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B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

4 記号及び単位  2 

5 名称 3 

5.1 一般  3 

5.2 材料名  3 

5.3 製造業者名  3 

5.4 材料構造  3 

5.5 製造工程  3 

5.6 名称の表記方法  3 

6 光学特性 3 

6.1 一般  3 

6.2 透過率  4 

6.3 線形吸収係数  5 

6.4 透過率の均一性  6 

6.5 屈折率  6 

6.6 屈折率の変動  7 

6.7 屈折率の温度依存  7 

6.8 光学的均質性(屈折率の均一性) 7 

6.9 複屈折  8 

6.10 光弾性定数  8 

6.11 分散  8 

7 その他の特性  8 

7.1 一般  8 

7.2 比重  8 

7.3 分子量  8 

7.4 温度特性  8 

7.5 硬さ  9 

7.6 弾性係数  9 

7.7 形状及び最大寸法  9 

附属書JA(参考)光学及び光学計器−平面の反射率及び平行平面要素の透過率の測定  10 

附属書JB(参考)JIS B 0090-3で規定する泡及び他の異物の表記  17 

附属書JC(参考)原料光学ガラス−複屈折の測定  18 


 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 目次 

(2) 

ページ 

附属書JD(参考)分散式の例  21 

 

 


 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

(3) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本光学硝子工業会(JOGMA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

B 7075:2018 

 

(ISO 11382:2010) 

光学及びフォトニクス−光学材料及び構成物− 

波長が0.78 μmから25 μmまでの赤外線の範囲で 

使用する光学材料の特性 

Optics and photonics-Optical materials and components- 

Characterization of optical materials used in the infrared spectral range  

from 0.78 μm to 25 μm 

 

序文 

この規格は,2010年に第1版として発行されたISO 11382を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

 

適用範囲 

この規格は,波長0.78 μm〜25 μmの赤外線領域での使用を意図する光学材料の特性について規定する。

光学材料の特性を記載するために必要なパラメータを明確にし,これらのパラメータを測定するために必

要な種々の測定方法も規定する。 

この規格は,受動光学素子の製造に使われる材料だけを規定する。 

注記1 この規格では,赤外材料に関する情報をデータシートに記載する上で必要な用語及び特性を

明確にしている。ただし,データシートにはこの規格で定義されている全ての特性に関する

情報を記載する必要はない。また,0.78 μm〜25 μmの赤外域での使用を意図する光学材料の

特性を記載するのに必要なパラメータを明確にし,これらのパラメータを測定するために必

要な種々の測定方法も示している。この規格は,受動光学素子の製造に使われる材料だけを

対象としているため,能動的アプリケーション(例えば,オプトエレクトロニクス)に使用

される材料の特性に関しては考慮していない。この規格に規定する材料は,他のスペクトル

領域(マイクロ波域,可視光線領域及び紫外線領域)にも適用可能である。 

注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 11382:2010,Optics and photonics−Optical materials and components−Characterization of 

optical materials used in the infrared spectral range from 0,78 μm to 25 μm(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”

ことを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの


B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

  

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0090-3 光学素子及びシステム用の製図手法−第3部:材料欠陥−泡及び異物 

注記 対応国際規格:ISO 10110-3,Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical 

elements and systems−Part 3: Material imperfections−Bubbles and inclusions(IDT) 

JIS Z 8000-7 量及び単位−第7部:光 

注記 対応国際規格:ISO 80000-7,Quantities and units−Part 7: Light(IDT) 

ISO 12123,Optics and photonics−Specification of raw optical glass 

ISO 15368,Optics and optical instruments−Measurement of reflectance of plane surfaces and transmittance of 

plane parallel elements 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,ISO 12123及びJIS Z 8000-7によるほか,次による。 

3.1 

正透過率(regular transmittance) 

(全)透過束中の正透過成分の入射束に対する比率。 

3.2 

正反射率(regular reflectance) 

(全)反射束中の正反射成分の入射束に対する比率。 

3.3 

吸収率(absorptance) 

吸収放射束の入射束に対する比率。 

3.4 

散乱率(scatter) 

散乱放射束の入射束に対する比率。 

3.5 

標準不確かさ(standard uncertainty) 

標準偏差で表現した測定結果の不確かさ。 

3.6 

拡張不確かさ(expanded uncertainty) 

測定の結果について,合理的に測定量に結び付けられ得る値の分布の大部分を含むと期待される区間を

定める量。 

 

記号及び単位 

この規格で用いる記号及び単位は,次による。 

d:試料厚さ ミリメートル(mm) 

α:吸収率 

δ:散乱率 

λ:波長 マイクロメートル(μm) 

ρ:反射率 

τ:透過率 


B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

 

名称 

5.1 

一般 

この規格を適用する光学材料の名称は,次によって特定する。 

a) 材料名(5.2参照) 

b) 製造業者名(5.3参照) 

c) 材料構造(記載方法は選択可能。5.4参照) 

d) 製造工程(5.5参照) 

e) この規格の規格番号 

5.2 

材料名 

材料名には,商標又は一般名称(例えば,ゲルマニウム,サファイヤなど)を使い,製造方法も続けて

記載する。 

5.3 

製造業者名 

名称には製造業者名を含む。 

5.4 

材料構造 

判明している場合は,次の例のように材料構造の種類を記載する。 

− 非結晶材料(ガラス,プラスチックなど) 

− 多結晶材料 

− 結晶(天然,合成の別) 

− セラミックス 

5.5 

製造工程 

名称には,製造工程を含む。ただし,記載は省略形が可能である(例えば,化学気相堆積法をCVDと

するなど)。製造工程中のある個所の変更によって,一つ以上の材料特性に変化が起きる場合は,その旨の

言及を行う。 

注記 自然界には赤外域を透過する様々な材料が存在するが,その希少性,並びに大きさ及び純度の

限界のため,光学材料は通常人工的に製造又は精製される。 

5.6 

名称の表記方法 

次の例のように,名称の各要素を順番に“−”でつないで標記する。 

例1 ゲルマニウム−A社−単結晶タイプn−帯域溶融法−JIS B 7075 

例2 硫化亜鉛−B社−多結晶−熱間等方圧加圧法−JIS B 7075 

 

光学特性 

6.1 

一般 

データ取得の方法を記載する。文書からデータを参照して引用する場合は,参照した文書及びその出版

年月日を記載する。 

材料形状は,図1に示す光学研磨面1及び2をもつ平行平面板とする。 

 


B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

  

 

 

1,2 

光学研磨面 

入射光束 

反射成分 

透過成分 

散乱成分 

 

図1−素子における光伝ぱ(播)を示す概略図 

 

図1において,入射光束は次のように分割される。 

− 反射成分 

− 透過成分 

− 散乱成分 

− 吸収成分 

mを素子面の番号を表す記号とすると,入射光束の各成分は,式(1)〜式(3)による。 

1

m

m

m

m

δ

α

τ

  (1) 

2

1

2

i

2

i

1

t

1

 (2) 

2

s

2

i

i

2

s

t

1 τ

τ

τ

τ

  (3) 

ここに, 

τt: 素子の透過率 

 

τm: 面mの正透過率 

 

τ1: 面1の正透過率 

 

τ2: 面2の正透過率 

 

τs: 面1と2とが同等面の場合,面mの正透過率 

 

τdm: 面mの散乱透過率 

 

τi: 素子の内部透過率 

 

ρm: 面mの正反射率 

 

ρ1: 面1の正反射率 

 

ρ2: 面2の正反射率 

 

ρs: 面1と2とが同等面の場合,面mの正反射率 

 

ρdm: 面mの散乱反射率 

 

αm: 面mの吸収率 

 

δm: 面mの全散乱 δm=ρdm+τdm 

6.2 

透過率 

6.2.1 

提供する仕様項目 

製造業者が提供する仕様項目は,次による。 


B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

 

a) 測定方法は,ISO 15368による。 

注記 ISO 15368を翻訳し,参考として附属書JAに記載する。 

b) 透過率の測定は2013

+ ℃で行う。試料の標準厚さは2±0.1 mm,5±0.1 mm又は10±0.2 mmとする。 

c) 透過率は,X軸に波長(又は波数)を,Y軸に透過率をとったグラフで表示する。透過率の不確かさ

[例えば,標準不確かさ(±σ)又は拡張不確かさ(±kσ,k=2)]は,曲線上のエラーバー(図2参

照)又はグラフの説明文中で示す。 

d) 次の事項を記載する。 

− 試料の厚さ(曲線が複数となる場合は,それぞれの厚さが分かるよう注を付けて同一グラフ上で表

示する。) 

− 測定時の試料の温度及びその不確かさ 

− 透過率に影響を与えるパラメータ値(例えば,半導体の抵抗率) 

e) 他に記載のない限り,入射光線は試料表面に垂直に入射し,偏光していないものとする。 

 

透過率の例を図2に示す。 

 

 

材料:ゲルマニウム,厚さ2 mm,温度(20±0.5) ℃ 

X軸:波長(単位μm) 
Y軸:透過率 
エラーバー:標準不確かさ 

図2−透過率の例 

 

6.2.2 

温度依存 

透過率の測定は,温度依存がある場合,それを明示できるように選択した適切な温度範囲で行う。この

データのグラフを6.2.1に記載する方法で表示する。 

通常の温度範囲は,−40 ℃〜+70 ℃であるが,低温(50 K又は77 K),又は高温(≦500 ℃又は≦700 ℃)

で使用する可能性もある。 

6.3 

線形吸収係数 

6.3.1 

一般 

内部透過率τiは,線形吸収係数αを使い,次の式(4)で示す。 


B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

  

d

e

i

  (4) 

6.3.2 

提供する仕様項目(6.5.2でも同様に記載する。) 

線形吸収係数αは,不確かさ値とともに,次の項目を含む表の形で記載する。 

− 波長(重要なスペクトル構造を全て提示できる十分なサンプル数とする。) 

− 温度 

− (異方性材料での)伝ぱ(播)方向 

− 特定のパラメータ(例えば,半導体の抵抗率) 

6.4 

透過率の均一性 

6.4.1 

一般 

製造過程における,内包物,気泡,局所変化などの現象によって,透過率の不均一性が発生する可能性

がある(例えば,不完全なアニール,組成の局所変化)。 

6.4.2 

泡及び異物 

JIS B 0090-3に規定する記号1)がこの規格の目的に適切であり,これに従う。ただし,赤外材料の多くは

不透明で可視光域で散乱現象を起こすため,その測定は,より複雑である。 

実験器具(例えば,陰影法のための器具)には,赤外検出器を備える。この場合器具の画素素子は,求

められている最小偏位寸法と一致していなければならない。 

注1) JIS B 0090-3で使われている記号の説明を,参考として附属書JBに記載する。 

6.4.3 

製造工程での局所変化 

材料の不均質性によって引き起こされる光の偏位の検出感度は,測定器具の性能に依存し制限される(干

渉計,密度計など)。使用する器具の空間分解能及び測光分解能を記載する。この二つのパラメータは,通

常互いに関連している。 

6.5 

屈折率 

6.5.1 

一般 

理論上,屈折率n~は,次の式(5)によって表される複素数である。 

ik

n

n

~

  (5) 

kは減衰係数であり,線形吸収係数αとの関係は,次の式(6)によって表される。 

αλ

k

  (6) 

 

吸収率が無視できるほど小さい場合,式(5)の実数部分nは材料の屈折率を表す。 

屈折率は,次の要因に依存する。 

− 波長 

− (異方性材料での)伝ぱ(播)方向 

− 温度 

− その他のパラメータ(例えば,不純物ドーピング) 

屈折率は,製造法によって,又は同一の製造法でも製造バッチごとに異なる。公称の屈折率は,個々の

製造工程での値の平均値を示すのがよい。 

6.5.2 

提供する仕様項目 

製造業者が提供する仕様項目は,次による。 

a) 屈折率は,大気を外部媒体として温度が20

13

+ ℃の場合の値を記載する。 


B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

 

b) 公称屈折率は,次のいずれかの方法で記載する。 

− 波長の関数を使ったデータ表の形式 

− 分散公式の内の1数式を使う(例えば,セルマイヤの分散公式)。 

c) 次の事項に関する臨界パラメータ値を記載する。 

− 公式が有効なスペクトル領域 

− スペクトル領域内の最大不確かさ 

d) 異方性材料に関しては,伝ぱ(播)及び偏光の方向を記載する。 

6.6 

屈折率の変動 

屈折率の値は,製造バッチごとに変動の可能性がある。表1に各クラスごとの屈折率変動の許容限界を

示す。各クラスは,実際の屈折率と公称屈折率との差の最大値の関数として定義する。 

屈折率は,波長4.00 μm又は10.00 μmにおいて定義することが望ましい。前述の波長における透過率が

ゼロ又はゼロに近い場合は,透過域内で整数値をとる一つ以上の波長において,マイクロメートルを単位

として定義する。 

六つのクラスは,測定した透過率nms及び公称屈折率nnomの差の最大値によって定義し,表1による。 

 

表1−屈折率変動のクラス分類における各クラスの許容限界値 

クラス(λ=4 μm) a) 

nms−nnomb) 

≦0.000 01 

≦0.000 1 

≦0.001 

≦0.005 

≦0.01 

>0.01 

注a) 個々のケースごとに波長を記載する(この例では4 μm)。 

b) nmsは,nnomで規定されている条件(温度など)と同じ条件の下で測定する。 

 

6.7 

屈折率の温度依存 

値dn/dT 2)を記載することが望ましい。一般に,値dn/dTは波長によって変動する可能性があるので,適

切な個々の波長における値を記載する。 

適用限界及び不確かさ(標準不確かさ又は拡張不確かさ)を記載する。 

なお,値dn/dTの代わりに,(波長及び温度の関数のような)他の式を用いてもよい。 

注2) Tは温度で,屈折率の温度についての微分係数。屈折率温度係数という。 

6.8 

光学的均質性(屈折率の均一性) 

材料の全体で,屈折率が均一であることが重要である。温度は,材料のどこで測定しても均一であると

する。均一性は,材料の大きさ及び形状によって変化する可能性がある。 

均一性を示す指数として,7区分を定義するものとする。それぞれの区分は,表2に示すように,対象

となる材料物の中でのパラメータdn 3)の値によって決まる。 

注3) 屈折率の基準値からの微小変動量。 

 

表2−屈折率の均一性 

クラス 

dn 

≦0.000 004 

≦0.000 01 

≦0.000 04 

≦0.000 1 

≦0.000 4 

≦0.001 

>0.001 

 


B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

  

6.9 

複屈折 

6.9.1 

複屈折材料 

結晶の多くは,複屈折を示す。 

この場合,次の2列からなる表を用いて詳細を記載することが望ましい。 

− 常光屈折率を記載する列 

− 異常光屈折率を記載する列 

その条件[波長,伝ぱ(播)方向,温度など]も併せて記載する。 

6.9.2 

応力複屈折 

複屈折は,通常の等方性材料においても起こり得る。これは,通常製造工程に起因する内部応力の結果

である。複屈折現象は,残留応力に対して平行又は垂直の偏光に対して,材料内での屈折率に差異をもた

らす。 

このことは,光学素子によって伝ぱ(播)される光の波面特性及び光路差に影響を与えることがある。

試料を透過する光の二つの直交偏光間の光路差Δsは,複屈折を測定する上での手段の一つとなる。 

光路差は,式(7)による。 

s=dSK

Δ

  (7) 

ここに, 

Δs: 光路差(mm) 

 

d: 試料厚さ(mm) 

 

S: 残留応力(N/mm2) 

 

K: 光弾性定数(mm2/N) 

 

注記 応力複屈折にはJIS B 0090-2[1]及びISO 11455[2] 4)を適用してもよい。 

注4) ISO 11455の翻訳を参考として附属書JCに記載する。 

6.10 光弾性定数 

テンソル係数5)を記載することが望ましい。 

注5) 附属書JCに記載する直接応力光定数p及び横応力光定数qである。 

6.11 分散 

分散を記載することが望ましい。分散式の例を附属書JDに示す。 

 

その他の特性 

7.1 

一般 

7.2〜7.7をデータシートに記載することが望ましい。データの取得方法もデータとともに記載する。デ

ータをほかから引用する場合は,その引用文書,出版日及び測定データの日付も記載する。 

7.2 

比重 

比重を記載することが望ましい(基準物質:4 ℃の水)。 

7.3 

分子量 

分子量を記載することが望ましい。原子量又は分子量の単位は,通常記載しない。 

7.4 

温度特性 

7.4.1 

熱伝導率 

熱伝導率を記載することが望ましい。 


B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

 

7.4.2 

熱膨張 

線熱膨張率を記載することが望ましい。 

7.4.3 

比熱 

比熱を記載することが望ましい。 

7.4.4 

融解温度及び軟化温度 

大気圧での融解温度を記載することが望ましい。 

該当の場合は,大気圧での軟化温度も記載することが望ましい。 

7.5 

硬さ 

ヌープ硬さを記載することが望ましい。 

7.6 

弾性係数 

弾性係数を記載することが望ましい。 

7.7 

形状及び最大寸法 

製造業者は,次の事項を記載する。 

a) 好ましい形状 

b) 自社の製造工程で供給可能な最大寸法 

寸法の分類は,所定の特性ごとに記載する。この分類は屈折率の絶対値,屈折率の均一性などの特性と

関連する可能性がある。 

注記 最大寸法は,次に示す要因によって制限を受ける可能性がある。 

− 生産装置(オーブンなど) 

− 工程の技術的能力(CVDの厚さなど) 

− 容量(ガラスなど) 

 


10 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

  

附属書JA 

(参考) 

光学及び光学計器−平面の反射率及び平行平面要素の透過率の測定 

 

序文 

この附属書は,対応国際規格の中で引用しているISO 15368を翻訳して作成した。 

 

JA.1 適用範囲 

この附属書は,190 nm〜25 000 nmの分光範囲において,分光光度計を用いて行う平面の分光反射率及

び平行平面板の分光透過率の測定方法について規定する。 

光学素子の透過率τ及び反射率ρは,一般に次のように二つの部分に分けられる。 

d

r

  (JA.1) 

d

r

  (JA.2) 

ここに, 

τr: 正透過率 

 

τd: 散乱透過率 

 

ρr: 正反射率 

 

ρd: 散乱反射率 

 

この附属書は,正透過率及び正反射率の測定だけに適用し,散乱透過率及び散乱反射率の測定には適用

しない。また,検査試料で屈折力のない光学素子であればコーティング膜の有無にかかわらず適用できる。 

 

JA.2 引用規格 

この附属書では,省略した。 

 

JA.3 用語及び定義 

この附属書で用いる用語及び定義は,次による。 

JA.3.1 

透過率 

(所定の分光特性,偏光,幾何学的分布の入射放射についての)所定の条件下での入射放射束又は入射

光束に対する,透過放射束又は透過光束の比率。 

JA.3.2 

正透過率 

入射束に対する,全透過束中の正透過成分だけの比率。 

JA.3.3 

内部透過率 

試料入射面を通過した放射束に対する,内部射出面に到達する放射束の比率。 

JA.3.4 

反射率 

(所定の分光特性,偏光,幾何学的分布における入射放射についての)所定の条件下での入射放射束又

は入射光束に対する,反射放射束又は反射光束の比率。 


11 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

 

JA.3.5 

正反射率 

入射束に対する全反射束中の正反射成分だけの比率。 

 

JA.4 記号及び単位 

この附属書で用いる記号及び単位は,次による。 

λ 

:波長(単位:ナノメートル) 

:入射角(単位:度) 

p,s 

:偏光状態 

τ 

:透過率 

τr 

:正透過率 

τi 

:内部透過率 

ρ 

:反射率 

ρr 

:正反射率 

 

JA.5 検査試料 

検査試料の保管,清掃及び準備は,通常使用する検査試料についての製造業者の指示に従って行う。 

波長,入射角及び偏光状態は,試験試料の使用に関する製造業者の指定に一致するものとする。 

 

JA.6 測定装置 

この附属書で測定を行うためには,分光光度計を必要とする。図JA.1は,光源,モノクロメータ,試料

室,検出部及び制御部から成るダブルビーム分散型分光光度計の例である。 

なお,分散型分光器及びフーリエ変換型分光器技術について対応国際規格では規定されているがこの附

属書では翻訳は付けていない。 

 


12 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

  

 

 

 

光源 

フィルターボックス 

スリット 

分散素子 

モノクロメータ 

SC 

試料室  

CO 

集光光学系 

バッフル 

PF 

偏光フィルタ 

CM 

チョッパーミラー 

試験ビーム 

参照ビーム 

DU 

検出部 

CU 

制御部 

図JA.1−分光光度計の基本配置 

 

JA.7 検査条件 

JA.7.1 一般 

光源,ビームの発散,試料上でのビーム径,波長,スペクトル分解能,ステッピング間隔,入射角,検

出器及び数値補正に関しての選択を行い検査報告に記載する。 

JA.7.2 光源 

光源強度の時間変化を測定し検査報告に記載する。また,ビームの偏光状態(p又はs)を選択し検査報

告に記載する。 


13 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

 

注記 検出部に到達する放射の偏光状態は,参照光路及び試料光路中にある構成部品上での反射の影

響を受ける可能性がある。偏光効果を確認するため,入射面にある試料を回転するのがよい。 

試料上でのビーム径は,1 mmより大きくする。試料表面上でのビームプロファイルに関しては,局所

でのピークパワー密度が平均パワー密度の2倍より大きくならないように平たん化する。ビーム径とビー

ムの広がりについて検査報告に記載する(JA.9.9も参照)。 

JA.7.3 モノクロメータ 

次の事項について検査報告に記載する。 

a) 分散素子の種類とその特性。 

b) 高次回折光を防ぐ光学系。 

c) 測定仕様を満足させるスペクトル領域及びスペクトル分解能の選択。 

d) 分光光度計の種類(シングルビームかダブルビームか,分散かフーリエ変換か。) 

JA.7.4 検出システム 

測定するスペクトル領域に対する適切な検出部を選択し検査報告に記載する。分散タイプの分光光度計

では,ロックイン検出技術がよく使われ,出力信号を変調するためにビーム中に光チョッパー又はチョッ

パーミラーを取り付ける。検出システムのダイナミックレンジは,104より大きく,直線からの偏差は10−2

より小さくする。測光の線形性は,二重開口とNDフィルターとを使用した二重開口法によって校正する

[5]。 

積分球又はディフューザを使用する場合は,その旨を検査報告に記載する。 

JA.7.5 数値補正 

数値補正には,スペクトル補正,平均化,平滑化,測光直線性キャリブレーションなどの方法がある。 

適切な波長を標準波長に設定してスペクトル補正を行うことができる(JA.9.2参照)。ランダムノイズは

平均化及び平滑化によって抑えることができる。平均化は,測定を繰り返すこと,又は,サンプリング時

間を増やすことによって可能となる。平滑化は測定後に有限スペクトル帯域でのデータを平均化すること

によって可能となるが,スペクトル分解能はこの操作を行うことで悪くなる。サンプリング時間及び平滑

化因子を検査報告に記載する。 

測光線形性の校正の詳細は,JA.7.4を参照。 

分光光度計の校正は,JA.8.2.1に示した方法で参照用(標準)試料の透過率を測定することによって可

能である。紫外域から近赤外域までの透過率を測定する標準試料は,表面がJIS B 0090-8[6]に規定するP2

グレードの石英ガラスでできた高精度の平行プレートとする。この標準試料の透過率精度及び再現性は,

測光ノイズを含めて±0.02 %〜±0.5 %である。認定研究機関で検査する他の標準材料も使用可能である。 

 

JA.8 試験手順 

JA.8.1 反射率の測定 

この附属書では省略した。 

JA.8.2 透過率の測定 

JA.8.2.1 正透過率 

正透過率を計測するために,試料がある状態及び試料がない状態のそれぞれのビームを測定する。正透

過率τrは,試料のある状態での正透過ビームФwと試料のない状態での正透過ビームФw0との比率として,

式(JA.3)で求められる。 


14 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

  

w0

w

r

Φ

Φ

  (JA.3) 

正透過率は,境界面から反射の影響を受ける。吸収及び散乱のない試料においても,透過率は100 %よ

り小さくなる(ガラスプレートで約92 %)。 

JA.8.2.2 光学プレートの内部透過率 

光学プレートでは,内部透過率が重要となる場合がある。内部透過率の測定においては,最初の面及び

2番目の面からの反射を相殺しなければならない。異なった厚さの2枚のプレート(例えば,2 mm及び

12 mm)があり,それぞれの正透過率をτr2及びτr12として,厚さ1 cmの試料の内部透過率τiは,式(JA.4)

で求められる。 

2r

12

r

i

  (JA.4) 

式(JA.4)は,内部多重反射を考慮しない場合に成り立つ。透過率が非常に低い,つまり,吸収率が高い

試料では,多重反射光がほとんど吸収されるため,内部多重反射を無視することができる。また,透過率

が高い試料においては,τr2及びτr12のそれぞれの多重反射光及び透過光の強度がほとんど同じとなるため,

内部多重反射率は同様に無視することができる。 

しかし,透過率が中程度の試料においては,式(JA.4)で求められる内部透過率において,内部多重反射

による誤差が0.1 %に達する。ただし,この誤差は,境界面での反射率及び透過率が分かれば,数値補正

によって低減することができる。 

 

JA.9 主な誤差要因 

JA.9.1 一般 

分光光度計における主な誤差要因として,波長精度,波長再現性,スペクトル分解能,透過ビーム(光

源)の変動,試料の平行度,迷光,検出システムの線形性,試料のアライメントずれ,基準線の再現性及

びビームの発散が挙げられる。こうした誤差要因についてはJA.9.2及びJA.9.9で簡単に触れるが,一般的

なケースにおいて測定の不確かさの評価を行う際,これらの要因がどのように組み合わされているかを示

すことはできない。 

測光全体の精度及び分光光度計の再現性は,一般に,紫外及び可視光域(190 nm〜780 nm)でそれぞれ

±0.3 %,±0.1 %,また赤外域(780 nm〜25 000 nm)でそれぞれ±1 %,±0.5 %である。 

JA.9.2 波長精度,再現性及びスペクトル分解能 

モノクロメータの波長精度及び再現性は,一般に,紫外域及び可視光域でそれぞれ,約0.2 nm,0.1 nm,

近赤外域(780 nm〜2 500 nm)で約1 cm−1〜5 cm−1,中間赤外域(2 500 nm〜25 000 nm)で約0.5 cm−1〜5 

cm−1である。スペクトル分解能は,一般に,紫外域〜近赤外域で0.1 nm,中間赤外域で0.1 cm−1〜5 cm−1

である。 

波長目盛は,可視光域及び近赤外域においてスペクトルランプ,ホルミウム,ジジウムガラスプレート

などの複数の波長基準によって校正できる。中間赤外域では,ポリスチレン,インデン,トルエン,トリ

クロロベンゼンなどの吸収スペクトル,又は,CO2,CO,HClなどの回転振動スペクトルを使用する。 

波長精度,再現性及びスペクトル分解能を記載する。 

JA.9.3 入射ビームの変動 

光源の変動は,一般に,電源及び環境条件の安定性によって決まる。シングルビームタイプの分光光度

計では,入射ビームの変動をモニターすることが必要である。ダブルビームタイプの分光光度計では,参


15 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

 

照ビームによって変動をモニターして補正できる。参照ビームとは別のモニタリングシステムを使用する

こともできる。 

JA.9.4 試料の平行度 

正反射率を測定する場合は,通常,一方の面の反射率だけが主な関心事となる。したがって,例えば,

反射防止コーティング又は半透明ミラーの測定を行う場合は,もう一方の面からの反射を防止しなければ

ならない。 

透過率を測定する場合,測定値は,第一面及び第二面のくさび角度によって決まる。試料が平行な場合

は,両表面からの多重反射光が検出部に入る。両表面の反射率及び透過率が分かれば,こうした反射光に

よって生じる誤差を数値補正することができる。ただし,適切なくさび角度の試料を使えば,両表面から

の多重反射光が検出部に入ることはない。くさび角度が大きい場合は,これを記載する[JIS B 7080-2:2015

(ISO 9211-2:2010),JA.8.1.2(省略),JA.8.2.2及びISO 15368のAnnex A参照]。 

JA.9.5 迷光 

迷光には,異色及び単色の二種類がある。異色迷光はモノクロメータの内部で生じる。単色迷光は,光

学系,試料及び検出部からの反射によって生じる。 

正常なモノクロメータでは異色迷光はあまり発生せず,一般に,紫外及び可視光域で0.000 1 %,近赤外

域で0.1 %である。 

JA.9.6 検出システムの線形性 

検出システムにおける線形性のキャリブレーション及び検査については,JA.7.4による。 

なお,非線形性は,通常,1 %である。 

JA.9.7 試料のアライメントずれ 

試料のアライメントずれの影響は,検出部の特性によって決まる。試料のアライメントずれによって検

査ビームのずれ又は傾きが起こると,入射ビームの位置又は角度が変わり,検出部の感度も変わる可能性

がある。こうした誤差をなくし,測定値の再現性を確かなものにするためには,適切な位置決め工具を使

用することが必要である[ISO 15368のAnnex AのA.2 d) も参照(ISO 15368のAnnex Aでは,分散型分

光器及びフーリエ変換形分光器技術について解説されている。この附属書では省略した。)]。透過率の測定

においては,試料からの反射光によって迷光又はゴーストを生じる。これらを軽減するには,試料を公称

値(ビームと垂直な位置)から若干傾けることが必要である。 

厚さがあり及び/又は屈折率が高い試料では,軸方向に検出部の焦点を動かすと誤った測定結果が出る

可能性がある。この現象は一部の赤外分光測光計のように検出部のサイズが小さい場合に顕著に表れ,ま

た,その影響は,ある種の機器で使われている極軸外検出システムの光学系で増幅される。フーリエ変換

タイプの測光計では,ビームに対して垂直又はほぼ垂直に置かれた試料からの反射は,機器によって処理

することはできるが,数値誤差の原因となる。問題が起きないようにするには,試料をかなり傾ける必要

がある。 

JA.9.8 基準線の再現性 

基準線の再現性及びノイズレベルは(透過率レベルが100 %の場合),可視光及び近赤外域で,±0.3 %

〜±0.5 %である。 

JA.9.9 ビームの分散 

分光光度計におけるビームの分散は,一般に,5°未満である。ビームができるだけ検出部に入射した方

が,測定の信頼性は高くなる。 

 


16 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

  

JA.10 検査報告 

検査報告は,次の情報を含む。 

a) 検査組織に関する情報 

1) 検査実施組織 

2) 検査実施年月 

3) 検査実施者 

b) 検査試料に関する情報 

1) 試料の製造業者名 

2) 保管及び清掃方法に関する製造業者からの情報 

3) 標準的な使用方法に関する製造業者からの情報(スペクトル特性,波長,偏光,入射ビーム角及び

使用目的) 

4) パーツ識別コード及び製造年月 

c) 検査情報 

1) 検査機器[光度計のタイプ(1ビームか2ビームか,分散かフーリエ変換か),光源,高次抑制,積

分球及びディフューザの有無,並びに検出システム] 

2) 検査条件[入射角,スペクトル域,ステッピング間隔,スペクトル分解能,偏光,ビーム径,ビー

ム分散及び(試料のエッジ角が大きい場合は)その角度] 

3) 検出システムのパラメータ(スキャニング速度,サンプリング時間,平均化及び平滑化要因) 

4) 誤差の許容[波長精度,波長再現性,入射ビーム(光源)の変動,試料の平行度,迷光,検出部の

直線性,基準線の再現性及び標準試料の誤差] 

5) 測光精度及び再現性 

6) 環境条件(温度,クリーンルームを使用の場合はそのクリーン度及びバージガス) 

d) 結果 試料のスペクトル特性についてのグラフ及び表(又はいずれか一方) 

e) ISO 15368を参照する旨の記載 

 


17 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

 

附属書JB 

(参考) 

JIS B 0090-3で規定する泡及び他の異物の表記 

 

JB.1 泡及び他の異物の規定 

JIS B 0090-3の4.(許容される泡及び他の異物)において,素子に許容される泡及び他の異物の規定は,

次のN及びAを用いている。 

− N 最大許容寸法をもつ泡及び異物の許容個数 

− A 段階数と呼ばれる泡及び異物の尺度,すなわち許容される最大の泡及び/又は異物の投影面積の

平方根を単位ミリメートル(mm)で表したもの。 

詳細は,JIS B 0090-3の4.を参照。 

 


18 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

  

附属書JC 

(参考) 

原料光学ガラス−複屈折の測定 

 

序文 

この附属書は,対応国際規格の中で参考にしているISO 11455を翻訳して作成した。 

 

JC.1 定義 

この附属書で用いる用語及び定義は,次による。 

JC.1.1 

(ガラスの)複屈折 

光学的に均質な等方性ガラスにおける屈折率の異方性で,通常機械的若しくは熱的,又はその両方によ

る応力によって生じる。屈折率は,偏光板の方向及び主応力軸に対する電磁波の伝ぱ(播)ベクトルの方

向によって決まる。 

注記 ISO 9802,Raw optical glass−Vocabulary参照 

 

JC.2 原理 

(偏光を使った光学干渉法補正による光路差測定であるが,一部省略) 

応力のかかった光学的等方性ガラスに対して,ある主応力の方向(例えば,図JC.1のσ3を参照。)に偏

光を照射すると,主応力σ1及びσ2の方向の振動成分は,応力が作用していないときのガラス体の値に対し

て,異なった伝ぱ(播)速度を示す。 

屈折率n1及びn2は,主応力σ1,σ2,σ3の関数となる。 

)

(

3

2

1

0

1

q

p

n

n

  (JC.1) 

)

(

3

1

2

0

2

q

p

n

n

  (JC.2) 

ここに, 

n0: 応力が作用していないガラスの屈折率。 

 

p及びq: ガラスの種類によって決まる定数。 

 

式(JC.1)及び式(JC.2)によって屈折率の差異を表す式(JC.3)が得られる。 

)

)(

(

2

1

2

1

q

p

n

n

  (JC.3) 

 

屈折率の差(n1−n2)が複屈折Δnとなるが,Δnは式(JC.4)のように,使用中の波長での応力光学係数K

=p−qの関数となる。 

)

(

2

1

K

n

  (JC.4) 

 

複屈折Δn,厚さa(aは通常光路aに等しい)のサンプルを通過した後の,主応力σ1及びσ2の方向に対

する波動成分間の光路差Δsには,次の関係がある。 

a

s

n

/

 (JC.5) 

 

複屈折Δnの単位は,ナノメートル/センチメートル(nm/cm)となる。 

 


19 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

 

 

図JC.1−長方形板において示された主応力 

 

JC.3 測定方法概略 

ISO 11455では原理に続いて実際の測定方法について記載しているが,可視光による測定の説明なので

この附属書では省略した。測定方法の概略を次に示す。 

測定は,セナルモン=フリーデル法を使って行う。図JC.2に測定コンフィグレーションを示す。 

 

 

 

光源 

QWP 

1/4波長板 

偏光子(ポラライザ) 

検光子(アナライザ) 

SP 

試料 

BPF 

バンドパスフィルタ 

FWP 

1波長板(鋭敏色板) 

 

図JC.2−測定コンフィグレーション 

 


20 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

  

FWP及びQWPは,測定波長λについて設計されているものを用いる。BPFは,波長λを中心とする単

一波長とみなせる波長幅の光だけを透過するバンドパスフィルタを用いる。 

Lから射出される光をPに通して直線偏光化し,Aに入射させる。Aを光軸中心に回転させてクロスニ

コル位置に合わせ,透過光を消光させる。この位置をAの初期位置とする。PとAとの間にQWPを挿入

し,回転させてBPFを通したときに最も消光する位置に合わせる。 

屈折率整合液体が使える波長領域では,試料を同液体中に浸せきして測定する方法もあり,試料は必ず

しも研磨されている必要はないが,赤外波長領域における測定においては通常大気中に設置され,その場

合は測定光を通過させる試料表面は,互いに平行な2面の研磨平面でなければならない。代表例として直

方体形状のSPを図JC.2に示す。SPの主応力方向(この場合σ1,σ2)が,Pによる直線偏光方向に対して

45°をなすようにPの直後にSPを設置する。測定点は,SPの縁からSPの全長の5 %程度のところを選ぶ。 

Aを初期位置から回転させて,最も消光する位置に合わせる。このときの回転量をФとすると,SPに

よるリターデーション角度は2Фとなり,複屈折Δnは,式(JC.6)で表される。 

a

Φ

a

s

n

180

/

  (JC.6) 

ここに, 

Δs: 主応力σ1及びσ2の方向に対する波動成分間の光路差

(nm) 

 

a: SPの厚さ(cm) 

 

Ф: Aの回転角度(°) 

 

λ: 測定波長(nm) 

ここで,FWPは測定感度を高めるために挿入されるもので,不可欠な要素ではない。また,BPFを用い

る代わりに,測定波長λの単波長光源を用いてもよい。 

 

JC.4 p,qについての補足説明 

応力が作用していないときの屈折率をn0とする。主応力σ1,σ2,σ3の方向についての主屈折率n1,n2,n3

とp,qとの間には,JC.2中の式(JC.1)及び式(JC.2)を,より一般化させた表現として,式(JC.7)が成立する。 

3

2

1

0

3

0

2

0

1

p

q

q

q

p

q

q

q

p

n

n

n

n

n

n

 (JC.7) 

 

試料に対して既知の外力を加えた場合と加えない場合との間で,主応力σ1,σ2それぞれの方向の直線偏

光において発生する光路差を測定し,式(JC.5)を使ってそれぞれの屈折率差を求め,式(JC.1)及び式(JC.2)

を使ってp,qを算出する。pは直接応力光定数,qは横応力光定数と呼ばれる。 

 


21 

B 7075:2018 (ISO 11382:2010) 

 

附属書JD 

(参考) 

分散式の例 

 

JD.1 分散式の例 

所定の波長域内において,波長λを変数とした関数で屈折率nを表す場合,次に示す分散式の例を用い

る。光学材料の分散を報告する場合は,使用した分散式と式中の分散式定数値とを記載する。実測した屈

折率を基に最小二乗法によって当てはめることで,分散式定数値を決定する。 

a) セルマイヤの分散式 

3

2

2

3

2

2

2

2

1

2

2

1

21

B

A

B

A

B

A

n

 

分散式定数: A1,A2,A3,B1,B2,B3 

b) 多項式分散式 

12

8

10

7

8

6

6

5

4

4

2

3

4

2

2

1

0

2

A

A

A

A

A

A

A

A

A

n

 

分散式定数: A0,A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7,A8 

c) 分数式分散式 

3

2

2

3

2

2

2

2

1

2

2

1

2

2

1

1

B

A

B

A

B

A

n

n

 

分散式定数: A1,A2,A3,B1,B2,B3 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献  

[1] JIS B 0090-2 光学素子及びシステム用の製図手法−第2部:材料欠陥−応力複屈折 

注記 対応国際規格:ISO 10110-2,Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical 

elements and systems−Part 2: Material imperfections−Stress birefringence(IDT) 

[2] ISO 11455,Raw optical glass−Determination of birefringence 

[3] ISO/IEC Guide 98-3,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in 

measurement (GUM:1995) 

[4] IEC 60050-845,International Electrotechnical Vocabulary−Part 845: Lighting 

[5] SANDERS, C.L. Accurate Measurements of and Corrections for Nonlinearities in Radiometers, J.Res. Natl. Bur. 

Stand. Sect. A, 76, 437(1972) 

[6] JIS B 0090-8 光学素子及び光学システム用の製図手法−第8部:表面性状(粗さ及びうねり) 

[7] JIS B 7080-2:2015 光学及びフォトニクス−光学コーティング−第2部:分光光学特性