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日本工業規格

JIS

 B

0170

-1993

切削工具用語(基本)

Cutting tools

−Vocabulary−Common terms

1.

適用範囲  この規格は,主として金属切削用として一般に用いられる切削工具(以下,工具という。)

に共通の基本的な用語及びその定義について規定する。

なお,参考のために,記号,量記号,単位及び対応英語を示す。

2.

分類  切削工具用語(基本)の分類は,次による。

(1)

切削工具の部分の名称及び刃部の要素

(2)

基準方式

(3)

刃部の角

(4)

切削作用

(5)

刃部の損傷

(6)

切削工具の種類

(a)

刃部の材料及び表面処理による分類

(b)

構造による分類

(c)

切削運動による分類

(d)

取付方法による分類

(e)

機能又は用途による分類

3.

用語及び定義  用語及び定義は,次による。

備考1.  用語の一部に括弧を付けてあるものは,括弧の中の用字を省略してもよい。

2.

用語の定義の中に,太字で示された用語は,この規格に収録されているものである。

3.

図は一例を示すものであって,形状及び大きさを表すものではない。

なお,図中の括弧内の数字は,用語の番号を示す。

(1)

切削工具の部分の名称及び刃部の要素

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

1001 

ボデー

工具の基幹部,それ自身が

切れ刃を形成するか,又

ブレード若しくはチップを保持する部分を含めた

全体(

付図 1-31-4 参照)。

− body

1002 

シャンク

工具の柄部。使用に際してこれを保持する(

付図 1-1

1-3 参照)

− shank

1003 

刃部

工具の,切削に直接あずかる部分。切れ刃,

すくい

面及び逃げ面からなる。

− cutting

part


2

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

1004 

チップ

ボデー又はシャンクに取り付けて使用する刃物材料
の小片。その一部に刃部を形成する。

− tip

1005 

スローアウエイチッ

機械的に

ボデーに取り付けられ,一つの刃部が工具

寿命に達したとき,他のコーナ又は他のチップに交
換することによって再研削することなく,そのまま
作業が継続できるようにした

チップ。通常複数の切

れ刃をもち,ネガティブレーキタイプとポジティブ
レーキタイプとがある。使捨てチップともいう(

図 1-1 参照)。

− indexable

insert,

throw away insert

1006 

ブレード

ボデーに機械的に保持されて刃部を構成する比較的
長めの

チップ又は台金にチップを固着したもの。

  インサートブレードともいう。

− blade,

insert blade

1007 

首(部)

工具の製作上又は使用上の必要によって,

シャンク

以外の部分に設けたくびれた部分(

付図 1-3 参照)。

− neck,

recess

1008 

隣り合った

切れ刃とヒールとの間のへこんだ部分

付図 1-21-4 参照)。

− flute

1009 

ヒール

溝がある工具において,逃げ面と溝とのつなぎとな
る部分(

付図 1-2,付図 1-5 参照)。

− heel

1010 

バックテーパ

シャンクの長手方向の

送り運動に対して工具に逃げ

を与えるために設けたテーパ。

− back

taper

1011 

すくい面

工具の切削を営む主体となる面。

切りくずは,この

面上を擦過する。

すくい面が複数の面からなる場合

は,

切れ刃に近い方から順に第一すくい面,第二す

くい面,第三すくい面などという。幅の狭い第一す

くい面は

ランドともいう。

  これらの

すくい面は,特に指定がないときは主切

れ刃に関係するものを指す。

主切れ刃と副切れ刃とに分ける必要がある場合に

は,

主切れ刃につながるすくい面を主すくい面とい

い,

副切れ刃につながるすくい面を副すくい面とい

う(

付図 1-11-4 参照)。

主第二すくい面 
副第一すくい面

− face,

rake face


3

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

1012 

逃げ面

切削仕上げ面との不必要な接触を避けるために逃が
した面。

逃げ面が複数の面からなる場合は,切れ刃に近い

方から順に第一逃げ面,第二逃げ面などという。幅
が狭い第一逃げ面は

ランドともいう。

  これらの

逃げ面は,特に指定がないときは,主切

れ刃に関係するものを指す。

− flank

1013 

主逃げ面

主切れ刃につながる逃げ面。主逃げ面が複数の面か
らなるときは,

主切れ刃に近い方から順に第一主逃

げ面,第二主逃げ面などという(

付図 1-11-4 参照)。

− major

flank

1014 

副逃げ面

副切れ刃につながる逃げ面。副逃げ面が複数の面か
らなるときは,

副切れ刃に近い方から順に第一副逃

げ面,第二副逃げ面などという(

付図 1-11-4 参照)。

− minor

flank

1015 

ランド

(1)

溝をもつ工具の,切れ刃からヒールまでの堤状
の幅をもった部分(

付図 1-5 参照)。

(2)

すくい面上に切れ刃に沿って設けた幅が狭い帯
状の面(

付図 1-6 参照)。

(3)

逃げ面上に切れ刃に沿って設けた幅が狭い帯状
の面。

逃げ角を付けないことが多い

− land

1016 

マージン

逃げ面上の,逃げ角の付いていない部分(付図 1-2
付図 1-5 参照)。

− margin

1017 

切れ刃

刃部構成要素の一つで,すくい面が逃げ面につなが
る部分。

− cutting

edge

1018 

切れ刃の状態

工具材種,工具形状,使用用途などを考慮して処理
を施した

切れ刃の状態。一般には次の形状がある。

(1)

シャープ切れ刃  特に処理をせず鋭利な状態を
維持した

切れ刃。

(2)

丸切れ刃  すくい面側と逃げ面側とを円弧で結
んだ

切れ刃。

(3)

角度切れ刃  すくい面側と逃げ面側とをある角
度で直線的に結んだ切れ刃。

(4)

複合切れ刃  すくい面側と逃げ面側とをある角
度で直線的に結び,かつ,

すくい面側と逃げ面

側とのそれぞれのかどの片側又は両側を丸めた
切れ刃。

condition ofcutting edge

(1)

  sharp cutting edge

(2)

  rounded cutting edge

(3)

  chamfered cutting

edge

(4)

  chamfered and

rounded cutting edge


4

B 0170-1993

1019 

主切れ刃

切削作用において,

切りくず生成に主な役割を果た

切れ刃。

主切れ刃が複数ある場合には,コーナに近い方か

ら順に第一主切れ刃,第二主切れ刃などという(

図 1-11-4 参照)。

major cutting edge

1020 

副切れ刃

切れ刃のうち主切れ刃を除く部分。副切れ刃が複数
ある場合には,

コーナに近い方から順に第一副切れ

刃,第二副切れ刃などという(

付図 1-11-4 参照)。

minor cutting edge

1021 

横切れ刃

一般に

切削仕上げ面から遠ざかる側の切れ刃。

side cutting edge

1022 

前切れ刃

一般に

切削仕上げ面を生成する切れ刃又はそれに近

い側の

切れ刃。

end cutting edge

1023 

切れ刃の丸み

すくい面から逃げ面につながるかどの部分に生じる
丸み。製作上生じるごく微小な丸みと切削に伴って
生じる丸みとがある。

cutting edge roundness

1024 

コーナ

一つの

切れ刃と他の切れ刃とがつながるかどの,比

較的小範囲の

切れ刃部分。ノーズともいう(付図 1-1

1-4 参照)

− corner,

nose

1025 

丸コーナ

丸みを付けた

コーナ(付図 1-6 参照)。

− rounded

corner

1026 

コーナ半径

丸コーナの丸みの呼び半径。基準面内で測定した値
で表す。

γ

ε

 

corner radius

1027 

面取りコーナ

直線状に面取りした

コーナ(付図 1-6 参照)。

− chamfered

corner

1028 

チップポケット

切削中の

切りくずの生成,収容及び排出を容易にす

るために工具に設けたくぼみ(

付図 1-5 参照)。

− chip

pocket,

chip space

1029 

チツプフオーマ

切削によって,

工作物から分離して流出する切りく

ずを,適当な形状に変形させる目的で,すくい面に
設けた溝形,障壁などの障害物。

− chip

former

1030 

チップブレーカ

切削によって,

工作物から分離して流出する切りく

ずを長手方向又は幅方向に適当な小片に破断させる
ことを目的として,

すくい面又は逃げ面に設けた溝,

障壁などの障害物。

− chip

breaker

1031 

食付き部

工具の,

工作物に食い付く部分,又は切削しながら

工具自身を案内する部分。 
  面取りをした形状の場合は,チャンファともいう

付図 1-3 参照)。

− leading

part,

bevel lead,

chamfer


5

B 0170-1993

付図 1-1  切削工具の各部の名称(バイト)

付図 1-2  切削工具の各部の名称(ドリル)

付図 1-3  切削工具の各部の名称(リーマ)


6

B 0170-1993

付図 1-4  切削工具の各部の名称(正面フライス)

付図 1-5  切削工具の各部の名称(リーマ) 

付図 1-6  丸コーナ,面取りコーナ及びランド 

(2) 

基準方式

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

2001 

基準方式

刃部の諸角を切削作用との関連において定義すると
きの基準とする方式。

基準方式としては,工具自身に基準をおく工具系

基準方式,切削作用に基準をおく作用系基準方式及
び工具が取り付けられる工作機械に基準をおく機械

系基準方式の 3 方式がある。

備考  機械系基準方式については,その詳細を規

定しない。

− reference

systems


7

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

2002 

工具系基準方式

工具の製作,測定及び取付けの便宜上,

シャンク,

工具の回転軸などを基として,想定した

主運動,送

り運動及び切込み運動の方向に基づいて,切れ刃の
一点を通る基準となる面及び軸を設定し,刃部の諸
角を定義する方式。

切れ刃の一点が副切れ刃の上にあることを特に区

別する必要があるときは,面,軸及び角を表す記号
にダッシュを付ける(

付図 2-12-4 参照)。

− tool-in-hand

system

2003 

作用系基準方式

切削中の

主運動と送り運動とを合成した合成切削運

動の方向を基として,切れ刃の一点を通る基準とな
る面及び軸を設定し,刃部の諸角を定義する方式。

作用系基準方式による場合は,面,軸及び角を表

す用語の前に“作用系”を付け,記号には添字 e を

付けて,

工具系基準方式によるものと区別する(付

図 2-52-8 参照)。

− tool-in-use

system

2004 

基準面

刃部の諸角を定義するために基準とする面。切れ刃
の一点を通る面として設定する。

工具系基準方式で

は,主運動方向に垂直な面とし,

作用系基準方式で

は,主運動と送り運動とを合成した

合成切削運動の

方向に垂直な面とする。前者を工具系基準面 (tool

reference plane)

と い い , 後 者 を 作 用 系 基 準 面

(working reference plane)

という

付図 2-12-8 参照)。

P

r

 

reference plane

2005 

v

切れ刃の一点を通り,主運動の向きに取った軸。刃
部の諸角を定義するために必要な面を設定する基準
となる(

付図 2-12-8 参照)

v-axis

2006 

f

切れ刃の一点を通り,送り運動の向きに取った軸(付
図 2-12-8 参照)。刃部の諸角を定義するために必要
な面を設定する補助となる。

f-axis

2007 

p

切れ刃の一点を通り,切込み運動の向きに取った軸

付図 2-1 参照)。刃部の諸角を定義するために必要

な面を設定する補助となる。

p-xis

2008 

o

切れ刃の一点を通り,軸に直交し,かつ基準面  (P

r

)

への切れ刃の投影に垂直な軸(

付図 2-2 参照)

o-axis

2009 

s

切れ刃の一点を通り,基準面  (P

r

)

への切れ刃の投影

に接する軸(

付図 2-2 参照)。

s-axis

2010 

n

切れ刃の一点を通り,軸に直交し,かつ切れ刃に直
交する軸(

付図 2-2 参照)。

n-axis

2011 

f-v

f

軸及び 軸を含む平面。すなわち,切れ刃の一点を

通り,

主運動の方向と送り運動の方向とで定まる平

面(

付図 2-1,付図 2-32-5,付図 2-72-8 参照)。

P

f

 

working plane

2012 

p-v

p

軸及び 軸を含む平面。すなわち,切れ刃の一点を

通り,

基準面  (P

r

)

に垂直で,かつ f-面に垂直な平

面(

付図 2-1,付図 2-32-5,付図 2-72-8 参照)。

P

p

 

back plane

2013 

s-v

s

軸及び 軸を含む平面。すなわち,切れ刃の一点に

おいて

切れ刃に接し,かつ基準面  (P

r

)

に垂直な平面

付図 2-22-4,付図 2-62-8 参照)。

P

s

 

cutting edge plane


8

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

2014 

o-v

o

軸及び 軸を含む平面。すなわち,切れ刃の一点を

通り,

基準面  (P

r

)

に垂直で,かつ基準面  (P

r

)

への

切れ刃の投影に垂直な平面(

付図 2-22-4,付図 2-6

2-8 参照)

P

o

 

orthogonal plane

2015 

n-o

n

軸及び 軸を含む平面。すなわち,切れ刃の一点

において

切れ刃に直交する平面(付図 2-22-4,付

図 2-62-8 参照)。この面は基準方式の相違によって
異なる面となることはない。

P

n

 

cutting edge normal plane

付図 2-1  工具系基準方式(バイト)


9

B 0170-1993

付図 2-2  工具系基準方式(バイト)


10

B 0170-1993

付図 2-3  工具系基準方式(外丸フライス)


11

B 0170-1993

付図 2-4  工具系基準方式(ドリル)


12

B 0170-1993

付図 2-5  作用系基準方式(バイト)


13

B 0170-1993

付図 2-6  作用系基準方式(バイト)


14

B 0170-1993

付図 2-7  作用系基準方式(外丸フライス)


15

B 0170-1993

付図 2-8  作用系基準方式(ドリル)

(3)

刃部の角

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

3001 

工具系角

工具の製作,測定,取付けなどの便宜上,

工具系基

準方式によって定義する刃部の角の総称。工具系基
準面を基準とする。

副切れ刃にある角を特に区別す

る必要があるときは,角を表す記号にダッシュを付

ける(

付図 3-13-3 参照)。

− tool

angles

3002 

作用系角

切削作用を考察する便宜上,

作用系垂準方式によっ

て定義する

刃部の角の総称。作用系基準面を基準と

する。

作用系角であることを明らかにするために,用語

の前に“作用系”を付け,記号には添字 を付けて
工具系角と区別する(付図 3-43-6 参照)。

− working

angles

3003 

切込み角

基準面  (P

r

)

上で測った s-v

面  (P

s

)

と f-v

面  (P

f

)

がなす角(

付図 3-13-6,付図 4-54-6 参照)。

cutting edge angle

3004 

副切込み角

基準面  (P

r

)

上で測った s'-v

面  (P'

s

)

と f-v

面  (P

f

)

がなす角(

付図 3-13-6 参照)。

x' 

minor cutting edge angle


16

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

3005 

アプローチ角

基準面  (P

r

)

上で測った s-v

面  (P

s

)

と p-v

面  (P

p

)

がなす角(

付図 3-13-6 参照)。

ψ

 

approach angle,

lead angle

3006 

刃先角

奉準面  (P

r

)

上で測った隣合う直線

切れ刃が形成す

る角。すなわち,s-v

面  (P

s

)

と s'-v

面  (P'

s

)

とがなす

実体側の角(

付図 3-13-6 参照)

ε

 

included angle

3007 

切れ刃傾き角

s-v

面  (P

s

)

への

切れ刃の投影と基準面  (P

r

)

とがな

す角(

付図 3-13-6 参照)。

λ

 

cutting edge inclination

3008 

すくい角

基準面  (P

r

)

に対する

すくい面の傾きを表す角。

γ

 

rake angle,

rake

3009 

直角すくい角

基準面  (P

r

)

に対する

すくい面の傾きを表す角で,

n-o

面  (P

n

)

基準面  (P

r

)

及び

すくい面と交わって

得られるそれぞれの交線が挟む角(

付図 3-1,付図

3-4

参照)

γ

n

 

normal rake,

normal rake angle

3010 

垂直すくい角

基準面  (P

r

)

に対する

すくい面の傾きを表す角で,

o-v

面  (P

o

)

基準面  (P

r

)

及び

すくい面と交わって

得られるそれぞれの交線が挟む角(

付図 3-13-6 

照)

γ

o

 

orthogonal rake,

orthogonal rake angle

3011 

サイドすくい角

基準面  (P

r

)

に対する

すくい面の傾きを表す角で,f-v

面  (P

f

)

基準面  (P

r

)

及び

すくい面と交わって得ら

れるそれぞれの交線が挟む角(

付図 3-13-6 参照)。

γ

f

 

side rake,

side rake angle

3012 

バックすくい角

基準面  (P

r

)

に対する

すくい面の傾きを表す角で,

p-v

面  (P

p

)

基準面  (P

r

)

及び

すくい面と交わって

得られるそれぞれの交線が挟む角(

付図 3-13-2

付図 3-43-5 参照)。

γ

p

 

back rake,

back rake angle

3013 

逃げ角

切削仕上げ面に対する逃げ面の傾きを表す角。

α

 

clearance angle

3014 

直角逃げ角

s-v

面  (P

s

)

に対する

逃げ面の傾きを表す角で,n-

(P

n

)

が s-v

面  (P

s

)

及び

逃げ面と交わって得られるそ

れぞれの交線が挟む角(

付図 3-1,付図 3-4 参照)。

α

n

 

normal clearance,

normal clearance angle

3015 

垂直逃げ角

s-v

面  (P

s

)

に対する

逃げ面の傾きを表す角で,o-

(P

o

)

が s-v

面  (P

s

)

及び

逃げ面と交わって得られるそ

れぞれの交線が挟む角(

付図 3-13-6 参照)。

横切れ刃に対する垂直逃げ角を横逃げ角,前切れ刃
に対する

垂直逃げ角を前逃げ角と呼ぶ。

α

o

 

orthogonal clearance,

orthogonal clearance

angle

3016 

サイド逃げ角

s-v

面  (P

s

)

に対する

逃げ面の傾きを表す角で,f-

(P

f

)

が s-v

面  (P

s

)

及び

逃げ面と交わって得られるそ

れぞれの交線が挟む角(

付図 3-13-6 参照)。

α

f

 

side clearance,

side clearance angle

3017 

バック逃げ角

s-v

面  (P

s

)

に対する

逃げ面の傾きを表す角で,p-

(P

p

)

が s-v

面  (P

s

)

及び

逃げ面と交わって得られるそ

れぞれの交線が挟む角(

付図 3-13-2,付図 3-43-5

参照)

α

p

 

back clearance,

back clearance angle

3018 

刃物角

すくい面と逃げ面とがなす角。

β

 

wedge angle

3019 

直角刃物角

すくい面と逃げ面とがなす角で,n-面  (P

n

)

すく

い面及び逃げ面と交わって得られるそれぞれの交線
が挟む角(

付図 3-1,付図 3-4 参照)。この角は基準

方式の相違によって異なる角となることはない。

β

n

 

normal wedge angle

3020 

垂直刃物角

すくい面と逃げ面とがなす角で,o-面  (P

o

)

すく

い面及び逃げ面と交わって得られるそれぞれの交線
が挟む角(

付図 3-13-6 参照)。

β

o

 

orthogonal wedge angle


17

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

3021 

サイド刃物角

すくい面と逃げ面とがなす角で,f-面  (P

f

)

くい

面及び逃げ面と交わって得られるそれぞれの交線の
挟む角(

付図 3-13-6 参照)

β

f

 

side wedge angl

3022 

バック刃物角

すくい面と逃げ面とがなす角で,p-面  (P

p

)

すく

い面及び逃げ面と交わって得られるそれぞれの交線
が挟む角(

付図 3-13-2,付図 3-43-5 参照)。

β

p

 

back wedge angle

付図 3-1  工具系角(バイト)


18

B 0170-1993

付図 3-2  工具系角(正面フライス)

付図 3-3  工具系角(ドリル)


19

B 0170-1993

付図 3-4  作用系角(バイト)


20

B 0170-1993

付図 3-5  作用系角(正面フライス)


21

B 0170-1993

付図 3-6  作用系角(ドリル)

(4) 

切削作用

参考

番号

用語

定義

量記号

単位

対応英語

4001 

主運動

工作機械によって与えられる,

工作物と工具

との間の

切りくず生成のための相対運動で,

送り運動の成分を除いたもの(付図 4-14-4
参照)

  この運動によって,

工作物は相対的に工具

すくい面に接近し,切削が行われる。切削

作用が行われる最も主要な運動であって,一
般に切削に消費される総動力の中で,この運

動に関するものの占める割合が最も多い。

主運動の向きは,工作物が静止し工具が運

動ずるものとして定める。

主運動は,旋盤では工作物の回転運動とし

て,ボール盤,フライス盤では工具の回転運
動として,平削り盤ではテーブルの長手方向

運動として与えられる。

− primay

motion

4002 

切削速度

切れ刃の一点における工具と工作物との相
対運動の速度の

主運動方向の成分(付図 4-1

4-4 参照)

V

c

 

(V)

m/s,

m/min

cutting speed

備考  量記号及び単位に括弧を付けたものは,なるべく用いない


22

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

単位

対応英語

4003 

送り運動

工作機械によって与えられる

工作物と工具

との間の

切りくず生成のための相対運動で,

主運動に加えて工具を工作物に送り込んで
切削を継続するために必要な運動(

付図 4-1

4-5 参照)

工作物の(切削)仕上げ面に所要の形状を

与えるために必要な運動も

送り運動である。

送り運動の向きは,工作物が静止し工具が

運動するものとして定める。 
  ブローチ加工の場合は,ここで定義する

り運動はない。

− feed

motion

4004 

送り速度

切れ刃の一点における工具と工作物との相
対運動の速度の,

送り運動の方向の成分(付

図 4-14-4 参照)。 
  平削りのように送りが中断する場合は,

り速度はない。

V

f

 

(F)

mm/min

feed speed

4005 

合成切削運動

主運動と送り運動とが同時に行われるとき
の運動の合成

付図 4-14-2

付図 4-4 参照)。

合成切削運動の向きは,工作物が静止し工

具が運動するものとして定める。

resultant cutting motion

4006 

合成切削速度

合成切削運動の方向の切削速度(付図 4-1
4-2

付図 4-4 参照)。

V

e

 

m/s,

m/min

resultant cutting speed

4007 

送り運動角

主運動と送り運動とが同時に行われる場合
の二つの運動の向きがなす角(

付図 4-14-4

参照)

ψ

 

feed motion angle

4008 

合成切削速度角

主運動の向きと合成切削運動の向きとがな
す角(

付図 4-14-2,付図 4-4 参照)。

η

 

resultant cutting speed

angle

4009 

送り量

送り運動の方向への工具の単位移動量(付図
4-5

4-6 参照)

。工具又は

工作物の 1 回転当

たり又は 1 工程当たりの移動量で表す。

多刃工具では,1 刃 1 回転当たりの移動量

を 1 刃当たりの送り(f

z

mm/min

又は mm/t

feed per tooth

)という。

mm

feed per revolution,

feed per stroke

4010 

送り

送り速度及び送り量の総称。

− feed,

feed rate

4011 

切込み運動

取り代を設定するために,工具を工作物に切
り込ませる運動。 
  切削中に継続して行われる

切込み運動に

類似の運動は

送り運動とする。

depth setting motion

4012 

切込み深さ

被削面から工具が切り込んだ量(付図 4-5 
照)

α

 

mm

depth of cut

4013 

軸方向切込み深さ

工具の軸方向の

切込み深さ(付図 4-64-7

参照)

α

a

 

mm

axial depth of cut

4014 

半径方向切込み深さ

工具の半径方向の

切込み深さ(付図 4-64-7

参照)

α

r

 

mm

radial depth of cut


23

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

単位

対応英語

4015 

切取り幅

基準面 (P

r

)

への

主切れ刃の投影に沿って測

った,削られる部分の幅(

付図 4-54-6 

照)

。直線切れ刃の場合は,

κ

sin

a

b

=

ここに,b:切取り幅

a

:切込み深さ

x

切込み角

mm

nominal width of cut

4016 

切取り厚さ

基準面 (P

r

)

への

主切れ刃の投影に垂直に測

った,削られる部分の厚さ(

付図 4-54-6

参照)

mm

nominal thickness of cut,

undeformed chip

thickness

4017 

切りくず

切削作用によって

工作物から取り除かれた

工作物の小片。

− chip

4018 

切りくず形態

切りくず生成機構の分類に基づく切りくず
の形態。一般に

切りくず形態を流れ形切りく

ず  (flow type chip) ,せん断形切りくず (shear

type chip) ,

むしり形切りくず (tear type chip)

及びき裂形切りくず  (crack type chip)  の 4 形
態に分類される。

type of chip

4019 

凝着

切削中に

被削材の一部が刃部に付着するこ

とで 2 種類の金属固体が原子間隔程度に接
近させられるときに生じる結合。溶着ともい

う。

凝 着 に は , 圧 着 ( 圧 力 凝 着 , pressure

adhesion

)と溶着(温度凝着,welding)とが

ある。

− adhesion

4020 

構成刃先

金属切削において,切削中に

被削材の一部が

加工硬化によって母材より著しく硬い変質
物となって

刃部にたい積凝着し,元の刃先に

変わって新たな刃先が構成された状態とな

ったもの。

− built-up

edge

4021 

工作物

切削加工が行われる物。加工物ともいう。

− work

piece


24

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

単位

対応英語

4022 

被削材

工作物の材料。

− work

material,

workpiece material

4023 

被削面

工作物の加工前の表面(付図 4-5 参照)。

− work

surface

4024 

(切削)仕上げ面

切削加工によって加工されて生成した

工作

物の表面(付図 4-5 参照)。

− machined

surface,

finished surface

4025 

仕上げ面の品位

仕上げ面の幾何学的性状(粗さ及びうねり),
仕上げ面の材質的性状(加工変質層,残留応
力及び化合物被膜)などの総称。

− surface

quality

4026 

仕上げ面粗さ

仕上げ面の表面粗さ。

備考  表面粗さの表示法には,中心線平

均粗さ (R

a

) ,

最大高さ (R

max

)

び十点平均粗さ (R

z

)

がある。

µm surface

roughness

4027 

加工変質層

切削加工によって仕上げ面の表面又は表面
からある深さまで

被削材の母材と異なった

性質をもつ層。加工変質層は,外的な元素又
は物質の吸着による変質層,結晶組織の変質
及び応力分布状態の乱れ(残留応力層)とに

大別される。

− flow

layer,

damaged layer

4028 

残留応力

切削加工によって

仕上げ面表層部に残った

応力。

− residual

stress

4029 

残留ひずみ

切削加工によって

仕上げ面表層部に残った

塑性ひずみ。

− residual

strain

4030 

取り代

(1)

被削面から仕上げ面までの削り取られ
る総量。

(2)  1

回の切込みによって削り取られる量。

− mm

stock

amount

4031 

拡大代

切削加工された

仕上げ面の寸法と工具の切

り込み寸法との差。一般に,穴加工について

いう。

備考  切削加工された仕上げ面の寸法

と工具の切り込み寸法との差が

負の場合は,縮み代ともいう。

− over

size

4032 

被削性

被削材の削りやすさ。一般には,次の内容で
評価される

被削材の性質。

(1) 

工具の損傷による

工具寿命。

(2)

加工された製品の形状精度。

(3) 

仕上げ面の品位。 

(4)

切削抵抗又は切削動力。

(5)

切りくず処理性。

− machinability


25

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

単位

対応英語

4033 

被削性指数

種々の

削材の被削性を数値で表したもの。

備考  被削材の評価は,評価内容,工作

機械,切削条件などで変化し,す
べての条件に共通の

被削性の指

数比は難しいが,次の方法が一般

に用いられている。

t

t

V

V

MR

100

=

ここに,V

t

:硫黄快削鋼(SUM21 相

当)の t 分工具寿命の
切削速度 (m/s)

V'

t

:被削材の t 分工具寿命の

切削速度 (m/s)

MR

− machinahility

ratio,

machinability rating,

machinability index

切削によって,

切れ刃が工具寿命判定基準に

よる寿命点に達するまでの正味切削時間,正

味切削距離(正味切削長さ)又は正味切削個
数。

備考  工具寿命の表し方の例を,次に示

す。括弧内の記号は,工具寿命の
判定基準を示す。

例 T

(VB)

逃げ面摩耗によって判
定した

工具寿命 (min)

 T

(KT)

すくい面摩耗によって
判 定 し た

工 具 寿 命

(min)

 L

(VB)

逃げ面摩耗によって判
定した

工具寿命 (m)

4034 

工具寿命

N

w

(VB)

逃げ面摩耗によって判
定した

工具寿命(個)

N

w

 

min

m

tool life

4035 

切削力

切りくず生成の際,工具が工作物に及ぼす力

付図 4-8 参照)。

備考  二次元切削の場合は,切削力は主

分力 F

c

と背分力 F

t

との 2 方向の

力に分けられる。

N cutting

force

4036 

切削抵抗

切りくず生成の際,工具が工作物から受ける
力(

付図 4-8 参照)。

N cutting

resistance

4037 

切削動力

切削を行うために必要とする動力。

P

c

 

N

・m

kW

cutting power

4038 

切削熱

切削作用によって生じる熱。

J cutting

heat

4039 

切削温度

切削熱に基づく刃部,仕上げ面表層部及び切
りくずの温度。

θ

 

℃ cutting

temperature

4040 

乾式切削

切削油剤を用いない切削方法。

 

− dry

cutting

4041 

湿式切削

切削油剤を用いた切削方法。

− wet

cutting

4042 

高温切削

被削材を高温状態にして行う切削方法。

− hot

machining

4043 

連続切削

切削が連続的に行われる切削形式。多くの旋

削加工が

連続切削で,連続的に切りくずが生

成される。

− continuous

cutting

4044 

断続切削

切削が断続的に行われる切削形式。多くのフ
ライス加工が

断続切削で,切りくずが断続的

に生成される。

− interrupted

cutting


26

B 0170-1993

付図 4-1  工具−工作物の運動(バイト)


27

B 0170-1993

付図 4-2  工具−工作物の運動(平フライス)


28

B 0170-1993

付図 4-3  切れ刃の 点における工具−工作物の運動(ストレートシャンク付き片角フライス)

付図 4-4  工具−工作物の退勤(ドリル)


29

B 0170-1993

付図 4-5  送り量,切込み深さ,切取り厚さ及び切取り幅(バイト)


30

B 0170-1993

付図 4-6  送り量,切込み深さ,切取り厚さ及び切取り幅(正面フライス)

付図 4-7  切込み深さ(エンドミル)


31

B 0170-1993

付図 4-8  切削力及び切削抵抗

(5)

刃部の損傷

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

5001 

摩耗

切削によって生じた漸進的な減耗。

− wear

5002 

逃げ面摩耗

逃げ面に生じる

摩耗。

VB 

flank wear

5003 

コーナ(逃げ面)摩

逃げ面摩耗のうち,コーナ部に生じる摩耗。ノーズ
摩耗ともいう。

VB

c

 

corner wear

5004 

境界(逃げ面)摩耗

逃げ面摩耗のうち,切削部と非切削部との境界に生
じる細長い溝状の

摩耗。

VB

N

 

boundary wear,

notch wear

5005 

平均逃げ面摩耗(幅) コーナ部及び境界部の摩耗を除く逃げ面摩耗の幅の

平均値。

VB

B

 

average width of flank

wear

5006 

すくい面摩耗

すくい面上に生じる摩耗。

− face

wear

5007 

クレータ摩耗

すくい面摩耗のうち,くぼみが生じる摩耗。 
  KT:くぼみの最深部の深さ 
  KB:刃先からのくぼみ部の長さ 
  KM:刃先からのくぼみの最深部までの長さ

KT 

KB 

KM

crater (wear)

5008 

マイクロチッピング

切削によって

切れ刃に生じたごく小さな欠け。

− micro

chipping

5009 

チッピング

切削によって

切れ刃に生じた小さな欠け。

− chipping


32

B 0170-1993

参考

番号

用語

定義

量記号

対応英語

5010 

欠損

切削によって

切れ刃に生じた大きな欠け。通常,欠

損が生じると切削が困難となる。

− fracture

5011 

破損

切削によって

刃部,チップの全体に及ぶ破壊。通常,

破損が生じると切削不能となる。

− fracture,

breakage

5012 

はく離

(1)

切削によって

刃部に生じたりん(鱗)片状の損

失。

(2)

コーティング工具の場合,切削によって生じた
被膜のはがれ。

− flaking

5013 

塑性変形

切削によって

刃部に生じた原形に戻らない変形。

− plastic

deformation

5014 

き裂

切削によって

刃部に生じたき裂及び割れ。クラック

ともいう。

− crack


33

B 0170-1993

(6)

切削工具の種類

(a)

刃部の材料及び表面処理による分類

番号

用語

定義

対応英語(参考)

6101 

炭素工具鋼工具

刃部の材料に炭素工具鋼を使用した工具。

carbon tool steel tool

6102 

合金工具鋼工具

刃部の材料に合金工具鋼を使用した工具。

alloy tool steel tool

6103 

高速度(工具)鋼工

刃部の材料に高速度工具鋼を使用した工具。

high speed (tool) steel

tool

6104 

超硬(合金)工具

刃部の材料に超硬合金(炭化タングステンを主体とした焼
結体)を使用した工具。

備考  硬質相粒の平均粒径が 1

µm 以下のものを超微粒

子超硬合金という。

hardmetal tool,

cemented carbide tool,

carbide tool

6105 

サーメット工具

刃部の材料にサーメット(チタン化合物,タンタル化合物
又はニオブ化合物を主体とした焼結体)を使用した工具。

cermet tool

6106 

セラミック工具

刃部の材料にセラミックス(酸化アルミニウム,窒化けい
素など)を使用した工具。

ceramic tool

6107 

窒化ほう素工具

刃部の材料に窒化ほう素焼結体を使用した工具。BN 工具
ともいう。

備考  窒化ほう素焼結体の種類には,多結晶立方晶窒

化 ほ う 素  (Polycrystalline cubic boron nitride :

PCBN) ,

ウルツ鉱形窒化ほう素 (Wurtzite boron

nitride: WBN)

などがある。

boron nitride tool,

BN tool

6108 

ダイヤモンド工具

刃部の材料に,ダイヤモンドを使用した工具。

備考  ダイヤモンドの種類には,天然ダイヤモンド

(Natural diamond)

合成ダイヤモンド (Synthetic

diamond)

ダ イ ヤ モ ン ド 焼 結 体  (Diamond

compact, Polycrystalline diamond : PCD) ,

気相合成

ダイヤモンド (CVD diamond) などがある。

diamond tool

6109 

表面処理工具

刃部の材料に,窒化,酸化,窒化酸化処理などの表面処理
を施した工具。

surface treated tool

6110 

コーティングエ具

刃部の材料の表面に,炭化物,窒化物,酸化物,ダイヤモ
ンドなどを一層又は多層に,化学的又は物理的に被覆材を
密着させた工具材料を使用した工具。被覆工具,コーテッ
ド工具ともいう。

備考  被覆材としては,炭化チタン,窒化チタン,炭

化窒化チタン,酸化アルミニウム,ダイヤモン
ドなどがある。

coated tool

(b)

構造による分類

番号

用語

定義

対応英語(参考)

6201 

むく工具

刃部とボデー又はシャンクとを一体の工具材料で作った
工具。ソリッド工具ともいう。

solid tool

6202 

溶接工具

(1)

刃部の材料を,ボデー又はシャンクに溶接した工具。

(2)

ボデーとシャンクとを溶接した工具。シャンクタイプ
工具に多い。

welded tool

6203 

ろう付工具

刃部の材料をボデー又はシャンクにろう付けした工具。 brazed

tool

6204 

付刃工具

チップをボデーに溶接又はろう付けなどした工具。 tipped

tool

6205 

先むく工具

刃部の先端からある長さの部分だけを,むくの工具材料で
作った工具。

付け刃工具,  シャンクタイプ工具に多い。


34

B 0170-1993

番号

用語

定義

対応英語(参考)

6206 

差込み工具

(1)

ホルダ又はシャンクに機械的に取り付けた小形の工
具。

(2)

ボデーをシャンクに差し込んで,ろう付け,圧入など
の方法で接合した工具。

シャンクタイプ工具に多い。

insert mounted tool

6207 

植刃工具

ブレードをボデーに機械的に取り付けた工具。 inserted

tool

6208 

クランプ工具

チップをボデー又はシャンクに機械的に締め付けた工具。 clamped

tool

6209 

スローアウェイ工

スローアウェイチップをボデー又はシャンクに機械的に
取り付けたクランプ工具。

throw away tool

6210 

調整工具

外径,直径,高さ,幅などが機械的に調整できる工具。 adjustable

tool

6211 

組合せ工具

二つ以上の工具を組み合わせて使用する工具。 interlocking

tool,

gang tool

6212 

単刃工具(たんぱこ
うぐ)

一つの切れ刃で切削する工具。

備考  バイトなど。

single point tool

6213 

多刃工具(たじんこ
うぐ)

複数の

切れ刃で切削する工具。

備考  多くのドリル,フライス,歯切工具,ブローチ,

タップなど。

multi-point tool

(c) 

切削運動による分類

番号

用語

定義

対応英語(参考)

6301 

旋削工具

工具を固定し,

工作物を回転させて使用する工具。

備考  旋盤などに用いる(バイトなど)。

turning tool

6302 

転削工具

工作物を固定し,工具を回転させて使用する工具。回転工
具ともいう。

備考  ボール盤,フライス盤,ホブ盤などに用いる(ド

リル,フライス,歯切工具,タップなど)

rotating tool

6303 

直動工具

工具又は

工作物を直線運動させて使用する工具。

備考  平削盤,形削盤,ブローチ盤などに用いる(バ

イト,ブローチなど)

longitudinal motion tool

(d) 

取付方法による分類

番号

用語

定義

対応英語(参考)

6401 

シャンクタイプ工

ホルダ又は直接工作機械に取り付ける

シャンクをもつ工

具。

備考  シャンクには,ストレートシャンク,テーパシ

ャンク,角シャンク,ダブテールシャンクなど

がある。

shank type tool

6402 

ボアタイプ工具

アーバ又は直接工作機械に取り付ける穴(ボア)をもつ工

具。アーバタイプ工具ともいう。

備考  穴には,プレイン穴,ドライブ穴付き穴,キー

溝付き穴,端面キー溝付き穴,締付け用ボルト

穴付き穴,ねじ付き穴,テーパ穴などがある。

bore type tool,

arbor type tool

(e)

機能又は用途による分類

番号

用語

定義

対応英語(参考)

6501 

軽切削工具

切込み深さが比較的小さい加工を目的として作った工具。
一般に

中仕上げ工具又は仕上げ工具として使用する。

light cut tool

6502 

重切削工具

切込み深さ又は

送り量を大きくする目的で作った工具。

heavy cut tool

6503 

荒削り工具

荒削り工程で使用することを目的として作った工具。一般

に,切込み深さ又は

送り量が大きく,重切削に耐えられる

形状及び寸法とし,切りくず処理を考慮した形状が多い。
重切削工具ともいう。

rough cut tool


35

B 0170-1993

番号

用語

定義

対応英語(参考)

6504 

中仕上げ工具

中仕上げ工程で使用することを目的として作った工具。

semi finishing tool

6505 

仕上げ工具

仕上げの工程で使用することを目的として作った工具。一

般には良好な切削

仕上げ面又は加工寸法精度を得られる

ように考慮されている。

finishing tool

6506 

超仕上げ工具

超仕上げの工程で使用することを目的として作った工具。

鏡面が得られるように考慮されている。

super finishing tool

6507 

総形工具

切れ刃の輪郭を工作物の形状の一部に移し与えて加工す
ることを目的として作った工具。成形工具ともいう。

formed tool,

forming tool

6508 

創成工具

工作物と工具とに創成運動を与えて,工作物の形状を加工
することを目的として作った工具。

備考  ホブ,ピニオンカッタ,ラックカッタなどの歯

切工具。

generating tool

6509 

穴加工工具

工作物の穴を加工する工具。

備考  ドリル,リーマ,ボーリングバイト,ファイン

ボーリングバイトなど。

boring tool

6510 

穴あけ工具

工作物に穴をあける工具。

備考  ドリルなど。

drilling tool

6511 

歯切工具

歯車及びこれに類似の形状のもの(例えば,スプライン軸,
スプロケットなど)の歯溝を加工する工具。

備考  ホブ,ピニオンカッタ,インポリュートフライ

スなど。

gear cutting tool

6512 

ねじ切り工具

工作物にねじ山を加工する工具。

備考  タップ,ねじ切りダイス,チェーザなど。

threading tool

6513 

切断工具

工作物を切断する工具。

備考  ハクソー,バンドソー,メタルソーなど。

cut-off tool

関連規格 JIS

B

0107

  バイト用語

JIS B 0171

  ドリル用語

JIS B 0172

  フライス用語

JIS B 0173

  リーマ用語

JIS B 0174

  歯切工具用語

JIS B 0175

  ブローチ用語

JIS B 0176

  ねじ加工工具用語

ISO 3002-1

  Basic quantities in cutting and grinding−Part 1 : Geometry of the active part of cutting

tools

−General terms, reference systems, tool and working angles, chip breakers

ISO 3002-2

  Basic quantities in cutting and grinding−Part 2 : Geometry of the active part of cutting

tools

−General conversion formulae to relate tool and working angles

ISO 3002-3

  Basic quantities in cutting and grinding−Part 3 : Geometric and kinematic quantities

incutting

ISO 3002-4

  Basic quantities in cutting and grinding−Part 4 : Forces, energy, power


36

B 0170-1993

JIS

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

丸  山  弘  志

東京理科大学

(幹事)

脇  平  浩一郎

株式会社神戸製鋼所明石工場

桐  山  和  臣

工業技術院標準部

(委員)

徳  増      肇

社団法人日本機械工業連合会

和久田  基  美

社団法人日本工作機械工業会技術部

有  木      浩

住友電気工業株式会社粉末合金事業部製品開発部

前  田      淳

住友電気工業株式会社粉末合金事業部製品開発部

根  岸  秀  夫

三菱マテリアル株式会社東京製作所

嶋  田  文  夫

三菱マテリアル株式会社第一加工事業本部

上  原  好  人

東芝タンガロイ株式会社工具技術部

御  園  一  郎

超硬工具協会

間  瀬  富  隆

旭ダイヤモンド工業株式会社本社技術部

加  藤  耕  吉

ノリタケダイヤ株式会社

広  田  久  良

大阪ダイヤモンド工業株式会社東京支店

小  杉  勝  義

株式会社東京ダイヤモンド工具製作所

真  島  慎治郎

ダイヤモンド工業協会

倉  持      建

株式会社神戸製鋼所明石工場

宮  林  光  行

株式会社彌満和製作所

野  上      彰

株式会社不二越工具事業部

羽  山  隆  貫

日立ツール株式会社技術部

平  松  大  三

日本高周波鋼業株式会社市川工場

平  野  武  治

日本工具工業会

黒  木  勝  也

財団法人日本規格協会

(関係者)

原  田      憲

日本工具工業会

関  口  紳一郎

超硬工具協会

(事務局)

平  野  武  治

日本工具工業会