”。 

8.2.3及びJIS B 7604-1の式(A.3)によって,次の式が成り立つ。 

ΔZmax≦0.25×MPDis×Minfill×Pi×Ref(x) / sqr(lpf) 

Minfill≧ΔZmax×sqr(lpf) / [0.25×MPDis×Pi×Ref(x)] 

AGFIが,2時間はゼロ点に設定されないと仮定した場合, 

Minfill≧(2 h×1 e / h)×sqr (4) / (0.25×9 %×0.5×1) 

Minfill≧(2 h×1 g / h)×2 / (0.25×9 %×0.5×1) 

Minfill≧4 g / (0.25×9 %×0.5×1) 

Minfill≧355.56 g>50 g 

この例は,“Minfill≦50 g”であると仮定しているため,上記の結果では仮定が成り立たない。 

次の繰返し手順:“300 g<Minfill≦500 g”及び“MPDis=3 %”(明らかに,前に計算した値の3倍に

なる。) 

Minfill≧4 g / (0.25×3 %×0.5×1) 

Minfill≧1 066.67 g > 500 g  

この例は,“300 g<Minfill≦500 g”であると仮定しているため,上記の結果では仮定が成り立たな

い。 

次の繰返し手順:“1 000g<Minfill≦10 000 g”及び“MPDis=1.5 %” 

Minfill≧4 g / (0.25×1.5 %×0.5×1) 

Minfill≧2 133.33 g 

1 000 gと10 000 gとの間の充塡量には,1.5 %の偏差が許容され,したがって,2 133 gが最小許容

Minfillである。 

c) 起動時間 起動時間は,次のとおりである。 

8.2.1によって,次の式が成り立つ。 

E0−E0 init≦0.25×MPDis×Minfill×Pi×Ref(x) / sqr(lpf) 

Minfill≧(E0−E0 init)×sqr (lpf) / [0.25×MPDis×Pi×Ref(x)] 

注記 “(E0−E0 init)<0”の場合は,“(E0−E0 init)”の絶対値を用いなければならない。 

JIS B 7611-2の規定から,起動時間による最大ゼロ点変化が得られ,それから,Minfillは,繰返し

によって計算することができる。  

例3 “e=d=1 g, Ref(x)=1”,“Pi=0.5”,“起動時間によるゼロ点変化3 e”及びMinfillは50 g以

下であると仮定した場合,“MPDis= 9 %”。 

Minfill≧(E0−E0 init)×sqr(lpf) / [0.25×MPDis×Pi×Ref(x)] 

Minfill≧3 g×sqr (4) / (0.25×9 %×0.5×1) 

Minfill≧533.3 g>500 g, 

次の繰返し手順に進む。Minfillが500 gより大きく1 000 g以下であると仮定する。 

“MPDis=15 g”。新たな計算のために,この範囲の最大充塡量,すなわち1 000 gに関連したMPDis

を引用する必要がある。この場合,最大偏差のパーセンテージは,次のとおりとなる。 

15 g / 1 000 g=0.015=1.5 %(D.2.0の注記参照)。 

Minfill≧3 g×sqr (4) / (0.25×1.5 %×0.5×1) 

Minfill≧3 200 g>1 000 g 


51 

B 7604-2:2017  

 

次の繰返し手順に進む。Minfillは,1 000 gより大きく10 000 g以下であると仮定する。“MPDis=

1.5 %”,これは先ほどの計算と同じ値であるため,Minfillは3 200 gであって,繰返し手順はここで終

了する。 

D.3.2 妨害による誤り 

組合せはかりについては,全ての妨害試験の有意な誤りは,充塡量が定格最小充塡量に等しい場合,使

用中検査における各充塡量の最大許容偏差(MPDis)の0.25倍である[JIS B 7604-1の4.3.4(誤り限界値)

参照]が,これを充塡量当たりの荷重数の平方根で除する。したがって,最大偏差は,次のとおりとなる。 

MD(妨害)≦0.25×MPDis×Minfill×Ref(x) /sqr (lpf) 

Minfill≧MD(妨害)×sqr (lpf) / [0.25×MPDis×Ref(x)] 

ここでも,非自動はかりの実際の誤りが1.5 eになると仮定して,次の例を示す。 

“e=1 g”として,再度,AGFIの基準等級を“Ref(x)=1”とし,充塡量当たりの荷重数は,“lpf=4”と

する。誤差配分Piは,ここでも1とする[JIS B 7611-2の表C.1(疑似ロードセルのインピーダンスの値)

参照]。Minfillは,100 gより大きく200 g以下と仮定した場合,“MPDis=4.5 %”となる。 

この場合,次のとおりとなる。 

Minfill≧MD(妨害)×sqr (lpf) / [0.25×MPDis×Ref(x)] 

Minfill≧1.5 g×sqr (4) / (0.25×4.5 %×1) 

Minfill≧266.6 g  >200 g 

仮定が間違っていたため,繰返しは,次のとおりとなる。 

Minfillは,300 gより大きく500 g以下と仮定し,“MPDis=3 %” 

Minfill≧1.5 g×sqr (4) / (0.25×3 %×1) 

Minfill≧400 g 

繰返し手順は,ここで終了する。 

妨害による最大偏差が,次のとおりとなることから,300 g以下のMinfillは,不可能である。 

MD(妨害)≦0.25×MPDis×Minfill×Ref(x) /sqr (lpf) 

MD(妨害)≦0.25×3 %×300 g×1 / sqr (4) 

MD(妨害)≦1.125 g 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 OIML D 11:2013,General requirements for electronic measuring instruments−Environmental 

Conditions 

WELMEC Guide 2.8 Guide for Conversion of NAWI (Indicators) Test Results for AWI Purposes