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B 1360

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本ばね工業会(JSMA)/財団法人

日本規格協会(JSA)から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかる確認について,責任はもたない。


B 1360

:2006

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  種類及び記号 

1

5.

  品質

2

5.1

  外観

2

5.2

  硬さ

2

5.3

  引張強さ 

2

5.4

  性能

2

6.

  形状及び寸法 

2

7.

  材料

2

8.

  冷間成形加工後の処理

2

9.

  表面処理

2

10.

  試験

2

10.1

  外観試験 

2

10.2

  形状及び寸法試験

2

10.3

  硬さ試験 

2

10.4

  引張強さ試験 

2

10.5

  性能試験 

2

11.

  検査 

3

12.

  製品の呼び方 

3

13.

  ピンの抜き方注意

3

14.

  表示

3

 


日本工業規格

JIS

 B

1360

:2006

スナップピン

Snap pins

1. 

適用範囲  この規格は,一般に使用するスナップピン(以下,ピンという。)について規定する。

ただし,自動車用のピンは除く。

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0103

  ばね用語

JIS B 0405

  普通公差−第 1 部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差

JIS B 7721

  引張・圧縮試験機−力計測系の校正・検証方法

JIS G 3521

  硬鋼線

JIS G 3522

  ピアノ線

JIS G 4309

  ステンレス鋼線

JIS G 4314

  ばね用ステンレス鋼線

JIS H 8610

  電気亜鉛めっき

JIS Z 2244

  ビッカース硬さ試験−試験方法

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0103 による。

4. 

種類及び記号  ピンの種類及び記号は,形状によって表 による。

  1  ピンの種類

種類

記号

形状

名称

適用 
付表

軸孔タイプ

1

種 SPA1

円弧部抜止めタイプ

付表 

2

種 SPA2

折返し抜止めタイプ 1

付表 

3

種 SPA3

折返し抜止めタイプ 2

付表 


2

B 1360

:2006

  1  ピンの種類(続き)

種類

記号

形状

名称

適用 
付表

軸溝タイプ

1

種 SPB1

スナップリテーナタイプ

付表 

2

種 SPB2

クリップリングタイプ

付表 

5. 

品質

5.1 

外観  ピンの外観は,滑らかで使用上有害なさび,きず,ばり,ひずみなどの欠陥があってはなら

ない。

5.2 

硬さ  軸溝タイプ  2 種は,10.3 によって試験したとき,400∼460 HV とする。

5.3 

引張強さ  ピン成形前の材料の引張強さは,受渡当事者間の協定による。ただし,軸溝タイプ 2 種

を除く。

5.4 

性能  ピンは,適用する軸孔又は軸溝にはめ込んだとき,折損,脱落などがなく,良好な状態で,

はまらなければならない。

6. 

形状及び寸法  ピンの形状及び寸法は,付表 1に,適用する軸及び孔は付表 1,適用する軸及び溝

付表 及び付表 に示す。また,付表 及び付表 に示す溝幅(w)の寸法公差は,JIS B 0405 の m ク

ラスとする。

7. 

材料  ピンの材料は,軸溝タイプ 2 種を除き,JIS G 3521 の SW-B 又は SW-C 若しくは JIS G 3522 

SWP-A

又は JIS G 4314 の SUS 304-WPB を用いる。

軸溝タイプ 2 種は,

JIS G 4309

の SUS 420J2 を用いる。

8. 

冷間成形加工後の処理  ピンは,軸溝タイプ 2 種を除き,冷間成形加工後に低温焼なまし処理を行う。

軸溝タイプ 2 種は,冷間成形加工後に調質処理を行う。

9. 

表面処理  ピンは,指定がある場合には,電気亜鉛めっき,りん酸塩皮膜,亜鉛クロム酸複合皮膜,

その他の表面処理を施す。

なお,電気亜鉛めっきは,JIS H 8610 による。ただし,電気亜鉛めっきを施したピンは,通常,もろさ

除去の処理を行う。

10. 

試験

10.1 

外観試験  ピンの外観試験は,目視によって行う。

10.2 

形状及び寸法試験  ピンの形状及び寸法試験は,直接測定によって行う。

10.3 

硬さ試験  ピンの硬さ試験は,JIS Z 2244 によって行う。

10.4 

引張強さ試験  JIS B 7721 によって測定する。

10.5 

性能試験  ピンの性能試験は,適用する軸孔又は軸溝にはめ込み後,目視によって行う。


3

B 1360

:2006

11. 

検査  ピンの検査は,10.の試験を行い,5.及び 6.の規定に適合しなければならない。

なお,ロット検査を行う場合の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。

12. 

製品の呼び方  ピンの呼び方は,規格番号又は規格名称,記号及び呼びによる。ただし,特に指定事

項がある場合には,その後に付け加える。

1.  JIS B 1360 

SPA1 8

りん酸塩皮膜

2.  日本工業規格スナップピン SPA1

8

ステンレス

        (規格番号又は規格名称)            (記号)

(呼び)

(指定事項)

13. 

ピンの抜き方注意  軸孔タイプ 2 種及び 3 種(折返し抜止めタイプ 1, 2 )のピンを抜き取るときに

は,折返し部分が抵抗となるため,プライヤなどで軽く逃がしながら抜くと作業がしやすく,かつ,ピン

の変形が少ない旨の注意を取扱説明書などに記載する。

14. 

表示  包装には,荷札その他適切な方法によって次の事項を明りょうに表示する。

a)

製品の呼び方(12.参照)

b)

数量

c)

製造番号

d)

製造業者名又はその略号


4

B 1360

:2006

付表  1  円弧部抜止めタイプ SPA1 ピンの形状及び寸法

単位  mm

円弧部抜止めタイプ

適用する軸及び孔

(参考)

d d

2

 

l

1

 R h  S L 

軸径

孔径

端面距離

呼び

基準寸法

(

約 )

  (

約 )   (最大) ( 約 )

d

1

 

d

0

 

l

2

(最小)

4 6.0

2.0

1.0

16.3

4.0

3.0

5

1.0 3.0

6.5 2.5 1.5

0.5

17.9 5.0

1.2

3.5

6  1.2 3.6 7.8 3.0 1.8 0.6 21.2 6.0 1.5  4.0

8  1.6 4.8 10.4 4.0 2.4 0.8 27.7 8.0 1.9  5.0

10

12.2 5.0  3.2

32.6

10.0

6.0

12

1.8 5.4

13.2 6.0  4.2

0.9

35.8 12.0

2.2

7.0

14 2.0 6.0 15.0 7.0 5.0 1.0 40.6

14.0

2.4  8.0

備考1.  d  は,成形前の材料の直径を示す。

2.  r

は,約 1.5d  

約 1.5 mm

約 40°

参考図  適用する軸及び孔

l

2

d

0

Φ

d

1


5

B 1360

:2006

付表  2  折返し抜止めタイプ 1  SPA2 ピンの形状及び寸法

単位  mm

折返し抜止めタイプ 1

d d

2

 

l

1

 R h  S L A B C Z 

呼び

基準寸法

(

約 )

  (

約 )   (最大) ( 約 )   ( 約 )   ( 約 )   ( 約 )   ( 約 )

4 6.0

2.0

1.0

16.3

8.1

4.8

5

1.0 3.0

6.5 2.5 1.5

0.5

17.9 9.5

2.0

5.0

0.75

6  1.2 3.6 7.8 3.0 1.8 0.6 21.2 11.4  2.4  6.1  0.90

8  1.6 4.8 10.4 4.0 2.4 0.8 27.7 15.2 3.2  8.0 1.20

10 12.2

5.0

3.2

32.6

18.4

9.4

12

1.8 5.4

13.2 6.0  4.2

0.9

35.8 20.8

3.6

10.3

1.35

14 2.0 6.0 15.0 7.0 5.0 1.0 40.6 23.9  4.0  11.7 1.50

備考1.  d  は,成形前の材料の直径を示す。

2.

適用する軸及び孔寸法は,

付表  1 による。

3.  r

1

は,約 1.5d  

4.  r

2

は,約 1.1d  

約 1.5 mm

約 60°

約 50°

0.5 mm

以下


6

B 1360

:2006

付表  3  折返し抜止めタイプ 2  SPA3 ピンの形状及び寸法

単位  mm

折返し抜止めタイプ 2

d d

2

 

L

1

 R  h  S  L  l

3

 B C Z 

呼び

基準寸法

(

約 )     ( 約 )   ( 約 )   (最大) ( 約 )    ( 約 )   ( 約 )   ( 約 )

4 3.8

2.0

0.5

11.6

5.9

4.8

5

1.0 3.0

5.5 2.5 1.5

0.5

14.4 8.5

2.0

5.0

0.75

6  1.2 3.6 5.9 3.0 1.8 0.6 16.3 9.5  2.4  6.1 0.90

8  1.6 4.8 7.8 4.0 2.4 0.8 21.1 12.6 3.2  8.0 1.20

10 9.7

5.0

3.2

25.6

15.9

9.4

12

1.8 5.4

11.2 6.0  4.2

0.9

29.3 18.8

3.6

10.3

1.35

14 2.0 6.0

13.0 7.0 5.0 1.0 33.6 21.9  4.0  11.7 1.50

備考1.  d  は,成形前の材料の直径を示す。

2.

適用する軸及び孔寸法は,

付表 による。

3.  r

1

は,約 1.5d  

4.  r

2

は,約 1.1d  

5.  r

3

は,約 d  

約 50°

約 60°

0.5 mm

以下

約 1.5 mm

  r

2

  r

3

  r

1


7

B 1360

:2006

付表  4  スナップリテーナタイプ SPB1 ピンの形状及び寸法

単位  mm

スナップリテーナタイプ

適用する軸及び溝(参考)

d

3

 d 

d

4

 l  C  H  d

1

 

d

2

 w 

呼び

基準寸法

許容差

基準寸法

(約)

(約)

(最大)

(約)

(最小)

4 2.7

0.6

1.4

2.9

1.9 7.8 4.0

3.2

0.8

5 3.6

0

−0.4

0.7 1.8

3.8 2.5 10.1

5.0

4.1 0.9

6 4.4

2.2

4.5

3.1

12.0

6.0

4.9

7 5.4

0.8

2.7 5.3  3.8  14.1  7.0  5.9

1.0

8 6.3

3.2

6.1

4.4

16.3

8.0

6.8

9 7.3

0

−0.5

0.9

3.7 6.8  5.1  18.2  9.0  7.8

1.1

10

7.7

1.0  3.9 7.3  5.4  19.5 10.0 8.7  1.2

12

9.4

1.2  4.7 8.9  6.6  23.7 12.0 10.4 1.4

14 11.1

0

−0.7

1.4 5.6

10.4

7.8 27.8

14.0

12.1

1.6

1.5

16 12.6

1.8 6.3

12.2

8.8 32.5

16.0

13.6

2.1

2.0

18 13.4

2.3 6.7

13.5

9.4 36.0

18.0

14.9

2.6

2.5

20 15.0

2.6 7.5

15.2

10.5 40.5

20.0

16.5

2.9

22 16.6

0

−1.0

2.9 8.3

16.8

11.6 44.8

22.0

18.1

3.2

3.0

25 18.7

9.4

18.8

13.1 50.2

25.0

20.7

28 21.7

0

−1.5

3.0

10.9

21.1

15.2 56.3 28.0

23.7

3.7 4.0

備考1.  d  は,成形前の材料の直径を示す。

2.  r

は,約 2d  

約 60°

参考図  適用する軸及び溝(角形溝,R 形溝)


8

B 1360

:2006

付表  5  クリップリングタイプ SPB2 ピンの形状及び寸法

単位  mm

クリップリングタイプ

適用する軸及び溝(参考)

A B  H 

d

1

 

d

2

 w 

呼び

基準寸法

許容差

基準寸法

許容差

基準寸法

許容差

基準寸法

(

最小)

3 1.50

7.5

0.50

±0.25

0.7 3.0

2.0

0.8

4 2.00

9.5

±0.5

0.8 4.0

2.5

0.9

2.0

5 2.75

±0.3

11.3

±0.35

0.9 5.0

3.5

1.0

6 3.00

±0.4

13.0

0.75

±0.45

1.0 6.0

4.0

1.1

2.5

8 4.75

±0.5

15.8

1.25

1.2 8.0

6.0

1.3 3.0

10

5.50 18.5 2.00

1.4

10.0

7.0

1.6

3.5

13 7.00

±0.6

22.0 1.6

13.0

9

1.9

16 8.00

±0.7

24.0

±0.8

2.50

±0.55

2.0 16.0

10.0

2.4

4.0

備考  d  は,成形前の材料の直径を示す。

参考図  適用する軸及び溝(角形溝,R 形溝)