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B 6336-10

:2014 (ISO 10791-10:2007)

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  一般事項  

2

3.1

  測定単位  

2

3.2

  JIS B 6190 の規格群の引用  

2

3.3

  測定器  

2

3.4

  試験の順序  

2

3.5

  実施する試験  

2

4

  環境温度変動誤差(ETVE)試験  

2

4.1

  一般  

2

4.2

  試験方法  

3

4.3

  測定器  

3

4.4

  結果の表示  

3

4.5

  記録する情報  

4

5

  主軸回転による熱変形  

4

5.1

  要求事項  

4

5.2

  試験方法  

4

5.3

  測定器  

4

5.4

  結果の表示  

5

5.5

  記録する情報  

5

6

  直進軸の運動による熱変形  

5

6.1

  試験方法  

5

6.2

  測定器  

6

6.3

  結果の表示  

6

6.4

  記録する情報  

6

参考文献  

8


B 6336-10

:2014 (ISO 10791-10:2007)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本工作機械工業会(JMTBA)

から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経

て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS B 6336

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

B

6336-1

  第 1 部:横形及び万能主軸頭をもつ機械の静的精度(水平 Z 軸)

JIS

B

6336-2

  第 2 部:立て形及び万能主軸頭をもつ機械の静的精度(垂直 Z 軸)

JIS

B

6336-3

  第 3 部:固定又は連続割出万能主軸頭をもつ機械の静的精度(垂直 Z 軸)

JIS

B

6336-4

  第 4 部:直進及び回転運動軸の位置決め精度

JIS

B

6336-5

  第 5 部:パレットの位置決め精度

JIS

B

6336-6

  第 6 部:送り速度,主軸速度及び補間運動の精度

JIS

B

6336-7

  第 7 部:工作精度

JIS

B

6336-8

  第 8 部:直交 3 平面内での輪郭運動性能の評価

JIS

B

6336-9

  第 9 部:工具交換及びパレット交換時間の評価

JIS

B

6336-10

  第 10 部:熱変形試験


日本工業規格

JIS

 B

6336-10

:2014

(ISO 10791-10

:2007

)

マシニングセンタ−検査条件−第 10 部:熱変形試験

Test conditions for machining centres-

Part 10: Evaluation of thermal distortions

序文 

この規格は,2007 年に第 1 版として発行された ISO 10791-10 を基に,技術的内容及び対応国際規格の

構成を変更することなく作成した日本工業規格である。

マシニングセンタは,フライス削り,中ぐり,穴あけ及びねじ立てを含む複数の切削作業ができ,かつ,

加工プログラムに従って工具マガジン又は同様の格納装置から工具を取り出し,自動交換できる数値制御

工作機械である。マシニングセンタの中には,工作物に対する工具の向きを自動で変える機能を備えてい

るものもある。

この規格の目的は,比較,受渡し,保守又はその他の目的のために行う試験に関してできるだけ幅広く,

かつ,理解しやすい情報を提供することである。

この規格は,JIS B 6190 の規格群の関係する部を引用して,横形又は立て形,若しくは種々の万能主軸

頭をもち,単独で使用するか又はフレキシブル生産システムに組み込んで使用するマシニングセンタの試

験方法について規定する。

構造形態,

構成要素及び運動がこの規格の規定とほとんど変わらなければ,

この規格の全部又は一部は,

数値制御フライス盤及び数値制御中ぐり盤にも適用できる。

適用範囲 

この規格は,JIS B 6190-3 を引用して,マシニングセンタの軸移動距離 2 000 mm 以下の機械及び直進運

動軸の熱変形試験について規定する。

この規格で規定する試験は,次による。

−  環境温度変動誤差試験

−  主軸回転による熱変形試験

−  直進軸の運動による熱変形試験

この規格は,規定した試験と関係付けた許容値を規定しない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 10791-10:2007

,Test conditions for machining centres−Part 10: Evaluation of thermal distortions

(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”こ

とを示す。


2

B 6336-10

:2014 (ISO 10791-10:2007)

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 6190-3

  工作機械試験方法通則−第 3 部:熱変形試験

注記  対応国際規格:ISO 230-3,Test code for machine tools−Part 3: Determination of thermal effects

(IDT)

一般事項 

3.1 

測定単位 

この規格では,長さ,長さの偏差及び許容値は,ミリメートル(mm)で表す。角度は,度(°)で表

し,角度の偏差及び許容値は,一般に長さの比(例えば  0.00x/1000)で表すが,マイクロラジアン(μrad)

又は秒(″)で表してもよい。ただし,これらの間には次の関係がある。

0.010/1 000=10 μrad  ≒  2″

温度は,摂氏(℃)で表す。

3.2 JIS 

6190

の規格群の引用 

この規格を適用するに当たって,特に環境条件,機械の暖機運転,測定方法及び結果の表示については,

JIS B 6190-3

を引用する。

3.3 

測定器 

この規格で推奨する測定器は,単に一例として示すものである。同じ物理量を測定でき,測定の不確か

さが同等以下の他の測定器を用いてもよい。

3.4 

試験の順序 

この規格に規定する 3 種類の試験は,1 種類だけ又はどれと組み合わせて行ってもよい。試験の前に,

機械が環境と平衡状態になるようにするのが望ましい。したがって,試験と試験との間に十分な冷却時間

をとるように計画し,その時間を守らなければならない。冷却時間は,一般に,機械に熱を発生させて行

う熱影響試験と同程度の時間をとらなければならない。

3.5 

実施する試験 

機械を試験するときは,必ずしもこの規格に示された全ての試験を行う必要はない。この試験が受渡し

のために必要なとき,使用者は,受渡当事者間の協定に基づいて関心のある機械の構成要素及び/又は特

性に関係する試験事項を選択してもよい。

試験事項は,

機械を発注するときに明確にしなければならない。

実施する試験事項の指定がなく,また,その試験に要する経費についての協定もない状態でこの規格をた

だ受渡検査に引用するだけでは,受渡当事者間の拘束条件にはならない。

環境温度変動誤差(ETVE)試験 

4.1 

一般 

ETVE(Environmental Temperature Variation Error)試験は,機械又はその部品のたわみ若しくは変形に関

して,機械に及ぼす環境温度変化の影響を明らかにするために行う。この試験は,機械の比較のために用

いてはならない。

機械が仕様どおりの機械精度を発揮できるようにするために,製造業者は,許容できる温度環境に関す

る指針を提供するのが望ましい。機械の運転を行うために,許容できる温度環境を提供することは使用者


3

B 6336-10

:2014 (ISO 10791-10:2007)

の責任である。しかし,使用者が機械の製造業者の提供した指針に従った場合には,仕様どおりの機械精

度を出すことは,機械の製造業者の責任である。

4.2 

試験方法 

試験方法は,JIS B 6190-3 の 5.2(試験方法)による。

図 は,代表的な試験装置を示す。全ての軸は,

NC の“ホールド”モードで,特に,立て軸の場合には,暖機する。そのような場合に,ETVE 試験は,全

ての制御を“オフ”にして行うことを推奨する。このことは,試験報告書に記述しなければならない。

4.3 

測定器 

この試験のために必要な測定器は,次による。

−  変位計

−  温度検出器

−  テストバー

−  データ収集装置

記号 
X1,X2,Y1,Y2,Z:変位計

4  変位計

1  室温検出器

5  取付具

2  主軸軸受温度検出器

6  取付具固定用ボルト

3  テストバー

図 1ETVE 試験及び主軸回転による熱変形試験用の代表的な試験装置 

4.4 

結果の表示 

表 は,試験結果の表示様式の例である。このほかに,結果を図示したグラフを JIS B 6190-3 の 5.4(結

果の表示)に従って提供するのが望ましい。


4

B 6336-10

:2014 (ISO 10791-10:2007)

表 1ETVE 試験結果の表示様式 

パラメータ

結果

時間 min

ETVE

X

 mm

ETVE

Y

 mm

ETVE

Z

 mm

ETVE

A

秒(″)

ETVE

B

秒(″)

4.5 

記録する情報 

次の情報は,記録しなければならない。

a)

機械の商標及びモデル名

b)

機械の製造年(可能であれば)

c)

機械の製造番号

d)

試験日時

e)

測定装置の取付け位置

f)

温度検出器の位置

g)

温度検出器の種類

h)

テストバー並びに取付具の形状,寸法及び材料

i)

温度補正方法

j)

その他の特別な試験手順

k)

試験前の機械の準備手順

l)

制御の“オン”又は“オフ”

m)

ドリフトの正の向き(座標系と異なる場合)

主軸回転による熱変形 

5.1 

要求事項 

主軸 1 本について 1 回の試験を行わなければならない。

5.2 

試験方法 

試験方法は,JIS B 6190-3 の 6.2(試験方法)による。

図 は,代表的な試験装置を示す。一定主軸速度

と可変速度スペクトルとのどちらを使用するかについては受渡当事者間で協定しなければならない。一定

主軸速度で行う場合は,適用する主軸速度についても協定しなければならない。可変速度スペクトルで行

う場合は,主軸速度及び時間間隔についても協定しなければならない。

注記  可能な主軸速度スペクトルサイクルは,ある一定の時間,最高速度のあるパーセントで回転さ

せ,続けて,別の一定時間,主軸を停止させる(例えば,最高主軸速度の 70 %で 3 分間,続け

て 1 分間の停止)

。このサイクルは,規定の試験時間の間繰り返す。主軸速度スペクトルの詳細

は,受渡当事者間で協定する。

この試験は,主軸を回転させて 4 時間,及びその後に主軸を停止させて 1 時間行う。

5.3 

測定器 

この試験のために必要な測定器は,次による。

−  変位計


5

B 6336-10

:2014 (ISO 10791-10:2007)

−  温度検出器

−  テストバー

−  データ収集装置

5.4 

結果の表示 

表 は,試験結果の表示様式の例である。このほかに,結果を図示したグラフを JIS B 6190-3 の 6.4(結

果の表示)に従って提供するのが望ましい。

表 2−主軸(軸)回転による熱変形の結果の表示様式 

 X1

mm

Y1

mm

Z

mm

A

秒(″)

B

秒(″)

最初の 60 分間

d(E

XC

)

P,60

=…

d(E

YC

)

P,60

=…

d(E

ZC

)

60

=…

d(E

AC

)

60

=…

d(E

BC

)

60

=…

周期 t=……の後

d(E

XC

)

P1,t

=…

d(E

YC

)

P1,t

=…

d(E

ZC

)

t

=…

d(E

AC

)

t

=…

d(E

BC

)

t

=…

距離,l

5.5 

記録する情報 

次の情報は,記録しなければならない。

a)

機械の商標及びモデル名

b)

機械の製造年(可能であれば)

c)

機械の製造番号

d)

試験日時

e)

測定装置の取付け位置

f)

温度検出器の位置

g)

温度検出器の種類

h)

テストバー並びに取付具の形状,寸法及び材料

i)

温度補正方法

j)

その他の特別な試験手順

k)

試験前の機械の準備手順

l)

主軸速度条件

m)

ドリフトの正の向き(座標系と異なる場合)

n)

測定中の主軸の相対位置

直進軸の運動による熱変形 

6.1 

試験方法 

試験方法は,JIS B 6190-3 の 7.2(試験方法)による。

図 は,代表的な試験装置を示す。実際には,直

進軸の送り速度は,それぞれ異なることがある。

例  最も速い直進軸には最高送り速度 f

max

の 50 %の送り速度を設定し,

その他の直進軸には,

その 20 %

の送り速度を設定する。

試験サイクルは,二つの時間周期で行わなければならない。すなわち,4 時間の軸の暖機及び 1 時間の

冷却である。測定は,試験の最後の 60 分に記録された変形の変化が,最初の 60 分間に起こった変形の 15 %

よりも小さくなったとき,測定は終了しなければならない。


6

B 6336-10

:2014 (ISO 10791-10:2007)

図 2−直進軸の運動による熱変形測定用の代表的な試験装置 

6.2 

測定器 

この試験のために必要な測定器は,次による。

−  変位計

−  温度検出器

−  テストバー

−  データ収集装置

6.3 

結果の表示 

機械のそれぞれの直進軸について,時間に対する次の値を図示するのが望ましい(例えば,

図 の試験

装置を使用したとき)

−  二つの目標位置の値:一つの位置の値 d(E

XX

)

P1

d(E

YX

)

P1

d(E

ZX

)

P1

,及びもう一つの位置の値 d(E

XX

)

P2

d(E

YX

)

P2

d(E

ZX

)

P2

−  二つの目標位置のピッチ:一つの位置の値 d(E

BX

)

P1

,及びもう一つの位置の値 d(E

BX

)

P2

−  二つの目標位置のロール:一つの位置の値 d(E

AX

)

P1

,及びもう一つの位置の値 d(E

AX

)

P2

−  試験中の環境及び機械温度推移

6.4 

記録する情報 

次の情報は,記録しなければならない。

a)

機械の商標及びモデル名

b)

機械の製造年(可能であれば)

c)

機械の製造番号

d)

試験日時

e)

測定線の位置

f)

温度検出器の位置


7

B 6336-10

:2014 (ISO 10791-10:2007)

g)

送り速度

h)

ドウェル時間

i)

始点及び終点の位置

j)

補正能力及び装置

k)

使用した測定器

l)

使用した熱膨張係数

m)

暖機運転の手順

n)

試験の開始時及び終了時の測定対象の温度

o)

位置のドリフトの正の向き(座標系と異なる場合)


8

B 6336-10

:2014 (ISO 10791-10:2007)

参考文献

[1]  JIS B 0680  製品の幾何特性仕様(GPS)−製品の幾何特性仕様及び検証に用いる標準温度

注記  対応国際規格: ISO 1:2002,Geometrical Product Specifications (GPS)−Standard reference

temperature for geometrical product specification and verification(IDT)

[2]  JIS B 6191  工作機械−静的精度試験方法及び工作精度試験方法通則

注記  対応国際規格:ISO 230-1:1996,Test code for machine tools−Part 1: Geometric accuracy of

machines operating under no-load or finishing conditions(MOD)

[3]  JIS B 6190-2  工作機械試験方法通則−第 2 部:数値制御による位置決め精度試験

注記  対応国際規格:ISO 230-2:2006,Test code for machine tools−Part 2: Determination of accuracy and

repeatability of positioning numerically controlled axes(IDT)

[4]  JIS B 0181  産業オートメーションシステム−機械の数値制御−用語

注記  対応国際規格:ISO 2806:1994,Industrial automation systems−Numerical control of machines−

Vocabulary(IDT)

[5]  ISO/TR 16015:2003,Geometrical product specifications (GPS)−Systematic errors and contributions to

measurement uncertainty of length measurement due to thermal influences