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B 4238 : 1999

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本工具工業会

(JSTA)

/財団法人日本規格協会(JSA)から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があ

り,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。

今回の改正では,JIS B 1301 が 1996 年に改正されたことに伴い,内容を見直したが,寸法的な変更は軽

微であり,様式の変更が主である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

4238

: 1999

キー溝ブローチ

Keyway Broaches

序文  この規格は,キー溝の加工に多く使用されているブローチの統一性を図るために,1972 年 10 月に

制定され,その後 1980 年,1988 年の 2 回の改正を経ている。JIS B 1301 が 1996 年に改正されたことに伴

い,この規格を改正する。

1.

適用範囲  この規格は,JIS B 1301 に規定するキーの呼び寸法 3×3∼16×10 に対応するキー溝の加工

に用いる平形のキー溝ブローチ(以下,ブローチという。

)について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによってこの規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0175

  ブローチ用語

JIS B 0405

  普通公差−第 1 部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差

JIS B 0601

  表面粗さ−定義及び表示

JIS B 0659

  比較用表面粗さ標準片

JIS B 1301

  キー及びキー溝

JIS B 4237

  ブローチのつかみ部の形状・寸法

JIS B 7502

  マイクロメータ

JIS B 7503

  ダイヤルゲージ

JIS B 7513

  精密定盤

JIS B 7726

  ロックウェル硬さ試験−試験機の検証

JIS B 7734

  ヌープ硬さ試験−試験機の検証

JIS G 4403

  高速度工具鋼鋼材

JIS Z 2245

  ロックウェル硬さ試験−試験方法

JIS Z 2251

  ヌープ硬さ試験−試験方法

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0175 による。

4.

種類  ブローチの種類は,加工するキー溝幅の許容差に対応する刃幅 の許容差によって滑動形 D10

用,普通形 JS9 用及び締込み形 P9 用の 3 種類とする。

5.

形状・寸法  ブローチの形状及び寸法は,表 による。


2

B 4238 : 1999

6.

品質

6.1

外観  ブローチの外観は,地きず及び割れ並びに有害なまくれ・きず・さびなどの欠点がなく,仕

上げは良好でなければならない。

6.2

表面粗さ  ブローチの刃部の表面粗さは,8.1 による試験を行ったとき,すくい面で JIS B 0601 に規

定する 0.8

μmRa (3.2μmRy)  以下とする。

6.3

硬さ  ブローチの刃部の硬さは,8.2 による試験を行ったとき,63HRC 又は 772HV 以上とする。

6.4

曲がり  ブローチの底面の曲がりは,8.3 による試験を行ったとき,500mm につき 0.1mm 以下とす

る。

7.

材料  ブローチの材料は,JIS G 4403 に規定する SKH51 又はこれと同等以上の性能をもつものとする。

8.

試験方法

8.1

表面粗さ  ブローチ刃部の表面粗さは,目視によって JIS B 0659 に規定する粗さ標準片と比較測定

する。

8.2

硬さ  ブローチの硬さは,刃長間の両端付近及び中間の 3 か所を JIS B 7726 に規定するロックウェ

ル硬さ試験機を用いて JIS Z 2245 に規定する試験方法によって測定する。ただし,ロックウェル硬さ試験

機による測定ができない場合は,JIS B 7734 に規定するヌープ硬さ試験機を用いて,JIS Z 2251 に規定す

る試験方法によって測定してもよい。

なお,試験機による測定ができない場合は,やすりによる比較測定を行ってもよい。

8.3

曲がり  ブローチの曲がりは,図のように,精密定盤の上に置いた保持具に,ブローチの底面を上

にして取り付け,任意の位置で長手方向に 500mm 離れた A 及び B の高さが等しくなるようにした後,底

面に垂直にダイヤルゲージを当て,A から B まで移動したときの読みの最大値と最小値との差を求める。

備考1.  精密定盤は,JIS B 7513に規定する1級とする。

2.

ダイヤルゲージは,JIS B 7503 による。

3.

A

,B の間隔が 500mm とれない場合は,だれの部分を除いてできるだけ大きくとる。

図  曲がりの試験方法

8.4

形状・寸法  ブローチの形状及び寸法は,表 によって測定する。


3

B 4238 : 1999

表 1  ブローチの形状及び寸法

単位 mm

刃幅 t

工作物寸法(参考)

使用条件(参考)

許容差

ブローチ幅

T

呼び番号(

1

)

基準寸法

滑動形

D10

普通形

JS9

締込み形

P9

基準寸法  許容差

h7

仕上刃

の高さ

H

第 1 刃

の高さ

H

1

全長

L

シャンク

の長さ

l

1

刃長

l

2

肩の

高さ

F

面取り

C

刃先すみ

部の丸み

r

H

H

1

ピッチ

P

つかみ部の

呼び寸法

ねじ中心

までの高さ

N

キー溝

b

2

キー溝

深さ

t

2

すみ部
の丸み

r

2

最小径

D

最大

切削長

引抜き

回数

ストロ

ーク

予想

荷重(

2

)

kN

 310016

425 165  260

0.08

6

0.08

16  1  330

1

 310028

 9

 7.27

530 185  345

 6

1.73

 8

28 1  440

2

 310045-2

3

+0.012

−0.002

−0.006

−0.020

+0.060

+0.046

 5

 8

 7.13

475

220

255

 5

0.5

0.87 10

 6

3.5

 3

1.4

0.16

10

45 2  380

2

 410028

 9

 6.68

600

185

415

 5.5

2.32

 8

28

1

510

3

 410045-2

 5

 8

 6.84

500

220

280

 4.5

1.16

10

 6

3.5

10

45 2  400

3

 412045

10

 7.76

710

225

485

 6

2.24

10

45

1

610

3

 412063-2

4

+0.015 
−0.003

−0.012 
−0.030

+0.078 
+0.060

 6

0

−0.012

 9

 7.88

600

265

335

 5

0.5

0.16

1.12 12

 8

4.5

 4

1.8

12

63 2  500

4

 513028

11

 8.10

630

190

440

 6.5

0.16

2.9

 8

0.16

28

1

530

4

 513063-2

 7

10

 8.55

670

265

405

 5.5

1.45 12

 8

4.5

13

63 2  570

5

 515045

13

10.17

800

230

570

 8

0.25

2.83

10

0.25

45

1

690

5

 515090-2

5

+0.015 
−0.003

−0.012 
−0.030

+0.078 
+0.060

 8

12 10.58  750 320  430

7

0.8

 1.42

14

10 5.5

 5

2.3

15

90 2  640

6

 618045

850 230  620

10

45  1  740

6

 618063

16 12.59

1 000

270

730

10

3.41

12

1

890

7

 618112-2

6

+0.015 
−0.003

−0.012 
−0.030

+0.078 
+0.060

 9

0

−0.015

14 12.29  900 365  535

8

1

 1.71

16

10 6  6

2.8

18

112 2  790

9

 824045

950 240  710

10

45  1  830

8

 824063

21 16.81

1 120

280

840

13

4.19

12

63

1

000

10

 824090-2

850 330  520

14

90  2  730

12

 824140-2

8

+0.018 
−0.004

−0.015 
−0.037

+0.098 
+0.076

12

19 16.90

1 120

430

690

11

1.2

2.1

18

14 8  8

3.3

24

140 2 1

000

13

1030045

900 240  660

0.25

10

0.25

45  1  780

11

1030090

26 21.64

1 250

330

920

17

4.36

14

90 1

1

130

16

1030112-2

950 375  575

0.4

16

0.4

112  2  830

18

1030180-2

10

+0.018 
−0.004

−0.015 
−0.037

+0.098 
+0.076

15

23 20.82

1 250

510

740

14

1.5

2.18

20

16 11 10

3.3

30

180 2 1

130

23

1240045

950 250  700

10

45  1  820

14

1240090

32 27.58

1 250

340

910

23

4.42

14

90

1

120

19

1240112-2

1 000

385

615

16

112

2

870

22

1240180-2

12

+0.021 
−0.006

−0.018 
−0.045

+0.120 
+0.093

17

0

−0.018

29 26.79

1 250

520

730

20

1.5

2.21

20

18 13 12

3.3

40

180 2 1

190

27

1445045

1 000

250

750

10

45

1

870

18

1445090

34 28.88

1 320

340

980

24

5.12

14

90

1

120

22

1445112-2

1 000

385

615

16

112

2

990

25

1445180-2

14

+0.021 
−0.006

−0.018 
−0.045

+0.120 
+0.093

19

31 28.44

1 250

520

730

21

2

2.56

20

20 15 14

3.8

45

180 2 1

370

32

1650045

1 060

250

810

10

45

1

930

21

1650090

36 30.19

1 400

340

1 060

25

5.81

14

90

1

270

29

1650112-2

1 060

385

675

16

112

2

930

30

1650180-2

16

+0.021 
−0.006

−0.018 
−0.045

+0.120 
+0.093

19

0

−0.021

33 30.09

1 400

520

880

22

2

2.91

20

20 15 16

4.3

50

180 2 1

270

41


4

B 4238 : 1999

(

1

)

呼び番号は,刃幅,工作物の最小径及び最大切削長の順序で表す。 
なお,呼び番号に,−2 の付いているものは,引抜き回数が 2 回であるものを示す。

例 1. 

例 2. 

(

2

)

予想荷重は,一般に次の式で計算される。

予想荷重=(切削幅)×(1 刃当たりの切削量)×(比切削抵抗)×(同時切削刃数) 
次に,工作物の比切削抵抗が 294kPa の場合の例を示す。

例  呼び番号  1240045 の場合

予想荷重=12×0.08×2.94×5=14kN

備考1.  つかみ部は,JIS B 4237に規定するねじ形による。

2.  H

及び H

1

の許容差は,それぞれ

02

.

0

0

mm

及び

03

.

0

0

mm

とする。

3.  L

L

1

及び l

2

の許容差は,±5mm とする。

4.  N

の許容差は,JIS B 0405 に規定する中級とする。

5.  r

は,JIS B 1301 のキー溝寸法の r

2

による。


5

B 4238 : 1999

表 2  形状乃び寸法の試験方法

番号

項目

測定方法

測定方法図

測定器具

1

刃幅

t

2

ブローチ幅

T

3

仕上刃の高さ

H

4

第 1 刃の高さ

H

1

外側マイクロメー

タで測定する。

JIS B 7502

に規定する外側マ
イクロメータ

備考  測定方法及び測定器具は,一般的な例を示したものである。

9.

検査  ブローチの検査は,形状・寸法,外観,曲がり,表面粗さ及び硬さについて行い,それぞれ 5.

及び 6.16.4 の規定に適合しなければならない。

10.

製品の呼び方  ブローチの呼び方は,規格番号又は規格名称,呼び番号,種類及び材料記号(

3

)

による。

例  JIS B 4238  515045  JS9 用  SKH51

キー溝ブローチ  515045  JS9 用  SKH51

(

3

)

使用材料が SKH51又はこれと同等の場合は,HSS と呼んでもよい。

11.

表示

11.1

製品の表示  ブローチには,前部案内又は側面に次の項目を横書きに表示する。

                                      例

(1)

呼び番号及び 99(改正年記号)  : 515045-99

(2)

種類

: JS9

(3)

材質記号(

4

)

: SKH51

(4)

製造業者名又はその略号

(

4

)

使用材料が SKH51又はこれと同等の場合は,HSS と表示してもよい。

11.2

包装の表示  ブローチの包装には,規格番号又は規格名称及び 11.1 に規定する事項を表示する。

関連規格  JIS B 0401-1  寸法公差及びはめあいの方式−第 1 部:公差,寸法差及びはめあいの基礎


6

B 4238 : 1999

JIS

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

村  田  良  司

東京理科大学理工学部

(委員)

藤  田  昌  宏

通商産業省機械情報産業局

八  田      勲

工業技術院標準部

伊  藤      哲

工業技術院機械技術研究所

橋  本      進

財団法人日本規格協会

倉  持      建

日本高周波鋼業株式会社

南  野  修  司

日立ツール株式会社

川  口  俊  充

株式会社不二越

日下部  祐  次

神鋼コベルコツール株式会社

宮  林  光  行

株式会社彌満和製作所

舞  田  靖  司

社団法人日本機械工業連合会

岡  安  英  雄

社団法人日本工作機械工業会

西  村  欣  也

社団法人日本歯車工業会

石  川  侑  男

社団法人日本金型工業会

安  武  昭  彦

社団法人日本工作機器工業会

手  取  正  輝

いすゞ自動車株式会社

小  峰  武  夫

コベルコツールエンジニアリング株式会社

大  沢  秀  彦

オーエスジー株式会社

佐  藤  直  彦

理研製鋼株式会社

田  中  祐  弌

コベルコツールエンジニアリング株式会社

三  好  忠  義

オーエスジー株式会社

(事務局)

平  野  武  治

日本工具工業会

佐  野  保  次

日本工具工業会