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B 1702-3:2008

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本歯車工業会(JGMA)/財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願

に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特

許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,

責任はもたない。

JIS B 1702-3 には,次に示す附属書がある。

附属書 1(参考)片歯面かみ合い誤差の許容値

附属書 2(参考)歯形形状誤差,歯形こう配誤差,歯すじ形状誤差及び歯すじ傾斜誤差の許容値

附属書 3(参考)歯溝の振れの許容値

附属書 4(参考)歯先円筒の振れの許容値

附属書 5(参考)測定条件及び測定方法

JIS B 1702 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS B 1702-1  第 1 部:歯車の歯面に関する誤差の定義及び許容値

JIS B 1702-2  第 2 部:両歯面かみ合い誤差及び歯溝の振れの定義並びに精度許容値

JIS B 1702-3  第 3 部:射出成形プラスチック歯車の歯面に関する誤差及び両歯面かみ合い誤差の定義

並びに精度許容値


 
B 1702-3:2008目次

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.  適用範囲

1

2.  引用規格

1

3.  記号

1

3.1  歯車諸元関係 

1

3.2  歯車誤差関係  

2

4.  定義

3

5.  歯車精度等級の構成

6

5.1  精度等級 

6

5.2  等級の表示 

6

5.3  誤差に対する許容値

6

5.4  パラメータの範囲

6

5.5  パラメータの区分

6

5.6  幾何平均値 

6

5.7  数値の丸め方 

7

6.  精度等級 級の歯車誤差の許容値に関する計算式 

7

7.  適用するときの注意事項 

7

附属書 1(参考)片歯面かみ合い誤差の許容値

14

附属書 2(参考)歯形形状誤差,歯形こう配誤差,歯すじ形状誤差  及び歯すじ傾斜誤差の許容値

17

附属書 3(参考)歯溝の振れの許容値

22

附属書 4(参考)歯先円筒の振れの許容値 

24

附属書 5(参考)測定条件及び測定方法 

26

 


日本工業規格

JIS

 B

1702-3

:2008

円筒歯車−精度等級−

第 3 部:射出成形プラスチック歯車の歯面に関する

誤差及び両歯面かみ合い誤差の定義並びに

精度許容値

Cylindrical gears The accuracy

Part 3 : Definitions and allowable values of deviations relevant to

corresponding flanks of the gear teeth and radial composite deviations of

injection molding plastic gears

序文  この規格は,JIS B 1702-1 及び JIS B 1702-2 を基本として射出成形プラスチック円筒歯車の性能,

製造方法及び特徴を考慮して規定した日本工業規格である。

なお,現時点ではこの規格に対応する国際規格はない。

1.  適用範囲  この規格は,射出成形プラスチック円筒インボリュート歯車の精度体系について規定する。

また,この規格は,歯車の歯の精度用語についての定義,歯車精度等級の構成並びに精度等級 5 級の単一

ピッチ誤差,累積ピッチ誤差,全歯形誤差,全歯すじ誤差の許容値及び両歯面かみ合い誤差(両歯面全かみ

合い誤差及び両歯面 1 ピッチかみ合い誤差)の許容値について規定する。

なお,

附属書 1は,有用な情報であるが検査が義務付けられている項目ではない。また,附属書 5

は,射出成形プラスチック歯車の精度測定結果に影響を及ぼす事項を理解するための有用な情報である。

2.  引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成

するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。

JIS B 1702-1:1998  円筒歯車−精度等級  第 1 部:歯車の歯面に関する誤差の定義及び許容値

JIS B 1702-2:1998  円筒歯車−精度等級  第 2 部:両歯面かみ合い誤差及び歯溝の振れの定義並びに精

度許容値

3.  記号  この規格で用いる記号は,次による。 
3.1 

歯車諸元関係

A

:歯先の起点

b

:歯幅(mm)

b

L

:歯幅パラメータの下限(mm)



B 1702-3:2008

b

LU

:誤差の許容値計算に使用する歯幅(mm)

b

U

:歯幅パラメータの上限(mm)

b

w

:有効歯幅(mm)

d

:基準円直径(mm)

d

a

:歯先円直径(mm)

d

Fa

:歯底部歯形管理直径(mm)

d

Ff

:歯底部歯形管理直径(mm)

d

L

:基準円直径パラメータの下限(mm)

d

LU

:誤差の許容値計算に使用する基準円直径(mm)

d

U

:基準円直径パラメータの上限(mm)

E

:かみ合い歯形の始まり

F

:有用歯形の始まり

k

:連続ピッチ数

L

AE

:作用線上のかみ合い長さ(mm)

L

AF

:作用線上の有用長さ(mm)

L

α

:歯形検査範囲(mm)

L

β

:歯すじ検査範囲(mm)

m

n

:歯直角モジュール(mm)

m

L

:モジュールパラメータの下限(mm)

m

LU

:誤差の許容値計算に使用するモジュール(mm)

m

U

:モジュールパラメータの上限(mm)

p

t

:正面ピッチ(mm)

Q

:精度等級

z

:歯数

α

n

:歯直角圧力角(度)

ε

γ

:全かみ合い率

3.2 

歯車誤差関係

f

:歯形形状誤差(µm)

f

:歯すじ形状誤差(µm)

f

(

1

)  :歯形こう配誤差(µm)

f

(

1

)  :歯すじ傾斜誤差(µm)

f’

i

f

i

:片歯面 1 ピッチかみ合い誤差(µm) 
:両歯面 1 ピッチかみ合い誤差(µm)

f

pt

(

1

)

:単一ピッチ誤差(µm)

F’

i

:片歯面全かみ合い誤差(µm)

F

i

:両歯面全かみ合い誤差(µm)

F

p

:累積ピッチ誤差(µm)

F

r

:歯溝の振れ(µm)

F

ra

:歯先円筒の振れ(µm)

F

α

:全歯形誤差(µm)

F

β

:全歯すじ誤差(µm)

K

:片歯面かみ合い誤差に関する係数

(

1

)  この誤差には,(+)数値と(−)数値がある。 

4.  定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。なお,(  )内の英語は参考として示す。 
4.1 

ピッチ誤差 (Pitch deviations)

4.1.1 

単一ピッチ誤差 (Single pitch deviation: f

pt

)

図 に示すように,歯たけの中央付近で,歯車軸と同

一の中心をもつ測定円周上で定義された軸直角平面での実際のピッチと対応する理論ピッチとの差。


3

B 1702-3:2008

図 1  ピッチ誤差

4.1.2 

累積ピッチ誤差    (Total cumulative pitch deviation: F

p

)  図 に示すような ピッチに対応する円弧

の実際の長さと,理論長さとの差を全歯面(= 1

z)までの領域で調べた最大値。すなわち,最大累積ピッ

チ誤差であり,累積ピッチ誤差曲線の全振幅で表現する。

4.2 

歯形誤差   (Profile deviations)

4.2.1 

歯形誤差   (Profile deviation)  実際の歯形の設計歯形からの偏り量。この量は,作用線方向(正面

におけるインボリュートの法線方向)に測られた量である。

4.2.1.1  有用長さ   (Usable length: L

AF

)  歯先りょう(稜)の丸みの起点などの外側限界(A 点)及びすみ肉発

生点,又は切り下げの始まりなどの内側限界(F 点)の間の作用線長さ(

図 参照)。

4.2.1.2  かみ合い長さ (Active length:L

AE

)  有用長さ(L

AF

)のうち,実際に歯がかみ合う部分。歯先側では,

有用長さと同じ制限(A 点)があり,歯元側では,測定歯形の始まりである相手歯車との有効かみ合いの終

わりの点(E 点)までの距離。相手歯車が未知の場合,E 点は標準基準ラックの歯たけをもつラックとのかみ

合いにおける測定歯形の起点とする(

図 参照)。

4.2.1.3 歯形検査範囲 (Profile evaluation range:L

α

)  有用長さの特定する精度等級の公差が適用される部分。

特に規定がなければ歯形検査範囲は,E 点から伸びたかみ合い長さ(L

AE

)の 92  %とする(

図 参照)。

備考1.  L

AE

と L

α

との間の差として表されている歯先に近い領域にある L

AE

の残りの 8  %に対しては,

次のような規則を全歯形誤差の評価のときに注意する。

−  突出側の(+)誤差は,大幅に運転性能を下げることに留意すべきである。

−  (−)誤差は,歯形検査範囲(L

α

)に対して規定されている公差の 3 倍程度までを許容する

ことが多い。

2.  射出成形プラスチック歯車特有の歯先りょう(稜)の丸みの部分は,歯形検査範囲に含まない

ことが多い。ただし,歯形検査範囲が仕様を満足しているかどうかの判断は,製造業者と購

入者と(以下,当事者間)の協議によって決める。

4.2.1.4  設計歯形 (Design profile)  特に指定がなければ設計歯形は,無修整インボリュート歯形とする。

備考  歯形の検査結果で無修整インボリュート歯形は,一般には直線として表される。図 において

設計歯形を一点鎖線(          )で示す。



B 1702-3:2008

4.2.2 

全歯形誤差 (Total profile deviation: F

α

)  4.2.1.3 の条件に従った歯形検査範囲(L

α

)で測定歯形を挟

む二つの設計歯形線図間の縦軸方向の距離(誤差量)

図 参照)。

                  :設計歯形                    :測定歯形

設計歯形:無修整インボリュート

  設計歯形:修整歯形

設計歯形:修整歯形

  測定歯形:歯先近傍が(-)成分誤差

  測定歯形:歯先近傍が(-)成分誤差

測定歯形:歯先近傍が(+)成分誤差

            a)

     b)

     c)

  2  全歯形誤差 F

α

4.3 

歯すじ誤差 (Helix deviations)

4.3.1 

歯すじ誤差 (Helix deviation)  作用線方向に測定した実際の歯すじと設計歯すじとの偏り量。

4.3.1.1  有効歯幅 (Effective face width:b

w

)  設計仕様で指定された精度管理を必要とする範囲の歯幅。

4.3.1.2  歯すじの長さ (Length of trace)  歯の端面の面取り及び丸みを除いた歯車の歯幅。 
4.3.1.3  歯すじ検査範囲 (Helix evaluation range:L

β

)  特に指定がなければ,歯すじの長さの 5  %又は 1 モ

ジュールに等しい長さのいずれか小さい方を歯すじの長さの両端で短くした範囲。

備考1.  検査範囲から除外した領域では,次に示す規則を全歯すじ誤差の評価に留意する。

−  突出側の(+)誤差は,大幅に運転性能を下げることに留意すべきである。

−  (−)誤差は,歯すじ検査範囲(L

β

)に対して規定されている公差の 3 倍程度までを許容す

ることが多い。

2.  歯すじ検査範囲が仕様を満足しているか否かの判断は,当事者間の協議による。

4.3.1.4  設計歯すじ (Design helix)  設計仕様で指定された歯すじ形状。

備考  歯すじの検査範囲で,一般に無修整歯すじは,直線として表される。図 において設計歯すじ

を一点鎖線(          )で示す。

4.3.2 

全歯すじ誤差 (Total helix deviation:F

β

)  4.3.1.3 の条件に従った歯すじ検査範囲(L

β

)で,測定歯す

じを挟む二つの設計歯すじの縦軸方向の距離(誤差量)

図 参照)。

       :設計歯すじ

       :測定歯すじ

      設計歯すじ:無修整歯すじ

      測定歯すじ:歯端面の近傍が(−)成分誤差

            Ⅰ: 基準面側

      Ⅱ: 非基準面側

  3  全歯すじ誤差 F

β


5

B 1702-3:2008

4.4 

両歯面かみ合い誤差

4.4.1 

被検査歯車 (Product gear)  測定又は検査対象の生産歯車。

4.4.2 

親歯車 (Master gear)  被検査歯車とかみ合わせ,両歯面かみ合い誤差を検査する歯車。

両歯面かみ合い検査用親歯車の設計・製作・使用時の留意事項を次に示す。

a)  親歯車の形状・寸法精度(歯厚,歯先円直径,歯形管理直径,有効歯幅など)は,被検査歯車の精度

測定結果に直接影響するので,厳密に管理しなければならない。

b)  親歯車は,歯形・歯すじ修整を施さない。

c)  親歯車は,測定機に正確にセットする必要があるため高精度な回転基準・端面基準をもつ必要がある。

d)  両歯面かみ合い誤差の測定は,左右両歯の歯面全域での個別誤差を総合的に確認することを目的とし

ているため,親歯車は別の基準となる親歯車又は高精度の基準となる歯車と両歯面かみ合い検査を行

い,十分高精度であることを確認しておくことが望ましい。

4.4.3 

両歯面全かみ合い誤差 (Total radial composite deviations:F

i

)  被検査歯車と親歯車の両歯面を同時

に接触させた状態で被検査歯車を完全に 1 回転させたときの中心距離の最大値と最小値との差。

図 に両

歯面かみ合い誤差線図の一例を示す。

備考  両歯面かみ合い誤差は,親歯車の精度及び親歯車とかみ合う被検査歯車の全かみ合い率(ε

γ

)の

影響を受ける。

4.4.4 

両歯面 ピッチかみ合い誤差 (Tooth-to-tooth radial composite deviation:f

i

″)  被検査歯車の歯が 1

ピッチ(360

°

/z)回転する間の中心距離の差。f

i

″の最大値にて等級判定をする(図 参照)。

  4  両歯面かみ合い誤差線図

5.  歯車精度等級の構成   
5.1 

精度等級  精度等級は,4 級が最も高精度で 12 級が最も低精度とする 9 精度等級とする。

精度許容値は 6.で規定する式から求められる値であり,計算結果を参考として

参考付表 1に示す。

5.2 

等級の表示  精度等級の表示は,誤差の名称及びその等級によって表す。精度等級は,射出成形プ

ラスチック歯車を表す P を付け P○級と表示する。

精度等級を明示する場合は,個別誤差又は両歯面かみ合い誤差を明記することが望ましい。例えば,次

による。

なお,RC は,Roll-Contact testing の意味である。



B 1702-3:2008

−  個別誤差だけを要求する場合の表示:P○級

−  両歯面かみ合い誤差だけ要求する場合の表示:P○級(RC)

−  個別誤差と両歯面かみ合い誤差の両方を要求する場合の表示:P○級(+RC)

5.3 

誤差に対する許容値  歯車の精度等級は,JIS B 1702-1 及び JIS B 1702-2 の精度等級との統一性を保

つため,精度等級 5 級に適用される計算式で求める。二つの連続した等級間の公比は

とする。隣り合

う精度許容値は,より高い(又はより低い)等級に    を乗じる(又は    で除する)ことによって決定する。

すなわち,ある精度等級 Q に対する許容値は,精度等級 5 級における丸めない計算値に 2

0.5(Q

5)

を乗じて

決定する。

5.4 

パラメータの範囲  制限領域の上限・下限は,次による(単位 mm)。

a)  基準円直径(d)

−  個別誤差,両歯面かみ合い誤差:1/5/20/50/125/280

b)  歯直角モジュール(m

n

)

−  個別誤差:0.1/0.5/2/3.5

−  両歯面かみ合い誤差:0.1/0.5/0.8/1.0/1.5/2.5/4

c)  有効歯幅(b

w

)

−  個別誤差:0.2/1.0/4/10/20/40

5.5 

パラメータの区分  この規格のパラメータの区分を JIS B 1702-1 及び JIS B 1702-2 と等しくするた

め,次のように区分する。

a)  基準円直径(d):1≦d<5,5≦d≦20,20<d≦50,50<d≦125,125<d≦280

b)  歯直角モジュール(m

n

)

−  個別誤差:0.1≦m

n

<0.5,0.5≦m

n

≦2,2<m

n

≦3.5

−  両歯面かみ合い誤差:0.1≦m

n

<0.5,0.5≦m

n

≦0.8,0.8<m

n

≦1.0,1.0<m

n

≦1.5,1.5<m

n

≦2.5,2.5<

m

n

≦4

c)  有効歯幅:0.2≦b

w

<1,1≦b

w

<4,4≦b

w

≦10,10<b

w

≦20,20<b

w

≦40

5.6 

幾何平均値  計算式を適用する場合,パラメータ dm

n

及び b

w

は実際の歯車の値ではなく,その歯

車諸元が存在する関係範囲の限界値の幾何平均値を採用する。幾何平均値の式は,

                      ,                  ,                  である。

例えば,歯車の基準円直径が = 30 の場合,その限界範囲の下限側は d

L

= 20,上限側は d

U

= 50 となり,

許容値は

50

20

LU

×

=

d

で計算する。

5.7 

数値の丸め方  各精度等級の誤差の許容値は,µm の小数第 1 位を四捨五入し整数に丸める。

6.  精度等級 級の歯車誤差の許容値に関する計算式  各誤差の許容値は,次の計算式によって求め,µm

で表す。ここで使用する d

LU

m

LU

b

LU

は,5.6 の式による。

なお,計算式で求めた結果を参考として

参考付表 1に示す。

a)

  単一ピッチ誤差(f

pt

)は,次の式によって計算する。

(

)

4

4

.

0

3

.

0

LU

LU

pt

+

+

=

d

m

f

2

2

2

U

L

LU

d

d

d

×

=

U

L

LU

m

m

m

×

=

U

L

LU

b

b

b

×

=


7

B 1702-3:2008

b)

  累積ピッチ誤差(F

p

)は,次の式によって計算する。

7

25

.

1

3

.

0

LU

LU

p

+

+

=

d

m

F

c)

  全歯形誤差(F

α

)は,次の式によって計算する。

7

.

0

22

.

0

2

.

3

LU

LU

+

+

=

α

d

m

F

d)

  全歯すじ誤差(F

β

)は,次の式によって計算する。

2

.

4

63

.

0

1

.

0

LU

LU

+

+

=

β

b

d

F

e)

  両歯面全かみ合い誤差(F

i

)は,次の式によって計算する。

4

.

6

01

.

1

2

.

3

"

LU

LU

i

+

+

=

d

m

F

f)

  両歯面 1 ピッチかみ合い誤差(f

i

)は,次の式によって計算する。

8

.

0

01

.

0

96

.

2

"

LU

LU

i

+

+

=

d

m

f

g)

  附属書 1に,片歯面かみ合い誤差の許容値並びに歯形形状誤差,歯形こう配誤差,歯すじ形状誤差,

歯すじ傾斜誤差,歯溝の振れ及び歯先円筒の振れの許容値を示す。この附属書の利用は,当事者間の

協議による。

7.  適用するときの注意事項  この規格を適用するとき,次の事項について注意する。 
a)

  この規格に基づいて購買仕様書が作成され,かつ,この仕様以外に記載されたものがない場合には,

その歯車の精度等級は,この規格の 6.の a)g)を適用する。

b)

  要求精度等級は,異なる精度等級を異なる誤差項目に対して指定することができる。また,必要に応

じて作用歯面だけに限定することもできる。

c)

  特に指定がなければ歯形以外の測定は,歯たけの中央付近で実施し,歯形誤差及び歯すじ誤差は,歯

車の円周をほぼ 4 等分する四つの歯の両歯面で評価する。単一ピッチ誤差(f

pt

)の測定は,全歯の両歯面

で評価する。また,リムなどの影響によって歯車形状がひずむことから必要に応じて全歯を測定する

のがよい。

d)

  歯車精度等級の許容値が 5 µm 以下の場合は,十分な計測精度が必要であり,寸法測定の繰返し精度

が保証できる測定装置を使用し,測定環境,測定条件などについても十分な配慮をしなければならな

い。

e)

  精度測定方法及び測定条件に関して,1)測定機名,2)被検査歯車の支持方法,3)測定力,4)測定子形状,

5)測定日時,6)測定室温度及び 7)測定室湿度を明記することが望ましい。

f)

  歯形誤差及び歯すじ誤差については,誤差測定だけではなく,検査曲線形状が性能に大きな影響を及

ぼす情報を含んでいることに注意しなければならない。

g) JIS 

1702-2 の本体では,両歯面かみ合い誤差の許容値は,モジュールと基準円直径の実際値を用い

て計算しているが,この規格では関係範囲の限界値の幾何平均値を用いて計算する。

備考  JIS B 1702-2 の附属書 では,この規格と同じく関係範囲の限界値の幾何平均値を採用してい

る。



B 1702-3:2008

参考付表  1  単一ピッチ誤差  f

pt

  の許容値

精度等級

P4 P5 P6 P7 P8 P9 P10 P11

P12

基準円直径

d

mm

歯直角

モジュール

m

n

mm

±f

pt

µm

0.1≦m

n

0.5

3 4 6 8 12

17 24 34

48

1≦d<5

0.5≦m

n

≦2

3 4 6 9 13

18 25 36

51

0.1≦m

n

0.5

3 4 6 9 13

18 25 36

50

0.5≦m

n

≦2

3 5 7 9 13

19 26 37

53

5≦d≦20

2<m

n

≦3.5

4 5 7 10 15

21 29 41

59

0.1≦m

n

0.5

3 5 7 9 13

19 27 38

54

0.5≦m

n

≦2

4 5 7 10 14

20 28 40

56

20<d≦50

2<m

n

≦3.5

4 5 8 11 15

22 31 44

62

0.1≦m

n

0.5

4 5 7 10 15

21 29 41

58

0.5≦m

n

≦2

4 5 8 11 15

21 30 43

61

50<d≦125

2<m

n

≦3.5

4 6 8 12 17

23 33 47

66

0.1≦m

n

0.5

4 6 8 11 16

23 32 46

65

0.5≦m

n

≦2

4 6 8 12 17

24 34 48

67

125<d≦280

2<m

n

≦3.5

5 6 9 13 18

26 36 51

73

備考  6.の a)の計算式で求めた結果を示したものである。


9

B 1702-3:2008

参考付表  2  累積ピッチ誤差  F

p

  の許容値

精度等級

P4 P5 P6 P7 P8 P9 P10 P11

P12

基準円直径

d

mm

歯直角

モジュール

m

n

mm

F

p

µm

0.1≦m

n

<0.5 6  9 13 18 25 36 51 71

101

1≦d<5

0.5≦m

n

≦2  6  9 13 18 26 37 52 73

104

0.1≦m

n

<0.5 8  11 16 22 31 44 62 88

125

0.5≦m

n

≦2  8  11 16 23 32 45 64 90

127

5≦d≦20

2<m

n

≦3.5  8  12 17 23 33 47 66 94

133

0.1≦m

n

<0.5 10 14 20 28 40 56 80 113

159

0.5≦m

n

≦2  10 14 20 29 41 57 81 115

162

20<d≦50

2<m

n

≦3.5  10 15 21 30 42 59 84 119

168

0.1≦m

n

<0.5 13  18 26 36  51  73 103 145

206

0.5≦m

n

≦2 13 18 26 37 52 74 104

147

208

50<d≦125

2<m

n

≦3.5 13 19 27 38 53 76 107

151

214

0.1≦m

n

<0.5 17  24 34 48  68  97 137 193

273

0.5≦m

n

≦2 17 24 35 49 69 98 138

195

276

125<d≦280

2<m

n

≦3.5  18  25  35  50  70  100 141 199 282

備考 6.の b)の計算式で求めた結果を示したものである。


10 
B 1702-3:2008

参考付表  3  全歯形誤差  F

α

  の許容値

精度等級

P4

P5

P6

P7

P8

P9

P10

P11

P12

基準円直径

d

mm

歯直角

モジュール

m

n

mm

F

α

µm

0.1≦m

n

<0.5

2

3

4

5

7

10

14

20

29

1≦d<5

0.5≦m

n

≦2

3

4

6

8

12

17

24

34

48

0.1≦m

n

<0.5

2

3

4

6

8

12

16

23

33

0.5≦m

n

≦2

3

5

6

9

13

18

26

37

52

5≦d≦20

2<m

n

≦3.5

5

7

9

13

19

26

37

53

75

0.1≦m

n

<0.5

2

3

5

7

10

14

20

28

39

0.5≦m

n

≦2

4

5

7

10

15

21

29

41

58

20<d≦50

2<m

n

≦3.5

5

7

10

14

20

29

40

57

81

0.1≦m

n

<0.5

3

4

6

8

12

17

24

33

47

0.5≦m

n

≦2

4

6

8

12

17

23

33

47

66

50<d≦125

2<m

n

≦3.5

6

8

11

16

22

31

44

63

89

0.1≦m

n

<0.5

4

5

7

10

15

21

30

42

59

0.5≦m

n

≦2

5

7

10

14

20

28

39

55

78

125<d≦280

2<m

n

≦3.5

6

9

13

18

25

36

50

71

101

備考  6.の c)の計算式で求めた結果を示したものである。


11

B 1702-3:2008

参考付表  4  全歯すじ誤差  F

β

  の許容値

精度等級

P4

P5

P6

P7

P8

P9

P10

P11

P12

基準円直径

d

mm

有効歯幅

b

w

mm

F

β

µm

0.2≦b

w

<1

3

5

7

10

13

19

27

38

54

1≦b

w

<4

4

5

7

10

15

21

30

42

59

4≦b

w

≦10

4

6

8

12

17

24

34

47

67

10<b

w

≦20

5

7

10

13

19

27

38

54

76

1≦d<5

20<b

w

≦40

5

8

11

15

22

31

44

62

87

0.2≦b

w

<1

3

5

7

10

14

20

28

40

56

1≦b

w

<4

4

5

8

11

15

22

31

43

61

4≦b

w

≦10

4

6

9

12

17

24

35

49

69

10<b

w

≦20

5

7

10

14

19

28

39

55

78

5≦d≦20

20<b

w

≦40

6

8

11

16

22

31

45

63

89

0.2≦b

w

<1

4

5

7

10

15

21

29

41

59

1≦b

w

<4

4

6

8

11

16

23

32

45

64

4≦b

w

≦10

4

6

9

13

18

25

36

51

72

10<b

w

≦20

5

7

10

14

20

29

40

57

81

20<d≦50

20<b

w

≦40

6

8

12

17

24

34

48

68

95

0.2≦b

w

<1

4

6

8

11

16

22

31

44

62

1≦b

w

<4

4

6

8

12

17

24

34

48

68

4≦b

w

≦10

5

7

9

13

19

27

38

53

76

10<b

w

≦20

5

7

11

15

21

30

42

60

84

50<d≦125

20<b

w

≦40

6

8

12

17

24

34

48

68

95

1≦b

w

<4

5

6

9

13

18

26

37

52

73

4≦b

w

≦10

5

7

10

14

20

29

40

57

81

10<b

w

≦20

6

8

11

16

22

32

45

63

90

125<d≦280

20<b

w

≦40

6

9

13

18

25

36

50

71

101

備考  6.の d)の計算式で求めた結果を示したものである。


12 
B 1702-3:2008

参考付表  5  両歯面全かみ合い誤差  F

i

″の許容値

精度等級

P4

P5

P6

P7

P8

P9

P10

P11

P12

基準円直径

d

mm

歯直角

モジュール

m

n

mm

  F

i

µm

0.1≦m

n

<0.5

6

9

12

17

24

35

49

69

98

0.5≦m

n

≦0.8

7

10

14

20

28

40

56

79

112

0.8<m

n

≦1.0

8

11

15

22

30

43

61

86

122

1≦d<5

1.0<m

n

≦1.5

8

12

17

24

33

47

67

95

134

0.1≦m

n

<0.5

7

10

15

21

29

41

58

82

117

0.5≦m

n

≦0.8

8

12

16

23

33

46

66

93

131

0.8<m

n

≦1.0

9

12

18

25

35

50

70

100

141

1.0<m

n

≦1.5

10

14

19

27

38

54

76

108

153

1.5<m

n

≦2.5

11

16

22

32

45

63

89

126

179

5≦d≦20

2.5<m

n

≦4

14

20

28

39

56

79

112

158

223

0.1≦m

n

<0.5

9

13

18

26

36

51

72

102

145

0.5≦m

n

≦0.8

10

14

20

28

40

56

80

113

160

0.8<m

n

≦1.0

11

15

21

30

42

60

85

120

169

1.0<m

n

≦1.5

11

16

23

32

45

64

91

128

181

1.5<m

n

≦2.5

13

18

26

37

52

73

103

146

207

20<d≦50

2.5<m

n

≦4

16

22

31

44

63

89

126

178

251

0.1≦m

n

<0.5

11

16

23

32

46

64

91

129

182

0.5≦m

n

≦0.8

12

17

25

35

49

70

98

139

197

0.8<m

n

≦1.0

13

18

26

36

52

73

103

146

206

1.0<m

n

≦1.5

14

19

27

39

55

77

109

154

218

1.5<m

n

≦2.5

15

22

31

43

61

86

122

173

244

50<d≦125

2.5<m

n

≦4

18

25

36

51

72

102

144

204

288

0.1≦m

n

<0.5

15

21

30

42

59

84

118

167

237

0.5≦m

n

≦0.8

16

22

31

44

63

89

126

178

252

0.8<m

n

≦1.0

16

23

33

46

65

92

131

185

261

1.0<m

n

≦1.5

17

24

34

48

68

97

137

193

273

1.5<m

n

≦2.5

19

26

37

53

75

106

149

211

299

125<d≦280

2.5<m

n

≦4

21

30

43

61

86

121

172

243

343

備考  6.の e)の計算式で求めた結果を示したものである。


13

B 1702-3:2008

参考付表  6  両歯面 1 ピッチかみ合い誤差  f

i

″の許容値

精度等級

P4

P5

P6

P7

P8

P9

P10

P11

P12

基準円直径

d

mm

歯直角

モジュール

m

n

mm

    f

i

µm

0.1≦m

n

<0.5

1

1

2

3

4

6

8

12

17

0.5≦m

n

≦0.8

2

3

4

5

8

11

15

21

30

0.8<m

n

≦1.0

2

3

5

7

10

14

20

28

39

1≦d<5

1.0<m

n

≦1.5

3

4

6

9

13

18

25

36

50

0.1≦m

n

<0.5

1

1

2

3

4

6

8

12

17

0.5≦m

n

≦0.8

2

3

4

5

8

11

15

22

31

0.8<m

n

≦1.0

2

3

5

7

10

14

20

28

39

1.0<m

n

≦1.5

3

4

6

9

13

18

25

36

50

1.5<m

n

≦2.5

5

7

9

13

19

26

37

53

74

5≦d≦20

2.5<m

n

≦4

7

10

14

20

29

41

58

82

115

0.1≦m

n

<0.5

1

2

2

3

4

6

9

12

17

0.5≦m

n

≦0.8

2

3

4

5

8

11

15

22

31

0.8<m

n

≦1.0

2

4

5

7

10

14

20

28

40

1.0<m

n

≦1.5

3

4

6

9

13

18

25

36

51

1.5<m

n

≦2.5

5

7

9

13

19

26

37

53

75

20<d≦50

2.5<m

n

≦4

7

10

14

20

29

41

58

82

116

0.1≦m

n

<0.5

1

2

2

3

4

6

9

12

18

0.5≦m

n

≦0.8

2

3

4

6

8

11

16

22

31

0.8<m

n

≦1.0

3

4

5

7

10

14

20

28

40

1.0<m

n

≦1.5

3

5

6

9

13

18

26

36

51

1.5<m

n

≦2.5

5

7

9

13

19

26

37

53

75

50<d≦125

2.5<m

n

≦4

7

10

14

20

29

41

58

82

116

0.1≦m

n

<0.5

1

2

2

3

5

6

9

13

18

0.5≦m

n

≦0.8

2

3

4

6

8

11

16

22

32

0.8<m

n

≦1.0

3

4

5

7

10

14

20

29

41

1.0<m

n

≦1.5

3

5

6

9

13

18

26

36

52

1.5<m

n

≦2.5

5

7

9

13

19

27

38

53

75

125<d≦280

2.5<m

n

≦4

7

10

15

21

29

41

58

82

116

備考  6.の f)の計算式で求めた結果を示したものである。


14 
B 1702-3:2008

附属書 1(参考)片歯面かみ合い誤差の許容値

この附属書(参考)は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.  一般   
a)

  片歯面かみ合い誤差の測定は,両歯面かみあい誤差の測定に比して容易でないため,規格本体には含

めず参考にとどめる。

b)

  片歯面全かみ合い誤差及び片歯面 1 ピッチかみ合い誤差の定義を 2.に示す。

c)

  精度等級 5 級に対する片歯面全かみ合い誤差の許容値は,3.の b)に示した式で計算する。また,計算

に対する規則及び許容値の丸め方は,本体の 5.45.7 の規定による。

d)

  片歯面 1 ピッチかみ合い誤差(f’

i

)の許容値は,

附属書 表 に示した数値 f’

i

に係数 を乗じるか,

精度等級 5 級に対して 3.の a)に示した式を適用するか,どちらかで計算する。許容値の丸め方は,本

体の 5.7 に規定した規則を(f’

i

Kに対して適用する[係数 は,3.の a)で定義している。]。

e)

  片歯面かみ合い誤差を検査する場合には,被検査歯車は親歯車と適切な中心距離を保ち,測定に必要

な軽い負荷を与え一定のバックラッシをもってかみ合わせる。

2.  定義   
a)

  片歯面全かみ合い誤差(Total tangential composite deviation:F'

i

)  被検査歯車を親歯車とかみ合わせ完全

に 1 回転させたとき,被検査歯車の回転角の進み遅れを,かみ合いピッチ円上の変位に変換した値。

備考  検査中,対応する片側の歯面だけが接触しなければならない。

b)

  片歯面 ピッチかみ合い誤差(Tooth-to-tooth tangential composite deviation:'

i

)  1 ピッチ(360

°

/z)測

定範囲における片歯面かみ合い誤差の値(

附属書 図 参照)。

附属書   1  片歯面かみ合い誤差


15

B 1702-3:2008

3.  精度等級 級の許容値に対する計算式   
a)

  片歯面 1 ピッチかみ合い誤差(f

 

'

i

)は,次の計算式によって計算する。

ただし,

全かみ合い率

ε

γ

<4 のとき

K=

0.2[(

ε

γ

+ 4 )/

ε

γ

]

ε

γ

≧4 のとき

K=

0.4

備考1.  被検査歯車と親歯車の歯幅が異なる場合,ε

γ

の計算は小さい方の歯幅を用いて計算する。

2.

  歯形及び歯すじのどちらか一方でも修整されている場合は,試験条件下で ε

γ

と が強く影響

するため,測定結果を評価するときには考慮しなければならない。このような場合には,試

験条件及び測定結果に対して当事者間の合意が必要である。

b)

  片歯面全かみ合い誤差(F’

i

)は,次の式によって計算する。

c)

  計算に対する規則及び数値の丸め方は,本体の 5.45.7 の規定による。

d)

  上記 a)の計算式で求めた結果を参考として附属書 表 に示す。

(

)

(

)

LU

LU

LU

34

.

0

2

.

3

3

.

0

9

3

.

4

pt

i

d

m

m

K

F

K

'

+

+

+

=

+

+

=

α

f

f

i

p

i

'

F

F'

f

+

=


16 
B 1702-3:2008

附属書   1  片歯面かみ合い誤差の許容値計算式  指数  f’

i

/

K

精度等級

P4

P5

P6

P7

P8

P9

P10

P11

P12

基準円直径

d

mm

歯直角

モジュール

m

n

mm

f’

i

/K

µm

0.1≦m

n

<0.5

8

11

16

22

31

44

63

89

125

1≦d<5

0.5≦m

n

≦2

9

13

18

26

37

52

74

104

147

0.1≦m

n

<0.5

8

12

16

23

33

47

66

93

132

0.5≦m

n

≦2

10

14

19

27

38

54

77

109

154

5≦d≦20

2<m

n

≦3.5

11

16

23

32

45

64

91

129

182

0.1≦m

n

<0.5

9

12

18

25

35

50

71

100

141

0.5≦m

n

≦2

10

14

20

29

41

58

82

115

163

20<d≦50

2<m

n

≦3.5

12

17

24

34

48

68

96

135

191

0.1≦m

n

<0.5

10

14

19

27

38

54

77

109

154

0.5≦m

n

≦2

11

16

22

31

44

62

88

124

176

50<d≦125

2<m

n

≦3.5

13

18

25

36

51

72

102

144

204

0.1≦m

n

<0.5

11

15

22

30

43

61

86

122

172

0.5≦m

n

≦2

12

17

24

34

49

69

97

137

194

125<d≦280

2<m

n

≦3.5

14

20

28

39

56

79

111

157

222

備考  附属書 の 3.の a)の計算式で求めた結果を示したものである。


17

B 1702-3:2008

附属書 2(参考)歯形形状誤差,歯形こう配誤差,歯すじ形状誤差

及び歯すじ傾斜誤差の許容値

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.  一般  歯形形状誤差,歯形こう配誤差,歯すじ形状誤差及び歯すじ傾斜誤差は,歯車の性能に重大な

影響を及ぼすため,十分に配慮しなければならない。

2.  定義   
a)  測定歯面の平均歯形(Mean profile of a measured flank)  設計歯形の直線こう配に対応する縦方向距離

(誤差量)を測定歯形の対応座標値から差し引いて得られる線図。この線図を得るには,検査範囲内で,

測定歯形の縦座標値の残差平方和が最小となるようにする。平均歯形及びこう配は,最小二乗法で求

める。

参考  測定歯面の平均歯形は,歯形形状誤差(f

)(

附属書 図 参照)及び歯形こう配誤差(f

)(

属書 図 参照)の決定の助けとなる。

b)  歯形形状誤差(Profile form deviation:f

)  本体の 4.2.1.3 の条件に従った歯形検査範囲で測定歯形を挟

むように平均歯形を平行移動して得られる二つの線図間の縦軸方向距離(誤差量)

附属書 図 参照)。

c)  歯形こう配誤差(Profile slope deviation:f

)  歯形検査範囲の両端で,平均歯形と交差する設計歯形間

の縦軸方向距離(誤差量)(

附属書 図 参照)。

d)  測定歯面の平均歯すじ(Mean helix of a measured flank)  設計歯すじの直線こう配に対応する縦座標値

を測定歯すじの対応座標値から差し引いて得られる線図。この線図を得るには,検査範囲内で,測定

歯すじの縦座標値の残差平方和が最小となるようにする。平均歯すじ及びこう配は,最小二乗法で求

める。

参考  測定歯面の平均歯すじは,歯すじ形状誤差(f

)(

附属書 図 参照)及び歯すじ傾斜誤差(f

)

附属書 図 参照)の決定の助けとなる。

e)  歯すじ形状誤差(Helix form deviation:f

)  本体の 4.3.1.3 の条件に従った歯すじ検査範囲(L

β

)で,測定

歯すじを挟むように平均歯すじを平行移動して得られる二つの平均歯すじ間の縦軸方向距離(誤差量)

附属書 図 3)参照。

f)  歯すじ傾斜誤差(Helix slope deviation:f

)  歯すじ検査範囲の両端で,平均歯すじと交差する二つの設

計歯すじ間の縦軸方向距離(誤差量)

附属書 図 4)。


18 
B 1702-3:2008

:  :設計歯形

:測定歯形

    :平均歯形

    

a)

     b)

    c)

     設計歯形:無修整インボリュート          設計歯形:修整歯形

          設計歯形:修整歯形

  測定歯形:歯先近傍が(-)成分誤差         測定歯形:歯先近傍が(-)成分誤差        測定歯形:歯先近傍が(+)成分誤差

附属書 図 1  歯形形状誤差 f

 

:  :設計歯形

:測定歯形

    :平均歯形

       a)

      b)

     c)

設計歯形:無修整インボリュート

     設計歯形:修整歯形

 設計歯形:修整歯形

  測定歯形:歯先近傍が(-)成分誤差

     測定歯形:歯先近傍が(-)成分誤差

 測定歯形:歯先近傍が(+)成分誤差

附属書 図 2  歯形こう配誤差 f

     :設計歯すじ

   :測定歯すじ

    :平均歯すじ

 

  Ⅰ:基準面側

  Ⅱ:非基準面側

  附属書 図 3  歯すじ形状誤差 f

附属書 図 4  歯すじ傾斜誤差 f


19

B 1702-3:2008

3.  精度等級 級の歯車誤差の許容値に対する計算式   
a)

  歯形形状誤差(f

)は,次の式によって計算する。

5

.

0

17

.

0

5

.

2

LU

LU

+

+

=

d

m

f

b)

  歯形こう配誤差(f

)は,次の式によって計算する。

5

.

0

14

.

0

2

LU

LU

+

+

=

d

m

α

H

f

c)

  歯すじ形状誤差(f

)及び歯すじ傾斜誤差(f

)は,次の式によって計算する。

3

45

.

0

07

.

0

LU

LU

+

+

=

=

b

d

f

β

H

f

d)

  計算に対する規則と数値の丸め方は,本体の 5.45.7 に規定したものと同様である。

e)

  上記 a)c)の計算式で求めた結果を参考として附属書 表 1に示す。


20 
B 1702-3:2008

附属書 表 1  歯形形状誤差  f

  の許容値

精度等級

P4

P5

P6

P7

P8

P9

P10

P11

P12

基準円直径

d

mm

歯直角

モジュール

m

n

mm

f

µm

0.1≦m

n

<0.5

1

2

3

4

5

8

11

15

22

1≦d<5

0.5≦m

n

≦2

2

3

5

7

9

13

18

26

37

0.1≦m

n

<0.5

2

2

3

4

6

9

13

18

25

0.5≦m

n

≦2

3

4

5

7

10

14

20

28

40

5≦d≦20

2<m

n

≦3.5

4

5

7

10

14

20

29

41

58

0.1≦m

n

<0.5

2

3

4

5

7

11

15

21

30

0.5≦m

n

≦2

3

4

6

8

11

16

22

32

45

20<d≦50

2<m

n

≦3.5

4

6

8

11

16

22

31

44

62

0.1≦m

n

<0.5

2

3

5

6

9

13

18

26

36

0.5≦m

n

≦2

3

5

6

9

13

18

26

36

51

50<d≦125

2<m

n

≦3.5

4

6

9

12

17

24

34

49

69

0.1≦m

n

<0.5

3

4

6

8

11

16

23

32

45

0.5≦m

n

≦2

4

5

8

11

15

21

30

43

60

125<d≦280

2<m

n

≦3.5

5

7

10

14

19

28

39

55

78

備考  附属書 の 3.の a)の計算式で求めた結果を示したものである。

附属書   2  歯形こう配誤差  f

  の許容値

精度等級

P4

P5

P6

P7

P8

P9

P10

P11

P12

基準円直径

d

mm

歯直角

モジュール

m

n

mm

±f

µm

0.1≦m

n

<0.5

1

2

2

3

5

7

9

13

19

1≦d<5

0.5≦m

n

≦2

2

3

4

5

8

11

15

22

31

0.1≦m

n

<0.5

1

2

3

4

5

8

11

15

21

0.5≦m

n

≦2

2

3

4

6

8

12

17

24

33

5≦d≦20

2<m

n

≦3.5

3

4

6

8

12

17

24

34

47

0.1≦m

n

<0.5

2

2

3

4

6

9

13

18

25

0.5≦m

n

≦2

2

3

5

7

9

13

19

26

37

20<d≦50

2<m

n

≦3.5

3

5

6

9

13

18

26

36

51

0.1≦m

n

<0.5

2

3

4

5

8

11

15

22

30

0.5m

n

≦2

3

4

5

7

11

15

21

30

42

50<d≦125

2<m

n

≦3.5

4

5

7

10

14

20

28

40

57

0.1≦m

n

<0.5

2

3

5

7

10

13

19

27

38

0.5≦m

n

≦2

3

4

6

9

12

18

25

35

50

125<d≦280

2<m

n

≦3.5

4

6

8

11

16

23

32

45

64

備考  附属書 の 3.の b)の計算式で求めた結果を示したものである。


21

B 1702-3:2008

附属書   3  歯すじ形状誤差  f

  及び歯すじ傾斜誤差  f

  の許容値

精度等級

P4

P5

P6

P7

P8

P9

P10

P11

P12

基準円直径

d

mm

有効歯幅

b

w

mm

f

  f

µm

0.2≦b

w

<1

2

3

5

7

10

14

19

27

39

1≦b

w

<4

3

4

5

7

11

15

21

30

42

4≦b

w

≦10

3

4

6

8

12

17

24

34

48

10<b

w

≦20

3

5

7

10

14

19

27

38

54

1≦d<5

20<b

w

≦40

4

5

8

11

16

22

31

44

62

0.2≦b

w

<1

2

4

5

7

10

14

20

28

40

1≦b

w

<4

3

4

5

8

11

15

22

31

44

4≦b

w

≦10

3

4

6

9

12

17

25

35

49

10<b

w

≦20

3

5

7

10

14

20

28

39

56

5≦d≦20

20<b

w

≦40

4

6

8

11

16

22

32

45

64

0.2≦b

w

<1

3

4

5

7

10

15

21

30

42

1≦b

w

<4

3

4

6

8

11

16

23

32

46

4≦b

w

≦10

3

5

6

9

13

18

26

36

51

10<b

w

≦20

4

5

7

10

14

20

29

41

58

20<d≦50

20<b

w

≦40

4

6

9

12

17

24

34

48

68

0.2≦b

w

<1

3

4

6

8

11

16

22

31

44

1≦b

w

<4

3

4

6

9

12

17

24

34

48

4≦b

w

≦10

3

5

7

10

13

19

27

38

54

10<b

w

≦20

4

5

8

11

15

21

30

43

60

50<d≦125

20<b

w

≦40

4

6

9

12

17

24

34

48

68

1≦b

w

<4

3

5

6

9

13

18

26

37

52

4≦b

w

≦10

4

5

7

10

14

20

29

41

58

10<b

w

≦20

4

6

8

11

16

23

32

45

64

125<d≦280

20<b

w

≦40

4

6

9

13

18

25

36

51

72

備考  附属書 の 3.の c)の計算式で求めた結果を示したものである。


22 
B 1702-3:2008

附属書 3(参考)歯溝の振れの許容値

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.  一般  射出成形プラスチック歯車の歯溝の振れの測定は,煩雑な内容を含み,また,時間を要するこ

と及び測定子を歯溝に押し込んだときの歯面の変形が無視できないなどの問題点がある。したがって,歯

溝の振れは,規定に含めず参考とする。

2.  歯溝の振れ (Runout:F

r

)  歯溝の振れ(F

r

)の値は,歯車の全歯溝に測定子(玉,ピン,アンビルなど)

を順次挿入した場合の,測定子の半径方向位置座標の最大値と最小値との差である。歯溝の振れには,歯

車の偏心が含まれている。測定時には,測定子は両歯面の歯たけの中央付近で接触しなければならない。

歯形測定装置などによるピッチ測定値から算出される歯溝の振れは,誤差のある歯車の場合には上述の歯

溝の振れの値と一致しない。

附属書 図 に歯溝の振れの線図の一例を示す。

附属書 図 1  歯数 16 の歯溝の振れ

3.  精度等級 級の許容値に対する計算式   
a)  歯溝の振れ(F

r

)の許容値は,次の式で計算する。

6

.

5

0

.

1

24

.

0

8

.

0

LU

LU

+

+

=

=

d

m

F

F

p

r

b)

  計算に対する規則と数値の丸め方は,本体の 5.45.7 の規定による。

c)

  上記 a)の計算式で求めた結果を参考として附属書 表 に示す。


23

B 1702-3:2008

附属書 表 1  歯溝の振れ  F

r

  の許容値

精度等級

P4

P5

P6

P7

P8

P9

P10

P11

P12

基準円直径

d

mm

歯直角

モジュール

m

n

mm

F

r

µm

0.1≦m

n

<0.5

5

7

10

14

20

29

40

57

 81

1≦d<5

0.5≦m

n

≦2

5

7

10

15

21

29

41

59

 83

0.1≦m

n

<0.5

6

9

12

18

25

35

50

71

100

0.5≦m

n

≦2

6

9

13

18

25

36

51

72

102

5≦d≦20

2<m

n

≦3.5

7

9

13

19

27

38

53

75

106

0.1≦m

n

<0.5

8

11

16

23

32

45

64

90

128

0.5≦m

n

≦2

8

11

16

23

32

46

65

92

130

20<d≦50

2<m

n

≦3.5

8

12

17

24

34

47

67

95

134

0.1≦m

n

<0.5

10

15

21

29

41

58

82

116

165

0.5≦m

n

≦2

10

15

21

29

42

59

83

118

167

50<d≦125

2<m

n

≦3.5

11

15

21

30

43

61

86

121

171

0.1≦m

n

<0.5

14

19

27

39

55

77

109

155

219

0.5≦m

n

≦2

14

20

28

39

55

78

110

156

221

125<d≦280

2<m

n

≦3.5

14

20

28

40

56

80

113

159

225

備考  附属書 の 3.の計算式で求めた結果を示したものである。


24 
B 1702-3:2008

附属書 4(参考)歯先円筒の振れの許容値

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.  一般  射出成形プラスチック歯車では,歯溝の振れの代わりに,現場で容易に測定することができる

ため,歯先円筒の振れが用いられることが多い。

2.  定義   
a)

  歯先円筒の振れ(Runout of periphery of gear  ,Runout of axial tooth tip cylinder:F

ra

)  歯先円筒に測定

子を接触させて測定される歯車 1 回転における歯車半径方向変位の最大値と最小値との差。

3.  精度等級 級の許容値に対する計算式   
a)  歯先円筒の振れ(F

ra

)の許容値は,次の式で計算する。

0

.

5

9

.

0

22

.

0

9

.

0

LU

LU

+

+

=

=

d

m

F

F

r

ra

b)

  計算に対する規則と数値の丸め方は,本体の 5.45.7 の規定による。

c)

  上記 3.a)の計算式で求めた結果を参考として附属書 表 に示す。


25

B 1702-3:2008

附属書 表 1  歯先円筒の振れ  F

ra

  の許容値

精度等級

P4

P5

P6

P7

P8

P9

P10

P11

P12

基準円直径

d

mm

歯直角

モジュール

m

n

mm

F

ra

µm

0.1≦m

n

<0.5

5

6

9

13

18

26

36

51

72

1≦d<5

0.5≦m

n

2

5

7

9

13

19

26

37

53

74

0.1≦m

n

<0.5

6

8

11

16

22

32

45

63

89

0.5≦m

n

≦2

6

8

11

16

23

32

46

65

91

5≦d≦20

2<m

n

≦3.5

6

8

12

17

24

34

48

67

95

0.1≦m

n

<0.5

7

10

14

20

29

40

57

81

114

0.5≦m

n

≦2

7

10

15

21

29

41

58

82

116

20<d≦50

2<m

n

≦3.5

8

11

15

21

30

43

60

85

120

0.1≦m

n

<0.5

9

13

18

26

37

52

74

104

148

0.5≦m

n

≦2

9

13

19

26

37

53

75

106

150

50<d≦125

2<m

n

≦3.5

10

14

19

27

38

54

77

109

154

0.1≦m

n

<0.5

12

17

25

35

49

69

98

139

196

0.5≦m

n

≦2

12

18

25

35

50

70

99

140

198

125<d≦280

2<m

n

≦3.5

13

18

25

36

51

72

101

143

202

備考  附属書 の 3.a)の計算式で求めた結果を示したものである。


26 
B 1702-3:2008

附属書 5(参考)測定条件及び測定方法

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.  一般  射出成形プラスチック歯車の形状精度は,金属製歯車と異なり温度及び湿度の測定環境に大き

な影響を受けるとともに,経時的にも変化する。したがって,精度測定をする際は十分な配慮が必要であ

る。この

附属書は,測定時の留意事項を示すものであり,規定の一部ではない。しかし,これを参考にし

た測定環境及び測定条件はこの規格に適用した精度表現の一部として記述する事が望ましい。

2.  測定・評価方法の留意事項   
a)

  測定は,通常,JIS K 7100:1999“プラスチック−状態調節及び試験のための標準雰囲気”による標準

雰囲気の標準温度 23℃,標準湿度 50  %の測定環境の下で行う。これ以外の測定環境で測定が行われ

る場合が数々あるが,測定室の温度及び湿度は精度検査結果に明示しなければならないことに留意す

べきである。また,被検査歯車の状態及び寸法が十分安定した後に測定することが望ましい。

b)

  測定方法は,測定装置で寸法測定の繰返し精度が保証できる十分な計測精度を必要とする。また,測

定力によって歯が変形したり,歯面にきずをつけることがないよう低い測定力で測定しなければなら

ない。

c)

  転がり距離の小さい微小モジュール歯車の測定結果は,触針のたわみ及び測定系の動剛性の影響で歯

面形状の細かい凹凸が正しく出力されない可能性があることに注意しなければならない。

d)

  射出成形プラスチック歯車の測定環境及び測定時期は,当事者間の協議が必要である。

3.

  測定環境  測定場所の環境に関する標準としては,JIS K 7100 がある。

4.  状態調節  被検査歯車は,成形状態が安定したものから選ぶことが必要である。成形後,標準状態(温

度及び湿度)に保たれた測定室に,少なくとも数時間以上保った後に測定することが望ましい。

なお,プラスチック成形品一般の成形後の寸法安定に要する放置時間の例を次に示す。

附属書 表 1  プラスチック成形品の寸法安定に要する放置時間の例

成形品の肉厚 1 mm 以下

3 時間以上

成形品の肉厚 2∼3 mm 以下

5 時間以上

5.  両歯面かみ合い試験の測定力  両歯面かみ合い誤差の測定方法は,JIS B 1752:1989(平歯車及びはす

ば歯車の測定方法)に規定されている。その中で,

附属書 表 に示すように,歯幅 10 mm 当たりの測定

力の上限値が決められており,測定力は被検査歯車の歯幅に比例して決定するとしている。ただし,JIS B 

1752 は,ISO 規格への整合化の段階で 1999 年に廃止され TR B 0005:1999 に移行している。


27

B 1702-3:2008

附属書 表 2  両歯面かみ合い試験の測定力(歯幅 10mm 当たり)

射出成形プラスチック歯車

[POM(

1

),PA(

2

)]

モジュール(mm) 0.2≦m

n

≦0.3 0.3<m

n

≦0.6 0.6<m

n

≦1.25

測定力(N) 4.2

4.8

5.4

(

1

)  POM:ポリアセタール

(

2

)  PA:ポリアミド