B 4126 : 1998
(1)
まえがき
この規格は，工業標準化法に基づいて，日本工業標準調査会の審議を経て，通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによって JIS B 4126-1990 は改正され，この規格に置き換えられる。
今回の改正では，国際規格との整合化を図るため，ISO 5610 : 1995, Single-point tool holders for turning and
copying, for indexable inserts
−Dimensions を基礎として用いた。
この規格の一部が，技術的性質をもつ特許権，出願公開後の特許出願，実用新案権，又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会
は，このような技術的性質をもつ特許権，出願公開後の特許出願，実用新案権，又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について，責任はもたない。
JIS B 4126
には，次に示す附属書がある。
附属書（参考） ホルダの材料，硬さ及び試験方法
日本工業規格
JIS
B
4126
: 1998
スローアウェイチップ用ホルダ−
角シャンクの形状・寸法
Single-point tool holders for turning and copying,
for indexable inserts
−Dimensions
序文 この規格は，1995 年に第 4 版として発行された ISO 5610, Single-point tool holders for turning and
copying, for indexable inserts
−Dimensions を基に，技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格で
あるが，対応国際規格には規定されていない項目を追加している。主な追加項目は，六角形チップ用ホル
ダの形状・寸法及び
附属書（参考）のホルダの材料，硬さ及び試験方法である。
1.
適用範囲 この規格は，スローアウェイ（刃先交換）チップ（以下，チップという。）を保持する正方
形又は長方形断面のシャンクをもつ旋削及び倣い加工に使用するスローアウェイチップ用ホルダ（以下，
ホルダという。
）について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を，次に示す。
ISO 5610 : 1995, Single-point tool holders for turning and copying, for indexable inserts
−Dimensions
2.
引用規格 次に掲げる規格は，この規格に引用されることによって，この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで，発効年を付記してあるものは，記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって，その後の改正版・追補は適用しない。発効年を付記していない引用規格は，その最
新版（追補を含む）を適用する。
JIS B 0107-1991
バイト用語
JIS B 0170-1993
切削工具用語（基本）
JIS B 4120
スローアウェイチップの呼び記号の付け方
備考 ISO 1832 : 1991, Indexable inserts for cutting tools−Designation が，この規格と同等である。
JIS B 4121
スローアウェイチップ
備考 ISO 883 : 1985, Indexable hardmetal (carbide) inserts with rounded corners, without fxing hole−
Dimensions ISO 3364 : 1997, Indexable hardmetal (carbide) inserts with rounded corners, with
cylindrical fixing hole
−Dimensions ISO 6987−1 : 1983, Indexable hardmetal (carbide) inserts
with rounded corners, with partly cylindrical fixing hole
−Part 1 : Dimensions of inserts with
7
° normal clearance ISO 6987−2 : 1990, Indexable inserts for cutting tools−Hardmetal
(carbide) inserts with rounded corners, with partly cylindrical fixing hole
−Part 2 : Dimensions
of inserts with 11
° normal clearance ISO 9361−1 : 1991, Indexable inserts for cutting tools−
Ceramic inserts with rounded corners
−Part 1 : Dimensions of inserts without fixing hole 及び
2
B 4126 : 1998
ISO 9361
−2 : 1991, Indexable inserts for cutting tools−Ceramic inserts with rounded corners
−Part 2 : Dimensions of inserts with cylindrical fixing hole が，この規格と同等である。
JIS B 4125
スローアウェイチップ用ホルダー角シャンク及びカートリッジの呼び記号の付け方
備考 ISO 5608 : 1995, Turning and copying tool holders and cartridges for indexable inserts−Designation
が，この規格に対応している。
3.
定義 この規格で用いる用語の定義は，JIS B 0107 及び JIS B 0170 によるほか，次による。
3.1
全長，刃先距離及び刃先の高さの定義
a)
全長 l
1
は，基準点 K（
図 1∼6 参照）からシャンク末端までの距離。
なお，
円形チップが付いた切れ刃の形状記号 S の場合，
P
p
面にある基準点 K からの距離
（
図 6 参照）。
b)
刃先距離 f は，ホルダの背面［基準面（底面）に垂直で機械などの保持面に接するシャンクの面］か
ら基準点 K までの距離。ただし，対称形切れ刃のうち，切れ刃の形状記号 D（円形チップを除く）及
び V の場合，ホルダの背面から T 点（切れ刃の交点）までの距離（
図 1 参照）。
なお，円形チップが付いた切れ刃の形状記号 S の場合，ホルダの背面から P
f
面にある基準点 K まで
の距離（
図 6 参照）。
c)
刃先の高さ h
1
は，ホルダの基準面（底面）から基準点 K までの高さ。
なお，切れ刃の形状記号 S の場合，サイドすくい角とバックすくい角は同じである。したがって，
円形チップが付いた切れ刃の形状記号 S の場合，二つの基準点 K は同じ高さ（
図 6 参照）。
d) 4.1
の l
1
, h
1
及び 4.3 の f の値は，
表 1 で規定しているコーナ半径をもったマスターチップ(
1
)
をホルダに
取り付けた場合の値。
注(
1
)
マスターチップとは，ホルダに取り付ける JIS B 4121に規定するチップと同一形状で，精度は，
JIS B 4120
の4.3の等級記号の H 級による。
表 1 基準コーナ半径
ｒ
ε
単位 mm
チップの基準内接円直径
6.35
7.94 9.525
12.7 15.875
19.05 25.4
コーナ半径
ｒ
ε
(
2
)
（呼び値）
0.4 0.8 1.2
2.4
注(
2
)
コーナ半径
ｒ
ε
は呼び値を示しているが，実際はインチ系の値から変換した
ｒ
＝0.397mm，0.794mm，1.191mm，2.381mm を用いる。
3.2
基準点 K の定義
a)
切込み角
κ
≦90°の場合，コーナ半径に接する P
f
面と P
s
面，及びすくい面 A
r
との交点（
図 1 及び図 2
参照）
。
b)
切込み角
κ
>90
。の場合，コーナ半径に接する P
f
面と P
p
面，及びすくい面 A
r
との交点（
図 3 及び図 4
参照）
。
c)
円形チップが付いた切れ刃の形状記号 D の場合，チップの軸をとおる P
f
面と，切れ刃に接する P
p
面，
及びすくい面 A
r
との交点（
図 5 参照）。
d)
円形チップが付いた切れ刃の形状記号 S の場合，切れ刃と P
f
面，及び切れ刃と P
p
面の各接点で，そ
れぞれすくい面 A
r
上にある点（
図 6 参照）。
参考 ISO 5610 では，切込み角の記号
κ
を
κ
r
と表示している。
備考 図中（図 1∼6）の矢印は，ホルダの送り方向を示す。
3
B 4126 : 1998
注(
3
)
切れ刃の形状記号 D 及び V の場合
図 1
図 2
図 3
図 4
図 5
図 6
4
B 4126 : 1998
4.
各部の寸法及び許容差 ホルダの各部の寸法及び許容差は，次による。
4.1
シャンクの高さ，シャンクの幅，刃先の高さ及び全長の寸法許容差 シャンクの高さ，シャンクの
幅，刃先の高さ及び全長の寸法許容差は，
図 7 及び表 2 による。
図 7
表 2 シャンクの高さ h，シャンクの幅 b，刃先の高さ h
1
及び全長 l
1
の寸法許容差
単位 mm
h h13
8
10
12
16
20
25
32
40 50
b h13
b
＝h
8
10
12
16
20
25
32
40
50
b
＝0.8h
−
8
10
12
16
20
25
32
4
l
1
k16
長いホルダ 60
70
80
100
125
150
170
200
250
短いホルダ 40
50
60
70
80
100
125
150
−
h
1
js14
h
1
＝h
4.2
頭部の長さ 頭部の長さは，図 7 及び表 3 による。
表 3 頭部の長さ l
2
単位 mm
チップの基準内接円直径
頭部の長さ l
2
（最大）(
4
)
6.35 25
9.525 32
12.7 36
15.875 40
19.05 45
25.4 50
注(
4
)
表3に示した頭部の長さは，ひし形チップの形状 D
及び V (JIS B 4121) には適用されない。
4.3
刃先距離及び寸法許容差 刃先距離及び寸法許容差は，表 4 及び表 5 による。
5
B 4126 : 1998
表 4 刃先距離 f の寸法許容差
単位 mm
シャンクの幅 b
刃先距離 f
シリーズ 1(
5
)
シリーズ 2
シリーズ 3
シリーズ 4
シリーズ 5
＋0.5
0
＋0.5
0
＋0.5
0
＋0.5
0
8 4 7 8.5
9
10
10 5 9 10.5
11 12
12 6 11 12.5
13 16
16 8 13 16.5
17 20
20 10 17 20.5
22 25
25 12.5
22 25.5
27 32
32 16 27 33 35 40
40 20 35 41 43 50
50 25 43 51 53 60
切れ刃の形状記号
D, N, V
B, T
A
R
F, G, H, J, K, L, S
注(
5
)
対称形切れ刃の許容差（切れ刃の形状記号 D 及び V）は，±0.25とし，シャンクの幅 b の許容差を
含まない。
非対称形切れ刃の許容差（切れ刃の形状記号 N）は，
5
.
0
0
＋
とする。
5.
形状・寸法 ホルダの形状及び寸法は，表 5 によって，各部の寸法の決め方並びに各部の寸法及び許
容差は，3.及び 4.による。
なお，クランプ部品の形状については，特に規定しない。
6
B 4126 : 1998
表 5 形状及び寸法
単位 mm
h
×b
h13
08 08
10 10
12 12
16 16
20 20
25 25
32 25
32 32 40 32 40 32 40 40
50 50
l
1
k16 60 70 80 100
125
150
170
170
150
200
200
250
切れ刃の
形状
記号
h
1
js14
8 10 12 16 20 25 32 32 40 40 40 50
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 3）
8 5
1 5
l
（切れ刃長さ）
0
0
l
2
最大
2
2
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 3）
12.5
16.5
20.5
25.5
25.5
33 41
l
（切れ刃長さ）
11
11
16
16
16
22 22
A
l
2
最大
25 25 32 32 32 36
36
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 2）
1
l
（切れ刃長さ）
06
06
06
l
2
最大
25
25
25
a
(
6
)
1 6
1 6
6
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 2）
13 17 22 22 27
35 43
l
（切れ刃長さ）
09 12 12 12 19
19 25
l
2
最大
32 36 36 36 45
45 50
B
a
(
6
)
2.2
3.1
3.1
3.1
4.6
4.6
5.9
f
±0.25
（シリーズ 1）
6
8
10
12.5
12.5
16
l
（切れ刃長さ）
09 09 12 12 12 19
l
2
最大
32 32 36 36 36 45
f
±0.25
（シリーズ 1）
4 5 6 8 10
12.5
12.5
16 20
06
06/08
06/08
06/
06/
06/
12/16
20 25
d
（チップの直径）
08/
08/
08/
10
10/
10/
1
1 /
(
7
)
D
1
7
B 4126 : 1998
単位 mm
h
×b
h13
08 08
10 10
12 12
16 16
20 20
25 25
32 25
32 32 40 32 40 32 40 40
50 50
l
1
k16 60 70 80 100
125
150
170
170
150
200
200
250
切れ刃の
形状
記号
h
1
js14
8 10 12 16 20 25 32 32 40 40 40 50
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
1
1
l
（切れ刃長さ）
0
0
l
2
最大
2
2
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
16 20 25 32 32 40
50
l
（切れ刃長さ）
11
11/16
16
16/22
16/22
22
22/27
F
l
2
最大
25
25/32
32
32/36
32/36
36
36/40
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
1
1
l
（切れ刃長さ）
0
0
l
2
最大
2
2
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
16 20 25 32 32 40
50 60
l
（切れ刃長さ）
11
11/16
16
16/22
16/22
22
22/27
27
G
l
2
最大
25
25/32
32
32/36
32/36
36
36/40
40
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
12 16 20 25 32 32
l
（切れ刃長さ）
07
07/11
11
11/15
15
15
l
2
最大
25
25/32
32
32/40
40
40
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
16
20
25
32
32
l
（切れ刃長さ）
11/13
11/13
13/16
16
16
H
l
2
最大
25/32
25/32
32/40
40
40
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
10 12 16 20 25 32 32
40
l
（切れ刃長さ）
07 07 11 11 15 15 15
15
J
l
2
最大
25 25 32 32 40 40 40
40
8
B 4126 : 1998
単位 mm
h
×b
h13
08 08
10 10
12 12
16 16
20 20
25 25
32 25
32 32 40 32 40 32 40 40
50 50
l
1
k16 60 70 80 100
125
150
170
170
150
200
200
250
切れ刃の
形状
記号
h
1
js14
8 10 12 16 20 25 32 32 40 40 40 50
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
25
32
32
40
l
（切れ刃長さ）
16
16/22
16/22
22/27
l
2
最大
32
32/36
32/36
36/40
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
16
20
25
32
32
l
（切れ刃長さ）
11/13
11/13
13/16
16
16
J
l
2
最大
25/32
25/32
32/40
40
40
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
1
1
l
（切れ刃長さ）
0
0
l
2
最大
2
2
a
(
6
)
1 6
1 6
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
16 20 25 32 32 40
50
l
（切れ刃長さ）
09
09/12
12
12/19
12/19
19
19/25
l
2
最大
32
32/36
36
36/45
36/45
45
45/50
K
a
(
6
)
2.2
2.2/
3.1
3.1
3.1/
4.6
3.1/
4.6
4.6 4.6/
5.9
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
10 12 16 20 25 32 32 40
50
l
（切れ刃長さ）
06
06
09
09/12
12
12/19
12/19
19 19
l
2
最大
25
25
32
32/36
36
36/45
36/45
45 45
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
10 12 16 20 25 32 32 40
l
（切れ刃長さ）
04 04 04 06
06/08
06/08
06/08
08
L
l
2
最大
25 25 25 36
36/45
36/45
36/45
45
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 1）
4 5 6 8 10
12.5
12.5
16
l
（切れ刃長さ）
07
07
11
11
11/15
15
15 15
N
l
2
最大
25 25 32 32
32/36
45 45 45
9
B 4126 : 1998
単位 mm
h
×b
h13
08 08
10 10
12 12
16 16
20 20
25 25
32 25
32 32 40 32 40 32 40 40
50 50
l
1
k16 60 70 80 100
125
150
170
170
150
200
200
250
切れ刃の
形状
記号
h
1
js14
8 10 12 16 20 25 32 32 40 40 40 50
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 1）
12.5
12.5
16
l
（切れ刃長さ）
16/22
16/22
16/22
N
l
2
最大
32/36
32/36
32/36
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 4）
13 17 22 27 27 35
43 53
l
（切れ刃長さ）
09
09/12
12
12/19
12/19
19
19/25
25
l
2
最大
32
32/36
36
36/45
36/45
45
45/50
50
R
a
(
6
)
2.2
2.2/
3.1
3.1
3.1/
4.6
3.1/
4.6
4.6 4.6/
5.9
5.9
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
1
1
l
（切れ刃長さ）
0
0
l
2
最大
2
2
a
(
6
)
4 2
4 2
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
16 20 25 32 32 40
50 60
l
（切れ刃長さ）
09
09/12
12
12/19
12/19
19
19/25
25
l
2
最大
32
32/36
36
36/45
36/45
45
45/50
50
a
(
6
)
6.1
6.1/
8.3
8.3
8.3/
12.5
8.3/
12.5
12.5 12.5/
16
16
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 5）
10 12 16 20 25 32 32 40
50
06
06/08
06/08
06/
06/
06/
12/16
20 25
d
（チップの直径）
08/
08/
08/
10
10/
10/
1
1 /
1
(
7
)
S
l
2
最大
25 25 32 32 36 40 40 45
50
f
5
.
0
0
+
（シリーズ 2）
11 13 17 22 22 27
35
l
（切れ刃長さ）
11
11
16
16
16
22 27
l
2
最大
25 25 32 32 32 36
40
T
a
(
6
)
5 5 7.2
7.2
7.2
10 12.2
10
B 4126 : 1998
単位 mm
h
×b
h13
08 08
10 10
12 12
16 16
20 20
25 25
32 25
32 32 40 32 40 32 40 40
50 50
l
1
k16 60 70 80 100
125
150
170
170
150
200
200
250
切れ刃の
形状
記号
h
1
js14
8 10 12 16 20 25 32 32 40 40 40 50
f
±0.25
（シリーズ 1）
6
8
10
12.5
12.5
l
（切れ刃長さ）
11/13
11/13
13/16
16
16
V
l
2
最大
25/32
25/32
32/40
40
40
注(
6
) a
寸法は，垂直すくい角
γ
0
＝0°，切れ刃傾き角
λ＝0°及び表1のコーナ半径 r
ε
をもつマスターチップを基準にし
ている。垂直すくい角
γ
0
と，切れ刃傾き角
λが±6°以下の場合は，a 寸法の偏差は0.1mm 未満であるので無視で
きる。
(
7
)
円形チップを取り付けたこの種類のホルダについては，切込み角を規定しない。
(
8
) l
2
は，1.5d 以上。
参考 ISO 5610 では，切れ刃傾き角の記号
λをλs と表示している。
備考1. 図は，原則として右勝手を示す。
2.
コーナ半径 r
ε
が
表 1 の規定以外の場合，全長 l
1
及び刃先距離 f は，基準点 K から T 点（切れ刃の交点）までの
距離である x 値と y 値を用いて補正する（
図 1∼4 参照）。
この場合，全長 l
1
及び刃先距離 f は，
表 1 のコーナ半径に対応する x と y 及び実際のコーナ半径に対応する
x
と y との差から得られる。
3.
図中（シャンク部）の矢印は，ホルダの送り方向を示す。
6.
製品の呼び方 ホルダの呼び方は，規格番号又は規格の名称及び呼び記号(
9
)
による。
例 JIS B 4126 PSBNR 1616 H 09
スローアウェイチップ用ホルダ（角シャンク）PSBNR 1616 H 09
注(
9
)
呼び記号は，JIS B 4125による。
なお，
表 5 のホルダについては，全長を表す文字記号の代わりにダッシュ (−) を用いてもよ
い。
11
B 4126 : 1998
附属書（参考） ホルダの材料，硬さ及び試験方法
序文 この附属書（参考）は，ホルダの材料，硬さ及び試験方法について記述するものであり，規定の一
部ではない。
1.
材料 ホルダの材料は，JIS G 4105（クロムモリブデン鋼鋼材）の SCM435∼445 又は，JIS G 4401（炭
素工具鋼鋼材）の SK5∼7 が一般的に用いられる。
2.
硬さ ホルダの硬さは，35HRC 以上が望ましい。
3.
試験方法
3.1
形状・寸法 ホルダの形状及び寸法は，附属書表 1 に示す方法で測定できる。ただし，測定方法及
び測定器具は，一般的な例を示す。
12
B 4126 : 1998
附属書表 1 形状及び寸法の測定方法
番号
項目
測定方法
測定方法図
測定器具
1
シャンクの幅 b
ノギスで測定する。
JIS B 7507
に規定するノ
ギス
2
シャンクの高さ h
3
全長 l
1
マ ス タ チ ッ プ を ホ ル ダ
に取り付けて，ノギスで
測定する。
4
刃先距離 f
マ ス タ ー チ ッ プ を ホ ル
ダ に 取 り 付 け て 精 密 定
盤上に置き，ハイトゲー
ジ 又 は 測 定 顕 微 鏡 で 測
定する。
JIS B 7513
に規定する 1
級の精密定盤
JIS B 7517
に規定するハ
イトゲージ
JIS B 7153
に規定する測
定顕微鏡
5
刃先の高さ h
1
マ ス タ ー チ ッ プ を ホ ル
ダ に 取 り 付 け て 精 密 定
盤上に置き，ハイトゲー
ジで測定する。
JIS B 7513
に規定する 1
級の精密定盤
JIS B 7517
に規定するハ
イトゲージ
6
切込み角
κ
マ ス タ チ ッ プ を ホ ル ダ
に 取 り 付 け て 精 密 定 盤
上に置き，ベベルプロト
ラクタで測定する。
JIS B 7513
に規定する 1
級の精密定盤
ベベルプロトラクタ
7
切れ刃傾き角
λ
8
垂直すくい角
γ
0
13
B 4126 : 1998
原案作成委員会 構成表
a)
整合化推進本委員会
氏名
所属
（委員長）
竹 山 秀 彦
神奈川工科大学
村 田 良 司
東京理科大学
佐 藤 素
技術士
藤 野 達 夫
通商産業省機械情報産業局
本 間 清
工業技術院標準部
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会技術部
手 取 正 輝
いすゞ自動車株式会社
菅 谷 伸 夫
トヨタ自動車株式会社
伊 藤 祐 一
株式会社池貝
加 藤 晃
オークマ株式会社
岡 安 英 雄
社団法人日本工作機械工業会
久 岡 政 美
三菱電機株式会社
安 武 昭 彦
社団法人日本工作機器工業会
羽 山 隆 貫
日本工具工業会
有 本 浩
住友電気工業株式会社粉末合金事業部
藤 本 勝 廣
ダイジェット工業株式会社技術部
矢 野 幸 平
日立ツール株式会社技術本部
佐 伯 幸 洋
三菱マテリアル株式会社加工事業本部
絹 川 達 治
日本特殊陶業株式会社機械工具事業部
吉 田 裕 三
東芝タンガロイ株式会社技術本部
御 園 一 郎
超硬工具協会
前 田 淳
住友電気工業株式会社粉末合金事業部
福 田 雅 秀
冨士ダイス株式会社技術部
日 高 正
京セラ株式会社機械工具事業部
宇和川 成 人
マコトロイ工業株式会社
沖 野 捷 男
東京タングステン株式会社粉末製品事業部
（事務局）
関 口 紳一郎
超硬工具協会
b)
整合化推進分科会
氏名
所属
有 本 浩
住友電気工業株式会社粉末合金事業部
藤 本 勝 廣
ダイジェット工業株式会社技術部
福 田 雅 秀
冨士ダイス株式会社技術部
矢 野 幸 平
日立ツール株式会社技術本部
日 高 正
京セラ株式会社機械工具事業部
宇和川 成 人
マコトロイ工業株式会社
佐 伯 幸 洋
三菱マテリアル株式会社加工事業本部
絹 川 達 治
日本特殊陶業株式会社機械工具事業部
吉 田 裕 三
東芝タンガロイ株式会社技術本部
前 田 淳
住友電気工業株式会社粉末合金事業部
沖 野 捷 男
東京タングステン株式会社粉末製品事業部
御 園 一 郎
超硬工具協会
（事務局）
関 口 紳一郎
超硬工具協会