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A 8507 : 2002

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本建設

機械化協会 (JCMA) /財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正す

べきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS A 8507 : 1994 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS A 8507

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)  回転圧縮機の性能試験方法

附属書 2(規定)  回転圧縮機の発生する周囲騒音の測定


A 8507 : 2002

(2) 

目次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  仕様書の様式

2

5.

  仕様書記入要領

2

5.1

  形式名称

2

5.2

  製造業者名

2

5.3

  性能

2

5.4

  寸法

2

5.5

  質量

2

5.6

  空気取出し口

3

5.7

  圧縮機

3

5.8

  空気タンク

3

5.9

  駆動方式

3

5.10

  エンジン

3

5.11

  電動機

4

5.12

  冷却ファン

4

5.13

  計器類

4

5.14

  保護装置

4

5.15

  容量諸元

4

5.16

  車輪

4

附属書 1(規定)  回転圧縮機の性能試験方法

8

附属書 2(規定)  回転圧縮機の発生する周囲騒音の測定

12


日本工業規格

JIS

 A 8507

: 2002

建設用回転圧縮機の仕様書様式

及び性能試験方法

Standard form of specifications and tests methods of

rotary compressors for construction

1.

適用範囲  この規格は,建設用回転圧縮機(以下,回転圧縮機という。)の仕様書の様式及び仕様書記

入要領並びにその性能試験方法について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7505

  ブルドン管圧力計

JIS B 8341

  容積形圧縮機−試験及び検査方法

JIS C 1505

  精密騒音計

JIS C 4210

  一般用低圧三相かご形誘導電動機

JIS D 0006-1

  土工機械−エンジン−第 1 部:ネット軸出力試験方法

備考  ISO 9249 : 1997, Earth-moving machinery−Engine test code−Net power が,この規格と一致して

いる。

JIS D 0006-2

  土工機械−エンジン−第 2 部:ディーゼルエンジンの仕様書様式及び性能試験方法

JIS D 5301

  始動用鉛蓄電池

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8704

  温度測定方法−電気的方法

JIS Z 8705

  ガラス製温度計による温度測定方法

JIS Z 8733

  音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−反射面上の準自由音場にお

ける実用測定方法

JIS Z 8806

  湿度−測定方法

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

定格吐出し圧力  タンク内の圧力が上昇したとき,圧縮機が吐出しをやめ,又は吐出し量を減じるよ

うにアンローダが作動する直前の圧力。アンローダ作動圧力と考えてよい。

b)

定格空気量  JIS B 8341 に規定する方法によって測定した定格回転速度・定格吐出し圧力における吐

出し空気量。ただし,吸込み状態(大気圧,吸込み空気温度)に換算して表す。


2

A 8507 : 2002

4.

仕様書の様式

4.1

仕様書は,

付表 の様式による。

4.2

仕様書は,回転圧縮機の性能及び諸元の概略を示すもので,記入の際は,目的に応じて項目を選ん

でよい。

4.3

仕様書には,必要に応じて全体図などの図面を添付する。

5.

仕様書記入要領

5.1

形式名称  回転圧縮機の呼び方に用い,製造業者名略称,呼び名及び種類の順序に記入する。

5.2

製造業者名  製造業者名を記入する。

5.3

性能  性能は,次による。性能試験方法は,附属書 による。

a)

定格吐出し圧力

b)

定格空気量

c)

エンジン出力又は電動機出力

d)

燃料消費量  エンジン駆動の場合は,

附属書 の 6.によって測定した定格負荷時の燃料消費量を記入

する。

e)

騒音レベル  騒音レベルは,

附属書 によって測定した値を記入する。

5.4

寸法  機体寸法は,次の項目について図 によって示す。

a)

全長(

1

)

  LL'

(1)

折り畳み式けん引棒をもつ場合は,折り畳んだ状態で全長 とする。

L' 

は,けん引棒を折り畳まない状態の全長を示す。

b)

騒音測定用基準寸法(

2

)

  L

s

(

2

)

けん引棒をもつ場合は,けん引棒を除いた状態で騒音測定用基準寸法 L

s

とする。

図 1  四輪けん引式

c)

全幅  W

d)

全高  H

e)

輪距  A(けん引式の場合)

f)

軸距  B(けん引式の場合)

5.5

質量


3

A 8507 : 2002

5.5.1

乾燥質量  冷却水,潤滑油及び燃料を含まない質量とし,構造上分離できないものは,その旨を付

記して質量に含ませることができる。

5.5.2

機械質量  燃料はタンク容量の規定量とし,冷却水,潤滑油などは規定量とした状態での質量を記

入する。

5.6

空気取出し口

5.6.1

形式,呼び径及び個数  フランジ,バルブなどの形式,呼び径及び個数を記入する。

5.7

圧縮機

5.7.1

名称

5.7.2

形式  圧縮方式,冷却方式,圧縮段数などの順序に記入する。

5.7.3

伝動方式  直結式,V ベルト式,歯車式,流体継手式などの別を記入する。

5.7.4

容量制御方式  吸込み閉鎖式,吸込み絞り弁式,スライド弁式などの別を記入する。

5.7.5

潤滑方式  はねかけ式,歯車ポンプ圧送式などの別を記入する。

5.7.6

空気清浄器  遠心式,油槽式,ろ紙式などの別を記入する。

5.7.7

定格回転速度

5.7.8

潤滑油  指定潤滑油名又は推奨潤滑油名を記入する。

5.8

空気タンク

5.8.1

形式  材料,立形・横形の別,形状などの順序に記入する。

5.8.2

内容量

5.8.3

最高使用圧力

5.9

駆動方式  エンジン駆動又は電動機駆動の別を記入する。駆動方式の別によって,5.10 又は 5.11 

選択して記入する。

5.10

エンジン  (JIS D 0006-1 及び JIS D 0006-2 参照)

5.10.1

名称  製造業者名又はその略称,種類及び呼び名の順序に記入する。種類には,ディーゼルエンジ

ン又はガソリンエンジンの別を記入する。

5.10.2

形式  サイクル,冷却方式,シリンダ位置,燃焼室形式,過給方式などの順序に記入する。

5.10.3

シリンダ数−内径×行程  シリンダ数,内径及び行程を記入する。

5.10.4

総行程容積

5.10.5

性能

a)

定格回転速度  ISO ネット軸出力における回転速度

b)

定格出力  ISO ネット軸出力

c)

最大トルク  負荷試験における最大トルク及びその値の得られる回転速度を記入する。

d)

燃料消費率  定格出力における燃料消費率を記入する。

5.10.6

燃料系統

a)

燃料  規格,性状,名称などを記入する。

b)

ガバナ  形式を記入する。

5.10.7

潤滑系統

a)

潤滑油  規格,等級(グレード),粘度,名称などを記入する。

b)

潤滑方式  はねかけ式,歯車ポンプ圧送式などの別を記入する。

c)

ろ過方式  フルフロー式,バイパス式などの別を記入する。

d)

冷却方式  空冷式又は液冷式の別を記入する。


4

A 8507 : 2002

5.10.8

空気清浄器  遠心式,油槽式,ろ紙式などの別を記入する。

5.10.9

冷却形式  ファンの吸込み式・押出し式の別,放熱器の加圧式・開放式の別などを記入する。

5.10.10

充電発電機  直流・交流の別,電圧及び出力を記入する。

5.10.11

始動電動機  電圧及び出力を記入する。

5.10.12

蓄電池  JIS D 5301 などによる種類,電圧,容量及び個数を記入する。

5.11

電動機  (JIS C 4210 参照)

5.11.1

名称

5.11.2

形式  交流・直流の別,外被構造などの順序に記入する。

5.11.3

定格電圧

5.11.4

定格出力

5.11.5

周波数

5.11.6

極数

5.11.7

相数

5.11.8

絶縁の種類  A 種,B 種,E 種,F 種,H 種の別を記入する。

5.11.9

定格  連続定格,短時間定格の別を記入する。

5.11.10

冷却方式  空冷式又は液冷式の別を記入する。

5.11.11

始動方式  スターデルタ始動式,リアクトル式,直入始動式などの別を記入する。

5.12

冷却ファン  (電動式冷却ファン付きだけ)

5.12.1

名称

5.12.2

形式

5.12.3

電動機  形式,定格電圧,定格出力及び周波数を記入する。

5.13

計器類  計器類の名称,数量などを記入する。

5.14

保護装置

5.14.1

安全弁  呼び径及び吹出し圧力を記入する。

5.14.2

非常停止装置  種類,名称,数などを記入する。

5.14.3

警報表示装置  種類,名称,数などを記入する。

5.15

容量諸元

5.15.1

冷却液  冷却液容量を記入する。

5.15.2

エンジン潤滑油  エンジン潤滑油容量を記入する。

5.15.3

圧縮機潤滑油  圧縮機潤滑油容量を記入する。

5.15.4

燃料タンク  燃料タンク容量を記入する。

5.15.5

その他  必要と思われる事項を記入する。

5.16

車輪

5.16.1

車輪数  前輪及び後輪の車輪数を記入する。

5.16.2

タイヤサイズ  タイヤのサイズを記入する。

5.16.3

使用空気圧  使用空気圧を記入する。

5.16.4

その他  必要と思われる事項を記入する。


5

A 8507 : 2002

付表 1  建設用回転圧縮機仕様書様式


6

A 8507 : 2002

付表 1  建設用回転圧縮機仕様書様式(続き)


7

A 8507 : 2002

付表 1  建設用回転圧縮機仕様書様式(続き)


8

A 8507 : 2002

附属書 1(規定)  回転圧縮機の性能試験方法

1.

適用範囲  この附属書 は,建設用のエンジン駆動回転圧縮機(以下,機械という。また,回転圧縮

機は圧縮機という。

)の性能試験方法について規定する。

なお,同形式の電動機駆動回転圧縮機にも,これを準用することができる。

2.

定義  この附属書 で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

定格負荷状態  定格エンジン回転速度において,吐出し圧力(空気タンク内圧力)を保ち,定格空気

量を吐き出している機械の運転状態。

b)

減負荷状態  定格エンジン回転速度において,吐出し圧力を定格吐出し圧力未満に減圧した状態で,

定格空気量を吐き出している機械の運転状態。

3.

試験項目  試験項目は,次による。

なお,試験の目的などに応じて,試験の項目又は測定事項の一部を変更することができる。

−  定格負荷試験

−  減負荷試験

−  アンローダ試験

−  安全弁作動試験

−  騒音試験

4.

試験条件

4.1

機械の附属装置  機械の附属装置は,実際の使用状態における附属装置をすべて機械に取り付けた

状態とする。

4.2

エンジン  エンジンは,JIS D 0006-2 による形式試験を行わなければならない。

4.3

圧縮機  圧縮機は,JIS B 8341 による形式試験を行わなければならない。

4.4

潤滑油及び燃料  潤滑油及び燃料は,通常,使用状態と同一銘柄及び品質のものを用いる。また,

潤滑油は粘度及び銘柄を,燃料は種類及び比重を,それぞれ明らかにしておくことが必要である。

5.

測定項目及び測定方法

5.1

圧力  圧力は,JIS B 7505 に規定する圧力計を用いて測定する。

圧縮機については,中間圧力,空気タンク内圧力,油圧などを測定し,また,エンジンについては油圧

を測定する。

5.2

温度  温度は,JIS Z 8704 又は JIS Z 8705 に規定する方法によって測定する。

圧縮機については,吸込み空気温度及び油温度を計測し,また,エンジンについては,水温及び油温を

測定する。ただし,圧縮機の吸込み空気温度は吸込み口(空気清浄器)の直前で測定し,吐出し空気温度

は空気タンク出口で測定する。また,エンジンの水温はエンジン本体の水温検出部で測定し,油温はオイ

ルパン内部の温度を測定する。

5.3

定格空気量  定格空気量は,JIS B 8341 に規定する方法によって測定する。


9

A 8507 : 2002

5.4

気温及び湿度  気温及び湿度は,機械から発生する熱の影響を受けない場所で測定する。気温は温

度計を,湿度は乾湿温度計を用い,湿度については JIS Z 8806 に規定する方法によって測定する。

5.5

回転速度  回転速度は,回転速度計又は電子式カウンタを用いて測定する。測定結果の正確さは,

測定対象の 1%以内とする。

5.6

騒音  騒音は,JIS C 1505 に規定する精密騒音計を用い,附属書 に規定する方法によって測定す

る。

6.

定格負荷試験  定格負荷試験は,定格負荷状態において各部の圧力及び温度が安定してから連続 30

分間運転させ,次の事項について測定し,

附属書 付表 に記入する。

a)

試験開始前及び終了後に測定する事項  大気圧,気温及び湿度。

b)

試験中に測定する事項  附属書 付表 に示す圧力・温度,空気量,エンジン回転速度及び燃料消費

量。

7.

減負荷試験  減負荷試験は,7.1 に示す各負荷状態において運転状態が安定してから連続 20 分間運転

させ,7.2 及び 7.3 の事項について測定して,

附属書 付表 に記入する。

7.1

一般  次による負荷状態とする。

a)

減負荷状態  運転可能な最低吐出し圧力を含む 2 種類以上の圧力について行う。

b)

定格負荷状態

7.2

試験開始前及び終了後に測定する事項  大気圧,気温及び湿度。

7.3

各負荷状態ごとに試験中に測定する事項  附属書 付表 に示す圧力・温度,空気量,エンジン回

転速度及び燃料消費量。

8.

アンローダ試験  アンローダ試験は,定格吐出し圧力付近でアンローダを 3 回以上作動させ,アンロ

ーダ作動圧力及びエンジン回転速度について測定し,

附属書 付表 に記入する。

9.

安全弁作動試験  安全弁作動試験は,仕切弁を全閉にして圧縮機を運転し,吐出し圧力を最高使用圧

力に調整して安全弁を 2 回以上作動させ,吹出し圧力,閉止圧力及び作動状態について測定し,

附属書 1

付表 に記入する。

安全弁の性能は,最高使用圧力 10%の範囲で確実に作動するものでなければならない。


10

A 8507 : 2002

附属書 付表 1  建設用回転圧縮機試験成績表


11

A 8507 : 2002

附属書 付表 1  建設用回転圧縮機試験成績表(続き)

(

1

)

測定時の回転速度が定格回転速度と異なる場合は、定格エンジン回転速度に換算する。


12

A 8507 : 2002

附属書 2(規定)  回転圧縮機の発生する周囲騒音の測定

序文  この附属書 は,一般的な騒音源の音響パワーレベル測定方法を規定した JIS Z 8733 に基づいて,

回転圧縮機の定置状態での騒音測定の条件を定めた日本工業規格の附属書である。

1.

適用範囲  この附属書 は,回転圧縮機が,定格回転定格負荷条件の下で運転しているときの,機械

が発生する周囲騒音を,A 特性音響パワーレベルに換算して測定する方法を規定する。この

附属書 は,

回転圧縮機(

本体図 参照。)に適用する。

2.

定義  この附属書 で用いる主な用語の定義は,JIS Z 8733 及び次による。

a)

等価騒音レベル  (equivalent continuous A-weighted sound pressure level) L

pAeq,T

  騒音レベルが時間とと

もに変化する場合,測定時間内でこれらと等しい平均二乗音圧を与える連続定常音の騒音レベル。

参考  JIS C 1505 に規定する,A 特性で重み付けられた音圧を p

A

,基準音圧を p

0

 (20

µPa),測定時間

を Tt

2

t

1

とすれば,等価騒音レベル L

pAeq,T

は,

( )

( )

dB

1

log

10

0

2

0

2

A

pAeq,

÷

÷

ø

ö

ç

ç

è

æ

ò

T

T

dt

p

t

p

T

L

b)

A

特性音響パワーレベル 

(A-weighted sound power level) L

WA

  測定対象とする全音響パワーと基準の

音響パワーとの比の常用対数の 10 倍で,A 特性で重み付けられたもの,基準の音響パワーは,1pW。

参考

測定場所 

(test site)

  測定を行う場所全体で,測定面の半径の 3 倍に至るまでの間とするのが

よい。

参考

測定面 

(measurement surface)

  音源を包み込む面積 の仮想的な表面で,測定点を配置したも

の。この規格では半球測定面を用いる。

参考

測定面の地上への投影面 

(test area)

  測定面の半球の地表面への投影を示す。

3.

測定機器

  騒音測定機器は,

6.1

に定める測定を行う能力をもつものでなければならない。積分平均型

の精密騒音計は,

JIS C 1505

に対する要求を満足するものでなければならない。これ以外の騒音測定機器

の場合も,

マイクロホン及びケーブルを含め

JIS C 1505

に対する要求を満足するものでなければならない。

マイクロホン及び接続ケーブルは,測定中の温度範囲で顕著な感度変化を生じないものを選定する。

4.

試験環境

4.1

一般

JIS Z 8733

4.2

(試験環境の適正基準)及び

JIS Z 8733

附属書 A

の要求事項を満足する平

たんな屋外空間を使用する。

4.2

測定場所

  試験環境は,音源の中心から,測定半球面の半径の 3 倍に等しい距離の内側に音を反射

する物体がないものとする。反射面はアスファルト又はコンクリートのような硬く平たんな地表面からな

り,測定面の地上への投影面をカバーしていなければならない。

やむを得ず理想的な条件から逸脱した試験環境で試験を行う場合は,

JIS Z 8733

附属書 A

によって環

境補正値を求め音響パワーレベルの計算に用いる。


13

A 8507 : 2002

4.3

暗騒音

  複数のマイクロホン位置上でパワー平均した暗騒音のレベルは,測定されるべき音圧レベ

ルよりも,少なくとも 6dB は低くなければならない。可能ならば 15dB 以上低いことが望ましい。暗騒音

の音圧レベルと音源の騒音のそれとの差が 6dB 以上のときは,

JIS Z 8733

8.3

(暗騒音に対する補正)

によって暗騒音補正値を求めて音響パワーレベルの計算に用いる。

5.

測定機器

JIS Z 8733

5.

(測定器)による。

6.

機械の設置及び運転条件

6.1

機械の設置

  建設用回転圧縮機は,本体の

図 1

に示す機械の騒音測定用基準寸法 L

s

の中点を,

附属

書 図 1

の C 点と一致させ,機械の前方を B 点に向けて前後方向の中心線を 軸と一致させる。

6.2

機械の運転条件

  建設用回転圧縮機は,定格回転定格負荷状態とする。

運転中の空気吐出し音は,測定対象音に含めない。このため,吐出し音の大きさが,機械が発生する音

より 15dB 以上低くなるように,吐出し空気は十分な長さの配管により測定点から遠ざけて,吐出し口に

はサイレンサーを取り付ける。

7.

音圧レベルの測定

7.1

測定面の寸法

  測定面は半球測定面を用いる。半球の半径は,本体の

図 1

に示す機械の騒音測定用

基準寸法 L

s

によって定める。この基準寸法 L

s

は,タイヤなどを含む機械本体の全長とするが,けん引棒は

含まない。

騒音測定用基準寸法 L

s

と測定半球面の半径との関係は,次のとおりとする。

−  基準寸法 L

s

が 1.5m 未満の場合は,4m とする。

−  基準寸法 L

s

が 1.5m 以上,4m 未満の場合は,10m とする。

−  基準寸法 L

s

が 4m 以上の場合は,16m とする。

7.2

測定面上のマイクロホン位置

  マイクロホンは,

附属書 図 1

に示す座標寸法に配置する 6 か所と

する。


14

A 8507 : 2002

No.

r

x

r

y

1

  0.7

  0.7

2

−0.7

  0.7

3

−0.7

−0.7

4

  0.7

−0.7

5

−0.27

  0.65

6

  0.27

−0.65

附属書 図 1  測定面上のマイクロホン位置

7.3

測定

7.3.1

環境条件

JIS Z 8733

7.5.1

による。

7.3.2

測定手順

  各マイクロホン位置において A 特性等価騒音レベル L

pAeq,T

を測定する。1 回の測定時間

は少なくとも 30s とする。

3

回の測定結果が得られるよう 3 回の試験を行う。

8.3

の要求に合致させるため,

試験の回数を追加する場合がある。

機械の騒音測定の前後に各マイクロホン位置において暗騒音を測定する。測定の結果が

4.2

に適合しな

いことによって暗騒音補正が必要となる場合は,機械の騒音測定及び暗騒音の測定は

JIS Z 8733

附属書

の規定によって,帯域音圧レベルを測定する。


15

A 8507 : 2002

8.

測定面上の平均等価騒音レベルを用いた 特性音響パワーレベルの計算

8.1

測定表面上の平均等価騒音レベル L

pAeq,  T

の計算

  A 特性等価騒音レベルの測定値を用いて,次の式

によって測定表面上の平均等価騒音レベルを計算する。

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

å

=

N

i

L

T

i

N

L

1

1

.

0

pAeq,

pA

10

1

log

10

 (1)

ここに,

L

pAi

i

番目のマイクロホン位置での等価騒音レベル

(dB,  基準値 20

µPa)。

N

マイクロホン位置の総数(この測定方法では 6 位置)

8.2

A

特性音響パワーレベルの計算  機械の A 特性音響パワーレベル L

WA

の計算は,次の式による。

0

pAeq,

log

10

S

S

K

L

L

T

WA

 (2)

ここに,

K

:  音場補正値(

4.2

及び

4.3

参照)

S

:  測定表面の面積で平方メートルで表す。すなわち S=2

πr

2

値は半径 4m に対して 20,半径 10m に対して 28,半径 16m
に対して 32。

8.3

測定結果の算出

  全部のマイクロホン位置で得られた 3 回分のデータを用いて,音響パワーレベル 3

回分の値を算出する。得られた 3 回分の値が 1dB を超えて違わなければ,これ以上測定しなくてもよい。

しかし,そうでない場合は,どの 2 回分の差もそれぞれ 1dB 以内となるまで測定を続ける。その差が 1dB

以内となった値のうち大きい方の算術平均値を

JIS Z 8401

によって整数に丸めた値をもって,A 特性音響

パワーレベルの値として報告する。

9.

記録する事項

9.1

供試機械

  次の事項を記録する。

a)

製造業者名

b)

型式名

c)

製造番号

d)

機械の概要で,エンジン定格回転速度を含む。

e)

エンジン定格回転速度

f)

定格出力

g)

定格吐出し圧力

h)

定格吐出し空気量

9.2

音響的な環境

  次の事項を記録する。

a)

測定場所・測定場所地表面(測定面の地上への投影面)の種類,機械の配置を表すスケッチを含む記

述。

b)

測定場所の気温,気圧,湿度及び風速

c)

吐出し配管の長さ及び配置方向

9.3

測定機器

  次の事項を記録する。

a)

測定に用いた機器の名称,形式,製造番号及び製造業者名

b)

測定システムの校正方法

c)

音響校正器の校正日及び場所


16

A 8507 : 2002

9.4

音響データ

  次の事項を記録する。

a)

マイクロホン位置

b)

7.3

によって計測した各マイクロホン位置での等価騒音レベル

c)

マイクロホン位置での暗騒音の騒音レベル。音圧・表面積の計算などの途中の結果は,小数点以下一

位まで表示する。

d)

8.1

で計算した測定表面上の平均等価騒音レベル

e)

8.2

で計算した A 特性音響パワーレベル

10.

報告事項

  次の事項を報告する。

a)

A

特性音響パワーレベルで,

8.3

によって求め,

JIS Z 8401

によって整数に丸めた値。

b)

機械の製造業者名,型式名称,製造番号,

JIS D 0006-1

に定めるエンジン正味出力 (kW),機械の概要

で,主要なアタッチメント,及び測定に用いた測定場所地表面の種類を含む。

c)

機械は定置し,変速機が中立のときの,エンジン無負荷最高回転速度。

d)

9.4

で報告された音響パワーレベルが,

この規格の要求事項に完全適合して得られたものであるか否か。


17

A 8507 : 2002

日本工業標準調査会標準部会  産業機械技術専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

岡  村  弘  之

東京理科大学理工学部

(委員)

朝  田  泰  英

財団法人電力中央研究所

伊  藤  正  人

厚生労働省労働基準局

大  地  昭  生

日本内燃機関連合会

大  湯  孝  明

社団法人日本農業機械工業会

重  久  吉  弘

財団法人エンジニアリング振興協会

鈴  木  通  友

社団法人全国木工機械工業会

筒  井  康  賢

独立行政法人産業技術総合研究所

橋  元  和  男

国土交通省総合政策局

平  野  正  明

社団法人日本機械工業連合会

藤  咲  浩  二

社団法人日本産業機械工業会

松  山  新一郎

株式会社豊田自動織機

吉  田  岳  志

農林水産省生産局

渡  邉  和  夫

社団法人日本建設機械化協会