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B 0090-3 : 2001 (ISO 10110-3 : 1996)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本光学工業協会 (JOIA) /財団法人日本規

格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査

会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

今回の制定は,日本工業規格を国際規格に整合させるため,ISO 10110-3 : 1996, Optics and optical

instruments

−Preparation of drawings for optical elements and systems−Part 3 : Material imperfections−Bubbles

and inclusions

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。

JIS B 0090

の規格群には,次に示す部編成がある。

第 1 部:通則

第 2 部:材料欠陥−応力複屈折

第 3 部:材料欠陥−泡及び異物

第 4 部:材料欠陥−不均一性及び脈理

第 5 部:表面形状公差

第 6 部:偏心公差

第 7 部:表面欠陥許容値

第 8 部:面の肌

第 9 部:表面処理及びコーティング

第 10 部:単一レンズ素子のデータ表示表

第 11 部:公差表示のないデータ

第 12 部:非球面

第 17 部:レーザ放射による損傷しきい値(予定)


日本工業規格

JIS

 B

0090-3

 : 2001

(ISO 10110-3 :

 1996

)

光学素子及びシステム用の製図手法−

第 3 部:材料欠陥−泡及び異物

Preparation of drawings for optical elements and systems

Part 3 : Material imperfections

−Bubbles and inclusions

序文  この規格は,1996 年に第 1 版として発行された ISO 10110-3 (Optics and optical instruments−

Preparation of drawings for optical elements and systems

−Part 3 : Material imperfections−Bubbles and inclusions)

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

1.

適用範囲  JIS B 0090 の規格群は,製造及び検査に用いられる製図における光学素子及びシステムに

対する設計上並びに機能上の要求事項の表記について規定する。

この規格は,光学素子内の泡及び他の異物の許容レベルの表記方法を規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 10110-3 : 1996

  Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements and

systems

−Part 3 : Material imperfections−Bubbles and inclusions (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけが規格の規定を構成す

るものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新

版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0090-1

  光学素子及びシステム用の製図手法−第 1 部:通則

備考  ISO 10110-1 : 1996, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements

and systems

−Part 1 : General が,この規格と一致している。

JIS B 0900-2

  光学素子及びシステム用の製図手法−第 2 部:材料欠陥−応力複屈折

備考  ISO 10110-2 : 1996, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements

and systems

−Part 2 : Material imperfections−Stress birefringence が,この規格と一致してい

る。

JIS B 0090-4

  光学素子及びシステム用の製図手法−第 4 部:材料欠陥−不均一性及び脈理

備考  ISO 10110-4 : 1997, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements

and systems

−Part 4 : Material imperfections−Inhomogeneity and striae が,この規格と一致し

ている。


2

B 0090-3 : 2001 (ISO 10110-3 : 1996)

JIS B 0090-10

  光学素子及びシステム用の製図手法−第 10 部:単一レンズ素子のデータ表示表

備考  ISO 10110-10 : 1996, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements

and systems

−Part 10 : Table representing data of a lens element が,

この規格と一致している。

3.

定義  この規格に用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

 (bubbles)   ときに製造上の結果としてガラス中に現れる一般に円形の断面をもつ材料内の気泡。

3.2

他の異物 (other inclusions)   脈理状のふし (knots),小さな石 (stones),砂及び結晶を含む本来円形

の断面をもつすべての局所的材料欠陥。

4.

許容される泡及び他の異物  ガラスの溶融及び精製工程の結果として,泡及び他の異物がガラスの単

位体積当たりおおよそ一定数生じる。それらの数はガラスのタイプ及び製造工程に依存する。

泡及び他の異物の光学性能への有害性は,それらの投影断面積にほぼ比例する。すなわち,

−  泡及び他の異物は,その面積に比例して光を散乱する。

−  像面に近いところでは,泡及び他の異物は目に見え,したがって,それらの断面積の故に不都合であ

る。

これらの理由から,ガラスはその単位体積当たりの泡及び他の異物の見掛け上の断面積によって,伝統

的に泡特性を等級付けている。しかし,この規格は,個々の光学素子に対して適用する。

4.1

規定  素子に許容される泡及び他の異物の規定は,N×の形で与えられる。

N

は,最大許容寸法をもつ泡及び異物の許容個数である。

段階数 は,これらの寸法の尺度である。は最大に許容される泡及び/又は異物の投影面積の平方根

を mm で表したものである。の選択値が

表 の第 1 列に与えられている。

4.2

細分割  より小さな段階数でより数が多い泡及び他の異物は,すべての泡及び他の異物の投影面積

の総和が次の値を超えないならば許容される。

N

×A

2

(=最大合計面積)

段階数は,

表 の縦列に与えられ,また,対応する倍数因子が表 の第 1 行に記されている。

例えば,表は,段階数 0.1 の 6 個の泡は,段階数 0.25 の 1 個の泡と同一面積であることを示している。

泡及び他の異物の許容数を決定するとき,段階数 0.16以下のものは数えない。

4.3

集中  泡及び他の異物の集中は許容されない。許容される泡及び他の異物の数の 20%を超える数が,

検査領域の任意の 5%の部分に見いだされるとき,集中が起こるとする。泡及び他の異物の総数が 10 個未

満ならば,5%の小領域内にある 2 個以上の泡又は他の異物は集中となる。

5.

図面内の表示

5.1

素子に許容される泡及び他の異物の表示は,コード番号及び数値項によって与えられる。

5.2

泡及び他の異物のコード番号は 1 である。

5.3

表示は次のとおりである。1/N×A


3

B 0090-3 : 2001 (ISO 10110-3 : 1996)

表 1  泡及び他の異物の寸法の呼び方と細分割したときの倍数因子の選択値

倍数因子

 1

(選択値)

2.5 6.3  16

0.006

 

0.010 0.006

0.016 0.010 0.006

0.025 0.016 0.010 0.006

0.040 0.025 0.016 0.010

0.063 0.040 0.025 0.016

0.10  0.063 0.040 0.025

0.16 0.10 0.063

0.040

0.25 0.16 0.10 0.063

0.40 0.25 0.16 0.10

0.63 0.40 0.25 0.16

1.0  0.63 0.40 0.25

1.6 1.0 0.63

0.40

2.5 1.6 1.0 0.63

段 

A

Mm

4.0 2.5 1.6 1.0

例  表示が 1/2×0.25(すなわち,段階数 0.25 の 2 個の泡)ならば,そのと

き段階数が 0.16 の 2×2.5

≈5 個の泡及び/又は他の異物,又は段階数が

0.1

の 2×6.3

≈12 個の泡など,又は段階数が 0.063 の 2×16≈32 個の泡な

どが許容される。代わりに,0.16×0.25=0.04 より大きい段階数をもっ
たすべての泡及び/又は他の異物の全投影面積が,2×0.25

2

mm

2

0.125mm

2

を超えない限り,上記に相当する任意の組合せが許容される。

5.4

N

×項は 4.に従って決定する。

5.5

表示は,それが適用される光学素子の近くに記入する。必要の場合,表示は引出し線で素子と結ん

でもよい。できれば,他の材料欠陥(応力複屈折,不均一性及び脈理,JIS B 0090-2 及び JIS B 0090-4 

照)の表示と組み合わせる。

代わりにレンズ素子の場合,表示は JIS B 0090-10 に従って表中に与えてもよい。

6.

例  (JIS B 0090-1 の附属書 も参照)一例として,図 は段階数が 0.16 の泡又は他の異物の最大許

容数 3 個の表示を示している。


4

B 0090-3 : 2001 (ISO 10110-3 : 1996)

図 1  泡及び他の異物の許容値の表示例

光学素子及びシステムの製図手法原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

田  中  俊  一

東京理科大学理学部

(幹事)

山  本  公  明

オリンパス光学工業株式会社基礎技術研究所

池  森  敬  二

キヤノン株式会社レンズ開発センター

大  園  成  夫

東京大学大学院工学系研究科

加  藤  欣  也

株式会社ニコンインストルメンツカンパニーMS 事業部

桐  木  俊  彦

コニカ株式会社オプトテクノロジーカンパニー光学開発セ

ンター

小  泉      昇

富士写真光機株式会社光学設計部

中  村      均

株式会社トプコン産業機器技術部

橋  本      進

財団法人日本規格協会技術部

福  島      省

ミノルタ株式会社光システム技術部

松  田      淳

旭光学工業株式会社カメラ事業部

山  口  孝  夫

株式会社リコー画像技術開発本部

吉  本      勇

元東京工業大学精密工学研究所

(オブザーバ)

八  田      勲

通商産業省工業技術院標準部

(事務局)

岩  崎  郁  也

日本光学工業協会