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B2005-2-4

:2004 (IEC 60534-2-4:1989)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本バルブ工業会(JVMA)から,工業標準原

案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣

が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 60534-2-4:1989,Industrial-process

control valves

−Part 2 : Flow capacity−Section 4 : Inherent flow characteristics and rangeability を基礎として

用いた。


2

解  -4

日本工業規格

JIS

 B

2005-2-4

:2004

(IEC 60534-2-4

:1989

)

工業プロセス用調節弁  第 2 部:流れの容量−

第 4 節:固有流量特性及びレンジアビリティ

Industrial-process control valves

−Part 2 : Flow capacity

Section 4 : Inherent flow characteristics and rangeability

序文  この規格は,1989 年に第 1 版として発行された IEC 60534-2-4:1989,Industrial-process control valves

−Part 2 : Flow capacity−Section 4 : Inherent flow characteristics and rangeability を翻訳し,技術的内容及び規

格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1. 

適用範囲  この規格のこの部のこの節は,流れの容量(以下,容量という。)について適用し、代表的

な調節弁の固有流量特性及び固有レンジアビリティの表し方について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 60534-2-4:1989

,Industrial-process control valves−Part 2 : Flow capacity−Section 4 : Inherent

flow characteristics and rangeability (IDT)

2. 

引用規格  次に挙げる規格は、この規格に引用されることによって、この規格の1部を構成する。こ

れらの引用規格のうちで発行年を付記してあるものは、記載の年の版だけがこの規格を構成するものであ

って、その後の改正版・追補には適用しない。発行年を付記していない引用規格は、その最新版(対補を

含む。

)を適用する。

JIS B 2005-1   

工業プロセス用調節弁−第 1 部:調節弁用語及び一般的必要条件

備考 IEC 

60534-1:1987  Industrial-process control valves

−Part 1 : Control valve terminology and

general considerations

が,この規格と一致している。

JIS B 2005-2-3

工業プロセス用調節弁−第 2 部:流れの容量−第 3 節:試験手順

備考 IEC 

60534-2-3:1983  Industrial-process control valves

−Part 2 : Flow capacity−Section Three :

Test procedure

が,この規格と一致している。

IEC 60534-2-1:1978  Industrial-process control valves

−Part 2 : Flow capacity−Section One : Sizing

equations for incompressible fluid flow under installed conditions

参考 IEC 

60534-2-1

は 1998 年版が発行されている。

IEC 60534-2-2:1980  Industrial-process control valves

−Part 2 : Flow capacity−Section Two : Sizing

equations for compressible fluid flow under installed conditions

参考 IEC 

60534-2-2

は,廃止され,IEC 60534-2-1:1998 に統合されており,JIS B 2005-2-1 が一致し


3

B2005-2-4

:2004 (IEC 60534-2-4:1989)

解  

ている。

3. 

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 2005-1 に含まれる下記 3.1 から 3.7 及び 3.8

による。

3.1 

容量係数(Flow coefficient)  規定された条件下で,調節弁の容量を表すために用いる基礎的な係数。

現在使用されている容量係数には,単位系によって A

V

K

V

及び C

V

の別がある。これら容量係数に関する

詳細は,JIS B 2005-1JIS B 2005-2-3IEC 60534-1IEC 60534-2-1IEC 60534-2-2 及び IEC 60534-2-3

による。

3.2 

定格容量係数(Rated flow coefficient)  定格トラベルでの容量係数の値。

3.3 

相対容量係数(Relative flow coefficient

Φ)  ある相対トラベルでの容量係数の定格容量係数に対

する比。

3.4 

トラベル(Travel)  閉位置からの閉止部品の移動量。

3.5 

定格トラベル(Rated travel)  閉位置から規定する全開位置までの閉止部品の移動量。

3.6 

相対トラベル(Relative travel)(h)  与えられた開度におけるトラベルと定格トラベルとの比。

3.7 

固有流量特性(Inferent flow characteristic)  相対容量係数

Φ

と,それに対応する相対トラベル 

の関係。これは,作動の方法とは無関係である。

3.7.1 

理想の固有リニア特性(Ideal inherent linear flow characteristic)  相対トラベル の等量増分が相

対容量係数

Φ

の等量の増分を生じる固有流量特性。

数式で表すと

Φ

  =

Φ

0

 mh

ここに,

Φ

0

  h = 0

のときの相対容量係数

m

直線の傾き

3.7.2 

理想の固有イコール  パーセンテイジ特性(Ideal inherent “equal percentage” flow characteristic

相対トラベル の等量増分が相対容量係数

Φ

の等比率の増分を生じる固有流量特性。

数式で表すと

Φ

 =

Φ

0

 e

nh

ここに,

Φ

0

  h = 0

のときの相対容量係数

n

  h

に対して log

e

Φ

 

をプロットするときの

固有イコール  パーセンテイジ特性の傾

したがって,

Φ

 = 1

であるとき,  h = 1  で  n = log

e

(1/

Φ

0

)

3.8 

固有レンジアビリティ(Inherent rangeability)  規定する許容差内での最大容量係数と最小容量係

数の比。この許容差は,5.に述べられている許容差を超えるものではない。

備考1.  規定する調節弁の固有レンジアビリティは,単に閉止部品とバルブの流量調節絞り部との相

互作用に関連するものである。  ここで得られた値は,調節弁が取り付けられているときには

適用しない。特定の使い方に対して,取り付け時のレンジアビリティを推定するときは,駆

動部の位置精度又は接続される配管の液流動抵抗による影響のような他の要素も考慮する。

2. 

表 に示す制限された容量係数の範囲内で,容量係数の許容差及び傾きの許容差は,固有レ

ンジアビリティを評価するときに適用する。  この範囲(表 参照)外では,傾きの許容差だ

けを適用する。


4

 B2005-2-4

:2004 (IEC 60534-2-4:1989)

解  -2

4. 

代表的な固有流量特性  規定された調節弁の口径,形式及びトリム形状に対する代表的な固有流量特

性は,グラフ又は表で製造業者によって示されなければならない。表で示す場合は,特定の容量係数は次

のトラベル,すなわち 5  %,10  %,20  %及び 100  %の定格トラベルまでの各 10  %ごと(図 及び図 2

参照)の位置に対して示さなければならない。  製造業者は,これらのトラベル位置以外の容量係数を追加

して明示してもよい。

さらに,3.7 の定義に従い,製造業者は,

“リニア”及び“イコール  パーセンテイジ”のように,特定

の流量特性に特有の名称を明示してもよい。

容量係数が定格容量係数より小さい場合には,製造業者は,5.の規定に適合する最大の容量係数を示さ

なければならない(図 参照)

5. 

実際の固有流量特性と製造業の固有流量特性との許容差

5.1 

容量係数の許容差  JIS B 2005-2-3 による流量試験に基づいて,個々の試験した容量係数は,製造業

者の流量特性における値に対して  ± 10 (1/

Φ

)

0.2

  %を超えてはならない。

この許容差は,あるトラベル位置で製造業者の容量係数が表 に示す下限値より下か又は上限値より上

になる場合の容量係数に対して適用できない(図 参照)

。± 10 (1/

Φ

)

0.2

は,0 から 1.0 までの相対容量係数

に対して許容差を計算するために使用してもよい。便宜をはかるため,この関係から計算した許容差を表

2

に示す。

  1  容量係数の制限値

容  量  係  数

下              限

上              限

A

v

K

v

C

v

1. 2

×10

-4

4. 3

5

(1.1

×10

-6

d

2

(4.0

×10

-2

d

2

(4.7

×10

-2

d

2

備考1. d=弁口径 mm(計算目的からは DN と数的に等しい値)

  2  許    容    差

Φ

の  範  囲

定格容量係数  %

相対容量係数

Φ

許容差

%  (±)

下        側

上        側

    5

 10

 20

 30

 40

 50

 60

 70

 80

 90

100

 0.05

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

0.6

0.7

0.8

0.9

1.0

18.2

15.8

13.8

12.7

12.0

11.5

11.1

10.7

10.4

10.2

10.0

0.040 9

0.084 2

0.172

0.262

0.352

0.443

0.533

0.625

0.717

0.808

0.900

0.059 1

0.116

0.227

0.338

0.448

0.557

0.667

0.775

0.883

0.992

1.10


5

B2005-2-4

:2004 (IEC 60534-2-4:1989)

解  

5.2 

傾きの許容差  トラベル増加に対応した試験データをグラフに描いたとき,調節弁の固有流量特性

は,傾きに大きい偏りがないことを示さなければならない。二つの隣接する計測点を結ぶ線の傾きが,同

じ相対トラベルにおける製造業者の容量係数を結ぶ直線の傾きに対して,2 倍以上又は 0.5 倍以下の場合,

大きな偏りが存在すると定義する(図 参照)

表 に示す容量係数の制限値は,傾きの偏りに関する要求事項には適用されない(図 参照)

製造業者の規定した

流量特性

要求傾き内

の最大

Φ

許容差の幅

h = 0.05 と  h = 0.1 との間の傾きの例 
a =  最小傾き= 0.5 b 
b =  傾き

        (

h

 =0.1 のときの

Φ

)−(

h

 =0.05 のときの

Φ

)

  =

                                      0.05

c =  最大傾き= 2b

許容差の幅と要 求
傾き内の最小

Φ

試験見本の固有レンジアビリティ(3.8 による)

 
                最大

Φ      1.000

                                                =                    =    47.6

                                最小Φ            0.021

5.の要求に適合する最大相対容量係数Φは 1.000、最小は 0.021 である。

バルブ見本の

測定点

  1  製造業者の規定した流量特性と比較したグローブ弁の例


6

 B2005-2-4

:2004 (IEC 60534-2-4:1989)

解  -2

製造業者の規定

した流量特性

大きい偏り

要求傾き内の

最大

Φ

許容差の幅

許容差の幅内の

最小

Φ

(*)

拡大図参照

h

= 0.9 と

h

= 1.0 との間の傾きの例

a =  最小傾き= 0.5 b 
b =  傾き

        (

h = 1.0 のときの Φ)−(h = 0.9 のときの Φ)

  =

                                      0.1

c =  最大傾き= 2b

試験見本の固有レンジアビリティ(3.8 による)

 
                      最大

Φ

      0.91

                                                    =                  =    91

                                    最小

Φ

      0.01

5.の要求に適合する最大相対容量係数

Φ

は 0.91、最小は 0.01 である。

                                                                                          1

0.2

*  許容差の幅(φ = 0.01 に対して)=± 10            = ± 25 %

                                                                                        0.01

バルブ見本の

計測点

  2  製造業者の規定した流量特性と比較した回転弁の例


7

B2005-2-4

:2004 (IEC 60534-2-4:1989)

解  

  3  DN 100 回転弁に対する 5.1 の容量係数の偏り及び 5.2 の傾きの偏りに関する適用例

(°)