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日本工業規格

JIS

 B

0154

 - 1996

円すい用語

Vocabulary of cones

1.

適用範囲  この規格は,機械に用いる円すい面及び円すい部品に関する用語(以下,円すい用語とい

う。

)について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 0401

  寸法公差及びはめあい

2.

用語の分類  用語の分類は,次のとおりとする。

(1)

円すい

(2)

円すいの要素

(3)

円すい公差

(4)

円すいはめあい

3.

用語及び定義  用語及び定義は,次のとおりとする。

なお,参考として対応英語を示す。

備考  用語欄で,用語の下の丸括弧内の仮名書きは読み方を示す。

(1)

円すい

番号

用語

定義

対応英語(参考)

101 

円すい 

幾何学的な寸法によって定められる円すい面又は円す
い部品(

付図 参照)。

cone,

circular cone

102 

円すい面 

直線をそれと交わる軸線の周りに回転することによっ
て得られる回転面。

conical surface

103 

円すい部品 

主要部分が円すい面である工作物又は工作物の一部

分。

備考  端面が軸線と直角に交わる円すい部品を直

円すい部品という。

conical workpiece

104 

円すい台 

軸線と直角に交わる二つの平行平面で区切られた円す
い。

備考  円すい台を略して円すいともいう(付図 

照)

truncated cone

105 

外円すい 
(がいえんすい)

円すい部品の外側形状を形成する円すい

付図 参照)。 external

cone

106 

内円すい 
(ないえんすい)

円すい部品の内側形状を形成する円すい

付図 参照)。 internal

cone


2

B 0154 - 1996

番号

用語

定義

対応英語(参考)

107 

基準円すい 

次に示すいずれかの幾何学的寸法によって与えられる
幾何学的に正しい円すい(

付図 参照)。

(1)

一つの基準円すい直径,基準円すい長さ及び基準テ

ーパ比又は基準テーパ角度。

(2)

二つの基準円すい直径及び基準円すい長さ。

basic cone

108 

実円すい 

実在する円すい。

備考  測定によって得られる円すいをもって実円

すいに代える。

actual cone

109 

許容限界円すい 
(きょようげんかい
えんすい)

基準円すいと円すい直径公差の大きさと位置とから決
まる,同一の基準テーパ角度をもつ幾何学的に正しい
二つの同軸の円すい(

付図 及び付図 参照)。

limit cones

(2)

円すいの要素

番号

用語

定義

対応英語(参考)

201 

円すいの軸線 

円すい面の中心を通る直線(

付図 参照)。 cone

axis

202 

円すいの母線 

円すいの軸線を含む平面と円すい面との交線(

付図 7

参照)

generating line,

generatrix

203 

円すいの頂点 

円すいの軸線と母線との交点(

付図 参照)。 cone

point

204 

円すいの軸直角断面  円すいの軸線に直角な平面による円すいの切り口。

section perpendicular to

the cone axis

205 

円すいの軸断面 

円すいの軸線を含む平面による円すいの切り口。

section in direction of the

cone axis

206 

円すい直径 

円すいの軸線に対して直角に定められた平面と円すい

面との交線に接する 2 平行直線間の距離

付図 参照)。

備考  基準円すい及び実円すいに対するものを,そ

れぞれ基準円すい直径(軸方向の位置が定め

られている箇所における基準円すい直径)及
び実円すい直径という。

cone diameter

207 

大端径 
(だいたんけい)

円すいの大きい端面における円すい直径

付図 参照)。

備考  基準円すいに対するものを基準大端径とい

う。

cone diameter at the larger

end

208 

小端径 
(しょうたんけい)

円すいの小さい端面における円すい直径

付図 参照)。

備考  基準円すいに対するものを基準小端径とい

う。

cone diameter at the

smaller end

209 

円すい長さ 

円すいの両端の間の軸方向距離(

付図 参照)。

備考  基準円すい及び実円すいに対するものを,そ

れぞれ基準円すい長さ及び実円すい長さと

いう。

cone length

210 

テーパ角度 

一つの軸断面における円すいの二つの母線の間の角度

付図 参照)。

備考  基準円すいに対するものを基準テーパ角度

付図 及び付図 参照)という。

cone angle

211 

実テーパ角度 

円すいの軸線を含む任意の切断平面内において,実円
すいの二つの母線の直角度を包含し,その間の間隔が
最小となる 2 対の平行直線の間の角度(

付図 参照)。

備考  一つの実円すいにおいて,軸断面が異なれ

ば,実テーパ角度は必ずしも等しいとはいえ
ない。

actual cone angle

212 

円すい母線角 

円すいの軸線と母線との間の角度(

付図 参照)。

cone generating angle


3

B 0154 - 1996

番号

用語

定義

対応英語(参考)

213 

テーパ比 

円すいの二つの軸直角断面の直径差とその両断面の間
隔との比。

備考  基準円すいに対するものを基準テーパ比と

いう。

rate of taper

214 

許容限界円すい直径  任意の軸直角断面における許容限界円すいの直径(付

図 参照)。

備考  最大の許容限界円すいの直径を最大許容円

すい直径,最小の許容限界円すいの直径を最
小許容円すい直径という。

limit cone diameters

215 

許容限界テーパ角度  基準テーパ角度とテーパ角度公差の大きさと位置とか

ら決まる最大及び最小のテーパ角度(

付図 11 参照)。

備考  最大の許容限界テーパ角度を最大許容テー

パ角度,最小の許容限界テーパ角度を最小許
容テーパ角度という。

limit cone angles

(3)

円すい公差

番号

用語

定義

対応英語(参考)

301 

円すい公差方式 

円すいに適用する公差方式で,円すい直径公差,テー

パ角度公差,円すい断面直径公差及び円すい形状公差
を含む。

system of cone tolerances

302 

基準テーパ法 

基準円すいに対して円すい直径の許容差だけを指定す
る円すい公差の指定方法(

付図 参照)。

備考  必要に応じてテーパ角度の許容差及び円す

い形状公差を追加指定する。

basic taper method

303 

テーパ公差法 

基準円すいに対して円すい断面直径の許容差を与える

とともにテーパ角度の許容差を指定する円すい公差の
指定方法(

付図 13 参照)。

備考  必要に応じて円すい形状公差を追加指定す

る。

toleranced taper method

304 

円すい直径公差 

任意の軸直角断面における最大許容円すい直径と最小
許容円すい直径との差(

付図 6,付図 及び付図 10 

照)

備考  円すい直径公差は,通常基準大端径に基づい

て JIS B 0401 による基本公差から選ぶ。

cone diameter tolerance

305 

テーパ角度公差 

最大許容テーパ角度と最小許容テーパ角度との差(

図 11,付図 12 及び付図 13 参照)。

cone angle tolerance

306 

テーパ角度公差の等
 

円すい長さの区分に応じて精度が同一水準にあると考
えられる角度公差群に付けられた精粗の段階。

備考  角度公差群のほかに一つの円すい長さの区

分内で一定の角度公差から計算された寸法
による公差群がある。

参考  JIS B 0614(円すい公差方式)では AT1∼12

の 12 等級に分けている。

cone angle tolerance grade

307 

円すい形状公差 

円すい母線の真直度公差及び円すい断面の真円度公差

の総称(

付図 及び付図 10 参照)。

cone form tolerance

308 

円すい母線の真直度
公差 

実円すいの母線が存在しなければならない領域を示す
二つの平行直線の間隔(

付図 参照)。

straightness tolerance of

the generating line

309 

円すい断面の真円度
公差 

軸直角断面において,実円すい断面がその内部に存在
しなければならない領域を示す二つの同心円の間隔

付図 10 参照)。

circularity tolerance of the

cone section

(perpendicular to the

cone axis)


4

B 0154 - 1996

番号

用語

定義

対応英語(参考)

310 

円すい断面直径公差  円すいの特定の軸直角断面における最大許容円すい直

径と最小許容円すい直径との差(

付図 13 参照)。

cone section diameter

tolerance

311 

円すい直径公差域 

円すい直径公差を図示するとき,円すいの軸線に直角

な切断平面又は軸線を含む切断平面内において許容限
界円すいによって区切られる領域(

付図 及び付図 10

参照)

cone diameter tolerance

zone

312 

円すい公差空間 

許容限界円すいの間の空間。

参考1.  円すい公差空間は二つの切断平面中の円

すい直径公差域によって図示することが
できる。

2.

円すい公差空間という用語は,円すい公差

の指定方法のうち基準テーパ法に適用し,
テーパ公差法には適用しない。

cone tolerance space

313 

テーパ角度公差域 

基準テーパ角度並びにテーパ角度公差の大きさ及び位

置から決まる最大許容テーパ角度と最小許容テーパ角
度との間の扇形の領域(

付図 11 参照)。

cone angle tolerance zone

(4)

円すいはめあい

番号

用語

定義

対応英語(参考)

401 

円すいはめあい 

同じ基準テーパ角度又は基準テーパ比をもち,互いに

はめ合わせる円すい部品の内円すいと外円すいとの円
すい直径公差域又は円すい断面直径公差域の間の関
係。

cone fits

402 

円すいはめあい方式  ある円すい公差方式に属する外円すいと内円すいとに

よって形成される,円すいはめあいの方式。

JIS B 0401

による公差方式を基準円すいに適用する,円

すいはめあい方式を含む。

system of cone fits

403 

円すいはめあいの特
 

円すいの軸線に垂直に測定したすきま又はしめしろに

よって決まる特性。

備考  このすきま又はしめしろは,図面上の指定方

法によって円すい面の全長にわたって有効

な場合(基準テーパ法)と特定の軸直角断面
における円すい直径に対してだけ有効な場
合(テーパ公差法)とがある。

character of cone fit

404 

円すい直径はめあい
の変動量 

互いにはめ合わせる円すい部品の間のすきま又はしめ
しろ(

1

)

が変動する範囲。内円すいと外円すいとの円す

い直径公差又は円すい断面直径公差の和に等しい(

図 14 参照)。

(

1

)

すきま又はしめしろとは,はめ合わせる内円

すい直径と外円すい直径との差をいい,内円
すいと外円すいの相対的な軸方向の位置に
よって変化する。

variation of cone diameter

fit

405 

テーパ角度はめあい
の変動量 

互いにはめ合わせる円すい部品の間の角度すきま又は
角度しめしろ(

2

)

が変動する範囲。内円すいと外円すい

とのテーパ角度公差の和に等しい。

(

2

)

角度すきま又は角度しめしろとは,内円すい
と外円すいとのテーパ角度の差。

variation of cone angle fit

406 

開始位置 

力を加えることなく接触させた円すい部品相互の軸方
向位置。

starting position


5

B 0154 - 1996

番号

用語

定義

対応英語(参考)

407 

実開始位置 

力を加えることなく接触している実内円すいと実外円
すいの相互の軸方向位置(

付図 15 参照)。

備考  実開始位置は二つの許容限界開始位置の間

にある。

actual starting position

408 

許容限界開始位置 

はめ合わせる円すい部品相互の軸方向の両極限の位
置。力を加えることなく接触している許容限界円すい

から算出する(

付図 16 参照)

limit starting positions

409 

開始位置の公差 

両許容限界開始位置の軸方向間隔(

付図 16 参照)。

備考  開始位置の公差は内円すいの直径公差と外

円すいの直径公差の和を基準テーパ比で除
した値に等しい。

tolerance on the starting

positions

410 

最終位置 

はめ合わせる円すい部品に対して,最終状態で必要と
するすきま又はしめしろが生じるように指定した,部
品相互の軸方向の位置(

付図 15 及び付図 17 参照)。

final position

411 

組立て力 

最終位置で規定のしまりばめを得るために,実開始位
置から円すい部品の組立ての場合に軸方向に加える力

付図 17 参照)。

assembly force

412 

軸方向変位量 

はめ合わせる円すい部品の実開始位置と最終位置との
軸方向の間隔(

付図 15 参照)

axial displacement

413 

軸方向変位量の公差  円すい部品の最終位置で最大のすきま又はしめしろを

与える軸方向の変位量(最大軸方向変位量)と,最小

すきま又はしめしろを与える軸方向の変位量(最小軸
方向変位量)との差(

付図 18 参照)。

tolerance on the axial

displacement

付図 1  円すい

付図 2  円すい台

付図 3  外円すい


6

B 0154 - 1996

付図 4  内円すい

付図 5  基準円すい


7

B 0154 - 1996

付図 6  許容限界円すいと円すい直径公差の大きさと位置(外円すいの場合)

(

3

)  a

∼g,h 及び n∼zc は,JIS B 0401で規定している軸の公差域の位置を示す記号である。


8

B 0154 - 1996

付図 7  円すいの要素

付図 8  実テーパ角度

付図 9  許容限界円すい,許容限界円すい直径,円すい直径公差域及び円すい母線の真直度公差域


9

B 0154 - 1996

付図 10  円すい直径公差域及び円すい断面の真円度公差域

付図 11  許容限界テーパ角度


10

B 0154 - 1996

付図 12  円すい直径公差域内のテーパ角度公差の位置

付図 13  円すい断面直径公差とテーパ角度公差


11

B 0154 - 1996

付図 14  円すい直径はめあいの変動量

付図 15  実開始位置と最終位置


12

B 0154 - 1996

付図 16  許容限界開始位置

付図 17  実開始位置から規定の組立て力を与えて得られる円すいしまりばめ


13

B 0154 - 1996

付図 18  実開始位置から規定の軸方向変位量(最大軸方向変位量・最小軸方向変位量。) 

を与えて得られる最大しめしろ及び最小しめしろ

関連規格  JIS B 0612  円すいテーパ

JIS B 0614

  円すい公差方式

JIS B 0616

  円すいはめあい方式

ISO 1119 : 1975

  Series of conical tapers and taper angles

ISO 1947 : 1973

  System of cone tolerances for conical workpieces from C=1 : 3 to 1 : 500 and

lengths from 6 to 630 mm

ISO 5166 : 1982

  System of cone fits for cones from C=1 : 3 to 1 : 500, lengths from 6 to 630 mm and

diameters up to 500 mm


14

B 0154 - 1996

JIS B 0154

(円すい用語)改正原案作成委員会  構成表

(委員会区分)

氏名

所属

本(委員長)

大  園  成  夫

東京大学工学部

本,小(主査)

沢  辺  雅  二

株式会社ミツトヨ

本,小

竹田原  昇  治

通商産業省工業技術院標準部

後  藤  充  夫

通商産業省工業技術院計量研究所

    小

青  木  保  雄

東京大学名誉教授

本,小

高  増      潔

東京大学工学部

本,小

高  内  国  士

佐  藤      隆

株式会社東芝生産技術研究所精密技術研究部

本,小

清  水  信  一

株式会社不二越軸受事業部

中  野  健  一

東京都立工業技術センター

本,小

野  上  昭  三

株式会社アマダ

桑  田  浩  志

トヨタ自動車株式会社設計管理部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

備考  本は本委員,小は小委員