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B 7503

:2011

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

1

4

  設計仕様(設計特性) 

3

4.1

  一般

3

4.2

  寸法

3

4.3

  目盛及び長針 

5

4.4

  短針

6

4.5

  測定子

6

4.6

  ゼロ調整 

6

4.7

  移動可能な限界指針

6

4.8

  製造業者による設計仕様(設計特性) 

6

5

  計測特性

7

5.1

  計測特性の最大許容誤差及び許容限界 

7

5.2

  測定力

7

6

  仕様への適合の検証

8

6.1

  一般

8

6.2

  測定方法 

8

6.3

  標準温度 

8

7

  表示

9

附属書 A(参考)指示誤差曲線の例

10

附属書 B(参考)ダイヤルゲージのための仕様書の例

11

附属書 C(規定)計測特性の測定 

12

附属書 D(参考)GPS マトリックスとの関係 

18

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

20


B 7503

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本精密測定機器

工業会(JMA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS B 7503:1997 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

7503

:2011

ダイヤルゲージ

Mechanical dial gauges

序文 

この規格は,2006 年に第 1 版として発行された ISO 463 を基とし,技術的内容を変更して作成した日本

工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,ダイヤルゲージの設計仕様(設計特性)及び計測特性について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 463:2006

,Geometrical Product Specifications (GPS)−Dimensional measuring equipment−

Design and metrological characteristics of mechanical dial gauges(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0641-1

  製品の幾何特性仕様(GPS)−製品及び測定装置の測定による検査−第 1 部:仕様に対

する合否判定基準

注記  対 応 国 際 規 格 : ISO 14253-1 , Geometrical Product Specifications (GPS) − Inspection by

measurement of workpieces and measuring equipment − Part 1: Decision rules for proving

conformance or non-conformance with specifications(IDT)

JIS B 0642

  製品の幾何特性仕様(GPS)−測定器の一般的な概念及び要求事項

注記  対応国際規格:ISO 14978,Geometrical product specifications (GPS)−General concepts and

requirements for GPS measuring equipment(MOD)

JIS B 0680

  製品の幾何特性仕様(GPS)−製品の幾何特性仕様及び検証に用いる標準温度

JIS Z 8103

  計測用語

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0642 及び JIS Z 8103 によるほか,次による。


2

B 7503

:2011

3.1 

ダイヤルゲージ(mechanical dial guage)

スピンドルの移動量を機械的に拡大し,

アナログの円形目盛上で回転する指針によって表示する測定器。

注記  回転数を数える装置。長針の回転数又はスピンドルの移動量を,指針によって表示する装置を

備えているものもある。

3.2 

固定ゼロ 

ダイヤルゲージの行程の長針静止点に近く,指示誤差がゼロになるように定めた起点を基準点として,

指示誤差を表す方法。

3.3 

浮動ゼロ(任意基準点法) 

ダイヤルゲージの指示範囲内の任意の点で,指示誤差をゼロになるように移動して設定し,その点を基

準点と定めて指示誤差を表す方法。

注記  この方法は,JIS B 0642 の浮動ゼロの方法によるが,任意の点を基準点にする方法なので,ダ

イヤルゲージでは任意基準点法ともいう。 

3.4 

指示誤差 

ダイヤルゲージの指示値から対応する入力量としての真の値を差し引いた値。

真の値は決定できないため,実際には取り決めによる真の値を用いる。

注記  指示誤差はスピンドル下端付近の測定の起点(測定長のゼロ点)をゼロとして,測定範囲内の

他の点での指示誤差を求め(固定ゼロによる指示誤差)

,指示誤差線図を表記する。

3.5 

特定の測定長さにおける指示誤差 

ダイヤルゲージは,任意の点で指針を目盛のゼロに設定し,部品寸法を測定する比較測定に使用される

ことが多い。このような用途で使用されるダイヤルゲージの指示誤差として,測定範囲内の任意の点をゼ

ロに設定し,ある長さ(測定長さ)を測定した場合の誤差を“特定の測定長さにおける指示誤差”とする。

この指示誤差は,校正により得られた固定ゼロによる指示誤差から,演算によって,起点(基準点)を

校正のゼロ点以外に移動させて,特定の測定長さ(指示の区間)における指示誤差を求める。

全測定範囲指示誤差とは,最大指示誤差又は最小指示誤差を生じる点を基準として求めた指示誤差(5.1

附属書 及び附属書 参照)。

3.6 

戻り誤差 

スピンドルが,押し込まれて入って行く場合,及び戻って出て行く場合の,同一の測定量に対する指示

の差の最大値(

附属書 及び附属書 参照)。

3.7 

繰返し精密度 

測定範囲内の任意の同一位置において,

数回繰り返して測定したときの指示値の最大差

附属書 参照)。


3

B 7503

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設計仕様(設計特性) 

4.1 

一般 

一般的な設計は,製造業者が除外項目を明記しない部分については,この規格の要求に従わなければな

らない。

ダイヤルゲージのステムは,固定することによって,スピンドルの自由な移動を損なわないように十分

な剛性がなければならない。さらに,耳金を固定した場合でも,ダイヤルゲージの性能が損なわれないよ

うにする。

4.2 

寸法 

ダイヤルゲージは,互換性を確保するために

図 1,図 及び表 に規定した寸法に適合していなければ

ならない。

表 1−主要寸法

単位  mm

外枠直径 D

1

寸法

30 40 60 80 100

直径の範囲  D

1

a)

 28∼36 37∼50 51∼70 71∼89 90∼115

ステム直径  D

2

 8

h6

測定子外径  D

3

 7.5 以下

ねじサイズ  D

4

 M2.5-6H

ねじサイズ  D

5

 M2.5-6g

固定部直径  D

6

b)

 28

h6

ステム長さ  L

1

 8.5 以上 10 以上 12 以上 15.5 以上 9.5 以上

長さ        L

2

c)

 12 以下 28 以下 34 以下

d) d) 

ねじ長さ    L

3

5 以下

ねじ長さ    L

4

6 以上

測定子中心軸と裏ぶたとの距離  L

5

 10 以下

a)

  実際の外枠直径は幅(W)と等しい。

b)

  固定部直径 D

6

はオプションである。

c)

  スピンドルを押し込んだときの長さ。

d)

  測定範囲による。


4

B 7503

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単位  mm

W

T

厚さ

H

高さ

1

目盛

2

限界指針

3

目盛板

4

外枠

5

長針

6

短針

7

ステム

8

スピンドル

9

測定子

10  覆い板 
11  内枠 
12  裏ぶた

13  測定面

図 1−ダイヤルゲージの寸法及び主要部の名称 


5

B 7503

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1

クランプアーム(オプション)

図 2−バックプランジャタイプのダイヤルゲージの寸法

4.3 

目盛及び長針 

目盛板には,目量及びその単位を明瞭に記載しなければならない。目盛のレイアウト例を,

図 に示す

(目量 0.01 mm,0.001 mm)

a)

  多回転目盛 b)  一回転未満目盛 

図 3−目盛のレイアウト例

長針は,スピンドルを押し込むときに時計方向に動かなければならない。

長針が多回転するダイヤルゲージ(多回転ダイヤルゲージ)の場合は,次による[

図 3 a)  参照]。

−  長針が静止状態の位置にあり,ゼロ目盛が 12 時の位置にあるとき,長針は目盛範囲の 1/10 以上,反

時計回りの位置になければならない(プリ・スパン)

。測定範囲を超えて動くことのできる移動量(ポ

スト・スパン)は,目盛範囲の 1/10 以上なければならない[

図 4 a)  参照]。


6

B 7503

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長針が 1 回転未満のダイヤルゲージ(1 回転未満ダイヤルゲージ)の場合は,次による[

図 3 b)  参照]。

−  スピンドルが静止状態(最も下がった)の位置にあるとき,長針は測定範囲の下限の目盛から,少な

くとも 3 目盛は反時計回りの位置になければならない(プリ・スパン)

。測定範囲を超えて動くことの

できる移動量(ポスト・スパン)は,長針静止位置に届かないようにしなければなければならない。

ただし,ポスト・スパンは,測定範囲の上限の目盛から少なくとも 3 目盛以上なければならない[

4 b)

参照]

a)

  多回転ダイヤルゲージ b)  一回転未満ダイヤルゲージ 

A

プリ・スパン

B

ポスト・スパン 

図 4−プリ・スパン及びポスト・スパンの例

4.4 

短針 

短針を備える場合は,長針が各回転の 12 時の位置にあるときに短針は,適切な短針目盛線に合致した位

置になければならない。

4.5 

測定子 

測定子は,交換可能でなければならない。測定子は,耐摩耗性のある測定面をもち,適切な形状及び表

面仕上げがされていなければならない(

図 参照)。

4.6 

ゼロ調整 

ダイヤルゲージは,ゼロ合わせのできる手段を備え,また,クランプのような固定装置又は摩擦抵抗に

よって固定でき,極端な力を加えない限り動いてはならない。

4.7 

移動可能な限界指針 

設置される限界指針は,目盛線が過度に見えにくくならない構成にする(

図 参照)。

4.8 

製造業者による設計仕様(設計特性) 

製造業者は,少なくとも

表 の設計仕様(設計特性)を明示しなければならない(図 及び附属書 

照)


7

B 7503

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表 2−設計仕様(設計特性) 

          幅(W

          厚さ(T

外形寸法(mm)

          高さ(H

測定範囲(mm)

目量(mm)

スピンドル昇降装置(リフタ)

あり/なし

耳金

あり/なし

防水・防じん性能

a)

あり/なし

ショックプルーフ

あり/なし

a)

 IP コード(JIS C 0920 参照。)で示してもよい。

計測特性 

5.1 

計測特性の最大許容誤差及び許容限界 

ダイヤルゲージの最大許容誤差(以下,MPE という。

)は,指示値に対して許容する指示誤差の最大値

である。許容限界(以下,MPL という。

)は,測定力に対して仕様で許容する測定力の限界値である(JIS 

B 0642

参照)

。ダイヤルゲージの計測特性は 6.2 によって測定したとき,

表 3,表 及び表 に記載されて

いる MPE による。製造業者は,測定力の MPL の情報を明示しなければならない。製造業者によって指定

されない場合のダイヤルゲージの計測特性は,測定範囲内のいかなる位置及びいかなる姿勢でも,MPE 及

び MPL の値を満たさなければならない(

表 参照)。

表 3−計測特性

特性 MPE 又は MPL

戻り誤差(µm)

繰返し精密度(µm)

任意の 1/10 回転

任意の 1/2 回転

任意の 1 回転

測定長さにおける指示誤差(µm)
(浮動ゼロ)

全測定範囲

表 及び表 参照

最大

最小

測定力(N)

測定力の差

製造業者の仕様による。

注記 1 MPE 及び MPL の数値の表示については,附属書 に示された仕様書が使

用できる。

注記 2  浮動ゼロについては,附属書 参照。

5.2 

測定力 

測定力は,許容限界及びその許容限界の差で与えなければならない(

附属書 参照)。


8

B 7503

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表 4−外枠径 50 mm 以上のダイヤルゲージの計測特性における最大許容誤差(MPE

単位  µm

目量(mm) 0.01

0.005

0.001

測定範囲(mm)

1

以下

1 を 
超え

3

以下

3 を 
超え

5

以下

5 を 
超え

10

以下

10 を
超え

20

以下

20 を
超え

30

以下

30 を
超え

50

以下

50 を
超え

100

以下

5

以下

1

以下

1 を 
超え

2

以下

2 を 
超え

5

以下

戻り誤差

3  3 3 3 5 7 8 9 3 2 2  3

繰返し精密度 3  3 3 3 4 5 5 5 3 0.5

0.5 1

任意の 
1/10 回転

5  5 5 5 8 10 10 12 5 2 2  3.5

任意の 
1/2 回転

8  8  9  9 10 12 12 17  9  3.5 4  5

任意の 
1 回転

8  9 10 10 15 15 15 20 10  4  5  6

指示誤差

全測定 
範囲

8  10 12 15 25 30 40 50 12  5  7  10

表 5−外枠径 50 mm 未満のダイヤルゲージ及びバックプランジャ形ダイヤルゲージの

計測特性における最大許容誤差(MPE

単位  µm

目量(mm)

0.01

0.005 0.002 0.001

測定範囲(mm)

1 以下

1 を超え
3 以下

3 を超え
5 以下

5 を超え
10 以下

5 以下

1 以下

1 以下

戻り誤差

4 4 4 5 3.5

2.5

2

繰返し精密度

3 3 3 3 3 1 1

任意の 
1/10 回転

8 8 8 9 6 2.5

2.5

任意の 
1/2 回転

11 11 12 12  9  4.5 4

任意の 
1 回転

12 12 14 14 10  5  4.5

指示誤差

全測定 
範囲

15 16 18 20 12  6  5

1 回転未満ダイヤルゲージの MPE は,任意の 1/2 回転及び任意の 1 回転の指示誤差は規定し
ない。

仕様への適合の検証 

6.1 

一般 

仕様への適合及び不適合の検証は,JIS B 0641-1 による。

不確かさの評価は,ISO/TS 14253-2 及び ISO/IEC Guide 98 によるのが望ましい。

6.2 

測定方法 

ダイヤルゲージの測定方法は,

附属書 による。

6.3 

標準温度 

この規格で規定する各寸法及び誤差等は,JIS B 0680 に規定する標準温度 20  ℃における値とする。


9

B 7503

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表示 

ダイヤルゲージの表面には,読みやすく,容易に消えることなく,かつ,品質を損なわない方法で,次

の事項を表示する。製造番号は,英数字の連番表示で識別できなければならない。

a)

目量

b)

製造番号(英数字の連番)

c)

製造業者名(又は供給業者名)又はその略号


10

B 7503

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附属書 A

(参考)

指示誤差曲線の例

図 A.1 は,指示長さの起点を基準点にした場合の指示誤差曲線の例である(固定ゼロ表記)。

図 A.1−固定ゼロ指示誤差曲線の例 

図 A.2 に,図 A.1 における正及び負の最大指示誤差を生じる指示位置を基準点にした浮動ゼロ表記の指

示誤差曲線の例を示す。

図 A.2−浮動ゼロ指示誤差曲線の例 

X  指示長さ 
Y  指示誤差 
1

誤差曲線(行き方向)

2

誤差曲線(戻り方向)

3

特定の指示位置での戻り誤差

4

固定ゼロ指示誤差

5

スピンドル両方向における指示誤差(浮動ゼロにおける全測定範囲指示誤差)


11

B 7503

:2011

附属書 B

(参考)

ダイヤルゲージのための仕様書の例

品名: ...................................................................................

仕様概要: ...................................................................................

  [目盛仕様,測定子,防じん・防水性能, ...................................................................................

  耐衝撃機構(ショックプルーフ)の有無, ...................................................................................

  裏ぶたのタイプなど] ...................................................................................

アクセサリ: ...................................................................................

商社/製造業者: ...................................................................................

価格(必要な場合)

: ...................................................................................

その他の要求事項:

(例  検査成績書,校正証明書) ...................................................................................

設計仕様(設計特性)及び計測特性は JIS B 7503 に従う。

設計仕様(設計特性)

外形寸法:

厚さ(T)...........mm

幅(W) ........... mm

高さ(H) ............ mm

測定範囲: ...........mm

目量    : ...........mm

計測特性

戻り誤差(MPE)

:........... µm

繰返し精密度(MPE)

:........... µm

指示誤差(MPE)

任意の 1/10 回転 ...........µm

任意の 1/2 回転 ...........µm

任意の 1 回転 ...........µm

全測定範囲 ...........µm

測定力(MPL)

最大 ...........N

最小 ...........N

測定力の差 ...........N

MPE 及び MPL は,次の姿勢における値

すべての姿勢  ☐

縦姿勢  ☐

水平姿勢  ☐

会社名  ...................................................

部門    ...................................................

担当者  .......................................................

日付    ...................................................


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B 7503

:2011

附属書 C 
(規定)

計測特性の測定

C.1 

一般 

ダイヤルゲージの計測特性の測定に当たり,次の点に注意する。

a)

ダイヤルゲージは,自身の測定力によって影響されない十分剛性のある取付け具でダイヤルゲージを

保持する。

b)

ダイヤルゲージの性能は,スピンドルの変位の行き及び戻りの両方向の指示誤差を用いて測定範囲内

の性能を評価する。

c)

手動検査の場合は,読取りの誤差を最小にするために,目盛に長針を合致させて指示誤差を求める(目

盛を基準とする。

。自動検査機を用いる場合(長針及び目盛のずれ量を高精度に求めることが可能な

場合)は,スピンドルの移動量に対する目盛及び長針のずれ量を求めて,指示誤差としてもよい。

d)

この規格は,製造業者が行う全測定範囲にわたって行う測定(総合的な測定/校正)について,測定

範囲内での性能の評価が十分,かつ,適切な作業時間内で校正が行えることを考慮し,測定点を定め

た。

なお,使用者の使用状況によっては,総合的な測定が必要でなく,部分的な測定及び業務に関連し

た測定(使用範囲を限定している場合など)を行う場合もある。この場合には,指示誤差の決定のた

めに目量及び測定範囲,又は使用される範囲によって適切な長さ間隔の測定点数を設定する。

e)

浮動ゼロによる特定の測定長さにおける指示誤差

ダイヤルゲージは,任意の点でゼロに設定し,部品寸法を測定する比較測定に使用されることが多

い。この場合,測定の起点は,3.1 mm,6.2 mm など,必ずしも測定長のゼロ点(スピンドルの下端付

近)ではない。さらに,スピンドルの移動量(測定長さ)も 0.6 mm,3.5 mm などさまざまである。

したがって,基準点を移動させて(浮動ゼロ)

,任意の測定長さを測定したときの指示誤差を定義し,

“特定の測定長さにおける指示誤差”とし,指示誤差を求める。

f)

指示誤差曲線の表し方

一般に使用される指示誤差曲線の例を,

附属書 に示す。この曲線は,測定長の起点をゼロに固定

した,固定ゼロの指示誤差曲線である。

C.2 

特定の測定長さにおける指示誤差の求め方 

誤差の評価範囲及び計算方法を

表 C.1 に,測定方法を表 C.2 に規定する。また,浮動ゼロによる指示誤

差の計算例を C.3 に示す。


13

B 7503

:2011

表 C.1−浮動ゼロにおける指示誤差及び戻り誤差の評価範囲及び計算方法(附属書 参照)

誤差

評価範囲

計算方法

任意の 1/10 回

転指示誤差

0∼2 回転

行き方向の各測定点における指示誤差を基に,隣接した 1/10 回転の測定長さにおける指

示誤差の絶対値の最大値を求め,同様に戻り方向について求めた値を比較し,大きい方
の値を任意の 1/10 回転指示誤差とする。

任意の 1/2 回

転指示誤差

0∼5 回転

行き方向の各測定点における指示誤差を基に,1/2 回転の測定長さにおける指示誤差の

絶対値の最大値を求め,同様に戻り方向について求めた値を比較し,大きい方の値を任
意の 1/2 回転指示誤差とする。

任意の 1 回転
指示誤差

0∼25 回転

行き方向の各測定点における指示誤差を基に,1 回転の測定長さにおける指示誤差の絶
対値の最大値を求め,同様に戻り方向について求めた値を比較し,大きい方の値を 1 回
転指示誤差とする。

全測定範囲 
指示誤差

全測定範囲

行き方向及び戻り方向の全測定点の指示誤差の最大値と最小値との差。

戻り誤差

全測定範囲  全測定点の行き及び戻りの同一測定点(同一指示長さ)における指示誤差の差の最大値。

表 C.2−計測特性の測定方法

測定項目

測定方法

図例(縦姿勢の場合の評価の例)

測定用具(例)

 
 
 
 
 
指示誤差 
 
 
 
 

戻り誤差

ダイヤルゲージのスピンドルを鉛直かつ
下方にして保持し,スピンドルを下端から
押し込んで(行き方向),長針を目盛の起

点に合わせた後,測定範囲の終点までダイ
ヤルゲージの読みを基準として,次に示す
測定点の指示誤差を求める。

−  2 回転までは 1/10 回転間隔 
−  5 回転までは 1/2 回転間隔 
− 25 回転までは 1 回転間隔

− 25 回転以上は 5 回転間隔

なお,1 回転未満のダイヤルゲージ及び

目盛が 10 の倍数でないダイヤルゲージで

は,上記に近い測定点とする。

次に,スピンドルを測定範囲の終点から

3 目盛以上超えて押し込み,その状態から
スピンドルを逆方向に戻し(戻り方向),
行き方向と同一の測定点における指示誤
差を求める。さらに,得られた両方向の指

示誤差を基に

表 C.1 及び表 C.3 に示す方法

で各指示誤差及び戻り誤差を求める。

なお,自動検査機などで誤差を機械的に

読み取る場合は,測定器の移動量を基準に
して,長針と目盛線とのずれを求める。

目量 0.01 mm 未満のダイ
ヤルゲージについては,
目量 0.5 µm 以下,

器差±1 µm 以内のマイ
クロメータヘッド又は測
長器及び支持台。 
 
その他のダイヤルゲージ
は,

目量 1 µm 以下, 
器差±1 µm 以内のマイ
クロメータヘッド又は測

長器及び支持台。

繰返し 
精密度

測定台に測定子を直角に当て,測定範囲内
の任意の位置で 5 回スピンドルを急激及び
緩やかに作動させて繰り返し測定したと

き,各回の指示の最大差を求める。

測定台 
支持台


14

B 7503

:2011

表 C.2−計測特性の測定方法(続き)

測定項目

測定方法

図例(縦姿勢の場合の評価の例)

測定用具(例)

測定力

ダイヤルゲージを保持し,スピンドルを押

込み方向,戻し方向に連続的,かつ,徐々
に移動させ,測定範囲の起点,中央及び終
点での測定力を求める。

測定力の最大を最大測定力,最小を最小測
定力,同一測定位置でのスピンドルの押込
み方向と戻し方向との最大差を測定力の

差とする。

支持台

上 皿 ば ね 式 指 示 は か り
(目量 0.02 N 以下) 
又は力計(感度 0.02 N 以

下)

C.3 

指示誤差の計算例 

C.3.1 

固定ゼロ及び浮動ゼロ 

固定ゼロとは,

“起点に選択した一つの基準点での指示誤差をゼロとして,他の点での指示誤差を表す”

表現方法である。また,浮動ゼロとは,

“ゼロとする基準点を測定範囲内の任意の位置で移動させ,ある測

定長さ(指示の区間)を測定した場合の,その測定長さにおける指示誤差を表す”表現方法である。まず,

固定ゼロ誤差から浮動ゼロ誤差を求める方法を説明する。複雑さを避けるため,行き方向(スピンドルの

押込み方向)だけの計算方法を示す。

例  目量 0.01 mm,測定範囲 10 mm のダイヤルゲージ(1 回転 1 mm)の場合

測定点:  0∼2 mm までは 0.1 mm(1/10 回転)間隔

          2 mm を超え 5 mm までは 0.5 mm(1/2 回転)間隔

          5 mm を超え 10 mm までは 1 mm(1 回転)間隔

行き方向の各測定点における指示誤差を,

表 C.3 に示す。表 C.3 は,基準点を 0 mm に固定し

た場合(指示長さ 0 mm での指示誤差を 0 としたとき)の各測定点の指示誤差を示す。

表 C.3−行き方向の各測定点における固定ゼロ指示誤差

単位  μm

指示長さ(mm)

基準点

0 mm

0  0.1  0.2  0.3  0.4  0.5 0.6  0.7  0.8  0.9  1 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2 2.5 3 3.5  4  4.5  5

6

7

8

9

10

指示誤差

0  0.3 1.2 1.8 2.1 2.0 0.7 1.8 2.5 3.3 4.5 4.3 3.5 3.3 2.4 1.6 0.5 -0.4 -1.2 -1.8 -2.5 -2.7 -3.4 -2.8 -1.6 0.5 1.4 2.7 3.2 2.8 2.0 1.4

データ番号 0 1 2 3 4 5

6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

C.3.2 

任意の点を基準点とした浮動ゼロ指示誤差の表現を得る例 

表 C.4 は,表 C.3 の指示誤差を基に,基準点を指示長さ 0.1 mm,0.2 mm,…,10 mm の点まで変化させ

たときの指示誤差を示す。例えば,指示長さ 1 mm の点を基準点とすると,1 mm の点での指示誤差を 0 と

するために,測定範囲内の全ての点の指示誤差に“−4.5”を加え,指示長さ 1 mm の点を基準点とした固

定ゼロ表現(上から 11 行目)を得る。

基準点を 0 mm から 0.3 mm,1 mm,1.2 mm,1.9 mm 及び 3.0 mm と移動させた場合の指示誤差曲線を

C.1

に示す。

基準点を移動させると,指示誤差曲線の形はほぼ変わらないとして,縦軸に沿って移動する。


15

B 7503

:2011

表 C.4−任意の各測定点を基準点にした場合の指示誤差

単位  µm

指示長さ(mm)

基準点

mm

0

0.1  0.2  0.3  0.4  0.5  0.6  0.7  0.8  0.9

1

1.1

1.2

1.3

1.4

1.5

1.6

1.7

1.8

1.9

2

2.5

3

3.5

4

4.5

5

6

7

8

9

10

0  0.3 1.2 1.8 2.1  2  0.7 1.8 2.5 3.3 4.5 4.3

3.5

3.3

2.4

1.6

0.5

-0.4 -1.2 -1.8 -2.5 -2.7 -3.4 -2.8 -1.6 0.5 1.4 2.7 3.2 2.8

2

1.4

0.1 -0.3 

0.9 1.5 1.8 1.7 0.4 1.5 2.2  3  4.2  4  3.2

3

2.1

1.3

0.2 -0.7 -1.5 -2.1 -2.8

-3

-3.7 -3.1 -1.9 0.2 1.1 2.4 2.9 2.5

1.7

1.1

0.2 -1.2

-0.9 

0.6 0.9 0.8 -0.5 0.6 1.3 2.1 3.3 3.1

2.3

2.1

1.2

0.4 -0.7 -1.6 -2.4

-3

-3.7 -3.9 -4.6

-4

-2.8 -0.7 0.2 1.5  2  1.6

0.8

0.2

0.3 

-1.8 -1.5 -0.6  

0.3 0.2 -1.1

0  0.7 1.5 2.7 2.5

1.7

1.5

0.6 -0.2 -1.3 -2.2

-3

-3.6 -4.3 -4.5 -5.2 -4.6 -3.4 -1.3 -0.4 0.9 1.4  1

0.2 -0.4

0.4

-2.1  -1.8  -0.9  -0.3

-0.1  -1.4 -0.3  0.4  1.2  2.4  2.2

1.4

1.2

0.3 -0.5 -1.6 -2.5 -3.3 -3.9 -4.6 -4.8 -5.5 -4.9 -3.7  -1.6  -0.7  0.6  1.1  0.7 -0.1 -0.7

0.5 -2

-1.7

-0.8

-0.2

0.1 0  -1.3 -0.2 0.5 1.3 2.5 2.3

1.5

1.3

0.4 -0.4 -1.5 -2.4 -3.2 -3.8 -4.5 -4.7 -5.4 -4.8 -3.6 -1.5 -0.6 0.7 1.2 0.8

0

-0.6

0.6  -0.7 -0.4 0.5 1.1 1.4 1.3  

1.1 1.8 2.6 3.8 3.6

2.8

2.6

1.7

0.9 -0.2 -1.1 -1.9 -2.5 -3.2 -3.4 -4.1 -3.5 -2.3 -0.2 0.7  2  2.5 2.1

1.3

0.7

0.7 -1.8

-1.5

-0.6 0 0.3 0.2 -1.1

0.7 1.5 2.7 2.5

1.7

1.5

0.6 -0.2 -1.3 -2.2

-3

-3.6 -4.3 -4.5 -5.2 -4.6 -3.4 -1.3 -0.4 0.9 1.4  1

0.2 -0.4

0.8  -2.5 -2.2 -1.3 -0.7 -0.4 -0.5 -1.8 -0.7  

0.8 2 1.8

1

0.8 -0.1 -0.9

-2

-2.9 -3.7 -4.3

-5

-5.2 -5.9 -5.3 -4.1 -2 -1.1 0.2 0.7 0.3 -0.5 -1.1

0.9  -3.3  -3  -2.1 -1.5 -1.2 -1.3 -2.6 -1.5 -0.8  

1.2  1  0.2

0

-0.9 -1.7 -2.8 -3.7 -4.5 -5.1 -5.8

-6

-6.7 -6.1 -4.9 -2.8 -1.9 -0.6 -0.1 -0.5 -1.3 -1.9

-4.5 -4.2 -3.3 -2.7 -2.4 -2.5 -3.8 -2.7  -2  -1.2  0  -0.2

-1

-1.2 -2.1 -2.9

-4

-4.9 -5.7 -6.3

-7

-7.2 -7.9 -7.3 -6.1  -4  -3.1 -1.8 -1.3 -1.7 -2.5 -3.1

1.1  -4.3  -4  -3.1 -2.5 -2.2 -2.3 -3.6 -2.5 -1.8  -1  0.2  0  -0.8

-1

-1.9 -2.7 -3.8 -4.7 -5.5 -6.1 -6.8

-7

-7.7 -7.1 -5.9 -3.8 -2.9 -1.6 -1.1 -1.5 -2.3 -2.9

1.2 

-3.5 -3.2 -2.3 -1.7 -1.4 -1.5 -2.8 -1.7  -1  -0.2  1  0.8

0

-0.2 -1.1 -1.9

-3

-3.9 -4.7 -5.3

-6

-6.2 -6.9 -6.3 -5.1  -3  -2.1 -0.8 -0.3 -0.7 -1.5 -2.1

1.3  -3.3  -3  -2.1 -1.5 -1.2 -1.3 -2.6 -1.5 -0.8  0  1.2  1  0.2

0

-0.9 -1.7 -2.8 -3.7 -4.5 -5.1 -5.8

-6

-6.7 -6.1 -4.9 -2.8 -1.9 -0.6 -0.1 -0.5 -1.3 -1.9

1.4  -2.4 -2.1 -1.2 -0.6 -0.3 -0.4 -1.7 -0.6  0.1  0.9  2.1  1.9

1.1

0.9

0

-0.8 -1.9 -2.8 -3.6 -4.2 -4.9 -5.1 -5.8 -5.2

-4 -1.9 -1  0.3 0.8 0.4 -0.4

-1

1.5

-1.6  -1.3  -0.4  0.2  0.5  0.4  -0.9 0.2  0.9  1.7  2.9  2.7

1.9

1.7

0.8

0

-1.1

-2

-2.8 -3.4 -4.1 -4.3

-5

-4.4 -3.2  -1.1  -0.2  1.1  1.6  1.2

0.4 -0.2

1.6  -0.5 -0.2 0.7 1.3 1.6 1.5 0.2 1.3  2  2.8  4  3.8

3

2.8

1.9

1.1

0

-0.9 -1.7 -2.3

-3

-3.2 -3.9 -3.3 -2.1  0  0.9 2.2 2.7 2.3

1.5

0.9

1.7  0.4 0.7 1.6 2.2 2.5 2.4 1.1 2.2 2.9 3.7 4.9 4.7

3.9

3.7

2.8

2

0.9

0

-0.8 -1.4 -2.1 -2.3

-3

-2.4 -1.2 0.9 1.8 3.1 3.6 3.2

2.4

1.8

1.8  1.2 1.5 2.4  3  3.3 3.2 1.9  3  3.7 4.5 5.7 5.5

4.7

4.5

3.6

2.8

1.7

0.8

0

-0.6 -1.3 -1.5 -2.2 -1.6 -0.4 1.7 2.6 3.9 4.4  4

3.2

2.6

1.9  1.8 2.1  3  3.6 3.9 3.8 2.5 3.6 4.3 5.1 6.3 6.1

5.3

5.1

4.2

3.4

2.3

1.4

0.6

0

-0.7 -0.9 -1.6

-1

0.2 2.3 3.2 4.5  5  4.6

3.8

3.2

2  2.5 2.8 3.7 4.3 4.6 4.5 3.2 4.3  5  5.8  7  6.8

6

5.8

4.9

4.1

3

2.1

1.3

0.7

0

-0.2 -0.9 -0.3 0.9  3  3.9 5.2 5.7 5.3

4.5

3.9

2.5  2.7  3  3.9 4.5 4.8 4.7 3.4 4.5 5.2  6  7.2  7  6.2

6

5.1

4.3

3.2

2.3

1.5

0.9

0.2

0

-0.7 -0.1 1.1 3.2 4.1 5.4 5.9 5.5

4.7

4.1

3  3.4 3.7 4.6 5.2 5.5 5.4 4.1 5.2 5.9 6.7 7.9 7.7

6.9

6.7

5.8

5

3.9

3

2.2

1.6

0.9

0.7

0

0.6

1.8 3.9 4.8 6.1 6.6 6.2

5.4

4.8

3.5  2.8 3.1  4  4.6 4.9 4.8 3.5 4.6 5.3 6.1 7.3 7.1

6.3

6.1

5.2

4.4

3.3

2.4

1.6

1

0.3

0.1 -0.6

0

1.2 3.3 4.2 5.5  6  5.6

4.8

4.2

4  1.6 1.9 2.8 3.4 3.7 3.6 2.3 3.4 4.1 4.9 6.1 5.9

5.1

4.9

4

3.2

2.1

1.2

0.4 -0.2 -0.9 -1.1 -1.8 -1.2

2.1 3 4.3 4.8 4.4

3.6

3

4.5  -0.5 -0.2 0.7 1.3 1.6 1.5 0.2 1.3  2  2.8  4  3.8

3

2.8

1.9

1.1

0

-0.9 -1.7 -2.3

-3

-3.2 -3.9 -3.3 -2.1  

0.9 2.2 2.7 2.3

1.5

0.9

5  -1.4 -1.1 -0.2 0.4 0.7 0.6 -0.7 0.4 1.1 1.9 3.1 2.9

2.1

1.9

1

0.2 -0.9 -1.8 -2.6 -3.2 -3.9 -4.1 -4.8 -4.2

-3 -0.9  

1.3 1.8 1.4

0.6

0

6  -2.7 -2.4 -1.5 -0.9 -0.6 -0.7  -2  -0.9 -0.2  0.6  1.8  1.6

0.8

0.6 -0.3 -1.1 -2.2 -3.1 -3.9 -4.5 -5.2 -5.4 -6.1 -5.5 -4.3 -2.2 -1.3  

0.5 0.1 -0.7 -1.3

7  -3.2 -2.9  -2  -1.4 -1.1 -1.2 -2.5 -1.4 -0.7  0.1  1.3  1.1

0.3

0.1 -0.8 -1.6 -2.7 -3.6 -4.4

-5

-5.7 -5.9 -6.6

-6

-4.8 -2.7 -1.8 -0.5  0  -0.4 -1.2 -1.8

8  -2.8 -2.5 -1.6  -1  -0.7 -0.8 -2.1

-1  -0.3  0.5  1.7  1.5

0.7

0.5 -0.4 -1.2 -2.3 -3.2

-4

-4.6 -5.3 -5.5 -6.2 -5.6 -4.4 -2.3 -1.4 -0.1  0.4  0

-0.8 -1.4

9  -2 -1.7 -0.8 -0.2 0.1  0  -1.3 -0.2 0.5 1.3 2.5 2.3

1.5

1.3

0.4 -0.4 -1.5 -2.4 -3.2 -3.8 -4.5 -4.7 -5.4 -4.8 -3.6 -1.5 -0.6 0.7 1.2 0.8

0

-0.6

10  -1.4 -1.1 -0.2 0.4 0.7 0.6 -0.7 0.4 1.1 1.9 3.1 2.9

2.1

1.9

1

0.2 -0.9 -1.8 -2.6 -3.2 -3.9 -4.1 -4.8 -4.2

-3 -0.9  0  1.3 1.8 1.4

0.6

0

C.3.3 

固定ゼロから浮動ゼロの指示誤差の求め方 

各指示誤差の求め方を次に示す。求めた指示誤差は絶対値で示し,この値と本体の

表 及び表 の最大

許容誤差(MPE)とを比較する。

図 C.1−基準点が 0 mm0.3 mm1 mm1.2 mm1.9 mm 及び 3 mm の場合の指示誤差曲線(固定ゼロ) 

 


16

B 7503

:2011

a)

全測定範囲指示誤差  表 C.4 で基準点が 3 mm の位置にある場合(23 行目)が,図 C.1 の最も上の曲

線で,指示誤差の最大値は指示長さ 1 mm の位置で+7.9 µm である。一方,指示誤差の最小値は

図 C.1

の最も下の曲線で,基準点が 1 mm の位置(11 行目)の場合であり,指示長さ 3 mm の位置で指示誤

差は−7.9 µm である。したがって,基準点を 0 から 10 mm まで移動させたとき(浮動ゼロ)の指示誤

差は,最大で+7.9 µm,最小で−7.9 µm であり,全測定範囲指示誤差は 7.9 µm となる。

注記  実際には戻り方向の測定点のデータも含めて計算して求める(表 C.1 及び附属書 参照)。

b)

任意の測定長さにおける浮動ゼロ指示誤差  測定長さ 0.1 mm(1/10 回転),0.5 mm(1/2 回転),1 mm

(1 回転)についての指示誤差を,移動させて求める。基準点を 0 mm から 10 mm まで変化させたと

きの測定長さと,その長さを測定したときの指示誤差(指示誤差間の差)を,

表 C.5 及び図 C.2 に示

す。また,

表 C.5 の計算式を表 C.6 に示す。

注記  実際は戻り方向についても別に計算し,行き方向及び戻り方向の絶対値の大きい方を指示誤

差とする(

表 C.1 及び附属書 参照)。

c)

任意の 1/10 回転指示誤差  表 C.3 で,測定長さ 0.1 mm(1/10 回転)における指示誤差は,指示長さ 0

mm と 0.1 mm の間,0.1 mm と 0.2 mm の間,…,1.9 mm と 2 mm の間の指示誤差の差から得られ,20

個の指示誤差を

表 C.5 に示す。この浮動ゼロにおける指示誤差は,本体の表 3,表 及び表 の任意

の 1/10 回転指示誤差に相当し,

表 C.5 の 20 個の指示誤差のうち,絶対値が最大の 1.3 µm が,求める

任意の 1/10 回転指示誤差である。

d)

任意の 1/2 回転指示誤差  表 C.3 で,測定長さ 0.5 mm(1/2 回転)の場合は,指示長さ 0 mm と 0.5 mm

の間,0.1 mm と 0.6 mm の間,…,1.5 mm と 2 mm の間の 16 か所,及び 0.5 mm 飛びの 2 mm と 2.5 mm

の間,…,4.5 mm と 5 mm の間の 6 か所の合計 22 個の誤差が得られる。よって,任意の 1/2 回転指示

誤差は

表 C.5 から,絶対値が最大の 4.5 µm である。

e)

任意の 回転指示誤差  表 C.3 で,測定長さ 1 mm(1 回転)について,指示長さ 0 mm と 1 mm の間,

0.1 mm と 1.1 mm の間,…,1 mm と 2 mm の間の 11 か所,及び 1.5 mm と 2.5 mm の間,2 mm と 3 mm

の間,2.5 mm と 3.5 mm の間,…,9 mm と 10 mm の間の 11 か所,合計 22 個の誤差が得られる。よ

って,任意の 1 回転指示誤差は

表 C.5 から,絶対値が最大の−7.0 µm である。

図 C.2−浮動ゼロの指示誤差(測定長さ 0.1 mm0.5 mm1 mm


17

B 7503

:2011

表 C.5−各測定長さにおける指示誤差(浮動ゼロ)

表 C.6−表 C.5 の計算式 

単位  μm

基準点

測定長さ(mm)

〔mm〕

0.1

0.5

1

0

.3

2

4 5

0.1

0.9

0.4

4

0.2

0.6

0.6

2.3

0.3

0.3

0.7

1.5

0.4

-0.1

1.2

0.3

0.5

-1.3

2.5

-0.4

0.6

1.1

3.6

-0.2

0.7

0.7

1.7

-2.2

0.8

0.8

0.8

-3.7

0.9

1.2

-0.9

-5.1

1

-0.2

-2.9

-7

1.1

-0.8

-3.8

1.2

-0.2

-3.9

1.3

-0.9

-4.5

1.4

-0.8

-4.2

1.5

-1.1

-4.1

-4.3

1.6

-0.9

1.7

-0.8

1.8

-0.6

1.9

-0.7

2

-0.2

-0.9

2.5

-0.7

-0.1

3

0.6

1.8

3.5

1.2

3.3

4

2.1

3

4.5

0.9

5

1 3

6

0 5

7

-0.4

8

-0.8

9

-0.6

10

任意の 1/10回転

1/2回転

1回転

基準点

測定長さ(mm)

〔mm〕

0.1

0.5

1

0

1-0

5-0

10-0

0.1

2-1

6-1

11-1

0.2

3-2

7-2

12-2

0.3

4-3

8-3

13-3

0.4

5-4

9-4

14-4

0.5

6-5

10-5

15-5

0.6

7-6

11-6

16-6

0.7

8-7

12-7

17-7

0.8

9-8

13-8

18-8

0.9

10-9

14-9

19-9

1

11-10

15-10

20-10

1.1

12-11

16-11

1.2

13-12

17-12

1.3

14-13

18-13

1.4

15-14

19-14

1.5

16-15

20-15

21-15

1.6

17-16

1.7

18-17

1.8

19-18

1.9

20-19

2

21-20

22-20

2.5

22-21

23-21

3

23-22

24-22

3.5

24-23

25-23

4

25-24

26-24

4.5

26-25

5

27-26

6

28-27

7

29-28

8

30-29

9

31-30

10

任意の 1/10回転 1/2回転

1回転

注記  表 C.6 の計算式は,データ番号間の差を示す。例えば,基準点が 0.5 mm で,測定長さ 1 mm における

指示誤差の計算式は 15−5 であるから,

表 C.3 のデータ番号 15 の指示誤差)

表 C.3 のデータ番号

5 の指示誤差)=1.6−2.0 μm=−0.4 μm となる。


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B 7503

:2011

附属書 D 
(参考)

GPS

マトリックスとの関係

GPS マトリックスの詳細は,ISO/TR 14638 を参照。

D.1 

標準の概要及びその利用についての情報 

この規格は,ダイヤルゲージの最も重要な設計仕様(設計特性)及び計測特性について記載する。これ

らの設計仕様(設計特性)は互換性に影響する項目である。

D.2 GPS

マトリックスにおける位置付け 

この規格は,一般的な GPS 規格であり,

図 D.1 に示す GPS マトリックスにおける寸法,距離,データ

ムに無関係な線の形状,データムに関係する線の形状,データムに無関係な表面の形状,データムに関係

する表面の形状,姿勢,位置,円周振れ及び全振れに関係する規格チェーンのリンク番号 5 に関係する基

本規格である。

 GPS 共通規格

 GPS 基本規格マトリックス 

リンク番号

1 2 3 4 5 6

寸法

距離

半径

角度

データムに無関係な線の形状

データムに関係する線の形状

データムに無関係な表面の形状

データムに関係する表面の形状

姿勢

位置

円周振れ

全振れ

データム

粗さ曲線

うねり曲線

断面曲線

表面欠陥

G


S

原 

規 

エッジ

注記  リンク番号の意味は,次による。 

リンク番号 1:製品の文書指示−コード化

リンク番号 2:公差の定義−理論的定義及び数値

リンク番号 3:実形体の定義−特性又は

パラメータ

リンク番号 4:部品の偏差の評価−公差限界との 

比較

リンク番号 5:測定器への要求事項 
リンク番号 6:測定にかかわる要求事項−測定標準

図 D.1GPS マトリックス


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B 7503

:2011

D.3 

関連規格 

関連規格は,

図 D.1 に示す規格チェーンに含まれる規格である。

参考文献

JIS C 0920:2003

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

注記  対応国際規格:IEC 60529:2001,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)(IDT)

ISO/IEC Guide 98:1995

,Guide to the expression of uncertainty in measurement (GUM)

ISO/IEC Guide 99:2007

,International vocabulary of metrology−Basic and general concepts and associated

terms (VIM)

ISO/TS 14253-2:1999

,Geometrical Product Specifications (GPS)−Inspection by measurement of workpieces

and measuring equipment−Part 2: Guide to the estimation of uncertainty in GPS measurement, in calibration

of measuring equipment and in product verification

ISO/TR 14638

,Geometrical product specification (GPS)−Masterplan


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B 7503

:2011

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS B 7503:2011

  ダイヤルゲージ

ISO 463:2006

  Geometrical Product Specifications (GPS) − Dimensional measuring

equipment−Design and metrological characteristics of mechanical dial gauges

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評
価及びその内容

箇条番号 
及び題名

内容

(II) 
国際

規格
番号

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際 規格との 技
術的差異の理由及び今後の

対策

3  用語及び
定義

JIS Z 8103

固定ゼロ,浮動ゼロ,指
示誤差,特定の測定長さ

における指示誤差,戻り
誤差,繰返し精密度

 3

ダイヤルゲージ

追加

技術的差異はない。

指示誤差などの用語の定義
を明確化

4  設計仕様
(設計特 
性) 
4.2  寸法

 
 
 
図 1,図 2 及び表 1

 4

 
 
4.2

設計特性 
 

JIS

にほぼ同じ

変更

設計仕様に設計特性を併記。次の事項を
追加,変更した。 
 
・  L

2

はスピンドルを押し込んだ長さを

明記

・  図 1 に耳金あり追加

・  スピンドル軸−耳金孔中心間距離 20

mm(参考)

・  耳金孔直径 6.5 mm(参考)

・  耳金厚さ 5 mm(参考) 
・  図 2 にクランプアームを図示

設計特性の表現が分かりに
くいため。 
 
互換性上必要項目の追加 
技術的差異はない。

5  計測特性
5.1

計測特性の最大許容誤差

及び許容限界

 5.1

変更

JIS

では,目量・測定範囲に応じた具体的

な数値(MPE)の規定を追加した。 
表 3 の表中の注

a)

を削除。

ヒステリシス

(戻

り誤差)とディスクリミネーションとの

関係は不明確で明示すべきでない。

規格値の設定で使用者の利

便性を考慮した。 
不要な混乱を避ける。 
技術的差異はない。

  5.2

削除

計測特性に必要ない。

技術的差異はない。

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3


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1

1


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B 7503

:2011

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評
価及びその内容

箇条番号

及び題名

内容

(II) 
国際
規格

番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際 規格との 技
術的差異の理由及び今後の
対策

6  仕様への
適合の検証
6.1

 
 
不確かさの評価は,GUM
によるのが望ましい。

 
 
6.1

 
 
GUM などによる。

 
 
変更

 
 
不確かさの評価を推奨事項にした。不確
かさの取扱い,解釈が必ずしも統一され

ていない。

 
 
今後の国際規格の審議によ
って,明確化することを検

討。

6.2 
 
6.3  標準 温

附属書 C による。 
 
標準温度 20  ℃

 6.2

 

変更 
 
追加

詳しい測定方法と浮動ゼロによる指示誤
差の計算例を附属書 C に追加した。

寸法・誤差等が標準温度における値であ
ることを明記した。

具体的な事例によって,使
用の利便を図る。

注意事項を追記して,使用
の利便を図る。技術的差異
はない。

7  表示

  7

追加

目量,製造業者名を追加した。

具体的な事項を追記して,
使用の利便を図る。

附属書 A

附属書 A

変更 
追加

図 A.1 を書き直し 
図 A.2 を追加した。

具体的な事例の表現によっ
て,使用の利便を図る。

附属書 C 1 測定方法

人の測定は目盛線に長針
を合致させた測定点にて
測定を行う。ただし,自

動検査機で行う場合は,
その限りではない。

附属書 C

変更

人による測定時は,不確かさを小さくす

る目的で,目盛線に長針を正しく合致さ
せて行うことが重要であるが,自動検査
機では目盛と長針のずれ量を正確に検出

できるため,長針を目盛に合致させる必
要はない。

自動検査機による測定につ

いても考慮した。

2 測定の例 
計測特性の計算の例を記
載する。

追加

表 3,表 4 及び表 5 の任意の○○回転指示
誤差の求め方は,我が国ではなじみがな
い。

具体的な事例によって,使
用の利便を図る。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 463:2006,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  削除 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

−  追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。 

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