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A 8971:2008

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

2

4  屋根工事用足場の構成要素

4

5  渡り歩廊

4

5.1  性能

4

5.2  構造

6

5.3  試験方法

6

6  はしご形足場

7

6.1  性能

7

6.2  構造

9

6.3  試験方法

10

7  可動式足場

13

7.1  性能

13

7.2  構造

14

7.3  試験方法

15

8  手がかり枠

15

8.1  性能

15

8.2  構造

16

8.3  試験方法

16

9  手すり枠

17

9.1  性能

17

9.2  構造

18

9.3  試験方法

18

10  墜落防護さく(柵)

18

10.1  性能

18

10.2  構造

19

10.3  試験方法

21

11  兼用ネット

22

11.1  性能

22

11.2  構造

23

11.3  試験方法

24

12  製造

27

13  検査

27


 
A 8971:2008  目次

(2)

ページ

14  表示

27

15  取扱い及び経年管理の注意事項

28

附属書 A(規定)施工標準

29

 


A 8971:2008

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,全国仮設安全事業協同組合(ACCESS)及び財

団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工

業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣及び国土交通大臣が制定した日本工業規格である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣,国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,

このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認に

ついて,責任はもたない。


 
A 8971:2008  目次

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 A

8971

:2008

屋根工事用足場及び施工方法

Scaffolding for roof construction and installation

序文

この規格は,屋根工事と小屋組の建方工事とを安全に施工するための具備すべき条件について規定した

ものである。

傾斜しているがゆえに足場の設置が困難とされている屋根面の工事及び同様に作業床を設けることの難

しい小屋組の建方工事に関し,

“足場”及び“装備機材”をどのように配備し,どのように使用しなければ

ならないか,作業における二重の安全性の確保をかなめ(要)とした“施工標準”と併せて使用する機材

の性能・構造などについて定めたものである。

1

適用範囲

この規格は,木造,鉄骨造,鉄筋コンクリート造,鉄骨鉄筋コンクリート造などの建築物及び構造物に

おける,屋根工事及び小屋組の建方工事に使用する足場及び装備機材(以下,屋根工事用足場という。

)並

びにそれらの施工方法について規定する。ただし,品質特性について規定するのは,足場に区分する渡り

歩廊,はしご形足場及び可動式足場並びに装備機材に区分する手がかり枠,手すり枠,墜落防護さく(柵)

及び兼用ネットである。

なお,施工方法は,施工標準として附属書に規定する。

注記  この規格は,屋根工事用足場の特性とその施工方法について規定するものであるが,その特性

にかかわる規定は,屋根工事用足場全般にわたる特性は規定しておらず,この規格によって足

場全体及び装備機材単体の適合性評価を行うことは意図していない。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによってこの規格の規定の一部を構成する。

これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 8952  建築工事用シート

JIS A 8960  建築工事用垂直ネット

JIS A 8962  つま先板

JIS L 1091  繊維製品の燃焼性試験方法

JIS L 2704  ナイロンロープ

JIS L 2705  ポリエチレンロープ

JIS L 2706  ポリプロピレンロープ

JIS L 2707  ポリエステルロープ

JIS M 7624  安全帯



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JIS Z 8703  試験場所の標準状態

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

屋根工事

屋根下地,屋根ぶき,とい(樋)

,軒天井などの工事。

3.2

小屋組の建方工事

軒けた(桁)

,小屋ばり(梁)

,小屋づか,母屋(もや)

,棟木(むなぎ)

,垂木(たるき)などの建方工

事。

3.3

屋根工事用足場

屋根工事及び小屋組の建方工事に使用する足場及び装備機材。

3.4

足場

高所作業を安全に行うための足掛りとなる床。渡り歩廊,水平足場,はしご形足場,可動式足場,建方

作業台,外部足場,く(躯)体取付形の足場及び格子組鋼管(足場などの二次機材)をいう。

3.5

装備機材

人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下の危険を防止する機材。手がかり枠,手すり枠,つま先板,

墜落防護さく(柵)

,妻面・開口部墜落防護工,兼用ネット,安全ネット,メッシュシート及び親綱をいう。

3.6

渡り歩廊

はしご形足場,はり(梁)などに架け渡したり,屋根面に敷き置きして使用する板状の通路又は作業床。

使用荷重を制限することによって水平足場として使用することができる(

図 A.3 及び図 A.6 参照)。

3.7

はしご形足場

昇降又は作業のために使用する踏み桟付きのはしご状の足場。支持金具を使用することによって,渡り

歩廊などを架け渡すことができる(

図 A.8 及び図 A.9 参照)。

3.8

可動式足場

車輪などによって屋根面を移動させることができるもので,作業床及び昇降設備をもつ足場(

図 A.11

参照)

3.9

水平足場

鋼管足場などに,水平に架け渡して使用する板状の足場。つかみ金具などをもつものと平板状のものが

ある。幅寸法によって使用荷重が異なり,つかみ金具をもった床付き布枠,金属製足場板などがある。幅

が 400 mm 以上のものは,渡り歩廊としても使用することができる(

図 A.7 参照)。


3

A 8971:2008

3.10

建方作業台

4 以上の脚柱の上に作業床をもつ架台。移動式足場,移動式室内足場,可搬式作業台,高所作業台など

がある(

図 A.2 参照)。

3.11

外部足場

建物などの外周に立てた足場。鋼管足場,くさび緊結式足場,ブラケット一側(ひとかわ)足場などが

ある(

図 A.1 及び図 A.5 参照)。

3.12

格子組鋼管

鋼管を緊結金具などによって格子状に組み立てて構成し,作業床,装備機材などを設置するためのもの

図 A.12 参照)。

3.13

く(躯)体取付形の足場

はり(梁)

,柱などのく(躯)体に取り付け,建方工事並びに軒先及び妻側周辺の屋根工事に使用する足

場。手すりと作業床とが一体となったユニット足場,つり(吊)枠足場などがある(

図 A.4 参照)。

3.14

手がかり枠

バランス保持(よろけ防止)のため,はしご形足場,建方作業台(高さ 2 m 未満)

,く(躯)体などに

取り付けて使用する上桟・柱などからなる枠状の手がかり(

図 A.10 参照)。

3.15

手すり枠

人の墜落及び転落を防止するため渡り歩廊,水平足場,建方作業台(高さ 2 m 以上)

,く(躯)体など

に取り付けて使用する上桟・中桟・柱などからなる手すり(

図 A.3 参照)。

3.16

墜落防護さく(柵)

屋根傾斜面からの人の墜落及び転落並びにかわら(瓦)などの物の飛来及び落下による危険を防止する

ためのもので,ネットなどの防護面をもった枠状のさく(柵)

“外部足場取付形”及び“屋根面設置形”

の 2 種類がある(

図 A.13 及び図 A.14 参照)。

3.17

兼用ネット

人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下による危険を防止するため,水平又は垂直に取り付けるネッ

ト。墜落に対する衝撃吸収性能及び落下に対する耐貫通性能をもっている(

図 A.2 及び図 A.3 参照)。

3.18

つま先板

作業床からの人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下による危険を防止するため,作業床の端におお

むね垂直に設ける板(JIS A 8962

図 A.1 及び図 A.3 参照)。

3.19

妻面・開口部墜落防護工

屋根妻面及び開口部からの人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下を防止するため,外部足場,格子



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組鋼管,く(躯)体などに取り付けるもの。二段手すり,手すり枠,つま先板,墜落防護さく(柵)

,ネッ

トなどを組み合わせる(

図 A.16 参照)。

3.20

安全ネット

人の墜落及び転落による危険を防止するためのもので,水平に取り付けて使用するネット。墜落に対す

る衝撃吸収性能などが定められている。

3.21

メッシュシート

物の飛来及び落下による危険を防止するため,足場に垂直に取り付けて使用するシート。落下に対する

耐貫通性能をもっている(JIS A 8952 及び

図 A.1 参照)。

3.22

親綱

安全帯,墜落防護さく(柵)などの取付設備として使用するロープ(JIS M 7624

図 A.17 及び図 A.18

参照)

4

屋根工事用足場の構成要素

機材の構成要素は,

表 に示す足場と装備機材とに区分され,これらを組み合わせることによって屋根

工事用足場となる。

なお,この中からこの規格で規定する足場と装備機材の品質特性を箇条 511 に示す。

表 1−構成要素

区分

構成要素

渡り歩廊

はしご形足場

可動式足場

水平足場

建方作業台

外部足場

格子組鋼管

足場

く(躯)体取付形の足場

手がかり枠

手すり枠

墜落防護さく(柵)

兼用ネット

つま先板

妻面・開口部墜落防護工

安全ネット

メッシュシート

装備機材

親綱

5

渡り歩廊

5.1

性能

性能は,次の 5.1.15.1.3 による。

なお,他の構成要素と組み合わせた場合及び性能の規定のない附属金具類は,帰属する本体構造の性能


5

A 8971:2008

と同等以上の強度をもつものとする。

5.1.1

種類

渡り歩廊は,幅寸法によって,1 種と 2 種とに区分し,

表 及び図 に示す。

表 2−種類

項目

1 種

2 種

幅寸法 500

mm を超え 400

mm 以上 500 mm 以下

単位  mm

図 1−渡り歩廊の例

5.1.2

最大使用荷重

a)  種の最大使用荷重  1 種の最大使用荷重は,次による。

1)  はり(梁)などを支点とする 1 支持間に 2.0 kN とする。

2) 1 台又は縦連結

1)

(直列)した 1 列の最大使用荷重は,4.0 kN とする。

b)  種の最大使用荷重  2 種の最大使用荷重は,次による。

1)  はり(梁)などを支点とする 1 支持間に 1.0 kN とする。

2) 1 台又は縦連結

1)

(直列)した 1 列の最大使用荷重は,2.0 kN とする。

1)

  1 列の連結の数は,製造業者の規格による。

5.1.3

強度

渡り歩廊の材料は,鋼,鍛鋼及び鋳鋼若しくはアルミニウム合金,又はこれらと同等以上の強度をもつ

ものとし,鋳造,ダイカストなどの鋳物による材料は使用しない。ただし,強度に影響しない部分の材料

については,制限しない。

曲げ強さ及び踏抜き強さは,5.3.1 及び 5.3.2 の試験を行ったとき,

表 による。ただし,合板を使用す

る場合の強度は,最大使用荷重の 4 倍以上とする。

布材

a)  

手すり枠

床材

はり(梁)材

b)  

床材

はり(梁)材

布材

手すり枠

つま先板

90

0

以上

90

0

以上



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表 3−強度

単位  kN

項目

1 種

2 種

曲げ強さ 4.0 以上 2.0 以上

踏抜き強さ

a)

 2.0 以上 2.0 以上

a)

床材にエキスパンドメタルなどの網状のものを用いた

場合に適用する。

5.2

構造

構造は,次による。

a)  床材,布材,はり(梁)材などで構成し,溶接,リベットなどによって結合する。ただし,床材と布

材とは,押出成形又は折り曲げ加工によって一体としてもよい。

b)  床材には,滑り止めを施す。

c)  合板の渡り歩廊は,厚さ 25 mm 以上の構造用合板による板とし,最大使用荷重における曲げ応力が,

許容応力以下となる断面性能をもつものとする。

d)  手すり枠の基部金具及びつま先板が取り付けられるものとする。

e)  専用の附属金具を付けるものは,一体結合としたもの,又は着脱式の構造とし,次の種類のものとす

る(

図 参照)。

1)  取付金具  支持金具又は支持材に適合したもので,使用中に容易に外れないものとする。 
2)  連結金具  縦方向(直列)又は横方向(並列)に連結するためのもので,けた(桁)材どうしを接

続する金具。

図 2−附属金具の例

5.3

試験方法

5.3.1

曲げ試験

図 に示すように,中央部に加力ばりを介して鉛直荷重をかけ,荷重の最大値を測定する。ただし,取

付金具のあるものは,その位置を支持点とし,*印を付した寸法は規定しないが,支持間距離は最大許容

スパンとする。また,支持間で連結金具を使用するものは,その状態の試験も行う。

なお,つま先板が一体となっているものは,つま先板を避けた床材上面を加力位置とする。

取付金具

連結金具

支持材

支持材


7

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加力位置

支持間距離

加力ばり(梁)

100 以上

100

以上

渡り歩廊

*

*

木材

厚さ約 20。ただし,木製の加

力ばり(梁)の場合は不要。

100

連結金具

(最大許容スパン)

支持間距離

取付金具

単位  mm

図 3−曲げ試験の例

5.3.2

踏み抜き試験

図 に示すように,布材及びはり(梁)材で区分された部分のうち,面積が最大となる部分の周辺を

支持し,中央部に加力材を介して鉛直荷重をかけ,荷重の最大値を測定する。

単位  mm

図 4−踏み抜き試験の例

6

はしご形足場

6.1

性能

性能は,次の 6.1.16.1.4 による。

なお,他の構成要素と組み合わせた場合及び性能の規定のない附属金具類は,帰属する本体構造の性能

と同等以上の強度をもつものとする。

加力位置

(区分された部分の長手方向に 150 を合わせる。

加力材

供試体

布材

はり(梁)材

C5

材質 SS400。供試体と接する

角部は,面取りをする。

100

150



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6.1.1

種類

はしご形足場は,次の 2 種類とする。

a) 1 種は,けた(桁)材が曲げ強度をもち,その剛性によってはり(梁)を形成し,支持間に架け渡す

こともできるはしご状の足場(

図 参照)。

b) 2 種は,設置する屋根の面で支承する敷き置き形で,つなぎ材は,主として引張強度を担う,踏み桟

付きの略はしご状の足場(

図 参照)。

6.1.2

寸法

寸法は,次による。

a)  幅寸法は,300 mm 以上とする。

b)  踏み桟の間隔は,250 mm 以上 350 mm 以下で,ほぼ,等間隔とする。

単位  mm

図 5種の例

単位  mm

図 6種の例

6.1.3

最大使用荷重

a)  種の最大使用荷重  1種の最大使用荷重は,次による。

  750 以上

踏み桟

けた(桁)材

手がかり枠

踏み桟の間隔

手がかり枠

踏み桟

つなぎ材

750 以上

手がかり枠

つなぎ材

踏み桟

750 以上

踏み桟の間隔

踏み桟の間隔

b)  帯状のつなぎ材の例

a)  複列のつなぎ材の例


9

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1)  脚金具などを支点とする 1 支持間に 1.0 kN とする。

2) 1 台又は縦連結

1)

(直列)した 1 列の最大使用荷重は,接続された渡り歩廊などの荷重を含めて 2.0

kN とする。

b)  種の最大使用荷重  1 台又は縦連結

1)

(直列)した 1 列の最大使用荷重は,接続された渡り歩廊など

の荷重を含めて 2.0 kN とする。

6.1.4

強度

はしご形足場の材料は,鋼,鍛鋼及び鋳鋼若しくはアルミニウム合金,又はこれらと同等以上の強度を

もつものとし,鋳造,ダイカストなどの鋳物による材料は用いてはならない。ただし,強度に影響しない

部分の材料については,制限しない。

曲げ強さ及び引張強さは,6.3.1

6.3.5 の試験を行ったとき,表 による。

表 4−強度

単位  kN

項目

1 種

2 種

けた(桁)材の曲げ強さ

2.0 以上

踏み桟の曲げ強さ 2.0 以上 2.0 以上

つり(吊)点の引張強さ

5.0 以上 5.0 以上

連結部の引張強さ 5.0 以上 5.0 以上

注記  墜落防護さく(柵)を取り付けるものは,10.1.3 の強度

を負担できるものでなければならない。

6.2

構造

構造は,次による。

a)  けた(桁)材又はつなぎ材と踏み桟とで構成し,溶接,リベット,その他の方法によって結合する。

b)  縦方向(直列)及び横方向(並列)に連結する場合は,けた(桁)材で連結する。

c)  連結後の踏み桟の間隔は,ほぼ等間隔とする。

d) 1 種に渡り歩廊又は水平足場を接続する場合は,脚金具などで支持された位置に接続できる構造とす

る。

e)  踏み桟は,けた(桁)材に強固に結合し,かつ,滑り止めを施す。

f)  墜落防護さく(柵)を取り付けるものは,接続金具が取り付けられる構造とする。

g)  専用の附属金具を付けるものは,一体結合としたものか,又は着脱式の構造とし,次の種類のものと

する(

図 参照)。

1)  取付金具  支持金具又は支持材に適合したもので,使用中に容易に外れないものとする。 
2)  連結金具  縦方向(直列)又は横方向(並列)に連結するためのもので,けた(桁)材どうしを接

続する金具。

3)  つり(吊)金具  棟などから,つ(吊)るための金具。 
4)  脚金具  屋根との間にすき間を設け,支持するための金具。 
5)  支持金具  渡り歩廊又は水平足場を,支持するための金具。 


10 
A 8971:2008

図 7−附属金具の例

6.3

試験方法

6.3.1

曲げ試験(種)

図 に示すように,中央部に加力ばり(梁)を介して鉛直荷重をかけ,荷重の最大値を測定する。ただ

し,取付金具のあるもの又は脚金具などを使用するものにあっては,その位置を支持点とし,*印を付し

た寸法は規定しない。また,支持間で連結金具を使用するものは,その状態の試験も行う。

単位  mm

図 8−曲げ試験の例

6.3.2

踏み桟の曲げ試験(種)

図 に示すように,3 以上の踏み桟のあるものを供試体とし,使用する条件のうち踏み桟が最も不利と

なる状態で,踏み桟の中央部に加力材を介して鉛直荷重を加え,荷重の最大値を測定する。

支持材

連結金具

脚金具

つり(吊)金具

支持金具

取付金具

はしご形足場

加力位置

連結金具

木材

厚さ約 20。ただし,木製の加

力ばり(梁)の場合は不要。

加力ばり(梁)

支持間距離

100 以上

*

100 以上

*

100

(最大許容スパン)

支持間距離

取付金具


11

A 8971:2008

単位  mm

図 9−踏み桟の曲げ試験(種)の例

6.3.3

踏み桟の曲げ試験(種)

図 10 に示すように,2 個の踏み桟をもつ部分を供試体として,実際に使用する状態と同じ条件でジグに

取り付け,つなぎ材と平行方向に引張荷重を加え,荷重の最大値を測定する。

なお,ジグは,踏み桟及びつなぎ材の形状に適合したものとする。

単位  mm

図 10−踏み桟の曲げ試験(種)の例

6.3.4

つり(吊)点の引張試験(種及び 種)

図 11 に示すように,1 以上の踏み桟をもつものを供試体とし,実際に使用する状態と同じ条件でジグに

取り付け,実際に作用する方向に引張荷重を加え荷重の最大値を測定する。

なお,ジグは,けた(桁)材又はつなぎ材に適合したものとする。

供試体

加力材(材質 SS400)

100

支持間距離

木材(厚さ約 20)

(踏み桟間隔の 2 倍以上)

a)  複列のつなぎ材の例

b)  帯状のつなぎ材の例

a)及び b)の側面図

踏み桟

つなぎ材

100

踏み桟

つなぎ材

100

ジグ

供試体

(材質 SS400)


12 
A 8971:2008

図 11−つり(吊)点の引張試験の例

6.3.5

連結部の引張試験(種及び 種)

図 12 に示すように,連結部の両側に1以上の踏み桟をもつものを供試体とし,実際に使用する状態と同

じ条件でジグに取り付け,けた(桁)材又はつなぎ材と平行方向に引張荷重を加え荷重の最大値を測定す

る。

なお,ジグは,けた(桁)材又はつなぎ材に適合したものとする。

図 12−連結部の引張試験の例

供試体

踏み桟

けた(桁)材

又はつなぎ材

ジグ(材質 SS400)

つり(吊)金具

(実際に使用するもの)

ジグ(材質 SS400)

つり(吊)点

供試体

連結部

踏み桟

けた(桁)材

又はつなぎ材

ジグ(材質 SS400)

(実際に使用するもの)

連結金具


13

A 8971:2008

7

可動式足場

7.1

性能

性能は,次の 7.1.17.1.4 による。

なお,他の構成要素と組み合わせた場合及び性能の規定のない附属金具類は,帰属する本体構造の性能

と同等以上の強度をもつものとする。

7.1.1

構成

昇降設備となるはしご形足場に,車輪などを装備することによって,屋根面を移動させることができ,

逸走を防止した状態で使用する足場で,次の構成がある。

a) 2 個のはしご形足場の間を渡り歩廊などで接続し,中間に作業床を形成したもの(図 13 参照)。 
b)  はしご形足場を複数並列し,作業床を形成するもの。

c)  幅員の広い単列のはしご形足場に作業床を形成するもの。

7.1.2

寸法

寸法は,次による。

a)  昇降設備の幅寸法は,300 mm 以上とする。

b)  踏み桟の間隔は,250 mm 以上 350 mm 以下で,ほぼ,等間隔とする。

単位  mm

図 13−可動式足場の例

踏み桟の間隔

踏み桟

けた(桁)材

渡り歩廊など

手がかり枠

渡り歩廊など

車輪

7

5

0


14 
A 8971:2008

7.1.3

最大使用荷重

最大使用荷重は,次による。

a)  車輪などを支点とする 1 支持間に 1.0 kN とする。

b)  各構成の 1 組又はこれを縦連結

1)

(直列)した 1 列の最大使用荷重は,接続された渡り歩廊などの荷

重を含めて 2.0 kN とする。

7.1.4

強度

可動式足場の材料は,鋼,鍛鋼及び鋳鋼若しくはアルミニウム合金,又はこれらと同等以上の強度をも

つものとし,鋳造,ダイカストなどの鋳物による材料は使用しない。ただし,強度に影響しない部分の材

料については,制限しない。

曲げ強さ及び引張強さは,7.3.17.3.4 の試験を行ったとき,

表 による。

表 5−強度

単位  kN

項目

強度

けた(桁)材の曲げ強さ 2.0 以上

踏み桟の曲げ強さ 2.0 以上

つり(吊)点の引張強さ 5.0 以上

連結部の引張強さ 5.0 以上

注記  墜落防護さく(柵)を取り付けるものは,10.1.3 の強度

を負担できるものでなければならない。

7.2

構造

構造は,次による。

a)  昇降設備は,けた(桁)材と踏み桟とで構成し,溶接,リベット,その他の方法によって結合する。

b)  踏み桟は,けた(桁)材に強固に結合し,かつ,滑り止めを施す。

c)  車輪などは,必要な強度を満足するもので,けた(桁)材に装備する。

d)  縦方向(直列)及び横方向(並列)に連結する場合は,けた(桁)材で行い,適宜な位置に車輪など

を装備する。

e)  連結後の踏み桟の間隔は,ほぼ等間隔とする。

f)  渡り歩廊又は水平足場を接続する場合は,車輪などで支持された位置に接続できるものとする。

g)  墜落防護さく(柵)を取り付けるものは,接続金具が取り付けられるものとする。

h)  専用の附属金具を付けるものは,一体結合としたものか,又は着脱式の構造とし,次の種類のものと

する(

図 14 参照)。

1)  連結金具  縦方向(直列)又は横方向(並列)に連結するためのもので,けた(桁)どうしを接続

する金具。

2)  支持金具  渡り歩廊又は水平足場を,支持するための金具。


15

A 8971:2008

図 14−附属金具の例

7.3

試験方法

7.3.1

曲げ試験

6.3.1 による。

7.3.2

踏み桟の曲げ試験

6.3.2 による。

7.3.3

つり(吊)点の引張試験

6.3.4 による。

7.3.4

連結部の引張試験

6.3.5 による。

8

手がかり枠

8.1

性能

性能は,次の 8.1.18.1.2 による。

なお,他の構成要素と組み合わせた場合は,帰属する本体構造の性能と同等以上の強度をもつものとす

る。

8.1.1

寸法

手がかり枠の高さは,作業床などの上面から上桟上面まで 750 mm 以上とし,その例を

図 15 に示す。

単位  mm

図 15−手がかり枠の例

8.1.2

強度及び水平移動量

手がかり枠の材料は,鋼,鍛鋼及び鋳鋼若しくはアルミニウム合金,又はこれらと同等以上の強度をも

上桟

基部金具

75

0

以上

連結金具

支持金具


16 
A 8971:2008

つものとし,鋳造,ダイカストなどの鋳物による材料は使用しない。ただし,強度に影響しない部分の材

料については,制限しない。

強度及び水平移動量は,8.3.1 及び 8.3.2 の試験を行ったとき,

表 による。

表 6−強度及び水平移動量

項目

曲げ強度  kN

水平移動量  mm

(荷重 0.15 kN における値)

桟と直交する方向 0.5 以上 100 以下

桟と平行な方向 0.5 以上 100 以下

8.2

構造

構造は,次による。

a)  上桟,柱,基部金具などで構成する。

b)  上桟及び柱は,曲げ加工によるもの,溶接,リベットなどによって一体結合したもの,又は組立式と

したものとする。

c)  柱と基部金具は,溶接,リベットなどによって一体結合したもの,又は容易に外れない着脱式のもの

とする。

d)  基部金具は,挟締,ボルト締結などによって足場などへ取り付けができるものとする。

8.3

試験方法

8.3.1

曲げ試験

図 16 に示すように,強固な構造体に取り付けた状態で,上桟に荷重を加え,荷重の最大値を測定する。

図 16−曲げ試験の例

8.3.2

水平移動量

図 17 に示すように,実際に使用する条件と同じ状態で取り付け,上桟に荷重を加え,水平変位を測定す

る。ただし,足場などの被設置体は,固定するものとする。

b)  平行方向

上桟

基部金具

a)  直交方向

上桟中央部

基部金具


17

A 8971:2008

図 17−水平移動量の測定の例

9

手すり枠

9.1

性能

性能は,次の 9.1.19.1.2 による。

なお,他の構成要素と組み合わせた場合は,帰属する本体構造の性能と同等以上の強度をもつものとす

る。

9.1.1

寸法

手すり枠の高さは,作業床などの上面から上桟上面まで 900 mm 以上とし,上桟と中桟及び中桟と床面

の距離は,500 mm 以下とする。その例を

図 18 に示す。

単位  mm

図 18−手すり枠の例

9.1.2

強度及び水平移動量

手すり枠の材料は,鋼,鍛鋼及び鋳鋼若しくはアルミニウム合金,又はこれと同等以上の強度をもつも

のとし,鋳造,ダイカストなどの鋳物による材料は使用しない。ただし,強度に影響しない部分の材料に

ついては制限しない。強度及び水平移動量は,9.3.1 及び 9.3.2 の試験を行ったとき

表 による。

b)  平行方向

上桟

基部金具

水平移動量

a)  直交方向

基部金具

水平移動量

上桟中央部

上桟

基部金具

90

0

以上

50

0

以下

50

0

以下

中桟


18 
A 8971:2008

表 7−強度及び水平移動量

項目

曲げ強度  kN

水平移動量  mm

(荷重 0.30 kN における値)

桟と直交する方向 1.0 以上 100 以下

桟と平行な方向 1.0 以上 100 以下

9.2  構造

構造は,次による。

a)  上桟,中桟,柱,基部金具などで構成する。

b)  上桟,中桟及び柱は,曲げ加工によるもの,又は溶接,リベットなどによって一体結合したもの,若

しくは組立式としたものとする。

c)  柱と基部金具は,溶接又はリベットなどによって一体結合したものか,又は容易に外れない着脱式の

ものとする。

d)  基部金具は,挟締,ボルト締結などによって足場などへ取り付けができるものとする。

9.3

試験方法

9.3.1

曲げ試験

8.3.1 による。

9.3.2

水平移動量

8.3.2 による。

10  墜落防護さく(柵) 
10.1  性能

性能は,次の 10.1.110.1.3 による。

なお,他の構成要素と組み合わせた場合及び性能の規定のない附属金具類は,帰属する本体構造の性能

と同等以上の強度をもつものとする。

10.1.1  種類

墜落防護さく(柵)は,取付け及び設置の方法によって次の 2 種類とし,その例を

図 19 の a),b)に示す。

a)  外部足場取付形  外部足場又は建物の外周に立てた格子組鋼管に取り付けて設置するもの。 
b)  屋根面設置形  親綱,はしご形足場,可動式足場,格子組鋼管などに取り付けるか,又はつり(吊)

金具などを使用して,屋根面に設置するもの。


19

A 8971:2008

単位  mm

a)  外部足場取付形 

b)  屋根面設置形 

図 19−墜落防護さく(柵)の種類

10.1.2  寸法

墜落防護さく(柵)の高さは,屋根の面に対して直角方向で 900 mm 以上とし,その例を

図 20 に示す。

単位  mm

図 20−墜落防護さく(柵)の例

10.1.3  強度

落体による防護性能は,10.3 の試験を行ったとき,

表 による。ただし,墜落防護さく(柵)の変形及

び部分的な破損は,あってもよいものとする。

表 8−防護性能

項目

防護性能

滑落試験による強度

落体が防護面外に落下しない。

10.2  構造

構造は,次による。

a)  防護面,支柱,横桟などで構成する。

b)  支柱,横桟などは,溶接,リベットなどによって枠状に一体結合したもの,又は組立式とする。

90

0

以上

防護面

横桟

支柱

90

0

外部足場

90

0

親綱など


20 
A 8971:2008

c)  防護面を囲う枠材と,取付け及び設置のための支柱は,分離した組立て式でもよいものとする。

d)  防護面に用いる材料は,シート,ネット,金網など衝撃を吸収できるものとする。

e)  防護面に網状のものを用いる場合は,網目の一辺の長さは 30 mm 以下とする。

f)  防護面は,周辺に 30 mm 以上のすき間が生じないよう枠材に取り付ける。

g)  表 の組合せができる構造とする。

表 9−足場などとの組合せ

区分

組み合わせる足場など

外部足場

外部足場取付形

格子組鋼管

屋根部材

a)

はしご形足場

可動式足場

格子組鋼管

屋根面設置形

親綱など

a)

垂木,母屋など屋根を形成する部材,野地板
などをいう。

h)  専用の附属金具を付けるものは,一体結合としたものか,又は着脱式のものとし,次の種類のものと

する(

図 21 参照)。

1)  取付金具  外部足場などの支持材に,取り付けるための金具。 
2)  つり(吊)金具  親綱などに取り付け,つ(吊)るための金具。 
3)  接続金具  はしご形足場などと,接続するための金具。 
4)  屋根部材取付金具  屋根部材に取り付け,つり(吊)元とするための金具。 

図 21−附属金具の例

接続金具

はしご形足場

外部足場

取付金具

親綱

つり(吊)金具

屋根部材取付金具


21

A 8971:2008

10.3  試験方法

取り付ける足場などの剛性によって強度が異なるため,その組合せ又は組合せごとに試験を行うものと

する。試験は,使用する条件に合わせたものとし,次による。

a)  足場と組み合わせて使用する場合は,足場には連結条件などによってそれぞれの最大使用荷重がある

ため,それらに相当する荷重をあらかじめ負荷させる。

b)  式(1)から求めた距離  lm)を鋼製の軌道上で自由降下させ,供試体の中央(1/2b)及び偏心(1/4b

の位置に落体を衝突させる。試験装置の原理を

図 22 に示す。

(

)

η

θ

µ

θ

θ

1

cos

sin

sin

2

úû

ù

êë

é

=

H

l

 (1)

ここに,

µ

:  屋根面と滑落物体の滑り抵抗係数  μ=0.35

(この値より低い滑り抵抗係数の屋根材及び雨天時に使用する

ものには,適用できない。

θ

:  墜落防護さく(柵)の最大使用角度  (°)

ただし,最小値は 30°

H

:  設定落下高さ

H

=1.7 m  (安全帯のランヤードの長さ。)

η

:  車輪の効率    η=0.95

単位  mm

屋根面設置形

外部足場取付形

図 22−試験装置原理図

c

)  落体を自由落下させる軌道は,墜落防護さく(柵)の形状に適合させるため,下面形,中間形,懸垂

形などから,いずれかを選定するものとする。軌道の例を

図 23 に示す。ただし,落体の衝突による荷

重が確実に作用し,かつ,防護性能に影響しないものとする。

a)  下面軌道 

b)  中間軌道 

c)  懸垂軌道 

図 23−軌道の例

墜落防護さく(柵)  衝突位置

b

1

4

b

1

2

b

落体

θ

車輪

防護面

l

25

0

外部足場

l

25

0

軌道

落体

車輪

軌道

落体

車輪

落体

車輪

軌道

つり(吊)具


22 
A 8971:2008

d

)  落体の形状・寸法は,図 24 に示すものとし,次による。

1

)  質量は,90 kg とする。ただし,自由降下のための台車などの質量を含むものとする。

2

)  台車などに取り付ける車輪は,転がり抵抗が微小なものとする。

3

)  落体は,砂のうを使用してもよい。ただし,衝突時の変形などを考慮し,試験の再現性を保持する

ため,鋼材,木材,合成樹脂などで補剛したものとする。

4

)  落体は,台車,車輪などから突出させるなどして,防護性能に影響を及ぼさないものとする。

5

)  頭部以外の部位は,異なった形状・寸法にしてもよいものとする。

単位  mm

 

図 24−落体の形状(下面軌道の場合の例)

e

)  はしご形足場又は親綱と組み合わせた場合の例を図 25 に示す。

図 25−足場などと組み合わせた例

11

  兼用ネット

11.1

  性能

性能は,次の 11.1.111.1.3 による。

11.1.1

  網目の寸法

兼用ネットの網目の辺の長さは,糸心間で 13 mm 以上 18 mm 以下とする。

約 1 000

頭部

約φ

310

突出部

落体(材質 SS400)

軌道

台車

250

R5

0

a)

はしご形足場と組み合わせた例

墜落防護さく(柵)

落体

親綱

落体

はしご形足場

足場に最大使用荷重などを負荷させる。

墜落防護さく(柵)

b)

親綱と組み合わせた例

接続金具

つり(吊)金具


23

A 8971:2008

11.1.2

  仕立寸法

兼用ネットの仕立寸法は,受渡当事者間の協定による。

11.1.3

  強度

兼用ネットの材料は,合成繊維とし,強度及び性能は,11.3.111.3.6 の試験を行ったとき,

表 10 によ

る。

表 10−強度及び性能

項目

強度及び性能

網目の一辺の長さ

13 mm

18 mm

ラッセル網 0.30

kN 以上 0.42

kN 以上

かえるまた網 0.25

kN 以上 0.35

kN 以上

網糸の引張強さ

a)

無結節網 0.28

kN 以上 0.39

kN 以上

縁綱及びつり(吊)綱の引張強さ 15

kN 以上とする。

落すい(錘)試験による性能

ネットに著しい損傷がなく,落すい(錘)が貫通しない。

かつ,減速度が 147 m/s

2

以下とする。

また,落すい(錘)落下時のネットの支持点からの垂下量 H

2

 

(m)が次の範囲であること。 
    Lの場合    H

2

  <0.85(L+3A)/4

    Lの場合    H

2

  <0.85L

        ここに,L:ネットの短辺長(m)

                A:ネットの長辺側の支持間隔(m)

耐貫通性能

落体が貫通しない。

防炎性能

JIS L 1091 の防炎性能試験に適合するものとする。

a)

  他の網目寸法のものは,直線補間して求めた値以上とする。

11.2

  構造

構造は,次による。

a

)  網地,縁綱,仕立糸,つり(吊)綱などで構成する。

b

)  網地の種類は,かえるまた結節網地,無結節網地又はラッセル網地とする。

c

)  縁綱とつり(吊)綱との接続は,3 回以上のさつま編み込みで結ぶ方法又はこれと同等以上に確実な

方法によるものとする。

d

)  つり(吊)綱は,ネットの 4 隅及び辺長が 3 m を超えるものは,3 m 以内で,ほぼ等間隔に取り付け

るものとする。

e

)  ネット各部の名称は,図 26 による。

番号

名称

1

  網糸

2

  縁綱

3

  仕立糸

4

  つり(吊)綱

5

  網目の辺の長さ

6

  仕立寸法

7

  網地

図 26−ネット各部の名称


24 
A 8971:2008

11.3

  試験方法

11.3.1

  網目の寸法測定試験

兼用ネットの網目の長さの測定は,JIS A 8960 の 7.1 による。

11.3.2

  網糸の引張試験

JIS A 8960 の 7.2 によるものとし,次による。

a

)  網糸の試験片は,ネットに使用されている網地から切り取るものとする。ただし,仕立前の網糸を試

験片とすることができる。

b

)  無結節網地の網糸の引張試験は,網糸の両端を網糸の径の 5 倍以上のドラムに巻き付けて行い,ドラ

ムの中心間距離は 200 mm を標準とする。

c

)  ラッセル網地の網糸の引張試験は,図 27 a)に示す 1 本 2 節の状態で行うものとする。

d

)  かえるまた結節網地の網糸の引張試験は,網糸のより(撚)がほどけない状態で図 27 b)に示す結び目

(ループ結節)を試験片の中心に設けて行い,試験片の有効長さは,200 mm を標準とする。

e

)  引張試験の引張速度は,150∼300 mm/min とする。

図 27−試験片

f

)  試験を行う試験室の状態は,JIS Z 8703 に規定する 20±2  ℃の温度及び(65±5)  %の湿度とする。た

だし,試験室が上記の状態に保てない場合は,試験時の温湿度を付記するものとする。

11.3.3

  縁綱及びつり(吊)綱の引張試験

縁綱及びつり(吊)綱の引張試験は,JIS L 2704JIS L 2705JIS L 2706 又は JIS L 2707 によるものと

し,低速緊張形引張試験機を用いて行うものとする。

a

)  試験片は,ネットに使用されているロープから切り取るものとし,その有効長さは径の 30 倍以上を標

準とする。ただし,仕立前の縁綱及びつり(吊)綱を試験片とすることができる。

b

)  試験を行う試験室の状態は,JIS Z 8703 に規定する 20±2  ℃の温度及び(65±5)  %の湿度とする。た

だし,試験室が上記の状態に保てない場合は,試験時の温湿度を付記するものとする。

11.3.4

  落すい(錘)試験

図 28 a)に示すように,供試ネットに設けられたつり(吊)綱によって試験装置のフレームに取り付け,

中央に落すい(錘)を自由落下させるものとし,次による。

a

)  供試ネットの寸法は仕立寸法とし,各々の仕立寸法のもので試験を行うものとする。その場合の落す

い(錘)の落下高さ

H

1

及びネットの垂れ

S

は,

表 11 による。

b

)  供試ネットの縁綱とフレームのアイ金具は近接させ,つり(吊)綱に余長のない状態で取り付けるも

のとする。

c

)  落すい(錘)の形状・寸法は,図 28 b)に示すものとし,次による。

1

)  質量は,90 kg とする。

b)  ループ結節の試験片

(かえるまた結節網地)

それぞれの節の
つけ根で切る

右側に折 
り重ねる

左側に折 
り重ねる

a)  本 節の試験片

(ラッセル網地)


25

A 8971:2008

2

)  軸心上の重心付近に加速度計を備えたものとする。

表 11−落下高さ及びネットの垂れ

単位  m

項目

A  の場合

L  ≧  A  の場合

  落下高さ      (H

1

H

1

 = 0.25(L+2A

H

1

= 0.75・L

  ネットの垂れ  (S

S =  α・(L+2A)/3

S =α・

表中の記号は,次による。ただし,α=0.15±0.03  とする。

図 28−落すい(錘)試験の例

11.3.5

  耐貫通性能試験

JIS A 8960 の 7.4 によるものとし,次による。

a

)  図 29 a)に示すように,供試ネットを試験装置のフレームに取り付け,中央に落体を自由落下させる。

ネットの長辺

A

:支持間隔

L

:ネットの短辺

ネット

落すい(錘)

ネット

S

H

1

落すい(錘)

落すい(錘)切り離し装置

供試ネット

アイ金具

フレーム

ネットの支持点

(落下高さ

)

L:仕立寸法

a)

試験装置の例

S

 

(ネットの垂れ

)

仕立寸法

H

1 

(垂下量

)

H

2

(ネットの短辺

)

(ネットの長辺)

b)

落すい(錘)

重心

R70

R500

600

175

±

25

φ310±10

材質 SS400

単位  mm


26 
A 8971:2008

b

)  供試ネットの大きさは,1.83 m×5.1 m とする。

c

)  供試ネットは,縁綱を 300 mm 以下ごとに,緊結材でフレームに取り付けるものとする。

d

)  フレームに取り付けたときのネットの垂れ

S

は,短辺長の 5  %以下とする。

e

)  落体の質量は 5 kg とし,形状・寸法は図 29 b)  に示すものとする。

f

)  落体の落下高さは,フレーム中央の上面から上方 1 m とする。

g

)  基準仕立寸法以外のものは,各々の仕立寸法で試験を行うものとする。ただし,他の試験データなど

によって,強度の証明ができる場合は,試験を省略することができる。

単位  mm

a)  試験装置の例 

      b)  落体 

図 29−耐貫通性能試験の例

11.3.6

  防炎性能試験

JIS L 1091 に規定する燃焼性試験方法の,A-1 法の区分 3 又は A-2 法の区分 3 及び D 法の区分 2 に適合

鋼管製フレーム

   材質:STK500

φ42.7 又はφ48.6

供試ネット

緊結材

5100 (ネット長辺)

L

183

0

 (

ネット短辺

)

φ50

R=0.1

円筒部

円筒チップ

φ40±0.2

φ50±0.2

10

20

30

材質 S45C

落体切り離し装置

30°

落体

落下高さ

1 0

00

供試ネット


27

A 8971:2008

するものとする。防炎性能試験は,網地について行うがロープは行わない。

a

)  試験片の大きさ及び質量は,網目を閉じた状態(引き揃えた状態)で測定するものとし,A 法の試験

片は,350 mm×250 mm とし,D 法の試験片は,幅 100 mm で質量が 1 g となる長さのものとする。

b

)  防炎性能試験の試験片は,ネットに使用されている網地から採取する。ただし,仕立前の網地を試験

片とすることができる。

c

)  採取した試験片は,50±2  ℃の温水中に 30 分間浸漬し,50±2  ℃の恒温乾燥機内で 24 時間放置した

ものをシリカゲル入りデシケーター中に 2 時間以上放置する。

d

)  デシケーターから取り出した試験片は,速やかに試験を行う。

e

)  試験は,網目を閉じた状態(引き揃えた状態)で行うものとし,A 法にあっては,編立方向及び編立

方向の垂直方向でそれぞれ 3 回,D 法にあっては,編立方向で 5 回試験を行うものとする。

12

  製造

渡り歩廊,はしご形足場,可動式足場,手がかり枠,手すり枠,墜落防護さく(柵)及び兼用ネットの

製造は,次による。

a

)  防せい(錆)の必要があるものは,塗装・めっきなどをするものとする。

b

)  木製のものは,防水塗装などの処理を施すものとする。

13

  検査

渡り歩廊,はしご形足場,可動式足場,手がかり枠,手すり枠,墜落防護さく(柵)及び兼用ネットの

検査は,各機材の試験方法及び目視などによって行い,性能及び構造に規定する各品質項目に適合しなけ

ればならない。

なお,抜取検査は,合理的な抜取検査方式とする。

14

  表示

表示は,次による。

a

)  渡り歩廊,はしご形足場,可動式足場,手がかり枠,手すり枠

1

)  形式

2

)  最大使用荷重(例  1.0 kN)

3

)  製造業者名又は略号

4

)  製造年

5

)  日本工業規格の番号及び種類(例  JIS A 8971 はしご形足場 1 種)

b

)  墜落防護さく(柵)

1

)  形式

2

)  最大使用角度(例  45°)

3

)  製造業者名又は略号

4

)  製造年

5

)  日本工業規格の番号及び種類[例  JIS A 8971 墜落防護さく(柵)屋根面設置形]

6

)  防護面に兼用ネットを使用する場合は,次の c)  兼用ネットの表示も行う。

c

)  兼用ネット

1

)  網地の種類(例  ラッセル網地)


28 
A 8971:2008

2

)  仕立寸法(例  1.83 m  ×5.1 m)

3

)  網目の大きさ(例  18 mm)

4

)  新品時の網糸の強度(例  0.42 kN 以上)

5

)  製造業者名又は略号

6

)  製造年月

7

)  日本工業規格の番号(例  JIS A 8971 兼用ネット)

15

  取扱い及び経年管理の注意事項

渡り歩廊,はしご形足場,可動式足場,手がかり枠,手すり枠,墜落防護さく(柵)及び兼用ネットに

は,次に示す取付方法及び経年管理の注意事項を添付しなければならない。ただし,分割梱包の場合には,

主要な部材の梱包に添付する。

a

)  取付方法

1

)  組立方法

2

)  構成要素との組合せ及び他の屋根工事用足場との併用方法

3

)  設置・解体時の注意事項

4

)  点検など使用時の注意事項

b

)  経年管理の注意事項

1

)  さびなどの手入れ方法

2

)  部品などの修理・交換

3

)  破損品の廃棄

4

)  保管上の注意事項


29

A 8971:2008

附属書 A

規定)

施工標準

A.1  適用範囲

屋根工事及び小屋組の建方工事を実施する場合の足場工事について,足場と装備機材とを適切に配置す

るための標準となる施工方法を規定する。

A.2  小屋組の建方工事

軒けた(桁)

,小屋ばり(梁)

,小屋づか,母屋(もや)

,棟木(むなぎ)

,垂木(たるき)などの建方工

事を実施するときの足場工事について,

“足場”及び“装備機材”の配置を次に規定する。

A.2.1  外部足場

建築物又は構造物の外周に沿って,本足場

1

)

を設置する(

図 A.1 参照)。ただし,設置するスペースが狭

あいな場合など,本足場とすることが困難な場合は一側(ひとかわ)足場

2

)

としてもよい。標準的な設置

方法を次に規定する。

a

)  屋根工事のときの人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下を防止するため,あらかじめ背面側の建

地材を屋根より突出させ,墜落防護さく(柵)

,メッシュシートなどを取り付けるための支持材を設け

ておく。支持材は屋根面より 900 mm 以上の高さの位置に設ける。

b

)  外壁面より 300 mm 以下となる位置に作業床を設ける。

c

)  外壁面との距離が 300 mm を超える場合又は外壁面がない場合は,900 mm 以上の高さの中桟付き手す

り及びつま先板を設ける。又は持送り枠などを使用して兼用ネット,床付き布枠などを設ける。

d

)  作業床の背面側には,900 mm 以上の高さの中桟付き手すり及びつま先板を設ける。

e

)  足場の背面側には,物の飛来及び落下防止のためメッシュシートなどを設ける。

1

)

  建地が 2 列のもので,布,腕木,筋かいで構成し,主として建物外部に架ける足場。鋼管足

場ともいう。

2

)

  建地が 1 列だけでこれに布を取り付けた足場。


30 
A 8971:2008

単位  mm

a)  壁面とのすき間 300 mm 以下の場合 

b)  壁面とのすき間 300 mm を超える場合

c)  壁面がない場合 

図 A.1−軒先周辺の作業床などの設置例

A.2.2  建方作業台

作業に応じて足場・作業台などの種類を選定し,適正な作業床高さのものを設置する(

図 A.2 参照)。標

準的な設置方法を次に規定する。

a

)  アウトリガーを使用するものにあっては,所定の位置に取り付けて接地させる。

b

)  車輪付きのものにあっては,移動するとき以外はブレーキ及び旋回止めをきかせておく。

c

)  作業床の高さが 2 m 以上のものには,周囲に手すり枠を,2 m 未満のものには,片側に手がかり枠を

取り付けて使用する。又は同等以上の部材がある状態で使用する。

d

)  足場及び作業台の上で脚立,架台,はしごなどを使用しない。

e

)  人を載せた状態で伸縮又は移動しない。

f

)  転倒するおそれがある場合は,く(躯)体などから控えを取るなどして転倒を防止する。

90

0

90

0

以上

持送り枠などを使用し

て,兼用ネット・床付

き布枠などを設ける。

300 以下

建地材

 
    メッシュシート

手すり

中桟

つま先板

支持材

90

0

以上

壁面

作業床

300 を超える

壁面


31

A 8971:2008

図 A.2−建方作業台の設置例

A.2.3  渡り歩廊

はり(梁)の間などを移動したり,開口部で作業を行う場合に設置する。作業状況,使用荷重など作業

の内容に応じて 1 種又は 2 種を設置する(

図 A.3 参照)。標準的な設置方法を次に規定する。

a

)  取付金具を使用しないものにあっては,支持点から 100 mm 以上,かつ,支持間距離の 1/18 以上張り

出して設置する。

b

)  張り出して使用する場合の張出し長さは,製造業者による。ただし,最大許容スパンの 1/4 以下とし,

かつ,支持部の強度を考慮したものとする。

c

)  転位,脱落及び滑り落ちがないように,支持金具,支持材などに取り付ける。

d

)  長手方向に,傾斜 15  度を超えて使用する場合は,踏み桟その他の滑り止めを設ける。

e

) 1 種は両側に手すり枠及びつま先板を,2 種は片側に手すり枠を取り付けて使用する。又は同等以上の

部材がある状態で使用する。

a)   

b)   

図 A.3−渡り歩廊の設置例

渡り歩廊

兼用ネット

建方作業台

渡り歩廊

兼用ネット

つま先板

手すり枠

兼用ネット

渡り歩廊

手すり枠


32 
A 8971:2008

床面又は設備等の上面

A:ネットの長辺側の支持間隔

L

:ネット短辺の長さ

ネット

1

H

ネットの支持面

H

2

S

 

作業面

ネットの長辺

A

:支持間隔

L

:ネットの短辺

ネット

A.2.4  兼用ネット

足場などを設けた場合であっても,人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下のおそれのある開口部に

は,垂直,水平又は屋根の下面に沿って,支持材となるく(躯)体などに取り付けて設置する。ただし,

飛来及び落下による危険がない場合は,安全ネットを使用してもよい。

a

)  水平に設置する場合

1

)  高さ方向の標準的な取付けは,表 A.1 による。

表 A.1−ネットの取付け位置

単位  m

項目

L < A  の場合

L  ≧  A  の場合

単体ネット

H

1

  ≦ 0.25(L+2A)

H

1

  ≦ 0.75L

落下高さ(H

1

)

複合ネット

H

1

  ≦ 0.20(L+2A)

H

1

  ≦ 0.60L

ネットの垂れ      (S)

S  ≦ 0.20L

ネット下部のあき  (H

2

)   H

2

  ≧ 0.85L

注記  表中の記号は次による。 

2

)  つり(吊)綱は,支持材に結束する。

3

)  多数の支持点でつ(吊)る場合は,合成繊維ロープを使用し,縁綱と支持材を結束する。

4

)  緊結材などを使用し,ネット周辺のすき間から物が落ちないような間隔で縁綱と支持材を結束する。

5

)  単体ネットを継いで複合ネットにする場合は,合成繊維ロープを使用し,それぞれの縁綱をかがり

縫いなどによって強固に緊結する。ただし,破損の進行を防止するために,合成繊維ロープは,300

mm 以下を節目とした長さのものにするか,又は 300 mm 以下ごとに緊結材によって緊結するもの

とする。

6

)  合成繊維ロープの引張強度は,1.96 kN 以上,緊結材の引張強度は,0.98 kN 以上のものを使用する。

7

)  支持点に作用する荷重は 5.9 kN とする。ただし,支持材がはり(梁)などの連続的な構造物で多数

の支持点がある場合の荷重は,1.96(kN/m)×支持点の間隔(m)としてもよい。支持材の許容応

力は,

表 A.2 による。

H

2

  ≧ 0.85

(L+3A)

4

  S  ≦ 0.20

(L+2A)

3


33

A 8971:2008

表 A.2−支持材の許容応力

単位  kN/cm

2

木材

項目

一般構造用

鋼材

コンクリート

  あかまつ
  くろまつ
  からまつ
  べいまつ
  ひのき 
  べいひ 
  ひば 
  つが

  えぞまつ
  とどまつ
  べいすぎ
  べいつが
  すぎ 
  もみ

かし

  くり 
  なら 
  ぶな 
  けやき

  許容引張応力 23.5  σ

c

×1/15

  1.32

  1.03

1.91

1.47

  許容圧縮応力 23.5  σ

c

×2/3

  1.18

  0.88

1.32

1.03

  許容曲げ応力 23.5

  1.32

  1.03

1.91

1.47

  許容せん断応力 13.2

σ

c

×1/15

  0.103

  0.074

0.21

0.15

  許容付着応力

− 0.14

注記 1  座屈を伴う支持材にあっては,許容圧縮応力の値を基準に細長比による座屈式によって許容応力の

値を定める。

注記 2  表中の記号σ

c

は,材齢 28 日の圧縮強度を示す。

注記 3  軽量骨材を使用した場合のコンクリートの許容付着応力は,0.12 kN/cm

2

とする。

b

)  垂直に設置する場合

1

)  支持材の取付け間隔は,垂直方向 5.5 m 以下ごと,水平方向 4.0 m 以下ごとに設ける。

2

)  つり(吊)綱は,支持材に結束する。

3

)  緊結材を使用し,ネット周辺にすき間が生じないように 300 mm 以下ごとの間隔で,縁綱と支持材

を結束する。

4

)  ネットとネットとの接続は,緊結材を使用し 300 mm 以下ごとの間隔で,それぞれの縁綱を緊結す

る。

5

)  緊結材の引張強度は,0.98 kN 以上のものを使用する。

6

)  出隅・入隅などに使用するネットは,その寸法に合ったものを使用し,すき間のないように取り付

ける。

A.2.5  親綱

人の墜落及び転落のおそれのある場合は,く(躯)体又は外部足場に取り付けて安全帯の取付設備とす

る。材料が合成繊維の場合の標準的な設置方法を次に規定する。

a

)  ゆるみのないように張る。

b

)  取付位置は,衝撃荷重が作用したときの,親綱及び安全帯ロープの伸びなどを考慮する。ただし,水

平方向の取付間隔は,最大 10 m とする。

c

)  水平親綱は,ロープの引張強さが 23.0 kN 以上のものを使用する。

  なお,フック付きのものにあっては,フックの引張強さが 14.0 kN 以上のものを使用する。

d

)  垂直親綱は,ロープの引張強さがアイ加工を含めた状態で 19.0 kN 以上のものを使用する。

e

) 1 本の親綱に 1 人の使用とする。

f

)  安全帯のランヤードは,1.7 m 以下のものを使用する。


34 
A 8971:2008

  なお,垂直親綱に取り付ける安全帯は,グリップ付きのものとし,グリップは親綱に適合したもの

とする。

A.2.6  く(躯)体取付形の足場

作業の内容,取付場所などによって,足場の種類を選定して設置する(

図 A.4 参照)。標準的な設置方法

を次に規定する。

a

)  足場を取り付けるく(躯)体が,十分な強度をもっていることを確認して取り付ける。

b

)  足場の上で脚立,架台などを使用しない。

図 A.4−く(躯)体取付形の足場の設置例

A.3  屋根工事

屋根下地,スレート・金属板・かわら(瓦)などの屋根ぶき,とい(樋)

・軒天井などの屋根工事を実施

するときの足場工事について,足場及び装備機材の配置を次に規定する。また,屋根を陸屋根(ろくやね)

緩こう(勾)配,普通こう(勾)配及び急こう(勾)配の四つに区分し,屋根面に設ける足場と装備機材

との標準的な組合せは,

表 A.3 による。

a)  ユニット形

b)  つり(吊)枠形

c)  軒先取付形

d)  妻側取付形

正面図

側面図

正面図

側面図

正面図

側面図

正面図

側面図


35

A 8971:2008

表 A.3−屋根面に設ける足場と装備機材との組合せ

屋根こう(勾)配別に○印の足場及び装備機材を設置

足場

装備機材

渡 

歩歩

歩用

渡 
渡 

渡 

渡 

歩歩

屋根こう配区分

a) 

渡 
渡 

歩歩

歩落防

渡 
渡 
渡 

渡 
渡 
渡 

歩歩落防

b) 

c) 

a)  陸屋根(ろくやね) 
    水平(水こう配含む。

b)  緩こう配 
    3.5/10 未満

c)  普通こう配 
    3.5/10 以上

    5.5/10 未満

いずれか又は併用

d)  急こう配 
    5.5/10 以上 
 
①②のいずれか又は併用

a)

  開口部での作業及び踏抜きのおそれのある場合。

b)

  人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下のおそれのある場合。

c)

  人の墜落及び転落のおそれのある場合。

a

)  陸屋根の場合

1

)  開口部での作業及び踏抜きのおそれのある場合は,A.3.2 の渡り歩廊を設ける。

2

)  A.3.8 の妻面・開口部墜落防護工を設ける。

3

)  人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下のおそれのある場合は,A.3.9 の兼用ネットを設ける。

4

)  人の墜落及び転落のおそれのある場合は,A.3.10 の親綱を設ける。

5

)  必要に応じて A.3.1 の外部足場及び A.2.6 のく(躯)体取付形足場を設ける。

b

)  緩こう配の場合

1

)  開口部での作業及び踏抜きのおそれのある場合は,A.3.2 の渡り歩廊を設ける。

2

)  A.3.7 の墜落防護さく(柵)を設ける。

3

)  A.3.8 の妻面・開口部墜落防護工を設ける。

4

)  人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下のおそれのある場合は,A.3.9 の兼用ネットを設ける。

5

)  人の墜落及び転落のおそれのある場合は,A.3.10 の親綱を設ける。

6

)  必要に応じて A.3.1 の外部足場及び A.2.6 のく(躯)体取付形足場を設ける。

7

)  格子組鋼管を設ける場合は,A.3.6 による。

c

)  普通こう配の場合

1

)  開口部での作業及び踏抜きのおそれのある場合は,A.3.2 の渡り歩廊を設ける。

2

)  A.3.4 のはしご形足場及び/又は A.3.5 の可動式足場を設ける。

3

)  A.3.4 のはしご形足場の代わりに屋根の傾斜方向に A.3.2 の渡り歩廊を使用してもよい。


36 
A 8971:2008

4

)  A.3.7 の墜落防護さく(柵)を設ける。

5

)  A.3.8 の妻面・開口部墜落防護工を設ける。

6

)  人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下のおそれのある場合は,A.3.9 の兼用ネットを設ける。

7

)  人の墜落及び転落のおそれのある場合は,A.3.10 の親綱を設ける。

8

)  必要に応じて A.3.1 の外部足場及び A.2.6 のく(躯)体取付形足場を設ける。

9

)  格子組鋼管を設ける場合は,A.3.6 による。

d

)  急こう配の場合

1

)  A.3.3 の水平足場と A.3.4 のはしご形足場及び/又は A.3.5 の可動式足場を設ける。

2

)  A.3.3 の水平足場の代わりに,A.3.2 の渡り歩廊を使用してもよい。

3

)  A.3.7 の墜落防護さく(柵)を設ける。

4

)  A.3.8 の妻面・開口部墜落防護工を設ける。

5

)  人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下のおそれのある場合は,A.3.9 の兼用ネットを設ける。

6

)  人の墜落及び転落のおそれのある場合は,A.3.10 の親綱を設ける。

7

)  必要に応じて A.3.1 の外部足場及び A.2.6 のく(躯)体取付形足場を設ける。

8

)  格子組鋼管を設ける場合は,A.3.6 による。

A.3.1  外部足場

標準的な設置方法を,次に規定する。

a

)  軒先などの作業をする場合は,持送り枠などを用いて適正な高さに作業床を設ける(図 A.5 参照)。

b

)  屋根の上の足場,かわら(瓦)揚げ機などを取り付ける場合は,それらの荷重を支えられる構造に組

み立てる。

c

)  試験で性能を確認することによって,墜落防護さく(柵)の取付部とすることができる。

d

)  その他の設置方法は,A.2.1 による。

単位  mm

図 A.5−軒先近くに作業床を設けた例

支持材

手すり

中桟

メッシュシート

壁面

建地材

つま先板

900

以上

作業床

持送り枠

9

0

0


37

A 8971:2008

A.3.2  渡り歩廊

屋根の上を移動したり,開口部で作業を行う場合に使用する(

図 A.6 参照)。標準的な設置方法を次に規

定する。

a

)  踏抜きのおそれのある屋根面に使用する場合は,骨組みのある箇所を支持点とする。

b

)  張り出して使用する場合の張出し長さは,製造業者による。ただし,最大許容スパンの 1/4 以下とし,

かつ,支持部の強度を考慮したものとする。

c

)  その他の設置方法は,A.2.3 による。

図 A.6−渡り歩廊の設置例

A.3.3  水平足場

屋根の上に作業床を設ける場合に,はしご形足場,可動式足場,  格子組鋼管などに架け渡して設置する

図 A.7 参照)。標準的な設置方法を次に規定する。

a

)  つかみ金具のないものは,支持点から 100 mm 以上,かつ,支持間距離の 1/18 以上張り出して設置す

る。

b

)  張り出して使用する場合の張出し長さは,製造業者による。ただし,最大許容スパンの 1/4 以下とし,

かつ,支持部の強度を考慮したものとする。

c

)  転位又は脱落しないように,支持材などに取り付ける。

d

)  片側には,手すり枠又はそれと同等以上の部材がある状態で使用する。

e

)  前傾又は腰掛けたり,作業の姿勢によっては,安全性の保てる範囲で傾斜させて設置してもよい。

手すり枠

手すり枠

兼用ネット

渡り歩廊

踏み桟又は滑り止め

渡り歩廊


38 
A 8971:2008

図 A.7−はしご形足場に架け渡した例

A.3.4  はしご形足場

昇降又は作業をする場合に設置するもので,取付金具で外部足場などに取り付けるか,又はつり(吊)

金具で棟などからつ(吊)り下げる(

図 A.8 及び図 A.9 参照)。標準的な設置方法を次に規定する。

a

)  不安定な場合は,控えロープなどによって固定する。

b

)  片側には,手がかり枠又はそれと同等以上の部材がある状態で使用する。

c

)  屋根との間にすき間を設ける場合は,1 種を使用し,けた(桁)材に脚金具を取り付ける(図 A.10 

照)

d

)  支持金具などによって,渡り歩廊又は水平足場を取り付けることができる。

e

)  渡り歩廊又は水平足場を取り付ける場合は,脚金具などで支持された位置とする。

f

)  張り出して使用する場合の張出し長さは,製造業者による。ただし,最大許容スパンの 1/4 以下とし,

かつ,支持部の強度を考慮したものとする。

g

) 2 種は,踏抜きのおそれのない屋根面に設置する。

h

)  試験で強度を確認することによって,墜落防護さく(柵)の取付部とすることができる。

図 A.8−外部足場に取り付けた例

外部足場

かわら(瓦)揚げ機

はしご形足場

墜落防護さく(柵)

水平足場

妻面・開口部墜落防護工

手すり枠

はしご形足場

墜落防護さく(柵)

妻面・開口部墜落防護工

外部足場

渡り歩廊など


39

A 8971:2008

外部足場

手がかり枠

はしご形足場

取付金具

脚金具

すき間

図 A.9−棟からつ(吊)り下げた例

図 A.10−屋根との間にすき間を設けた例

A.3.5  可動式足場

作業の状況によって使用する(

図 A.11 参照)。標準的な設置方法を次に規定する。

a

)  昇降設備の片側には,手がかり枠又はそれと同等以上の部材を取り付けて使用する。

b

)  支持金具などによって,渡り歩廊又は水平足場を取り付けることができる。

c

)  渡り歩廊又は水平足場を取り付ける場合は,車輪などで支持された位置とする。

d

)  張り出して使用する場合の張出し長さは,製造業者による。ただし,最大許容スパンの 1/4 以下とし,

かつ,支持部の強度を考慮したものとする。

e

)  移動中は,逸走防止をする。

f

)  作業中及び休止中は固定する。

g

)  試験で強度を確認することによって,墜落防護さく(柵)の取付部とすることができる。

妻面・開口部墜落防護工

外部足場

はしご形足場

親綱

はしご形足場

墜落防護さく(柵)


40 
A 8971:2008

a)  はしご形足場の中間に作業床のある例 

b)  はしご形足場を並列にユニットにした例 

図 A.11−可動式足場の設置例

A.3.6  格子組鋼管

外部足場,屋根面などに取り付けたり,棟などからつ(吊)り下げて構成し,足場及び装備機材を設置

する(

図 A.12 参照)。標準的な設置方法を次に規定する。

a

)  鋼管の交点は,緊結金具などによって結合し格子組みにする。

b

)  支持材を設けることによって,はしご形足場,渡り歩廊,水平足場などを取り付けることができる。

c

)  はしご形足場,渡り歩廊,水平足場などを架け渡して使用する場合は,それぞれの最大使用荷重を支

持できる格子組み(格子のピッチ)とする。

d

)  試験で強度を確認することによって,墜落防護さく(柵)の取付部とすることができる。

a)  外部足場に取り付けた場合 

b)  つ(吊)り下げた場合 

図 A.12−格子組鋼管の設置例

A.3.7  墜落防護さく(柵)

屋根傾斜面からの人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下による危険を防止するために設置する(

A.13 及び図 A.14 参照)。外部足場取付形及び屋根面設置形があり,標準的な設置方法を次に規定する。 
a

)  外部足場取付形は,外部足場又は建物の外周に立てた格子組鋼管に取り付ける。

b

)  屋根面設置形は,親綱,つり(吊)金具などによって屋根面に設ける,又は,はしご形足場,可動式

足場若しくは格子組鋼管に取り付ける。

c

)  最大使用角度の範囲内で使用する。

d

)  作業範囲は,垂直距離 1.7 m の換算斜辺距離を傾斜方向の長さとし,墜落防護さく(柵)を水平方向

外部足場

墜落防護さく(柵)

車輪など

可動式足場

手がかり枠

妻面・開口部墜落防護工

妻面・開口部墜落防護工

墜落防護さく(柵)

作業床

外部足場

車輪など

可動式足場

手がかり枠

外部足場

格子組鋼管

はしご形足場

墜落防護さく(柵)

脚具

妻面・開口部墜落防護工

渡り歩廊など

格子組鋼管

妻面・開口部墜落防護工

墜落防護さく(柵)

脚具

緊結金具

外部足場

はしご形足場

渡り歩廊など


41

A 8971:2008

の長さとして,それらで囲まれた区画とする(

図 A.15 参照)。ただし,定格の最大使用角度より緩い

角度で使用する場合は,最大使用角度のときと衝突速度が等しくなる位置まで,傾斜方向の長さを延

長してもよい。

e

)  取付位置は,衝突時の墜落防護さく(柵)の変形,親綱などの伸び,外部足場の変位などを考慮し,

防護面外へ飛び出しのない位置に設置する。

f

)  外部足場取付形と屋根面設置形は併用してもよい。

a)  外部足場取付形 

b)  屋根面設置形 

図 A.13−軒先に設けた例

図 A.14−格子組鋼管に取り付けた例

90

0

外部足場

親綱など

90

0以

格子組鋼管

墜落防護さく(柵)

墜落防護さく(柵)


42 
A 8971:2008

図 A.15−作業範囲

A.3.8  妻面・開口部墜落防護工

屋根妻面及び開口部からの人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下を防止するために設置する(

A.16 参照)。標準的な設置方法を次に規定する。

a

)  装備機材などを組み合わせる。

b

)  墜落防護さく(柵)を設置する場合を除いて,つま先板を組み合わせる。

c

)  取付部が十分な強度をもっていることを確認して取り付ける。

図 A.16−妻面・開口部墜落防護工の例

A.3.9  兼用ネット

標準的な設置方法を次に規定する。

a

)  スレートなどの踏抜きのおそれのある屋根及び開口部で,足場などを設けた場合であっても,人の墜

落及び転落並びに物の飛来及び落下を防止するため,水平又は屋根の下面に沿って兼用ネットを設け

る。

b

)  その他の設置方法は,A.2.4 による。

移設

外部足場

1.7 m

作業範囲

墜落防護さく(柵)

妻面・開口部墜落防護工

作業範囲

作業範囲

外部足場

妻面・開口部墜落防護工

[墜落防護さく(柵)]

(二段手すり)

(つま先板)

(手すり枠)


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A.3.10  親綱

足場の組立及び解体並びに足場間の移動など,人の墜落及び転落のおそれのある場合は,安全帯の取付

設備として屋根面に設置する(

図 A.17 及び図 A.18 参照)。材料が合成繊維の場合の標準的な設置方法を次

に規定する。

a

)  取り付け位置は,軒先,妻側端及び開口部より 1.7 m 以上内側とし,衝撃荷重が作用したときの親綱

及び安全帯ロープの伸びなどを考慮する。

b

)  グリップより上方での作業をしない。

c

)  墜落防護さく(柵)の取付部とすることができる。

d

)  その他の設置方法は,A.2.5 による。

a)  切妻屋根の場合 

b)  寄せ棟屋根の場合 

図 A.17−縦方向に設けた例

a)  切妻屋根の場合 

b)  寄せ棟屋根の場合 

図 A.18−水平方向に設けた例

A.3.11

   く(躯)体取付形の足場

標準的な設置方法は,A.2.6 による。

A.4  共通する留意事項   
a

)  規格本体で規定していないものを使用する場合は,日本工業規格,労働安全衛生規則などに該当する

ものを使用し,十分な強度をもったものを用いる。

取付位置

グリップ

親綱

グリップ

親綱

1.7 m 以上

1.7 m 以上

取付位置

取付位置

親綱

1.7 m 以上

1.7 m 以上

最大 10 m

親綱

1.7 m 以上

1.7 m 以上

最大 10 m


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b

)  曲がり,へこみ,き(亀)裂等の損傷,破損,腐食,作動不良,取付け不良などの異常があるものは,

使用してはならない。

c

)  取付け及び設置の状態について,屋根工事用足場及び施工方法の知識をもつ者(例えば,仮設安全監

理者など)が,点検表によって点検しなければならない。

d

)  人の墜落及び転落並びに物の飛来及び落下などによって衝撃を受けた足場及び装備機材は廃棄する。

e

)  安全帯の取付設備の性能をもっていない箇所には,安全帯を取り付けてはならない。