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B 7512

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本計量

機器工業連合会(JMIF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS B 7512:1993

は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


B 7512

:2005

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  種類及び等級 

2

5.

  呼び寸法

2

6.

  性能

3

6.1

  長さの許容差 

3

6.2

  直立性

3

6.3

  目盛側面の真直度

3

7.

  目盛

4

8.

  外観及び構造 

5

9.

  材料

6

10.

  測定方法 

7

11.

  検査 

8

12.

  製品の呼び方 

8

13.

  表示

8


日本工業規格

JIS

 B

7512

:2005

鋼製巻尺

Steel tape measures

1.

適用範囲  この規格は,鋼製の巻尺であって,呼び寸法が 0.5∼200 m のもの(以下,巻尺という。)に

ついて規定する。

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7516

  金属製直尺

JIS G 4401

  炭素工具鋼鋼材

JIS G 4305

  冷間圧延ステンレス鋼鈑及び鋼帯

JIS Q 17025

  試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項

JIS Z 8103

  計測用語

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次によるほか,JIS Z 8103 による。また,巻尺の各部の

名称は,

図 による。

a)

基点  測定の基準となる目盛線の中心線又は端面(図 参照)。

b)

有効測定範囲  基点からの呼び寸法を表す目盛線までの範囲。長さの許容差は,この範囲の目盛に対

して適用する。

c)

盛りたし目盛(余白目盛)  有効測定範囲以外の目盛。この目盛には,長さの許容差は適用しない。

d)

余白  有効測定範囲以外のテープ部分(盛りたし目盛を含む。)。基点を表す目盛線から前を先端余白,

呼び寸法を表す目盛線から後を末端余白という。

e)

目幅  隣り合う二つの目盛線の幅の中心から中心までを測定した長さ。

f)

目量*  目幅に対応する測定量の大きさ。

*

ここでいう目量とは,抽象された概念である。


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B 7512

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 1.1  バンドテープ,広幅巻尺及び細幅巻尺

 1.2  タンク巻尺

 1.3  コンベックスルール及び細幅巻尺

備考  これらの図(図 1.1∼図 1.3)は,単に名称を示すためのものであって,形状及び構造を規定す

るものではない。

  1  各部の名称

4. 

種類及び等級  巻尺の種類は,構造,用途などによって表 による。等級は,長さの許容差によって

1

級及び 2 級とする。

5. 

呼び寸法  巻尺の呼び寸法は,有効測定範囲の最大目盛値で表し種類に応じ表 による。


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B 7512

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  1  種類及び呼び寸法

種類

呼び寸法

構造・用途

  バンドテープ

テープに厚い材料を使用しており,精密な測量に適している
巻尺。

  タンク巻尺

テープの先端に分銅が付いており,槽内の液体の深さや掘削

した穴の深さの測定に用いる巻尺。

  広幅巻尺

      5 m の整数倍 
      (5∼200 m)

一般の測量・測定に用いる巻尺。

  細幅巻尺 0.5∼3 m

幅が細いテープを用いたポケット巻尺。

  コンベックスルール

    0.5 m の

    整数倍

0.5

∼10 m

テープ断面がとい(樋)状になっており,直立性に優れた巻尺。

6. 

性能

6.1 

長さの許容差  巻尺の長さの許容差は,基準の温度を 20  ℃とし,かつ,所定の張力をテープの軸線

方向に加えた状態(コンベックスルール及び細幅巻尺は,張力を加えない状態)において,基点からの長さ

及び任意の 2 目盛線間の長さに応じ,次の式による。ただし,目幅の許容差については,7. d)

表 によ

る。また,端面を基点とする巻尺の場合,基点からの長さの許容差は,次の式の値に±0.2 mm を加えたも

のとする。

なお,張力を必要とする巻尺は,すべてその所定の張力を表記する。

1

級:±(0.2 + 0.1 L) mm

2

級:±(0.25 + 0.15 L) mm

ここに,は,測定長をメートルで表した数値(1 未満の端数は,切り上げて整

数値とする。)であって,単位をもたない。

2

級の許容差は,この計算式で求めた値の小数点以下第 2 位を切り上げる。

6.2 

直立性  テープ幅が 13 mm 以上のコンベックスルールは,図 に示すように検査台の一端から凹面

を上にして長さ だけ引き出したとき,自重でテープが折れ曲がってはならない。D の長さは,テープ幅

の 50 倍以上とする。

  2  コンベックスルールの直立性

6.3 

目盛側面の真直度  巻尺の目盛側面の水平方向の真直度は,所定の張力を加えた状態(コンベックス

ルール及び細幅巻尺は,張力を加えない状態)において,

表 による。

  2  真直度

真直度

呼び寸法

鋼製

ステンレス鋼製

              3 m  以下

呼び寸法の 1/500 以下

3 m

を超え      5 m 以下

呼び寸法について 6 mm  以下

呼び寸法の 1/500 以下

5 m

を超えるもの

任意の 5 m について 6 mm 以下

任意の 5 m について 1/500 以下


4

B 7512

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7. 

目盛  巻尺の目盛は,次による。

a)

目盛線は,その一端が目盛側面から 0.5 mm 以上離れていないこと。

b)

基点は,目盛線又は端面とする。ただし,コンベックスルール及び細幅巻尺で,端面を基点とする場

合のフックの取付方法,測定方法及び基点の位置は,

表 によって,コンベックスルールで両面(凹面

及び凸面)に目盛を付す場合の基点及び呼び寸法は,

表 による。

  3  端面基点のコンベックスルール及び細幅巻尺の基点

フックの取付方法

測定方法

基点

フックが移動しないようにテープに
固定されているもの(固定フック)

フックの内側端面を測定物に引っか
けて測定する(引っ掛け測定)

フックの内側端面[

 a)

フックの内側端面を測定物に引っか
けて測定する(引っ掛け測定)

フックの内側端面[

 b)],[図 c)

フックの移動する長さがフックの厚

さに相当するものは,フックの外側 
端面[

 d)

フックが移動するようにテープに取
り付けられているもの(移動フック)

フックの外側端面を測定物に突き当

てて測定する(突き当て測定)

フックの移動する長さがフックの厚
さに相当するものは,テープの先端面

 e)

 a)  固定フック・引っ掛け測定

 b)  移動フック・引っ掛け測定

 c)  移動フック・引っ掛け測定

 d)  移動測フック・突き当て測定

 e)  移動フック・突き当て測定

備考  これらの図[図 a)∼  図 e)]は,基点の位置を示すものであって,外観,形状,構造などを規定するものでは

にはない。

  3  端面基点のコンベックスルール及び細幅巻尺の基点


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B 7512

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  4  両面目盛のコンベックスルールの基点及び呼び寸法

凹面

端面を基点とする。

基点

凸面

次の a)  又は b)  の基点

a)

  端面を基点とする。

b)

  端面から cm(は整数値とする)  の先端余白をもつ目盛線を基点とする。ただし,この基点

    と凹面の cm  の目盛線とのずれは  ± 0.4mm 以内とする。

呼び寸法

両面の呼び寸法は同じとする。

呼び寸法などの表示は,いずれか片面だけでもよい。

  4  コンベックスルールの両面目盛とその基点( L=3  とした一例)

c)

目量は,1 mm,2 mm,5 mm,10 mm,20 mm,50 mm 及び 100 mm とする。目量は,複数としてもよ

く,これらを併用してもよい。

d)

目量を同じくする目盛において,目幅の許容差及び隣り合う二目盛の目幅の差は,ともに,

表 の値

以内とする。ただし,端面基点からの目幅は対象外とする。

  5  目幅の許容差及び隣り合う二目盛の目幅の差

単位  mm

          目量  i

      i = 1

  1  < i ≦ 100

目幅の許容差及び隣り合う二目盛の目幅の差

      ± 0.2

    ± 0.3

e)

目盛線の太さは,0.1  ∼0.5 mm とし,目盛線の種類(1 mm 目盛,5 mm 目盛,10 mm 目盛など)に応じ,

異なる太さとしてもよい。また,太さの同じ目盛線は,その最小値が最大値の 70  %以上とする。

f)

盛りたし目盛を付ける場合は,先端・末端合わせて,1 000 mm 以下とする。

g)

目盛は,明確で,測定上支障がある目盛線の倒れ,目切れなどの欠点があってはならない。

h)

主な目盛線には,基点からの長さ又はその数値を表記しなければならない。

8. 

外観及び構造  巻尺の外観及び構造は,次による。

a)

標識その他の表記は,明確で,脱落,誤記など測定上支障がある欠点があってはならない。

b)

目盛線を基点とする巻尺には,種類に応じ

表 に定める長さの先端余白を付ける。

  6  先端余白の長さ

単位 mm

種類

長さ

広幅巻尺・バンドテープ

      150  以上

コンベックスルール・細幅巻尺

       20    以上


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B 7512

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c)

末端余白は,ケースの口金からの長さが,種類に応じ

表 による。

  7  末端余白の長さ

種類

呼び寸法

長さ

5 m

  50 mm  以上

広幅巻尺・バンドテープ・タンク巻尺

5 m

を超えるもの

200

mm

  以上

コンベックスルール・細幅巻尺

  30 mm  以上

d)

テープの被膜の厚さは,0.5 mm  以下とする。

e)

てかん(手環),フック,分銅及びそれらの取付金具は,さびにくく,適正にとり付けられていなけれ

ばならない。

f)

タンク巻尺用の分銅の質量は,200 g∼2 kg とし,分銅にはその質量を表記する。また,分銅を分離す

ることができる構造のものは,分離する部分に合番号を付ける。

g)

ケースは,テープの出し入れが円滑に行え,かつ,堅ろうでなければならない。

9. 

材料  材料は,次による。

a)

材質及び硬さ  材質及び硬さは,表 による。

  8  材質及び硬さ

材質

硬さ

JIS G 4401 (

炭素工具鋼鋼材 ) の SK95(SK4)又は SK85(SK5)

若しくはこれらと品質が同等以上のもの。

Hv 400

∼Hv 600

JIS G 4305 (

冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 ) の SUS301,又は

SUS420J2

  若しくはこれらと品質が同等以上のもの。

Hv 360

以上

b)

定められた張力で使用する巻尺については,その張力の±10  %の変化によって,6.1 の長さの許容差

を超える変化を生じないこと。

c)

寸法  材料の幅及び厚さの寸法範囲は,種類に応じ表 による。

  9  材料の寸法範囲

単位  mm

種類

厚さ

バンドテープ

6

∼ 15

0.20

∼ 0.40

タンク巻尺

広幅巻尺

10

∼ 15

0.10

∼ 0.25

細幅巻尺

4

∼ 8

0.08

∼ 0.12

コンベックスルール

4

∼ 30

0.08

∼ 0.15

備考1.  幅の許容差は,使用する寸法の±0.2 mm とする。

2.

厚さの許容差は,使用する寸法の±20  %とする。


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B 7512

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10. 

測定方法  性能の測定方法は,表 10 による。ただし,これと同等以上の測定精度で測定できる器具を

用いてもよい。

 10  性能の測定方法

項目

測定方法

測定器具

6.1

  長さの許容差 

巻尺を検査台上に水平に張り,所定の張力を加えた状態

(

コンベックスルール及び細幅巻尺の場合には,加えない

状態)で,検査しようとする長さを長さ標準器(

1

)

及び測微

鏡によって測定する(

図 5  参照)  。

なお,長さ標準器と,被測定物の材質が同じ場合には,

同一線膨張係数のため,常温下の測定でもよい。

長さ標準器(

1

)

測微鏡(目量が 0.1 mm
以下のもの。)

6.2

  直立性 

コンベックスルールのテープを,凹面を上にして検査台の

一端から規定の長さだけ静かに繰り出し,折れ曲がらない
ことを確かめる(

図 6

参照)  。

6.3

  目盛側面の真直度 

標準器(

2

)

  に対し,検査しようとする巻尺の長さの両端が

接するようにに並べ,所定の張力を加えた状態  (コンベッ
クスルール及び細幅巻尺の場合は,張力を加えない状態)

で,目盛側面のすき間のうち,最大のものを金属製直尺で
測定する(

図 7

参照  )。

標準器(

2

)

金属製直尺

JIS B 7516 )

(

1

)

長さ標準器とは,JIS Q 17025 又は ISO/IEC 17025 に基づいて認定又は登録された校正機関が発行する不確か
さが表記された校正証明書を有する長さ計を言う。

(

2

)

標準器とは,校正機関が真直度について発行する校正証明書を有する器具又はこれを基準として校正された
器具をいう。

備考  図 5∼図 は,一例である。

  5  測定方法(6.1  長さの許容差)

  6  測定方法(6.2  直立性)


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  7  測定方法(6.3  目盛側面の真直度)

11. 

検査  巻尺の検査は,性能,目盛,外観,構造及び材料について行い,6.9.の規定に適合しなければ

ならない。

12. 

製品の呼び方  巻尺の呼び方は,規格番号又は規格の名称,種類,等級及び呼び寸法による。

1.  JIS B 7512  コンベックスルール  1 級 5 m

2.  鋼製巻尺  コンベックスルール  1 級 5 m

13. 

表示  巻尺の一部に,次の事項を表示する。

a)

等級

b)

呼び寸法

c)

製造事業者名又はその略号

d)

ステンレス鋼製の場合は,その旨

e)

張力(

3

)

  (コンベックスルール及び細幅巻尺の場合は除く。)

(

3

)

単位は,国際単位系 (SI) で表示する。