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日本工業規格

JIS

 B

1012

-1985

ねじ用十字穴

Cross Recesses for Screws

1.

適用範囲  この規格は,十字穴付きの小ねじ,木ねじ,タッピンねじなどのねじ部品頭部に成形され

る十字穴の形状・寸法及びその測定方法について規定する。

備考  この規格に規定する H 形十字穴(3.参照)及び Z 形十字穴(4.参照)は,ISO 4757-1983 (Cross

recesses for screws)

に準じている。

1

2.

種類  十字穴の種類は,その形状によって区分し,表 の 3 種類とする。

表 1  十字穴の種類

種類

適用するねじ部品

H

Z

ねじの呼び M1.6 以上の一般用ねじ部品

S

ねじの呼び M2 以下のねじ部品及び M3 以下

の小頭のねじ部品

3.

H

形十字穴

3.1

H

形十字穴の形状・寸法  H 形十字穴の形状・寸法は,表 による。ただし,表 の寸法及び角度

は,H 形十字穴の設計上の理論値であって,検査の対象にしない。

                                                        

引用規格,対応国際規格及び関連規格:11 ページに示す。


2

B 1012-1985

表 2  形十字穴の形状・寸法 

単位 mm

H

形十字穴の番号

0 1 2 3 4

基準寸法 0.605  0.965  1.47

2.41

3.48

b

許容差

0

−0.03

基準寸法

0.46 0.84 2.03 2.44

e

許容差

(

1

)

0

−0.05

最大  0.36 0.52 0.72 0.79 1.26

f

最小  0.31 0.48 0.67 0.74 1.20

基準寸法

0.81 1.27 2.29 3.81 5.08

g

許容差

+0.05

0

r

最大  0.3 0.5 0.6 0.8 1

基準寸法

7

°

7

°

5

°

45' 5

°

45' 7

°

α

許容差

+15'

0

基準寸法 138° 140° 146° 153°

β

許容差

(

2

)

0

−15'

m

ねじ部品の規格による。

(

1

)

この部分は,幅0.19∼0.25mm とする。

(

2

)

この部分は,丸み半径 0.13∼0.18mm とする。

3.2

H

形十字穴の測定方法

3.2.1

H

形十字穴の翼長さ m  図 に示す H 形十字穴の翼長さ は,JIS B 7507(ノギス)によるノギ

ス又はその他の測定具を用いて測定する。ただし,ねじ部品の規格で を参考としている場合は,検査の

対象にしない。


3

B 1012-1985

図 1  形十字穴の翼長さ m

3.2.2

H

形十字穴のゲージ沈み深さ q  図 に示す H 形十字穴のゲージ沈み深さ は,先端の形状・寸法

表 に適合するゲージを用いて測定する。

なお,の測定方法の一例を

参考 に示す。

図 2  形十字穴のゲージ沈み深さ q

頭部上面に丸みがある場合

頭部上面が平らな場合

3.2.3

H

形十字穴とゲージとの食い付き  H 形十字穴とゲージとの食い付きは,先端の形状・寸法が表 3

に適合するゲージをねじ部品の十字穴に押し込み,

図 のようにこれを水平の位置から垂直方向に回転さ

せ,ねじ部品が自重によって脱落しないかどうかを調べる。ただし,測定の対象とするねじ部品のサイズ

(ねじの呼び×呼び長さ)の限度は,ねじ部品の規格又は受渡当事者間の協定による。

なお,この食い付きの試験は,受渡当事者間の協定によって省略することができる。

図 3  十字穴とゲージとの食い付き


4

B 1012-1985

表 3  形十字穴用ゲージ先端の形状・寸法 

単位 mm

H

形十字穴の番号

0 1 2 3 4

基準寸法

0.640 1.001 1.539 2.497 3.574

b

許容差

0

−0.025

基準寸法

0.25 0.38 0.38 0.38 0.38

d(

3

)

許容差

+0.13

0

基準寸法

0.513 1.102 2.098 2.738

e

許容差

(

4

)

0

−0.025

最大

0.310 0.505 0.623 0.782 1.118

f

最小

0.281 0.475 0.590 0.746 1.078

基準寸法

0.813 1.270 2.286 3.81  5.08

g

許容差

+0.025

0

l

最小  3.17 3.17 4.78 7.14 8.74

基準寸法

7

°

7

°

5

°

45' 5

°

45' 7

°

α

許容差

0

−15'


5

B 1012-1985

単位 mm

H

形十字穴の番号

0 1 2 3 4

基準寸法 138° 140° 146° 153°

β

許容差

(

5

)

+15'

0

(

3

)

この寸法は,3.2.3によって,ゲージとの食い付きを試験する場合には適用しなくて

もよい。

(

4

)

この部分は,幅 0.355∼0.38mm とする。

(

5

)

この部分は,丸み半径 0.256∼0.274mm とする。

4.

Z

形十字穴

4.1

Z

形十字穴の形状・寸法  Z 形十字穴の形状・寸法は,表 による。ただし,表 の寸法及び角度は,

Z

形十字穴の設計上の理論値であって,検査の対象にしない。

表 4  形十字穴の形状・寸法

単位 mm

Z

形十字穴の番号

0 1 2 3 4

基準寸法

0.76 1.27 1.83 2.72 3.96

許容差

0

−0.05

基準寸法

0.48 0.74 1.03 1.42 2.16

許容差

0

−0.025


6

B 1012-1985

単位 mm

Z

形十字穴の番号

0 1 2 3 4

基準寸法

0.86 1.32 2.34 3.86 5.08

許容差

0

−0.05

最大 0.13 0.15 0.15 0.20 0.20

r

1

最大 0.30 0.30 0.38 0.51 0.64

r

2

最大 0.10 0.13 0.15 0.25 0.38

基準寸法

7

°

7

°

5

°

45' 5

°

45' 7

°

α

 

許容差

+15'

0

基準寸法

7

°

45' 7

°

45' 6

°

20' 6

°

20' 7

°

45'

β

 

許容差

0

−15'

基準寸法

4

°

23' 4

°

23' 3

°

3

°

4

°

23'

γ

 

許容差

0

−15'

基準寸法 46° 46° 46° 56°

15' 56

°

15'

δ

 

許容差

0

−7'

ねじ部品の規格による。

4.2

Z

形十字穴の測定方法

4.2.1

Z

形十字穴の翼長さ m  図 に示す Z 形十字穴の翼長さ は,3.2.1 に規定する方法に準じて測定

する。ただし,ねじ部品の規格で を参考にしている場合は,検査の対象にしない。

図 4  形十字穴の翼長さ m

4.2.2

Z

形十字穴のゲージ沈み深さ q  図 に示す Z 形十字穴のゲージ沈み深さ は,先端の形状・寸法

表 に適合するゲージを用いて測定する。

なお,の測定方法の一例を

参考 に示す。


7

B 1012-1985

図 5  形十字穴のゲージ沈み深さ q

表 5  形十字穴用ゲージ先端の形状・寸法 


8

B 1012-1985

表 5  (続き)

単位 mm

Z

形十字穴の番号

0 1 2 3 4

基準寸法 0.711  1.112  1.702  2.591  3.861

b

許容差

0

−0.038

基準寸法

0.25 0.38 0.38 0.38 0.38

d

許容差

+0.13

0

基準寸法

0.445 0.698 0.990 1.372 2.083

f

許容差

0

−0.025

基準寸法

0.915 1.397 2.438 3.962 5.182

g

許容差

0

−0.025

l

最小 3.17 3.17 4.78 7.14 8.74

最大 0.10 0.13 0.20 0.31 0.51

r

最小 0.08 0.10 0.15 0.20 0.36

基準寸法

7

°

7

°

5

°

45' 5

°

45' 7

°

α

 

許容差

0

−6'

基準寸法

7

°

45' 7

°

45' 6

°

20' 6

°

20' 7

°

45'

β

 

許容差

+6'

0

基準寸法

4

°

23' 4

°

23' 3

°

3

°

4

°

23'

γ

 

許容差

+6'

0

基準寸法 46° 46° 46° 56°

15' 56

°

15'

δ

 

許容差

+7'

0

5.

S

形十字穴

5.1

S

形十字穴の形状・寸法  S 形十字穴の形状・寸法は,図 による。ただし,図 の寸法及び角度は,

S

形十字穴の設計上の理論値であって,検査の対象にしない。


9

B 1012-1985

図 6  形十字穴の形状・寸法

単位 mm

5.2

S

形十字穴の測定方法

5.2.1

S

形十字穴の翼長さ m  図 に示す S 形十字穴の翼長さ は,3.2.1 に規定する方法に準じて測定

する。ただし,ねじ部品の規格で を参考にしている場合は,検査の対象にしない。

図 7  形十字穴の翼長さ m

5.2.2

S

形十字穴のゲージ沈み深さ q  図 に示す S 形十字穴のゲージ沈み深さ は,先端の形状・寸法

図 に適合するゲージを用いて測定する。

なお,の測定方法の一例を

参考 に示す。


10

B 1012-1985

図 8  形十字穴のゲージ沈み深さ q

図 9  形十字穴用ゲージ先端の形状・寸法 

5.2.3

S

形十字穴とゲージとの食い付き  十字穴とゲージとの食い付きは,先端の形状・寸法が図 に適

合するゲージをねじ部品の十字穴に押し込み,

図 のようにこれを水平の位置から垂直方向に回転させ,

ねじ部品が自重によって脱落しないかどうかを調べる。ただし,測定の対象とするねじ部品のサイズ(ね

じの呼び径×呼び長さ)の限度は,ねじ部品の規格又は受渡当事者間の協定による。


11

B 1012-1985

なお,この食い付きは,受渡当事者間の協定によって省略することができる。

参考  S 形十字穴は,日本写真機工業規格 JCIS 8-70[精密機器用ねじ十字穴(0 番)]に準じている。

引用規格:

JIS B 7507

  ノギス

対応国際規格:

ISO 4757-1983

  Cross recesses for screws

関連規格  JIS B 0401  寸法公差及びはめあい

JIS B 7503

  0.01mm 目盛ダイヤルゲージ

日本写真機工業規格 JCIS 8-70  精密機器用ねじ十字穴(0 番)


12

B 1012-1985

参考 1  形及び 形十字穴のゲージ沈み深さ の測定方法 

1.

適用範囲  この参考は,本体の 3.2.2 及び 4.2.2 に規定するゲージ沈み深さ の標準的な測定要領及び

測定器具について示す。

2.

測定要領  の測定は,次の要領による。

(1)

測定器具は,ダイヤルゲージ,スリーブ及び 測定用ゲージから構成し,その機能は次による。

(a)

ダイヤルゲージは,測定用ゲージの動きを表示する。

(b)

スリーブは,測定用ゲージを案内するとともに,スリーブの突起面が基準面となる。

(c)  q

測定用ゲージは,先端がねじ回しのビット先端に相当するもので,沈み深さ決定のゲージとなる。

(2)

測定の手順は,次による。

(a)

ゼロ目盛設定は,スリーブの突起面と 測定用ゲージ先端との位置が

参考 図 のように一致した

状態でダイヤルゲージの目盛がゼロになるように設定する。

(b)

測定は,本体の

図 2,図 又は参考 図 のようにスリーブの突起面をねじの頭部上面にしっかり

接触させ,測定用ゲージが沈み込んだときのダイヤルゲージの指示を読み取る。これをゲージ沈

み深さとする。

なお,ねじの頭部上面に丸みのある場合は,本体の

図 及び図 のようにスリーブの突起が十字

穴にはまり合った状態とする。

参考 図 1  ゼロ目盛設定の状態

参考 図 2  測定の状態

3.

測定器具  この測定に用いる主な器具は,次による。

(1)

ダイヤルゲージ  ダイヤルゲージは,JIS B 7503(0.01mm 目盛ダイヤルゲージ)による。


13

B 1012-1985

(2)

スリーブ  スリーブの形状・寸法は,参考 表 による。

参考 表 1  スリーブの形状・寸法 

単位  mm

a

b

c

十字穴
の番号

基準寸法

許容差

最小

基準寸法

許容差

(

1

)

l

1

l

2

0 0.2

±0.05

0.35 1.2

39  32

1 0.35

0.50 2.0

+0.006

0

43 32

2 0.50

0.80 3.2

49  34

3 0.60

0.95 5.3

+0.008

0

51 36

4 0.80

±0.10

1.60 7.0

+0.009

0

53 38

(

1

)  JIS B 0401

(寸法公差及びはめあい)の H 6によっている。

(3)  q

測定用ゲージ  測定用ゲージの形状・寸法は,参考 表 による。

参考 表 2  測定用ゲージの形状・寸法 

単位 mm

c

1

d

1

f

g

十字穴

の番号

基準寸法

許容差

(

2

)

基準寸法

許容差

基準寸法

許容差

基準寸法

許容差

0 1.2

2.5

10

13

1 2.0

−0.006 
−0.012

4.0 14  17

2 3.2

5.6

20

23

3 5.3

−0.010 
−0.018

6.4 22  25

4 7.0

−0.013

−0022

7.8

±0.1

24

±0.1

27

±0.1

(

2

)  JIS B 0401

の f 6によっている。


14

B 1012-1985

参考 2  形十字穴のゲージ沈み深さ の測定方法

1.

適用範囲  この参考は,本体の 5.2.2 に規定するゲージ沈み深さ の標準的な測定要領及び測定器具に

ついて示す。

2.

測定要領  の測定要領は,参考 の 2.に準じる。

3.

測定器具  この測定に用いる主な器具は,次による。

(1)

ダイヤルゲージ  ダイヤルゲージは,JIS B 7503 による。

(2)

スリーブ  スリーブの形状・寸法は,参考 図 による。

参考 図 1  スリーブの形状・寸法 

(3)  q

測定用ゲージ  測定用ゲージの形状・寸法は,参考 図 による。

参考 図 2  測定用ゲージの形状・寸法


15

B 1012-1985

ねじ先・十字穴原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

北  郷      薫

工学院大学機械工学科

江  藤  元  大

千葉工業大学機械工学科

益  田      亮

相模工業大学名誉教授

田  辺  俊  彦

通商産業省機械情報産業局産業機械課

高  橋  和  敬

工業技術院標準部機械規格課

宇田川  鉦  作

日本ねじ研究協会

伊  東  芳  明

トヨタ自動車株式会社技術管理部第 1 技術課

山  中      茂

東急車輌製造株式会社本社自動車工場設計計画部設計課

野  津  忠  夫

キヤノン株式会社開発企画部

田  中      宏

三菱電機株式会社本社技術管理部

岡  田  弘  之

日東精工株式会社ファスナー事業部商品開発課

高  橋  明  良

日発精密工業株式会社工具開発部

尾  形      卓

株式会社桂川精螺製作所技術部

山  本  正  一

尾張精機株式会社

明  石  哲  也

株式会社トープラ技術開発部

稲  葉  元  成

エトー株式会社

青  野  雄  勝

ミネベア株式会社東京螺子製作所

榎  本  善四郎

社団法人日本ねじ工業協会

高  山  和  男

株式会社ネジの高山

中  村  智  男

日本ねじ研究協会