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A 8334

:2006 (ISO 6750:2005)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本建設機械化協会(JCMA)/財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 6750:2005,Earth-moving machinery

−Operator's manual−Content and format を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS A 8334:2006

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)取扱説明書の様式

附属書 B(参考)参考文献


A 8334

:2006 (ISO 6750:2005)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  取扱説明書の内容

3

4.1

  一般

3

4.2

  取扱説明書の識別

3

4.3

  類別された記述事項

3

4.4

  機械の識別 

4

4.5

  序文

4

4.6

  用途(意図された使用) 

4

4.7

  内容

4

5.

  言葉の使用 

8

附属書 A(参考)取扱説明書の様式

9

附属書 B(参考)参考文献

11

 


日本工業規格

JIS

 A

8334

:2006

(ISO 6750

:2005

)

土工機械―取扱説明書―内容及び様式

Earth-moving machinery

Operator’s manual

Content and format

序文  この規格は,2005 年に第 3 版として発行された ISO 6750,Earth-moving machinery−Operator’s manual

−Content and format を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格で

ある。

1. 

適用範囲  この規格は,JIS A 8308 に定義する土工機械(以下,機械という。)の取扱説明書の内容を

規定し,様式の指針を与える。この規格は,土工機械の製造業者が,取扱説明書の文案を作り,表記する

ときの助けとなることを,意図している。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 6750

,Earth-moving machinery−Operator’s manual−Content and format (IDT)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 8303

  土工機械−ホイール式機械の回転半径測定方法

備考 ISO 

7457

  Earth-moving machinery -- Determination of turning dimensions of wheeled machines

が,この規格と一致している。

JIS A 8304

  土工機械−運転員の座席の振動評価試験

備考 ISO 

7096

  Earth-moving machinery -- Laboratory evaluation of operator seat vibration  が,この規

格と一致している。

JIS A 8308

  土工機械−基本機種−用語

備考 ISO 

6165

  Earth-moving machinery−Basic types−Vocabulary が,この規格と一致している。

JIS A 8310

  土工機械−操縦装置等の識別記号

備考 ISO 

6405-1

  Earth-moving machinery−Symbols for operator controls and other displays−Part 1:

Common symbols

及び ISO 6405-2  Earth-moving machinery−Symbols for operator controls and

other displays

−Part 2: Specific symbols for machines, equipment and accessories からの引用事項

は,この規格の該当事項と同等である。

JIS A 8312

  土工機械−安全標識及び危険表示図記号−通則

備考 ISO 

9244

  Earth-moving machinery−Safety signs and hazard pictorials−General principles が,こ

の規格と一致している。

JIS A 8313

  土工機械−製品識別番号(PIN)


2

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:2006 (ISO 6750:2005)

備考 ISO 

10261

  Earth-moving machinery−Product identification numbering system が,この規格と一

致している。

JIS A 8319

  土工機械−走行速度の測定方法

備考 ISO 

6014

  Earth-moving machinery -- Determination of ground speed  が,この規格と一致してい

る。

JIS A 8347

  土工機械−劣化防止及び保管

備考 ISO 

6749

  Earth-moving machinery−Preservation and storage が,この規格と一致している。

JIS A 8411-1

  土工機械−寸法及び記号の定義−第 1 部:本体

備考 ISO 6746-1   Earth-moving machinery− Definitions of dimensions and codes − Part 1: Base

machine

が,この規格と一致している。

JIS A 8411-2

  土工機械−寸法及び記号の定義−第 2 部:作業装置

備考 ISO 

6746-2

  Earth-moving machinery−Definitions of dimensions and codes−Part 2: Equipment

and attachments

が,この規格と一致している。

JIS A 8403-1

  土工機械−油圧ショベル−第 1 部:用語及び仕様項目

備考 ISO 

7135

  Earth-moving machinery -- Hydraulic excavators -- Terminology and commercial

specifications

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS A 8420-1

  土工機械―トラクタドーザ―第1部:用語及び仕様項目

備考 ISO 

6747

  Earth-moving machinery -- Tractor-dozers -- Terminology and commercial specifications

が,この規格と一致している。

JIS A 8421-1

  土工機械−ローダ−第1部:用語及び仕様項目

備考 ISO 

7131

  Earth-moving machinery -- Loaders -- Terminology and commercial specifications  が,

この規格と一致している。

JIS A 8422-1

  土工機械−ダンプトラック−第 1 部:用語及び仕様項目

備考 ISO 

7132

  Earth-moving machinery -- Dumpers -- Terminology and commercial specifications  が,

この規格と一致している。

JIS A 8423-1

  土工機械−グレーダ−第1部:用語及び仕様項目

備考 ISO 

7134

  Earth-moving machinery -- Graders -- Terminology and commercial specifications  が,

この規格と一致している。

JIS A 8424

  土工機械−締固め機械−用語及び仕様項目

備考 ISO 

8811

  Earth-moving machinery -- Rollers and compactors -- Terminology and commercial

specifications

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS D 0004-1

  土工機械−スクレーパ−第1部:用語及び仕様項目

備考 ISO 7133   Earth-moving machinery -- Tractor-scrapers -- Terminology and commercial

specifications

が,この規格と一致している。

ISO 7136

  Earth-moving machinery -- Pipelayers -- Definitions and commercial specifications

ISO 8812

  Earth-moving machinery -- Backhoe loaders -- Definitions and commercial specifications

ISO 13539

  Earth-moving machinery -- Trenchers -- Definitions and commercial specifications

ISO 21467

  Earth-moving machinery -- Horizontal directional drills -- Terminology and specifications

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS A 8308 によるほか,次による。


3

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3.1 

左側 (left-hand side)  通常,機械の前進する方向に対する左側(ISO 3600:1996, 3.1 参照)。

3.2 

右側 (right-hand side)  通常,機械の前進する方向に対する右側(ISO 3600:1996, 3.2 参照)。

3.3 

取扱説明書 (operator’s manual)  機械の安全操作,保守及び安全のための注意事項を記述し,説明する

文書。

3.4 

現場管理 (jobsite organization)  機械と一緒に働く人々の調整のための規則及び方法。

現場管理の例には,次のことが含まれる。

例  安全注意事項,交通整理,進入制限,運転及び現場の教育,機械及び車両の目印,後進の制限,

交信手段

4. 

取扱説明書の内容

4.1 

一般  取扱説明書は;

a)

適切な教育を受け,有資格の運転員を必要とする旨の規定,及び保護具が必要となる環境条件につい

ての記述を含まなければならない。

b)

安全を危うくする不具合を速やかに是正するよう,運転員がはっきりと分かる指示を含まなければな

らない。

c)

機械の用途(意図する使用)についての記述を含まなければならない(4.6 参照)

d)

機械本体及び製造業者が認める作業装置の運転及び保守のための製造業者としての説明を,提供しな

ければならず,危険を最小限とするために行うべき注意事項を含まなければならない。

e)

機械の無許可改造,機械の用途外使用(意図しない使用)及び機械の誤使用に対する警告を含まなけ

ればならない。

f)

運転員が機械を操作する前に取扱説明書をよく読み,理解すべきことを記述しなければならない。

g)

運転員が現場条件の情報を知る必要があることを記述しなければならない。

h)

機械の安定性(堅土上での作業,軟弱地盤及び不整地のような,やむを得ない例外の場合)及び有毒

ガスのような,特別に危険な条件下での使用についての必要な情報を運転員に与え,危険を除去し,

低減するために,運転員がとるべき手段について記述しなければならない。

i)

取扱説明書は,現場で他の機械,車両,現場作業員などと機械とを協調させて使用するための,適切

な現場管理のもとで機械を使用することを推奨する旨明記しなければならない。この記述には,機械

の使用者が機械を使用する特定の現場を評価し,取扱説明書の記述には含まれない現場特有の危険に

対処すべきことを推奨しなければならない。

j)

人身の危険にかかわる全ての情報を提供し,日本工業規格の安全警告の記号(

図 及び JIS A 8312 

照)を用いて識別しなければならない。

4.2 

取扱説明書の識別  この規格に従って作成する取扱説明書は,説明書の表紙の次の情報で,特定機

械に関する取扱説明書であることを識別されるようにしなければならない。

−  機械の製造業者又は供給業者

−  機械の型式/形式名称

−  刊行物としての名称又は型式

−  取扱説明書を注文するための部品番号又は刊行番号

−  印刷又は出版日付

4.3 

類別された記述事項

4.3.1 

この規格が提供する記述事項の類別は,機械の使用者が必要とするであろうすべての範ちゅうを,


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対象とする。取扱説明書は,機械の使用者が取り組みやすいように,順序立てて筋道の通った適切な情報

を紹介しなければならない。

4.3.2 

取扱説明書は,初めに,安全の注意事項を紹介し,次に,操作の説明及び運転上の指示項目を紹介

しなければならない。記述の程度(水準)は,機械の形式及び運転員の果たすべき任務による。

4.3.3 

現場での組立てが必要な機械は,機械の初期設定の手順を含む組立て指示を,含まなければならな

い。特殊工具,試験機器又は校正機器が必要な場合は,取扱説明書にその旨を記述しなければならない。

4.4 

機械の識別

4.4.1 

型式/形式名称  この記述は,運転員が取扱説明書の対象となる機械を,直ちに見分けられなけれ

ばならない。

4.4.2

製品識別番号(PIN)  取扱説明書は,運転員が PINJIS A 8313 参照)を見つけて,かつ,見分け

られるように記述しなければならない。また,製造業者と連絡ができるように,所要の追加的な記述をす

る。

4.5 

序文

4.5.1 

序文は,取扱説明書が機械の一部として供給される重要なものであることを,説明しなければなら

ない(中古機械の場合も同じ)

4.5.2 

取扱説明書は,安全警告記号について

図 により説明しなければならない(JIS A 8312 参照)。

安全警告記号は,取扱説明書の中で,重要な,かつ,安全上の伝達事項を見分けるためのものである。 
この記号があるときは注意を要し,自身の安全に関係するので,記号に続く文言を注意深く読み,他の運
転員にも知らせなければならない。

  1  安全警告記号

4.6 

用途(意図された使用)  取扱説明書のこの箇条は,機械及び認可されたアタッチメントの用途を

定義しなければならない。それ以外の使用は,用途外(意図に反する)使用と考えられる。機械が交換可

能の作業機を使用するよう設計されている場合は,機械に適切な作業機の形式及びそれらをどのように適

切に使用するかをはっきりと記述しなければならない。

機械周囲の危険となる場所を記述し,その危険な場所は,立入禁止とするよう,指示しなければならな

い。

4.7 

内容  主な分野を見分け,それがどこにあるかを見つけられるように取扱説明書には目次を設けな

ければならない。主な分野の初めのページ番号を,はっきり示さなければならない。

取扱説明書は,最小限 4.7.14.7.7 に規定する事項を含まなければならない。適宜,取扱説明書の他の分

野/箇条を参照して,同じ事項が不必要に繰り返されるのを避けなければならない。

4.7.1

はしがき  はしがきは,取扱説明書についての記述として,

−  機械の安全で正しい使用及び整備を意図しており,

−  手近に使えるよう常に機械に備え,

−  機械を,初めて使用し始める前に,また,整備を行う前によく読み,

−  紛失,破損又は読めなくなった場合は,直ちに交換すべきことを記載しなければならない。

4.7.2 

機械についての記述及び説明  この項目は,機械本体(JIS A 8411-1 参照)及び製造業者が承認し


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た装備,機能,作業装置及び追加機器(JIS A 8411-2 参照)についての詳細に記述しなければならない。

また,次の事項を,考慮しなければならない。

−  例えば,原動機,変速機,ブレーキ装置,かじ取り装置,圧力容器,運転室などの主要な構成部品の

表示及び名称

−  作業装置,その機能,及び機械本体との関係の表示

−  本体及び構成部品の製品銘板(例えば,PIN 番号,キャブ番号,原動機番号,車軸番号など)の位置

を示す説明図

−  安全標識及びその他の説明の位置を示す説明図

−  計器盤の配置図(例えばスイッチ,計器,操作灯火,アワメータ)

  適宜,構成部品は識別し,特定の形式の土工機械に関して固有の用語は,この規格の箇条 2.に掲載の,

その形式に関連する用語及び仕様項目の規格の用語及び定義を利用して定義しなければならない。

4.7.2.1 

製品銘板及び構成部品銘板  取扱説明書は,機械にちょう(貼)付する製品銘板及び構成部品銘

板の位置及び内訳を,記述しなければならない。

図 に例を示す。

符号 
1

原動機銘板。例えば,形式表示,製品番号及び製造番号を含める。

2

運転員保護装置の銘板。例えば,型式,認証及び保護構造の製造番号を含める。

3

製品銘板。例えば,製品識別番号及び型式/形式名称を含める。

4

座席の識別銘板(JIS A 8304 参照)

5

後部車軸の銘板。例えば,製品番号及び製造番号を含める。

6

前部車軸の銘板。例えば,製品番号及び製造番号を含める。

7

変速機の銘板。例えば,製品番号及び製造番号を含める。

  2  製品及び構成部品の位置及び内訳の表示方法の例

4.7.2.2 

安全標識及びその他の表示  取扱説明書は,機械にちょう(貼)付される安全標識及びその他の

表示銘板類の位置及び内訳を,に記述しなければならない。

図 に例を示す。

取扱説明書は,デカール,銘板及び説明表示が,紛失し,損傷し,又はペンキをかぶり,取付けが緩む,

読めなくなるなどしたときは,交換することを記述しなければならない。


6

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1

取扱説明書を読め

2

はさまれの危険

3

高温表面警告

4

蓄電池の端子を接続−取扱説明書を読め

5

機械後進警告

6

給油脂表

7

つり上げ箇所及びアイ

8

固縛箇所

9

切断の危険

10

非常口

備考  記号及び説明は適宜追加してもよい。

  3  安全標識及びその他の説明事項の位置及び内訳の表示の例

4.7.3

機械操作に関する記述  取扱説明書は,次の事項に関する節を必ず含まなければならない。

−  一般的な仕様項目及び機械に関する記述

−  操縦装置,表示装置の目的,機能,作業モードなどの詳細な表示及び説明(例えば図を用いて)

−  機械で用いるシンボルの表示及び説明

−  正規アタッチメント

−  販売会社の住所

−  正規アタッチメント扱いの電気系統,油圧系統及び構造部品の取付箇所(定格能力を含む。

−  機械又は作業装置の正しい安全な運転操作の説明

4.7.4 

運転操作の説明  取扱説明書は,運転員に機械の用途(意図する使用)を説明しなければならない。

同様に,用途外の(意図しない使用)誤用及び悪用を避けることを説明しなければならない。運転操作の

説明は,次の事項に関して重要な規則及び助言を与えなければならない。


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−  整備及び安全に関係した要素が適切な状態となっているか,機械の使用前点検を行う。

−  機械をどのように使用するのか,よく読み理解する。

−  後写鏡などを適切に調節し,視界が損なわれていないかを確認する。

− ROPS 及びシートベルト装置が,機械にきちんと装着されているかを点検する。

−  機械の運転操作の安全に関係するすべての必要な装置を点検,使用する。

−  すべての操縦装置を検査する。

−  始動手順に従う。

−  機械の稼動現場,その作業者などに関して,適切なやり方で対処する。

−  適切な停止手順に従う。

−  機械に装着された消火器又は他の非常用機器の使用方法を理解する。

−  斜面及び狭い場所での使用。

4.7.5 

定期点検  取扱説明書のこの箇条には,機械の整備作業に関係した安全規則を含まなければならな

い。機械の保証に影響しかねない有害な取扱いに対する警告を含まなければならない。機械は,次の安全

事項を含む“整備位置”で,水平面上に設置しなければならない。

−  もしあれば車体の結合部を固定する。

−  作業装置を地上に降ろす。リフトアーム,ダンパの荷台などの作業装置を持ち上げておく機械の場合

は,機械的な方法で固定しなければならない。

−  駐車ブレーキを作動。

−  原動機を停止し,始動用のキーを抜いておく。

−  プラグ類を外す前に,容器及び配管の圧力を抜いておく。

−  車輪に車止めをかませる。

−  蓄電池系統の回路を切っておく。

−  警告用の荷札を取り付け,整備中であることを,他の整備員などに知らせる。

4.7.5.1 

運転員に対する整備の指示  取扱説明書のこの箇条には,運転員が機械を点検,整備を行う場合

に適用する安全規則を含まなければならない。運転員は,整備を行うための十分な知識をもち,教育を受

けなければならない。安全のため,運転員は,適宜保護具を着用するよう指示される。

4.7.5.2 

定期整備間隔  取扱説明書は,適切な整備時期,定期点検間隔などの事項の記述を含まなければ

ならない。取扱説明書は,運転員に推奨された間隔で規定の整備を行うよう指示しなければならない。定

期整備は,JIS A 8310 に規定する操縦装置などの識別記号を,用いて指示しなければならない。

4.7.6 

劣化防止及び保管

4.7.6.1 

一般  取扱説明書のこの箇条は,機械を長期的及び短期的に保管するために,必要とされる,工

具又は特殊装置を含む説明及び情報を,運転員に与えなければならない。保管のための所要事項,道具,

所要の作業,定期的点検,試運転,保管期間の限度,保管温度その他を説明するのがよい。

備考  短期保管は,最長 2 か月間を対象とし,長期保管は,2 か月を超える期間を対象とする(JIS A 

8347

参照)

4.7.6.2 

長期保管の予備作業  長期保管に先立って行うべき次の事項を,説明しなければならない。

−  機械を洗浄し,防せい(錆)のために塗装を補修しておく。

−  外気にさらされる部分にさび止剤を施し,機械を十分潤滑しておき,持上げ用シリンダ,チルト用シ

リンダなどの,非塗装の表面にグリースを施しておく。油圧シリンダのピストンは,適切であればで

きるだけ引き込んでおく。


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−  タイヤの空気圧は,推奨値としておく。

−  燃料タンク及び作動油タンクは,満タンとしておく。

−  不凍液を点検し,適宜水抜きをしておく。

−  排気筒には,ふたをしておく(屋外に駐機などの場合)

4.7.6.3 

長期保管後の供用  長期保管後の機械を供用する準備手順を,規定しなければならない(JIS A 

8347

参照)

4.7.7 

機械−技術仕様  取扱説明書は,機械の機能に関する主要な技術的仕様項目を記述しなければなら

ない。少なくとも,次の事項を,この規格の箇条 2.に掲載の,用語及び仕様項目の規格で定義する用語を

適宜用いて,記述しなければならない。

−  電気系統(蓄電池,灯火類,ヒューズなど)

−  キャブ(ROPSTOPSFOPS などの保護構造,暖房及び換気,運転座席,規格適合結果)

−  機械の能力,持ち上げ高さ,作業範囲,全長,全高,

(かじ取り)回転直径,転倒負荷,定格負荷(ペ

イロード)

,前車軸・後車軸・ボギー車軸の許容負荷,掘削深さ,機械本体及び構成部品の質量,走行

速度(JIS A 8319 参照)

(かじ取り)回転寸法(JIS A 8303 参照)

,その他適用する作業装置の組合せ

など,関係する図を添えて示す。

−  例えば,フィルタを含む原動機,フィルタを含む変速機及びトルクコンバータ,終減速機を含む前後

の車軸,油圧系統,作動油タンク,燃料タンク,冷却系統,水タンク,油槽式クリーナなど,気体圧

力容器の容量と,潤滑油の交換・充てん液量・気体量総容量

5. 

言葉の使用    “危険”,“警告”及び“注意”の言葉は,人体に対して障害を起こす危険があり得る場

合に使用する。言葉の説明は,JIS A 8312 による。

“重要”及び“注記”は,取扱説明書で重要点を強調す

るのに用いても,差し支えない。


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附属書 A(参考)取扱説明書の様式

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

A.1 

一般的な考え方  この附属書は,取扱説明書の表記及び様式に関する指針を与える。

A.1.1 

用紙の寸法  A4 サイズ(210 mm×297 mm)を推奨する。適切であれば,他の寸法,例えば,A5(210

mm

×148 mm)を用いても差し支えない。

A.1.2 

表紙  取扱説明書の表紙は,用紙と同じ寸法にするのがよく,丈夫で,潤滑油,水などに耐える材

質を推奨する。

A.1.3 

注意書き  個別の状態に関する注意書きを付けるため,取扱説明書の終わりの方に,白紙ページを

1

,2 枚設けてもよい。

A.2 

内容の表記

A.2.1 

一般  取扱説明書は,運転員にわかりやすい文体と言葉で書くのがよい。取扱説明書は,機械を販

売した国の言葉で利用できるのがよい。

A.2.2 

文体  取扱説明書の文体は,機械を使用する運転員を読者として,簡潔で直裁なのがよい。文節は

短く直裁で,用いる言葉は,誤解の虞のある場合は,その都度説明するか定義するのがよい。

A.3 

印刷の体裁

A.3.1 

活字の寸法  本文の活字の寸法は,10 ポイント以下であってはならない。

A.3.2 

段組  A4 用紙の文面は,通常,二段組とし,A5 用紙の文面は,一段組みとするのがよい。

A.3.3 

見出し  見出しの使用は,一冊の取扱説明書を通じて一貫性のあるものとするのがよい。見出しの

活字は,本文より大きい寸法で,太字とするか,又は色を変えるのがよい。使用者の混乱を避けるため箇

条の細分は最小限とし,三段階とすれば,通常は記述内容を細別するのに十分である。

A.4 

慣用的な文面

A.4.1 

一般  言葉の様式,つづり,番号付け,記号などは,一冊の取扱説明書を通じて,一貫性のあるも

のを用いるのがよい。

A.4.2 

用語及び寸法  JIS A 8411-1 及び JIS A 8411-2 に基づく寸法入りの図面及び関連する用語/仕様項

目の規格による用語は,一冊の取扱説明書を通じて,一貫性のあるものとするのがよい。

A.4.3 

記号  操縦装置などの識別記号は,JIS A 8310 に適合するものとするのがよい。用語及び記号も,

定義しておくのがよい。

A.4.4 

大文字  ローマ字などで表す箇所では,大文字の使用は,なるべく控えるのが好ましい。基本的に

重要な言葉又は表現を強調するには,小文字の太字を用いるのが,通常は推奨される。操作事項(停止操

作)の表題を見分けるには,大文字を用いても差し支えない。

A.4.5 

測定及び数量  測定及び数量の表記は,関係する SI 単位によるのがよい。適切であれば,同じよ

うな表現を挿入する。


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A.4.6 

数量  数量は,アラビア数字で表現する。文節を数量で始める場合は,言葉で表現するか,又は数

字を冒頭以外のところに移すのがよい。

四けた以上の数量は(日付を除く)

,例えば,21 000 のように,三けたごとにまとめて示すのがよい。

A.5 

説明図

A.5.1 

一般  説明図に補助的な文章が付いたものは,技術的な情報を示すうえで親しみやすい方法である。

説明図はできるだけ簡潔にし,余分な情報を含まないのがよい。詳しい説明図は,使用者にとって難しい

本文を分かりやすくする手助けとなる。説明図の中に文章を含まないことが大事である。

説明図には,数字,文字,記号などを用い,それぞれに取扱説明書の本文で用いた説明を添える。取扱

説明書の本文中に説明図を用いる場合は,

“図”として参照するのがよい。説明図,図表,グラフ及び表は,

本文の文章とどちらを選んでもよいように用いるのがよい。それらは明確,かつ,簡潔で,対応する部分

の参照として適切に配置するのがよい。

機械本体及び作業装置は右側から来て左側に向かうように作図するのがよい。

A.5.2 

色彩の使用  複雑な図表を明確にするのに必要な場合にだけ,色彩を用いるのがよい。陰影付け,

斜線の交差,ぼかしなどのような技法を,色彩の代わりに使用するのがよい。色彩を用いる場合は,なる

べく原色を用いるが,赤と緑とを組み合わせるのは避ける。

A.5.3 

チャート  しばしば必要となる情報及び流れ図の形式で説明したほうが分かりやすい場合は,チャ

ートを用いるのがよい。略語,記号及び特殊な用語の記述を添えるのがよい。

A.5.4 

表  表は,明確にするため,区分を最小限にして表記するのがよい。表ごとに,表題及び番号を付

けるのがよい。

A.6 

索引  あいうえお順の索引を,ページ番号を添えて,取扱説明書の巻末におくのがよい。索引は,

ISO 999

の規定に適合するのがよい。


11

A 8334

:2006 (ISO 6750:2005)

附属書 B(参考)参考文献

この附属書は,本体及び附属書に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

[1]

ISO 999:1996, Information and documentation — Guidelines for the content, organization and

presentation of indexes

[2]

ISO 3600:1996, Tractors, machinery for agriculture and forestry, powered lawn and garden

equipment — Operator's manuals — Content and presentation