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A 8330-5

:2004 (ISO 10263-5:1994)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本建設機械化協会(JCMA)/財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 10263-5:1994,Earth-moving

machinery

−Operator enclosure environment−Part 5: Windscreen defrosting system test method を基礎として用

いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS A 8330-5

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)参考文献

JIS A 8330

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS A 8330-1

  第 1 部:用語

JIS A 8330-2

  第 2 部:空気ろ過試験

JIS A 8330-3

  第 3 部:運転室加圧試験方法

JIS A 8330-4

  第 4 部:運転室換気,暖房及び/又は空気調和試験方法

JIS A 8330-5

  第 5 部:前面窓ガラスデフロスタ試験方法

JIS A 8330-6

  第 6 部:運転室日照負荷決定方法


A 8330-5

:2004 (ISO 10263-5:1994)

(2) 

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  試験装置

2

4.1

  前面窓ガラス上に霜とり面積の境界を記録する手段 

2

4.2

  エンジン回転計

2

4.3

  補助電源 

2

4.4

  風速計

2

5.

  試験条件

2

6.

  試験方法

3

7.

  最低性能要求事項

3

8.

  試験報告書 

4

附属書 A(参考)参考文献

7

 


     

日本工業規格

JIS

 A

8330-5

:2005

(ISO 10263-5

:1994

)

土工機械―運転室内環境―

第5部:前面窓ガラスデフロスタ試験方法

Earth-moving machinery

Operator enclosure environment

Part 5: Windscreen defrosting system test method

序文  この規格は,1994 年に第 1 版として発行された ISO 10263-5,Earth-moving machinery−Operator

enclosure environment

−Part 5: Windscreen defrosting system test method を翻訳し,技術的内容及び規格票の様

式を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1. 

適用範囲  この規格は,土工機械の前面窓ガラスデフロスタの試験方法及び基準について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 10263-5:1994

,Earth-moving machinery−Operator enclosure environment−Part 5: Windscreen

defrosting system test method (IDT)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 8308

  土工機械―基本機種―用語

備考 ISO 

6165

  Earth-moving machinery−Basic types−Vocabulary が,この規格と一致している。

参考  原国際規格では,引用規格である ISO 6165 が脱落しているため,追加した。

JIS A 8318

  土工機械―座席基準点(SIP)

備考 ISO 

5353:1995

  Earth-moving machinery,and tractors and machinery for agriculture and forestry

−Seat index point が,この規格と一致している。

JIS D 0006-1

  土工機械―エンジン―第 1 部:ネット軸出力試験方法

備考 ISO 

9249:1997

  Earth-moving machinery−Engine test code−Net power  が,この規格と一致し

ている。

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1 

前面窓ガラスデフロスタ (windscreen defrosting system)  前面窓ガラスから霜を除去する装置(JIS A 

8330-1

の 3.18 参照)

(以下,デフロスタという。

3.2 

採光用開口部:DLO  (daylight opening)  ガラスを取り付けた,障害なく見通せる最大開口部。窓枠

とガラスとを結合するために,モールディング及びシールを用いる(JIS A 8330-1 の 3.22 参照)


2

A 8330-5

:2004 (ISO 10263-5:1994)

     

3.3 

霜とり面積  (defrosted area)  前面窓ガラスの表面で,乾燥透明な区域,及び濡れているか又は部分的

に解氷している区域。氷の融解膜で覆われている部分は除く(JIS A 8330-1 の 3.23 参照)

3.4 

熱媒:HTM (heat transfer medium)  デフロスタを加熱する媒体(JIS A 8330-1 の 3.24 参照)。

4. 

試験装置

4.1 

低温試験室は,低温空気を循環させる設備を備え,機械本体及び運転室を収容するに足りる大きさ

をもつもの。

備考  低温試験室の代わりに,低温試験室の条件と同等の条件の室外で,試験を行ってもよい。

4.2 

前面窓ガラス上に霜とり面積の境界を記録する手段  例えば,マジックインキ。

4.3 

エンジン回転計

4.4 

ストップウオッチ又は他の計時装置

4.5 

温度計又は他の温度測定装置で,正確さが±0.5  ℃のもの。

4.6 

スロットル制御装置(必要な場合)

4.7 

スプレーガンは,前面窓ガラス上に霧を吹き付けるためのもので,次の特性を備えたもの。

a)

液体  蒸留水

b)

液体吹付ノズルの口径  直径 1.7 mm

c)

ガン供給圧力(ゲージ圧)  345±20 kPa

d)

円すい噴霧径(噴霧面から 200 mm の距離で)  300±50 mm

4.8 

前面窓ガラス上への供給水測定装置

4.9 

補助電源  運転室単体のベンチ試験時のヒータブロワ用モータの電源。

4.10 

風速計  空気の流速を測定するもので,測定精度が±10  %のもの。

5. 

試験条件

5.1 

外気条件を,次に示す。

a)

外気温度  最高  −15  ℃

b)

風速  最大  5 m/s

5.2 

機械の大きさの物理的限界から機械として試験することが不可能の場合,実際の機械にかかる熱負

荷を疑似的に作りだし,運転室だけをベンチ試験とすることもできる。もし,この方法が取られた場合は,

試験方法の確認のため,実機野外試験を実施して補うのがよい。

5.3 

機械は,製造業者が推奨する暖機運転に従って運転し,その後  JIS D 0006-1 に規定する,最大定格

エンジン出力の 20  %を超えない出力の定格回転速度で,運転しなくてはならない。

5.4 

熱媒流は,運転しているエンジンからとるか,又は独立した熱媒流とする。

熱媒流は,5.3 に規定する運転の結果によるものでなければならない。独立した熱媒流及びその温度は,

5.3

で規定する運転の結果と同じでなくてはならない。

備考  典型的熱媒を,次に示す。

a)

冷却液(50  %グリコールと 50  %水:体積比)

b)

作動油

c)

補助熱源からの熱風(例:ガス燃焼式,石油燃焼式)

5.5 

熱媒温度は,ヒータの入口パイプに極めて近い位置で測定する。一つ以上のヒータを使用する装置

では,初めに冷却液が流れ込むヒータの入口パイプで測定する。


3

A 8330-5

:2004 (ISO 10263-5:1994)

     

熱媒流は,独立した流れであれば(分岐していなければ)どこで測定してもよい。

外気温度及び風速は,機械排熱に影響されない場所で測定する。しかし,10 m 以上離さない。

試験開始時には,熱媒は,外気温度と同じ温度とする。

5.6 

前面窓ガラスワイパのブレード及びアームは,着氷時には,前面窓ガラス表面から離す。試験中に

ワイパを作動させてもよい。

5.7 

デフロスタ及び/又はヒータのブロワ速度は,最高にする。

5.8 

ブロワモータの端子電圧は,装置の公称電圧を 20  %以上超えてはならない(例:12 V 装置では 14.4

V

,24 V 装置では 28.8 V)

5.9 

温度制御は,最大暖房位置とする。

5.10 

エンジン,ヒータ及びデフロスタは,すべて標準品又はその同等品で,規定限度内に調整されてい

なければならない。

5.11 

エンジンボンネット(フード)

,ドア及び窓は,すべて閉じる。

5.12 

補助ヒータが,ヒータ及びデフロスタの標準設備の一部である場合,補助ヒータを用いてもよい。

5.13 

エンジンの補助的な初期加熱手段などは,熱媒を加熱しない条件で用いてよい。同様に,疑似日射

又は自然日射は,前面窓ガラスに照射してはならない。

5.14 

試験の間,運転員 1 名が運転室内にいてもよい。

6. 

試験方法

6.1 

均熱時間として,機械を−15  ℃以下の温度で 10 時間以上,低温試験室内に置いておく。

低温試験室の空気及び壁の温度が安定していることが測定で確認できたときは,均熱時間を短縮しても

よい。試験を低温試験室外で行う場合は,前面窓ガラス及び運転室を均熱するために十分な時間,室外温

度は,規定温度で安定していなければならない。

6.2 

機械の均熱時間に続き,水 0.050±0.005 ml/cm

2

を前面窓ガラス上にスプレーガンで噴霧し,氷皮膜

を作る。このとき,氷皮膜を均一に形成するため,ガンに加える空気圧力は,噴霧中 345±20 kPa とする。

ガンの噴霧ノズルは,最大開口で最大流量に調整し,ガラス面に対して垂直に 20∼25 cm の距離を保ち,

氷層が互いに重なるように水平に前後に動かして,ガラス面に液が規定量供給されるまで続ける。着氷完

了の後,追加の均熱時間として 30∼40 分間放置する。

同じ結果を得ることができるなら,水の噴霧方法について代替方法を採ってもよい。

6.3 

エンジン又は熱源を始動させる。5.に規定した試験条件を,試験中維持しながら,デフロスタを運転

する。

1

時間の間,5 分間おきに霜とり面積の輪郭を,前面窓ガラスの内表面になぞって描く[8. b)を参照]

7. 

最低性能要求事項  前面窓ガラスの霜とりをしなければならない区域は,付表 及び付図 に規定す

る。それぞれの区域は,JIS A 8318 に規定する座席基準点(SIP)  の 660 mm 上,20 mm 前方に位置する運転

員のアイポイントからの角度によって決まる。

着氷域の上方と下方の境界は,前面窓ガラスのガラス面と二つの面との交差によって定義される。その

二つの面は,

付表 に示す角度での,アイポイントからの投影によって示される。

着氷域の左と右の境界は,前面窓ガラスのガラス面と二つの垂直面との交差によって定義される。その

二つの面は,

付表 に示す角度でのアイポイントからの投影によって示される。

4

平面の中のどれか,又は

付表 に示す角度によって設定された部位が,前面窓ガラスのガラス面と交


4

A 8330-5

:2004 (ISO 10263-5:1994)

     

差せず,採光用開口部(DLO)の外側に当たる場合は,その平面が前面窓ガラスのガラス面と交差するまで,

完全に DLO 上にあり,かつ,モールド又はフレームに接する線に合わせて,その平面をずらす。

霜とり区域の割合(%)決定に用いられる範囲は,DLO の端部であって,かつ,柱,区画材,上側部材な

どから内側に 25 mm の部分を除いたガラスの外側表面とする。割合とは,定義された区域に対する霜とり

面積の割合である。典型的な前面窓ガラス上でのこれらの区域を

付図 に示す。

試験開始 60 分後の霜とり区域の面積比は,

付表 に規定する最低要求事項を満足しなければならない。

区域 B の霜とりされていない部分は,前面窓ガラスの窓枠又は装飾部材の近辺だけでなければならない。

8. 

試験報告書  試験報告書は,次に示す情報を含めなければならない。

a)

規定された外気温度で,

付表 に示す最低条件を霜とりするのに必要な,それぞれの対象域ごとの時

間。

b)

霜とり面積のパターンは,トレーシングペーパ(透明な紙)に写しておくことが望ましい。霜とり面

積が前面窓ガラスに対して中心にない場合,運転席側が分かるように,トレーシングペーパに印を付

けておく。

参考  付表 に示す角度 α

U

α

O

α

L

及び α

R

付図 を参照。

付表  1  前面窓ガラスの霜とりすべき区域

機種

(1)

区域

α

U

α

O

α

L

α

R

A 10

°

5

° 15° 15°

B 15

° 15° 25° 25°

ローダ

C 30

° 25° 35° 35°

A 5

°

7

° 15° 15°

B 8

° 20° 25° 25°

ブルドーザ

C 12

° 35° 40° 40°

A 5

°

7

° 15° 15°

B 8

° 15° 20° 20°

ダンパ

C 17

° 16° 30° 39°

A 5

°

7

° 15° 15°

B 8

° 15° 20° 20°

スクレーパ

C 12

° 20° 30° 30°

A 12

° 18° 10° 20°

B 14

° 24° 17° 22°

ショベル系掘削機

C 20

° 30° 25° 25°

A 10

°

5

° 15° 15°

B 15

° 15° 25° 25°

グレーダ

C 20

° 50° 35° 35°

A 5

°

7

° 15° 15°

B 8

° 20° 25° 25°

バックホウローダ

C 12

° 35° 40° 40°

備考  各種の相異なる機種によって条件が非常に多様であることを考慮すると,面積は適宜修正されることがある。
(

1

)

  JIS A 8308 による。 


5

A 8330-5

:2004 (ISO 10263-5:1994)

     

単位  mm

a)

  側面視

b)

  平面視

付図  1  アイポイントからの角度


6

A 8330-5

:2004 (ISO 10263-5:1994)

     

付図  2  区域 A及び の位置の典型例

付表  2  試験開始 60 分後の最低霜とり面積比

単位  %

前面窓ガラス形式

区域 A

区域 B

区域 C

一枚形式 99

94

80

二枚以上の組合せ 84

70

65

区域 A

区域 B

区域 C

前面窓ガラス窓枠又は装飾部材

区域 C を越える範囲は要求事項なし


7

A 8330-5

:2004 (ISO 10263-5:1994)

     

附属書 A(参考)参考文献

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

[1]

JIS A 8311

  土工機械―運転席の視界測定方法とその評価基準

備考 ISO 

5006-1

  Earth-moving machinery−Operator's field of view−Part 1: Test method  からの引

用事項は,この規格の該当事項と同等である。

[2]

JIS A 8330-1

  土工機械−運転室内環境−第 1 部:用語

備考  ISO 10263-1  Earth-moving machinery−Operator enclosure environment−Part 1: General and

definitions

が,この規格と一致している。