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B 1221

:2010

(1) 

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

1

4

  セットの種類 

1

5

  セットの構成 

2

6

  セットの引張降伏耐力 

2

6.1

  引張強さが 400 N/mm

2

及び 520 N/mm

2

のセット 

2

6.2

  引張強さが 490 N/mm

2

のセット 

3

7

  引張降伏耐力の確認試験 

4

7.1

  装置

4

7.2

  試験体

4

7.3

  試験手順 

4

8

  検査

5

9

  セットの呼び方 

5

10

  包装

6

11

  表示 

6

12

  検査成績書 

6

附属書 A(規定)構造用切削両ねじアンカーボルト

8


B 1221

:2010

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本鋼構造協会(JSSC)及び財団

法人日本規格協会(JSA)から社団法人日本鋼構造協会規格(JSS II 14:2004)を基に作成した工業標準原

案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣

が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 B

1221

:2010

構造用切削両ねじアンカーボルトセット

Set of anchor bolt with machined threads for structures

適用範囲 

この規格は,構造物の柱脚などに用いる構造用両ねじアンカーボルトセットのうち,ねじ部を切削加工

したアンカーボルトと,ナットと,座金とを組み合わせたアンカーボルトセット(以下,セットという。

の特性について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0101

  ねじ用語

JIS B 0205-2

  一般用メートルねじ−第 2 部:全体系

JIS B 0205-4

  一般用メートルねじ−第 4 部:基準寸法

JIS B 0209-3

  一般用メートルねじ−公差−第 3 部:構造体用ねじの寸法許容差

JIS B 0251

  メートルねじ用限界ゲージ

JIS B 1220

  構造用転造両ねじアンカーボルトセット

JIS B 7502

  マイクロメータ

JIS B 7512

  鋼製巻尺

JIS B 7516

  金属製直尺

JIS B 7721

  引張試験機・圧縮試験機−力計測系の校正方法及び検証方法

JIS G 0320

  鋼材の溶鋼分析方法

JIS G 3138

  建築構造用圧延棒鋼

JIS G 4321

  建築構造用ステンレス鋼材

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0101 による。

セットの種類 

セットの種類は,ボルトの材料及びボルトの引張強さによって区分し,

表 による。


2

B 1221

:2010

   

表 1−セットの種類 

セットの種類

を表す記号

ボルトの材料

a)

引張強さ(最小値)

N/mm

2

ナットの 
強度区分

座金の

硬さ区分

ABM400 SNR400B

400

ABM490

炭素鋼

SNR490B 490

5J

ABM520SUS

ステンレス鋼 SUS304A

520

50

200J

a)

 SNR400B

及び SNR490B は,JIS G 3138 に規定する建築構造用圧延棒鋼を示す。ただし,降伏比は 75 %以下

とする。また,SUS304A は,JIS G 4321 に規定する建築構造用ステンレス鋼材を示す。

セットの構成 

セットの構成は,次による。

a)

セットは,構造用切削両ねじアンカーボルト(以下,ボルトという。

)1 本,構造用六角ナット(以下,

ナットという。

)4 個及び構造用平座金(以下,座金という。

)1 枚とで構成する。

b)

ボルトは,

図 に示すように両端に規定のねじを設けた直線状のもので,セットはコンクリート基礎

中において定着板に固定することによって引抜き抵抗を保持するものでなければならない。

c)

ボルトは

附属書 A,ナットは JIS B 1220 の附属書 B(構造用六角ナット),及び座金は JIS B 1220 

附属書 C(構造用平座金)による。

d)

炭素鋼製のボルトには,炭素鋼製のナット及び炭素鋼製の座金,ステンレス鋼製のボルトには,ステ

ンレス鋼製のナット及びステンレス鋼製の座金を組み合わせなければならない。

図 1−セットの構成 

セットの引張降伏耐力 

6.1 

引張強さが 400 N/mm

2

及び 520 N/mm

2

のセット 

引張強さが 400 N/mm

2

の炭素鋼製及び 520 N/mm

2

のステンレス鋼製のセットの引張降伏耐力(最小値)

は,

表 による。


3

B 1221

:2010

表 2−引張強さが 400 N/mm

2

及び 520 N/mm

2

のセットの引張降伏耐力 

セットの引張降伏耐力(最小値)

b)

kN

ねじの

呼び

d

基準軸径

mm

軸部断面積

mm

2

ねじの有効

断面積

a) 

mm

2

ねじ部

a)

軸部(参考)

M24 24  452

384

(353) 90.2

(83.0) 106

M27 27  573

496

(459) 117 (108) 135

M30 30  707

621

(561) 146 (132) 166

M33 33  855

761

(694) 179 (163) 201

M36 36  1

020

865

(817) 203 (192) 240

M39

39

1 190

1 030

(976) 242 (229) 280

M42

42

1 390

1 210

(1 120)

260

(263) 299

M45

45

1 590

1 340

(1 310)

288

(308) 342

M48

48

1 810

1 540

(1 470)

331

(345) 389

a)

括弧内の数値は,ABM520SUS の場合の値を示す。

b)

セットの引張降伏耐力は,保証荷重応力に相当する。

6.2 

引張強さが 490 N/mm

2

のセット 

引張強さが 490 N/mm

2

のセットの引張降伏耐力(最小値)は,

表 による。

表 3−引張強さが 490 N/mm

2

のセットの引張降伏耐力 

セットの引張降伏耐力

(最小値)

a)

kN

ねじの

呼び

d

基準軸径

mm

軸部断面積

mm

2

ねじの有効

断面積

mm

2

ねじ部

軸部(参考)

M24 24  452  384

125

147

M27 27  573  496

161

186

M30 30  707  621

202

230

M33 33  855  761

247

278

M36 36 1

020  865

281

332

M39

39

1 190

1 030

335

387

M42

42

1 390

1 210

357

410

M45

45

1 590

1 340

395

469

M48

48

1 810

1 540

454

534

M52

52

2 120

1 820

537

625

M56

56

2 460

2 140

631

726

M60

60

2 830

2 480

732

835

M64

64

3 220

2 850

841

950

M68

68

3 630

3 240

956

1 070

M72

72

4 070

3 460

1 020

1 200

M76

76

4 540

3 890

1 150

1 340

M80

80

5 030

4 340

1 280

1 480

M85

85

5 670

4 950

1 460

1 670

M90

90

6 360

5 590

1 650

1 880

M95

95

7 090

6 270

1 850

2 090

M100

100

7 850

6 990

2 060

2 320

a)

セットの引張降伏耐力は,保証荷重応力に相当する。


4

B 1221

:2010

   

引張降伏耐力の確認試験 

7.1 

装置 

試験に用いる装置は,次による。

a)

試験機は,JIS B 7721 で校正された引張試験機で,

表 及び表 に示すねじ部引張降伏耐力(最小値)

を,7.2 で規定する試験体に加えるのに十分な能力をもつものとする。

b)

試験体取付け金具(以下,金具という。

)は,7.2 で規定する試験体にねじ部引張降伏耐力(最小値)

を加えたときに,金具のたわみが 1 mm 以内になるような断面積でなければならない。金具の形状の

例を

図 に示す。また,金具の孔径(d

1

)は,ボルトのねじの呼びより大きく,かつ,ねじの呼びに

5 mm

を加えた寸法より小さくなければならない。

なお,金具の形状は,試験機の台座の形状に合わせて外側の形を決め,必要な断面積となるように

金具の板厚(t)を決めるとよい。

c)

長さ測定器は,JIS B 7512 に規定する目量が 1 mm の鋼製巻尺又は JIS B 7516 に規定する目量が 1 mm

の金属製直尺。

図 2−試験体取付け金具(例) 

7.2 

試験体 

試験体は,

図 による。

図 3−試験体 

7.3 

試験手順 

試験手順は,次による。

a)

図 に示す試験体の試験長さは,取り付けたナットの軸部側端部より 10 以上の寸法を確保した任意

の点(標点)との間の長さとする。このときナットはボルト頭部側にねじ山を 3 山残して取り付ける。


5

B 1221

:2010

試験長さは,7.1 c)  に規定した長さ測定器を用いて測定し,その長さを試験前の試験長さ(l

0

)とする。

b)  7.2

に規定した試験体を,7.1 b)  に規定した金具に取り付ける。

c)

試験体を取り付けた金具を,7.1 a)  に規定した試験機に

図 のように取り付ける。

d)

図 に示すように試験体の軸方向に,表 及び表 に示すねじ部引張降伏耐力(最小値)を 15 秒間加

えた後,試験体を試験機から取り外して試験長さを 7.1 c)  に規定した長さ測定器を用いて測定し,そ

の長さを試験後の試験長さ(l

1

)とする。

e)

永久変形の比率(ε

m

)は,式(1)によって求める。

0

0

1

m

l

l

l

ε

=

 (1)

図 4−試験体の取付け(例) 

検査 

検査は,受渡当事者間の協定による合理的な抜取方式を用いて箇条 の試験を行い,7.3 e)  に規定した

永久変形の比率(

ε

m

)が 0.5 %以内であれば,箇条 に適合したものとする。

セットの呼び方 

両端のねじ部長さが同じセットの呼び方を

例 に示す。また,両端のねじ部長さが異なるセットの呼び

方を

例 に示す。

例 1  引張強さ 490 N/mm

2

,ねじの呼び M72,ボルトの長さ 2 200 mm,両端のねじ部長さ 250 mm の

セットの場合

JIS B 1221

  ABM490  M72×2200  S=250×250

                                                両端のねじ部長さ

                                                ねじの呼び×ボルトの長さ

                                                セットの種類を表す記号

                                                規格番号


6

B 1221

:2010

   

例 2  引張強さ 400 N/mm

2

,ねじの呼び M27,ボルトの長さ 850 mm,座金取付け側のねじ部長さが

120 mm

,定着板取付け側のねじ部長さが 90 mm のセットの場合

JIS B 1221

  ABM400  M27×850  S=120×90

                                                両端のねじ部長さ

                                                ねじの呼び×ボルトの長さ

                                                セットの種類を表す記号

                                                規格番号

10 

包装 

包装は,次による。

a)

ねじ部に損傷及びじんあいの付着を生じないように,適切な方法によって包装しなければならない。

b)

ボルト,ナット及び座金をセットにして包装しなければならない。ただし,ナット及び座金は必ずし

もボルトに取り付ける必要はない。

11 

表示 

セットの表示は,包装ごとに次の事項を,荷札などに表示する。

a)

セットの呼び方

b)

数量

c)

製造業者名又はその略号

d)

セットの製造ロット番号

製造ロットは,1 製造日ごとに,ボルトの材料ごとに及びボルトのサイズごとに決めなければなら

ない。

なお,製造ロット番号の付け方は,受渡当事者間の協定による。

12 

検査成績書 

製造業者は,発注者から製品の検査成績書の提出を求められた場合は,次の事項を記載した検査成績書

を発行しなければならない。ただし,f)  の事項については,受渡当事者間の協定による。

a)

規格名称

b)

セットの明細

1)

セットの呼び方

2)

数量

3)

セットの製造ロット番号

c)

ボルトの検査結果

1)

形状及び寸法の合否

2)

ねじの公差域クラスの合否

3)

外観の合否

d)

ナットの検査結果

1)

保証荷重試験の合否又は硬さの測定値

2)

形状及び寸法の合否


7

B 1221

:2010

3)

ねじの公差域クラスの合否

4)

外観の合否

e)

座金の検査結果

1)

硬さの測定値

2)

形状及び寸法の合否

3)

外観の合否

f)

セットの検査結果(セットの引張降伏耐力試験の合否)


8

B 1221

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附属書 A

(規定)

構造用切削両ねじアンカーボルト

A.1

  適用範囲 

この附属書は,ねじ部を切削加工した構造用切削両ねじアンカーボルト(以下,ボルトという。

)の特性

について規定する。

A.2

  種類 

ボルトの種類は,材料によって区分し,

表 A.1 による。

表 A.1−ボルトの種類 

ボルトの種類

ボルトの材料

ねじの種類

ねじの公差域クラス

ABM400

用ボルト SNR400B

ABM490

用ボルト

炭素鋼

SNR490B

細目ねじ

ABM520SUS

用ボルト

ステンレス鋼 SUS304A  並目ねじ

8g

A.3

  材料 

A.3.1

  炭素鋼製ボルト 

炭素鋼製ボルトの材料は,A.6.1 に規定する機械的性質を満たすものとする。また,その化学成分は,

A.2

に示すものでなければならない。

なお,化学成分は,JIS G 0320 による分析方法を用いて分析した鋼材の検査成績書又はこれに代わる分

析方法を用いて分析した鋼材の検査成績書で確認する。

表 A.2−ボルトの化学成分 

単位  %

C

種類の記号

外径 50 mm まで

外径 50 mm 超

Si Mn  P  S

SNR400B 0.20

0.22  0.35

以下 0.60∼1.40 0.030 以下 0.015 以下

SNR490B 0.18

0.20  0.55

以下 1.60 以下 0.030 以下 0.015 以下

A.3.2

  ステンレス鋼製ボルト 

ステンレス鋼製ボルトは,A.6.2 に規定する機械的性質を満たすものとする。また,その化学成分は,JIS 

G 4321

に規定する SUS304A の化学成分による。

なお,化学成分は,JIS G 0320 による分析方法を用いて分析した鋼材の検査成績書又はこれに代わる分

析方法を用いて分析した鋼材の検査成績書で確認する。

A.4

  形状及び寸法 

ボルトの形状及び寸法は,A.9.1 で測定したときに,

表 A.3 の規定に適合しなければならない。また,ね

じ部の端面には,面取りを施す。


9

B 1221

:2010

表 A.3−ボルトの形状及び寸法 

単位  mm

軸部径

a)

φd

s

長さ

c)

l

t

ねじ長さ

c)

b

ねじの

呼び

d

ねじの

ピッチ

d)

p

基準寸法

最大

最小

偏径差

b)

最小

許容差

最小

許容差

M24  2

(3) 24.0

24.3

23.7

600

72

M27  2

(3) 27.0

27.3

26.7

675

81

M30  2

(3.5) 30.0 30.3  29.7

750

90

M33  2

(3.5) 33.0 33.3  32.7

0.4

825

99

+10

0

M36  3

(4) 36.0

36.5

35.6

900

108

M39  3

(4) 39.0

39.5

38.6

975

+10

0

117

M42  3

(4.5) 42.0 42.5  41.6

0.5

1 050

126

M45  4

(4.5) 45.0 45.5  44.5

1

125

135

M48  4

(5) 48.0

48.5

47.5

1

200

144

M52 4  52.0

52.5

51.5

1

300

156

M56 4  56.0

56.5

55.5

1

400

168

M60 4  60.0

60.5

59.5

1

500

180

M64 4  64.0

64.5

63.5

1

600

192

M68 4  68.0

68.5

67.5

0.6

1 700

+20

0

204

+13

0

M72 6  72.0

73.0

71.4

1

800

216

M76 6  76.0

77.0

75.4

1

900

228

M80 6  80.0

81.0

79.4

2

000

240

M85 6  85.0

86.0

84.4

2

125

255

M90 6  90.0

91.0

89.4

2

250

270

M95 6  95.0

96.0

94.4

2

375

285

M100 6  100

101

99.4

0.8

2 500

+20

0

300

+13

0

a)

軸部径(φd

s

)は,同一断面における直交する 2 方向の対辺距離の最大値と最小値とを算術平均した値で表し,

その平均値が

表 A.3 の最大以下,最小以上でなければならない。

b)

軸部径(φd

s

)の偏径差は,同一断面における直交する 2 方向の対辺距離の最大値と最小値との差で表す。

c)

長さ(l

t

)及びねじ長さ(b)は,それぞれ 25 以上,3 以上で,また,軸部長さ(l

s

)は 15 以上でなけれ

ばならない。ただし,長さ及びねじ長さの許容差は,

表 A.3 の規定に適合しなければならない。

d)

括弧内の数値は,ABM520SUS に対する値を示す。

A.5

  ねじ 

A.5.1

  炭素鋼製ボルト 

炭素鋼製ボルトのねじは,A.9.2 で測定したとき,JIS B 0205-2 に規定するメートル細目ねじで,JIS B 

0205-4

に規定する基準寸法とする。ねじの公差域クラスは,JIS B 0209-3 に規定する 8g でなければならな

い。


10

B 1221

:2010

   

A.5.2

  ステンレス鋼製ボルト 

ステンレス鋼製ボルトのねじは,A.9.2 で測定したとき,JIS B 0205-2 に規定するメートル並目ねじで,

JIS B 0205-4

に規定する基準寸法とする。ねじの公差域クラスは,JIS B 0209-3 に規定する 8g でなければ

ならない。

A.6

  ボルトの機械的性質 

A.6.1

  炭素鋼製ボルト 

炭素鋼製ボルトの機械的性質は,A.9.3.1 で試験したとき,JIS G 3138 の 6.1(降伏点又は耐力,引張強

さ,降伏比及び伸び)及び 6.2(シャルピー吸収エネルギー)に規定する SNR400B 及び SNR490B の規定

値に適合しなければならない。ただし降伏比は,75 %以下でなければならない。

A.6.2

  ステンレス鋼製ボルト 

ステンレス鋼製ボルトの機械的性質は,A.9.3.2 で試験したとき,JIS G 4321 の 5.(機械的性質)に規定

する SUS304A の規定値に適合しなければならない。

A.7

  表面処理 

表面処理は,施さない。

A.8

  外観 

ボルトの外観は,A.9.4 で試験したとき,使用上有害なきず,かえり,ばりなどの表面欠陥があってはな

らない。また,ステンレス鋼製品には,ねじ加工時に付着した切削油などが残っていてはならない。

A.9

  試験 

A.9.1

  寸法 

寸法は,

表 A.4 によって測定する。

表 A.4−寸法試験方法 

測定部位

測定箇所

測定器具

軸部径(φd

s

軸中央部及び両端ねじ部付近の計 3 か所

JIS B 7502

に規定する目量が 0.01 mm の外側マイク

ロメータ

長さ(l

t

ボルト端部間の 1 か所

ねじ長さ(b

不完全ねじ部を除く両端ねじ部の 2 か所

JIS B 7512

に規定する目量が 1 mm の鋼製巻尺又は

JIS B 7516

に規定する目量が 1 mm の金属製直尺

A.9.2

  ねじの公差域クラス 

ねじの公差域クラスは,JIS B 0251 に規定するメートルねじ用限界ゲージを用いて測定する。

A.9.3

  ボルトの機械的性質 

A.9.3.1

  炭素鋼製ボルトの機械的性質 

炭素鋼製ボルトの機械的性質は,切削加工後ではなく,JIS G 3138 の 10.2(機械試験)の規定によって

試験した鋼材の検査成績書で確認する。

A.9.3.2

  ステンレス鋼製ボルトの機械的性質 

ステンレス鋼製ボルトの機械的性質は,切削加工後ではなく,JIS G 4321 の 13.(試験)の規定によって

試験した鋼材の検査成績書で確認する。


11

B 1221

:2010

A.9.4

  外観 

外観は,目視による。

A.10

  検査 

検査は,合理的な抜取検査方式を用いて A.9 の試験を行い,A.4A.8 の規定に適合しているものを合格

とする。

なお,A.9.1 で測定した寸法は,その値のすべてが

表 A.3 に適合しなければならない。