B 1354
:2012
(1)
目 次
ページ
序文
1
1
適用範囲
1
2
引用規格
1
3
用語及び定義
1
4
形状・寸法
2
5
製品仕様
4
6
製品の呼び方
4
7
表示
4
7.1
製品の表示
4
7.2
包装の表示
4
附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表
5
B 1354
:2012
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本ねじ研究協会
(JFRI)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの
申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 1354:1988 は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
日本工業規格
JIS
B
1354
:2012
平行ピン
Parallel pins
序文
この規格は,1997 年に第 2 版として発行された ISO 2338 を基とし,生産及び使用の実態を反映するた
め,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,
附属書 JA に示す。
1
適用範囲
この規格は,呼び径 d が 0.6 mm から 50 mm までの鋼製及びオーステナイト系ステンレス鋼製の平行ピ
ンの特性について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 2338:1997
,Parallel pins, of unhardened steel and austenitic stainless steel(MOD)
なお,対応の程度を表す記号
MOD は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき, 修正している
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。
)を適用する。
JIS B 0101
ねじ用語
JIS B 0401-2
寸法公差及びはめあいの方式−第 2 部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表
JIS B 1010
締結用部品の呼び方
JIS B 1044
締結用部品−電気めっき
注記 対応国際規格:ISO 4042:1999,Fasteners−Electroplated coatings(IDT)
JIS B 1054-1
耐食ステンレス鋼製締結用部品の機械的性質−第 1 部:ボルト,ねじ及び植込みボルト
注記 対応国際規格:ISO 3506-1:1997,Mechanical properties of corrosion-resistant stainless steel
fasteners−Part 1: Bolts, screws and studs(IDT)
JIS B 1091
締結用部品−受入検査
注記 対応国際規格:ISO 3269:1988,Fasteners−Acceptance inspection(IDT)
JIS G 4051
機械構造用炭素鋼鋼材
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0101 による。
2
B 1354
:2012
4
形状・寸法
平行ピンの形状・寸法は,
表 1 による。
3
B 1354
:2012
表 1−平行ピンの形状・寸法
端面の形状は,受渡当事者間の協定による。
単位 mm
d
公差域クラス m6 又
は h8
a)
0 6
0 8
1
1 2
1 5
2
2 5
3
4
5
6
8
0
2
6
0
5
0
0
0
c
約
0.12 0.16 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4
0.5 0.63 0.8
1.2
1.6
2
2.5
3 3.5 4 5 6.3
8
l
b)
呼び
長さ
最小
最大
1 7
2 2
2 7
3 2
3 7
4 2
4 7
5 2
5 7
6 2
7 7
8 2
1
9 7
0 2
1
1 .
1 .
14
13.5 14.5
16
15.5 16.5
18
17.5 18.5
推奨する呼び長さの範囲
20
19.5 20.5
22
21.5 22.5
24
23.5 24.5
26
25.5 26.5
28
27.5 28.5
30
29.5 30.5
32
31.5 32.5
35
34.5 35.5
40
39.5 40.5
45
44.5 45.5
50
49.5 50.5
5
4 2
5 7
6
9 2
0 7
6
4 2
5 7
7
9 2
0 7
7
4 2
5 7
8
9 2
0 7
8
4 2
5 7
9
9 2
0 7
9
4 2
5 7
100
99.25
100.75
120
119.25
120.75
140
139.25
140.75
160
159.25
160.75
180
179.25
180.75
200
199.25
200.75
注
a)
d の公差域クラス m6 及び h8 は,JIS B 0401-2 による。
なお,受渡当事者間の協定によって,他の公差域クラスを用いることができる。
b)
200
mm を超える呼び長さは,20 mm とびとする。
4
B 1354
:2012
5
製品仕様
平行ピンの製品仕様は,
表 2 による。
表 2−平行ピンの製品仕様
鋼(St)
オーステナイト系ステンレス鋼(A1)
材料
a)
硬化処理を施さないピン
硬さ 125HV30〜245 HV30
焼入焼戻しを施すピン
JIS G 4051
の S43C〜S50C
硬さ 255HV30〜327HV30
JIS B 1054-1
の A1
硬さ 210HV30〜280 HV30
生地の状態:受渡当事者間の協定がない場合は,保護潤滑皮
膜付きの自然な仕上げ状態でピンを供給する。
生地の状態:自然な仕上げ状態でピン
を供給する。
表面仕上げ
皮膜処理する場合には,黒色酸化皮膜,りん酸塩皮膜,亜鉛
めっきクロメート処理皮膜
b)
,又は受渡当事者間の協定によ
る皮膜とする。
表面粗さ
公差域クラス m6 のピン:Ra≦0.8 μm
公差域クラス h8 のピン:Ra≦1.6 μm
表面状態
ピンは,凹凸又は有害な欠陥があってはならない。ばりは,ピンのどの部分にもあってはならない。
受入検査
受入検査手順は,JIS B 1091 による。
注
a)
受渡当事者間の協定によって,他の材料を使用することができる。
b)
亜鉛めっきクロメート処理皮膜は,JIS B 1044 による。
6
製品の呼び方
製品の呼び方は,JIS B 1010 による。
例 1 呼び径 d=6 mm,公差域クラス m6 で,呼び長さ l=30 mm の硬化処理を施さない鋼製の平行ピ
ンの場合:
平行ピン JIS B 1354−ISO 2338−6 m6×30−St
例 2 呼び径 d=6 mm,公差域クラス m6 で,呼び長さ l=30 mm の焼入焼戻しを施した S45C 鋼製の
平行ピンの場合:
平行ピン JIS B 1354−6 m6×30−St−S45C−Q
例 3 呼び径 d=6 mm,公差域クラス m6 で,呼び長さ l=30 mm の硬化処理を施さない鋼種区分 A1
オーステナイト系ステンレス鋼製の平行ピンの場合:
平行ピン JIS B 1354−ISO 2338−6 m6×30−A1
7
表示
7.1
製品の表示
製品の表示については,特に規定しない。
7.2
包装の表示
包装の外面には,次の事項を表示しなければならない。
a)
規格番号又は規格名称
b)
呼び径 d×呼び長さ l
c)
d
の公差域クラス
d)
材料
e)
数量
f)
指定事項
g)
製造業者名又はその略号
5
B 1354
:2012
附属書 JA
(参考)
JIS
と対応国際規格との対比表
JIS B 1354:2012
平行ピン
ISO 2338:1997
Parallel pins, of unhardened steel and austenitic stainless steel
(I)JIS の規定
(III)国際規格の規定
(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容
箇条番号
及び題名
内容
(II)
国際
規格
番号
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
1 適用範囲
呼び径 d が 0.6 mm か
ら 50 mm までの平行
ピンの特性について
規定
1
適 用 範
囲
呼び径 d が 0.6 mm〜50
mm で,硬化処理をし
ない平行ピンの特性に
ついて規定
変更
JIS
では, 硬化処理をしないピ
ン
を削除している。
生産及び使用実態を反映するため
2 引用規格
3 用 語 及 び
定義
用語及び定義を規定
−
−
追加
用語及び定義を追加
4 形状・寸法 形状・寸法を規定 3
寸法
一致
5 製品仕様
製品の仕様を規定 4
製 品 仕
様
変更
JIS
では,ISO 規格にない
焼入
焼戻しを施すピン
を追加変更
生産及び使用実態を反映するため
6 製 品 の 呼
び方
製品の呼び方を規定
5
製 品 の
呼び方
JIS
とほぼ同じ
追加
JIS B 1010
を引用
技術的差異はない。
7 表示
製品の表示及び包装
の表示を規定
−
−
追加
製品の表示及び包装の表示を追加
ISO
規格見直し時に提案を検討
JIS
と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 2338:1997,MOD
注記 1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 技術的差異がない。
− 追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 国際規格の規定内容を変更している。
注記 2 JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD 国際規格を修正している。
5
B 135
4
:
2
012