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日本工業規格

JIS

 B

7517

-1993

ハイトゲージ

Vernier, dial and digital height gauges

1.

適用範囲  この規格は,目量,最小表示量又は最小読取値が 0.05mm,0.02mm 又は 0.01mm で,高さ

寸法を測定する一般用ハイトゲージのうち,最大測定長 1 000mm 以下のもの(以下,ハイトゲージという。)

について規定する

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 7503

  ダイヤルゲージ

JIS B 7506

  ブロックゲージ

JIS B 7513

  精密定盤

JIS B 7526

  直角定規

JIS B 7533

  てこ式ダイヤルゲージ

JIS B 7536

  電気マイクロメータ

JIS G 4051

  機械構造用炭素鋼鋼材

JIS G 4303

  ステンレス鋼棒

JIS G 4401

  炭素工具鋼鋼材

JIS G 5502

  球状黒鉛鋳鉄品

JIS H 5501

  超硬合金

JIS Z 8103

  計測用語

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 8103 によるほか,次のとおりとする。

(1)

ハイトゲージ  スクライバなどを取り付けるジョウをもつスライダが,ベースに直立する柱を滑り,

スクライバの測定面とベース基準面との距離を本尺の目盛又はカウンタ,及びバーニヤ目盛若しくは

ダイヤル目盛によって,又は電子式ディジタル表示によって読み取ることができる測定器。

(2)

バーニヤ目盛  本尺目盛を更に細分して読むための目盛であって,本尺目盛の  (n−1)  目盛を 又は

2

n

等分して得られる目盛。副尺ともいう。

(3)

ダイヤル目盛  スライダの移動量を歯車などで機械的に拡大し,回転指針によって読み取るための円

板目盛。

(4)

機械式ディジタル表示  本尺を基準としてスライダの移動量を検出し,これを機械的に変換・計数し

て表す数値表示(以下,カウンタという。)。この場合,長さの小数部分を読み取るためにダイヤル目

盛を併用することもある。

(5)

電子式ディジタル表示  本尺を基準としてスライダの移動量を検出し,これを電子回路によって計数

して表す数値表示。

(6)

器差  ハイトゲージの読みから示すべき真の値を引いた値。


2

B 7517-1993

3.

名称  ハイトゲージの主要部の名称は,図 による。

図 1  主要部の名称

備考  この図は単に名称を示すものであって,形状・構造の基準を示すものではない。

4.

種類  ハイトゲージの読取り機構の種類は,本尺目盛とバーニヤ目盛とによる読取り,本尺目盛とダ

イヤル目盛と指針とによる読取り,カウンタによる読取り,及び電子ディジタル表示による読取りの 4 種

類があり,各々微動送りがあるものとないものとがある。


3

B 7517-1993

5.

最大測定長  ハイトゲージの最大測定長は,150mm,200mm,300mm,450mm,600mm 及び 1 000mm

とする。

6.

性能

6.1

ハイトゲージの器差  ハイトゲージの器差の許容値は,表 による。

表 1  ハイトゲージの器差の許容値

単位 mm

目盛,最小表示量又は最小読取値

測定長

0.05 0.02

又は 0.01

              50 以下

±0.05

±0.02

 50

を超え  100 以下

±0.06

100

を超え  200 以下

±0.07

±0.03

200

を超え  300 以下

±0.08

300

を超え  400 以下

±0.09

±0.04

400

を超え  500 以下

±0.10

500

を超え  600 以下

±0.11

±0.05

600

を超え  700 以下

±0.12

700

を超え  800 以下

±0.13

±0.06

800

を超え  900 以下

±0.14

900

を超え 1 000 以下

±0.15

±0.07

備考  この表の値は,20℃におけるものとする。

6.2

ベース基準面の平面度  ハイトゲージのベース基準面の平面度公差は,0.005mm とする。

6.3

ベース基準面と柱の基準端面との直角度  ハイトゲージのベース基準面と柱の基準端面との直角度

公差は,次の式による。

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

000

1

01

.

0

L

mm

ただし,は測定長(単位 mm)を表す数値

6.4

ベース基準面とスクライバ測定面との平行度  ハイトゲージのベース基準面とスクライバ測定面と

の平行度公差は,0.01mm とする。

7.

目盛

7.1

目盛方法  ハイトゲージの目盛方法は,バーニヤの目盛方法は表 2,ダイヤルの目盛方法は表 によ

る。

表 2  バーニヤの目盛方法

単位 mm

本尺の目盛

バーニヤの目盛方法

最小読取値

説明図

39mm

を 20 等分 0.05

図 2

1

49mm

を 50 等分 0.02

図 3


4

B 7517-1993

図 2  39mm を 20 等分 

図 3  49mm を 50 等分 

表 3  ダイヤルの目盛方法

単位 mm

本尺の目量又はカウンタ

の最小表示量

指針 1 回転に対する

スライダの移動量

目量

説明図

1

又は 2 2

0.02

図 4

1 1

0.01

図 5

図 4  目量 0.02mm の目盛方法の例 

図 5  目量 0.01mm の目盛方法の例 

7.2

目盛線  ハイトゲージの目盛線の太さは,バーニヤ読取りのものは表 4,指針読取りのものは表 5

による。ただし,バーニヤ読取りのものでは,本尺目盛及びバーニヤ目盛を通じて,各目盛線の太さの最大

値と最小値との差は,0.03mm 以下とする。

表 4  バーニヤ読取りのものの目盛線の太さ

単位 mm

最小読取値

本尺目盛及びバーニヤ目盛線の太さ

0.05

0.02

0.08

∼0.20


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B 7517-1993

表 5  指針読取りのものの目盛線の太さ

単位 mm

目量

本尺目盛及びダイヤル目盛線の太さ

0.02

0.01

0.10

∼0.30

8.

電子式ディジタル表示の文字  ハイトゲージの電子式ディジタル表示の文字の高さは,4mm 以上とす

る。

9.

本尺目盛面とバーニヤ目盛面との段差  バーニヤ読取りのものでは,本尺目盛面とバーニヤ目盛面傾

斜先端との段差は,0.3mm 以下でなければならない。平面目盛では本尺目盛面とバーニヤ目盛面とは同一

平面内にあり,その段差は 0.05mm 以下とし,かつ,本尺目盛とバーニヤ目盛とのすきまは 0.03mm 以下

とする(

図 参照)。

図 6  本尺目盛面とバーニヤ目盛面との段差

10.

構造及び機能  ハイトゲージの構造及び機能は,次による。

(1)

ベース基準面及びスクライバの測定面の表面粗さは,0.4R

a

とする。

(2)

止めねじなどによってスライダを固定するとき,スクライバ先端の動きは,実用上差し支えがないも

のであること。

(3)

スライダは,作動範囲全域にわたって滑らかで,かつ,緩みなく作動し,有害な遊びがないこと。

(4)

本尺が移動できるものでは,本尺の移動は滑らかで,かつ,使用時には止めねじによって柱に確実に

止められること。

(5)

スライダ及び微動送りは,固定装置(止めねじなど)によって柱に確実に止められること。

(6)

カウンタの表示値は,確実に調整できること。

(7)

電子式ディジタル表示のものは,許容値を超える速度でスライダを移動したり,電圧の低下によって

誤った表示を示すときには,その値が誤りであることを明示する機能をもつこと。

(8)

電子式ディジタル表示のものは,表示値を測定データとして出力する機能をもつ場合は,そのデータ

出力の処理方式について,取扱説明書などに詳しく記述するものとする。


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B 7517-1993

11.

材料及び硬さ

11.1

材料  ハイトゲージの主要部の材料は,表 に示すもの,又は機械的性質がこれらと同等以上のも

のとする。

表 6  材料

項目

材料

ベース

JIS G 4051

JIS G 5502

JIS G 4303

スクライバの測定面

JIS H 5501

に規定する D 種 1∼3 号

JIS G 4401

に規定する SK2∼SK6

11.2

硬さ  ハイトゲージのベース基準面の硬さは,500HV 以上とし,スクライバ測定面の硬さは 700HV

以上とする。

12.

性能の測定方法  ハイトゲージの性能の測定方法の一例を表 に示す。

表 7  ハイトゲージの性能の測定方法(例)

番号

項目

測定方法

測定用具

1

器差

精密定盤上 に置かれた
ブロックゲ ージ又はそ
れと同等以 上のゲージ

類をハイト ゲージのス
クライバ測 定面で挟ん
で測定し,ハイドゲージ

の読みから ゲージの寸
法を減じて求める。

JIS B 7506

に規定す

る 2 級ブロックゲー
ジ又は同等以上のゲ

ージ,JIS B 7513 
規定する 1 級精密定
盤及び限界ゲージ。

2

ベ ー ス 基 準

面の平面度

精密定盤上 に定置した

呼び寸法の等しい 2 個の
ブロックゲ ージ又はそ
れと同等以 上のゲージ

類の上にハ イトゲージ
を載せ,スタンドに取り
付けたてこ 式ダイヤル

ゲージ又は 電気マイク
ロメータの 測定子をベ
ース基準面 に当てて測

定し,得られた最大値と
最小値との差を求める。

JIS B 7506

に規定す

る 2 級ブロックゲー
ジ又は同等以上のゲ
ージ,JIS B 7513 

規定する 1 級精密定
盤,及び JIS B 7533
に規定する 0.002mm

目盛てこ式ダイヤル
ゲ ー ジ 又 は JIS B 

7536

に規定する電気

マイクロメータ並び
にスタンド。

3

ベ ー ス 基 準
面 と 柱 の 基
準 端 面 と の

直角度

堅 ろ う な ス タ ン ド に

0.01mm

目盛ダイヤルゲ

ージ 2 個をハイトゲージ

の柱の上下 端に接触す
るように取り付け,精密
定盤上で直 角定規と比

較測定する。

JIS B 7513

に規定す

る 1 級精密定盤,

JIS B 7526

に規定す

る 1 級I形,平形又
は台付直角定規,

JIS B 7503

に規定す

る 0.01mm 目盛ダイ
ヤルゲージ及びスタ
ンド。


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B 7517-1993

番号

項目

測定方法

測定用具

4

ベ ー ス 基 準
面 と ス ク ラ
イ バ 測 定 面

との平行度

精密定盤上 にハイトゲ
ージのベー ス基準面を
密着させて載せ,スタン

ドに取り付 けたてこ式
ダイヤルゲ ージ又は電
気マイクロ メータの測

定子をスク ライバ測定
面に当てて測定し,得ら
れた最大値 と最小値と

の差を求める。

JIS B 7513

に規定す

る 1 級精密定盤及び

JIS B 7533

に規定す

る 0.002mm 目盛てこ
式ダイヤルゲージ又
は JIS B 7536 に規定

する電気マイクロメ
ータ及びスタンド。

13.

検査  ハイトゲージの検査は,性能,目盛又は電子式ディジタル表示の文字,本尺目盛面とバーニヤ

目盛面との段差,構造及び機能並びに材料及び硬さについて行い,6.7.8.9.10.及び 11.の規定に適

合していなければならない。

14.

製品の呼び方  ハイトゲージの呼び方は,規格番号若しくは規格の名称,最大測定長及び目量,最小

表示量若しくは最小読取値並びに指針読取り又はディジタル表示の有無による。

1.  JIS B 7517 

300-0.02mm

2.  ハイトゲージ 600-0.01mm  指針読取り(又は,ディジタル表示)

15.

表示  表示は,次による。

ハイトゲージの見やすい箇所に,それぞれ次の事項を表示する。

(a)

最大測定長

(b)

目量,最小読取値又は最小表示量

(c)

製造業者名又はその略号

16.

取扱い上の注意事項  ハイトゲージの取扱いにおいて,主として次に示す注意が必要である。

(1)

ハイトゲージには,測定力を一定にする装置がないので,適正でかつ,均一な測定力で測定するよう

にしなければならない。特にスクライバを先に出して付けた場合は,読みの誤差が大きくなるおそれが

あるから,なるべくスクライバを元に引き寄せて付けることが望ましい。

(2)

ハイトゲージを定盤上に置いたとき,ベース基準面には実用上支障となる,がたつきがない状態で使

用することが望ましい。

(3)

電子式ディジタル表示のものでは,表示されている数字の末尾の一けたのところでは,数字一つ分は

不確かになることを十分に考慮する必要がある。

なお,その使用環境に対して特に注意が必要である。例えば,磁場・電界・湿度などがその電子部品

の機能に影響を与えるからである。

関連規格  JIS B 7507  ノギス


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B 7517-1993

参考  総合誤差

この参考は,ハイトゲージの総合誤差について記述するものであり,規定の一部ではない。

ハイトゲージを用いて測定したときに,いろいろの要因によって生じる誤差をすべて含めた総合的な誤

差を,

参考表 に示す。

参考表 1  総合誤差

単位 mm

目盛,最小表示量又は最小読取値

最大測定長

0.05 0.02

又は 0.01

 150

±0.08

±0.05

 200

±0.08

±0.05

 300

±0.10

±0.06

 600

±0.13

±0.08

1 000

±0.18

±0.11

JIS

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

石  森      晴

日本精密測定機器工業会

板  東  一  彦

通商産業省機械情報産業局

桐  山  和  臣

工業技術院標準部

清  野  昭  一

財団法人機械電子検査検定協会

小  山      誠

財団法人機械振興協会技術研究所

高  内  国  士

ISO

/TC3/SC3

国内対策委員会

風  間  正  也

株式会社ツガミプレシジョン

宮  林  光  行

株式会社彌満和製作所

青  木  往  男

株式会社鷺宮製作所

谷  口  勝  典

株式会社ミツトヨ

今  永      亨

日本測定工具株式会社

岡  村  清  治

株式会社中村製作所

(事務局)

羽  田  勝  彦

日本精密測定機器工業会

市  川  忠  治

日本精密測定機器工業会