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日本工業規格

JIS

 B

7518

-1993

デプスゲージ

Vernier, dial and digital depth gauges

1.

適用範囲  この規格は,目量,最小表示量又は最小読取値が 0.05 mm,0.02 mm 又は 0.01 mm で,深

さ寸法を測定するー般用デプスゲージのうち,最大測定長 300 mm 以下のもの(以下,デプスゲージとい

う。

)について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 7503

  ダイヤルゲージ

JIS B 7506

  ブロックゲージ

JIS B 7513

  精密定盤

JIS B 7533

  てこ式ダイヤルゲージ

JIS G 4303

  ステンレス鋼棒

JIS G 4401

  炭素工具鋼鋼材

JIS Z 8103

  計測用語

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 8103 によるほか,次のとおりとする。

(1)

デプスゲージ  ベースの測定面に平行な測定面をもつ本尺が,ベースの測定面と直角となる方向にベ

ース内を滑り,本尺の測定面とベースの測定面との距離を本尺目盛及びバーニヤ目盛若しくはダイヤ

ル目盛によって,又は電子式ディジタル表示によって読み取ることができる測定器。

(2)

バーニヤ目盛  本尺目盛を更に細分して読むための目盛であって,本尺目盛の  (n−1)  目盛を 又は

2

n

等分して得られる目盛。

(3)

ダイヤル目盛  本尺の移動量を歯車などで機械的に拡大し,回転指針によって読み取るための円板目

盛。

(4)

電子式ディジタル表示  本尺を基準として本尺の移動量を検出し,これを電子回路によって計数して

表す数値表示。

(5)

器差  デプスゲージの読みから,真の値を引いた値。

3.

名称  デプスゲージの主要部の名称は,図 による。


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B 7518-1993

図 1  主要部の名称

備考  この図は単に名称を示すものであって,形状・構造の基準を示すものではない。

4.

種類  デプスゲージの読取り機構の種類は,本尺目盛とバーニヤ目盛とによる読取り,本尺目盛とダ

イヤル目盛と指針とによる読取り,及び電子式ディジタル表示による読取りの 3 種類があり,各々微動送

りのあるものとないものがある。

5.

最大測定長  デプスゲージの最大測定長は,150mm,200mm 及び 300mm とする。

6.

性能

6.1

デプスゲージの器差  デプスゲージの器差の許容値は,表 による。


3

B 7518-1993

表 1  デプスゲージの器差の許容価

単位 mm

目盛,最小表示量又は最小読取値

測定長

0.05 0.02

又は 0.01

                      50

以下

±0.05

±0.02

 50

を超え 100 以下

±0.06

100

を超え 200 以下

±0.07

±0.03

200

を超え 300 以下

±0.08

±0.04

備考  この表の値は,20℃におけるものとする。

6.2

ベースの測定面の平面度  デプスゲージのベースの測定面の平面度公差は,0.005mm とする。

6.3

ベースの測定面に対する本尺の測定面の平行度  デプスゲージのベースの測定面に対する本尺の測

定面の平行度公差は,0.005mm とする。

6.4

ベースの測定面と本尺の基準端面との直角度  デプスゲージのベースの測定面と本尺の基準端面と

の直角度公差は,次の式による。

直角度公差=

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

1000

01

.

0

L

mm

ただし,は測定長(単位 mm)を表す数値。

7.

目盛

7.1

目盛方法  デプスゲージの目盛方法は,バーニヤの目盛方法は表 2,ダイヤルの目盛方法は表 によ

る。

表 2  バーニヤの目盛方法

単位 mm

本尺の目盛

バーニヤの目盛方法

最小読取値

説明図

19 mm

を 20 等分 0.05

図 2

39 mm

を 20 等分 0.05

図 3

1

49 mm

を 50 等分 0.02

図 4

図 2  19 mm を 20 等分

図 3  39 mm を 20 等分


4

B 7518-1993

図 4  49 mm を 50 等分

表 3  ダイヤルの目盛方法

単位 mm

本尺の目量

指針 1 回転に対する

本尺の移動量

目量

説明図

1

又は 5 5

0.05

図 5

1

又は 2 2

0.02

図 6

図 5  目量 0.05 mm の目盛方法の例

図 6  目量 0.02 mm の目盛方法の例

7.2

目盛線  デプスゲージの目盛線の太さは,バーニヤ読取りのものは表 4,指針読取りのものは表 5

による。ただし,バーニヤ読取りのものでは,本尺目盛及びバーニヤ目盛を通じて,各目盛線の太さの最

大値と最小値との差は,0.03mm 以下とする。

表 4  バーニヤ読取りのものの目盛線の太さ

単位 mm

最小読取値

本尺目盛及びバーニヤ目盛線の太さ

0.05

0.02

0.08

∼0.20

表 5  指針読取りのものの目盛線の太さ

単位 mm

目量

本尺目盛及びダイヤル目盛線の太さ

0.05

0.02

0.10

∼0.30

8.

電子式ディジタル表示の文字  デプスゲージの電子式ディジタル表示の文字の高さは,4mm 以上とす

る。


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B 7518-1993

9.

形状・寸法  デプスゲージの形状・寸法は,次による。

9.1

本尺の目盛面とバーニヤの目盛面との段差  バーニヤ読取りのものでは,本尺目盛面とバーニヤ目

盛面傾斜先端との段差は,0.3mm 以下でなければならない。平面目盛では本尺目盛面とバーニヤ目盛面と

は同一平面内にあり,その段差は,0.05mm 以下とし,かつ,本尺目盛とバーニヤ目盛とのすきまは,0.03mm

以下とする(

図 参照)。

図 7  本尺目盛面とバーニヤ目盛面との段差

9.2

ベースの測定面の寸法  デプスゲージのベースの測定面の長さ寸法は,100mm とするのが望ましい

図 参照)。

図 8  ベースの測定面の寸法

10.

構造及び機能  デプスゲージの構造及び機能は,次による。

(1)

ベースの測定面及び本尺の測定面の表面粗さは,0.4a とする。

(2)

本尺は,作動範囲全域にわたって滑らかで,かつ,緩みなく作動し有害な遊びがないこと。

(3)

微動送りは,固定装置(止めねじなど。

)によって本尺に確実に止められること。

(4)

電子式ディジタル表示のものは,許容値を超える速度で本尺を移動したり,電圧の低下によって誤っ

た表示を示すときには,その値が誤りであることを明示する機能をもつこと。

(5)

電子式ディジタル表示のものでは,表示値を測定データとして出力する機能をもつ場合は,そのデー

タ出力の処理方式について,取扱説明書などに詳しく記述するものとする。

11.

材料及び硬さ


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B 7518-1993

11.1

材料  デプスゲージの主要部の材料は,表 に示すもの,又は機械的性質がこれらの同等以上のも

のとする。

表 6  材料

項目

材料

本尺の測定面及び 
ベースの測定面

JIS G 4303

の SUS420J2

JIS G 4401

の SK2∼SK6

11.2

硬さ  デプスゲージの本尺の測定面及びベースの測定面の硬さは,ステンレス鋼では 550HV 以上と

し,その他の材料では 700HV 以上とする。

なお,測定箇所は本尺の測定面及びベースの測定面又はそれらの面から 2mm 以内の側面のいずれかと

する。

12.

性能の測定方法  デプスゲージの性能の測定方法の一例を表 に示す。


7

B 7518-1993

表 7  デプスゲージの性能の測定方法(例)

番号

項目

測定方法

測定用具

1

器差

精密定盤上に置いた呼び

寸法が等しい 2 個のブロ
ックゲージ又はそれと同
等以上のゲージ類の測定

面にベースの測定面を密
着させた状態で,

本尺の測

定面を精密定盤に当てた

ときのデプスゲージの読
みからゲージの寸法を減
じて求める。

JIS B 7506

に規定す

る 2 級のブロックゲ
ージ又は同等以上の
ゲ ー ジ 及 び JIS B 

7513

に規定する 1 級

の精密定盤。

2

ベースの測定
面の平面度

あらかじめベースの測定
面と本尺の測定面とがほ

ぼ同一平面になるよう調
整し,

止めねじで固定した

後測定装置に取り付け,

ースの測定面の両端に当
てたダイヤルゲージ又は
てこ式ダイヤルゲージの

読みが同一になるよう傾
斜調整を行ってからダイ
ヤルゲージ又はてこ式ダ

イヤルゲージをベースの
測定面上で左右に移動し
て測定し,

得られた最大値

と最小値との差を求める。

JIS B 7503

に規定す

る 0.001 mm 目盛ダイ

ヤルゲージ又は JIS 

B 7533

に規定する目

量 0.002mm のてこ式

ダイヤルゲージ,及
び測定装置。

3

ベースの測定
面に対する本

尺の測定面の
平行度

番号 2 の測定に引き続き,
ダイヤルゲージ又はてこ

式ダイヤルゲージの測定
子を本尺の測定面に当て,
左右に移動して測定し,

られた最大値と最小値と
の差を求める。

4

ベースの測定
面と本尺の基
準端面との直

角度

本尺を精密定盤に垂直に
なるように測定装置に取
り付け,

てこ式ダイヤルゲ

ージの測定子をベースの
測定面上で,

本尺の目盛面

と平行となるような方向

に移動して測定し,

得られ

た最大値と最小値との差
を求める。

JIS B 7513

に規定す

る 1 級の精密定盤,

JIS B 7533

に規定す

る目量 0.002mm のて
こ 式 ダ イ ヤ ル ゲ ー
ジ,及び測定装置。

13.

検査  デプスゲージの検査は,性能,目盛又は電子式ディジタル表示の文字,形状・寸法,構造及び

機能並びに材料及び硬さについて行い,6.7.8.9.10.及び 11.の規定に適合していなければならない。


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B 7518-1993

14.

製品の呼び方  デプスゲージの呼び方は,規格番号又は規格の名称,種類,最大測定長及び目量,最

小表示量又は最小読取値並びに指針読取り又はディジタル表示の有無,及び微動送りの有無による。

1.  JIS B 7518 

150-0.05mm

2.  デプスゲージ 200-0.02mm  指針読取り

15.

表示  表示は,次による。

(1)

デプスゲージの見やすい箇所に,それぞれ次の事項を表示する。

(a)

最大測定長

(b)

目量,最小読取値又は最小表示量

(c)

製造業者名又はその略号

16.

取扱い上の注意事項  デプスゲージの取扱いでは,次に示す注意が必要である。

(1)

デプスゲージには,測定力を一定にする装置がないので,適正で,かつ,均一な測定力で測定するよ

うにしなければならない。

(2)

ベースの測定面は,本尺を中心に左右に張り出しているが,一方だけを使用する場合はもちろん,両

側を使用する場合でも,ベースの測定面を被測定物の端面に密着させ,がたつきを生じることがない

ようベースを確実に押さえて測定しなければならない。

(3)

デプスゲージは,使用に先立ち,ゼロ点調整又は寸法既知の標準器を用いて校正を行うこと。

(4)

電子式ディジタル表示のものは,表示されている数字の末尾の一けたのところでは,数字一つ分は不

確かになることを十分に考慮する必要がある。

なお,電子式ディジタル表示のものでは,その使用環境に対して特に注意が必要である。例えば,

磁場・電界・湿度などがその電子部品の機能に影響を与えるからである。

関連規格  JIS B 7507  ノギス

JIS B 7517

  ハイトゲージ


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B 7518-1993

参考  総合誤差

この参考は,デプスゲージの総合誤差について記述するものであり,規定の一部ではない。

デプスゲージを用いて測定したときに,いろいろの要因によって生じる誤差をすべて含めた総合的な誤

差を

参考表 に示す。

参考表 1  総合誤差

単位 mm

目盛,最小表示量又は最小読取値

最大測定長

0.05 0.02

又は 0.01

150

±0.08

±0.05

200

±0.08

±0.05

300

±0.10

±0.06

JIS

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

石  森      晴

日本精密測定機器工業会

板  東  一  彦

通商産業省機械情報産業局

桐  山  和  臣

工業技術院標準部

清  野  昭  一

財団法人機械電子検査検定協会

小  山      誠

財団法人機械振興協会技術研究所

高  内  国  士 ISO/TC3/SC3 国内対策委員会

風  間  正  也

株式会社ツガミプレシジョン

宮  林  光  行

株式会社彌満和製作所

青  木  往  男

株式会社鷺宮製作所

谷  口  勝  典

株式会社ミツトヨ

今  永      亨

日本測定工具株式会社

岡  村  清  治

株式会社中村製作所

(事務局)

羽  田  勝  彦

日本精密測定機器工業会

市  川  忠  治

日本精密測定機器工業会