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日本工業規格

JIS

 B

1455

-1988

ゴム軸継手

Rubber Shaft Couplings

1.

適用範囲  この規格は,一般の機械に用いるゴム軸継手(以下,継手という。)について規定する。

備考  この規格の中で{  }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参

考として併記したものである。 

引用規格: 

JIS B 0401

  寸法公差及びはめあい

JIS B 0405

  削り加工寸法の普通許容差

JIS B 0407

  鋳鉄品普通許容差

JIS B 0903

  円筒軸端

JIS B 0904

10

1

円すい軸端

JIS G 3101

  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3506

  硬鋼線材

JIS G 4051

  機械構造用炭素鋼鋼材

JIS G 5501

  ねずみ鋳鉄品

JIS K 6385

  防振ゴムの試験方法

JIS K 6386

  防振ゴムのゴム材料

2.

用語の意味  この規格で用いる主な用語の意味は,次による。

(1)

軸心間の狂い  継手によって結合される両軸の中心線(軸心)間の偏心及び偏角の総称。

(2)

偏心  軸心間の平行誤差(図の

δ)。

(3)

偏角  軸心間の角度誤差(図の

α)。

(4)

静的ねじりばね定数  ゴム部に単位の静的たわみ角を与えるのに必要なトルク[7.2(5)の  (kt)  によっ

て示したもの]

(5)

常用トルク  常用される変動しない一方向の回転力(付表の T)。


2

B 1455-1988

3.

種類  継手の種類は,表 に示す軸心間の狂いの許容値の記号と静的ねじりばね定数の記号との組合

せによる。

表 1  種類

軸心間の狂いの許容値(

1

)

静的ねじりばね定数

記号

許容値の区分

記号

ばね定数の区分

K2

かなり小さいもの

E1

小さいもの

K4

小さいもの

E2

やや大きいもの

K8

大きいもの

E4

かなり大きいもの

K16

かなり大きいもの

(

1

)

2による。

4.

品質

4.1

継手には,使用上有害な鋳巣,きず,割れ,ひびなどの欠陥があってはならない。

4.2

継手は,

付表の常用トルク  (T)  を伝えるものとし,寿命を十分保持するものでなければならない。

4.3

軸心間の狂いの許容値及び継手の静的ねじりばね定数は,

表 による。

表 2  軸心間の狂い・静的ねじりばね定数

軸心間の狂いの許容値

静的ねじりばね定数の許容値

記号

偏心

偏角(度)

記号

許容値  N・m/rad {kgf・m/rad}

K2 2T

以上 4未満

E1 1

以下

K4 4T

以上 8未満

E2 2

以下

K8 8T

以上 16未満

E4

付表による。

4

以下

K16 16T

以上

4.4

継手の釣合いは,振動の原因とならない程度に良好でなければならない。

5.

寸法及び構造

5.1

継手の主要寸法は,

付表による。

5.2

継手の軸穴直径は,

付表の最大直径以下とし,原則として JIS B 0903(円筒軸端)又は JIS B 0904

10

1

円すい軸端)による。この場合継手軸穴の寸法許容差は,原則として JIS B 0401(寸法公差及びはめ

あい)の H7 とする。

備考  軸穴直径は,受渡当事者間の協定によって粗仕上げ加工のままとすることができる。

5.3

はめあい部分以外の寸法許容差は,次による。

削り加工部分

JIS B 0405

(削り加工寸法の普通許容差)の中級

鋳造のままの部分

JIS B 0407

(鋳鉄品普通許容差)の精級

5.4

継手には軸心間の狂いが測定できる部分を設ける。この部分の振れの許容値は,

表 による。


3

B 1455-1988

表 3  振れ

単位 mm

振れの許容値(

2

)

記号

測定部外径

E1 E2 E4

250

以下

0.04

以下 0.08 以下 0.16 以下

250

を超えるもの 0.06 以下 0.12 以下 0.25 以下

(

2

)

測定部外径の半径方向の振れ及び軸方向の振れの許容値とす

る。

5.5

ゴム部の寸法は,取付け及び使用に悪影響を及ぼさない精度とする。

5.6

継手に使用するボルトは,ばね座金その他の方法による緩み止めを行う。

5.7

継手は,これを使用する機械の運転に支障がないように,軸方向の遊びを吸収できる構造とする。

6.

材料  継手各部に使用する材料は,表 に示すもの又は品質がこれと同等以上のものとする。

表 4  各部の材料

主要部品(

3

)

材料

ゴム部

JIS K 6386

フランジ及び圧力リング

JIS G 5501

の FC 20 又は JIS G 4051 の S 20 C

ボルト,ナット及び座金

JIS G 3101

の SS 41

ばね座金

JIS G 3506

の SWRH 62 A 又は SWRH 62 B

(

3

)

主要部品の名称を,

参考図16に示す。ただし,参考図は,構造の一例を示

したものである。

7.

検査

7.1

検査の種類  継手の検査は,形式検査(

4

)

と受渡検査(

5

)

とに区分する。

なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。

(

4

)

形式検査とは,製品の品質が設計で示されたすべての特性を満足するかどうかを判定するため

の検査。

(

5

)

受渡検査とは,既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造にかかわる製品の受渡しに際し

て必要と認められる特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。

7.2

形式検査  形式検査は,次による。

(1)

外観検査は,目視によって継手各部について行い,4.1 の規定に適合しなければならない。

(2)

寸法及び構造は,5.の規定に適合しなければならない。

(3)

継手は,

付表の常用トルクの 5 倍のトルクを静的に 3 分間負荷したとき,各部に異状があってはなら

ない。

(4)

継手は,

表 の偏心及び偏角の許容値を同時に与えた状態で,かつ,無負荷で 10

6

回転したとき,

表 4

の各部に異状があってはならない。

なお,試験回転速度は,

表 による。


4

B 1455-1988

表 5  試験回転速度

常用トルク

T

(N

・m) {kgf・m}

10

{1}

20

{2}

40

{4.1}

80

{8.2}

160

{16.3}

315

{32.1}

630

{64.2}

1 250

{127}

2 500

{255}

5 000

{510}

7 100

{724}

10 000

{1 020}

14 000

{1 428}

20 000

{2 040}

試験回転速度

(最低)

(S

1

) {rpm}

41.6 {2 500}

26.6 {1 600}

16.6 {1 000}

10.5 {630}

6.6 {400}

(5)

静的ねじりばね定数は,JIS K 6385(防振ゴムの試験方法)のばね定数試験の規定に準じて測定し,

次の式によって計算した値が,

表 の規定に適合しなければならない。

)

(

)

(

1

2

1

2

T

T

T

T

kt

θ

θ

=

ここに,

kt

静的ねじりばね定数

 (N

m/rad) {kgf

m/rad}

T

2

静的試験トルクの上限

  [T

2

 (1.25

1.5) TN

m {kgf

m}]

T

1

静的試験トルクの下限

  [T

1

 (0.5

0.75) TN

m {kgf

m1]

T

:静的常用トルク

  (N

m) {kgf

m}

θ (T

2

)

T

2

における角変位

 (rad)

θ (T

1

)

T

1

における角変位

 (rad)

7.3

受渡検査  受渡検査は,7.2 (1)及び(2)による。

8.

さび止め  継手には,石油系溶剤で容易に取り除くことのできるさび止め剤の塗布又はこれに代わる

方法によって,さび止めを施す。

9.

製品の呼び方  継手の呼び方は,規格番号(又は規格名称),呼び,(軸心間の狂いの許容値の記号,

静的ねじりばね定数の記号)

,継手外径×継手全長及び(軸穴の仕上がり状態)による。ただし,軸心間の

狂いの許容値の記号,静的ねじりばね定数の記号及び軸穴の仕上がり状態は,必要がない場合は省略して

もよい。

例:

JIS B 1455

 250

(E4, K16)

630

×

400

(穴径

80

キー溝付)

ゴム軸継手

250

630

×

400

10.

表示  継手の適当な箇所に,次の事項を表示する。

(1)

呼び

(2)

製造業者名又はその略号


5

B 1455-1988

付表  ゴム軸継手

備考  寸法を説明するための図であって,実際の構造を示すものではない。

単位

 mm

軸穴 d

偏心の許容値

呼び

常用トルク

T

(N

・m) {kgf・m}

最大

直径

(

参考)

最小

直径

軸穴

長さ

l

全長

L

外径(最大)

D

E1 E2 E4

10

10

{   1}

16

25

56

63

71

80

63 100

0.2

以下

0.5

以下

1

以下

20

20

{   2}

20

12

31.5

71

80

90

100

80 125

40 40

{

4.1}  25

16

40

90

100

112

125

100 160

80 80

{

8.2}  32

20

50

112

125

140

160

125 200

0.3

以下

0.6

以下

1.2

以下

160 160

{16.3}  40 25 56

140

160

180

200

160 250

315 315

{32.1}  50 32 63

160

180

200

224

200 315

630 630

{64.2}  63 40 80

200

224

250

280

250 400

0.4

以下

0.8

以下

1.6

以下

1 250

1 250

{127}

80

50

100

250

280

315

355

315 500

2 500

2 500

{255}

100

63

125

315

355

400

450

400 630

5 000

5 000

{510}

125

80

140

355

400

450

500

500 800

0.5

以下

1

以下

2

以下

7 100

7 100

{724}

140

90

160

400

450

500

560

560 900

10 000  10 000    {1 020}

160

100

180

450

500

560

630

630 1000

14 000  14 000    {1 428}

180

110

200

500

560

630

710

710 1120

20 000  20 000    {2 040}

200

125

224

560

630

710

800

800 1250

0.6

以下

1.2

以下

2.5

以下


6

B 1455-1988

参考図 1

番号

名称

1

ゴム部

2

フランジ

3

ボルト

4

ばね座金

5

圧力リング


7

B 1455-1988

参考図 2

番号

名称

1

ゴム部

2

フランジ

3

ボルト

4

ばね座金


8

B 1455-1988

参考図 3

番号

名称

1

ゴム部

2

ハブ

3

フランジ

4

六角穴付きボルト

5

スプリングピン


9

B 1455-1988

参考図 4

番号

名称

番号

名称

1

ゴム部 4

ばね座金

2

フランジ 5

溝付きナット

3

ボルト 6

割りピン

参考図 5

番号

名称

1

ゴム部

2

フランジ

3

止めねじ


10

B 1455-1988

参考図 6

番号

名称

1

ゴム部

2

フランジ


11

B 1455-1988

機械要素部会  軸継手専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

和  田  稲  苗

早稲田大学

藤  原  孝  誌

工業技術院機械技術研究所

桑  原  茂  樹

通商産業省機械情報産業局

鈴  木  茂  光

工業技術院標準部

大  滝      光

大泉工業株式会社

金  田  光  夫

鍋屋工業株式会社

浜  田  義  友

全国伝動機工業協同組合

平  井  英  雄

三ツ星ベルト株式全社

増  田  進  彦

金光産業株式会社

宮  里  幸  雄

伊藤鋳工株式会社

渡  辺  春  義

石川島播磨重工業株式会社

通  地      登

社団法人日本電機工業会

谷  脇  政  一

久保田鉄工株式会社枚方製造所

蛭  川  康  男

株式会社川本製作所

前  原  利  昭

三菱電機株式会社名古屋製作所

丸  山      勝

株式会社荏原製作所

(事務局)

松  本  大  治

工業技術院標準部機械規格課

江  頭      豊

工業技術院標準部機械規格課