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B 6511 : 1999  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づき日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工

業規格である。これによって,JIS B 6511 : 1989は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正では,日本工業規格と国際規格との整合性を図ることに重点を置き,対応国際規格であるISO 

7948,Woodworking machines−Routing machines−Nomenclature and acceptance conditionsの技術的内容を変

更することなく採用するとともに,工作精度に関する検査の規定項目を追加した。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 6511 : 1999 

木材加工機械− 

ルータ−名称及び検査方法 

Woodworking machines−Nomenclature and 

acceptance conditions of routing machines 

序文 この規格は,1987年に第1版として発行されたISO 7948, Woodworking machines−Routing machines

−Nomenclature and acceptance conditionsを元に,対応する部分については対応国際規格を翻訳し,技術的

内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目(工

作精度検査)を日本工業規格として追加した。 

なお,点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,ルータの各部の名称を規定する。また,JIS B 6191に基づいたルータの静的

精度検査及び工作精度検査を規定する。さらに,これらに対応する一般用途で適用する許容値について規

定する。 

この規格は,検査の前に行われる機械の運転試験(振動,異常騒音,構成要素のスティックスリップ運

動など)及びその特性(速度,送りなど)には適用しない。 

この規格は,受入検査を義務づけるものではない。受入検査を行う場合は,あらかじめ製造業者と使用

者との間で合意しておく必要がある。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年又は発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格

の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。 

JIS B 6191 : 1993 工作機械−静的精度試験方法及び工作精度試験方法通則 

備考 ISO 230-1 : 1986 Acceptance code for machine tools-Part 1 : Geometric accuracy of machines 

operating under no-load or finishing conditionsからの引用事項は,この規格の該当事項と同

等である。 

ISO 7984 : 1988 Woodworking machines−Technical classification of woodworking machines and auxiliary 

machines for woodworking 

3. 一般事項 

3.1 

測定単位 この規格では,すべての寸法及び許容値はミリメートルで表す。 

3.2 

JIS B 6191の準拠 この規格を使用する場合は,検査前の機械の設置状況,主軸及び他の可動部分

のウォーミングアップ,並びに測定方法について,JIS B 6191に準拠することが望ましい。 

B 6511 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

測定器具は,検査する許容差の1/3を超える測定誤差を許さないこと。 

3.3 

検査手順 静的精度検査の構成は,機械の組立に関係しており,検査の順序を決めるものではない。

測定器具の取付けや計測を容易にするために,検査は任意の順序で行ってもよい。 

3.4 

検査項目 機械を検査するときは,必ずしも,この規格にあるすべての検査を行う必要はない。 

3.5 

受入検査 使用者が必要とする検査項目は,使用者は製造業者との合意によって,機械を注文する

ときに明確にしなければならない。 

3.6 

加工方向 工作物が加工される方向の動きは原則として縦方向とする。 

3.7 

最小許容値 この規格に示す測定範囲と異なる測定範囲に対して許容値を決めるときは,検査に対

する最小許容値を0.01mmとする(JIS B 6191の2.311参照)。 

4. 各部の名称 各部の名称は,表1による。 

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B 6511 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 各部の名称 

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B 6511 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 各部の名称 

参照番号 

日本語 

英語(参考) 

ルータ 

Routing machines 

1. 

構造体 

Framework 

1.1 

フレーム 

Body 

1.2 

ベース 

Base 

1.3 

コラム 

Over-arm 

2. 

加工材及び/又は工具の送り 

Feed of workpiece and/or tools 

2.1 

自動送り駆動部 

Automatic feed drive 

2.2 

ペダルラチェット 

Pedal ratchet 

2.3 

ヘッド上下動リンク 

Head movement linkage 

3. 

加工材支持,クランプ及びガイド Workpiece support, clamp and guide 

3.1 

テーブル 

Table 

3.2 

定規 

Fence 

3.3 

テーブルリング 

Table ring 

3.4 

ガイドピン 

Guide pin 

3.5 

補助テーブル 

Table extension 

3.6 

ジグ 

Jig 

4. 

工具ホルダ及び工具 

Tool-holders and tools 

4.1 

偏心チャック 

Eccentric chuck 

4.2 

コレット 

Collet 

4.3 

スピンドルチャック 

Spindle chuck 

4.4 

片刃ビット 

Single-edged spoon bit 

4.5 

両刃ビット 

Double-edged panel cutter 

4.6 

両刃成型ビット 

Solid shaped cutter 

5. 

加工ヘッド及び工具駆動 

Workhead and tool drives 

5.1 

高周波モータヘッド 

High frequency (motor) head 

5.2 

ベルト駆動主軸 

Belt driven spindle 

6. 

加工調整部 

Controls 

6.1 

速度切換スイッチ 

Speed select switch 

6.2 

テーブル上下調整ハンドル 

Table rise and fall adjustment 

6.3 

ガイドピン昇降レバー 

Guide pin raise lever 

6.4 

ベルト張りレバー 

Belt tension knob 

6.5 

ヘッドティルトロック 

Head tilt lock 

6.6 

ヘッド昇降フットペダル(機械的) Head downfeed pedal (mechanical) 

6.7 

ヘッド制御ペダル(空圧式) 

Head control pedal (pneumatic) 

6.8 

深さ決めタレットストッパ 

Depth stop turret 

6.9 

深さ決め微調整 

Depth stop fine adjustment 

7. 

安全装置(例) 

Safety devices (examples) 

7.1 

工具カバー 

Cutter guard 

7.2 

主軸ブレーキ 

Spindle brake 

8. 

その他 

Miscellaneous 

8.1 

吸じん(塵)口 

Exhaust outlet 

9. 

(空白項) 

(clause free) 

10. 

加工の例 

Examples of work 

各種 

Numerous 

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5. 検査方法及び許容値 

5.1 

静的精度検査 静的精度検査は,表2による。 

表2 静的精度検査 

単位 mm 

番号 

測定方法図 

検査項目 

許容値 

測定器具 

JIS B 6191の 

参照項目及び備考 

G1 

テーブルの真
直度 
a) 縦方向 
b) 横方向 
c) 対角方向 

a)及びb) 

L≦630に対して

0.1 
630<L≦1 250に 
対して0.15 

L>1 250に対して

0.2 
c) 

L≦630に対して

0.15 
630<L≦1 250に 
対して0.25 

L>1 250に対して

0.3 

L:測定方向におけ

るテーブルの測定
長さ 

直定規及
びすきま
ゲージ 

5.322 

G2 

テーブル面に
対する主軸の
直角度 

A=400に対して 

0.1 

A:振回し直径 

ダイヤル
ゲージ 

5.512.4 
スライドヘッドは
中央位置に設定す
る。 
テーブルの上昇位
置及び下降位置で
スライドヘッドを
固定して検査す
る。検査は直交し
た2面で実施す
る。 

G3 

回転軸の主軸
移動に対する
平行度 

主軸の動き100に
対して0.05 

ダイヤル
ゲージ及
びテスト
バー 

5.422.3 

G4 

主軸の軸方
向の遊び 

0.02 

ダイヤル
ゲージ 

5.622 
通常運転温度で
測定 

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単位 mm 

番号 

測定方法図 

検査項目 

許容値 

測定器具 

JIS B 6191の 

参照項目及び備考 

G5 

主軸の振れ 

0.03 

ダイヤル
ゲージ及
びテスト
バー 

5.612.2 
肩から80mmの位
置で測定 

G6 

主軸の外側
径の心振れ
及び面振れ 

0.02 

ダイヤル
ゲージ 

5.612.2及び 
5.632 
工具が主軸の外
側径に取り付け
られる場合だけ
測定 

G7 

主軸とガイ
ドピンとの
軸整合 

0.03 

ダイヤル
ゲージ 

5.442 
ガイドピンが引
き込んだ位置及
び十分伸びた位
置で測定 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.2 

工作精度検査 工作精度検査は,表3による。 

表3 工作精度検査 

単位 mm 

番号 

測定方法図 

検査項目 

許容値 

測定器具 

JIS B 6191の 

参照項目及び備考 

P1 

切込み深さの
精度 

0.30 

ノギス 

4.1及び4.2 
試験材 
長さ及び幅 300
厚さ 25から30
ガイドピンを使用
して,試験材の4
辺を切削し,その
周辺8か所の削り
幅をノギスで測定
し,その最大差を
測定値とする。 

P2 

厚さの精度 

0.10 

ノギス 

4.1及び4.2 
P1の試験材の切
削残部の高さを周
辺8か所について
ノギスで測定し,
その最大差を測定
値とする。 

B 6511 : 1999  

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木工機械関係JIS原案作成委員会 構成表(敬称略) 

氏名 

所属 

(委員長) 

喜多山   繁 

東京農工大学農学部 

中 嶋   誠 

通商産業省機械情報産業局 

本 間   清 

通商産業省工業技術院標準部 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会技術部 

青 木 恒太郎 

株式会社コスガ 

森     章 

社団法人全国家具工業連合会 

尾 崎 亮 二 

有限会社オザキ建装 

青 島 清 一 

青島建具工業株式会社 

桑 原 幸 夫 

株式会社桑原製作所 

川 島 正 行 

株式会社平安コーポレーション 

大 杉 朝 保 

庄田鉄工株式会社 

村 上   勝 

社団法人全国木工機械工業会 

(事務局) 

佐久間 章 雄 

社団法人全国木工機械工業会