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A 8972

:2008

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

2

4

  斜面・法面工事用仮設設備の構成

2

4.1

  一般

2

4.2

  一般性能

4

5

  墜落防護設備の構成

4

5.1

  親綱設備及び墜落防護さく(柵)設備

4

5.2

  一般性能

4

5.3

  構造

10

5.4

  試験方法

13

6

  昇降・歩廊設備の構成

19

6.1

  昇降・歩廊設備

19

6.2

  一般性能

19

6.3

  構造

27

6.4

  試験方法

32

7

  機械構台設備の構成

36

7.1

  機械構台設備

36

7.2

  一般性能

36

7.3

  構造

39

7.4

  試験方法

39

8

  装備機材

40

8.1

  一般性能

40

9

  製造

40

10

  検査

41

11

  表示

41

12

  取扱い及び経年管理の注意事項

41

附属書 A(規定)斜面・法面工事用仮設設備施工標準

42

A.1

  適用範囲

42

A.2

  斜面・法面工事用仮設設備の設置・施工

42

A.2.1

  墜落防護設備

42

A.2.2

  昇降・歩廊設備

44

A.2.3

  機械構台設備

48

A.3

  機械構台設備を施工するに当たっての設計図書の作成

50


A 8972

:2008  目次

(2)

ページ

A.3.1

  施工図の作成

50

A.3.2

  設計標準

51

A.3.3

  強度検討報告書の作成

61

A.3.4

  機械構台設備の強度検討報告書の作成の例

62

A.4

  点検

62

A.4.1

  労働安全衛生規則  第 567 条に定める点検

62

A.4.2

  点検者の指名

62

A.4.3

  点検の実施

62

A.4.4

  点検の報告と記録

62

附属書 B(規定)斜面・法面工事用仮設設備使用標準

63

B.1

  適用範囲

63

B.2

  使用

63

B.2.1

  墜落防護設備

63

B.2.2

  昇降・歩廊設備

65

B.2.3

  機械構台設備

69

附属書 C(参考)機械構台設備の強度検討報告書の作成例

74

C.1

  機械構台設備の強度検討報告書の作成例

74

C.1.1

  一般

74

C.1.2

  設計方針など

75

C.1.3

  部材の性能

76

C.1.4

  基本設計荷重

76

C.1.5

  強度検討

80

附属書 D(参考)参考文献

90


A 8972

:2008

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,全国仮設安全事業協同組合 (ACCESS)及び財

団法人日本規格協会 (JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣,経済産業大臣及び国土交通大臣が制定した日本工業規格で

ある。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣,国土交通大臣及び日本工業

標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出

願に係る確認について,責任はもたない。


A 8972

:2008  目次

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 A

8972

:2008

斜面・法面工事用仮設設備

Temporary facilities for slope protection works

序文

この規格は,斜面・法面工事を安全に施工するために具備する仮設設備などについて規定したものであ

る。

斜面・法面工事は,様々な斜度をもつ傾斜面という特殊な状況と,多様に変化する地盤など厳しい自然

環境の中で実施される工事であり,作業中に墜落・滑落など労働災害の発生,工事用機材を搭載する仮設

構台の倒壊などの危険を伴う。これらの労働災害及び事故を事前に防止するために,この規格は斜面・法

面工事用の“仮設設備”と,それに付随する“装備機材”の性能及び品質について規定した。

さらに,

この規格には仮設設備及び機材の設置作業に当たって二重の安全性を確保するために,

“施工標

準”及び“使用標準”を併せて明示した。

なお,対応国際規格は現時点では制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,地滑り対策,砂防,治山,ダムなどの工事において,がけ(崖)

・斜面・急傾斜地及び法面

に使用する斜面・法面工事用仮設設備及び装備機材(以下,

“斜面・法面工事用仮設設備”という。

)並び

にそれらの施工方法及び使用方法について規定する。ただし,品質特性について規定するのは,墜落防護

設備に区分する親綱設備,墜落防護さく(柵)並びに昇降・歩廊設備に区分する昇降設備,歩廊設備及び

機械構台設備に区分する機械作業構台,機械移動構台,機械仮受構台である。

なお,施工方法は,施工標準とし,使用方法は,使用標準として附属書に規定する。

注記  この規格は,斜面・法面工事用仮設設備の特性並びにその施工方法及び使用方法について規定

するものであるが,その特性にかかわる規定は,斜面・法面工事用仮設設備全般にわたる特性

は規定しておらず,この規格によって足場全体及び装備機材単体の適合性評価を行うことは意

図していない。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。

これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 8951

  鋼管足場

JIS A 8962

  つま先板

JIS G 3444

  一般構造用炭素鋼鋼管

JIS M 7624

  安全帯


2

A 8972

:2008

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

斜面・法面工事

がけ(崖)

・斜面・急傾斜地及び法面における,切土工,盛土工,法枠工,植栽工,アンカー埋設工,ボ

ーリング工などの工事。

3.2

構台

工事用機械類を載せるために,床材,根太,大引きなどで形成する部分。

3.3

装備機材

二段手すり,手すり枠,上桟,中桟,つま先板,兼用ネット,メッシュシート及び垂直養生ネットの総

称。

3.4

システム足場

定形寸法の専用部材を用いて組み立てられる足場。代表的な足場としては,くさび緊結式システム足場

がある。

3.5

単管足場

単管とクランプとを用いて組み立てられる足場。単管とは単管足場用鋼管をいい,JIS G 3444 に規定さ

れている一般構造用炭素鋼鋼管の STK500 とし,単管の寸法が外径 48.6 mm,肉厚 2.5 mm のもので,防せ

い(錆)効果のあるめっきを施したもの。

3.6

施工図

施工(組立・解体)のために作成する図面をいい,図面に示された部材の寸法,取付位置,根太の配置

などは,強度検討によって確認されたもの。

3.7

法方向

斜面又は法面の縦方向(斜面又は法面に沿った上下方向)

3.8

展開方向

斜面又は法面の横方向。

4

斜面・法面工事用仮設設備の構成

4.1

一般

斜面・法面工事用仮設設備の構成は,

表 に示す墜落防護設備,昇降・歩廊設備及び機械構台設備並び

に装備機材に区分し,装備機材は,これらの設備との組合せによって構成する(

図 参照)。


3

A 8972

:2008

表 1−構成

区分

構成要素

水平親綱

傾斜親綱

親綱設備

垂直親綱

手すり形墜落防護さく(柵)

金網形墜落防護さく(柵)

墜落防護設備

墜落防護さく(柵)設備

ネット形墜落防護さく(柵)

傾斜自在形昇降階段

組立式傾斜形昇降階段

連結ステージ

昇降設備

踊り場ユニット

支柱式歩廊

昇降・歩廊設備

歩廊設備

ブラケット式歩廊

機械作業構台

機械移動構台

機械構台設備

機械仮受構台

手すり枠

つま先板

兼用ネット

メッシュシート

装備機材

親綱


4

A 8972

:2008

図 1−斜面・法面工事用仮設設備の使用例

4.2

一般性能

斜面・法面工事用仮設設備の各構成要素の性能は,5.2.46.2.4 及び 7.2.4 の規定を満足しなければなら

ない。各構成要素のうち,規定のないものについては,その周囲の構成要素との関係において十分な強度

をもつものとする。

なお,ねずみ鋳鉄,ダイカストなどによる材料は,使用してはならない。

5

墜落防護設備の構成

墜落防護設備は,親綱設備及び墜落防護さく設備に区分し,親綱設備には,水平親綱,傾斜親綱及び垂

直親綱が,墜落防護さく(柵)には,手すり形墜落防護さく(柵)

,金網形墜落防護さく(柵)及びネット

形墜落防護さく(柵)がある。

5.1

親綱設備及び墜落防護さく(柵)設備

5.2

一般性能

4.2

に準じる。

5.2.1

種類

種類は,次による。


5

A 8972

:2008

5.2.1.1

親綱設備

a)

水平親綱  親綱を展開方向へ水平に設置し,その取付部である親綱支柱は,地中に根入れして固定す

るもの(

図 及び図 10 参照)及びコンクリート基礎などにボルトで固定するものの 2 種類がある。

b)

傾斜親綱  親綱を展開方向の傾斜に合わせて設置し,その取付部である親綱支柱は地中に根入れして

固定するもの(

図 11 参照)及びコンクリート基礎などにボルトで固定するものの 2 種類がある。

c)

垂直親綱  親綱を法方向の傾斜面に沿って設置し,その取付部である親綱支柱は地中に根入れして固

定するもの(

図 12 参照)及びコンクリート基礎などにボルトで固定するものの 2 種類がある。

5.2.1.2

墜落防護さく(柵)設備

a)

手すり形墜落防護さく(柵)  支柱に上桟,中桟を取り付けた構造のもので,地中に根入れして固定

するもの

図 参照)及びコンクリート基礎などにボルトで固定するものの 2 種類がある(図 参照)。

b)

金網形墜落防護さく(柵)  支柱と金網枠に金網を取り付けた構造のもので,地中に根入れして固定

するもの

図 参照)及びコンクリート基礎などにボルトで固定するものの 2 種類がある(図 参照)。

c)

ネット形墜落防護さく(柵)  支柱に縁綱を固定し,それに兼用ネットなどを取り付けた構造のもの

で,地中に根入れして固定するもの(

図 参照)及びコンクリート擁壁などにボルトで固定するもの

の 2 種類がある(

図 参照)。

5.2.2

構成部材

5.2.2.1

親綱設備

a)

親綱支柱を根入れによって固定する方法のもの  構成部材の名称及びその機能は,表 による(図 2

参照)

b

a

地面

図 2−構成部材の例

表 2−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 の表示番号

親綱

安全帯のフックなどを取り付けるロープ

親綱支柱

親綱を支持,固定する支柱

固定金具

親綱支柱に親綱を固定する金具

b)

親綱支柱をボルトによって固定する方法のもの  構成部材の名称及びその機能は,表 による(図 3

参照)


6

A 8972

:2008

c

b

④ 座板詳細

φd

a

図 3−構成部材の例

表 3−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 の表示番号

親綱

安全帯のフックなどを取り付けるロープ

親綱支柱

親綱を支持,固定する支柱

固定金具

親綱支柱に親綱を固定する金具

座板

く(躯)体とボルト固定できるように穴を設けた金属板

 
 
 
 
 
 
 

5.2.2.2

墜落防護さく(柵)設備

a)

支柱を根入れによって固定する方法のもの  構成部材の名称及びその機能は,表 による(図 4,図 5

及び

図 参照)。

地表

c

a

正面図

b

側面図

図 4−手すり形  構成部材の例

正面図

側面図

c

a

b

図 5−金網形  構成部材の例

 
 
 
 
 
 
 
 
 


7

A 8972

:2008

c

a

b

正面図

側面図

図 6−ネット形  構成部材の例

表 4−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 4,図 及び

図 の表示番号

支柱

上桟,中桟などを取り付けるため,及び根入れによって墜落防護

さくを固定するための柱

上桟

人の墜落・転落・転倒を防止するための装備機材

中桟

地表と上桟とのほぼ中央の高さに取り付ける桟で,人の墜落・転
落・転倒を防止するための装備機材

クランプ

手すり支柱に,上桟,中桟を固定する緊結金具

固定金具

親綱を固定する金具で,親綱の取付け設備として使用しない場合

は不要

金網枠

金網を取り付ける部材

金網

人の墜落・転落・転倒及び物の飛来・落下を防止するための部材

補剛材

金網を補強する部材

縁綱

兼用ネットなどを固定するロープ

中間綱

地表と上部との縁綱のほぼ中央に取り付ける部材で兼用ネット

などを固定するロープ

兼用ネット

人の墜落・転落・転倒及び,物の飛来・落下を防止するための装

備機材

ひも

兼用ネットなどを支柱,縁綱などに固定する部材

b)

手すり支柱をボルトによって固定する方法のもの  構成部材の名称及びその機能は,表 による(図

7

図 及び図 参照)。

⑤ 座板詳細

c

b

φd

a

正面図

側面図

e

図 7−手すり形  構成部材の例


8

A 8972

:2008

a

e

側面図

正面図

図 8−金網形  構成部材の例

e

a

側面図

正面図

図 9−ネット形  構成部材の例

表 5−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 7,図 及び図 9

の表示番号

支柱

上桟,中桟などを取り付けるため,及びコンクリートな

どのく(躯)体に墜落防護さくを固定するための柱

上桟

人の墜落・転落・転倒を防止する装備機材

中桟

コンクリート面と上桟とのほぼ中央の高さに取り付ける
桟で,人の墜落・転落・転倒を防止するための装備機材

クランプ

手すり支柱に,上桟,中桟を固定する緊結金具

座板

く(躯)体とボルトとで固定できるように穴を設けた金

属板

固定金具

親綱を固定する金具で,親綱の取付け設備として使用し

ない場合は不要。

金網枠

金網を取り付ける部材

金網

人の墜落・転落・転倒及び物の飛来・落下を防止するた
めの部材

補剛材

金網を補強する部材

縁綱

兼用ネットなどを固定するロープ

中間綱

コンクリート面と上部の縁綱とのほぼ中央に取り付ける
機材で兼用ネットなどを固定するロープ

兼用ネット

人の墜落・転落・転倒及び物の飛来・落下を防止する部

ひも

兼用ネットなどを支柱,縁綱などに固定する部材

 
 
 


9

A 8972

:2008

5.2.3

寸法

5.2.3.1

親綱設備及び墜落防護さく(柵)設備

箇条 に示す親綱設備(5.2.2.1 参照)及び墜落防護さく(柵)

5.2.2.2 参照)の寸法などについては,

6

による。

表 6−墜落防護設備の寸法など

固定方法

寸法など

地表から固定金具の中心までの突出し長さ  (a)は,施工性を考慮するとと
もに十分な強度をもつ長さ以下とする。

親綱支柱を根入れによって
固定する方法のもの(

図 2

参照)

根入れ長さ  (b)は,十分な強度をもつ長さとする。

座板の下面から固定金具の中心までの突出し長さ  (a)は,施工性を考慮す

るとともに十分な強度をもつ長さ以下とする。

座板の短辺の幅  (b)は,140 mm 以上とする。

座板の厚さ  (c)は,6 mm 以上とする。

親綱設備

親綱支柱をボルトによって

固定する方法のもの(

図 3

参照)

ボルト穴  (d)は,M12 以上のボルトを取り付けることができる大きさと

する。

親綱設備と兼用する場合の固定金具の取付け位置は,(a)の高さとする。

根入れ長さ  (b)は,十分な強度をもつ長さとする。

支柱を根入れによって固定

する方法のもの(

図 4,図 5

及び

図 参照)

地表から防護さくの上面までの高さ  (c)は,900 mm 以上とする。

座板の短辺方向の幅  (b)は,140 mm 以上とする。

座板の厚さ  (c)は,6 mm 以上とする。

ボルト穴  (d)は,M12 以上のボルトを取り付けることができる大きさと

する。

墜落防


設備

支柱をボルトによって固定
する方法のもの(

図 7,図 8

及び

図 参照)

コンクリート面から防護さくの上面までの高さ  (e)は,900 mm 以上とす

る。

5.2.4

強度

5.2.4.1

親綱設備

親綱は,引張り強さがアイ加工を含めた状態で,19.0 kN 以上のものを使用する。親綱設備の強度は,

5.4.1.2

及び 5.4.1.3 の試験を行ったとき,

表 の規定に適合しなければならない。

表 7−強度

項目

強度

衝撃試験による強度

100 kg のおもり(重錘)を鉛直方向に 1.7 m 落下させたときに,破
断・脱落してはならない。

5.2.4.2

墜落防護さく(柵)設備

墜落防護さく(柵)設備を親綱設備として使用する場合の親綱は,引張り強さがアイ加工を含めた状態

で 19.0 kN 以上のものを使用する。墜落防護さく(柵)設備の強度は,5.4.2.2 及び 5.4.2.3 の試験を行った

とき,

表 の規定に適合しなければならない。

表 8−強度

項目

強度

衝撃試験による強度 

100 kg のおもり(重錘)を鉛直方向に 1.7 m 落下させたとき,金網又はネ
ットの貫通がないこと及び支柱,金網枠などが破断・脱落してはならない。

墜落防護さく設備の支柱に固定金具を取り付けて親綱設備として使用する場合は,親綱支柱と同様の衝
撃試験を行うものとする。

 


10

A 8972

:2008

5.3

構造

5.3.1

親綱設備

5.3.1.1

支柱を根入れによって固定する方法

図 10,図 11 及び図 12 参照。

a)

鋼管支柱  鋼管を親綱支柱として使用する場合は,支柱下端に円すい(錐)状の金具を溶接,又は差

込み式の金具などによって,固定する。

b)

固定金具  親綱を取り付けるための固定金具を設ける場合は,支柱の上端又はその他の箇所に溶接,

ボルト,リベットなどによって固定する。また,その他の方法で親綱を親綱支柱に固定する場合は,

支柱が傾いたときにも外れない構造とする。

親綱支柱

親綱支柱

円すい(錐)状の金具

円すい(錐)状の金具

親綱

固定金具

固定金具

親綱

図 10−水平親綱の例

図 11−傾斜親綱の例

円すい(錐)状の金具

親綱支柱

親綱

固定金具

図 12−垂直親綱の例

5.3.1.2

親綱支柱をボルトで固定する方法

図 13 参照。

a)

固定金具  親綱を取り付けるための固定金具を設ける場合は,支柱の上端,又はその他の箇所に溶接,

ボルト,リベットなどによって固定する。また,その他の方法で親綱ロープを親綱支柱に固定する場

合は,支柱が傾いたときにも外れない構造とする。

b)

座板  座板の構造は,次による。

1)

座板は,傾斜に合わせた固定式のもの,又はその他の方法による構造のものとする。

2)

座板は,親綱支柱の下端に溶接,ボルト,リベットなどによって固定する。


11

A 8972

:2008

座板 詳細

M12以上のボルト穴

固定金具

座板

親綱支柱

図 13−構造の例

5.3.2

墜落防護さく(柵)設備

5.3.2.1

手すり形墜落防護さく(柵)

図 14 及び図 15 参照。

a)

上桟及び中桟  上桟及び中桟は,鋼管を用い,クランプなどによって手すり支柱に固定する構造とす

る。

b)

支柱  根入れによって固定する方法の支柱の構造は,次による。

1)

支柱はなるべく一体構造とする。

2) 

施工上やむを得ず支柱を分割する場合の接続部は,強固に固定できる構造とし,かつ,抜け止め機

能を備えているものとする。

c)

座板  ボルト固定による方法の場合の座板の構造は,次による。

1)

座板の 4 か所に,M12 以上のボルトを固定するための穴加工を施しているものとする。

2)

座板は,法面こう(勾)配に合わせた固定式のもの又はその他の方法による構造とする。

3)

座板は,支柱下端に溶接,ボルト,リベットなどによって固定する。

d)

固定金具  親綱の取付け設備として兼用するために固定金具を設ける場合は,指定された位置に溶接,

ボルト,リベットなどによって支柱に固定する。

 座板
詳細図

正面図

上桟

支柱

側面図

固定金具

クランプ

中桟

中桟

座板

正面図

ボルト穴

上桟

支柱

固定金具

側面図

クランプ

図 14−根入れによる方法の手すり形

墜落防護さくの構造の例

図 15−ボルト固定による方法の手すり形

墜落防護さくの構造の例

5.3.2.2

金網形墜落防護さく(柵)

図 16 及び図 17 参照。

a)

構造  金網は,金網枠などに溶接,ボルト,リベットなどによって固定する構造とする。また,金網

枠,支柱,補剛材などは,溶接などによって枠状に一体構造としたもの,又はその他の方法によるも

のとする。

b)

支柱  根入れによって固定する方法の支柱の構造は,次による。


12

A 8972

:2008

1)

支柱はなるべく一体構造とする。

2)

施工上やむを得ず支柱を分割する場合の接続部は,強固に固定できる構造とし,かつ,抜け止め機

能を備えているものとする。

c)

座板  ボルト固定による方法の場合の座板の構造は,次による。

1)

座板の 4 か所に,M12 以上のボルトを固定するための穴加工を施しているものとする。

2)

座板は,法面こう配に合わせた固定式のもの又はその他の方法による構造とする。

3)

座板は,支柱下端に溶接,ボルト,リベットなどによって固定する。

d)

固定金具  親綱の取付け設備として使用するために固定金具を設ける場合は,指定された位置に溶接,

ボルト,リベットなどによって支柱に固定する。

 座板
詳細図

正面図

支柱

側面図

金網枠

固定金具

金網

補剛材

座板

正面図

側面図

補剛材

ボルト穴

支柱

金網枠

固定金具

金網

図 16−根入れによる方法の金網形

墜落防護さくの構造の例

図 17−ボルト固定による方法の金網形

墜落防護さくの構造の例

5.3.2.3

ネット形墜落防護さく(柵)

図 18 及び図 19 参照。

a)

縁綱,中間綱,ネットなどは,ひもによって固定する構造とする。

b)

支柱  根入れによって固定する方法の支柱の構造は,次による。

1)

支柱はなるべく一体構造とする。

2)

施工上やむを得ず支柱を分割する場合の接続部は,強固に固定できる構造とし,かつ,抜け止め機

能を備えているものとする。

c)

座板  ボルト固定による方法の場合の座板の構造は,次による。

1)

座板の 4 か所に,M12 以上のボルトを固定するための穴加工を施しているものとする。

2)

座板は,法面こう配に合わせた固定式のもの又はその他の方法による構造とする。

3)

座板は,支柱下端に溶接,ボルト,リベットなどによって固定する。

d)

固定金具  親綱の取付け設備として使用するために固定金具を設ける場合は,指定された位置に溶接,

ボルト,リベットなどによって支柱に固定する。


13

A 8972

:2008

 座板
詳細図

正面図

側面図

ひも

縁綱

支柱

ネット

中間綱

固定金具

ボルト穴

正面図

座板

側面図

ひも

中間綱

縁綱

支柱

ネット

固定金具

図 18−根入れによる方法のネット形

墜落防護さく(柵)の構造の例

図 19−ボルト固定による方法のネット形

墜落防護さく(柵)の構造の例

5.4

試験方法

5.4.1

親綱及び親綱支柱

5.4.1.1

一般

質量 100 kg の落体(砂のう)を 1.7 m 上から自由落下させたとき,親綱支柱などに破断・脱落がないこ

とを確認する(

図 20 参照)。

単位  mm

図 20−落体の寸法図

5.4.1.2

根入れによって固定する方法の試験

a)

地盤製作  人の手で土をたい積させるような方法はなるべく避けて,空中から自由落下させ,フィル

ターなどを使用して分散たい積させて作成することが望ましい。

b)

試験装置  剛性のある構造とし,装置の寸法などについては,表 及び図 21 による。


14

A 8972

:2008

表 9−試験装置の寸法など

項目

装置の寸法など

落体側の長さ  (A)

1 000 mm 以上

反対側の長さ  (B) 600

mm 以上

土槽の幅  (C)

1 000 mm 以上

土槽の高さ  (D)

b+100 mm 以上。ただし,はくいの根入れ長さとする。また,く
いを打ち込みやすくするために,くいの先端に円すい(錐)状の金

具が固定されている場合の土槽の高さ  (D)は,b+金具の高さ+100 
mm 以上とする。

ワイヤロープ

φ10 mm (6×7),プリテンション (8 kN)を施したものを使用するも
のとする。

衝撃荷重比率

くい頭の衝撃荷重値とランヤードフック元との衝撃荷重値の比率

=90  %以上とする。

c)

試験方法  図 21 に示すように,試験架台上に設けられた土槽に作成された模型地盤の中に,突出し長

さ a mm,根入れ長さ b mm になるように供試体を圧入した後,ワイヤロープの片側の先端を供試体に

取り付けられた固定金具にワイヤクリップ 3 個でワイヤロープを固定し,シーブを介してもう一方の

先端を 1.7 m ランヤードのフックにつなぐ。  次に,フックの高さと落体の取付け高さとが同じになる

ようにクレーンなどを使用して補助ロープを上下させて調整する。すべての準備が終われば,補助ロ

ープを切り離して落体を 1.7 m 自由落下させ,支柱などに破断・脱落がないことを確認する。


15

A 8972

:2008

単位  mm

ワイヤロープ

シーブ

ストッパー

フック

b

D

円すい(錐)状の金具

試験架台

B

a

地盤の上面

親綱の中心高さ

C

A

供試体

固定金具

根入れ位置

作成された模型地盤

落下阻止後の静止状態

落下阻止力開始

落下阻止時の
親綱の伸び

落体(落下開始)

つ(吊)り点(クレーンのフックなど)

補助ロープ

300

落体の落下位置

図 21−試験装置の例

5.4.1.3

ボルト固定による方法の試験

a)

試験装置  試験装置は,剛性のある構造とし,装置の寸法などについては,表 10 及び図 22 による。

表 10−試験装置の寸法など

項目

試験装置の寸法など

落体側の長さ  (A) 200

mm 以上

反対側の長さ  (B) 200

mm 以上

コンクリートの幅  (C) 400

mm 以上

コンクリートの厚さ  (D) 200

mm 以上

ワイヤロープ

φ10 mm (6×7),プリテンション (8 kN)を施したもの
を使用するものとする。

衝撃荷重比率

ランヤードフック元と供試体との衝撃荷重値の比率

=90  %以上とする。

b)

試験方法  図 22 に示すように,試験架台上に設けられた試験装置にコンクリート盤を取り付ける。 供

試体の座板にあけられた穴に指定のアンカーボルト 本及び埋め込み深さ s mm で,コンクリート盤


16

A 8972

:2008

に固定する。次に,ワイヤロープの片側の先端をくい頭に取り付けられた固定金具にワイヤクリップ

3 個でワイヤロープを固定し,シーブを介してもう一方の先端を 1.7 m ランヤードのフックにつなぐ。

次に,フックの高さと落体の取付け高さとが同じになるようにクレーンなどを使用して補助ロープを

上下させて調整する。すべての準備が終われば,補助ロープを切り離して落体を 1.7 m 自由落下させ,

支柱などに破断・脱落がないことを確認する。

単位  mm

落下阻止後の静止状態

試験架台

フック

落下阻止時の
親綱の伸び

落下阻止力開始

ストッパー

C

a

D

S

固定金具 シーブ

300

コンクリート上面

親綱の中心高さ

供試体

ワイヤロープ

A

B

アンカーボルト

つ(吊)り点(クレーンのフックなど)

落体(落下開始)

補助ロープ

落体の落下位置

図 22−試験装置の例

5.4.2

墜落防護さく(柵)設備

5.4.2.1

一般

質量 100 kg の落体(砂のう)を 1.7 m 上から自由落下させたとき,親綱支柱などに破断・脱落がないこ

とを確認する(

図 23 参照)。


17

A 8972

:2008

単位  mm

約300

1 30

0

命綱

ラン

ヤー

 1 70

0

20

0

1 5

00

フック

落体
質量100 kgの砂のう

落体

寸法

 約

1 0

00

落体の取付け高さ

+5

  0

+5

  0

図 23−落体の寸法図

5.4.2.2

根入れによって固定する方法の試験

a)

地盤製作  人の手で土をたい(堆)積させるような方法はなるべく避けて,空中から自由落下させ,

フィルターなどを使用して分散たい(堆)積させて作成することが望ましい。

b)

試験装置  試験装置は,剛性のある構造とし,装置の寸法などについては,表 11 及び図 24 による。

表 11−試験装置の寸法など

項目

装置の寸法など

落体側の長さ  (A)

1 000 mm 以上

反対側の長さ  (B) 600

mm 以上

土槽の幅  (C) 500

mm 以上

土槽の高さ  (D)

b+100 mm 以上。ただし,はくいの根入れ長さとする。
また,くいを打ち込みやすくするために,くいの先端に円
すい(錐)状の金具が固定されている場合の土槽の高さ 
(D)は,b+金具の高さ+100 mm 以上とする。

ワイヤロープ

φ10 mm (6×7),プリテンション (8 kN)を施したものを使
用するものとする。

衝撃荷重比率

ランヤードフック元と台車の固定金具との衝撃荷重値の
比率=90  %以上とする。

c)

試験方法  図 24 に示すように,土槽に作成された模型地盤の中に,根入れ長さ b mm になるように供

試体を圧入する。次に,スムーズに動く台車上に固定された衝突体を供試体のほぼ中心部の金網など

の面に軽く接触させた状態で,台車の下部に設けられた固定金具にワイヤロープの片側の先端をワイ

ヤクリップ 3 個でワイヤロープを固定し,シーブを介してもう一方の先端を 1.7 m ランヤードのフッ

クにつないだ後,フックの高さと落体の取付け高さとが同じになるように,クレーンなどを使用して

補助ロープを上下させて調整する。すべての準備が終われば,補助ロープを切り離して落体を 1.7 m

自由落下させ,金網又はネットの貫通がないこと並びに支柱及び金網枠に破断・脱落がないことを確

認する。


18

A 8972

:2008

単位  mm

補助ロープ

落体(落下開始)

落下阻止力開始

落下阻止後の静止状態

つ(吊)り点(クレーンのフックなど)

ワイヤロープ

地盤の上面

衝突体

H

H

/2

b

H

/2

円すい(錐)状の金具

D

シーブ

フック

試験架台

接触面

300

ストッパー

衝突体の中心高さ

柱間隔(

l

B

C

C

支柱の根入れ位置

落体の落下位置

衝突後の供試体

A

作成された模型地盤

l/2

l/2

l

H

台車及び衝突体 詳細図

衝突体(落体と同種のものを使用する)

固定金具

台車

車輪

張出し長さ

供試体

図 24−試験装置の例

5.4.2.3

ボルト固定による方法の試験

a)

試験装置  試験装置は,剛性のある構造とし,装置の寸法などについては,表 12 による(図 25 参照)。

表 12−試験装置の寸法など

項目

試験装置の寸法など

落体側の長さ  (A) 200

mm 以上

反対側の長さ  (B) 200

mm 以上

コンクリートの幅  (C) 200

mm 以上

コンクリートの厚さ  (D) 200

mm 以上

ワイヤロープ

φ10 mm (6×7),プリテンション (8 kN)を施したもの

を使用するものとする。

衝撃荷重比率

ランヤードフック元と台車の固定金具との衝撃荷重
値の比率=90  %以上とする。

b)

試験方法  図 25 に示すように,試験架台上に設けられた試験装置にコンクリート盤を取り付ける。供

試体の座板にあけられた穴に指定のアンカーボルト 本及び埋め込み深さ s mm で,コンクリート盤

に固定する。次に,スムーズに動く台車上に固定された衝突体を供試体のほぼ中心部の金網などの面

に軽く接触させた状態で,台車の下部に設けられた固定金具にワイヤロープの片側の先端をワイヤク


19

A 8972

:2008

リップ 3 個でワイヤロープを固定し,シーブを介してもう一方の先端を 1.7 m ランヤードのフックに

つなぐ。次に,フックの高さと落体の取付け高さとが同じになるようにクレーンなどを使用して補助

ロープを上下させて調整する。すべての準備が終われば,補助ロープを切り離して落体を 1.7 m 自由

落下させ,金網又はネットの貫通がないこと並びに支柱及び金網枠に破断・脱落がないことを確認す

る。

 
 
 

単位  mm

落体の落下位置

落下阻止力開始

落下阻止後の静止状態

落体(落下開始)

つ(吊)り点(クレーンのフックなど)

接触面

補助ロープ

試験架台

H

/2

H

s

H

/2

300

ワイヤロープ

フック

シーブ

コンクリート面

衝突体の中心高さ

B

2C

C

支柱間

隔(

l

C

2C

ストッパー

衝突体

A

固定金具

アンカーボルト

l/2

l/2

l

H

供試体

衝突体(落体と同種のものを使用する)

台車及び衝突体 詳細図

車輪

台車

張出し長さ

図 25−試験装置の例

6

昇降・歩廊設備の構成

昇降設備及び歩廊設備に区分する。昇降設備は,作業者が法面などを昇降するための設備で,傾斜自在

形昇降階段,組立式傾斜形昇降階段,連結ステージ及び踊り場ユニットがある。また,歩廊設備には支柱

式歩廊及びブラケット式歩廊がある。

6.1

昇降・歩廊設備

6.2

一般性能

4.2

に準じる。

6.2.1

種類

種類は,次による。

6.2.1.1

昇降設備


20

A 8972

:2008

a)

傾斜自在形昇降階段  法面などの傾斜に合わせて角度を自在に,かつ,踏み面は常に水平に調整でき

る昇降階段(

図 26 参照)をいう。

b)

組立式傾斜形昇降階段  角度調整ができる機構をもち,法面などに設置する場合は,法面の傾斜に近

い角度に調整して使用する組立式の昇降階段(

図 27 参照)をいう。

c)

連結ステージ  a)及び b)の昇降階段を複数列並列に設置して,その間を橋渡しする場合に用いるもの

図 28 参照)をいう。

d)

踊り場ユニット  昇降階段を連続して設置する場合などにおいて使用し,鋼管とクランプなどを用い

て組み立てられる組立式のもの及びユニット式のものの 2 種類がある(

図 29 及び図 30 参照)。

6.2.1.2

歩廊設備

法面などの展開方向に沿って作業員が移動するための歩廊で,種類は,次による。

a)

支柱式歩廊  システム足場部材を用いて組み立てるもの及び単管とクランプを用いて組み立てる支柱

式の 2 種類(

図 31 及び図 32 参照)がある。

b)

ブラケット式歩廊  枠形及びユニット形の 2 種類(図 33,図 34 及び図 35 参照)がある。

6.2.2

構成部材

6.2.2.1

昇降設備

a)

傾斜自在形昇降階段  構成部材の名称及びその機能は,表 13 による(図 26 参照)。

a

d

c

b

d

c

b

a

図 26−構成部材の例

表 13−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 26 の表示番号

支持材

2 支点間を架け渡し,階段を支えるための部材

踏み板

人が階段などを昇降するために,足を載せる水平な平面
をもつ部材

つかみ金具

水平材に固定するための金具

角度維持金具

設置角度調整及び維持するための金具

手すり取付金具

手すり支柱を固定するための金具

手すり

人の墜落・転落・転倒を防止するための装備機材で,手

すり支柱,上桟及び中桟からなる。


21

A 8972

:2008

b)

組立式傾斜形昇降階段  構成部材の名称及びその機能は,表 14 による(図 27 参照)。

図 27−構成部材の例

表 14−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 27 の表示番号

支持材

2 支点間を架け渡して階段を支えるための部材

踏み板

人の昇降のための部材

取付金具

踏み板を支持材に取り付ける金具

クランプ

鋼管同士を結合するための緊結金具

手すり

人の墜落・転落・転倒を防止するための装備機材で,手
すり支柱,上桟及び中桟からなる。

c)

連結ステージ  構成部材の名称及びその機能は,表 15 による(図 28 参照)。

図 28−構成部材の例


22

A 8972

:2008

表 15−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 28 の表示番号

床材

人の移動のための床

つかみ金具

水平材に固定するための金具(ただし,専用のつかみ金
具をもつものともたないものとがある)

手すり取付金具

手すり支柱を床材に固定するための金具

クランプ

鋼管同士を結合するための緊結金具

手すり

人の墜落・転落・転倒を防止するための装備機材で,  手
すり支柱,上桟及び中桟からなる。

つま先板

人の墜落・転落及び物の落下による危険防止のための装
備機材

d)

踊り場ユニット  構成部材の名称及びその機能は,表 16 による(図 29 及び図 30 参照)。

c

b

a

c

b

a

図 29−組立式  構成部材の例

図 30−ユニット式  構成部材の例

表 16−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 29 及び図 30 

表示番号

床材

人を載せるための床

手すり

人の墜落・転落・転倒を防止するための装備機材で,二

段手すり又は手すり枠がある。

クランプ

手すり支柱に上桟,中桟及び鋼管くいと腕木とを固定す

る場合などに使用する緊結金具

手すり取付金具

手すり支柱を固定するための金具

つま先板

人の墜落・転落及び物の落下による危険防止のための装
備機材

水平つなぎ材

支柱間を水平に連携する部材

鋼管ぐい

地中に打ち込んで使用し,踊り場ユニットを支持・固定

する部材

水平材

支柱及び床材を固定・支持する部材

斜材

斜方向に支柱同士を固定する部材

つかみ金具

水平材に固定するための金具

ユニット機材

上部の床材などを支持,斜面に合わせて角度調整できる
機構をもつユニット式の部材

 
 
 


23

A 8972

:2008

6.2.2.2

歩廊設備

a)

支柱式歩廊  構成部材の名称及びその機能は,表 17 による(図 31 及び図 32 参照)。

a

b

c

b

c

a

図 31−大引き受などを使用する

場合における構成部材の例

図 32−水平材上に根太を配置する

場合における構成部材の例

表 17−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 31 及び図 32 

表示番号

床材

人が移動するための床

根太

床材を固定・支持する部材

手すり

人の墜落・転落・転倒を防止するための装備機材で,二段手すり又は手
すり枠がある。

手すり取付金具  手すり支柱を固定するための金具

つま先板

人の墜落・転落及び物の落下による危険防止のための装備機材

兼用ネット

人の墜落・転落及び物の飛来・落下による危険防止のための装備機材

大引き

根太を固定・支持する部材

水平材

支柱間を水平に連携するため及び根太を支持するために用いる部材

支柱

鉛直方向の荷重を支持する部材

斜材

斜方向に支柱同士を固定するほか,水平荷重を地面に伝達させるための

部材

クランプ

手すり支柱に上桟,中桟及び支柱と水平材とを固定する場合などに使用

する緊結金具

上端ジャッキ類  大引きを固定するため,また,床の水平レベルを調整するための部材

下端ジャッキ類

水平レベルを調整する目的のほか,上部の鉛直方向の荷重を支持する部

固定ベース

鉛直方向の荷重を支持する部材

b)

ブラケット式歩廊  構成部材の名称及びその機能は,表 18 による(図 33,図 34 及び図 35 参照)。


24

A 8972

:2008

a

a

b

c

b

c

図 33−枠形  構成部材の例 1

図 34−枠形  構成部材の例 2

a

b

c

図 35−ユニット形  構成部材の例


25

A 8972

:2008

表 18−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 33,図 34 及び

図 35 の表示番号

床材

人が移動するための床

水平材

床材を固定・支持するための部材

手すり

人の墜落・転落・転倒及び落下を防止するための装備機
材で,二段手すり又は手すり枠がある

手すり取付金具

手すり支柱を固定するための金具

兼用ネット

人の墜落・転落及び物の飛来・落下による危険防止のた

めの装備機材

つま先板

人の墜落・転落及び物の落下による危険防止のための装
備機材

斜材

水平材を固定・支持するためのほか,斜面の傾斜に合わ
せて角度調整する部材

斜面材

水平材を支持・固定するための機材

固定部材

地面又はく(躯)体に固定する部材

クランプ

手すり支柱に上桟,中桟を固定するための緊結金具

ユニット機材

上部の床材などを支持し,斜面に合わせて角度調整でき
る機構をもつユニット式の機材

6.2.3

寸法

6.2.3.1

昇降及び歩廊設備

箇条 に示す,昇降設備(6.2.1.1 参照)及び歩廊設備(6.2.1.2 参照)の寸法などについては,

表 19 によ

る。

表 19−昇降・歩廊設備の寸法など

種類

寸法など

踏み板内寸法  (a)は,450 mm 以上とする。

踏み板幅  (b)は,200 mm 以上とする。

けあげ寸法  (c)は,350 mm 以下とする。

傾斜自在形昇降階段及び組
立式傾斜形昇降階段(

図 26

及び

図 27 参照)

手すり高さ  (d)は,900 mm 以上とする。

床幅寸法  (a)は,400 mm 以上とする。

つま先板の高さ  (b)は,JIS A 8962 による。

昇降設備

連結ステージ及び踊り場ユ
ニット(

図 28∼図 30 参照)

手すり高さ  (c)は,床面から上桟上面まで 900 mm 以上とする。

床幅寸法  (a)は,400 mm 以上とする。

つま先板の高さ  (b)は,JIS A 8962 による。

歩廊

支柱式歩廊及びブラケット
式歩廊(

図 31∼図 35 参照)

手すり高さ  (c)は,床面から上桟上面まで 900 mm 以上とする。

6.2.4

強度

6.2.4.1

昇降設備

6.2.4.1.1

傾斜自在形昇降階段及び組立式傾斜形昇降階段

a)

使用荷重  傾斜自在形昇降階段 1 台当たり,又は組立式傾斜形昇降階段 1 支持間隔当たりの使用荷重

は,1 960 N 以下とする。

b)

強度  強度は,6.4.1.1a)及び 6.4.1.1b)の試験を行ったとき,表 20 の規定に適合しなければならない。


26

A 8972

:2008

表 20−強度

単位  N

強度

項目

最小値

平均値

金属製 4

000 以上 4

400 以上

支持材の曲げ強さ

木材 8

000 以上 8

800 以上

金属製 4

000 以上 4

400 以上

踏み板の曲げ強さ

木材 8

000 以上 8

800 以上

 
 
 
 
 
 
 
 
 

6.2.4.1.2

連結ステージ

a)

使用荷重  連結ステージの床材 1 枚当たりの使用荷重は,980 N 以下とする。

b)

強度  強度は,6.4.1.2 a),6.4.1.2 b)及び 6.4.1.3 の試験を行ったとき,表 21 の規定に適合しなければな

らない。

表 21−強度

単位  N

強度

項目

最小値

平均値

金属製 1

960 以上 2

156 以上

床材の曲げ強さ

a)

木材 3

920 以上 4

312 以上

踏抜き強さ

b)

金属製 1

960 以上 2

156 以上

手すりの水平移動量及び手すりの強度試験

水平方向に 300 N の引張荷重をかけたときに 100 mm 以内
であること及び 980 N の荷重で破壊しないこととする。

a)

  床材の曲げ強さは,専用のつかみ金具をもつもの及びもたないもの,の両者の強度とする。

b)

  踏抜き強さとは,エキスパンドメタルなどを床材として使用した場合の局部強さとする。

6.2.4.1.3

踊り場ユニット

a)

使用荷重  組立式踊り場ユニットの床材 1 枚当たりの使用荷重は 980 N 以下とし,また,踊り場ユニ

ット一組の使用荷重は,1 960 N 以下とする。

b)

強度  強度は,6.4.1.2 a)及び 6.4.1.2 b)の試験を行ったとき,表 22 の規定に適合しなければならない。

表 22−強度

単位  N

強度

項目

最小値

平均値

金属製 1

960 以上 2

156 以上

床材の曲げ強さ

a)

木材 3

920 以上 4

312 以上

踏抜き強さ

b)

金属製 1

960 以上 2

156 以上

手すりの水平移動量及び手すりの強度試験

水平方向に 300 N の引張荷重をかけたときに 100 mm 以内
であること及び 980 N の荷重で破壊しないこととする。

a)

  床材の曲げ強さは,専用のつかみ金具をもつもの及びもたないもの,の両者の強度とする。

b)

  踏抜き強さとは,エキスパンドメタルなどを床材として使用した場合の局部強さとする。

6.2.4.2

歩廊設備

6.2.4.2.1

支柱式歩廊

a)

使用荷重  支柱式の床材 1 枚当たり,かつ,1 スパン(展開方向の支柱間隔の意)当たりの使用荷重

は,980 N 以下とする。

b)

強度  支柱式歩廊の床材の強度は,6.4.1.2a)及び 6.4.1.2b)の試験を行ったとき,表 22 の規定に適合し

なければならない。


27

A 8972

:2008

6.2.4.2.2

枠形及びユニット形ブラケット式歩廊

a)

使用荷重  床材の 1 枚当たりの使用荷重は 980 N 以下とし,また,枠形ブラケット式歩廊 1 枠当たり

及びユニット形ブラケット式歩廊 1 組当たりの使用荷重は,1 960 N 以下とする。

b)

強度  枠形ブラケット式歩廊の強度は,6.4.1.2a),6.4.1.2b)及び 6.4.2.1 の試験を,また,ユニット形ブ

ラケット式歩廊にあっては,6.4.2.2 の試験だけを行い,

表 23 の規定に適合しなければならない。

表 23−強度

単位  N

強度

項目

最小値

平均値

金属製 1

960 以上 2

156 以上

床材の曲げ強さ

a)

木材 3

920 以上 4

312 以上

踏抜き強さ

b)

金属製 1

960 以上 2

156 以上

枠形ブラケットの強度/1 枠につき 4

000 以上 4

400 以上

ユニット形ブラケットの強度/1 組につき 4

000 以上 4

400 以上

a)

  床材の曲げ強さは,専用のつかみ金具をもつもの及びもたないもの,の両者の強度とする。

b)

  踏抜き強さとは,エキスパンドメタルなどを床材として使用した場合の局部強さとする。

6.3

構造

6.3.1

昇降設備

6.3.1.1

傾斜自在形昇降階段

構造は,次による(

図 36 参照)。

a)

支持材・つかみ金具

1)

支持材・つかみ金具などは溶接,リベット,その他の方法によって結合又は固定する。ただし,そ

れぞれの部品は,押出し成形又は折り曲げ加工によって一体としてもよい。

2)

支持材の両端には,つかみ金具,又はその他の金具を設けるものとし,  つかみ金具などは外れ止め

の機能を備えているものとする。

b)

踏み板

1)

踏み板は,支持材に溶接,リベット,その他の方法によって固定する。

2)

踏み板の表面は滑り止めを施す。

c)

手すり

1)

手すりは,支持材又はその他の箇所に取付金具などで固定する構造とする。

2)

手すり支柱の固定は,抜け止め機能を備えているものとする。

3)

手すりは,二段手すり又は手すり枠とし,両側に設ける構造とする。

d)

角度維持金具  角度維持金具は,溶接,リベット,その他の方法によって支持材などに固定する。ま

た,角度調整後は,強固に固定できる構造とする。


28

A 8972

:2008

角度維持金具

つかみ金具

手すり

つかみ金具

支持材

踏み板

抜け止め機能をもつ部品

手すり支柱

取付金具

手すり支柱

つかみ金具

抜け止め機能をもつ部品

取付金具

支持材

角度維持金具

踏み板

手すり

つかみ金具

図 36−傾斜自在形昇降階段の構造の例

6.3.1.2

組立式傾斜形昇降階段

構造は,次による(

図 37 参照)。

a)

支持材

1)

支持材は,主として鋼管を用いた構造とする。

2)

支持材及び水平材の組立ては,クランプなどで固定する構造とする。

b)

踏み板

1)

踏み板は,取付金具によって支持材に取り付ける構造とする。

2)

上記の取付金具は,傾斜面に合わせて角度が変えられる機能をもち,かつ,支持材に強固に固定で

きる構造とする。

3)

踏み板の表面は,滑り止めを施す。

c)

手すり

1)

手すり支柱は,クランプなどで支持材に固定する構造とする。

2)

手すりは,二段手すりとし両側に設ける構造とする。


29

A 8972

:2008

手すり

クランプ

取付金具

クランプ

水平材

支持材

踏み板

手すり支柱

図 37−組立式傾斜形昇降階段の構造の例

6.3.1.3

連結ステージ

構造は,次による(

図 38 参照)。

a)

床材

1)

床材は,四隅につかみ金具及び外れ止めを備えているものとする。ただし,合板足場板,ひき板,

長尺の金属製足場板を床材として使用するもので,専用のつかみ金具をもたない床材にあっては,

支持材と番線などで強固に固縛するか,又はその他の方法とする。

2)

床材の表面は,滑り止めを施す。

b)

手すり

1)

手すりは,後踏み面に設ける。

2)

手すりは,二段手すり又は手すり枠とする。

3)

脱落しないように抜け止め機能を備えているものとする。

4)

手すり枠の支柱,中桟などは,溶接,リベットなどによって枠状に結合したものか,又は組立式と

する。

c)

つま先板  JIS A 8962 による。

手すり支柱

床材

つま先板

手すり

つかみ金具

図 38−連結ステージの構造の例


30

A 8972

:2008

6.3.1.4

踊り場ユニット

構造は,次による(

図 39 及び図 40 参照)。

a)

踊り場ユニット  踊り場ユニットは,溶接,リベットその他の方法によって,結合するか固定とした

もの,又は組立式としたものとする。ただし,それぞれの部品は押出し形成,又は折り曲げ加工によ

って一体としてもよい。

b)

床材

1)

床板の表面は,滑り止めを施す。

2)

ユニット式の床板は,溶接,リベットなどの方法で一体構造とした床フレーム,又は水平材に溶接,

リベットなどで固定した構造とする。

c)

つかみ金具

1)

組立式の床材の両端には,

四隅につかみ金具及び外れ止めの機能を備えているものとする。ただし,

合板足場板,ひき板,長尺の金属製足場板を床材として使用するもので,専用のつかみ金具をもた

ないものにあっては,水平材と番線などで強固に固縛するか,又はその他の方法とする。

2)

ユニット式の支持材の両端には,つかみ金具などを設け,かつ,外れ止めを備えているものとする。

d)

手すり

1)

手すりは,二段手すり又は手すり枠とする。

2)

手すりは,脱落しないように抜け止め機能を備えるものとする。

3)

手すり枠の支柱,中桟などは,溶接,リベットなどによって枠状に結合したものか,又は組立式と

する。

4)

組立式の手すり支柱は,鋼管くいと兼用するか,又はその他の方法による構造とする。

e)

つま先板  JIS A 8962 による。

f)

部材の結合  組立式の斜材,水平材及び支柱の結合は,クランプなどによる方法,又はその他の方法

による。

水平材

中桟

上桟

つま先板

鋼管くい

床板

斜材

クランプ

支持材

床フレーム

つかみ金具

クランプ

手すり支柱

床板

つかみ金具

つま先板

手すり枠

図 39−組立式の構造の例

図 40−ユニット式の構造の例

6.3.2

歩廊設備

6.3.2.1

支柱式歩廊

支柱式歩廊は,システム足場を用いて組み立てるもの及び鋼管とクランプとを用いて組み立てるものが

あり,双方は支柱,水平材,斜材,大引き,根太,床材,ジャッキ類,手すり,つま先板などで構成し,

構造は次による(

図 41 参照)。


31

A 8972

:2008

つま先板

上桟

床材

根太

大引き受ジャッキ

支柱

横断図

斜材

中桟

手すり支柱

支柱

a)

床材

1)

床方向の両端に,容易に外れないつかみ金具をもった構造とする。

2)

合板足場板,ひき板又は長尺の金属製足場板を床材として使用する場合で,専用のつかみ金具をも

たない床材にあっては,水平材と番線などで強固に固縛するか,又はその他の方法とする。

3)

床材の表面は,滑り止めを施す。

b)

手すり

1)

手すりは,二段手すり又は手すり枠とする。

2)

手すりは,脱落しないように抜け止め機能を備えるものとする。

3)

手すり枠の支柱,中桟などは,溶接,リベットなどによって枠状に結合したものか,又は組立式と

する。

c)

つま先板  JIS A 8962 による。

d)

部材の結合  斜材,水平材及び支柱の結合は,クランプなどによる方法,又はその他の方法による。

図 41−支柱式歩廊の部材構成の例

6.3.2.2

ブラケット式歩廊

ブラケット式歩廊は,枠形及びユニット形のものがあり,双方は床材,水平材,垂直材,手すり,つま

先板などで構成し,構造は次による(

図 42 及び図 43 参照)。

a)

構成部材  各構成部材は,溶接,リベット,その他の方法によって結合したもの,又は組立式とした

ものとする。

b)

床材

1)

床材の両端には,四隅につかみ金具及び外れ止めの機能を備えているものとする。

2)

合板足場板,ひき板及び長尺の金属製足場板を床材として使用するもので,専用のつかみ金具をも

たない床材にあっては,水平材と番線などで強固に固縛するか,又はその他の方法とする。

3)

床材の表面は,滑り止めを施す。

c)

角度調整機構  角度調整を行うための機能を備えているものとする。

d)

手すり

1)

後踏み面に使用する手すりは,二段手すり又は手すり枠とする。

2)

手すり支柱は,脱落防止のために抜け止め機能をもっているものとする。


32

A 8972

:2008

斜材
角度調整機構付き

垂直材

クランプ

水平材

床材

中桟

手すり支柱

上桟

つま先板

つかみ金具

手すり枠

つま先板

つかみ金具

角度調整機構

支持材

床板

3)

手すり枠の支柱,中桟などは,溶接,リベットなどによって枠状に結合したものか,又は組立式と

する。

e)

つま先板  JIS A 8962 による。

図 42−枠形ブラケット式歩廊の構成部材の例

図 43−ユニット形ブラケット式歩廊の構成部材例

6.4

試験方法

6.4.1

昇降設備

6.4.1.1

傾斜自在形昇降階段

a)

支持材の曲げ試験  図 44 に示すように,支持間距離の中央部付近にある踏み桟に,踏み桟の全幅にわ

たり加力ばりを置いて,その中央に載せられた加力材を介して鉛直荷重を徐々にかけ,破壊に至るま

での荷重の最大値を測定する。

なお,傾斜角  (θ)は,使用可能な最小角度となる角度において試験を行う。


33

A 8972

:2008

単位  mm

θ

°

加力材

加力ばり(100×100 程度)
長さは供試体の踏み桟の幅

供試体

鉛直荷重

試験架台

図 44−曲げ試験

b)

踏み板の曲げ試験  図 45 に示すように,踏み桟の中央に幅 100 mm×高さ 100 mm,長さ 150 mm の加

力ばりを置き,その中央に載せられた加力材を介して鉛直荷重を徐々にかけ,破壊に至るまでの荷重

の最大値を測定する。

試験架台

θ

°

供試体

加力ばり

鉛直荷重

加力材

図 45−曲げ試験

6.4.1.2

連結ステージ,組立式踊り場ユニット,支柱式及び枠形ブラケット式歩廊の床材

a)

曲げ試験  図 46 に示すように,支持台の上に取り付けられた供試体の中央部に加力ばりを置き,その

中央に加力材を載せ,加力材を介して鉛直荷重を徐々にかけて破壊に至るまでの荷重の最大値を測定

する。


34

A 8972

:2008

単位  mm

支持部

100

かつ 1/18 l 以上

支柱間距離(l )

専用の
つかみ金具

専用のつかみ金具をもつ床材

加力ばり(100×100 程度)
長さは供試体の幅寸法

加力位置

供試体

鉛直荷重

加力材

支持台

加力ばり

図 46−曲げ試験

b)

踏抜き試験  床材にエキスパンドメタルなどを使用する場合は,図 47 に示すように支持台の上に取り

付けられた供試体で,はり材と布材とで囲まれた面積が最大となる部分の中央部に加力材を置き,そ

の上に鉛直荷重を徐々にかけて破壊に至るまでの荷重の最大値を測定する。

単位  mm

支持台

支柱間距離(l

150

 以上,かつ  18 l 以上

支持部

100

供試体

加力位置

鉛直荷重

加力材

布材(エキスパンドメタルなど)

はり材

専用のつかみ金具をもつ床材

専用の
つかみ金具

図 47−踏抜き試験

6.4.1.3

連結ステージの手すりの水平移動量及び強度試験

図 48 に示すように,試験架台の上に支柱間隔で基部金具を固定し,供試体の手すり支柱を差し込む。次

に,手すり材の中央の位置に引張用ワイヤロープを取り付け,水平ジャッキで水平方向に徐々に荷重をか

け,300 N のときにおける水平方向の移動量と破壊に至るまでの荷重の最大値とを測定する。

100 以上,かつ(1/18)以下

100 以上, 
かつ(1/18)以下


35

A 8972

:2008

試験架台

基部金具

供試体

ワイヤロープ

水平ジャッキへ

手すり材

加力点(手すり材の中央)

図 48−手すりの曲げ試験

6.4.2

歩廊設備

6.4.2.1

枠形ブラケット式の強度試験

図 49 に示すように,試験を安全な方法で行うために,供試体 2 枚を 500 mm 間隔で並べて試験架台の上

に置き,指定のボルトで固定した後,加力ばりを水平材の中央部に架け渡し,加力ばりの中央部に置かれ

た加力材を介して,鉛直荷重を徐々にかけ,供試体一枚当たりの荷重の最大値を測定する。

なお,傾斜角  (θ)は,枠形ブラケットを構成する部品・部位のうち,いずれかの部材の強度が最小とな

るときの角度とする。

単位  mm

鉛直荷重

加力材

θ

°

水平材

供試体

供試体

加力位置

開き防止ジグ

加力ばり(□100)

50

0

図 49−枠形ブラケット式の強度試験

6.4.2.2

ユニット形ブラケット式の強度試験

図 50 に示すように,試験架台に設けた単管の腕木に供試体を設けた後,加力ばりを床板の中央に架け渡

し,加力ばりの中央部に置かれた加力材を介して鉛直荷重を徐々にかけ,破壊に至るまでの荷重の最大値

を測定する。


36

A 8972

:2008

なお,傾斜角  (θ)は,ユニット形ブラケットを構成する部品・部位のうち,強度が最小となるときの角

度とする。

単位  mm

鉛直荷重

加力材

床板

供試体

腕木

加力位置

θ

°

加力ばり(□100)

図 50−ユニット形ブラケット式歩廊の強度試験

7

機械構台設備の構成

機械構台設備は,機械作業構台,機械移動構台及び機械仮受構台に区分し,各構台にはシステム足場を

用いるもの(1 種)及び単管とクランプとを用いるもの(2 種)がある。

7.1

機械構台設備

7.2

一般性能

4.2

に準じる。

7.2.1

種類

a)

機械作業構台  永久アンカーを埋設する場合の削孔工事に使用する削孔機,又はその他の工事のため

に機械類を載せて作業を行う場合に設置する。

b)

機械移動構台  工事に使用する機械を作業場所まで移動するための通路として,また,構台上で作業

を行いながら移動する場合などに設置する。

c)

機械仮受構台  工事に使用する機械類及び機材を,一時仮置きする場合に設置する。

7.2.2

構成部材

機械作業構台,機械移動構台及び機械仮受構台の構成部材の名称及びその機能は,

表 24 による(図 51

及び

図 52 参照)。


37

A 8972

:2008

c

a

c

a

b

b

図 51−システム足場部材を用いた場合における

1

種)の構成部材の例

図 52−単管とクランプとを用いた場合における

2

種)の構成部材の例

表 24−部材の名称及びその機能

部材の名称

機能

図 51 及び図 52 

表示番号

床材

機械及び人を載せて作業を行うための床で,構台を構成

する部材

根太

床材を支持・固定し,構台を構成する部材

手すり

人の墜落・転落・転倒を防止するための装備機材で,二
段手すり又は手すり枠がある。

兼用ネット

人の墜落・転落及び物の飛来・落下による危険防止のた
めの装備機材

つま先板

人の墜落・転落及び物の落下による危険防止のための装
備機材

大引き

根太を固定・支持する部材で,  構台を構成する部材

上端ジャッキ類

大引きを固定するため,また,床のレベルを水平調整す
るための部材

支柱

鉛直方向の荷重を支持する部材

水平材

支柱間を水平に連携するための部材及び根太を支持する
ために用いる部材

斜材

斜方向に支柱同士を固定するほか,水平荷重を地面に伝
達させるための部材

下端ジャッキ類

レベルを水平調整するためのほか,鉛直方向の荷重を支

持する部材

固定ベース

鉛直方向の荷重を支持する部品

根がらみ

各支柱が単独で滑動しないように支柱同士を連携する部

クランプ

手すり支柱に上桟,中桟を固定するための緊結金具

7.2.3

寸法

箇条 に示す,機械構台設備の寸法などについては,

表 25 による。


38

A 8972

:2008

表 25−機械構台設備の寸法など

種類

寸法など

床材:床材に木材を使用する場合の板厚は 25 mm 以上とする。

手すり高さ:構台の床面から上桟上面までの高さは,900 mm 以上
とする。

機械作業構台,機械移動構台,機械

仮受構台(

図 51 及び図 52 参照)

つま先板:JIS A 8962 による。

7.2.4

強度

機械作業構台,機械移動構台及び機械仮受構台の強度は,次による。

a)

使用荷重  斜材の水平方向及び鉛直方向の最大使用荷重は,表 26 によって求めた値とする。

表 26−使用荷重

単位  kN

項目

システム足場(1 種)

単管及びクランプ(2 種)

斜材の水平方向の使用荷重(

H

H

≦11.76×cosθ

a)

H

≦3.43×cosθ

b)

斜材の鉛直方向の使用荷重(

V

V

≦11.76×sinθ

a)

V

≦3.43×sinθ

b)

a)

  この表の数値 11.76 は,システム部材を用いて組み立てられる機械構台設備(1 種)に対して,一般的

に使用されることの多い標準的な削孔機(重量 30 kN,推力 60 kN)を搭載した場合の,斜材に必要な
耐力の値である。そこで,この数値を用いて斜材の水平方向及び鉛直方向の最大使用荷重を求めると,
水平方向に対して 11.76=

H

P

/cosθ,鉛直方向に対しては 11.76=

V

P

/sinθとなり,表中の式を得る(図

53

参照)

b)

  一方,単管とクランプとを用いて組み立てられる機械構台設備(2 種)においては,クランプ(緊結金

具)の耐力は定まっており,この表の数値 3.43 はクランプの許容耐力である。そこで,この数値を用い

て斜材の水平方向及び鉛直方向の最大使用荷重を求めると,水平方向に対して 3.43=

H

P

/cosθ,鉛直方

向に対しては 3.43=

V

P

/sinθとなり,表中の式を得る(図 53 参照)。

図 53−説明図

b)

強度  強度は,7.4.1 の試験を行ったとき,表 27 の規定に適合しなければならない。

表 27−強度

単位  kN

測定値

項目

最小値

平均値

システム足場部材の斜材の鉛直方向の強度(

V

24.0 sinθ以上 26.4

sinθ以上

単管及びクランプの斜材の鉛直方向の強度(

V

9.81 sinθ以上 10.8

sinθ以上


39

A 8972

:2008

7.3

構造

機械構台設備は,機械作業構台,機械移動構台及び機械仮受構台に区分し,それぞれの構台においては,

システム足場部材を用いて組み立てるもの(1 種)及び単管とクランプとを用いて組み立てるもの(2 種)

の 2 種類とする。また,機械構台設備は,支柱,水平材,斜材,大引き,根太,構台,根がらみ,ジャッ

キ類のほか,手すり,つま先板などの装備機材で構成し,構造は次による(

図 54 及び図 55 参照)。

a)

構台

1)

構台は,床材,根太,大引きなどで構成し,溶接,リベット,その他の方法によって結合したもの

又は組立式としたものとする。

2)

床材の表面は滑り止めを施す。

3)

根太と大引き及び大引きとジャッキ類の固定は,番線による方法か,又はその他の方法とする。

b)

水平材,斜材  支柱への固定は,次による。

1)

システム足場部材を用いて組み立てる場合の水平材,斜材と支柱との固定は,水平材などの両端部

に設けられた専用の緊結金具と支柱に設けられた専用の緊結金具によって強固に固定できる構造の

ものとする。

2)

単管とクランプとを用いて組み立てる場合の水平材,斜材又は大ブレスと支柱との固定は,クラン

プによって固定するものとする。

c)

手すり  構造は,次による。

1)

手すり枠又は二段手すりとする。

2)

脱落防止のため抜け止め機能を備えているものとする。

d)

つま先板  JIS A 8962 による。

図 54−システム足場部材を用いた(種)

機械構台設備の部材構成の例

図 55−単管とクランプとを用いた(種)

機械構台設備の部材構成の例

7.4

試験方法

7.4.1

機械作業構台設備,機械移動構台設備及び機械仮受構台設備

a)

システム足場部材を用いた斜材の鉛直方向の抵抗能力試験  1 種にあっては,図 56 に示すように,試


40

A 8972

:2008

験機ベッドの上に供試体を取り付けた構造物を設置して水平調整した後,大引き受けジャッキに加力

ばり A を載せる。さらに,その中央に加力ばり B を置き,加力材を介して鉛直荷重を徐々にかけ,破

壊に至るまでの荷重の最大値を測定する。

なお,単管とクランプとを用いた(2 種)の斜材の鉛直方向の抵抗能力については,JIS  A 8951 

規定する緊結金具に準じるものとする。

単位  mm

図 56−システム足場部材を用いた斜材の鉛直方向の抵抗能力試験

8

装備機材

8.1

一般性能

4.2

に準じる。

8.1.1

種類

種類は,次による。

a)

手すり枠  人の墜落・転落・転倒を防止するため,“昇降・歩廊設備”及び“機械構台設備”に取り付

けて使用する上桟,中桟,柱などからなる枠状の手すり。

b)

つま先板  人の墜落・転落及び物の落下による危険を防止するため,床材の端又は開口部におおむね

垂直に設ける板状のもの(

図 39 及び JIS A 8962 参照)。

c)

兼用ネット  人の墜落・転落及び物の飛来・落下による危険を防止するためのもので,墜落に対する

衝撃吸収性能と物の落下に対する耐貫通性能とをもっている(

図 31 及び図 32 参照)。

d)

メッシュシート  物の飛来・落下による危険を防止するため,機械構台設備などに垂直に取り付けて

使用するシートで,物の落下に対する耐貫通性能をもっている(

図 B.22 参照)。

e)

親綱  水平,傾斜及び垂直に取り付けて安全帯の取付け設備として使用するロープ(JIS M 7624 参照)。

9

製造

製造は,次による。

a)

金属製  防せい(錆)の必要があるものは,塗装・めっきなどをするものとする。

b)

木製  木製のものは,防水塗装などの処理を施すものとする。


41

A 8972

:2008

10

検査

検査は,各機材の試験方法及び目視などによって行い,性能及び構造に規定する各品質項目に適合しな

ければならない。

なお,抜取検査は,合理的な抜取検査方式とする。

11

表示

製品には,次の事項を表示する。

a)

製品名,形式及び種類

b)

製造業者名又はその略号

c)

最大使用荷重

d)

製造年

e)

使用条件

f)

日本工業規格の番号及び種類

12

取扱い及び経年管理の注意事項

製品には,次に示す取付方法及び経年管理の注意事項を添付しなければならない。ただし,分割こん(梱)

包の場合には,主要な部材のこん包に添付する。

a)

取付方法

1)

組立方法

2)

構成要素との組合せ及び他の斜面・法面工事用仮設設備との併用方法

3)

設置・解体時の注意事項

4)

点検など使用時の注意事項

b)

経年管理の注意事項

1)

さびなどの手入れ方法

2)

部品などの修理・交換

3)

破損品の廃棄

4)

保管上の注意事項


42

A 8972

:2008

附属書 A

規定)

斜面・法面工事用仮設設備施工標準

序文

この附属書は,斜面・法面工事用仮設設備施工標準について規定する。

A.1

適用範囲

この設備の適用範囲は,次のすべてを包含する。

a)

墜落防護設備,昇降・歩廊設備,機械構台設備の施工及び設置を実施する場合の,斜面・法面工事用

仮設設備と装備機材との標準的な配置。

b)

斜面・法面工事用仮設設備の設置及び施工を実施する場合の,地盤の条件などによって異なる設置基

準。

c)

機械構台設備の設置及び施工を実施する前に行う設計図書の作成。

d)

チェックリストによる安全点検の実施。

A.2

斜面・法面工事用仮設設備の設置・施工

A.2.1

墜落防護設備

斜面・法面工事などの作業で,人の墜落・転落・滑落のおそれのある場合は,安全帯の取付設備である

親綱設備及び墜落防護さく(柵)設備を設置する。

A.2.1.1

親綱設備

a)

設置  親綱設備の地盤への設置においては,次による。

1)

根入れによって親綱支柱を設置する場合は,極度にぜい弱な地盤に設置してはならない。

2)

コンクリート構造物の上に親綱支柱を設置する場合は,コンクリートの劣化,ひび,割れなどの異

常がないことを確認した上で設置する。

3)

親綱を立木に固定する場合は,親綱の衝撃力に十分に抵抗できる立木の根元付近に固定するものと

する(

図 A.1 参照)。

直線上にある立木

プロテクター

根元付近

親綱取付けロープ

親綱

図 A.1−施工の例


43

A 8972

:2008

b)

施工  施工においては,十分な強度が確保できるように行うものとする。

1)

根入れによって親綱支柱を設置する場合

1.1)

地表から親綱取付点の中心までの突出し長さは,十分な強度をもつ長さの範囲内とする。

1.2)

根入れ長さは,十分な強度をもつ長さ以上とする。

例えば,単管を 値=8 の砂質土(けい砂 5 号)

,突出し長さ 200 mm,根入れ長さ 800 mm にな

るように打ち込んだ場合に得られる強度をいう。

2)

立木に取り付ける場合,直線上にある立木 2 本から親綱をとるものとする(

図 A.1 参照)。

3)

根入れによる親綱支柱の斜面に対する根入れ方向の範囲は,

図 A.2 による。

図 A.2−根入れ方向の範囲

A.2.1.2

墜落防護さく設備

a)

設置  墜落防護さく(柵)設備の地盤への設置においては,次による。

1)

根入れによって墜落防護さく(柵)設備を設置する場合は,極度にぜい弱な地盤に設置してはなら

ない。

2)

コンクリート構造物の上に墜落防護さく(柵)設備を設置する場合は,コンクリートの劣化,ひび,

割れなどの異常がないことを確認して設置する。

b)

施工  施工においては,十分な強度が確保できるように行うものとする。

1)

支柱を根入れによって墜落防護さく(柵)設備を設置する場合は,十分な強度が確保できるように

施工するものとする。

2)

支柱を根入れによって墜落防護さく設備を斜面に設置する場合の根入れ方向の範囲は,

図 A.3 によ

る。

図 A.3−根入れ方向の範囲


44

A 8972

:2008

A.2.2

昇降・歩廊設備

A.2.2.1

昇降設備

A.2.2.1.1

傾斜自在形昇降階段及び組立式傾斜形昇降階段

a)

設置  傾斜自在形昇降階段及び組立式傾斜形昇降階段の地盤への設置においては,次による。

1)

鋼管くいの根入れによって昇降階段を設置する場合は,極度にぜい弱な地盤に設置してはならない。

2)

コンクリート上に設置する場合は,コンクリートの劣化,ひび,割れなどの異常がないことを確認

して設置する。

b)

施工

斜材

水平材

(法枠)

鋼管くい
十分な長さに根入れする

昇降階段

図 A.4−傾斜の角度が大きい場合の施工例

1)

組立においては,十分な強度を確保するように行う。

2)

地盤に鋼管くいを打ち込み,くいに水平材を取り付け,昇降階段を固定する場合は,次による。

2.1)

十分な根入れを行う。

2.2)

斜面の傾斜角度が大きい箇所に昇降階段を設置する場合は,鋼管くいが相当に長くなるので,こ

のような場合には,鋼管くいなどが不安定にならないように斜材などで補強する(

図 A.4 参照)。

2.3)

連結ステージを併用する場合は,連結ステージ側の鋼管くいには反対側の鋼管くいより大きな荷

重が作用するので,反対側の鋼管くいより更に深く根入れするなどによって,沈下の防止措置を

講じる。

3)

設置角度は,20∼75°とする。

4)

滑動のおそれのある場合は,滑動しないよう防止措置を講じる。

A.2.2.1.2

連結ステージ

a)

設置  昇降階段が不安定な場合は,連結ステージをこれに設置してはならない。

b)

施工  組立においては,十分な強度を確保するように行う。


45

A 8972

:2008

A.2.2.1.3

踊り場ユニット

a)

設置  踊り場ユニットの地盤への設置は,次による。

1)

鋼管くいの根入れによって,踊り場ユニットを設置する場合は,極度にぜい弱な地盤に設置しては

ならない。

2)

コンクリート上に設置する場合は,コンクリートの劣化,ひび,割れなどの異常がないことを確認

して設置する。

b)

施工  (図 A.5 及び図 A.6 参照)

斜材及び根がらみ

鋼管くい

クランプ

斜面

手すり支柱
(鋼管くいと兼用)

傾斜自在形昇降階段

つかみ金具

鋼管くい

つかみ金具

水平材

クランプ

図 A.5−組立式  施工例

図 A.6−ユニット式  施工例

1)

組立においては,十分な強度を確保するように行う。

2)

地盤に鋼管くいなどを根入れして設置する場合は,次による。

2.1)

十分な根入れを行う。

2.2)

斜面の傾斜角度が大きい箇所に昇降階段を設置する場合,鋼管くいは相当に長くなるので,この

ような場合は,鋼管くいなどが不安定にならないように,斜材などで補強するものとする(

図 A.4

参照)

3)

敷板などを用いて,その上に設置する場合は,次による。

3.1)

斜面を平たんにした後,地固めする。

3.2)

地固めした上に敷板などを置き,支柱が動かないように支柱下端に取り付けた固定ベース,又は

ジャッキ類と敷板などとをくぎで固定する。

4)

斜材の鉛直方向の許容抵抗能力によって設置する場合は,支柱に作用する鉛直荷重は,その支柱に

結合する斜材の鉛直方向の合計許容抵抗能力の値以下になるように組立・施工を行う。

5)

滑動のおそれのある場合は,防止措置を講じる。

A.2.2.2

歩廊設備

作業者の移動又は軽作業を行う場合において,墜落・転落のおそれのある場合は,歩廊設備を設置する。

A.2.2.2.1

支柱式歩廊

a)

設置  地盤などへの設置は,次による。

1)

鋼管くいの根入れによって支柱式歩廊を設置する場合は,極度にぜい弱な地盤に設置してはならな

い。


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A 8972

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2)

コンクリート上に設置する場合は,コンクリートの劣化,ひび,割れなどの異常がないことを確認

して設置する。

b)

施工  (図 A.7 及び図 A.8 参照)

滑動防止材

べースジャッキ

支柱

横断図

くぎ

敷板

図 A.7−施工例

図 A.8−水平ブレスの設置例

1)

組立においては,十分な強度を確保するように行う。

2)

地盤に鋼管くいなどを根入れして設置する場合は,十分な根入れを行う。

3)

敷板などを敷いて,その上に設置する場合は,次による(

図 A.7 参照)。

3.1)

斜面を平たんにした後,地盤を突き固める。ただし,地耐力が十分にある地盤については,この

限りではない。

3.2)

地固めしたその上に敷板などを置き,支柱が動かないように支柱下端に取り付けた固定ベース,

又はジャッキ類と敷板などをくぎで固定する。

4)

コンクリート造などのく体面の上に設置する場合は,支柱下端は,角度自在ジャッキなどを使用す

るか,又はベースジャッキなどの下面に法面傾斜に合わせて加工した受台とくぎなどで固定して,

く体面上に設置する。

5)

斜材の鉛直方向の許容抵抗能力によって設置する場合は,支柱に作用する鉛直荷重は,その支柱に

結合する斜材の鉛直方向の合計許容抵抗能力の値以下になるように組立・施工を行う。

6)

滑動・転倒の防止措置  滑動・転倒のおそれのある場合は,法方向の全構面に滑動・転倒の防止措

置を講じるものとする(

図 A.7 参照)。ただし,展開方向の各スパンに水平ブレスなどによる水平構

を設けた場合は,この限りではない(

図 A.8 参照)。


47

A 8972

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A.2.2.2.2

ブラケット式歩廊

a)

設置  ブラケット式歩廊を設置する場合は,次による。

1)

鋼管くいの根入れによって支柱式歩廊を設置する場合は,極度にぜい弱な地盤に設置してはならな

い。

2)

コンクリート上に設置する場合は,コンクリートの劣化,ひび,割れなどの異常がないことを確認

して設置する。

b)

施工

縦ばた(型枠材)

コンクリート

アンカーボルト

横ばた(型枠材)

固定金具

図 A.9−コンクリート盤への設置例

図 A.10−型枠材への設置例

鋼管くい

つかみ金具

水平材

鋼管くい

つかみ金具

図 A.11−斜面への設置例

1)

組立においては,十分な強度を確保するように行う。

2)

コンクリート擁壁などに固定する場合のアンカーボルトは,指定された寸法のものを用いて,十分

な埋め込み深さを確保して施工するものとする(

図 A.9 参照)。

3)

型枠材の横ばたなどに取り付ける場合は,横ばたなどの強度を確認する(

図 A.10 参照)。

4)

斜面に鋼管くいなどを打ち込む場合は,十分な根入れを行うものとする(

図 A.11 参照)。

5) 

その他の方法でブラケット式歩廊を設置する場合は,十分な強度を確保できる方法で施工するもの

とする。


48

A 8972

:2008

A.2.3

機械構台設備

機械作業構台,機械移動構台,機械仮受構台

A.2.3.1

設置

a)

設置  地盤などへの設置は,次による。

1)

地盤に設置する場合は,極度にぜい弱な地盤に設置してはならない。

2)

コンクリート上に設置する場合は,コンクリートの劣化,ひび,割れなどの異常がないことを確認

して設置する。

3)

地盤への設置の方法  3.1),3.2)又は 3.3)のいずれかの方法による。

3.1)

敷板・敷角などを敷いてその上に設置する場合は,次による(

図 A.12 参照)。

3.1.1)

地盤を平たんにした後,地固めする。ただし,地耐力が十分にある場合は,この限りではない。

3.1.2)

地固めしたその上に敷板などを置き,支柱下端に取り付けた固定ベース,又はジャッキ類と敷板

などをくぎで固定する。

図 A.12−単管とクランプとを用いて組み立てられた機械構台設備の施工例

3.2)

斜材の鉛直方向の抵抗能力によって支柱の鉛直荷重を負担させる方法で設置する場合は,次によ

る(

図 A.13 参照)。

3.2.1)

“検討の支柱”の下端に作用する鉛直荷重に対して,その支柱に接続する法方向及び展開方向の

斜材の鉛直方向の合計許容抵抗能力の値の方が大きいことを強度検討において確認が行われて

いることとする。

図 A.13−システム足場部材を用いて組み立てられた機械構台設備の施工例


49

A 8972

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3.3)

斜材の抵抗能力が不足する場合の設置  一般に山側の支柱には,支柱の下端に作用する鉛直荷重

は斜材の鉛直方向の許容抵抗能力よりも大きくなる場合がある。このような場合は,次の 3.3.1),

3.3.2)

及び 3.3.3)のうち,いずれかの方法によって不同沈下の防止の措置を講じるものとする(

A.14

参照)

3.3.1)

支柱の下端の地盤を突き固めて,必要な地耐力を得る方法。ここでいう必要な地耐力(単位

kN/m

2

)とは,山側の支柱下端に作用する鉛直荷重から支柱に接続する斜材の鉛直方向の許容抵

抗能力を差し引いた値をいう。

3.3.2)

法肩に設けたあて物まで根太を伸ばしてあて物に荷重を分担させて山側の支柱の下端に作用す

る鉛直荷重を低減させる方法。山側の支柱の下端に作用する鉛直荷重に対して,その支柱に接続

する法方向及び展開方向の斜材の鉛直方向の合計許容抵抗能力の値の方が大きいことを強度検

討において確認が行われていることとする。

3.3.3)  3.3.1)

及び 3.3.2)を組み合わせた方法。

図 A.14−システム足場部材を用いて組み立てられた機械構台設備の施工例

4)

コンクリート造などへの設置の方法  コンクリート造などのく体面上に設置する場合は,支柱下端

は,角度自在ジャッキなどを使用するか,又はジャッキベースの下面に法面傾斜に合わせて加工し

た受台とくぎなどで固定して,く体面の上に設置する(

図 A.15 参照)。

図 A.15−システム足場部材を用いて組み立てられた機械構台設備の施工例

b)

施工

1)

組立ては,施工図に従って行う。

2)

やむを得ず施工図を変更して組立てを行う場合は,事前に設計者の指示を受けなければならない。

3)

組立てにおいては,指定の部材を使用し,指定された方法で強固に結合する。

4)

滑動・転倒の防止措置  滑動・転倒の防止措置は,次による(

図 A.16 及び図 A.17 参照)。


50

A 8972

:2008

図 A.16−システム足場部材を用いて組み立てられた機械構台設備の施工例

図 A.17−水平ブレスによる水平構の例

4.1)

法方向の各構面は,強度検討によって求められた設置数(

図 A.16 の場合=3)で滑動・転倒の防

止措置を講じる(

図 A.16 参照)。

注記  展開方向に水平構を設けることによって,法方向の各構面に滑動・転倒の防止措置を設け

ない場合は,斜面を滑り落ちる力は滑動・転倒の防止措置をとった構面が負担することに

なるので,必要によって水平構の強度検討を行うものとする(

図 A.17 参照)。

4.2)

山側に最も近い支柱には,4.1)  の設置数の如何にかかわらず滑動・転倒の防止措置を講じるもの

とする。

4.3)

展開方向の傾斜が 20 度を超えるときは,法方向と同様の防止措置を講じる。

A.3

機械構台設備を施工するに当たっての設計図書の作成

A.3.1

施工図の作成

機械構台設備の施工図の作成においての必要な要件は,次による(

図 A.18 及び図 A.19 参照)。

a)

施工図に記された支柱間隔,水平材及び斜材の垂直取付間隔,根太及び大引きの配置間隔などは,強


51

A 8972

:2008

度検討を行うものとする。

b)

施工図の作成において記入すべき内容は,次による。

1)

法方向の横断図  支柱間隔,水平材の取付位置,斜材,又は大ブレスの取付け及び設置位置,根太・

大引きの寸法及び設置間隔などを明確に図示する。

2)

展開方向の立面図  支柱間隔,水平材の位置,斜材,又は大ブレスの設置位置,根太の寸法及び配

置間隔,敷板の種類及び寸法などを明確に図示する。

3)

平面図  必要に応じて作成する。

4)

詳細図  必要に応じて作成する。

5)

滑動・転倒防止措置  使用する部材及び寸法,方法,設置位置などを図示するか又は文言で明記す

る。

図 A.18−システム足場部材を用いて組み立てられる場合の施工図に記入すべき内容

図 A.19−単管とクランプとを用いて組み立てられる場合の施工図に記入すべき内容

A.3.2

設計標準

A.3.2.1

基本設計荷重

設計計算に用いる荷重の区分・種類・内容は,

表 A.1 による。


52

A 8972

:2008

表 A.1−荷重の区分・種類・内容

荷重の区分

種類

内容

足場部分の自重

構台部分より下部の足場自重

固定荷重

構台部分の自重

床材,根太,大引きなどの自重

床荷重

作業員及び工具類の重量  1.47 kN/m

2

機械本体重量

油圧ユニットなどが別置きのときは,本体重量に含めない

つ(吊)り荷重

親くいなどの重量

鉛直方向の衝撃荷重

搭載する機械本体重量の 20  %の値とする。

積載荷重

及び

鉛直方向の荷重

鉛直方向の昇降慣性力

つ(吊)り荷重量の 20  %の値とする。

削孔機などの推力  (

S

P

)による水平分

力  (

H

P

)

S

P

cosθ  ただし,θは水平からの傾斜角

急発進・急停止時の水平慣性力

車体重量の 30  %の値

風荷重は,次の式を用いて求めた値とする。 
Pqz×C×A 
ここに,P:足場に作用する風荷重 (N)

        qz:地上高さ (m)における設計用速度圧 (N/ m

2

)

        C:足場の風力係数 
        A:作用面積 (m

2

)

水平荷重

照査水平荷重

鉛直荷重の 5  %の値

A.3.2.2

荷重の組合せ及び算定部材・部位

表 A.2 による。

表 A.2−荷重の組合せ及び算定部材・部位

作業状態

荷重の組合せ

算定部位

休止時

2

1

2

1

L

L

D

D

W

W

W

W

支柱,斜材・緊結部(鉛直方向)

,敷板,  根

太,大引き,水平材

走行時

2

2

1

L

D

D

W

W

W

支柱,敷板,根太,大引き,水平材

1

2

1

2

1

p

L

L

D

D

W

W

W

W

W

作業時

2

3

2

1

2

p

L

L

L

D

W

W

W

W

W

支柱,斜材(鉛直方向)

,敷板,根太,大引き,

水平材

H

P

斜材・緊結部(水平方向)

H

F

斜材・緊結部(水平方向)

wh

W

斜材・緊結部(水平方向)

水平荷重

P

a

斜材・緊結部(水平方向)

注記 1  表中の記号は,次による。

固定荷重

1

D

W

:  足場自重

2

D

W

:  構台自重

積載荷重

1

L

W

:  床荷重。ただし,機械の直下は,床荷重は“0”とする。

2

L

W

:  機械本体重量

3

L

W

:  つ(吊)り荷重

1

p

W

:  機械による鉛直方向の衝撃荷重

2

p

W

:  つ(吊)り荷重による昇降慣性力

水平荷重

H

P

:  削孔時の推力の水平分力

H

F

:  急発進・急停止したときの走行慣性力

wh

W

:  風荷重(作業風速とする)

a

P

:  照査水平荷重

注記 2  強度検討においては,表中の組合せ荷重のうち,部材・部位に対して最も不利な組合せについて検討

すればよいものとする。


53

A 8972

:2008

A.3.2.3

部材に発生する応力の値,割増し係数及び支柱の継手効率

A.3.2.3.1

部材に発生する曲げ応力などの値

a)

各部材に発生する曲げ応力,せん断応力などは部材に対して最も不利な位置に外力などが作用したと

きの値とする。

b)

各部材に発生するたわみは,部材に対して最も不利な位置に外力などが作用したときの値とする。

c)

a)

及び b)において,搭載する機械によって発生する外力の作用点が明らかな場合は,実寸法を用いて

各応力を求めてもよい。

d)

複数の機械類が構台に搭載される場合  複数の機械類の占有領域は重なることがないので,部材に作

用する部材の曲げ応力などは,最も不利となる機械について検討を行えばよい。

e)

制限たわみ  部材に発生するたわみ(δ)は,次の式から求めた値以下とする。

δ

a

=0.816

ここに,

δ

a

:  制限たわみ (cm)

l:  支持間隔 (m)

A.3.2.3.2

許容応力度の割増し

a)

一般にシステム足場の部材の割増しは,通常斜材を除いて行わない。また,斜材の荷重の割増しは,

許容荷重に 1.1 を乗じた値を限度とする。

b)

構台床を構成する部材

1)

木製,金属製の構台の床材  通常,割増しは行わない。

2)

根太及び大引き

2.1)

木材については,割増しは行わない。

2.2)

金属製の根太及び大引きの割増しは,

表 A.3 及び表 A.4 の値に 1.1 を乗じた値を限度とする。ただ

し,割増しは,削孔機重量などの鉛直荷重又は床荷重を加えて強度検討を行う場合とする。

c)

単管を緊結するクランプ  クランプの割増しは,表 A.5 の値に 1.1 を乗じた値を限度とする。ただし,

削孔機の推力などの水平分力,不同沈下及び転倒・滑動防止材の強度検討を行う場合とする。

A.3.2.3.3

支柱の継手効率

a)

システム足場(種)の場合  公的機関などで認められた値とする。

b) 

単管足場(種)の場合  ジョイント低減係数(K)は,0.75 とする。

A.3.2.4

材料の許容応力度など

a)

鋼材の許容応力度  鋼材の許容応力度の値は,次による。

1)

許容曲げ応力度及び許容圧縮応力度の値は,当該鋼材の降伏点強さの値又は引張強さの値の 4 分の

3 の値のうち,いずれか小さい値の 3 分の 2 の値以下とする。

2)

許容せん断応力度の値は,当該鋼材の降伏点強さの値又は引張強さの値の 4 分の 3 の値のうち,い

ずれか小さい値の 100 分の 38 の値以下とする。

3)

許容支圧応力度の値は,当該鋼材の降伏点強さの値以下とする。

b)

材料の許容座屈応力度

1)

鋼材の許容座屈応力度  次の式によって計算を行って得た値以下とする。

ν

λ

σ

2

/

4

.

0

1

Λ

ac

  ただし,

λ≦Λの場合


54

A 8972

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2

/

29

.

0

Λ

ac

λ

σ

          ただし,

λ

Λ

の場合

ここに,  σ

ac

:  許容座屈応力度

λ

:  細長比(=座屈長さ/断面 2 次半径)

Λ:  限界細長比(=

2

π ×E/0.6F)  ただし,E=20 580 kN/cm

2

v:  安全率 1.5+0.57 (

λ

/

Λ

)

2

F:  降伏点

2)

木材の繊維方向の許容座屈応力度  次の式によって計算を行って得た値以下とする。

f

k

c

(1−0.007L

k

/i)  ただし,L

k

/i≦100 の場合

f

k

=0.3f

c

/ (L

k

/100i)

2

    ただし,L

k

/i>100 の場合

ここに,

L

k

:  支柱の有効座屈長さ (cm)

i:  支柱の最小断面二次半径 (cm)

f

c

:  許容圧縮応力度 (kN/cm

2

)

f

k

:  許容座屈応力度 (kN/cm

2

)

c)

材料の材質による許容応力度  表 A.3 及び表 A.4 による。

1)

鋼材の許容応力度

表 A.3−鋼材の許容応力度

単位  kN/cm

2

材質

引張り

圧縮

曲げ

せん断

支圧

SS400 
STK400

15.7 15.7 15.7  8.9  23.5

STKR400  16.3 16.3 16.3  9.3  24.5 
STK490  21.0 21.0 21.0 12.0 31.5 
STKR490  21.7 21.7 21.7 12.4 32.5 
STK500  23.7 23.7 23.7 13.2 35.5

STK540  26.0 26.0 26.0 14.8 39.0

2)

木材の許容応力度

表 A.4−木材の許容応力度

単位  kN/cm

2

種類

引張り

圧縮

曲げ

せん断  (x)

ひのき,あかまつ級

1.32 1.18 1.32 0.103

すぎ,えぞまつ級

1.03 0.88 1.03 0.074

かし

1.91 1.32 1.91 0.21

なら,くり級

1.47 1.03 1.47 0.15

合板足場板

− 1.62 −

丸太

使用する材料の種類によって,上記の 4/3 倍

注記  許容せん断応力の値は,繊維方向と直角方向の値とする。

d)

緊結金具(クランプ)の許容支持力  表 A.5 による。

表 A.5−許容支持力

単位  kN

緊結金具の種類

許容支持力

直交形 4.9

自在形 3.43


55

A 8972

:2008

A.3.2.5

載荷方法

構台を構成する床材,根太,大引きなどに作用する積載荷重は,例えばそりタイプ 1 の削孔機の重量(衝

撃荷重を含む)をスキッドフレーム間で囲まれる投影面積で除した単位面積当たりの荷重ではない。積載

荷重は,スキッドフレームなどが床材に接地する部分の接地面積で除した値としなければならない(

A.20

及び

図 A.21 参照)。

図 A.20−投影面積

図 A.21−接地面積

図 A.22∼図 A.27 に示す機械は,機械構台設備に搭載する代表的なもので,これらの載荷方法を規定す

る。図中の記号

2

L

は,機械本体の重量とし,衝撃荷重などは含まない。

a)

削孔機

1)

そりタイプ  1

θ

°

引抜力

水平反力(

H

一般図(休止時)

l

押し力

一般図(作業時)

l

0.75 l

自重( )

L2

推力(

S

図 A.22−削孔機(そりタイプ  1

2)

そりタイプ  2


56

A 8972

:2008

θ

°

休止時

水平反力(

H

一般図

自重( )

L2

l

スライドべース

推力(

0.5  /l

L2

S

0.75  /l

作業時

L2

図 A.23−削孔機(そりタイプ  2

3)

アウトリガータイプ

図 A.24−削孔機(アウトリガータイプ)

4)

クローラタイプ

l

0.75 l

 作業時
(アウトリガー使用の場合)

アウトリガー間隔

自重( )

走行時/休止時

走行慣性力

l

自重( )

L2

水平反力(

推力(

S

引抜力

作業時

0.75

W

L

2

H

押し力

L2

一般図(作業時)
進行方向で作業する場合

推力(

S

0.25

W

アウトリガー

L

2

水平反力(

引抜力

押し力

H

自重( )

L2

図 A.25−削孔機(クローラタイプ)


57

A 8972

:2008

b)

ボーリング機械(そりタイプ)

l

自重(

作業時

l

L2

休止時

l

 /l

L2

図 A.26−ボーリング機械(そりタイプ)

c)

ミニショベル

自重( )

作業時

0.75 l

走行慣性力

自重( )

走行時/休止時

接地長さ l

L2

L2

図 A.27−ミニショベル

A.3.2.6

水平荷重を受けるときの斜材の検討

A.3.2.6.1

水平せん断力が作用する場合

図 A.28 に示しているように,山側の支柱の構台床面までの高さは,組立て及び施工する上である程度の

高さが必要になる。このため水平反力  (

H

P

)によって法方向の各支柱には水平せん断力が作用することに


58

A 8972

:2008

なる。他方,山側の支柱下端の支持点から構台床面までの間に設けられた斜材がこの水平せん断力に抵抗

する。斜材の水平せん断抵抗能力の合否の判定は,次の計算による。

a)

法方向の 1 構面に作用する水平力  (H)を求める。

1)

削孔機からの水平反力  (

H

P

)を求める。

H

S

P

cosθ

2)

法方向の 1 構面に作用する水平力  (H)を求める。

H

H

P

(ll

1

) / l

3)

斜材の合計許容抵抗能力  (

B

H

)を求める。

3.1)

システム足場部材を用いて組み立てられる機械構台設備(1 種)の場合

B

=1.1 (

1

B

+2

2

B

H

)=1.1 [ 11.76 (cos

1

α

+2cos

2

α

) ]

ただし,1.1 は,割増し係数

3.2)

単管とクランプとを用いて組み立てられる機械構台設備(2 種)の場合

B

=1.1 (

1

B

+2

2

B

H

)=1.1[ 3.43 (cos

1

α

+2cos

2

α

) ]

ただし,1.1 は,割増し係数

谷側

θ

°

削孔機からの
水平反力(

P

構台床

面まで

の高さ

推力(

P

山側の支柱

滑動防止材

S

構台床面

山側

法方向

α°

H

B1

1

α°

H

2

B2

B2

α°

2

H

展開方向

l

l

l

検討の構面

H

1

図 A.28−システム足場部材(種)による施工例

b)

判定

H

B

であれば,→  可

H

B

であれば,→  不可

ここに,a)の 1)∼3)までの計算式の記号は,

図 A.28 による。

A.3.2.6.2

圧縮力,引張力から求める場合

図 A.29 に示しているように,山側の支柱下端の水平方向の支持点及び水平反力  (

H

P

)の作用点の高さが

ほぼ 0 であるときの斜材は引張力,又は圧縮力を受ける。大ブレスと支柱とを緊結するクランプ(緊結金

具)の必要数  (N)の求め方は,次の計算による。

a)

法方向の 1 構面に作用する水平力  (H)を求める。

1)

削孔機からの水平反力  (

H

P

)を求める。

H

S

P

cosθ

2)

法方向の 1 構面に作用する水平力  (H)を求める。

H

H

ll

1

)/ l


59

A 8972

:2008

3)

斜材に作用する引張力  (Pt),圧縮力  (Pc)を求める。

PtH/cos

α

Pc=−H/cos

α

ただし,1.1 は,割増し係数

4)

斜材と支柱との緊結部の緊結金具の必要数  (N)を求める。

4.1)

必要数  (N)を求める。

NH/cos

α

/3.43

ただし,3.43 は,緊結金具(単管用自在クランプ)の許容耐力

4.2)

引張側大ブレスの緊結金具の数量  (

1

N

)

1

Pt/3.43/1.1

ただし,1.1 は,割増し係数

4.3)

圧縮側大ブレスの緊結金具の数量  (

2

N

)

2

=−Pc/3.43/1.1

ただし,1.1 は,割増し係数

図 A.29−単管足場(種)による施工例

b)

判定

NN

1

N

2

であれば,→  可

NN

1

N

2

であれば,→  不可

ここに,a)の 1)∼4)までの計算式の記号は,

図 A.29 による。

大ブレスの引張荷重及び座屈荷重が,緊結金具の合計許容荷重よりも低い場合は,引張荷重及び座

屈荷重の値に対して判定を行うものとする。

注記  上記の計算において,緊結金具は単管用自在クランプの許容荷重から求めたものである。

A.3.2.7

鉛直荷重を受ける場合の斜材の検討

図 A.30 に示しているように,不同沈下の計算を行う場合は,次による。

a)

支柱  (A)が沈下すると仮定した場合

1)

支柱 (A)に作用する鉛直荷重=P

1

2)

支柱 (A)に連結する斜材の抵抗能力の合計  (

1

V

P

)を求める。

2.1)

システム足場部材を用いて組み立てられる機械構台設備(1 種)の場合


60

A 8972

:2008

1

V

=11.76 (3sin

1

α

+sin

3

α

)×1.1

ただし,1.1 は割増し係数

2.2)

単管とクランプとを用いて組み立てられる機械構台設備(2 種)の場合

1

V

=3.43 (3sin

1

α

+sin

3

α

)×1.1

ただし,1.1 は割増し係数

b)

判定

P

1

1

V

であれば,→  可

P

1

1

V

であれば,→  不可

c)

支柱  (B)が沈下すると仮定した場合

1)

支柱 (B)に作用する鉛直荷重=P

2

2)

支柱 (B)に連結する斜材の抵抗能力の合計  (

2

V

P

)

2.1)

システム足場部材を用いて組み立てられる機械構台設備(1 種)の場合

1

V

=11.76 (3sin

1

α

+sin

2

α

+2sin

3

α

)×1.1

  ただし,1.1 は割増し係数

2.2)

単管とクランプとを用いて組み立てられる機械構台設備(2 種)の場合

1

V

=3.43 (3sin

1

α

+sin

2

α

+2sin

3

α

)×1.1

  ただし,1.1 は割増し係数

d)

判定

P

2

2

V

であれば,→  可

P

2

2

V

であれば,→  不可

ここに,c)の 1)∼2)の計算式の記号は,

図 A.30 による。

図 A.30−システム足場(種)の場合の施工例

A.3.2.8

滑動の検討

滑動防止材の設計を行う場合は,法面機械構台設備が斜面に沿って滑り落ちようとするときの滑り力を

求めるための計算方法は,次による。

a)

平均法面傾斜角度  (θ)を求める。

N

N

N

N

n

n

θ

+・・・・+

θ

θ

θ=

2

2

1

1

ここに,

1

N

θ

1

に設置された支柱の本数(

図 A.31

では,N

1

3


61

A 8972

:2008

N

2

θ

2

に設置された支柱の本数(

図 A.31

では,N

2

2

N: 法方向

1

構面の支柱の総本数(

図 A.31

では,N

5

b)

斜面から滑り落ちようとする力

  (

F

)

を求める。

1)

休止時の場合

θ)

θ−

cos

sin

1

1

μ

G

F

2)

作業時の場合

θ

θ)

θ−

cos

cos

sin

2

2

H

P

G

F

μ

ここに,

G

1

休止時の法方向の 1 構面当たりの鉛直荷重の合計

G

2

作業時の法方向の 1 構面当たりの鉛直荷重の合計

H: 削孔機などからの法方向の 1 構面当たりの水平反力

2

1

  ,θ

θ

傾斜角度

θ:

平均傾斜角度

μ

最大静止摩擦係数(

μ

=0.4 とする)

。この摩擦係数は,摩

擦面がコンクリートと鋼のときの数値であるが,土質の地

盤の場合においてもこの数値を適用できるものとする。

図 A.31−傾斜角度の求め方

A.3.3

強度検討報告書の作成

機械構台設備の強度検討報告書の作成における,必要な部材・部位は,次による。

a)

床材(合板足場板,ひき板など)

b)

根太(

図 A.32 参照)

c)

大引き

d)

支柱

e)

斜材又は大ブレス

f)

水平材

g)

緊結部

h)

滑動・転倒防止材

i)

その他


62

A 8972

:2008

支柱間隔

根太間隔

大引き

大引き受ジャッキ

水平材

支柱

合板足場板など

根太

図 A.32−根太の配置例

A.3.4

機械構台設備の強度検討報告書の作成の例

附属書 に示す。

A.4

点検

この点検は,斜面・法面工事用仮設設備に含まれるすべての設備に適用し,細目は次による。

A.4.1

労働安全衛生規則  第 567 条に定める点検

事業者は,強風,大雨,大雪などの悪天候若しくは中震以上の地震又は斜面・法面工事用仮設設備の組

立て,一部解体若しくは変更の後において,本設備における作業を行うときは,作業を開始する前に,次

の事項を点検し,異常を認めたときは直ちに補修しなければならない。

a)

チェックリストの作成

1)

チェックリストを作成する者は,本設備に十分な知識をもっており,チェックリストは強度などの

特性を反映したものでなければならない。

2)

チェックリストは,各設備に応じた点検項目で作成しなければならない。

A.4.2

点検者の指名

使用する設備などについて,十分な知識をもつものを点検者として指名する。

A.4.3

点検の実施

a)

チェックリストを用いて点検項目に従って行う。

b)

機械構台設備にあっては,チェックリストと施工図とを用いて点検を行う。

A.4.4

点検の報告と記録

点検後は監督者に報告し,かつ,記録する。


63

A 8972

:2008

附属書 B

規定)

斜面・法面工事用仮設設備使用標準

序文

この附属書は,斜面・法面工事用仮設設備使用標準について規定する。

 
 
 
 
 
 
 
 

B.1

適用範囲

本設備の適用範囲は,墜落防護設備,  昇降・歩廊設備及び機械構台設備を使用する場合の,斜面・法面

工事用仮設設備と装備機材との標準的な配置を包含する。

 
 
 
 
 
 
 
 

B.2

使用

B.2.1

墜落防護設備

B.2.1.1

親綱

図 B.1,図 B.2,図 B.3 及び図 B.4 参照)

図 B.1−アイ加工の例

親綱

親綱支柱

ロープのたるみ量

親綱

親綱

親綱支柱

固定金具

図 B.2−水平親綱の例

図 B.3−垂直親綱の例

直線上にある立木

プロテクター

根元付近

親綱取付けロープ

親綱

図 B.4−立木に固定する場合の例


64

A 8972

:2008

水平親綱設備,傾斜親綱設備,垂直親綱設備及び立木に固定する方法の場合の親綱の材料が,合成繊維

の場合の標準的な使用方法を,次に規定する。

a)

親綱はゆるみのないように張る。

b)

水平親綱は,ロープの引張強さがアイ加工を含めた状態で,19.0 kN 以上のものを使用する。

c) 1

本の親綱支柱につき 1 人の使用とする。

d)

親綱に取り付ける場合の安全帯はグリップ付きのものとし,グリップは親綱に適合したものとする。

e)

安全帯のランヤードの長さを含めたロープの許容たるみ量は,垂直換算長さで 1.7 m 以下とする。斜

面のこう配と許容たるみ量との関係は,

表 B.1 による。

表 B.1−斜面のこう配及び許容たるみ量

単位  m

こう配  θ

許容たるみ量  l  (=1.7/sinθ)

20 4.98 
25 4.02 
30 3.40 
35 2.97 
40 2.65 
45 2.41 
50 2.22 
55 2.08 
60 1.96 
65 1.87 
70 1.81 
75 1.76 
80 1.73 
85 1.71 
90 1.70

f)

親綱が岩角などにこすれて切断のおそれのある場合は,プロテクターを設けてロープが損傷しないよ

うにする(

図 B.4 参照)。

g)

下降器などを使用する場合は,緊張状態で使用する。

h)

登山用ザイルを親綱に使用してはならない。

B.2.1.2

墜落防護さく

使用においては次の条件で,確認を行う(

図 B.5 参照)。

a)

落石,雪崩などの防護さくとして使用してはならない。

b)

ボルト固定による方法のもので,角度調整ができる座板にあっては,角度の設定後,正常に固定され

ていることを確認する。


65

A 8972

:2008

固定金具

側面図

正面図

アンカーボルト

座板(角度調整付き)

金網形墜落防護さく

図 B.5−ボルト固定による方法の墜落防護さくの例

B.2.2

昇降・歩廊設備

B.2.2.1

昇降設備

B.2.2.1.1

傾斜自在形昇降階段

図 B.6 参照。

a)

設置角度  傾斜角度は,20∼75°の範囲とする。

b)

手すりは,通常,両側に設けるが,連結ステージ,踊り場ユニットを併用して使用する場合は,昇降

階段への出入り部の手すりは外してもよい。

c)

法面に沿って連続使用する場合は,垂直高さでほぼ 7 m 以内,かつ,法面長さで 10 m 以内ごとに踊

り場ユニットを設けるか,又は千鳥に設置する。

図 B.6−傾斜自在形昇降階段の設置例


66

A 8972

:2008

B.2.2.1.2

組立式傾斜形昇降階段

組立式傾斜形昇降階段を使用する場合は,次による(

図 B.7 参照)。

a)

設置角度  傾斜角度は,75°までの範囲で使用する(例:45°,55°,65°,75°)。

b)

手すりは,通常,両側に設けるが,連結ステージ,踊り場ユニットを併用して使用する場合は,昇降

階段への出入り部の手すりは外してもよい。

c)

法面に沿って連続使用する場合は,垂直高さでほぼ 7 m 以内,かつ,法面長さで 10 m 以内ごとに踊

り場ユニットを設けるか,又は千鳥に設置する。

d)

踏み板の角度維持のために使用するボルト,ピンなどは確実に固定されていることを確認する。

組立式傾斜形昇降階段

支持部

水平材

図 B.7−組立式傾斜形昇降階段の例

B.2.2.1.3

連結ステージ及び踊り場ユニット

a)

床材の両端につかみ金具をもつものは,つかみ金具の外れ止めは正常に作動し,かつ,ロックが正常

に機能することを確認する。

b)

専用のつかみ金具をもたない床材においては,支持材と番線などで強固に固縛するか又はその他の方

法とする。また,床材は水平材の中心から 10 cm 以上,かつ,支持間隔の(1/18)以下となるように

張り出す(

図 B.8 参照)。

c)

手すりは正しく固定し,かつ,抜け止めは確実に行う。

単位  cm

図 B.8−許容張出し長さ

B.2.2.2

歩廊設備

B.2.2.2.1

支柱式歩廊

図 B.9 及び図 B.10 参照。


67

A 8972

:2008

a)

床材

1)

つかみ金具をもつ床材の外れ止めは,正常に作動し,かつ,ロックが正常に機能することを確認す

る。

2)

専用のつかみ金具をもたない床材は,支持材と番線などで強固に固縛するか又はその他の方法とす

る。また,床材は水平材の中心から 10 cm 以上,かつ,支持間隔の(1/18)以下となるように張り

出す(

図 B.8 参照)。

3)

合板足場板,ひき板,  長尺の金属製足場板などを布方向に連続して敷設する場合で,床板と床板と

を重ねる場合の重ね代は,20 cm 以上とする。また,床板と床板とを専用の接続金具を用いて段差

なしで敷設するのが望ましい。

支持材(水平材)

長尺の金属製足場板など

接続金具

図 B.9−接続金具を用いた例

b)

手すり

1)

手すりは正しく固定し,かつ,抜け止めは確実に行う。

2)

法肩から床端部までのすき間が水平距離で 30 cm 以上の場合は,谷側と同様に山側にも手すり及び

つま先板を設ける。

c)

飛来・落下のおそれのある場合は,外周にメッシュシートなどを張るなどの方法で,防止の措置を講

じる。

支柱

メッシュシート

隙間

山側

床端部

床材

つま先板

手すり枠

図 B.10−支柱式歩廊の例

d)

水平調整  床の水平調整は,ジャッキ類を使用するか,又はその他の方法で行う。

B.2.2.2.2

ブラケット式歩廊(枠形及びユニット形)

a)

床材

1)

つかみ金具をもつ床材の外れ止めは,正常に作動し,かつ,ロックが正常に機能することを確認す


68

A 8972

:2008

る。

2)

専用のつかみ金具をもたない床材は,支持材と番線などで強固に固縛するか又はその他の方法とす

る。また,床材は水平材の中心から 10 cm 以上,かつ,支持間隔の(1/18)以下となるように張り

出す(

図 B.8 参照)。

3)

合板足場板,ひき板,長尺の金属製足場板などを布方向に連続して敷設する場合で,床板と床板と

を重ねる場合の重ね代は,20 cm 以上とする。また,床板と床板を専用の接続金具を用いて段差な

しで敷設するのが望ましい(

図 B.9 参照)。

b)

手すり  手すりは,固定ピン,クランプなどで強固に固定する。

c)

水平調整  床の水平調整は,斜材(角度調整機構付き)の伸縮などの方法で行う。

d)

く体への固定  (図 B.11 及び図 B.12 参照)

1)

法型枠に使用する場合の固定金具は,横ばたに正しく取り付けられていることを確認する(

図 B.11

参照)

2)

コンクリート擁壁などに使用する場合は,指定のボルト寸法及びボルトのゆるみがないことを確認

する(

図 B.12 参照)。

e)

飛来・落下のおそれのある場合は,外周に垂直養生ネット,メッシュシートを張るなどの方法で防止

の措置を講じる。

斜材
角度調整機構付き

調整ねじ

縦ばた

横ばた

固定金具

床材

水平材

図 B.11−法型枠に使用のブラケット式歩廊(枠形)の例

床材

水平材

コンクリート

アンカーボルト

角度調節穴

斜材
角度調整機構付き

図 B.12−コンクリート擁壁に使用のブラケット式歩廊(枠形)の例


69

A 8972

:2008

B.2.3

機械構台設備

機械構台設備の使用は,次による(

図 B.13 参照)。

a)

支柱間隔  法方向及び展開方向の支柱間隔は,185 cm 以下とする。

単位  cm

図 B.13−支柱間隔

b)

水平材,斜材及び大ブレスの垂直取付間隔  水平材,斜材及び大ブレスを使用する場合のクランプの

垂直取付間隔は,200 cm 以内ごとに設ける。

c)

水平材,斜材及び大ブレスの取付方法  (図 B.14 及び図 B.15 参照)

1)

単管とクランプとで組み立てられる機械構台設備  斜材又は大ブレスは 45°斜方向とし,できる限

り水平材と支柱との交点付近に取り付けるものとするが,大ブレスと支柱との交点が水平材間の中

央付近となる場合は,支柱の座屈を防止するために座屈防止材を設けて座屈防止の措置を講じる。

図 B.14−斜材などの取付け

図 B.15−座屈防止材の取付け

2)

システム足場部材を用いて組み立てられる機械構台設備  水平材及び斜材を支柱に取り付けるとき

は,緊結部のくさびは正しい位置に納まっていることを確認した後,くさびを打ち込む。

d)

斜材又は大ブレス及び根がらみの設置

1)

コンクリートなどの堅固な基礎上に設置する場合  (

図 B.16 参照)

1.1)

法方向及び展開方向のそれぞれの各構面内には指定された設置間隔ごとに,それぞれ全高さにわ

たって斜材又は大ブレスを設ける。

1.2)

法方向及び展開方向のそれぞれの各構面内の支柱下端付近には全スパンにわたって,斜材を設置

するか,又は根がらみを設ける。


70

A 8972

:2008

なお,システム足場部材によって組み立てられる支柱下端の水平材は,根がらみとみなしてよ

い。

全スパンにわたって水平材または
単管で根がらみを設ける

設置位置

展開方向

全高さ

に斜材を設ける

設置位置

設置位置

全スパンにわたって斜材または
単管で根がらみを設ける

削孔機などの水平力に対抗
するために増設された斜材

コンクリート基礎

法方向

設置位置

設置位置

図 B.16−コンクリート上に設置する場合の斜材などの配置

2)

軟弱な地盤に設置する場合  (図 B.17 参照)

2.1)

法方向及び展開方向のそれぞれの各構面内には指定された設置間隔ごとに,それぞれ全高さにわ

たって斜材又は大ブレスを設ける。

2.2)

展開方向の各構面内の支柱下端付近には,2 スパン以内ごとにわたって斜材を設ける。

2.3)

法方向及び展開方向のそれぞれの各構面内の支柱下端付近には全スパンにわたって,斜材を設置

するか,又は根がらみを設ける。

なお,システム足場部材によって組み立てられる支柱下端の水平材は,根がらみとみなしてよ

い。

全スパンにわたって水平材または
単管で根がらみを設ける

全高さ

に斜材を

設ける

展開方向

2スパン以内ごとに斜材を設置

設置位置

設置位置

設置位置

全スパンにわたって斜材または
単管で根がらみを設ける

不同沈下の検討によって,鉛直荷重
に抵抗するために増設された斜材

軟弱な地盤

法方向

削孔機などの水平力に対抗
するために増設された斜材

設置位置

設置位置

図 B.17−軟弱な地盤上に設置する場合の斜材などの配置

e)

支柱の継ぎ足し  (図 B.18 参照)

1)

システム足場部材で組み立てる場合  システム部材のカップリングピン(ジョイントピン)を用い


71

A 8972

:2008

て固定ピンなどで上下の支柱が抜けないように連結する。

図 B.18−カップリングピンによる継ぎ足しの方法

2)

単管とクランプとで組み立てる場合  上方及び下方の支柱に添え木を沿わせ,それぞれの支柱に対

して 2 個以上のクランプで支柱と添え木とを強固に締め付けて固定するか(

図 B.19 参照),又はそ

の他の方法による。

上方の支柱

下方の支柱

緊結金具(クランプ)

添え木

図 B.19−クランプによる継ぎ足しの方法

f)

上下端のジャッキ類  支柱の上下端には水平及び高さ調整を行うためにジャッキ類を設ける。

なお,水平及び高さ調整の必要のない場合,及びジャッキ以外の方法で行う場合は,ジャッキ類は

使用しなくてもよい。

g)

構台の床材

1)

合板足場板,ひき板,長尺の金属製足場板などを床材として使用する場合は,根太と番線などで強

固に固縛する。また,根太などから 10 cm 以上,かつ,支持間隔の(1/18)以下となるように張り

出すものとする。

2)

合板足場板,ひき板,長尺の金属製足場板などを布方向に連続して敷設する場合で,床板と床板と

を重ねる場合の重ね代は,20 cm 以上とする。また,床板と床板とを専用の接続金具を用いて段差

なしで敷設するのが望ましい。

h)

手すりなど  (図 B.20 及び図 B.21 参照)

1)

構台床の周囲は,作業者が墜落・転落を防止するため手すりを設け,かつ,つま先板を設ける。

2)

手すりは抜け落ちないよう固定ピンなどで固定する。

3)

手すりに養生金網枠を使用する場合は,中桟及びつま先板は設けなくてもよい。


72

A 8972

:2008

図 B.20−システム足場部材を用いて組み立てられた機械構台設備

図 B.21−単管とクランプとを用いて組み立てられた機械構台設備

4)

飛来・落下のおそれのある場合は,外周に垂直養生ネット,又はメッシュシートなどを張るなどの

防止の措置を講じる(

図 B.22 参照)。

図 B.22−システム足場部材を用いて組み立てられた機械構台設備の施工例

5)

法肩から床端部までのすき間が水平距離で 30 cm 以上になる場合は,谷側と同様に山側にも手すり

及びつま先板を設ける(

図 B.23 参照)。


73

A 8972

:2008

図 B.23−施工例

i)

機械構台設備上で,削孔機などを上下及び水平移動させる場合の搬送装置  (図 B.24 参照)

1)

削孔機などの機械重量が大きい場合は,床上に角材などを敷いて,その上に搬送装置を組み立てる。

2)

昇降装置の支柱下端の座板は,くぎなどで固定する。

3)

支柱上端とレールは,ボルト又はその他の方法で固定する。

4)

レールがたわむおそれのある場合は,たわみ防止の措置を講じる。

5)

控えなどによって転倒防止の措置を講じる。

図 B.24−搬送装置の施工例


74

A 8972

:2008

附属書 C 

参考)

機械構台設備の強度検討報告書の作成例

序文

この附属書は,本体の規定を補足するものであって,規定の一部ではない。

C.1

機械構台設備の強度検討報告書の作成例

C.1.1

一般

a) 

工事概要  崩落を抑止するために,永久アンカーを埋設してコンクリート製受圧板を固定するための

工事。受圧板は,法方向に 8 基,展開方向に 300 cm の間隔で 20 基,合計 160 基の工事規模である。

b)

機械作業構台の概要  本計画は,削孔作業に使用する機械を載せるための機械作業構台(1 種)で施

工する。削孔作業は,上段から行われ最上段の作業終了後,最上段の構台などを解体して部材の一部

を下方の構台に組み替えながら最下段まで繰り返して行う。

C.1.1.1

概説

a)

構台寸法  法方向は 450 cm∼500 cm の範囲,展開方向は全長 6 500 cm

b)

支柱間隔  法方向は 90 cm×4 スパン又は 5 スパン,展開方向は 120 cm×54 スパン

c)

構台の段数  8

d)

計画の横断図  図 C.1 による。

単位  cm

図 C.1−計画の横断図


75

A 8972

:2008

C.1.2

設計方針など

C.1.2.1

設計方針

単位  cm

大引き

100 mm

×

100 mm

×

3.2 mm STKR400

根太

60 mm

×

60 mm

×

2.3 mm STKR400

合板足場板

240 mm

×

28 mm

×

4 000 mm

120

120

120

β

57

°

θ

22

°

90

490

90

Le

120

90

90

90

5段

図 C.2段目 層分

a)

強度検討は,5 段目の 1 層分,作業時について行う(

図 C.2 参照)。

b)

削孔機は,法方向に平行に置くものとして,展開方向には削孔機の推力による水平分力は作用しない

ものとする。

c)

水平荷重

1)  b)

から,削孔機の水平分力によって斜材の検討は,法方向について行う。

2)

風荷重の検討は,行わない。

3)

照査水平荷重による斜材の検討は,⑥通りの展開方向について行う。

d)

不同沈下時の斜材の鉛直方向の抵抗能力の検討は,①及び②通りの支柱について行う。

e)

支柱の強度検討は,④通りの支柱について行う。

f)

支柱の有効座屈長は,120 cm とする。

g)

滑動について  本設備が斜面に沿って滑り落ちようとする力を求める。

なお,滑動防止の方法及び滑動防止材の設計については,ここでは行わない。

C.1.2.2

部材の強度検討に関して

a)

合板足場板,根太及び大引き

1)

単純支持ばりとして断面算定を行う。


76

A 8972

:2008

2)

曲げ応力,せん断応力を求める場合の外力は,最も不利な位置に作用するものとする。

3)

合板足場板の曲げ応力の検討で,削孔機の直下の床荷重は考慮しない。

b)

支柱

1)

支柱の使用荷重は,座屈長 120 cm の場合について算定する。

2)

支柱の継手効率=1 とする。

c)

斜材

1)

水平方向の斜材の検討で,削孔機の水平分力から断面算定を行う場合の斜材の許容荷重は,使用荷

重の 1.1 の割増し係数を乗じた値以下とする。

2)

鉛直方向の斜材の検討で,削孔機など鉛直荷重から断面算定を行う場合の斜材の許容荷重は,使用

荷重の 1.1 の割増し係数を乗じた値以下とする。

3) 

展開方向の斜材の検討で,照査水平荷重から断面算定を行う場合の斜材の許容荷重については,割

増しを行わない。

なお,3)の検討においては,④通りの展開方向の構面について行う。

C.1.3

部材の性能

使用荷重は,

表 C.1 による。

表 C.1−使用荷重

部材名

使用荷重 (kN)

許容荷重(割増し係数 1.1 を乗じた値)

支柱  (Le=120 cm)

49

49(割増しは行わない)

斜材(水平方向) 11.76

cos

α

 12.94

cos

α

斜材(鉛直方向) 11.76

sin

α

 12.94

sin

α

注記

α

:斜材の傾斜角

C.1.4

基本設計荷重

C.1.4.1

固定荷重

a)

合板足場板  (幅 240 mm×厚さ 28 mm×長さ 4 000 mm)

1)

単位長さ当たりの重量(w

d1

)

1

d

=49 N/m 又は 0.49 N/cm

b)

根太  (□60 mm×60 mm×2.3 mm)

1)

単位長さ当たりの重量  (w

d2

)

2

d

=41 N/m 又は 0.41 N/cm

c)

大引き  (□100 mm×100 mm×3.2 mm)

1)

単位長さ当たりの重量  (w

d3

)

3

d

=93.3 N/m 又は 0.933 N/cm

d)

足場重量  次のそれぞれの足場重量は,床材,根太及び大引きの重量は含まないものとする。

1)

①通りの支柱に作用する足場重量  (W

D41

)

41

D

W

=392 N/1 本につきとする。

2)

②通りの支柱に作用する足場重量  (W

D42

)

42

D

W

=686 N/1 本につきとする。

3)

③通りの支柱に作用する足場重量  (W

D43

)

43

D

W

=881 N/1 本につきとする。


77

A 8972

:2008

4)

④通りの展開方向の各支柱に作用する合計足場重量  (ΣW

D44

)

支柱 1 本が負担する足場重量  (

44

D

W

)=1 274 N とすると,

44

D

W

=1.274×(54 スパン+1)= 70.07 kN

5)

⑤通りの展開方向の各支柱に作用する合計足場重量(ΣW

D45

支柱 1 本が負担する足場重量(

45

D

W

)=1 520 N とすると,

45

D

W

=1.520×(54 スパン+1)= 83.60 kN

6)

⑥通りの支柱に作用する足場重量  (W

D46

46

D

W

=1 060 N/1 本につきとする。

C.1.4.2

積載荷重

a)

床荷重  (W

L1

)  床荷重とは,作業員及び工具の重量を含めた荷重をいう。

W

L1

=1 470 N/m

2

とする。

b)

削孔機の主仕様

1)

削孔機の形式  形式:XXXXXX,そりタイプ 1

2)

機械本体重量  (W

L2

)  29.4 kN

3)

推力  (P

S

)  34.3 kN

4)

ベースフレームの寸法

  (図 C.3 参照)

4.1)

長さ  (l)  235 cm

4.2)

ベース間隔

  85 cm

4.3)

そり幅  15 cm

単位  cm

図 C.3−ベースフレーム

c)

削孔機による諸荷重

1)

休止時の分布荷重(W

1

/片側ベースフレームにつき)(図 C.4 参照)

1

2

L

/2 l

=62.55 N/cm


78

A 8972

:2008

l

一般図(休止時)

w

1

自重( )

L2

図 C.4−削孔機

2)

作業時(運転時)の分布荷重  (w

2

)(図 C.5 参照)

2.1)

削孔機による鉛直方向の荷重(W

L

/片側ベースフレームにつき)

L

=  (

2

L

1

p

)/2

      =1.2 (

L

) /2

      =17.64 kN 
      =17 640 N

ここに,

1

p

: 鉛直方向の衝撃荷重(

2

L

の 20  %)

2.2)

作業時(運転時)の分布荷重(W

2

/片側ベースフレームにつき)

2

=2×

L

/0.75 l から,

      =200.2 N/cm

一般図(作業時)

θ

°

押し力

自重( )

L2

w

水平反力(

H

2

w

0.75 l

l

推力(

引抜力

2

S

図 C.5−削孔機

3)

削孔機の推力(スラスト)の水平分力  (P

H

)

H

S

×cosθから,

      =31.8 kN

ここに,

θ:

アンカーの打ち込み角度 22°


79

A 8972

:2008

d)

④通りの展開方向の構面についての照査水平荷重  (P

a

)  図 C.6 による。

a

=0.05×(

44

D

W

+敷板,根太及び大引き重量+床荷重+休止時の削孔機重量

の負担荷重)

      =0.05×[

44

D

W

+120

1

d

×(0.9/0.24)×54+90

2

d

×3×54+120

3

d

×54+

1

L

×0.9×1.2×54+2×

1

×90]

      =9.55 kN

単位  cm

図 C.6−削孔機の位置

e)

削孔機(作業時)の載荷状態  (図 C.7 参照)

単位  cm

図 C.7−載荷状態(引抜力時)

1)

重心位置

1.1)  X

1

=(90/3)

98

2

.

200

98

2

2

.

200

×

=39.9 cm

1.2)  X

2

=90−X

1

=50.1 cm


80

A 8972

:2008

1.3)  X

3

=(176.25−90)/3=28.75 cm

1.4)  X

4

=90−X

3

=61.25 cm

2)

各スパンの削孔機負担荷重

2.1)  R

A

− R

B

(98+200.2)×90/2=13 419 N

2.2)  R

B

− R

C

98×(86.25/2)=4 226 N

3)

反力 R

A

R

B

及び R

C

を求める。

3.1)  R

A

=13 419×X

2

/90=7 470 N

3.2)  R

B

=13 419×X

1

/90+4 226×X

4

/90=8 825 N

3.3)  R

C

=4 226×X

3

/90=1 350 N

C.1.5

強度検討

C.1.5.1

合板足場板の検討

a)

断面性能など

1)

断面係数  (Z

x

)  31.4 cm

3

2)

断面二次モーメント  (I

x

)  43.9 cm

4

3)

許容曲げ応力度  (f

b

)  1 620 N/cm

2

4)

ヤング率  (E)

  686 000 N/cm

2

b)

作用荷重  敷板に作用する荷重は,(合板足場板自重+床荷重)の組合せ,又は(合板足場板自重+削

孔機からの作用荷重)の組合せであるので,両者のうち,作用荷重が大きい後者について検討する(

C.8

参照)

1)  w

3

=合板足場板自重+削孔機からの作用荷重

1.1)  w

31

=合板足場板自重  (w

d1

)=0.49 N/cm

1.2)  w

32

=(172.9+200.2)×(24/2) /15

=298.5 N/cm

  ここに,172.9=200.28 (176.25−24) /176.25

単位  cm

図 C.8−載荷状態


81

A 8972

:2008

c)

曲げ強度の検討

1)

最大曲げモーメント  (M

b

)を求める。

8

5

.

12

4

40

8

40

2

2

32

2

31

×

×

w

w

M

b

      =36 478 N・cm

2)

曲げ応力  (σ

b

)を求める。

σ

b

M

b

/Z

X

=36 478/31.4

=1 162≦1 620 N/cm

2

 (=fb)  →  可

d)

たわみ  (δ)の検討

4

2

4

32

4

31

m

4m

8m

384

40

384

40

5

×

×

×

×

×

×

×

×

Ix

E

w

Ix

E

w

δ

=0.163 cm≦0.516 cm  →  可

ここに,  m=1−2×12.5/40

=0.375

(8m−4m

2

+m

4

)=2.457

C.1.5.2

根太の検討

使用部材  60 mm×60 mm×2.3 mm  STKR400

a)

断面性能など

1)

断面積  (A)

  5.172 cm

2

2)

断面係数  (Z

x

)  9.44 cm

3

3)

断面二次モーメント  (I

x

)  28.3 cm

4

4)

許容曲げ応力度  (f

b

)  17 150 N/cm

2

5)

許容せん断応力度  (f

s

)  9 800 N/cm

2

6)

ヤング率  (E)  20 580 000 N/cm

2

b)

作用荷重  片側のベースフレームは根太の直上にあるものとし,この根太 1 本で荷重を負担するもの

とする(

図 C.9 参照)。

単位  cm

図 C.9−載荷状態

c)

荷重 及び を求める

1)  a

=(合板足場板+根太)の単位長さ当たりの重量+削孔機の単位長さ当たりの荷重

    =(0.49×40/24+0.4)+200.2

    =201.4 N/cm


82

A 8972

:2008

2)  b

=(合板足場板+根太)の単位長さ当たりの重量+削孔機の単位長さ当たりの荷重

    =(0.49×40/24+0.4)+98

    =99.2 N/cm

d)

せん断強度の検討

1)

せん断力  (Q)

R

a

=90×(b+2a) /6

=7 530 N

QR

a

=7 530 N

2)

せん断応力  (σ

s

)

σ

s

=2Q/A

=2×7 530/5.172

=2 912≦9 800 N/cm

2

(=f

s

)  →  可

ここに,上式の 2 は,形状係数

e)

曲げ強度の検討(図 C.9 参照)

1)

最大曲げモーメントの位置  (X

0

)を求める。



+

×

+

+

×

3

2

.

99

2

.

99

4

.

201

4

.

201

2

.

99

2

.

99

4

.

201

90

2

2

0

X

=47.5 cm

2)

反力 R

a

R

b

a

=90 (99.2+2×201.4) /6=7 530 N

b

=90 (2×99.2+201.4) /6=5 997 N

3)

最大曲げモーメント  (M

b

)

b

b

×

0

−99.2

2

0

/2−(201.4−99.2)×

3

0

/ (6×90)

    =152 664 N・cm

4)

曲げ応力  (σ

b

)

σ

b

b

M

/Z

x

=152 664/9.44

=16 172≦17 150 N/cm

2

 (=f

b

)  →  可

f)

たわみ  (

δ

)の検討

1)

スパン中央について求める。

たわみ  (

δ

)=

X

I

E

I

E

x

x

×

×

×

×

×

×

×

×

×

90

360

45

99.2

201.4

384

90

2

.

99

5

4

=0.220≦0.774 cm  →  可

ここに,

X”=7×90

4

−10×90

2

×45

2

+3×45

4

=307 546 875

C.1.5.3

大引きの検討

使用部材  100 mm×100 mm×3.2 mm  STKR400

a)

断面性能など

1)

断面積  (A)

  12.13 cm

2

2)

断面係数  (Z

x

)  37.5 cm

3

3)

断面二次モーメント  (I

x

)  187 cm

4


83

A 8972

:2008

4)

許容曲げ応力度  (f

b

)  17 150 N/cm

2

5)

許容せん断応力度  (f

s

)  9 800 N/cm

2

6)

ヤング率  (E)

  20 580 000 N/cm

2

b)

作用荷重

1)

曲げ強度の検討及びたわみを求めるときの作用荷重  削孔機の片側のベースフレームは,中央の根

太の直上にある場合とする(

図 C.7 及び図 C.10 参照)。

なお,床荷重は考慮しないものとする。

単位  cm

図 C.10−載荷状態

P

1

=(合板足場板+根太)の重量

=40

1

d

w

(90/24)+90

2

d

w

=110 N

P

2

P

1

B

R

=110+8 825=8 935 N

w

d3

=0.933 N/cm

ここに,w

d3

は大引きの単位長さ当たりの重量

RP

1

+0.5P

2

+0.5w

d3

×120

  =4 633 N

2)

せん断強度の検討を行うときの作用荷重  削孔機の片側のベースフレームは

3

の根太の直上にあ

る場合とし,削孔機からの荷重は子の根太が負担するものとする(

図 C.7 及び図 C.11 参照)。

なお,床荷重は考慮しないものとする。


84

A 8972

:2008

単位  cm

図 C.11−載荷状態

P

3

=40

1

d

×(90/24)+90

2

d

B

R

=8 935 N

P

4

=40

1

d

×(90/24)+90

2

d

w

=110 N

P

5

=40

1

d

×(90/24)+90

2

d

B

R

(35/40)

=7 818 N

3

d

=0.933 N/cm

ここに,

3

d

は大引きの単位長さ当たりの重量

c)

曲げ強度の検討

1)

最大曲げモーメント  (M

b

)  中央部

b

=60R−40

1

3

d

w

(60

2

/2)

=271 901 N・cm

2)

曲げ応力  (σ

b

)

σ

b

b

M

/Z

x

      =271 901/37.5

      =7 251≦17 150 N/cm

2

 (=f

b

)  →  可

d)

せん断強度の検討

1)

せん断力  (Q)を求める。

QR

1

から,

=(P

3

×100+P

4

×60+P

5

×20) /120+

3

d

w

(120/2)

=8 860 N

2)

せん断応力  (

σ

s

)

 

σ

s

=2Q/A

=2×8 860/12.13

=1 461≦9 800 N/cm

2

 (=f

s

)  →  可

ここに,上式の 2 は,形状係数

e)

たわみ  (

δ

)の検討  スパン中央について求める。


85

A 8972

:2008

x

d

x

x

I

E

w

I

E

P

I

E

P

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

384

120

5

24

20

4

120

3

20

48

120

4

3

2

2

1

3

2

δ

  =0.085 cm≦0.894 cm  →  可

C.1.5.4

④通りの支柱の検討

図 C.7 及び図 C.12 参照)

a)

載荷状態

単位  cm

図 C.12−載荷状態(押し力時)

b)

支柱の強度

1)

支柱の座屈長さ  120 cm

2)

使用荷重  49 kN

c)

支柱に作用する鉛直荷重  (P)

P

B

+120

1

d

×(90/24)+90

2

d

×3+120

3

d

44

D

W

=10 540 N

=10.54 kN≦49 kN  →  可

C.1.5.5

水平荷重に対する法方向の斜材の検討

a)

削孔機の位置  図 C.13 に示すとおりとする。


86

A 8972

:2008

単位  cm

法方向

展開方向

検討の構面

12

0

90

120

42.

5

77

.5

べースフレーム

図 C.13−削孔機の位置

b)

作用荷重  検討の構面に作用する水平荷重  (

h

P

)を求める(図 C.14 参照)。

h

S

×cosθ×(77.5/120),又は

H

P

(77.5/120)

=34.3×cos22×(77.5/120)

=20.54 kN

ここに,θ=22°

図 C.14−説明図

c)

斜材の許容水平せん断抵抗能力  (H

B

)

B

H

=3×12.94cos

α

=21.2 kN

ここに,

α

=57°

d)

結果  以上から,

h

B

H

となり“可”

C.1.5.6

④通りの展開方向の構面に対する斜材の設置スパン数

照査水平荷重から展開方向の斜材の設置スパン数を求める。

a)

照査水平荷重  (P

a

)   C.1.4.2  積載荷重の d)から,

a

=9.55 kN

b)

斜材の許容水平せん断抵抗能力  (H

B

)  (図 C.15 参照)

B

=11.76cos

α

=7.4 kN

ここに,

α

=51°


87

A 8972

:2008

単位  cm

α

°

12

0

120

支柱

水平材

斜材

H

B

図 C.15−取付け寸法

c)

設置スパン数  (N)  N

a

P

/

B

=1.29 となり,2 スパン以上設置すればよい。また,本設計例は軟弱

な地盤上に設置するので,

附属書 B  使用標準に従って,展開方向の下部は 2 スパンごと以内に斜材

を設置するものとする。

C.1.5.7

①通りの支柱の不同沈下の検討

図 C.16 及び図 C.13 による。

a)

作用荷重  ①支柱に作用する鉛直荷重  (P

1

)を求める。

P

1

=削孔機の反力+構台部分の自重+足場自重

1)

削孔機の反力=2

A

×(77.5/120)=9 649 N

2)

構台部分の自重=82.5

1

d

w

 (120/24)+82.5

2

d

×3+120

3

d

=413 N

3)

足場自重  (

41

D

W

)=392 N

4)  P

1

=10 454 N=10.45 kN

単位  cm

図 C.16−載荷状態

b)

鉛直方向の斜材の許容抵抗能力  (V

B

)

B

=12.94 (sin

α

+2sin

1

α

)=24.2 kN


88

A 8972

:2008

ここに,

α

=57°

1

α

=31°

c)

結果  以上から,

1

B

となり,沈下に対して斜材に十分な抵抗能力があるので,“可”。

C.1.5.8

②通りの支柱の不同沈下の検討

図 C.16 及び図 C.13 参照)

a)

作用荷重  ②支柱に作用する鉛直荷重  (P

2

)を求める。

2

=削孔機の反力+構台部分の自重+足場自重

1)

削孔機の反力=2

B

×(77.5/120)=11 399 N

2)

構台部分の自重=90

1

d

w

 (120/24)+90

2

d

×3+120

3

d

=441 N

3)

足場自重  (

42

D

W

)=686 N

4)

2

=12 526 N=12.53 kN

b)

鉛直方向の斜材の許容抵抗能力  (V

B

)

B

=12.94 (2sin

α

+sin

2

α

+sin

3

α

)=41.6 kN

ここに,

α

=57°

2

α

=60°

3

α

=42°

c)

結果  以上から,

2

B

となり,沈下に対して斜材に十分な抵抗能力があるので,“可”。

C.1.5.9

滑動防止の検討

次に示す計算は,削孔機のある箇所で,作業時の場合について,計算を行う(

図 C.17 参照)。

a)

法方向の 構面の合計荷重  (G)

1)

削孔機の負担荷重=2

L

×(120−42.5) /120=22 785 N

2)

構台の重量=490

1

d

×(120/24)+490

2

d

×3+120

3

d

×5=2 348 N

3)

足場の自重=

41

D

W

42

D

W

43

D

W

44

D

W

45

D

W

46

D

W

=5 813 N

4)

合計 G=30 396 N=30.4 kN

b)

斜面から滑り落ちようとする力  (F)を求める

F(sin

β

μcos

β

)+P

h

×cos

β

=30.4×(sin57−0.4cos57)+20.54cos57

=30.1 kN

ここに,

β

法面こう配(=57°)

μ

摩擦係数(=0.4)とする。


89

A 8972

:2008

図 C.17−検討の法方向断面図


90

A 8972

:2008

附属書 D 

参考)

参考文献

序文

この附属書は,参考文献について記載するものであって,規定の一部ではない。

(関連法規など)

  労働安全衛生規則(昭和 47 年労働省令第 32 号)

    第 241 条  許容応力の値

    第 518 条  作業床の設置等

    第 519 条  開口部等の囲い等

    第 520 条  安全帯の使用

    第 521 条  安全帯の取付設備等

    第 526 条  昇降するための設備の設置等

    第 537 条  物体の落下による危険の防止

    第 538 条  物体の飛来による危険の防止

    第 540 条  通路

    第 560 条  鋼管足場に使用する鋼管等

    第 562 条  最大積載荷重

    第 563 条  作業床

    第 564 条  足場の組立てなどの作業

    第 655 条  足場についての措置

    第 657 条  点検

  厚生労働省告示

    平成 14 年  第 38 号    安全帯の規格

    昭和 56 年  第 103 号  鋼管足場用部材及び付属金具の規格

    昭和 56 年  第 105 号  合板足場板の規格

  労働安全衛生法施行令

    第 13 条第 22 号∼第 22 号の 3  経年仮設機材の管理について(平 8.4.4  基発第 223 号の 2)

(労働安全衛生規則  第 520 条及び第 521 条に関する参考文献)

  労働省産業安全研究所(現,独立行政法人労働安全衛生総合研究所)

    NIIS−TR−NO.35 (1999)  安全帯構造指針

    独立行政法人産業安全研究所(現,独立行政法人労働安全衛生総合研究所)  研究レポート

    NIIS−TR−NO.37 (2004)  安全帯使用指針


91

A 8972

:2008

(関連規格)

  JIS A 1219  標準貫入試験方法

  JIS A 8952  建築工事用シート

  JIS L 1091  繊維製品の燃焼性試験方法

  JIS L 2703  ビニロンロープ

  JIS L 2704  ナイロンロープ

  JIS Z 8703  試験場所の標準状態

(参考文献)

  社団法人土木学会:仮設構造物の計画と施工(平成 12 年版)

  社団法人日本アンカー協会:標準施工マニュアル(平成 5 年 4 月版)

  社団法人仮設工業会:仮設機材認定基準とその解説(平成 12 年 4 月版)

  社団法人仮設工業会:くさび緊結式足場の組立て及び使用に関する技術基準(平成 16 年 3 月版)