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日本工業規格

JIS

 B

1353

-1990

先割りテーパピン

Taper Pins with Split

1.

適用範囲  この規格は,一般に用いるテーパ

50

1

の鋼製先割りテーパピン(以下,鋼ピンという。

)及び

ステンレス鋼製先割りテーパピン(以下,ステンレスピンという。

)について規定する。

なお,この規格で鋼ピン及びステンレスピンを総称する場合は,単にピンという。

備考1.  この規格の本体で規定するピンは,JIS B 1352(テーパピン)の本体に規定するテーパピン B

種に準拠している。

2.

ピンの形状・寸法,テーパ精度及び表面粗さが本体によらないものは,

“旧形先割りテーパピ

ン”として

附属書に規定する。

引用規格:

JIS B 0031

  面の肌の図示方法

JIS B 0401

  寸法公差及びはめあい

JIS B 0601

  表面粗さの定義と表示

JIS B 1071

  ねじ部品の精度測定方法

JIS B 1352

  テーパピン

JIS G 3123

  みがき棒鋼

JIS G 4051

  機械構造用炭素鋼鋼材

JIS G 4303

  ステンレス鋼棒

JIS G 4804

  硫黄及び硫黄複合快削鋼鋼材

JIS Z 2244

  ビッカース硬さ試験方法

JIS Z 2245

  ロックウェル硬さ試験方法

2.

割込み部のじん性  ピンを図 のように,割込みの底と同一断面で固定し,割込みの先端をたたいて

対称的に拡げたとき,開き角が 60 度以内で折損したり,割れなどが生じてはならない。


2

B 1353-1990

図 1

3.

硬さ  ピンの硬さは,表 による。

表 1

硬  さ

区  分

ビッカース硬さ

ロックウェル硬さ

鋼ピン HV

125

∼245

HRB 70

∼HRC 21

ステンレスピン

HV 208

∼280

HRB 93

∼HRC 27

4.

形状・寸法  ピンの形状・寸法は,付表による。

5.

外観  ピンには,使用上有害な割れ,きず,かえり,さびなどの欠陥がなく,テーパ部の表面粗さは,

JIS B 0601

(表面粗さの定義と表示)の 3.2a とする。

6.

材料  ピンの材料は,原則として表 による。

表 2

区  分

材  料

鋼ピン

JIS G 4804

(硫黄及び硫黄複合快削鋼鋼材)の SUM 22∼SUM 24L,

JIS G 3123

(みがき棒鋼)の SGD 41−D 又は

JIS G 4051

(機械構造用炭素鋼鋼材)の S 43C(

1

)

∼S 45C(

1

)

ステンレスピン  JIS G 4303(ステンレス鋼棒)の SUS 303

(

1

)

この材料は,焼ならしを施したものとする。 

7.

表面処理  ピンの表面処理は,一般に施さない。ただし,鋼ピンの場合は,供給時にさび止め油を塗

布する。ピンにめっきその他の表面処理を必要とする場合は,注文者が指定する。

なお,ピンに電気めっきを施した場合は,必要に応じてもろさ除去の処理を行う。

8.

検査

8.1

割込み部のじん性検査  ピンの割込み部のじん性検査は,2.の規定に適合しなければならない。


3

B 1353-1990

8.2

硬さ検査  ピンの硬さ検査は,JIS Z 2244(ビッカース硬さ試験方法)又は JIS Z 2245(ロックウェ

ル硬さ試験方法)に規定する試験方法によって行い,ピンの端部又はテーパ部の硬さが 3.の規定に適合し

なければならない。

なお,ピンの硬さは,ビッカース硬さ又はロックウェル硬さのいずれによってもよいが,硬さの測定値

に疑義が生じた場合は,ビッカース硬さによって良・不良を決める。

8.3

形状及び寸法検査  ピンの形状及び寸法検査は,直接測定,限界ゲージその他の方法によって行い,

4.

の規定に適合しなければならない。

8.4

外観検査  ピンの外観検査は,目視によって行い,5.の規定に適合しなければならない。ただし,テ

ーパ部の表面粗さは,JIS B 1071(ねじ部品の精度測定方法)に規定する表面粗さの測定方法又はこれに

代わる方法によって行う。

8.5

受渡検査  受渡し時のロットに対する抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。

9.

製品の呼び方  ピンの呼び方は,規格番号又は規格の名称,呼び径×呼び長さ,材料(

2

)

及び指定事項

(

3

)

による。

(

2

)

材料は,日本工業規格で規定する材料記号による。ただし,鋼ピンの材料は,S

t

の記号で表し

てもよい。

(

3

)

指定事項としては,表面処理の種類,割込み深さ,呼び円すい直径  (d)  の許容値を表す記号な

どを必要に応じて示す。

例:

10.

放送の表示  ピンの包装には,次の事項を表示する。

(1)

規格の名称

(2)

呼び径×呼び長さ

(3)

材料(

4

)

(4)

数量

(5)

指定事項

(6)

製造業者名又はその略号(

5

)

(

4

)

材料の表示は,

(

2

)

のように扱う。

(

5

)

略号には,なるべく登録商標を用いる。

11.

使用上の注意  ピンの使用に際しては,次の点に注意しなければならない。

(1)

割込みの位置  ピンを穴にセットする場合は,図 のように割込みの底が穴から出ないようにしなけ

れば、ならない。

なお,穴に残る割込み部の長さは,小端部直径  (d)  の約

2

1

とするのがよい。

(2)

割込みの開き  割込みの開き角は,一般に 30∼45 度とする。ただし,呼び径 6mm 以下のものは,45

度程度にするのがよい。

なお,割込み部を開く場合は,ピンが移動しないように大端側を支え,開き角が対称的になるように


4

B 1353-1990

する。

図 2

付表  先割りテーパピンの形状・寸法

(

6

)

は,基準円すいのテーパ比が

50

1

であることを示し,太い一点鎖線は,円すい公差の適用範囲を,l'はその

長さを示す。

付表(続き)

単位 mm

呼び径

2 2.5 3 4 5 6 8 10

12

16  20

d

呼び円すい直径

2.0 2.5 3.0 4.0 5.0 6.0 8.0  10  12  16

20

d'

基準寸法(

7

)  2.08 2.60 3.12 4.16 5.20 6.24 8.32 10.40

12.48

16.64  20.80

許容差(

8

)

0

−0.040

0

−0.048

0

0.058

0

0.070

0

0.084

n

最小

0.4 0.6 0.8 1.0

1.6

最小  3  3.5

4.5

6

7.5

9 12 15 18 24 30

t

最大  4  5

6

8 10 12 16 20 24 32 40

a

0.25

0.3

0.4

0.5

 0.63

 0.8

 1.0

 1.2

 1.6

 2.0

 2.5

A

1

A

2

B

1

B

2

最大

0.2 0.3 0.4 0.5

0.8

l

呼び長さ

最小

最大

10

9.75

10.25

       

1

1

1 .

1

3

1 .

1

5

1 .

1

7

1 .

2

9

2 .

2

1

2 .


5

B 1353-1990

単位 mm

呼び径

2 2.5 3 4 5 6 8 10

12

16  20

2

3

2 .

2

5

2 .

2

7

2 .

3

9

3 .

3

1

3 .

3

4

3 .

4

9

4 .

4

4

4 .

5

9

5 .

55

54.25

55.75

       

60

59.25

60.75

       

65

64.25

65.75

       

70

69.25

70.75

       

75

74.25

75.75

       

80

79.25

80.75

       

85

84.25

85.75

       

90

89.25.

90.75

       

95

94.25

95.75

       

100

99.25

100.75

       

2

1 2

2 7

140

139.25

140.75

       

160

159.25

160.75

       

180

179.25

180.75

       

200

199.25

200.75

       

(

7

)  d'

の基準寸法は,

25

d

d

+

として求めたものである。

(

8

)  d'

の許容差は,呼び円すい直径  (d)  に JIS B 0401(寸法公差及びはめあい)の h10 を与えたものによってい

る。

備考1.  ピンの呼び径に対して推奨する長さ  (l)  は,太線の枠内とする。ただし,この表以外の を必要とする場

合は,注文者が指定する。

なお,200mm を超える呼び長さは,20mm とびとするのがよい。

2.

ピンの直径に対する許容差は,呼び円すい直径  (d)  に与えたものを延長して d'に適用する。

なお,に対して h10 以外の許容差を必要とする場合は,注文者が指定する。ただし,その許容差は,

JIS B 0401

によるものとする。

3.

テーパ部(太い一点鎖線で図示した部分)の許容限界は,d'に与えた許容差とテーパ

50

1

の基準円すい及び

太い一点鎖線で示した部分の長さ  (l')  によって決まる幾何学的に正しい二つの円すいによる(下

図参照)。

図  (の公差位置が の場合)


6

B 1353-1990

4.

割込み深さ  (t)  について,この表以外のものを必要とする場合は,注文者が指定する。ただし,その場合
における d'の位置,基準寸法及び許容差は,受渡当事者間の協定による。

5.

この表の許容差は,表面処理を施す前のものに適用する。


7

B 1353-1990

附属書  旧形先割りテーパピン

1.

適用範囲  この附属書は,一般に用いる鋼製先割りテーパピン(以下,鋼ピンという。)及びステンレ

ス鋼製先割りテーパピン(以下,ステンレスピンという。

)で,形状・寸法,テーパ精度及び表面粗さが,

この規格の本体によらないものについて規定する。

なお,この附属書で規定する鋼ピン及びステンレスピンを総称する場合は,単にピンという。

備考  この附属書で規定するピンは,JIS B 1352 の附属書に規定するテーパピン 2 級に準拠している

が,JIS B 1352 

附属書は将来廃止することになっているので,なるべく用いないのがよい。

なお,この

附属書は,JIS B 1352 の附属書に同調して廃止する。

2.

割込み部のじん性  ピンの割込み部のじん性は,本体の 2.による。

3.

硬さ  ピンの硬さは,本体 3.による。

4.

形状・寸法  ピンの形状・寸法は,附属書付表による。ただし,テーパ精度(割込み部を除く。)は,

次の

附属書表による。

附属書表

長さ  (l)  の区分

 (mm)

テーパの許容差

12

以下

000

10

14

±

12

を超え 25 以下

000

10

9

±

25

を超え 50 以下

000

10

6

±

50

を超えるもの

000

10

5

±

5.

外観  ピンは,使用上有害な割れ,きず,かえり,さびなどの欠陥がなく,テーパ部の表面粗さは,

JIS B 0601

6.3S

とする。

6.

材料  ピンの材料は,本体の 6.による。

7.

表面処理  ピンの表面処理は,本体の 7.による。

8.

検査  ピンの検査は,次による。ただし,ロット検査における抜取検査方式は,受渡当事者間の協定

による。

(1)

割込み部のじん性検査  ピンの割込み部のじん性検査は,2.の規定に適合しなければならない。

(2)

硬さ検査  ピンの硬さ検査は,本体の 8.2 に規定する方法によって行い,ピンの端部又はテーパ部の

硬さが,3.の規定に適合しなければならない。


8

B 1353-1990

(3)

形状・寸法及びテーパ検査  ピンの形状・寸法及びテーパ検査は,本体の 8.3 に規定する方法によっ

て行い,4.の規定に適合しなければならない。

(4)

外観検査  ピンの外観検査は,本体の 8.4 に規定する方法によって行い,5.の規定に適合しなければな

らない。

9.

製品の呼び方  ピンの呼び方は,規格番号(

1

)

又は附属書の名称,呼び径×呼び長さ,材料(

2

)

及び指定

事項(

3

)

による。

(

1

)

規格番号には,

附属書”を付記する。

(

2

)

材料は,日本工業規格で規定する材料記号による。

(

3

)

指定事項としては,表面処理の種類,割込みの深さなどを必要に応じて示す。

例:

10.

包装の表示  包装には,次の事項を表示する。

(1)

附属書の名称

(2)

呼び径×呼び長さ

(3)

材料(

4

)

(4)

数量・指定事項

(5)

製造業者名又はその略号(

5

)

(

4

)

材料の表示は,

(

2

)

のように扱う。

(

5

)

略号には,なるべく登録商標を用いる。

11.

使用上の注意  ピンを使用する際の注意は,本体の 11.による。

附属書付表  旧形先割りテーパピンの形状・寸法


9

B 1353-1990

単位

 mm

呼び径

2 2.5 3 4 5 6 8 10

13

16

20

d

呼び円すい直径

2 2.5 3 4 5 6 8 10

13

16

20

基準寸法(

6

)  2.08 2.60 3.12 4.16 5.20 6.24 8.32 10.40

13.52

16.64

20.80

d'

許容差

+0.025

0

+0.030

0

+0.036

0

+0.043

0

+0.052

0

n

最小

0.4 0.6 0.8  1

1.6

t

最小

3 3.5 4.5 6 7.5 9  12 15 20 24 30

最大

4  5  6  8  10 12 16 20 26 32 40

A

1

A

2

B

1

B

2

最大

0.2 0.3 0.4 0.5

0.8

1

1

1

1

2

2

25

±0.25

±0.25  ±0.25

±0.25

±0.25

28

±0

32

±0

3

40

±0.5

±0.5

±0.5

±0.5

4

5

±0.5

±0.5

56

 

±1

63

 

±1

7

±1

±1

8

9

±1

0

±1

1

2

±1

4

6

8

0

(l)

2

±1

(

6

)  d'

の基準寸法は,

25

d

d

+

として求めたものである。

備考1.  は,ピンの呼び円すい直径で,小端部の径は d'について測定し,テーパの精度は l−2の部分について

測定する。

なお,テーパの許容差は,

附属書表による。

2.

ピンの呼び径に対して推奨する長さ  (l)  は,太線の枠内とし,枠内の数値は,その許容差を示す。ただ

し,この表以外の を特に必要とする場合は,注文者が指定する。

3.

端部の丸み(r

1

及び r

2

)は,ほぼ両端の径に等しくする。

4.

割込み深さ  (t)  について,この表以外のものを必要とする場合は,注文者が指定する。ただし,その場

合における d'の位置,基準寸法及び許容差は,受渡当事者間の協定による。

5.

図中の仕上げ記号は,JIS B 0031(面の肌の図示方法)の

附属書によっている。

6.

この表の許容差は,表面処理を施す前のものに適用する。


10

B 1353-1990

JIS

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

益  田      亮

相模工業大学名誉教授

桑  原  茂  樹

通商産業省機械情報産業局

吉  田  藤  夫

工業技術院標準部

池  田  順  一

財団法人日本規格協会

宇田川  鉦  作

日本ねじ研究協会

小  原  健  一

三菱電機株式会社技術管理部

小  林  正  彦

社団法人日本工作機械工業会

辻      健  次

ダイキン工業株式会社

大  槻  俊  彦

株式会社大塚工場

岡  田  弘  之

日東精工株式会社

敦  賀  敏  夫

株式会社姫野精工所

佐  藤  敬  一

ボルト・サトウナベ株式会社

(事務局)

中  村  智  男

日本ねじ研究協会