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A 8706-2

:2013

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

2

4

  ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機特有の重大な危険源のリスト

3

5

  安全要求事項及び/又は安全方策

3

5.1

  一般

3

5.2

  乗降・移動用設備

4

5.3

  操縦場所

4

5.4

  操縦装置及び計器類

4

5.5

  操向装置

6

5.6

  制動装置

6

5.7

  供給装置

6

5.8

  破砕装置

6

5.9

  ベルトコンベヤ

7

5.10

  磁選機

7

5.11

  警報装置及び安全標識

7

5.12

  安定性

7

5.13

  騒音及び振動

7

5.14

  防護

7

5.15

  (機械の)救出,輸送及びつり上げ

8

5.16

  電磁両立性(EMC

9

5.17

  電気装置及び電子装置

9

5.18

  被加圧部

10

5.19

  燃料タンク,油圧タンク及び圧力容器

10

5.20

  火災予防

11

5.21

  保全

11

6

  安全要求事項及び/又は安全方策の検証

12

7

  使用上の情報

12

7.1

  警告表示

12

7.2

  取扱説明書

12

7.3

  機械への表示

13

附属書 A(参考)ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機及びその構成部品の代表図例

14

附属書 B(参考)ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機特有の重大な危険源のリスト

15

附属書 C(規定)遠隔操縦の安全要求事項

18


A 8706-2

:2013  目次

(2)

ページ

附属書 D(規定)ベルトコンベヤの安全要求事項

23

附属書 E(参考)火災予防のための設計事例

29

附属書 F(参考)参考文献

32


A 8706-2

:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本建設機械施工協会(JCMA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格であ

る。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS A 8706

(履帯式建設リサイクル機械−安全)の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

A

8706-1

  第 1 部:自走式クラッシャの要求事項

JIS

A

8706-2

  第 2 部:ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機の要求事項


   

日本工業規格

JIS

 A

8706-2

:2013

履帯式建設リサイクル機械−安全−第 2 部:

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機の要求事項

Crawler type recycle machine of construction waste-Safety-Part 2:

Requirements for mobile wood crushers with drum type cutter

序文

この規格は,JIS B 9700-1 のまえがきに示すタイプ C 規格(個別機械安全規格)である。

1

適用範囲

この規格は,ドラム式カッタを搭載した自走式木材破砕機の安全要求事項について規定する。

この規格を適用する代表的な機種を,

附属書 に示す。

この規格は,蓄電池及び外部電源を動力とする機械に関する電気的な要求事項については扱わない。

この規格は,製造業者の意図した,かつ,予見した条件の下で使用したときに,自走式木材破砕機に直

接関わる重大な危険源の全て(

附属書 参照)を考慮しており,それから起こるリスクを除去,又は低減

するための方策を具体的に示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 8301

  土工機械−整備用開口部最小寸法

JIS A 8302

  土工機械−運転員・整備員の乗降用,移動用設備

JIS A 8307

  土工機械−ガード−定義及び要求事項

JIS A 8310-1

  土工機械−操縦装置及び表示用識別記号−第 1 部:共通識別記号

JIS A 8310-2

  土工機械−操縦装置及び表示用識別記号−第 2 部:特定機種,作業装置及び附属品識別

記号

JIS A 8312

  土工機械−安全標識及び危険表示図記号−通則

JIS A 8315

  土工機械−運転員の身体寸法及び運転員周囲の最小空間

JIS A 8316

  土工機械−電磁両立性(EMC)

JIS A 8323

  土工機械−運転席及び整備領域−端部の丸み

JIS A 8324

  土工機械−電線及びケーブル−識別の原則

JIS A 8325

  土工機械−履帯式機械−制動装置の性能要求事項及び試験方法

JIS A 8327

  土工機械−機械装着前後進警笛−音響試験方法及び性能基準

JIS A 8331

  土工機械−機械装着救出装置−性能要求事項

JIS A 8334

  土工機械−取扱説明書−内容及び様式


2

A 8706-2

:2013

   

JIS A 8335

  土工機械−非金属製燃料タンクの性能要求事項

JIS A 8336

  土工機械−表示機器

JIS A 8340-1

  土工機械−安全−第 1 部:一般要求事項

JIS A 8345

  土工機械−キーロック始動装置

JIS A 8407

  土工機械−操縦装置の操作範囲及び位置

JIS A 8919

  土工機械−操縦装置

JIS B 8361

  油圧システム通則

JIS B 8370

  空気圧システム通則

JIS B 9700-1

  機械類の安全性−設計のための基本概念,一般原則−第 1 部:基本用語,方法論

JIS B 9700-2

  機械類の安全性−設計のための基本概念,一般原則−第 2 部:技術原則

JIS B 9703

  機械類の安全性−非常停止−設計原則

JIS B 9707

  機械類の安全性−危険区域に上肢が到達することを防止するための安全距離

JIS B 9708

  機械類の安全性−危険区域に下肢が到達することを防止するための安全距離

JIS B 9711

  機械類の安全性−人体部位が押しつぶされることを回避するための最小すきま

JIS B 9713-2

  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 2 部:作業用プラットフォーム及び通路

JIS B 9713-3

  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 3 部:階段,段ばしご及び防護さく(柵)

JIS B 9716

  機械類の安全性−ガード−固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般要求事

JIS B 9960-1

  機械類の安全性−機械の電気装置−第 1 部:一般要求事項

JIS C 0920

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

JIS C 60068-2-31

  環境試験方法−電気・電子−第 2-31 部:落下試験及び転倒試験方法(試験記号:Ec)

JIS D 1201

  自動車,及び農林用のトラクタ・機械装置−内装材料の燃焼性試験方法

ISO 15998

,Earth-moving machinery−Machine-control systems (MCS) using electronic components−

Performance criteria and tests for functional safety

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 8340-1 によるほか,次による。

3.1

履帯式建設リサイクル機械

建設副産物のリサイクルに使用する処理装置を搭載した履帯(クローラ)式の自走式建設機械の総称。

注記  自走式クラッシャ,自走式木材破砕機,自走式木材チッパ,自走式土質改良機などがある。

3.2

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機

建設工事から発生する廃木材などの破砕処理を行う自走式建設リサイクル機械で,円筒ドラムの外周に

多数のビットを装着し,廃木材などを切削するドラム式カッタを搭載した機械(以下,ドラム式カッタ搭

載自走式木材破砕機という。

図 A.1 及び図 A.2 参照)。

3.3

供給装置

廃木材などを処理装置へ供給する装置。

注記  タブ式(桶式)と横入れ式(コンベア式)とに区分する。


3

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3.4

破砕装置

廃木材などを破砕する装置。一軸のドラム式カッタと,破砕処理した木材の寸法を決めるスクリーンを

装備する。

3.5

排出装置

破砕処理した廃木材を機械外に排出する装置。

注記  自走式木材破砕機では,通常ベルトコンベヤを使用する。

3.6

廃木材

建設工事から発生する木材。大きく自然木系と加工木系とに分かれる。

自然木:伐採された木(幹,枝葉,根)

,せん(剪)定された枝葉,ダムなどの流木。

加工木:解体工事から発生する木材,廃棄木製品など。

3.7

投入材料

破砕処理する目的で供給装置に投入する廃木材。

3.8

破砕処理材

破砕装置で廃木材を所定の寸法に加工し,再利用可能となった処理済み木材。

3.9

ドラム式カッタ

円筒ドラムの外周に複数のビットを装着し廃木材などを切削するカッタ[

図 A.3 の a)  及び b)  参照]。

3.10

スクリーン

ドラム式カッタの外周に装備し,破砕処理材を所定の寸法に分けるふるい[

図 A.3 の a)  及び b)  参照]。

3.11

危険範囲

機械及びその装備の動作が原因で傷害発生の可能性がある機械の使用範囲で,機械の製造業者が指定す

る範囲。

4

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機特有の重大な危険源のリスト

リスクアセスメントの結果,自走式木材破砕機の重大な危険源として特定され,そのリスクを取り除く

又は減じる手段が要求される全ての危険源,危険状態及び危険事象は,

附属書 のリストに記載する。

5

安全要求事項及び/又は安全方策

5.1

一般

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機は,この規格の安全要求事項及び安全方策に適合しなければなら

ない。さらに,リスクアセスメントの結果,その機械に

附属書 に記載した重大な危険源のリストにない

新たな危険源が存在する場合は,JIS B 9700-1 及び JIS B 9700-2 に従って設計する。

注記  重大な危険源とは,リスクアセスメント(JIS B 9702 参照)を設計者・製造業者が行ったとき


4

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に,直接関連するものとして特定され,リスクを除去又は減らすために具体的な行動が求めら

れる危険源をいう。

5.2

乗降・移動用設備

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機には,JIS A 8302 に適合した,操縦場所及び整備領域に到達する

ための適切な乗降・移動用設備を備えなければならない。

5.3

操縦場所

5.3.1

一般

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機の走行と作業装置(供給装置,破砕装置,排出装置など)の操縦

とを同じ場所で行う機械又は異なる場所で行う機械のいずれの操縦場所においても,次の要求を満足しな

ければならない。ただし,遠隔操縦専用で行う自走式木材破砕機は除く。

5.3.2

可動部

操縦場所から可動部,例えば,履帯(クローラ)

,作業装置,アタッチメントなどと接触して事故が起き

ないような手段(例えば,防護柵,ガードなど)を講じなければならない。

5.3.3

エンジン排気

エンジン排気装置は,排気ガスを運転員から離れる方向に排出しなければならない。

5.3.4

鋭端部

操縦場所の近傍,及び操縦場所への乗降・移動設備には,鋭利な端部,又は鋭い角部及び鋭い隅部が存

在してはならない。隅部の半径及び端部の丸みは,JIS A 8323 に従って,鋭端部を排除しなければならな

い。

5.3.5

配管及びホース

5 MPa

を超える圧力及び 50  ℃を超える温度の危険な液体が流れる操縦場所近傍の配管及びホースは,

JIS A 8307

に従って防護しなければならない。

配管又はホースと運転員との間にあって,液体の危険な噴出を脇に反らすことができる部品又は構成部

品は,効果的な防護装置とみなすことができる。

5.3.6

走行用操縦場所

運転員が搭乗して走行操縦を行うドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機の操縦場所は,運転員が操作す

るのに十分な広さをもたなければならない。JIS A 8315 に従って最小空間を確保した設計にするのが望ま

しい。

操縦場所の周囲には,走行中及び作業中に運転員の転落を防止するために,JIS B 9713-2 及び JIS B 

9713-3

に従って防護柵を設けなければならない。

運転員が搭乗して走行操縦を行うドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機において,転倒する危険がある

場合は,転倒時保護構造(ROPS)

JIS A 8910 参照)を装備しなければならない。また,運転員に対して

落下物による危険がある場合は,落下物保護構造(FOPS)

JIS A 8920 参照)を装備しなければならない。

5.3.7

運転員の視界

運転員が搭乗して走行するドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機は,運転員が操縦場所から十分な視界

が得られるように設計しなければならない。

5.3.8

照明

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機は,走行及び作業のための照明装置を備えるか,又は外部照明で

十分な視界を確保するように取扱説明書に記載しなければならない。

5.4

操縦装置及び計器類


5

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5.4.1

一般

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機の操縦装置は,JIS A 8919 に従って選択,設計,製造及び配置す

るほか,次による。

a)

操縦装置は,JIS A 8407 によるものとし,容易に手が届かなければならない。

b)

操縦装置の中立位置は,JIS A 8919 の箇条 5(操縦装置の動き)に適合しなければならない。

c)

操縦装置及び計器類は,明確に識別でき(JIS A 8310-1 及び JIS A 8310-2 参照)

,かつ,取扱説明書の

中で説明していなければならない。

5.4.2

非常停止装置

搭乗して走行操縦を行うドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機には,走行操縦装置の近くに非常停止装

置を設けなければならない。

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機には,機体の両側に少なくとも 1 か所以上,地上から操作できる

位置に JIS B 9703 に従った非常停止装置を備えなければならない。

非常停止装置は,人が操作するために危険範囲に入らなければならない位置にあってはならない。

他の主動力源の遮断装置がない場合には,

非常停止装置は,

主動力源を遮断するものでなければならない。

5.4.3

始動装置

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機は,エンジンを始動することによって,機械,作業装置,アタッ

チメントなどが危険源となり得る動きを起こすことがないように設計しなければならない。

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機のエンジン始動装置は,始動キーを備え,JIS A 8345 に適合する

か,又は同様の安全装置を備えなければならない。

操縦場所から全ての危険範囲に人がいないことを確認できない場合は,運転員がエンジンを始動する前

に警報装置を作動させることを取扱説明書に記載しなければならない。

操縦場所から全ての危険範囲に人がいないことを確認できない場合は,操縦装置にはエンジン始動前に

自動的に警報を発する機能をもたせたほうがよい。音響又は視覚による警報はエンジン始動前に人が危険

区域から離れることができる間,作動させなければならない。

5.4.4

不注意による起動

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機の操縦装置は,特に運転員が乗り降りするとき,誤って動かすこ

とによって危険を引き起こすリスクを最小にするよう配置するか,動かないようにするか,又は防護しな

ければならない。

5.4.5

意図しない動き

運転員が操作しないのに,ドリフト(勝手な動き)又はクリープ(じわじわした動き)によって機械及

び作業装置又はアタッチメントが停止状態から動き,周囲の人に危険を及ぼすことがあってはならない。

5.4.6

遠隔操縦

遠隔操縦のドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機は,

附属書 に規定する要求事項を満足しなければな

らない。

5.4.7

操作盤,計器類及び識別記号

5.4.7.1

操作盤

操作盤の形状及び位置は,機械を運転中に運転員の視界の妨げを最小限にするように設計,製造,配置

しなければならない。操作盤のスイッチ,計器類及び表示は,夜間も見ることができなければならない。

又は外部照明で十分な視認性を確保するよう取扱説明書に記載しなければならない。

スイッチの色は,JIS B 9960-1 による。


6

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5.4.7.2

計器類

操縦計器類は,機械の安全かつ適切な運転のために,JIS A 8336 に従った色彩及び安全標識を採用し,

要求事項に従わなければならない。

5.4.7.3

識別記号

操縦装置及びその他の表示器に用いる識別記号は,JIS A 8310-1 及び JIS A 8310-2 に従ったものを用い

なければならない。

5.5

操向装置

操向装置の操作方向は,操作で起きる機械の動きと同じ方向でなければならない。

5.6

制動装置

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機は,その意図した用途に従い,全ての作業,負荷,速度,地勢及

び斜面においても有効な走行の常用制動装置,二次制動装置及び駐車制動装置を備えていなければならな

い。

走行操作が中立位置のときには,

(製造業者が指定する最大傾斜で)

機械を静止状態で保持できなくては

ならない。制動装置は,JIS A 8325 の要求事項に適合しなければならない。

5.7

供給装置

5.7.1

ホッパ

ホッパは,

その機能を損なわない範囲で,

できるだけ投入材料が飛散しない構造としなければならない。

また,ホッパの周囲には投入材料の飛散及び落下による危険を警告する安全標識を貼り付け,取扱説明書

にもその旨を記載しなければならない。

5.7.2

供給装置

供給装置の可動部と固定部又は可動部との隙間は,手足が挟まれる危険を防止するため JIS B 9707JIS 

B 9708

及び JIS B 9711 に従って設計及び製造しなければならない。

供給装置の動力伝達部(チェーン,スプロケット,ベルト,プーリなど)は,カバーで覆わなければな

らない。また,動力伝達部の点検窓は,安易に開けて触れないように,鍵又は工具を使わないと開けられ

ない構造としなければならない。

いかなる理由であっても,供給装置に入る前には供給装置を停止し,動力源を遮断した後,施錠などに

よって遮断しなければならない旨を警告表示する安全標識を貼り付け,取扱説明書にも記載しなければな

らない。

5.7.3

詰まりの除去

ホッパ及び供給装置は過度の大きさの材料,用途外の材料などが入ったときに詰まりが生じる可能性が

ある。詰まった材料を取り除くときのリスクに関する情報を取扱説明書に記載しなければならない。

5.8

破砕装置

5.8.1

一般

破砕装置は,過度の大きさの投入材料,用途外の材料などが入ったときに詰まり,装置の破損などが生

じる可能性がある。破砕できる材質,破砕装置への供給寸法及び推奨する材料の大きさと,詰まった材料

を取り除くときのリスクに関する情報とを取扱説明書に記載しなければならない。

5.8.2

ドラム式カッタ及びスクリーンの安全

ドラム式カッタ及びスクリーンの安全は,次による。

a)

動力伝達部(フライホイール,ベルト,駆動プーリなど)は,カバーで覆わなければならない。

b)

動力伝達部の点検窓は,安易に開けて触れないように,鍵又は工具を使わないと開けることができな


7

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い構造としなければならない。

c)

スクリーンの交換,ビットの点検交換など,保全のために,破砕室の一部又は供給装置の一部を上方

向に開けるときは,これが落下することによって挟まれないように,ロックピン又はその他の固定方

法を装備しなければならない。また,その使用方法を取扱説明書に記載しなければならない。

d)

保全作業中にドラム式カッタが不測の回転を起こさないように,ロックピン又はその他の固定方法を

備えなければならない。

e)

用途外又は規格外の材料の投入によって,ドラム式カッタ及び処理装置の一部が破損した場合でも,

破片の飛散による危険が最小になるように設計しなければならない。

f)

ドラム式カッタのビット締付けトルク管理不良,及びビット摩耗に関する保全不良から発生する,ビ

ットの脱落,破損及び飛散のリスクを取扱説明書に記載し,ビットの締付けトルク及び摩耗状況確認

保全の必要性を認識させなければならない。

5.9

ベルトコンベヤ

ベルトコンベヤは,

附属書 に規定する要求事項を満足しなければならない。

5.10

磁選機

5.10.1

強磁力

磁選機の周囲には強い磁力があり,磁界内で行う作業では人体,特にペースメーカに磁力障害を及ぼす

おそれがある。また,磁化する物体を使用する場合,そのような物体が突然引き付けられることによる傷

害の危険がある。強磁力に対する安全標識を磁選機の近傍に貼り付けるとともに,取扱説明書にも記載す

る。

5.10.2

飛散物

稼働中の磁選機の周囲に鉄片が飛散し,作業者が傷害を負う危険があるので,飛散を防止し,又は飛散

の範囲が最小限になるように設計しなければならない。

鉄片の飛散に関する安全標識を磁選機の近傍に貼り付けるとともに,取扱説明書にも記載する。

5.11

警報装置及び安全標識

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機には,次の警報装置及び安全標識を装備しなければならない。

−  JIS A 8327 に規定する本体の前端から 7 m 地点で,93 dB(A)以上の音圧レベルをもち,操縦場所か

ら操作できる音響警報装置

−  JIS A 8312 に規定する安全標識

5.12

安定性

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機は,アタッチメントも含めて,製造業者が指定する全ての意図し

た運転条件において,十分な安定性をもつように設計・製造しなければならない。

作業状態においてドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機の安定性を増すための装置(例えば,アウトリ

ガ)は,たとえホースが破損してもその位置に保持するインタロック装置,例えば,逆止弁などを備えな

ければならない。

5.13

騒音及び振動

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機は,できるだけ低騒音及び低振動に設計・製造しなければならな

い。

5.14

防護

5.14.1

一般

機械の運転,整備及び分解中の化学的な危険源を最小にする安全予防措置について,警告表示し,取扱


8

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説明書に記載しなければならない。

5.14.2

高温部

通常操縦場所及び整備領域の近傍にあり,運転中高温となる部分は,それら高温部及び表面に人が接触

するリスクを最小にするように設計・製造し,配置するか,又は防護装置を備えなければならない。また,

運転中高温となる部分は,投入材料,破砕した廃木材など可燃物が接触するリスクを最小にするように設

計しなければならない。

5.14.3

可動部

危険源となり得る全ての可動部は,押し潰し,せん断及び切断のリスクを最小にするように設計・製造

及び配置するか,又は防護装置を備えなければならない。

5.14.4

ガード及びシールド

ガード及びシールドは,その場所にしっかりと保持し,危険領域又は危険部分への立入りを防止するよ

うに設計しなければならない。ガード及びシールドは,JIS A 8307 及び JIS B 9716 に適合しなければなら

ない。

a)

固定式ガード  頻繁に出入りする必要のない場合は,固定式ガードを取り付ける。そのガードの固定

方法は,工具又は鍵だけで脱着できる構造でもよい。

b)

可動式ガード  頻繁に出入りする必要がある場合は,可動式ガードを取り付ける。それらのガードは,

開けたときでもできる限り機械から取り外しできないようになっていなければならない。大きく重い

可動式ガードは,開けた位置を保持できる支持装置(例えば,ばね,ガスシリンダ,油圧シリンダ)

を装備しなければならない。支持装置は最大風速 8 m/s まで開けた位置を確実に保持できなければな

らない。

5.14.5

鋭端部及び鋭角部

運転中及び日常の整備で立入りする領域内の鋭利な端部及び鋭い角部は,JIS A 8323 に規定する要求事

項に適合しなければならない。

5.14.6

エンジン排気

エンジン排気装置は,排気ガスを周辺機器及び周囲の人から離れる方向に排出しなければならない。

5.14.7

主動力源の遮断

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機は,特に保全及び修理時に関して,主動力源を遮断できる装置を

備え,また,施錠などによって遮断し続ける方法を設けなければならない。これは,キー付の蓄電池遮断

装置又は非常停止装置を装着することによって達成できる。また,主動力源を遮断した後,回路中に蓄積

されたエネルギーを安全に消失させる機能を設けなければならない。

取扱説明書には,その機能,操作方法及び主動力の遮断中に遮断装置の操作を禁止することを貼り付け

標識などに明示することを記載しなければならない。

5.15

機械の)救出,輸送及びつり上げ

5.15.1

機械の)救出

救出用ワイヤ掛け位置は,JIS A 8331 に従ってドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機の前部及び/又は

後部に備えなければならない。ワイヤ掛け位置は,その許容力及び正しい使い方とともに取扱説明書に記

載しなければならない。

5.15.2

固縛

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機を安全に輸送するために,例えばトレーラ上に機械を固定する固

縛装置を備えるものとし,かつ,その位置を機械上に明確に表示しなければならない(JIS A 8310-1 の番


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A 8706-2

:2013

号 7.27 参照)

。それらの使用方法は,取扱説明書に記載しなければならない。危険源となり得るアウトリ

ガ又は他の装置は,それらの輸送姿勢で固定できるようにし,その取扱方法を取扱説明書に記載しなけれ

ばならない。

5.15.3

つり上げ

つり上げ装置は,最も重い構成の運転質量で設計して機械に備えるものとし,機械全体をつり上げると

きのつり上げ位置を機械の上に明確に表示しなければならない。分解して輸送する重い機械の作業装置,

構成部品及び本体のつり上げ方法は,取扱説明書に記載しなければならない。

つり上げの識別記号については,JIS A 8310-1 の番号 7.23 による。

5.16

電磁両立性(EMC

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機は,JIS A 8316 に規定する電磁両立性の要求事項に適合しなけれ

ばならない。

5.17

電気装置及び電子装置

5.17.1

一般

電気構成部品及び導線は,機械の意図する用途における環境にさらされることによって,劣化の原因と

なる損傷を受けないような方法で取り付けなければならない。電気構成部品の絶縁材は,難燃性をもたせ

ることが望ましい。

フレーム及び隔壁を貫通する通し配線は,

摩耗しないように防護しなければならない。

過電流防護装置によって防護されていない電気配線及びケーブルは,燃料を含む配管及びホースに直接

接触する形で縛り付けてはならない。

注記  電子構成部品の安全機能に関する参考規格として,ISO 15998 がある。

5.17.2

防護等級

電気構成部品及び電子構成部品の配置及び取付けは,次の防護等級を満足しなければならない。

−  機械の外側に配置されるか又は外部環境に直接さらされる全ての構成部品は,JIS C 0920 の 4.(指定

方法)に規定する IP55 に相当する最小限の防護等級をもたなければならない。

−  外部環境に対して防護されている全ての構成部品に対し,意図する用途において正しく機能が発揮で

きるように防護処置がとられていなければならない。

5.17.3

電気回路

電気配線及びケーブルが誤って接続されることがないように,電気回路に使用される接続構成部品は印

付けされ識別できなければならない。識別は,JIS A 8324 による。

5.17.4

過電流防護装置

標準装備及びオプション装備の電気設備は,始動モータを除き,過電流防護装置(例えば,ヒューズ,

ヒュージブルリンク,サーキットブレーカ)によって常に防護されていなければならない。

5.17.5

蓄電池

蓄電池は,換気のよい場所に堅固に取り付けなければならない。取付け位置は点検・保守が容易で,蓄

電池の取外しも容易であることが望ましい。

20 kg

以上の蓄電池には把手又は握りが付いていなければならない。

蓄電池及び蓄電池の取付け位置は,機械が転倒した場合においても,運転員が蓄電池液又は気化した蓄

電池液に冒されるリスクを最小にするよう設計及び製造するか,又はそのような設計ができない場合は,

蓄電池を覆わなければならない。プラスのコネクタは,絶縁材で覆わなければならない。

5.17.6

蓄電池の接続切り離し

蓄電池は容易に接続切り離しできなければならない。これが不可能な場合は,容易に操作できる絶縁ス


10

A 8706-2

:2013

   

イッチを備えなければならない。

5.17.7

電気ソケット

サービス及び整備用の照明装置を接続する電気ソケットを,容易に手が届く機械部位に備えなければな

らない。ソケットは誤った接続を防ぐように設計しなければならない。

5.18

被加圧部

5.18.1

油圧ライン

配管及びホースは,高温の表面,鋭利な端部及び他の損傷を引き起こすおそれのあるものとの接触によ

る劣化が最小となるよう配置し,また,必要に応じて拘束しなければならない。ホース及び管継手は,フ

レームの内側に配置したものを除き,目視で点検できなければならない。油圧システムは JIS B 8361 に従

って設計及び製造しなければならない。

5.18.2

油圧ホース

5 MPa

を超える圧力又は 50  ℃を超える温度をもつ流体を含み,運転員から 1.0 m 以内に位置する油圧ホ

ースは,JIS A 8307 に従って防護しなければならない(5.3.5 参照)

。噴出する流体をそらすことができる

部品又は構成部品は,いずれも十分な防護装置とみなすことができる。

15 MPa

を超える圧力に耐えることを意図したホースアセンブリには,ホースと管継手とが分離できるホ

ースアセンブリを用いてはならない。

注記  ホースと管継手とが分離できるホースアセンブリは,組立及び分解するのに専用工具(プレス

など)又はその自走式木材破砕機の製造業者が認定した部品を使用する場合は,この限りでは

ない。

エンジン排気管などの高温部に近接した,作動油,燃料などの可燃性の液体ホースは,破裂した際に液

体が高温部に接する状況を最小限に抑えるためのガードを備えなければならない。また,作動油,燃料な

どの可燃性の液体ホースは,経時変化及び劣化から発生する高圧噴油のリスク及び火災のリスクを低減す

るため,ホースの定期交換を取扱説明書へ記載しなければならない。

5.19

燃料タンク,油圧タンク及び圧力容器

5.19.1

一般

油圧アクチュエータ,制御装置及び接続配管は,JIS B 8361 によって設計及び製造しなければならない。

燃料タンク及び油圧タンクは,液面レベル指示器を備えなければならない。タンク内の圧力が製造業者

の規定圧力を超えた場合は,適切な装置(抜け口,安全弁など)によって自動的に平衡となるように補正

されなければならない。

5.19.2

補給口

全てのタンクの補給口は,次のいずれにも適合しなければならない。

−  補給が容易である。

−  施錠できるキャップを備える。ただし,施錠できる区画(例えば,エンジンルーム)内,又は工具を

使って開閉するカバー内にある補給キャップ,及び特殊工具でないと開けられないキャップは,施錠

装置をもたなくてもよい。

5.19.3

燃料タンク

燃料タンクは,30 kPa の内圧に耐え,かつ塑性変形又は漏出することのない構造でなければならない。

非金属製の燃料タンクは,JIS A 8335 による耐火性能をもたなければならない。

5.19.4

油圧タンク

油圧タンクは,圧力容器とはみなさない。


11

A 8706-2

:2013

5.19.5

空圧容器

空圧容器(単純圧力容器)は,JIS B 8370 の 6.3(サージタンク及び附属容器)に従って設計しなければ

ならない。

5.20

火災予防

5.20.1

設計上留意すべき項目

設計上留意すべき項目を,次に示す。

a)

機械外部に,

破砕処理材の破片など可燃物の飛散又はこぼれが起きにくい構造としなければならない。

b)

破砕処理材の破片の飛散,こぼれなどによって可燃物が機械に堆積しにくい構造としなければならな

い。

c)

堆積した破砕処理材の破片など可燃物を清掃しやすい構造としなければならない。

d)

運転中高温となる部分に,破砕処理材の破片など可燃物が接触するリスクを最小にするように設計し

なければならない。

e)

ドラム式カッタなど高速回転部分と本体構造物など固定部位との間に破砕処理材の破片など可燃物が

挟まり,摩擦熱によって発火するリスクを最小にするよう設計しなければならない。

附属書 に具体的な設計事例を示す。

5.20.2

耐火性

機械に使用している内装材,装飾材及び絶縁材には,難燃材を使用しなければならない。燃焼速度は,

JIS D 1201

に従って試験し,その結果が,200 mm/min を超えてはならない。

5.20.3

消火器及び消火システム

運転員が容易に手の届く範囲に消火器又は組込み式の消火システムを備えなければならない。

消火器又は組込み式の消火システムは,可燃物の種類に対して適切でなければならない。

5.20.4

機械及び周囲の清掃

木材は,可燃物であり不適切に扱うと火災に至るリスク並びに機械及び周囲の定期的な清掃の必要性を

警告する安全標識を貼り付け,取扱説明書にも記載しなければならない。

5.21

保全

5.21.1

一般

機械は,可能な限りエンジン停止状態で,日常給油及び整備作業ができるように設計・製造しなければ

ならない。エンジンが回転状態でだけ点検又は整備が実施可能な場合は,安全な実施方法を取扱説明書に

記載しなければならない。保全目的の開閉部は,JIS A 8301 の規定に適合しなければならない。

機械は,可能な限り地上から給油及びタンクへの補給ができるように設計しなければならない。

5.21.2

日常整備

日常整備を必要とする機器(蓄電池,給油口,フィルタなど)は,点検及び交換が容易にできなければ

ならない。製造業者が推奨する工具及び附属品を入れる鍵のかかる収納箱を,機械に備えることが望まし

い。

5.21.3

支持装置

整備作業の間,例えば,作業装置(供給装置,破砕装置,排出装置)などによって,押し潰されるリス

クがある箇所には,支持装置を備えなければならない。

エンジンボンネット及びエンジンルームカバーは,

開いた状態で保持する装置を備えなければならない。

5.21.4

エンジンルームへの乗降用・移動用設備

エンジンルームは,次のいずれかの方法によって,第三者の侵入を防止しなければならない。


12

A 8706-2

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a)

施錠

b)

工具又は鍵を必要とする機構

c)

鍵のかかる区画内の掛け金

6

安全要求事項及び/又は安全方策の検証

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機の設計及び製造に,この規格の安全要求事項及び安全方策が組み

込まれていることを検証する必要がある。次のいずれか一つ又はそれらの組合せによって,検証しなけれ

ばならない。

a)

計測又は計算

b)

目視による検査

c)

ある特定の要求事項に関する規格に規定する方法による試験

d)

購入した機器が規格で要求するとおり製造されたという証明書類など,製造業者が保管を課せられた

書類の内容の査定

7

使用上の情報

7.1

警告表示

機械又は作業装置及びアタッチメントが,運転員又は第三者にとって潜在的に危険源を生じ得るとき,

JIS A 8312

に従った警告及び/又は安全標識を機械に貼り付けなければならない。

安全標識の補足説明は,取扱説明書と同じ言語で行う。

7.2

取扱説明書

7.2.1

一般

取扱説明書は,使用される地域の言語で,運転及び保全の要領について記載し,機械とともに提供しな

ければならない。様式及び内容は,JIS A 8334 及び JIS B 9700-2 の 6.5[附属文書(特に,取扱説明書)

に従って作る。

取扱説明書は別冊になっていてもよい。

7.2.2

記載内容

製造業者が供給できるアタッチメント及び附属品も含めて,通常の条件下における機械の意図した用途

及び運転方法を取扱説明書に記載する。アタッチメント及び附属品の正しい組立及び使用方法についても

記載しなければならない。

取扱説明書には,可能な限り,次の情報を記載する。

−  機械の説明

−  機械の仕様(登坂能力)

−  計器類及び操縦装置の説明

−  防護具及び防護装置の必要性

−  安全関連の技術データ

−  熟練した運転員の必要性

−  運転員及びその他の関係者は,機械を運転する前に取扱説明書を読んで熟知しなければならない旨の

規定

−  機械周囲の危険区域の説明及び運転中全ての人が危険区域に立ち入らないことの警告

例えば,材料飛散,毒ガス,地盤(足下)条件など,予防措置を必要とする用途で,特殊な危険源


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A 8706-2

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が存在する場合は,機械の使用者がその危険源を排除又は減じる方策を決めなければならないことの

表示

−  意図した機械の運転及び保管における温度範囲

−  運転要領(例えば,意図した乗降・移動方法,各装置の適切な使い方,点検手順)

−  特殊な危険源(頭上の電気活線,地下の密閉空間及び汚染地域内)が存在する区域での運転に対する

安全規定

−  (機械の)救出及び輸送のための安全規定(救出及び輸送のためのワイヤ掛け位置の明示)

−  機械全体,重量物アタッチメント又は機械の構成部品のつり上げに対する安全規定

−  整備及び修理の安全規定

−  劣化防止及び保管のための安全規定(JIS A 8347 参照)

−  近接危険源を回避するための設備

−  運転,整備及び分解中に起こり得る化学的な危険源を最小にするための安全予防措置

−  投入材料が可燃物であることによる火災の危険性と清掃点検による火災防止処置

7.2.3

取扱説明書の保管場所

取扱説明書及び他の説明書を安全に保管するための収納場所を,できる限り操縦場所近傍に備えなけれ

ばならない。また,取扱説明書が雨水に耐えられる措置を講じなければならない。

7.3

機械への表示

個々の機械には,少なくとも次の情報を,読みやすく消えないように,表示しなければならない。

a)

製造業者名及び住所

b)

形式又はシリーズの呼称

c)

製造番号[例えば,PIN(JIS A 8313 参照)

d)

エンジン出力(JIS D 0006-1 参照)


14

A 8706-2

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附属書 A

参考)

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機及びその構成部品の代表図例

図 A.1−ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機(タブ式)

図 A.2−ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機(横入れ式)

a)

  タブ式 

b)

  横入れ式 

図 A.3−ドラム式カッタ及びスクリーン

ドラム式カッタ

スクリーン

排出装置

(ベルトコンベア)

破砕装置

供給装置

(タブ式)

磁選機(プーリ内蔵式)


15

A 8706-2

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附属書 B

参考)

ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機特有の重大な危険源のリスト

番号

危険源

JIS B 9700-1

JIS B 9700-2

この規格

危険状態及び危険事象

1

次の事項に起因する機械的危険源

−  機械部品及び加工対象物の,

例えば,形状,相対位置,質量及び速度,機械
的強度

−  機械内部の蓄積エネルギー

例えば,弾力性構成要素(ばね)

,加圧下の液体

及び気体,真空の影響

4.2.2

4.2.2

4.2

4.2.2

4.10

5.5.4 

5.8.2

5.14.7

5.19 

1.1

押し潰しの危険源

4.2.1 4.2.1 5.3.6

5.7.15.7.25.8.2

5.9

5.14.35.14.45.21.3

附属書 

1.2

せん断の危険源

4.2.1 4.2.1 5.3.2

5.7.25.8.25.9

5.10.1

, 5.14.3 , 5.14.4 

5.21.1

附属書 

1.3

切傷又は切断の危険源

4.2.1

5.3.2

5.3.45.7.15.7.2

5.8.2

5.95.10.15.10.2

5.14.3

5.14.45.21.3

附属書 

1.4

引き込み又は捕捉の危険源

4.2.1

5.3.2

5.7.25.8.25.9

5.10.1

5.14.35.21.1

附属書 

1.5

衝撃の危険源

4.2.1

5.3.2

5.7.15.7.25.8.2

5.9

5.14.35.14.4

附属書 

1.6

突き刺し又は突き通しの危険源

4.2.1

5.3.4

5.14.5

1.7

こすれ又は擦りむきの危険源

4.2.1

5.3.4

5.14.5

1.8

高圧流体の注入又は噴出の危険源

4.2.1

4.10

5.3.5

5.18.25.19

2

次に起因する電気的危険源

2.1

充電部に人の接触(直接接触)

4.3

4.9

5.2

5.17.5

5.17.6

2.2

静電気現象

4.3

4.9

5.16

2.3

熱放射,短絡,過負荷などから起こる溶融物の放出,
化学的影響などその他の現象

4.3

4.9

5.17.1

5.17.6

3

次の結果を招く熱的危険源

3.1

極度の高温又は低温の物体又は材料に人が接触し

得ることによって火炎又は爆発,及び熱源からの放
射による火傷,熱傷,その他の傷害

4.4

5.3.5

5.14.25.18.2

4

次の結果を招く騒音に起因する危険源

4.1

聴力喪失(聞こえない)

,その他の生理的不調(平

衡感覚の喪失,意識の喪失など)

4.5

4.2.2

5.4.2

4.3 c)

4.4 c),

4.8.4

5.13

7.2.2 

4.2

口頭伝達,音響信号及びその他の障害

4.5

4.2.2

5.4.2

4.3 c)

4.4 c),

4.8.4

5.13

5

振動に起因する危険源

5.4.3

5.13 


16

A 8706-2

:2013

   

番号

危険源

JIS B 9700-1

JIS B 9700-2

この規格

6

放射に起因する危険源

6.1

低周波,無線周波放射,マイクロ波及び強磁力

4.7 4.2.2

4.3 c),

5.4.5 

5.10.1

5.16

附属書 

7

機械類によって処理又は使用される材料及び物質に起因する危険源

7.1

有害な液体,気体,ミスト,煙霧及び粉じんと接触
又はそれらの吸入の危険源

4.8 4.2.2

4.3 b),

5.4.4 

5.3.3

5.3.55.14.1

5.14.6

5.17.55.18.2

7.2.2 

7.2

火災又は爆発の危険源

4.8  

5.14.2

, 5.17.1 , 5.17.4 

5.17.5

, 5.17.6 , 5.18.2 

5.19.3

5.20 

8

機械類の設計時に人間工学原則の無視に起因する次のような危険源

8.1

不自然な姿勢又は過剰な負担

4.9

4.7

4.8.2

5.5.6

5.2

5.3.65.4.1

8.2

手−腕  又は  足−脚  についての不適切な解剖学的
考察

4.9

4.8.3

5.2

5.3.65.4.1 

8.3

保護具使用の無視

4.8.7

7.2.2 

8.4

不適切な局部照明

4.8.6

5.3.8

5.4.7.1 

8.5

ヒューマンエラー及び人間挙動

4.9

4.8

4.11.9

4.11.10

5.5.2

6.1

5.4.1

5.4.75.55.14.7

8.6

手動制御器の不適切な設計,配置又は識別

4.8.1

4.8.7

4.11.8

5.4.1

∼ 5.4.2 , 5.4.7.1 

5.4.7.3

, 5.14.7 , C.3.3 

C.3.5

C.3.7C.3.10.2

8.7

視覚表示装置の不適切な設計又は配置

4.8.1

4.8.8

6.2

5.4.1

5.4.7

8.8

不適切なガード及び防護装置

3.25

3.26 5.25.3 5.3.25.3.55.3.65.7.2

5.8.2

5.95.105.14.2

5.14.4

5.18

附属書 

8.9

不適切な運転操作位置

4.9 4.8.7

4.8.8 5.3.15.3.65.4.1 

8.10

調整,補修及び保守整備場所及びそれらへの接近の

不適切な設計

3.3

3.19 4.74.11.12

4.15

5.5.6 

5.2

5.7.25.7.35.8.2

5.19.2

5.21 

9

危険源の組合せ

4.11  

5.4.2 

10

次の事項に起因する予期しない始動,予期しない超過走行又は超過速度(又は何らかの類似不調)

10.1

制御システムの故障又は混乱

4.11.1

4.12

5.5.4

5.4.2

5.4.35.4.45.5

5.16

5.17.15.17.2

C.3.4.3

C.3.8C.3.9 

10.2

電気設備に対する外部影響

4.11.11

5.16

10.3

その他の外部影響(重力,風など)

4.6

5.14.4 

10.4

オペレータによるエラー

4.9 4.8

4.11.9

4.11.10

5.5.2

6.1 

5.3.6

5.3.85.4.15.4.4

5.4.7

5.55.14.77.1 

11

機械を考えられる最良状態に停止させることが不
可能

 4.11.3

4.11.5

5.5.2

5.4.2

5.4.55.4.65.6

C.3.6

附属書 

12

制御回路の故障

 4.11

4.12

5.5.4 

5.4.2

5.165.17.15.17.4

13

落下又は噴出する物体又は流体

4.2.1

4.2.2 4.34.10 5.3.55.3.65.7.15.8.2

5.9

5.10.25.14.35.14.4

5.18.2

5.21.3

附属書 D


17

A 8706-2

:2013

 

番号

危険源

JIS B 9700-1

JIS B 9700-2

この規格

14

機械の安定性の欠如及び転倒

4.2.2

4.6

5.2.6

5.12

5.15.15.15.2

15

機械に関係する人の滑り,つまずき及び落下

4.10

5.5.6

5.2

5.3.15.3.25.3.6

移動性によって付加される危険源,危険状態及び危険事象

16

走行機能に関連したもの

16.1

走行機能

5.4.3

5.4.65.55.6

C.3.12 

16.2

減速,停止及び固定するための機械能力が不十分

5.6 

16.3

遠隔制御

5.4.6

附属書 

17

機械上の作業位置(運転席含む)に関連したもの

17.1

運転又は作業位置に入出時又は居るときの人の落

5.5.6

5.2

5.3.6

17.2

作業位置における排気ガス又は酸素不足

 5.3.3

17.3

火事(運転室の可燃性及び消火手段の欠如)

 5.18

5.19.35.207.2.2

17.4

作業位置における機械的危険源

a)

履帯に接触

5.2

5.3.2

b)

転覆

5.2

5.3.6

5.12 

c)

物体の落下及び物体の貫通

5.2

5.3.6

17.5

運転又は作業位置からの不十分な視界

 5.3.7

5.4.7.1

17.6

不適切な作業及び運転用照明

 5.3.8

5.4.7.1 

17.7

作業位置における騒音

 5.13

18

制御システムによるもの

18.1

エネルギー又は制御回路の不適切な設計

5.3

4.11.1

5.4.3

5.4.65.14.7C.3.1

C.3.4

18.2

手動制御器の不適切な配置

 4.11.1

5.3.2

5.3.65.4.15.4.6

5.5

18.3

手動制御器及びその運転モードの不適切な設計

 4.11.1

5.4.3

5.4.65.4.7C.3.4

19

機械の取扱いから起こるもの(安定性の欠如)

5.12

20

動力源及び動力伝達装置によるもの

20.1

エンジン及びバッテリに起因する危険源

4.11.1

5.3.3

5.14.65.17.5

5.17.6 

20.2

救出,輸送,つり上げ及びけん引に起因する危険源

5.5.5

5.15

21

第三者に起因する又は第三者に及ぼす危険源

21.1

無許可の始動及び使用

5.4.3

5.4.6

5.14.75.21.4

C.3.3.1

C.3.4.3C.3.7 

21.2

停止位置からのずれ動き

5.4.5

5.9

附属書 

21.3

視覚警告手段又は聴覚警告手段の欠如又は不適切

5.4.3

5.4.65.117.1

C.3.11 

22

運転員及びオペレータに対する指示が不十分(取扱
説明書,標識,警告及び表示)

5.4.1

5.4.65.4.75.7

5.10

5.20.4,箇条 7

C.3.4.2

C.3.13C.3.14

C.4

C.5D.2 


18

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附属書 C

規定)

遠隔操縦の安全要求事項

C.1

適用範囲

この附属書は,ドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機に受信器を組み込んで使用する有線式遠隔操縦及

び無線式遠隔操縦の安全要求事項について規定する。

この附属書は,ごく単純な命令(例えば,始動,停止及び設定変更)だけを必要とし,運転員の補助な

しに機械自身が周囲状況を観測して作業を行えるような自律式制御には適用しないが,自律式制御の機械

を遠隔操縦状態で使用する場合には適用する。この附属書は,遠隔操縦式ではない機械に装着した遠隔操

縦式のアタッチメントには適用しない。

注記  この附属書は,遠隔操縦装置の性能判定基準を規定するものではない。各箇条の題名として“無

線操縦”又は“有線操縦”と示してある場合,その要求事項は対応する操縦装置にだけ適用す

る。受信器を必要としない有線式遠隔操縦にも,C.3C.5 の要求事項を適用するのが望ましい。

C.2

用語及び定義

この附属書で用いる用語及び定義は,次による。

C.2.1

遠隔操縦

機械と分離した遠隔操作器から機械に装着した受信器への,

有線又は無線信号の伝達による機械の操縦。

C.2.2

遠隔操縦装置

遠隔操縦する機械に運転情報及び操作の指令を伝達する装置。遠隔操縦装置は,遠隔操作器及び受信器

からなる。

C.2.3

遠隔操作

有線又は無線によって,機械から離れた位置にいる運転員が行う機械の運転。

C.2.4

遠隔操作器

離れた位置から,機械を操縦するため,所要の全ての運転機能を起動させる操作装置を備えた機器。遠

隔操縦のための信号は,遠隔操作器と受信器との間で送受信する。

C.2.5

受信器

機械側に搭載し,遠隔操作器から発信した信号を受信して,それら信号を,機械を運転する指令信号に

変換する機器。

注記  受信器は,次の構成要素からなる。

−  遠隔操作機器からの信号を受信する受信部

−  信号の内容を確認するための監視部

−  機械の制御機器を駆動するための出力部


19

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受信器には,確認のための信号を返す手段を含んでもよい。

C.2.6

操縦ケーブル

有線式遠隔操縦で,遠隔操作器と受信器との間の信号を伝達する電線。

C.3

安全要求事項

C.3.1

一般

C.3.1.1

設計

遠隔操縦式のドラム式カッタ搭載自走式木材破砕機において,遠隔操作の操縦装置は,次の条件のとき

機械は停止し安全な状態を保持するように設計しなければならない。ただし,作業装置(供給装置,破砕

装置,排出装置など)の遠隔操縦はこの限りでない。

a)

遠隔操作をしていないとき

b)

遠隔操縦装置の電源が中断したとき

c)

遠隔操作器と受信器との間の交信が中断したとき

ただし,バッテリ消耗を防ぐなど意図的な中断で運転員の操作によって即座に交信を再開できる場

合を除く。

d)

機械本体の動力低下によって遠隔操縦装置のいずれかの部分の機能が中断したとき

e)

遠隔操縦用の信号が減衰したとき

取扱説明書には,遠隔操作器と受信器との通信が範囲外になったとき,障害で停止したとき,遠隔操縦

装置の電源が中断したときなどに全停止機能が作動しない場合があることを記載しなければならない。

C.3.1.2

無線遠隔操縦

無線遠隔操縦式の機械が遠隔操縦による通信範囲外にあるときは,機械の走行は停止し安全な状態を保

持するように設計しなければならない。ただし,作業装置の遠隔操縦はこの限りでない。

無線遠隔操縦装置を搭載した数台の機械が近接して作業する場合,それぞれの遠隔操縦装置には,遠隔

操縦を始める前に,運転員が操縦する対象の機械を識別する手段を備えていなくてはならない。

この目的のため,運転員が遠隔操縦を開始するときに特別な灯火(例えば回転灯)を使用することが望

ましい。

C.3.2

信号の信頼性

信号を伝達する装置は,異常な電磁放射,一時的な信号の減衰,遠隔操作器の故障などによって生じる

誤信号によって,機械が動作するのを防止する誤信号探知及び/又は補正装置を備えていなければならな

い。情報交信プロトコルは,その通信経路及び伝達される情報の完全性を保証しなければならない。完全

性を確認できない場合は,機械は直ちに安全な状態で停止しなければならない。

遠隔操縦装置は,JIS A 8316 に規定する電磁両立性の要求事項に適合しなければならない。

C.3.3

遠隔操作器

C.3.3.1

設計

機械は非常停止を除き,同時に複数の遠隔操作器から遠隔操縦可能であってはならない。

遠隔操作器は,遠隔操縦装置を起動・停止させるための,キースイッチ又はアクセスコードのような装

置又は手段を備えていなければならない。

遠隔操作器は,機械運転員の自由な動きをできる限り妨げない設計とする。

C.3.4

操縦装置

C.3.4.1

中立位置


20

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遠隔操作器上の走行操縦装置は,運転員がそれらを放したときには中立位置に戻らなければならない。

遠隔操作器の操縦装置が中立位置にあるとき,その結果起こる機械の動作は,対応する機械本体の操作装

置を中立位置にしたときの動作と同じでなければならない。

操縦装置の操作に機能上固定位置がある場合及び機械本体の対応する操作装置に固定位置がある場合は,

中立に戻す必要はない。

C.3.4.2

表示

遠隔操作器の操縦装置には,機械本体及び作業装置の動作方向を示す操作表示が,機械本体上の操作表

示と同じもので明確に表示されていなければならない。

C.3.4.3

意図しない誤作動の防止

遠隔操作器上の操縦装置は,意図しない誤作動が発生しないよう配置,動作ロック又は防護されていな

ければならない。遠隔操作器を運転員が手から落としたり,運転員が転倒したときに,意図しない動作が

起きないよう防護する手段を設けなければならない。

遠隔操作器上には,無認可の者が起動するのを防止するため,操作装置が不作動状態となって操作でき

ないようにする手段を設けなければならない。

C.3.4.4

制動・停止機能

遠隔操作器上の走行操作が中立位置のときには,

(製造業者が指定する最大傾斜で)

機械を静止状態で保

持できなくてはならない。遠隔操縦機械の制動装置は,JIS A 8325 に適合しなければならない。

C.3.4.5

運転席の操縦装置の優先

運転席に直接,操縦装置が装着されている場合,遠隔操縦装置よりも優先する。

C.3.5

有線操縦

有線操縦は,運転員が危険範囲の外側の位置から機械を操縦できなければならない。

操縦ケーブルは,十分な長さをもち,柔軟で運転員が危険範囲外の安全な操縦位置で操縦できなければ

ならない。引張力に関し,使用する電気ケーブル及び接続部は JIS B 9960-1 の 13.4.2(外部ダクト)及び

13.4.3

(機械の可動部への接続)に適合しなければならない。

操縦ケーブルが過度に引っ張られたり,よじれたり,切断したときに制御機器が作動して意図しない機

械の動作が生じてはならない。

C.3.6

全停止操作

C.3.6.1

一般

遠隔操作器及び機械上に,手動操作用の全停止装置を設けなければならない。

全停止装置を起動すると直ちに機械の全ての動作が安定な方法で停止しなければならない。

C.3.6.2

特性

全停止操作を意図的に初期設定に戻さない限り,機械の運転を再開可能であってはならない。また,全

停止操作を初期設定に戻したときは,機械は停止状態でなければならない。

全停止装置が複数備えられている場合,

操作又は起動した全停止装置の全てを初期設定に戻さない限り,

機械の運転を再開可能であってはならない。

C.3.6.3

全停止操作ボタン

全停止操作は,押しボタン式とする。

そのための機器又はその表示は,赤色とする(JIS C 8201-5-1 参照)

全停止ボタンの背景は対比の強い色とする。

全停止ボタンは,フェールセーフ設計とする。


21

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C.3.7

選択スイッチ

機械上に直接操縦装置を備えている場合,機械上の運転席に直接操縦又は遠隔操縦のいずれかを選択す

るスイッチを備えなければならない。

選択スイッチで直接操縦を選択したときは,直接操縦だけが有効にならなければならない。また,遠隔

操縦を選択したときに遠隔操縦できるようにならなければならない。

選択スイッチは,キースイッチ若しくはアクセスコード,又は施錠可能な運転室のスイッチの使用だけ

が可能とする。

C.3.8

衝突,衝撃及び振動

遠隔操作器及び受信器は,運転時の衝撃及び振動によって機械の意図しない動作を引き起こさない設計

でなければならない。

遠隔操作器は,次の試験に耐えなければならない。

−  JIS C 60068-2-31 による自然落下試験

−  ISO 15998 による衝撃試験(11 ミリ秒にて衝撃負荷 15 G)

受信器は,ISO 15998 による振動試験に耐えなければならない。

C.3.9

周囲環境からの防護

C.3.9.1

遠隔操作器

遠隔操作器の周囲環境からの防護等級は,JIS C 0920 の 4.(指定方法)に規定する IP65 とする。

C.3.9.2

受信器

受信器の対環境防護等級は,その取付け位置による。受信器が運転室内又はそれに準じる位置にある場

合は IP54 に,他の場合は IP65 にそれぞれ適合しなければならない。他の場合で IP65 を満足しない受信器

は,ボックスで覆うなど周囲環境からの防護を十分に行わなければならない。

C.3.10

  電源

C.3.10.1

  一般

遠隔操作器又は受信器の電源が切れた場合には,機械の意図しない危険な動作が生じてはならない。走

行操縦装置及び走行機能は,中立位置に戻らなければならない。すなわち,走行機能が安全に停止し,ブ

レーキが自動的にかからなければならない。

電源が復帰したときに意図しない機械の危険な動作が生じてはならない。遠隔操縦運転は,通信の復帰

操作を行った後にだけ可能とする。

C.3.10.2

  遠隔操作器

遠隔操作器に電力が供給されていることを,光学的な装置(発光ダイオード又は操作盤上の灯火)で表

示するのがよい。

C.3.11

  警報機器

機械が遠隔操縦で作業中は,機械に取り付けられた回転灯が点灯しなければならない。その回転灯を運

転席又はその至近に設置して,周囲の人に機械が遠隔操縦されていることを示さなければならない。

機械が遠隔操縦されているときは,遠隔操作器から機械の警笛を操作できなければならない。

C.3.12

  走行

C.3.12.1

  無線操縦

走行速度は,6 km/h を超えてはならない。

C.3.12.2

  有線操縦

走行速度は,人の歩行速度以内とし,6 km/h を超えてはならない。


22

A 8706-2

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C.3.13

  形式情報

次の情報を遠隔操縦装置に恒久的な方法で取り付けていなければならない。

−  製造業者名

−  形式名

−  製造年

−  製造番号

形式情報は,遠隔操作器と受信器との関係を明確に示し,遠隔操作器,受信器,運転室内又は運転席近

くの読みやすい表面に明示しなければならない。

C.3.14

  警告表示の図記号

機械が遠隔操縦できるものであることを示す危険源の図記号は,JIS A 8312 によって機械上に表示しな

ければならない。その表示は,機械の周りに人が近づかないよう明確に指示するものでなければならない

図 C.1 参照)。

図 C.1−図記号と補助文字とを用いた安全標識の例

C.4

前進方向の表示

全旋回式で遠隔操縦で走行する機械は,下部走行体の側面に前進方向を表示して,遠隔操縦を行う運転

員に機械の走行方向を知らせなければならない。また,遠隔操作器に進行方向を絵文字で表示しなければ

ならない。

C.5

取扱説明書

遠隔操縦式機械の取扱説明書には,無線操縦の際に遠隔操作器から機械を運転できる推奨最大安全距離

に関する情報を含まなければならない。それ以外にも,特殊な条件及び環境での機械使用,停止手順及び

遠隔操作器の保守のための安全行動といった遠隔操縦特有の情報も含めなければならない。

また,取扱説明書には,次の警告記事又は同じ意味の記事を含まなければならない。

警告:この機械は遠隔操縦可能である。機械は不意に動くことがある。機械に近づいてはならない。”


23

A 8706-2

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附属書 D

規定)

ベルトコンベヤの安全要求事項

D.1

逸走の防止

最大積載量を載せた状態でコンベヤを停止したとき(エンジン停止,又はスイッチオフ)に,ベルトが

逆送し周囲の人に危険を及ぼすことがあってはならない。

油圧駆動のコンベヤにおいては,作動油の漏れによるクリープは危険のないように 1 000 mm/min 以下と

する。

D.2

搬送材料の落下防止

コンベヤから搬送材料が落下することによって,周囲の人に危険を及ぼさないように設計しなければな

らない。材料の落下を完全に防止できない場合は,落下物に対する警告標識を貼り付けるとともに,取扱

説明書に記載する。

D.3

挟まれ又は巻き込まれるおそれ

D.3.1

ニップポイント

地上から 0.3 m∼2.5 m の範囲内で,不注意によって接触するおそれがあるニップポイントは,挟まれ又

は巻き込まれの危険を最小にするように設計,製造及び配置するか,又は防護しなければならない。

ニップポイントの例を,

図 D.1 に示す。

1

ヘッドプーリ

2

テールプーリ

3

転位トラフアイドラ

4

凸状の曲り部

5

キャリアローラ

6

リターンローラ

7

シュート

8

ニップポイント(    部)

9

ベルト進行方向

図 D.1−ニップポイントの例

D.3.2

ニップガード

作業者がニップポイントへ接触し,挟まれ又は巻き込まれる危険を防止するため,ニップポイントには

固定式のガードを設けなければならない。

ニップガードとプーリ表面との間隔,及びニップガードの側面とプーリ端面との間隔は 5 mm を超えて

はならない。

プーリの位置を動かせる場合は,ニップガードとプーリ表面との間隔を 5 mm 以下に調整できる構造で

なければならない。


24

A 8706-2

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ニップガードは,プーリの中心線から最小 150 mm の距離で延長しなければならない。

D.3.3

ヘッドプーリの安全策

ニップポイントの上方を囲い込むことによって,ニップポイントと体の一部とが接触することを防護す

る。

囲い込む範囲は,ニップポイントから 600 mm 以上とする。また,下方からニップポイントへ近づくこ

とを防ぐため,ニップポイントから 150 mm 以内の範囲が露出しない構造とすることが望ましい。

ヘッドプーリ部の囲込みガードの例を,

図 D.2 及び図 D.3 に示す。

単位  mm

1

ヘッドプーリ

2

ベルト

3

サイドフレーム

4

囲込みガード

5

ニップポイント

6

ベルト進行方向

図 D.2−ヘッドプーリ部の囲込みガードの例 1

単位  mm

1

ヘッドプーリ

2

ベルト

3

サイドフレーム

4

囲込みガード

5

ニップポイント

6

ベルト進行方向

図 D.3−ヘッドプーリ部の囲込みガードの例 2


25

A 8706-2

:2013

ニップガードの側方からニップポイントへ指などが侵入するのを防ぐため,ヘッドプーリの側面との隙

間が 5 mm 以下となるようにガードに側板を備えるか,又はサイドフレームに接続するようにガードを延

長しなければならない。

ヘッドプーリ部のニップガードの例を,

図 D.4 に示す。

単位  mm

1

ヘッドプーリ

2

ベルト

3

ニップガード

4

ニップポイント

5

ベルト進行方向

図 D.4−ヘッドプーリ部のニップガードの例

D.3.4

テールプーリの安全策

ニップポイントの下方をニップポイントから 600 mm の範囲で下方へ 150 mm 以上ガードするか,又は

ガードの下端が地上から 300 mm 以下となるようにすることによって,ニップポイントと体の一部とが接

触することを防護しなければならない。

ニップポイントの高さが地上から 300 mm 以下の場合は,ニップポイントが側方から露出しない構造と

する。

上方からニップポイントへ近づくことを防ぐため,ニップポイントから 150 mm 以内の範囲が露出しな

い構造とするのがよい。

テールプーリ部のガードの例を,

図 D.5 に示す。


26

A 8706-2

:2013

   

単位  mm

1

テールプーリ

2

ベルト

3

サイドフレーム

4

ガード

5

ニップポイント

6

ベルト進行方向

a)

 150

以上,又はガードの下端が地上から 300 以下となる寸法の

いずれか。

図 D.5−テールプーリ部のガードの例

D.3.5

キャリアローラ又は凸状の曲がり部の安全策

キャリアローラ部の囲込みガードの例を,

図 D.6 に示す。

単位  mm

1

キャリアローラ

2

ベルト

3

サイドフレーム

4

囲込みガード

図 D.6−キャリアローラ部の囲込みガードの例

凸状の曲がり部のニップガードは,ニップポイントからベルト進行方向上流側へ 150 mm 以上延長する。

側方又は下方からニップポイントへ近づくことを防ぐため,ニップポイントから下に 150 mm 以内の範

囲,又はリターンベルトの高さまでの範囲が露出しない構造とするのがよい。

凸状の曲がり部のニップガードの例を,

図 D.7 に示す。


27

A 8706-2

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単位  mm

1

ローラ

2

ベルト

3

ニップガード

4

ニップポイント

5

ベルト進行方向

図 D.7−凸状の曲がり部のニップガードの例

D.3.6

リターンローラの安全策

リターンローラ部の囲込みガードが穴あきの場合は,

穴の大きさ及びニップポイントまでの安全距離は,

JIS B 9707

表 による。

リターンローラ部の囲込みガードの例を,

図 D.8 に示す。

単位  mm

1

リターンローラ

2

ベルト

3

サイドフレーム

4

囲込みガード

5

ニップポイント

6

ベルト進行方向

図 D.8−リターンローラ部の囲込みガードの例

ニップガードの側方からのニップポイントへの指などの侵入を防止しなければならない。

リターンローラ部のニップガードの例を,

図 D.9 に示す。


28

A 8706-2

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単位  mm

1

リターンローラ

2

ベルト

3

ニップガード

4

ニップポイント

5

ベルト進行方向

図 D.9−リターンローラ部のニップガードの例

D.3.7

ベルトと固定部との安全策

ベルトと固定部との隙間をホッパシュートとベルトとの間隔は 5 mm 以下,又はゴム製シュート取付部

の間隔は 50 mm 以上とし,巻き込まれを防止するのがよい。

図 D.10 にベルトと固定部との安全策の例を

示す。

単位  mm

1

鋼製ホッパ,シュート

2

ベルト

3

ゴム製シュート

4

ベルトの進行方向

図 D.10−ベルトと固定部との挟まれ防止策の例


29

A 8706-2

:2013

附属書 E

参考)

火災予防のための設計事例

E.1

機械外部に,破砕処理材の破片などの可燃物が飛散又はこぼれが起きにくい構造

事例 1  飛散防止タブ機構(図 E.1 参照)

:タブ上部に傾斜カバーを設けて,飛散しようとする破砕処

理材の破片をタブ内には(撥)ね返して飛散を抑止する。

事例 2  排出コンベアカバー(図 E.2 参照)

:排出コンベアの上面にカバーを設けて,排出中の破砕処

理材が飛散するのを抑止する。

図 E.1−飛散防止タブ機構の例

図 E.2−排出コンベアカバーの例

事例 3  散水用配管(図 E.3 参照)

:材料投入部及び破砕室下に散水用配管とノズルを設けて,破砕処

理材が飛散するのを抑止する。


30

A 8706-2

:2013

   

図 E.3−散水用配管の例

E.2

飛散又はこぼれた破砕処理材の破片などの可燃物が機械に堆積しにくい構造

事例 1  カバー類による,凹凸の少ない本体外観形状を設定する。

事例 2  車体カバー上面に傾斜面を設ける。

E.3

堆積した破砕処理材の破片などの可燃物を清掃しやすい構造

事例 1  カバー類による,凹凸の少ない本体外観形状を設定する。

事例 2  車体カバー上面に傾斜面を設ける。

事例 3  タブ開閉機構(図 E.4 参照)

:タブ部を開くことで,ドラム式カッタ部分への乗降・移動を容

易にし,清掃しやすくする。

事例 4  清掃用ブロア(図 E.5 参照),エアコンプレッサなどの装備

機械の清掃に便利な,携帯用ブロア,エアコンプレッサなどを装備する。

図 E.4−タブ開閉機構の例

ドラム式カッタ

タブ部

散水用配管

散  水


31

A 8706-2

:2013

図 E.5−清掃用ブロアの例

E.4

運転中に高温となる部分に,破砕処理材の破片などの可燃物が接触するリスクを最小にする構造

事例 1  可燃物が,エンジンの排気系などの高温部に接触しないようカバー又は断熱材で覆う。

E.5

ドラム式カッタなど高速回転部分と本体構造物など固定部位との間に破砕処理材の破片などの可燃

物が挟まり摩擦熱によって発火するリスクを最小にする構造

事例 1  可燃物が堆積するドラム式カッタ側面への乗降・移動保全用ホールを設定する。

事例 2  可燃物が堆積するドラム式カッタ側面へ,スクレーパを設定する。


32

A 8706-2

:2013

   

附属書 F

参考)

参考文献

JIS A 8313

  土工機械−製品識別番号(PIN)

JIS A 8347

  土工機械−劣化防止及び保管

JIS A 8411-1

  土工機械−寸法及びコードの定義−第 1 部:本体

JIS A 8411-2

  土工機械−寸法及びコードの定義−第 2 部:作業装置

JIS A 8910

  土工機械−転倒時保護構造−台上試験及び性能要求事項

JIS A 8920

  土工機械−落下物保護構造−台上試験及び性能要求事項

JIS B 9702

  機械類の安全性−リスクアセスメントの原則

JIS C 8201-5-1

  低圧開閉装置及び制御装置−第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 1 節:電気機械式

制御回路機器

JIS D 0006-1

  土工機械−機関−第 1 部:ネット出力試験方法

JCMAS F 018

  履帯式建設リサイクル機械−用語

JCMAS H 014

  建設機械−安全標識

コンベヤの安全基準に関する技術上の指針(昭和 50 年 10 月 18 日  厚生労働省  公示第 5 号)