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B 1584-7:2014  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 記号及び単位 ··················································································································· 2 

5 測定の目的 ······················································································································ 2 

6 測定方法························································································································· 2 

6.1 測定原理 ······················································································································ 2 

6.2 点測定 ························································································································· 3 

6.3 円周方向の線測定 ·········································································································· 4 

6.4 測定上の注意点 ············································································································· 4 

7 接触式測定器への要求事項 ································································································· 4 

7.1 外周面に位置する測定子の半径 ························································································ 4 

7.2 内周面に位置する測定子の半径 ························································································ 5 

7.3 測定子の押付け力 ·········································································································· 5 

8 測定器の検査 ··················································································································· 5 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 6 

B 1584-7:2014  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本機械学会(JSME)及び一

般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS B 1584の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 1584-1 第1部:寸法 

JIS B 1584-2 第2部:外径・内径寸法の算出に必要なデータ及び図示方法 

JIS B 1584-3 第3部:油穴,油溝及び油だまり 

JIS B 1584-4 第4部:材料 

JIS B 1584-5 第5部:外径寸法の測定方法 

JIS B 1584-6 第6部:内径寸法の測定方法 

JIS B 1584-7 第7部:薄肉ブシュの肉厚の測定方法 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 1584-7:2014 

滑り軸受−巻きブシュ− 

第7部:薄肉ブシュの肉厚の測定方法 

Plain bearings-Wrapped bushes- 

Part 7: Measurement of wall thickness of thin-walled bushes 

序文 

この規格は,2007年に第1版として発行されたISO 3547-7を基とし,技術的内容を変更して作成した

日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,薄肉巻きブシュの肉厚の測定方法について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 3547-7:2007,Plain bearings−Wrapped bushes−Part 7: Measurement of wall thickness of 

thin-walled bushes(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0162-1 滑り軸受−用語,定義及び分類−第1部:設計,軸受材料及びその特性 

JIS B 1584-1 滑り軸受−巻きブシュ−第1部:寸法 

注記 対応国際規格:ISO 3547-1,Plain bearings−Wrapped bushes−Part 1: Dimensions(MOD) 

ISO 12301,Plain bearings−Quality control techniques and inspection of geometrical and material quality 

characteristics 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0162-1によるほか,次による。 

3.1 

肉厚,s3(wall thickness) 

内周面及び外周面の相対する半径方向の距離(図1参照)。 

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B 1584-7:2014  

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a) クリンチタイプ 

b) 突合せタイプ 

図1−肉厚 

記号及び単位 

この規格で用いる記号及び単位は,表1による。 

表1−記号及び単位 

記号 

定義 

単位 

ach 

軸受端(面取りを除く。)から測定点までの距離 

mm 

ブシュの幅 

mm 

Do 

ブシュの外径 

mm 

Fpin 

測定子の押付け力 

s3 

肉厚 

mm 

測定の目的 

測定の目的は,肉厚及び肉厚公差がJIS B 1584-1に適合していることを確認することである。この測定

が必要な場合は,製品の呼び方Sを付けて呼ぶ(JIS B 1584-1の附属書A参照)。 

測定方法 

6.1 

測定原理 

測定子の軸を,巻きブシュの外周面に対して直角にすることで肉厚を正確に測定できる。測定値は,図

2に示すいずれかの方法で記録することができる。 

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B 1584-7:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

 ○:相対基準位置 

→:読取り位置 
 

a) 内周面に対する外周面の位置を計測する方法 

(機械式又は電子式変位計) 

b) 内周面及び外周面の位置をそれぞれ計測して

算出する方法(機械式又は電子式変位計) 

図2−肉厚測定の原理 

点測定及び線測定における測定点及び測定線については,受渡当事者間の協定による。 

受渡当事者間の協定がない場合は,6.2及び6.3に規定する値によってもよい。 

6.2 

点測定 

肉厚の点測定は,ブシュの幅Bが90 mm以下,かつ,外径Doが150 mm以下の巻きブシュに対して,

図3に規定する測定点において行わなければならない。ブシュの幅Bが90 mmを超える,又は外径Doが

150 mmを超える巻きブシュの場合は,受渡当事者間の協定による。測定点までの距離achは,表2による。 

 1 合わせ目 

P 測定点 
 

図3−3点又は6点測定方式 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.3 

円周方向の線測定 

円周方向の肉厚の連続測定は,図4及び表2に規定する測定線上で行わなければならない。 

単位 mm 

a) Bが15以下の場合 

b) Bが15を超える場合 

 1 測定線 

2 面取り 
 

図4−測定線の位置 

表2−測定点までの距離ach 

単位 mm 

ブシュの幅 

測定点までの距離 

ach 

測定線の数 

− 

≦15 

B/2 a) 

>15 

≦50 

>50 

− 

注a) ブシュの幅B≦15の場合は,測定点はブシュの幅の中心位置とする。 

6.4 

測定上の注意点 

油穴,油だまり,油溝,刻印又は特殊な面取りがある場合は,6.2及び6.3に規定する測定点及び測定線

から外して測定してもよい。その場合の個々の測定点及び測定線については,受渡当事者間の協定による。 

刻印部,油穴,油溝などの周辺は製造工程に起因した逃げによって,あたり抜けが生じる部分である。

この部分の肉厚が規定値から外れる場合は,個別に考慮しなければならない。 

接触式測定器への要求事項 

7.1 

外周面に位置する測定子の半径 

図5に示すように外周面に位置する測定子の半径は,1.5 mm±0.2 mmとする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図5−接触式測定器 

ただし,実際に測定する際の利便性を考慮すれば,測定子の形状としては,平面であってもよく,これ

以外の半径をもつ球面であってもよい。 

7.2 

内周面に位置する測定子の半径 

ブシュの外径Do及び軸受材質の違いによって,内周面に位置する測定子の半径を,表3に示す。 

表3−内周面に接する測定子の半径 

単位 mm 

Do 

呼び寸法 

測定子の半径 

金属ブシュ 

樹脂ブシュ 

− 

≦10 

1.5±0.2 

1.5±0.2 

>10 

≦25 

3±0.2 

3±0.2 

>25 

≦150 

3±0.2 

5±0.2 

>150 

− 

5±0.2 

5±0.2 

注記 この規格は,内周面に位置する測定子の形状を上記のように規定しているが,実際に測定する

際の利便性を考慮すれば,測定子の形状としては,ブシュ内周面に位置する部分のブシュ半径

方向の断面の曲率半径が,ブシュ内周面の曲率半径より小さい円弧であればよい。具体的には,

片球面マイクロメータ,両球面マイクロメータ及び棒球面マイクロメータが挙げられる。 

7.3 

測定子の押付け力 

しゅう(摺)動層に付加される測定子の押付け力Fpinは,ISO 12301によって0.8〜2.5 Nとする。 

注記 この規格は,測定子の押付け力を上記のように規定しているが,実際に測定する際の利便性を

考慮すれば,定圧装置付きの測定器を使用すればよい。具体的には,定圧装置付きマイクロメ

ータが挙げられる。 

測定器の検査 

測定器は,使用者が規定する頻度で,測定器の形式及び過去の検査履歴に基づいて,測定の不確かさに

ついて考慮し,必要に応じて校正しなければならない。 

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附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS B 1584-7:2014 滑り軸受−巻きブシュ−第7部:薄肉ブシュの肉厚の測定方法 

ISO 3547-7:2007,Plain bearings−Wrapped bushes−Part 7: Measurement of wall 
thickness of thin-walled bushes 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

3 用語及
び定義 

− 

− 

追加 

JISでは引用規格JIS B 0162-1
によることを追加した。 

技術的差異はない。 

4 記号及
び単位 

記号及び単位を規
定。 

JISとほぼ同じ。 

変更 

ISO規格ではachを単に測定点
までの距離としているが,JIS
では軸受端(面取りを除く。)
から測定点までの距離とした。 

ISO規格の見直しの際に提案を検
討する。 

5 測定の
目的 

測定の目的につい
て記載。 

JISとほぼ同じ。 

削除 

ISO規格では適合する規格と
してISO 3547-1に加えてISO 
4379を挙げているが,ISO 
4379はソリッドタイプについ
て規定している規格であるた
め削除した。 

ISO規格の見直しの際に提案を検
討する。 

6 測定方
法 

6.1肉厚の測定方法
について規定。 

ISO規格では測定点及び
測定線の位置及び数につ
いて規定している。 

変更 

JISではISO規格で規定された
測定点及び測定線の位置及び
数を参考値とし,受渡当事者間
の協定を優先させた。 

規格使用者の利便性を考慮して
変更したもので,技術的な差異は
ない。 

6.2点測定 
6.3円周方向の線測
定 

6.2 
6.3 

ISO規格では6.2に円周
方向の線測定,6.3に点測
定について記載してい
る。 

変更 

JISでは点測定,円周方向の線
測定の順序で規定することと
した。 

国内ではほとんど点測定が行わ
れている実情に合わせて掲載順
序を変更したもので,技術的な差
異はない。 

2

B

 1

5

8

4

-7

2

0

1

4

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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B 1584-7:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

6 測定方
法(続き) 

6.3 円周方向の線測
定 

6.2 

ISO規格ではTable 2の注
に,achはしゅう(摺)動
面の起点から又は面取り
を含めた端面からの距離
と規定している。 

変更 

JISでは箇条4でachは軸受端
(面取りを除く。)から測定点
までの距離と規定したので,
ISO規格の注の記載を削除し,
ブシュの幅Bが15 mm以下の
場合の測定点の位置をブシュ
の幅の中心位置とする旨を追
加した。 

ISO規格のachの規定は曖昧なた
め,規格使用者の利便性を考慮し
て変更した。ISO規格の見直しの
際に提案を検討する。 

6.4 測定に関わる注
意点について記載 

6.1 

ISO規格では測定原理に
加えて測定に関わる注意
点について記載してい
る。 

変更 

JISでは測定に関わる注意点の
部分を,新たに6.4を設けそこ
に記載した。 

測定に関わる注意点の部分は別
箇条に記載した方が好ましいと
判断して変更したもので,技術的
な差異はない。 

7 接触式
測定器へ
の要求事
項 

接触式測定器への
要求事項について
記載。 

7.1 

ISO規格では外周面に位
置する測定子の半径を具
体的に規定している。 

変更 

JISでは外周面に位置する測定
子の形状としては,平面であっ
てもよくISO規格で規定して
いる半径以外の半径をもつ球
面であってもよい旨を追加し
た。 

国内での実情に合わせ規格使用
者の利便性を考慮して追加した
もので,技術的な差異はない。 

7.2 

ISO規格では内周面に位
置する測定子の半径を具
体的に規定している。 

変更 

JISでは内周面に位置する測定
子の形状としては,その断面の
曲率半径が内周面の曲率半径
より小さい円弧であればよい
旨の注記を追加した。 

国内での実情に合わせ規格使用
者の利便性を考慮して追加した
もので,技術的な差異はない。 

7.3 

ISO規格では測定子の押
付け力を具体的に規定し
ている。 

変更 

JISでは定圧装置付きの測定器
を使用すればよい旨の注記を
追加した。 

国内での実情に合わせ規格使用
者の利便性を考慮して追加した
もので,技術的な差異はない。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 3547-7:2007,MOD 

2

B

 1

5

8

4

-7

2

0

1

4

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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B 1584-7:2014  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  − 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

2

B

 1

5

8

4

-7

2

0

1

4

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。