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B 4125 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS B 4125-1990 は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正では,国際規格との整合化を図るため,ISO 5608 : 1995, Turning and copying tool holders and

cartridges for indexable inserts

−Designation を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

4125

: 1998

スローアウェイチップ用ホルダ−

角シャンク及びカートリッジの

呼び記号の付け方

Tool holders and cartridges for indexable inserts

−Designation

序文  この規格は,1995 年に第 3 版として発行された ISO 5608, Turning and copying tool holders and

cartridges for indexable inserts

−Designation を基に作成した日本工業規格であり,対応国際規格と対応する部

分については,技術的内容を変更することなく作成しているが,対応国際規格には規定されていない項目

を追加している。

追加点は,呼び記号の構成要素における構造記号の W(ウェッジロック式)である。

1.

適用範囲  この規格は,スローアウェイ(刃先交換)チップ(以下,チップという。)を保持する正方

形又は長方形断面のシャンクをもつ旋削及び倣い加工に使用するスローアウェイチップ用ホルダ(以下,

ホルダという。

)とカートリッジの呼び記号の付け方について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 5608 : 1995

  Turning and copying tool holders and cartridges for indexable inserts−Designation

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補は適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最

新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0107-1991

  バイト用語

JIS B 0170-1993

  切削工具用語(基本)

JIS B 4120

  スローアウェイチップの呼び記号の付け方

備考  ISO 1832 : 1991  Indexable inserts for cutting tools−Designation が,この規格と同等である。

JIS B 4126

  スローアウェイチップ用ホルダ−角シャンクの形状・寸法

備考  ISO 5610 : 1995  Single-point tool holders for turning and copying for indexable inserts−

Dimensions

が,この規格と同等である。

JIS B 4127

  スローアウェイチップ用カートリッジ−A タイプの形状・寸法

備考  ISO 5611 : 1995  Cartridges, typeA, for indexable inserts−Dimensions が,この規格と同等であ

る。


2

B 4125 : 1998

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0107 及び JIS B 0170 による。

4.

呼び記号の構成要素及び配列順序  呼び記号の構成要素及び配列順序は,表 による。

表 1  呼び記号の構成要素及び配列順序

配列順序

名称

定義

備考

1

a)

構造記号

チップのクランプ方法を表す文字記号

2

b)

チップの形状記号

チップの形状を表す文字記号

3

c)

切れ刃の形状記号

ホルダに取り付けた状態での切れ刃の角度及びオフセッ

トの有無を表す文字記号

4

d)

チップの逃げ角記号

チップ自身の逃げ角の大きさを表す文字記号

5

e)

勝手記号

ホルダの勝手を表す文字記号

6

f)

シャンクの高さ記号

ホルダのシャンクの高さ又は刃先の高さを表す数字記号

7

g)

シャンクの幅記号

ホルダのシャンクの幅を表す数字記号 
カートリッジでは形状を表す文字記号

8

h)

ホルダの全長記号

ホルダの全長を表す文字記号

9

i)

チップの切れ刃長さ

チップの切れ刃の長さを表す数字記号

必す(須)記号

10

j)

特別公差の記号

刃先距離が特別公差のホルダを表す文字記号

任意記号

備考1.  j)の記号は,省略してもよい。

2.

製造業者は,自社製品を区別するために,j)の記号に続けて最大三つの文字及び数字又はその一方を追加でき

る。ただし,この場合には−(ダッシュ)を置いて区別する。

適用例

a) b) c) d) e) f)  g) h) i)  j) 

  P T F N R 25 25 M 16 Q

5.

必す(須)記号

5.1

構造記号  構造記号は,表 による。

表 2  構造記号

記号

チップのクランプ方法

C

クランプオン式:チップの上面を押さえ金でクランプする方法

M

クランプオン式及びピンロック式の面拘束二重クランプ方法

P

ピンロック式二面拘束形:穴付きチップを,ピンで二つの側壁に
押し付けてクランプする方法

S

ねじ止め式:穴付きチップを,ねじによってクランプする方法

W

ウェッジロック式:穴付きチップを,ウェッジでピンに押し付け
てクランプする方法

参考  記号 W のウェッジロック式は,ISO 5608 では規定していない。


3

B 4125 : 1998

5.2

チップの形状記号  チップの形状記号は,JIS B 4120 に従い,表 による。

表 3  チップの形状記号

記号

形状

種類

H

正六角形

O

正八角形

P

正五角形

S

正方形

T

正三角形

正多角形

C

ひし形  刃先角 80°(

1

)

D

ひし形  刃先角 55°(

1

)

E

ひし形  刃先角 75°(

1

)

M

ひし形  刃先角 86°(

1

)

V

ひし形  刃先角 35°(

1

)

W

六角形  刃先角 80°(

1

)

等辺

ひし形及び不等角形

L

長方形

長方形

A

平行四辺形  刃先角 85°(

1

)

B

平行四辺形  刃先角 82°(

1

)

K

平行四辺形  刃先角 55°(

1

)

不等辺

平行四辺形

R

円形

円形

(

1

)

刃先角は,小さい方の角度をいう。


4

B 4125 : 1998

5.3

切れ刃の形状記号  切れ刃の形状記号は,表 による。

表 4  切れ刃の形状記号

記号

切れ刃の形状

記号

切れ刃の形状

A

切込み角 90°

オフセットなし

M

切込み角 50°

オフセットなし

B

切込み角 75°

オフセットなし

N

切込み角 63°

オフセットなし

C

切込み角 90°

オフセットなし

P

切込み角 117.5°

オフセット付き

D

切込み角 45°

オフセットなし

R

切込み角 75°

オフセット付き

E

切込み角 60°

オフセットなし

S

切込み角 45°

オフセット付き

F

切込み角 90°

オフセット付き

T

切込み角 60°

オフセット付き

G

切込み角 90°

オフセット付き

U

切込み角 93°

オフセット付き

H

切込み角 107.5°

オフセット付き

V

切込み角 72.5°

オフセットなし

J

切込み角 93°

オフセット付き

W

切込み角 60°

オフセット付き

K

切込み角 75°

オフセット付き

Y

切込み角 85°

オフセット付き

L

切込み角 95°

オフセット付き

備考1.  記号 D 及び S の切れ刃形状は,円形チップにも適用される。

2.

図中の矢印は,送り方向を示す。

3.

図は原則として右勝手を示す。


5

B 4125 : 1998

5.4

チップの逃げ角記号  チップの逃げ角記号は,JIS B 4120 に従い,表 による。

表 5  チップの逃げ角記号

記号

逃げ角

α

n

A 3

°

B 5

°

C 7

°

D 15

°

E 20

°

F 25

°

G 30

°

N 0

°

P 11

°

備考  逃げ角は,主切れ刃に対する逃げ角とする。

5.5

勝手記号  勝手記号は,表 による。

表 6  勝手記号

記号

勝手

R

右勝手

L

左勝手

N

勝手なし

5.6

シャンクの高さ記号  ホルダのシャンクの高さは,mm 単位で表示する(

2

)

(

3

)

(

4

)

(

2

)

正方形又は長方形断面のシャンクをもつホルダでは,シャンクの高さ記号は,

1の基準寸法 h

とする。

(

3

)

カートリッジでのシャンクの高さ記号は,

図 の刃先の高さ h

1

とする。

(

4

)

シャンクの高さ寸法又はカートリッジでの刃先の高さ寸法が数字 1 けたの場合は,0(ゼロ)を

前に付けて 2 けたで表示する。

備考1.  正方形又は長方形断面のシャンクの高さ は,JIS B 4126による。

2.

カートリッジでのシャンクの高さ h

1

は,JIS B 4127 による。

図 1  正方形又は長方形断面のシャンクの高さ

図 2  カートリッジのシャンクの高さ

5.7

シャンクの幅記号  ホルダのシャンクの幅は,mm 単位で表示する(

5

)

(

6

)

(

5

)

正方形又は長方形断面のシャンクをもつホルダでは,シャンクの幅記号は,

1の基準寸法 

する。

なお,シャンクの幅寸法が数字 1 けたの場合は,0(ゼロ)を前につけて 2 けたで表示する。

(

6

)

カートリッジでのシャンクの幅記号は,シャンクの幅寸法の代わりに,C (Cartridge) とカート

リッジタイプ記号との 2 文字で表示する。

備考1.  正方形又は長方形断面のシャンクの幅 は,JIS B 4126による。

2.

カートリッジのシャンクの幅及びタイプ記号は,JIS B 4127 による。


6

B 4125 : 1998

例  A タイプカートリッジの表示記号:PTFNR12CA-16

5.8

ホルダの全長記号  ホルダの全長記号は,表 による(

7

)

(

7

)

7以外の全長をもつカートリッジ(例えば,l

1

=44mm)では,全長記号は−(ダッシュ)とす

る。

備考1.  正方形又は長方形断面のシャンクの全長 l

1

は,JIS B 4126による。

2.

カートリッジのシャンクの全長 l

1

は,JIS B 4127 による。

表 7  ホルダの全長記号

単位 mm

記号

全長 l

1

記号

全長 l

1

A 32

N

160

B 40

P

170

C 50

Q

180

D 60

R

200

E 70

S

250

F 80

T

300

G 90

U

350

H 100 V 400

J 110 W

450

K 125 X

特殊寸法

L 140 Y 500

M 150

5.9

チップの切れ刃長さ  メートル系チップの切れ刃長さ記号は,JIS B 4120 に従い,表 による。

表 8  チップの切れ刃長さ

種類

記号

等辺チップ

チップの切れ刃の長さ(一辺の長さ)を,mm 単位で表示する。

小数点以下は,切り捨てる。

例  内接円の大きさ 9.525mm の正三角形チップの場合

切れ刃の長さ:16.5mm

    表示記号:16

不等辺チップ

チップの主切れ刃の長さ又は長い方の切れ刃の長さを,mm 単位で表示する。

小数点以下は,切り捨てる。

例  主切れ刃の長さ:19.05mm

    表示記号:19

円形チップ

チップの直径の大きさを,mm 単位で表示する。 
小数点以下は,切り捨てる。

例  チップの直径:15.875mm

  表示記号:15

備考  切れ刃長さの数字が 1 けたの場合は,0(ゼロ)を前に付けて 2 けたで表示する。 
例  切れ刃の長さ:9.525mm

  表示記号:09


7

B 4125 : 1998

6.

任意記号

6.1

特別公差の記号  高精度ホルダの記号は,次による。

高精度ホルダは,寸法 f

1

f

2

及び l

1

が±0.08mm の許容差をもつホルダである。記号及び形状は,

表 

よる。

表 9  高精度ホルダの基準面及び許容差

単位 mm

記号

基準面

許容差

Q

背面と端面

F

前面と端面

B

前面,背面及び端面


8

B 4125 : 1998

原案作成委員会  構成表

a)

整合化推進本委員会

氏名

所属

(委員長)

竹  山  秀  彦

神奈川工科大学

村  田  良  司

東京理科大学

佐  藤      素

技術士

藤  野  達  夫

通商産業省機械情報産業局

本  間      清

工業技術院標準部

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会技術部

手  取  正  輝

いすゞ自動車株式会社

菅  谷  伸  夫

トヨタ自動車株式会社

伊  藤  祐  一

株式会社池貝

加  藤      晃

オークマ株式会社

岡  安  英  雄

社団法人日本工作機械工業会

久  岡  政  美

三菱電機株式会社

安  武  昭  彦

社団法人日本工作機器工業会

羽  山  隆  貫

日本工具工業会

有  本      浩

住友電気工業株式会社粉末合金事業部

藤  本  勝  廣

ダイジェット工業株式会社技術部

矢  野  幸  平

日立ツール株式会社技術本部

佐  伯  幸  洋

三菱マテリアル株式会社加工事業本部

絹  川  達  治

日本特殊陶業株式会社機械工具事業部

吉  田  裕  三

東芝タンガロイ株式会社技術本部

御  園  一  郎

超硬工具協会

前  田      淳

住友電気工業株式会社粉末合金事業部

福  田  雅  秀

富士ダイス株式会社技術部

日  高      正

京セラ株式会社機械工具事業部

宇和川  成  人

マコトロイ工業株式会社

沖  野  捷  男

東京タングステン株式会社粉末製品事業部

(事務局)

関  口  紳一郎

超硬工具協会

b)

整合化推進分科会

氏名

所属

有  本      浩

住友電気工業株式会社粉末合金事業部

藤  本  勝  廣

ダイジェット工業株式会社技術部

福  田  雅  秀

富士ダイス株式会社技術部

矢  野  幸  平

日立ツール株式会社技術本部

日  高      正

京セラ株式会社機械工具事業部

宇和川  成  人

マコトロイ工業株式会社

佐  伯  幸  洋

三菱マテリアル株式会社加工事業本部

絹  川  達  治

日本特殊陶業株式会社機械工具事業部

吉  田  裕  三

東芝タンガロイ株式会社技術本部

前  田      淳

住友電気工業株式会社粉末合金事業部

沖  野  捷  男

東京タングステン株式会社粉末製品事業部

御  園  一  郎

超硬工具協会

(事務局)

関  口  紳一郎

超硬工具協会