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B 2410

:2005 (ISO 3601-5:2002)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本フルードパワー工業会(JFPA)

/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 3601-5:2002,Fluid power systems -

O-rings - Part 5: Suitability of elastomeric materials for industrial applications

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


B 2410

:2005 (ISO 3601-5:2002)

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  材料

1

5.

  適合温度範囲 

2

6.

  保管

2

 


日本工業規格

JIS

 B

2410

:2005

(ISO 3601-5

:2002

)

O

リング−ゴム材料の選定指針

O-rings - Suitability of elastomeric materials for industrial applications

序文  この規格は,2002 年に第 1 版として発行された ISO 3601-5,Fluid power systems-O-rings - Part 5:

Suitability of elastomeric materials for industrial applications

を翻訳し,技術的内容を一部変更して作成した日

本工業規格である。変更箇所は,日本工業規格にかかる適合性評価との関係から,

“規格適合表示”の項を

削除したものである。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。

1. 

適用範囲  この規格は,O リングのゴム材料の選定指針について規定する。

備考 1.  この規格は,Oリングのゴム材料の選定指針を規定したものであり,この規格だけで適合性

評価を行うことを意図していない。

備考 2.  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 3601-5:2002

,Fluid power systems - O-rings - Part 5: Suitability of elastomeric materials for

industrial applications (IDT)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するも

のであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年又は発行年を付記していない引用規格は,そ

の最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0142

  油圧及び空気圧用語

備考 ISO 

5598:1985

,Fluid power systems and components  − Vocabulary からの引用事項は,この規

格の該当事項と同等である。

ISO 2230

  Vulcanized rubber - Guide to storage

ISO 6743-4

  Lubricants, industrial oils and related products(class L) − Classification − Part 4: Family

H(Hydraulic Systems)

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0142 によるほか,次による。

3.1 

ゴム配合物(rubber compound)  ゴム配合(例えば,ゴム原料,硬化剤,促進剤,充てん剤及び補

強剤)の全成分を均一に分散させた混合物。

4. 

材料  Oリングは,合成ゴムを主体としたゴム状弾性をもつ高分子材料で基本材料は,表 による。


2

B 2410

:2005 (ISO 3601-5:2002)

  1  O リング用一般ゴム材料

標準硬さ

JIS B 2401

タイプ A デュロメータ硬さ
(参考)**

基本材料

記号(参考:JIS K 6397

国際ゴム硬さ(M 法)

(IRHD)

デュロメータ硬さの増減

(タイプ A)

70 0

∼ +5

ニトリルゴム NBR

90 0

∼ +2

70 +3

∼ +4

ふっ素ゴム FKM

80* +2

∼ +4

70 -1

∼ +2

エチレンプロピレンゴム EPDM

80* 0

∼ +1

シリコーンゴム VMQ

70

-6

∼ +1

アクリルゴム* ACM

70

0

∼ +4

70 +1

∼ +3

水素化ニトリルゴム* HNBR

80 -1

∼ +2

備考1.  ほかの硬さや材料は,用途によって適用可能である。

2.

表示されている物理的特性,例えば,硬さは,試験片と実際のOリングでは異なることがある。

3.

ゴム材料の呼び方は,記号,国際ゴム硬さの数値及び国際ゴム硬さの記号(IRHD)とする。例:NBR 70 IRHD

参考1.  *印は JIS B 2401 で規定されていない材料。

2. **

印は IRHD に対するデュロメータ硬さの増減を参考として示す。

5. 

適合温度範囲  表 は,表 によるOリングについて,工業用に用いられる使用流体への適合を温度

範囲とともに示す。これらは,グループ化されているが,配合によって変わることがある。

適用及び連続使用温度条件などの詳細については,使用者及び製造業者間の合意による。

6. 

保管  O リングは,ISO 2230 の規定に従って保管しなければならない。


3

B 2410

:2005 (ISO 3601-5:2002)

  2  使用流体及び温度に対する適用ゴム材料

鉱油系作動油(

3

)

燃料  (

3

)

難燃性作動油  (

3

)

生分解性作動油

その他  (

3

)

材料  (

1

)


料の

低温使

用限

界温度

 (

2

)

エン

ジン



イポ

イドギ

ヤ油

自動

変速



IS

O

 6743-

4

, H
L

,H

M


(作動


)

グリ

ース

軽油


ギュ

ラガソ

リン


レミ

アムガ

ソリ


IS

O

 6743-

4

, H
F

A

(5

/95

水系

)

IS

O

 6743-

4

, H
FB


(W/O

エマル

ジョ

ン系

)

IS

O

 6743-

4

, H
FC


(水
グリコ

ール


)

IS

O

 6743-

4

, H
FD
R


(リ
ン酸エ

ステ

ル系

)

IS

O

 6743-

4

, HF

DS


(塩
素化炭

化水


)

IS

O

 6743-

4

, HF

DT


(HFDR

油及


HF
DS

油の混


)

IS

O

 6743-

4

, H
E

T

G

(植物


)

IS

O

 6743-

4

, HEES


(合
成エス

テル


)

IS

O

 6743-

4

, H
E

PG


(ポ
リグリ

コー


)

水/

蒸気

空気

ブレ

ーキ


流体中の最高連続運転温度  ℃  (

2

)

NBR 70 IRHD

NBR 90 IRHD

−30 100  90

100

100

100

(

4

)

(

4

)

(

4

)

60

60 60

(

5

)

NG

NG

NG

80

60

60

80

100

NG

FKM 70 IRHD

FKM 80 IRHD

−15 150 150

150

150

100

150

150

150

60

60  NG

150

150

150

80

100

80

100

200

NG

EPDM 70 IRHD

EPDM 80 IRHD

−40 NG NG

NG

NG

NG

NG

NG

NG

NG

NG  80

80

NG

NG

NG

NG

NG

140

130

130

VMQ 70 IRHD

−50 (

4

) (

4

)

(

4

)

(

4

)

100

NG

NG

NG

NG

NG NG

NG

NG

NG

NG

NG

NG

100

200

80

HNBR 70 IRHD

HNBR 80 IRHD

−30 130 110

130

130

100

(

4

)

(

4

)

(

4

)

60

60 60

NG

NG

NG

80

60

80

130

130

NG

ACM 70 IRHD

−20 130 110

130

130

100

NG

NG

NG

NG

NG NG

(

4

)

(

4

)

(

4

)

NG

NG

NG

NG

130

NG

3

B 2410


2005 (

IS

O

 3601-5


2002)


4

B 2410

:2005 (ISO 3601-5:2002)

(

1

)

ここに示す材料は,代表的なゴム材料を示している。基となるゴム材料に色々な配合剤を混ぜることによって,
同等の性質をもちながらも大きく特性の異なるものができる(例,引張強さ,破断までの伸び,反発弾性力,

圧縮永久ひずみと低温及び高温に対する耐性)

(

2

)

使用流体中の最高連続運転温度は一応の目安である。上限温度を超えたときには,寿命がそれだけ短くなるこ
とが予想される。また,攻撃性の強い作動油を用いるときには,上限を下げる必要がある。ゴム材料は,低温

においては,過度に硬化する傾向があり,使用可能温度については,他の要因も関係することから,使用者と
製造業者間で協議のうえ,決定する必要がある。

なお,低温に使用できる特別な材料もある。

(

3

)

作動油に対するゴム材料の特性は,主としてベースになるゴムの種類に大きく左右されるが,混合される添加
物,例えば,可塑剤,充てん剤,老化防止剤及び酸化防止剤の種類並びに量にも影響される。多量の可塑剤を
用いたときには,鉱物油又は溶剤に対してゴム材料の膨潤特性は変化し,膨潤するどころか逆に収縮する可能

性もある。表にあるデータは,機器に対して適切なシール材料の選択を容易にするための一応の目安である。
疑問のあるときは,製造業者へ問い合わせる。

(

4

)

該当ゴム材料は,一部又はすべての使用流体に対し,異なる物性を示すことがある。

(

5

) NG

は該当ゴム材料が,使用流体に適さないことを示す。

備考1.  製造業者によって個々の材料の特性が変わってくるため,基本的な特性及び使用範囲だけを載せている。

2.

材料の特徴に関するデータは,製造業者から入手できる。

3.

使用者は,選択したゴム材料が設計した機器の使用上問題ないことを確認する必要がある。

関連規格  JIS B 2401  O リング

JIS K 6397

  原料ゴム及びラテックスの略号