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B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  用語及び定義

2

3  測定条件

5

3.1  環境

5

3.2  試験する機械

5

3.3  暖機運転

6

4  試験プログラム

6

4.1  運転モード

6

4.2  目標位置の設定

6

4.3  測定

6

5  結果の評価

8

5.1  2 000 mm 以下の直進軸及び 360°以下の回転軸

8

5.2  2 000 mm を超える直進軸及び 360°を超える回転軸

8

6  受渡当事者間で協定すべき事項

8

7  結果の表示

8

7.1  表示方法

8

7.2  評価項目

9

附属書 A(参考)直進軸の位置決め測定における測定の不確かさの推定−簡略化した方法

14

附属書 B(参考)ステップサイクル

28

参考文献

29


 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本工作機械工業会 (JMTBA) 及び

財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS B 6192:1999 は廃止され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS B 6190 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

B

6190-2  第 2 部:数値制御による位置決め精度試験

JIS

B

6190-4  第 4 部:数値制御による円運動精度試験

JIS

B

6190-7  第 7 部:回転軸の幾何精度試験


日本工業規格

JIS

 B

6190-2

:2008

(ISO 230-2

:2006

)

工作機械試験方法通則−

第 2 部:数値制御による位置決め精度試験

Test code for machine tools−Part 2: Determination of accuracy and

repeatability of positioning numerically controlled axes

序文

この規格は,2006 年に第 3 版として発行された ISO 230-2 を基に,技術的内容及び対応国際規格の構成

を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

この規格は,数値制御軸の位置決めの正確さ及び繰返し性を決定するために用いる試験方法について規

定している。その試験は,工具を保持する構成要素と工作物を保持する構成要素との間の相対変位を測定

することによって行う。

測定の不確かさは測定結果と併記する必要があるが,位置決めの正確さ及び繰返し性を決定する測定の

不確かさの推定に関する説明は,

附属書 に記載する。

この

附属書 を追加したことによって,測定の不確かさに関係する要因を,より容易に議論でき,かつ,

より効率的に減らすことができる。

指定どおりの位置決め精度を機械に発揮させることのできる温度環境に関する指針を製造業者が提供す

ることを推奨する。機械の使用者は,製造業者の温度環境指針に合わせた適切な試験環境を用意するか,

又は適切な試験環境を用意できない場合は,位置決め精度が精度どおりでなくても,それは使用者の責任

である。環境温度指針の例は,JIS B 6193 

附属書 に示す。

温度環境が工作機械の性能にとって過度の不確かさ又は変化によって,製造業者の温度指針を満たさな

い場合には,期待した精度を緩和する必要がある。機械が仕様性能を満たさない場合は,この規格の A.2.4

に示した工作機械の温度補正による不確かさの解析及び A.2.5 に示した環境変動誤差による不確かさは,

問題の原因を特定するのに役にたつ。

1

適用範囲

この規格は,数値制御工作機械の運動軸の位置決め精度の試験方法及び評価方法について規定する。測

定は,機上で各運動軸について行う。規定している方法は,直進運動軸及び回転運動軸に適用する。

複数の運動軸を同時に制御する試験には,この規格は適用しない。

この規格は,形式検査,受渡検査,比較検査,定期点検,補正などに適用できる。

この規格に規定する方法は,各目標位置で測定を繰り返して行う。関係する定義及び計算方法は,ISO/TR 

230-9 の附属書 がある。

附属書 は,代替測定サイクル,すなわち,ステップサイクルの適用について示す。ステップサイクル

によって得られた結果は,受渡当事者間で特別に協定した場合を除いて,この規格を引用した技術文書又



B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

は受渡検査には使用してはならない。機械の受渡検査でこの規格を引用できるのは,標準測定サイクルと

する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 230-2:2006,Test code for machine tools−Part 2: Determination of accuracy and repeatability of

positioning numerically controlled axes (IDT)

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,一致していることを示す。

2

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

2.1

軸の移動範囲(axis travel

運動部品が,数値制御で直進軸上又は回転軸上で運動できる最大の移動範囲。

注記 360°を超える回転軸の場合は,明確に定義できる最大の移動範囲はない。

2.2

測定範囲  (measurement travel)

測定値を取り込むために使用する軸の移動範囲の一部で,両方向から位置決めできるように選んだ最初

及び最後の目標位置ではさまれた範囲(

図 参照)。

2.3

目標位置  (target position)

P

i

i=1∼m

運動部品が運動するように指令した位置。

注記  添字 は,直進軸上又は回転軸上で選択された目標位置のうちの特定の位置を表す番号。

2.4

実際位置  (actual position)

P

ij

i=1∼mj=1∼n

運動部品を 番目の目標位置に 回目に位置決めしたときに到達した位置。

2.5

位置の偏差,位置偏差  (deviation of position, positional deviation)

x

ij

 

運動部品が到達した実際位置と目標位置との差。

x

ij 

=  P

ij

−  P

i

2.6

一方向  (unidirectional)

直進軸上又は回転軸上で,同じ向きに次々と目標位置に位置決めすること。

注記  記号↑及び↓は,それぞれ正の向き及び負の向きに位置決めしたときに,測定した評価項目を

表す。例えば,x

ij

↑又は x

ij

↓。

2.7

両方向  (bi-directional)

直進軸上又は回転軸上で,正の向き及び負の向きからそれぞれ次々と目標位置に近づけること。


3

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

2.8

拡張不確かさ  (expanded uncertainty)

測定値の分布の大部分を含むと期待される区間を定める量。

2.9

包含係数  (coverage factor)

拡張不確かさを求めるために,合成標準不確かさに乗じる数として用いる数値係数。

2.10

位置 P

i

における平均一方向位置決め偏差  (mean unidirectional positional deviation at a position)

x

i

↑又は

x

i

位置 P

i

に一方向から 回位置決めしたときに得られた位置の偏差の平均値。

x

i

↑=

n

1

å

=

n

1

ij

↑  及び

x

i

↓=

n

1

å

=

n

1

ij

2.11

位置 P

i

における平均両方向位置決め偏差 

(

mean bi-directional positional deviation at a position

)

x

i

位置 P

i

に両方向から近づけたときに得られた平均一方向位置決め偏差,

x

i

x

i

との相加平均。

x

i

2

i

i

x

x

2.12

位置 P

i

における反転値 

(

reversal value at a position

)

B

i

位置 P

i

に両方向から近づけたときに得られた平均一方向位置決め偏差,

i

i

との差。

=

i

i

i

x

x

B

2.13

軸の反転値 

(

reversal value of an axis

)

直進軸上又は回転軸上の各目標位置における反転値の絶対値

|

B

i

|

の最大値。

B

max.

|

B

i

|

2.14

軸の平均反転値 

(

mean reversal value of an axis

)

B

直進軸上又は回転軸上でのすべての目標位置における反転値の平均値。

m

1

å

=

m

i

B

1

i

2.15

位置 P

i

における一方向位置決めの繰返し性の推定値 

(

estimator for the unidirectional axis repeatability of 

positioning at a position

)

s

i

又は

s

i

位置

P

i

n

回の一方向位置決めによって得られた位置偏差の標準不確かさの推定値。



B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

s

i

↑=

å

=

n

j

i

ij

x

x

n

1

2

)

(

1

1

  及び  s

i

↓=

å

=

n

j

i

ij

x

x

n

1

2

)

(

1

1

2.16

位置 P

i

における一方向位置決めの繰返し性  (unidirectional repeatability of positioning at a position)

R

i

↑又は R

i

包含係数 2 を使って,位置 P

i

における一方向位置決め偏差の拡張不確かさから導いた範囲。

R

i

↑=4s

i

↑  及び  R

i

↓=4s

i

2.17

位置 P

i

における両方向位置決めの繰返し性  (bi-directional repeatability of positioning at a position)

R

i

 

R

i

=max.[2 s

i

↑+2 s

i

↓+|B

i

|;R

i

↑;R

i

↓]

2.18

一方向位置決めの繰返し性  (unidirectional repeatability of positioning)

R↑又は R

直進軸上又は回転軸上の各位置 P

i

における位置決めの繰返し性の最大値。

  R↑=max.[R

i

↑]  及び  R↓=max.[R

i

↓]

2.19

両方向位置決めの繰返し性  (bi-directional repeatability of positioning of an axis)

直進軸上又は回転軸上の各位置 P

i

における位置決めの繰返し性の最大値。

R=max.[R

i

]

2.20

軸の一方向位置決めの系統偏差  (unidirectional systematic positional deviation of an axis)

E↑又は E

直進軸上又は回転軸上で一方向位置決めしたときの各位置における平均一方向位置決め偏差の最大差。

  E↑=max.[

x

i

↑]−min.[

x

i

↑]  及び  E↓=max.[

x

i

↓]−min.[

x

i

↓]

2.21

軸の両方向位置決めの系統偏差  (bi-directional systematic positional deviation of an axis)

E

直進軸上又は回転軸上で両方向から位置決めしたときの各位置における平均一方向位置決め偏差の最大

差。

E=max.[

x

i

↑;

x

i

↓]−min.[

x

i

↑;

x

i

↓]

2.22

軸の平均両方向位置決め偏差  (mean bi-directional positional deviation of an axis)

直進軸上又は回転軸上で両方向から位置決めしたときの各位置における平均両方向位置決め偏差の最大

差。

M=max.[

x

i

]−min.[

x

i

]


5

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

2.23

軸の一方向位置決めの正確さ  (unidirectional accuracy of positioning of an axis)

A↑又は A

一方向位置決めの系統偏差と,一方向位置決めの標準不確かさの推定値に包含係数 2 を乗じたものとの

和の最大差。

A↑=max.[

x

i

↑+2 s

i

↑]−min.[

x

i

↑−2 s

i

↑]

及び  A↓=max.[

x

i

↓+2 s

i

↓]−min.[

x

i

↓−2 s

i

↓]

2.24

軸の両方向位置決めの正確さ  (bi-directional accuracy of positioning of an axis)

両方向位置決めの系統偏差と,軸の両方向位置決めの標準不確かさの推定値に包含係数 2 を乗じたもの

との和の最大差。

A=max.[

x

i

↑+2 s

i

↑;

x

i

↓+2 s

i

↓]−min.[

x

i

↑−2 s

i

↑;

x

i

↓−2 s

i

↓]

3

測定条件

3.1

環境

指定どおりの位置決め精度を機械に発揮させることのできる温度環境に関する指針を,製造業者が提供

することを推奨する。

そのような一般的な指針は,例えば,平均室温,その平均室温からの偏差の最大振幅及び変動周期範囲,

並びに環境の温度こう(勾)配に関する指定を含む。工作機械を据え付けた場所で運転と性能試験とが行

える温度環境を提供することは,使用者の責任である。しかし,使用者が製造業者の提供した指針に従っ

て試験した場合の機械性能は,その機械の製造業者の責任である。

理想的には,すべての寸法の測定は,測定器及び測定対象を 20  ℃の環境に入れた状態で実施する。20  ℃

以外の温度で測定する場合は,

軸の位置決め装置又は工作機械の工作物/工具保持装置と測定器との間の,

線膨張係数の差による補正を行い,20  ℃での値に修正する。この状況では,工作機械及び測定器の代表的

な部分での温度測定と関係する線膨張係数による数学的補正が必要となり得る。工作機械及び測定器の代

表的な部分が同じ温度と同じ線膨張係数をもつ場合は,NDE(Nominal Differential Expansion,JIS B 6193

の 3.2 参照)による補正を自動的に行うことができる。

注記 NDE は,20  ℃と 20  ℃以外との線膨張係数の差である。

しかし,温度が 20  ℃と異なる場合には,補正に用いる線膨張係数の不確かさに,更に余分な不確かさ

が生じることを考慮しなければならない。最終的な不確かさの一般的な値は,2 µm/(m・℃)である(

属書 参照)。したがって,実際の温度は,試験報告書に記載しなければならない。

機械だけでなく,測定器も関係する場合には,試験前に温度が安定した状態になるまで十分に長い時間

試験環境下に(望ましくは,夜通し)置かなければならない。これらは,風,日光,暖房器具などの外部

熱放射から保護しなければならない。

測定の前 12 時間及び測定中における 1 時間当たりの環境温度変化は,

受渡当事者間で協定した範囲内に

なければならない。

3.2

試験する機械

機械は,組立てが完了したものであって,完全に運転できるものでなければならない。すべての必要な

水平出し及び静的精度試験は,位置決め精度試験を始める前に完了していなければならない。



B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

この試験中に,機械に組み込まれた補正機能を使用した場合には,その事実を試験報告書に記載するの

が望ましい。

すべての試験は,無負荷,すなわち,工作物を取り付けない状態で行う。

試験していない軸上の軸スライド又は運動部品の位置は,試験報告書に記載するのが望ましい。

3.3

暖機運転

通常の運転状態で機械を試験するために,試験は,機械の製造業者の指定に基づいて,又は受渡当事者

間の協定に基づいて適切な暖機運転を行った後に続けて行う。

暖機運転条件の指定がない場合には,データを取らないで位置決め精度試験の“予行演習”を行うか,

又は測定器の取付けに必要な運転に限ってもよいが、選択した暖気運転の方法は試験報告書に記載しなけ

ればならない。

任意の一つの目標位置における位置偏差が,測定回数とともに一定の傾向で変化するような熱的に安定

していない状態が認められた場合には,暖機運転を行ってこの傾向を最小化するのが望ましい。

4

試験プログラム

4.1

運転モード

機械は,運動部品を試験する直進軸上又は回転軸上で運動させ,所定の間隔で設定した目標位置に位置

決めし,

実際の停止位置で測定と記録とを行うのに十分な時間停止させるようにプログラムする。

機械は,

目標位置間を受渡当事者間で協定した送り速度で運動するようにプログラムする。

4.2

目標位置の設定

目標位置を自由に選べる場合には,次の式に基づいて設定する。

P

i

=(i−1)p + 

ここに,

i:  現在の目標位置の番号。

p:  測定範囲の全長にわたって一定の間隔で各目標位置を設定する

ための間隔。

r:  起こり得る周期的な誤差の振幅(ボールねじのピッチ誤差及び

リニアスケール又はロータリエンコーダの格子線の刻み誤差

によって起こる。

)より小さなランダム小数。は,これらの周

期的な誤差が適切に抽出されるのを保証するために使用する。

なお,周期的な誤差に関する情報がない場合は,の±30  %

の範囲で を設定しなければならない。

4.3

測定

4.3.1

測定器の取付け

測定器は,試験する軸の運動の向きで,工具の保持する部品と工作物を保持する部品との間の相対変位

を測定できるように取り付ける。

測定器の位置は,試験報告書に記載する。

数学的な NDE 補正を適用する場合は,機械部品上の温度検出器の位置,NDE 補正に使用した線膨張係

数及び位置補正方法を試験報告書に記載する。

4.3.2

2 000 mm 以下の直進軸の試験

2 000 mm 以下の移動軸については,4.2 に従って 1 000 mm 当たり最小 5 か所,及び 1 000 mm 未満のも

のについては,全体にわたって最小 5 か所の目標位置を設定する。


7

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

測定は,標準測定サイクル(

図 参照)に従ってすべての目標位置で行う。各目標位置でそれぞれの向

きに 5 回の測定を行う。

向きを変える位置は,機械の通常の動作(受渡当事者間で協定した送り速度に達する。

)ができるように

選ぶのが望ましい。

a)

  位置  im=8)

b)

  サイクル数  jn=5)

c)

  目標位置

図 1−標準測定サイクル

4.3.3

2 000 mm を超える直進軸の試験

2 000 mm よりも長い軸の場合には,軸の全移動範囲で,各目標位置に各向きで一方向位置決めを 1 回行

って試験しなければならない。目標位置は,平均間隔 p=250 mm として 4.2 に従って設定する。位置検出

器が幾つかの要素から構成されている場合には,各要素上に少なくとも一つの目標位置を追加し,設定し

てもよい。

受渡当事者間で協定した通常の作業領域における 2 000 mm については,4.3.2 に規定した試験を行う。

4.3.4

360°以下の回転軸の試験

試験は,

表 に示した数の目標位置で行う。4.2 に従って目標位置を設定できる場合には,その目標値以

外に基本位置 0°,90°,180°及び 270°を含まなければならない。各目標位置で,各方向から 5 回測定

を行わなければならない。



B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

表 1−回転軸の目標位置

測定範囲

目標位置の最小数

90°以下 3

90°を超え 180°以下 5

180°を超える 8

4.3.5

360°を超える回転軸の試験

360°を超える軸の場合には,1 800°(5 回転)以下の軸の測定範囲で,1 回転当たり最低 8 か所で各向

きに 1 回の一方向位置決めを行って試験する。

受渡当事者間で協定した通常の作業領域における 360°については,4.3.4 に規定した試験を行う。

5

結果の評価

5.1

2 000 mm 以下の直進軸及び 360°以下の回転軸

各向きで各目標位置においてそれぞれ 5 回測定して,箇条 で定義した評価項目を求める。さらに,偏

差の境界は,次の式で求める。

x

i

↑+2 s

i

↑  及び

x

i

↑−2 s

i

並びに,

x

i

↓+2 s

i

↓  及び

x

i

↓−2 s

i

5.2

2 000 mm を超える直進軸及び 360°を超える回転軸

各向きで各目標位置 P

i

においてそれぞれ 1 回測定して,箇条 で定義した評価項目のうち,適用できる

項目について求める。一方向位置決めの繰返し性の推定値(2.15

,繰返し性(2.162.172.18 及び 2.19

及び位置決めの正確さ(2.23 及び 2.24)は,適用できない。

5.1 の 2 000 mm 以下の直進軸及び 360°以下の回転軸の結果の評価は,受渡当事者間の協定に基づいて

提供しなければならない。

6

受渡当事者間で協定すべき事項

受渡当事者間で協定すべき事項は,次による。

a

)  測定の前 12 時間及び測定中の 1 時間当たりの環境温度こう(勾)配の最大変化率(3.1 参照)

b

)  関連する測定器の配置及び温度検出器の位置(4.3.1 参照)

c

)  機械の試験に先だって行う暖機運転(3.3 参照)

d

)  目標位置間の送り速度

e

)  通常の作業領域とみなせる 2 000 mm 又は 360°の測定範囲の位置(4.3.3 又は 4.3.5 参照)(関係する

場合だけ)

f

)  試験を行わないスライド又は運動部品の位置

g

)  各目標位置でのドウェル時間

h

)  最初及び最後の目標位置の位置

7

結果の表示

7.1

表示方法

測定結果の表示方法は,測定条件を明確にするために試験報告書に記載する次の項目に添えて測定結果


9

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

を図示するのが望ましい。

−  測定器の位置

−  数学的な NDE 補正を適用する場合は,

− NDE 補正に用いた線膨張係数

−  工作機械の構成要素及び測定器の上の NDE 補正に用いた温度センサの取付け位置

−  試験開始時及び終了時における機械のスケールを代表する機械の構成要素又は機械の工作物/工具

保持具上の NDE 補正用のセンサの温度及び測定器のセンサの温度

−  補正機能の種類(例えば,補正パラメタ更新の頻度)

−  試験日

−  機械の名称,形式(立て形又は横形)及び軸の移動範囲

−  使用した測定器及びその製造業者名,形式並びに構成要素(例,レーザヘッド,光学部品,温度検出

器など)の製造番号

−  軸の位置決めに使用した機械のスケールの形式及び工作機械の製造業者から提供された線膨張係数

(例  ボールねじ,ロータリレゾルバ,リニアスケールなど)

−  試験する軸名称

−  直進軸については,試験に使用していない軸に対する測定線の位置(この位置は,工具レファレン

スに対するオフセット,工作物レファレンスに対するオフセット,及び試験に使用していない軸の

位置によって決まる。これらの二つのオフセットは,機械の構造形態によって決まる。

−  回転軸については,軸の位置及びオリエンテーションの記述

−  送り速度及び各目標位置でのドウェル時間,並びに目標位置の一覧表

−  機械を試験する前に行う暖機運転(サイクル数又は暖機運転時間,及び送り速度)

−  関係する場合は,試験の開始時並びに終了時におけるレーザ光軸近辺の室温,気圧及び湿度

−  試験中に使用した組込み補正機能の有無

−  空気又はオイルシャワの使用の有無

−  測定回数(n=5 又は n=1)

−  測定の不確かさの推定に用いた要因及びパラメタ

7.2

評価項目

7.2.1

一般

次の評価項目は,数値で示さなければならない。片括弧付き星印[

]を付した評価項目は,試験結果

の概要を示し,機械の検査条件の基本評価項目とするとよい。

表 に示す測定結果は,図 及び図 のよ

うに図示する。

各評価項目は,包含係数 2 の測定の不確かさ Uk=2)とともに与えるのが望ましい。測定の不確かさ U

に関する情報の最小限の要求は,次による。

−  測定器による不確かさ

−  工作機械の温度補正による不確かさ

−  環境温度の変動誤差による不確かさ

−  関係する場合は,測定器のミスアライメントによる不確かさ

注記  直線軸の位置決め測定における測定の不確かさの推定のために簡略化した方法を附属書 に示

す。さらに,詳細な情報及び計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の

附属書 に示されている。

7.2.2

2 000 mm 以下の直進軸及び 360°以下の回転軸の試験


10 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

−  軸の両方向位置決めの正確さ

A

−  軸の一方向位置決めの正確さ

A↑  及び A

−  軸の両方向位置決めの系統偏差

E

−  軸の一方向位置決めの系統偏差

E↑  及び E

−  軸の平均両方向位置決め偏差

M

−  軸の両方向位置決めの繰返し性

R

−  軸の一方向位置決めの繰返し性

R↑  及び R

−  軸の反転値

B

−  軸の平均反転値

B

7.2.3

2 000 mm を超える直進軸及び 360°を超える回転軸の試験

−  軸の両方向位置決めの系統偏差

E

−  軸の一方向位置決めの系統偏差

E↑  及び E

−  軸の平均両方向位置決め偏差

M

−  軸の反転値

B

−  軸の平均反転値

B


表 2−測定結果の例(2 000 mm 以下の直進軸)

網かけ部の値は最大値

1 2 3  4  5  6  7  8  9  10

11

目標位置  P

i

 mm

6.711

175.077

353.834

525.668

704.175

881.868

1 055.890

1 234.304

1 408.462

1 580.269

1 750.920

位置決めの向き

j  =1 2.3 −1.2 3.6 −0.5 3.5 0.2 3.0 −0.6 1.7 −1.9 0.4 −3.0 −0.4 −3.7 −0.2 −3.7 0.2 −3.5 0.3 −3.2 −0.1

−3.6

  2 2.1 −1.7 3.5 −0.9 3.3 −0.6 2.7 −1.2 1.5 −2.3 0.2 −3.5 −0.7 −4.3 −0.6 −4.4 −0.2 −4.3 −0.1 −3.8 −0.6

−4.0

  3 1.9 −1.9 3.1 −1.1 3.0 −0.7 2.4 −1.3 1.0 −2.9 −0.2  −3.7 −1.0 −4.6 −1.0 −5.1 −1.0 −5.0 −0.9 −4.7 −1.2

−4.5

  4 2.8 −1.3 3.7 −0.2 3.8 0.1

3.2 −0.3 1.9 −1.4 0.9 −2.8 0.0 −3.6 −0.2 −3.6 0.5 −3.2 0.5 −2.8 0.4

−3.2

位置の偏差  µm

  5 2.2 −1.9 3.2 −0.8 3.5 −0.7 2.6 −1.3 1.1 −2.3  −0.1  −3.7 −0.9 −4.5 −1.1 −4.6 −0.5 −4.5 −0.4 −4.1 −0.9

−4.5

平均一方向位置決めの偏差

i

x

 µm 2.3 −1.6 3.4 −0.7 3.4 −0.3 2.8 −0.9 1.4 −2.2 0.2 −3.3 −0.6 −4.1 −0.6 −4.3 −0.2 −4.1 −0.1 −3.7 −0.5

−4.0

標準不確かさの推定値    s

i

 µm 0.3 0.3 0.3 0.4 0.3 0.5 0.3

0.5

0.4 0.6

0.4

0.4

0.4

0.5

0.4

0.6

0.6

0.7

0.6

0.7

0.6

0.6

s

i

 µm 0.7 0.7 0.5 0.7 0.6 0.9 0.6

0.9

0.8 1.1

0.9

0.8

0.8

0.9

0.9

1.3

1.2

1.5

1.1

1.5

1.3

1.1

i

x

−2 s

i

 µm 1.6 −2.3 2.9 −1.4 2.8 −1.2 2.1 −1.9 0.7 −3.3  −0.6  −4.2 −1.4 −5.1 −1.5 −5.5 −1.4 −5.6 −1.2 −5.2 −1.8

−5.1

i

x

+2 s

i

 µm 2.9 −0.9 3.9 0.0 4.0 0.6 3.4

0.0

2.2 −1.1 1.1 −2.5 0.2 −3.2 0.2 −3.0 1.0 −2.6 1.0 −2.2 0.8

−2.8

一方向位置決めの繰返し性    R

i

=4 s

i  

 µm 1.3 1.3 1.0 1.4 1.2 1.8 1.3

1.8

1.5 2.2

1.8  1.8

1.6

1.8

1.7

2.5

2.3

3.0

2.2

3.0

2.6

2.3

反転値  B

i

 µm

−3.9

−4.1

−3.8

−3.7

−3.6

−3.6

−3.6

−3.7

−3.9

−3.6

−3.5

両方向位置決めの繰返し性    R

i

µm

  5.2

  5.3

  5.3

  5.2

  5.5

  5.3

  5.3

  5.8

  6.6

  6.2

  5.9

平均両方向位置決め偏差

i

x

 µm

  0.3

  1.4

  1.5

  0.9

−0.4

−1.6

−2.4

−2.5

−2.2

−1.9

−2.2

軸の偏差 mm

一方向  ↓

一方向  ↑

両方向

反転値  B mm

適用しない

適用しない 0.004±0.001  (i=2 のとき)(k=2)

平均反転値

 mm

適用しない

適用しない

−0.004

軸の両方向位置決め偏差  M mm

適用しない

適用しない 0.004±0.004 (k=2)  [0.001 5−(−0.002 5)]

位置決めの系統偏差  E

mm

0.004 [=0.003 4−(−0.000 6)] 0.004 [−0.000 3−(−0.004 3)]

0.008±0.004 (k=2)  [0.003 4−(−0.004 3)]

位置決めの繰返し性  R mm

0.003(i=11 のとき) 0.003(i=10 のとき) 0.007±0.002 (k=2)

位置決めの正確さ  A

mm

0.006 [0.004 0−(−0.001 8)]

0.006 [0.000 6−(−0.005 5)]

0.010±0.004 (k=2)  [0.004 0−(−0.005 6)]

注記 1  両方向における不確かさの値(±0.001 mm,±0.002 mm 及び±0.004 mm)は,表 A.5 による。包含係数  は,2.9 による。 
注記 2  この表に記載した数値は,丸めてある。

 

11

B 6190-2

2008

 (IS
O

 230-2

2006)


12 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

項目

記入例

−試験年月日   
−試験者氏名   
−機械の種類,形番及び製造番号

−測定器及び製造番号

年    月    日 
 
AAA,立て形マシニングセンタ,No.1111111 
レーザ干渉計  BBB,No.1234567

試験 
−試験軸

−位置検出器の種類 
−NDE 補正 
  −NDE 補正に用いた温度センサ

  −線膨張係数 
  (NDE 補正に使用) 
  −補正手順

−送り速度 
−各目標位置でのドウェル時間   
−使用した補正機能

 

ボールねじ及びロータリエンコーダ 
  位置            開始時(℃)      終了時(℃) 
テーブル中心                21.8                          22.9 
11 µm/(m・℃) 
 
20 秒ごとに更新 
1 000 mm/min 
5 s 
バックラッシ及びピッチ誤差補正

試験位置 
−試験していない軸の位置

−工具レファレンスに対するオフセット 
  (X/Y/Z)   
−工作物レファレンスに対するオフセット

(X/Y/Z)

 
Y=300 mm;Z=350 mm;C=0° 
0/0/120 mm 
 
0/0/30 mm 

レーザ干渉計の環境補正は,20 秒間ごとに更新

−気温   
−気圧 
−湿度

 
  位置 
作業領域の中央 
102.4 kPa 
60  %

 
開始時(℃) 
    20.6 
 

 
終了時(℃) 
    20.9 
 

図 2−両方向位置決めの正確さ及び繰返し性


13

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

図 3−一方向位置決めの正確さ及び繰返し性

項目

記入例

−試験年月日

−試験者氏名   
−機械の種類,形番及び製造番号   
−測定器及び製造番号

年    月    日 
 
AAA,立て形マシニングセンタ,No.1111111 
レーザ干渉計  BBB,No.1234567

試験 
−試験軸

−位置検出器の種類 
−NDE 補正 
  −NDE 補正に用いた温度センサ

  −線膨張係数 
  (NDE 補正に使用) 
  −補正手順

−送り速度 
−各目標位置でのドウェル時間   
−使用した補正機能

 

ボールねじ及びロータリエンコーダ 
  位置            開始時(℃)      終了時(℃) 
テーブル中心          21.8              22.9 
11 µm/(m・℃) 
 
20 秒ごとに更新 
1 000 mm/min 
5 s 
バックラッシ及びピッチ誤差補正

試験位置 
−試験していない軸の位置   
−工具レファレンスに対するオフセット 
  (X/Y/Z)   
−工作物レファレンスに対するオフセット 
(X/Y/Z)

 
Y=300 mm;Z=350 mm;C=0° 
0/0/120 mm 
 
0/0/30 mm 

レーザ干渉計の環境補正は,20 秒間ごとに更新
−気温

−気圧 
−湿度

 
  位置 
作業領域の中央 
102.4 kPa 
60  %

 
開始時(℃)

    20.6 
 

 
終了時(℃)

    20.9 
 


14 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

附属書 A

参考)

直進軸の位置決め測定における測定の不確かさの推定−

簡略化した方法

A.1

  測定の不確かさの推定

測定の不確かさの推定は,ISO/TR 230-9:2005 の

附属書 に示す手順及び計算式による。測定の不確か

さ は,包含係数  k=2 について計算する。

A.2

  測定の不確かさの要因

A.2.1

  一般

測定の不確かさの要因は,測定器,試験時の工作機械の軸に対する測定器のミスアライメント,20  ℃以

外の温度での測定による工作機械温度の補正による不確かさ,及び環境変動誤差(E

VE

)である。

これらの要因は,測定器の取付誤差を除いて,ISO/TR 230-9:2005 の

附属書 による。測定器の取付誤

差を除く理由は,検査報告書に記載の位置から 10 mm 以内にあると仮定しているからである。

A.2.2

  測定器による不確かさ,U

DEVICE

次に示す計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の C.2.2,並びに式(C.1)及び式(C.2)による。

校正された測定器を利用することを推奨する。校正証明書が最大不確かさを µm で表す場合は,式(A.1)

を適用する。校正証明書が,不確かさを µm/m 又は ppm で表す場合は,式(A.2)を適用する。

校正証明書がなく,測定器の製造業者が,誤差範囲を µm/m 又は ppm で示す場合は,式(A.3)を使用する。

測定器の分解能の影響は,一般に無視でき,また,ISO/TR 230-9:2005 の C.2.2

,並びに式(C.3)及び式(C.4)

で検証できる。

U

DEVICE

  =U

CALIBRATION

(A.1)

ここに,

U

DEVICE

測定器による不確かさ (µm)

U

CALIBRATION

包含係数  k=2 における校正証明書による校正の不確

かさ (µm)

U

DEVICE

  =U

CALIBRATION

×(A.2)

ここに,

U

DEVICE

測定器による不確かさ (µm)

U

CALIBRATION

包含係数  k=2 における校正証明書による校正の不確

かさ(µm/m 又は ppm)

L: 測定長さ (m)

U

DEVICE

=0.6×R

DEVICE

×(A.3)

ここに,

U

DEVICE

測定器による不確かさ (µm)

R

DEVICE

測定器の製造業者が示す測定器の誤差範囲(µm/m 又は

ppm)

L: 測定長さ (m)


15

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

A.2.3

  検査時の機械の軸に対する測定器のミスアライメントによる不確かさ,U

MISALIGNMENT

次に示す計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の C.2.3 及び式 (C.5) による。

測定器は,検査時に,機械の軸に平行に設置しなければならない。そうしないと測定誤差が生じる。

この影響は 2 次的なものであるが,ミスアライメントが 1 mm より大きく,かつ,検査時の機械の軸が

300 mm より短い場合には,この影響は大きくなる。式 (A.4)及び表 A.1 がミスアライメントの影響を示す。

レーザ干渉計のような光学的測定器においては,反射光の動きが測定器の製造業者の推奨どおりであれ

ば,ミスアライメントは 1 mm 以内となる。推奨はしないが,十分な輝度の反射光を得るという簡単な心

出しをすると,ミスアライメントは 4 mm にもなる。

リニアスケールのような機械的な測定器では,側面を利用した心合せでは,ミスアライメントは 0.5 mm

よりも小さくなる。

U

MISALIGNMENT

=0.3×

L

R

NT

MISALIGNME

2

(A.4)

ここに,

U

MISALIGNMENT

ミスアライメントによる測定の不確かさ (µm)

R

MISALIGNMENT

ミスアライメント (mm)

L: 測定長さ (m)

表 A.1−測定器のミスアライメントによる測定の不確かさ  U

MISALIGNMENT

単位  µm

ミスアライメント    (mm)

測定長さ    (mm)

0.5 1.0 1.5 2.0 3.0 4.0

      200

0

1

3

6

13

23

      300

0

1

2

4

9

15

      500

0

1

1

2

5

9

      800

0

0

1

1

3

6

    1 000

0

0

1

1

3

5

    1 500

0

0

0

1

2

3

    2 000

0

0

0

1

1

2

    4 000

0

0

0

0

1

1

A.2.4

  工作機械温度の補正による不確かさ

A.2.4.1

  一般

次に示す計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の C.2.4 による。

20  ℃以外の温度で測定を行った場合は,工作機械(又は工作物)と測定器との相対的な熱膨張を補正す

る必要がある。測定器が自動的に補正するので,この作業は目に見えないことが多い。

この補正のために必要な温度測定は,この規格本体の長さ測定の総合的な測定の不確かさに加える測定

の不確かさをもっている。

補正については,工作機械(又は工作物)及び測定器の線膨張係数が必要である。これらの不確かさは,

長さ測定の不確かさの更なる要因となる。

A.2.4.2 と A.2.4.3 とは,これらの不確かさの推定に関係する。

A.2.4.2

  温度測定による不確かさ

次に示す計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の式 (C.6) による。


16 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

温度測定で最も影響が大きい要因は,工作機械(又は工作物)の温度を代表するために測定点を選択す

ることである。工作物保持具を代表点とすることを推奨する。温度測定点は,7.1 に従って検査報告に記載

する必要がある。

その他の要因は,工作機械の構成要素に確実に固定する必要のある温度センサの取付方法及び温度セン

サの測定の不確かさである。

実用的には,これらの影響は,温度測定の起こり得る誤差範囲として表す。

注記 1 ℃の範囲は,±0.5  ℃という表現に対応する。

測定器の製造業者の指示に従って固定し,代表点に取り付けた温度センサについては,起こり得るセン

サの誤差範囲は,測定の不確かさの推定に用いることができる。一般に用いる温度センサは,約 0.7  ℃±

0.35  ℃の変動範囲をもつ。温度センサが,正しく取り付けられていない場合又は代表点でない位置に取り

付けられている場合には,測定誤差は 4  ℃より大きくなる。温度センサの測定誤差の影響及び測定長さの

影響を

表 A.2 に示す。

表 A.2−温度測定における不確かさの影響  U

M, DEVICE

及び U

M, MACHINE TOOL

単位  µm

測定結果の誤差  (℃)

測定長さ

(mm)

0.1

a)

±0.05

b)

0.2

a)

±0.1

b)

0.5

a)

±0.25

b)

0.7

a)

±0.35

b)

1.0

a)

±0.5

b)

2.0

a)

±1.0

b)

3.0

a)

±1.5

b)

4.0

a)

±2.0

b)

200 0 0 1 1 1 3 4 6

300 0 0 1 1 2 4 6 8

500 0 1 2 2 3 7 10 14

800 1 1 3 4 6 11 17 22

1

000 1 1 3 5 7 14 21 28

1

500 1 2 5 7 10 21 31 42

  2 000

1

3

7

10

14

28

42

55

4

000  3  6  14 19 28 55 83 111

線膨張係数 12.0

µm/(m・℃)

a)

  温度測定結果の真値からのずれ(偏差)

b)

  温度測定結果の不確かさ

温度測定による測定の不確かさは,工作機械 U

M, MACHINE TOOL

及び測定器 U

M, DEVICE

について推定する必要

がある。

ほとんどのレーザ干渉計は,測定器の熱膨張(例えば,大気温度の影響)を自動的に補正できる。この

補正による不確かさは,測定器の測定の不確かさに含める。このような場合は,測定器の温度測定による

測定の不確かさ U

M, DEVICE

を計算する必要はない。工作機械の温度測定による測定の不確かさ U

M, MACHINE

TOOL

は,長さ測定の不確かさに対する要因として残る[式 (A.5) を参照]

リニアスケールを用いる場合には,そのリニアスケールの線膨張係数が工作機械(又は工作物)と同じ

であれば,20  ℃以外の温度に対する補正はリニアスケールの熱膨張によって自動的に行われる。唯一の誤

差は,工作機械の工作物保持具とリニアスケールとの温度差である。リニアスケールを工作機械に取り付

けて数分経過すれば,この温度差は 0.1  ℃以下になる。この温度差は,工作機械の温度測定による不確か

さ U

M, MACHINE TOOL

に対して式 (A.5) に示す温度範囲として用いることができる。リニアスケールの温度の

測定を行う必要はなく,測定器の温度測定による測定の不確かさ U

M, DEVICE

をゼロにすることができる[式


17

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

(A.6)  を参照]。

U

M, MACHINE TOOL

=0.6×α×L×R(θ) (A.5)

ここに,  U

M, MACHINE TOOL

: 工作機械の温度測定による測定の不確かさ (µm)

α: 検査時の軸に関する工作機械の線膨張係数

[µm/(m・℃)]

L: 測定長さ(m)

R(θ): 測定の不確かさによって起こり得る温度範囲,又は

工作機械の工作物保持具と(機械的)測定器との温

度差  (℃)

 

U

M, DEVICE

=0.6×α×L×R(θ) (A.6)

ここに,

U

M, DEVICE

測定器の温度測定による測定の不確かさ (µm)

測定器の不確かさについての記述が測定器の温度

測定による不確かさ(若しくは,20  ℃以外での温度

での測定に対する補正の不確かさ)を含むか,又は

測定器が工作機械(若しくは工作物)の温度を採用

する場合は,この値はゼロにすることができる。

α: 測定器の線膨張係数 [µm/(m・℃)]

L: 測定長さ (m)

R(θ): 測定の不確かさによって起こり得る温度範囲  (℃)

A.2.4.3

  線膨張係数による不確かさ

次に示す計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の式 (C.7)による。

実際には,工作機械及び測定器の線膨張係数は,理科年表などのハンドブックから引用できる。実際の

線膨張係数は,これらに記載されている値と異なる可能性がある。その差異は,単位を µm/(m・℃)として

範囲で示す。一般的に,その範囲は,機械の軸に用いるリニアスケールについては,2 µm/(m・℃)である。

複合材では公称値よりも大きな値を示す。

注記 2

µm/(m・℃)の範囲は,±1 µm/(m・℃)という表現に対応する。

表 A.は,線膨張係数の不確かさと軸方向長さ 1  mの長さ測定の温度との関係を示す。20  ℃での測定

では,補正の必要がないために線膨張係数による不確かさはない。

工作機械(又は工作物)の線膨張係数の起こり得る誤差による不確かさ U

E, MACHINE TOOL

[式(A.7)参照]

及び測定器の線膨張係数の起こり得る誤差による不確かさ U

E, DEVICE

[式(A.8)参照]を評価する必要がある。

測定器の不確かさについての記述が 20  ℃以外での温度での測定に対する補正の不確かさを含むのであ

れば,U

E, DEVICE

はゼロにできる。


18 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

表 A.3−線膨張係数の不確かさによる測定の不確かさ U

E

単位  µm /m

線膨張係数の誤差範囲    [µm /(m・℃)]

温度

(℃)

1

 a)

±0.5

b)

2

 a)

±1.0

b)

3

 a)

±1.5

b)

4

 a)

±2.0

b)

6

 a)

±3.0

b)

 5

9

17 26 35 52

10

6

12 17 23 35

15

3 6

9

12

17

18

1

2 3 5 7

19

1

1 2 2 3

20

0

0 0 0 0

21

1

1 2 2 3

22

1

2 3 5 7

25

3 6

9

12

17

30

6

12 17 23 35

35

9

17 26 35 52

U

E

=  線膨張係数×L

U

E

               µm

L                  m

a)

  線膨張係数の誤差範囲

b)

  誤差範囲の不確かさ

U

E, MACHINE TOOL

  =0.6×∆T×L×R(α) (A.7)

ここに,

U

E, MACHINE TOOL

工作機械(又は工作物)の線膨張係数の起こり得る

誤差による不確かさ (µm)

T: 20  ℃からの差(∆TT−20)  (℃)

T: 工作機械又は工作物の温度  (℃)

L: 測定長さ (m)

R(α): 工作機械(又は工作物)の線膨張係数の誤差範囲

[µm/(m・℃)]

 

U

E, DEVICE

=0.6×∆T×L×R(α) (A.8)

ここに,

U

E, DEVICE

長さ測定器の線膨張係数の起こり得る誤差による

不確かさ (µm)

測定器の不確かさについての記述が,

測定器の温

度測定による不確かさ(又は 20  ℃以外での温度で

の測定に対する補正の不確かさ)を含む場合は,こ

の値はゼロにできる。

T: 20  ℃からの差(∆TT−20)  (℃)

T: 測定器の温度  (℃)

L: 測定長さ (m)

R(α): 測定器の線膨張係数の誤差範囲 [µm/(m・℃)]


19

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

A.2.5

  環境変動誤差による不確かさ(E

VE

,又は熱ドリフト),U

EVE

次に示す計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の C.2.5 及び式 (C.9) による。

多くの測定においては,工作機械及び測定器に影響を与え得る温度変化がある。その影響は,特に温度

ドリフトは, 3.1 及び 3.3 によって最小に抑える必要がある。

その他の影響は,簡単なドリフト試験を行うことで検証できる。長さの測定を行う前に,機械の軸を最

大移動位置(移動の最大距離)まで移動させる。長さ測定に必要なおおよその時間内に,測定器の読みを

記録する。読みの範囲 E

VE

は,式 (A.9) に基づいて対応する不確かさの推定に用いる残留環境変動誤差と

なる。

U

EVE

=0.6×E

VE

(A.9)

ここに,  U

EVE

環境変動による測定の不確かさ(µm)

E

VE

ドリフト検査からの範囲(µm)

A.2.6

  環境変動誤差による繰返し性の修正

A.2.6 は,2 000 mm 以下の軸だけに適用する。次に示す計算式は,箇条 2A.2.4 及び ISO/TR 230-9:2005

の C.2.5 による。

環境変動誤差 E

VE

は,軸の繰返し性の測定によって計算された標準偏差の値を大きくする。したがって,

繰返し性の値 RR↑,R↓を増大させる。ドリフト試験を行い,検査時の軸の測定長がより長い値に対し

て,繰返し性の値が有効であれば,繰返し性の値は,次のように修正できる。

s

i

,

corrected

↑=

2

EVE

2

2

÷

ø

ö

ç

è

æ

U

s

i

s

i

,

corrected

↓=

2

EVE

2

2

÷

ø

ö

ç

è

æ

U

s

i

R

i

,

corrected

↑=4×s

i

,

corrected

R

i

,

corrected

↓=4×s

i

,

corrected

R

i

,

corrected

=max.[2×S

i

,

corrected

↑+2×s

i

,

corrected

↓+|B

i

|;R

i

,

corrected

↑;R

i

,

corrected

↓]

R

corrected

↑=max.[R

i

,

corrected

↑]

R

corrected

↓=max.[R

i

,

corrected

↓]

R

corrected

=max.[R

i

,

corrected

] (A.10)

ここに,  s

i

,

corrected

↑,↓: 一方向位置決めの繰返し性,環境影響によって修正さ

れた s

i

に対する修正推定値

s

i

位置の一方向位置決めの繰返し性の推定値(2.15 参照)

U

EVE

環境変動による測定の不確かさ

R

i

,

corrected

↑,↓: 環境影響によって修正された,位置 における一方向位

置決めの繰返し性

R

i

,

corrected

環境影響によって修正された,位置 における両方向位

置決めの繰返し性

R

corrected

↑,↓: 環境影響によって修正された,一方向位置決めの繰返

し性


20 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

R

corrected

環境影響によって修正された,修正された両方向の位

置の繰返し性

A.3

  評価項目の不確かさの推定  AA↑,A↓,EE↑,E↓,RR↑,R↓,B

A.3.1

  一般

A.3 に示す計算式は,箇条 及び ISO/TR 230-9:2005 の C.4 による。2 000 mm までの軸については,5

回の正方向及び 5 回の負方向の測定を行うことを想定している。2 000 mm を超える軸については,1 回の

正方向及び 1 回の負方向の測定を行う。

測定の不確かさに対する次の要因を想定している。すなわち,測定器,測定器の検査時の工作機械に対

する測定誤差,工作機械及び測定器に対する温度測定,工作機械及び測定器の線膨張係数,並びに環境変

動誤差(E

VE

)である。

A.3.2

  一方向位置決めの繰返し性の不確かさの推定  U(R,R↓)

この細分箇条は,2 000 mm 以下の軸だけに適用する。次に示す計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の C.4.3

及び式(C.14)による。

U(R↑,R↓)=2×U

EVE

(A.11)

ここに,

U(R,R↓): 5 回の測定における,k=2 での一方向の繰返し性の不確

かさ(µm)

A.3.3

  反転値の不確かさの推定  U(B)

次に示す計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の C.4.2 及び式 (C.14) による。

a

)  2 000 mm 以下の軸について

U(B)=0.9×U

EVE

(A.12)

ここに,  U(B):

5 回の測定における k=2 での反転値の測定の不確かさ(µm)

b

)  2 000 mm を超える軸について

U(B)=2×U

EVE

(A.13)

ここに,

U(B): 1 回の測定における k=2 での反転値の測定の不確かさ(µm)

A.3.4

  両方向位置決めの繰返し性の不確かさ  U(R)

この細分箇条は,2 000 mm 以下の軸だけに適用する。次に示す計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の C.4.4

及び式 (C.15) による。

U(R)=2.2×U

EVE

(A.14)

ここに,

U(R): 5 回の測定における k=2 での両方向位置決めの繰返し性の

測定の不確かさ(µm)

A.3.5

  系統偏差の不確かさ  U(MEEE↓)

次の計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の C.4.5 及び式 (C.16) による。

a

) 2

000mm 以下の軸について

U(EE↑, E↓)=

2

EVE

2

DEVICE

E,

2

TOOL

MACHINE

E,

2

DEVICE

M,

2

TOOL

MACHINE

M,

2

NT

MISALIGNME

2

DEVICE

5

1

U

U

U

U

U

U

U

×

+

+

+

+

+

+

(A.15)

ここに,  U(EE↑, E↓):

5 回の測定における k=2 での系統偏差による測定の不

確かさ(µm)


21

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

U(M)=

2

EVE

2

DEVICE

E,

2

TOOL

MACHINE

E,

2

DEVICE

M,

2

TOOL

MACHINE

M,

2

NT

MISALIGNME

2

DEVICE

10

1

U

U

U

U

U

U

U

×

+

+

+

+

+

+

(A.16)

ここに,

U(M): 5 回の測定における k=2 での平均両方向位置決め偏差 

よる測定の不確かさ (µm)

b

)  2 000 mm を超える軸について

U(EE↑, E↓)=

2

EVE

2

DEVICE

E,

2

TOOL

MACHINE

E,

2

DEVICE

M,

2

TOOL

MACHINE

M,

2

NT

MISALIGNME

2

DEVICE

U

U

U

U

U

U

U

+

+

+

+

+

+

(A.17)

ここに,  U(EE↑, E↓):

1 回の測定における k=2 での系統偏差による測定の不

確かさ (µm)

U(M)=

2

EVE

2

DEVICE

E,

2

TOOL

MACHINE

E,

2

DEVICE

M,

2

TOOL

MACHINE

M,

2

NT

MISALIGNME

2

DEVICE

2

1

U

U

U

U

U

U

U

×

+

+

+

+

+

+

(A.18)

ここに,

U(M): 1 回の測定における k=2 での平均両方向位置決め偏差 

よる測定の不確かさ (µm)

A.3.6

  位置決めの正確さの不確かさ  U(AAA↓)

次の計算式は,ISO/TR 230-9:2005 の C.4.6 及び式(C.17)による。

U(AA↑, A↓)=

2

2

)

,

(

)

(

+

R

R

U

E

U

(A.19)

ここに,

  U(AA↑, A↓)

5

回の測定における,

k

2

での位置決めの正確さによ

る測定の不確かさ

(µm)

A.4

不確かさの推定例

この箇条では,測定の不確かさの推定について四つの例を示す。その内の二つは,レーザ干渉計の結果

であり,他の二つはリニアスケールの結果である。どちらの測定器でも平均的な工場条件と改善された工

場条件とで推定を行っている。

平均的な工場条件は,次による(

表 A.4 及び表 A.6 を参照)。

−  測定器の校正が行われていない

−  アライメント

−  レーザ干渉計は,反射光が十分な輝度をもつ(推奨していない)

−  リニアスケールでは,側面を利用して,

0.5 mm

以内でセットする

−  工場の温度は,

20

℃±

5

−  温度測定

−  レーザ干渉計では,工作機械の温度測定の誤差範囲は

0.7

−  リニアスケールでは,機械の温度の差は,

0.1

℃(一般に,数分後に到達)


22 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

線膨張係数の起こり得る誤差は,

2 µm/(m

・℃

)

−  環境変動誤差(

E

VE

)は,

1.7 µm

改善された工場条件は,次による(

表 A.5 及び表 A.7 を参照)。

−  測定器は校正されている

−  アライメント

−  レーザ干渉計は,反射光が

1 mm

以内に調整されている(推奨する方法)

−  リニアスケールでは,側面を利用して

0.5 mm

以内でセットする

−  工場の温度は,

20

℃±

1

−  温度測定

−  レーザ干渉計では,工作機械の温度測定の誤差範囲は

0.2

−  リニアスケールでは,機械の温度の差は,

0.05

℃(一般に,

10

分以内に到達)

−  線膨張係数の起こり得る誤差は,

2 µm/(m

・℃

)

−  環境変動誤差

(E

VE

)

は,

1.7 µm

。改善された工場条件では,より小さい

E

VE

値を示す。

平均的な工場条件では,位置決めの正確さの測定の不確かさ

U(A)

は,軸長さ

1 750 mm

で,かつ,

表 A.4

及び

表 A.6 に記載の条件の場合には,レーザ干渉計及びリニアスケールに対して

15 µm

になる。位置決め

の正確さ

A

は,

A = 6 µm

±

15 µm(k

2)

と記載するのが望ましい。

改善された工場条件では,位置決めの正確さの測定の不確かさ

U

A

)は,軸長さ

1 750 mm

で,かつ,

表 A.5 及び表 A.7 に記載の条件の場合には,レーザ干渉計及びリニアスケールに対して,

4 µm

になる。位

置決めの正確さ

A

は,

A = 6 µm

±

4 µm(k

2)

と記載するのが望ましい。

環境変動誤差に伴う不確かさによる繰返し性の値の修正の例を

表 A.8 に示す。


23

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

表 A.4−平均的な工場条件でのレーザによる位置決め測定における測定の不確かさの推定例

推定方法:簡易法

工場条件:平均的な工場条件

要  因

数値

単位

単位

測定器 

  測定長さ 1

751.000

mm

  誤差範囲 3.400

ppm

U(DEVICE)

3.6

µm

A.3

アライメント

  ビームのアライメント

  アライメント(例)

4.000 mm

  測定長さ 1

751.000

mm

U(MISALIGNMENT)

2.7

µm

A.4

工作物温度の補正

  測定長さ 1

751.000

mm

  線膨張係数 12.000

µm/(m・℃)

  20℃からの差,最大値 5.000

温度測定

偏差,最大値 0.700

U(M,MACHINE TOOL)

8.8

µm

A.5

U(M,DEVICE)

ゼロは U(DEVICE)に含む

線膨張係数の不確かさ 2.000

µm/(m・℃)

U(E,MACHINE TOOL)

10.5

µm

A.7

U(E,DEVICE)

ゼロは U(DEVICE)に含む

EVE

  環境変動

EVE

1.700 µm

U(EVE)

1.0

µm

A.9

U(R↑,R↓)

a

)

2

µm

A.11

U(B)

 a)

1

µm

A.12

U(R)

 a)

2

µm

A.14

U(E,E↑,E↓)

 a)

14

µm

A.15

U(M)

 a)

14

µm

A.16

U(A)

 a)

 

15

µm

A.19

a

)

  これらの値を最終的な測定値として記録する。 


24 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

表 A.5−改善された工場条件でのレーザによる位置決め測定における測定の不確かさの推定例

推定方法:簡易法

工場条件:改善された工場条件

要因

数値

単位

単位

測定器 

  測定長さ 1

751.000

mm

  誤差範囲

1.7

µm

U(DEVICE)

1.7

µm

A.1

アライメント

  ビームのアライメント

  アライメント(例)

1.000 mm

  測定長さ 1

751.000

mm

U(MISALIGNMENT)

0.2

µm

A.4

工作物温度の補正

  測定長さ 1

751.000

mm

  線膨張係数 12.000

µm/(m・℃)

  20  ℃からの差,最大値 1.000

温度測定

偏差,最大値 0.200

U(M,MACHINE TOOL)

2.5

µm

A.5

U(M,DEVICE)

ゼロは U(DEVICE)に含む

線膨張係数の不確かさ 2.000

µm/(m・℃)

U(E,MACHINE TOOL)

2.1

µm

A.7

U(E,DEVICE)

ゼロは U(DEVICE)に含む

EVE

  環境変動

EVE

1.700 µm

U(EVE)

1.0

µm

A.9

U(R↑,R↓)

 a)

2.0

µm

A.11

U(B)

 a)

0.9

µm

A.12

U(R)

 a)

2.2

µm

A.14

U(E,E↑,E↓)

 a)

3.7

µm

A.15

U(M)

 a)

3.7

µm

A.16

U(A)

 a)

 

4.2

µm

A.19

a

)

  これらの値を最終的な測定値として記録する。


25

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

表 A.6−平均的な工場条件でのリニアスケールによる位置決め測定における測定の不確かさの推定例

推定方法:簡易法

工場条件:平均的な工場条件

要因

数値

単位

単位

測定器

  測定長さ 1

751.000

mm

  誤差範囲 2.000

µm/m

U(DEVICE)

2.1

µm

A.3

アライメント

  ビームのアライメント

  アライメント(例)

0.500 mm

  測定長さ 1

751.000

mm

U(MISALIGNMENT)

0.0

µm

A.2

工作物温度の補正

  測定長さ 1

751.000

mm

  線膨張係数 12.000

µm/(m・℃)

  20  ℃からの差,最大値 5.000

温度測定

偏差,最大値 0.100

U(M,MACHINE TOOL)

1.3

µm

A.5

U(M,DEVICE)

ゼロ,測定器は機械温度を採用

線膨張係数の不確かさ 2.000

µm/(m・℃)

U(E,MACHINE TOOL)

2.000 µm/(m・℃)

U(E,DEVICE)

10.5

µm

A.7

EVE,環境変動

10.5

µm

A.8

EVE

1.700 µm

U(EVE)

1.0

µm

A.9

U(R↑,R↓) 

a

)

2

µm

A.11

U(B) 

a

)

1

µm

A.12

U(R) 

a

)

2

µm

A.14

U(E,E↑,E↓) 

a

)

15

µm

A.15

U(M)

 a)

15

µm

A.16

U(A) 

a

)

 

15

µm

A.19

a

)

  これらの値を最終的な測定値として記録する。


26 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

表 A.7−改善された工場条件でのリニアスケールによる位置決め測定における測定の不確かさの推定例

推定方法:簡易法

工場条件:改善された工場条件

要因

数値

単位

単位

測定器

  測定長さ 1

751.000

mm

  誤差範囲

1.0

µm/m

U(DEVICE)

1.8

µm

A.2

アライメント

  ビームのアライメント

  アライメント(例)

0.500 mm

  測定長さ 1

751.000

mm

U(MISALIGNMENT)

0.0

µm

A.4

工作物温度の補正

  測定長さ 1

751.000

mm

  線膨張係数 12.000

µm/(m・℃)

  20  ℃からの差,最大値 1.000

温度測定

偏差,最大値 0.050

U(M,MACHINE TOOL)

0.6

µm

A.5

U(M,DEVICE)

ゼロ,測定器は機械温度を採用

線膨張係数の不確かさ 2.000

µm/(m・℃)

U(E,MACHINE TOOL)

2.000

U(E,DEVICE)

2.1

µm

A.7

EVE

環境変動

2.1

µm

A.8

EVE

1.700 µm

U(EVE)

1.0

µm

A.9

U(R↑, R↓) 

a

)

2.0

µm

A.11

U(B) 

a

)

0.9

µm

A.12

U(R) 

a

)

2.2

µm

A.14

U(EE↑, E↓) 

a

)

3.5

µm

A.15

U(M) 

a

)

3.5

µm

A.16

U(A) 

a

)

 

4.1

µm

A.19

a

)

  これらの値を最終的な測定値として記録する。


27

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

表 A.8−環境変動誤差に伴う不確かさ U

(

EVE

)

による位置決め測定の繰返し性 の値の修正例

数値

単位

単位

EVE  環境変位

  EVE 1.700

µm

U(EVE)

1.0

µm A.9

繰返し性の値の修正

修正前

修正後

単位

R

a

)

 2.98

2.18

µm  A.10

R

a

)

 2.55

1.53

µm  A.10

に対する S↑(目標位置 9)

a

)

 0.746

0.544

µm  A.10

に対する S↓(目標位置 9)

a

)

 0.638

0.383

µm  A.10

に対する B(目標位置 9)

a

)

 3.9

µm

R

a

)

 6.7

5.8

µm  A.10

a

)

  これらの値は,この規格の表 に示す値を用いて計算したものである。


28 
B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

附属書 B

参考)

ステップサイクル

この附属書は,代替測定サイクル,すなわち,ステップサイクル(

図 B.1 参照)について記載するもの

であって,規定の一部ではない。

図 B.1−ステップサイクル

このステップサイクルによる測定結果は,

図 に示した標準測定サイクルによる結果とは異なることが

ある。

標準測定サイクルを使用すると,両端の目標位置において,そのどちらかの目標位置に一方の向きから

位置決めし,その後にもう一方の向きから位置決めしたときに,その目標位置に接近する時間の間隔に大

きな差を生じる。ステップサイクルを使用すると,一つの目標位置への両方向からの接近は,比較的短時

間で行われるが,最初と最後との目標位置の測定には大きな時間差を生じる。

標準測定サイクルによる測定は,試験している軸上のそれぞれの目標位置に及ぼす熱の影響の程度が異

なる可能性がある。測定中の熱の影響は,反転値

B

及び繰返し性

R

の両方に現れる。

ステップサイクルの場合には,熱の影響は,平均両方向位置決め偏差

M

に現れるが,機械の熱的挙動は,

反転値及び繰返し性にわずかに影響を及ぼすだけである。


29

B 6190-2:2008 (ISO 230-2:2006)

参考文献

[1]

JIS B 6193  工作機械−熱変形試験方法通則

注記

対応国際規格:ISO 230-3

Test code for machine tools

Part 3: Determination of thermal effects

(IDT)

[2]

ISO/TR 230-9

:2005

Test code for machine tools

Part 9: Estimation of measurement uncertainty for machine

tool tests according to series

ISO 230

, basic equations