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A 9510

:2016

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

1

4

  種類 

2

4.1

  形状による区分  

2

4.2

  材質,等級,密度及び使用温度による区分  

2

4.3

  はっ水性による区分  

2

5

  品質 

2

5.1

  外観  

2

5.2

  特性  

2

5.3

  寸法  

3

6

  試験 

5

6.1

  試験場所の状態  

5

6.2

  試験体  

5

6.3

  数値の丸め方  

6

6.4

  寸法  

6

6.5

  密度  

7

6.6

  曲げ強さ  

7

6.7

  圧縮強さ  

9

6.8

  線収縮率  

10

6.9

  はっ水度  

10

6.10

  熱伝導率  

11

7

  検査 

12

8

  製品の呼び方  

12

9

  表示 

12

附属書 A(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表  

14


A 9510

:2016

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

保温保冷工業協会(JTIA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。

これによって,JIS A 9510:2009 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 29 年 8 月 21 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS マ

ーク表示認証において,JIS A 9510:2009 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 A

9510

:2016

無機多孔質保温材

lnorganic porous thermal insulation materials

適用範囲 

この規格は,保温保冷材として使用する無機多孔質保温板(以下,保温板という。

)及び無機多孔質保温

筒(以下,保温筒という。

)について規定する。

この規格は,ユリア樹脂系,メラミン樹脂系,フェノール樹脂系,レゾルシノール樹脂系,ホルムアル

デヒド系防腐剤など,ホルムアルデヒドを放散する材料を使用していない保温板及び保温筒を規定する。

なお,技術上重要な改正に関する旧規格との対照を,

附属書 に示す。

注記  ホルムアルデヒドを放散する材料を使用していない旨の記号は,“F☆☆☆☆”である。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 0202

  断熱用語

JIS A 1412-1

  熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第 1 部:保護熱板法(GHP 法)

JIS A 1412-2

  熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第 2 部:熱流計法(HFM 法)

JIS C 1602

  熱電対

JIS G 3452

  配管用炭素鋼鋼管

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0202 によるほか,次による。

3.1

無機多孔質保温材

けい酸カルシウム保温材及びはっ水性パーライト保温材の総称。

3.2

けい酸カルシウム保温材

けい酸質原料,石灰質原料等,及び補強材として繊維を混合したけい酸カルシウム水和物からなる保温

材,並びにこれにはっ水剤を添加してはっ水性能をもたせた保温材。

3.3

はっ水性パーライト保温材

パーライト,バインダ,補強繊維及びはっ水剤からなる保温材。


2

A 9510

:2016

種類 

4.1 

形状による区分 

無機多孔質保温材は,形状によって,

表 の区分とする。

表 1−形状による区分 

形状

説明

保温板

板状に成形した保温材

保温筒

円筒縦割り状に成形したもので,2 個又はそれ以上のものから構成される保温材

4.2 

材質,等級,密度及び使用温度による区分 

無機多孔質保温材は,材質,等級,密度及び使用温度によって,

表 の区分とする。

表 2−材質,等級,密度及び使用温度による区分 

材質

等級

密度

kg/m

3

使用温度

説明

けい酸カルシウム
保温材

保温板 1 号-15 155 以下 1 000 以下

けい酸カルシウム水和物として主にゾノ
トライトを使用して製造した製品であり,

耐熱性が高い。

保温筒 1 号-15

保温板 1 号-22 220 以下

保温筒 1 号-22

保温板 2 号-17 170 以下 650 以下

けい酸カルシウム水和物として主にトバ

モライトを使用して製造した製品。

保温筒 2 号-17

はっ水性パーライ
ト保温材

保温板 3 号-25 250 以下 900 以下

シリカ系のバインダを使用して製造した
製品であり,耐熱性が高い。

保温筒 3 号-25

保温板 4 号-18 185 以下 650 以下

けい酸ナトリウム系のバインダを使用し

た製品。

保温筒 4 号-18

4.3 

はっ水性による区分 

けい酸カルシウム保温材は,はっ水性によって,

表 の区分とする。

表 3−はっ水性による区分 

材質

はっ水性

記号

けい酸カルシウム保温材

あり WP

なし

品質 

5.1 

外観 

無機多孔質保温材の外観は,目視などによって検査し,

表 に適合しなければならない。

表 4−外観の欠点の種類及び判定 

欠点の種類

判定

割れ,欠け,反り

使用上支障があってはならない。

5.2 

特性 

5.2.1 

けい酸カルシウム保温材の特性 

けい酸カルシウム保温材の特性は,6.56.10 に規定する試験を行ったとき,

表 に適合しなければなら

ない。


3

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表 5−けい酸カルシウム保温材の特性 

品質

等級

項目

単位

保温板 1 号-15

保温筒 1 号-15

保温板 1 号-22

保温筒 1 号-22

保温板 2 号-17

保温筒 2 号-17

密度 kg/m

3

 155 以下 220 以下 170 以下

曲げ強さ N/cm

2

 20 以上 30 以上 20 以上

圧縮強さ N/cm

2

 30 以上 45 以上 30 以上

線収縮率 %

2.0 以下

はっ水度

a)

 %

98 以上

熱伝導率 200

℃ W/(m・K)

0.066 以下 0.077 以下 0.070 以下

300  ℃ 0.079 以下 0.088 以下 0.088 以下 
400  ℃ 0.095 以下 0.106 以下 0.113 以下 
500  ℃ 0.114 以下 0.127 以下 0.146 以下 
600  ℃ 0.137 以下 0.152 以下

a)

  はっ水性のないものについては適用しない。

5.2.2 

はっ水性パーライト保温材の特性 

はっ水性パーライト保温材の特性は,6.56.6 及び 6.86.10 に規定する試験を行ったとき,

表 に適合

しなければならない。

表 6−はっ水性パーライト保温材の特性 

品質

等級

項目

単位

保温板 3 号-25

保温筒 3 号-25

保温板 4 号-18

保温筒 4 号-18

密度 kg/m

3

 250 以下 185 以下

曲げ強さ N/cm

2

 25 以上 20 以上

線収縮率 %

2.0 以下

はっ水度 %

98 以上

熱伝導率(平均温度 70  ℃) W/(m・K)

0.072 以下 0.056 以下

5.3 

寸法 

5.3.1 

保温板の寸法 

保温板の寸法及び許容差は,6.4.1 によって測定し,

表 の規定に適合しなければならない。

規定寸法以外の製品の寸法は,受渡当事者間の協定によって定めてもよいが,この場合の許容差は

表 7

によるものとする。


4

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表 7−保温板の寸法及び許容差 

単位  mm

材質及び等級

厚さ

長さ

基準寸法

許容差

基準寸法

許容差

基準寸法

許容差

けい酸カルシウム保温材

保温板 1 号

保温板 2 号

30 
40 
50 
65 
75

+3 
−1

150 
303

+3 
−3

610 
910

+5 
−2

はっ水性パーライト保温材

保温板 3 号

保温板 4 号

30 
40 
50 
65 
75

+3 
−1

150 
303

+3 
−3

610

+10

0

5.3.2 

保温筒の寸法 

保温筒の寸法及び許容差は,6.4.2 によって測定し,

表 の規定に適合しなければならない。

規定寸法以外の製品の寸法は,受渡当事者間の協定によって定めてもよいが,この場合の許容差は

表 8

によるものとする。


5

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表 8−保温筒の寸法及び許容差 

単位  mm

材質及び等級

筒の呼び方

a)

筒の内径

厚さ

長さ

A B

基準寸法

許容差

基準寸法

許容差

基準寸法

許容差

けい酸カルシウム保温材

保温筒 1 号

保温筒 2 号

15

1

/

2

 22

+3

0

30 
40 
50 
65 
75

+3 
−1

610 
910

+5 
−2

20

3

/

4

 27

25 1

34

32 1

1

/

4

43

40 1

1

/

2

49

50 2

61

65 2

1

/

2

76

80 3

89

90 3

1

/

2

102

100 4  114 
125 5  140 
150 6  165 
200 8  216 +5

0

250 10

267

300 12

319

はっ水性パーライト保温材

保温筒 3 号 
保温筒 4 号

15

1

/

2

 22

+3

0

30 
40 
50 
65 
75

+3 
−1

610

+10

0

20

3

/

4

 27

25 1

34

32 1

1

/

4

43

40 1

1

/

2

49

50 2

61

65 2

1

/

2

76

80 3

89

90 3

1

/

2

102

100 4  114 
125 5  140 
150 6  165 
200 8  216 +5

0

250 10

267

300 12

319

a)

  筒の呼び方は,JIS G 3452 の呼び径による。

試験 

6.1 

試験場所の状態 

試験場所の温度及び湿度は,特に指定がない場合は,JIS Z 8703 に定める常温(5∼35  ℃)

,常湿(45

∼85 %)で行うものとする。

6.2 

試験体 

試験体は,次による。

a)

保温板の試験体は,製品から抜き取り,規定の寸法に切り出す。ただし,寸法測定用の試験体は,製

品とする。

なお,試験体の厚さは,特に指定がある場合を除き,製品の厚さとする。

b)

保温筒の試験体は,製品から抜き取る。ただし,寸法測定用の試験体は,筒状に組み合わせたものを


6

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用いる。

なお,寸法測定用以外の試験体は,1 分割片から規定の寸法に切り出す。ただし,規定の寸法に切

り出すことができない場合は,製品とする。

c)

切り出す試験体の寸法は,各々の試験方法による。

d)

試験体の保管は,特に指定がある場合を除き,105±5  ℃に調整した乾燥器に入れ,24 時間乾燥した

後取り出して,常温になるまで,吸湿しないようにデシケータなどに入れ保管する。

6.3 

数値の丸め方 

数値の丸め方は,特に規定のない限り,四捨五入とし,

表 5∼表 の特性又は寸法の桁に丸める。

6.4 

寸法 

6.4.1 

保温板 

保温板の寸法の測定は,次による。

なお,寸法の測定に用いる試験体は,6.2 d)  を省略してもよい。

a)

長さ及び幅  寸法測定用の試験体を平らな台に置き,試験体のほぼ中央 1 か所及び端部から約 50 mm

内側 2 か所の計 3 か所の長さ及び幅の寸法を 1 mm 以上の精度をもつ測定器を用いてそれぞれ測定し,

3 点の平均値を求めて,板の長さ及び幅とする。

b)

厚さ  試験体の周辺から 20 mm 以上内側の四隅を,0.5 mm 以上の精度をもつ測定器を用いて測定し,

4 点の平均値を求めて板の厚さとする。

6.4.2 

保温筒 

保温筒の寸法は,

図 に示す箇所を,次によって測定する。

なお,

寸法の測定を容易にするため,

テープなどで製品の試験体が変形しないように筒状に固定した後,

平らな台に置き測定を行う。測定に用いる試験体は,6.2 d)  を省略してもよい。

a)

内径  試験体の両端において,90°離れた 2 か所を 1 mm 以上の精度をもつ測定器を用いて測定し,

その平均値を求めて,保温筒の内径とする。

b)

厚さ  試験体の両端において,外周の周りに等分に位置した 4 か所において,0.5 mm 以上の精度をも

つ測定器を用いて測定し,その平均値を求めて,保温筒の厚さとする。

c)

長さ  試験体の外面両端において,相対する 2 か所について,1 mm 以上の精度をもつ測定器を用い

て測定し,その平均値を求めて,保温筒の長さとする。

図 1−保温筒の内径,厚さ及び長さの測定箇所 


7

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6.5 

密度 

6.5.1 

保温板 

保温板の密度試験は,次による。

a)

保温板の試験体は,長さ約 300 mm,幅約 75 mm とし,製品から 3 個切り出す。

b)

試験体の質量は,0.1 g の精度をもつ測定器を用いて測定する。試験体の体積は,

図 に示す測定箇所

の厚さ,幅及び長さを測定し,それぞれについて平均値を求め,計算によって求める。この場合,厚

さは 0.5 mm,幅及び長さは 1 mm 以上の精度をもつ測定器を用いて測定する。

密度は,式(1)によって算出し,3 個の平均値で表す。

V

m

ρ

=

  (1)

ここに,

ρ: 密度(kg/m

3

m: 試験体の質量(kg)

V: 試験体の体積(m

3

単位  mm

図 2−試験体の寸法測定箇所 

6.5.2 

保温筒 

保温筒の密度試験は,次による。

保温筒の試験体は,製品から 3 個切り出す直方体のものとし,その寸法は厚さ 20 mm 以上,幅約 75 mm,

長さ約 300 mm とする。

ただし,規定の寸法に切り出せない保温筒は,製品を試験体とし,試験体数は 3 個とする。

a)

切り出しの試験体  6.5.1 b)  による。

b)

製品の試験体  質量を 1 g の精度をもつ測定器を用いて測定する。試験体数は 3 個とする。試験体の

体積は,内径,長さ及び厚さを 6.4.2 によって測定し,計算によって求める。

密度は,式(1)によって算出し,3 個の平均値で表す。

6.6 

曲げ強さ 

6.6.1 

保温板の曲げ強さ 

保温板の曲げ強さの試験は,次による。

なお,曲げ強さの試験体は,6.2 d)  を省略してもよい。

a)

試験体は,長さ約 300 mm,幅約 75 mm とし,製品から 3 個切り出す。試験体の寸法は,6.5.1 b)  によ

って測定する。試験は,

図 に示すような装置を用いて行う。

b)

曲げ破壊力の測定は,試験体を支持台の上に置き,支点間距離の中央部の加圧棒を 10∼30 mm/min の

速度で移動させて,試験体が破壊する力を測定し,破壊した力を曲げ破壊力とする。

なお,試験装置の力測定器は,試験体に加わる力の±5 %を測定できる精度をもつものとする。

曲げ強さは,式(2)によって算出し,3 個の平均値で表す。


8

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2

f

2

3

bt

Fl

σ

=

  (2)

ここに,

σ

f

曲げ強さ(

N/cm

2

F

曲げ破壊力(

N

l

支点間距離(

cm

b

試験体の幅(

cm

t

試験体の厚さ(

cm

単位  mm

図 3−保温板の曲げ試験装置 

6.6.2 

保温筒の曲げ強さ 

半円の保温筒の曲げ強さの試験は,次による。

なお,曲げ強さの試験体は,6.2 d)

を省略してもよい。

a)

試験体は,長さ約

500 mm

とし,

3

個の製品から

1

個ずつ切り出し,試験体とする。

試験体の内半径及び外半径は,両端部及び中央部の計

3

か所を,

1 mm

以上の精度をもつ測定器を

用いて測定し,それぞれの平均値を求め,内半径及び外半径とする。

半円の保温筒の曲げ試験は,

図 に示すような装置を用いて行う。

b)

曲げ破壊力の測定は,試験体を支持台の上に置き,支点間距離の中央部の加圧帯を

10

30 mm/min

速度で移動させて,試験体が破壊する力を測定し,破壊した力を曲げ破壊力とする。

なお,試験装置の力測定器は,試験体に加わる力の±

5 %

まで測定できる精度をもつものとする。

曲げ強さは,式

(3)

∼式

(5)

によって算出し,

3

個の平均値で表す。

I

Fle

σ

4

f

=

  (3)

(

)

(

)

1

0

2

1

1

0

2

0

π

3

4

r

r

r

r

r

r

e

+

+

+

=

  (4)

(

)

(

)

1

0

0

1

2

1

2

0

4

0

4

1

283

.

0

8

109

.

0

r

r

r

r

r

r

r

r

I

+

=

  (5)

ここに,

σ

f

曲げ強さ(

N/cm

2

F

曲げ破壊力(

N

l

支点間距離(

cm

e

中立軸

NN

から試験体断面の下端までの距離(

cm

I

断面二次モーメント(

cm

4

r

0

試験体の内半径(

cm

r

1

試験体の外半径(

cm


9

A 9510

:2016

ただし,半円以外の保温筒の試験体は,厚さ

20 mm

以上,幅約

75 mm

,及び長さ約

300 mm

とし,

製品から

3

個切り出し,6.6.1 に規定する方法で試験を行う。

単位  mm

図 4−保温筒の曲げ試験装置 

6.7 

圧縮強さ 

圧縮強さ試験は,次による。

なお,圧縮強さの試験体は,6.2 d)

を省略してもよい。

a)

保温板及び保温筒の試験体は,平行面をもつ約

100 mm

×

100 mm

の正方形で

30

50 mm

厚さのものと

し,製品から

3

個切り出し,試験体とする。保温筒でこれらの試験体が切り出せない場合は,同一条

件で製造した保温板から上記の規定の寸法に切り出したものを試験体として用いる。

試験体の幅,長さ及び厚さは,

0.1 mm

以上の精度をもつ測定器を用いて

図 によって測定する。

b)

圧縮強さの試験装置は,上下が平行な

2

枚の円形又は正方形の加圧板をもつものとする。加圧板の大

きさは,直径又は一辺の長さが

150 mm

以上とする。加圧板は,一方を固定板とし,もう一方を一定

の速度で移動する可動板とする。

試験装置は,可動板の移動距離(試験体の変形量)及び試験体にかかる力を連続的に測定すること

ができるものとする。

なお,試験装置の力測定器は,試験体にかかる力の±

5 %

まで測定できる精度をもつものとする。

また,変形量の測定器は,可動板の移動距離を

0.1 mm

まで測定できる精度をもつものとする。

c)

最大力は,試験体を試験装置の加圧板の中心に置き,試験体を

3

5 mm/min

の速度で圧縮して,次に

よって測定する。

1)

試験体の圧縮変形率

1)

5 %

に到達する前に圧縮破壊を起こした場合は,圧縮破壊を起こしたとき

の圧縮力を最大力とする。

2)

圧縮変形率が

5 %

を超えても圧縮破壊を起こさない場合は,圧縮変形率が

5 %

に到達したときの圧

縮力を最大力とする。

圧縮強さは,式

(6)

によって算出し,

3

個の平均値で表す。

S

F

σ

=

c

  (6)


10

A 9510

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ここに,

σ

c

圧縮強さ(

N/cm

2

F

最大力(

N

S

試験片の断面積(

cm

2

1)

圧縮変形率とは,試験体の厚さの減少量を初めの厚さで除した値。

6.8 

線収縮率 

線収縮率の試験は,次による。

a)

保温板及び保温筒の試験体は,幅約

50 mm

,長さ約

150 mm

とし,製品から

1

個切り出し,試験体と

する。

図 に示すように,試験体に約

100 mm

の標線を刻線し,標線の長さを

0.1 mm

以上の精度をも

つ測定器を用いて測定し,それを加熱前の標線の長さとする。次に,試験体を電気炉の炉壁から

40 mm

以上離して,炉内に水平に置く。

b)

試験温度は,

1

号は

1 000

±

15

℃,

2

号及び

4

号は

650

±

15

℃,

3

号は

900

±

15

℃とし,電気炉の温

度は,JIS C 1602 に規定する

K

種クラス

2

以上の精度をもつ熱電対を用いて測定する。

試験温度までの昇温時間は

2

3

時間とし,試験温度を

3

時間保持後,加熱を停止し,試験体は炉内

で常温になるまで放置する。

再び標線間の長さを

0.1 mm

以上の精度をもつ測定器を用いて測定する。

線収縮率は,式

(7)

によって算出する。

100

0

1

0

×

=

l

l

l

Δl

  (7)

ここに,

Δl

線収縮率(

%

l

0

加熱前の標線の長さ(

mm

l

1

加熱,冷却後の標線の長さ(

mm

単位  mm

図 5−標線の引き方 

6.9 

はっ水度 

はっ水度の試験は,次による。

a)

保温板及び保温筒の試験体は,厚さ約

30

50 mm

,幅約

150 mm

及び長さ約

300 mm

とし,製品から

1

個切り出し,試験体とする。保温筒でこれらの試験体が切り出せない場合は,同一条件で製造した保

温板から上記の規定の寸法に切り出したものを試験体として用いる。

b)

試験体の体積は,6.5.1 b)

に規定する寸法測定の方法によって長さ,幅及び厚さを測定し,計算によ

って算出する。

c)

試験前の試験体の質量は,

0.1 g

の精度をもつ測定器で測定する。

d)

散水試験は,試験体を

図 に示すような試験装置に取り付ける。ノズルから吐出する水量が

1

分間に


11

A 9510

:2016

1

±

0.1 L

になるように水量調整バルブを調整し,試験体の上表面をぬらすように散水する。

60

分間散

水後,表面の水滴をろ紙又はガーゼで拭き取り,試験後の質量を試験前と同様な方法で測定する。

はっ水度は,式

(8)

によって算出する。

100

1

w

0

1

r

×





×

=

ρ

V

m

m

W

  (8)

ここに,

W

r

はっ水度(

%

m

0

試験前の試験体の質量(

g

m

1

試験後の試験体の質量(

g

V

試験体の体積(

cm

3

ρ

w

水の密度(

1 g/cm

3

とする。

なお,

図 に散水ノズルの一例を示す。

単位  mm

単位  mm

図 6−はっ水度の試験装置 

図 7−散水ノズルの一例 

6.10 

熱伝導率 

熱伝導率は,次によって試験し,

表 の平均温度(試験体温度)での熱伝導率を求める。

a)

保温板は,JIS A 1412-1 又は JIS A 1412-2 による。

b)

保温筒は,同一条件で製造した保温板を用いて,a)

によって行う。

c)

熱伝導率は,

表 に示す平均温度の範囲での測定値から求めた回帰式によって算出する。


12

A 9510

:2016

表 9−熱伝導率測定時の平均温度 

種類及び等級

平均温度

けい酸カルシウム保温材の 1 号 200∼600  ℃の範囲で少なくとも 4 点の温度

けい酸カルシウム保温材の 2 号 200∼500  ℃の範囲で少なくとも 4 点の温度

はっ水性パーライト保温材の 3 号及び 4 号

      ℃

検査 

検査は,5.1 及び箇条 によって試験し,箇条 の規定に適合したものを合格とする。

なお,検査の区分及び検査項目は,

表 10 による。

表 10−検査項目 

区分

検査項目

けい酸カルシウム保温材

はっ水性パーライト保温材

適用試験箇条

形式検査

受渡検査

外観

5.1 

寸法

6.4 

密度

6.5 

曲げ強さ

6.6 

圧縮強さ

6.7 

線収縮率

6.8 

はっ水度

6.9 

熱伝導率

6.10 

a)

  形式検査とは,製品の品質が,設計で示した全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。

b)

  受渡検査とは,既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要

と認める特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。

製品の呼び方 

製品の呼び方は,次の例による。

例 1

けい酸カルシウム

保温板

2

-17 F

☆☆☆☆

 50

×

150

×

910 WP

はっ水性をもつものの記号

厚さ×幅×長さ

ホルムアルデヒド放散特性の記号

等級

材質

例 2

はっ水性パーライト

保温筒

4

-18 F

☆☆☆☆

 100A

×

50

×

610

筒の呼び方(又は内径)×厚さ×長さ

ホルムアルデヒド放散特性の記号

等級

材質

表示 

この規格の全ての要求事項に適合した製品又は包装には,次の事項を表示しなければならない。

a)

規格番号又は規格名称

b)

製品の呼び方

c)

製造年月又はその略号

5
0

70

+

a) 

b) 


13

A 9510

:2016

d)

製造業者名又はその略号


14

A 9510

:2016

附属書 A

(参考)

技術上重要な改正に関する新旧対照表

現行規格(JIS A 9510:2016)

旧規格(JIS A 9510:2009)

改正理由

箇条番号

及び題名

内容

箇条番号

及び題名

内容

4.2

材 質 , 等

級,密度及び使

用 温 度 に よ る

区分

保温板 2 号-22 及び保温筒 2 号-22 を削除。

4.2

材 質 , 等

級,密度及び使

用 温 度 に よ る

区分

需要がなく製造を中止した品種
があるため。

表 5  けい酸カ
ル シ ウ ム 保 温

材の特性

熱伝導率規定温度を 200  ℃,300  ℃,400  ℃,
500  ℃及び 600  ℃とし,保温板 2 号及び保温筒
2 号については,200  ℃から 500  ℃までとする。

表 4  けい酸カ
ル シ ウ ム 保 温

材の特性

熱伝導率規定温度は 100  ℃,200  ℃,300  ℃,
400  ℃及び 500  ℃。

使用温度が高い製品について高
温での熱性能が規定されていな

かったため。

5.3

寸法

規定寸法以外の製品の許容差を規定した。

5.3

寸 法 及 び

許容差

規定寸法以外の製品の寸法の許容差は,受渡当

事者間の協定による。

規定寸法以外の製品についても

寸法許容差を規定する必要が生
じたため。

14

A

 951

0


20
16