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B 1757-2

:2010

(1) 

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

1

4

  量記号

7

5

  測定

7

5.1

  測定環境 

7

5.2

  基準器

7

5.3

  測定子先端形状

8

5.4

  諸元の設定 

8

5.5

  基準器の取付け

8

5.6

  歯形用球の測定位置

9

5.7

  歯形測定 

9

6

  評価

9

6.1

  理論曲線 

9

6.2

  実測曲線 

11

6.3

  理論曲線と実測曲線とのフィッティング 

11

6.4

  偏差曲線 

12

6.5

  評価項目 

13

附属書 A(参考)球基準器の設計 

15

附属書 B(参考)測定誤差の評価 

20

附属書 C(参考)誤差要因の推定 

33


B 1757-2

:2010

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本歯車工業会(JGMA)及び財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。

JIS B 1757

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

B 1757-1

  第 1 部:歯車基準器を用いる方法(予定)

JIS

B 1757-2

  第 2 部:球基準器又は円筒基準器を用いた歯形測定

JIS

B 1757-3

  第 3 部:平面基準器を用いた歯すじ測定(予定)

JIS

B 1757-4

  第 4 部:球基準器又は円筒基準器を用いたピッチ測定(予定)


   

日本工業規格

JIS

 B

1757-2

:2010

歯車測定機の評価方法−

第 2 部:球基準器又は円筒基準器を用いた歯形測定

Evaluation of instruments for the measurement of individual gears-

Part 2: Tooth form measurement using sphere or cylinder artifacts

適用範囲 

この規格は,インボリュート円筒歯車の歯形精度を検査する測定機の歯形測定精度を,球基準器又は円

筒基準器を用いて評価する方法について規定する。

なお,誤差要因の推定については,

附属書 に記載する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0102

  歯車用語−幾何学的定義

JIS B 1702-1

  円筒歯車−精度等級    第 1 部:歯車の歯面に関する誤差の定義及び許容値

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0102 によるほか,次による。

3.1 

球基準器 

球を歯車の歯とみなして歯形を測定することによって,その測定機の歯形測定精度を評価するための基

準器(

図 及び図 参照)で,歯形用球,軸心用球及びデータム面から構成される。

具体例については,

附属書 を参照。二つの球の中心距離(軸心用球を円筒軸で代用した場合は,歯形

用球の中心と円筒の中心軸との距離。

)は,測定対象とするインボリュート歯形の基礎円半径,歯形用球の

半径及び測定子先端球の半径を考慮して定めることができる。歯形用球及び軸心用球の半径は,必ずしも

同じである必要はない。

3.2 

円筒基準器 

球基準器で用いる歯形用球を,円筒に置き換えたもの(

図 及び図 参照)。

3.3 

歯形用球 

断面をインボリュート歯形とみなして測定するための球。

3.4 

歯形用円筒 


2

B 1757-2

:2010

   

軸直角断面をインボリュート歯形とみなして測定するための円筒。

3.5 

軸心用球 

球基準器の中心軸を定義するための球。

3.6 

データム面 

球の中心軸を定義するための平面。

3.7 

基準器中心軸 

データム面に垂直で,軸心用球の中心を通る軸。軸心用球を円筒軸で代用した場合は,円筒の中心軸。

3.8 

歯形用球の中心距離 

歯形用球の中心と基準器中心軸との距離。

3.9 

歯形用円筒の中心距離 

歯形測定位置における,歯形用円筒の中心と基準器中心軸との距離。

3.10 

形状偏差(インボリュート歯形と円との形状偏差) 

歯形用球又は歯形用円筒を測定するとき,インボリュート歯形曲線に接する測定子先端球の曲率中心か

ら,実際の測定において歯形用球又は歯形用円筒に接する測定子先端球の曲率中心までの距離のインボリ

ュート歯形法線(作用線ともいう。

)方向成分。

形状偏差の符号は,球又は円筒が歯形の空間側に出っ張る方向を正とする。

3.11 

転がり角度 

インボリュート歯形の基礎円上の点と基礎円中心とを結ぶ線を基準線として,測定点においてインボリ

ュート歯形曲線を展開する直線が基礎円と接する点と,基礎円中心とを結ぶ線が,基準線となす角度(

1

参照)

転がり角度の符号は,測定点が測定対象とするインボリュート歯形の歯先に向かう方向を正とする。

3.12 

転がり長さ 

ラジアン単位の転がり角度に基礎円半径を乗じた長さ。

3.13 

ラクダこぶ曲線 

測定点の転がり角度又は転がり長さを横軸,インボリュート歯形と円との形状偏差を縦軸とする曲線

4

参照)

3.14 

理論曲線 

歯形用球の半径と歯形用球の中心距離との組合せ,又は歯形用円筒の半径と歯形用円筒の中心距離との

組合せ,基礎円半径及び測定子先端球の半径から計算したラクダこぶ曲線。


3

B 1757-2

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3.15 

実測曲線 

実測したデータから描いたラクダこぶ曲線。

3.16 

フィッティング 

実測曲線と理論曲線とを重ね合わせ,比較すること。

3.17 

フィッティング対象範囲 

フィッティングする転がり角度又は転がり長さの範囲(

図 参照)。

ラクダこぶ曲線の谷と同じ高さで,転がり角度が負の領域の位置から,転がり角度が正の大きい領域に

おける位置までの範囲とする。

転がり角度が負の領域で実測できない場合は,

転がり角度ゼロの位置から,

転がり角度が正の大きい領域のラクダこぶ曲線の谷と同じ高さの位置までの範囲とする。転がり角度ゼロ

付近において測定値が異常な場合には,その異常な範囲を除外することができる。

3.18 

偏差曲線 

実測曲線と理論曲線とを重ね合わせ,実測曲線と理論曲線との縦軸方向の差を縦軸とし,転がり角度又

は転がり長さを横軸として表した曲線。

精度評価対象範囲において測定精度を評価する(

図 及び図 10 参照)。

3.19 

精度評価対象範囲 

歯形測定精度を評価する範囲。通常,歯元評価管理径から歯先評価管理径までの転がり角度又は転がり

長さ(

図 参照)。

3.20 

全歯形測定誤差 

精度評価対象範囲で,偏差曲線の縦軸の最大値と最小値との差(f

αFK

。歯車の全歯形誤差の許容値(F

α

に相当する。

3.21 

平均曲線 

偏差曲線の輪郭を,2 次式,3 次式,4 次式などで表した曲線。

3.22 

谷−頂点区間歯形測定誤差 

転がり角度が大きい方のラクダこぶ曲線の頂点に対応する偏差曲線の縦軸の値と,谷に対応する偏差曲

線の縦軸の値との差(f

αVP

3.23 

高次歯形測定誤差 

精度評価対象範囲で,偏差曲線を挟むように平均曲線を上下に平行移動して得られる二つの曲線の縦軸

の差(f

αNC


4

B 1757-2

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図 1−歯形用球又は歯形用円筒の断面形状とインボリュート歯形との対応

基準器中心軸

歯形用球(歯形用円筒)

インボリュート歯形

基礎円

歯形測定区間

測定点

測定点の転がり角度

インボリュート 
歯形曲線の基点


5

B 1757-2

:2010

図 2−球基準器の幾何的条件

図 3−円筒基準器の幾何的条件 

歯形用円筒の中心距離

基準器中心軸

円筒の軸断面中心

歯形用円筒

円筒軸

A

測定位置

90°

歯形用球の中心距離

データム面

基準器中心軸

歯形用球の中心軸

90°

90°

歯形用球の中心

軸心用球の中心

A

測定位置


6

B 1757-2

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図 4−評価範囲の例

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

- 0

5

0

5

10

15

20

25

30

35

頂点 P

1

頂点 P

2

フィッティング対象範囲

転がり角度 ε  (°)

谷 V

精度評価対象範囲

歯元評価管理径

歯先評価管理径

ラクダこぶ曲線

インボ

リュ

ート

歯形

と円と

の形状

偏差

δ

p

(μm)


7

B 1757-2

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量記号 

この規格で用いる主な量記号は,

表 による。

表 1−量記号 

量記号

量記号の意味

A

歯形用球又は歯形用円筒の外周円と基礎円との交点で,インボリュート歯形曲線の基点

B

測定子先端球がインボリュート歯形曲線と接する点

歯形用球の中心距離又は歯形用円筒の中心距離

ΔC

歯形用球の中心距離の誤差又は歯形用円筒の中心距離の誤差

e

c

基準器の偏心誤差

F

α

全歯形誤差の許容値

Δf

α

圧力角誤差

f

αFK

全歯形測定誤差。精度評価対象範囲で,偏差曲線の縦軸の最大値と最小値との差。

f

αVP

谷−頂点区間歯形測定誤差。ラクダこぶ曲線の谷 V 及び頂点 P

2

に対応する偏差曲線の縦軸の

差。

f

αNC

高次歯形測定誤差。精度評価対象範囲で,偏差曲線を挟むように平均曲線を上下に平行移動し

て得られる二つの曲線の縦軸の差。

I A を基点とするインボリュート歯形曲線 
L

VP

ラクダこぶ曲線の谷 V 及び頂点 P

2

に対応する偏差曲線の横軸の差

M

歯形用球又は歯形用円筒の中心

m

t

正面(軸直角)モジュール

O

基準器の中心(回転中心)

P

b

歯形用球又は歯形用円筒に接する測定子先端球の中心

P

i

インボリュート歯形曲線に接する測定子先端球の中心

r

b

インボリュート基礎円半径

Δr

b

インボリュート基礎円半径の設定誤差

r

c

歯形用球又は歯形用円筒の半径

r

p

測定子先端球の半径

Δr

p

測定子先端球の半径の公称寸法と実際の寸法との偏差

点 P

b

から X 軸までの距離

X

歯形測定機の回転軸に直交する面内において,測定対象とする理論歯形の測定点における法線
(作用線)に直角で,測定機の回転中心を通る軸

ΔZ

m

歯形測定位置の,歯形用球の赤道からの偏差

α

t

正面圧力角

β 

角度∠MOX

δ

p

インボリュート歯形と円との形状偏差

ε 

転がり角度(基準器の中心点 O と点 A とを結ぶ線と,X 軸とのなす角度)

τ 

角度∠AOM

測定 

5.1 

測定環境 

被評価装置を,測定機製造業者が精度保証する環境(温度,振動など)下に置く。この被評価装置に球

基準器又は円筒基準器を設置し,被評価装置及び球基準器又は円筒基準器が環境に十分順応した後,測定

を行う。

5.2 

基準器 

基準器の設計については,

附属書 を参照。基準器は,球基準器では歯形用球の半径と中心距離とを校


8

B 1757-2

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正し,円筒基準器では歯形用円筒の半径と中心距離とを校正する。歯形用円筒の半径と中心距離とは,そ

の校正した軸方向位置を明記しなければならない。校正は,国家標準とのトレーサビリティを確保しなけ

ればならない。基準器の校正時の温度と,被評価装置での測定時の温度とが異なる場合は,校正値を,測

定時の温度に補正してもよいし,測定値を,校正時の温度に補正してもよい。補正量が歯形測定結果に及

ぼす影響については,

附属書 を参照。

なお,基準器に用いる球又は円筒の形状精度は測定精度に直接影響を及ぼすので,高精度なものを使用

することが望ましい。

5.3 

測定子先端形状 

基準器を測定する測定子先端は球状とし,その半径を記録する。測定子先端球の形状精度は測定精度に

直接影響を及ぼすので,高精度なものでなければならない。摩耗によって球の形状が変化することがある

ので,注意を要する。そろばん玉形状の測定子は,歯車の測定に使用してもよいが,基準器の測定に使用

してはならない。便宜的にそろばん玉形状の測定子を使用した場合の結果は,参考値にとどめなければな

らない。

測定子先端球の半径の公称寸法と実際の寸法との偏差 Δr

p

による歯形の偏差が,測定精度評価,すなわ

ち,要求する全歯形測定誤差 f

αFK

を超えないようにするためには,式(1)が成り立てばよい。

なお,r

b

及び r

c

は同じ単位で,Δr

p

及び f

αFK

は同じ単位である。

FK

2

c

b

p

8

α

f

r

r

r

<

Δ

 (1)

具体例について計算すると,歯車の諸元を,モジュール 2.5 mm,圧力角 20°,基準円直径 100 mm,イ

ンボリュート基礎円半径 r

b

=46.985 mm の平歯車に設定し,要求する精度が 0 級の歯形精度であれば,JIS 

B 1702-1

の全歯形誤差の許容値 F

α

は 1.4 μm であり,全歯形測定誤差 f

αFK

を F

α

と等しいとして,これを歯

形用球の半径 r

c

=12.7 mm,歯形用球の中心距離 C=47.223 mm の球基準器で評価する場合,|Δr

p

|<153  μm

であればよい。要求する全歯形測定誤差の 1/10 の精度が必要ならば,|Δr

p

|<15 μm となる。

5.4 

諸元の設定 

インボリュート歯形と円との形状偏差を描いた理論曲線が,一つの谷と二つの頂点とをもつように基準

器諸元と歯車諸元とを選択する(

図 及び 6.1 参照)。

5.5 

基準器の取付け 

5.5.1 

両センタ支持 

基準器が両センタ支持構造の場合,基準器の取付けは容易である。しかし,両センタを結ぶ軸を基準器

の中心軸として測定すると,測定不確かさ要因が多いので注意を要する(A.6 参照)

この規格では,基準器中心軸の回転軸からの偏心を,被評価装置の精度評価に含めて評価している。基

準器の偏心誤差が e

c

の場合に偏心のない場合と比べると,

インボリュート歯形と円との形状偏差の変化は,

偏心の位相によっては e

c

×(r

c

/r

b

)になる[式(B.15)参照]。概算では,e

c

/4 である。このように,精度評価は

偏心の影響を大きく受けるので,偏心はできるだけ小さくすることが望ましい。偏心量を補正する方法に

ついては,

附属書 を参照。基準器の偏心誤差 e

c

による偏差曲線の変化が,要求する全歯形測定誤差 f

αFK

を超えないようにするためには,式(2)が成り立つようにするとよい。

なお,r

b

及び r

c

は同じ単位で,e

c

及び f

αFK

は同じ単位である。

FK

c

b

c

α

f

r

r

e

×

<

 (2)

5.3

と同じ歯車諸元の基準器について具体的に計算をすると,要求する精度が 0 級の歯形精度であれば,


9

B 1757-2

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e

c

<5.2 μm になるように基準器を取り付ける必要がある。要求する全歯形測定誤差の 1/10 の精度が必要な

らば,e

c

<0.5 μm となる。

5.5.2 

センタなし 

軸心用球の中心で校正した基準器の中心軸が被評価装置の回転軸と一致するように,基準器を被評価装

置に設置する。軸心用球を円筒で代用した場合は,その円筒の中心軸が被評価装置の回転軸と一致するよ

うに,基準器を被評価装置に設置する。必要ならば,取付けジグを用いる。

軸心用球を用いると,基準器中心軸を被評価装置の回転軸に限りなく近づけることが可能である。5.5.1

で計算したように,e

c

<0.5 μm にできる可能性がある。

5.6 

歯形用球の測定位置 

歯形用球の測定位置は,被測定機の回転軸に直角で,歯形用球の中心を通る赤道断面を測定する。歯形

測定位置の,歯形用球の赤道からの偏差 ΔZ

m

による偏差曲線の変化が,要求する全歯形測定誤差 f

αFK

を超

えないようにするためには,式(3)が成り立つようにするとよい(

図 参照)。

なお,r

b

r

c

f

αFK

及び ΔZ

m

は,すべて同じ単位である。

c

FK

b

m

3

r

f

r

Z

α

×

<

Δ

 (3)

5.3

と同じ歯車諸元の基準器について具体的に計算をすると,要求する精度が 0 級の歯形精度の場合,

Z

m

|<1.5 mm である。要求する全歯形測定誤差の 1/10 の精度であっても,|ΔZ

m

|<0.47 mm である。この

ように,測定位置が赤道から多少ずれても,偏差曲線にはほとんど影響がないといえる。

図 5−測定子の測定位置

5.7 

歯形測定 

インボリュート円筒歯車の歯形測定手順に従って,球基準器の場合は歯形用球の赤道を,円筒基準器の

場合は歯形用円筒の校正した位置を,それぞれインボリュート歯形とみなして測定する。測定は,右歯面

と左歯面とに対応する基準器の表面について行い,それぞれの面についてデータを記録する。

評価 

6.1 

理論曲線 

実測した歯形用球又は歯形用円筒の半径 r

c

,歯形用球の中心距離又は歯形用円筒の中心距離 C,設定し

たインボリュート基礎円半径 r

b

,及び測定子先端球の半径 r

p

から,式(4)∼式(7)に従ってインボリュート歯

形と円との形状偏差を計算し,これによって理論曲線を求める(

図 参照)。

測定位置

データム面

ΔZ

m

 

赤道

測定断面

90°


10

B 1757-2

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なお,式(4)∼式(7)において,長さはすべて同じ単位とし,角度の単位はラジアンとする。

表 に示す例題数値を用いて,式(4)∼式(7)によってインボリュート歯形と円との形状偏差 δ

p

を計算す

ると

図 のようになる。この理論曲線の頂点 P

1

,頂点 P

2

及び谷 V の形状偏差及び転がり角度は,

表 

計算値のようになる。

図 6−インボリュート歯形と円との形状偏差 δ

p

ε0



+

=

C

r

r

C

r

b

2

c

2

2

b

1

2

cos

τ

 (4)

τ

ε

β

=

 (5)

β

β

sin

)

cos

(

)

(

2

b

2

p

c

C

r

C

r

r

T

+

+

=

 (6)

(

)

p

b

p

r

r

T

=

ε

δ

 (7)

δ

p

   

I

r

b

 

X

M

r

c

 

P

i

円に接する測定子先端球の中心

インボリュート歯形曲線に接する 
測定子先端球の中心

作用線

B

r

b

 

r

p

 

τ 

β 

r

c

 

O

A

P

b

ε


11

B 1757-2

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図 7−理論曲線の具体例

表 2−インボリュート歯形と円との形状偏差 δ

p

の計算例

例題数値

計算値

転がり角度 ε

°

  −0.660 3

歯形用球の半径 r

c

mm

(歯形用円筒の半径)

12.700

頂点 P

1

形状偏差 δ

p

μm     4.189 9

転がり角度 ε

°

  10.529 5

歯形用球の中心距離 C mm 
(歯形用円筒の中心距離)

44.000

谷 V

形状偏差 δ

p

μm  −23.794 0

インボリュート基礎円半径 r

b

 mm  43.750

転がり角度 ε

°

  22.750 7

測定子先端球の半径 r

p

 mm

1.000

頂点 P

2

形状偏差 δ

p

μm    11.749 5

6.2 

実測曲線 

基準器を用いて測定した被評価装置の歯形のデータを,転がり角度又は転がり長さを横軸とし,インボ

リュート歯形と円との形状偏差を縦軸とするグラフに表す(

図 参照)。

6.3 

理論曲線と実測曲線とのフィッティング 

理論曲線と実測曲線とを比較するために,両曲線をフィッティングする。フィッティングは,両曲線の

いずれか一方を平行移動させ,両曲線の縦軸方向の残差平方和が最小になるように行う。その曲線の差か

ら偏差曲線を得る。残差平方和の計算は,フィッティング対象範囲で行う。フィッティング操作例のフロ

ーチャートを

図 に示す。この例では,実測曲線を平行移動させている。

理論曲線の転がり角度ゼロの位置は,インボリュート歯形の基礎円上の点である。しかし,実測曲線の

転がり角度ゼロの位置は,不明な場合がある。このとき,実測曲線を平行移動させ理論曲線に一致させる

ことによって,実測曲線の転がり角度位置が判明する。平行移動の具体的方法として,ラクダこぶ曲線の

頂点 P

1

,頂点 P

2

及び谷 V の転がり角度値の和が各種因子の影響を極めて受けにくい特性を考慮し,横軸

方向には,理論曲線の二つの頂点及び谷の転がり角度の和と,実測曲線の二つの頂点及び谷の転がり角度

の和とが同じになるように初期値を決めるとよい。縦軸方向には,曲線の頂点又は谷のいずれかが一致す

るようにするとよい。その後,理論曲線の縦軸方向と実測曲線の縦軸方向との残差平方和が最小になるよ

うに,移動量の補正を行う。

転がり角度 ε  (°)

P

1

P

2

V

インボ

リュ

ート

歯形

と円と

の形状

偏差

δ

p

(μm)


12

B 1757-2

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なお,ラクダこぶ曲線の頂点(谷)は,頂点(谷)の近傍で最大値(最小値)を探すことによって求め

ることができる。

図 8−偏差曲線を求める操作のフローチャート

6.4

  偏差曲線 

フィッティングさせた理論曲線と実測曲線との縦軸方向の差を縦軸とし,転がり角度又は転がり長さを

横軸としてグラフに表し,精度評価対象範囲において測定精度を評価する。精度評価対象範囲は,歯元評

価管理径から歯先評価管理径までの転がり角度又は転がり長さとする。

図 に偏差曲線の例を示す。この

例では,実測曲線のデータ開始点を転がり角度ゼロとしており,インボリュート歯形の基礎円上の点が不

明であるため,実測曲線を平行移動して理論曲線にフィッティングしている。

基準器の諸元  r

c

C

測定子先端球の半径  r

p

インボリュート基礎円半径  r

b

残差平方和が最小

Yes

No

移動量の補正

平行移動

頂点及び谷を求める

実測曲線−理論曲線

偏差曲線

頂点及び谷を求める

比較

基準器による被評価装置の測定

実測曲線

理論曲線


13

B 1757-2

:2010

図 9−偏差曲線の具体例

6.5 

評価項目 

6.5.1 

全歯形測定誤差 

全歯形測定誤差は,精度評価対象範囲で,偏差曲線の縦軸の最大値と最小値との差 f

αFK

であり,歯車の

全歯形誤差の許容値 F

α

に相当する。

6.5.2 

谷−頂点区間歯形測定誤差 

谷−頂点区間歯形測定誤差は,ラクダこぶ曲線の頂点 P

2

に対応する偏差曲線の縦軸の値と,谷 V に対

応する偏差曲線の縦軸の値との差 f

αVP

である。この値を,式(8)のように L

VP

×tan α

t

で除した値は,インボ

リュート歯形を測定した場合の圧力角誤差 Δf

α

に相当する。ただし,L

VP

は,V−P

2

間の転がり長さで,L

VP

及び f

αVP

の単位は同じとする。Δf

α

の単位はラジアンである。α

t

は設定した歯車の正面圧力角である。f

αVP

の符号は,歯元から歯先に行くに従って,圧力角誤差のないものに比べて出っ張るときを正とする。

t

VP

VP

tan

Δ

α

α

α

L

f

f

=

 (8)

なお,圧力角誤差がインボリュート基礎円半径の設定誤差 Δr

b

によるものとすると,Δr

b

は,式(9)で表さ

れる。r

b

,Δr

b

f

αVP

及び L

VP

は,すべて同じ単位とする。

VP

VP

b

b

Δ

L

f

r

r

α

=

 (9)

圧力角誤差は,基準器の偏心誤差 e

c

又は歯形用球の中心距離の誤差 Δによっても同様に発生し,式(10)

のようになる(

附属書 参照)。ただし,e

c

,ΔCr

b

f

αVP

及び L

VP

は,すべて同じ単位とする。

圧力角誤差の原因として,インボリュート基礎円半径の設定誤差 Δr

b

,基準器の偏心誤差 e

c

,又は歯形

用球の中心距離の誤差 Δが疑われるが,少なくとも歯形用球の中心距離の誤差 Δが疑われないよう,

基準器の校正は,高精度に行うことが望ましい。

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

- 0

-5

0

5

10

15

20

25

30

5

40

-1

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

転がり角度 ε  (°)

実測曲線(左目盛)

偏差曲線(右目盛)

理論曲線(左目盛)

偏差曲

線︵

理論

曲線

と実測

曲線と

の差

(μm)

インボ

リュ

ート

歯形

と円と

の形状

偏差

δ

p

(μm)


14

B 1757-2

:2010

   

VP

VP

b

c

L

f

r

e

α

  又は

VP

VP

b

Δ

L

f

r

C

α

 (10)

6.5.3 

高次歯形測定誤差 

高次歯形測定誤差は,精度評価対象範囲で,偏差曲線を挟むように平均曲線を上下に平行移動して得ら

れる二つの線図間の,縦軸の差 f

αNC

である。この値は,被評価装置の出力が示す細かい凹凸の信頼性を示

す。その誤差に言及する場合には,採用した平均曲線の定義を記録するとよい。

図 10−偏差曲線の評価例

偏差曲線

f

αNC

平均曲線

L

VP

精度評価対象範囲

f

αVP

歯先評価管理径

歯元評価管理径

V

P

2

F

K

f

αFK


15

B 1757-2

:2010

附属書 A

(参考)

球基準器の設計

A.1 

歯形用球の半径 

歯形用球の半径 r

c

は,式(A.2)の条件で求める。次に,主として測定する歯車の歯数を z,インボリュー

ト基礎円半径を r

b

,及び測定子先端球の半径を r

p

とし,式(A.1)で求めた歯形用球の半径 r

c

の値に近い寸法

を,JIS B 1501 の中から選択し決定する。

なお,長さの単位は,すべてミリメートルとする。

p

2

b

c

2

20

cos

2

20

cos

1

89

.

1

r

z

z

z

z

r

r

+

+

×

=

ο

ο

(A.1)

5

.

5

1

5

.

2

1

b

c

=

r

r

(A.2)

インボリュート基礎円半径 r

b

を式(A.3)で求め,r

p

=0 としたとき,式(A.1)をグラフで示すと

図 A.1 のよ

うになる。ただし,m

t

は正面モジュールで,単位はミリメートルである。

ο

20

cos

5

.

0

t

b

m

z

r

=

(A.3)

A.2 

中心距離 

歯形用球の中心距離 は,式(A.4)で計算するとラクダこぶ曲線の頂点 P

1

と頂点 P

2

との高さをほぼ等し

くすることができる。

なお,測定子先端球の半径 r

p

が定まらないときは,r

p

=0 とするとよい。

(

)

p

c

b

038

.

0

994

.

0

r

r

r

C

+

+

=

(A.4)

A.3 

球の精度 

JIS B 1501

に準じる。球の精度は,特に高精度なものが望ましい。

A.4 

球の固定 

2 個の球をデータム面に対して動かないように,また,温度の影響を受けにくいように固定する。図 A.2

に具体例を示す。


16

B 1757-2

:2010

   

歯数 z

図 A.1−歯形用球の半径の例

(測定子先端球の半径 r

p

=0 としたとき)

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

1

10

100

1000

歯形用

球の

半径

m

t

 = 1

m

t

 = 2

m

t

 = 3

m

t

 = 4

m

t

 = 5

m

t

 = 6

m

t

 = 8

m

t

 = 10

m

t

 = 12

m

t

 = 20

m

t

 = 16

m

t

 = 1.5

r

c

(mm)

1 000


17

B 1757-2

:2010

図 A.2−球固定の具体例

A.5 

基準器の取付け例 

球基準器の取付け例を,

図 A.3 に示す。

データム面

軸心用球

ばね

歯形用球

基準器中心軸

歯形用球の中心距離

A

ばね


18

B 1757-2

:2010

   

図 A.3−球基準器の取付け例 

A.6 

軸付き球基準器 

軸心用球とデータム面とで基準器中心軸を定義した球基準器を歯形測定機に取り付ける場合は,アライ

測定機の回転軸

球基準器

歯形測定機


19

B 1757-2

:2010

メント調整のためのジグを必要とし,しかもアライメント調整に手間がかかる。これに対して,軸付きの

円板に歯形用球だけを固定した球基準器を,測定機の両センタで支持する方法は,アライメント調整の手

間が省け,実用的である(

図 A.4 参照)。図 A.4 の例では,歯形用球設置円板に設けた軸心用円筒を軸心用

球の代わりに用いている。

なお,基準器中心軸を円筒の中心軸で定義した基準器を,両センタを結ぶ軸を基準器中心軸として測定

するときは注意を要する。両センタを結ぶ軸は被評価装置の回転軸に一致しても,基準器中心軸は被評価

装置の回転軸と一致するとは限らないからである。基準器中心軸が,被評価装置の回転軸から偏心するお

それがあるし,この偏心を調整することは難しい。この場合は,偏心量及び偏心の位相を測定し,偏心を

考慮した理論曲線(

附属書 参照)と実測曲線とをフィッティングさせて評価するとよい。

図 A.4−軸付き球基準器の測定例

軸心用円筒

データム面

歯形用球


20

B 1757-2

:2010

   

附属書 B

(参考)

測定誤差の評価

B.1 

量記号 

この附属書で用いる量記号を,

表 B.1 に示す。

なお,式(B.1)∼式(B.29)において,長さの単位はすべて同じで,角度の単位はラジアンとする。

表 B.1−量記号 

量記号

量記号の意味

a

b

角度∠BMO

a

c

偏心角度∠MOO'

a

g

角度∠BOM

a

p

直線 BM と直線 L

1

とのなす角度(

図 B.1 で a

p

は負)

e

c

基準器中心軸の,測定機回転軸からの偏心量

e

p

測定子オフセットで,直線 L

2

から直線 L

1

までの距離(L

2

が中心 O の側にあるとき正)

H M 点を通る直線が L

1

と直交する点

L

1

インボリュート歯形曲線の基点 A から転がり角度 ε の位置にある作用線

L

2

作用線 L

1

に平行で,測定子先端球の中心 P

b

を通る直線

N M 点を通る直線が L

2

と直交する点

O'

基準器の中心軸

O

測定機の回転中心軸

長さ P

b

N

長さ BH

長さ BO

Δr

c

 

歯形用球半径の公称値からの偏差

r

o

長さ OM

Δr

p

測定子先端球の半径の公称値からの偏差

長さ BM

長さ MN

α 

インボリュート歯形曲線 I の,点 B における圧力角

B.2 

誤差要因 

測定誤差に及ぼす多くの要因のうち,次の因子について,歯形測定結果に及ぼす影響を具体的に示す。

a)

基準器設置の偏心誤差(偏心量 e

c

及び偏心角度 a

c

b)

測定子先端の作用線からの位置誤差(オフセット)e

p

c)

測定子先端球半径の公称値からの偏差 Δr

p

d)

歯形用球半径の公称値からの偏差 Δr

c

e)

歯形用球の中心距離の誤差 ΔC

表 参照)

f)

インボリュート基礎円半径の設定誤差 Δr

b

表 参照)

g)

球測定位置の赤道からの誤差

h)

縦軸の伸縮(ゲイン誤差)

i)

横軸の伸縮


21

B 1757-2

:2010

j)

横軸方向のフィッティング誤差

理論曲線の頂点 P

1

,谷及び頂点 P

2

が形状偏差に及ぼす a)f)の影響を,式(B.1)及び式(B.2)に示す。

b

p

b

b

p

3

b

p

c

p

b

c

p1

)

(

)

2

(

r

C

r

r

r

C

r

C

r

C

r

r

r

r

r

+

×

Δ

+

+

×

Δ

+

+

×

Δ

Δ

δ

b

c

p

3

b

2

p

c

b

p

2

)

(

)

(

r

r

e

r

C

r

r

r

r

×

+

+

+

×

Δ

+

b

c

p

c

cos

r

C

a

r

e

+

×

 (B.1)

0

1

2

)

(

2

)

(

)

)(

(

p

2

b

c

b

2

c

2

b

2

b

2

b

2

c

2

c

2

b

2

3

b

2

b

b

2

c

b

c

p2

×

Δ

+

±

+

×

Δ

+

+

×

Δ

+

+

+

×

Δ

Δ

r

r

C

r

r

r

r

C

r

C

r

C

r

r

r

C

C

r

C

r

C

r

C

r

r

r

μ

δ

0

p

×

e

C

a

r

C

r

r

r

C

e

c

2

b

2

c

2

c

2

b

2

c

cos

2

⎟⎟

⎜⎜

+

×

μ

(B.2)

ここに,

Δδ

p1

ラクダこぶ曲線の頂点

P

1

における形状偏差の変化

Δδ

p2

ラクダこぶ曲線の谷及び頂点

P

2

における形状偏差の変

化(

“±”及び“

μ

”は,上側がラクダこぶ曲線の谷,

下側が頂点

P

2

に対応する。

B.3 

基準器設置の偏心誤差及び測定子のオフセット 

基準器設置の偏心誤差,及び測定子先端の作用線からの位置誤差(オフセットともいう。

)については,

図 B.1 のように幾何学的に計算することができる。

基準器の偏心量及び偏心の位相が分かっているとき,又は作用線から測定子先端がオフセットしている

量が分かっているとき,式

(B.3)

∼式

(B.14)

に従って

δ

p

を計算し,誤差のあるときの理論曲線を求めること

ができる。

図 B.2 に計算フローチャートを,表 B.2 

δ

p

の計算例を示す。


22

B 1757-2

:2010

   

図 B.1−インボリュート歯形と円との形状偏差 δ

p

ε0 

(基準器が偏心し,測定子先端が作用線からオフセットしている場合)

A

δ

p

 

 

I

P

b

 

r

b

 

O

C

X

M

r

c

P

i

  円に接する測定子先端球の中心

インボリュート歯形曲線に接する
測定子先端球の中心

L

1

L

2

e

p

 

a

c

N

H

B

a

p

a

b

τ 

e

c

 

O'

r

o

 

α 

a

g

 

s

v

p

r

p

r

c

r

b

 

r

c

q

ε


23

B 1757-2

:2010

図 B.2−インボリュート歯形と円との形状偏差 δ

p

の計算フローチャート

c

2

2

c

2

c

c

o

sin

cos

a

e

C

a

e

r

+

=

(B.3)

⎟⎟

⎜⎜

+

=

o

b

2

c

2

o

2

b

1

2

cos

r

r

r

r

r

τ

(B.4)

ε

α

1

tan

=

(B.5) 
α

ε

τ

+

=

g

a

(B.6)

α

cos

b

r

r

=

(B.7)

g

o

2

o

2

cos

2

a

r

r

r

r

s

+

=

(B.8)

⎟⎟

⎜⎜

+

=

s

r

r

s

r

a

o

2

2

2

o

1

b

2

cos

(B.9)

b

p

2

a

a

+

=

ε

τ

π

(B.10)

p

p

sin

e

a

s

v

+

=

(B.11)

2

2

c

p

)

(

v

r

r

p

+

=

(B.12)

p

cos a

s

q

=

(B.13)

  τ

r

o

a

g

rsa

b

a

p

α 

δ

p

 

vpq

e

p

r

p

ε

r

b

r

c

入力データ

出力

Ce

c

a

c


24

B 1757-2

:2010

   

p

p

r

q

p

=

δ

(B.14)

表 B.2−インボリュート歯形と円との形状偏差 δ

p

の計算例

単位  μm

r

b

=43.75(mm)  r

b

=43.75(mm)

r

b

=43.75(mm)

r

b

=43.75(mm)  r

b

=43.75(mm)

転 が り

角度 ε

r

c

=12.7(mm)

r

c

=12.7(mm)

r

c

=12.7(mm)

r

c

=12.7(mm)

r

c

=12.7(mm)

C=44(mm)

C=44(mm)

C=44(mm)

C=44(mm)

C=44(mm)

r

p

=0(mm) 

r

p

=0.5(mm)

r

p

=0.5(mm)

r

p

=0.5(mm)

r

p

=0.5(mm)

e

p

=0(μm)

e

p

=0(μm)

e

p

=10(μm)

e

p

=10(μm)

e

p

=10(μm)

e

c

=0(μm)

e

c

=0(μm)

e

c

=0(μm)

e

c

=10(μm)

e

c

=10(μm)

(°)

a

c

=0(°)

a

c

=0(°)

a

c

=0(°)

a

c

=0(°)

a

c

=90(°)

−10

−187.4

−155.4

−151.9

−151.4

−151.9

−8

−103.9

−81.4

−78.5

−78.2

−78.5

−6

−50.3

−34.9

−32.5

−32.4

−32.5

−4

−19.1

−8.9

−6.9

−6.9

−6.9

−2

−4.0 2.4 4.0 3.9 4.0

0

0.0 3.8 5.0 5.0 5.0

2

−2.8

−0.7 0.2 0.2 0.2

4

−8.9

−7.9

−7.3

−7.2

−7.3

6

−15.7

−15.3

−14.9

−14.7

−14.9

8

−21.1

−21.0

−20.8

−20.4

−20.8

10

−23.7

−23.7

−23.6

−23.1

−23.6

12

−22.8

−22.8

−22.9

−22.1

−22.9

14

−18.5

−18.4

−18.5

−17.5

−18.5

16

−11.2

−11.1

−11.3

−10.0

−11.3

18

−2.4

−2.3

−2.5

−0.8

−2.5

20

6.0 6.0 5.9 8.0 5.9

22

11.2 11.2 11.2 13.7 11.2

24

10.1 10.1 10.2 13.2 10.2

26

−1.6

−1.4

−1.1 2.4

−1.1

28

−28.3

−27.7

−27.2

−23.2

−27.2

30

−75.3

−74.0

−73.3

−68.7

−73.3

32

−148.7

−146.1

−145.1

−139.9

−145.1

34

−255.1

−250.4

−249.1

−243.3

−249.1

36

−401.6

−394.0

−392.2

−385.8

−392.2

38

−596.4

−584.6

−582.4

−575.4

−582.4

40

−848.6

−830.9

−828.3

−820.5

−828.3

B.3.1 

基準器設置の偏心誤差 

表 B.3 の寸法に対して,基準器設置の偏心誤差が偏差曲線に及ぼす影響を,具体的にグラフで示したも

のが

図 B.3 である。図から分かるように,転がり角度が大きいところで,基準器設置の偏心誤差の影響が

大きい。

なお,偏差曲線の変化を示すグラフは,誤差のある曲線と誤差のない曲線との差を示す。

 
 
 
 
 


25

B 1757-2

:2010

表 B.3−計算例の寸法

単位  mm

記号

記号の意味

寸法

r

c

歯形用球の半径 12.700

歯形用球の中心距離 44.000

r

b

インボリュート基礎円半径 43.750

r

p

測定子先端球の半径 1.000

転がり角度 ε  (°)

図 B.3−偏心誤差による形状偏差の変化

5.5.1

の式(2)は,計算を簡素化するために,基準器設置の偏心誤差の影響が最大となる偏心角度(0°又

は±180°)で偏心量が e

c

のとき,ラクダこぶ曲線の谷の変化|Δδ

pV

|と転がり角度が大きいところの頂点の

変化|Δδ

pB

|との和|Δδ

p

|から求めたもので,式(B.15)から求めている。

(

)

×

+

+

=

b

c

c

c

2

c

2

b

2

c

pB

pV

p

Δ

Δ

Δ

r

r

e

r

C

r

r

C

e

δ

δ

δ

(B.15)

δ

p

|が全歯形測定誤差 f

αFK

を超えないという条件を与えると,式(B.16)のようになる。

FK

c

b

c

α

f

r

r

e

×

<

(B.16)

B.3.2 

測定子のオフセット 

表 B.3 の寸法に対して,測定子先端位置が作用線からオフセットしたときの偏差曲線に及ぼす影響を,

具体的にグラフで示したものが

図 B.4 である。図から分かるように,転がり角度が小さいところで,オフ

セットの影響が大きい。偏差曲線の変化を示すグラフの符号は,B.3.1 と同様である。

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

- 0

5

0

5

10

15

20

5

0

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

形状偏差(左目盛)

偏差曲線(右目盛)
e

c

=1 μm

a

c

=0°

偏差曲線(右目盛) 
e

c

=1 μm

a

c

=80°

偏差曲線(右目盛)
e

c

=1 μm

a

c

=±180°

偏差曲線(右目盛) 
e

c

=1 μm

a

c

=100°

形状偏

δ

p

(μm)

偏差曲

( 形状

偏差

の変化

(μm)


26

B 1757-2

:2010

   

図 B.4−測定子先端位置のオフセットによる形状偏差の変化

測定子先端位置のオフセットによる偏差曲線の変化が,要求する全歯形測定誤差 f

αFK

を超えないように

するために,オフセットをいくら以下にすればよいか概算することができる。

計算を簡素化するために,オフセット量 e

p

と,転がり角度が小さい側の偏差曲線の頂点における偏差曲

線の変化 Δδ

pA

との関係を求めると,式(B.17)のようになる。

b

c

p

2

pA

r

r

e

×

Δ

δ

(B.17)

δ

pA

|が f

αFK

を超えないという条件を与えると,式(B.18)のようになる。

FK

c

b

p

2

α

f

r

r

e

×

<

(B.18)

たとえば,f

αFK

=1 μm を超えないためには,r

b

/r

c

=3.5 の場合,オフセットは|e

p

|<7 μm であればよい。f

αFK

の 1/10 の精度が必要ならば,|e

p

|<0.7 μm となる。

B.4 

測定子先端球半径の公称値からの偏差 

表 B.3 の寸法に対して,測定子先端球の半径の公称値からの偏差が偏差曲線に及ぼす影響を,具体的に

グラフで示したものが

図 B.5 である。図から分かるように,測定子先端球半径の公称値からの偏差の影響

は小さく,しかも,精度評価対象範囲の外側である。偏差曲線の変化を示すグラフの符号は,B.3.1 と同様

である。

なお,5.3 の式(1)は,測定子先端球半径の公称値からの偏差による影響を転がり角度が小さいところの

頂点の変化|Δδ

pA

|から求めたもので,式(B.19)から求めている。

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

- 0

5

0

5

10

15

20

25

30

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

偏差曲線(右目盛)
e

p

=−1 μm

偏差曲線(右目盛)
e

p

=+1 μm

形状偏差(左目盛)

転がり角度 ε  (°)

形状偏

δ

p

(μm)

偏差曲

( 形状

偏差

の変化

(μm)


27

B 1757-2

:2010

(

)

8

Δ

)

(

Δ

Δ

2

b

c

p

3

b

2

p

c

b

p

pA

×

+

+

×

r

r

r

r

C

r

r

r

r

δ

(B.19)

δ

pA

|が全歯形測定誤差 f

αFK

を超えないという条件を与えると,式(B.20)のようになる。

FK

α

2

c

b

p

8

f

r

r

r

<

Δ

(B.20)

図 B.5−測定子先端球半径の公称値からの偏差による形状偏差の変化

B.5 

歯形用球半径の公称値からの偏差 

表 B.3 の寸法に対して,歯形用球半径の公称値からの偏差が偏差曲線に及ぼす影響を,具体的にグラフ

で示したものが

図 B.6 である。図から分かるように,歯形用球半径の公称値からの偏差が偏差曲線に及ぼ

す影響は小さい。

歯形用球半径の公称値からの偏差による偏差曲線の変化を,安全側に見てラクダこぶ曲線の谷の変化

δ

pV

|と,転がり角度が大きいところの頂点の変化|Δδ

pB

|との和|Δδ

p

|として求めると,式(B.21)のようになる。

4

Δ

)

(

)

)(

(

Δ

2

Δ

2

b

c

c

3

b

2

b

b

2

c

b

c

p

×

+

+

×

r

r

r

r

C

r

C

r

C

r

r

r

δ

(B.21)

δ

p

|が全歯形測定誤差 f

αFK

を超えないという条件を与えると,式(B.22)のようになる。

αFK

2

c

b

c

4

f

r

r

r

<

Δ

(B.22)

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

- 0

-5

0

5

10

5

0

5

0

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

偏差曲線(右目盛)
r

p

=1−0.001 mm

偏差曲線(右目盛)
r

p

=1+0.001 mm

形状偏差(左目盛)

転がり角度 ε  (°)

形状偏

δ

p

(μm)

偏差曲

( 形状

偏差

の変化

(μm)


28

B 1757-2

:2010

   

図 B.6−歯形用球半径の公称値からの偏差による形状偏差の変化

B.6 

歯形用球の中心距離の誤差 

表 B.3 の寸法に対して,歯形用球の中心距離の誤差が偏差曲線に及ぼす影響を,具体的にグラフで示し

たものが

図 B.7 である。図から分かるように,転がり角度が大きいところで,歯形用球の中心距離の誤差

の影響が大きい。このグラフは,

図 B.3 の,基準器設置の偏心誤差の影響が最大となる偏心角度における

偏心量及び偏差曲線の変化と同様である。偏差曲線の変化を示すグラフの符号は,B.3.1 と同様である。

歯形用球の中心距離の誤差 Δによるラクダこぶ曲線に及ぼす影響は B.3.1 と同様で,谷の変化 Δδ

pV

頂点 P

2

の変化 Δδ

p2

との和 Δδ

p

を概算すると,式(B.23)のようになる。

b

c

c

2

c

2

b

2

p2

pV

p

r

r

C

r

C

r

r

C

C

×

Δ

×

+

×

Δ

Δ

+

Δ

=

Δ

δ

δ

δ

(B.23)

δ

p

|が全歯形測定誤差 f

αFK

を超えないという条件を与えると,式(B.24)が得られる。

αFK

c

b

Δ

f

r

r

C

×

<

(B.24)

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

- 0

5

0

5

0

5

20

25

30

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

偏差曲線(右目盛) 
r

c

=12.700−0.001 mm

偏差曲線(右目盛) 
r

c

=12.700+0.001 mm

転がり角度 ε  (°)

形状偏差(左目盛)

形状偏

δ

p

(μm)

偏差曲

( 形状

偏差

の変化

(μm)


29

B 1757-2

:2010

図 B.7−歯形用球の中心距離の誤差による形状偏差の変化

B.7 

インボリュート基礎円半径の設定誤差 

表 B.3 の寸法に対して,インボリュート基礎円半径の設定誤差が偏差曲線に及ぼす影響を,具体的にグ

ラフで示したものが

図 B.8 である。図から分かるように,転がり角度が大きいところで,インボリュート

基礎円半径の設定誤差の影響が大きい。このグラフは,

図 B.7 の,歯形用球の中心距離の誤差による偏差

の変化と同様である。偏差曲線の変化を示すグラフの符号は,B.3.1 と同様である。

インボリュート基礎円半径の設定誤差 Δr

b

によるラクダこぶ曲線の谷の変化 Δδ

pV

と頂点 P

2

の変化 Δδ

p2

との和 Δδ

p

を概算すると,式(B.25)のようになる。

b

c

b

c

b

2

c

2

b

2

b

p2

pV

p

r

r

r

r

r

r

r

C

r

×

Δ

+

×

Δ

Δ

+

Δ

=

Δ

δ

δ

δ

(B.25)

δ

p

|が全歯形測定誤差 f

αFK

を超えないという条件を与えると,式(B.26)が得られる。

αFK

c

b

b

f

r

r

r

×

<

Δ

(B.26)

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

- 0

5

0

5

10

15

20

25

30

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

偏差曲線(右目盛)
C=44−0.001 mm

偏差曲線(右目盛)
C=44+0.001 mm

形状偏差(左目盛)

転がり角度 ε  (°)

形状偏

δ

p

(μm)

偏差曲

( 形状

偏差

の変化

(μm)


30

B 1757-2

:2010

   

図 B.8−インボリュート基礎円半径の設定誤差による形状偏差の変化

B.8 

球測定位置の赤道からの誤差 

歯形用球の測定位置が赤道からずれると,測定断面における歯形用球の半径が小さくなる。歯形用球の

半径が小さくなると,形状偏差の変化は B.5 のようになり,

図 B.6 のように偏差曲線に及ぼす影響は小さ

い。

球測定位置の赤道からのずれを ΔZ

m

,測定断面における歯形用球の半径の変化を Δr

c

とすると,Δr

c

は式

(B.27)のようになる。

c

2

m

c

2

Δ

Δ

r

Z

r

(B.27)

式(B.27)を式(B.21)に代入すると,|Δδ

p

|は式(B.28)のようになる。

2

b

c

2

m

p

8

Δ

Δ

r

r

Z

×

δ

(B.28)

ここで,|Δδ

p

|が全歯形測定誤差 f

αFK

を超えないという条件を与えると,5.6 の式(3)と同じ,式(B.29)が得

られる。

c

FK

b

m

3

Δ

r

f

r

Z

α

×

<

(B.29)

B.9 

縦軸の伸縮 

表 B.3 の寸法に対して,ラクダこぶ曲線の縦軸の伸縮誤差(“ゲイン誤差”ともいう。)が偏差曲線に及

ぼす影響を,具体的にグラフで示したものが

図 B.9 である。図から分かるように,ゲイン誤差による偏差

曲線の変化は,ラクダこぶ曲線と同様,又はラクダこぶ曲線を上下逆さにしたような曲線を描く。

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

- 0

5

0

5

10

15

0

25

30

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

偏差曲線(右目盛) 
r

b

=43.750+0.001 mm

偏差曲線(右目盛) 
r

b

=43.750−0.001 mm

形状偏差(左目盛)

転がり角度 ε  (°)

形状偏

δ

p

(μm)

偏差曲

( 形状

偏差

の変化

(μm)


31

B 1757-2

:2010

図 B.9−ゲイン誤差による形状偏差の変化

B.10 

横軸の伸縮 

表 B.3 の寸法に対して,ラクダこぶ曲線の横軸の伸縮誤差が偏差曲線に及ぼす影響を,具体的にグラフ

で示したものが

図 B.10 である。図から分かるように,横軸の伸縮誤差による偏差曲線の変化も,ゲイン誤

差と似たような曲線を描く。

図 B.10−横軸の伸縮による形状偏差の変化

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

-10

-5

0

5

10

15

20

25

30

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

形状偏差(左目盛)

偏差曲線(右目盛) 
横軸が 0.1 %縮んだとき

偏差曲線(右目盛) 
横軸が 0.1 %伸びたとき

転がり角度 ε  (°)

形状偏

δ

p

(μm)

偏差曲

( 形状

偏差

の変化

(μm)

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

- 0

-5

0

5

10

5

0

5

0

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

形状偏差(左目盛)

偏差曲線(右目盛) 
ゲイン誤差  +1 %

偏差曲線(右目盛) 
ゲイン誤差  −1 %

転がり角度 ε  (°)

形状偏

δ

p

(μm)

偏差曲

( 形状

偏差

の変化

(μm)


32

B 1757-2

:2010

   

B.11

  横軸方向のフィッティング誤差 

表 B.3 の寸法に対して,横軸方向のフィッティング誤差が偏差曲線に及ぼす影響を,具体的にグラフで

示したものが

図 B.11 である。図から分かるように,横軸方向のフィッティング誤差による偏差曲線の変化

は,

図 B.3∼図 B.10 のいずれとも違う曲線を描く。

図 B.11−横軸方向のフィッティング誤差による形状偏差の変化 

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

10

-5

0

5

10

15

0

5

0

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

転がり角度 ε  (°)

形状偏差(左目盛)

偏差曲線(右目盛) 
横座標値のずれ=−0.02°

偏差曲線(右目盛) 
横座標値のずれ=+0.02°

形状偏

δ

p

(μm)

偏差曲

( 形状

偏差

の変化

(μm)


33

B 1757-2

:2010

附属書 C 
(参考)

誤差要因の推定

C.1 

誤差要因の仮定 

誤差パラメータを仮定し,歯形測定結果から誤差の大きさをある程度推定することが可能である。

附属書 で取り上げた測定誤差の要因に対して,次のような仮定を設ける。

a)

歯形用球の半径は,高精度に校正されており,その公称値からの誤差 Δr

c

は無視する。

b)

基準器の歯形用球の中心距離は,高精度に校正されており,その公称値からの誤差 Δは無視する。

c)

測定子先端球半径の公称値からの偏差 Δr

p

は,非常に小さいとする。誤差が疑われる場合は,対策と

して測定子を新しく交換することが考えられる。

d)

基準器設置の偏心誤差(偏心量 e

c

及び偏心角度 a

c

)は,実測されており,

附属書 の理論式(B.3)∼理

論式(B.14)によって理論曲線に取り込まれているものとする。

e)

歯形用球の測定位置の誤差は,形状偏差にほとんど影響しないので,これを無視する。

f)

ラクダこぶ曲線の横軸の伸縮は,一般的に小さいと考えられ,これを無視する。

g)

フィッティング誤差は,ないものとする。

残りの三つのパラメータ,すなわち,インボリュート基礎円半径の設定誤差 Δr

b

,測定子先端のオフセ

ット誤差 Δe

p

及び検出器のゲイン誤差 Δが測定誤差

 

に関与していると仮定し,

これらの誤差を推定する。

転がり角度 ε の関数である形状偏差 δ

p

を関数 f(ε)で表し,未知の誤差 Δr

b

,Δe

p

及び Δを含んだ実測デ

ータと理論値との差 Δδ

p

(ε)が,式(C.1)のような線形微分形式で表されるものとする。

g

g

f

e

e

f

r

r

f

Δ

×

+

Δ

×

⎟⎟

⎜⎜

+

Δ

×

=

Δ

)

(

)

(

)

(

)

(

p

p

b

b

p

ε

ε

ε

ε

δ

(C.1)

一定間隔の転がり角度 ε

i

i=1,2,3,…N)におけるインボリュート基礎円半径 r

b

,オフセット e

p

及び

ゲイン の微分量∂f(ε)/∂r

b

,∂f(ε)/∂e

p

及び∂f(ε)/∂は,

附属書 の理論式(B.3)∼理論式(B.14)から求めること

ができるので,それぞれの微小変化∂r

b

,∂e

p

及び∂に対するこれらの値を f

1  i

f

2  i

及び f

3  i

とし,その転が

り角度における実測データと理論値との差を Δδ

pi

とすると,最小二乗法を用いて,式(C.2)∼式(C.4)によっ

て Δr

b

,Δe

p

及び Δを推定することができる。ただし,∂f(ε)/∂r

b

,∂f(ε)/∂e

p

及び∂f(ε)/∂の交互作用は,小さ

いと仮定している。

具体例として,

表 C.1 のようなパラメータの理論曲線と,Δr

b

,Δe

p

及び Δの誤差を含んだ仮想の実測

曲線とを与え,それらの誤差を式(C.2)∼式(C.4)によって計算で求めた結果を,同じ

表 C.1 に示す。

なお,解析は,転がり角度−5°∼+25°の範囲で行っている。推定した誤差と仮定した誤差とが等しけ

れば,理論曲線と仮想実測曲線との差である偏差曲線は,推定した誤差で補正すると水平な 1 本の直線に

なるはずであり,

図 C.1 のように,ほぼ理論どおりになっていることが分かる。

Δr

b

,Δe

p

及び Δ以外の誤差要因についても同様に解析できるが,形状偏差 δ

p

に及ぼす影響が同じよう

な誤差要因が複数含まれる場合は,その分離は,非常に困難である。この場合には,形状偏差 δ

p

に及ぼす

影響が明らかに違う部分の転がり角度範囲で解析するなど,工夫が必要である。


34

B 1757-2

:2010

   





×

=

=

=

N

i

i

N

i

i

i

f

f

r

r

1

2

1

1

1

p

b

b

Δ

Δ

δ

(C.2)





×

=

=

=

N

i

i

N

i

i

i

f

f

e

e

1

2

2

1

2

p

p

p

Δ

Δ

δ

(C.3)





×

=

=

=

N

i

i

N

i

i

i

f

f

g

g

1

2

3

1

3

p

Δ

Δ

δ

(C.4)

表 C.1−シミュレーションに用いたパラメータの値及び誤差の計算結果

誤差

μm

パラメータ

理論値

mm

設定値

計算値

歯形用球の半径 r

c

 

12.700 0

歯形用球の中心距離 

44.000 0

インボリュート基礎円半径 r

b

43.750 1  1.066 

測定子先端球の半径 r

p

 

 1.000

0

測定子オフセット e

p

 

    0

1

1.055

偏心量 e

c

 

    0

0

ゲイン誤差 Δ

        0

−0.5 %

−0.514 %

図 C.1−誤差を仮定した仮想実測曲線からの誤差の推定

-50

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

50

- 0

5

0

5

0

15

20

25

30

-1.0

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

計算値による補正曲線(右目盛)

偏差曲線(右目盛)

理論曲線(左目盛)

転がり角度

ε

  (°)

形状偏

δ

p

(μm)

偏差曲

線︵

理論

曲線

と実測

曲線と

の差

(μm)


35

B 1757-2

:2010

参考文献

1

JIS B 1501

  転がり軸受−鋼球

2

ISO 1328-1

Cylindrical gears

ISO system of accuracy

Part 1: Definitions and allowable values of

deviations relevant to corresponding flanks of gear teeth

3

ISO 18653

Gears

Evaluation of instruments for the measurement of individual gears

4

ISO/TR 10064-5

Code of inspection practice

Part 5: Recommendations relative to evaluation of gear

measuring instruments

5

  BEYER,W. et al. Kreisförmige Evolventennormale, Qualitätstechnik, Carl Hanser Verlag, München, 1986

6

 KONDO,K., MIZUTANI,H. Measurement Uncertainty of Tooth Profile by Master Balls, VDI-BERICHTE

NR. 1665, 2002

7

平成

14

年度経済産業省基準認証研究開発事業「歯車のナノレベル形状評価のための測定機の校正原

器及びその原器に基づく校正方法の研究とその標準化」成果報告書(

2003

8

平成

15

年度経済産業省基準認証研究開発事業「歯車のナノレベル形状評価のための測定機の校正原

器及びその原器に基づく校正方法の研究とその標準化」成果報告書(

2004

9

平成

16

年度経済産業省基準認証研究開発事業「歯車のナノレベル形状評価のための測定機の校正原

器及びその原器に基づく校正方法の研究とその標準化」成果報告書(

2005